説明

液体分析用器具及び血液分析用器具

【課題】血液排出口からの血液が迅速、確実に展開し、血液吸収性部材へ吸収され、しかも、血液吸収性部材に対する表面加工が不要な液体分析用器具及び血液分析用器具を得、安価な構成で血液の均一且つスムーズな展開を図る。
【解決手段】一端側に液吸入口を有し、他端側に液吸入口から導入された液を排出する液排出口23を有する細管と、細管の液排出口23から細管の軸線方向に対して略垂直な方向に延設された液展開面27とを備えた液体分析用器具100であって、液排出口23で液展開面27より液吸入口側に突出するように細管内へ挿入された内部突起と、液排出口縁部に接して配置され液展開面27から突出して形成された外部突起31と、少なくとも内部突起を細管の略中央に支持する梁部33とを具備した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血液等の液体中の特定成分を測定するための液体分析用器具及び血液分析用器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の血液分析用器具としては、例えば特許文献1に開示されるように、毛細管現象を利用して、血液中の成分と反応する試薬が担持された血液吸収性部材に血液を展開させて測定する血液分析用器具が知られている。ところが、この血液分析用器具では、血液吸収性部材での血液の展開が不十分のため、正確な測定ができないという問題があった。
【0003】
この問題を解決するため、例えば特許文献2,特許文献3に開示される血液検査具が提案された。特許文献2に開示される血液検査具は、血液中の成分と反応を示す試薬が担持された血液吸収性部材と、一端に血液吸入口を有し他端に血液排出口を有し、排出口側端面が血液吸収部材に接触する細管とを備えた血液検査具であり、血液吸収性部材との接触端に凹溝を設け、血液の効率のよい展開を図っている。また、特許文献3に開示される血液検査具は、血液吸収性部材の細管の血液排出口との接触部に、細管方向に突出する凸部を設け、血液の効率のよい展開を図っている。
【0004】
【特許文献1】特開平3−99265号公報
【特許文献2】特許第3789557号公報
【特許文献3】特許第3699799号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2に開示される血液検査具は、血液吸収性部材との接触端に凹溝を設け、血液の効率のよい展開を図るが、血液吸収性部材に向かって接触するよう突出した円形状の接触端に、直径方向で上記の凹溝が形成され、その接触端の中心に血液排出口が開口されるため、細管の血液排出口から排出された血液が、血液排出口と凹溝のみでしか血液吸収性部材と接触できず、血液吸収性部材の吸収作用に抵抗が生じ、血液がスムーズに血液吸収性部材を展開しないことが危惧された。一方、特許文献3に開示される血液検査具は、血液吸収性部材の接触部に、細管方向に突出する凸部を設け、血液の効率のよい展開を図るが、この場合特に血液吸収性部材の表面を加工する工程が付与されることで、血液吸収性部材の製造コストの増大が予想された。また、本構成の付与により、不均一な血液の展開を生じさせないためには、血液吸収性部材の厳密な位置決め及びテンション維持が必要となり、これによっても製造コストの増大が予想された。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、血液吸収性部材に対する表面加工が不要で、血液が血液排出口から迅速、確実に展開し、血液吸収性部材へ吸収される液体分析用器具及び血液分析用器具を提供し、もって、安価な構成で血液の均一且つスムーズな展開を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 一端側に液吸入口を有し、他端側に前記液吸入口から導入された液を排出する液排出口を有する細管と、前記細管の液排出口から前記細管の軸線方向に対して略垂直な方向に延設された液展開面と、を備えた液体分析用器具であって、
前記液排出口で前記液展開面より前記液吸入口側に突出するように前記細管内へ挿入された内部突起と、
前記液排出口縁部に接して配置され前記液展開面から突出して形成された外部突起と、
前記内部突起を前記細管の略中央に支持する梁部と、を具備した液体分析用器具。
【0007】
この液体分析用器具によれば、毛管力で細管を液排出口へ向かって流れる液体が、先ず内部突起に接触することで、毛管力が増強されるので、液体が液排出口へ強い吸入力で到達可能となる。液排出口まで到達した液体が、液排出口縁部、及び梁部に設けられた外部突起に、表面張力によって液展開面より引き上げられ、液排出口から血液吸収材料シートへの液の展開を確実にすることができる。また、液排出口縁部に設けられた外部突起によって液排出口近傍の流路が大きく形成され、従来の凹溝に比べ排出抵抗が小さくなる。
【0008】
(2) (1)記載の液体分析用器具であって、
