説明

炉内搬送用ロール

【課題】荷重変形や熱変形した際に溶接部に生じる歪や応力を緩和することができる炉内搬送用ロールの提供。
【解決手段】胴部10の嵌め合い穴11とシャフト部20の嵌め合い軸24とを嵌め合せた嵌め合い部30を備え、該嵌め合い部30を溶接して単一のロールを構成する炉内搬送用ロール1であって、嵌め合い部30は、溶接位置から離間した位置において所定隙間で嵌め合う第1の嵌め合い部31と、溶接位置に隣接した位置において第1の嵌め合い部31よりも大きな隙間で嵌め合う第2の嵌め合い部32とを有するという構成を採用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炉内搬送用ロールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、熱処理あるいは熱間圧延のために、金属加工物を高温で長時間加熱するための加熱炉に設けられた炉内搬送用ロールが開示されている。この炉内搬送用ロールは、中央胴部とそれ以外の部分を別々に作成したロール材を相互に嵌め合せて溶接することで、ロール全体が構成されている。この構成によれば、炉中心領域に配置され高温に曝される胴部を、線膨張率の小さい高価な材質から作成し、炉壁部に位置して炉中心よりも低温の領域に配置されるシャフト部を、胴部よりも線膨張率の大きい安価な材質から作成して、互いを溶接することにより、炉内搬送用ロールの製造コストを低減させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第5833455号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記炉内搬送用ロールの嵌め合い部は、一段のストレート嵌め合いとしているため、荷重変形や熱変形して相互部材に別種の変形が生じた際に、溶接部が直近の嵌め合いで変形が拘束されることとなり、溶接部に大きな歪や応力が生じて破損し易くなるという問題がある。
例えば、シャフト部と胴部とを成分の異なる別の材質で形成して、常温状態で嵌め合せて溶接すると、加熱炉が高温になったときに、線膨張率の大きいシャフト部が線膨張率の小さい胴部より大きく熱膨張して、胴部に周方向の引っ張り歪や応力が大きく生じる。その結果、溶接部が直近の嵌め合いで変形が拘束されているために、溶接部に大きな歪や応力が生じて破損し易くなる。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、荷重変形や熱変形した際に溶接部に生じる歪や応力を緩和することができる炉内搬送用ロールの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明は、第1の構成部材の嵌め合い穴と第2の構成部材の嵌め合い軸とを嵌め合せた嵌め合い部を備え、該嵌め合い部を溶接して単一のロールを構成する炉内搬送用ロールであって、上記嵌め合い部は、上記溶接位置から離間した位置において所定隙間で嵌め合う第1の嵌め合い部と、上記溶接位置に隣接した位置において上記第1の嵌め合い部よりも大きな隙間で嵌め合う第2の嵌め合い部とを有するという構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、荷重変形や熱変形して相互部材に別種の変形が生じても、第2の嵌め合い部によって溶接部の直近において大きめのクリアランスがあるので、溶接部における拘束が減って、溶接部における歪や応力が緩和される。また、第1の嵌め合い部によって、溶接部から離間した位置のクリアランスは小さくすることで、第1の構成部材と第2の構成部材との嵌め合い精度は確保されているので、溶接はし易い。
【0007】
また、本発明においては、上記第1の構成部材及び上記第2の構成部材は、互いに成分の異なる別材質であるという構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、第1の構成部材と第2の構成部材とが成分の異なる別材質で作成されても、溶接部における歪や応力を緩和することができる。
【0008】
