説明

液滴保持治具と液滴乾燥装置と液滴乾燥方法

【課題】 基板の表面に付着する液滴から水分を飛ばす液滴乾燥方法を提供しようとする。
【解決手段】
従来の基板を液滴で処理する液滴乾燥方法にかわって、開口に連通した窪みを形成し前記開口の周囲を囲う輪状の縁部を持ち前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に支持され雰囲気を基板の表面と前記縁部との隙間から吸引し前記窪みの奥から外へ排出できる様になった液滴保持治具を準備する準備工程と、前記窪みの中の気体を前記窪みの奥から外へ排出する排気工程と、前記液滴保持治具を支持して基板の表面と前記縁部との離間距離を所定の距離に維持する支持工程と、を備えるものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板の表面に付着する液滴を保持する液滴保持治具と基板の表面に付着する液滴から水分を飛ばす液滴乾燥装置と液滴乾燥方法とに係る。
【背景技術】
【0002】
基板の表面に付着する液滴を保持するのに液滴保持治具を用いる。
基板の表面に付着する液滴から水分を飛ばすのに液滴乾燥装置と液滴乾燥方法とを用いる。
例えば、半導体や液晶の製造設備や検査設備において、基板処理装置が使用される。
基板処理装置は、基板を処理する装置である。例えば、基板は、半導体ウエハー、サファイヤウエハ、液晶基板等の基板である。半導体ウエハーは、シリコン、ガリウム、炭化ケイ素等のウエハーである。
基板処理装置が、半導体ウエハー等の表面に含まれる、ナトリウム、カリウム、鉄等の不純物の量を正確に測定する際に用いられる。
【0003】
例えば、半導体ウエハーの表面の不純物を正確に測定する目的とその方法を簡単に説明する。
半導体ウエハーの表面に形成された酸化膜や窒化膜等の薄膜中に、不純物が含まれていいると、その不純物の量が微量であっても、半導体素子の電気的特性に大きな影響を与える。
従って、半導体素子の製造設備において、ウエハー表面から不純物の混入をできる限り抑制することが要請されている。
そのために、半導体ウエハーの表面に存在する不純物の量を正確に測定することが行われている。
【0004】
最近、ウエハー表面に存在する不純物の量を測定するのに用いられていた二次イオン質量分析法やオージェ分光分析法や中性子放射化分析法に代わって、ふっ化物溶液を持ちいて、不純物の量を測定する。例えば、ふっ化物溶液はHF(ふっ化水素)水溶液である。
シリコンウエハーの表面の酸化膜をHF(ふっ化水素)水溶液で溶解した後で、そのHF(ふっ化水素)水溶液を捕集して、HF(ふっ化水素)水溶液中の不純物を分析することが行われる。捕集したHF(ふっ化水素)水溶液の量が少なくすると、不純物の濃度が高くなり、測定精度が向上するという特徴を有する。
例えば、HF(ふっ化水素)水溶液の蒸気に基板を曝し、基板の酸化層を溶解した後で、基板の表面にHF(ふっ化水素)水溶液の液滴を滴下し、その液滴を基板の表面に付着したまま移動する。液滴に酸化膜の中の不純物が捕集される。その液滴中の不純物の量を計測することにより、基板表面の不純物の量を検査する。
【0005】
上記の場合、基板処理装置をもちい、基板の表面に液滴を滴下し、治具等をもちいて液滴を基板の表面に走査して、走査した領域の表面の酸化層を溶解する。
シリコンウエハーとHF(ふっ化水素)水溶液は疎水性の関係にあるので、HF(ふっ化水素)水溶液の液滴はシリコンウエハーの表面で球状になる。その球状の液滴を治具で保持して動かすと、極めて容易に液滴を基板の表面で所定の軌跡に沿って動かすことができる。
その後、液滴を回収し水分を飛ばして乾燥痕をつくり、乾燥痕に残った金属原子を測定する。
【0006】
液滴から水分を飛ばすのに時間を要し、作業のスループットが上がらなかった。
また液滴から水分を飛ばすのに液滴を加熱する場合には、液滴を加熱するための加熱源から発生するパーティクルにより液滴が汚染されないように注意が必要であった。
【0007】
【特許文献1】特開平02−272359号
【特許文献2】特開平02−028533号
【特許文献3】特開平08−233709号
【特許文献4】特開平02−229428号
【特許文献5】特開2001−201442号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は以上に述べた問題点に鑑み案出されたもので、基板の表面に付着する液滴から水分を飛ばす液滴乾燥装置と液滴乾燥方法と基板の表面に付着する液滴を保持する液滴保持治具とを提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る基板の表面に付着する液滴を保持する液滴保持治具を、開口に連通した窪みを形成して、前記開口の周囲を囲う輪状の縁部を、備え、前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に支持され雰囲気を基板の表面と前記縁部との隙間から吸引し前記窪みの奥から外へ排出できる様になった、ものとした。
【0010】
上記本発明の構成により、開口に連通した窪みを形成する。輪状の縁部が前記開口の周囲を囲う。前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に支持され雰囲気を基板の表面と前記縁部との隙間から吸引し前記窪みの奥から外へ排出できる。
その結果、雰囲気が、開口の周囲から前記窪みに入り、基板の表面に付着した液滴の上を通って前記窪みの奥から外へ排出され、基板の表面に付着した液滴の位置が安定する。
【0011】
以下に、本発明の実施形態に係る複数の液滴保持治具を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0012】
さらに、本発明の実施形態に係る液滴保持治具は、前記縁部に前記開口を基板の表面に対面させたときに基板の表面に対面する環状の平面を持つ。
上記実施形態の構成により、前記縁部が前記開口を基板の表面に対面させたときに基板の表面に対面する環状の平面をもつ。
その結果、雰囲気の安定した気流が開口の周りから前記窪みに入り、基板の表面に付着した液滴の上を通り、基板の表面に付着した液滴の位置が安定する。
【0013】
さらに、本発明の実施形態に係る液滴保持治具は、前記開口の中心に対して偏心した仮想線に沿って前記縁部の外周と内周とを繋げる溝を前記平面に形成される。
上記実施形態の構成により、前記平面に形成される溝が、前記開口の中心に対して偏心した仮想線に沿って前記縁部の外周と内周とを繋げる。
その結果、雰囲気が旋回しながら開口の周囲から前記窪みに入り、基板の表面に付着した液滴の周りを回り、基板の表面に付着した液滴の位置がさらに安定する。
【0014】
