説明

清掃用具

【課題】 被清掃面の拭き清掃を行うシート状の清掃体を備える清掃用具において、清掃効果向上を図るのに有効な技術を提供する。
【解決手段】 本発明に係る清掃用具10は、被清掃面を拭き清掃する清掃シート100と、この清掃シート100の下方領域の被清掃面に向けて洗浄液を噴射する噴射ノズル252を備える構成とされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、清掃用具に係り、詳しくは室内や車内の被清掃部を拭き清掃するためのシート状の清掃体を備える清掃用具の構築技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、被清掃面の拭き清掃を行うシート状の清掃体を備える清掃用具が種々提案されている。例えば、下記特許文献1には、清掃フレームの底部に剤透過底部を備え、この剤透過底部に清掃シートを巻き付ける構成の清掃用具が開示されている。この清掃用具では、清掃用剤を剤透過底部の上方から散布して、清掃作業中において清掃シートを湿潤状態として拭き清掃を行うことによって、乾燥状態の清掃シートでは除去しにくい床面付着の汚れを拭き取る可能性を有するが、シート状の清掃体を備えるこの種の清掃用具の設計に際しては、更なる清掃効果向上を図る技術に対する要請がある。
【特許文献1】特開2004−242799号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、被清掃面の拭き清掃を行うシート状の清掃体を備える清掃用具において、清掃効果向上を図るのに有効な技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を達成するため、各請求項記載の発明が構成される。これら各請求項に記載の発明は、一戸建て、マンション、ビル、工場、車両等の屋内や屋外における被清掃面(床面、壁面、天井面、外壁面、家具面、衣類、カーテン、寝具など)や、人体の各構成部位における被清掃面等をシート状の清掃体によって拭き清掃する清掃用具の構成に適用され得る。
【0005】
(本発明の第1発明)
前記課題を解決する本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの清掃用具である。請求項1に記載のこの清掃用具は、清掃体、保持部、把持部、連結部、洗浄液供給部を少なくとも備える。
【0006】
本発明の清掃体は、被清掃面を拭き清掃するシート状の清掃体として構成される。ここでいう「シート状の清掃体」とは、保持部に取り付けた状態或いは取り外した状態において板状とされ、その板厚に比して縦寸法及び横寸法が相当に大きい形状ものを広く含む主旨である。この清掃体の表面は、平面として構成されてもよいし、或いは曲面、凹凸面、段差面として構成されてもよい。この清掃体は、一回使用を目安とした使い捨てタイプのものであってもよいし、或いは洗濯などを行ったうえで繰り返し使用することが可能なタイプのものであってもよい。この清掃体は、典型的には合成樹脂製の不織布、この不織布の積層体、或いは発泡樹脂材料などによって構成される。一方、被清掃面については、平面として構成されてもよいし、或いは曲面、凹凸面、段差面として構成されてもよい。
【0007】
本発明の保持部は、清掃体に取り付けられてこの清掃体を着脱自在に保持する機能を有する部位として構成される。これにより、清掃体の汚れ具体に応じてこの清掃体を適宜保持体から取り外して新たな清掃体に交換することが可能となる。
【0008】
本発明の把持部は、作業者によって把持される長尺状の部位として構成される。作業者は、この把持部を手で掴んで清掃体による拭き作業を行うことが可能となる。
なお、好ましくは、清掃体を長方形状に構成するとともに、長尺状の把持部は、その長尺方向線上に長方形状の清掃体の長辺が延在するように構成する。このような構成によれば、作業者による拭き清掃効率が向上し易い。
【0009】
本発明の連結部は、保持部と把持部との間に介在してこれら保持部及び把持部を固定状に連結する機能を有する部位として構成される。すなわち、保持部と連結部が固定状に連結され、且つ把持部と連結部が固定状に連結され、全体として保持部、連結部、把持部の三者が一体固定状に構成されることとなる。この場合、保持部、連結部及び把持部のうちの複数を一体成型とする構成であってもよいし、或いは保持部、連結部及び把持部の各々を独立して成型されたものを固定状に組み付ける構成であってもよい。なお、本発明において「固定状」とは、清掃用具の少なくとも使用時において一体的な固定状態或いは保持状態を形成すれば足り、保持部と連結部との間の連接箇所や、把持部と連結部との間の連接箇所での相対移動が不能とされた構造以外に、これらの連接箇所での相対移動が一時的に可能とされた可動構造をも広く包含する。この可動構造に関し、具体的には保持部と連結部との間の連接箇所や、把持部と連結部との間の連接箇所にヒンジ機構及び固定機構を設け、清掃用具の使用前後においては、保持部と連結部との間の角度や、把持部と連結部との間の角度がヒンジ機構によって一旦調節可能とされ、清掃用具の使用時においては、当該角度が固定機構によって所定の角度に固定可能或いは保持可能とされる構成を採用することができる。
【0010】
本発明の洗浄液供給部は、被清掃面に向けて洗浄液を供給する供給ノズルを有するとともに、保持部、把持部及び連結部のうちの少なくとも一つに取り付けられる部位として構成される。ここでいう「洗浄液」には、汚れを除去する清掃作業を可能とする液体を広く含み、典型的には床面洗浄用の洗剤、つや出しワックスを含む洗剤、芳香剤を含む洗浄液、消臭剤を含む洗浄液のほか、これら各液を水で希釈したもの、或いは水自体を、洗浄液として用いることができる。また、「洗浄液の供給」に関しては、洗浄液を清掃体を介さずに直接に被清掃面に向けて供給する構成であるならば、洗浄液を噴射状或いは噴霧状に噴き付ける供給態様、洗浄液を滴下する供給態様などを用いることができる。また、本発明において、この洗浄液供給部は、保持部、把持部及び連結部のうちのいずれかに取り付けられるものであってもよいし、或いは保持部、把持部及び連結部のうちの複数に延在して取り付けられるものであってもよい。この洗浄液を供給した状態の被清掃面を清掃体で一度拭き取る作業をすることによって、その後、当該清掃体は、シート表面が湿潤状態とされたウェットタイプの清掃体として使用され得る。勿論、被清掃面にこの洗浄液を供給しない状態で清掃体を用いる場合には、シート表面が常時乾き状態とされたドライタイプの清掃体として使用することもできる。
【0011】
なお、この洗浄液供給部の具体的な構成に関しては、ポンプ機構によって洗浄液を加圧して加圧状態の洗浄液を供給ノズルへと吐出する構成、ガス圧を利用して加圧状態の洗浄液を供給ノズルへと供給するいわゆる「エアゾール」式の構成、洗浄液をその自重によって供給ノズルから滴下させる構成、洗浄液供給部の外部の洗浄液供給元にて加圧された洗浄液を供給ノズルへと供給する構成などを適宜採用することができる。また、洗浄液供給部は、洗浄液を貯留する領域及びこの洗浄液が流通する経路を備える構成であってもよいし、或いは洗浄液供給部の外部の洗浄液供給元から供給された洗浄液が流通する領域のみを備える構成であってもよい。
【0012】
また、本発明では、把持部の長尺方向の延在線と清掃体のシート平面に関する法線とが所定の交差角度をもって交差する構成とされる。本構成、及び前述の保持部、連結部、把持部の三者を一体固定状とする構成とによって、本発明の清掃用具は、把持部から連結部を介して保持部までの長さが所定の範囲に限られ作業者が片方の手で保持しつつ清掃作業が可能な、いわゆる「ハンディ型」の清掃用具として特定される。
【0013】
請求項1に記載の清掃用具のこのような構成によれば、洗浄液供給部の供給ノズルから被清掃面に向けて洗浄液を供給したうえで、この洗浄液供給部分を清掃体を介して拭き取ることによって、ドライタイプの清掃体では拭き取ることが難しかった、こびりついた汚れや砂埃などを容易に拭き取ることが可能となる。特に、本発明では、被清掃面に直に洗浄液を供給する構成であり、洗浄液自体が持つ洗浄効果を最大限に引き出して使用することができるため、被清掃面ではなく清掃体自体に洗浄液を供給するような構成の清掃用具に比して、清掃効果向上を図るうえで有利である。
【0014】
(本発明の第2発明)
前記課題を解決する本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりの清掃用具である。請求項2に記載のこの清掃用具では、請求項1に記載の清掃用具における洗浄液供給部は、把持部の下方であって連結部の後方に供給ノズルが位置するように構成される。
請求項2に記載の清掃用具のこのような構成によれば、供給ノズルから被清掃面へと洗浄液を供給するに際し、当該供給が長尺状の把持部や連結部によって阻害されにくく、また作業者は洗浄液の供給部分を後方から確認し易いため、洗浄液の供給操作を円滑に遂行することが可能となる。
【0015】
(本発明の第3発明)
前記課題を解決する本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりの清掃用具である。請求項3に記載のこの清掃用具は、請求項2に記載の構成において、保持部と連結部との連接領域が清掃体の後端に合致する構成とされる。すなわち、連結部の後方に位置する供給ノズルは、清掃体の後端よりも後方に位置することとなる。
請求項3に記載の清掃用具のこのような構成によれば、供給ノズルから被清掃面へと洗浄液を供給するに際し、当該供給が清掃体によって阻害されにくい構造が実現される。
【0016】
(本発明の第4発明)
前記課題を解決する本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりの清掃用具である。請求項4に記載のこの清掃用具では、請求項2または請求項3に記載の清掃用具における供給ノズルは、更に設置高さ方向に関し、清掃体のシート下面よりも上方であって、且つ保持部の延在線と連結部の延在線とが交差する高さ領域に位置するように構成される。すなわち、本発明では、把持部の下方であって連結部の後方、更に清掃体のシート下面よりも上方であって、且つ保持部の延在線と連結部の延在線とが交差する高さ領域に供給ノズルが位置することとなる。
