説明

液体収容タンク、液体吐出ヘッドユニット及び画像形成装置

【課題】ヘッドタンク内のフィルタ上流室から気泡を効率的に排出できない。
【解決手段】ヘッドタンク4のインク収容部22は滴吐出方向に沿う方向に配設されたフィルタ部材207によって上流室35と下流室36に分けられ、上流室35に外部からインクを供給する第1流路27と、収容部22の上流室35内からインク又は気体を外部に排出する第2流路28が設けられ、収容部22は高さ方向に傾斜した天面22aを有し、第2流路28の上流室35への開口部28aは、傾斜した天面22aの高さ方向で最も高い位置に設けられ、また、第2流路28の上流室35への開口部28aと第1流路27の上流室35への開口部27aは同じ壁面(天面22a)内で最も離れた位置に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液体収容タンク、液体吐出ヘッドユニット及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)からなる記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙などとも称される。)に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
【0003】
なお、本願において、液体吐出記録方式の「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を三次元的に造形して形成された像も含まれる。
【0004】
このような液体吐出方式の画像形成装置において、記録ヘッド側にヘッドタンク(ヘッドに一体的に設けられるタンクの意味であり、このようなタンクであれば、サブタンク、バッファタンクなども同義で使用する)を設け、装置本体側にメインタンクを配置して、メインタンクからサブタンクにインクを供給し、ヘッドタンクから記録ヘッドにインクを供給する方式が知られている。
【0005】
そして、ヘッドタンクとして、内部に不純物をろ過するフィルタを備え、フィルタ上流室側を面タンクに接続し、フィルタ下流室側から記録ヘッドにインクを供給するものが知られている。
【0006】
ところで、液体吐出ヘッド内に気泡が混入すると滴噴射曲がりや滴吐出不良が発生することになるため、インク供給経路中の気泡を効率的に排出することが必要になる。
【0007】
従来、ヘッドタンクのフィルタ上流室の気泡排出に関しては、ノズルからインクとともに吸引排出するもの(特許文献1)、フィルタ上流室と下流室にそれぞれ気泡を排出するポートを設けるもの(特許文献2)、タンク内の上部に排出部を設けてインクを排出部から溢れさせることによって気泡を排出するもの(特許文献3)、ヘッドタンクからメインタンクへの還流経路を設けるもの(特許文献4)などが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−230042号公報
【特許文献2】特開2007−144976号公報
【特許文献3】特開2008−173816号公報
【特許文献4】特開2006−068904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に開示の技術にあっては、気泡を排出するために吸引動作を実施する必要があり、それに伴いノズルを密閉するキャップやキャップ内を負圧にする吸引手段も設けなければならない。また、ノズルに気泡を巻き込んで排出するため、気泡がノズルから排出されずに流路に残った場合は、それが吐出不良の原因になるおそれがあるという課題がある。
【0010】
特許文献2に開示の技術にあっては、排出ポートによりタンク内に残留した気泡をノズルを経由することなく排出することができるものの、上流室と下流室でそれぞれ独立した流路と開閉バルブを持つため、供給システムとしては大型となり、且つそれぞれ独立した制御を行わなければならないためオンデマンドでの作業性が悪くなるおそれがあるという課題がある。
【0011】
特許文献3に開示の技術にあっては、タンク内部に液面検知手段を設ける必要があり、タンク自体が大型、且つ複雑となり、小型化を図ることができないという課題がある。
【0012】
特許文献4に開示の技術にあっては、還流時間や還流させるインク量を多量に必要とし、メンテナンス時間が長くなるおそれがある。また、供給経路内で発生した気泡はフィルタで捕捉されて上流室に溜まるため、気泡を溜める領域をフィルタ上流室に設ける必要があり、タンクが比較的大型となるという課題がある。
【0013】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、ヘッドタンクのフィルタ上流室からの気泡を効率的に排出できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の課題を解決するために、本発明に係る液体収容タンクは、
液滴を吐出するヘッドに供給する液体を収容する液体収容タンクであって、
前記ヘッドに供給する液体を収容する収容部を有し、
前記収容部はフィルタ部材によって上流室と下流室に分けられ、
前記上流室に外部から液体を供給する第1流路と、
前記上流室の液体又は気体を外部に排出する第2流路と、が設けられ、
前記第2流路の前記上流室への開口部は、前記上流室の高さ方向で最も高い位置に設けられ、
