説明

溶銑の脱硫方法

【課題】溶銑S濃度を正確に推定して、CaOを含む脱硫材の使用量を低減することができる溶銑の脱硫方法を提供する。
【解決手段】CaOを主体とする脱硫材を、溶銑中に吹き込むか、又は、溶銑表面に添加して溶銑の脱硫を行う脱硫方法において、(i)脱硫前、溶銑のAlを0.015〜0.04質量%に調整し、(ii-1)酸素濃度センサーで、脱硫処理開始前と脱硫処理途中の少なくとも2回、溶銑の酸素活量を測定し、(ii-2)測定値の変化量に基づいて、溶銑のS濃度を推定し、その後の脱硫処理に使用する脱硫材の量を算出することを特徴とする溶銑の脱硫方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高清浄鋼の溶製方法、詳しくは、鋼製造時、転炉装入前の溶銑段階で脱硫を行なう溶銑の脱硫方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
加工性の良好な高張力鋼や高強度ラインパイプ、高強度厚板等では、不純物としてのS濃度を極力低減することが望まれている。S量の低減、即ち、脱硫は、溶銑段階で行なうことが効率的であり、製造コスト上有利であるので、溶銑脱硫が広く行なわれている。
【0003】
脱硫の際、一般に使用する脱硫材は、CaOを主体とする脱硫材であるが、CaO主体の脱硫材を用いる場合、固体状態で脱硫反応が進行するので、脱硫効率は悪く、Sと結合するCaOの割合は、数%と非常に低い。このため、MgやAlを、CaOと併用する技術が、例えば、特許文献1及び2に開示されている。しかし、MgやAlの添加量が多くなれば、脱硫コストが高くなるという問題がある。
【0004】
脱硫処理中の溶銑S値を把握することができれば、その後の脱硫材添加量を適正量に絞ることができるので、コスト的に有利になると考えられる。このためには、溶銑中S濃度を、脱硫処理中に、迅速に測定する技術が必要となり、例えば、特許文献3には、MnO−MnSセンサーを用いて脱硫を行う脱硫方法が開示されている。
【0005】
しかし、この方法では、脱硫前の溶銑S値が解るだけであり、脱硫の進行に伴う脱硫状態の変化に関する情報は得られないので、脱硫結果が大きくばらつく恐れがある。また、MnO−MnSセンサーの場合、溶銑Siが高いと、MnOが、Siによって還元されて、MnO−SiO2が生成するので、溶銑S濃度を正確に測定することが難しくなり、正確なS値を算出することが困難となる。
【0006】
CaOを主体とする脱硫材を用いる場合、CaSはMnSより非常に安定であるので、MnSが十分に生成する保証はなく、結局、脱硫中に正確なS濃度を測定することは困難である。
【0007】
上記方法では、酸素活量(酸素濃度と関係がある)を測定し、酸素活量をS活量(S濃度に関係がある)に換算しているが、溶銑中の酸素濃度は、溶銑上に存在するスラグの影響等を受けるので、通常、酸素活量は大きくばらつく。したがって、常に正確な溶銑S濃度を求めることは難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平05−140626号公報
【特許文献2】特開昭54−037020号公報
【特許文献3】特開平05−078725号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述したように、良加工性高張力鋼や高強度ラインパイプ、高強度厚板等では、鋼の不純物としてのSの濃度が極力低いことが望まれている。それ故、鋼製造時、転炉前の溶銑段階で脱硫を行うが、脱硫に使用するCaOを含む脱硫材の使用量を低減するとともに、脱硫反応の進行状態を把握し、その後の脱硫を効率的に行なうため、溶銑中のS濃度を、連続的に正確に測定する必要ある。
【0010】
しかし、従来のS濃度センサーでは、センサー原理の問題や、測定時期の問題、また、溶銑中酸素濃度のばらつきの問題で、正確なS濃度を測定することが難いという問題があった。そこで、本発明は、上記問題点に鑑み案出されたもので、溶銑S濃度を正確に推定して、CaOを含む脱硫材の使用量を低減することを課題とし、該課題を解決する溶銑の脱硫方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決する本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)CaOを主体とする脱硫材を、溶銑中に吹き込むか、又は、溶銑表面に添加して溶銑の脱硫を行う脱硫方法において、
(i)脱硫前、溶銑のAlを0.015〜0.04質量%に調整し、
(ii-1)酸素濃度センサーで、脱硫処理開始前と脱硫処理途中の少なくとも2回、溶銑の酸素活量を測定し、
(ii-2)測定値の変化量に基づいて、溶銑のS濃度を推定し、その後の脱硫処理に使用する脱硫材の量を算出する、
