説明

液体吐出ヘッド

【課題】液体を効果的に暖める。
【解決手段】フィルタ支持部材41の下面と積層体37に含まれるプレート42の対向表面42cとの間には、対向表面42cと接触するように2つのヒータ34、35が挟まれて配置されている。積層体37内の流路を流れるインクは、2つのヒータ34、35によって効果的に暖められ、アクチュエータユニット21が固定された流路ユニット9に供給される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を吐出する液体吐出ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
液体吐出ヘッドによって吐出されるインクなどの液体の粘度は、液体の温度によって変動する。通常、低温下で液体の粘度は高くなる。したがって、低温下においては、液体を圧力室内にリフィルする際の抵抗が大きくなるため、駆動周波数を十分に上げることができない。しかも、低温下においては、常温時と同じ吐出特性(吐出量及び吐出速度を含む)を得るためには、駆動電圧を上げて常温時よりも多くの吐出エネルギーを圧力室内の液体に付与しなければならない。しかし、その場合、ヘッド内の液体に吐出エネルギーを付与するアクチュエータの耐電圧及びアクチュエータを駆動するドライバICの耐電圧を高める必要がある。このように、粘度の高い液体を吐出させるのは困難である。
【0003】
そこで、特許文献1には、低温下においてインクの粘度を低下させるために、サブタンク、サブタンクとヘッドチップとを接続するインク供給管、及び、ヘッドチップに設けられた流路基板上にそれぞれ加熱装置を設けたインクジェット式記録装置が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−264362号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に係るインクジェット式記録装置には、上述したように3つの加熱装置が用いられている。しかしながら、特許文献1の記録装置は、ヘッドチップ外にも加熱装置が配置された複雑な構造を有している。また、特許文献1では、流路基板の上面に設けられた加熱装置であってもヘッドチップ内のインクを効果的に暖めることができず、そのためヘッド内のインク粘度を十分に低下させることができない。
【0006】
本発明の目的は、流入してきた液体を効果的に暖めることができる液体吐出ヘッドを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の液体吐出ヘッドは、液体が外部から供給される第1液体供給流路が形成された第1流路体と、前記第1液体供給流路に接続された第2液体供給流路、及び、前記第2液体供給流路に接続された複数の流入流路が形成された第2流路体と、前記複数の流入流路に接続された一又は複数の共通液体流路、及び、前記一又は複数の共通液体流路の出口から圧力室を経て吐出口に到る複数の個別液体流路が形成された第3流路体と、複数の前記圧力室内の液体に吐出エネルギーを付与する複数のエネルギー付与部材とを備えている。前記第1流路体と前記第2流路体と前記第3流路体とが、前記複数の流入流路から前記一又は複数の共通液体流路への液体の流入方向に積層された積層体となっている。そして、この液体吐出ヘッドは、前記第1流路体の一表面と前記一表面に対向した前記第2流路体の対向表面とに挟まれた一又は複数のヒータをさらに備えている。
【0008】
本発明によると、第1流路体の一表面と前記一表面に対向した第2流路体の対向表面とに挟まれた一又は複数のヒータによって、ヘッド内の液体を効果的に温めることができる。したがって、ヘッド内の液体粘度を十分に低下させることが可能となる。
【0009】
前記第2液体供給流路が、前記対向表面に沿って延在する第1延在領域を有していることが好ましい。これによって、液体をより効果的に温めることができる。
【0010】
前記第2液体供給流路が、前記第1延在領域よりも下流に、前記対向表面に沿って延在し且つ前記積層体の積層方向に沿って前記第1延在領域と重なり合った第2延在領域をさらに有していることが好ましい。これによって、第2延在領域において液体をさらに温めることができる。
【0011】
前記対向表面に2つの前記ヒータが配置されており、前記第2液体供給流路が、それぞれ異なる前記ヒータに対向する2つの前記第1延在領域を有していることが好ましい。これによって、2つのヒータを用いてさらに効果的に液体を温めることができる。
【0012】
前記第2流路体内において、前記2つの第1延在領域の下流領域同士が合流しており、さらに前記合流した位置よりも下流において前記複数の流入流路が前記第2液体供給流路に接続されていることが好ましい。これによって、複数の流入流路に流入する液体の温度ばらつきを低減させることができる。
【0013】
前記2つの第1延在領域のうちの一方の前記第1延在領域の入口から前記合流した位置までの流路抵抗が、他方の前記第1延在領域の入口から前記合流した位置までの流路抵抗に等しいことが好ましい。これによって、2つの第1延在領域を通過する液量に差が無くなり、合流する液体の温度にも差が生じにくくなる。その結果、合流後の液体の温度が均一になりやすく、複数の流入流路に流入する液体の温度ばらつきをより低減させることができる。