前記外部突起が、前記細管の略中央に支持されるように前記梁部と一体に形成した突起を含む液体分析用器具。
【0009】
この液体分析用器具によれば、外部突起が梁部に形成されることで、細管の略中央部に外部突起が配置され、液排出口から排出される液体の液展開面における展開方向が安定した等方向になる。
【0010】
(3) (1)又は(2)記載の液体分析用器具であって、
前記梁部が、前記液排出口で前記細管を跨いで形成された両端支持梁である液体分析用器具。
【0011】
この液体分析用器具によれば、梁部が液排出口を跨いで直径方向に配置され、その両端が液排出口縁部に支持されることで、梁部が両端支持梁となり、内部突起がこの両端支持梁に安定的に支持可能となる。
【0012】
(4) (1)又は(2)記載の液体分析用器具であって、
前記梁部が、前記液排出口で前記細管を横断する方向に形成した片持梁である液体分析用器具。
【0013】
この液体分析用器具によれば、梁部の一端が液排出口縁部、若しくは液展開面に固定されるとともに、梁部の他端が細管の略中央に配置され、この他端に内部突起が支持されることで、梁部が両端支持梁である場合に比べ、液排出口の開口面積が広く確保可能となる。
【0014】
(5) (1)〜(4)のいずれか1項記載の液体分析用器具であって、
前記外部突起の先端形状が半球状である液体分析用器具。
【0015】
この液体分析用器具によれば、液排出口から排出された液体が、外部突起によって支持される血液吸収材料シートと死角なく接触することができ、液体が確実に血液吸収材料シートへ展開するようになる。
【0016】
(6) (1)〜(5)のいずれか1項記載の液体分析用器具であって、
前記梁部が前記細管の内壁面から突設され、
前記外部突起は、前記梁部から前記液排出口に向けて立設した支柱を含むものである液体分析用器具。
【0017】
この液体分析用器具によれば、梁部が液排出口より深い位置で細管内に配置可能となり、細管内で梁部を通過した液体が、外部突起を包囲した円環状に合流した後、液排出口から排出される。これにより、梁部が液排出口に配置される場合に比べ、液体の梁部による排出抵抗が緩和され、液体が放射方向により均等に展開可能となる。
【0018】
(7) (6)記載の液体分析用器具であって、
前記支柱が前記液排出口の前記液展開面より突出して前記外部突起を構成する液体分析用器具。
【0019】
この液体分析用器具によれば、梁部が細管の深部に配置される構成であっても、外部突起が支柱によって液展開面より突出され、深部に梁部を設ける場合であっても、液排出口から上方への液体引き上げ効果が得られる。
【0020】
(8) (1)〜(7)のいずれか1項記載の液体分析用器具であって、
前記外部突起が、液展開面上で、前記液排出口を中心とした放射方向に略等角度間隔に配置されている液体分析用器具。
【0021】
この液体分析用器具によれば、液排出口に到達した液体が、液排出口を中心として放射方向に略等角度間隔で配置された複数の外部突起に接することで、これら外部突起によって引き上げられ、均等な放射方向で液展開面へ展開される。
【0022】
(9) (1)〜(8)のいずれか1項記載の液体分析用器具と、
前記液展開面に載置され血液中の成分と反応を示す試薬を含む血液吸収材料シートとを備え、
前記細管から供給される血液を前記血液吸収材料シートが吸収して展開する血液分析用器具。
【0023】
この血液分析用器具によれば、液体分析用器具側に内部突起、外部突起及び梁部が設けられるので、従来のように、血液吸収材料シートに凸部を設ける表面加工が不要となる。また、血液吸収材料シートに凸部を設けないので、不均一な血液の展開を生じさせないための血液吸収材料シートの厳密な位置決めや、テンション維持も不要となる。
【0024】
(10) (9)記載の血液分析用器具であって、
その内部表面が、前記分析する血液に対して親水性を有する血液分析用器具。
【0025】
この血液分析用器具によれば、内部表面に親水性が付与されることで、液の展開面の上に引き上げる効果と展開面での展開効果を増強させ、血液の排出と展開をスムーズにできる。
【0026】
(11) (9)又は(10)記載の血液分析用器具であって、
前記液展開面に載せる血液吸収材料シートの中央部が前記外部突起に当接し、且つ該血液吸収材料シートの周縁部が前記液展開面上に固定される血液分析用器具。
【0027】
この血液分析用器具によれば、外部突起を表面張力によって這い上がった血液が、外部突起の頂部に接触している血液吸収材料シートに接し、続いて毛管現象によって血液吸収材料シートへと吸い込まれて行くことにより、引き上げられた血液がシートへ確実に展開される。
【0028】
(12) (9)〜(11)のいずれか1項記載の血液分析用器具であって、
前記細管の内径が、0.3〜1.0mmの範囲である血液分析用器具。
【0029】
この血液分析用器具によれば、細管の内径が0.3mm以下の場合の血液の流動抵抗の増大が回避されるとともに、細管の内径が1.0mm以上となった場合の毛管現象による血液吸入力の低下が回避される。
