説明

湿度センサ

【課題】静電容量値に関するヒステリシスを低減して、加湿時及び除湿時において測定値が相違しない静電容量式湿度センサを提供すること。
【解決手段】基板1と、基板1の一方の面に離間して対向するように形成された一対の電極2、3と、基板1の一方の面に形成され、一対の電極2、3のそれぞれと電気的に接続されて一対の電極2、3間に生じる静電容量に応じた電気信号を取り出すパッド2a、3aと、一対の電極2、3及びパッド2a、3aが形成された基板1の一方の面の全面を覆うように形成され、雰囲気の湿度に応じて誘電率が変化する感湿膜4と、を備え、雰囲気の湿度に応じて変化する一対の電極2、3間の静電容量値に基づいて、雰囲気の湿度を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一対の電極間に発生する静電容量の変化に基づいて、雰囲気中の湿度を検出する静電容量式湿度センサに関する。
【背景技術】
【0002】
雰囲気中の湿度を電極間の静電容量の変化によって検出する静電容量式湿度センサが、例えば、特開2002−243690号公報(特許文献1)に開示されている。
【0003】
図6(a)は、特許文献1に開示された従来の静電容量式湿度センサ50の概略構成を示す斜視図である。
【0004】
図6(a)に示すように、特許文献1に開示された静電容量式湿度センサ50は、基板1、基板1の一方の面に櫛歯状に形成された一対の電極2、3、電極2、3に電気的に接続されたパッド2a、3a、感湿膜4を備える。一対の電極2、3及びその間の部分は、感湿膜4で覆われている。また、パッド2a及び3aは、感湿膜4とは異なる材質の電極保護剤5で覆われている。
【特許文献1】特開2002−243690号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、図6(a)に示す静電容量式湿度センサ50を用いて雰囲気湿度を測定すると、図6(b)に示すように、雰囲気湿度の上昇時(加湿時)における電極間の静電容量値と雰囲気湿度の低下時(除湿時)における電極間の静電容量値とが相違する現象(静電容量値に関するヒステリシス)が発生することがある。なお、図6(b)において、縦軸は下に向かうほど、静電容量値が増加することを示している。
【0006】
静電容量値に関するヒステリシスが大きくなると、雰囲気中の湿度が同一であったとしても、加湿時と除湿時とでは、静電容量式湿度センサが測定する湿度の測定値は相違することとなる。例えば、図6(b)において、湿度が80%の時に相違が顕著である。このような測定値の相違は、静電容量式湿度センサの測定誤差となり好ましくない。そこで、本発明は以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、静電容量値に関するヒステリシスを低減することができる静電容量式湿度センサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らの知見によると、図6(b)に示すような静電容量値に関するヒステリシスの発生要因は、概ね以下の通りである。
【0008】
すなわち、図6(a)に示す静電容量式湿度センサ50において、基板1、電極2と3との間を覆うように形成された感湿膜4、パッド部2bと3bとを覆うように形成された電極保護剤5、の3つの部材は、雰囲気中の湿気に対する吸湿放湿特性が全て異なる。したがって、これらが互いに近傍に配置されると吸湿時や放湿時において、互いに影響を及ぼすと考えられる。
【0009】
例えば、基板1や電極保護剤5が感湿膜4よりも吸湿放湿しやすい特性を備えていると、加湿時において、基板1や電極保護剤5が雰囲気中の湿気を吸湿する。すると、感湿膜4の相対湿度は増加しにくくなり、結果として電極部2及び3間の静電容量は増加しにくくなる。また、除湿時において、基板1や電極保護剤5は吸湿した湿気を雰囲気中に放湿する。すると、感湿膜4の相対湿度は減少しにくくなり、結果として電極部2及び3間の静電容量は減少しにくくなる。このようにして、加湿時及び除湿時における静電容量値に関するヒステリシスが発生すると考えられる。
【0010】