【0014】
各ヒータが、前記第2流路体の長手方向に細長い形状を有しており、前記2つのヒータは、その長手方向が前記第2流路体の前記長手方向と一致するように、前記第2流路体の前記長手方向に沿って配列されており、前記2つのヒータを結ぶ線分の中間点が前記第2流路体の中心と一致していることが好ましい。これによって、ヘッド内における温度ばらつきが小さくなるので、液体の温度ばらつきを低減させることができる。
【0015】
前記第2延在領域の入口から出口までの長さが、前記第1延在領域の入口から出口までの長さと同じであることが好ましい。これによって、第2延在領域をできるだけ長くすることができる。
【0016】
前記第2流路体が、前記第1流路体よりも熱伝導率の高い材料からなり、前記一又は複数のヒータが前記第2流路体と接触していることが好ましい。これによって、ヒータから液体への熱伝導を効率よく行うことができる。
【0017】
前記第1流路体と前記第2流路体との間には、間隙が設けられていることが好ましい。これによって、ヒータの設置が容易となる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、第1流路体の一表面と前記一表面に対向した第2流路体の対向表面とに挟まれた一又は複数のヒータによって、ヘッド内の液体を効果的に温めることができる。したがって、ヘッド内の液体粘度を十分に低下させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施の形態に係るインクジェットヘッドを含むインクジェットプリンタの内部構成を示す縦断面図である。図1に示すように、インクジェットプリンタ101は直方体形状の筐体101aを有している。筐体101a内には、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのインクをそれぞれ吐出する4つのインクジェットヘッド1、及び、搬送機構16が配置されている。また、筐体101aの天板内面には、インクジェットヘッド1及び搬送機構16の動作を制御する制御部100が取り付けられている。搬送機構16の下方には、筐体101aに対して着脱可能な給紙ユニット101bが配置されている。給紙ユニット101bの下方には、筐体101aに対して着脱可能なインクタンクユニット101cが配置されている。
【0021】
インクジェットプリンタ101の内部には、給紙ユニット101bから排紙部15に向けて、図1に示す太矢印に沿って、用紙Pが搬送される用紙搬送経路が形成されている。給紙ユニット101bは、給紙トレイ11と、給紙ローラ12とを有している。給紙トレイ11は、上方に向かって開口した箱形状を有しており、複数枚の用紙Pを積層された状態で収納する。給紙ローラ12は、給紙トレイ11の最も上方にある用紙Pを送り出す。送り出された用紙Pは、ガイド13a、13bによりガイドされ且つ送りローラ対14によって挟持されつつ搬送機構16へと送られる。
【0022】
搬送機構16は、2つのベルトローラ6、7と、搬送ベルト8と、テンションローラ10と、プラテン18とを有している。搬送ベルト8は、両ローラ6、7の間に架け渡されるように巻回されたエンドレスのベルトである。テンションローラ10は、搬送ベルト8の下側ループにおいて、その内周面に接触しつつ下方に付勢されており、搬送ベルト8にテンションを付加している。プラテン18は、搬送ベルト8によって囲まれた領域内に配置されている。また、プラテン18は、インクジェットヘッド1と対向する位置において、搬送ベルト8が下方に撓まないように搬送ベルト8を支持している。ベルトローラ7は、駆動ローラであって、その軸に搬送モータ19から駆動力が与えられることで、図1中時計回りに回転する。ベルトローラ6は、従動ローラであって、ベルトローラ7の回転により搬送ベルト8が走行することによって、図1中時計回りに回転する。なお、搬送モータ19の駆動力は、複数のギアを介してベルトローラ7に伝達される。
【0023】
搬送ベルト8の外周面8aは、シリコーン処理が施されることによって粘着性を有している。ベルトローラ6と対向する位置には、ニップローラ4が配置されている。ニップローラ4は、給紙ユニット101bから送り出された用紙Pを搬送ベルト8の外周面8aに押さえ付ける。外周面8aに押さえ付けられた用紙Pは、その粘着力によって外周面8a上に保持されながら用紙搬送方向(図1中右方であって副走査方向)へと搬送される。
【0024】
ベルトローラ7と対向する位置には、剥離プレート5が設けられている。剥離プレート5は、用紙Pを外周面8aから剥離する。剥離された用紙Pは、ガイド29a、29bによりガイドされ、且つ二組の送りローラ対28によって挟持されつつ搬送される。そして用紙Pは、筐体101aの上部に形成された排出口30から、筐体101aの上面に設けられた排紙凹部(排紙部)15へと排出される。
【0025】
