説明

濁質の内部を画像化する装置

本発明は、濁質(55)を受け入れる測定ボリューム(15)を有する容器(20)を有する、濁質(55)の内部を画像化する装置(1)に関する。装置(1)は、装置(1)が、容器(20)に挿入されるように備えられている更なる容器(60)を更に有し、更なる容器(60)は濁質(55)を受け入れる限定測定ボリューム(75)を有する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器を有する濁質の内部を画像化する装置であって、その装置は濁質を受け入れる測定ボリュームを有し、容器は測定ボリュームに光源を光学的に結合する光チャネルを有する、装置に関する。本発明はまた、その装置を有する医療用画像取得装置に関する。本発明はまた、濁質の内部を画像化する装置に含まれる容器と共に、容器に嵌め込まれるように備えられる更なる容器に関する。
【背景技術】
【0002】
この種類の装置の実施形態については、米国特許第6,327,488B1号明細書に記載されている。その従来の装置は、生物学的組織のような濁質の内部を画像化するために用いられることが可能である。医療診断において、その装置は、女性の胸部の内部を画像化するために用いられることが可能である。測定ボリュームは、胸部のような濁質を受け入れる。測定ボリュームは1つの開放側のみを有するホルダにより境界付けられることが可能であり、その開放側はエッジ部分により境界付けられている。このエッジ部分は、弾力性のある変形可能な封止リングを備えることが可能である。そのようなホルダについては、米国特許第6,480,281B1明細書に記載されている。光は、複数の位置から連続的に選択される位置から濁質を照射することにより、濁質に適用される。複数の位置から選択された更なる位置を介して測定ボリュームから発せられる光は、検出器ユニットにより検出され、濁質の内部の画像をもたらすように用いられる。
【0003】
‘1つのサイズが多くに適合する’原理に基づいて標準化される容器の使用は、濁質についての最適な適合を必ずしも与えるものではないことが、従来の装置における短所である。そのような容器を用いる場合、濁質は測定ボリュームの小さい部分のみに位置付けられ、結果的に、最適な適合には程遠いものになる。従来の装置においては、容器と濁質との間の空間は、濁質のその周囲との光学的結合からもたらされる境界の影響を弱めるように適合流体で満たされることが可能である。しかしながら、この対策は、容器と濁質との間の空間における光の損失に繋がり、また、容器と濁質との間の空間の内側の光路の広がりに繋がる。この光路の広がりは、より低い画像分解能及び困難な画像再構成処理をもたらす。更に、‘1つのサイズが多くに適合する’原理に基づいて標準化される容器の使用は、ある濁質、例えば、ある女性の胸部は大き過ぎて、測定ボリュームの内側に収容できない。
【特許文献1】米国特許第6,327,488B1号明細書
【特許文献2】米国特許第6,480,281B1明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、測定ボリュームの内側の濁質についての良好な適合を与えることを可能にするように、装置を適合させることである。本発明に従って、この目的は、装置が、容器に挿入されるように備えられる更なる容器を更に有し、更なる容器は、媒質を受け入れる限定測定ボリュームを有し、更なる容器は、限定測定ボリュームに光源を光学的に結合する更なる光チャネルを有し、各々の更なる光チャネルは、容器を更なる容器に光学的に結合する第1端部と、限定測定ボリュームに更なる容器を光学的に結合する第2端部とを有することにおいて実現される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、容器に挿入される更なる容器と共に容器を用いることが、更なる容器により境界付けられる限定測定ボリュームの寸法が限定測定ボリュームの内側における濁質が良好な適合を与えられるように選択されることを可能にする、という認識に基づいている。更なる容器を用いることにより、更なる容器が容器から取り外され、容易に清浄化されることが可能であるために、衛生的であるということは更なる有利点である。
【0006】
本発明に従った装置の実施形態は、その装置が、容器内に更なる容器を位置付け、位置合わせする手段を有することを特徴とする。容器内での更なる容器の正確な位置付け及び位置合わせは、例えば、限定測定ボリュームの内側の濁質を適切に照射するために必要である。例えば、更なる容器が光チャネルを有する場合、それらの光チャネルは、光源からの光が限定測定ボリュームに達することができるように、位置付けられて、位置合わせされる必要がある。その装置が女性の胸部を画像化するように用いられる医療診断においては、容器内における更なる容器の適切な位置付け及び位置合わせがまた、患者の位置に対して必要である。容器内で更なる容器を位置付けて、位置合わせする有効な手段は、例えば、ノッチ、溝、リッジ、ライン及び基準光チャネル等の手段の何れかを有することが可能である。
