清涼飲料水用容器へ冠着する保香材入り袋付きカバーシール

【課題】清涼飲料水本来の風味を損なうことなく天然飲料の原料本来の香りを揮散させ、その味わいと香りを充分に発揮させる。
【解決手段】清涼飲料水用容器１の上面（天板）の外周縁に円形のカバーシール２を冠着するが喫飲時には容易に剥がせるように仮着の状態とする。カバーシール２の裏面に保香材料５を網目状の袋４の中に把持した保香材入り袋３を接着材で貼着する。清涼飲料水用容器１の上面外周縁に冠着したカバーシール２にツマミ６を設け、喫飲時にツマミ６を指で挟持し剥がすことにより、カバーシール２の裏面に貼着し内設されていた保香材入り袋３が露出され保香材料から香気成分が揮散する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】

本発明は、清涼飲料水用使い捨て容器に冠着する蓋の裏面に香料を含んだ保香材入り袋を接着し喫飲時にその香料が揮散し清涼飲料水内からの香りとは別に独立した保香材から天然原料本来の香りを味わうことができる清涼飲料水用使い捨て容器へ冠着する保香材入り袋付きカバーシールに関するものである。
【背景技術】
【０００２】

従来、清涼飲料水において特に香りの嗜好性の高いコーヒーや茶葉類に香りを付けるため香料による補完の必要性が生じ清涼飲料水の元となるコーヒー豆や茶葉、果肉などから水や溶剤あるいは抽出装置を用いて抽出したエキスやエッセンスなどをベースとして精製された香料や合成香料を調合していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開平６−１７１６５０
【特許文献１】実開平６−６１５７１
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
そのため次のような欠点があった。清涼飲料水内に直接香りのエキスやエッセンスなどの香料を添加した場合清涼飲料水が変質したり本来の風味が損なわれたり香料の香りが製造過程の加熱や時間の経過により拡散や揮発し香りの効果が薄くなっていた。
【課題を解決するための手段】
【０００５】

清涼飲料水本来の風味を損なうことなく喫飲時に清涼飲料水の天然原料本来の香りを効果的に発揮する手段の解決に取り組んだ結果清涼飲料水用容器の外側に独立した保香材を装着し喫飲時その香気が揮散するようにし、その目的を達成するに至った。
【０００６】
すなわち本発明は、(１)清涼飲料水の喫飲時、清涼飲料水内からの香りとは別に独立した保香材から天然原料本来の香りを味わうことができる清涼飲料水用容器へ冠着する保香材入り袋付きカバーシール、（２）保香材料が喫飲時、開封または加熱により香料を揮散させる（１）記載のカバーシール、（３）香りを発揮する香料が天然香料や合成香料もしくはそれらの調合品である（１）記載のカバーシール、（４）清涼飲料水用容器が使い捨て容器である（１）記載のカバーシールである。
【０００７】
本発明は、以上の構成からなる清涼飲料水用使い捨て容器へ冠着する保香材入り袋付きカバーシールである。
【発明の効果】
【０００８】

本発明により清涼飲料水の原料本来の香りが飲料容器の外側に独立して設置された保香材から揮散し清涼飲料水本来の風味を損なうことなく効果を発揮する。従って従来の清涼飲料水内に香料を添加したものよりも香りが良く高い嗜好性を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００９】

以下、本発明の実施の形態について図１〜図８に基づいて説明する。
【００１０】
清涼飲料水用容器（１）の上面(天板) の外周縁に円形のカバーシール（２）を冠着するが喫飲時には容易に剥がせるように仮着の状態とする。カバーシール（２）の裏面に保香材料（５）を網目状の袋（４）の中に把持した保香材入り袋（３）を接着材で貼着する。清涼飲料水用容器（１）の上面外周縁に冠着したカバーシール（２）にツマミ（６）を設け喫飲時に清涼飲料水用容器（１）からカバーシール（２）のツマミ（６）を指で挟持し剥がすことによりカバーシール（２）の裏面に貼着し内設されていた保香材入り袋（３）が露出され保香材料から香気成分が揮散する。
【００１１】
これを缶コーヒーに当てはめると喫飲者は保香材入り袋（３）に挿入された焙煎コーヒー豆から揮散されるコーヒー本来の香りを楽しみながらイージーオープン蓋のプルトップを開け、コーヒーを飲むことができる。
【００１２】
清涼飲料水用容器（１）の材質として金属、樹脂、ガラス、紙、等の単独または複合品、容器の形状として缶、瓶、ボトル、カップ、トレイ、パックなどが適している。カバーシール（２）の材質としてアルミ箔、プラスティックフィルム、紙、樹脂、ポリプロピレン等の単独叉は複合品をシート状に成形したものを用いる。網目状の袋（４）の材質として紙、合成繊維、樹脂、プラスティックフィルム、合成紙の単独、または複合品の網目状の物を袋の形状に成形し保香材料を中に封じ香気成分だけが外側に揮散し保香材料は漏れないようにする。
【図面の簡単な説明】
【００１３】

【図１】本発明の等角投影図
【図２】本発明の斜投影図
【図３】本発明の正面図
【図４】本発明の分解斜視図
【図５】本発明の断面図
【図６】本発明の側面図
【図７】本発明の平面図
【図８】本発明の部分拡大図
【符号の説明】
【００１４】

１清涼飲料水用容器
２カバーシール
３保香材入り袋
４網目状の袋
５保香材料
６ツマミ

【特許請求の範囲】
【請求項１】
清涼飲料水の喫飲時に清涼飲料水内からの香りとは別に独立した保香材から天然原料本来の香りを味わうことができる清涼飲料水用容器へ冠着する保香材入り袋付きカバーシール
【請求項２】
保香材料が喫飲時、開封または加熱により香料を揮散させる請求項１記載のカバーシ
ール
【請求項３】
香りを発揮する香料が天然香料や合成香料もしくはそれらの調合品である請求項１記載のカバーシール
【請求項４】
清涼飲料水用容器が使い捨て容器である請求項１記載のカバーシール

【図１】