また、本発明においては、上記第1の構成部材及び上記第2の構成部材は、互いに線膨張率の異なる別材質であるという構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、第1の構成部材と第2の構成部材とが線膨張率の異なる別材質で作成されても、熱変形した際の溶接部における歪や応力を緩和することができる。
【0009】
また、本発明においては、上記嵌め合い軸は、上記第1の嵌め合い部に対応する径を備える大径軸部と、上記第2の嵌め合い部に対応し、上記大径軸部よりも小さい径を備える小径軸部とを有する2段構造となっているという構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、溶接部と隣接した位置の嵌め合いはクリアランスを大きくし、溶接部から離間した位置の嵌め合いはクリアランスを小さくした、2段嵌め合いを実現できる嵌め合い軸が得られる。
【0010】
また、本発明においては、上記嵌め合い軸の端部を覆う断熱部材を有するという構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、嵌め合い軸の端部からの熱の流出を防ぐことができる。また、この断熱部材を設けることで、第1の構成部材と第2の構成部材との温度差が大きくなるため、熱変形差が大きくなるが、第2の嵌め合い部によって溶接部の直近において大きめのクリアランスがあるので、溶接部における拘束が減って、溶接部における歪や応力が緩和される。
【0011】
また、本発明においては、上記嵌め合い部における嵌め合いは、隙間嵌めであるという構成を採用する。
この構成を採用することによって、本発明では、溶接部における拘束が減って、溶接部における歪や応力が緩和される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、第1の構成部材の嵌め合い穴と第2の構成部材の嵌め合い軸とを嵌め合せた嵌め合い部を備え、該嵌め合い部を溶接して単一のロールを構成する炉内搬送用ロールであって、上記嵌め合い部は、上記溶接位置から離間した位置において所定隙間で嵌め合う第1の嵌め合い部と、上記溶接位置に隣接した位置において上記第1の嵌め合い部よりも大きな隙間で嵌め合う第2の嵌め合い部とを有するという構成を採用することによって、荷重変形や熱変形して相互部材に別種の変形が生じても、第2の嵌め合い部によって溶接部の直近において大きめのクリアランスがあるので、溶接部における拘束が減って、溶接部における歪や応力が緩和される。また、第1の嵌め合い部によって、溶接部から離間した位置のクリアランスは小さくすることで、第1の構成部材と第2の構成部材との嵌め合い精度は確保されているので、溶接はし易い。
したがって、本発明では、荷重変形や熱変形した際に溶接部に生じる歪や応力を緩和することができる炉内搬送用ロールが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1実施形態における炉内搬送用ロールを示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態における炉内搬送用ロールの構成部材を示す分解図である。
【図3】本発明の第1実施形態の炉内搬送用ロールに荷重を加えたときの変形の様子を示す図である。
【図4】本発明の第2実施形態における炉内搬送用ロールのシャフト部とシャフト軸との組合せ部位を示す断面図である。
【図5】図4に示す領域Aの拡大図である。
【図6】本発明の第3実施形態における炉内搬送用ロールのシャフト部とシャフト軸との組合せ部位を示す拡大断面図である。
【図7】従来の炉内搬送用ロールの構成を示す断面図である。
【図8】従来の炉内搬送用ロールに荷重Fを加えたときの変形の様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態の炉内搬送用ロールについて図面を参照して説明する。
【0015】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態における炉内搬送用ロール1を示す断面図である。図2は、本発明の第1実施形態における炉内搬送用ロール1の構成部材を示す分解図である。
炉内搬送用ロール1は、2以上の構成部材からなり、溶接により単一のロールを構成している。この炉内搬送用ロール1は、熱処理あるいは熱間圧延のために金属加工物を高温で長時間加熱するための加熱炉に設けられる。炉内搬送用ロール1は、炉中心において金属加工物を搬送する胴部(第1の構成部材)10と、胴部10の両端部に溶接されるシャフト部(第2の構成部材)20とを有する。