請求項4に記載の清掃用具のこのような構成によれば、被清掃面に清掃体が当接した状態において、供給ノズルが被清掃面に干渉するのを防止することができ、また被清掃面に極力近接させることによって洗浄液を被清掃面の所望の部位に確実且つ速やかに供給することが可能となる。
【0017】
(本発明の第5発明)
前記課題を解決する本発明の第5発明は、請求項5に記載されたとおりの清掃用具である。請求項5に記載のこの清掃用具では、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の清掃用具における洗浄液供給部は、供給ノズルから清掃体の下方領域に向けて前斜め下方へと洗浄液を供給する構成とされる。
請求項5に記載の清掃用具のこのような構成によれば、供給ノズルから洗浄液を供給したのち、そのまま清掃体を下方へと移動させて拭き清掃操作を行うことができるため、洗浄液供給操作から洗浄液供給後における清掃体の拭き清掃操作までの一連の作業の円滑化を図ることが可能となる。
【0018】
(本発明の第6発明)
前記課題を解決する本発明の第6発明は、請求項6に記載されたとおりの清掃用具である。請求項6に記載のこの清掃用具では、請求項5に記載の清掃用具における洗浄液供給部は、供給ノズルの向きが連結部の延在方向と合致する構成とされる。なお、連結部の延在方向とは、連結部が把持部から保持部へと向けて延在する方向であり、連結部が曲線状である場合には、当該連結部での所定位置での接線を当該連結部の延在方向として規定することができる。
請求項6に記載の清掃用具のこのような構成によれば、供給ノズルの向きを連結部の延在方向と合致させることによって、被清掃面に対する洗浄液供給操作、及び清掃体による拭き清掃操作がやり易い構造が実現される。
【0019】
(本発明の第7発明)
前記課題を解決する本発明の第7発明は、請求項7に記載されたとおりの清掃用具である。請求項7に記載のこの清掃用具では、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の清掃用具における洗浄液供給部は、作業者による操作部の手動操作によって洗浄液を加圧し、加圧状態の洗浄液を供給ノズルへと吐出するポンプ機構を用いて構成される。このポンプ機構に関しては、作業者による操作部の手動操作における押圧力を用いて駆動される機械式ものや、作業者による操作部の手動操作に連動して作動する電動モータの駆動力によって駆動される電動式のものを適宜採用することができる。また、操作部の手動操作に関しては、押圧ボタン式に構成された操作部を押圧操作或いは引き操作する態様、スライドスイッチ式に構成された操作部をスライド操作する態様などが挙げられる。
請求項7に記載の清掃用具のこのような構成によれば、洗浄液を供給ノズルへと供給する手段としてポンプ機構を用いることが可能となる。
【0020】
(本発明の第8発明)
前記課題を解決する本発明の第8発明は、請求項8に記載されたとおりの清掃用具である。請求項8に記載のこの清掃用具では、請求項7に記載の清掃用具における操作部は、把持部の下部に設けられており、当該把持部を把持した作業者の指による引き操作によってポンプ機構が作動する構成とされる。ポンプ機構を作動させるのに作業者の指による引き操作を用いれば、操作部に加重を付与し易い。また、把持部を把持する把持操作は、指による引き操作の延長線上にあることから、把持部を把持した作業者は指による引き操作を円滑に行うことが可能となる。なお、本構成に関しては、作業者が把持部を把持した際、当該作業者の人差し指の腹に相当する部位に操作部が位置するように構成されるのが好ましい。
請求項8に記載の清掃用具のこのような構成によれば、ポンプ機構を作動させる操作を作業者の指による操作部の引き操作によって行うことが可能となる。
【0021】
(本発明の第9発明)
前記課題を解決する本発明の第9発明は、請求項9に記載されたとおりの清掃用具である。請求項9に記載のこの清掃用具では、請求項8に記載の清掃用具における操作部は、作業者の指が触る操作ボタンとして構成され、当該操作ボタンと把持部との間に、作業者の指の侵入を防止する指侵入防止領域を備える構成とされる。ここでいう「指侵入防止領域」とは、操作ボタンと把持部との間に作業者の手や指が引っ掛かったり入り込んだりして作業に支障をきたすような凹みや空間が形成されないようにする領域として規定される。指侵入防止領域を備える本構成は、典型的には、操作ボタンの把持部側に位置する基端の大きさが先端の大きさよりも同じか若干大きくなるように構成し、且つ操作ボタンの基端の外縁部分が先端の外縁部分に向けて概ね直線状に延在するように構成することによって実現される。特に、ハンディ型の清掃用具においては、被清掃面の種類などが異なると、把持部を把持する作業者の手や指の位置、手や指に加える把持力等が変化することとなるゆえ、操作ボタンと把持部との間に不要な空間が形成された構成においては、作業者の手や指が操作ボタンに引っ掛かったり当該空間に入り込んだりして、作業に支障をきたすことが想定される。そこで、本発明においては、操作ボタンと把持部との間に指侵入防止領域を設けることとしている。
請求項9に記載の清掃用具のこのような構成によれば、作業に支障をきたすのを防止することが可能となる。
【0022】
(本発明の第10発明)
前記課題を解決する本発明の第10発明は、請求項10に記載されたとおりの清掃用具である。請求項10に記載のこの清掃用具では、請求項7〜請求項9のいずれかに記載の清掃用具におけるポンプ機構は、操作部の一回の手動操作によって所定量の洗浄液を供給ノズルへと吐出する構成とされる。
請求項10に記載の清掃用具のこのような構成によれば、作業者は操作部の一回の手動操作によって所定量の洗浄液を供給ノズルから被清掃面へと供給することが可能となる。なお、操作部の一回の手動操作あたりの洗浄液吐出量の設定に関しては、被清掃面への洗浄液供給量の微調整が可能となるように最小限度の吐出量とするのが好ましい。このような構成によれば、所望量の洗浄液が被清掃面に供給されるまで手動操作を繰り返すことで、洗浄液が必要以上に被清掃面に供給されるのを防止することができる。
【0023】
(本発明の第11発明)
前記課題を解決する本発明の第11発明は、請求項11に記載されたとおりの清掃用具である。請求項11に記載のこの清掃用具では、請求項1〜請求項10のいずれかに記載の清掃用具における洗浄液供給部は、更に可変機構を備える構成とされる。この可変機構は、供給ノズルから被清掃面に向けて供給する洗浄液の供給態様を可変とする機能を有する。ここでいう「洗浄液の供給態様」としては、洗浄液の供給量、供給範囲(角度)、供給距離、供給面積などが挙げられ、例えば洗浄液が供給ノズルから噴射される構成にあっては、洗浄液の噴射量、噴射範囲(角度)、噴射距離、噴射面積などが、ここでいう洗浄液の供給態様に相当する。可変機能の具体的な構成に関しては、スイッチ等の切り換えによって供給ノズル内部の絞り孔の断面積が変更され、これによって洗浄液の供給態様を変えるような構成を採用することができる。
請求項11に記載の発明によれば、可変機構を用いることにより、被清掃面の汚れ度合い等の状況に応じて洗浄液の供給態様を変更することができ、使い勝手のよい清掃用具を提供することが可能となる。
【0024】
(本発明の第12発明)
前記課題を解決する本発明の第12発明は、請求項12に記載されたとおりの清掃用具である。請求項12に記載のこの清掃用具では、請求項1〜請求項11のいずれかに記載の清掃用具における洗浄液供給部は、当該洗浄液供給部の外郭を形成するハウジングと、洗浄液を貯留する貯留タンクを備え、これらハウジング及び貯留タンクがアセンブリとして一体状に構成される。この貯留タンクは、ハウジングに専用として設けられ洗浄液がタンク内に都度補充されるタイプのタンクとして構成されてもよいし、或いはタンクがハウジングに着脱自在に取り付けられる構成としておき、洗浄液が無くなったとき貯留タンクごと新たな貯留タンクに交換が可能なカートリッジ式のタンクとして構成されてもよい。このカートリッジ式のタンクの具体的な構成としては、硬質樹脂によって成型された貯留容器のほか、パウチシート材料などによって形成されたパウチタイプのボトル、更には洗浄液の貯留残量を視認可能な透明或いは半透明の樹脂材料によって形成された貯留容器などが挙げられる。
請求項12に記載の発明によれば、洗浄液供給部の外郭を形成するハウジングと、洗浄液を貯留する貯留タンクが一体状に構成された清掃用具を提供することが可能となる。
【0025】
(本発明の第13発明)
前記課題を解決する本発明の第13発明は、請求項13に記載されたとおりの清掃用具である。請求項13に記載のこの清掃用具では、請求項12に記載の清掃用具における洗浄液供給部は、ハウジングの外周部分と貯留タンクの外周部分とが面的に連続するように構成されている。
請求項13に記載の清掃用具のこのような構成によれば、ハウジングの外周部分から貯留タンクの外周部分にわたって面的に連続した形状によって、ハウジングと貯留タンクとの一体感が高まる。
【0026】
(本発明の第14発明)
前記課題を解決する本発明の第14発明は、請求項14に記載されたとおりの清掃用具である。請求項14に記載のこの清掃用具では、請求項12または請求項13に記載の清掃用具における洗浄液供給部は、ハウジングの断面形状と貯留タンクの断面形状とが合致するように構成される。
請求項14に記載の清掃用具のこのような構成によれば、ハウジングの断面形状と貯留タンクの断面形状とが合致する形状によって、ハウジングと貯留タンクとの一体感が高まる。
【0027】
(本発明の第15発明)
前記課題を解決する本発明の第15発明は、請求項15に記載されたとおりの清掃用具である。請求項15に記載のこの清掃用具では、請求項12〜請求項14のいずれかに記載の清掃用具における洗浄液供給部は、ハウジングの外表面と貯留タンクの外表面とが同系色とされた構成になっている。ここでいう「同系色」に関しては、同一の色はもちろん、同種の色であれば、本発明における同系色の範疇に含まれる。具体的には、暖色同士、寒色同士、白色と乳白色、透明と半透明などを、互いに同系色として規定することができる。
