説明

液体注入装置、インク充填装置、液体注入方法、制御プログラム、および、コンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】専用の待機容器や待機容器に溶媒を注入するための機構を設けることなくノズルの乾燥を防止する。
【解決手段】インク充填装置100は、インク3をカートリッジに注入するためのノズル機構部5および中空針と、インク3が廃棄される廃液タンク1とを備えている。そして、インク充填装置100は、上記ノズル機構部5および中空針を介して、上記カートリッジにインク3を注入しないときに、ノズル機構部5および中空針を廃液タンク1に挿入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を容器に注入するための液体注入装置、インク充填装置、液体注入方法、制御プログラム、および、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に関し、特に、インクジェットに用いるカートリッジにインクを充填する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インクを吐出させるインクジェットのインク供給源として、インクを交換可能とするインクカートリッジが使用されている。インクカートリッジの交換は、インクカートリッジ内のインク量が無くなったときやインクが劣化して品質が低下したとき(つまり、インクの寿命が近づいたとき)に行われ、新規のインクカートリッジと交換することによって、インクジェットを長期に亘りインクを吐出させることを可能とする。
【0003】
インクの品質はインクの仕様により異なる。例えば、水溶性インクでは、溶媒に溶解する染料が用いられ、紙等の記録媒体へ吐出して、高精細化した高画質な写真の印刷が可能となる。しかしながら、水溶性インクでは、紙繊維内に染料が浸透し、画像を形成するが、滲みを生じやすく、画像の耐水性や耐光性に劣るという問題がある。
【0004】
また、溶質として顔料を使用したインクが用いられる。顔料インクは、染料が塊の状態で溶媒に分散しているため、紙等へのにじみは無く、耐水性や耐光性にも優れている。更には、顔料インクを用いた場合、記録媒体面上の顔料が欠けないため、顔料インク内に樹脂を含有させることで、速乾性で、且つ記録媒体上の顔料の固着力を向上させるインクが使用されている。
【0005】
使用するインクの常温における寿命が短い場合(例えば速乾性で、溶媒が沸点の低い有機溶剤で、溶質が熱硬化性の樹脂といったインクの場合)、または、前記インクを扱う装置の稼動条件等により、例えば1週間や2週間に1日のみ装置が稼動する場合、当該装置では、インクと接液し大気とも触れる箇所において、装置の稼動していない時にインクが固化する危険性やインク自身の品質が劣化する危険性がある。そのために、例えばインクを吐出するノズルについて、インクをノズルから吐出させる前に、装置配管内にある古いインクをノズルから廃棄してから新インクに置換する場合がある。
【0006】
また、連続的に装置を稼動させ常時インクを供給し、ノズルからインクを送出しているとしても、インクカートリッジに供給するインクの品質を維持するべく、定期的に配管内のインクを廃棄する場合がある。
【0007】
つまり、インクを大気中に曝すことでインクが乾燥し、固化して配管面積が小さくなり流路抵抗が増加するといった問題や、固化したインクが剥がれてコンタミとなり被印刷物に異物が載る危険性があるため、インクを吐出していない時はノズルが乾燥しないように、乾燥を防止する処置が必要となる。
【0008】
そこで、特許文献1では、インクを供給しないときにノズルを待機させるための待機容器が予め設けられており、ノズル先端部と待機容器とによって待機空間を形成する共に、ノズルと待機容器との結合部をシールし、待機空間の気密性を高くする手段を用いて、ノズルの先端部及びノズル内のインクの乾燥を防止する塗布液供給装置が開示されている。
【特許文献1】特開2003−71363号公報(2003年3月11日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記特許文献1に記載の塗布液供給装置では、ノズル表面を乾燥させないために、専用の待機容器を設けると共に待機容器内にインク溶媒を注入しており、待機容器内に溶剤を注入する機構が別途必要となる。そのため、ノズルの乾燥を防止するための専用の待機容器を設けない場合に比べ、装置が大型化し、コストが高くなるという問題が生じる。
【0010】
また、待機容器を継続して使用し続けると、待機容器がインクで汚れるため、ノズルが逆に汚れる危険性がある。したがって、定期的に前記待機容器のメンテナンスが必要となってくる。
