炭酸飲料ディスペンサー
炭酸飲料ディスペンサー。ボトル。本ボトルは、拡張した後端部と、オフセットされた注ぎ口と、その拡張した後端部とオフセットされた注ぎ口との間に配置された実質的に平らな側部と、を含み得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は、概して飲料ディスペンサーに関し、より詳細には、従来の冷蔵庫に保管可能な炭酸飲料ディスペンサーに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
現行のマルチサービス型の炭酸清涼飲料ボトル、例えば、2リットルPET(「ポリエチレンテレフタレート」)ボトルは、通常、栓を開けるたびに、上部空間の炭酸ガス(CO2)が大気中に放出される。再び栓をすると、ボトル内の製品と何もない空間との間で平衡状態が保たれるまで、製品に混入された炭酸の一部が上部空間に移動する。このサイクルは、ボトルを開栓するたびに繰り返される。製品の消費が続くと、より広い上部空間が平衡になる必要がある。その結果、標準的な2リットルの炭酸清涼飲料PETボトルでは、ボトルの内容物が半分程度になると、または約5回または6回ボトルを開けると、炭酸ガスの飽和状態が崩れ得る。つまり、炭酸清涼飲料の気が抜け得る。
【0003】
現行のマルチサービス型の清涼飲料ボトルの他の課題として、ボトルの持ち運び、ボトルからの注ぎやすさ、およびボトルの保管に難点があることが挙げられる。例えば、消費者は、通常、栓とボトルとの間の初期の密封性には大きな信頼を寄せているかもいしれない。そのため、消費者は特に意識することなく、冷蔵庫の中でボトルを横置し得る。しかし、一旦、ボトルを開栓した後、再栓すると、この信頼は失われ、ボトルは通常縦置きにして保管され得る。しかし、このような縦置きの保管だと、消費者の保管方法の自由を制限してしまうことになり得る。さらに、大部分のマルチサービス型の飲料用ボトルでは、凹凸のないデザインが使用されている。このような凹凸のないデザインのボトルを使用したブランドについて、消費者が区別することは困難であろう。むしろ、消費者は、曲線形状、および/または取手の付いたボトルを好むように思われる。
【0004】
マルチサービス型の炭酸清涼飲料パッケージおよびシステムに対しては、次のような要望がある。それは、製品の鮮度(飲料内の炭酸ガス含量)を保ったまま、冷蔵庫から直接供給することにより取り扱いのわずらわしさを解消し、消費者が一杯の量を調整できるようにすることである。購入者または消費者が製品を選択する際に、新規パッケージデザインが提供するさらなるこの機能上の利点に気づくことが好ましい。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の概要
したがって、本出願は、ボトルについて説明し得る。ボトルは、拡張した後端部と、オフセットされた注ぎ口と、その拡張した後端部とオフセットされた注ぎ口との間に配置された実質的に平らな側部と、を含むとよい。
【0006】
本ボトルは、PETまたはアルミニウムから製造され得る。拡張した端部は、概して、半球の形状を有してもよい。平らな側部は、その中に複数の支持リブを含んでいて、オフセットされた注ぎ口に対してある角度を有していてもよい。ボトルは、さらに、平らな側部と反対側に湾曲した側部を含むとともに、内部ウェブを含んでもよい。内部ウェブは、平らな側部に対して実質的に直角に位置してもよい。ボトルは、さらに、オフセットされた注ぎ口に配置された栓を含んでもよい。栓は、傘状の弁または通気孔のない栓を含んでもよい。
【0007】
本出願は、さらに、炭酸飲料用のディスペンサーについて説明し得る。飲料ディスペンサーは、第1の端部と第2の端部とを有するボトルを含んでもよい。第1の端部は丸みを帯びており、第2の端部はオフセットされた注ぎ口を含んでもよい。ボトルは、さらに、平らな第1の側部と丸みを帯びた第2の側部とを含んでもよい。栓は、注ぎ口に取り付けられてもよい。供給時、栓は炭酸飲料と接したままであってもよい。
【0008】
栓は、通気孔付きの栓または通気孔のない栓であってもよい。ボトルは、内部ウェブを有してもよい。内部ウェブは、平らな側部に対して実質的に直角に配置されていてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
詳細な説明
図面に関して(いくつかの図面で同様の符号は同様の部分を示す)、図1および図2は、本明細書に記載される炭酸飲料ディスペンサー100の一例を示したものである。炭酸飲料ディスペンサー100は、従来の冷蔵庫またはクーラーに入れて使用してもよいし、個別に使用してもよい。図示されるように、炭酸飲料ディスペンサー100は、ボトル110を含み得る。ボトル110は、ボトル110内の炭酸ガス飽和を維持しながら、ボトル110から製品を供給可能とする栓120を含み得る。ボトル110は、容器130内に配置され得る。また、容器130なしで、ボトル110を単独で使用してもよい。
【0010】
ボトル110は、PETまたは同等の材料から製造されるのが好ましい。別種のプラスチック、またはアルミニウム等の金属を使用してもよい。ボトル110は、約1リットル〜5リットルの容量範囲とすればよいが、任意の容量のものを使用してもかまわない。ボトル110は、既存の瓶詰め機を使用して製造し、既存の充填機にて充填できるようにするのが好ましい。したがって、ボトル110の全長は、一般に、約400ミリメートル未満であり、ボトル110の首部より下の高さは約340ミリメートル以下であり得る。ボトル110の直径は、既存の多くのブロー成形を考慮して、許容値130ミリメートルを満足できるようにしなければならない。本明細書中では、その他の容量および形状も使用され得る。
【0011】
図3〜図7は、ボトル110の実施形態を示したものである。この例では、ボトル140が示されている。ボトル140は、一端に底部150を有し、他端に注ぎ口160を有し得る。底部150は、幾分丸みを帯び、拡張していればよい。つまり、底部150は、略半球形の形状を有し得る。拡張した底部150により、炭酸ガスのための上部空間が提供される。注ぎ口160は、従来のデザインであればよく、図示されるように、底部150の中心を通るボトル140の中心軸からオフセットされていればよい。
【0012】