【0007】
本発明に従った装置の更なる実施形態は、その装置が、容器から、容器に挿入されている更なる容器を取り外すための手段を有することを特徴とする。限定測定ボリュームの内側の特定の濁質についての最適な適合を与えるように、その濁質に最適な適合を与える限定測定ボリュームを境界付ける更なる容器を挿入することが可能である必要がある。従って、その容器から、容器に挿入されている更なる容器を取り外し、挿入することを可能にする必要がある。容器から更なる容器を取り外す有効な手段は、例えば、ハンドル、グリップ、ペグ、及び容器と更なる容器との間の空間にガスを導入するガス導入口等の手段の何れかを有することが可能であり、そのガスは環境の空気の圧力を上回る圧力である。
【0008】
本発明に従った装置の更なる実施形態は、その装置が、容器と更なる容器との間の光学的結合を改善する手段を有することを特徴とする。限定測定ボリュームの内側の濁質は、測定中に光源からの光により照射され、この光は、限定測定ボリュームに入る前に、容器から更なる容器に進む必要があるため、容器と更なる容器との間に適切な光学的結合が存在する必要がある。容器と更なる容器との間の光学的結合を改善する有効な手段は、レンズ、ミラー、光ファイバ、測定において用いられる光を反射する内側表面を有する光チャネル、測定において光を吸収する内側表面を有する光チャネル、及び複数の絞りを有する光チャネル等の手段の何れかを有することが可能である。
【0009】
本発明の装置の更なる実施形態は、その装置が、容器と更なる容器との間の空間におけるクロストークを低減する手段を有することを特徴とする。容器に更なる容器を挿入すること、並びに光源から容器及び更なる容器を介して限定測定ボリュームに光を進めることは、容器と更なる容器との間の空間でクロストークが生じる可能性があるリスクを負っている。そのような状況下では、一の位置において容器を出た光は、複数の位置で更なる容器に入って、出る。同時に1つの位置のみから限定測定ボリュームの内側の濁質を照射しない場合、濁質は、画像再構成処理を制約する複数の位置から照射される。また、1つの位置において容器を出る光は、他の位置において容器に、直接再び入り、限定測定ボリュームを通ることなく、検出される。限定測定ボリュームの内側の濁質を照射しない場合、光は、受け入れチャネルに直接進み、それにより、限定測定ボリュームから実際に発せられる光の分布に関する誤った情報をもたらす。従って、容器と更なる容器との間の空間におけるクロストークを低減する手段が必要である。容器と更なる容器との間の空間におけるクロストークを低減する有効な手段は、リッジ、光チャネルの段階的に変化する半径、測定ボリュームに対向する容器の表面の段階的に変化する半径、限定測定ボリュームから離れて対向する更なる容器の表面の段階的に変化する半径、測定ボリュームに対向する容器の表面と限定測定ボリュームから離れて対向する更なる容器の表面との間の空間の最小化、測定ボリュームに対向する容器の表面と限定測定ボリュームから離れて対向する更なる容器の表面との間の空間内に位置付けられる測定で用いられる光を吸収する媒質、測定ボリュームに対向し、測定において用いられる光を吸収する容器の表面、及び限定測定ボリュームから離れて対向し、測定において用いられる光を吸収する更なる容器の表面の手段の何れかを有する。この実施形態の有利点は、それらの手段が実施するのに比較的容易であることである。
【0010】
本発明に従った装置の更なる実施形態は、更なる光チャネルが光をフィルタリングする手段を有することを特徴とする。測定中、蛍光増影剤のような物質を用いることが可能である。そのような測定の場合、特定の波長範囲内の光、若しくは特定の波長又は周波数以上の波長又は周波数を有する光のみが検出されるような方法で、光学フィルタを用いることがしばしば習慣となっている。このように、情報は、用いられる蛍光増影剤により発せられる光を用いて得られる。この実施形態の有利点は、光をフィルタリングする手段は更なる容器において容易に実施されることができ、新しい測定の要求に対するその装置の容易な適合が可能であることである。
【0011】
本発明に従った装置の更なる実施形態は、更なる容器はエッジ部分により境界付けられる開放側を有し、そのエッジ部分は封止リングを取り付ける手段を有することを特徴する。封止リングを使用すること自体は、米国特許第6,480,281B1号明細書に記載されている。従来の装置においては、容器と更なる容器との間の空間は、光短絡回路が検査される濁質の周りで起こらないように、そして濁質とその濁質の周りとの間での光学的結合からもたらされる境界の影響を弱めるように、適合流体で満たされることが可能である。例えば、従来の装置が、女性の胸部の内部を画像化するように用いられる場合、封止リングは、容器と適合流体を有する濁質との間の空間を十分に満たすように、容器と患者の体との間で用いられることが可能である。更に、封止リングは、容器に対してより良好な界面を患者に与えることが可能である。上記のことはまた、容器に挿入されることが可能である更なる容器を用いるときについてのことである。その場合、適合媒質で限定測定ボリュームを十分に満たすことと、良好な界面を患者に与えることとが必要である。従って、封止リングを取り付ける手段を更なる容器に備えることが必要である。有効な手段は、リッジ、溝及びペグの手段の何れかを有することが可能である。