4つのインクジェットヘッド1は、互いに異なる色のインク(マゼンタ、イエロー、シアン、ブラック)を吐出する。これら4つのヘッド1は、主走査方向に長尺な略直方体形状を有している。また、4つのインクジェットヘッド1は、用紙Pの搬送方向Aに沿って並べて固定されている。つまり、このプリンタ101はライン式のプリンタである。
【0026】
インクジェットヘッド1の底面は、インクを吐出する複数の吐出口108(図9参照)が形成された吐出面2aとなっている。搬送される用紙Pが4つのインクジェットヘッド1のすぐ下方を通過する際に、用紙Pの上面に向けて吐出口108から各色のインクが順に吐出される。これにより、用紙Pの上面、すなわち、印刷面に所望のカラー画像が形成される。
【0027】
各インクジェットヘッド1は、インクタンクユニット101c内のインクタンク17と接続されている。4つのインクタンク17には互いに異なる色のインクが貯留されている。各インクタンク17からは、チューブを介してインクジェットヘッド1にインクが供給される。
【0028】
図2は、ヘッド1の分解斜視図である。図2に示すように、ヘッド1は、基板31と、第1及び第2流路体を含むリザーバユニット32と、第3流路体である流路ユニット9を含むヘッド本体33と、2つのシート状のヒータ34、35とを含んでいる。図3〜図5は、基板31及び後述するCOF51を除く、ヘッド1を構成する複数の部材の平面図である。図2〜図5に示すように、リザーバユニット32は、6枚のプレート42〜47及び小プレート群48の積層体37の上面に、フィルタ支持部材41が固定されたものである。小プレート群48は、8個の小プレート48aと、2個の小プレート48bとからなる。
【0029】
第1流路体であるフィルタ支持部材41について、その断面図である図6をさらに参照して説明する。インクタンク17からインクが供給される第1液体供給流路が形成されたフィルタ支持部材41は、樹脂で一体成形されたものである。フィルタ支持部材41の上面70fからは、2つの筒状突起70a、70bが上に向かって突出している。筒状突起70aの内部には鉛直に延びた流入孔71が形成されている。筒状突起70aには、可撓性のチューブが取り付けられる。そして、インク供給源であるインクタンク17からのインクが、チューブを介して流入孔71からフィルタ支持部材41内に導入される。
【0030】
フィルタ支持部材41内には、インク流入口が形成され且つ鉛直に延びた流入孔71と、インク流出口が形成され且つ鉛直に延びた2つの流出孔72a、72bとを含む第1液体供給流路であるインク流路73が形成されている。インク流路73は、流入孔71と流出孔72との間に中間孔93を有している。中間孔93は、下方に向かって開口した、細長い矩形の開口部74aを有している。
【0031】
フィルタ支持部材41には、インクを濾過するための複数の微小な貫通孔が多数形成されたフィルタ79が取り付けられている。フィルタ79は、中間孔93を、流入孔71に連通し且つ開口部74aが形成された第1空間74と、流出孔72に連通した第2空間75とに隔てている。第2空間75においてフィルタ79と対向していない非対向領域76は、第2空間75においてフィルタ79と対向する領域よりもわずかに高い位置を水平に延在している。非対向領域76からは、2つの流出孔72a、72bが鉛直下方に延びて、フィルタ支持部材41の下面70eに開口している。
【0032】
第1空間74は、細長い矩形形状を有している。開口部74aは、封止部材であるダンパフィルム78によって封止されている。ダンパフィルム78は、平面視において、開口部74aとほぼ同形状である。こうして、ダンパフィルム78は、フィルタ支持部材41と共にインク流路73を画定している。第1空間74の開口部74aを取り囲む外周側壁74bは、その全周に亘って同じ高さまで下方に延びている。したがって、外周側壁74bの先端に固定されたダンパフィルム78は、水平に延在している。
【0033】
第2空間75は、下方に向かって開口した開口部75aを有している。開口部75aは、ダンパフィルム78の中央よりもやや右側位置から右端までの部分と対向している。開口部75aは、流れの両方向に先細り形状を有している。フィルタ79は、開口部75aの平面形状とほぼ相似形状を有し、開口部75aよりも一回り大きな平面形状を有している。フィルタ79は、開口部75aを覆うように、第1空間74内に固定されている。つまり、フィルタ79は、開口部74a及びダンパフィルム78と対向するようにフィルタ支持部材41に取り付けられている。
【0034】
流入孔71からのインクは、図6に示すように、第1空間74内を左方から右方にほぼ水平に流れ、フィルタ79と対向する領域からフィルタ79に沿いつつ上方に流れる。そして、インクがフィルタ79を介して第2空間75に流入する。このとき、第1空間74内のインク中に存在する異物はフィルタ79によって捕捉され、異物が取り除かれたインクが第1空間74から第2空間75に流れる。そして、インクは第2空間75の非対向領域76を通った後、流出孔72a、72bを下方に向かって流れ、流出孔72a、72bからプレート42へと流出する。
【0035】
