説明

液体噴射装置

【課題】一律な成分比率を有する液体を液体噴射手段に供給できる液体噴射装置を提供する。
【解決手段】インクジェット式プリンター11は、インクカートリッジ13から供給されたUVインクを収容するメインタンク15と、メインタンク15内に収容されるUVインクを攪拌する攪拌装置21と、メインタンク15内のUVインクを記録ヘッド32側に供給するための第2インク供給管27を有する第1液体供給部26と、を備えている。メインタンク15は、そのUVインクの収容許容量がインクカートリッジ13のUVインクの貯留量よりも多くなるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクなどの液体を噴射する液体噴射手段を備える液体噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の液体噴射装置として、例えば特許文献1に記載のインクジェット式プリンター(以下、単に「プリンター」という。)が提案されている。この特許文献1に記載のプリンターは、記録用紙などのターゲットに液体としてのインクを噴射する液体噴射手段としての記録ヘッドと、該記録ヘッド内に供給するインクを一時収容するサブタンクとを備えており、該サブタンク内には、インク供給チューブを介して液体貯留手段としてのインクカートリッジからインクが供給されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−211152号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年では、ターゲットに噴射するインクとして、紫外線の照射によって硬化するUV(Ultra Violet)インクが用いられることがある。こうしたUVインクのように高い粘性を有するインクを貯留するインクカートリッジ内では、インクの成分の一部(例えば顔料成分)が沈降しやすい。そのため、インクカートリッジからサブタンクを介して記録ヘッドに供給されるインクの成分比率は、インクカートリッジ側からのインクの供給工程が行なわれる毎に僅かながら異なるおそれがある。その結果、記録ヘッドから噴射されるインクの成分比率にばらつきが発生し、ひいてはターゲットにインク噴射を行なうことにより生成される製品(即ち、印刷済みのターゲット)の品質を一定に保つことが困難となるおそれがあった。
【0005】
また、サブタンク内においてインクが長期間収容されると、該サブタンク内においてもインクの成分の一部が沈降する可能性もある。この状態でサブタンクから記録ヘッド側にインクが供給される場合でも、記録ヘッドから噴射されるインクの成分比率にばらつきが発生するおそれがあった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、一律な成分比率を有する液体を液体噴射手段に供給できる液体噴射装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、
本発明の液体噴射装置は、液体を噴射する液体噴射手段を備えた液体噴射装置であって、液体を貯留する液体貯留手段から供給された液体を収容するタンクと、前記タンク内に収容される液体を攪拌する攪拌手段と、前記タンク内の液体を前記液体噴射手段側に供給するための液体供給路を有する液体供給手段と、を備え、前記タンクは、その液体の収容許容量が前記液体貯留手段の液体の貯留量よりも多くなるように構成される。
【0008】
上記構成によれば、タンクには、液体貯留手段内の液体を全て供給することが可能である。こうしてタンク内に供給された液体を攪拌手段によって攪拌することにより、タンク内において、液体の成分の一部が沈降することが抑制される。そして、攪拌済みの液体が液体噴射手段側に供給される。したがって、一律な成分比率を有する液体を液体噴射手段に供給できる。
【0009】
本発明の液体噴射装置は、前記液体貯留手段が装着されるホルダー部と、前記ホルダー部に装着された前記液体貯留手段に上流端が接続される液体接続路と、少なくとも一部がタンク内に配置され、且つ前記液体接続路の下流端から導出された液体を前記タンク内において重力方向における下方に案内する案内部と、をさらに備える。
【0010】
上記構成によれば、液体接続路の下流端から導出された液体は、案内部によって案内されることによりタンク内に収容される。そのため、液体貯留手段からの液体がタンク内に既に収容された液体に着液する際に、気泡がタンク内の液体内に発生することを抑制可能である。したがって、液体に含まれる気泡が液体と共に液体噴射手段側に供給されることを抑制でき、ひいては液体噴射手段による液体の噴射不良の発生を抑制可能である。
【0011】
本発明の液体噴射装置において、前記案内部は、前記タンクの側壁であり、前記液体接続路の下流端は、前記タンクの側壁に対向するように配置されている。
上記構成によれば、液体接続路の下流端から導出された液体は、タンクの側壁に沿って流下することによりタンク内に収容される。そのため、タンクの側壁とは別体の案内部を設ける場合に比して、装置全体を簡略化させることが可能である。
【0012】
本発明の液体噴射装置において、前記攪拌手段は、所定の回転軸線を中心に回転可能な羽根部材を有する。
上記構成によれば、タンク内において羽根部材を回転させることにより、タンク内の液体を攪拌することが可能である。
【0013】
本発明の液体噴射装置において、前記羽根部材の回転軸線は、重力方向に沿って延びる軸線であり、前記羽根部材は、前記回転軸線を中心とした回転時において、その上側に吸入圧領域が形成されると共にその下側に該吸入圧領域よりも高圧の吐出圧領域が形成されるように構成されており、前記液体供給路の上流端は、前記羽根部材の直上位置に配置されている。
【0014】
一般に、タンク内において羽根部材よりも下方には、液体のうち一部の成分が沈降しやすい。そのため、液体供給路の上流端を羽根部材よりも下方に配置した場合、一律な成分を有する液体を液体噴射手段側に供給できないおそれがある。この点、本発明では、液体供給路の上流端は、羽根部材よりも上方に配置される。そのため、液体供給路の上流端を羽根部材よりも下方に配置する場合に比して、液体供給路を介して液体噴射手段側に供給される液体の成分比率を安定化させることが可能となる。
【0015】
本発明の液体噴射装置において、前記液体接続路の下流端及び前記液体供給路の上流端は、前記回転軸線を挟んだ両側にそれぞれ配置されている。
一般に、タンク内において液体貯留手段からの液体が着液した近傍では、液体貯留手段内の状況によっては液体の成分比率が正規の場合と異なるおそれがある。この点、本発明では、液体接続路の下流端が、液体供給路の上流端から離間した位置に配置される。そのため、液体接続路の下流端を液体供給路の上流端に近接した位置に配置した場合に比して、液体供給路を介して液体噴射手段側に供給される液体の成分比率を安定化させることが可能となる。
【0016】
本発明の液体噴射装置において、前記羽根部材及び前記液体供給路の上流端は、前記タンク内の液体の収容量が予め設定された下限近傍量以上である場合における前記タンク内の液体の液面よりも下方にそれぞれ配置されている。
【0017】
上記構成によれば、タンク内に収容される液体の収容量が少なくなっても、羽根部材の回転によってタンク内の液体を攪拌することが可能である。また、タンク内の液体を液体噴射段側に供給可能である。
【0018】
