説明

漏れ防止容器

【課題】漏れ防止効果のあるカートンを提供すること。
【解決手段】段ボールのような折り畳み可能な材料のブランク1から形成されたカートンであって、基部2と、折り目に沿って基部に接続された側壁3、4および端壁5、6と、折り目に沿って側壁および端壁を接続する漏れ防止ガセット手段7〜10とを備え、各端壁または側壁が、少なくとも1つの折り目に沿って端壁または側壁に接合される第1のフラップ19、20と、端壁または側壁に向けてガセット手段を折り畳むと、端壁または側壁に対してフラップおよびガセット手段を完全に折り畳みやすいように折り目で第1のフラップを折り畳む形状の折り目28に沿って、第1のフラップおよび隣接する漏れ防止ガセット手段に接合される第2のフラップ23〜26とを有するカートン。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、カートンに保持された氷粒子による冷却が必要な産物を包装および輸送する際に使用するための漏れ防止カートン、箱ないしは容器に関する。
【背景技術】
【0002】
ブロッコリーのような野菜などの生鮮品や肉や魚のような生鮮品などの生鮮品の包装に、漏れ防止カートンが広く使用されている。
【0003】
Amcorの豪国特許出願公開第2006201777号に、最近開発された漏れ防止カートンの一例が示されている。同文献の開示は、相互参照により本明細書に組み入れられる。
【0004】
漏れ防止カートンの他の例は、Visy R&D Pty Ltd.の豪国意匠登録第319674号および同第319675号である。
【0005】
漏れ防止カートンに関連する問題の1つとして、ブランクから漏れ防止カートンを組み立てる際に生じ得る問題がある。ブランクは、手動または機械で組み立てられてもよいが、側壁の厚みを2倍または3倍にするためにブランクを折り畳む必要があるため、組み立ての問題が生じ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、組み立てがより簡単な改良された漏れ防止カートンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、段ボールのような折り畳み可能な材料のブランクから形成されたカートンであって、基部と、折り目に沿って基部に接続された側壁および端壁と、折り目に沿って側壁および端壁を接続する漏れ防止ガセット手段とを備え、各端壁または側壁が、少なくとも1つの折り目に沿って端壁または側壁に接合される第1のフラップと、端壁または側壁に向けてガセット手段を折り畳むと、端壁または側壁に対してフラップおよびガセット手段を完全に折り畳みやすいように折り目で第1のフラップを折り畳む形状の折り目に沿って、第1のフラップおよび隣接する漏れ防止ガセット手段に接合される第2のフラップとを有するカートンが提供される。
【0008】
1つの形態において、第2のフラップは、カートンの端壁に接合される。
【0009】
好ましい形態において、第2のフラップは、第2のフラップの外縁部から、第1のフラップに対する第2のフラップの折り目に隣接するガセット手段の隣接角に向かう方向に分岐する一対の隣接する折り目を有する。
【0010】
第1のフラップは、折り畳み可能な材料の厚みを考慮するように隣接する平行な折り目に沿って端壁に接合される。
【0011】
1つの形態において、分岐折り目の対は、ガセット手段を端壁に向かって折り畳むと、第1のフラップが、第2のフラップに対する折り目の周りで端壁の方向に引っ張られることで、隣接する端壁に対して折り畳むように第1のフラップおよびガセットを準備した後、適所に固定される。分岐折り目の対は、折り目に沿って簡単に折り畳みやすいように、断続的な穿孔によって規定されることが好ましい。
【0012】
1つの実施形態において、第1のフラップは、第2のフラップの外縁部に隣接したロックタブとともに形成され、このタブは、側壁に固定された折り畳み可能な側壁拡張フラップ間で係合して側壁の厚みが2倍または3倍になるように、第1のフラップに対して折り目で折り畳み可能である。1つの特定の形態において、最も外側の側壁フラップ拡張が、側壁と側壁フラップ拡張との間の適所にロックタブを保持するために、ロックタブの成形部分によって係合される開口を含む。
【0013】
好ましい実施形態において、カートンの端壁は、折り目で折り畳まれるフラップを有し、各フラップは、折り畳み可能なタブを有する中央手掛け穴とともに形成され、折り畳み可能なタブは、折り畳まれると、手掛け穴の中央に位置するハンドルを規定し、ハンドルを用いてカートンを持ち上げやすくなる。
【0014】
カートンを形成するブランクおよび/または蓋を形成するブランクは、ポリエチレン/ラミネート紙および/またはPET/ポリエチレン接着ラミネートなどの適切な防水材料から作られてもよい。このような材料は、当分野で既知のものであるため、以下にさらに詳細には記載しない。