さらに、本発明の実施形態に係る液滴保持治具は、前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に支持されたときに基板の表面と前記平面との離間距離が基板に付着した液滴の高さよりも低くできる様になった。
上記実施形態の構成により、前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に支持されたときに基板の表面と前記平面との離間距離が基板に付着した液滴の高さよりも低くできる。
その結果、雰囲気が、開口の周囲から窪みに入り、基板の表面に付着した液滴の側面に当たって液滴の上方へ流れ、基板の表面に付着した液滴の位置がさらに安定する。
【0015】
さらに、本発明の実施形態に係る液滴保持治具は、前記開口の中心に対し偏心した仮想線に沿って前記縁部の外周と内周とを連通する貫通穴を形成される。
上記実施形態の構成により、貫通穴が、前記開口の中心に対し偏心した仮想線に沿って前記縁部の外周と内周とを連通する。
その結果、雰囲気が開口の周囲から前記窪みに旋回しながら入り、基板の表面に付着した液滴の周りを回り、基板の表面に付着した液滴の位置がさらに安定する。
【0016】
上記目的を達成するため、本発明に係る基板を液滴で処理する基板の表面に付着する液滴から水分を飛ばす液滴乾燥装置を、開口に連通した窪みを形成し前記開口の周囲を囲う輪状の縁部を持ち前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に支持され雰囲気を基板の表面と前記縁部との隙間から吸引し前記窪みの奥から外へ排出できる様になった液滴保持治具と、前記窪みの中の気体を前記窪みの奥から外へ排出する排気機器と、前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に前記液滴保持治具を支持して基板の表面と前記縁部との離間距離を所定の距離に維持できる支持機器と、を備えるものとした。
【0017】
上記本発明の構成により、液滴保持治具が、開口に連通した窪みを形成し前記開口の周囲を囲う輪状の縁部を持ち前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に支持され雰囲気を基板の表面と前記縁部との隙間から吸引し前記窪みの奥から外へ排出できる様になった。排気機器が、前記窪みの中の気体を前記窪みの奥から外へ排出する。支持機器が、前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に前記液滴保持治具を支持して基板の表面と前記縁部との離間距離を所定の距離に維持できる。
その結果、雰囲気が開口の周囲から前記窪みに入り前記窪みに覆われた液滴の上を通って前記窪みの奥から外へ排出され、基板の表面に付着した液滴の位置が安定する。また、液滴の周囲に拡散した水分が雰囲気に乗って窪みの奥から外へ排出される。
【0018】
以下に、本発明の実施形態に係る複数の液滴乾燥装置を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0019】
さらに、本発明の実施形態に係る液滴乾燥装置は、前記液滴保持治具が前記縁部に前記開口を基板の表面に対面させたときに基板の表面に対面する環状の平面をもつ。
上記実施形態の構成により、前記縁部が前記開口を基板の表面に対面させたときに基板の表面に対面する環状の平面をもつ。
その結果、雰囲気の安定した気流が開口の周りから前記窪みに入り、基板の表面に付着した液滴の上を通り、基板の表面に付着した液滴の位置が安定する。
【0020】
さらに、本発明の実施形態に係る液滴乾燥装置は、前記液滴保持治具が前記開口の中心に対し偏心した仮想線に沿って前記縁部の外周と内周とを繋げる溝を前記平面に形成される。
上記実施形態の構成により、前記平面に形成される溝が、前記開口の中心に対して偏心した仮想線に沿って前記縁部の外周と内周とを繋げる。
その結果、雰囲気が旋回しながら開口の周囲から前記窪みに入り、基板の表面に付着した液滴の周りを回り、基板の表面に付着した液滴の位置がさらに安定する。
【0021】
さらに、本発明の実施形態に係る液滴乾燥装置は、前記液滴保持治具が前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に支持されたときに基板の表面と前記平面との離間距離が基板に付着した液滴の初期の高さよりも低くできる様になった。
上記実施形態の構成により、前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に支持されたときに基板の表面と前記平面との離間距離が基板に付着した液滴の高さよりも低くできる。
その結果、雰囲気が、開口の周囲から窪みに入り、基板の表面に付着した液滴の側面に当たって液滴の上方へ流れ、基板の表面に付着した液滴の位置がさらに安定する。
【0022】
さらに、本発明の実施形態に係る液滴乾燥装置は、前記液滴保持治具が前記開口の中心に対し偏心した仮想線に沿って前記縁部の外周と内周とを連通する貫通穴を形成される。
上記実施形態の構成により、貫通穴が、前記開口の中心に対し偏心した仮想線に沿って前記縁部の外周と内周とを連通する。
その結果、雰囲気が旋回しながら開口の周囲から前記窪みに入り、基板の表面に付着した液滴の周りを回り、基板の表面に付着した液滴の位置がさらに安定する。
【0023】
さらに、本発明の実施形態に係る液滴乾燥装置は、液滴を加熱する加熱機器と、を備え、前記加熱機器が基板の裏面を上面で支持できる円板状部材と前記円板状部材の平面状の下面を平面状の上面で支持し加熱源を持つブロック状部材と前記円板状部材の前記下面と前記ブロック状部材の前記上面との間に浸透された液体とを有する。
上記実施形態の構成により、加熱機器が液滴を加熱する。前記加熱機器が円板状部材とブロック状部材と液体とを有する。円板状部材が、基板の裏面を上面で支持できる。ブロック状部材が前記円板状部材の平面状の下面を平面状の上面で支持し加熱源を持つ。液体が前記円板状部材の前記下面と前記ブロック状部材の前記上面との間に浸透される。
その結果、前記加熱源の熱が液体を介して前記円板状部材と基板とを通過して液滴に伝わり、液滴の周囲に拡散した水分が雰囲気の流れに乗って前記窪みの奥から外に排出され、液体が加熱源の発生するパーティクルにより液滴の清浄度を低下されることを抑制し、効率よく液滴から水分を飛ばせる。
【0024】
上記目的を達成するため、本発明に係る基板の表面に付着する液滴から水分を飛ばす液滴乾燥方法を、開口に連通した窪みを形成し前記開口の周囲を囲う輪状の縁部を持ち前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に支持され雰囲気を基板の表面と前記縁部との隙間から吸引し前記窪みの奥から外へ排出できる様になった液滴保持治具を準備する準備工程と、前記窪みの中の気体を前記窪みの奥から外へ排出する排気工程と、前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に前記液滴保持治具を支持して基板の表面と前記縁部との離間距離を所定の距離に維持する支持工程と、を備えるものとした。