本発明の液体噴射装置において、前記タンクは、前記ホルダー部よりも重力方向における下方に配置されており、前記液体接続路の下流端は、前記タンク内の液体の収容量が予め設定された上限近傍量以上である場合における前記タンク内の液体の液面よりも上方に配置されている。
【0019】
上記構成によれば、上限近傍量を、タンク内における液体の収容量が上限近傍量以下である場合には当該タンク内に液体貯留手段の液体を全て収容可能となるように予め設定することにより、タンク内における液体の収容量が比較的多い場合であっても、ホルダー部に装着される液体貯留手段内の全ての液体をタンク内に供給することが可能である。そのため、タンク内の液体を攪拌手段によって攪拌することにより、一律な成分比率を有する液体を液体噴射手段に供給可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本実施形態におけるインクジェット式プリンターの概略構成図。
【図2】(a)(b)はホルダー部を模式的に示す概略構成図。
【図3】メインタンク内の構成を模式的に示す側断面図。
【図4】電気的構成を示すブロック図。
【図5】インク供給処理ルーチンを説明するフローチャート。
【図6】サブタンク処理ルーチンを説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。
図1に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式プリンター(以下、「プリンター」と略記する。)11は、液体の一例としてUV(Ultra Violet)インク(紫外線硬化型インク)を用い、図示しないターゲット(フィルムやガラス板など)に対して印刷処理を施す印刷部12を備えている。また、本実施形態のプリンター11には、印刷部12で印刷済みとなったターゲットに対して紫外線を照射し、ターゲットに着弾したUVインクを硬化させる図示しない照射部が設けられている。なお、UVインクは、分散安定性の低い顔料成分を含有すると共に、該顔料成分が沈降しやすいという性質を有している。
【0022】
印刷部12は、UVインクを貯留する液体貯留手段としてのインクカートリッジ13が装着されるホルダー部14と、重力方向においてホルダー部14の下方に配置される有底略円筒形状のメインタンク15とを備えている。ホルダー部14には、図1において二点鎖線で示す装着位置に配置されたインクカートリッジ13の導出部16に対して挿脱可能な中空状のインク供給針17が設けられている。また、ホルダー部14には、上流端18aがインク供給針17内と連通する液体接続路としての第1インク供給管18が接続されており、該第1インク供給管18の下流端18bは、メインタンク15内に配置されている。このメインタンク15は、そのUVインクの収容許容量がインクカートリッジ13におけるUVインクの貯留量よりも十分に多くなるように構成されている。こうしたメインタンク15の側壁には、UVインクの液面A1の位置に基づき、メインタンク15内におけるUVインクの残量を検出するための複数(本実施形態では2つ)のメイン側残量センサー19,20が設けられており、該各メイン側残量センサー19,20は、重力方向において互いに異なる位置にそれぞれ配置されている。
【0023】
また、印刷部12には、メインタンク15内で収容されるUVインクを攪拌するための攪拌手段としての攪拌装置21が設けられている。この攪拌装置21は、駆動源となる攪拌用モーター22と、該攪拌用モーター22の駆動によって回転する回転軸線としての軸部材23と、該軸部材23の先端(図1では下端)に設けられる複数枚(図1では2枚のみ図示)の羽根部材24とを備えている。
【0024】
また、印刷部12には、UVインクの収容許容量がメインタンク15よりも少ない他のタンクとしてのサブタンク25と、メインタンク15からUVインクをサブタンク25内に供給するための液体供給手段としての第1液体供給部26とが設けられている。この第1液体供給部26は、上流端27aがメインタンク15内に配置されると共に下流端27bがサブタンク25に接続される液体供給路としての第2インク供給管27と、第1駆動モーター28の駆動によってメインタンク15内のUVインクを吸入してサブタンク25側に吐出する第1ポンプ29とを備えている。また、第2インク供給管27において第1ポンプ29よりもサブタンク25側には、各タンク15,25間でのUVインクの流動を許容又は規制すべく作動する第1開閉弁(例えば電磁弁)30が設けられている。
【0025】
サブタンク25は、有底略筒状をなすタンク本体と、該タンク本体の開口部を閉塞するカバー部とを有している。こうしたサブタンク25の側壁には、該サブタンク25内に一時的に収容されるUVインクの収容量を検出するためのサブ側残量センサー31が設けられている。このサブ側残量センサー31からは、サブタンク25内におけるUVインクの液面A2がサブ側残量センサー31の設置位置と同一位置又は設置位置よりも上方に位置する場合に「ON」信号が出力される。また、サブタンク25には、該サブタンク内のUVインクの温度を検出するための第1温度センサー32と、UVインクを加熱するためのサブタンク用ヒーター33とが設けられている。また、サブタンク25には、該サブタンク25内を加減圧するための加減圧装置34が接続されている。
【0026】
この加減圧装置34は、第2駆動モーター35によってサブタンク25内に気体を圧送し、該サブタンク25内を加圧させるべく駆動する第2ポンプ36と、該第2ポンプ36が駆動する場合には開状態となると共に駆動しない場合には閉状態となる第2開閉弁(例えば電磁弁)37とを備えている。また、加減圧装置34には、第3駆動モーター38によってサブタンク25内から気体を排気し、該サブタンク25内を減圧させるべく駆動する第3ポンプ39と、サブタンク25内を大気開放するための圧力開放弁40とが設けられている。さらに、加減圧装置34には、第3ポンプ39及び圧力開放弁40の少なくとも一方が駆動する場合には開状態となると共に、第3ポンプ39及び圧力開放弁40が共に駆動しない場合には閉状態となる第3開閉弁(例えば電磁弁)41が設けられている。
【0027】
また、印刷部12には、上記ターゲットに向けてUVインクを噴射するインク噴射ユニット42が設けられ、該インク噴射ユニット42は、複数(本実施形態では4つ)の記録ヘッド(液体噴射手段)43を有している。これら各記録ヘッド43には、それらの内部に図示しない圧力調整室がそれぞれ設けられており、該各圧力調整室内のUVインクは、図示しない圧電素子の駆動によって複数の図示しないノズルに供給され、該各ノズルから適宜噴射される。また、各記録ヘッド43には、それらの温度を検出するための第2温度センサー44と、圧力調整室内のUVインクを保温するためのヘッド用ヒーター45とがそれぞれ設けられている。
【0028】
こうした各記録ヘッド43には、第2液体供給部46を介してサブタンク25内のUVインクがそれぞれ供給される。第2液体供給部46は、上流端47aがサブタンク25の底部近傍に配置される第3インク供給管47を備えている。この第3インク供給管47の下流側には、記録ヘッド43毎に個別対応する複数(本実施形態では4つ)の接続管48が接続されている。したがって、本実施形態では、第3インク供給管47及び接続管48により、サブタンク25内のUVインクを各記録ヘッド43内に供給するための他の液体供給路が構成される。また、第3インク供給管47には、第4駆動モーター49の駆動に基づきサブタンク25側からUVインクを吸入して各記録ヘッド43側に吐出する第4ポンプ50が設けられている。また、第3インク供給管47において第4ポンプ50よりも各記録ヘッド43側には、サブタンク25から各記録ヘッド43側へのUVインクの流動を許容又は規制すべく作動する第4開閉弁(例えば電磁弁)51と、第4ポンプ50によって供給されるUVインクの脈動を減衰させるためのダンパー52とが設けられている。