そこで、このような静電容量値に関するヒステリシスの発生を防ぐべく、請求項1に記載の静電容量式湿度センサは、基板と、基板の一方の面に離間して対向するように形成された一対の電極と、基板の一方の面に形成され、一対の電極のそれぞれと電気的に接続されて一対の電極間に生じる静電容量に応じた電気信号を取り出すパッドと、一対の電極及びパッドが形成された基板の一方の面を全面覆うように形成され、雰囲気の湿度に応じて誘電率が変化する感湿膜と、を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項1に記載された静電容量式湿度センサによれば、一対の電極が形成された基板の一方の面の全面を覆うように感湿膜が形成されている。これにより、基板の一方の面は雰囲気に直接晒されなくなるので、一対の電極間に発生する静電容量の変化は、感湿膜の吸湿放湿特性のみにほぼ依存することとなる。したがって、加湿時及び除湿時における静電容量値に関するヒステリシスを低減することができる。
【0012】
請求項2に記載の静電容量式湿度センサは、基板の他方の面が、感湿膜で覆われていることを特徴とする。また、請求項3に記載の静電容量式湿度センサは、基板の側面が、感湿膜で覆われていることを特徴とする。これにより、加湿時及び除湿時における静電容量値に関するヒステリシスをさらに低減することができる。
【0013】
請求項4、5に記載の発明は、パッケージタイプの静電容量式湿度センサに関するものである。請求項4に記載の静電容量式湿度センサは、底壁部及び側壁部で囲まれた空間が形成されたパッケージをさらに備え、基板は、一対の電極及びパッドが形成された基板の一方の面の全面を覆った感湿膜が雰囲気に晒されるように、底壁部に配置されることを特徴とする。これにより、パッケージタイプの静電容量式湿度センサにおいても、加湿時及び除湿時における静電容量値に関するヒステリシスを低減することができる。
【0014】
請求項5記載の静電容量式湿度センサは、底壁部及び前記側壁部が、感湿膜で覆われていることを特徴とする。これにより、パッケージが有する吸湿放湿特性の影響も排除でき、加湿時及び除湿時における一対の電極間に発生する静電容量の変化は、感湿膜の吸湿放湿特性にほぼ依存する。したがって、パッケージタイプの静電容量式湿度センサにおいても、加湿時及び除湿時における静電容量値に関するヒステリシスをさらに低減することができる。
【0015】
請求項6に記載の静電容量式湿度センサは、感湿膜は、ポリイミド樹脂からなることを特徴とする。感湿膜としてはポリイミド樹脂を用いることができる。
【0016】
請求項7に記載の静電容量式湿度センサは、一対の電極は、櫛歯形状をなし、互いに噛み合うように配置されていることを特徴とする。このように、一対の電極の形状をそれぞれ櫛歯状とし、互いに噛み合うように対向して形成することにより、一対の電極間の対向面積を大きくでき、これに伴って検出する静電容量の変化量を大きくすることができる。これにより、基板のサイズをより小さな面積としつつ、必要な静電容量の変化量を効率的に確保することができる。
【0017】
請求項8に記載の静電容量式湿度センサは、感湿膜は、スピンコート法、印刷法、インクジェット法のいずれかにより形成されることを特徴とする。このような手法を用いて感湿膜を形成することにより、膜厚が薄く均一な感湿膜を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、各図において同一、もしくは、均等である部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0019】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態における静電容量式湿度センサ10を、図1、図2に基づいて説明する。図1は本実施形態における静電容量式湿度センサ10の概略構成を示す斜視図である。図2は加湿時及び除湿時における静電容量式湿度センサ10の静電容量値の変化を示すグラフである。なお、図2において、縦軸は下に向かうほど、静電容量値が増加することを示している。
【0020】
本実施形態における静電容量式湿度センサ10は、図1に示すように、一方の面に一対の電極2、3が形成された基板1と一対の電極2、3が形成された基板1の一方の面の全面を覆うように形成された感湿膜4とを含んで構成されている。基板1は、例えば、セラミック基板であり、基板1の一方の面には、図示しない酸化シリコン膜などの絶縁膜が形成されている。