【0025】
上記本発明の構成により、液滴保持治具が、開口に連通した窪みを形成し前記開口の周囲を囲う輪状の縁部を持ち前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に支持され雰囲気を基板の表面と前記縁部との隙間から吸引し前記窪みの奥から外へ排出できる様になった。前記窪みの中の気体を前記窪みの奥から外へ排出する。前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に前記液滴保持治具を支持して基板の表面と前記縁部との離間距離を所定の距離に維持する。
その結果、雰囲気が、開口の周囲から前記窪みに入り、前記窪みに覆われた液滴の上を通って前記窪みの奥から外へ排出され、基板の表面に付着した液滴の位置が安定する。
【0026】
以下に、本発明の実施形態に係る複数の液滴乾燥方法を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0027】
さらに、本発明の実施形態に係る液滴乾燥装置は、前記液滴保持治具が前記縁部に前記開口を基板の表面に対面させたときに基板の表面に対面する環状の平面をもつ。
上記実施形態の構成により、前記縁部が前記開口を基板の表面に対面させたときに基板の表面に対面する環状の平面をもつ。
その結果、雰囲気の安定した気流が開口の周りから前記窪みに入り、基板の表面に付着した液滴の上を通り、基板の表面に付着した液滴の位置が安定する。
【0028】
さらに、本発明の実施形態に係る液滴乾燥装置は、前記液滴保持治具が前記開口の中心に対し偏心した仮想線に沿って前記縁部の外周と内周とを繋げる溝を前記平面に形成される。
上記実施形態の構成により、前記平面に形成される溝が、前記開口の中心に対して偏心した仮想線に沿って前記縁部の外周と内周とを繋げる。
その結果、雰囲気が旋回しながら開口の周囲から前記窪みに入り、基板の表面に付着した液滴の周りを回り、基板の表面に付着した液滴の位置がさらに安定する。
【0029】
さらに、本発明の実施形態に係る液滴乾燥装置は、前記液滴保持治具が前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に支持されたときに基板の表面と前記平面との離間距離が基板に付着した液滴の初期の高さよりも低くできる様になった。
上記実施形態の構成により、前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に支持されたときに基板の表面と前記平面との離間距離が基板に付着した液滴の高さよりも低くできる。
その結果、雰囲気が、開口の周囲から窪みに入り、基板の表面に付着した液滴の側面に当たって液滴の上方へ流れ、基板の表面に付着した液滴の位置がさらに安定する。
【0030】
さらに、本発明の実施形態に係る液滴乾燥装置は、前記液滴保持治具が前記開口の中心に対し偏心した仮想線に沿って前記縁部の外周と内周とを連通する貫通穴を形成される。
上記実施形態の構成により、貫通穴が、前記開口の中心に対し偏心した仮想線に沿って前記縁部の外周と内周とを連通する。
その結果、雰囲気が旋回しながら開口の周囲から前記窪みに入り、基板の表面に付着した液滴の周りを回り、基板の表面に付着した液滴の位置がさらに安定する。
【0031】
さらに、本発明の実施形態に係る液滴乾燥方法は、前工程と、加熱機器を用いて液滴を加熱する加熱工程と、を備え、前記加熱機器が基板の裏面を上面で支持できる円板状部材と前記円板状部材の平面状の下面を平面状の上面で支持し加熱源を持つブロック状部材とを有し、前記前工程が前記円板状部材の前記下面と前記ブロック状部材の前記上面との間に液体を浸透させる。
上記実施形態の構成により、加熱機器が液滴を加熱する。前記加熱機器が円板状部材とブロック状部材とを有する。円板状部材が、基板の裏面を上面で支持できる。ブロック状部材が前記円板状部材の平面状の下面を平面状の上面で支持し加熱源を持つ。
液体を前記円板状部材の前記下面と前記ブロック状部材の前記上面との間に浸透させる。
その結果、前記加熱源の熱が液体を介して前記円板状部材と基板とを通過して液滴に伝わり、液滴の周囲に拡散した水分が雰囲気の流れに乗って前記窪みの奥から外に排出され、液体が加熱源の発生するパーティクルにより液滴の清浄度を低下されることを抑制し、効率よく液滴から水分を飛ばせる。
【発明の効果】
【0032】
以上説明したように本発明に係る基板処理用治具と液滴乾燥装置と液滴乾燥方法は、その構成により、以下の効果を有する。
基板の表面に付着した液滴を覆える窪みを持ち窪みに連通する開口の周囲を囲う縁部を持つ液滴保持治具を用い、前記開口を基板の表面に対面させ液滴に接触させない様に支持し、雰囲気を基板の表面と縁部との隙間から吸い込んで窪みの奥から外へ排出できる様にしたので、雰囲気が、開口の周囲から前記窪みに入り、前記窪みに覆われた液滴の上を通って前記窪みの奥から外へ排出され、基板の表面に付着した液滴の位置が安定する。また、液滴の周囲に拡散した水分が雰囲気に乗って窪みの奥から外へ排出される。
また、前記縁部が基板の表面に対面する環状の平面をもつ液滴保持治具を使用する様にするので、雰囲気の安定した気流が開口の周りから前記窪みに入り、基板の表面に付着した液滴の上を通り、基板の表面に付着した液滴の位置が安定する。
また、前記平面に開口の中心に対し偏心する溝を設けた液滴保持治具を使用する様にしたので、雰囲気が旋回しながら開口の周囲から前記窪みに入り、基板の表面に付着した液滴の周りを回り、基板の表面に付着した液滴の位置がさらに安定する。
また、液滴保持治具を使用するときに基板の表面と前記平面との離間距離が基板に付着した液滴の高さよりも低くする様にしたので、雰囲気が、開口の周囲から窪みに入り、基板の表面に付着した液滴の側面に当たって液滴の上方へ流れ、基板の表面に付着した液滴の位置がさらに安定する。
また、前記縁部に開口の中心に対し偏心した貫通穴を設けた液滴保持治具を使用する様にしたので、雰囲気が旋回しながら開口の周囲から前記窪みに入り、基板の表面に付着した液滴の周りを回り、基板の表面に付着した液滴の位置がさらに安定する。
また、加熱源をもつ前記ブロック状部材と前記円板状部材とを重ねて間に液体を浸透させ、前記円板状部材に基板を載せる様にしたので、前記加熱源の熱が液体を介して前記円板状部材と基板とを通過して液滴に伝わり、液滴の周囲に拡散した水分が雰囲気の流れに乗って前記窪みの奥から外に排出され、液体が加熱源の発生するパーティクルにより液滴の清浄度を低下されることを抑制し、効率よく液滴から水分を飛ばせる。