ことを特徴とする溶銑の脱硫方法。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、溶銑脱硫反応の進行状態が解り、その後に使用すべき脱硫材の量を、正確に算出することができる。その結果、CaO資源の無駄使いを減らすとともに、生成する脱硫スラグの量を低減することができるので、環境に負荷をかけない条件で、溶銑の脱硫を、効率よく進行させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】脱硫中の推定S濃度と実測S濃度の関係を示す図である。
【図2】脱硫中の推定S濃度と実測S濃度の相関係数R2と、Al濃度の関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明者らは、まず、S濃度を推定する手段として、溶銑脱硫中の酸素濃度変化を測定することを検討した。CaOを主体とする脱硫材による脱硫反応は、以下の通りである。
CaO+=CaS+ ・・・(1)
ここで、元素に付した下線は、元素が溶銑中に含まれていることを意味する。
【0015】
この式より、溶銑中のSがCaSとなって脱硫された量と、OがCaOから放出されて溶銑中の酸素が増加する量が比例関係にあることが解る。
【0016】
しかし、脱硫反応で発生した酸素は、溶銑中のCやSiと反応して、COやSiO2を生成するので、溶銑中の酸素濃度を測定しても、脱硫による酸素の増加量を正確に把握することはできない。
【0017】
そこで、本発明者らは、脱硫前に、溶銑中にAlを添加することを考えた。溶銑中に適量のAlが存在すると、酸素濃度は、Alによって規定されるようになる。そして、脱硫により酸素量が増えると、溶銑中のAlと平衡する酸素濃度になるまで生じた酸素の一部がAlと結合してAl23となる。
【0018】
酸素とAlは一定の比率で結合しAl23となるので、脱硫処理前と脱硫処理途中の酸素量を測定すれば、Alと反応してAl23となった酸素量を推定することができ、その結果、脱硫処理によって生じた酸素量を把握することができ、脱硫量が推定できることになる。
【0019】
酸素濃度測定に用いた酸素センサーは、Mo/MoOを副電極に用いたZrO2−MgO固体電解質であり、非常に低い濃度まで酸素を測定できるのが特徴である。ZrO2−MgO固体電解質センサーで得られるのは起電力であり、これを、センサーに特有の換算式で酸素活量を得ることができる。なお、溶銑中では、酸素濃度と酸素活量とは比例関係にある。
【0020】
以上の考えに基づいて、実プロセスにおいて、溶銑脱硫前のS濃度と、脱硫処理中のS濃度を、サンプリング試料を分析し、また、脱硫前の酸素活量と、脱硫処理中の酸素活量を、ZrO2−MgO固体電解質で測定した。前述したように、酸素センサーで得た起電力を、センサーに特有の式で、酸素活量に換算する。脱硫処理中のS濃度は、以下の式の展開で求めることができる。
【0021】
溶銑脱硫時のS変化量を以下のように表す。
ΔS=S1−S2 ・・・(2)
(1)式より、S変化と酸素変化のモル数は等しいので、重量で表すと、(3)式となる。
ΔS=−(32/16)ΔO ・・・(3)
【0022】
Al脱酸平衡式は、(4)式のように表せる。
Al2×aO3=K ・・・(4)
【0023】
また、Al脱酸平衡のマスバランス変化から、(5)式が得られる。
ΔO=(O1−O2)−(48/54)(Al1−Al2) ・・・(5)
【0024】
上記(4)式より、
Al=(K/aO30.5 ・・・(6)
が得られ、Al濃度はAl活量とほぼ等しいので、
Al=aAl ・・・(7)
である。
【0025】
溶銑中での酸素濃度と酸素活量の関係は、以下のように表せる。
O=7.1×aO ・・・(8)
【0026】
したがって、脱硫による酸素変化量は、
ΔO=(O1−O2)−(48/54)×((K/aO130.5−(K/aO230.5
・・・(9)
【0027】
酸素センサー測定時のS濃度は、以下のようになる。
2=S1−ΔS ・・・(10)
=S1+(32/16)ΔO ・・・(11)
=S1+(32/16)×{(O1−O2)−(48/54)×((K/aO130.5 −(K/aO230.5)} ・・・・・(12)
=S1+(32/16)×{7.1×(aO1−aO2)−(48/54)×((K/ aO130.5−(K/aO230.5)} ・・・・・(13)
【0028】
<式中記号の説明>
1:脱硫処理前のS濃度(一般に溶銑成分として分析される主要元素の一部)(質量 %)
2:脱硫処理途中の酸素測定時のS濃度(質量%)
1:脱硫処理前の酸素濃度(質量%)
2:脱硫処理途中の酸素濃度(質量%)
Al1:脱硫処理前のAl濃度(質量%)
Al2:脱硫処理途中のAl濃度(質量%)