【0030】
(13) (9)〜(12)のいずれか1項記載の血液分析用器具であって、
前記内部突起の突起高さが、0.05〜1mmの範囲である血液分析用器具。
【0031】
この血液分析用器具によれば、内部突起の突起高さが0.05mm以下の場合の血液引き上げ効果の減退が回避されるとともに、内部突起の突起高さが1mm以上となった場合の細管断面積の減少による液流抵抗の増大が回避される。
【0032】
(14) (9)〜(13)のいずれか1項記載の血液分析用器具であって、
前記外部突起の突起高さが0.02〜0.5mmの範囲である血液分析用器具。
【0033】
この血液分析用器具によれば、外部突起の突起高さが0.02mm以下の場合の血液引き上げ効果の減退が回避されるとともに、外部突起の突起高さが0.5mm以上となった場合の液展開面と血液吸収材料シートとの間隙増大による血液展開性の低下が回避される。
【0034】
(15) (9)〜(14)のいずれか1項記載の血液分析用器具であって、
前記内部突起の外径が0.2〜0.5mmの範囲である血液分析用器具。
【0035】
この血液分析用器具によれば、内部突起の外径が0.2mm以下の場合の血液引き上げ効果の減退が回避されるとともに、内部突起の外径が0.5mm以上となった場合の細管断面積の減少による液流抵抗の増大が回避される。
【0036】
(16) (9)〜(15)のいずれか1項記載の血液分析用器具であって、
前記外部突起の外径が0.02〜0.5mmの範囲である血液分析用器具。
【0037】
この血液分析用器具によれば、外部突起の外径が0.02mm以下の場合の血液引き上げ効果の減退が回避されるとともに、外部突起の外径が0.5mm以上となった場合の液排出口縁部における血液流路断面積(隣接外部突起同士と、液展開面及び血液吸収材料シートとに囲まれる血液流路断面積)の減少による液流抵抗の増大が回避される。
【0038】
(17) (9)〜(16)のいずれか1項記載の血液分析用器具であって、
前記血液吸収材料シートの厚みが、0.04〜0.2mmの範囲である血液分析用器具。
【0039】
この血液分析用器具によれば、血液吸収材料シートの厚みが0.04mm以下の場合の測定困難な呈色が回避されるとともに、血液吸収材料シートの厚みが0.2mm以上となった場合の血液吸収容積の過剰な増大(すなわち、血液の不足)による不均一な血液展開が回避される。
【発明の効果】
【0040】
本発明に係る液体分析用器具によれば、細管内へ挿入された内部突起と、液排出口縁部に接して液展開面に形成された外部突起と、内部突起を細管の略中央に支持する梁部とを具備したので、毛管力で細管を液排出口へ向かって流れる液体が、先ず内部突起に接触することで、毛管力が増強されるので、液体が液排出口へ強い吸入力で到達可能となる。液排出口まで到達した液体が、液排出口縁部、及び梁部に設けられた外部突起に、表面張力によって液展開面より引き上げられ、液排出口からの液の展開を確実にすることができる。また、液排出口縁部に設けられた外部突起によって液排出口近傍の流路が大きく形成され、従来の凹溝に比べ排出抵抗が小さくなる。この結果、液体を液展開面に均一且つスムーズに展開できる。
【0041】
本発明に係る血液分析用器具によれば、上記の液体分析用器具と、液展開面に載置された血液吸収材料シートとを備え、細管から供給される血液を血液吸収材料シートに吸収して展開するので、内部突起、外部突起及び梁部を設けることで、血液吸収材料シートに表面加工を施す必要が無く、加工コストや、不均一な血液の展開を生じさせないための血液吸収材料シートの厳密な位置決め及びテンション維持を不要にできる。この結果、製造コストの増大を防止し、安価な構成で血液を血液吸収材料シートに均一且つスムーズに展開できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下、本発明に係る液体分析用器具及び血液分析用器具の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る血液分析用器具のハウジングの斜視図、図2は図1に示すハウジングにおける液展開面の拡大平面視を(a)、そのA−A断面視を(b)に表した要部構成図、図3は液展開面を含む図1に示すハウジングの平面図、図4は図3のB−B矢視を(a)、C−C矢視を(b)に表した断面図である。
本実施の形態による液体分析用器具100は、合成樹脂材により一体成形されるハウジング11を主要部として有する。液体分析用器具100は、ハウジング11に、後述の血液吸収材料シート50(図5参照)を装着することにより、血液分析用器具200(図5参照)として好適に用いられる。血液分析用器具200は、血液吸収材料シート50に血液を吸収拡散させ、一定時間経過後の呈色を光学測定器等で測定することにより、血液中の特定成分を測定可能する。
【0043】