請求項15に記載の清掃用具のこのような構成によれば、ハウジングの外表面と貯留タンクの外表面とを同系色とする構成によって、ハウジングと貯留タンクとの一体感を更に高めることが可能となる。
【0028】
(本発明の第16発明)
前記課題を解決する本発明の第16発明は、請求項16に記載されたとおりの清掃用具である。請求項16に記載のこの清掃用具では、請求項1〜請求項15のいずれかに記載の清掃用具における洗浄液供給部は、当該洗浄液供給部の外郭を形成する長尺状のハウジングを備える構成とされる。そして、この長尺状のハウジングは、把持部に取り付けられることでこの把持部に補助的に付加される補助把持部として構成される。
請求項16に記載の清掃用具のこのような構成によれば、把持部とこの把持部に設けられる補助把持部とによって、作業者が把持可能な領域を広範囲に確保することが可能となる。
【0029】
(本発明の第17発明)
前記課題を解決する本発明の第17発明は、請求項17に記載されたとおりの清掃用具である。請求項17に記載のこの清掃用具では、請求項16に記載の清掃用具における長尺状のハウジングは、把持部に対し着脱自在とされた構成とされる。そして、本発明では、作業者による清掃作業に際し、第1の使用モードと、第2の使用モードと、に設定可能とされる。第1の使用モードは、把持部に装着された長尺状のハウジングの補助把持部を、作業者が把持して使用する使用モードとして規定される。この第1の使用モードでは、当該清掃用具が洗浄液供給機能を有するため、洗浄液を供給した被清掃面を清掃体で一度拭く事で、その後、当該清掃体はそのシート表面が湿潤状態とされたウェットタイプの清掃体として使用される。一方、第2の使用モードは、長尺状のハウジングが脱着された把持部を、作業者が把持して使用する使用モードとして規定される。この第2の使用モードでは、当該清掃用具が洗浄液供給機能を有しないため、清掃体はそのシート表面がドライタイプの清掃体として使用される。
請求項17に記載の清掃用具のこのような構成によれば、被清掃面の汚れの種類等の状況に応じて使用モードを使い分けることができ、使い勝手のよい清掃用具を提供することが可能となる。また、第2の使用モードで用いる、長尺状のハウジングが把持部から脱着された状態の清掃用具を最終製品とした場合には、この清掃用具を第1の使用モードで用いる洗浄液供給機能付きの製品に転用することができ合理的である。
【0030】
(本発明の第18発明)
前記課題を解決する本発明の第18発明は、請求項18に記載されたとおりの清掃用具である。請求項18に記載のこの清掃用具では、請求項17に記載の清掃用具における把持部は、当該把持部の長尺方向に沿って形成される二つの係止部を備える一方、長尺状のハウジングは、当該ハウジングの長尺方向に配設されて各係止部に係止が可能とされた二つの係止フックを備える構成とされる。そして、これら二つの係止フックを各係止部に係止することで、長尺状のハウジングが把持部に装着された状態が形成される構成とされる。なお、ここでいう「係止」に関しては、一方が他方に対し引っ掛かる、或いは嵌まり合う等によって、互いに止着される態様を広く包含する。従って、係止フックが係止される係止部の具体的な構成に関しては、穴、溝、スリットなどが挙げられる。また、二つの係止部は、各々が別個の穴のように独立した構成であってもよいし、或いは単一の穴の縁部によって兼用とされた構成であってもよい。また、本発明の清掃用具は、少なくとも二つの係止部と、少なくとも二つの係止フックを備える構成であればよく、更に別の係止部や係止フックが追加された構成であってもよい。
請求項18に記載の清掃用具のこのような構成によれば、把持部の長尺方向に沿って形成される二つの係止部を設けることによって、長尺状のハウジングが把持部に装着された状態を安定させることが可能となる。
【0031】
(本発明の第19発明)
前記課題を解決する本発明の第19発明は、請求項19に記載されたとおりの清掃用具である。請求項19に記載のこの清掃用具は、請求項18に記載の清掃用具の構成において、二つの係止部のうちの一方の係止部に係止される第1の係止フックと、他方の係止部に係止される第2の係止フックを備える。そして、他方の係止部における第2の係止フックの係止解除の状態で一方の係止部に第1の係止フックを係止させたのち、当該係止状態を維持しつつ第2の係止フックが他方の係止部に近接する方向に長尺状のハウジングを回動させ、この回動動作によって第2の係止フックが他方の係止部に係止される構成とされる。
請求項19に記載の清掃用具のこのような構成によれば、一方の係止部に第1の係止フックを係止させて把持部に対する長尺状のハウジングの位置決めを行ったのち、当該係止状態を維持しつつ長尺状のハウジングを回動させることによって、第2の係止フックを他方の係止部に係止させることができるため、長尺状のハウジングを把持部に装着する操作を簡便且つ確実に遂行することが可能となる。
【0032】
(本発明の第20発明)
前記課題を解決する本発明の第20発明は、請求項20に記載されたとおりの清掃用具である。請求項20に記載のこの清掃用具では、請求項19に記載の清掃用具における一方の係止部は、把持部の長尺方向に沿って長手状に形成される長穴として構成され、第1の係止フックは、その先端が長穴の長手方向に沿って突出する構成とされる。そして、第1の係止フックを長穴の長手方向に相対移動させ、この相対移動動作によって当該第1の係止フックが長穴に係止される構成とされる。
請求項20に記載の清掃用具のこのような構成によれば、第1の係止フックを長穴の長手方向に相対移動させることによって、第1の係止フックを長穴に係止させることができるため、把持部に対する長尺状のハウジングの位置決め操作を簡便且つ確実に遂行することが可能となる。
【0033】
(本発明の第21発明)
前記課題を解決する本発明の第21発明は、請求項21に記載されたとおりの清掃用具である。請求項21に記載のこの清掃用具は、請求項20に記載の清掃用具の構成において、一方の係止部としての長穴は、一端側の縁部にて第1の係止フックを係止するとともに、更に他端側の縁部にて第2の係止フックを係止する構成とされる。すなわち、第2の係止フックを係止する他方の係止部は、一方の係止部としての単一の長穴の縁部を用いて構成される。
請求項21に記載の清掃用具のこのような構成によれば、単一の長穴の縁部によって二つの係止部を兼用させることができ合理的である。
【0034】
(本発明の第22発明)
前記課題を解決する本発明の第22発明は、請求項22に記載されたとおりの清掃用具である。請求項22に記載のこの清掃用具では、請求項16〜請求項21のいずれかに記載の清掃用具において、連結部は曲線状に形成される。また、長尺状のハウジングは、供給ノズル側が最低所となるとともに連結部の形状に倣った曲線状となるように構成される。特に、連結部は、清掃体の上部方向に向かって凸状となるように、換言すれば、当該連結部の下方に凹状空間が形成されるような曲線状に形成するのが好ましい。このような構成によれば、連結部の下方に洗浄液供給部を配置する場合に、供給ノズルの配置が容易となるので合理的である。
請求項22に記載の清掃用具のこのような構成によれば、長尺状のハウジングを連結部の形状に倣った曲線状とすることによって清掃用具の外形内に不要な空間が形成されるのを抑えることでき、清掃用具全体のコンパクト化を図るのに有効である。
【0035】
(本発明の第23発明)
前記課題を解決する本発明の第23発明は、請求項23に記載されたとおりの清掃用具である。請求項23に記載のこの清掃用具では、請求項1〜請求項22のいずれかに記載の清掃用具における保持部、把持部及び連結部は、いずれも樹脂成型によって構成される。
請求項23に記載の清掃用具のこのような構成によれば、保持部、把持部及び連結部を、いずれも樹脂成型とすることによって、清掃用具全体の軽量化向上を図ることが可能となる。
【0036】
(本発明の第24発明)
前記課題を解決する本発明の第24発明は、請求項24に記載されたとおりの清掃用具である。請求項24に記載のこの清掃用具では、請求項1〜請求項23のいずれかに記載の清掃用具における保持部、把持部及び連結部が一体成型された構成とされる。
請求項24に記載の清掃用具のこのような構成によれば、保持部、把持部及び連結部を一体成型とすることによって、清掃用具の製造に関するコストを抑えることが可能となる。
【発明の効果】
【0037】
以上のように、本発明によれば、被清掃面の拭き清掃を行うシート状の清掃体を備える清掃用具において、特に被清掃面に向けて直に洗浄液を供給可能な供給ノズルを有する洗浄液供給部を取り付けることによって、清掃効果向上を図ることが可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。まず、図1〜図5を用いて、本発明における「清掃用具」の一実施の形態である清掃用具10の構成につき説明する。
【0039】
本実施の形態の清掃用具10の側面図が図1に示され、図1中の清掃用具10の平面図が図2に示される。図1及び図2に示すように、清掃用具10は、互いに組み付けが可能な第1構成体100及び第2構成体200に大別される。詳細については後述するが、第1構成体100は、清掃シート110が清掃シート保持体120の先端側に取り付けられた構成とされる。
【0040】
一方、第2構成体200のハウジング200aは、概ね筒状に形成されており、後端側から順に、タンクハウジング210、ポンプハウジング230、吐出ハウジング250に大別される。この第2構成体200の外郭を形成するハウジング200aは、清掃用具10を用いて清掃作業を行う作業者が手で掴んで操作する操作部分(ハンドル部分)として構成される。詳細については後述するが、ポンプハウジング230には、ハウジング下部に設けられた操作ボタン232に手動操作に伴って、タンクハウジング210内の貯留タンクに貯留された洗浄液を吸入して高圧化し、吐出するポンプ機構が搭載されている。このポンプ機構から吐出された洗浄液は、吐出ハウジング250に形成された吐出経路を通じて噴射ノズル252から噴射される。ここでいう噴射ノズル252が、本発明における「供給ノズル」に相当する。噴射ノズル252から噴射される洗浄液として、床面洗浄用の洗剤、つや出しワックスを含む洗剤、芳香剤を含む洗浄液、消臭剤を含む洗浄液のほか、これら各液を水で希釈したもの、或いは水自体などを用いることができる。
