説明

渦式流量計及び該渦式流量計に関するファイバガイド

【課題】光ファイバ用のファイバガイドを備えた渦式流量計及び相応のファイバガイド自体を提供する。
【解決手段】ファイバガイドは、流量計壁内のファイバ通路、ファイバ通路に突入する、光ファイバに対する接触面を備えた第1のシール部材、光ファイバに対する接触面を備えた第2のシール部材を有しており、第2のシール部材は、流量計壁内の案内部内で案内されていて、ファイバガイドのシール状態において、第2のシール部材はその接触面で第1のシール部材の接触面に調節手段によって押圧されており、これにより第1のシール部材の接触面と第2のシール部材の接触面との間に配置された光ファイバの周面に、第1のシール部材の接触面及び/又は第2のシール部材の接触面が密着して、ファイバ通路が第1のシール部材、第2のシール部材及び第1のシール部材と第2のシール部材との間に案内された光ファイバにより閉塞されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体が少なくとも部分的に通流可能であり且つ流量計壁によって画定された媒体室と、該媒体室内に設けられた少なくとも1つのバッフル体と、該バッフル体と共にバッフル体の作用範囲内に設けられた少なくとも1つの圧力センサとを備え、該圧力センサの変位が測定技術的に、圧力センサに隣接する媒体の圧力の検出に利用されるようになっており、前記圧力センサの変位を検出するために、少なくとも1つの光ファイバが前記圧力センサ上及び/又は圧力センサ内に配置されており、前記光ファイバは媒体室から、流量計壁内の耐圧性のファイバガイドを通って媒体の存在しない外部空間に導出されている、渦式流量計に関する。更に本発明は、前記ファイバガイド自体にも関する。
【背景技術】
【0002】
渦式流量計は以前から公知であり、測定原理は、周囲を媒体が流れるバッフル体の下流側の液状又はガス状媒体において、バッフル体から剥離して流れと共に進行する渦によって形成された渦経路が形成されるという事実に基づいている。渦がバッフル体から剥離する周波数は、流速に関係しており、この関係は、所定の前提条件の下ではほぼ線形である。いずれにしろ、渦周波数の測定は媒体の流速を決定する適当な手段である。そのため、−例えば圧力及び温度を付加的に考慮して−体積流量及び質量流量の測定は、渦周波数測定によって間接的に可能である。渦経路内に発生する媒体の渦は、局所的な圧力変動を招き、この局所的な圧力変動は、複数の圧力センサによって検出され得る。このような圧力センサは、実質的に平らに構成された測定ダイヤフラムを有していてよく、バッフル体によって形成された渦が少なくとも間接的に、圧力センサの測定ダイヤフラムの傍らを通過し延いては検出可能であるように、渦経路内に配置されていなくてはならない。このために圧力センサはバッフル体の背後の下流側に設けられていてよいが、しかしまた圧力センサはバッフル体自体に内蔵されていてもよいか、又は圧力センサが例えば流量計のケーシング内の通路の上位で渦経路の圧力変動を間接的に検出する場合は、例えばバッフル体の上位に配置されていてもよい。
【0003】
従来技術から、圧力センサの変位を検出するための全く異なる方法が公知であり、しばしば容量性又は誘導性の作用が利用され、部分的には圧電セラミックスも用いられる。また、圧力センサの運動を検出するために、光ファイバを使用することも従来技術から公知であり、この場合は例えば、光ファイバが圧力センサの測定ダイヤフラムの上流側で実質的に垂直方向に位置していて、ダイヤフラムの端面に光を当てるようになっている構成が公知である。この光は測定ダイヤフラムにより反射され、その後運動検出に用いられる。同じく従来技術から公知の渦式流量計では、圧力センサに接して光ファイバが配置されており、この場合は圧力センサが圧縮圧力若しくは差圧にさらされると、光ファイバは圧力センサと一緒に変位される。その結果、光ファイバは伸ばされ且つ/又は圧縮される、つまり光ファイバの長さに変化が生じる。このような長さ変化は、例えば電磁波の干渉に基づく自体公知の方法によって、光学的に高精度で評価可能であることが知られている。これらの方法により、使用される電磁波の波長の範囲内の長さ変化を確実に検出することが簡単に可能である。