先ず、液体分析用器具100のハウジング11について説明する。ハウジング11は、円板状の底部13の外周に起立周壁15を連設したカップ状の装着部17と、底部13の下面に同軸に垂設された先細テーパ軸状の吸入先端部19とに大別される。先細テーパ軸の一端側である吸入先端部19には液吸入口21(図4参照)が開口され、他端側である底部13の中央部には液吸入口21から導入された液を排出する液排出口23が開口される。これら液吸入口21と液排出口23とは、吸入先端部19から底部13に向かって貫通する直線状で且つ同一断面形状の細管25によって連通される。底部13には、液排出口23から細管25の軸線方向に対して略垂直な方向に液展開面27が延設される。
【0044】
ハウジング11は、液排出口23で液展開面27より液吸入口21側に突出するように細管25内へ挿入された図2(b)に示す内部突起29と、液排出口縁部23aに接して配置され液展開面27から突出して形成された外部突起31と、内部突起29を細管25の略中央に支持する梁部33とを備える。
【0045】
梁部33は、液排出口23で細管25を跨いで両端支持梁として形成されている。このように、梁部33が液排出口23を跨いで直径方向に配置され、その両端が液排出口縁部23aに支持されることで、梁部33が両端支持梁となり、内部突起29がこの両端支持梁に安定的に支持されるようになっている。
【0046】
図2(b)に示すように、内部突起29は、先端形状が半球状に形成される。内部突起29が半球状となることで、先ず、内部突起29の突出先端29aに接触した液体は、全周方向で均等に突出基端29bに向かって引き上げられ、液排出口23を中心とした均等な放射方向への液の展開が可能となる。
【0047】
外部突起31は、液展開面27上で、液排出口23を中心とした放射方向に略等角度間隔に配置されている。本実施の形態では、4つの外部突起31が液排出口23の外側に配設されている。これら外部突起31は、図2(a)に示すように、突出基端31bの一部分が、液排出口縁部23aに接している。これにより、液排出口23に到達した液体が、液排出口23を中心として放射方向に略等角度間隔で配置された複数の外部突起31に接することで、これら外部突起31によって引き上げられ、図3に示すように、均等な放射方向FL1,FL2,FL3,FL4で液展開面27へ展開されるようになっている。
【0048】
また、外部突起31は、図2に示すように、上記した梁部33の上面にも設けられている。この外部突起31は、細管25の略中央に支持されるように、梁部33に一体に形成されている。このように、外部突起31が梁部33に形成されることで、細管25の略中央部に外部突起31が配置可能となり、液排出口23から排出される液体の液展開面27における展開方向が安定した等方向FL1,FL2,FL3,FL4になる。
【0049】
これら外部突起31も、先端形状が半球状で形成されている。外部突起31の突出先端31aが半球状で形成されることにより、液排出口23から排出された液体が、外部突起31の突出基端31bに接触すると、突起表面を伝って突出先端31aに引き上げられる。なお、本実施の形態では、内部突起29及び外部突起31が半球状である場合を例に説明したが、内部突起29及び外部突起31は、この他、円柱、円錐、円錐台、角柱等で形成してもよい。
【0050】
底部13には、図4に示すように、液展開面27の外側に円環状の凹溝35が同心円状に形成されている。さらにその外側には血液吸収材料シート50を固定するための凹溝状の固定部37が同心円状に形成されている。
【0051】
上記した液体分析用器具100では、細管25を液排出口23へ向かって流れる液体が、先ず内部突起29に接触することで、毛管力が増強され、液体が液排出口23へ強い吸入力で到達可能となる。さらに、液排出口23に到達した液体が、液排出口縁部23a、及び梁部33に設けられた外部突起31に、表面張力によって液展開面以上に引き上げられ、液排出口23からの液の展開が確実にできるようになっている。また、液排出口縁部23aに設けられた外部突起31によって液排出口23近傍の流路が大きく形成され、従来の凹溝に比べ排出抵抗が小さくなる。
【0052】
図5は血液分析用器具の分解斜視図、図6は図5に示した血液分析用器具の組立断面図である。
上記のように液体分析用器具100は、血液吸収材料シート50を装着することで血液分析用器具200として好適に用いることができる。ハウジング11は、底部13に血液吸収材料シート50を挿入し、上方から固定用ワッシャー41を圧入することで、血液吸収材料シート50をハウジング11の適正な位置に固定保持することが可能となる。本実施の形態では固定用ワッシャー41での固定構造を示したが、血液吸収材料シート50は接着剤や、超音波をはじめとする溶着手段を用いて固定しても良い。
【0053】