ボトル140は、平らな側部170と、丸みを帯びた側部180と、を有し得る。図示されるように、平らな側部170を用いることで、ボトル140の一部が切り取られたかのような装飾的外観をボトル140全体に与えている。また、平らな側部170により、ボトル140の横置きが可能になる。平らな側部170は、底部150から注ぎ口160に向けてある角度で延在し得る。本実施形態では、この角度は約6度に設定され得る。異なる角度に設定してもかまわない。角度を利用することによって、製品は確実に注ぎ口160に向けて流れ得る。
【0013】
丸みを帯びた側部180は、所望の形状とすることができる。この例で、丸みを帯びた側部180は、ザ コカ-コーラ カンパニー(ジョージア州、アトランタ(Atlanta,Georgia))から販売されている有名な曲線のボトルと類似する装飾的な外観となっている。ラベルパネル190およびいくつかのくぼみ200も、用いることができる。本明細書中では、ボトル140全体の形状として、いかなる所望の形状を使用してもよい。
【0014】
ボトル140全体の形状により、ボトル140をその平らな側部170を下にして配置した場合、注ぎ口160が確実に底部150より低くなる。このデザインにすることにより、栓120を閉栓したときに栓120が常に「ぬれた」状態に維持される。つまり、重力によって、製品が栓120に触れた状態に維持される。ボトル140を収縮包装して、グラフィックおよびブランド情報を提供してもよい。
【0015】
平らな側部170には、その中に複数の支持リブ210が形成されてもよい。支持リブ210は、図示されているように、楕円形に近い形状としてもよいが、どのような形状を使用してもかまわない。支持リブ210自体を、使用しても使用しなくてもかまわない。
【0016】
図8〜図10は、ボトル110の他の実施形態、この場合はボトル215について示したものである。ボトル215は、底部150、注ぎ口160、平らな側部170、および丸みを帯びた側部180を有し得る。上記のように、丸みを帯びた側部180およびボトル215は、全体として、所望の装飾的外観を有することができる。ボトル140はまた、内部ウェブ220(internal web)を有することができる。ウェブ220は、平らな側部170に略直角となり、底部150から注ぎ口160近傍まで延在し得る。ウェブ220は、平らな側部170の形状を保つとともに、炭酸飲料の使用によって生じる内圧を考慮して低い供給点を維持することに役立つ。
【0017】
図11〜図25は、炭酸飲料ディスペンサーボトル100内での一体的な使用、または単独での使用を目的としたボトル110、140、215、または任意のボトルで使用できる別の複数の実施形態を示したものである。例えば、図11は、栓120と連通している内部管250を有するボトル110、140、215を示す。内部管250は、平らな側部170に沿って延在するように配置され得る。したがって、ボトルがその平らな側部170を下にして配置された場合、内部管250によって、栓120は、ボトル110、140、215、または類似のボトルを完全に空にすることができる。
【0018】
図12〜図13は、ダストキャップ260を有するボトル110、140、215、または類似のボトルの使用を示したものである。ダストキャップ260は、ボトル110、140、215の注ぎ口160および上端部を全体的に覆う、拡張したカップ状構造体にできる。ダストキャップ260を使用すると、注ぎ口160にダストキャップ260を付けた状態で、ボトル110、140、215を上下逆さまに配置することができる。ダストキャップ260は、また、ボトル140から取り外し、底部150および平らな側部170に沿ってボトル110、140、215の下に取り付けることができる。このように、ダストキャップ260によって、ボトル110、140、215は、供給角度に保たれる。さらに、ダストキャップ260の実施形態を図14〜図15に示す。ダストキャップ260は、使い勝手が良い任意の容量または形状にすることができる。
【0019】
図16〜図17は、ボトル110、140、215、または類似のボトルと、サポートベース270との併用を示したものである。サポートベース270もカップ状構造体であり、ボトル110、140、215の底部150にかぶせることで、ボトル110、140、215を直立に配置することができる。サポートベース270には、その上にタブ280または類似の構造体を配置できる。サポートベース270によってボトル110、140、215を供給角度に保つことができるよう、タブ280を折り曲げることができる。サポートベース270は、使い勝手が良い任意の容量または形状にすることができる。
【0020】
図18〜図20は、ボトル110、140、215、または類似のボトルと、取手290との併用を示したものである。取手290は、注ぎ口160の周囲を囲むつば300を有することができる。取手290は、また、つば300から延在する略L形のアーム310を有することができる。アーム310は、ボトル110、140、215と接する一組の脚部320へと延在し得る。図18に示すように取手290を取り付けると、消費者はボトル110、140、215を持ち運ぶことができる。図19に示すように取手290を取り付けると、ボトル110、140、215を上下逆さまに配置および支持できる。図20に示すように取手290を取り付けると、ボトル110、140、215を供給角度に配置することができる。
【0021】
図21〜図22は、取手330のさらなる実施形態を示したものである。本実施形態において、取手330は、ボトル110、140、215、または類似のボトルの平らな側部170を中心に回転し得る。取手330は、ヒンジ340によってボトル110、140、215に取り付けられ得る。取手330は、注ぎ口160の周囲を取り囲むつば350を有し得る。図21に示すように、取手330によって、ボトル110、140、215を持ち運ぶことができる。図22に示すように、取手330を下方に回転させることにより、ボトル110、140、215を供給角度に保つことができる。
【0022】
図23〜図24は、ボトル110、140、215、または類似のボトルと併用できる栓120の例を示したものである。栓120は、従来の蓋締機で閉栓されることが好ましい。栓120によって、輸送時、配送時、および保管時には、確実に密封される。華氏約100度(摂氏約37.8度)で約14日間保管した場合、栓120は約4.5の気体容積で炭酸ガスの放出を発生させてはならない。華氏約40度(摂氏約4.4度)〜華氏約75度(摂氏約23.9度)の温度範囲にある炭酸製品では、供給時の炭酸飲料の泡立ちを最小限に抑える必要がある。最初の供給時における製品の品質(炭酸ガス飽和レベル)は、ボトルから最初に製品を分注するときの製品の品質並にする必要がある。それ以降の分注では、従来のボトルおよび/または分注性能を上回る製品品質を提供する必要がある。