O:酸素活量
Al:Al活量
K:Al脱酸平衡の定数
【0029】
溶銑成分の代表値を表1に示す。
【0030】
【表1】

【0031】
S濃度測定時の溶銑温度は、1370〜1420℃の範囲とした。なお、測定の際、脱硫前の酸素濃度のばらつきが小さくなるよう、Alを0.02質量%添加した。試験結果を、図1に示す。図より、脱硫処理前と脱硫処理中のS濃度変化ΔSobsと酸素センサーで測定したO濃度から計算で求めたS濃度変化予測値ΔScalは対応関係にあることが解る。
【0032】
次に、脱硫前のAl濃度を大きく変化させて、同様の測定を行なった。図1と同様に、S濃度変化実測値ΔSobsと、酸素センサーで測定したO濃度から計算で求めたS濃度変化予測値ΔScalをプロットし、相関係数R2を求めた。結果を図2に示す。
【0033】
脱硫処理前と脱硫処理中のS濃度の実測値と予測値の相関係数R2は、Al濃度が0.015質量%から0.04質量%の範囲では良好であるが、0.015質量%未満、そして、0.04質量%より大きい場合には、相関係数R2が小さくなることが解る。
【0034】
本発明の作用について説明する。S濃度推定のために酸素センサーを用いた理由は、以下の通りである。(1)式に示したように、CaOを主体とする脱硫材を用いた場合の脱硫反応では、CaSが生成する際にCaOの酸素を分離・放出する。
【0035】
したがって、脱硫の進行に伴い、溶銑中の酸素濃度が高くなる。この溶銑中の酸素増加量を酸素センサーによる測定で捉えることで、S濃度の変化量を推定することができる。このような考えは、図1のS濃度変化の実測値と予測値の対応関係から明らかである。
【0036】
次に、溶銑脱硫を行なう前に、溶銑中のAl濃度を0.015〜0.04質量%とするのは、酸素濃度測定によるS濃度の推定をより正確に行なうことができるように、Al脱酸平衡を用いるためである。また、脱硫前の溶銑酸素濃度のばらつきを小さくする効果もある。これにより、その後の溶銑酸素濃度測定によるS濃度推定の精度が向上する。
【0037】
Al濃度の下限を0.015質量%としたのは、図2に示すように、Al:0.015質量%以上で、脱硫処理前と脱硫処理中のS濃度変化の実測値と推定値の対応関係のばらつきが小さいからである。Al濃度が低すぎると、脱硫時に生成した酸素が、溶銑中のCやSiと反応するので、S濃度の推定が困難となる。
【0038】
Al濃度上限を0.04質量%としたのは、同じく図2に示すように、0.04質量%以下で、脱硫処理前と脱硫処理中のS濃度変化の実測値と推定値の対応関係のばらつきが小さいからである。Al濃度が高すぎると、Alによる脱酸のために、酸素濃度が極端に低くなり、酸素センサーの測定の精度が悪くなる。
【0039】
脱硫処理開始前と脱硫処理途中の少なくとも2回、酸素濃度センサーで、溶銑中の酸素濃度を測定する。これは、酸素濃度の絶対値では、S濃度を正確に求めることができないからである。(13)式の関係からも、少なくとも2回の酸素測定が必要になる。
【0040】
脱硫開始前の酸素測定の時期は、前述のAl添加の後であるが、Al添加後1分以上、溶鋼をガス流動攪拌や機械的攪拌で攪拌し、その後、測定することが望ましい。脱硫開始までの経過時間は、特に定めない。脱硫処理途中の酸素濃度測定は、原則、脱硫処理中のどの時期でも構わないが、脱硫処理時間全体の後半以降に測定することが、脱硫の進行状態を適確に把握できるという点で望ましい。
【0041】
2回の測定で得た酸素濃度起電力測定値から、溶銑のS濃度を推定する方法は、以下の通りである。
【0042】
起電力から酸素活量を求める換算式は、センサーの種類により異なる。今回のMo/MoOを副電極に用いたZrO2−MgO固体電解質の場合は、以下の式により換算する。
【0043】
E=(RT/F)×ln{(PO2(ref)1/4+Pe1/4)/(aO/Ko1/2+Pe1/4)} ・・・(14)
logPe=20.40−6.45×104/T ・・・(15)
log{PO2(ref)}=8.84−3.01×104/T ・・・(16)
o=exp{(−28000−0.69T)/1.987T} ・・・(17)
【0044】
<式中記号の説明>
E:酸素センサー起電力(mV)
R:気体定数、T:絶対温度(K)、F:ファラデー定数
O2:溶鉄の酸素分圧(atm)
e:イオン伝導と電子伝導が等しくなる酸素活量(atm)
O:酸素活量
Ko:溶鉄への酸素ガス溶解の平衡定数
ref:参照電極
【0045】
次に、得られた酸素活量からS濃度を推定するためには、(13)式を用いる。
2=S1+(32/16)×{7.1×(aO1−aO2)−(48/54)×((K/ aO130.5−(K/aO230.5)} ・・・(13)
この式の説明は、前述の通りである。ここで、K=5×10-17とした。