【0011】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、乾燥防止のための専用のノズルの待機容器や当該待機容器に溶媒を注入するための機構を設けることなく、ノズルの乾燥を防止することができる液体注入装置、インク充填装置、液体注入方法、制御プログラム、および、コンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る液体注入装置は、液体を容器に注入するためのノズルと、上記液体が廃棄される廃液タンクとを備えた液体注入装置であって、上記ノズルを介して上記容器に上記液体を注入しないときに、上記ノズルを上記廃液タンクに挿入することを特徴としている。
【0013】
上記の構成によれば、液体注入装置は、液体を容器に注入するためのノズルと、液体が廃棄される廃液タンクとを備えている。そして、液体注入装置は、ノズルを用いて容器に液体を注入しないとき、ノズルを廃液タンクに挿入する。
【0014】
例えば、容器に注入する液体が、速乾性で沸点の低い有機溶剤を溶媒とし、溶質が熱硬化性の樹脂といったような場合には、常温における液体の寿命が短い。または、液体注入装置の稼動条件等により、例えば1週間や2週間に1日のみ装置が稼動する場合、インクと接液し大気とも触れる箇所において、液体注入装置が稼動していないときに、液体が固化する危険性や液体自身の品質が劣化する危険性がある。
【0015】
そのため、従来、例えば、インクを供給しないときにノズルを待機させるための専用の待機容器を別途設け、インク溶媒を注入した待機容器にノズルを待機させることによって、ノズルの先端部及びノズル内のインクの乾燥を防止する方法が用いられている。しかしながら、容器内には溶媒を注入させる必要があるため、前記待機容器内に溶剤を注入する機構が必要となり、装置が大型化し、コストが増大する。
【0016】
これに対し、本発明に係る液体注入装置では、ノズルを用いて容器に液体を注入しないとき、ノズルを廃液タンクに挿入する。
【0017】
これにより、本発明に係る液体注入装置では、廃液タンクに廃棄された液体が揮発したガスによって、ノズルに付着した液体が乾燥して固化することを防止できる。しかも、本発明に係る液体注入装置によれば、ノズルの乾燥を防止するために、予め液体注入装置に備えられた廃液タンクを用いるため、専用のノズル待機容器やノズル待機容器内に液体を供給する機構を別途設ける必要がない。したがって、液体注入装置の大型化を抑制し、低コストでノズルの乾燥を防止する構成を実現することができる。
【0018】
本発明に係る液体注入方法は、液体を容器に注入するためのノズルと、上記液体が廃棄される廃液タンクとを備えた液体注入方法であって、上記ノズルを介して上記容器に上記液体を注入しないときに、上記ノズルを上記廃液タンクに挿入することを特徴としている。
【0019】
上記の構成によれば、本発明に係る液体注入装置と同様の作用効果を奏する。
【0020】
本発明に係る液体注入装置は、上記ノズルを上記廃液タンクに挿入したときに上記ノズルと上記廃液タンクとによって密閉空間を形成可能な密閉手段をさらに備え、上記ノズルの先端を、上記密閉空間において保持することが好ましい。
【0021】
上記の構成によれば、密閉手段は、ノズルを廃液タンクに挿入したときにノズルと廃液タンクとによって密閉空間を形成する。例えば、密閉手段として、廃液タンクの開口部に溝を形成し、溝周囲にシール性を有したOリングを設けた構成であってもよいし、あるいは、廃液タンクの開口部の面と接するノズルの面に溝を形成し、溝周囲にシール性を有したOリングを設けた構成であってもよく、特に限定はされない。
【0022】
また、上記の構成によれば、上記ノズルの先端を、上記密閉空間において保持する。例えば、廃液タンクの容量に応じてノズルの長さを調節してもよいし、廃液タンクの容量に対する廃液タンクの開口部の高さを調節してもよく、特に限定はされない。
【0023】
これにより、ノズルは廃液タンク内に廃棄された液体に接液しないため、ノズルが液体によって汚れるのを防ぐことができる。しかも、廃液タンク内が密閉空間となり、気密性が高い状態に保たれるため、廃液タンク内に周囲から乾燥した空気が入り込まず、ノズルに付着した液体及びノズル内の液体の乾燥をさらに防止することが出来る。
【0024】
本発明に係る液体注入装置では、上記廃液タンクは、高密度ポリエチレンによって形成されていることが好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、廃液タンクは、高密度ポリエチレンによって形成される。
【0026】