従って、簡易な構成で、基板の表面に付着する液滴を保持する液滴保持治具と基板の表面に付着する液滴から水分を飛ばす液滴乾燥装置と液滴乾燥方法とを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
【0034】
最初に、本発明の実施形態にかかる液滴乾燥装置を、図を基に、説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る液滴乾燥装置の平面図である。図2は、本発明の実施形態に係る液滴乾燥装置の正面図である。図3は、本発明の実施形態に係る液滴乾燥装置の側面図である。図7は、本発明の実施形態に係る液滴乾燥装置の正面拡大図である。図8は、本発明の実施形態に係る加熱機器の側面図である。
【0035】
液滴乾燥装置は、基板の表面に付着する液滴から水分を飛ばす装置である。
液滴乾燥装置は、基板の表面に付着する液滴を乾燥させる装置であってもよい。
液滴乾燥装置は、液滴保持治具10と排気機器20と支持機器30と加熱機器40とで構成される。
【0036】
液滴保持治具10は、基板の表面に付着する液滴を保持するものである。
液滴保持治具10は、後述する支持機器30に支持される。
【0037】
液滴保持治具10は、開口Oに連通した窪みHを形成して、開口Oの周囲を囲う輪状の縁部12を持つ。
液滴保持治具10は、開口Oを基板5の表面に対面させ、基板の表面に付着した液滴Pを窪みHで覆って、基板の表面に付着した液滴Pに接触しない様に支持され、雰囲気を基板5の表面と縁部12との隙間から吸引し窪みHの奥から外へ排出できる様になっている。
また、液滴保持治具10は、開口Oを基板5の表面に対面させ、基板の表面に付着した液滴Pを窪みHで覆って、基板5の表面と基板の表面に付着した液滴Pとに接触しない様に支持され、雰囲気を吸引し基板5の表面と縁部12との隙間から窪みHの奥から外へ排出できる様になっていてもよい。
窪みHは、縁部12と排気口14とを繋ぐ壁である窪み壁13に囲われた空隙である。
排気口14は、窪みHの奥に位置する。
【0038】
また、液滴保持治具10は、縁部12に開口Oを基板5の表面に対面させたときに基板5の表面に対面する環状の平面Sを持っていてもよい。
また、液滴保持治具10は、開口Oを基板5の表面に対面させ、基板5の表面に付着した液滴を窪みHで覆って、基板5の表面に付着した液滴Pに接触しない様に支持されたときに、基板5の表面と平面Sとの離間距離Dが基板に付着した液滴の高さよりも低くできる様になっていてもよい。
また、液滴保持治具10は、開口Oを基板5の表面に対面させ、基板5の表面に付着した液滴Pを窪みHで覆って、基板5の表面と基板5の表面に付着した液滴Pとに接触しない様に支持されたときに、基板5の表面と平面との離間距離Dが基板5に付着した液滴Pの高さよりも低くできる様になっていてもよい。
【0039】
また、液滴保持治具10は、縁部12の外周12aと内周12bとを繋げる溝Gを平面Sに形成されてもよい。
また、液滴保持治具10は、開口Oの中心に対して偏心した仮想線Iに沿って縁部12の外周12aと内周12bとを繋げる溝Gを平面Sに形成されてもよい。
また、液滴保持治具10は、開口Oの中心に対して偏心した直線状の仮想線Iに沿って縁部12の外周12aと内周12bとを繋げる溝Gを平面Sに形成されてもよい。
また、液滴保持治具10は、開口Oの中心に対して偏心した仮想線Iに沿って縁部12の外周12aと内周12bとを繋げる複数の溝Gを平面に形成されてもよい。
また、液滴保持治具10は、開口Oの中心に対して偏心した仮想線Iに沿って縁部12の外周12aと内周12bとを繋げる少なくとも1対の溝Gを縁部12の開口Oの中心を基準に点対称とする位置に形成されてもよい。
【0040】
また、液滴保持治具10は、縁部12の外周12aと内周12bとを連通する貫通穴Qを形成されてもよい。
また、液滴保持治具10は、開口Oの中心に対し偏心した仮想線Iに沿って縁部12の外周12aと内周12bとを連通する貫通穴Qを形成されてもよい。
また、液滴保持治具10は、開口Oの中心に対し偏心した直線状の仮想線Iに沿って縁部12の外周12aと内周12bとを連通する貫通穴Qを形成されてもよい。
また、液滴保持治具10は、開口Oの中心に対し偏心した仮想線Iに沿って縁部12の外周12aと内周12bとを連通する複数の貫通穴Qを形成されてもよい。
また、液滴保持治具10は、開口Oの中心に対し偏心した仮想線Iに沿って縁部12の外周12aと内周12bとを連通する少なくとも1対の貫通穴Qを縁部12の開口Oの中心を基準に点対称とする位置に形成されてもよい。
【0041】
排気機器20は、窪みHの中の気体を窪みHの奥から外へ排出する機器である。
排気機器20は、排気チューブ21とエゼクタ(図示せず)とで構成される。
排気チューブ21が液滴保持治具10とエゼクタとを連通する。
排気チューブ21の一端が液滴保持治具10の窪みHの奥に設けられた排気口14に連通する。
エゼクタに加圧空気を供給すると、排気口14を通過して窪みHのなかの気体を窪みHの外へ排気する。排気された気体は排気チューブ21を経由してエゼクタへ吸引される。
【0042】
支持機器30は、開口を基板の表面に対面させ基板5の表面に付着した液滴Pを窪みHで覆って基板5の表面に付着した液滴Pに接触しない様に液滴保持治具10を支持する機器である。
支持機器30は、開口Oを基板5の表面に対面させ、基板5の表面に付着した液滴Pを窪みで覆って、基板5の表面に付着した液滴Pに接触しない様に液滴保持治具10を支持して、基板5の表面と縁部12との離間距離Dを所定の距離に維持できる機器であってもよい。
支持機器30は、開口Oを基板5の表面に対面させ、基板5の表面に付着した液滴Pを窪みHで覆って、基板5の表面に付着した液滴に接触しない様に液滴保持治具を支持して、基板5の表面と縁部12との離間距離Dを所定の距離に維持した状態で、液滴保持治具10を基板の表面に沿って相対移動できる機器であってもよい。
支持機器30は、支持機器本体31と芯だし機器32と揺動アーム33と昇降機器34と指示機器35とで構成される。
【0043】
支持機器本体31は、支持機器30の本体であり、制御機器(図示ぜず)、その他の補機(図示せず)を内蔵する。
芯だし機器32は、支持機器30が支持する基板の芯だしをする機器である。
芯だし機器32を作動させると、基板の中心が後述する加熱機器40の中心に一致し、基板5を加熱機器40に載せる。
揺動アーム33は、液滴保持治具10を支持し揺動する機器である。
揺動アーム33の先端が液滴保持治具10を支持する。