【0029】
各接続管48は、それらの通路断面積が第3インク供給管47の通路断面積よりも狭くなるようにそれぞれ構成されている。こうした各接続管48内を流動するUVインクは、第3温度センサー53からの検出信号に基づき制御される供給路用ヒーター54によって加熱される。
【0030】
また、各記録ヘッド43とサブタンク25との間には、各記録ヘッド43に個別対応する複数(本実施形態では4つ)のインク循環管55が設けられている。これら各インク循環管55は、それらの上流端55aが各記録ヘッド43に接続されると共に、それらの下流端55bがサブタンク25内に配置されるようにそれぞれ構成されている。こうした各インク循環管55には、各記録ヘッド43側からサブタンク25側へのUVインクの流動を許容又は規制すべく作動する第5開閉弁(例えば電磁弁)56がそれぞれ設けられている。
【0031】
なお、印刷部12は、複数色のUVインクをターゲットに対して噴射可能な構成であり、ホルダー部14、各タンク15,25及びインク噴射ユニット42を含む印刷ユニットを色毎に備えている。しかし、本実施形態では、一色(例えば白色)用の印刷ユニットのみを説明し、他の色用の印刷ユニットの説明に関しては、明細書の説明理解の便宜上、省略するものとする。
【0032】
次に、インクカートリッジ13及びホルダー部14について図2(a)(b)に基づき説明する。
図2(a)(b)に示すように、インクカートリッジ13は、内部にUVインクを貯留するインク貯留室60(図2(a)(b)では破線で示す。)が形成されてなる略直方体状のカートリッジ本体61を備えている。このカートリッジ本体61の底部(図2(a)(b)では左底部)には、インク貯留室60内のUVインクを外部に導出させるための導出部16が設けられている。なお、未使用のインクカートリッジ13の導出部16には、インク溶媒の揮発を抑制するためにフィルムが貼られている。
【0033】
また、カートリッジ本体61には、貯留するUVインクの種類(色情報など)及び貯留量などの各種情報が記憶されるICメモリー62と、該ICメモリー62のアクセス端子として機能する電極端子63とが設けられている。なお、ICメモリー62は、EEPROMなどの不揮発性メモリーを備えている。
【0034】
ホルダー部14は、図2(a)の上方が開口するホルダー本体64を備え、該ホルダー本体64内には、インクカートリッジ13を収容可能な収容スペース65が形成されている。ホルダー本体64の底部64aにおいてインクカートリッジ13の導出部16に対応する位置には、貫通孔66が貫通形成されており、該貫通孔66内には、上記インク供給針17が嵌着されている。このインク供給針17の先端側(図2(a)では上端側)には、その内外を連通させる連通孔17aが形成されている。また、ホルダー本体64の底部64aには、インクカートリッジ13を上方に付勢する図示しない付勢手段(コイルスプリングなど)が設けられている。そして、インクカートリッジ13は、付勢手段からの付勢力によって、インクカートリッジ13の導出部16内にインク供給針17を挿入させることが不能な位置(図2(a)に示す位置)に配置される。なお、図2(a)に示すインクカートリッジ13の位置を、「待機位置」というものとする。
【0035】
また、ホルダー部14には、ホルダー本体64の図2(a)における上方に配置され、後述する制御装置80からの制御指令に基づき駆動する押圧装置67が設けられている。この押圧装置67は、インクカートリッジ13に当接して図2(a)における下側への押圧力を付与するプレス部材68と、該プレス部材68を図2(a)における上下方向に進退移動させるべく駆動する着脱用モーター69とを備えている。そして、押圧装置67の駆動によって待機位置に配置されるインクカートリッジ13が図2(a)における下方に押圧される場合、該インクカートリッジ13は、上記付勢手段からの付勢力に抗して下方に移動する。その結果、インクカートリッジ13の導出部16内には、図2(b)に示すように、インク供給針17が挿入され、インク貯留室60内のUVインクは、インク供給針17及び第1インク供給管18を介してメインタンク15側に導出される。なお、図2(b)に示すインクカートリッジ13の位置を、「装着位置」というものとする。
【0036】
さらに、ホルダー部14の側壁には、図2(a)(b)における上下方向に沿って配置される2つの接触端子70a,70bが設けられており、該各接触端子70a,70bは、後述する制御装置80にそれぞれ電気的に接続されている。また、各接触端子70a,70bのうち上側に位置する第1接触端子70aは、インクカートリッジ13が待機位置に配置される場合に該インクカートリッジ13の電極端子63と接触する位置に配置されている。一方、下側に位置する第2接触端子70bは、インクカートリッジ13が装着位置に配置される場合に該インクカートリッジ13の電極端子63と接触する位置に配置されている。すなわち、本実施形態では、インクカートリッジ13が待機位置に位置する場合であっても装着位置に配置される場合であっても、ホルダー部14にインクカートリッジ13が装着されていれば、そのICメモリー62に記憶される各種情報が、制御装置80によって読取り可能となる。
【0037】
次に、メインタンク15内の構成について図3に基づき説明する。
図3に示すように、メインタンク15に設けられた各メイン側残量センサー19,20のうち重力方向における上側に位置する第1メイン側残量センサー19は、メインタンク15内に収容されるUVインクの液面A1が第1メイン側残量センサー19の設置位置と同一位置に位置する場合に、一つのインクカートリッジ13に貯留される全てのUVインクをメインタンク15内で受容できる程度の位置に配置されている。こうした第1メイン側残量センサー19からは、メインタンク15内におけるUVインクの液面A1が第1メイン側残量センサー19の設置位置と同一位置又は設置位置よりも上方に位置する場合に、「ON」信号が制御装置80に出力される。なお、本実施形態では、UVインクの液面A1が第1メイン側残量センサー19の設置位置と同一位置に位置する場合におけるUVインクの収容量を、「上限近傍量」というものとし、このときのUVインクの液面A1を「上限近傍液面A1u」とする。
【0038】
また、重力方向における下側に位置する第2メイン側残量センサー20は、メインタンク15内におけるUVインクの液面A1が第2メイン側残量センサー20の設置位置と同一位置に位置する場合に、メインタンク15内のUVインクをサブタンク25側に供給することにより、該サブタンク25内をUVインクで充填できる程度の位置に配置されている。こうした第2メイン側残量センサー20からは、メインタンク15内におけるUVインクの液面A1が第2メイン側残量センサー20の設置位置と同一位置又は設置位置よりも上方に位置する場合に、「ON」信号が制御装置80に出力される。なお、本実施形態では、UVインクの液面A1が第2メイン側残量センサー20の設置位置と同一位置に位置する場合におけるUVインクの収容量を、「下限近傍量」というものとし、このときのUVインクの液面A1を「下限近傍液面A1d」とする。
【0039】