【0041】
本実施の形態において、ハンドル本体141の長尺方向の延在線L1と清掃シート110のシート平面に関する法線L2とが所定の交差角度をもって交差するように構成されている。図1中に示す例では、この交差角度がほぼ90度となるように構成されている。また、本実施の形態では、保持体本体部130と連結部141a(ハンドル本体141)との連接領域が清掃シート110の後端(図1中の清掃シート110の右端)に概ね合致する構成とされる。また本構成に加えて、保持体本体部130、連結部141a、ハンドル本体141の三者が一体固定状として構成されており、これにより本実施の形態の清掃用具10は、ハンドル本体141から連結部141a介して保持体本体部130までの長さが所定の範囲に限られ作業者が片方の手で保持しつつ清掃作業が可能な、いわゆる「ハンディ型」の清掃用具として特定される。
【0042】
また、本実施の形態において、噴射ノズル252は、ハンドル本体141の下方であって連結部141aの後方に位置し、更に設置高さ方向に関しては、清掃シート110のシート下面よりも上方であって、且つ保持体本体部130の延在線L3と連結部141aの延在線L4とが交差する高さ領域に位置するように構成されている。更に、本実施の形態では、噴射ノズル252の向きが連結部141aの延在線L4(本発明における連結部の延在方向に相当する)と合致する構成とされる。本発明においてこの噴射ノズル252の数、設置位置、向きなどは、必要に応じて適宜変更可能である。例えば、噴射ノズル252に相当する供給ノズルを、連結部141aよりも前方に配置する構成や、保持体本体部130の先端や後端に設ける構成などを採用することもできる。
【0043】
また、この第2構成体200のハウジングの上部には、第1の係止フック201及び第2の係止フック202が前後方向に直線状に設けられている。これら第1の係止フック201及び第2の係止フック202は、第1構成体100の清掃シート保持体120に長手状に貫通された長穴(被係合穴)142との係合が可能な構成になっている。本構成によって、単一の長穴142に第1の係止フック201及び第2の係止フック202を係止させることによって、第1構成体100の清掃シート保持体120が第2構成体200側に保持されることとなる。
【0044】
具体的には、第1の係止フック201及び第2の係止フック202は、いずれもゴムや樹脂などの弾性材料からなるとともに、第1の係止フック201が先端部201a側へと突出し、第2の係止フック202が後端部202a側へと突出している。また、第1の係止フック201の基端部前面と第2の係止フック202の基端部背面との間の距離(図1中の距離d2)は、長穴142の長手方向の長さ(図2中の距離d1)とほぼ同じか若干大きく、第1の係止フック201の先端部201aと第2の係止フック202の後端部202aとの間の距離(図1中の距離d3)は、長穴142の長手方向の長さ(図2中の距離d1)よりも大きくなるように構成されている。
【0045】
従って、第1構成体100の清掃シート保持体120を第2構成体200側に取り付ける場合には、第1の係止フック201を長穴142の前端142aに係止させ、第2の係止フック202を長穴142の後端142bに係止させることによって、第1の係止フック201及び第2の係止フック202の弾性付勢力が清掃シート保持体120の前後方向及び下方に作用し、加締作用によって当該清掃シート保持体120を第2構成体200側に確実に保持することが可能となる。
【0046】
ここでいう第1の係止フック201が、本発明における「係止フック」及び「第1の係止フック」に相当し、第2の係止フック202が、本発明における「係止フック」及び「第2の係止フック」に相当する。また、長穴142が、本発明における「長穴」に相当し、長穴142の前端142aが「係止部」及び「一方の係止部」に相当し、長穴142の後端142bが「係止部」及び「他方の係止部」に相当する。
【0047】
ここで、上記の第2構成体200の内部構造を図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態の第2構成体200の内部構造の概要を示す図である。なお、この図3は、操作ボタン232が押圧操作されていない初期状態を示している。
【0048】
図3に示すように、タンクハウジング210には、洗浄液を貯留するための貯留タンク212、この貯留タンク212の洗浄液をポンプハウジング230のポンプ機構240へと供給する供給用チューブ214、貯留タンク212を密閉するとともに、後端に空気孔217を備えるタンクキャップ216、タンクキャップ216に取り付けられた弁機構220が設けられている。ここでいう貯留タンク212が、本発明における「貯留タンク」に相当する。この貯留タンク212は、第2構成体200の外郭を形成するハウジング200a或いはタンクハウジング210とともにアセンブリとして一体状に構成される。
【0049】
また、本実施の形態では、タンクハウジング210の外周部分と貯留タンク212の外周部分とが面的に連続し、またタンクハウジング210の断面形状とタンクハウジング210の断面形状が、円或いは楕円形状として概ね合致するように構成されるのが好ましい。更に、本実施の形態では、タンクハウジング210の外表面と貯留タンク212の外表面とが同系色とされた構成であるのが好ましい。こでいう「同系色」に関しては、同一の色はもちろん、同種の色であれば、ここでいう同系色の範疇に含まれる。具体的には、暖色同士、寒色同士、白色と乳白色、透明と半透明などを、互いに同系色として規定することができる。このような好ましい構成によれば、タンクハウジング210と貯留タンク212との一体感を高めることが可能となる。
【0050】
タンクキャップ216は、タンクハウジング210のハウジング本体との間で螺合式とされており、タンクキャップ216をねじ込み方向へと回転させることでハウジング本体に装着が可能とされる一方、ねじ込み方向と反対方向へと回転させることによってハウジング本体からの脱着が可能とされる。なお、タンクキャップ216の螺合部分をはじめ、ポンプ機構240や噴射ノズル252などにおいて洗浄液が流れる部位での連結部分には、洗浄液の漏れ防止用のオーリング(図示省略)が装着されるのが好ましい。このオーリングの材質は、使用する洗浄液の耐液性などに基づいて適宜設定され、典型的にはゴム材料や樹脂材料とすることができる。弁機構220は、タンクキャップ216の空気孔217と連通する連通孔221と、この連通孔221を開閉可能な弁体222を備える。この弁体222は、典型的にはシリコン材料やゴム材料によって成型された弁体として構成される。
【0051】
また、図3に示すように、ポンプハウジング230に収容されたポンプ機構240は、吸入口241、流通路242、加圧部材243、吐出口244、金属製或いは樹脂製の第1ボール体245及び第2ボール体246、金属製或いは樹脂製のコイルバネ247,248,249を少なくとも備える。このポンプ機構240は、操作ボタン232の手動操作時における加重によって作動する機械式のポンプ機構であり、「手動式ポンプ」或いは「機械式ポンプ」とも称呼される。このポンプ機構240が、本発明における「ポンプ機構」に相当する。
【0052】
吸入口241は、供給用チューブ214を通じて供給された洗浄液を流通路242へと吸入する部位として構成される。流通路242は、吸入口241から吸入された洗浄液が流通する流通部分として構成される。加圧部材243は、流通路242の洗浄液を操作ボタン232に押圧操作に伴って加圧(「圧縮」ともいう)するための部材として構成される。吐出口244は、加圧部材243によって加圧された洗浄液を流通路242から吐出する部位として構成される。コイルバネ247は、第1ボール体245を吸入口241の閉鎖方向(図3中の右方向)へと弾性付勢するためのバネ部材として構成される。コイルバネ248は、加圧部材243を操作ボタン232の押圧操作解除方向(図3中の下方向)へと弾性付勢するためのバネ部材として構成される。コイルバネ249は、第2ボール体246を吐出口244の閉鎖方向(図3中の右方向)へと弾性付勢するためのバネ部材として構成される。従って、操作ボタン232が押圧操作されていない初期状態では、第1ボール体245は、コイルバネ247の弾性付勢力にしたがって吸入口241を閉鎖する一方、第2ボール体246は、コイルバネ249の弾性付勢力にしたがって吐出口244を閉鎖する。
【0053】
また、図3に示すように、吐出ハウジング250には、吐出口244から吐出された洗浄液を、ハウジング先端に取り付けられた噴射ノズル252へと誘導する誘導用チューブ251を備える。この誘導用チューブ251及び前記の供給用チューブ214は、柔軟性を有する材料、典型的には、シリコン樹脂、ポリウレタン樹脂(PU)、ポリエチレン樹脂(PE)などを用いて構成されるのが好ましい。この誘導用チューブ251を通じて噴射ノズル252へと誘導された洗浄液は、噴射ノズル252内の絞り孔253を通じて所望の被清掃部分へと噴射されることとなる。この噴射ノズル252内の絞り孔253は、斜め前方へ向けて配置されている。
【0054】
上記のように、貯留タンク212、ポンプ機構240、噴射ノズル252のように、タンクハウジング210、ポンプハウジング230、吐出ハウジング250に収容され或いは取り付けられた各構成部材によって、本発明における「洗浄液供給部」が構成される。
【0055】
次に、第1構成体100の詳細な構成を、図4及び図5を参照しながら説明する。図4は、本実施の形態の第1構成体100の構成を示す斜視図であり、図5は、図4中の清掃シート保持体120を保持体本体部130とハンドル部140に分離した状態を示す斜視図である。