【0012】
本発明に従った装置の更なる実施形態は、更なる容器が画像再構成の最適な境界条件を得る手段を有することを特徴とする。その手段は、測定において用いられる光を吸収する限定測定ボリュームに対向する更なる容器の表面、測定において用いられる光を反射する限定測定ボリュームに対向する更なる容器の表面、及び濁質の光学特性に類似する光学特性を有する限定測定ボリュームに対向する更なる容器の表面の手段の何れかを有することが可能である。その装置の目的は、光源からの光を濁質に照射し、測定ボリュームから発せられる光を検出し、検出された光を用いて画像再構成処理を実行することにより、測定ボリュームの内側の濁質の内部の画像を得ることである。更なる容器が用いられる測定のための画像再構成処理を容易にするためには、限定測定ボリューム境界における境界条件を正確に知ることが有用である。このことは、結果として、画像再構成処理の境界条件を知ることができるように、更なる容器の光学特性を選択することにより達成される。測定の種類及び画像再構成処理に応じて、異なる境界条件が好ましい可能性がある。‘濁質の光学特性に類似する光学特性’はまた、その装置を用いて画像化されることが可能である濁質の群において平均化される光学特性をカバーすることができる。
【0013】
本発明に従った装置の更なる実施形態は、更なる容器が限定測定ボリュームに対向する表面を有し、その表面と、更なる光チャネルの少なくとも一の第2端部が連続的な層により覆われていることを特徴とする。
【0014】
材料の層により更なる容器を有する更なる光チャネルの第2端部の少なくとも一と測定ボリュームに対向する更なる容器の表面とを覆うことにより、覆われた更なる光チャネルが損傷から保護され、容易に清浄化することができる連続表面が得られる。更に、その層は、限定測定ボリュームと接触することから特定の対象物を保護するように用いられることが可能である。そのような対象物としては、例えば、更なる測定のために用いられることが可能である超音波装置、又は更なる容器をアセンブルするために用いられる対象物、例えば、ボルトがある。更に、その層は、覆われた更なる光チャネルの第2端部から出て、限定測定ボリュームに入る光を拡散するように用いられることが可能である。拡散光は、装置により作用される人間に対して安全である有利点を有する。その装置が、例えば、女性の胸部の画像化のための医療診断で用いられる場合、それらの人間としては、胸部が限定測定ボリュームに収容される前後において、限定測定ボリュームの中をのぞき込む患者を含む。その層が、光を拡散するように用いられる場合、その層の光学特性は、その層に対して実質的に垂直方向において覆われた更なる光チャネルの第2端部を出て、限定測定ボリュームに入る光について十分な透過性を有し、それ故、十分な光量が限定測定ボリュームに入るように、選択される必要がある。しかしながら、同時に、その層の光学特性は、重要でない光量のみが隣接する更なる光チャンネルの第2端部に達することが可能であるように、限定測定ボリュームに入ることなく、覆われた更なる光チャネルの第2端部を出て、その層を通って進む光に対する十分な吸収性を有するように選択される必要がある。ポリオキシメチレンは、必要な光学特性を有する材料の例である。代替として、その層は、‘溶接用’のガラスのような材料から成ることが可能である。この実施形態は、その層の光学特性が濁質の光学特性に類似するように、その層の光学特性が選択されることが可能であるという更なる有利点を有する。‘濁質の光学特性に類似する光学特性’はまた、その装置を用いて画像化されることが可能である濁質の群において平均化される光学特性をカバーすることができる。そのような光学特性を有する材料にはポリオキシメチレンがある。
【0015】
本発明に従って、医療用画像取得装置は、上記の実施形態の何れかに従った装置を有する。例えば、その装置が、医療診断において行われるように、女性の胸部の内部を画像化するように用いられる場合、その装置は、上記の実施形態の何れかによる恩恵を得る。
【0016】
本発明に従って、更なる容器は、容器に挿入されるように備えられ、更なる光チャネルを有し、その容器は濁質の内部を画像化する装置に含まれる。そのような更なる容器は、容器に近接して適合するような寸法を有する。
【0017】