前記第2流路の前記上流室への開口部と前記第1流路の前記上流室への開口部は同じ壁面内で最も離れた位置に設けられている
構成とした。
【0015】
ここで、前記第1流路及び前記第2流路は前記上流室の天面に設けられている構成とできる。
【0016】
また、前記第2流路の前記開口部の開口径は前記第1流路の前記開口部の開口径より小さく、前記第2流路の前記開口部の流体抵抗は前記フィルタ部材が前記液体で濡れた状態の前記フィルタ部材の流体抵抗よりも小さい構成とできる。
【0017】
本発明に係る液体吐出ヘッドユニットは、液滴を吐出するヘッドと、本発明に係る液体収容タンクとを一体にした構成とした。
【0018】
本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る液体収容タンク又は液体吐出ヘッドユニットを備えているものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る液体収容タンクによれば、上流室に外部から液体を供給する第1流路と、上流室の液体又は気体を外部に排出する第2流路と、が設けられ、第2流路の上流室への開口部は、上流室の高さ方向で最も高い位置に設けられ、第2流路の上流室への開口部と第1流路の上流室への開口部は同じ壁面内で最も離れた位置に設けられている構成としたので、初期充填(空状態への初めての充填或いは充填液が充填された状態から所要の液体を充填すること)時にヘッドタンクのフィルタ上流室から気泡を効率的に排出できるようになる。
【0020】
本発明に係る液体吐出ヘッドユニットによれば、ヘッドと本発明に係る液体収容タンクを一体にしているので、ヘッドタンクのフィルタ上流室から気泡を効率的に排出できるようになる。
【0021】
本発明に係る画像形成装置によれば、本発明に係る液体収容タンク又は液体吐出ヘッドユニットを備えているので、安定した滴吐出を行なって画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1実施形態を示す液体吐出ヘッドユニットを含むインク供給系の説明図である。
【図2】図1のA−A線に沿う模式的断面説明図である。
【図3】図1のB−B線に沿う模式的断面説明図である。
【図4】同液体吐出ヘッドユニットに対するインク初期充填動作の説明に供する模式的正面証明図である。
【図5】同じく模式的正面説明図である。
【図6】同じく図2と同様な模式的断面説明図である。
【図7】同じく模式的正面説明図である。
【図8】同じく図2と同様な模式的断面説明図である。
【図9】同じく模式的正面説明図である。
【図10】同じく図3と同様な模式的断面説明図である。
【図11】同じく模式的正面説明図である。
【図12】同じく模式的正面説明図である。
【図13】同液体吐出ヘッドユニットからの滴吐出状態の説明に供する模式的正面証明図である。
【図14】本発明の第2実施形態を示す液体吐出ヘッドユニットの模式的正面説明図である。
【図15】洗浄液で洗浄するときの空気の流れの説明に供する模式的正面説明図である。
【図16】本発明に係る画像形成装置の全体構成の一例の説明に供する模式的説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態における画像形成装置について図1ないし図3を参照して説明する。なお、図1は同実施形態における画像形成装置のインク供給系の説明図、図2は図1のA−A線に沿うヘッドタンクの断面説明図、図3は図1のB−B線に沿う断面説明図である。
液体吐出ヘッドユニット(以下、単に「ヘッドユニット」ともいう。)1は、液滴を吐出するヘッド2と、ヘッド2に供給するインクを収容する液体収容タンク(以下、「ヘッドタンク」という。)4とを備えている。
【0024】
ヘッド2は、液滴を吐出する複数のノズル11と、各ノズル11が連通する液室12と、各液室12にインクを供給する共通液室13と、共通液室13にインクを供給される供給口(インク供給ポート)14と、共通液室13からインクを排出する排出口(インク排出ポート)15などを備えている。
【0025】
ヘッドタンク4は、タンクケース21内にヘッド2に供給するインクを収容するインク収容部22と、インク収容部22からインクをヘッド2の供給口14に供給する供給ポート24と、ヘッド2の排出口15から排出されるインクを第3流路(排出流路)39に排出する排出径路25とを備えており、前記インク収容部22は縦方向に配置されたインク中の不純物を濾過するフィルタ207によってフィルタ上流室(以下単に「上流室」という。)35とフィルタ下流室36に分けられている。フィルタ下流室(以下単に「下流室」という。)36は、連通経路204を介して供給ポート24に通じる供給経路203に連通している。
【0026】
そして、タンクケース21には、収容部22の上流室35に外部からインクを供給する第1流路(インク供給流路口)27と、収容部22の上流室35内からインク又は気体を外部に排出する第2流路(気泡排出経路)28が設けられている。
【0027】
ここで、収容部22は高さ方向に傾斜した天面22aを有し、第2流路28の上流室35への開口部28aは、傾斜した天面22aの高さ方向で最も高い位置、すなわち、上流室35の高さ方向で最も高い位置に設けられ、また、第2流路28の上流室35への開口部28aと第1流路27の上流室35への開口部27aは同じ壁面(天面22a)内で最も離れた位置に設けられている。