【0023】
栓120には、リサイクル上問題のない材料を選択する必要がある。例えば、浮上分離中にPETフレークからの分離が困難な材料は適切でない。材料の密度は、約1Kg/Dm3未満でなければならない。栓120は、現行の28ミリメートルまたは38ミリメートル仕上げの修正版に適合しなければならず、ボトル110からは「実質的に取外し不可能」であることが好ましい。栓120の閉栓は、標準型の蓋締機および蓋締チャックを用いて行うのが好ましい。
【0024】
栓120により、ボトル110から製品をすべて注出することができる。上記のように、ボトル110は、実質的に水平位置から供給され、オフセットされた首部仕上げを含み、重力により放出されるのを促進することができる。栓120は、ボトル110の首部仕上げに嵌合するように設計されるとよい。栓120の全長は、冷蔵庫内にディスペンサー100全体がうまく収まるように最小限に抑えられるとよい。ダストキャップ260を使用する場合は、不正に開栓されたときに見た目で判別できるようにし、不正開栓防止用収縮スリーブを設ける必要がないようにする。
【0025】
ボトル110の脱気はすべて、栓120を介して行われる必要がある。ボトル110、140、215では、製品注入用および供給用の開口部は1つだけにする必要がある。通気孔120からの液だれはなく、かつ、いかなる使用可能な炭酸ガス飽和レベルでも炭酸ガスの放出は行われない。栓120は、片手で作動させることができなければならない。栓120は、供給後、自動的に閉まらなければならない。栓120を作動させるのに必要な力は、約5ポンド(約2.3キログラム)を上回るべきではない。華氏約40度〜約75度(摂氏約4.4度〜約23.9度)の温度範囲にある製品については、製品がすべて供給されるまでの流量は1秒間で約1オンス(約29.6ミリリットル)以上でなければならない。栓120は、液だれを生じることなく、約50回は機能する(開閉できる)必要がある。
【0026】
公知の栓120としては、トムリンソン・インダストリーズ社(オハイオ州、クリーブランド)製のものが挙げられる。図23は、トムリンソン・インダストリーズ社製の通気孔付きの栓400の例を示したものである。通気孔付きの栓400は、ボトル110内の炭酸ガスを維持しながら製品を供給することができる傘状の弁(umbrella valve)の一形態である。
【0027】
例えば、アクチュエータAを栓本体Bの前壁FWの方へ手で押すと、シールキーパーアームMが内側に動き、出口Oへ液体を通すための通路PがシールSTとシートVSの間に形成されるのがわかる。シールキーパーアームMはまたチェック弁Kを開き、これにより、通気口VIと通気通路VPを介して容器空間Sに空気が流れ込む。栓400は、通路Pへの初期の液体噴出を制限する圧力補正装置410を備えていてもよい。圧力補正装置410は、ディフューザー420およびバタフライバッフル430を含み得る。
【0028】
通気孔付きの栓400の詳細については、2005年3月23日に出願されたラビンスキー(Labinski)らの「自閉通気孔付き弁(Self−Closing Vented Valve)」と題された米国特許出願第11/087,908号、および2004年3月23日に出願されたラビンスキーらの「自閉通気孔付き弁」と題された米国仮出願第60/555,453号を参照されたい。
【0029】
図24は、栓120の他の例を示したものである。この場合は、通気孔のない栓450を取り上げる。本明細書で示す通気孔のない栓450は、スマートシール AS社(ノルウェー、Smartseal)製のものである。通気孔のない栓450によって、余計な空気を吸い込むことなく、ボトル110から製品を供給できる。図示したように、レバー460を押し下げると、シール470が上昇し、開口部480を通して製品が分注される。通気孔のない栓450の詳細については、2004年4月5日に出願されたノルウェー特許出願第2004−1397号を参照されたい。
【0030】
その他にも、栓120のタイプとしては、「コーヒー沸かし器」型の栓、「水冷却器」型の栓、従来のビール樽タップ、大型の供給ボトルで使用される液体洗濯洗剤用の栓等を挙げることができる。製品内での炭酸ガス飽和状態が崩れることなく、製品を分注可能な栓120であれば、いかなるタイプでも使用できる。
【0031】
様々なタイプの栓120について、試験され、公知の栓との比較が実施された。標準的な2リットルボトルまたは3リットルボトルを使用して、栓120と従来のねじ止め式の栓との比較が行われた。栓120を使用することで、可能な供給回数と、後での供給時の製品内の残留圧力量に改善が見られた。例えば、通常の2リットルボトルまたは3リットルボトルが5回または6回の供給または開栓で「気の抜けた状態」になる場合でも、本明細書の栓120を使用することで、供給または開栓の回数を11回、12回、またはそれ以上に伸ばすことができる。栓120は、ボトル110の安定性も維持する。
【0032】
図1に矩形の容器130を示したが、容器130は様々な形状を有することができる。ただし、矩形の容器はザ コカ-コーラ カンパニー(ジョージア州、アトランタ)が販売する「Fridge−Pack」容器と類似しているので、形状は矩形とするのが好ましい。「Fridge−Pack」は冷蔵庫の「ほとんど利用されない」空間に保管することができるため、消費者に人気のあることが判明している。さらに、容器130を冷蔵庫内に配置する場合、容器130を積み重ねること、および/または、他の製品を容器130の上に載せることができる。他に選択可能な形状としては、拡張した6面体で平坦な底部を有する形状、平らであり丸みを帯びた端部または平坦な底部を有する円錐形、上端が平らな半円形状、栓120近傍に半円形の切欠きがあり正方形のピラミッド型形状などが挙げられるが、この他にも所望のサイズまたは形状を選択できる。また、これら容器130のいずれにも、透明なパネルを1つ以上配置することができる。
【0033】