【0016】
胴部10は、炉中心領域に配置され高温に曝されるため、シャフト部20よりも線膨張率の小さい材質から構成されている。胴部10は、円筒状に成型されており、内部に中空部S1が形成されている。胴部10の両端部には、シャフト部20が嵌め合う嵌め合い穴11が設けられている。
シャフト部20は、不図示の炉壁部に位置して炉中心よりも低温の領域に配置されるため、胴部10よりも線膨張率の大きい材質から構成されている。シャフト部20は、内部に中空部S2が形成されており、胴部10の外形と同径の大径部21と、大径部21よりも小さい径の小径部23と、大径部21と小径部23との間に設けられたテーパー部22とを有する。大径部21の端部には、胴部10の嵌め合い穴11に嵌め合う嵌め合い軸24が設けられている。
【0017】
図1に示すように、胴部10の嵌め合い穴11とシャフト部20の嵌め合い軸24とを嵌め合せた嵌め合い部30は、溶接部2によって接続されている。溶接部2は、胴部10の端部とシャフト部20の大径部21との間に形成された開先形状に沿って、全周に亘ってティグ溶接やミグ溶接等のアーク溶接によってビードが形成された部位である。また、溶接部2は、胴部10を構成する材質とシャフト部20を構成する材質との中間材質(成分や線膨張率が中間の材質)の溶接棒を用いて形成されている。
【0018】
嵌め合い部30は、溶接部2が形成された位置(溶接位置)から離間した位置において所定隙間で嵌め合う第1の嵌め合い部31と、溶接位置に隣接した位置において第1の嵌め合い部31より大きな隙間で嵌め合う第2の嵌め合い部32とを有する。第1の嵌め合い部31及び第2の嵌め合い部32は共に、隙間嵌めとなっている。より具体的に、嵌め合い穴11と嵌め合い軸24とは、Φ135程度の嵌め合い直径であり、第1の嵌め合い部31によって形成される小クリアランスは、H7h7の交差域クラスであり、第2の嵌め合い部32によって形成される大クリアランスは、H7e7の交差域クラスである。
【0019】
嵌め合い軸24は、第1の嵌め合い部31に対応する径を備える大径軸部24aと、第2の嵌め合い部32に対応し、大径軸部24aよりも小さい径を備える小径軸部24bとを有する2段構造となっている。この構成により、本実施形態では、溶接部2と隣接した位置の嵌め合いはクリアランスを大きくし、溶接部2から離間した位置の嵌め合いはクリアランスを小さくした、2段嵌め合いを実現している。
【0020】
続いて、上記構成の炉内搬送用ロール1の作用について図3を参照して説明する。また、本実施形態の炉内搬送用ロール1と従来の炉内搬送用ロールとの違いを比較するため較図7及び図8を参照して説明する。なお、図7及び図8においては、本実施形態の炉内搬送用ロール1と構成が同じ、もしくは同等の部分には同一の符号を付している。
図3は、本発明の第1実施形態の炉内搬送用ロール1に荷重Fを加えたときの変形の様子を示す図である。図7は、従来の炉内搬送用ロール1の構成を示す断面図である。図8は、従来の炉内搬送用ロール1に荷重Fを加えたときの変形の様子を示す図である。
【0021】
図7に示すように、従来の炉内搬送用ロール1の嵌め合い部30は、一段のストレート嵌め合いとしているため、図8に示すように、荷重Fにより荷重変形した際に、溶接部2が直近の嵌め合いで変形が拘束されることになり、溶接部2に大きな歪や応力が生じて破損し易い。
一方、本実施形態の炉内搬送用ロール1によれば、図3に示すように、荷重Fにより荷重変形した際に、第2の嵌め合い部32によって溶接部2の直近において大きめのクリアランスがあるので、溶接部2における拘束が減って、溶接部2における歪や応力が緩和されることとなる。また、嵌め合い部30における嵌め合いは、隙間嵌めであるため、溶接部2における拘束がより低減し、溶接部2における歪や応力が緩和される。
【0022】
また、図7に示す炉内搬送用ロール1の嵌め合い部30は、胴部10とシャフト部20とを成分の異なる別の材質で形成して、常温状態で嵌め合せて溶接すると、加熱炉が高温になったときに、線膨張率の大きいシャフト部20が線膨張率の小さい胴部10より大きく熱膨張して、胴部10に周方向の引っ張り歪や応力が大きく生じる。その結果、溶接部2が直近の嵌め合いで変形が拘束されているために、溶接部2に大きな歪や応力が生じて破損し易くなる。