血液分析用器具200は、液展開面27に載置され血液中の成分と反応を示す血液吸収材料シート50を備えることで、細管25から供給される血液を血液吸収材料シート50で吸収展開する。血液分析用器具200では、ハウジング11側に内部突起29、外部突起31及び梁部33が設けられるので、従来のように、血液吸収材料シート50に凸部を設ける表面加工が不要となる。また、血液吸収材料シート50に凸部を設けないので、不均一な血液の展開を生じさせないための血液吸収材料シート50の厳密な位置決めや、テンション維持も不要となる。
【0054】
液体分析用器具100を血液分析用器具200として用いる場合、分析用器具の内部表面(血液と接触可能となる内側の表面)が分析する血液に対して親水性を有することが好ましい。このように、内部表面に親水性が付与されることで、液の展開面の上に引き上げる効果と展開面での展開効果を増強させ、血液の排出と展開をスムーズにできる。
【0055】
ハウジング11は所定の剛性を有する剛性材料で構成される。材料としては、例えばアクリル樹脂、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、硬質ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等があげられるが、血液を吸入、展開するためアクリル樹脂等の親水性の高い材料、又は親水化された材料が好ましい。親水化は、プラズマ処理、グロー放電、コロナ放電、紫外線照射等の物理活性化処理の他、界面活性剤、水溶性シリコン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の塗布等のような化学的処理により行うことができる。
【0056】
血液吸収材料シート50は、液展開面27に載せることにより、中央部が外部突起31に当接し、且つ血液吸収材料シート50の周縁部が固定部37に固定される。これにより、外部突起31を表面張力によって這い上がった血液が、外部突起31の頂部に接触している血液吸収材料シート50に接し、毛管力によって血液吸収材料シート50へと吸い込まれ、続いて、引き上げられた血液が血液吸収材料シート50―液展開面27間の毛管力で確実に展開される。外部突起31の形成数は、好ましくは2〜20個、より好ましくは4〜8個である。また、外部突起31は、これによって支持される血液吸収材料シート50と死角なく接触するので、血液が確実に血液吸収材料シート50へ展開される。
【0057】
血液分析用器具200は、液体として血液が用いられる場合、血液の粘性等の物性値から細管25、内部突起29、外部突起31及び血液吸収材料シート50の諸寸法が下記の具体的な値となることで、血液のよりスムーズな吸入や展開が補償される。
すなわち、細管25の内径は、0.3〜1.0mmの範囲であることが好ましい。これにより、細管25の内径が0.3mm以下の場合の血液の流動抵抗の増大が回避されるとともに、細管25の内径が1.0mm以上となった場合の毛管現象による血液吸入力の低下が回避される。
【0058】
内部突起29の突起高さは、0.05〜1mmの範囲であることが好ましい。これにより、内部突起29の突起高さが0.05mm以下の場合の血液引き上げ効果の減退が回避されるとともに、内部突起29の突起高さが1mm以上となった場合の細管断面積の減少による液流抵抗の増大が回避される。
【0059】
外部突起31の突起高さは、0.02〜0.5mmの範囲であることが好ましい。これにより、外部突起31の突起高さが0.02mm以下の場合の血液引き上げ効果の減退が回避されるとともに、外部突起31の突起高さが0.5mm以上となった場合の液展開面27と血液吸収材料シート50との間隙増大による血液展開性の低下が回避される。
【0060】
内部突起29の外径は、0.2〜0.5mmの範囲であることが好ましい。これにより、内部突起29の外径が0.2mm以下の場合の血液引き上げ効果の減退が回避されるとともに、内部突起29の外径が0.5mm以上となった場合の細管断面積の減少による液流抵抗の増大が回避される。
【0061】
外部突起31の外径は、0.02〜0.5mmの範囲であることが好ましい。これにより、外部突起31の外径が0.02mm以下の場合の血液引き上げ効果の減退が回避されるとともに、外部突起31の外径が0.5mm以上となった場合の液排出口縁部23aにおける血液流路断面積(隣接外部突起31同士と、液展開面27及び血液吸収材料シート50とに囲まれる血液流路断面積)の減少による液流抵抗の増大が回避される。
【0062】
血液吸収材料シート50の厚みは、0.04〜0.2mmの範囲であることが好ましい。これにより、血液吸収材料シート50の厚みが0.04mm以下の場合の測定困難な呈色が回避されるとともに、血液吸収材料シート50の厚みが0.2mm以上となった場合の血液吸収容積の過剰な増大(すなわち、血液の不足)による不均一な血液展開が回避される。
【0063】
次に、上記の構成を有する血液分析用器具200の作用を説明する。
図7は吸い上げられた血液が展開されるまでの過程を(a)〜(e)に表した作用説明図である。