各種の容器130は、ボール紙、板紙、プラスチック、または類似の材料から製造することができる。容器130は、従来の方法で製造することができる。容器130は、縦置きの状態で市場に出されるが、供給時は水平方向に使用され得る。栓120は、容器130内に取り付けられ、栓120に近づくために容器130の一部分を取り外してもよい。或いは、栓120は、図示されているように、容器130の外側に配置してもよい。容器130上には、グラフィックを印刷してもよい。また、容器130上には、取手を配置してもよい。また、ボトル110、140、215は、容器130なしで使用してもよい。
【0034】
図25は、ボトル110の他の実施形態を示す。この例で、ボトル500は、丸みを帯びた2つの側面180を用いている。図示されているように、ボトル500の全体の外観は、ザ コカ-コーラ カンパニー(ジョージア州、アトランタ)が販売する有名な曲線のボトルの外観によく似ている。この場合も、供給を助けるために拡張された底部150およびオフセットされた注ぎ口160が使用される。
【0035】
図26は、飲料ディスペンサーシステム100の飲料の他の例を示す。この例では、ボトル110、140、215、または類似したボトルが容器130内に配置され得る。ボトル110と容器130との間には、1つ以上の挿入物510が配置される。挿入物510は、ボトル110内の製品を長期にわたり冷たい状態に保てるように、発泡材料またはその他の絶縁材料で製造され得る。
【0036】
図27は、さらに他の例を示したものである。この例において、容器130は、開口部520を有し、これにより、消費者は、ボトル110、140、215、または類似のボトル内の製品が冷たく保たれるよう容器130内に氷530を入れることができる。容器130は、裏打ちするか、プラスチック等の材料で製造することで、容器130をほぼ防水とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】従来の冷蔵庫内に配置される炭酸飲料ディスペンサーの実施形態を示す斜視図である。
【図2】炭酸飲料ディスペンサーのボトル、栓、および容器の側断面図である。
【図3】炭酸飲料ディスペンサーと併用するボトルの斜視図である。
【図4】図3のボトルの側面図である。
【図5】図3のボトルの底面図である。
【図6】図3のボトルの側面図である。
【図7】図6の線7−7に沿った断面図である。
【図8】炭酸飲料ディスペンサーと併用するボトルの他の実施形態の斜視図である。
【図9】図8のボトルの平面図である。
【図10】図8のボトルの底面図である。
【図11】内部に排気管を有するボトルの側面図である。
【図12】底部を有するボトルの斜視図である。
【図13】図12の底部を有するボトルの側面図である。
【図14】ダストキャップを有するボトルの側面図である。
【図15】図14のダストキャップを有するボトルの更なる側面図である。
【図16】ダストキャップを有するボトルの斜視図である。
【図17】図16のダストキャップを有するボトルの側面図である。
【図18】取手を有するボトルの側面図である。
【図19】図18の取手を有するボトルの更なる側面図である。
【図20】図18の取手を有するボトルの更なる側面図である。
【図21】取手を有するボトルの斜視図である。
【図22】図21の取手を有するボトルの側面図である。
【図23】通気孔付きの栓の側断面図である。
【図24】通気孔のない栓の側断面図である。
【図25】湾曲した2つの側面を有するボトルの斜視図である。
【図26】発泡材挿入物を有する容器の斜視図である。
【図27】氷を入れるための開口部を有する容器の斜視図である。
【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は、概して飲料ディスペンサーに関し、より詳細には、従来の冷蔵庫に保管可能な炭酸飲料ディスペンサーに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
現行のマルチサービス型の炭酸清涼飲料ボトル、例えば、2リットルPET(「ポリエチレンテレフタレート」)ボトルは、通常、栓を開けるたびに、上部空間の炭酸ガス(CO2)が大気中に放出される。再び栓をすると、ボトル内の製品と何もない空間との間で平衡状態が保たれるまで、製品に混入された炭酸の一部が上部空間に移動する。このサイクルは、ボトルを開栓するたびに繰り返される。製品の消費が続くと、より広い上部空間が平衡になる必要がある。その結果、標準的な2リットルの炭酸清涼飲料PETボトルでは、ボトルの内容物が半分程度になると、または約5回または6回ボトルを開けると、炭酸ガスの飽和状態が崩れ得る。つまり、炭酸清涼飲料の気が抜け得る。
【0003】
現行のマルチサービス型の清涼飲料ボトルの他の課題として、ボトルの持ち運び、ボトルからの注ぎやすさ、およびボトルの保管に難点があることが挙げられる。例えば、消費者は、通常、栓とボトルとの間の初期の密封性には大きな信頼を寄せているかもいしれない。そのため、消費者は特に意識することなく、冷蔵庫の中でボトルを横置し得る。しかし、一旦、ボトルを開栓した後、再栓すると、この信頼は失われ、ボトルは通常縦置きにして保管され得る。しかし、このような縦置きの保管だと、消費者の保管方法の自由を制限してしまうことになり得る。さらに、大部分のマルチサービス型の飲料用ボトルでは、凹凸のないデザインが使用されている。このような凹凸のないデザインのボトルを使用したブランドについて、消費者が区別することは困難であろう。むしろ、消費者は、曲線形状、および/または取手の付いたボトルを好むように思われる。
【0004】
マルチサービス型の炭酸清涼飲料パッケージおよびシステムに対しては、次のような要望がある。それは、製品の鮮度(飲料内の炭酸ガス含量)を保ったまま、冷蔵庫から直接供給することにより取り扱いのわずらわしさを解消し、消費者が一杯の量を調整できるようにすることである。購入者または消費者が製品を選択する際に、新規パッケージデザインが提供するさらなるこの機能上の利点に気づくことが好ましい。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の概要
したがって、本出願は、ボトルについて説明し得る。ボトルは、拡張した後端部と、オフセットされた注ぎ口と、その拡張した後端部とオフセットされた注ぎ口との間に配置された実質的に平らな側部と、を含むとよい。
【0006】