従来、専用の待機容器を継続して使用し続けることにより、待機容器がインクなどの液体で汚れ、ノズルが汚れる危険性があるため、定期的な待機容器のメンテナンスが必要となってしまう。しかしながら、上記の構成によれば、廃液タンクの材料として、安価な高密度ポリエチレンを用いることができるため、廃液タンクのコストを低減できる。そのため、低コストで廃液タンクを使い捨て利用することができるようになる。したがって、待機容器の継続利用によるノズルの汚れが発生せず、待機容器の定期的なメンテナンスが不要となるため、ユーザの利便性が向上する。
【0027】
本発明に係る液体注入装置では、上記廃液タンクは、可撓性を有する袋形状であることが好ましい。
【0028】
上記の構成によれば、上記廃液タンクは、可撓性を有している。
【0029】
これにより、廃液タンクにインクを廃棄する場合、廃液タンクの形状が柔軟に変形し、タンク内圧が高まらないため、廃液タンクの爆発を防止することができる。
【0030】
また、従来、専用の待機容器を継続して使用し続けることにより、待機容器がインクで汚れ、ノズルが汚れる危険性があるため、定期的な待機容器のメンテナンスが必要となってしまう。しかしながら、上記の構成によれば、廃液タンクの材料として、例えば、PE(ポリエチレン)フィルムやPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)フィルム製の安価な袋パックを用いることができるため、廃液タンクのコストを著しく低減できる。そのため、低コストで廃液タンクを使い捨て利用することができるようになる。したがって、待機容器の継続利用によるノズルの汚れが発生せず、待機容器の定期的なメンテナンスが不要となるため、ユーザの利便性が向上する。
【0031】
本発明に係るインク充填装置は、上記液体注入装置と、上記液体としてインクを送液する送液手段と、上記容器が載置され、上記容器を上記ノズルの下方に搬送する搬送手段と、上記ノズルを上記容器に対して垂直方向に移動させるノズル駆動手段とを備えていることを特徴としている。
【0032】
上記の構成によれば、インク充填装置は、液体を容器に注入するためのノズルと、上記液体が廃棄される廃液タンクとを備えた液体注入装置であって、上記ノズルを介して上記容器に上記液体を注入しないときに、上記ノズルを上記廃液タンクに挿入する液体注入装置を備えている。
【0033】
また、上記構成によれば、インク充填装置では、送液手段が上記液体としてインクを送液し、搬送手段が上記容器をノズルの下方に搬送し、ノズル駆動手段が上記ノズルを上記容器に対して垂直方向に移動させる。
【0034】
つまり、本発明に係るインク充填装置は、例えば、インクを送液する機構、前記液体を充填し貯蔵できるインクカートリッジをセットできる機構、前記インクカートリッジにノズルの抜き差しを可能にするための駆動アクチュエータ機構、およびインクを廃棄するための廃液タンクを備え、インク充填装置が稼動していない、つまり前記ノズルからインクが送出していないときに、前記廃液タンクにノズルを挿入し、保持させる。
【0035】
これにより、本発明に係るインク充填装置では、廃液タンク内にある廃液インクが揮発した溶剤ガスにより、ノズルに付着するインク及びノズル内のインクの乾燥を防止することが出来る。しかも、本発明に係るインク充填装置によれば、ノズルの乾燥を防止するために、予めインク充填装置に備えられた廃液インクタンクを用いるため、専用のノズル待機容器やノズル待機容器内にインクを供給する機構を別途設ける必要がない。したがって、インク充填装置の大型化を抑制し、低コストでノズルの乾燥を防止する構成を実現することができる。
【0036】
なお、液体注入装置は、コンピュータによって実現してもよい。この場合、上記液体注入装置の動作をコンピュータによって実現するための制御プログラム、およびその制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0037】
本発明に係る液体注入装置は、液体を容器に注入するためのノズルと、上記液体が廃棄される廃液タンクとを備えた液体注入装置であって、上記ノズルを介して上記容器に上記液体を注入しないときに、上記ノズルを上記廃液タンクに挿入することを特徴としている。
【0038】
また、本発明に係る液体注入方法は、液体を容器に注入するためのノズルと、上記液体が廃棄される廃液タンクとを備えた液体注入方法であって、上記ノズルを介して上記容器に上記液体を注入しないときに、上記ノズルを上記廃液タンクに挿入することを特徴としている。
【0039】
それゆえ、専用のノズル待機容器やノズル待機容器内に液体を供給する機構を別途設ける必要がないため、液体注入装置を大型化することなく、低コストでノズルの乾燥を防止する構成を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
〔実施の形態1〕
本発明に係るインク充填装置の一実施の形態について、図1〜図5を参照して、以下に説明する。