揺動アーム33が根本を中心に揺動し、液滴保持治具10を開口Oの中心が芯だし機器32の中心位置と芯だし機器から外れた位置との間で変化する様に移動させる。
昇降機器34は、揺動アーム33を昇降させる機器である。
昇降機器34は、揺動アーム33の根本を支持し、揺動アーム33を上位置と下位置との間で昇降させる。
指示機器35は、オペレータに芯だし機器32の中心を指し示す機器である。オペレータは指示機器35が基板の表面の指し示す位置に液滴を滴下できる。またオペレータは指、液滴の水分を完全に飛ばしたときに、目視では見えない乾燥痕が指示機器35の指し示す位置にあることを知る。
【0044】
加熱機器40は、液滴を加熱する機器である。 加熱機器は液滴の付着した基板を加熱して液滴を加熱する。
加熱機器40は、円板状部材41とブロック部材42と液体Wとで構成される。
円板状部材41は、基板の表面を上面で支持できる部材である。
円板状部材41は、平面状の上面と平面状の下面とを持つ円形の板部材であってもよい。
支持機器が基板5の一方の表面を支持するときに、円板状部材41は、基板の裏面を上面で支持できる。
円板状部材41は、基板5と同質の基板であってもよい。
例えば、基板がシリコンウエハーであるときに、円板状部材41はシリコンウエハーである。
この様にすると、基板と基板の表面に付着した液滴のコンタミを抑制できる。
【0045】
ブロック部材42は、円板状部材41の平面状の下面を平面状の上面で支持し加熱源42dを持つ部材である。
ブロック部材42は、第一ブロック42aと温度センサ42bと第二ブロック42cと加熱源42dと第三ブロック42eと基礎ブロック42fとを持っても良い。
第一ブロック42aは、円板状部材41の平面状の下面を支持する部材である。
温度センサ42bは、温度を測定するセンサである。温度センサ42bは測定データを制御装置に送る。
第二ブロック42cは、温度センサ42bを第一ブロック42aとの間に挟む部材である。
加熱源42dは、電気駆動により発熱する機械要素である。加熱源42dは、制御装置により発熱量を制御される。
例えば、加熱源42dは、ベルチェ素子である。
第三ブロック42eは、加熱源42dを第二ブロック42cとの間に挟む部材である。
第一ブロック42aと第二ブロック42cと第三ブロック42eとはボルトにより共締めされる。
基礎ブロック42fは、支持機器本体31により支持され、一体になった第一ブロック42aと温度センサ42bと第二ブロック42cと加熱源42dと第三ブロック42eとを支持する部材である。
【0046】
液体Wは、円板状部材の下面とブロック状部材の上面との間に浸透されるものである。
液体Wは、純水であってもよい。
この様にすると、ブロック部材42から円板状部材41への熱の伝達がスムースになる。
また、基板の表面に付着した液滴のコンタミを抑制できる。
【0047】
次に、実施形態に係る液滴保持治具10の構造を、図を基に、詳述する。
【0048】
本発明の第一の実施形態に係る液滴保持治具10の構造を、図を基に、説明する。
図4は、本発明の第一の実施形態に係る液滴保持治具の側面図である。図5は、本発明の第一の実施形態に係る液滴保持治具の底面図である。図6は、本発明の第一の実施形態に係る液滴保持治具の断面図である。
【0049】
液滴保持治具10は、開口Oに連通した窪みHを形成して、開口Oの周囲を囲う輪状の縁部12を持ち、開口Oを基板5の表面に対面させ基板5の表面に付着した液滴Pを窪みHの中に納まる様に窪みHで覆って基板5の表面に付着した液滴Pに接触しない様に支持され基板5の表面と縁部12との隙間から雰囲気を吸引し窪みHの奥から外へ排出できる様になったものである。
または、液滴保持治具10は、開口Oを基板5の表面に対面させ基板5の表面に付着した液滴Pを窪みの中に納まる様に窪みHで覆って基板5の表面と基板5の表面に付着した液滴Pとに接触しない様に支持され基板5の表面と縁部12との隙間から雰囲気を吸引し窪みHの奥から外へ排出できる様になったものである。
または、液滴保持治具10は、縁部12に開口を基板2の表面に対面させたときに基板5の表面に対面する環状の平面Sを持ち、開口Oの中心に対して偏心した仮想線Iに沿って縁部12の外周12aと内周12bとを繋げる溝Gを平面Sに形成される。
液滴保持治具10は、開口Oを基板5の表面に対面させ基板5の表面に付着した液滴Pを窪みHの中に納まる様に窪みHで覆って基板5の表面に付着した液滴Pに接触しない様に支持されたときに基板5の表面と平面Sとの離間距離Dが基板5に付着した液滴の初期の高さよりも低くできる様になっている。
【0050】
図4乃至図6には、治具本体部11と縁部12とで構成される液滴保持治具10が示される。
治具本体部11は、略6面体状の部分である。
縁部12は、開口Oを囲う輪状の部分である。
窪みHは、窪み壁13に囲われる空隙である。
窪み壁13は、開口Oと排気口14とを繋ぐ略円錐形の壁である。
開口Oは円形である。
排気口14は開口Oより小さな円形であり、治具本体部11の開口Oを設けられた面の反対の面に設けられる。
液滴保持治具10が開口Oを基板5の表面に対面させる様に保持されたときに、環状の縁部12は、治具本体部11の基板5の表面に対面する様に、基板の表面に向かって突起する。
治具本体部の基板5の表面に対面する面の反対の面が揺動アーム33に支持される。
開口Oを基板5の表面に対面させたとき、縁部12は基板5の表面に対面する環状の平面Sを形成される。
液滴保持治具10が開口Oの中心に対し偏心した仮想線Iに沿って縁部12の外周12aと内周12bとを繋げる溝Gを平面Sに形成される。
図5は、縁部の外周12aと内周12bとを繋げる4本の溝が縁部内周12bの接線に平行な直線状の仮想線Iに沿って平面Sに形成されるのを示す。
この様にすると、排気機器20が窪みHの中の気体を奥から外部へ排気すると、雰囲気が基板5の表面と縁部12との隙間から吸い込まれ、開口Oの中で渦をまいて、窪みHの奥へ行き、奥の排気口14から外部へ排気される。
従って、液滴Pが基板5の表面の開口Oの中心に安定して位置する。
仮に、液滴保持治具10を基板5の表面に沿って相対移動させると、液滴Pは開口Oの中央に居ようとして、液滴保持治具10と一緒に基板5の表面を相対移動する。
【0051】
液滴保持治具10が、開口Oを基板5の表面に対面させ基板5の表面に付着した液滴Pを窪みHで覆って基板5の表面に付着した液滴Pに接触しない様に支持されたときに基板5の表面と平面Sとの離間距離Gが基板に付着した液滴Pの初期の高さよりも低くできる様になっている。
図6は、液滴保持治具10が基板5の表面と縁部12の平面Sとの距離Dを所定の距離に維持される様子を示す。
所定の距離は基板5の表面に付着した液滴Pの初期の高さよりも低い。
例えば、所定の距離は、0.2〜1.5mmのうちの一つである。
例えば、所定の距離は、0.5〜1.0mmのうちの一つである。