本ボトルは、PETまたはアルミニウムから製造され得る。拡張した端部は、概して、半球の形状を有してもよい。平らな側部は、その中に複数の支持リブを含んでいて、オフセットされた注ぎ口に対してある角度を有していてもよい。ボトルは、さらに、平らな側部と反対側に湾曲した側部を含むとともに、内部ウェブを含んでもよい。内部ウェブは、平らな側部に対して実質的に直角に位置してもよい。ボトルは、さらに、オフセットされた注ぎ口に配置された栓を含んでもよい。栓は、傘状の弁または通気孔のない栓を含んでもよい。
【0007】
本出願は、さらに、炭酸飲料用のディスペンサーについて説明し得る。飲料ディスペンサーは、第1の端部と第2の端部とを有するボトルを含んでもよい。第1の端部は丸みを帯びており、第2の端部はオフセットされた注ぎ口を含んでもよい。ボトルは、さらに、平らな第1の側部と丸みを帯びた第2の側部とを含んでもよい。栓は、注ぎ口に取り付けられてもよい。供給時、栓は炭酸飲料と接したままであってもよい。
【0008】
栓は、通気孔付きの栓または通気孔のない栓であってもよい。ボトルは、内部ウェブを有してもよい。内部ウェブは、平らな側部に対して実質的に直角に配置されていてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
詳細な説明
図面に関して(いくつかの図面で同様の符号は同様の部分を示す)、図1および図2は、本明細書に記載される炭酸飲料ディスペンサー100の一例を示したものである。炭酸飲料ディスペンサー100は、従来の冷蔵庫またはクーラーに入れて使用してもよいし、個別に使用してもよい。図示されるように、炭酸飲料ディスペンサー100は、ボトル110を含み得る。ボトル110は、ボトル110内の炭酸ガス飽和を維持しながら、ボトル110から製品を供給可能とする栓120を含み得る。ボトル110は、容器130内に配置され得る。また、容器130なしで、ボトル110を単独で使用してもよい。
【0010】
ボトル110は、PETまたは同等の材料から製造されるのが好ましい。別種のプラスチック、またはアルミニウム等の金属を使用してもよい。ボトル110は、約1リットル〜5リットルの容量範囲とすればよいが、任意の容量のものを使用してもかまわない。ボトル110は、既存の瓶詰め機を使用して製造し、既存の充填機にて充填できるようにするのが好ましい。したがって、ボトル110の全長は、一般に、約400ミリメートル未満であり、ボトル110の首部より下の高さは約340ミリメートル以下であり得る。ボトル110の直径は、既存の多くのブロー成形を考慮して、許容値130ミリメートルを満足できるようにしなければならない。本明細書中では、その他の容量および形状も使用され得る。
【0011】
図3〜図7は、ボトル110の実施形態を示したものである。この例では、ボトル140が示されている。ボトル140は、一端に底部150を有し、他端に注ぎ口160を有し得る。底部150は、幾分丸みを帯び、拡張していればよい。つまり、底部150は、略半球形の形状を有し得る。拡張した底部150により、炭酸ガスのための上部空間が提供される。注ぎ口160は、従来のデザインであればよく、図示されるように、底部150の中心を通るボトル140の中心軸からオフセットされていればよい。
【0012】
ボトル140は、平らな側部170と、丸みを帯びた側部180と、を有し得る。図示されるように、平らな側部170を用いることで、ボトル140の一部が切り取られたかのような装飾的外観をボトル140全体に与えている。また、平らな側部170により、ボトル140の横置きが可能になる。平らな側部170は、底部150から注ぎ口160に向けてある角度で延在し得る。本実施形態では、この角度は約6度に設定され得る。異なる角度に設定してもかまわない。角度を利用することによって、製品は確実に注ぎ口160に向けて流れ得る。
【0013】
丸みを帯びた側部180は、所望の形状とすることができる。この例で、丸みを帯びた側部180は、ザ コカ-コーラ カンパニー(ジョージア州、アトランタ(Atlanta,Georgia))から販売されている有名な曲線のボトルと類似する装飾的な外観となっている。ラベルパネル190およびいくつかのくぼみ200も、用いることができる。本明細書中では、ボトル140全体の形状として、いかなる所望の形状を使用してもよい。
【0014】
ボトル140全体の形状により、ボトル140をその平らな側部170を下にして配置した場合、注ぎ口160が確実に底部150より低くなる。このデザインにすることにより、栓120を閉栓したときに栓120が常に「ぬれた」状態に維持される。つまり、重力によって、製品が栓120に触れた状態に維持される。ボトル140を収縮包装して、グラフィックおよびブランド情報を提供してもよい。
【0015】
平らな側部170には、その中に複数の支持リブ210が形成されてもよい。支持リブ210は、図示されているように、楕円形に近い形状としてもよいが、どのような形状を使用してもかまわない。支持リブ210自体を、使用しても使用しなくてもかまわない。
【0016】
図8〜図10は、ボトル110の他の実施形態、この場合はボトル215について示したものである。ボトル215は、底部150、注ぎ口160、平らな側部170、および丸みを帯びた側部180を有し得る。上記のように、丸みを帯びた側部180およびボトル215は、全体として、所望の装飾的外観を有することができる。ボトル140はまた、内部ウェブ220(internal web)を有することができる。ウェブ220は、平らな側部170に略直角となり、底部150から注ぎ口160近傍まで延在し得る。ウェブ220は、平らな側部170の形状を保つとともに、炭酸飲料の使用によって生じる内圧を考慮して低い供給点を維持することに役立つ。
【0017】
図11〜図25は、炭酸飲料ディスペンサーボトル100内での一体的な使用、または単独での使用を目的としたボトル110、140、215、または任意のボトルで使用できる別の複数の実施形態を示したものである。例えば、図11は、栓120と連通している内部管250を有するボトル110、140、215を示す。内部管250は、平らな側部170に沿って延在するように配置され得る。したがって、ボトルがその平らな側部170を下にして配置された場合、内部管250によって、栓120は、ボトル110、140、215、または類似のボトルを完全に空にすることができる。
【0018】