【0041】
図1は、本実施の形態に係るインク充填装置100を示す図である。本発明のインク充填装置100は、長時間稼動していなくても、再び装置を稼動させればインクノズルからインクを送出することが可能となる。
【0042】
はじめに、図1を参照して、本発明のインク充填装置100の構成について説明する。インク充填装置100は、廃液タンク1とインクボトル2と配管4とノズル機構部5とスライダー機構8とインクカートリッジ6とを備えている。
【0043】
インク充填装置100は、インクボトルに貯蔵されたインク3を、配管4を通じて送液し、ノズル機構部5を介して送出する。ノズル機構部5の直下には、インク3が充填されるインクカートリッジ6がスライダー機構8の台上にセットされる。また、スライダー機構8の台上には、インクカートリッジ6が複数個並んでおり、さらに、廃液タンク1が載置されている。
【0044】
また、ノズル機構部5は、直動可能なスライダー機構7(ノズル駆動手段)を備えており、ノズルのヘッド部が降下してインクカートリッジ6に挿入される。これにより、インクカートリッジ6にインク3を充填することができる。
【0045】
インク充填装置100では、インク3をカートリッジ6に充填するときの垂直方向の位置を予め決定しておけば、カートリッジ6がノズル機構部5の直下に位置したときにノズル機構部5を下降させることによって、インクカートリッジ6にノズル機構部5からインク3を送出して充填することが可能となる。なお、カートリッジ6は、ノズル機構部5と対面することを考慮した機構となっている必要がある。
【0046】
また、インクカートリッジ6を装置内において連続して充填する場合、例えば、サーボモータやリニアモータ仕様のスライダー機構8(搬送手段)を使用することにより、ノズル機構部5の直下位置への連続的な位置決めを高精度に行うことが可能となる。さらに、ノズル機構部5の上下駆動動作と関係付けることによって、連続的にインクカートリッジ6にインク3を充填することができる。
【0047】
また、インク3の送液について説明すれば、以下のとおりである。インク充填装置100は、インクボトル2からノズル機構部5までの配管4(送液手段)において、図示しない送液ポンプ(例えばダイア負ラムポンプやチューブポンプ等)を具備しており、当該送液ポンプによって、インクボトル2からインク3を汲み上げ、ノズル機構部5上の配管4内にまでインク3を送液する。さらに、インク充填装置100では、配管4の先端に、図示しない流量コントローラや電磁弁等を介して、ノズル機構部5が設けられており、インクカートリッジ6へインク3を供給することができる。
【0048】
ここで、本実施の形態に係るノズル機構部5について、より詳細に説明する。図2は、本実施の形態に係るノズル機構部5を示す図である。ノズル機構部5は、配管継手9と中空針10とマニホールド11とを含んで構成される。マニホールド11は、スェージロック社製の配管継手9を介して配管4に接続している。次いで、マニホールド11は、中空穴を形成したネジに溶接された中空針10に接続する。これにより、配管4を通じて供給されるインク3を、マニホールド11を介して、中空針10から送出できる。また、ノズル機構部5は、アクチュエータ機構7によって上下に駆動され、予め位置決めしたインクカートリッジ6への中空針10の抜き差しが可能となる。
【0049】
次に、本実施の形態に係る廃液タンク1について、より詳細に説明する。廃液タンク1の材質は、廃液するインク3に接液しても耐えうる材質であって、且つ、後述する構造を実現可能なものである必要があるため、PDPE(高密度ポリエチレン)を使用している。
【0050】
なお、本実施の形態では、廃液タンク1を使い捨て使用し、PDPEは安価であるため、コストを低く抑えることができる。また、廃液タンク1の作製には、金型を必要とするため、金型の初期費用は大きいが、単品加工よりも複雑な形状を実現できる。
【0051】
これに対し、廃液タンクを繰り返し使用した場合、容器がインクで汚れ、ノズル機構部5の中空針が汚れる危険性がある。そのため、ノズル機構部5および容器のメンテナンスが必要となり、また、その費用も必要となる。
【0052】
そして、本発明に係るインク充填装置100は、インク3(液体)をカートリッジ6(容器)へ注入するための中空針10を有するノズル機構部5(ノズル)と、インク3が廃棄される廃液タンク1とを備えており、ノズル機構部5の中空針10を介してインクカートリッジ6にインク3を注入しないとき、上記ノズル機構部5の中空針10を廃液タンク1に挿入する。
【0053】
つまり、本発明に係るインク充填装置100は、稼動していないとき、より厳密には、充填動作を行っていないとき、中空針10を廃液タンク1に挿入することを特徴としている。本実施の形態では、充填動作としては、例えば、以下の(1)〜(8)に示す動作がある。