ダンパフィルム78は、可撓性を有する樹脂フィルムから形成されている。ダンパフィルム78とプレート42の上面との間には、ダンパフィルム78がインクの振動に応じて変位できるように、隙間が介在している。この構成により、インクの振動に応じてダンパフィルム78が略鉛直方向に変位し、インクの振動を吸収して減衰させることができる。
【0036】
フィルタ支持部材41の上面70fには、非対向領域76と外部とを連通させる開口が形成されている。そして、この開口はフィルム76aによって封止されている。フィルム76aは、可撓性を有しており、インクの振動に応じて変位することでインクの振動を吸収し減衰させる。
【0037】
また、フィルタ支持部材41には、第1空間74と筒状突起70b内の流出孔とを連結する排出流路が形成されている。排出流路は、非対向領域76の下方をフィルタ支持部材41の幅方向に延在し、さらに、非対向領域76と同じ高さに上がってフィルタ支持部材41の長手方向に延在し、再びフィルタ79よりも低い高さまで降りた個所よりも下流において筒状突起70bに連通している。非対向領域76と同じ高さの領域77は、フィルタ支持部材41の上面70fに形成された開口がフィルム76bによって封止されることで画定されている。排出流路は、フィルタ79よりも上流に滞留した気泡を排出するために用いられる。
【0038】
プレート42〜47及び小プレート群48の積層体37は、第2流路体を構成している。この積層体37内の各部材は、樹脂製のフィルタ支持部材41よりも熱伝導率の高い金属製である。そして、各部材には、第2液体供給流路及び18個の流入流路を構成する貫通孔(及び凹部)が形成されている。
【0039】
詳細には、プレート42には、流出孔72a、72bに対向した2つの貫通孔42a、42bが、プレート42を厚み方向に貫通するようにプレート42の中央付近に形成されている。2つの貫通孔42a、42bは、第1液体供給流路であるインク流路73に接続されている。プレート42の上面は、フィルタ支持部材41の下面70eと対向している。以下の説明において、プレート42の上面を対向表面42cと称する。
【0040】
プレート43には、プレート43の中央付近から両端付近までそれぞれ延在した2つの貫通孔43a、43bが形成されている。各貫通孔43a、43bは、プレート43の中央に近づくに連れて細くなったテーパー領域を有している。各貫通孔43a、43bは、テーパー領域の先端付近において、対応する貫通孔42a、42bと対向している。プレート44には、その両端付近にそれぞれ貫通孔44a、44bが形成されている。各貫通孔44a、44bは、対応する貫通孔43a、43bの外側端付近と対向している。
【0041】
プレート45には、プレート45の一端付近から他端付近まで延在した矩形で細長い貫通孔45aが形成されている。貫通孔45aは、その両端付近において、貫通孔44a、44bと対向している。プレート46には、プレート46の中央付近に貫通孔46aが形成されている。貫通孔46aは、貫通孔45aの幅よりもやや小さい直径を有する円形形状を有している。貫通孔46aは、貫通孔45aの中央付近と対向している。
【0042】
プレート47には、プレート47の一端付近から他端付近まで延在した細長い凹部47aが形成されている。凹部47aは、その中央付近において、貫通孔46aと対向している。凹部47aは、プレート47の上面をその厚みの半分程度までハーフエッチングすることによって形成されたものである。
【0043】
さらに、プレート47には、凹部47a内においてプレート47の上下面を連結させる18個の貫通孔47bが形成されている。18個の貫通孔47bは、凹部47aの外縁と連続した領域にあって、プレート47の長手方向に沿って9個ずつ2列に配列されている。各列を構成する9個の貫通孔47bは、最も外側にある1個を除いて、対となるもの同士が近接するように配置されている。また、18個の貫通孔47bは、プレート47の中心に対して点対称に配置されている。
【0044】
小プレート群48のうち8個の小プレート48aには、互いに近接した2個の貫通孔47bに対向する2個の貫通孔49aが形成されている。そして、8個の小プレート48aを挟むように配置された2個の小プレート48bには、各列において前記最も外側にある貫通孔47bに対向する1個の貫通孔49bが形成されている。
【0045】
本実施の形態において、プレート42〜47に形成された貫通孔42a、42b;43a、43b;44a、44b;45a;46a及び凹部47aが互いに連通して第2液体供給流路を構築している。また、貫通孔47bと貫通孔49a、49bとが互いに連通して、第2液体供給流路に接続された流入流路を構築している。各流入流路は、後述するインク供給口105bを介して流路ユニット9内のマニホールド流路105に接続されている。
【0046】
2つのヒータ34、35は、プレート42の対向表面42cに接触するように固定されている。各ヒータ34、35の長さは、プレート42〜47の長さの半分以下である。2つのヒータ34、35は、リザーバユニット32の長手方向に細長いほぼ矩形形状を有しており、その長手方向がリザーバユニット32の長手方向と一致するように、リザーバユニット32の長手方向に沿って対向表面42cに配列されている。2つのヒータ34、35を結ぶ線分の中間点は、第2流路体であるプレート42〜47及び小プレート群48の積層体37の中心と一致している。これによって、ヘッド1内における温度ばらつきが小さくなるので、インクの温度ばらつきを低減させることができる。したがって、印字ムラを最小限に抑えることができる。
