説明

温調マット及び均熱板

【課題】上面放熱量が多い温調マットと、温調マットに用いられる均熱板とを提供する。
【解決手段】床暖房マット10は、上面に配管収容用の溝31,33,34が設けられた長方形状の基板11〜22と、該溝に収容された温水配管40と、該温水配管と接するように溝内面から基板上面にかけて配材された均熱板51,53,54と、各基板の上面に跨がって配置され、各基板の上面に付着された均熱シート材60とを有する。各基板の前記溝は、基板の長手方向に延在した長手方向溝31と、基板の短手方向を含む方向に延在した短手直線溝33と、四分円弧形溝34とからなる。すべての溝31,33,34に均熱板51,53,54が装着されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の部屋の床、壁、天井等の暖房や冷房を行うための温調マットと、温調マットに用いられる均熱板に関する。
【背景技術】
【0002】
床暖房構造として、板状の基板の上面の溝に温水配管を引き回した温水床暖房が周知である。
【0003】
第13図は特開平11−257674号の床暖房構造を示す平面図であり、長方形の板状の基板1が長側辺を平行にして、かつ相互間に小根太2を介して配列されている。この基板1の上面の溝に温水配管3が収容されている。温水配管3は、隣接する基板1に跨がって連続して引き回され、両端がそれぞれヘッダー4に接続されている。
【0004】
この溝内面から基板上面にかけて均熱板5が配置されている。この均熱板5は、周知(例えば実開昭60−170627号、特開2002−295853号)の通り、第14図に示す略Ω字形断面形状のものである。即ち、この均熱板5は、U字部5aと、該U字部5aの両端からそれぞれ反対方向に張り出すフランジ部5bとからなり、U字部5aが溝内に配置され、フランジ部5bが基板1の上面に配置される。この均熱板は熱伝導率が高いアルミ製、銅製とされることが多い。
【0005】
従来は、第13図に示すように、均熱板5は基板1の長手方向の溝にのみ配置されている。
【0006】
第13図では、基板1を現場で1枚ずつ敷設施工した後、温水配管3を溝内に配材し、その上にアルミ箔などを均熱シート材を展開配置し、その上に表層材6を施工している。
【0007】
このような現場施工の作業数を減らすために、複数枚の基板、温水配管及び均熱シート材を予め一体化し、折り畳んだり巻回しておき、現場にて展延させるようにしたものも周知である(例えば特開2005−24206号、特開2002−347879号、特開平11−22987号)。第15図は、この特開平11−22987号の床暖房マットの巻回状態を示す斜視図(同号公報の図5)である。
【特許文献1】特開平11−257674号
【特許文献2】実開昭60−170627号
【特許文献3】特開2002−295853号
【特許文献4】特開2005−24206号
【特許文献5】特開2002−347879号
【特許文献6】特開平11−22987号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記特開平11−257674号のように、従来は基板上面の溝の長手方向部分にのみ均熱板5を配材しており、短手方向部分には均熱板5は配材されていない。そのため、その分だけ床暖房マットの上面放熱量が少なくなっていた。
【0009】
本発明は、上面放熱量が多い温調マットと、温調マットに用いられる均熱板とを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の温調マットは、折り線部を有し、該折り線部に沿って屈曲可能なベースと、該ベースの上面に、該折り線部を横切って連続して設けられた配管収容用の溝と、該溝に収容されており、且つ該折り線部を横切って連続して引き回されている温調用配管と、該温調用配管と接するように溝内面からベース上面にかけて配材された均熱板と、該折り線部を跨いで該ベースの上面に連続して配置され、該ベースの上面に付着された均熱シート材とを有し、該均熱板は、該溝内に配置された略U字形断面形状のU字部と、該U字部に連なり、前記ベースの上面に重なるフランジ部とを有している温調マットにおいて、該折り線部近傍の溝にも該均熱板が配置されており、該折り線部近傍の溝の該均熱板は、長手方向の一端が該折り線部又はその直近に位置していることを特徴とするものである。
【0011】
請求項2の温調マットは、折り線部を有し、該折り線部に沿って屈曲可能なベースと、該ベースの上面に、該折り線部を横切って連続して設けられた配管収容用の溝と、該溝に収容されており、且つ該折り線部を横切って連続して引き回されている温調用配管と、該温調用配管と接するように溝内面からベース上面にかけて配材された均熱板と、該折り線部を跨いで該ベースの上面に連続して配置され、該ベースの上面に付着された均熱シート材とを有し、該均熱板は、該溝内に配置された略U字形断面形状のU字部と、該U字部に連なり、前記ベースの上面に重なるフランジ部とを有している温調マットにおいて、該折り線部を横切る溝に、該折り線部を跨いで連続して延在する均熱板が配置されており、この折り線部に跨がって延在する均熱板の前記U字部には、該折り線部に沿ってスリット又は開裂用孔列が設けられていることを特徴とするものである。
【0012】