(1)廃液タンク1に挿入されているノズル機構部5の中空針10を抜く動作。
(2)インクカートリッジ6をノズル機構部5の中空針10の下へ搬送する動作(あるいは、ノズル機構部5の中空針10をインクカートリッジ6の上へ移動する動作)。
(3)ノズル機構部5の中空針10をインクカートリッジ6に挿入する動作。
(4)ノズル機構部5の中空針10からインク3を吐出し、インクカートリッジ6にインク3を充填する動作。
(5)ノズル機構部5の中空針10をインクカートリッジ6から抜く動作。
(6)続けて別のインクカートリッジ6にインク3を充填する場合には、インク充填の終えたインクカートリッジ6と次のインクカートリッジ6とを交換する動作、および、(3)〜(5)を繰り返す動作。
(7)廃液タンク1をノズル機構部5の中空針10の下へ搬送する動作(あるいは、ノズル機構部5の中空針10を廃液タンク1の上へ移動する動作)
(8)ノズル機構部5の中空針10を廃液タンク1に挿入する動作。
そして、本実施の形態に係るインク充填装置100は、上記(1)〜(8)の充填動作を行っていないとき、ノズル機構部5の中空針10を廃液タンク1に挿入している。
【0054】
図3は、本実施の形態に係るインク充填装置100において、ノズルを廃液タンク1に挿入した状態を示す図である。図3に示すとおり、廃液タンク1の上部には、上下駆動されるノズル機構部5と対面できるように、開口部12が設けられている。これにより、中空針10からインク3を廃液タンク1の中に廃棄すること可能となる。
【0055】
廃液タンク1にインク3を廃棄する場合、カートリッジ6と同様、開口部12をノズル機構部5の直下の位置まで移動させた後、図3に示すとおり、ノズル機構部5を廃液タンク1の開口部12の表面近くまで降下させ、開口部12にノズル機構部5の中空針10を挿入し、配管4内のインク3をノズル機構部5から廃棄する。
【0056】
これにより、インクカートリッジ6にインク3を充填する前に、インク3を廃液タンク1に廃棄し、インク充填後に、再びノズル機構部5を廃液タンク1の開口部12にまで移動させ、ノズル機構部5を開口部12近傍にまで下降させ、中空針10を廃液タンクに挿入することによって、廃棄したインク3の揮発した溶媒ガスでノズル機構部5の中空針10の乾燥を防止することができる。
【0057】
なお、ノズル機構5と廃液タンク1との位置関係はこの限りではなく、廃棄したインク3が開口部12から漏れないようにすれば、開口部12が廃液タンク1の上部以外に設けられていてもよい。また、ノズル機構部5が上下駆動される構成以外に、廃液タンク1が上下駆動されるような駆動アクチュエータを設けた構成であってもよく、特に限定はされない。
【0058】
また、廃棄されるインク容量について説明すれば、以下のとおりである。廃液タンク1の容量は、廃液インク3がオーバーフローしない容量、若しくは、廃棄するインク3の容量の1.2倍以上で確保されていれば設計上、問題ない。
【0059】
しかしながら、廃液タンク開口部12にノズル機構部5の中空針10を挿入したときに、廃液タンク1に廃液されたインク3と中空針10と接液しないことが望ましい。したがって、廃液タンク1の容量に応じて、ノズル機構部5における中空針10の長さ、若しくは、廃液タンク1の容量に対する開口部12の高さを適切に設定する必要がある。
【0060】
さらに、廃液タンク1にノズル機構部5を下降させることで形成されるタンク内空間13の気密性をより高い状態で保持すれば、外気(乾燥した空気)との接触を遮断できる。
【0061】
図4は、本実施の形態に係るインク充填装置100において、ノズルによって廃液タンク1を密閉する構成の一つの例を示す図である。図4に示すように、廃液タンク1の開口部12における平坦面17に溝14を加工し、Oリング15(密閉手段)を設けている。
【0062】
これにより、ノズル機構部5を廃液タンク1の開口部12にまで下降させると、ノズル機構部5における平坦面16がOリング15と密着し、ノズル機構部5と廃液タンク1とによって密閉空間を形成することができる。したがって、廃液タンク1の中に乾燥した空気が入り込まず、中空針10のインク3の乾燥を防止することができる。
【0063】
図5は、本実施の形態に係るインク充填装置100において、ノズルによって廃液タンク1を密閉する構成の他の例を示す図である。図5に示すように、ノズル機構部5における面16にあり溝18を加工し、Oリング19を設けている。
【0064】
これにより、ノズル機構部5を廃液タンク1の開口部12にまで下降させると、Oリング19と廃液タンク1における開口部12の平坦面17とが密着し、図4に示す構成と同様、ノズル機構部5と廃液タンク1とによって密閉空間を形成することができる。したがって、廃液タンク1の中に乾燥した空気が入り込まず、中空針10に付着したインク3の乾燥を防止することが可能となる。