【0047】
ヘッド本体33は、流路ユニット9、並びに、流路ユニット9の上面に固定された10個のフィルタ106及び8つのアクチュエータユニット21を含んでいる。フィルタ106は、10個の小プレート48a、48bごとに設けられており、1つ又は2つのインク供給口105bを被覆している。
【0048】
アクチュエータユニット21は、圧力室110(図9参照)内のインクに吐出エネルギーを付与する複数の圧電アクチュエータを含んでいる。各アクチュエータユニット21の上面には、平型柔軟基板であるCOF51が接合されている。COF51には、アクチュエータユニット21に供給される駆動信号を生成するドライバIC52が実装されている。ドライバIC52内には、温度センサが構築されている。フィルタ支持部材41と第2流路体であるプレート42〜47及び小プレート群48の積層体37と流路ユニット9とは、18個の流入流路からマニホールド流路105へのインクの流入方向に積層された積層体となっている。
【0049】
基板31には、複数の電子部品が配置されている。2つのヒータ34、35及びCOF51は、基板31に取り付けられたコネクタ31aを介して、基板31上の複数の電子部品に接続されている。基板31上の複数の電子部品は、図示しない配線を介して制御部100に接続されている。2つのヒータ34、35の動作は、制御部100によって制御される。本実施の形態では、図2及び図3に示すように、2つのヒータ34、35には、発熱抵抗体のヒータ部に加え、その温度を検出する温度センサ34a、35aが実装されている。温度センサ34a、35aは、熱電素子であるサーミスタによって構成されている。そして、温度センサ34a、35aで検出した温度が所定温度よりも低い場合にだけ、2つのヒータ34、35に通電が行われる。
【0050】
図7は、基板31を除く、ヘッド1の長手方向に沿った模式的な断面図である。図7においては、流路が見やすくなるように、各部材の縦横比が大幅に変更されている。図7に示すように、プレート42の対向表面42cとフィルタ支持部材41の下面との間には、間隙が形成されている。これによって、ヒータ34、35を設置することが容易となっている。そして、2つのヒータ34、35は、フィルタ支持部材41の下面と接触することなく、その間隙内に位置するように対向表面42cに固定されている。すなわち、ヒータ34、35は、リザーバユニット32を構成する2つの部材の間、詳細にはプレート42の対向表面42cとフィルタ支持部材41の下面との間に挟まれて配置されている。そのため、ヒータ34、35で発生した熱のうちヘッド1の外部に逃げる割合が少なくなって、プレート42〜47及び小プレート群48の積層体37がヒータ34、35からの熱によって効果的に暖められる。その結果、この積層体37内を流れるインクを効果的に暖めることができる。
【0051】
貫通孔42a、42bから貫通孔43a、43bに流れ落ちたインクは、貫通孔43a、43b内をプレート43の外側に向かってそれぞれ進行していく。2つの貫通孔43a、43bのそれぞれは、第2液体供給流路において、対向表面42cに沿って延在する第1延在領域となっている。ヘッド1の積層方向に関して、貫通孔43aは、ヒータ34と対向しており、貫通孔43bは、ヒータ35と対向している。このように、本実施の形態では、対向表面42cに2つのヒータ34、35が配置されており、第2液体供給流路が、それぞれ異なるヒータ34、35に対向する2つの第1延在領域を有している。これによって、2つのヒータ34、35を用いてさらに効果的に液体を温めることができる。また、貫通孔43a、43bは積層方向に関して最もヒータ34、35に近い流路であるので、貫通孔43a、43b内を流れるインクは、ヒータ34、35からの熱を吸収したプレート42、43、44によってより効果的に暖められる。
【0052】
そして、貫通孔43a、43bから貫通孔44a、44bを介して貫通孔45aに流れ落ちたインクは、貫通孔45a内をプレート45の内側に向かってそれぞれ進行していく。貫通孔45aは、第2液体供給流路において、対向表面42cに沿って延在し且つヘッド1の積層方向に沿って第1延在領域である貫通孔43a、43bと重なり合った2つの第2延在領域(一方が貫通孔45aの右半分で、他方が貫通孔45aの左半分)を含んでいる。そして、2つの第2延在領域は、貫通孔46aの上流端において合流している。第2延在領域を流れるインクは、ヒータ34、35からの熱を吸収したプレート44、45、46によってより効果的に暖められる。
【0053】
本実施の形態においては、貫通孔43aの入口つまり上流端から合流位置(貫通孔46aの上流端)までの流路抵抗が、貫通孔43bの入口つまり上流端から合流位置(貫通孔46aの上流端)までの流路抵抗に等しくなっている。そのため、2つの貫通孔43a、43bを通過するインク量に差が無くなり、合流するインクの温度にも差が生じにくくなる。その結果、合流後のインクの温度が均一になりやすく、18個の流入流路に流入するインクの温度ばらつきをより低減させることができる。したがって、印字ムラを最小限に抑えることができる。