請求項3の温調マットは、請求項1又は2において、前記折り線部は、前記ベースに延設されたスリット又は脆弱部よりなることを特徴とするものである。
【0013】
請求項4の温調マットは、請求項1又は2において、前記ベースは、複数枚の盤体を突き合わせて配列したものであり、少なくとも一部の隣り合う盤体同士の突き合わせ部が前記折り線部となっていることを特徴とするものである。
【0014】
請求項5の温調マットは、請求項4において、該盤体は、発泡合成樹脂板又は小根太であることを特徴とするものである。
【0015】
請求項6の均熱板は、温調マットのベースに設けられた配管収容用の溝に嵌着される均熱板であって、該溝内に延在して配置される略U字形断面形状のU字部と、該U字部に連なり、該ベースの上面に重なるフランジ部とを有している均熱板において、該均熱板の延在方向の途中において、該U字部に、該均熱板の延在方向と交叉方向に延在するスリット又は開裂用孔列が設けられていることを特徴とするものである。
【0016】
請求項7の均熱板は、請求項6において、該均熱板は直線状に延在しており、前記スリット又は開裂用孔列は、この直線方向と直交方向に延在していることを特徴とするものである。
【0017】
請求項8の均熱板は、請求項6において、前記均熱板は、少なくとも一部が湾曲して延在していることを特徴とするものである。
【0018】
請求項9の均熱板は、請求項8において、該均熱板は半円状に湾曲して延在しており、前記スリット又は開裂用孔列は、この均熱板の長手方向の両端を結ぶ直線と直交方向に延在していることを特徴とするものである。
【0019】
請求項10の均熱板は、請求項8において、該均熱板は四分円弧状に延在しており、該均熱板の長手方向の途中の複数位置に前記スリット又は開裂用孔列が設けられており、各スリット又は開裂用孔列は、それぞれ均熱板の直近の端部の端辺と平行方向に延在していることを特徴とするものである。
【0020】
請求項11の温調マットは、請求項2ないし5のいずれか1項において、前記折り線部を横切る溝は、該折り線部を挟んだ一方の側から他方の側まで連続して湾曲しており、この湾曲した溝に請求項8に記載の均熱板が嵌着され、該折り線部に沿って前記スリット又は開裂用孔列が配置されていることを特徴とするものである。
【0021】
請求項12の温調マットは、請求項11において、前記折り線部を横切る溝は、半円形に延在しており、この溝に請求項9に記載の均熱板が嵌着されていることを特徴とするものである。
【0022】
請求項13の温調マットは、請求項11において、前記折り線部を横切る溝は、四分円弧形に延在しており、この溝に請求項10に記載の均熱板が嵌着されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0023】
請求項1の温調マットにあっては、ベースの折り線部近傍の溝にも均熱板が配置されているので、上面放熱量が多くなる。また、この均熱板は、長手方向の一端が該折り線部又はその直近に位置しているので、ベースの屈曲を阻害しない。
【0024】
請求項2の温調マットにあっては、ベースの折り線部近傍の溝に、該折り線部を跨いで連続して延在する均熱板が配置されているので、上面放熱量が多くなる。また、この折り線部に跨がって延在する均熱板のU字部には、該折り線部に沿ってスリット又は開裂用孔列が設けられているため、ベースが屈曲するときには、このスリットのスリット幅が広がるように、又は開裂用孔列に沿ってU字部が開裂して広がるようにして、均熱板が屈曲する。従って、この折り線部に跨がって延在する均熱板がベースの屈曲を阻害することもない。
【0025】
本発明では、ベースの折り線部は、該ベースにスリット又は脆弱部を延設することにより形成することができる。
【0026】
また、複数枚の盤体を突き合わせて配列することによりベースを構成し、少なくとも一部の隣り合う盤体同士の突き合わせ部をベースの折り線部とすることもできる。
【0027】
この盤体としては、発泡合成樹脂板が好ましい。また、本発明では、これらの間に小根太が配置されてもよい。この場合、小根太とこれに隣接する盤体との突き合わせ部を折り線部としてもよい。
【0028】
請求項6の均熱板にあっては、その延在方向の途中において、U字部に、該均熱板の延在方向と交叉方向に延在するスリット又は開裂用孔列が設けられている。このスリット又は開裂用孔列を温調マットのベースの折り線部に沿わせるようにして、該折り線部を跨いで均熱板を配置することができる。これにより、温調マットの上面放熱量が多くなる。また、ベースが屈曲するときには、該スリットのスリット幅が広がるように、又は開裂用孔列に沿ってU字部が開裂して広がるようにして、均熱板が屈曲するので、この均熱板がベースの屈曲を阻害することもない。
【0029】
なお、均熱板が直線状に延在する場合には、スリット又は開裂用孔列はこの直線方向と直交方向に延在することが好ましい。
【0030】
また、本発明では、均熱板は少なくとも一部が湾曲して延在していていてもよい。
【0031】
均熱板が半円形に延在するものである場合、この均熱板の長手方向の両端を結ぶ直線と直交方向に延在するようにスリット又は開裂用孔列を設けるのが好ましい。この均熱板は、溝が折り線部を横切って半円形に延在している場合に好適に用いられる。
【0032】