メインタンク15内において攪拌装置21の軸部材23は、メインタンク15の中心線15a(図3では一点鎖線で示す。)と同一位置に配置されている。すなわち、軸部材23は、重力方向に沿って延びるように配置されており、該軸部材23の先端(即ち、下端)は、第2メイン側残量センサー20の設置位置よりも下方に位置している。こうした軸部材23の先端に設けられた各羽根部材24は、図3に示す矢印方向に軸部材23と共に回転した場合、該各羽根部材24の上方からUVインクを吸入し、各羽根部材24の下方に向けて吐出するように構成されている。つまり、メインタンク15内において各羽根部材24の直上には、他の領域よりも低圧となる吸入圧領域Pa(図3において二点鎖線で囲まれた領域)が形成される。また、各羽根部材24の直下には、他の領域よりも高圧となる吐出圧領域Pb(図3において二点鎖線で囲まれた領域)が形成される。その結果、メインタンク15内には、図3の矢印で示すようなUVインクの対流が発生し、メインタンク15内のUVインクが攪拌される。
【0040】
図3において軸部材23の左側であって、且つ重力方向において第1メイン側残量センサー19の設置位置よりも上方には、第1インク供給管18の下流端18bが配置されている。しかも、第1インク供給管18の下流端18bは、メインタンク15の側壁のうち図3における左側に位置する側壁(以下、「案内用壁部71」という。)を指向するように曲げ形成されている。そして、第1インク供給管18の下流端18bから導出されたUVインクは、メインタンク15の案内用壁部71に下方に案内されることによりメインタンク15内に既に収容されるUVインクに着液する。すなわち、UVインクは、メインタンク15の案内用壁部71に沿って流下する。したがって、本実施形態では、案内用壁部71が、第1インク供給管18の下流端18bから導出されたUVインクを重力方向における下方に案内させる案内部として機能する。なお、第1インク供給管18は、そのUVインクに対する流路抵抗(例えば通路断面積)が案内用壁部71を介してUVインクが液面A1に着液する際に、メインタンク15内のUVインクに気泡が混入しない程度の流路抵抗(例えば通路断面積)となるように構成されている。
【0041】
図3において軸部材23の右側には、第2インク供給管27が配置されている。すなわち、第2インク供給管27の上流端27aは、軸部材23を挟んで第1インク供給管18の下流端18bの反対側に配置されている。こうした第2インク供給管27の上流端27aは、重力方向において各羽根部材24の上方であって、且つ第2メイン側残量センサー20の設置位置よりも下方に配置されている。なお、第2メイン側残量センサー20の設置位置と第2インク供給管27の上流端27aの設置位置との間に相当する容積は、サブタンク25における底部とサブ側残量センサー31の設置位置との間に相当する容積よりも僅かに大きくなるように設定されている。
【0042】
次に、本実施形態の印刷部12の電気的構成について図4に基づき説明する。なお、図4には、インクカートリッジ13からサブタンク25までのUVインクの供給に必要な部分が主に図示されており、それ以外の部分の図示が大幅に省略されている。
【0043】
図4に示すように、制御装置80の入出力インターフェースには、各接触端子70a,70b、着脱用モーター69、攪拌用モーター22、第1駆動モーター28、第1開閉弁30、加減圧装置34及び各残量センサー19,20,31が電気的に接続されている。制御装置80には、インクカートリッジ13からサブタンク25までのインク供給を主に司るインク供給制御部81、及びターゲットに対する印刷処理を主に司る印刷制御部82が設けられている。また、制御装置80には、着脱用モーター69用のドライバー回路(図示略)、攪拌用モーター22用のドライバー回路(図示略)、第1駆動モーター28用のドライバー回路(図示略)、第1開閉弁30用のドライバー回路(図示略)及び加減圧装置34用のドライバー回路(図示略)が設けられている。
【0044】
インク供給制御部81は、図示しないCPU、ROM及びRAMなどから構築されている。また、印刷制御部82は、図示しないCPU、ROM、RAM及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)などから構築されている。
【0045】
次に、制御装置80のインク供給制御部81が実行するインク供給処理ルーチンについて図5及び図6に示すフローチャートに基づき説明する。
さて、インク供給制御部81は、予め設定された所定周期(例えば1秒)毎にインク供給処理ルーチンを実行する。このインク供給処理ルーチンにおいて、インク供給制御部81は、電源ONフラグFLG1が「ON」であるか否かを判定する(ステップS10)。この電源ONフラグFLG1は、プリンター11の電源がオンになってからメインタンク15内に収容されるUVインクに対する攪拌処理が行なわれた場合には「ON」にセットされるフラグである。ステップS10の判定結果が否定判定(FLG1=OFF)である場合、インク供給制御部81は、UVインクの攪拌が一回も行なわれていないと判断し、電源ONフラグFLG1を「ON」にセットし(ステップS11)、その処理を後述するステップS22に移行する。
【0046】
一方、ステップS10の判定結果が肯定判定(FLG1=ON)である場合、インク供給制御部81は、最後に後述する攪拌処理が実行されてからの経過時間Tkが予め設定された経過時間閾値KTk1(例えば、一週間に相当する値)未満であるか否かを判定する(ステップS12)。この経過時間閾値KTk1に相当する時間の間、メインタンク15内のUVインクに対する攪拌が行なわれないと、メインタンク15内でUVインクの顔料成分が沈降する可能性がある。そこで、経過時間閾値KTk1は、経過時間TkからUVインクの顔料成分の沈降が発生したか否かを判断するための基準値として、実験やシミュレーションなどによって予め設定される。ステップS12の判定結果が否定判定(Tk≧KTk1)である場合、インク供給制御部81は、メインタンク15内でUVインクの顔料成分の沈降が発生した可能性があると判断し、その処理を後述するステップS22に移行する。
【0047】
一方、ステップS12の判定結果が肯定判定(Tk<KTk1)である場合、インク供給制御部81は、サブタンク25内に収容されるUVインクのインク残量IQsubを検出する(ステップS13)。具体的には、インク供給制御部81は、第1ポンプ29の駆動速度と駆動時間とに基づき、メインタンク15からサブタンク25へのUVインクの供給量を検出する。また、印刷制御部82は、各記録ヘッド43のノズルからUVインクを噴射させる際に、該UVインクの噴射量の計測を行なっている。そこで、インク供給制御部81は、メインタンク15からサブタンク25へのUVインクの供給総量から、各記録ヘッド43でのインク噴射総量を減算することにより、サブタンク25内におけるインク残量IQsubを取得する。したがって、本実施形態では、ステップS13が、残量検出ステップに相当する。
【0048】
続いて、インク供給制御部81は、ステップS13で検出したインク残量IQsubが予め設定された残量閾値KIQsub以下であるか否かを判定する(ステップS14)。この残量閾値KIQsubは、サブタンク25内においてUVインクの液面A2が第3インク供給管47の上流端47aよりも下方に位置しないように設定する基準値であって、実験やシミュレーションなどによって予め設定される。ステップS14の判定結果が否定判定(IQsub>KIQsub)である場合、インク供給制御部81は、サブタンク25内にUVインクの収容量が十分であると判断し、その処理を後述するステップS18に移行する。
【0049】