【0065】
本実施の形態では、廃液タンク1の内部の空間13において気密性の高い状態を実現可能とするOリング19は、廃液インク3溶剤に対して耐溶剤性を有し、且つ、柔軟性のある材質が望ましく、例えば、多種多様な溶剤に対して耐溶剤性を有するフッ素系ゴムのパーフロロゴムが適当である。
【0066】
なお、密閉空間13を形成した状態で廃液タンク1にノズル機構部5から廃液インク3を廃棄することはできないため、Oリング19とノズル機構部5とを接触させるのは、ノズル機構部5の中空針10を保管する場合のみであるである。したがって、廃液タンク1に廃液インク3を廃棄する場合には、Oリング19とノズル機構部5とを接触させないようにする必要がある。
【0067】
以上のように、本実施の形態では、インク充填装置100が稼動していないときには、インク充填用ノズル、すなわち、ノズル機構部5の中空針10を常に廃液タンク1に挿入している。さらに、廃液タンク1と前記ノズル機構部5間を密着させて、シール性を高めている。
【0068】
これにより、長期に亘りインクノズル(ノズル機構部5の中空針10)からインク3を送液していなくとも、再び装置100を稼動し、インクノズルの中空針10からインク3を送液することが可能となる。
【0069】
〔実施の形態2〕
本発明に係るインク充填装置の他の実施の形態について、図6および図7を参照して、以下に説明する。
【0070】
本実施の形態に係るインク充填装置100では、廃液タンク1以外は、実施の形態1と同様の構成であり、以下では、本実施の形態に係る廃液タンク1の構成について詳細に説明する。
【0071】
本実施の形態においても、インク充填装置100は、インク3(液体)をカートリッジ6(容器)へ注入するための中空針10を有するノズル機構部5(ノズル)と、インク3が廃棄される廃液タンク1とを備えており、ノズル機構部5の中空針10を介してインクカートリッジ6にインク3を注入しないとき、上記ノズル機構部5の中空針10を廃液タンク1に挿入する。
【0072】
図6は、本実施の形態に係るインク充填装置100において、ノズルを廃液タンク1に挿入するときの様子を示す図である。図6に示すとおり、本実施の形態に係る廃液タンク1では、ノズル機構5の中空針10を抜き差ししてもシール性を保持できるように、廃液タンク1の開口部において、ゴム20(密閉手段)を具備したスパウト形状のスパウト部21が設けられている。これにより、ノズル機構部5が下降しない場合においても密閉空間22が形成されている。
【0073】
廃液タンク1の交換頻度が高い場合、つまり、廃液インク3とゴム20との接液が短時間であって、ゴム20が溶解して廃液インク3が漏液する危険性がない場合においては、スパウト部21を構成するゴム20は、弾性定数が低く、柔軟性を有するエラストマー系の材料、例えば、シリコーン系のフロロシリコンゴム等を使用しても問題ない。
【0074】
反対に、廃液タンクを手荒に扱われる危険性があって、シール部と廃液インクとが接液する時間が長くなる恐れがある場合には、スパウト部21を構成するゴム20として、例えばフッ素系ゴム等のバイトンやパーフロロゴム等の耐溶剤性を有する材質が適切である。
【0075】
しかしながら、これらの樹脂は、弾性定数が高いため、ノズル機構部5の中空針10を抜き差しする際に大きな力を要する。したがって、これらの樹脂を使用する場合には、極力薄い形状でスパウト21を構成することが望ましい。
【0076】
また、本実施の形態に係る密閉空間22を有する廃液タンク1は、例えばPE(ポリエチレン)のフィルムやPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)フィルム等、廃棄される廃液インク3の溶剤に対して耐溶剤性を有する。そして、本実施の形態に係る廃液タンク1は、柔軟性に富んだ材質のフィルムをスパウト21に圧着すると共に3辺を熱圧着することによって形成可能であり、例えば、藤森工業(株)製のスパウト付きの袋パック等を、密閉空間22を有する廃液タンク1として使用することができる。
【0077】
図7は、本実施の形態に係るインク充填装置100において、ノズルを廃液タンク1に挿入して、廃液した場合の状態を示す図である。図7に示すとおり、本実施の形態に係るインク充填装置100は、スパウト部21にノズル機構部5の中空針10を挿入し、廃液タンク1にインク3を廃液する。
【0078】
ところで、堅牢性を有する密閉した容器にノズルを挿入して、容器にインクを送液した場合、容器が変形しないために容器内の圧力が高まる。そのため、容器内の圧力以上の力でインクを送液する必要がある場合、密閉した容器が圧力に耐え切れず、爆発する危険性がある。また、耐圧性を有する密閉容器を廃液タンクとして使用する場合には、使い捨てで使用することはコスト面から考えて難しい。