血液分析用器具200では、吸入先端部19の液吸入口21に指等の血液を押し付けることにより、図7(a)に示すように、血液45がハウジング11の細管25を毛管力により上昇する。細管25を上昇した血液45は、図7(b)に示すように、液排出口23に設けた梁部33の下方にある内部突起29にメニスカスの発生によって架橋を生じ液位が上昇する。さらに、液排出口23の出口から上方に突出した外部突起31の表面を伝って、図7(c),(d)に示すように、毛管力により液位が上昇し、血液吸収材料シート50に達する。つまり、血液45はハウジング11に設けた構造物により毛管力を消失すること無く、血液吸収材料シート50へ達することが可能となる。
【0064】
液展開面27へ達した血液45は次に、図7(e)に示すように、血液吸収材料シート50と液展開面27の間に設けられた隙間47内を毛管力で水平方向へ展開する。血液45は、液展開面27の面積の制御により所望の面積まで展開することが可能となる。余剰血液45は、液展開面27の外周に設けられた凹溝35で毛管力を失い周囲への展開が停止される。これにより、外周部に設置する検出装置(図示なし)と血液45との接触を防止することが可能となる。なお、液展開面27と血液吸収材料シート50の隙間47は外部突起31の高さを変えることで任意に調整できる。
【0065】
したがって、上記実施の形態による液体分析用器具100によれば、細管25内へ挿入された内部突起29と、液排出口縁部23aに接して液展開面27に形成された外部突起31と、内部突起29を細管25の略中央に支持する梁部33とを具備したので、細管25を液排出口23へ向かって流れる液体が、先ず内部突起29に接触することで、毛管力が増強させ、液位を上昇させる。
【0066】
また、液排出口縁部23aに設けられた外部突起31によって液排出口23近傍の流路が大きく形成されるので、従来の凹溝に比べ排出抵抗を小さくできる。さらに、液排出口23から排出された液体が、液排出口縁部23a、及び梁部33に設けられた外部突起31に、表面張力によって引き上げられるので、液排出口23からの液展開を確実にすることができる。この結果、液体を液展開面27に均一且つスムーズに展開できる。
【0067】
また、上記の血液分析用器具200によれば、液体分析用器具100と、液展開面27に載置された血液吸収材料シート50とを備え、細管25から供給される血液45を血液吸収材料シート50に吸収して展開するので、内部突起29、外部突起31及び梁部33を設けることで、血液吸収材料シート50に表面加工を施す必要が無く、加工コストや、不均一な血液45の展開を生じさせないための血液吸収材料シート50の厳密な位置決め及びテンション維持を不要にできる。この結果、製造コストの増大を防止し、安価な構成で血液45を血液吸収材料シート50に均一且つスムーズに展開できる。
【0068】
次に、本発明に係る血液分析用器具の第2の実施の形態について説明する。
図8は片持梁に内部突起が支持される第2の実施の形態における液展開面の拡大斜視を(a)、そのD−D矢視を(b)に表した要部構成図である。なお、以下の各実施の形態において、図1〜図7に示した部材と同一の部材又は部位には同一の符号を付し重複する説明は省略するものとする。
本実施の形態による液体分析用器具は、梁部33Aが、液排出口23で細管25を横断する方向に形成した片持梁となる。
【0069】
この実施の形態による血液分析用器具によれば、梁部33Aの一端33aが液排出口縁部23aに接して、液展開面27に固定されるとともに、梁部33Aの他端33bが細管25の略中央に配置され、この他端33bに内部突起29が支持される。本実施の形態では、一つの外部突起31から梁部33Aが延出されている。これにより、梁部33Aが両端支持梁である場合に比べ、液排出口23の開口面積が広く確保可能となり、液展開面27への液供給速度を向上できる。
【0070】
次に、本発明に係る血液分析用器具の第3の実施の形態について説明する。
図9は梁部が細管の内壁面に突設される第3の実施の形態における液展開面の拡大斜視を(a)、そのE−E矢視を(b)に表した要部構成図である。
本実施の形態による液体分析用器具は、梁部33Bが細管25の内壁面49から突設され、外部突起31は、梁部33Bから液排出口23に向けて立設した支柱51を含むものとなっている。
【0071】
この実施の形態によれば、梁部33Bが液排出口23より深い位置で細管25内に配置され、細管25内で梁部33Bを通過した液体が、外部突起31を包囲した円環状に合流した後、液排出口23から排出される。これにより、梁部33が液排出口23近傍に配置される上記の場合に比べ、液体の梁部33Bによる排出抵抗が緩和され、液体が放射方向により均等に展開可能となる。
【0072】
また、梁部33Bが細管25の深部に配置される構成であっても、支柱51が液排出口23の液展開面27より突出して外部突起31を構成するので、液体の液位上昇効果が早期から発揮され、液排出口23から上方への液体引き上げ効果が増大する。
【実施例】
【0073】