【0004】
光ファイバは、特に曲げ負荷及び屈曲負荷に関して比較的弱いので、ファイバを媒体室から媒体の存在しない外部空間へとガイドするために、流量計壁内に適当なファイバガイドを形成するという特別な要求が課される。媒体室内は、媒体の圧力(数100bar)、温度(数100℃)及び化学的な腐食性に関しても極端な条件に支配されることがある。したがって、ファイバガイドはこれらの条件に耐えるために適していなければならず、例えば光ファイバの信号用の電子評価機器が位置している媒体の存在しない外部空間は、媒体室に対して確実に遮断されている。
【0005】
従来技術から、取付け前の光ファイバを、機械的に安定性のシール部材に接着又はろう接することが公知であり、後者の場合は金属化若しくはめっきされた光ファイバを使用せねばならない(例えば特許文献1又は特許文献2)。この方法は比較的手間がかかる。それというのも、光ファイバは大抵、渦式流量計の製造者自身によって相応に準備されるのではなく、接着又はろう接される適当なシール部材に、第三者によって取り付けられねばならないからである。更に、このようなシール部材を備えた光ファイバは、その寸法に基づき、フレキシブルに使用することができない。それというのも、光ファイバは大抵、渦式流量計の媒体室にループ状に突入していて、この場合、ファイバの両端部にシール部材が備えられていなければならないので、装置バリエーション毎に、光ファイバに設けられたシール部材からシール部材までの所定の間隔が生じ、このシール部材間隔を保持しつつ、圧力センサの位置決めに関して構造的な変更を行うことは不可能であるからである。更に、このようなファイバガイドの取付けも、機械的に比較的手間がかかる。ファイバガイドを流量計壁から取り出さずに圧力センサを取り外すことはできない。このように準備された光ファイバの長さにおけるフレキシビリティーの欠如は、しばしば媒体の存在しない空間内での付加的な裂断箇所を生ぜしめることもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】GB2089065号明細書
【特許文献2】US3825320号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって本発明の課題は、光ファイバ用のファイバガイドを備えた渦式流量計及び相応のファイバガイド自体を提供することにあり、このファイバガイドは、光ファイバの特別な準備を必要とすることなく簡単に製造可能である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
まず最初に、本発明の起点となる渦式流量計及びファイバガイドにおける上述した課題は実質的に、ファイバガイドが、流量計壁内のファイバ通路と、該ファイバ通路に突入する、光ファイバに対する接触面を備えた第1のシール部材と、光ファイバに対する接触面を備えた少なくとも1つの第2のシール部材とを有しており、この第2のシール部材は、前記流量計壁内に形成された案内部内で案内されていて、前記ファイバガイドのシール状態において、第2のシール部材はその接触面でもって第1のシール部材の接触面に調節手段によって押圧されており、これにより第1のシール部材の接触面と第2のシール部材の接触面との間に配置された光ファイバの周面に、第1のシール部材の接触面及び/又は第2のシール部材の接触面が密着して、前記ファイバ通路が第1のシール部材と、第2のシール部材と、第1のシール部材及び第2のシール部材の間で導入された光ファイバとによって閉塞されていることによって解決されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によるファイバガイドは、光ファイバの特別な準備を全く必要とせず、シール部材を光ファイバに被せ嵌める必要も、このようなシール部材をファイバに結合する必要もない。本発明によるファイバガイドでは、光ファイバはいわば第1のシール部材によって第1の側から、そして第2のシール部材によって第2の側から取り囲まれるようになっており、この場合、調節手段によって第2のシール部材に加えられる圧力の大きさは少なくとも、第1のシール部材及び/又は第2のシール部材が弾性変形及び/又は塑性変形して光ファイバを密に取り囲むと同時に、第1のシール部材の接触面と第2のシール部材の接触面とが相互に密着する程度でなくてはならない。このことから、第1のシール部材及び第2のシール部材の光ファイバに対する接触面は、専ら光ファイバのためだけの接触面ではなく、接触面同士が互いに接触するための接触面でもある、ということが判る。光ファイバ自体は当然別として、ファイバ通路の閉塞に必要な全ての要素がファイバガイドに含まれている。