図12〜図13は、ダストキャップ260を有するボトル110、140、215、または類似のボトルの使用を示したものである。ダストキャップ260は、ボトル110、140、215の注ぎ口160および上端部を全体的に覆う、拡張したカップ状構造体にできる。ダストキャップ260を使用すると、注ぎ口160にダストキャップ260を付けた状態で、ボトル110、140、215を上下逆さまに配置することができる。ダストキャップ260は、また、ボトル140から取り外し、底部150および平らな側部170に沿ってボトル110、140、215の下に取り付けることができる。このように、ダストキャップ260によって、ボトル110、140、215は、供給角度に保たれる。さらに、ダストキャップ260の実施形態を図14〜図15に示す。ダストキャップ260は、使い勝手が良い任意の容量または形状にすることができる。
【0019】
図16〜図17は、ボトル110、140、215、または類似のボトルと、サポートベース270との併用を示したものである。サポートベース270もカップ状構造体であり、ボトル110、140、215の底部150にかぶせることで、ボトル110、140、215を直立に配置することができる。サポートベース270には、その上にタブ280または類似の構造体を配置できる。サポートベース270によってボトル110、140、215を供給角度に保つことができるよう、タブ280を折り曲げることができる。サポートベース270は、使い勝手が良い任意の容量または形状にすることができる。
【0020】
図18〜図20は、ボトル110、140、215、または類似のボトルと、取手290との併用を示したものである。取手290は、注ぎ口160の周囲を囲むつば300を有することができる。取手290は、また、つば300から延在する略L形のアーム310を有することができる。アーム310は、ボトル110、140、215と接する一組の脚部320へと延在し得る。図18に示すように取手290を取り付けると、消費者はボトル110、140、215を持ち運ぶことができる。図19に示すように取手290を取り付けると、ボトル110、140、215を上下逆さまに配置および支持できる。図20に示すように取手290を取り付けると、ボトル110、140、215を供給角度に配置することができる。
【0021】
図21〜図22は、取手330のさらなる実施形態を示したものである。本実施形態において、取手330は、ボトル110、140、215、または類似のボトルの平らな側部170を中心に回転し得る。取手330は、ヒンジ340によってボトル110、140、215に取り付けられ得る。取手330は、注ぎ口160の周囲を取り囲むつば350を有し得る。図21に示すように、取手330によって、ボトル110、140、215を持ち運ぶことができる。図22に示すように、取手330を下方に回転させることにより、ボトル110、140、215を供給角度に保つことができる。
【0022】
図23〜図24は、ボトル110、140、215、または類似のボトルと併用できる栓120の例を示したものである。栓120は、従来の蓋締機で閉栓されることが好ましい。栓120によって、輸送時、配送時、および保管時には、確実に密封される。華氏約100度(摂氏約37.8度)で約14日間保管した場合、栓120は約4.5の気体容積で炭酸ガスの放出を発生させてはならない。華氏約40度(摂氏約4.4度)〜華氏約75度(摂氏約23.9度)の温度範囲にある炭酸製品では、供給時の炭酸飲料の泡立ちを最小限に抑える必要がある。最初の供給時における製品の品質(炭酸ガス飽和レベル)は、ボトルから最初に製品を分注するときの製品の品質並にする必要がある。それ以降の分注では、従来のボトルおよび/または分注性能を上回る製品品質を提供する必要がある。
【0023】
栓120には、リサイクル上問題のない材料を選択する必要がある。例えば、浮上分離中にPETフレークからの分離が困難な材料は適切でない。材料の密度は、約1Kg/Dm3未満でなければならない。栓120は、現行の28ミリメートルまたは38ミリメートル仕上げの修正版に適合しなければならず、ボトル110からは「実質的に取外し不可能」であることが好ましい。栓120の閉栓は、標準型の蓋締機および蓋締チャックを用いて行うのが好ましい。
【0024】
栓120により、ボトル110から製品をすべて注出することができる。上記のように、ボトル110は、実質的に水平位置から供給され、オフセットされた首部仕上げを含み、重力により放出されるのを促進することができる。栓120は、ボトル110の首部仕上げに嵌合するように設計されるとよい。栓120の全長は、冷蔵庫内にディスペンサー100全体がうまく収まるように最小限に抑えられるとよい。ダストキャップ260を使用する場合は、不正に開栓されたときに見た目で判別できるようにし、不正開栓防止用収縮スリーブを設ける必要がないようにする。
【0025】
ボトル110の脱気はすべて、栓120を介して行われる必要がある。ボトル110、140、215では、製品注入用および供給用の開口部は1つだけにする必要がある。通気孔120からの液だれはなく、かつ、いかなる使用可能な炭酸ガス飽和レベルでも炭酸ガスの放出は行われない。栓120は、片手で作動させることができなければならない。栓120は、供給後、自動的に閉まらなければならない。栓120を作動させるのに必要な力は、約5ポンド(約2.3キログラム)を上回るべきではない。華氏約40度〜約75度(摂氏約4.4度〜約23.9度)の温度範囲にある製品については、製品がすべて供給されるまでの流量は1秒間で約1オンス(約29.6ミリリットル)以上でなければならない。栓120は、液だれを生じることなく、約50回は機能する(開閉できる)必要がある。
【0026】
公知の栓120としては、トムリンソン・インダストリーズ社(オハイオ州、クリーブランド)製のものが挙げられる。図23は、トムリンソン・インダストリーズ社製の通気孔付きの栓400の例を示したものである。通気孔付きの栓400は、ボトル110内の炭酸ガスを維持しながら製品を供給することができる傘状の弁(umbrella valve)の一形態である。
【0027】
例えば、アクチュエータAを栓本体Bの前壁FWの方へ手で押すと、シールキーパーアームMが内側に動き、出口Oへ液体を通すための通路PがシールSTとシートVSの間に形成されるのがわかる。シールキーパーアームMはまたチェック弁Kを開き、これにより、通気口VIと通気通路VPを介して容器空間Sに空気が流れ込む。栓400は、通路Pへの初期の液体噴出を制限する圧力補正装置410を備えていてもよい。圧力補正装置410は、ディフューザー420およびバタフライバッフル430を含み得る。