【0054】
さらに、本実施の形態においては、貫通孔45aの長さが、貫通孔43a、43bの約2倍となっている。つまり、第2延在領域の入口(貫通孔45aの端部)から出口(貫通孔45aの中央)までの長さが、第1延在領域である貫通孔43a、43bの入口(貫通孔43a、43bの内側端)から出口(貫通孔43a、43bの外側端)までの長さと同じである。このように第2延在領域が非常に長くなっているため、ヒータ34、35によってよりインクを昇温させやすくなっている。
【0055】
貫通孔46aの上流端において合流して1つとなったインク流は、貫通孔46aの下流端から凹部47aに流れ落ちる。そして、凹部47a内を進行して、それぞれが貫通孔47b及び貫通孔49a、49bからなる18個の流入流路を経て流路ユニット9へと流れ込む。このように、本実施の形態では、積層体37内において、2つの貫通孔43a、43bの下流領域同士が合流しており、さらに合流位置よりも下流において18個の流入流路が第2液体供給流路に接続されているので、18個の流入流路に流入するインクの温度ばらつきを低減させることができる。
【0056】
また、本実施の形態では、積層体37がフィルタ支持部材41よりも熱伝導率の高い材料からなると共に、2つのヒータ34、35がプレート42の対向表面42cに接触するように固定されている。そのため、ヒータ34、35からインクへの熱伝導を効率よく行うことができる。さらに、ヒータ34、35には温度センサ34a、35aが一体に配置されており、ヒータ34、35の発熱によるプレート42等の温度変化を時間的遅れが無く直接的に検出することができる。
【0057】
次に、ヘッド本体33について図8、図9、図10(a)、図10(b)をさらに参照しつつ説明する。図8は、隣り合う2つのアクチュエータユニット21に跨る部分の平面図である。図9は、図8に示すIX−IX線に沿った流路ユニット9の部分断面図である。また、図10(a)及び図10(b)は、図9中に一点鎖線で示した領域の拡大断面図及び個別電極の平面図である。なお、図8において、図面を分かりやすくするために、破線で描くべきアパーチャ12を実線で描いている。
【0058】
図8に示すように、流路ユニット9の上面には、平面形状がほぼ菱形の複数の圧力室110がマトリクス状に規則的に配列されている。アクチュエータユニット21は、流路ユニット9に形成された複数の圧力室110に対向して設けられた複数の個別電極135(図10(a)参照)を含んでおり、圧力室110内のインクに選択的に吐出エネルギーを付与する機能を有する。
【0059】
流路ユニット9の上面には、リザーバユニット32の18個の流入流路に対応して、計18個のインク供給口105bが開口している。インク供給口105bはフィルタ105よりも目の細かいフィルタ106によって被覆されている。流路ユニット9の内部には、インク供給口105bを一端とする複数のマニホールド流路105、及び、マニホールド流路105から分岐した共通液体流路である複数の副マニホールド流路105aが形成されている。流路ユニット9の下面は、ノズルの開口である複数の吐出口108がマトリクス状に規則的に配列された吐出面2aとなっている。
【0060】
流路ユニット9は、図9に示すように、上から順に、キャビティプレート122、ベースプレート123、アパーチャプレート124、サプライプレート125、3枚のマニホールドプレート126、127、128、カバープレート129、及び、ノズルプレート130、という9枚の金属プレートから構成されている。これら9枚のプレート122〜130は、主走査方向に長尺な矩形平面形状を有する。
【0061】
これら9枚のプレート122〜130が互いに位置合わせして積層されることによって、流路ユニット9内には、副マニホールド流路105aの出口から圧力室110を介して吐出口108に至る複数の個別インク流路132が形成されている。リザーバユニット32からインク供給口105bを介して流路ユニット9内に供給されたインクは、マニホールド流路105から副マニホールド流路105aに入り込む。副マニホールド流路105a内のインクは、個別インク流路132に流れ込み、絞りとして機能するアパーチャ112及び圧力室110を介してノズルの吐出口108に至る。
【0062】
アクチュエータユニット21について説明する。図5に示すように、8つのアクチュエータユニット21は、それぞれ台形の平面形状を有しており、インク供給口105bを避けるよう流路ユニット9の長手方向についてジグザグに配置されている。さらに、各アクチュエータユニット21の平行対向辺は流路ユニット9の長手方向に沿っており、隣接するアクチュエータユニット21の斜辺同士は流路ユニット9の長手方向つまり主走査方向に関して互いにオーバーラップしている(図8参照)。
【0063】