【0010】
本発明の有利な構成では、第1のシール部材も、流量計壁内に形成された案内部内で案内されていて、調節手段によって位置決め可能である。この変化態様は、例えば取付けの枠内で光ファイバをファイバ通路を通して案内するときに、ファイバ通路を完全に空にすることができる、という利点を有している。更にこの変化態様は、ファイバ通路内で光ファイバの位置を調節して、構造的な要求に適合させることができる、という利点を有している。
【0011】
本発明の別の有利な構成では、ファイバガイドのシール状態で、第1のシール部材がその案内部と密着しており且つ/又は第2のシール部材がその案内部と密着している。このようなシール作用は例えば、シール部材がシール状態で、つまり調節手段によって押圧力が加えられた場合に、外周線に沿ってその案内部と密着すると得られる。一般に、光ファイバに対するシール部材の接触面は、シール部材の各案内部によって規定される直線運動に対してほぼ垂直方向に延在している。案内部の1つの周面又は複数の周面は、一般にシール部材の接触面に対して垂直に向けられている。シール部材のこのような構成においてシール部材をその接触面でもって相互に押圧すると、力が加えられた方向でシール部材の据込みが生ぜしめられ、このことは同時に、力が加えられた方向に対して垂直な方向にシール部材を拡張させるので、各案内部の1つの壁又は複数の壁に向かい合うシール部材の1つの壁又は複数の壁が、前記案内部の壁に接近して、−適当な設計を前提として−十分に密な形状接続若しくは接触を生ぜしめる。シール部材と、これらのシール部材にそれぞれ対応する、ケーシング内に設けられた案内部とは、極めて小さな過剰寸法又は過小寸法しか有さない嵌合部を形成するように互いに調整されているので、各案内部におけるシール部材の良好な可動性が常に保証されており、同時に良好なシール作用も、適当に力が加えられた時点で既に得られるようになっている。
【0012】
第1のシール部材及び/又は第2のシール部材用の材料の選択においては、様々な周辺条件が考慮される。一つには、光ファイバの周りに十分に密着できるようにするために、当該材料は光ファイバにとって危機的でない圧着圧力において十分に変形可能であることが望ましい。当該材料は、媒体室内の媒体に対して化学的に耐性を有している必要があり、これによりシール部材は腐食の危険にはさらされない。最後にシール部材の材料は、十分に圧力安定性及び温度安定性である必要もある。主に弾性的な特性を有する材料が考慮される(例えばエラストマ)が、しかしまた、例えばいくつかの金属に与えられているような、可塑的又は弾塑性的な特性を有する材料も考慮される。
【0013】
オイルを含む媒体及び適当な熱負荷におけるシール部材用の適当な材料は、アクリロニトリルブタジエンゴムであることが判った。高い耐熱性が要求される用途に関して、シール部材用の適当な材料はフッ素エラストマであることが判り、高い化学的耐性と同時に平均的な耐熱性(約300℃まで)を備えたエラストマとしては、パーフルオロエラストマが適している。本発明の別の構成では、第1のシール部材及び/又は第2のシール部材用の材料として、金属又は金属合金が使用されると有利であることが判った。この場合、特にタンタルが有利である。それというのも、タンタルは十分に可延性であり、化学的に極端に抵抗力があり且つ極めて耐熱性であるからである。あまり極端ではない要求が課せられた用途については、銀若しくは銀合金、又は別の貴金属も使用され得る。
【0014】
当然のことながら、説明したファイバガイドは渦式流量計にのみ適しているのではなく、上で詳しく説明したファイバガイドを別の装置若しくは別の装置の壁において使用することも容易に考えられる。