【0079】
これに対して、廃液タンク1は、可撓性に富んだ袋形状としていることによって密閉空間22に廃液インク3を廃液しても廃液タンク1の形状が膨らみ、フィルムが変形してタンク内圧が高まらない構成となっている。
【0080】
また、可撓性の袋形状に密閉空間22を形成することで、廃液インク3を廃液タンク1の内部に送液した後において、中空針10が廃棄されたインク3と接液することを防止できる。しかも、溶剤雰囲気によって中空針10に付着するインク3の乾燥を防止することが可能となる。
【0081】
以上の説明のとおり、本実施の形態に係る廃液タンク1、すなわち、可撓性の袋形状の廃液タンク1を使用することによって、ノズル機構部5の中空針10を挿入し、廃液インク3を廃棄し、貯蔵することが可能であり、廃液インクによってノズルが乾燥することは無く、長期間に亘ってノズル機構部5における中空針10を保管することできる。
【0082】
(他の構成)
なお本発明を、以下のように表現することも可能である。
【0083】
(第1の構成)
液体を送液する機構と前記液体を充填し貯蔵できる容器が載置できる機構と前記容器に挿入し、充填するノズルを駆動させる機構と前記液体を廃棄するための廃液タンクを載置したインク充填装置であって、前記インク充填装置が稼動していない際の前記ノズルは前記廃液タンクに挿入されていることを特徴とする液体供給用ノズルの乾燥防止機構を用いたインク充填装置。
【0084】
(第2の構成)
第1の構成に記載の廃液タンクにおける開口部の構造であって、開口部の周囲にOリング等のシール性を有する機構が具備していることを特徴とする廃液タンク構造。
【0085】
(第3の構成)
第1の構成に記載のノズル周辺の構造であって、ノズルの周囲にOリング等のシール性を有する機構が具備していることを特徴とするノズル周辺構造。
【0086】
(第4の構成)
第1の構成に記載の廃液タンクの構造であって、前記廃液タンクは液体を充填し貯蔵できる可撓性を有する袋であることを特徴とする廃液タンク構造。
【0087】
上記構成により、インクを送液する機構と前記液体を充填し貯蔵できるインクカートリッジをセットできる機構と前記インクカートリッジにノズルの抜き差しを可能にするための駆動アクチュエータ機構とインクを廃棄するための廃液タンクが載置されたインク充填装置において、インク充填装置が稼動していない、つまりノズルからインクが送出していない際に前記廃液タンク開口部にノズルを挿入し、保持させることで廃液タンク内に乾燥した空気が入り込まないため、ノズルに付着するインク及びノズル内のインクの乾燥を防止することが出来る。
【0088】
また、上記構成により、インク充填装置の廃液タンクにおいて、廃液タンクにおける開口部の面に溝を設け溝周囲にシール性を有したOリングを具備させることで、廃液タンク内が密閉空間となりノズルに付着しているインク及びノズル内のインクの乾燥を防止することが出来る。
【0089】
また、上記構成により、インク充填装置の廃液タンクにおいて、ノズルにおける面に溝を設け溝周囲にシール性を有したOリングを具備させることで、廃液タンク内が密閉空間となりノズルに付着しているインク及びノズル内のインクの乾燥を防止することが出来る。
【0090】
また、上記構成により、インク充填装置の廃液タンクの構造において、インクを充填し貯蔵できる可撓性を有する袋形状にすることでノズルに付着しているインク及びノズル内のインクの乾燥を防止することが出来る。
【0091】
また、上記構成により、インク充填装置の廃液タンクにおいて、廃液タンクをインク充填するためのインクカートリッジとすることで、廃液タンクを作製する必要はなく、インク充填する動作で廃液を廃棄することが可能となり、またノズルに付着しているインク及びノズル内のインクの乾燥を防止することが出来る。
【0092】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0093】
最後に、インク充填装置100を構成する各部の動作は、ハードウェアロジックによって制御されてもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって制御されてもよい。
【0094】
すなわち、インク充填装置100は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるインク充填装置100の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、インク充填装置100に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0095】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0096】