【0015】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について記載する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明を具現化するカートンを形成するブランクの平面図である。
【図2】カートンの蓋を形成するブランクの平面図である。
【図3】端部パネルのフラップを折り畳んでカートンを完成させる方法を示した、ブランク1から部分的に組み立てられたカートンを示す。
【図4】カートンを完成させる際の次のステップを示す。
【図5】完全に組み立てた状態のカートンを示す。
【図6】カートンの端部が閉位置に保持される方法の詳細図である。
【図7】完成したカートンへの完成した蓋の組み付けを示す。
【図8】適所に持ち上げハンドルを有する組み立てられたカートンおよび蓋を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
最初に図1を参照すると、ブランク1は、図示するように、基部2と、図示したような折り目に沿って基部2に接合された側壁3および4および端壁5および6と、図示したように折り目に沿って側壁および端壁をそれぞれ接続し、各々が中央対角線上の折り目11を含む漏れ防止ガセット7、8、9、および10とを含む。
【0018】
各側壁3および4は、平行な折り目14に沿って側壁にそれぞれ接続された第1のフラップ12および13と、折り目17に沿って第1のフラップ12および13にそれぞれ接続された第2のフラップ15および16とを含む。第2のフラップ15および16は、開口部18とともに形成され、この開口部18については、以下に記載する。
【0019】
端壁5および6の各々は、第1のフラップ19および20を有し、第1のフラップ19および20は、中央手掛け穴21とともに形成された外縁部を有し、平行な折り目22によって端壁5および6に接続される。中央手掛け穴21は、図5に示すように、カートンに持ち上げハンドル36を設けるために、図示するような平行な折り目によって規定された折り畳み可能なハンドル36を有する。
【0020】
第2の成形フラップ23、24、25、および26は、平行な折り目27に沿って第1のフラップ19および20の側縁部からそれぞれ延在し、スリット線28に沿ってガセット手段7〜10の隣接部分に接続され、スリット線28は、第2のフラップ23〜26の外縁部から、一端部で平行な折り目22に揃えられたカットアウト29に向かって分岐する。
【0021】
第1のパネル19および20の各側縁部が、折り目31によって第1のパネルに接続されたロックタブ30とともに形成される。成形ロックタブ30の目的は、以下にさらに記載するように、開口18と係合することである。
【0022】
以下、図3〜図6を参照すると、上述したブランク1は、フラップ15および16をフラップ12および13の上へ折り畳み、ガセット7〜10が部分的に組み立てられたカートンの外側に折り畳めるように、基部2に対して側壁3および4と、端壁5および6とを折り畳むことによって組み立てられる。次に、ガセット7〜10は、端壁5および6に向けて折り畳まれ、ガセットと第2のフラップ23〜26とが結合することで、第1のフラップ19および20は、外側の折り目22の周りで折り畳み始める。この動きは、当業者に理解されているように、分岐するスリット線28に助けられる。
【0023】
第1のフラップ19および20を端壁5および6に向けて折り畳み続けると、図4に示すように、ガセット手段23〜25が端壁5および6に対して平坦になる。次に、ロックタブ30は、図4に示すように、内側に折り畳まれ、図5に示すように、および図6にさらに明確に示すように、ロックタブ30の成形端部が開口18と係合するまで、側壁3および4と、その上を覆うフラップ対12および15、13および16との間に差し込まれる。これにより、カートン31が直立し、要求される産物を受け入れる準備が整う。
【0024】
図2を参照すると、蓋ブランク40は、図示するようにすべて折り目で規定された、上部パネル41と、側部パネル42および43と、端部パネル44および45とを含む。端部フラップ46を含む端部パネル44および45は、側部パネル42および43内に折り畳まれ、適所に接着される。
【0025】
図7および図8を参照すると、蓋52によって上述したカートン31を閉じると、蓋付きのカートンを無理なく持ち上げられる手段を与えるようにハンドル36が露出された状態のままである。
【0026】
本明細書および特許請求の範囲から、文脈において他に特記しない限り、「備える(comprise)」という用語および「備える(comprises)」や「備える(coprising)」などの変形の用語が、言及した整数またはステップや整数群またはステップ群の含有を意味するが、任意の他の整数またはステップや整数群またはステップ群を排除するものではないことを理解されたい。
【0027】