【0056】
図4に示すように、第1構成体100は、清掃シート110と清掃シート保持体120に大別される。
【0057】
清掃シート110は、清掃シート本体111の上面に接合シート112が接合された構成とされる。また、この清掃シート110は、洗浄液をはじめとする液体を吸収する液体吸収機能と、拭き清掃において被清掃面S上の汚れを掻き取る汚れ掻き取り機能を有するシート状の清掃体として構成されるのが好ましい。清掃シート110を構成する清掃シート本体111及び接合シート112に関しては、典型的には熱溶融性繊維からなる不織布を使用することができる。熱溶融繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等を使用することができる。不織布としては、エアースルー法、スパンボンド法、スパンレース法等によるものを使用することができる。また、清掃シート110を構成する液体吸収機能を有するシートに関しては、典型的には水分を含んで膨潤する性質のある、パルプ、レーヨン、コットン等のセルロース系繊維等を使用することができる。この際、清掃シート本体111と熱融着により接合する必要のある場合は、例えば、パルプ繊維と熱溶融繊維とをエアレイド法で積層してなる不織布を使用することができる。また、清掃シート110を構成する汚れ掻き取りシートに関しては、典型的にはトウを開繊してなる繊維束や、分割性繊維による不織布を使用することができる。なお、この清掃シート110の構成要素の種類や数等に関しては、上記の例に限定されるものではなく、必要に応じて種々選択が可能である。この清掃シート110は、長方形状に構成されるとともに、その長辺がハンドル本体141(ハウジング200a)の尺方向線上に延在するように配置される。この清掃シート110が、本発明における「シート状の清掃体」に相当する。
【0058】
また、清掃シート本体111及び接合シート112は、清掃シート110の中央部分を前後方向へと長手状に延在する中央溶着線113と、この中央溶着線113の両側に間隔W1を空けて平行状に延在する左右一対の側部装着線114,114にて溶着接合されている。これによって、中央溶着線113と各側部装着線114との間には、前後方向へと長手状に延在する保持空間115が形成されている。この各保持空間115は、後側が後方開口端115aにて開口され、前側が前方開口端115bにて開口された空間として構成される。各保持空間115は、後述する保持体本体部130の保持板132が挿入される空間部分となる。更に、清掃シート本体111及び接合シート112は、中央溶着線113と各側部装着線114との間に形成された狭幅溶着線116にて溶着接合されている。これにより、各保持空間115には、前後方向に関する中央領域において間隔W2(<W1)の狭幅部117と、その前後の領域において間隔W1の広幅部118が形成される。
【0059】
なお、清掃シート110は、洗浄液を用いて清掃作業を行う、或いは液体の存在する部位の清掃作業を行う場合と、洗浄液を用いないで清掃作業を行う、或いは乾いた部位の清掃作業を行う場合とで取り替えるのが好ましい。洗浄液を用いて清掃作業を行う、或いは液体の存在する部位の清掃作業を行う場合には、この清掃シート110として、被清掃面Sに洗浄液や他の液体が存在する湿式条件下において汚れを効果的に落とすのに有効な湿式タイプの清掃シートを用いることができる。一方、洗浄液を用いないで清掃作業を行う、或いは乾いた部位の清掃作業を行う場合には、この清掃シート110として、被清掃面Sに液体が殆ど存在しない乾式条件下において汚れを効果的に落とすのに有効な乾式タイプの清掃シートを用いることができる。この清掃シート110により拭き清掃される被清掃面Sとしては、一戸建て、マンション、ビル、工場、車両等の屋内や屋外における被清掃面(床面、壁面、天井面、外壁面、家具面、衣類、カーテン、寝具など)や、人体の各構成部位における被清掃面等が挙げられる。ここでいう被清掃面Sが、本発明における「被清掃面」に相当する。
【0060】
清掃シート保持体120は、保持体本体部130及びハンドル部140からなる。ハンドル部140は、長尺状に延在するハンドル本体141と、このハンドル本体141と保持体本体部130との間に介在する連結部141aを備える。このハンドル本体141に前記の長穴142が設けられている。連結部141aは、ハンドル本体141と保持体本体部130を固定状に連結する部位であり、この連結部141aが、本発明における「連結部」を構成している。詳細については後述するが、本実施の形態では、樹脂材料にて成型された保持体本体部130と、樹脂材料にて成型されたハンドル部140(ハンドル本体141及び連結部141a)が、成型後に一体状に組み付けられた構造になっている。本構成によれば、清掃用具全体の軽量化向上を図るとともに、清掃用具の製造に関するコストを抑えることが可能となる。なお、本構成にかえて、保持体本体部130及びハンドル部140(ハンドル本体141及び連結部141a)を一体成型とする構成や、保持体本体部130、ハンドル本体141及び連結部141aのいずれか二つを一体成型とする構成を採用したり、或いは各々を独立して成型されたものを固定状に組み付ける構成を採用してもよい。
【0061】
また、この連結部141aは、保持体本体部130側が最低所となるような曲線状に形成されている。本実施の形態では、この連結部141aの形状に倣って、第2構成体200のハウジング200aの形状が構成されている。具体的には、ハウジング200aを構成する吐出ハウジング250は、噴射ノズル252側が最低所となるような曲線状に構成されている(図1参照)。本構成によれば、ハウジング200aを連結部141aの形状に倣った曲線状とすることによって清掃用具10の外形内に不要な空間が形成されるのを抑えることでき、清掃用具10全体のコンパクト化を図るのに有効である。また、連結部141aは、清掃シート110の上部方向に向かって凸状となるように、換言すれば、当該連結部141aの下方に凹状空間が形成されるような曲線状に形成されている。このような構成によれば、連結部141aの下方に洗浄液供給部分を配置する場合に、噴射ノズル252の配置が容易となるので合理的である。
【0062】
保持体本体部130は、清掃シート110に取り付けられたこの清掃シート110を着脱自在に保持する機能を有する部位であり、本発明における「保持部」に相当する。この保持体本体部130には、ハンドル部140側の基部131に左右一対の保持板132,132、及び押え板134が設けられている。左右一対の保持板132,132は、基部131から前方に向けて所定の間隔を空けて平行状に延在する長手状の板部材として構成される。すなわち、保持体本体部130は、その先端が二股状に分かれたフォーク形状となっている。各保持板132の横幅は、長手方向に関し一定或いは先端に向けて狭幅状に設定される。また、各保持板132には、その外側縁部の前後2箇所に突部133,133が設けられている。各突起133は、保持板132の外側に向けて突出しており、その突出面が凸曲線形状とされている。押え板134は、左右一対の保持板132,132に間において前方へと延在するとともに、下側に向けて凸形状となるように湾曲して形成される板状部材として構成され、更にその下面に係止突起(図示省略)を備える。
【0063】
各保持板132は、前記の各保持空間115に挿入が可能とされており、この挿入状態において清掃シート110を保持する機能を有する。また、各保持板132は、突起133が設けられている部位の横幅が広幅部118の間隔W1に相当する寸法とされており、突起133が設けられていない部位の横幅が狭幅部117の間隔W2に相当する寸法とされており、この挿入状態においては、各保持板132が各保持空間115内に密着状に摺接して嵌まり込み、清掃シート110に対し止着作用を付与する。更に、この挿入状態においては、押え板134が清掃シート110を上方から押えつけるとともに、その下面に設けられた係止突起が清掃シート110の抜け止めとして作用する。これにより、各保持板132を各保持空間115に挿入した挿入状態では、清掃シート110が保持体本体部130によって確実に保持されることとなる。
【0064】
また、図5に示すように、上記の保持体本体部130及びハンドル部140は、各々が樹脂成型後に一体状に組み付けられるように構成されており、また互いに分離可能に構成されている。保持体本体部130は、基部131の後端側に被嵌合板131aを備える一方、ハンドル部140は、ハンドル本体141の前端側に第1嵌合板143及び第2嵌合板144を備える。また、第1嵌合板143と第2嵌合板144との間には、被嵌合板131aが嵌まり込み可能な嵌合空間145が形成されるとともに、この嵌合空間145には、第1嵌合板143の凹部131bに係合可能な凸部(図示省略)が設けられている。このような構成において、被嵌合板131aを嵌合空間145に嵌め込んだ場合には、この被嵌合板131aを第1嵌合板143及び第2嵌合板144が上下から挟持し、更に第1嵌合板143の凹部131bに嵌合空間145の凸部が係合することで、保持体本体部130とハンドル部140との間に止着作用が付与される。一方、保持体本体部130及びハンドル部140が互いに止着された状態において、当該止着力よりも大きい引っ張り力にて両者を離間方向に引っ張ることによって、これら保持体本体部130及びハンドル部140を分解することが可能となる。
【0065】
なお、上記清掃用具10を構成する構成部材の材質に関しては、清掃作業における作業者の操作性等を勘案した場合、軽量の樹脂材料を主体として用いるのが好ましい。例えば、清掃シート保持体120、タンクハウジング210、ポンプハウジング230、操作ボタン232、吐出ハウジング250、噴射ノズル252を、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリエチレン樹脂(PE)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、ポリアセタール樹脂(POM)、ポリアミド樹脂(PA)、ポリカーボネート樹脂(PC)等によって構成することができる。