基板5の表面と縁部12の平面Sとの距離が狭くなると、液滴の安定度がまし、さらに液滴から気体が飛ぶ速度が早くなる。
【0052】
本発明の第二の実施形態に係る液滴保持治具10の構造を、図を基に、説明する。
図9は、本発明の第二の実施形態に係る液滴保持治具の側面図である。図10は、本発明の第二の実施形態に係る液滴保持治具の底面図である。図11は、本発明の第二の実施形態に係る液滴保持治具の断面図である。
【0053】
液滴保持治具10は、開口に連通した窪みHを形成して、開口Oの周囲を囲う輪状の縁部12を持ち、開口Oを基板5の表面に対面させ基板5の表面に付着した液滴Pを窪みHの中に納める様に窪みHで覆って基板5の表面に付着した液滴Pに接触しない様に支持され雰囲気を基板5の表面と縁部12との隙間から吸引し窪みHの奥から外へ排出できる様になったものである。
または、液滴保持治具10は、開口Oを基板5の表面に対面させ、基板5の表面に付着した液滴Pを窪みHで覆って、基板5の表面と基板5の表面に付着した液滴Pとに接触しない様に支持され、雰囲気を基板5の表面と縁部12との隙間から吸引し窪みHの奥から外へ排出できる様になったものである。
液滴保持治具10が、開口Oの中心に対し偏心した仮想線Iに沿って縁部12の外周12aと内周12bとを連通する貫通穴Qを形成される。
液滴保持治具10は、開口Oを基板5の表面に対面させ、基板5の表面に付着した液滴Pを窪みHで覆って、基板5の表面に付着した液滴Pに接触しない様に支持されたときに、基板5の表面と平面Sとの離間距離Dが基板5に付着した液滴Pの初期の高さよりも低くできる様になっている。
【0054】
図9乃至図11には、治具本体部11と縁部12とで構成される液滴保持治具10が示される。
治具本体部11は、略6面体状の部分である。
縁部12は、開口Oを囲う輪状の部分である。
窪みHの形状は第一の実施形態にかかる液滴保持治具のものと同じである。
液滴保持治具10が開口Oを基板5の表面に対面させる様に保持されたときに、環状の縁部12は、治具本体部11の基板5の表面に対面する面に設けられ、基板5の表面に向かって突起する。
治具本体部11の基板の表面に対面する面の反対の面が揺動アーム33に支持される。
液滴保持治具10は、縁部12に開口Oを基板2の表面に対面させたとき基板の表面に対面する環状の平面Sを持つ。
液滴保持治具10が開口の中心に対し偏心した仮想線Iに沿って縁部12の外周12aと内周12bとを連通する貫通穴を形成される。
図10は、縁部の外周12aと内周12bとを繋げる4本の貫通穴Qが縁部内周12bの接線に平行な直線状の仮想線Iに沿って縁部12に形成されるのを示す。
この様にすると、排気機器20が窪みHの中の気体を奥から外部へ排気すると、雰囲気が基板5の表面と縁部12との隙間と貫通穴Qとから吸い込まれ、開口Oのなかで渦をまいて、窪みHの奥へ行き、奥から排気口14を経由して外部へ排気される。
従って、液滴Pが基板5の表面の開口Oの中心に安定して位置する。
仮に、液滴保持治具10を基板5の表面に沿って相対移動させると、液滴は開口の中央に居ようとして、液滴保持治具10と一緒に基板5の表面を相対移動する。
【0055】
液滴保持治具10が、開口Oを基板5の表面に対面させ、基板5の表面に付着した液滴Pを窪みHで覆って、基板5の表面に付着した液滴Pに接触しない様に支持されたときに、基板5の表面と平面Sとの離間距離Dが基板5に付着した液滴Pの初期の高さよりも低くできる様になっている。
図6は、液滴保持治具10が基板5の表面と縁部12の平面Sとの離間距離Dを所定の距離に維持される様子を示す。
所定の距離は基板の表面に付着した液滴の初期の高さよりも低い。
例えば、所定の距離は、0.2〜1.5mmのうちの一つである。
例えば、所定の距離は、0.5〜1.0mmのうちの一つである。
基板の表面と縁部12の平面との距離が狭くなると、液滴の安定度がまし、さらに液滴から気体が飛ぶ速度が早くなる。
【0056】
本発明の第三の実施形態に係る液滴保持治具10の構造を、図を基に、説明する。
図12は、本発明の第三の実施形態に係る液滴保持治具の側面図である。図13は、本発明の第三の実施形態に係る液滴保持治具の底面図である。図14は、本発明の第三の実施形態に係る液滴保持治具の断面図である。
【0057】
液滴保持治具10は、開口Oを基板5の表面に対面させ、基板5の表面に付着した液滴Pを窪みHの中に納める様に窪みHで覆って、基板5の表面と基板5の表面に付着した液滴Pとに接触しない様に支持され、雰囲気を基板5の表面と縁部12との隙間から吸引し窪みの奥から外へ排出できる様になったものである。
液滴保持治具10は、開口Oを基板5の表面に対面させ、基板5の表面に付着した液滴を窪みで覆って、基板5の表面と基板5の表面に付着した液滴Pとに接触しない様に支持されたときに、基板5の表面と平面Sとの離間距離Dが基板に付着した液滴の初期の高さよりも低くできる様になっている。
【0058】
図12乃至図14には、治具本体部11と縁部12とで構成される液滴保持治具10が示される。
治具本体部11は、略6面体状の部分である。
縁部12は、開口Oを囲う輪状の部分である。
窪みHの形状は第一の実施形態にかかる液滴保持治具のものと同じである。
液滴保持治具10が開口Oを基板の表面に対面させる様に保持されたときに、環状の縁部12は、治具本体部11の基板の表面に対面する面に設けられ、基板の表面に向かって突起する。
治具本体部11の基板5の表面に対面する面の反対の面が揺動アーム33に支持される。
液滴保持治具10は、縁部12は開口Oを基板の表面に対面させたとき基板の表面に対面する環状の平面Sを持つ。
縁部12の外周12aと平面Sとの交わる隅にアールが付いている。
この様にすると、排気機器20が窪みの中の気体を奥から外部へ排気すると、雰囲気が基板の表面と縁部12との隙間から吸い込まれ、開口のなかを経由して、窪みの奥へ行き、奥から外部へ排気される。
従って、液滴が基板の表面の開口の中心に安定して位置する。
仮に、液滴保持治具10を基板の表面に沿って相対移動させると、液滴は開口の中央に居ようとして、液滴保持治具10と一緒に基板の表面を移動する。
【0059】
液滴保持治具10が、開口Oを基板の表面に対面させ、基板の表面に付着した液滴を窪みで覆って、基板の表面に付着した液滴に接触しない様に支持されたときに、基板の表面と平面との離間距離が基板に付着した液滴の初期の高さよりも低くできる様になっている。
図6は、液滴保持治具10が基板の表面と縁部12の平面Sとの距離を所定の距離に維持される様子を示す。
所定の距離は基板の表面に付着した液滴の初期の高さよりも低い。
例えば、所定の距離は、0.2〜1.5mmのうちの一つである。
例えば、所定の距離は、0.5〜1.0mmのうちの一つである。
