説明

深礎ライナー手摺

【課題】 既存ライナープレート天端の孔に深礎ライナー手摺をボルトで固定、連結させることによってさまざまな施工径のライナープレートに適合でき、送風ダクトが折れ曲がる事無く坑内にダクトを降ろせる、深礎ライナー手摺を提供する。
【解決手段】 均等に並んだ鉄パイプの下端にボルト孔の開いた等辺山型鋼を取付け、側面に落石防止用の鉄板を取り付ける。上端にも等辺山形鋼を取付け、両端にボルト孔の開いた鉄板Bを取り付ける。送風ダクトの大きさに合わせて鉄パイプを円形状に切断し、切断面に円形鉄板を取り付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、土木工事に関し、特に深礎工事で用いられるライナープレートの転落防止手摺に関するものである。ここでライナープレートの天端に直接ボルトにて手摺を取り付け、連結させることによっていかなる杭径でも適合できるようになり、送風換気用のダクト孔を設けたものである。
【背景技術】
【0002】
従来、深礎工事等に用いる開口部の手摺は、ライナープレートの外周に手摺柱、単管パイプ等を使用し、手摺として使用していた。施工径はさまざまで直径1.2mから約10.0mまで、その都度現地で手摺を作成していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これは、次のような欠点があった。
(イ)従来、さまざまな施工径のライナープレートに応じて、現地で単管パイプ等で手摺を作成し、施工径に応じ本数や長さを変える必要があった。
(ロ)ライナープレート内への落石防止の幅木として、外周に足場板等も設置しなければならなかった。
(ハ)深礎工事に必要な送風換気のダクトが手摺によって折れ曲がり、欠損ができ、送風能力が低下していた。
本発明は以上のような欠点をなくすためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題を解決するため、均等に並んだ鉄パイプ(1)の下端にボルト孔の開いた等辺山型鋼A(2)を取付け、側面に落石防止用の鉄板A(3)を取り付ける。上端にも等辺山形鋼B(4)を取付け、両端にボルト孔の開いた鉄板B(5)を取り付ける。送風ダクトの大きさに合わせて鉄パイプを円形状に切断し、切断面に円形鉄板(6)を取り付ける。
本発明は、以上の構成よりなる深礎ライナー手摺である。
【発明の効果】
【0005】
手摺の枚数を増減するだけであらゆる大きさのライナープレートに応用することができる。又、安全衛生規則第552条に基づき、規定の手摺高さ以上有している為、現地での高さ調整や落石防止の幅木の取付けが不要となった。又、送風グクト用の開口を設けている為、手摺によってダクトが折れ曲がる事無く坑内に降ろせるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施をするための最良の形態について説明する。
高さ1.0mの鉄パイプ(1)を均等に5本並べ、下端にボルト孔が2箇所開いた等辺山型鋼A(2)を取付ける。
この時、いかなる直径のライナープレートでもボルト間隔は製品上決まっている為、所定の間隔に合わせてボルト孔を2箇所開口させておく。
鉄パイプ(1)の側面の下端には高さ25cmの落石防止用の鉄板A(3)を取り付ける。
上端には等辺山形鋼B(4)を取付け、両端にボルト孔の開いた鉄板B(5)を取り付ける。
この時、上記同様、いかなる直径のライナープレートでもボルト間隔は製品上決まっている為、所定の間隔に合わせてボルト孔を開口させておく。
送風ダクトの大きさに合わせて鉄パイプを円形状に切断し、切断面に円形鉄板(6)を取り付ける。
この深礎ライナー手摺の下端を、既存ライナープレート(7)天端のボルト孔に合わせてボルト(8)にて固定する。
これを既存ライナープレート(7)に全周取付ける。
深礎ライナー手摺の天端の両側に取り付けられた鉄板B(5)を利用して、隣り合う深礎ライナー手摺をボルト(8)にて固定し、連結していく。
深礎ライナー手摺の送風ダクト孔に送風ダクトを通せばダクトが折れ曲がる事無く換気ができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0007】
本発明に係わる深礎ライナー手摺は、工業的に量産する事が可能であるため、産業上の利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】 深礎ライナー手摺の立面図である。
【図2】 既存ライナープレートに深礎ライナー手摺を取付けた際の斜視図である。
【符号の説明】
【0009】
1 鉄パイプ
2 等辺山型鋼A
3 鉄板A
4 等辺山型鋼B
5 鉄板B
6 円形鉄板
7 既存ライナープレート
8 ボルト
9 送風ダクト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
深礎工事で用いるライナープレート天端に直接安全柵を取付けることができ、さまざまな施工径にも応用できる深礎ライナー手摺。

【図1】
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【図2】
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