【0066】
ここで、上記清掃用具10を構成する第2構成体200の動作を図6〜図8を用いて説明する。図6は、本実施の形態の清掃用具10の側面図であって、操作ボタン232が押圧操作された場合の第2構成体200の内部構造をあわせて示す図である。また、図7は、本実施の形態の清掃用具10の平面図であって、操作ボタン232が押圧操作された場合の第2構成体200の内部構造をあわせて示す図である。また、図8は、本実施の形態の清掃用具10の側面図であって、操作ボタン232が押圧操作解除された直後の第2構成体200の内部構造をあわせて示す図である。
【0067】
図6に示すように、作業者によって操作ボタン232が手動操作(指による「押圧操作」或いは「引き操作」ともいう)されると、コイルバネ248の弾性付勢力に抗して移動する加圧部材243によって流通路242の洗浄液が加圧される。この操作ボタン232は、作業者の指が触る操作ボタンとして構成され、更に操作ボタン232とポンプハウジング230(ハウジング200a)との間に、作業者の指の侵入を防止する指侵入防止領域を備える構成とされる。指侵入防止領域を備える本構成は、典型的には、操作ボタン232のポンプハウジング230側に位置する基端の大きさが先端の大きさよりも同じか若干大きくなるように構成し、且つ操作ボタン232の基端の外縁部分が先端の外縁部分に向けて概ね直線状に延在するように構成することによって実現される。このような構成によれば、操作ボタン232の先端と基端との間に、作業者の手や指が引っ掛かったり入り込んだりして作業に支障をきたすような不要な凹みや空間が形成されないため、作業に支障をきたすのを防止することが可能となる。ここでいう操作ボタン232が、本発明における「操作部」及び「操作ボタン」に相当する。なお、この操作ボタン232の構成に関し、作業者による手動操作性を考慮した場合、10[N]程度の加重によって操作ボタン232が作動するように構成するのが好ましい。本構成は、加圧部材243を操作ボタン232の押圧操作解除方向へと弾性付勢するコイルバネ248の弾性付勢力を適宜設定することによって可能となる。
【0068】
加圧部材243による洗浄液の加圧状態では、流通路242の圧力が貯留タンク212及び誘導用チューブ251よりも高圧化される。これにより、第1ボール体245は、コイルバネ247の弾性付勢力にしたがって吸入口241を閉鎖している。また、弁機構220に関しては、操作ボタン232が押圧操作されている場合には、連通孔221は弁体222によって閉鎖される。この弁機構220は、貯留タンク212内に空気を供給することができるが、貯留タンク212内の洗浄液が漏れ出すのを防止する機能を有している。従って、この弁機構220における構造は、「逆止弁構造」或いは「逆流防止弁構造」とも称呼される。従って、流通路242にて加圧された洗浄液は、吐出口244から誘導用チューブ251へと吐出されこの誘導用チューブ251を通じて噴射ノズル252へと誘導されて、絞り孔253から被清掃面Sに向けて噴射される。この場合、操作ボタン232の1回の手動操作に対応したほぼ一定量の洗浄液が噴射されることとなる。このときの洗浄液の噴射量は、清掃シート110による一回の拭き操作に応じて設定されるのが好ましく、例えば1.0[cc]程度を目安として噴射量を適宜設定することができる。
絞り孔253から噴射されたこの洗浄液は、図6及び図7に示すように、被清掃面Sのうち清掃シート保持体120の先端側に取付けられた清掃シート110下方の噴射領域(「噴霧領域」ともいう)S1に向けて前斜め下方へと噴射される。
【0069】
その後、作業者による操作ボタン232の押圧操作が解除(「解放」ともいう)されると、加圧部材243がコイルバネ248の弾性付勢力にしたがって移動することで流通路242の圧力が低下する。この状態では、流通路242の圧力が貯留タンク212及び誘導用チューブ251よりも低圧化される。これにより、図8に示すように、第1ボール体245は、コイルバネ247の弾性付勢力に抗して吸入口241の開放方向(図8中の左方向)へと移動して当該吸入口241を開放する一方、第2ボール体246は、コイルバネ249の弾性付勢力にしたがって吐出口244の閉鎖方向(図8中の右方向)へと移動して当該吐出口244を閉鎖する。また、弁機構220に関しては、操作ボタン232が押圧操作解除された直後は、弁体222が連通孔221を開放し、タンクキャップ216の空気孔217及び連通孔221を通じて外部の空気が貯留タンク212内へと導入される。従って、貯留タンク212内の洗浄液は、噴射された量に相当する量が流通路242へと導入され、貯留タンク212内には外部から導入された空気による空間が形成されることとなる。そして、操作ボタン232が図3に示す初期状態をまで復帰すると、流通路242の圧力が貯留タンク212及び誘導用チューブ251の圧力とほぼ均等になり、連通孔221は弁体222によって再び閉鎖される。
【0070】
かくして、被清掃面Sの噴射領域S1に所望量の洗浄液が噴射されることとなる。なお、操作ボタン232の上記押圧操作及び押圧解除操作を繰り返すことによって、洗浄液の噴射量が足りない場合などにおける追加の洗浄液噴射が可能となる。その後、作業者は、洗浄液が噴射された噴射領域S1及びその周辺領域を清掃シート110によって拭き取る作業を作業者が行うことによって、被清掃面Sに付着した汚れや砂埃などの清掃作業が可能となる。
【0071】
なお、上記構成の清掃用具10は、第1構成体100に第2構成体200が装着(「組み付け」ともいう)された第1の使用モードと、第1構成体100から第2構成体200が脱着(「分離」ともいう)された第2の使用モードに設定可能である。ここで、図9〜図12を用いて、本実施の形態の清掃用具10の第1の使用モード及び第2の使用モードについて説明する。図9には、第1構成体100から第2構成体200が脱着された状態を側方からみた様子が示される。また、図10〜図12には、第1構成体100に第2構成体200が装着される過程を側方からみた様子が示される。
【0072】
本実施の形態の清掃用具10は、前述の図1〜図8を用いて前述した第1の使用モードと、図9に示すような第2の使用モードに設定可能とされる。第1の使用モードにおいては、第1構成体100及び第2構成体200を互いに装着状態として用い、ハンドル本体141に装着された第2構成体200のハウジング200aを作業者が把持することによって清掃作業を行うことが可能となる。特に、ハンドル本体141とこのハンドル本体141に設けられる第2構成体200のハウジング200aとによって、作業者が把持可能な領域を広範囲に確保することが可能となる。一方、第2の使用モードにおいては、第1構成体100自体を単独で用い、第2構成体200のハウジング200aが脱着されたハンドル本体141を作業者が把持することによって清掃作業を行うことが可能となる。この清掃作業に際しては、清掃シート110として乾式タイプの清掃シートを用いるのが好ましい。
なお、この場合のハンドル本体141が本発明における「把持部」に相当する一方、第2構成体200のハウジング200aは、ハンドル本体141に補助的に付加される把持領域を形成するものであり、この第2構成体200のハウジング200aが、本発明における「補助把持部」に相当する。
【0073】
分離状態の第1構成体100及び第2構成体200を互いに組み付ける場合には、まず図10に示すように、第2構成体200を第1構成体100の下方に配置したうえで、第1構成体100の長穴142に第1の係止フック201及び第2の係止フック202が近接するように第2構成体200を前斜め上方へと移動させる(第1ステップ)。
そして、図11に示すように、長穴142の後端142bにおける第2の係止フック202の係止解除の状態で長穴142の前端142aの縁部にて第1の係止フック201を係止させる(第2ステップ)。この係止動作に関しては、第1の係止フック201の各部位のうち前方へと突出する先端部201aが、長穴142の前端142aの後方から引っ掛かるように、第1構成体100及び第2構成体200を相対移動させる。この相対移動動作によって第1の係止フック201が、長穴142の前端142aの縁部にて係止される。
【0074】
更に、当該係止状態を維持しつつ第2の係止フック202が長穴142の後端142bに近接する方向(図11中の矢印方向)に第2構成体200を回動させる(第3ステップ)。第2の係止フック202が長穴142の後端142bに近接したとき、長穴142の前端142aに第1の係止フック201が更に押し付けられるように第2構成体200を後方から押圧し、第2の係止フック202の後端部202aをその弾性付勢力に抗して前方へと押し倒しつつ、当該第2の係止フック202を長穴142の後端142bに係合させる(第4ステップ)。このとき図12に示すように、第2の係止フック202の上部が長穴142の後端142bに係合するため、更に図12中の矢印方向に第2構成体200を回動させることによって、図1等に示すように第1の係止フック201が長穴142の前端142aの縁部にて係止され、且つ第2の係止フック202が長穴142の後端142bの縁部にて係止された状態が形成される(第5ステップ)。かくして、第1構成体100及び第2構成体200を互いに組み付けられることとなる。
【0075】
反対に第1構成体100及び第2構成体200を互いに分離する場合には、上述の第1ステップ〜第5ステップを、分離状態の第1構成体100及び第2構成体200を互いに組み付ける場合とは逆の順で遂行することによって、当該分離作業が可能とされる。
【0076】
以上のように、本実施の形態によれば、噴射ノズル252から被清掃面Sに向けて洗浄液を供給したうえで、この噴射領域S1を清掃シート110を介して拭き取ることによって、ドライタイプの清掃体では拭き取ることが難しかった、こびりついた汚れや砂埃などを容易に拭き取ることが可能となる。特に、本実施の形態では、被清掃面Sに直に洗浄液を供給する構成であり、洗浄液自体が持つ洗浄効果を最大限に引き出して使用することができるため、被清掃面ではなく清掃体自体に洗浄液を供給するような構成の清掃用具に比して、清掃効果向上を図るうえで有利である。
