説明

炭化水素流体に露出した表面を被覆する方法

【課題】 白金の層(18)により、対象物(10)の表面(54)を少なくとも部分的に被覆するための方法(50)を提供する。
【解決手段】 方法は、対象物表面に白金前駆体物質を塗布すること(52)、白金を含む残留物が表面上に残存するように対象物表面から白金前駆体物質を蒸発させること(56)、および残留物が蒸発し白金を含む層として対象物表面上に再析出するように対象物を加熱すること(60)からなる。前記白金前駆体物質を塗布すること(52)は、白金有機金属化合物を対象物表面(54)に塗布することを含むことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に炭化水素流体に接する表面への被着物の形成および/または付着を抑え易くする被覆に関し、より具体的には炭化水素燃料に接する表面を被覆して表面上の炭素質被着物の析出を減少させ易くする方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
熱的な不安定性、あるいは燃料の場合の燃料の不安定性は、例えば燃料や潤滑油などの炭化水素流体の温度が例えば一般に約105℃に上昇すると発生する、好ましくない被着物の形成のことを一般に指す。燃料の場合、2つの重なる温度範囲で起きる2つの明確に識別できる機構がある。第1の機構は、「コークス化」と呼ばれることもあり、約345℃より高温でコークス被着物の形成速度の増加が起きる。コークスの形成は炭化水素の熱分解が原因で発生し、燃料の有用性を制限することがある。第2の機構は、一般に約105℃〜約345℃の範囲の、より低い温度で発生し、重合および/または炭素質の粘性被着物を生じる酸化反応を伴う。
【0003】
白金の層は、白金コークス遮断被覆(CBC)と呼ばれることもあり、炭化水素流体に露出して炭素質被着物の析出を減らし易くするため表面に用いられている。例えば、特許文献1(Manciniら)を参照されたい。白金の層を析出させる少なくともいくつかの方法は、例えば白金アセチルアセトンあるいは白金アセチルアセトネートなどの白金前駆体材を蒸着させることにより表面を被覆すること、およびその結果得られる蒸気に表面を露出することからなる。
【特許文献1】米国特許第6,808,816号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このような公知の析出方法は、求められるものよりも効率が悪く、例えば、前駆体物質からは約10%の白金しか生成されない。また、そのような公知の析出方法は、前駆体物質を蒸着して得られる蒸気を被覆すべき部分を含むチャンバー中に導く、例えば化学蒸着(CVD)反応炉などの装置を用いる。そのような装置を取得、リース、稼動、および/または維持するコストが、白金層の析出コストひいては被覆部品の製造コストを増加させる。また、そのような装置に部品を装填すること、および装置から被覆された部品を取り出すことは、被覆部品を製造する時間を増加させる。さらに、そのような装置は、部品の露出表面のすべてを一般に被覆する。従って、被覆を望まない表面にカバーをすることは、時間および/または被覆部品を製造するコストを増加させる。また、そのような装置を用いることは、複数の部品のバッチを同時に被覆する場合にのみ、費用効果が高いことがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つの態様において、白金の層により対象物の表面を少なくとも部分的に被覆するための方法が提供される。本方法は、白金前駆体物質を対象物表面に塗布すること、白金を含む残留物が表面上に残存するように対象物表面から白金前駆体物質を蒸発させること、および残留物が蒸発し白金を含む層として対象物表面上に再析出するように、対象物を加熱することからなる。
【0006】