【0046】
また、得られた脱硫処理途中の溶銑S値に基づいて、その後の脱硫材の使用量算出する方法は、脱硫プロセスや脱硫材の種類により大きく異なる。使用している脱硫工程での脱硫量と脱硫材使用量の関係を予め求めておき、その関係にしたがって算出するのがよい。
【0047】
本発明を適用する溶銑脱硫プロセスは、どのようなものであってもよい。例えば、溶銑鍋内の溶銑中に不活性ガスとともに脱硫材を吹き込む方法や、溶銑上に粉体を吹き付け、又は、上置きする方法、さらに、機械的に攪拌する方法でもよい。
【0048】
以上述べたように、本発明によれば、溶銑脱硫反応の進行状態が解り、その後に使用すべき脱硫材の量が過剰にならないように算出することができる。その結果、CaO資源の無駄使いを減らし、生成する脱硫スラグの量を低減する等、環境に負荷をかけない条件で脱硫を、効率よく進行させることが可能となる。
【実施例】
【0049】
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
【0050】
(実施例)
実機において、360t容量の溶銑鍋を用いて、耐火物ランスを浸漬して、Nガスとともに、脱硫材を溶銑中へ吹き込む試験を行なった。代表的な溶銑条件は、表1に示すとおりである。
【0051】
試験条件を表2に示す。脱硫前の溶銑にAlを添加した後(添加しない水準は、そのまま)、酸素センサーで、溶銑の酸素活量を測定し、脱硫処理を開始して3〜3.5分後に酸素センサーで、脱硫処理途中の溶銑の酸素活量を測定した。それらの結果から、2回目の酸素センサーでの測定時点のS濃度を推定し、脱硫材の追加投入量を決定して、脱硫処理を行った。
【0052】
【表2】

【0053】
脱硫処理前の溶銑のAl濃度とS濃度は、蛍光X線分析法で測定した。また、脱硫途中に、酸素センサーによる測定と同時にサンプリングを行い、S濃度の実測値を、蛍光X線分析法で測定した。酸素センサー値からのS値の予測には、(13)式を用いた。
【0054】
実機試験の水準及び結果を表3に示す。
【0055】
【表3】

【0056】
発明例1〜5のいずれにおいても、本発明によって推定したS値は実測値とよく合致しており、その結果に基づいて指示した追加CaO量により、終点S値が10ppmまで低下した。その際の全CaO原単位も、2.7〜3.2kg/tと低位で安定した。
【0057】
一方、比較例1〜6のいずれにおいても、終点S値が高い、又は、全CaO原単位が大きい結果となった。即ち、比較例1では、脱硫前にAlを添加しないため、酸素センサーで測定した酸素値を推定式に使えないので、追加CaO量を決められずゼロとしたため、終点S値が高くなった。
【0058】
比較例2では、脱硫前のAl添加量が少なすぎたために、酸素値が高くなり、脱硫が実際より進んだと推定して、追加CaOを少なくしたために、終点Sが高くなった。比較例3では、脱硫前のAl添加量が多すぎて、Alが脱硫で生じた酸素と結合したため、酸素濃度が低く見積もられて、推定S値が高くなり、CaOを多量に追加する結果となった。
【0059】
比較例4〜6では、本発明によるS推定を行なわなかったので、過剰にCaOを添加する結果となった。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明によれば、溶銑の脱硫工程で、溶銑脱硫反応の進行状態が解り、その後に使用すべき脱硫材の量を、過剰にならないように、正確に算出することができる。その結果、CaO資源の無駄使いを減らすとともに、生成する脱硫スラグの量を低減することができるので、環境に負荷をかけない条件で、脱硫を、効率よく進行させることが可能となる。よって、本発明は、鉄鋼産業において利用可能性が高いものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
CaOを主体とする脱硫材を、溶銑中に吹き込むか、又は、溶銑表面に添加して溶銑の脱硫を行う脱硫方法において、
(i)脱硫前、溶銑のAlを0.015〜0.04質量%に調整し、
(ii-1)酸素濃度センサーで、脱硫処理開始前と脱硫処理途中の少なくとも2回、溶銑の酸素活量を測定し、
(ii-2)測定値の変化量に基づいて、溶銑のS濃度を推定し、その後の脱硫処理に使用する脱硫材の量を算出する、
ことを特徴とする溶銑の脱硫方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−41598(P2012−41598A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−183093(P2010−183093)
【出願日】平成22年8月18日(2010.8.18)
【出願人】(000006655)新日本製鐵株式会社 (6,474)
【Fターム(参考)】