【0021】
一対の電極2、3は、この図示しない絶縁膜上に対向するように形成されており、コンデンサを構成する。また、一対の電極2、3の端部には、一対の電極2、3とそれぞれ電気的に接続されたパッド2a、3aが形成されている。したがって、一対の電極2、3の間に生じる静電容量に応じた電気信号をパッド2a、3aから取り出すことができる。なお、本実施形態における静電容量式湿度センサ10は、このパッド2a、3aを介して、出力を補正する補正回路や静電容量の変化量を検出するための信号処理回路等と電気的に接続されている。
【0022】
ところで、一対の電極2、3の形状は特に限定されるものではないが、本実施形態における静電容量式電流センサ10においては、一対の電極2、3の形状として櫛歯形状を採用し、互いに噛み合うように配置する。これにより、一対の電極2、3の配置面積を小さくしつつ、互いに対向する面積を大きくすることができる。したがって、雰囲気中の湿度変化に伴って変化する一対の電極2、3との間に発生する静電容量の変化量が大きくなり、本実施形態における静電容量式湿度センサ10の感度が向上する。
【0023】
一対の電極2、3は、例えば、アルミ、銅、金、白金等の低抵抗金属材料を基板1上に蒸着やスパッタリング等の手法によって付着させ、その後、フォトリソグラフィー処理により、櫛歯状パターンにパターニングすることによって形成される。本実施形態における静電容量式湿度センサ10おいて、電極2及び3は、アルミを用いて形成されている。また、一対の電極2、3は、導電性ペーストを印刷することによっても形成することができる。
【0024】
一対の電極2、3を覆うように、窒化シリコン膜からなる保護膜(図示せず)が形成されている。保護膜としての窒化シリコン膜は、例えば、プラズマCVD法等により、基板1上の各部においてほぼ同じ厚さをもつように堆積形成される。ただし、一対の電極2、3が水分に対する耐食性がある場合には、保護膜としての窒化シリコン膜を形成しなくてもよい。
【0025】
感湿膜4は、吸湿性の高分子有機材料よりなり、具体的には、ポリイミドや酪酸酢酸セルロース等(本実施例では、ポリイミドを使用)によって構成されている。また、感湿膜4は、雰囲気中の湿度に応じて誘電率が変化する膜であり、ポリイミド系ポリマーを、例えば、スピンコート法、印刷法、インクジェット法等の手法を用いて基板1に塗布した後、硬化することにより、膜厚を薄く、且つ均一に形成することができる。
【0026】
感湿膜4は、雰囲気に晒されており、感湿膜4中に雰囲気中の湿気(水分)が浸透すると、水分は誘電率が大きいため、感湿膜4は浸透した水分量に応じて誘電率が変化する。すると、感湿膜4を誘電体の一部として一対の電極2、3によって構成されるコンデンサの静電容量が変化する。感湿膜4に含まれる水分量は、雰囲気中の湿度に応じて変化するため、一対の電極2、3の間の静電容量から雰囲気中の湿度を検出することができる。
【0027】
ところで、上述したとおり、感湿膜4の近傍に感湿膜4とは異なる吸湿放湿特性を備えた部材が雰囲気に晒されるように配置されていると、感湿膜4の水分量(相対湿度)は、このような部材に影響を受けて、雰囲気中の湿度を正確に反映したものとはならない。
【0028】
そこで、本実施形態における静電容量式湿度センサ10は、図1に示すように、一対の電極2、3が形成された基板1の一方の面の全面を覆うとともに、その膜厚が均一となるように感湿膜4を形成した。
【0029】
このように感湿膜4を形成すれば、感湿膜4とは異なる吸湿放湿特性を備えた基板1の一方の面が雰囲気に晒されることはない。これにより、加湿時及び除湿時における一対の電極2、3間に発生する静電容量の変化は感湿膜4の吸湿放湿特性にほぼ依存することとなる。
【0030】
したがって、本実施形態における静電容量式湿度センサ10は、図2に示すように、加湿時において検出した電極間の静電容量値と除湿時において検出した電極間の静電容量値とがほぼ等しくなり、静電容量値に関するヒステリシスを低減することができる。
【0031】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態における静電容量式湿度センサ20を、図3に基づいて説明する。図3は本実施形態における静電容量式湿度センサ20の概略構成を示す斜視図である。本実施形態における静電容量式湿度センサ20は、一方の面に一対の電極2、3が形成された基板1と感湿膜4とを含んで構成されている。