【0077】
また、本実施の形態によれば、噴射ノズル252は、ハンドル本体141の下方であって連結部141aの後方に位置し、更に設置高さ方向に関しては、清掃シート110のシート下面よりも上方であって、且つ保持体本体部130の延在線L3と連結部141aの延在線L4とが交差する高さ領域に位置するため、噴射ノズル252から被清掃面Sへと洗浄液を供給するに際し、当該供給が長尺状のハンドル本体141や連結部141aによって阻害されにくく、また作業者は洗浄液の供給部分を後方から確認し易いため、洗浄液の供給操作を円滑に遂行することが可能となる。また、本実施の形態によれば、保持体本体部130と連結部141a(ハンドル本体141)との連接領域が清掃シート110の後端に概ね合致する構成であるため、噴射ノズル252から被清掃面Sへと洗浄液を供給するに際し、当該供給が清掃シート110によって阻害されにくい。また、被清掃面Sに清掃シート110が当接した状態において、噴射ノズル252が被清掃面Sに干渉するのを防止することができ、また被清掃面Sに極力近接させることによって洗浄液を被清掃面Sの所望の部位に確実且つ速やかに供給することが可能となる。また、噴射ノズル252から清掃シート110の下方領域に向けて前斜め下方へと洗浄液を供給する構成であるため、噴射ノズル252から洗浄液を供給したのち、そのまま清掃シート110を下方へと移動させて拭き清掃操作を行うことができるため、洗浄液供給操作から洗浄液供給後における清掃シート110の拭き清掃操作までの一連の作業の円滑化を図ることが可能となる。また、噴射ノズル252の向きを連結部141aの延在方向と概ね合致させることによって、被清掃面Sに対する洗浄液供給操作、及び清掃シート110による拭き清掃操作がやり易い構造が実現される。
【0078】
また、本実施の形態によれば、洗浄液を噴射ノズル252へと供給する手段としてポンプ機構240を用いることが可能となる。また、ポンプ機構240を作動させる操作を作業者の指による操作ボタン232の引き操作によって行うことが可能となる。ポンプ機構240を作動させるのに作業者の指による引き操作を用いれば、操作ボタン232に加重を付与し易い。また、第2構成体200のハウジング200aを把持する把持操作は、指による引き操作の延長線上にあることから、ハウジング200aを把持した作業者は指による引き操作を円滑に行うことが可能となる。なお、本構成に関しては、作業者がハウジング200aを把持した際、当該作業者の人差し指の腹に相当する部位に操作ボタン232が位置するように構成されるのが好ましい。
【0079】
また、本実施の形態によれば、第1構成体100及び第2構成体200を互いに装着状態として用いるウェット条件下での第1の使用モードと、第1構成体100自体を単独で用いるドライ条件下での第2の使用モードに設定可能であるため、被清掃面Sの汚れの種類等の状況に応じて使用モードを使い分けることができ、使い勝手のよい清掃用具を提供することが可能となる。また、第2の使用モードで用いる、ハウジング200aがハンドル本体141から脱着された状態の清掃用具を最終製品とした場合には、この清掃用具を第1の使用モードで用いる洗浄液供給機能付きの製品に転用することができ合理的である。
【0080】
また、本実施の形態によれば、ハンドル本体141の長尺方向に沿って形成される二つの係止フック201,202を用いることによって、第2構成体200のハウジング200aがハンドル本体141に装着された状態を安定させることが可能となる。また、長穴142の前端142aに第1の係止フック201を係止させてハンドル本体141に対するハウジング200aの位置決めを行ったのち、当該係止状態を維持しつつハウジング200aを回動させることによって、第2の係止フック202を長穴142の後端142bに係止させることができるため、ハウジング200aをハンドル本体141に装着する操作を簡便且つ確実に遂行することが可能となる。また、第1の係止フック201を長穴の長手方向に相対移動させることによって、第1の係止フック201を長穴142の前端142aに係止させることができるため、ハンドル本体141に対するハウジング200aの位置決め操作を簡便且つ確実に遂行することが可能となる。また、単一の長穴142の縁部によって、第1の係止フック201及び第2の係止フック202に対する係止部を兼用させることができ合理的である。
【0081】
また、本実施の形態によれば、雑巾を用いた清掃作業のような煩雑さや、清掃作業における手あれの心配を解消するのに有効である。
また、本実施の形態によれば、清掃シート110を使い捨てとすることによって、当該清掃シート110を常に衛生的な状態で使用することが可能となる。
【0082】
(他の実施の形態)
なお、本発明は上記の実施の形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
【0083】
上記実施の形態では、機械式のポンプ機構240によって洗浄液を加圧して加圧状態の洗浄液を噴射ノズル252へと吐出する構成について記載したが、本発明では、電動モータの駆動力によって駆動される電動式のポンプを用いた第1の構成、ガス圧を利用して加圧状態の洗浄液を噴供給ノズルへと供給するいわゆる「エアゾール」式の第2の構成、洗浄液をその自重によって供給ノズルから滴下させる第3の構成、清掃用具の外部に配置された洗浄液供給元にて加圧された洗浄液を供給ノズルへと供給する第4の構成などを適宜採用することができる。第4の構成においては、ハウジング内に洗浄液の加圧機構及び貯留機構を有していない清掃用具とされる。
【0084】
また、上記実施の形態では、ポンプ機構240を作動させる操作部として、押圧ボタン式に構成された操作ボタン232を採用したが、本発明においては、スライド操作式の操作部を用いることもできる。また、操作ボタン232を、ポンプハウジング230のハウジング下部以外の部位、例えばハウジング上部やハウジング側部などに配置するように構成してもよい。
【0085】
また、上記実施の形態において、噴射ノズル252から被清掃面Sに向けて供給する洗浄液の供給態様を可変とする可変機構を設けるようにしてもよい。具体的には、スイッチ等の切り換えによって供給ノズル内部の絞り孔の断面積が変更され、これによって洗浄液の供給態様、例えば洗浄液の供給量、供給範囲(角度)、供給距離、供給面積などを変えるような構成を採用することができる。このような構成を用いれば、被清掃面Sの汚れ度合い等の状況に応じて洗浄液の供給態様を変更することができ、使い勝手のよい清掃用具を提供することが可能となる。
【0086】
また、上記実施の形態では第2構成体200のハウジング200a内に専用の貯留タンク212を備える構成について記載したが、本発明では、洗浄液が無くなったとき貯留タンクごと新たな貯留タンクに交換が可能なカートリッジ式のタンクを用いることもできる。このカートリッジ式のタンクの具体的な構成としては、硬質樹脂によって成型された貯留容器のほか、パウチシート材料などによって形成されたパウチタイプのボトル、更には洗浄液の貯留残量を視認可能な透明或いは半透明の樹脂材料によって形成された貯留容器などが挙げられる。
【0087】
また、上記実施の形態では、第1構成体100及び第2構成体200互いに装着状態にある第1の使用モードでは、ハンドル本体141に係止されたハウジング200aが作業者によって把持される把持部を構成する場合について記載したが、本発明においては、第1の使用モードの際にハンドル本体141以外の箇所にハウジング200aが係止されるように構成することもできる。本構成において、依然としてハウジング200aが作業者によって把持される把持部を構成してもよいし、或いはハンドル本体141が作業者によって把持される把持部を構成してもよい。
【0088】
また、上記実施の形態では、係止部としての単一の長穴142に対し、第1の係止フック201及び第2の係止フック202が係止される構成について記載したが、本発明においては、係止部や係止フックの数、係止態様、係止構造については必要に応じて適宜変更可能である。本発明においては、長穴142にかえて二つの穴を設け、一方の穴に第1の係止フック201を係止させ、他方の穴に第2の係止フック202を係止させる構成を用いるようにしてもよい。また、係止態様に関しては、一方が他方に対し引っ掛かる、或いは嵌まり合う等の係止態様を適宜採用することができる。また、係止部の構造に関しては、穴、溝、スリットなどを適宜採用することができる。
【0089】
また、上記実施の形態では、清掃シート保持体120は一体成型とされており、保持体本体部130とハンドル部140との間の連接箇所は相対移動が不能とされた構造となっているが、本発明では、この連接箇所での相対移動が一時的に可能とされた可動構造を採用することもできる。具体的には、保持体本体部130とハンドル部140との間の連接箇所にヒンジ機構及び固定機構を設け、清掃用具10の使用前後においては、保持体本体部130とハンドル部140との間の角度がヒンジ機構によって一旦調節可能とされ、清掃用具10の使用時においては、当該角度が固定機構によって所定の角度に固定可能或いは保持可能とされる構成を採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本実施の形態の清掃用具10の側面図である。
【図2】図1中の清掃用具10の平面図である。
【図3】本実施の形態の第2構成体200の内部構造の概要を示す図である。
【図4】本実施の形態の第1構成体100の構成を示す斜視図である。
【図5】図4中の清掃シート保持体120を保持体本体部130とハンドル部140に分離した状態を示す斜視図である。
【図6】本実施の形態の清掃用具10の側面図であって、操作ボタン232が押圧操作された場合の第2構成体200の内部構造をあわせて示す図である。
【図7】本実施の形態の清掃用具10の平面図であって、操作ボタン232が押圧操作された場合の第2構成体200の内部構造をあわせて示す図である。