別の態様において、白金の層により対象物を少なくとも部分的に被覆するための方法が提供される。本方法は、炭化水素燃料に露出する対象物の表面に白金前駆体物質と溶媒の混合物を塗布すること、白金を含む残留物が表面上に残存するように、溶媒と白金前駆体物質の混合物を対象物表面から蒸発させること、覆いを用いて対象物表面の少なくとも一部をカバーすること、残留物が蒸発して白金を含む層として対象物表面上に再析出するように、対象物を加熱することからなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1は、被覆システム14の典型的な実施形態により被覆した表面13有する壁12を備える典型的な対象物10の断面図である。典型的な実施形態において、壁12は、例えば一般に約105℃より高温で、限定されないが燃料および/または油などの炭化水素流体に接触する。被覆システム14は、さもなければ一般に約105℃より高い温度に保持されると壁表面13に付着する炭素質被着物の形成および/または付着を抑え易くあるいは減少させ易くする。そのような流体が純粋な炭化水素か1つ以上の炭化水素と1つ以上のその他の物質との混合物であるかないか関わらず、例えば一般に約105℃より高温にさらされると、さらに特別な場合には約105℃〜約345℃の温度にさらされると炭素質粘性物(またはポリマー)の被着物を形成する任意の炭化水素流体に、被覆システム14を用いてもよい。対象物10は任意の対象物でもよいが、いくつかの実施形態では、対象物10は、限定されないがガスタービンエンジンの燃料ノズル、パイプ、油受、および/または熱交換器などの、高温で炭化水素流体を収容および/または移送するように適合された対象物である。いくつかの実施形態では、対象物の壁12は、外部の熱源(図示せず)から炭化水素流体に熱を伝える。
【0008】
典型的な実施形態において、外部の熱源から炭化水素流体に伝えられた熱が被覆システム14を伝導するように、液体の炭化水素流体(図示せず)は、被覆システム14により保護された壁表面13に接触して流れる。従って、被覆システム14は対象物の壁12を保護し易くする、より具体的には、高温の対象物の壁12と炭化水素流体により生じる、炭化水素流体からの炭素質被着物の形成および/または付着を削減または防止し易くする。壁12がここに述べる機能を実施できるように、限定されないが鋼および/またはニッケルおよび/またはクロムの耐食性合金など任意の好適な材料から、対象物の壁12を製造する。いくつかの公知の状態では、鉄、クロム、および/またはニッケルを含む合金は、限定されないが炭化水素流体中の粘性物やコークスなどの燃料の熱分解生成物の形成を容易にすることがある。
【0009】
被覆システム14は、対象物の壁表面13上の白金の層18と、いくつかの実施形態では、白金層18を対象物の壁表面13から分離する表面13上の拡散遮断層16とを備える。拡散遮断層16は1層のみが示されているが、システム14は任意の数の拡散遮断層16を含んでもよい。白金層18は1層のみが示されているが、システム14は任意の数の白金層18を含んでもよい。また、いくつかの実施形態では、白金層18が対象物の壁表面13を直接被覆するように、システム14は拡散遮断層16を含まなくてもよい。典型的な実施形態において、被覆システム14は一般に、そうでなければ炭化水素流体に接する対象物の壁表面13全体を連続して完全に覆う。
【0010】
典型的な実施形態において、白金層18は、高温で炭化水素流体と一般に反応して、炭化水素流体に対して低い放射率を示す。例えば、他の放射エネルギーが白金層18に入射するが、いくつかの実施形態では、約2〜約9マイクロメートルの周波数帯域において1平方フィートあたり約500〜約4500btuの放射エネルギーが白金層18に入射する。また、例えば、白金層18は他の反射率と放射率を示してもよいが、いくつかの実施形態では、白金層18は、約2〜約6マイクロメートルの周波数帯域において、約60%〜約100%の反射率と約0.2以下の放射率を示す。従って、白金層18は、対象物の壁12から炭化水素流体に伝わる熱伝導を減少させ易くする。従って、炭化水素流体の温度ひいては流体が炭素質被着物を形成しようとする傾向が減少する。白金層18は他の速度で炭素質被着物を一般に析出してもよいが、いくつかの実施形態では、例えば、白金層18は約0〜約10mg/cmcmの速度で析出し易い。例えば、いくつかの実施形態では、白金層18は約5mg/cmcmより低い速度で析出し易い。いくつかの実施形態では、例えば、白金層18は放射率を減少させ易い他の表面粗さでもよいが、いくつかの実施形態では、白金層18は約1.0マイクロメートル以下の表面粗さを生じる。約1.0マイクロメートル以下の表面粗さは、表面反応時間および/またはポリマーの成長を容易にする被着物前駆体(ラジカルと原子)の濃度を減少させ易い。