均熱板は四分円弧形に延在してもよい。この場合、均熱板の長手方向の途中の複数位置に前記スリット又は開裂用孔列が設けられており、各スリット又は開裂用孔列は、それぞれ均熱板の直近の端辺と平行方向に延在している構成とすることが好ましい。この場合の均熱板は、例えば、ベースを構成する盤体同士の間に小根太が介在し、該盤体から小根太にかけて連続して四分円弧状に溝が延在している場合に好適に用いられる。
【0033】
ただし、本発明では、湾曲した均熱板は、四分円弧状又は半円弧状以外の形状を呈していてもよい。即ち、この湾曲した均熱板よりなる弧の中心角は、90°及び180°以外であってもよく、溝の湾曲に合わせて適宜選定される。そして、この湾曲した溝が折り線部を横切っている場合には、前記スリット又は開裂用孔列がこの折り線部に沿うように配置される。
【0034】
なお、本発明において、均熱板は正円弧状に湾曲していなくてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。以下の各実施の形態は、床暖房マット及びその均熱板への本発明の適用例である。なお、以下の各実施の形態は本発明の一例であり、本発明は以下の各実施の形態以外の形態をもとりうる。
【0036】
[第1の実施の形態に係る温調マットとしての床暖房マット10]
第1図は第1の実施の形態に係る温調マットとしての床暖房マット10の平面図、第2図及び第3図は第1図の床暖房マット10の一部の分解斜視図、第4図は四分円弧形の均熱板の斜視図、第5図は床暖房マット10の巻回状況を示す斜視図である。
【0037】
なお、第1図では均熱シート材の図示が省略されている。
【0038】
この床暖房マット10は、複数枚(この実施の形態では12枚)の基板11〜22よりなる基板群と、各基板11〜22の上面に設けられた溝31,33,34に配材された温水配管40と、該温水配管40が連なるヘッダー41と、溝31,33,34から基板11〜22の上面にかけて配材された均熱板51,53,54と、各基板11〜22の上面に跨がって付着された均熱シート材60等を備えている。
【0039】
即ち、この実施の形態では、盤体としての略長方形帯板状の基板11〜22を、各々の長側辺同士を突き合わせるように配列して床暖房マット10のベース(符号略)を構成している。これらの基板11〜22の突き合わせ部が該ベースの折り線部となっており、該ベースは、これらの基板11〜22の突き合わせ部に沿って屈曲可能となっている。
【0040】
なお、以下の説明において、溝のうち基板長手方向に直線状に延在する部分を長手方向溝31といい、四分円弧形の部分を四分円弧形溝34といい、基板短手方向に直線状に延在するものを短手直線溝33ということがある。
【0041】
また、均熱板のうち、長手方向溝31に配材された長尺直線状のものに符合51を付し、短手直線溝33に配材された短尺直線状のものに符合53を付し、第4図に示す四分円弧形に延在した均熱板に符合54を付し、後述の第9図に示す半円形に延在した均熱板に符合58を付す。
【0042】
なお、以下の説明から明らかな通り、四分円弧形溝34の一部と短手直線溝33によって、基板短手方向を含む方向に延在する短手方向溝が構成されている。
【0043】
基板11,22の溝は、長手方向溝31と、その両端に連なる四分円弧形溝34,34とからなり、全体としてコ字形に延在している。
【0044】
基板12の溝30は、コ字形を呈するように連なる長手方向溝31及び四分円弧形溝34,34と、2条の短手直線溝33,33とからなる。
【0045】
基板13,14,15,16,17,18,19の溝30は、クランク形を呈するように連なる長手方向溝31及び四分円弧形溝34,34と、3条の短手直線溝33,33,33とからなる。
【0046】
基板20の溝30は、L字形を呈するように連なる長手方向溝31及び1条の四分円弧形溝34と、2条の短手直線溝33,33とからなる。
【0047】
基板21の溝30は、L字形を呈するように連なる長手方向溝31及び1条の四分円弧形溝34と、1条の短手直線溝33とからなる。
【0048】
いずれの均熱板51,53,54も、U字部5a及びフランジ部5bを有した略Ω字形断面形状のものであり、第2,3図の通りU字部5aが溝31,33,34内に配置され、フランジ部5bが基板11〜22の上面に配置される。すべての溝31,33,34に均熱板51,53,54のいずれかが装着される。
【0049】
即ち、長手方向溝31には長尺の直線状均熱板51が装着され、短手直線溝33には短尺の直線状の均熱板53が装着される。四分円弧形溝34には四分円弧形均熱板54が装着される。均熱板53は、その両端が溝33の両端に配置されており、短手直線溝33の延在方向の全体を覆っている。
【0050】
四分円弧形均熱板54の一端は、四分円弧形溝34のうち基板長側辺に臨む端部に位置している。四分円弧形均熱板54の他端は直線状の均熱板51の端部に当接するか、重なっている。
【0051】
床暖房マット10を構成するには、均熱板51,53,54が溝31,33,34に装着され、各基板11〜22が、各々の長側辺を突き合わせて平行に配列され、温水配管40が溝31,33,34内に押し込まれて引き回され、その両端がヘッダー41に接続される。その後、基板11〜22の上面に均熱シート材60が接着剤又は粘着剤によって付着されることにより、各基板11〜22が連結され、床暖房マット10が構成される。なお、基板20,21には前記ヘッダー41を収容するための切欠部20a,21aが形成されている。