図10(a)に示すように、アクチュエータユニット21は、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料からなる3枚の圧電層141〜143を含んでいる。最上層の圧電層141上における圧力室110に対向する領域には、個別電極135が形成されている。最上層の圧電層141とその下側の圧電層142との間にはその全面に共通電極134が介在している。個別電極135は、図10(b)に示すように、圧力室110と相似な略菱形の平面形状を有する。個別電極135における鋭角部の一方は圧力室110外にまで延出され、その先端には個別電極135と電気的に接続された円形のランド136が設けられている。なお、圧電層141の上面には、個別電極用のランド136のほかに、共通電極用のランドも形成されている。共通電極用のランドは、スルーホール内の導電体を介して共通電極と接続されている。
【0064】
共通電極134には、COF51によって、基準電位であるグランド電位が付与されている。一方、個別電極135は、各ランド136及びCOF51の内部配線を介して、ドライバIC52に設けられた端子と電気的に接続されている。各個別電極135には、ドライバIC52から、それぞれ独立に、アクチュエータユニット21を駆動する駆動信号が供給される。したがって、アクチュエータユニット21において、個別電極135と圧力室110とで挟まれた部分が、それぞれ独立した個別のアクチュエータとして働くことになる。つまり、アクチュエータユニット21には、圧力室110と同数のエネルギー付与部材である複数のアクチュエータが構築されていることになる。
【0065】
ノズルからインク滴を吐出させるためのアクチュエータユニット21の駆動方法について述べる。圧電層141はその厚み方向に分極されており、個別電極135を共通電極134と異なる電位にして圧電層141に対してその分極方向に電界を印加すると、圧電層141における電界印加部分が圧電効果により歪む活性部として働く。この活性部は、電界と分極の方向とが同じときには、厚み方向に伸長し面方向に収縮する。このときの伸長及び収縮に伴う変位量は、厚み方向より面方向の方が大きい。アクチュエータユニット21においては、圧力室110から最も離れた圧電層141が活性部を含む層であり、圧力室110に近い下側2枚の圧電層142、143が非活性層である。図10(a)に示すように、圧電層143が圧力室110を区画するキャビティプレート122の上面に固定されているため、圧電層141における電界印加部分とその下方の圧電層142、143との間で平面方向への歪みに差が生じると、圧電層141〜143全体が圧力室110に向かって凸になるようにユニモルフ変形する。これにより圧力室110内のインクに圧力(吐出エネルギー)が付与され、圧力室110内に圧力波が発生する。そして、発生した圧力波が圧力室110からノズルの吐出口108まで伝播することによって吐出口108からインク滴が吐出される。
【0066】
以上説明した本発明の実施の形態によると、プレート42の対向表面42cとフィルタ支持部材41の下面との間に挟まれて配置されたヒータ34、35によって、積層体37内を流れるインクを効果的に暖めることができる。したがって、ヘッド1内のインク粘度を十分に低下させることが可能となる。よって、低温下であっても、インクを圧力室110内にリフィルする際の抵抗が大きくなることがなく、駆動周波数を十分に上げることができる。しかも、低温下であっても、駆動電圧を上げなくとも、常温時と同じ吐出特性が得られるので、アクチュエータユニット21の耐電圧及びアクチュエータユニット21を駆動するドライバIC52の耐電圧を高める必要がなくなる。
【0067】
本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更を上述の実施の形態に施すことが可能である。例えば、ヒータ34、35は、フィルタ支持部材41の下面に配置されていてもよい。また、1つ又は3つ以上のヒータを用いてもよい。プレート42、43に貫通孔が1つだけ形成されていてもよいし、プレート45に2つの貫通孔が形成されていてもよい。また、流路ユニット内に共通液体流路が1つだけ形成されていてもよい。ヘッド内の流路構成についても、上述した実施の形態に限定されることなく、様々な形態を採用することができる。さらには、エネルギー付与部材として、圧電体を用いるものに限らず、サーマル式のものを採用してもよい。
【0068】
また、本発明は、上述した実施の形態のようなラインプリンタ用のヘッドだけではなく、シリアルプリンタ用のヘッドにも適用可能である。また、インク以外の液体を吐出するヘッドにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の一実施の形態に係るインクジェットヘッドを含むインクジェットプリンタの内部構成を示す縦断面図である。
【図2】図1に描かれたインクジェットヘッドの分解斜視図である。
【図3】図1に描かれたインクジェットヘッドを構成する複数の部材の平面図である。
【図4】図1に描かれたインクジェットヘッドを構成する複数の部材の平面図である。
【図5】図1に描かれたインクジェットヘッドを構成する複数の部材の平面図である。
【図6】インクジェットヘッドに含まれるフィルタ支持部材の断面図である。