【0011】
いくつかの実施形態では、被覆システム14、より具体的には白金層18は、炭素質の粘性被着物を形成するのに十分な程に徐々に熱くなり粘性物質の急速な形成を容易にする炭化水素流体に触媒作用を及ぼしてもよい。従って、流れる流体システムにおいて粘性物質が急速に成長しすぎて対象物の壁12に付着できなくなる程度まで、白金層18が炭化水素流体中の炭素質の粘性物質の形成に触媒作用を及ぼすと考えられる。むしろ粘性物質は、流体中において非常に微細な粒子として検出される。
【0012】
白金層18は、例えば、対象物の壁表面13の表面粗さに依存する、ここに説明した機能を実施できる好適な厚さを備えてもよい。白金層18は他の厚さでもよいが、いくつかの実施形態では、例えば、白金層18は約50〜約500ナノメートルの厚さである。例えば、いくつかの実施形態では、白金層18は約200〜約350ナノメートルの厚さである。典型的な実施形態において、白金層18は、そうでなければ炭化水素流体に接する対象物の壁表面13全体を連続して完全に覆う。
【0013】
拡散遮断層16は、場合によっては例えば約105℃よりも高温で起きる白金層18と対象物の壁12間の相互拡散を、防止あるいは減少させ易くする。拡散遮断層16は、限定されないが、硫酸を形成して対象物の壁表面13にピットをつくる恐れのある硫黄および/または水などの、炭化水素流体中の汚染物質による腐食から対象物の壁12を保護し易くする。従って、拡散遮断層16は構成要素である炭化水素流体と対象物の壁12との反応を防止あるいは抑制し易くする。拡散遮断層16がここに説明された機能を実施できるように、拡散遮断層16は任意の好適な材料により構成されてもよい。例えば、拡散遮断層16は他の材料から構成されてもよいが、いくつかの実施形態では、層16は、限定されないが、シリカ、アルミナ、イットリア、ハフニア、タンタル酸塩、ムライト、および/またはホウ素、りん、および/またはアルミナを有するシリカの複合化合物などのセラミックからなる。拡散遮断層16は、ここに説明された機能を実施できる任意の好適な厚さを有してもよい。拡散遮断層16は他の厚さで構成されてもよいが、いくつかの実施形態では、例えば、拡散遮断層16は約500〜約1500ナノメートルの厚さを有する。例えば、いくつかの実施形態では、拡散遮断層16は約700〜約1300ナノメートルの厚さを有する。典型的な実施形態において、拡散遮断層16は、一般に、そうでなければ炭化水素流体に接する対象物の壁表面13全体を連続して完全に覆う。任意の好適な処理、方法、構造、および手段を用いて、対象物の壁表面13上に拡散遮断層16を析出あるいは塗布できる。
【0014】
図2は、被覆システム14(図1に示す)により対象物の壁表面13(図1に示す)を少なくとも部分的に被覆する方法50の典型的な実施形態を示すフローチャートである。方法50は、対象物の壁表面13に白金前駆体物質を塗布すること(52)からなる。より具体的には、典型的な実施形態において、被覆システム14は拡散遮断層16を備え、それにより拡散遮断層16の表面54に白金前駆体物質を塗布する(52)。他の白金前駆体物質を用いてもよいが、いくつかの実施形態では、例えば、白金前駆体物質は、限定されないが白金アセチルアセトネートなどの任意の可溶性白金有機金属化合物から構成される。いくつかの実施形態では、白金前駆体物質は、限定されないが例えば水、アルコール、MEK、ケトン、エステル、エーテル、および/または液体炭化水素などの、限定されないが溶媒などの他の物質と混合され、混合物は表面13に塗布される(52)。任意の好適なやり方、方法、処理で、および任意の好適な構造と手段を用いて、白金前駆体物質あるいは白金前駆体物質を含有する混合物を対象物10に塗布してもよい(52)。例えば、他の方法を用いてもよいが、いくつかの実施形態では、吹き付けること、注ぐこと(即ち、ドロッパーおよび/またはビーカーを用いて、ともに図示せず)、および/または白金前駆体物質あるいは白金前駆体物質を含有する混合物中に対象物の壁表面13を浸すことにより、白金前駆体物質あるいは白金前駆体物質を含有する混合物を対象物表面13に塗布する(52)。