【0052】
このように構成された床暖房マット10においては、いずれの溝31,33,34も均熱板51,53,54のいずれかによって覆われており、温水配管40からの熱の上面放熱量が多い。なお、この実施の形態では四分円弧形溝34のトータルの長さが短いので、四分円弧形均熱板54は省略されてもよい。
【0053】
この床暖房マット10は、第5図の通り、基板11〜22の長側辺同士の突き合わせ部で上面側(均熱シート材60側)を谷折りするように屈曲させることができるので、前記第15図のように巻回することができる。
【0054】
[第2の実施の形態に係る温調マットとしての床暖房マット10A]
第6図は第2の実施の形態に係る温調マットとしての床暖房マット10Aの分解斜視図であり、前記第2図と同一の箇所の構成を示している。第7図の(a)図は第6図の均熱板53Aの平面図、(b)図は斜視図、(c)図は(b)図のC−C線断面図である。
【0055】
この実施の形態では、第1の実施の形態の短手方向均熱板53を複数本連結させた長さの長尺の短手方向均熱板53Aが用いられている。
【0056】
この短手方向均熱板53Aも、U字部5aとフランジ部5bとを有したΩ字形断面形状のものである。この均熱板53AのU字部5aには、均熱板53Aの長手方向の途中に該長手方向と直交方向に延在するスリット5sが設けられている。
【0057】
この実施の形態では、スリット5s同士の間隔は基板11〜22の幅と同一であり、均熱板53Aの端部から直近のスリット5sまでの距離も該幅と同一となっている。
【0058】
この均熱板53Aを、隣接する基板(第6図では基板17〜20)に跨がって各短手直線溝33に連続して配材し、スリット5sを基板17〜20の長側辺と対峙させる。第6図の実施の形態のその他の構成は前記第1の実施の形態と同一である。
【0059】
この均熱板53Aを備えた床暖房マット10Aも、上面放熱量が多いと共に、基板11〜22の長側辺同士の突き合わせ部に沿って屈曲させることができる。この屈曲に際しては、均熱板53Aはスリット5sを押し広げるようにして屈曲する。
【0060】
[孔列を有する均熱板]
第6,7図の均熱板53Aはスリット5sを備えているが、第8図の均熱板53Bのように、スリット5sの代わりに孔列5hを設けてもよい。この孔列5hはミシン目であってもよい。この均熱板53Bは孔列5hが基板の長側辺に対峙するように基板に装着される。床暖房マットが基板長側辺に沿って屈曲するに際しては、この孔列5hが裂けて広がるようにして均熱板53Bが屈曲する。
【0061】
[半円形の均熱板]
上記の均熱板53,53A,53Bはいずれも直線形であるが、第9図(a),(b)に示す半円形の均熱板58も本発明の温調マットに使用できる。なお、第9図(a)は均熱板58の平面図、同(b)は斜視図である。
【0062】
この半円形の均熱板58は、第1図に示す基板12,13間、基板14,15間、基板18,19間の四分円弧形の溝34,34に跨がって装着される。
【0063】
前記の通り、第1図では、第4図に示した四分円弧形の均熱板54が基板11〜22の各四分円弧形の溝34に装着され、基板12〜15、18,19においても溝34に均熱板54が装着されている。この基板12〜15、18,19では、基板12,13、基板13,14、基板18,19の四分円弧形の溝34,34同士が連なることにより半円形の溝が基板12,13、基板13,14、基板18,19に跨がって存在している。
【0064】
このような半円形の溝に第9図の半円形の均熱板58が使用される。
【0065】
この均熱板58は、均熱板54を2ケ連続させた形状、大きさのものであり、前記各均熱板と同様にU字部5aとフランジ部5bとを有している。この均熱板58にあっては、長手方向の中間においてU字部5aにスリット5sが設けられており、このスリット5sは半円の径方向に延在している。このスリット5sが基板12,13、基板13,14、基板18,19同士の突き合わせ面に沿うように配置される。この均熱板58は、このスリット5sの部分から屈曲する。なお、スリットの代わりに孔列を設けてもよい。
【0066】
[第3の実施の形態に係る温調マットとしての小根太を有する床暖房マット70と、そのための均熱板54A]
第10図(a)はさらに別の均熱板54Aの平面図、同(b)は斜視図である。
【0067】
この均熱板54Aは、上記の四分円弧形の均熱板54のU字部5aに2条のスリット54a,54bを設けたものである。この実施の形態では、スリット54a,54bは、均熱板54Aの円弧方向において略三等分位置に配置されている。各スリット54a,54bは、それに近い方の均熱板54Aの端辺54tと平行方向に延在している。
【0068】
即ち、第10図(a)では、スリット54aは図の左右方向に延在し、スリット54bは図の上下方向に延在している。
【0069】
この均熱板54Aは、第11図に示す床暖房マット70に用いるのに好適である。なお、第11図(a)は床暖房マット70の一部の平面図であり、同(b)は同(a)のB−B線断面図である。
【0070】