次に、上記した実施の形態の構成を有する実施例1,2と、当該構成を備えない比較例1,2とによる血液分析用器具を作成し、血液を血液排出口側上部まで吸い上げた状況を比較した結果を説明する。
図10は比較例の血液分析用器具を要部拡大図と共に表した斜視図である。
<実施例1>
図4に示す同一構成のハウジングを、アクリル製樹脂によって下記の諸寸法で得た。
血液吸入口の内径 φ0.5mm
血液排出口の内径 φ0.5mm
梁部の形状 厚み、幅及び厚みともに0.2mm
内部突起の高さ 0.1mm
外部突起の高さ 0.1mm
内部突起の外径 φ0.2mm
外部突起の外径 φ0.2mm
外部突起の配置 液排出口と接触する
外部突起の形状、数 半球円、5つ
内部突起の形状、数 半球円、1つ
【0074】
上記の血液分析用器具を界面活性剤溶液で親水化処理し、血液の導入テストを実施した。人工皮膚(日本ライトサービス)上に血液を3μL滴下し、その血液を上記血液分析用器具に吸引させ、血液がハウジングの液排出口側上部まで吸い上げられ、溢れている様子を低倍率光学顕微鏡で確認した。その結果、血液が液排出口側上部まで吸い上げられ、溢れていたのは10個中10個であった。
【0075】
<比較例1>
実施例1のハウジングの液排出口に設けられる梁部、内部突起、外部突起を形成しない構造である下記諸寸法のハウジング61をアクリル樹脂で成形した。液排出口23の周囲には、液展開面27から突出する扁平桁部63を、直交する直交方向で一対突設した。それぞれの隣接する桁部63同士は、所定寸法Gだけ離間した。
液吸入口の内径 φ0.5mm
液排出口の内径 φ0.5mm
桁部の高さ 0.1mm
【0076】
実施例1と同手法で親水化処理し、同様な試験を行った結果、血液が液排出口側上部まで吸い上げられ、溢れていたのは10個中0個であった。
以上の結果より、液排出口に設けられる梁部、内部突起、外部突起が、血液を液排出口側上部まで吸い上げることに対し、重要な役割を果たしていることを確認できた。
【0077】
<実施例2>
血中のグルコースを検出するための試薬を含有するポリスルホン製の試薬膜(血液吸収材料シート50)を円形平膜状に加工して、実施例1のアクリル製樹脂で成形、親水化処理したハウジングにセットし、同じアクリル製の固定用ワッシャーで血液吸収材料シートを固定し、下記仕様の血液分析用器具を得た。
【0078】
液吸入口の内径 φ0.5mm
液排出口の内径 φ0.5mm
梁部の深さ 0.2mm
外部突起の高さ 0.1mm
内部突起の高さ 0.1mm
外部突起の外径 φ0.2mm
内部突起の外径 φ0.2mm
外部突起の配置 液排出口縁部と接触する
外部突起の形状、数 半球円、5つ
内部突起の形状、数 半球円、1つ
血液吸収材料シートとハウジング液展開面の隙間 0.1mm
血液吸収材料シートの厚さ 0.13mm
【0079】
上記の血液分析用器具に、人工皮膚(日本ライトサービス)上に血液を3μL滴下し、その血液を上記血液分析用器具に吸引させ、血液吸収材料シートの血液の導入と展開を確認した。その結果、血液の展開が迅速(約3秒)に完了し、且つその展開が均一に行われたものは10個中10個であった。
【0080】
<比較例2>
血中のグルコースを検出するための試薬を含有するポリスルホン製の試薬膜(血液吸収材料シート)を円形平膜状に加工し、上記した比較例1のアクリル製樹脂で成形、親水化処理したハウジングにセットし、同じアクリル製の固定用ワッシャーで血液吸収材料シートを固定し、下記仕様の血液分析用器具を得た。
【0081】
液吸入口の内径 0.5mm
液排出口の内径 0.5mm
血液吸収材料シートとハウジング液展開面の隙間 0.1mm
血液吸収材料シートの厚さ 0.13mm
【0082】
上記の血液分析用器具に、人工皮膚(日本ライトサービス)上に血液を3μL滴下し、その血液を上記血液分析用器具に吸引させ、血液吸収材料シートの血液の導入と展開を確認した。その結果、血液の展開が行われたものは10個中0個であった。
【0083】
以上述べたように、実施例の血液分析用器具は、製造のコストアップが予想される血液吸収材料シートの表面加工無しで、血液吸収材料シートへの血液の導入及び展開を迅速に実施することができ、正確な測定が可能になることが知見できた。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明に係る血液分析用器具のハウジングの斜視図である。
【図2】図1に示すハウジングにおける液展開面の拡大平面視を(a)、そのA−A断面視を(b)に表した要部構成図である。
【図3】液展開面を含む図1に示すハウジングの平面図である。
【図4】図3のB−B矢視を(a)、C−C矢視を(b)に表した断面図である。
【図5】血液分析用器具の分解斜視図である。
【図6】図5に示した血液分析用器具の組立断面図である。
【図7】吸い上げられた血液が展開されるまでの過程を(a)〜(e)に表した作用説明図である。
【図8】片持梁に内部突起が支持される第2の実施の形態における液展開面の拡大斜視を(a)、そのD−D矢視を(b)に表した要部構成図である。