本発明の上記の及び他の特徴について、以下、図を参照して詳述する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は、濁質の内部を画像化する装置の実施形態を模式的に示している。装置1は、光源5と、光検出器ユニット10と、光検出器ユニット10を用いて検出された光に基づいて濁質55の内部の画像を再構成する画像再構成ユニット12と、容器20により境界付けられた測定ボリューム15とを有し、前記容器20は、光についての複数の入射位置25aと、光についての複数の出射位置25bとを有し、光導波路30a及び30bは前記入射位置及び出射位置にそれぞれ結合されている。装置1は、容器20における複数の選択された光の入射位置25aに光源を結合する選択ユニット35を更に有する。光源5は、入射光導波路40を用いて選択ユニット35に結合されている。明確化のために、光の入射位置25a及び光の出射位置25bは、容器20の対向する側に位置している。しかしながら、実際には、それらの両方の位置は、測定ボリューム15の周りに広がっている。濁質55は測定ボリューム15内に収容されている。その場合、濁質55は、連続的に選択される光の入射位置25aに対して、選択ユニット35を用いて光源5を結合することによる複数の位置について、光源5からの光により照射される。測定ボリューム15から発散する光は、光の出射位置25b及び光検出器ユニット10を用いて、複数の位置から検出される。その場合、検出された光は、濁質55の内部の画像をもたらすように用いられる。例えば、代数的再構成技術又は有限要素法に基づくこの再構成処理は、逆問題に対する最も可能性の高い解を求めることができる。
【0019】
図2a及び2bは、容器20に嵌め込まれた更なる容器60を伴う容器20を模式的に示している。容器20は、図2a及び2bにおいて破線で示されている測定ボリューム15に光源5(図1を参照されたい)を光学的に結合する光チャネル70を有する。更なる容器60は、限定測定ボリューム75に容器20の選択された光チャネルを光学的に結合する更なる光チャネル80を有する。更なる容器60については、限定測定ボリューム75のサイズを調節するように、可変サイズを用いることが可能である。例示として、図2aは、より大きい限定測定ボリューム75を境界付ける更なる容器60を示している一方、図2bは、より小さい限定測定ボリューム75を境界付ける更なる容器60′を示している。適応媒質のための導入口及び排出口90、95並びに容器20に結合された光ファイバ72を、図2a及び2bにまた、示している。
【0020】
図3は、より詳細に、更なる容器60を伴う容器20を模式的に示している。明確化のために、容器20と更なる容器60との間の空間は誇張して描かれている。実際には、更なる容器60は、容器20に近接して嵌め込まれている。容器20は、濁質55又は更なる容器60を受け入れる、図3に破線で示されている測定容器15を有する。容器20は、測定容器15に光源5(図1を参照されたい)を光学的に結合する光チャネル70を有する。更なる容器60は、濁質55を受け入れる限定測定ボリューム75を有し、限定測定ボリューム75に容器20の選択された光茶目ルを光学的に結合する更なる光チャネルを更に有する。各々の更なる光チャネル80は、更なる容器60に容器20を光学的に結合する第1端部82と、限定測定ボリューム75に更なる容器60を光学的に結合する第2端部84とを有する。基準光チャネル85は、容器20の内側に更なる容器を位置付けて、アライメントするために備えられることが可能である。基準光チャネル85は、限定測定ボリューム75に入る信号を有することなく、光検出器ユニット10に光源5を直接、結合する。マルチコア光ファイバが、光チャネル70、更なる光チャネル80及び基準光チャネル85を介して光を案内するように用いられる。図3はまた、適応媒質を与える及び除去することが可能であることを示している。それらの目的のために、容器20及び更なる容器60は、導入口及び排出口90並びに更なる導入口及び排出口のそれぞれを有するように備えられている。図3は、その装置が容器20から更なる容器60を取り外す手段を有することが可能であることを更に、示している。それらの手段は、容器20と更なる容器60との間の空間65にガスを導入するガス導入口100を有することが可能である。図3においては、導入口100は容器20に結合されている。図3は、その装置が容器20と更なる容器60との間の光学的な結合を容易にする手段を有することが可能であることを、更に模式的に示している。それらの手段は、レンズ105、光ファイバ、ミラー、吸収性内側面を有する光チャネル、及び複数の絞りを有する光チャネルを有することが可能である。明確化のために、レンズのみが、図3の更なる容器60において示されている。容器20と更なる容器60との間の光学的結合を容易化する手段は、レンズ105を伴って図3に示されているように、容器20、更なる容器60、又はそれらの両方に含まれることが可能である。