【0032】
本実施形態における静電容量式湿度センサ20は、図3に示すように、一対の電極2、3が形成された基板1の全面、及び基板1の他方の面の全面を覆うように感湿膜4を形成した。
【0033】
このように感湿膜4を形成すれば、感湿膜4とは異なる吸湿放湿特性を備えた基板1の一方の面、及び他方の面が雰囲気に晒されることはない。これにより、加湿時及び除湿時における一対の電極2、3間に発生する静電容量の変化は感湿膜4の吸湿放湿特性にほぼ依存することとなる。
【0034】
したがって、本実施形態における静電容量式湿度センサ20は、加湿時において検出した電極間の静電容量値と除湿時において検出した電極間の静電容量値とがほぼ等しくなり、静電容量値に関するヒステリシスを低減することができる。
【0035】
(第3の実施形態)
本発明の第3実施形態における静電容量式湿度センサ30を、図4に基づいて説明する。図4は本実施形態における静電容量式湿度センサ30の概略構成を示す斜視図である。本実施形態における静電容量式湿度センサ30は、一方の面に一対の電極2、3が形成された基板1と感湿膜4とを含んで構成されている。本実施形態における静電容量式湿度センサ30は、図4に示すように、一対の電極2、3が形成された基板1の一方の面の全面及び基板1の他方の面の全面を覆うように感湿膜4を形成するとともに、基板1の側面全面を覆うように感湿膜4を形成した。
【0036】
このように感湿膜4を形成すれば、感湿膜4とは異なる吸湿放湿特性を備えた基板1の一方の面、他方の面、及び側面が雰囲気に晒されることはない。これにより、加湿時及び除湿時における一対の電極2、3間に発生する静電容量の変化は感湿膜4の吸湿放湿特性にほぼ依存することとなる。
【0037】
したがって、本実施形態における静電容量式湿度センサ30は、加湿時において検出した電極間の静電容量値と除湿時において検出した電極間の静電容量値とがほぼ等しくなり、静電容量値に関するヒステリシスを低減することができる。
【0038】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態における静電容量式湿度センサ40を、図5(a)、(b)に基づいて説明する。図5(a)は、静電容量式湿度センサ40の概略構成を示す上面図である。図5(b)は、図5(a)示したイ−イ線における断面図である。
【0039】
本実施形態における静電容量式湿度センサ40は、図5(a)に示すように、一方の面に一対の電極2、3が形成された基板1、感湿膜4、パッケージ6を含んで構成されている。基板1は、例えば、セラミック基板であり、基板1の一方の面には、図示しない酸化シリコン膜などの絶縁膜が形成されている。
【0040】
一対の電極2、3は、この図示しない絶縁膜上に対向するように形成されており、コンデンサを構成する。また、一対の電極2、3の端部には、一対の電極2、3とそれぞれ電気的に接続されたパッド2a、3aが形成されている。パッド2b及び3bは、パッケージ6に埋め込み形成された外部端子7と図示しない配線で電気的に接続されている。したがって、一対の電極2、3の間に生じる静電容量に応じた電気信号を外部端子7から取り出すことができる。なお、本実施形態における静電容量式湿度センサ40は、外部端子7を介して、出力を補正する補正回路や静電容量の変化量を検出するための信号処理回路等と電気的に接続されている。
【0041】
パッケージ6は、熱可塑性のポリウレタンや熱可塑性プラスチック、若しくはセラミック等からなる。図5(b)に示すように、パッケージ6の内側には、底壁部6b及び側壁部6cで囲まれた空間6aが形成されており、イ−イ線における断面はほぼ凹型の形状である。基板1は一対の電極2、3及びパッド2a、3aが形成されている一方の面が雰囲気に晒されるように、パッケージ6の底壁部6aに配置されている。
【0042】
本実施形態における静電容量式湿度センサ40は、図5(a)に示すように、一対の電極2、3が形成された基板1の全面を覆うように感湿膜4を形成するとともに、図5(b)に示すように、パッケージ6の空間6a側の底壁部6b、及び側壁部6cを覆うように感湿膜4を形成した。
【0043】