【0028】
また、ヘッドタンク4のタンクケース21は、一方が開口した部材であり、開口部には可撓性の弾性変形可能な部材としてのフィルム部材23(図1中網掛けを付して示すもの)を貼り付けて、圧力変動を吸収する構成としている。
【0029】
一方、装置本体側には、ヘッドタンク4にインクを補充供給する交換可能なメインタンク(インクカートリッジ)5が配置されている。このインクタンク5は、先端部にバルブが付いた図示しない継手を設けており、インク供給経路51及びインク戻り経路53から着脱可能になっており、この継手から容易にメインタンク5の交換ができるようになっている。
【0030】
そして、メインタンク5からインク供給経路51を通じてインク供給用ポンプ52によりヘッドタンク4の第1流路27に送液される。また、ヘッドタンク4の排出経路25はインク戻り経路53を介してメインタンク5に接続され、インク戻り経路53には開閉弁(バルブ)54が介装されている。また、ヘッドタンク4の第2流路28にも開閉弁(バルブ)55が介装されている。
【0031】
また、このメインタンク5は、タンク5内のインクが外気へ長時間露出し、乾燥または凝固することを防止するための大気開放管56が設けられている。この大気開放管56の流路は、細長い管状の形状になっており、管内の湿度はその長さに沿って変化するため、メインタンク5内のインクが外気と直接接することを防止することができ、インクの乾燥または増粘や凝固することを防止するようになっている。
【0032】
次に、この液体吐出ヘッドユニットに対するインク充填の流れについて図4ないし図13を参照して説明する。
まず、図4に示すように、第1流路27からヘッドタンク4の収容部22の上流室35にインク300が供給される。このとき、フィルタ207がインク300で濡れることで空気が透過しなくなり、上流室25内の空気は第2流路28からヘッドタンク4の外部へと排気される。なお、開閉弁55は開状態にされている。
【0033】
そして、図5及び図6に示すように、上流室35内がインクで満たされると、上流室35内の空気は第2流路28からヘッドタンク4の外部へと排出される。ここで、第2流路28の開口部28aは上流室35の天面22aで、上流室35の空間で最も高い位置に設けられているため、上流室35内に充填されるインク300が第2流路28側に向かって空気を押し出すので、上流室35内は残留空気が無くインク300が充填される。
【0034】
その後、図7に示すように、第2流路28の開閉弁55を閉じる。開閉弁55を閉じることより、上流室35の圧力が高くなり、図8に示すように、インク300はフィルタ207を通過して下流室36へと流れる。このとき、第2流路28の開口部28aに加わる抵抗は、濡れた状態のフィルタ207を空気が透過するときの抵抗よりも低くなければならない。
【0035】
次に、フィルタ207を通過してインクは、図9及び図10に示すように、下流室36の開口部204から供給経路203に流入する。このとき、下流室36内の空気はヘッド2の共通流路13側に送られて後述する排出経路25を通じて排出される。
【0036】
その後、図11に示すように、ヘッド2からヘッドタンク4の排出経路25インクが充填される。
【0037】
さらに、図12に示すように、ヘッドタンク4の排出経路25に充填されるインク300は戻し流路53を通じてインクタンク5に戻される。そして、ヘッド2、ヘッドタンク4及び戻し流路53の少なくとも開閉弁54より上流側の戻し流路51にインク300が充填された後に、同図12に示すように、開閉弁54を閉じることで、インク充填動作が完了する。
【0038】
その後、図13に示すようにヘッド2のノズル11から液滴301を吐出させて画像を形成することができる。
【0039】
このように、ヘッドタンクのフィルタの上流室に外部から液体を供給する第1流路と、上流室の液体又は気体を外部に排出する第2流路とが設けられ、第2流路の上流室への開口部は、上流室の高さ方向で最も高い位置に設けられ、第2流路の上流室への開口部と第1流路の上流室への開口部は同じ壁面内で最も離れた位置に設けられている構成とすることで、ヘッドタンクのフィルタ上流室から気泡を効率的に排出できるようになる。
【0040】
次に、本発明の第2実施形態に係るヘッドタンクについて図14を参照して説明する。
本実施形態は、下流室36と排出経路25とを連通する連通路37を設けている。
【0041】
これにより、ヘッドタンク4の下流室36にインクが充填されるときに、下流室36内の空気を排出経路25に排出できるようにして、ヘッド2内の流路内への空気の流入を低減することができる。
【0042】
上記各実施形態のヘッドタンクにおいて、液体置換(予めヘッドタンクに充填されている充填液を初期充填でインクに置換する)場合、ヘッドタンク内を洗浄液で洗浄する場合、図15に示すように、第2流路28を第1流路27から天面22aの最も離れた位置に設けることで、ヘッドタンク4内の気流が矢印40のように循環するため、澱み(滞留)が無く、効率的に洗浄を行うことができる。また、洗浄時に使用する液体(例えば洗浄液等)の供給口は、第1流路27ではなく第2流路28、あるいは、その両方を利用して行うこともできる。
【0043】