【図8】本実施の形態の清掃用具10の側面図であって、操作ボタン232が押圧操作解除された直後の第2構成体200の内部構造をあわせて示す図である。
【図9】第1構成体100から第2構成体200が脱着された状態を側方からみた様子を示す図である。
【図10】第1構成体100に第2構成体200が装着される過程を側方からみた様子を示す図である。
【図11】第1構成体100に第2構成体200が装着される過程を側方からみた様子を示す図である。
【図12】第1構成体100に第2構成体200が装着される過程を側方からみた様子を示す図である。
【符号の説明】
【0091】
10…清掃用具
100…第1構成体
110…清掃シート
111…清掃シート本体
112…接合シート
113…中央溶着線
114…側部溶着線
115…保持空間
115a…後方開口端
115b…前方開口端
116…狭幅溶着線
117…狭幅空間部
118…広幅空間部
120…清掃シート保持体
130…保持体本体部
131…基部
131a…被嵌合板
131b…凹部
132…保持板
133…突部
134…押え板
140…ハンドル部
141…ハンドル本体
141a…連結部
142…長穴
142a…前端
142b…後端
143…第1嵌合板
144…第2嵌合板
145…嵌合空間
200…第2構成体
200a…ハウジング
201…第1の係止フック
201a…先端部
202…第2の係止フック
202a…後端部
210…タンクハウジング
212…貯留タンク
214…供給用チューブ
216…タンクキャップ
217…空気孔
220…弁機構
221…連通孔
222…弁体
230…ポンプハウジング
232…操作ボタン
240…ポンプ機構
241…吸入口
242…流通路
243…加圧部材
244…吐出口
245…第1ボール体
246…第2ボール体
247,248,249…コイルバネ
250…吐出ハウジング
251…誘導用チューブ
252…噴射ノズル
253…絞り孔
S…被清掃面
S1…噴射領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被清掃面を拭き清掃するシート状の清掃体と、
前記清掃体に取り付けられてこの清掃体を着脱自在に保持する保持部と、
作業者によって把持される長尺状の把持部と、
前記保持部と前記把持部との間に介在してこれら保持部及び把持部を固定状に連結する連結部と、
前記被清掃面に向けて洗浄液を供給する供給ノズルを有するとともに、前記保持部、把持部及び連結部のうちの少なくとも一つに取り付けられる洗浄液供給部と、
を備え、
前記把持部の長尺方向の延在線と前記清掃体のシート平面に関する法線とが所定の交差角度をもって交差するように構成されていることを特徴とする清掃用具。
【請求項2】
請求項1に記載の清掃用具であって、
前記洗浄液供給部は、前記把持部の下方であって前記連結部の後方に前記供給ノズルが位置するように構成されていることを特徴とする清掃用具。
【請求項3】
請求項2に記載の清掃用具であって、
前記保持部と前記連結部との連接領域が前記清掃体の後端に合致する構成であることを特徴とする清掃用具。
【請求項4】
請求項2または3に記載の清掃用具であって、
前記供給ノズルは、更に設置高さ方向に関し、前記清掃体のシート下面よりも上方であって、且つ前記保持部の延在線と前記連結部の延在線とが交差する高さ領域に位置するように構成されていることを特徴とする清掃用具。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の清掃用具であって、
前記洗浄液供給部は、前記供給ノズルから前記清掃体の下方領域に向けて前斜め下方へと洗浄液を供給する構成であることを特徴とする清掃用具。
【請求項6】
請求項5に記載の清掃用具であって、
前記洗浄液供給部は、前記供給ノズルの向きが前記連結部の延在方向と合致する構成であることを特徴とする清掃用具。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の清掃用具であって、
前記洗浄液供給部は、作業者による操作部の手動操作によって洗浄液を加圧し、加圧状態の洗浄液を前記供給ノズルへと吐出するポンプ機構を用いて構成されることを特徴とする清掃用具。
【請求項8】
請求項7に記載の清掃用具であって、
前記操作部は、前記把持部の下部に設けられており、当該把持部を把持した作業者の指による引き操作によって前記ポンプ機構が作動する構成であることを特徴とする清掃用具。
【請求項9】
請求項8に記載の清掃用具であって、
前記操作部は、作業者の指が触る操作ボタンとして構成され、当該操作ボタンと前記把持部との間に、作業者の指の侵入を防止する指侵入防止領域を備える構成であることを特徴とする清掃用具。
【請求項10】
請求項7〜9のいずれかに記載の清掃用具であって、
前記ポンプ機構は、前記操作部の一回の手動操作によって所定量の洗浄液を前記供給ノズルへと吐出する構成であることを特徴とする清掃用具。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれかに記載の清掃用具であって、
前記洗浄液供給部は、前記供給ノズルから前記被清掃面に向けて供給する洗浄液の供給態様を可変とする可変機構を備える構成であることを特徴とする清掃用具。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかに記載の清掃用具であって、
前記洗浄液供給部は、当該洗浄液供給部の外郭を形成するハウジングと、前記洗浄液を貯留する貯留タンクを備え、これらハウジング及び貯留タンクがアセンブリとして一体状に構成されることを特徴とする清掃用具。
【請求項13】
請求項12に記載の清掃用具であって、
前記洗浄液供給部は、前記ハウジングの外周部分と前記貯留タンクの外周部分とが面的に連続するように構成されることを特徴とする清掃用具。
【請求項14】
請求項12または13に記載の清掃用具であって、
前記洗浄液供給部は、前記ハウジングの断面形状と前記貯留タンクの断面形状とが合致するように構成されることを特徴とする清掃用具。
【請求項15】
請求項12〜14のいずれかに記載の清掃用具であって、
前記洗浄液供給部は、前記ハウジングの外表面と前記貯留タンクの外表面とが同系色とされた構成であることを特徴とする清掃用具。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれかに記載の清掃用具であって、
前記洗浄液供給部は、当該洗浄液供給部の外郭を形成する長尺状のハウジングを備え、前記長尺状のハウジングは、前記把持部に取り付けられることでこの把持部に補助的に付加される補助把持部として構成されることを特徴とする清掃用具。
【請求項17】
請求項16に記載の清掃用具であって、
前記長尺状のハウジングは、前記把持部に対し着脱自在とされた構成であり、
作業者による清掃作業に際し、前記把持部に装着された前記長尺状のハウジングの補助把持部を、作業者が把持して使用する第1の使用モードと、前記長尺状のハウジングが脱着された前記把持部を、作業者が把持して使用する第2の使用モードと、に設定可能とされた構成であることを特徴とする清掃用具。
【請求項18】
請求項17に記載の清掃用具であって、
前記把持部は、当該把持部の長尺方向に沿って形成される二つの係止部を備える一方、前記長尺状のハウジングは、当該ハウジングの長尺方向に配設されて前記各係止部に係止が可能とされた二つの係止フックを備え、これら二つの係止フックを前記各係止部に係止することで、前記長尺状のハウジングが前記把持部に装着された状態が形成される構成であることを特徴とする清掃用具。
【請求項19】
請求項18に記載の清掃用具であって、
前記二つの係止部のうちの一方の係止部に係止される第1の係止フックと、他方の係止部に係止される第2の係止フックを備え、
前記他方の係止部における前記第2の係止フックの係止解除の状態で前記一方の係止部に前記第1の係止フックを係止させたのち、当該係止状態を維持しつつ前記第2の係止フックが前記他方の係止部に近接する方向に前記長尺状のハウジングを回動させ、この回動動作によって前記第2の係止フックが前記他方の係止部に係止される構成であることを特徴とする清掃用具。
【請求項20】
請求項19に記載の清掃用具であって、
前記一方の係止部は、前記把持部の長尺方向に沿って長手状に形成される長穴として構成され、前記第1の係止フックは、その先端が前記長穴の長手方向に沿って突出する構成であり、当該第1の係止フックを前記長穴の長手方向に相対移動させ、この相対移動動作によって当該第1の係止フックが前記長穴に係止される構成であることを特徴とする清掃用具。
【請求項21】
請求項20に記載の清掃用具であって、
前記一方の係止部としての前記長穴は、一端側の縁部にて前記第1の係止フックを係止するとともに、更に他端側の縁部にて前記第2の係止フックを係止する構成であることを特徴とする清掃用具。
【請求項22】
請求項16〜21のいずれかに記載の清掃用具であって、
前記連結部は曲線状に形成されており、
前記長尺状のハウジングは、前記供給ノズル側が最低所となるとともに前記連結部の形状に倣った曲線状となるように構成されていることを特徴とする清掃用具。
【請求項23】
請求項1〜22のいずれかに記載の清掃用具であって、
前記保持部、把持部及び連結部は、いずれも樹脂成型によって構成されていることを特徴とする清掃用具。
【請求項24】
請求項1〜23のいずれかに記載の清掃用具であって、
前記保持部、把持部及び連結部が一体成型された構成であることを特徴とする清掃用具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2007−159662(P2007−159662A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−356867(P2005−356867)
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Fターム(参考)】