一方、図1に示す本実施形態の炉内搬送用ロール1の嵌め合い部30によれば、熱変形して相互部材に別種の変形が生じても、第2の嵌め合い部32によって溶接部2の直近において大きめのクリアランスがあるので、溶接部2における拘束が減って、溶接部2における歪や応力が緩和される。また、第1の嵌め合い部31によって、溶接部2から離間した位置のクリアランスは小さくすることで、胴部10とシャフト部20との嵌め合い精度は確保され、且つ、溶接部2より離れた位置で熱膨張差が生じても溶接部2に対する歪や応力の伝播は低減されることとなる。
【0023】
したがって、上述の第1実施形態によれば、胴部10の嵌め合い穴11とシャフト部20の嵌め合い軸24とを嵌め合せた嵌め合い部30を備え、該嵌め合い部30を溶接して単一のロールを構成する炉内搬送用ロール1であって、嵌め合い部30は、溶接位置から離間した位置において所定隙間で嵌め合う第1の嵌め合い部31と、溶接位置に隣接した位置において第1の嵌め合い部31よりも大きな隙間で嵌め合う第2の嵌め合い部32とを有するという構成を採用することによって、荷重変形や熱変形して相互部材に別種の変形が生じても、第2の嵌め合い部32によって溶接部2の直近において大きめのクリアランスがあるので、溶接部2における拘束が減って、溶接部2における歪や応力が緩和される。また、第1の嵌め合い部31によって、溶接部2から離間した位置のクリアランスは小さくすることで、胴部10とシャフト部20との嵌め合い精度は確保されているので、溶接はし易い。
したがって、上述の第1実施形態では、荷重変形や熱変形した際に溶接部2に生じる歪や応力を緩和することができる炉内搬送用ロール1が得られる。
【0024】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図4は、本発明の第2実施形態における炉内搬送用ロール1のシャフト部20とシャフト軸40との組合せ部位を示す断面図である。図5は、図4に示す領域Aの拡大図である。
【0025】
炉内搬送用ロール1は、シャフト部(第1の構成部材)20に溶接されるシャフト軸(第2の構成部材)40を有する。シャフト部20の小径部23の端部には、シャフト軸40が嵌め合う2段構造の嵌め合い穴23aが設けられている。
シャフト軸40は、不図示の軸受に炉壁部より外側で軸支され、炉壁部よりも低温の領域に配置されるため、シャフト部20よりも線膨張率の大きい材質から構成されている。シャフト軸40には、嵌め合い穴23aに嵌め合う嵌め合い軸41が設けられている。嵌め合い軸41は、2段構造の嵌め合い穴23aに対応した2段構造となっている。
また、シャフト部20の嵌め合い穴23aとシャフト軸40の嵌め合い軸41とを嵌め合せた嵌め合い部50は、溶接部3によって接続されている。
【0026】
嵌め合い部50は、図5に示すように、溶接部3が形成された位置(溶接位置)から離間した位置において所定隙間で嵌め合う第1の嵌め合い部51と、溶接位置に隣接した位置において第1の嵌め合い部51より大きな隙間で嵌め合う第2の嵌め合い部52とを有する。第1の嵌め合い部51及び第2の嵌め合い部52は共に、隙間嵌めとなっている。
したがって、上記構成の炉内搬送用ロール1によれば、第2の嵌め合い部52によって溶接部3の直近において大きめのクリアランスがあるので、溶接部3における拘束が減って、溶接部3における歪や応力が緩和される。
【0027】
また、炉内搬送用ロール1には、シャフト軸40からの熱の流出を防止すべく、嵌め合い軸41の先端部を覆うように断熱部材60が設けられている。また、断熱部材60は、テーパー部22に対応する領域の中空部S2に充填されるように設けられている。
断熱部材60を設けることで、シャフト軸40からの熱の流出を防止できるが、シャフト部20とシャフト軸40との温度差が大きくなって熱変形差が大きくなる。しかし、第2の嵌め合い部52によって、溶接部3の直近において大きめのクリアランスがあるので、溶接部3における拘束が減って、溶接部3における歪や応力が緩和されることとなる。このため、第2実施形態における炉内搬送用ロール1によれば、熱流出の防止と、溶接部3における歪や応力の緩和との両者を実現できる。