この床暖房マット70は、長方形の基板71,72,73を備え、基板71,72間には小根太80が存在している。即ち、この実施の形態では、盤体としての基板71〜73及び小根太80を、図示の順番で各々の長側辺同士を突き合わせるように配列することにより、床暖房マット70のベース(符号略)が構成されている。
【0071】
基板72、小根太80に跨がるようにして四分円弧形の溝が形成されている。基板71〜73の上面には直線状の溝31と四分円弧形の溝34とが設けられている。小根太80の上面にも円弧形の溝が設けられている。
【0072】
溝31に均熱板51が装着されている。小根太80と基板72とに跨がる四分円弧形の溝34に均熱板54Aが装着され、その他の四分円弧形の溝34には均熱板54が装着されている。各溝に温水配管40が引き回され、各基板71,72,73及び小根太80に跨がって均熱シート材60(第11図では図示略)が付着される。この床暖房マット70では、均熱板54Aの端辺54tを小根太80と基板71との突き合わせ部に沿わせ、スリット54bを小根太80と基板72との突き合わせ部に沿わせる。
【0073】
床暖房マット70を第11図(b)のθ方向に巻くときには、スリット54bを広げるようにして均熱板54Aが屈曲する。
【0074】
この床暖房マット70においては、一部の基板同士の間に小根太80が配置されているが、すべての基板同士の間に小根太80が配置されてもよい。
【0075】
また、第11図では基板71,72間に小根太80が配置されているが、第12図のように基板72,73間に小根太80が配置され、小根太80の溝と基板72の溝とによって四分円弧形の溝34が形成される場合にも均熱板54Aが用いられる。この場合、均熱板54Aのスリット54aを小根太80と基板72との突き合わせ部に位置させる。第12図の床暖房マット70を巻くときには、スリット54aが広がるようにして均熱板54Aが屈曲する。
【0076】
[第5の実施の形態に係る温調マットとしての床暖房マット90]
第16図は第5の実施の形態に係る温調マットとしての床暖房マット90の平面図、第17図は第16図のXVII−XVII線に沿う断面図、第18図はこの床暖房マット90の第16図における右下隅付近の拡大図、第19図は第16図のXIX付近の拡大図である。
【0077】
なお、第16,18,19図では均熱シート材の図示が省略されている。また、第16〜18図では均熱板の図示が省略されている。
【0078】
この床暖房マット90においては、複数枚の盤体92,93,94及び小根太95を配列して略長方形状のベース91が構築されている。
【0079】
第16図に示すように、この実施の形態では、複数本(この実施の形態では9本)の小根太95が互いに平行に配設され、これらの間、並びに最も外側に配設された各小根太95の外側に、それぞれ複数枚(この実施の形態では3枚)の盤体92が各小根太95に沿って配列されている。なお、この実施の形態では、各小根太95の延在方向がベース91の短手方向とされているが、これに限定されない。
【0080】
盤体92は帯板状のものであり、その長側辺を隣接する小根太95に突き合わせるようにして配置されている。また、小根太95の延在方向に隣り合う盤体92同士は、各々の短側辺を突き合わせるようにして配置されている。
【0081】
以下、第16図においてベース91の右端側に位置する盤体92の列を第1列と呼び、ベース91の左端側に向って、盤体92の各列を順に第2列、第3列、第4列、第5列、第6列、第7列、第8列、第9列、第10列と呼ぶ。
【0082】
第1列の一端側(第16図の下端側)には盤体93が配置され、他端側(第16図の上端側)には盤体94が配置されている。
【0083】
盤体93は略長方形状のものであり、その長側辺の長さは、盤体92の短側辺の長さの2倍に小根太95の幅を加えたものに略等しいものとなっている。この盤体93は、小根太95を跨いで、長手方向の一半側が第1列に配置され、他半側が第2列に配置されている。この盤体93の該一半側は、第1列の前記一端側の盤体92に突き合わされ、他半側は、第2列の一端側の盤体92に突き合わされている。
【0084】
この盤体93の長手方向の中間付近には、小根太95を受け入れるスリット93a(第18図)が設けられている。このスリット93aは、盤体93の、第1列及び第2列の各盤体92と突き合わされる側の長側辺から、該盤体93の短手方向に切り欠き状に形成されており、このスリット93aに小根太95の端部が係合している。
【0085】
該盤体93の長手方向の中間付近のうち、このスリット93aを除く残りの部分は、該盤体93の長手方向の一半側と他半側とを繋ぐ連結部93b(第18図)となっている。
【0086】
なお、この連結部93bのスリット93aと反対側には、小小根太95’が取り付けられている。
【0087】
盤体94は、長側辺の長さが該盤体93の短側辺の長さと略等しく、短側辺の長さが盤体92の短側辺の長さと略等しい長方形状のものとなっている。この盤体94は、その一方の短側辺を第1列の前記他端側の盤体92に付き合わせ、且つ一方の長側辺を第1列と第2列との間の小根太95に突き合わせるようにして配置されている。
【0088】
第2列の他端側には、この第2列と次の第3列とに跨って盤体93が配置されている。以降、各列の一端側及び他端側に、第3列と第4列とに跨がる盤体93、第4列と第5列とに跨がる盤体93、第5列と第6列とに跨がる盤体93、第6列と第7列とに跨がる盤体93、第7列と第8列とに跨がる盤体93、第8列と第9列とに跨がる盤体93、及び第9列と第10列とに跨がる盤体93が交互に配置されている。