【図7】インクジェットヘッドの長手方向に沿った模式的な断面図である。
【図8】インクジェットヘッドに含まれる流路ユニットの部分拡大平面図である。
【図9】図8に示すIX−IX線に沿った断面図である。
【図10】アクチュエータユニットの拡大断面図及び個別電極の平面図である。
【符号の説明】
【0070】
1 インクジェットヘッド
9 流路ユニット(第3流路体)
21 アクチュエータユニット
31 基板
32 リザーバユニット
33 ヘッド本体
34、35 ヒータ
37 積層体(第2流路体)
41 フィルタ支持部材(第1流路体)
42〜47 プレート
42a、42b 貫通孔
42c 対向表面
43a、43b 貫通孔
44a、44b 貫通孔
45a 貫通孔
46a 貫通孔
47a 凹部
47b 貫通孔
48 小プレート群
49a、49b 貫通孔
51 COF
52 ドライバIC
73 インク流路(第1液体供給流路)
105 マニホールド流路(共通液体流路)
106 フィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体が外部から供給される第1液体供給流路が形成された第1流路体と、
前記第1液体供給流路に接続された第2液体供給流路、及び、前記第2液体供給流路に接続された複数の流入流路が形成された第2流路体と、
前記複数の流入流路に接続された一又は複数の共通液体流路、及び、前記一又は複数の共通液体流路の出口から圧力室を経て吐出口に到る複数の個別液体流路が形成された第3流路体と、
複数の前記圧力室内の液体に吐出エネルギーを付与する複数のエネルギー付与部材とを備えており、
前記第1流路体と前記第2流路体と前記第3流路体とが、前記複数の流入流路から前記一又は複数の共通液体流路への液体の流入方向に積層された積層体となっており、
前記第1流路体の一表面と前記一表面に対向した前記第2流路体の対向表面とに挟まれた一又は複数のヒータをさらに備えていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
【請求項2】
前記第2液体供給流路が、前記対向表面に沿って延在する第1延在領域を有していることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項3】
前記第2液体供給流路が、前記第1延在領域よりも下流に、前記対向表面に沿って延在し且つ前記積層体の積層方向に沿って前記第1延在領域と重なり合った第2延在領域をさらに有していることを特徴とする請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項4】
前記対向表面に2つの前記ヒータが配置されており、
前記第2液体供給流路が、それぞれ異なる前記ヒータに対向する2つの前記第1延在領域を有していることを特徴とする請求項2又は3に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項5】
前記第2流路体内において、前記2つの第1延在領域の下流領域同士が合流しており、さらに前記合流した位置よりも下流において前記複数の流入流路が前記第2液体供給流路に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項6】
前記2つの第1延在領域のうちの一方の前記第1延在領域の入口から前記合流した位置までの流路抵抗が、他方の前記第1延在領域の入口から前記合流した位置までの流路抵抗に等しいことを特徴とする請求項5に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項7】
各ヒータが、前記第2流路体の長手方向に細長い形状を有しており、
前記2つのヒータは、その長手方向が前記第2流路体の前記長手方向と一致するように、前記第2流路体の前記長手方向に沿って配列されており、
前記2つのヒータを結ぶ線分の中間点が前記第2流路体の中心と一致していることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項8】
前記第2延在領域の入口から出口までの長さが、前記第1延在領域の入口から出口までの長さと同じであることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項9】
前記第2流路体が、前記第1流路体よりも熱伝導率の高い材料からなり、前記一又は複数のヒータが前記第2流路体と接触していることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項10】
前記第1流路体と前記第2流路体との間には、間隙が設けられていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−76176(P2010−76176A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−245456(P2008−245456)
【出願日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】