一方、ステップS14の判定結果が肯定判定(IQsub≦KIQsub)である場合、インク供給制御部81は、最後に攪拌処理が行なわれてからの経過時間Tkが予め設定された規制時間閾値KTk2以上であるか否かを判定する(ステップS15)。メインタンク15内のUVインクを攪拌装置21によって攪拌した場合、UVインク内に気泡が混入することがある。この状態でメインタンク15からサブタンク25にUVインクを供給した場合には、サブタンク25内に気泡入りのUVインクが供給されるおそれがある。こうした気泡入りのUVインクがサブタンク25から各記録ヘッド43に供給されると、UVインクの噴射不良を発生させるおそれがある。そのため、攪拌処理を行なった後は、UVインク内に混入した気泡が外部に放出されるまで待ったほうがよい。そこで、本実施形態では、攪拌処理後の待ち時間に相当する値として、規制時間閾値KTk2が予め設定される。
【0050】
ステップS15の判定結果が否定判定(Tk<KTk2)である場合、インク供給制御部81は、メインタンク15内におけるUVインクに気泡が未だ混入している可能性があると判断し、ステップS15の判定結果が肯定判定となるまで、該ステップS15の判定処理を繰り返し実行する。一方、ステップS15の判定結果が肯定判定(Tk≧KTk2)である場合、インク供給制御部81は、供給停止フラグFLG2が「OFF」であるか否かを判定する(ステップS16)。この供給停止フラグFLG2は、メインタンク15内のインク残量が少なすぎて、即ちUVインクの収容量が下限近傍量よりも十分に少なく、サブタンク25にUVインクを供給することが難しいと判断された場合に「ON」にセットされるフラグである。ステップS16の判定結果が否定判定(FLG2=ON)である場合、インク供給制御部81は、サブタンク25へのUVインクの供給を規制し、その処理を後述するステップS19に移行する。一方、ステップS16の判定結果が肯定判定(FLG2=OFF)である場合、インク供給制御部81は、サブタンク25内にUVインクを供給させるためのサブタンク供給処理(図6で詳述する。)を実行し(ステップS17)、その処理を次のステップS18に移行する。したがって、本実施形態では、ステップS17が、第2供給ステップに相当する。
【0051】
ステップS18において、インク供給制御部81は、第1メイン側残量センサー19からの検出信号が「OFF」信号であるか否かを判定する。すなわち、ステップS18では、メインタンク15におけるUVインクの液面A1が第1メイン側残量センサー19の設置位置と同一位置又は設置位置よりも上方に位置しているか否かが判定される。換言すると、ステップS18では、第1メイン側残量センサー19からの検出信号に基づき、メインタンク15内におけるUVインクの収容量を検出しているということができる。したがって、本実施形態では、ステップS18が、収容量検出ステップに相当する。
【0052】
ステップS18の判定結果が否定判定である場合、インク供給制御部81は、メインタンク15内におけるUVインクの収容量が上限近傍量以上であると判断し、メインタンク15へのインク供給を行なうことなく、インク供給処理ルーチンを一旦終了する。一方、ステップS18の判定結果が肯定判定である場合、インク供給制御部81は、その処理を次のステップS19に移行する。
【0053】
ステップS19において、インク供給制御部81は、UVインクが内部に貯留されるインクカートリッジ13がホルダー部14に装着されているか否かを判定する。具体的には、インク供給制御部81は、接触端子70aを介してインクカートリッジ13のICメモリー62から情報を取得可能である場合には装着されていると判断する。このとき、インク供給制御部81は、ICメモリー62からインクカートリッジ13内におけるUVインクの貯留量が「0(零)」又は「0(零)」に近い値である旨の情報を検出した場合、インクカートリッジ13がホルダー部14に装着されていないと判断する。ステップS19の判定結果が否定判定である場合、インク供給制御部81は、ホルダー部14にインクカートリッジ13を装着させる旨を報知する報知処理を行ない(ステップS20)、その後、インク供給処理ルーチンを一旦終了する。こうした報知処理が実行されると、一例として、プリンター11に接続される図示しないコンピューターの表示画面には、ホルダー部14にインクカートリッジ13を装着させる旨が表示される。
【0054】
一方、ステップS19の判定結果が肯定判定である場合、インク供給制御部81は、メインタンク15にUVインクを供給させるためのメインタンク供給処理を実行する(ステップS21)。すなわち、インク供給制御部81は、着脱用モーター69の駆動を制御してプレス部材68を下方に移動させ、待機位置に位置するインクカートリッジ13を装着位置に移動させる。続いて、インク供給制御部81は、インクカートリッジ13を装着位置に配置してからの経過時間が所定時間を経過した場合、インクカートリッジ13内のUVインクが全てメインタンク15内に供給されたと判断する。そして、インク供給制御部81は、着脱用モーター69の駆動を制御してプレス部材68を上方に移動させ、インクカートリッジ13を装着位置から待機位置に移動させ、その後、その処理を次のステップS21−1に移行する。したがって、本実施形態では、ステップS19〜S21により、第1供給ステップが構成される。
【0055】
ステップS21−1において、インク供給制御部81は、供給停止フラグFLG2を「OFF」にセットし、その後、その処理を次のステップS22に移行する。
ステップS22において、インク供給制御部81は、メインタンク15内のUVインクを攪拌させる攪拌処理を実行する。具体的には、インク供給制御部81は、攪拌用モーター22の駆動を制御して各羽根部材24を回転させる。そして、インク供給制御部81は、各羽根部材24の回転が開始してからの経過時間が所定の回転時間閾値を経過した場合、メインタンク15内のUVインクを十分に攪拌できたと判断し、攪拌用モーター22を停止させる。したがって、本実施形態では、ステップS22が、攪拌ステップに相当する。
【0056】
続いて、インク供給制御部81は、最後の攪拌処理が終了してからの経過時間Tkを「0(零)」にリセットする(ステップS23)。その後、インク供給制御部81は、インク供給処理ルーチンを一旦終了する。
【0057】
次に、上記サブタンク供給処理(サブタンク供給処理ルーチン)について図6に示すフローチャートに基づき説明する。
さて、サブタンク供給処理ルーチンにおいて、インク供給制御部81は、第2メイン側残量センサー20の検出信号が「OFF」信号であるか否かを判定する(ステップS30)。この判定結果が肯定判定である場合、インク供給制御部81は、メインタンク15内におけるUVインクの収容量が下限近傍量以下であると判断し、供給停止フラグFLG2を「ON」にセットし(ステップS31)、その処理を後述するステップS33に移行する。一方、ステップS30の判定結果が否定判定である場合、インク供給制御部81は、メインタンク15内におけるUVインクの収容量が下限近傍量よりも多いと判断し、供給停止フラグFLG2を「OFF」にセットし(ステップS32)、その処理を次のステップS33に移行する。
【0058】