このように感湿膜4を形成すれば、感湿膜4とは異なる吸湿放湿特性を備えた基板1の一方の面、他方の面、及び側面、さらには、パッケージ6の底壁部6b、及び側壁部6cが雰囲気に晒されることなない。これにより、加湿時及び除湿時における一対の電極2、3間に発生する静電容量の変化は感湿膜4の吸湿放湿特性にほぼ依存することとなる。
【0044】
したがって、本実施形態における静電容量式湿度センサ40は、加湿時において検出した電極間の静電容量値と除湿時において検出した電極間の静電容量値とがほぼ等しくなり、静電容量値に関するヒステリシスを低減することができる。
【0045】
以上、本発明を実施するための最良の形態について説明したが、本発明は上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、数々の変形実施が可能である。また、本発明のうち従属請求項に係る発明においては、従属先の請求項の構成要件の一部を省略する構成とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1の実施形態における静電容量式湿度センサ10である。
【図2】静電容量式湿度センサ10の静電容量値の変化を示すグラフである。
【図3】本発明の第2の実施形態における静電容量式湿度センサ20である。
【図4】本発明の第3の実施形態における静電容量式湿度センサ30である。
【図5】本発明の第4の実施形態における、静電容量式湿度センサ40である。(a)は上面図、(b)は断面図である。
【図6】(a)は従来の静電容量式湿度センサ50であり、(b)はその静電容量値の変化を示したグラフである。
【符号の説明】
【0047】
1・・・基板、2,3・・・電極、4・・・感湿膜、5・・・電極保護剤、6・・・パッケージ、7・・・外部端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の一方の面に離間して対向するように形成された一対の電極と、
前記基板の一方の面に形成され、前記一対の電極のそれぞれと電気的に接続されて前記一対の電極間に生じる静電容量に応じた電気信号を取り出すパッドと、
前記一対の電極及び前記パッドが形成された前記基板の一方の面の全面を覆うように形成され、雰囲気の湿度に応じて誘電率が変化する感湿膜と、を備えることを特徴とする静電容量式湿度センサ。
【請求項2】
前記基板の他方の面が、前記感湿膜で覆われていることを特徴とする請求項1に記載の静電容量式湿度センサ。
【請求項3】
前記基板の側面が、前記感湿膜で覆われていることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電容量式湿度センサ。
【請求項4】
底壁部及び側壁部で囲まれた空間が形成されたパッケージをさらに備え、
前記基板は、前記一対の電極及び前記パッドが形成された前記基板の一方の面の全面を覆った前記感湿膜が前記雰囲気に晒されるように、前記底壁部に配置されることを特徴とする請求項1〜3にいずれかに記載の静電容量式湿度センサ。
【請求項5】
前記底壁部及び前記側壁部が、前記感湿膜で覆われていることを特徴とする請求項4に記載の静電容量式湿度センサ。
【請求項6】
前記感湿膜は、ポリイミド樹脂からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の静電容量式湿度センサ。
【請求項7】
前記一対の電極は、櫛歯形状をなし、互いに噛み合うように配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の静電容量式湿度センサ。
【請求項8】
前記感湿膜は、スピンコート法、印刷法、インクジェット法のいずれかにより形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の静電容量式湿度センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−155556(P2007−155556A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−352666(P2005−352666)
【出願日】平成17年12月6日(2005.12.6)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】