【0015】
詳細には、本発明による渦式流量計及び本発明によるファイバガイドを構成し且つ改良する多数の可能性が存在する。これについては、請求項1に後置された請求項を参照する一方で、図面に関連した実施形態の以下の説明も参照されたい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】渦式流量計の流量計壁に設けられた本発明によるファイバガイドの側方断面図である。
【図2】図1に示したファイバガイドを部分的に断面して上から見た図である。
【図3】本発明によるファイバガイドのファイバ通路を、非シール状態(上)及びシール状態(下)で示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明を実施するための形態を図面につき詳しく説明する。
【0018】
図1〜図3には、媒体が少なくとも部分的に通流可能であり且つ流量計壁1によって画定された媒体室2を備えた渦式流量計が、基本的な点に集約されて部分的に示されている。この場合、媒体室2内に一般に設けられるバッフル体は、渦式流量計に常に設けられる圧力センサと同様に見えていない。圧力センサの変位は測定技術的に、圧力センサに隣接する媒体の圧力を検出するために、利用される。図示されているのは、圧力センサの変位の検出に必要とされる光ファイバ3であり、この光ファイバ3は、更に下方で圧力センサに適宜接続されている。図面では、光ファイバ3が媒体室2から、流量計壁1に設けられた耐圧性のファイバガイド4を通って、媒体の存在しない外部空間5へと導出されていることが認識される。
【0019】
ファイバガイド4は、流量計壁1に設けられたファイバ通路6と、このファイバ通路6に突入している、光ファイバ3用の接触面8を備えた第1のシール部材7と、接触面10を備えた少なくとも1つの第2のシール部材9とを有している。第2のシール部材9は、本実施形態では流量計壁1に形成された案内部11内を案内されており、この場合、第2のシール部材9は、ファイバガイド4のシール状態において、調節手段12によって第2のシール部材9の接触面10でもって第1のシール部材7の接触面8に対して押圧されており、これにより、第1のシール部材7の接触面8と、第2のシール部材9の接触面10との間に配置された光ファイバ3の周りに、第1のシール部材7の接触面8と、第2のシール部材9の接触面10とが密着する。このようにしてファイバ通路6は、第1のシール部材7と、第2のシール部材9と、第1のシール部材7と第2のシール部材9との間に導入された光ファイバ3とによって塞がれる。
【0020】
図3の上部には、非シール状態でのファイバガイド4の様子が示されており、この場合、第1のシール部材7と第2のシール部材9とは、その接触面8,10でもって1本の光ファイバ3若しくは複数本の光ファイバ3に接触している。シール部材7,9に、光ファイバ3に向かう方向で力が加えられると、シール部材7,9が塑性変形及び/又は弾性変形して、その接触面8,10でもって光ファイバ3を取り囲むことにより、ファイバ通路6に残されているギャップが閉じられる。シール部材7,9が十分に弾性的及び/又は可塑的な材料であることを前提条件として、前記のような機械的負荷に光ファイバ3は十分に耐えることができる。シール部材7,9の接触面8,10は、光ファイバ3にのみ密着するのではなく、互いに接触し合って接触面8,10間のギャップをもシールする。本発明の別の構成(図示せず)では、両接触面8,10のうちの少なくとも一方の縁部が、媒体室及び媒体の存在しない空間に対してやや引っ込んでおり、これにより光ファイバが外れたり、切断することが防止されている。つまりこの場合は、該当するシール部材の接触面が例えばやや凸面状に成形されている。
【0021】