ステップS33において、インク供給制御部81は、第3開閉弁41及び圧力開放弁40を作動させてサブタンク25内を大気開放させる。続いて、インク供給制御部81は、第1開閉弁30を開状態にすべく作動させ(ステップS34)、その後、第1駆動モーター28を制御して第1ポンプ29を駆動させる(ステップS35)。そして、インク供給制御部81は、サブ側残量センサー31からの検出信号が「ON」信号になったか否かを判定する(ステップS36)。この判定結果が否定判定である場合、インク供給制御部81は、サブタンク25内においてUVインクの液面A2がサブ側残量センサー31の設置位置よりも下方に位置すると判断し、ステップS36の判定結果が肯定判定となるまで該ステップS36の判定処理を繰り返し実行する。
【0059】
一方、ステップS36の判定結果が肯定判定である場合、インク供給制御部81は、サブタンク25内においてUVインクの液面A2がサブ側残量センサー31の設置位置と同一位置又は設置位置よりも上方に位置すると判断し、第1駆動モーター28を停止させて第1ポンプ29を停止させる(ステップS37)。続いて、インク供給制御部81は、加減圧装置34の圧力開放弁40及び第3開閉弁41を閉状態にすべく作動させると共に、第1開閉弁30を閉状態にすべく作動させる(ステップS38)。その後、インク供給制御部81は、サブタンク供給処理ルーチンを終了する。
【0060】
次に、本実施形態のプリンター11におけるUVインクの供給方法について説明する。
さて、メインタンク15内におけるUVインクの液面A1が重力方向において第1メイン側残量センサー19の設置位置と同一位置又は設置位置よりも下方に位置するようになると、メインタンク15内へのUVインクの供給が開始される。すなわち、ホルダー部14に設置されるインクカートリッジ13は、押圧装置67の駆動によって待機位置(図2(a)参照)から装着位置(図2(b)参照)に移動する。すると、インクカートリッジ13の導出部16内にインク供給針17が挿入され、インクカートリッジ13のインク貯留室60内のUVインクが、インク供給針17及び第1インク供給管18を介して導出される。このとき、第1インク供給管18の下流端18bから導出されたUVインクは、当該下流端18bに対向する案内用壁部71に沿って下方に案内される。その結果、インクカートリッジ13から供給されたUVインクがメインタンク15に既に供給されたUVインクの液面A1に着液する際に、メインタンク15内のUVインク内に気泡が混入することが抑制される。
【0061】
そして、インクカートリッジ13内のUVインクがメインタンク15内に全て供給されると、装着位置に設置されるインクカートリッジ13が待機位置に移動し、メインタンク15内へのUVインクの供給が終了する。すると、メインタンク15内では、該メインタンク15に収容されるUVインクに対して攪拌処理が行なわれる。すなわち、攪拌用モーター22の駆動によって、各羽根部材24は、図3に示す矢印方向に沿ってそれぞれ回転する。すると、各羽根部材24の上方領域には吸入圧領域Paが形成されると共に、各羽根部材24の下方領域には吐出圧領域Pbが形成される。その結果、メインタンク15内では、図3にて矢印で示すような対流が発生し、UVインクの攪拌が行なわれる。そのため、メインタンク15の底部近傍に顔料成分が沈降していたとしても、攪拌装置21を用いた攪拌処理によって、メインタンク15内におけるUVインクの成分比率を安定させることができる。なお、ここでいう「成分比率の安定」とは、メインタンク15内の互いに異なる複数位置におけるUVインクの成分比率がほぼ同一であることを示している。
【0062】
そして、攪拌処理が終了すると、メインタンク15のUVインク内には、攪拌によって気泡が混入している可能性がある。そのため、攪拌処理が終了してから規制時間閾値KTk2に相当する時間が経過するまでの間、メインタンク15からサブタンク25側へのUVインクの供給が規制される。
【0063】
その後、サブタンク25内におけるUVインクの液面A2が、重力方向において第2液体供給部46の上流端47aと略同一位置になると、サブタンク25内にメインタンク15からUVインクが供給される。このとき、加減圧装置34の圧力開放弁40及び第3開閉弁41の作動によって、サブタンク25内が大気開放される。この状態で、第1開閉弁30が開状態になると共に第1ポンプ29が駆動すると、メインタンク15内のUVインクが、第2インク供給管27を介してサブタンク25内に供給される。すると、サブタンク25内におけるUVインクの液面A2が徐々に上昇する。そして、サブタンク25内におけるUVインクの液面A2がサブ側残量センサー31の設置位置と同一位置又は設置位置よりも上方に位置するようになると、サブタンク25内へのUVインクの供給が停止される。すなわち、加減圧装置34の圧力開放弁40及び第3開閉弁41が共に閉状態になると共に、第1ポンプ29の駆動が停止し、さらに、第1開閉弁30が閉状態となる。
【0064】
なお、サブタンク25内へのUVインクの供給開始タイミングと、メインタンク15内へのUVインクの供給開始タイミングとが重なった場合には、サブタンク25内へのUVインクの供給が優先して実行される。すなわち、サブタンク25へのUVインクの供給が終了してから、メインタンク15内にUVインクが供給される。また、メインタンク15へのUVインクの供給開始タイミング時に、ホルダー部14にインクカートリッジ13が装着されていない場合、ユーザーに対してインクカートリッジ13の装着を促す旨の報知がなされる。
【0065】
したがって、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)メインタンク15内には、インクカートリッジ13内のUVインクを全て供給することが可能である。こうしてメインタンク15内に供給されたUVインクを攪拌することにより、メインタンク15内において、UVインクの成分の一部(この場合、顔料成分)が沈降することを抑制できる。すなわち、一律な成分比率を有するUVインクを記録ヘッド43に供給できる。そのため、常に成分比率が一律なUVインクをターゲットに向けて噴射することができ、ひいてはプリンター11によって印刷された製品(即ち、印刷済みのターゲット)の品質の安定化に貢献できる。
【0066】
(2)インクカートリッジ13内のUVインクは、第1インク供給管18及び案内用壁部71を介してメインタンク15内に供給される。このとき、UVインクが案内用壁部71によって下方に案内されるため、UVインクがメインタンク15内に既に収容されたUVインクの液面A1に着液する際に、気泡をメインタンク15内のUVインク内に発生させることを抑制できる。したがって、UVインク内に混入した気泡がUVインクと共に記録ヘッド43側に供給されることを抑制でき、ひいては記録ヘッド43によるUVインクの噴射不良の発生を抑制できる。
【0067】
(3)本実施形態では、メインタンク15の側壁の一部(即ち、案内壁部71)が案内部として機能する。そのため、メインタンク15内に側壁とは別体の案内部を設ける場合に比して、装置全体を簡略化させることが可能である。
【0068】
(4)一般に、メインタンク15内において羽根部材24よりも下方には、UVインクの顔料成分が沈降しやすい。そのため、第2インク供給管27の上流端27aを羽根部材24よりも下方に配置した場合、顔料成分が沈降し、正規の成分比率とは異なるUVインクが記録ヘッド43側に供給されるおそれがある。この点、本実施形態では、第2インク供給管27の上流端27aは、羽根部材24よりも上方に配置される。そのため、正規の成分比率とは異なるUVインクが記録ヘッド43側に供給されることを抑制できる。
【0069】
(5)また、本実施形態では、羽根部材24が回転することにより、図3にて矢印で示すような対流が発生する。そのため、メインタンク15内で顔料成分が沈降していたとしても、該沈降を好適に解消できる。