容器20の光チャネル70と更なる容器60の更なる光チャネル80との間のクロストークを低減する手段をその装置が有することが可能であることがまた、示されている。その手段は、測定で用いられる光を吸収する測定ボリューム15に対向する荒い表面110を有する容器20と、測定で用いられる光を吸収する限定測定ボリューム75から離れて対向する荒い表面115を有する更なる容器60とを与える。その手段は、測定で用いられる光を吸収する空間65における媒質(明確化のために、吸収性媒質は、図3には示していない)と、機械的バリア120(明確化のために、機械的バリアの1つの種類のみが1つのみの位置に示されている)とを有することが可能である。その装置は光ファイバ125のような光のフィルタリングのための手段を有することが可能であることがまた、示されている。図3においては、光ファイバ125は、例示として、更なる容器60の更なる光チャネル80において位置付けられている。図3は、更なる容器60が封止リングを取り付ける手段130を有することが可能であることを更に、模式的に示している。更なる容器60の壁の厚さを選択することにより、限定測定ボリューム75の寸法が、良好に適合される濁質55を備えるように適合されることが可能であることは、図3から明らかである。容器20及び更なる容器60は、互いと、電気的、光学的、機械的及び流体的結合を有することが可能である。電気的結合は、例えば、集積された超音波装置、LED、付加光検出器又は圧力センサの動作若しくは適合媒質の加熱のために用いられることが可能である。光学的結合は、例えば、測定及び安全スイッチのために用いられることが可能である。機械的結合は、例えば、容器又は更なる容器のサイズを特定するセンサのために用いられることが可能である。流体的結合は、例えば、適合流体を入れる及び排出するために用いられることが可能である。更なる容器60は、限定測定ボリューム75に対向する表面を有する。この表面及び更なる光チャネル80の少なくとも一の第2端部84は、連続的な層(図3に示していない層)で覆われていることが可能である。そのような層の適用は、例えば、更なる光チャネル80の第2端部84を出る光を拡散する又は吸収するような者であることが可能である。その層が光を拡散するように用いられる場合、その層の光学的特性は、その層が、その層に対して実質的に垂直の方向に、覆われた更なる光チャネル80の第2端部84から出て、限定測定ボリューム75に入るように選択される必要があり、それ故、十分な量の光が限定測定ボリューム75に入る。しかしながら、同時に、その層の光学的特性は、重要でない量の光のみが、隣接する更なる光チャネル80の第2端部84に到達してもよいように、覆われている更なる光チャネル80の第2端部84を出て、限定測定ボリューム75に入らずに、その層を透過して進む光を十分に吸収できるように選択される必要がある。ポリオキシメチレンは、必要な光学特性を有する材料の例である。代替として、その層は、溶接用のガラスのような材料から成ることが可能である。その場合、覆われた更なる光チャネル80の第2端部を出る光は、ポリオキシメチレンのような材料が用いられる場合に比べて、拡散し難い。しかしながら、溶接用のガラスのような材料は、ポリオキシメチレンのような材料より光の吸収性が高い。それ故、光を拡散するが、比較的弱く光を吸収するポリオキシメチレンのような材料を一端部に有する材料と、基本的に光を拡散しないが、比較的強く光を吸収する他端部における溶接用のガラスのような材料との領域がある。最適な状態は、層の材料及び層の厚さを選択することにより得られる。
【0021】
図4は、容器20及び更なる容器60における基準光チャネル85の平面図である、図3におけるラインIV−IVに沿った断面図を模式的に示している。基準光チャネル85は、限定測定ボリューム75に入る基準光チャネル85により搬送される信号を伴わずに、更なる容器60を貫いている。マルチコア光ファイバが、信号を案内するように基準光チャネル85において用いられることが可能である。例示として、基準光チャネル85が更なる容器60に入り、出るポイント135及び140がそれぞれ、互いに対して対向して位置付けられている。しかしながら、これは必要ない。明確化のために、容器20と更なる容器60との間の空間はまた、誇張して描かれている。
【0022】
図5は、本発明に従った医療用画像取得装置の実施形態を示している。その医療用画像取得装置180は、図1に関連して説明した装置1を有し、ここでは破線の四角形で示されている。装置1に加えて、医療用画像取得装置180は、更なる容器60と、濁質45の内部の画像を表示するスクリーン185と、医療用画像取得装置180とのインタラクトを可能にし、そのために機能する入力インタフェース190であって、例えば、キーボードとを更に有する。
【0023】