【図9】梁部が細管の内壁面に突設される第3の実施の形態における液展開面の拡大斜視を(a)、そのE−E矢視を(b)に表した要部構成図である。
【図10】比較例の血液分析用器具を要部拡大図と共に表した斜視図である。
【符号の説明】
【0085】
21 液吸入口
23 液排出口
23a 液排出口縁部
25 細管
27 液展開面
29 内部突起
31 外部突起
33 梁部
33B 片持梁
45 血液(液)
49 細管の内壁面
50 血液吸収材料シート
51 支柱
100 液体分析用器具
200 血液分析用器具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端側に液吸入口を有し、他端側に前記液吸入口から導入された液を排出する液排出口を有する細管と、前記細管の液排出口から前記細管の軸線方向に対して略垂直な方向に延設された液展開面と、を備えた液体分析用器具であって、
前記液排出口で前記液展開面より前記液吸入口側に突出するように前記細管内へ挿入された内部突起と、
前記液排出口縁部に接して配置され前記液展開面から突出して形成された外部突起と、
前記内部突起を前記細管の略中央に支持する梁部と、を具備した液体分析用器具。
【請求項2】
請求項1記載の液体分析用器具であって、
前記外部突起が、前記細管の略中央に支持されるように前記梁部と一体に形成した突起を含む液体分析用器具。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の液体分析用器具であって、
前記梁部が、前記液排出口で前記細管を跨いで形成された両端支持梁である液体分析用器具。
【請求項4】
請求項1又は請求項2記載の液体分析用器具であって、
前記梁部が、前記液排出口で前記細管を横断する方向に形成した片持梁である液体分析用器具。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の液体分析用器具であって、
前記外部突起の先端形状が半球状である液体分析用器具。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のいずれか1項記載の液体分析用器具であって、
前記梁部が前記細管の内壁面から突設され、
前記外部突起は、前記梁部から前記液排出口に向けて立設した支柱を含むものである液体分析用器具。
【請求項7】
請求項6記載の液体分析用器具であって、
前記支柱が前記液排出口の前記液展開面より突出して前記外部突起を構成する液体分析用器具。
【請求項8】
請求項1〜請求項7のいずれか1項記載の液体分析用器具であって、
前記外部突起が、液展開面上で、前記液排出口を中心とした放射方向に略等角度間隔に配置されている液体分析用器具。
【請求項9】
請求項1〜請求項8のいずれか1項記載の液体分析用器具と、
前記液展開面に載置され血液中の成分と反応を示す反応試薬を含む血液吸収材料シートとを備え、
前記細管から供給される血液を前記血液吸収材料シートが吸収して展開する血液分析用器具。
【請求項10】
請求項9記載の血液分析用器具であって、
その内部表面が、前記分析する血液に対して親水性を有する血液分析用器具。
【請求項11】
請求項9又は請求項10記載の血液分析用器具であって、
前記液展開面に載せる血液吸収材料シートの中央部が前記外部突起に当接し、且つ該血液吸収材料シートの周縁部が前記液展開面上に固定される血液分析用器具。
【請求項12】
請求項9〜請求項11のいずれか1項記載の血液分析用器具であって、
前記細管の内径が、0.3〜1.0mmの範囲である血液分析用器具。
【請求項13】
請求項9〜請求項12のいずれか1項記載の血液分析用器具であって、
前記内部突起の突起高さが、0.05〜1mmの範囲である血液分析用器具。
【請求項14】
請求項9〜請求項13のいずれか1項記載の血液分析用器具であって、
前記外部突起の突起高さが0.02〜0.5mmの範囲である血液分析用器具。
【請求項15】
請求項9〜請求項14のいずれか1項記載の血液分析用器具であって、
前記内部突起の外径が0.2〜0.5mmの範囲である血液分析用器具。
【請求項16】
請求項9〜請求項15のいずれか1項記載の血液分析用器具であって、
前記外部突起の外径が0.02〜0.5mmの範囲である血液分析用器具。
【請求項17】
請求項9〜請求項16のいずれか1項記載の血液分析用器具であって、
前記血液吸収材料シートの厚みが、0.04〜0.2mmの範囲である血液分析用器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−128832(P2008−128832A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−314447(P2006−314447)
【出願日】平成18年11月21日(2006.11.21)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】