【0028】
通気孔付きの栓400の詳細については、2005年3月23日に出願されたラビンスキー(Labinski)らの「自閉通気孔付き弁(Self−Closing Vented Valve)」と題された米国特許出願第11/087,908号、および2004年3月23日に出願されたラビンスキーらの「自閉通気孔付き弁」と題された米国仮出願第60/555,453号を参照されたい。
【0029】
図24は、栓120の他の例を示したものである。この場合は、通気孔のない栓450を取り上げる。本明細書で示す通気孔のない栓450は、スマートシール AS社(ノルウェー、Smartseal)製のものである。通気孔のない栓450によって、余計な空気を吸い込むことなく、ボトル110から製品を供給できる。図示したように、レバー460を押し下げると、シール470が上昇し、開口部480を通して製品が分注される。通気孔のない栓450の詳細については、2004年4月5日に出願されたノルウェー特許出願第2004−1397号を参照されたい。
【0030】
その他にも、栓120のタイプとしては、「コーヒー沸かし器」型の栓、「水冷却器」型の栓、従来のビール樽タップ、大型の供給ボトルで使用される液体洗濯洗剤用の栓等を挙げることができる。製品内での炭酸ガス飽和状態が崩れることなく、製品を分注可能な栓120であれば、いかなるタイプでも使用できる。
【0031】
様々なタイプの栓120について、試験され、公知の栓との比較が実施された。標準的な2リットルボトルまたは3リットルボトルを使用して、栓120と従来のねじ止め式の栓との比較が行われた。栓120を使用することで、可能な供給回数と、後での供給時の製品内の残留圧力量に改善が見られた。例えば、通常の2リットルボトルまたは3リットルボトルが5回または6回の供給または開栓で「気の抜けた状態」になる場合でも、本明細書の栓120を使用することで、供給または開栓の回数を11回、12回、またはそれ以上に伸ばすことができる。栓120は、ボトル110の安定性も維持する。
【0032】
図1に矩形の容器130を示したが、容器130は様々な形状を有することができる。ただし、矩形の容器はザ コカ-コーラ カンパニー(ジョージア州、アトランタ)が販売する「Fridge−Pack」容器と類似しているので、形状は矩形とするのが好ましい。「Fridge−Pack」は冷蔵庫の「ほとんど利用されない」空間に保管することができるため、消費者に人気のあることが判明している。さらに、容器130を冷蔵庫内に配置する場合、容器130を積み重ねること、および/または、他の製品を容器130の上に載せることができる。他に選択可能な形状としては、拡張した6面体で平坦な底部を有する形状、平らであり丸みを帯びた端部または平坦な底部を有する円錐形、上端が平らな半円形状、栓120近傍に半円形の切欠きがあり正方形のピラミッド型形状などが挙げられるが、この他にも所望のサイズまたは形状を選択できる。また、これら容器130のいずれにも、透明なパネルを1つ以上配置することができる。
【0033】
各種の容器130は、ボール紙、板紙、プラスチック、または類似の材料から製造することができる。容器130は、従来の方法で製造することができる。容器130は、縦置きの状態で市場に出されるが、供給時は水平方向に使用され得る。栓120は、容器130内に取り付けられ、栓120に近づくために容器130の一部分を取り外してもよい。或いは、栓120は、図示されているように、容器130の外側に配置してもよい。容器130上には、グラフィックを印刷してもよい。また、容器130上には、取手を配置してもよい。また、ボトル110、140、215は、容器130なしで使用してもよい。
【0034】
図25は、ボトル110の他の実施形態を示す。この例で、ボトル500は、丸みを帯びた2つの側面180を用いている。図示されているように、ボトル500の全体の外観は、ザ コカ-コーラ カンパニー(ジョージア州、アトランタ)が販売する有名な曲線のボトルの外観によく似ている。この場合も、供給を助けるために拡張された底部150およびオフセットされた注ぎ口160が使用される。
【0035】
図26は、飲料ディスペンサーシステム100の飲料の他の例を示す。この例では、ボトル110、140、215、または類似したボトルが容器130内に配置され得る。ボトル110と容器130との間には、1つ以上の挿入物510が配置される。挿入物510は、ボトル110内の製品を長期にわたり冷たい状態に保てるように、発泡材料またはその他の絶縁材料で製造され得る。
【0036】
図27は、さらに他の例を示したものである。この例において、容器130は、開口部520を有し、これにより、消費者は、ボトル110、140、215、または類似のボトル内の製品が冷たく保たれるよう容器130内に氷530を入れることができる。容器130は、裏打ちするか、プラスチック等の材料で製造することで、容器130をほぼ防水とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】従来の冷蔵庫内に配置される炭酸飲料ディスペンサーの実施形態を示す斜視図である。
【図2】炭酸飲料ディスペンサーのボトル、栓、および容器の側断面図である。
【図3】炭酸飲料ディスペンサーと併用するボトルの斜視図である。
【図4】図3のボトルの側面図である。
【図5】図3のボトルの底面図である。
【図6】図3のボトルの側面図である。
【図7】図6の線7−7に沿った断面図である。
【図8】炭酸飲料ディスペンサーと併用するボトルの他の実施形態の斜視図である。
【図9】図8のボトルの平面図である。
【図10】図8のボトルの底面図である。
【図11】内部に排気管を有するボトルの側面図である。
【図12】底部を有するボトルの斜視図である。
【図13】図12の底部を有するボトルの側面図である。
【図14】ダストキャップを有するボトルの側面図である。
【図15】図14のダストキャップを有するボトルの更なる側面図である。
【図16】ダストキャップを有するボトルの斜視図である。
【図17】図16のダストキャップを有するボトルの側面図である。
【図18】取手を有するボトルの側面図である。
【図19】図18の取手を有するボトルの更なる側面図である。
【図20】図18の取手を有するボトルの更なる側面図である。