【0028】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図6は、本発明の第3実施形態における炉内搬送用ロール1のシャフト部20とシャフト軸40との組合せ部位を示す拡大断面図である。
【0029】
図6に示すように、シャフト部20の嵌め合い穴23aとシャフト軸40の嵌め合い軸41とを嵌め合せた嵌め合い部50´は、溶接部3´によって接続されている。嵌め合い部50´は、溶接部3´が形成された位置(溶接位置)から離間した位置において所定隙間で嵌め合う第1の嵌め合い部51´と、溶接位置に隣接した位置において第1の嵌め合い部51´より大きな隙間で嵌め合う第2の嵌め合い部52´とを有する。第1の嵌め合い部51´及び第2の嵌め合い部52´は共に、隙間嵌めとなっている。
【0030】
第3実施形態における第2の嵌め合い部52´は、溶接部3´の先端面(径方向内側先端面)に隣接するように設けられている。上述した実施形態では、第2嵌め合い部が、溶接部の側部に隣接するように形成されているため、溶接部の側部に応力集中が生じる虞があるが、第3実施形態の第2の嵌め合い部52´によれば、溶接部3´の先端面に隣接するように設けられているため、溶接部における応力集中を回避することが可能となる。
【0031】
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【符号の説明】
【0032】
1…炉内搬送用ロール、2…溶接部、3…溶接部、3´…溶接部、10…胴部(第1の構成部材)、11…嵌め合い穴、20…シャフト部(第2の構成部材(第1の構成部材))、22a…嵌め合い穴、24…嵌め合い軸、24a…大径軸部、24b…小径軸部、30…嵌め合い部、31…第1の嵌め合い部、32…第2の嵌め合い部、40…シャフト軸(第2の構成部材)、41…嵌め合い軸、50…嵌め合い部、51…第1の嵌め合い部、52…第2の嵌め合い部、50´…嵌め合い部、51´…第1の嵌め合い部、52´…第2の嵌め合い部、60…断熱部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の構成部材の嵌め合い穴と第2の構成部材の嵌め合い軸とを嵌め合せた嵌め合い部を備え、該嵌め合い部を溶接して単一のロールを構成する炉内搬送用ロールであって、
前記嵌め合い部は、前記溶接位置から離間した位置において所定隙間で嵌め合う第1の嵌め合い部と、前記溶接位置に隣接した位置において前記第1の嵌め合い部よりも大きな隙間で嵌め合う第2の嵌め合い部とを有することを特徴とする炉内搬送用ロール。
【請求項2】
前記第1の構成部材及び前記第2の構成部材は、互いに成分の異なる別材質であることを特徴とする請求項1に記載の炉内搬送用ロール。
【請求項3】
前記第1の構成部材及び前記第2の構成部材は、互いに線膨張率の異なる別材質であることを特徴とする請求項1または2に記載の炉内搬送用ロール。
【請求項4】
前記嵌め合い軸は、前記第1の嵌め合い部に対応する径を備える大径軸部と、前記第2の嵌め合い部に対応し、前記大径軸部よりも小さい径を備える小径軸部とを有する2段構造となっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の炉内搬送用ロール。
【請求項5】
前記嵌め合い軸の端部を覆う断熱部材を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の炉内搬送用ロール。
【請求項6】
前記嵌め合い部における嵌め合いは、隙間嵌めであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の炉内搬送用ロール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−179046(P2011−179046A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−42432(P2010−42432)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【出願人】(506395264)IHIメタルテック株式会社 (25)
【Fターム(参考)】