上記の実施形態は、本発明を限定するものではなく、例示するものであり、当業者は、同時提出の特許請求の範囲における範囲から逸脱することなく、多くの代替の実施形態をデザインすることができることに留意する必要がある。用語“を有する”は、請求項において列挙されている要素又はステップ以外の要素又はステップを排除するものではない。要素の単数表現はその要素の複数の存在を排除するものではない。複数の手段を列挙している装置請求項においては、それらの手段の幾つかは、同一のコンピュータ読み取り可能ソフトウェア又はハードウェアにより実施されることが可能である。単に特定の手段が互いに異なる従属請求項に記載されていることは、それらの手段の組み合わせが有利に用いられることができないことを意味するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】濁質に関する測定を実行する装置の実施形態の模式図である。
【図2a】容器及び更なる容器の模式図である。
【図2b】容器及び更なる容器の模式図である。
【図3】容器及び更なる容器の詳細な模式図である。
【図4】容器及び更なる容器における基準光チャネルの平面図であって、図3のラインIV−IVに沿った断面図である。
【図5】本発明に従った医療用画像取得装置の実施形態の模式図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器を有する濁質の内部を画像化する装置であって、前記装置は前記濁質を受け入れる測定ボリュームを有し、前記容器は前記測定ボリュームに光源を光学的に結合する光チャネルを有する、装置であり:
前記装置は、前記容器に挿入されるように備えられる更なる容器を更に有し、前記更なる容器は、前記濁質を受け入れる限定測定ボリュームを有し、前記更なる容器は、前記限定測定ボリュームに前記光源を光学的に結合する更なる光チャンルを有し、各々の更なる光チャネルは、前記更なる容器に前記容器を光学的に結合する第1端部と、前記限定測定ボリュームに前記更なる容器を光学的に結合する第2端部とを有する;
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、前記装置は、前記容器内に前記更なる容器を位置付けて、位置合わせする手段を有する、装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置であって、前記装置は、前記容器から前記容器に挿入された前記更なる容器を取り外す手段を有する、装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置であって、前記装置は、前記容器と前記更なる容器との間の空間における前記光学的結合を改善する手段を有する、装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置であって、前記装置は、前記容器と前記更なる容器との間の空間におけるクロストークを低減する手段を有する、装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置であって、前記更なる光チャネルは光をフィルタリングする手段を有する、装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置であって、前記更なる光チャネルはエッジ部分により境界付けられる開放側を有し、前記エッジ部分は封止リングを取り付ける手段を有する、装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置であって、前記更なる容器は、画像再構成のための最適な境界条件を得る手段を有する、装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置であって、前記更なる容器は前記限定測定ボリュームに対向する表面を有し、前記表面及び前記更なる光チャネルの少なくとも一の前記第2端部は連続的な層により覆われている、装置。
【請求項10】
請求項1乃至9の何れか一項に記載の装置を有する医療用画像取得装置。
【請求項11】
容器に挿入されるように備えられ、更なる光チャネルを有する更なる容器であって、前記容器は、濁質の内部を画像化する装置に含まれている、更なる容器。







【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−516193(P2009−516193A)
【公表日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−540730(P2008−540730)
【出願日】平成18年10月27日(2006.10.27)
【国際出願番号】PCT/IB2006/053972
【国際公開番号】WO2007/057798
【国際公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】