【図21】取手を有するボトルの斜視図である。
【図22】図21の取手を有するボトルの側面図である。
【図23】通気孔付きの栓の側断面図である。
【図24】通気孔のない栓の側断面図である。
【図25】湾曲した2つの側面を有するボトルの斜視図である。
【図26】発泡材挿入物を有する容器の斜視図である。
【図27】氷を入れるための開口部を有する容器の斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボトルであって、
拡張した後端部と、
オフセットされた注ぎ口と、
前記拡張した後端部と前記オフセットされた注ぎ口との間に配置される実質的に平らな側部と、
を有する、ボトル。
【請求項2】
当該ボトルは、PETで構成されている、請求項1に記載のボトル。
【請求項3】
当該ボトルは、アルミニウムで構成されている、請求項1に記載のボトル。
【請求項4】
前記拡張した端部は、半球形を有する、請求項1に記載のボトル。
【請求項5】
前記平らな側部は、その中に複数の支持リブを有する、請求項1に記載のボトル。
【請求項6】
前記平らな側部は、前記オフセットされた注ぎ口に対してある角度を有する、請求項1に記載のボトル。
【請求項7】
前記平らな側部の反対側に、湾曲した側部をさらに有する、請求項1に記載のボトル。
【請求項8】
内部ウェブをさらに有する、請求項1に記載のボトル。
【請求項9】
前記内部ウェブは、前記平らな側部に対して実質的に直角に配置される、請求項8に記載のボトル。
【請求項10】
前記オフセットされた注ぎ口に配置される栓をさらに有し、
前記栓は、傘状の弁を含む、請求項1に記載のボトル。
【請求項11】
前記オフセットされた注ぎ口に配置される栓をさらに有し、
前記栓は、通気孔のない栓で構成されている、請求項1に記載のボトル。
【請求項12】
炭酸飲料用の飲料ディスペンサーであって、
ボトルであって、当該ボトルが第1の端部と第2の端部とを有し、前記第1の端部が丸みを帯び、前記第2の端部がオフセットされた注ぎ口を備え、当該ボトルが平坦な第1の側部と湾曲した第2の側部とをさらに有するボトルと、
前記注ぎ口に取り付けられる栓であって、供給時にその中で前記炭酸飲料と接し続ける栓と、
を有する、飲料ディスペンサー。
【請求項13】
前記栓は、通気式の栓で構成されている、請求項12に記載の飲料ディスペンサー。
【請求項14】
前記栓は、通気孔のない栓で構成されている、請求項12に記載の飲料ディスペンサー。
【請求項15】
前記ボトルは、内部ウェブを有する、請求項12に記載の飲料ディスペンサー。
【請求項16】
前記内部ウェブは、前記平坦な第1の側部に対して実質的に直角に配置される、請求項15に記載の飲料ディスペンサー。
【請求項1】
ボトルであって、
拡張した後端部と、
オフセットされた注ぎ口と、
前記拡張した後端部と前記オフセットされた注ぎ口との間に配置される実質的に平らな側部と、
を有する、ボトル。
【請求項2】
当該ボトルは、PETで構成されている、請求項1に記載のボトル。
【請求項3】
当該ボトルは、アルミニウムで構成されている、請求項1に記載のボトル。
【請求項4】
前記拡張した端部は、半球形を有する、請求項1に記載のボトル。
【請求項5】
前記平らな側部は、その中に複数の支持リブを有する、請求項1に記載のボトル。
【請求項6】
前記平らな側部は、前記オフセットされた注ぎ口に対してある角度を有する、請求項1に記載のボトル。
【請求項7】
前記平らな側部の反対側に、湾曲した側部をさらに有する、請求項1に記載のボトル。
【請求項8】
内部ウェブをさらに有する、請求項1に記載のボトル。
【請求項9】
前記内部ウェブは、前記平らな側部に対して実質的に直角に配置される、請求項8に記載のボトル。
【請求項10】
前記オフセットされた注ぎ口に配置される栓をさらに有し、
前記栓は、傘状の弁を含む、請求項1に記載のボトル。
【請求項11】
前記オフセットされた注ぎ口に配置される栓をさらに有し、
前記栓は、通気孔のない栓で構成されている、請求項1に記載のボトル。
【請求項12】
炭酸飲料用の飲料ディスペンサーであって、
ボトルであって、当該ボトルが第1の端部と第2の端部とを有し、前記第1の端部が丸みを帯び、前記第2の端部がオフセットされた注ぎ口を備え、当該ボトルが平坦な第1の側部と湾曲した第2の側部とをさらに有するボトルと、
前記注ぎ口に取り付けられる栓であって、供給時にその中で前記炭酸飲料と接し続ける栓と、
を有する、飲料ディスペンサー。
【請求項13】
前記栓は、通気式の栓で構成されている、請求項12に記載の飲料ディスペンサー。
【請求項14】
前記栓は、通気孔のない栓で構成されている、請求項12に記載の飲料ディスペンサー。
【請求項15】
前記ボトルは、内部ウェブを有する、請求項12に記載の飲料ディスペンサー。
【請求項16】
前記内部ウェブは、前記平坦な第1の側部に対して実質的に直角に配置される、請求項15に記載の飲料ディスペンサー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【公表番号】特表2007−536170(P2007−536170A)
【公表日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−511600(P2007−511600)
【出願日】平成17年5月4日(2005.5.4)
【国際出願番号】PCT/US2005/015699
【国際公開番号】WO2005/108217
【国際公開日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(391026058)ザ・コカ−コーラ・カンパニー (238)
【氏名又は名称原語表記】THE COCA−COLA COMPANY
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月4日(2005.5.4)
【国際出願番号】PCT/US2005/015699
【国際公開番号】WO2005/108217
【国際公開日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(391026058)ザ・コカ−コーラ・カンパニー (238)
【氏名又は名称原語表記】THE COCA−COLA COMPANY
【Fターム(参考)】
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