【0015】
方法50は、白金を含む残留物が表面13に残存するように、対象物の壁表面13から白金前駆体物質および/または白金前駆体物質を含有する混合物を蒸発させること(56)も含む。白金前駆体物質および/または白金前駆体物質を含有する混合物は、任意の好適な温度と圧力において、および任意の好適な媒体中で蒸発させてもよい。例えば、白金前駆体物質および/または白金前駆体物質を含有する混合物を他の温度、圧力において、および他の媒体中で蒸発させて(56)もよいが、いくつかの実施形態では、蒸発56は、ほぼ大気圧で、約18℃〜約26℃の温度において空気中で行う。例えば、いくつかの実施形態では、蒸発56は、約21℃〜約23℃の温度で行う。部分的あるいは完全な蒸発56の後、限定されないが、例えばアルミニウム、鋼、ニッケル、および/またはコバルト基のシートメタルなどの金属覆いなどの覆い(図示せず)を用いて、対象物の壁表面13を少なくとも部分的にカバーする(58)。
【0016】
方法50は、残留物が蒸発して白金層18(図1に示す)として対象物の壁表面13上に再析出するように、少なくとも部分的にカバーされた対象物10を加熱すること(60)からなる。任意の好適な構造と手段を用いて、任意の好適な温度と圧力において、任意の好適な時間で、対象物10を加熱する(60)。例えば、対象物10を他の温度と圧力において他の時間で加熱してもよいが、いくつかの実施形態では、約200℃よりも高い温度においてほぼ大気圧で少なくとも約30分間、加熱60を行なう。例えば、いくつかの実施形態では、約295℃よりも高い温度で加熱60を行なう。さらに、例えば、いくつかの実施形態では、少なくとも約1時間、加熱60を行なう。
【0017】
一部の残留物は白金として覆い上に析出し、および/または一部の白金前駆体物質は蒸発56および/または加熱60の際に失われる。例えば、いくつかの実施形態では、表面13に塗布した(52)白金前駆体物質の約20%以上が白金として対象物の壁表面13に析出する。例えば、いくつかの実施形態では、表面13に塗布した(52)白金前駆体物質のうち、約80%より多くが白金として対象物の壁表面13に析出する。また、他の実施形態では、表面13に塗布した(52)白金前駆体物質のうち、約90%より多くが白金として対象物の壁表面13に析出する。従って、方法50は、白金層18で対象物10を被覆する少なくともいくつかの公知の方法と比較すると、対象物10に白金層18を被覆する析出効果を向上させ易くすることが可能である。また、方法50は、限定されないが化学蒸着(CVD)反応炉などの装置を必要としないので、そのような装置を取得、リース、稼動、および/または維持する関連コストを削減あるいは削除することにより、白金層18で対象物10を被覆する全体コストを削減させ易くすることが可能である。さらに、方法50は、そのような装置に対象物10を装填することおよび装置から対象物10を取り出すことに関する時間を削減させ易くすることにより、白金層18で対象物10を被覆する時間を削減させ易くすることが可能である。従って、方法50は、少なくともいくつかの公知の方法と比較して、少ない数の対象物10を同時により費用効率良く被覆することを容易にする。さらにまた、公知の化学蒸着法というよりはここに説明および/または例示した塗布52工程によりそのような表面を被覆するので、方法50は、対象物10の唯一あるいは選択された数の表面を被覆することを容易にし、それにより、方法50は、層18で対象物10を被覆する時間および/またはコストの削減を容易にする。
【0018】
方法の典型的な実施形態を、ここに詳細に説明および/または例示した。本方法はここに説明した具体的な実施形態に限定されず、また各方法の工程はここに述べた他の工程とは独立かつ個別に用いても良い。各方法工程は、他の方法工程と組み合わせて用いることができる。
【0019】
ここで説明および/または例示する方法の要素/部品/その他の話を始める際に、数詞がないこと及び「前記」は、要素/部品/その他が1つ以上であることを意味している。「〜を備える」、「〜からなる」、および「〜を有する」は、包括的であることが意図されており、列挙された要素/部品/その他のほかに、付加的な要素/部品/その他があってもよいことを意味する。
【0020】