【0070】
(6)メインタンク15内においてインクカートリッジ13からのUVインクが着液した近傍では、インクカートリッジ13内の状況によってはUVインクの成分比率が正規の場合と異なるおそれがある。そのため、第1インク供給管18の下流端18bを、第2インク供給管27の上流端27aから離間した位置に配置することにより、成分比率が正規な比率と異なるUVインクが記録ヘッド43側に供給されることを抑制できる。
【0071】
(7)本実施形態では、メインタンク15内におけるUVインクの液面A1が第2メイン側残量センサー20の設置位置と同一位置であっても、羽根部材24の回転によってメインタンク15内のUVインクを攪拌することができる。また、メインタンク15内のUVインクを記録ヘッド43側に供給できる。そのため、ターゲットへのUVインクの噴射が停止してしまうことを抑制できる。
【0072】
(8)メインタンク15内におけるUVインクの液面A1が第1メイン側残量センサー19の設置位置と同一位置又は上方に位置する場合には、メインタンク15内にインクカートリッジ13内の全てのUVインクを受容できるようなスペースがない。そのため、メインタンク15へのUVインクの供給が規制される。すなわち、メインタンク15内にインクカートリッジ13内のUVインクが少しずつ供給されることが回避され、ひいては一律な成分比率を有するUVインクを記録ヘッド43側に供給することができる。
【0073】
(9)サブタンク25内のUVインクの収容量が少なくなったと判定された場合には、メインタンク15内のUVインクがサブタンク25に供給され、該サブタンク25からUVインクが記録ヘッド43に供給される。すなわち、サブタンク25内へのインク供給が必要な場合に、メインタンク15からサブタンク25へのUVインクの供給を行なわせることができる。
【0074】
(10)メインタンク15内にインクカートリッジ13からUVインクが供給された直後は、メインタンク15内に収容されるUVインク内に気泡が混入している可能性がある。そのため、メインタンク15内へのインク供給のタイミングと、サブタンク25内へのインク供給のタイミングとが重なった場合には、サブタンク25へのインク供給が優先される。そのため、気泡入りのUVインクがメインタンク15からサブタンク25側に供給されることを抑制できる。
【0075】
(11)メインタンク15内のUVインクの攪拌が定期的に実行される。そのため、メインタンク15内でUVインクを長期収容させ、顔料成分の沈降が発生したとしても、該沈降を定期的に解消させることができる。
【0076】
(12)本実施形態では、プリンター11の電源投入時に攪拌処理が実行される。そのため、プリンター11の電源がOFFである間にメインタンク15内で顔料成分の沈降が発生していたとしても、プリンター11の電源投入直後に実行される攪拌処理によって、メインタンク15内での顔料成分の沈降を解消させることができる。
【0077】
(13)また、メインタンク15内にインクカートリッジ13からUVインクが供給された場合、メインタンク15内における各位置で、UVインクの成分比率が互いに異なるおそれがある。そこで、本実施形態では、メインタンク15へのUVインクの供給時には攪拌処理が実行される。そのため、記録ヘッド43側には、一律な成分比率を有するUVインクを供給させることができる。
【0078】
(14)本実施形態では、メインタンク15からは、UVインクがサブタンク25内で一時的に収容された後、記録ヘッド43に供給される。そのため、メインタンク15から供給されたUVインク内に気泡が混入していたとしても、該気泡は、サブタンク25内にUVインクが一時的に収容されている間にUVインク外に放出される。そのため、記録ヘッド43に気泡入りのUVインクが供給されることを抑制でき、ひいてはUVインクの噴射不良の発生を抑制できる。
【0079】
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・実施形態において、報知処理は、音声による報知でもよい。
・実施形態において、印刷部12は、各記録ヘッド43に個別対応する複数のサブタンク25を備えた構成であってもよい。この場合、第1液体供給部26を、サブタンク25毎に設けてもよい。
【0080】
・実施形態において、印刷部12は、サブタンク25を省略した構成であってもよい。この場合、各記録ヘッド43には、メインタンク15からUVインクがそれぞれ直接供給されることになる。
【0081】
・実施形態において、メインタンク15内には、収容するUVインクの収容量を検出するためのセンサーとして、フロートセンサーを設けてもよい。このように構成すると、メインタンク15内におけるUVインクの収容量を、適切に検出できる。
【0082】
・実施形態において、メインタンク15には、残量センサーを3つ以上の任意数設けてもよい。この場合、各残量センサーを、重力方向において互いに異なる位置にそれぞれ配置してもよい。
【0083】
・実施形態において、サブタンク25には、2つ以上の任意数(例えば2つ)の残量センサーを設けてもよい。この場合、各残量センサーを、重力方向において互いに異なる位置にそれぞれ配置することが望ましい。
【0084】
・実施形態において、第2インク供給管27の上流端27aを、第1インク供給管18の下流端18bに近接した位置に配置してもよい。このように構成しても、メインタンク15内で十分に攪拌されたUVインクが第2インク供給管27を介してサブタンク25に供給されるため、一律な成分を有するUVインクを記録ヘッド43側に供給することができる。
【0085】
・実施形態において、羽根部材24は、回転することにより、下方に吸入圧領域Paを発生させ、上方に吐出圧領域Pbを発生させる構成でもよい。
・実施形態において、攪拌装置21は、メインタンク15内のUVインクを攪拌できるのであれば、任意の構成であってもよい。例えば、攪拌装置21は、メインタンク15内に配置される回転子と、メインタンク15外に磁界を発生させることにより回転子をメインタンク15内で回転させる駆動源とを備えたものでもよい。また、攪拌装置21は、超音波や機械的にメインタンク15に振動を伝えることにより、該メインタンク15内のUVインクを攪拌させるものでもよい。また、攪拌装置21は、メインタンク15内でUVインクを強制的に流動させるポンプを備えた構成でもよい。
【0086】
・実施形態において、第1インク供給管18の下流端18bを、メインタンク15の側壁に対向させなくてもよい。この場合、メインタンク15内には、第1インク供給管18の下流端18bから導出されたUVインクをメインタンク15内に既に収容されるUVインクの液面A1に着液させるべく案内する案内部を設けることが望ましい。こうした案内部を設ける場合には、第1インク供給管18の下流端18bを、メインタンク15外に配置してもよい。
【0087】
・実施形態において、第1インク供給管18の下流端18bから導出されるUVインクを、案内部を介することなくメインタンク15内に供給してもよい。この場合、メインタンク15内にUVインクが供給された際に、UVインク内に気泡が混入するおそれがあるが、その後の攪拌処理後に、サブタンク25側へのUVインクの供給規制期間が設けられる。そのため、こうした構成であっても、サブタンク25側に気泡入りのUVインクが供給されることを抑制できる。
【0088】