次に、上記各実施形態で説明した液体吐出ヘッドユニットを備える画像形成装置の一例について図16を参照して説明する。
この画像形成装置は、上記液体吐出ヘッドユニット1からなる記録ヘッド101を、キャリッジ103に搭載して、左右の側板100A、100B間に横架した主ガイドロッド104と図示しない副ガイド部材とで摺動自在に支持している。この記録ヘッド101は、タイミングベルト105を介して主走査モータ106によって主走査方向に移動走査される。一方、被記録媒体107は記録ヘッド101のノズル面11aと対向し、記録ヘッド101の移動方向と直交する方向に搬送ローラ109によって搬送され、記録ヘッド101から画像に応じて吐出されるインク滴が付着されて画像が形成される。
【0044】
記録ヘッド101へのインクの供給は、メインタンク5や大気開放管56等が納められたメインタンクユニット102からインク供給ポンプ52を経由してフレキシブルなインク供給径路51によってなされる。また、記録ヘッド101にはノズルから吐出又は排出されなかったインクをインク戻し径路53を通じてメインタンクユニット102に戻される。
【0045】
また、記録領域外に設けられたキャップ部材111は、複数のノズル11を有するノズル面108をキャッピングする弾性体、好ましくはシリコンゴム等からなる。非記録時には、記録ヘッド101がキャップ部材111の上方まで移動し、キャップ部材111が図示していないキャップ移動機構によって移動してノズル面108をキャッピングする。このキャップ部材111内には、インク吸引の際の吸引容易化、キャップ内雰囲気湿潤化等のため、インク吸収シート112が設けられている。
【0046】
このキャップ部材111には、底面に2本のチューブ113、114が連結され、チューブ113は大気開放弁115を介して大気に連通される。チューブ114は吸引ポンプ116に接続され、キャップ部材111でノズル面108をキャッピングし、大気開放弁115を閉じた状態で、吸引ポンプ116を駆動してキャップ部材111内に負圧を発生させることで、記録ヘッド101のノズルからインクを吸引し、大気開放弁115を開放することでキャップ部材111内の空間117に溜まったインクを廃液タンク118に排出する。また、キャップ部材111は、大気開放弁115を閉じた状態でノズル面108に接触させ保持することで、記録ヘッド101のノズルの乾燥を防止する。
【0047】
さらに、図示していないワイパ移動機構によってワイパーブレード(ワイパ部材)119を記録ヘッド101のノズル面108に接触する高さまで移動させ、記録ヘッド101を主走査方向に移動させてワイパーブレード119によりノズル面108に付着したインクや塵埃を払拭し、ノズル面108のメニスカスの生成やクリーニングを行うことができる。
【0048】
なお、上記実施形態ではシリアル型画像形成装置に適用した例で説明しているが、ライン型画像形成装置にも同様に適用することができる。
【符号の説明】
【0049】
1 液体吐出ヘッドユニット
2 ヘッド
4 ヘッドタンク
5 メインタンク
11 ノズル
13 共通液室
14 供給ポート
15 排出ポート
21 タンクケース
22 インク収容部
23 ダンパ部材(フィルム部材)
24 供給ポート
25 排出経路
35 フィルタ上流室
36 フィルタ下流室
51 インク供給経路
52 インク供給ポンプ
53 インク戻り流路
101 記録ヘッド(液体吐出ヘッドユニット)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液滴を吐出するヘッドに供給する液体を収容する液体収容タンクであって、
前記ヘッドに供給する液体を収容する収容部を有し、
前記収容部はフィルタ部材によって上流室と下流室に分けられ、
前記上流室に外部から液体を供給する第1流路と、
前記上流室の液体又は気体を外部に排出する第2流路と、が設けられ、
前記第2流路の前記上流室への開口部は、前記上流室の高さ方向で最も高い位置に設けられ、
前記第2流路の前記上流室への開口部と前記第1流路の前記上流室への開口部は同じ壁面内で最も離れた位置に設けられている
ことを特徴とする液体収容タンク。
【請求項2】
前記第1流路及び前記第2流路は前記上流室の天面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液体収容タンク。
【請求項3】
前記第2流路の前記開口部の開口径は前記第1流路の前記開口部の開口径より小さく、前記第2流路の前記開口部の流体抵抗は前記フィルタ部材が前記液体で濡れた状態の前記フィルタ部材の流体抵抗よりも小さいことを特徴とする液体収容タンク。
【請求項4】
液滴を吐出するヘッドと、前記請求項1ないし3のいずれかに記載の液体収容タンクとを一体にしたことを特徴とする液体吐出ヘッドユニット。
【請求項5】
請求項1ないし5のいずれかに記載の液体タンク又は請求項4に記載の液体吐出ヘッドユニットを備えていることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−96510(P2012−96510A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−248411(P2010−248411)
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】