【0089】
第10列の盤体93と反対側(第16図における上端側)には、第1列と同様に盤体94が配置されている。
【0090】
第1〜10の各列を構成する各盤体92の上面には、それぞれ、小根太95の延在方向と平行方向に4条の配管収容用の溝(図示略)が延設されている。これらの溝は、略等間隔に配置されている。
【0091】
盤体93の上面には、前記スリット93aを回り込むようにして、その長手方向の一半側から連結部93bを通って他半側に至る溝(図示略)が4条、同心状に設けられている。この実施の形態では、最も内側の溝が半円形に延在しており、残りの3条は、コ字形に延在している。このコ字形の溝は、1対の四分円弧状の溝と、盤体93の長手方向に延在する溝とがコ字形を呈するように連続したものである。
【0092】
この盤体93の各溝の両端は、この盤体93が跨がっている各列の盤体92の4条の溝にそれぞれ連続している。
【0093】
盤体94の上面にも、小根太95の延在方向と平行方向に溝(図示略)が4条設けられている。これらの溝の一端側は、この盤体94が突き合わされる盤体92の4条の溝にそれぞれ連続している。また、これらの4条の溝のうち、最も外側の溝とその内側に隣接する溝とは、それぞれ、他端側同士が連続している。この隣り合う溝の他端側同士を繋ぐ溝は、半円形に延設されている。
【0094】
この実施の形態では、各盤体92,93,94に、それぞれ、小根太95の延在方向と平行方向に延在する折り線部97が設けられている。この実施の形態では、第1〜10の各列に折り線部97が3条ずつ等間隔に設けられている。各折り線部97は、各盤体92の隣り合う溝同士の中間付近を通るようにそれぞれ配置されている。
【0095】
また、この実施の形態では、各小根太95とこれに隣接する各盤体92との突き合わせ部も折り線部となっている。このため、盤体93の連結部93b及び前記小小根太95’の両サイドにも、この小根太95と各盤体92との突き合わせ部と連続するように折り線部97が設けられている。
【0096】
各折り線部97は、ベース91の短手方向の一端から他端まで一直線状に延設されている。従って、盤体93においては、前述のコ字形の溝を構成する各四分円弧状溝と直線状溝との繋ぎ目付近、該直線状溝の延在方向の中間付近、並びに半円形溝の中間付近をそれぞれ折り線部97が横切っている。また、盤体94においては、前述の隣り合う溝同士を繋ぐ半円形溝の中間付近をそれぞれ折り線部97が横切っている。
【0097】
この実施の形態では、第17図に示すように、各折り線部97は、各盤体92,93,94の裏面に形成されたスリットよりなる。ただし、折り線部97の構成はこれに限定されるものではなく、例えば、図示はしないが、各盤体92,93,94の裏面に孔列を設けることなどにより線状の脆弱部を形成し、この脆弱部を各盤体92,93,94の折り線部97としてもよい。
【0098】
図示は省略するが、前述の各実施の形態と同様に、各盤体92,93,94の溝のうち、直線状に延在する溝には直線状の均熱板を配置し、半円形の溝には、前述の第9図の如き半円形の均熱板を配置し、四分円弧状の溝(即ち、盤体93のコ字形に延在した溝のコーナー部等)には、前述の第4図の如き四分円弧状の均熱板を配置する。この際、前述の各実施の形態と同様、各均熱板のU字部に、折り線部97に沿って、この均熱板を屈曲させるためのスリット又は孔列を配置する。そして、これらの均熱板を介して各溝内に温水配管96を配設する。
【0099】
この床暖房マット90においては、各盤体93の連結部93bを通って、第1〜10の各列に連続して温水配管96が引き回されている。
【0100】
この実施の形態では、第5列と第6列とに跨がる盤体93’にヘッダー98が設けられており、このヘッダー98に各配管96が接続されている。
【0101】
なお、第19図に示すように、このヘッダー98付近においては、各配管96は、四分円弧状や半円形状ではない曲線を呈するように湾曲した溝に沿って配設される。このような溝に対しては、予めこの溝の形状に合わせて成形された専用の均熱板を配置してもよいが、前述の第4図の均熱板54又は第9図の均熱板58をこの溝の形状に合わせて適宜カットしたものなどを配置してもよい。
【0102】
なお、図示の通り、この実施の形態では、均熱板54又は58を適宜カットしてなる、複数の中心角の小さい円弧状の均熱板100,101と、直線状の均熱板102とを組み合わせることにより、この湾曲した溝の長手方向の略全体にこれらの均熱板100〜102を配置している。また、この実施の形態では、均熱板101が配置された溝が折り線部97を横切っており、この均熱板101のU字部(符号略)には、該折り線部97に沿って、この均熱板101を屈曲させるためのスリット101aが配置されている。
【0103】
各溝に温水配管96が引き回された後、各盤体92,93,94及び小根太95に跨がって均熱シート材99(第17図)が配置され、接着剤又は粘着剤によって付着される。これにより、各盤体92,93,94及び小根太95が連結され、床暖房マット90が構成される。
【0104】