基板の表面と縁部12の平面との離間距離Dが狭くなると、液滴の安定度がまし、さらに液滴から気体が飛ぶ速度が早くなる。
【0060】
次に、本発明の実施形態にかかる液滴乾燥方法を、図を基に、説明する。
図15は、本発明の実施形態に係る液滴乾燥方法のフローチャート図である。
図16は、本発明の実施形態に係る液滴乾燥方法の作用説明図である。
液滴乾燥方法は、前工程S10と液滴付着工程S20と支持工程S30と排気工程S40と加熱工程S50と後工程S60とで構成される。
前工程S10は、液滴を準備する工程である。
例えば、シリコンウエハーの表面にHF(ふっ化水素)水溶液を滴下して、HF(ふっ化水素)水溶液の液滴をシリコンウエハーの表面の付着した状態で所定の領域の中を走査する。
この様にするとシリコンウアハーの表面に存在する金属原子を液滴の中に取り込む。
さらに、加熱機器40の円板状部材の下面とブロック状部材の上面との間に液体を浸透させる、
【0061】
液滴付着工程S20は、液滴を基板に付着させる工程である。
液滴付着工程S20は、前工程で得られた液体を基板の表面に滴下して液滴を基板に付着させてもよい。
図16(A)は、液滴滴下工程S20の様末を示す。
指示機器35が、液滴を滴下する位置を指し示す。
オペレータは、指示機器35が指し示す基板の表面の位置へ液体を滴下する。
【0062】
支持工程S30は、開口を基板の表面に対面させ、基板の表面に付着した液滴を窪みで覆って、基板の表面に付着した液滴に接触しない様に液滴保持治具を支持して、基板の表面と縁部との離間距離を所定の距離に維持する工程である。
【0063】
加熱工程S50は、液滴を加熱する工程である。
加熱機器を用いて液滴を加熱してもよい。
例えば、温度センサ42bの検出信号を用いて加熱源42dの発熱量を制御する。
予め、液滴Pの温度及び温度上昇と温度センサ42bの検出信号の相関関係を取得し、その相関関係を用いて液滴の温度を所定の温度になるようにする。
【0064】
排気工程S40は、窪みの中の気体を窪みの奥から外へ排出する工程である。
支持工程S30と加熱工程S50と排気工程S40とを同時に実施する。
図16(B)は、支持工程S30と加熱工程S50と排気工程S40とを同時に実施する様子を示す。
液滴が加熱され、雰囲気が基板Pの表面と縁部12との隙間から窪みHに入り、窪みHの奥から排気チューブ21を経由して排気される。
入熱された液滴から水分が飛び、雰囲気に乗って水分が除去されるので、液滴から水分が効率良く飛ぶ。
時間が経過すると、液滴から全ての水分が飛び、乾燥痕が基板の表面に残る。
一般に乾燥痕は目視で確認できない。
【0065】
後工程S60は、支持機器から基板を外して、測定装置(図示せず)により乾燥痕に残る金属原子の量を測定する。
【0066】
上述の実施形態に係る液滴保持治具と液滴乾燥装置と液滴乾燥方法とを用いれば、以下の効果を発揮する。
基板5の表面に付着した液滴Pを覆える窪みHを持ち、窪みHに連通する開口の周囲を囲う縁部を持つ液滴保持治具10を用い、開口Oを基板5の表面に対面させ基板の表面と基板5の表面に付着する液滴Pとに接触させない様に支持し、雰囲気を基板の表面と縁部12との隙間から吸い込んで窪みの奥から外へ排出できる様にしたので、雰囲気が、開口Oの周囲から窪みHに入り、窪みHに覆われた液滴Pの上を通って窪みHの奥から排気口14を経由して外へ排出され、基板5の表面に付着した液滴Pの位置が安定する。また、液滴Pの周囲に拡散した水分が雰囲気に乗って窪みHの奥から外へ排出される。
また、縁部12に基板5の表面に対面する平面をもつ液滴保持治具10を使用する様にするので、雰囲気の安定した気流が開口Oの周りから窪みに入り、基板5の表面に付着した液滴Pの上を通り、基板5の表面に付着した液滴Pの位置が安定する。
また、縁部12の平面Sに開口Oの中心から偏心する溝Gを設けられた液滴保持治具10を用いる様にしたので、雰囲気が旋回しながら開口Oの周囲から窪みに入り、基板5の表面に付着した液滴の周りを回り、基板5の表面に付着した液滴Pの位置がさらに安定する。
また、液滴保持治具10を使用するときに基板5の表面と平面との離間距離Dが基板5に付着した液滴Pの高さよりも低くする様にしたので、雰囲気が、開口Oの周囲から窪みHに入り、基板5の表面に付着した液滴Pの側面に当たって液滴の上方へ流れ、基板5の表面に付着した液滴Pの位置がさらに安定する。
また、縁部12に開口Oの中心から偏心した貫通穴Qを設けられた液滴保持治具10を用いる様にしたので、雰囲気が旋回しながら開口Oの周囲から窪みに入り、基板5の表面に付着した液滴の周りを回り、基板の表面に付着した液滴の位置がさらに安定する。
加熱源をもつブロック状部材と円板状部材とを重ねて間に液体を浸透させ、円板状部材に基板を載せる様にしたので、加熱源42dの熱が液体Wを介して円板状部材41と基板5とを通過して液滴Pに伝わり、液滴Pの周囲に拡散した水分が雰囲気の流れに乗って窪みHの奥から外に排出され、液体が加熱源42dの発生するパーティクルにより液滴Pの清浄度を低下されることを抑制し、効率よく液滴Pから水分を飛ばせる。
【0067】
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
窪みHの形状を開口Oと排気口14とを繋ぐ円すい形の窪み壁13で囲われた空洞であるとして説明したがこれに限定されず、窪み壁13の形状は半球状、球状、その他の形状でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の実施形態に係る液滴乾燥装置の平面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る液滴乾燥装置の正面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る液滴乾燥装置の側面図である。
【図4】本発明の第一の実施形態に係る液滴保持治具の側面図である。
【図5】本発明の第一の実施形態に係る液滴保持治具の底面図である。
【図6】本発明の第一の実施形態に係る液滴保持治具の断面図である。
【図7】本発明の実施形態に係る液滴乾燥装置の正面拡大図である。
【図8】本発明の実施形態に係る加熱機器の側面図である。
【図9】本発明の第二の実施形態に係る液滴保持治具の側面図である。
【図10】本発明の第二の実施形態に係る液滴保持治具の底面図である。
【図11】本発明の第二の実施形態に係る液滴保持治具の断面図である。
【図12】本発明の実施形態に係る液滴乾燥方法の手順図である。
【図13】本発明の実施形態に係る液滴乾燥方法の作用説明図である。
【図14】本発明の第三の実施形態に係る液滴保持治具の断面図である。
【図15】本発明の実施形態に係る液滴乾燥方法のフローチャート図である。
【図16】本発明の実施形態に係る液滴乾燥方法の作用説明図である。