図1及び2において認識されるように、第1のシール部材7も、流量計壁1に形成された案内部13内を案内されていて、やはり調節手段14によって、案内部13内で位置決め可能である。第1のシール部材7と第2のシール部材9とは、各案内部11,13に密に嵌め込まれていて、ファイバガイド4のシール状態において、第1のシール部材7がその案内部13と密着しており且つ第2のシール部材9もやはり、その案内部11と密着している。この作用効果は、案内部11,13におけるシール部材7,9の適当な嵌合のみによらず、特に調節手段12によって加えられる力の方向で生ぜしめられるシール部材7,9の据込み、及びこの据込みに伴って生じる、案内部11,13の壁に対するシール部材7,9の半径方向の広がりによっても達成される。
【0022】
本実施形態では、第1のシール部材7の案内部13と、第2のシール部材9の案内部11とが、ファイバガイド4延いてはファイバ通路6に対して垂直に構成されており、この場合、第1のシール部材7の案内部13及び第2のシール部材9の案内部11は、共通の軸線Aに沿って位置しており、本実施形態において第1のシール部材7の案内部13及び第2のシール部材9の案内部11は、孔として構成されている。
【0023】
第1のシール部材7用の調節手段14及び第2のシール部材9用の調節手段12は、それぞれ流量計壁1内に設けられたねじ山15,16内で案内されている、ねじ山付きロッド若しくは小ねじから成っている。各ねじ山15,16もやはり、対応する各シール部材7,9の案内部11,13の軸線Aに沿って位置している。本実施形態において、案内部11,13及びねじ山15,16用の孔は、単一の貫通孔によって形成されている。
【0024】
第2のシール部材9用の調節手段12と第2のシール部材9との間には押圧部材17が配置されており、この押圧部材17はピン18によって回動防止されているので、事実上、調節手段12によって第2のシール部材9にトルクが伝達されることはない。このようにして押圧部材17は、第2のシール部材9の案内部11の方向に沿った直線運動は許容するが、この直線運動の軸線Aを中心とした回動運動は阻止される。このことは重要である。なぜならば、第2のシール部材9の連れ回りは、第1のシール部材7に第2のシール部材9が押しつけられた場合に光ファイバ3の破壊を招く恐れがあるからである。もちろん、付加的又は択一的に、第1のシール部材7用の調節手段14と、第1のシール部材7との間にも押圧部材を設けることができ、この場合、どちらの調節手段12,14により最初にファイバ通路6内で光ファイバ3の位置が調節されるのか、次いでどちらの調節手段12,14によりシール部材7,9に対して押圧力が加えられるのか、ということはどうでもよい。
【0025】
図示の実施形態において、第1のシール部材7及び第2のシール部材9はタンタルから成っているので、実現されたファイバガイド4は全体的に高い耐圧性及び耐熱性並びに化学的な腐食に対する耐性を有している。
【符号の説明】
【0026】
1 流量計壁、 2 媒体室、 3 光ファイバ、 4 ファイバガイド、 5 外部空間、 6 ファイバ通路、 7 第1のシール部材、 8,10 接触面、 9 第2のシール部材、 11,13 案内部、 12 調節手段、 15,16 ねじ山、 17 押圧部材、 18 ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体が少なくとも部分的に通流可能であり且つ流量計壁(1)によって画定された媒体室(2)と、該媒体室(2)内に設けられた少なくとも1つのバッフル体と、該バッフル体と共にバッフル体の作用範囲内に設けられた少なくとも1つの圧力センサとを備え、該圧力センサの変位が測定技術的に、圧力センサに隣接する媒体の圧力の検出に利用されるようになっており、前記圧力センサの変位を検出するために、少なくとも1つの光ファイバ(3)が前記圧力センサ上及び/又は圧力センサ内に配置されており、前記光ファイバ(3)は媒体室から、流量計壁(1)内の耐圧性のファイバガイド(4)を通って媒体の存在しない外部空間(5)に導出されている、渦式流量計であって、