この床暖房マット90を巻くときには、折り線部97に沿って上面側(均熱シート99側)を谷折りする。この際、該折り線部97を構成するスリットが広がるように各盤体92,93,94が屈曲する。
【0105】
この床暖房マット90にあっても、各盤体92,93,94の溝に配置された均熱板のU字部には、折り線部97に沿ってスリット又は開裂用孔列が配置されているので、該床暖房マット90が屈曲するときには、該スリットが広がるようにして、又は孔列に沿ってU字部が開裂して広がるようにして、各均熱板が屈曲する。そのため、この均熱板が床暖房マット90の屈曲を阻害することがない。
【0106】
[第6の実施の形態に係る温調マットとしての床暖房マット110]
第20図は第6の実施の形態に係る温調マットとしての床暖房マット110の平面図、第21図は第20図のXXI−XXI線に沿う断面図である。
【0107】
なお、第20図では均熱シート材の図示が省略されている。また、第20,21図では均熱板の図示が省略されている。
【0108】
この床暖房マット110は、前述の床暖房マット90から小根太95を省略し、複数枚の盤体92,93A,94のみを配列して略長方形状のベース91Aを構築した構成となっている。なお、第20,21図において、第16〜19図と若干構成が異なるが同じ部分に配置されている部材は、第16〜19図で用いられた符号の後に「A」が付された符号で示されている。
【0109】
即ち、この床暖房マット110においては、ベース91Aの長手方向に隣り合う盤体92は、各々の長側辺同士を突き合わせるようにして配置されている。また、このベース91Aの長手方向に隣り合う盤体92の各列に跨がる盤体93Aには、小根太95を受け入れるスリット93aが設けられておらず、該盤体93Aの長手方向の中間付近には、一方の列の盤体92と他方の列の盤体92の長側辺同士の突き合わせ部と一直線状に連続するように、折り線部97が延設されている。
【0110】
なお、第21図に示すように、この実施の形態でも、各折り線部97は、盤体92,93A,94の裏面に形成されたスリットよりなる。
【0111】
この床暖房マット110のその他の構成は、前述の第16〜19図の床暖房マット90と同様である。
【0112】
この床暖房マット110にあっては、ベース91Aの長手方向に隣り合う盤体92の長側辺同士の突き合わせ部と、各盤体92,93A,94の折り線部97とに沿ってベース91Aが屈曲可能となっている。
【0113】
なお、上記の各床暖房マット90,110においては、それぞれ、略長方形の盤体92,93又は93A及び94を組み合わせて略長方形状のベース91,91Aを構成しているが、三角形や台形、平行四辺形など、他の形状の盤体を組み合わせてベースを構成してもよい。また、各盤体同士を連結するための嵌合構造(例えば雄実と雌実とによる嵌合構造)が設けられてもよい。
【0114】
[材質等]
上記各部材の材質の一例として次のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0115】
基板としては例えば発泡ポリプロピレン、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタン等の発泡合成樹脂のほか木材等を用いることができる。気泡としては、断熱性の点から独立気泡のものが好ましい。
【0116】
小根太は木材や釘打ち可能な合成木材が好ましい。
【0117】
均熱板及び均熱シート材はアルミ又は銅が好ましい。
【0118】
温水配管としては、可撓性のポリエチレン等の合成樹脂チューブや銅パイプが例示される。
【0119】
上記実施の形態では床暖房マットを巻くようにしているが、折り畳むようにしてもよい。
【0120】
上記実施の形態は床暖房マットに関するものであるが、本発明の温調マットは、壁、天井等に配置されてもよい。また、温水ではなく、冷水を配管に通水して冷房するようにしてもよい。水以外のオイル、不凍液等の熱媒体を流通させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】第1の実施の形態に係る床暖房マットの平面図である。
【図2】第1図の床暖房マットの一部の分解斜視図である。
【図3】第1図の床暖房マットの一部の分解斜視図である。
【図4】四分円弧形の均熱板の斜視図である。
【図5】床暖房マットの巻回状況を示す斜視図である。
【図6】第2の実施の形態に係る床暖房マットの分解斜視図である。
【図7】(a)図は第6図の均熱板53Aの平面図、(b)図は斜視図、(c)図は(b)図のC−C線断面図である。
【図8】均熱板53Bの斜視図と断面図である。
【図9】均熱板58の平面図と斜視図である。
【図10】均熱板54Aの平面図と斜視図である。
【図11】第3の実施の形態に係る床暖房マットの平面図と断面図である。
【図12】第4の実施の形態に係る床暖房マットの平面図である。
【図13】従来の床暖房マットの平面図である。
【図14】従来の均熱板の斜視図である。
【図15】従来の床暖房マットの巻回状態を示す斜視図である。
【図16】第5の実施の形態に係る温調マットとしての床暖房マット90の平面図である。
【図17】第16図のXVII−XVII線に沿う断面図である。
【図18】床暖房マット90の第16図における右下隅付近の拡大図である。
【図19】第16図のXIX付近の拡大図である。
【図20】第6の実施の形態に係る温調マットとしての床暖房マット90の平面図である。