本明細書における任意の先行文献(または同文献から得られた情報)や任意の既知の方法の参照は、先行文献(または同文献から得られた情報)や任意の既知の方法が、本明細書の関連分野における周知の一般知識の一部をなすという認識、容認、または任意の形態の提案として受け取られるものではなく、また受け取られるべきものではない。
【符号の説明】
【0028】
1…ブランク、2…基部、3、4…側壁、5、6…端壁、7〜10…漏れ防止ガセット手段、11、14、17、22、27、28、31…折り目、12、13、15、16、19、20、23〜26、46…フラップ、18…開口、21…手掛け穴、29…カットアウト、30…ロックタブ、36…持ち上げハンドル、40…蓋ブランク、41…上部パネル、42、43…側部パネル、44、45…端部パネル、52…蓋。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
段ボールのような折り畳み可能な材料のブランクから形成されたカートンであって、
基部と、
折り目に沿って前記基部に接続された側壁および端壁と、
折り目に沿って前記側壁および前記端壁を接続する漏れ防止ガセット手段と
を備え、
前記端壁または前記側壁の各々が、
少なくとも1つの折り目に沿って前記端壁または前記側壁に接合される第1のフラップと、
前記端壁または前記側壁に向けて前記漏れ防止ガセット手段を折り畳むと、前記端壁または前記側壁に対して前記フラップおよび前記漏れ防止ガセット手段を完全に折り畳むのを助けるように前記折り目で前記第1のフラップを折り畳むような折り目に沿って、前記第1のフラップおよび隣接の前記漏れ防止ガセット手段に接合される第2のフラップと
を有する、カートン。
【請求項2】
前記第2のフラップが、前記第2のフラップの外縁部から、前記第1のフラップに対する前記第2のフラップの折り目に隣接する前記漏れ防止ガセット手段の隣接角に向かう方向に分岐する一対の隣接する折り目またはスリット線を有する、請求項1に記載のカートン。
【請求項3】
前記第1のフラップが、前記折り畳み可能な材料の厚みを考慮して、隣接する平行な折り目に沿って前記端壁に接合される、請求項2に記載のカートン。
【請求項4】
前記分岐折り目またはスリット線の対が、前記漏れ防止ガセット手段を前記端壁に向かって折り畳むと、前記第1のフラップが、前記第2のフラップに対する折り目の周りで前記端壁の方向に引っ張られることで、前記隣接する端壁に対して折り畳むように前記第1のフラップおよび前記ガセットを準備した後、適所に固定される、請求項2または3に記載のカートン。
【請求項5】
前記分岐折り目の対が、前記折り目に沿って簡単に折り畳みやすいように、断続的な穿孔によって規定され、図1を参照して記載したような形状を有する、請求項4に記載のカートン。
【請求項6】
前記第1のフラップが、前記第2のフラップの外縁部に隣接したロックタブとともに形成され、前記タブが、前記側壁に固定された折り畳み可能な側壁拡張フラップ間で係合して側壁の厚みが2倍または3倍になるように、前記第1のフラップに対して折り目で折り畳み可能である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のカートン。
【請求項7】
最も外側の側壁フラップ拡張が、前記側壁と前記側壁フラップ拡張との間の適所に前記ロックタブを保持するために、前記ロックタブの成形部分によって係合される開口部を有する、請求項6に記載のカートン。
【請求項8】
前記端壁が、折り目で折り畳まれるフラップを有し、各フラップが、折り畳み可能なタブを有する中央手掛け穴とともに形成され、前記折り畳み可能なタブが、折り畳まれると、前記手掛け穴の中央に位置するハンドルを規定し、前記ハンドルを用いて前記カートンを持ち上げやすくなるようにした、請求項1〜6のいずれか一項に記載のカートン。
【請求項9】
前記折り畳み可能なタブが、前記端壁の下縁部内に折り畳まれる、請求項8に記載のカートン。
【請求項10】
前記カートンが、実質的に添付の図面の図1を参照しながら記載したブランクから形成される、請求項1〜9のいずれか一項に記載のカートン。
【請求項11】
実質的に添付の図面の図1および図3〜図6を参照して記載されるカートン。
【請求項12】
実質的に添付の図面の図2を参照して記載されるブランクから形成された蓋をさらに備える、請求項1〜11のいずれか一項に記載のカートン。
【請求項13】
実質的に添付の図面の図7および図8を参照して記載されるカートンおよび蓋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−126258(P2010−126258A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−270076(P2009−270076)
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【出願人】(509150639)ヴィジー アール アンド ディー ピーティーワイ エルティーディー (1)
【Fターム(参考)】