本発明を種々の具体的な実施形態により説明したが、当該分野の技術者は、本発明は特許請求範囲の精神と範囲内において変形例を実施可能であることを認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、被覆システムの実施形態により被覆した典型的な対象物の断面図である。
【図2】図2は、図1に示す被覆システムにより図1に示す対象物を被覆する方法の実施形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0022】
10 対象物
12 対象物の壁
13 対象物の壁表面
14 被覆システム
16 拡散遮断層
18 白金層
50 方法
52 塗布
54 表面
56 蒸着
58 カバー
60 加熱

【特許請求の範囲】
【請求項1】
白金の層(18)により、対象物(10)の表面(54)を少なくとも部分的に被覆するための方法(50)であって、
白金前駆体物質を対象物表面に塗布すること(52)、
白金を含む残留物が表面上に残存するように、対象物表面から白金前駆体物質を蒸発させること(56)、
残留物が蒸発し白金を含む層として対象物表面上に再析出するように、対象物を加熱すること(60)からなる前記方法。
【請求項2】
白金前駆体物質を塗布すること(52)は、白金有機金属化合物を対象物表面(54)に塗布することをさらに含む請求項1に記載の方法(50)。
【請求項3】
白金有機金属化合物を対象物表面に塗布すること(52)は、白金アセチルアセトネートを対象物表面(54)に塗布することからなる請求項2に記載の方法(50)。
【請求項4】
白金前駆体物質を塗布すること(52)は、溶媒中に白金前駆体物質を溶解し、溶媒と白金前駆体物質の混合物を表面(54)に塗布することをさらに含み、対象物表面から白金前駆体物質を蒸発させることは、白金を含む残留物を表面上に残存させるように溶媒と白金前駆体物質の混合物を蒸発させることをさらに含む請求項1に記載の方法(50)。
【請求項5】
溶媒中に白金前駆体物質を溶解することは、水、アルコール、MEK、ケトン、エステル、エーテル、および液体炭化水素の少なくとも1つに白金前駆体物質を溶解することをさらに含む請求項4に記載の方法(50)。
【請求項6】
白金前駆体物質を塗布すること(52)は、白金前駆体物質を対象物表面(54)上に吹き付けること、白金前駆体物質を対象物表面上に注ぐこと、および対象物表面を白金前駆体物質中に浸すことの少なくとも1つを含む請求項1に記載の方法(50)。
【請求項7】
白金前駆体物質を蒸発させること(56)は、18℃〜26℃の温度において空気中で白金前駆体物質を蒸発させることをさらに含む請求項1に記載の方法(50)。
【請求項8】
白金前駆体物質を蒸発させること(56)は、21℃〜23℃の温度で白金前駆体物質を蒸発させることをさらに含む請求項7に記載の方法(50)。
【請求項9】
対象物表面から白金前駆体物質を蒸発させた(56)後、覆いを用いて対象物表面(54)の少なくとも一部をカバーすること(58)をさらに含み、対象物を加熱することは、少なくとも部分的にカバーした対象物を加熱することからなる請求項1に記載の方法(50)。
【請求項10】
白金の層(18)により、対象物(10)を少なくとも部分的に被覆するための方法(50)であって、
炭化水素燃料に露出する対象物の表面(54)に白金前駆体物質と溶媒の混合物を塗布すること(52)と、
白金を含む残留物が表面上に残存するように、溶媒と白金前駆体物質の混合物を対象物表面から蒸発させること(56)と、
覆いを用いて対象物表面の少なくとも一部をカバーすること(58)と、
残留物が蒸発して白金を含む層として対象物表面上に再析出するように、対象物を加熱すること(60)と
を含む方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2007−203287(P2007−203287A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−1976(P2007−1976)
【出願日】平成19年1月10日(2007.1.10)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】