また、インク充填装置100を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明に係る液体注入装置は、容器に液体を注入する装置に適用することが可能であり、特にカートリッジにインクを充填するインク充填装置に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るインク充填装置を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るインク充填装置のノズル機構部を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るインク充填装置において、ノズルを廃液タンクに挿入した状態を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るインク充填装置において、ノズルによって廃液タンクを密閉する構成の例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るインク充填装置において、ノズルによって廃液タンクを密閉する構成の例を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るインク充填装置において、ノズルを廃液タンクに挿入するときの様子を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るインク充填装置において、ノズルを廃液タンクに挿入して、廃液した場合の状態を示す図である。
【符号の説明】
【0099】
1 廃液タンク
2 インクボトル
3 インク(廃液インク、液体)
4 配管(送液手段)
5 ノズル機構部(ノズル)
6 インクカートリッジ(容器)
7 スライダー機構(ノズル駆動手段)
8 スライダー機構(搬送手段)
9 継手配管
10 中空針(ノズル)
11 マニホールド(ノズル)
12 廃液タンク開口部
13 廃液タンク内空間
14 溝
15 Oリング(密閉手段)
16 ノズル機構部の平坦面
17 廃液タンク開口部の平坦面
18 あり溝
19 Oリング(密閉手段)
20 ゴム(密閉手段)
21 スパウト
22 密閉空間
100 インク充填装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を容器に注入するためのノズルと、上記液体が廃棄される廃液タンクとを備えた液体注入装置であって、
上記ノズルを介して上記容器に上記液体を注入しないときに、上記ノズルを上記廃液タンクに挿入することを特徴とする液体注入装置。
【請求項2】
上記ノズルを上記廃液タンクに挿入したときに上記ノズルと上記廃液タンクとによって密閉空間を形成可能な密閉手段をさらに備え、
上記ノズルの先端を、上記密閉空間において保持することを特徴とする請求項1に記載の液体注入装置。
【請求項3】
上記廃液タンクは、高密度ポリエチレンによって形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の液体注入装置。
【請求項4】
上記廃液タンクは、可撓性を有する袋形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の液体注入装置。
【請求項5】
請求項1から4までのいずれか1項に記載の液体注入装置と、
上記液体としてインクを送液する送液手段と、
上記容器が載置され、上記容器を上記ノズルの下方に搬送する搬送手段と、
上記ノズルを上記容器に対して垂直方向に移動させるノズル駆動手段とを備えていることを特徴とするインク充填装置。
【請求項6】
液体を容器に注入するためのノズルと、上記液体が廃棄される廃液タンクとを備えた液体注入方法であって、
上記ノズルを介して上記容器に上記液体を注入しないときに、上記ノズルを上記廃液タンクに挿入することを特徴とする液体注入方法。
【請求項7】
請求項1から4までのいずれか1項に記載の液体注入装置を動作させる制御プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載の制御プログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−668(P2010−668A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−160789(P2008−160789)
【出願日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】