【符号の説明】
【0069】
D 離間距離
G 溝
P 液滴
O 開口
H 窪み
S 平面
Q 貫通穴
W 液体
5 基板
10 液滴保持治具
11 治具本体部
12 縁部
12a 縁部外周
12b 縁部内周
13 窪み壁
14 排気口
20 排気機器
21 排気チューブ
30 支持機器
31 支持機器本体
32 芯だし機器
33 揺動アーム
34 昇降機器
35 指示機器
40 加熱機器
41 円板状部材
42 ブロック部材
42a 第一ブロック
42b 温度センサ
42c 第二ブロック
42d 加熱源
42e 第三ブロック
42f 基礎ブロック
S10 前工程
S20 液滴付着工程
S30 支持工程
S40 排気工程
S50 加熱工程
S60 後工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の表面に付着する液滴を保持する液滴保持治具であって、
開口に連通した窪みを形成して、
前記開口の周囲を囲う輪状の縁部を、
備え、
前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に支持され雰囲気を基板の表面と前記縁部との隙間から吸引し前記窪みの奥から外へ排出できる様になった、
ことを特徴とする液滴保持治具。
【請求項2】
前記縁部に前記開口を基板の表面に対面させたときに基板の表面に対面する環状の平面を持つ、
ことを特徴とする請求項1に記載の液滴保持治具。
【請求項3】
前記開口の中心に対して偏心した仮想線に沿って前記縁部の外周と内周とを繋げる溝を前記平面に形成される、
ことを特徴とする請求項2に記載の液滴保持治具。
【請求項4】
前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に支持されたときに基板の表面と前記平面との離間距離が基板に付着した液滴の高さよりも低くできる様になった、
ことを特徴とする請求項3に記載の液滴保持治具。
【請求項5】
前記開口の中心に対し偏心した仮想線に沿って前記縁部の外周と内周とを連通する貫通穴を形成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の液滴保持治具。
【請求項6】
基板の表面に付着する液滴から水分を飛ばす液滴乾燥装置であって、
開口に連通した窪みを形成し前記開口の周囲を囲う輪状の縁部を持ち前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に支持され雰囲気を基板の表面と前記縁部との隙間から吸引し前記窪みの奥から外へ排出できる様になった液滴保持治具と、
前記窪みの中の気体を前記窪みの奥から外へ排出する排気機器と、
前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に前記液滴保持治具を支持して基板の表面と前記縁部との離間距離を所定の距離に維持できる支持機器と、
を備える液滴乾燥装置。
【請求項7】
前記液滴保持治具が前記縁部に前記開口を基板の表面に対面させたときに基板の表面に対面する環状の平面をもつ、
ことを特徴とする請求項6に記載の液滴乾燥装置。
【請求項8】
前記液滴保持治具が前記開口の中心に対し偏心した仮想線に沿って前記縁部の外周と内周とを繋げる溝を前記平面に形成される、
ことを特徴とする請求項7に記載の液滴乾燥装置。
【請求項9】
前記液滴保持治具が前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に支持されたときに基板の表面と前記平面との離間距離が基板に付着した液滴の初期の高さよりも低くできる様になった、
ことを特徴とする請求項8に記載の液滴乾燥装置。
【請求項10】
前記液滴保持治具が前記開口の中心に対し偏心した仮想線に沿って前記縁部の外周と内周とを連通する貫通穴を形成される、
ことを特徴とする請求項6に記載の液滴乾燥装置。
【請求項11】
液滴を加熱する加熱機器と、
を備え、
前記加熱機器が基板の裏面を上面で支持できる円板状部材と前記円板状部材の平面状の下面を平面状の上面で支持し加熱源を持つブロック状部材と前記円板状部材の前記下面と前記ブロック状部材の前記上面との間に浸透された液体とを有する、
ことを特徴とする請求項6に記載の液滴乾燥装置。
【請求項12】
基板の表面に付着する液滴から水分を飛ばす液滴乾燥方法であって、
開口に連通した窪みを形成し前記開口の周囲を囲う輪状の縁部を持ち前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に支持され雰囲気を基板の表面と前記縁部との隙間から吸引し前記窪みの奥から外へ排出できる様になった液滴保持治具を準備する準備工程と、
前記窪みの中の気体を前記窪みの奥から外へ排出する排気工程と、
前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に前記液滴保持治具を支持して基板の表面と前記縁部との離間距離を所定の距離に維持する支持工程と、
を備える液滴乾燥方法。
【請求項13】
前記液滴保持治具の前記縁部に前記開口を基板の表面に対面させたときに基板の表面に対面する環状の平面をもつ、
ことを特徴とする請求項12に記載の液滴乾燥方法。
【請求項14】
前記液滴保持治具が前記開口の中心に対し偏心した仮想線に沿って前記縁部の外周と内周とを繋げる溝を前記平面に形成される、
ことを特徴とする請求項13に記載の液滴乾燥方法。
【請求項15】
前記液滴保持治具が前記開口を基板の表面に対面させ基板の表面に付着した液滴を前記窪みで覆って基板の表面に付着した液滴に接触しない様に支持されたときに基板の表面と前記平面との離間距離が基板に付着した液滴の初期の高さよりも低くできる様になった、
ことを特徴とする請求項14に記載の液滴乾燥装置。
【請求項16】
前記液滴保持治具が前記開口の中心に対し偏心した仮想線に沿って前記縁部の外周と内周とを連通する貫通穴を形成される、
ことを特徴とする請求項12に記載の液滴乾燥方法。
【請求項17】
前工程と、
加熱機器を用いて液滴を加熱する加熱工程と、
を備え、
前記支持工程が液滴を加熱するための前記開口を基板の表面に対面させる様に前記液滴保持治具を支持し、
前記加熱機器が基板の裏面を上面で支持できる円板状部材と前記円板状部材の平面状の下面を平面状の上面で支持し加熱源を持つブロック状部材とを有し、
前記前工程が前記円板状部材の前記下面と前記ブロック状部材の前記上面との間に液体を浸透させる、
ことを特徴とする請求項12に記載の液滴乾燥方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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