・実施形態において、ホルダー部14は、該ホルダー部14に装着されたインクカートリッジ13の導出部16内にインク供給針17が挿入される構成であってもよい。この場合、第1インク供給管18の流路途中には、制御装置80からの制御指令に基づき開閉動作する開閉弁を設けてもよい。この場合、メインタンク15内にUVインクを供給する際には、開閉弁を開動作させることになる。
【0089】
・実施形態において、メインタンク15を、ホルダー部14に装着されるインクカートリッジ13よりも重力方向において上方に配置してもよい。この場合、第1インク供給管18の流路途中には、メインタンク15内へのUVインクの供給時に駆動するポンプを設けてもよい。
【0090】
・実施形態において、待機位置に配置されるインクカートリッジ13を、手動で装着位置に配置させるようにしてもよい。この場合、第1供給ステップの開始タイミング時には、インクカートリッジ13を装着位置に配置させる旨の報知をユーザーに対して行なうことが望ましい。
【0091】
・実施形態において、ターゲットへの印刷が行なわれていない場合には、攪拌処理が終了してからの経過時間に関係なく、メインタンク15からサブタンク25側にUVインクを供給させてもよい。この場合、サブタンク25内に気泡入りのUVインクが供給されたとしても、サブタンク25内で一時的に収容されている間に、UVインクに含まれる気泡を自然に外部に放出させることができる。
【0092】
・実施形態において、攪拌ステップを第1供給ステップの実行中に開始させてもよい。
・実施形態において、プリンター11の電源がOFFの間でも、攪拌処理後の経過時間Tkを計測できる場合には、プリンター11の電源投入時に必ずしも攪拌処理を行なわなくてもよい。すなわち、プリンター11の電源投入時において、経過時間Tkが経過時間閾値KTk1未満である場合には、攪拌処理を実行しなくてもよい。この場合、速やかにターゲットへの印刷処理を開始させることができる。
【0093】
・実施形態において、サブタンク25にも、2つ以上の任意数(例えば2つ)の残量センサーを設けてもよい。この場合、下側に配置された残量センサーの設置位置よりもUVインクの液面A2が下方に位置する場合に、第2供給ステップを実行させてもよい。
【0094】
・実施形態において、UVインクを貯留する液体貯留手段は、ドラム缶のような構成であってもよいし、袋状のものであってもよい。
・上記実施形態では、UVインクを用いるプリンター11に具体化したが、この限りではなく、他の顔料インクを用いるプリンターに具体化してもよい。すなわち、長期間保存しておくと、成分の一部が沈降するインクを印刷に用いるプリンターに具体化してよい。
【0095】
・上記実施形態では、液体噴射装置をインクジェット式プリンター11に具体化したが、この限りではなく、インク以外の他の液体(機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体、ゲルのような流状体を含む)を噴射したり吐出したりする液体噴射装置に具体化することもできる。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射する液状体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置、ゲル(例えば物理ゲル)などの流状体を噴射する流状体噴射装置であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0096】
11…液体噴射装置としてのインクジェット式プリンター、13…液体貯留手段としてのインクカートリッジ、14…ホルダー部、15…メインタンク、18…液体接続路としての第1インク供給管、18a…上流端、18b…下流端、21…攪拌手段としての攪拌装置、23…回転軸線としての軸部材、24…羽根部材、25…他のタンクとしてのサブタンク、26…液体供給手段としての第1液体供給部、27…液体供給路としての第2インク供給管、43…液体噴射手段としての記録ヘッド、47…他の液体供給路としての第3インク供給管、71…案内部、側壁としての案内用壁部、A1,A2…液面、KTk1…経過時間閾値、KTk2…規制時間閾値、Pa…吸入圧領域、Pb…吐出圧領域、Tk…経過時間。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を噴射する液体噴射手段を備えた液体噴射装置であって、
液体を貯留する液体貯留手段から供給された液体を収容するタンクと、
前記タンク内に収容される液体を攪拌する攪拌手段と、
前記タンク内の液体を前記液体噴射手段側に供給するための液体供給路を有する液体供給手段と、を備え、
前記タンクは、その液体の収容許容量が前記液体貯留手段の液体の貯留量よりも多くなるように構成されることを特徴とする液体噴射装置。
【請求項2】
前記液体貯留手段が装着されるホルダー部と、
前記ホルダー部に装着された前記液体貯留手段に上流端が接続される液体接続路と、
少なくとも一部がタンク内に配置され、且つ前記液体接続路の下流端から導出された液体を前記タンク内において重力方向における下方に案内する案内部と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
【請求項3】
前記案内部は、前記タンクの側壁であり、前記液体接続路の下流端は、前記タンクの側壁に対向するように配置されていることを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
【請求項4】
前記攪拌手段は、所定の回転軸線を中心に回転可能な羽根部材を有することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の液体噴射装置。
【請求項5】
前記羽根部材の回転軸線は、重力方向に沿って延びる軸線であり、前記羽根部材は、前記回転軸線を中心とした回転時において、その上側に吸入圧領域が形成されると共にその下側に該吸入圧領域よりも高圧の吐出圧領域が形成されるように構成されており、
前記液体供給路の上流端は、前記羽根部材の直上位置に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の液体噴射装置。
【請求項6】
前記液体接続路の下流端及び前記液体供給路の上流端は、前記回転軸線を挟んだ両側にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の液体噴射装置。
【請求項7】
前記羽根部材及び前記液体供給路の上流端は、前記タンク内の液体の収容量が予め設定された下限近傍量以上である場合における前記タンク内の液体の液面よりも下方にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項4〜請求項6のうち何れか一項に記載の液体噴射装置。
【請求項8】
前記タンクは、前記ホルダー部よりも重力方向における下方に配置されており、
前記液体接続路の下流端は、前記タンク内の液体の収容量が予め設定された上限近傍量以上である場合における前記タンク内の液体の液面よりも上方に配置されていることを特徴とする請求項2〜請求項7のうち何れか一項に記載の液体噴射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−51240(P2011−51240A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−202337(P2009−202337)
【出願日】平成21年9月2日(2009.9.2)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】