【図21】第20図のXXI−XXI線に沿う断面図である。
【符号の説明】
【0122】
5 均熱板
5a U字部
5b フランジ部
5s,54a,54b スリット
10,70,90,110 床暖房マット
11〜22、71〜73 基板
31,33,34 溝
40,96 温水配管
41,98 ヘッダー
51,53,54,54A,58,100,101,102 均熱板
60 均熱シート材
91,91A ベース
92,93,93A,94 盤体
95 小根太

【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り線部を有し、該折り線部に沿って屈曲可能なベースと、
該ベースの上面に、該折り線部を横切って連続して設けられた配管収容用の溝と、
該溝に収容されており、且つ該折り線部を横切って連続して引き回されている温調用配管と、
該温調用配管と接するように溝内面からベース上面にかけて配材された均熱板と、
該折り線部を跨いで該ベースの上面に連続して配置され、該ベースの上面に付着された均熱シート材と
を有し、
該均熱板は、該溝内に配置された略U字形断面形状のU字部と、該U字部に連なり、前記ベースの上面に重なるフランジ部とを有している温調マットにおいて、
該折り線部近傍の溝にも該均熱板が配置されており、
該折り線部近傍の溝の該均熱板は、長手方向の一端が該折り線部又はその直近に位置していることを特徴とする温調マット。
【請求項2】
折り線部を有し、該折り線部に沿って屈曲可能なベースと、
該ベースの上面に、該折り線部を横切って連続して設けられた配管収容用の溝と、
該溝に収容されており、且つ該折り線部を横切って連続して引き回されている温調用配管と、
該温調用配管と接するように溝内面からベース上面にかけて配材された均熱板と、
該折り線部を跨いで該ベースの上面に連続して配置され、該ベースの上面に付着された均熱シート材と
を有し、
該均熱板は、該溝内に配置された略U字形断面形状のU字部と、該U字部に連なり、前記ベースの上面に重なるフランジ部とを有している温調マットにおいて、
該折り線部を横切る溝に、該折り線部を跨いで連続して延在する均熱板が配置されており、
この折り線部に跨がって延在する均熱板の前記U字部には、該折り線部に沿ってスリット又は開裂用孔列が設けられていることを特徴とする温調マット。
【請求項3】
請求項1又は2において、前記折り線部は、前記ベースに延設されたスリット又は脆弱部よりなることを特徴とする温調マット。
【請求項4】
請求項1又は2において、前記ベースは、複数枚の盤体を突き合わせて配列したものであり、
少なくとも一部の隣り合う盤体同士の突き合わせ部が前記折り線部となっていることを特徴とする温調マット。
【請求項5】
請求項4において、該盤体は、発泡合成樹脂板又は小根太であることを特徴とする温調マット。
【請求項6】
温調マットのベースに設けられた配管収容用の溝に嵌着される均熱板であって、該溝内に延在して配置される略U字形断面形状のU字部と、該U字部に連なり、該ベースの上面に重なるフランジ部とを有している均熱板において、
該均熱板の延在方向の途中において、該U字部に、該均熱板の延在方向と交叉方向に延在するスリット又は開裂用孔列が設けられていることを特徴とする均熱板。
【請求項7】
請求項6において、該均熱板は直線状に延在しており、前記スリット又は開裂用孔列は、この直線方向と直交方向に延在していることを特徴とする均熱板。
【請求項8】
請求項6において、前記均熱板は、少なくとも一部が湾曲して延在していることを特徴とする均熱板。
【請求項9】
請求項8において、該均熱板は半円状に湾曲して延在しており、
前記スリット又は開裂用孔列は、この均熱板の長手方向の両端を結ぶ直線と直交方向に延在していることを特徴とする均熱板。
【請求項10】
請求項8において、該均熱板は四分円弧状に延在しており、
該均熱板の長手方向の途中の複数位置に前記スリット又は開裂用孔列が設けられており、
各スリット又は開裂用孔列は、それぞれ均熱板の直近の端部の端辺と平行方向に延在していることを特徴とする均熱板。
【請求項11】
請求項2ないし5のいずれか1項において、前記折り線部を横切る溝は、該折り線部を挟んだ一方の側から他方の側まで連続して湾曲しており、
この湾曲した溝に請求項8に記載の均熱板が嵌着され、該折り線部に沿って前記スリット又は開裂用孔列が配置されていることを特徴とする温調マット。
【請求項12】
請求項11において、前記折り線部を横切る溝は、半円形に延在しており、
この溝に請求項9に記載の均熱板が嵌着されていることを特徴とする温調マット。
【請求項13】
請求項11において、前記折り線部を横切る溝は、四分円弧形に延在しており、
この溝に請求項10に記載の均熱板が嵌着されていることを特徴とする温調マット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2008−157562(P2008−157562A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−347977(P2006−347977)
【出願日】平成18年12月25日(2006.12.25)
【出願人】(000236159)三菱化学産資株式会社 (101)
【Fターム(参考)】