前記ファイバガイド(4)は、前記流量計壁(1)内のファイバ通路(6)と、該ファイバ通路(6)に突入する、光ファイバ(3)に対する接触面(8)を備えた第1のシール部材(7)と、光ファイバに対する接触面(10)を備えた少なくとも1つの第2のシール部材(9)とを有しており、第2のシール部材(9)は、前記流量計壁(1)内に形成された案内部(11)内で案内されていて、前記ファイバガイド(4)のシール状態において、第2のシール部材(9)はその接触面(10)でもって第1のシール部材(7)の接触面(8)に調節手段(12)によって押圧されており、これにより第1のシール部材(7)の接触面(8)と第2のシール部材(9)の接触面(10)との間に配置された光ファイバ(3)の周面に、第1のシール部材(7)の接触面(8)及び/又は第2のシール部材(9)の接触面(10)が密着して、前記ファイバ通路(6)が第1のシール部材(7)と、第2のシール部材(9)と、第1のシール部材(7)及び第2のシール部材(9)の間に導入された光ファイバ(3)とによって閉塞されていることを特徴とする、渦式流量計。
【請求項2】
前記第1のシール部材(7)が、前記流量計壁(1)内に形成された案内部(13)内で案内されていて、調節手段(14)によって位置決め可能である、請求項1記載の渦式流量計。
【請求項3】
前記ファイバガイド(4)のシール状態において、前記第1のシール部材(7)はその案内部(13)と密着しており且つ/又は前記第2のシール部材(9)はその案内部(11)と密着している、請求項1又は2記載の渦式流量計。
【請求項4】
前記第1のシール部材(7)の案内部(13)及び/又は前記第2のシール部材(9)の案内部(11)は、前記ファイバ通路(6)に対して垂直に構成されていて、特に第1のシール部材(7)の案内部(13)及び第2のシール部材(9)の案内部(11)は1本の軸線Aに沿って位置していて、好適には第1のシール部材(7)の案内部(13)及び/又は第2のシール部材(9)の案内部(11)は孔として形成されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の渦式流量計。
【請求項5】
前記第1のシール部材(7)用の調節手段(14)及び/又は前記第2のシール部材(9)用の調節手段(12)はそれぞれ、ケーシングの流量計壁(1)内に設けられた各ねじ山(15,16)に螺入するねじ山付きロッドとして形成されており、特に前記ねじ山(15,16)は、それぞれ対応する前記シール部材(7,9)の案内部(11,13)の軸線Aに沿って位置している、請求項1から4までのいずれか1項記載の渦式流量計。
【請求項6】
前記第1のシール部材(7)用の調節手段(14)と第1のシール部材(7)との間、及び/又は前記第2のシール部材(9)用の調節手段(12)と第2のシール部材(9)との間に各1つの押圧部材(17)が配置されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の渦式流量計。
【請求項7】
前記第1のシール部材(7)及び/又は前記第2のシール部材(9)はエラストマ、特にアクリロニトリルブタジエンゴム、フッ素エラストマ又はパーフルオロエラストマから成る、請求項1から6までのいずれか1項記載の渦式流量計。
【請求項8】
前記第1のシール部材(7)及び/又は前記第2のシール部材(9)は、特に少なくともタンタル及び/又は銀の成分を有する金属又は合金から成る、請求項1から7までのいずれか1項記載の渦式流量計。
【請求項9】
請求項1から8までの少なくとも1項記載の特徴を備えていることを特徴とする、流量計壁(1)を通して光ファイバ(3)を案内するファイバガイド(4)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−108989(P2013−108989A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−255383(P2012−255383)
【出願日】平成24年11月21日(2012.11.21)
【出願人】(390009494)クローネ メステヒニーク ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (18)
【氏名又は名称原語表記】Krohne Messtechnik GmbH
【住所又は居所原語表記】Ludwig−Krohne−Strasse 5,D−47058 Duisburg, Germany
【Fターム(参考)】