説明

点火装置

【課題】本発明は、燃焼室外への電磁波の照射を防止することが可能な点火装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明による点火装置は、内燃機関の燃焼室5の混合気燃料に点火する点火装置であって、混合気燃料に点火するために燃焼室5内に直流放電を発生させる点火手段4と、点火手段4に対して点火パルスを印加する点火用印加手段10,11,12と、燃焼室5内に電磁波を照射する電磁波照射手段4と、電磁波照射手段4に対して電磁波を供給する電磁波供給手段21,22と、燃焼室5内での燃焼によって発生したイオンに基づくイオン電流を検出するイオン電流検出手段4と、イオン電流検出手段4にて検出されたイオン電流のイオン電流値を計測するイオン電流計測手段30と、イオン電流計測手段30にて計測されたイオン電流値に基づいて電磁波供給手段21を制御する制御手段1とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の点火装置に関し、特に、点火時に内燃機関内の燃焼室に対して点火パルスによる直流放電と電磁波照射とを同時に行う点火装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の点火装置において、内燃機関の燃焼室における混合気燃料(以下、単に混合気とする)の燃焼効率を改善するために、混合気を点火する際に、直流放電を発生させる高電圧の直流パルス(点火パルス)とともにプラズマを発生させる電磁波とが燃焼室に対して同時に供給されている。
【0003】
例えば、点火パルスとマイクロ波(数GHzの電磁波、以下、電磁波とする)とを混合して点火プラグから燃焼室内に供給する点火装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−36198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
燃焼室への電磁波の照射は、混合気の燃焼効率を改善するが、エンジンの整備中に点火プラグが燃焼室から外されている場合や、事故によって電磁波の伝送路が破断して露出した場合などの際に、誤ってあるいは故意に電磁波が燃焼室外へ照射されると、人体に影響を及ぼすか、あるいは点火装置を含む周辺機器を誤作動させてしまうことが懸念される。
【0006】
特許文献1では、上記の問題の際に、燃焼室外への電磁波の照射を防止するための対策がなされていないという問題があった。
【0007】
本発明は、これらの問題を解決するためになされたものであり、燃焼室外への電磁波の照射を防止することが可能な点火装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明による点火装置は、内燃機関の燃焼室の混合気燃料に点火する点火装置であって、混合気燃料に点火するために燃焼室内に直流放電を発生させる点火手段と、点火手段に対して点火パルスを印加する点火用印加手段と、燃焼室内に電磁波を照射する電磁波照射手段と、電磁波照射手段に対して電磁波を供給する電磁波供給手段と、燃焼室内での燃焼によって発生したイオンに基づくイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流検出手段にて検出されたイオン電流のイオン電流値を計測するイオン電流計測手段と、イオン電流計測手段にて計測されたイオン電流値に基づいて電磁波供給手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、燃焼室内での燃焼によって発生したイオンに基づくイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流検出手段にて検出されたイオン電流のイオン電流値を計測するイオン電流計測手段と、イオン電流計測手段にて計測されたイオン電流値に基づいて電磁波供給手段を制御する制御手段とを備えるため、燃焼室外への電磁波の照射を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態による点火装置および内燃機関の一部の断面図である。
【図2】本発明の実施形態によるイオン電流を検出して計測する回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態について、図面を用いて以下に説明する。
【0012】
〈実施形態〉
図1は、本発明の実施形態による点火装置および内燃機関の一部の断面図であり、点火装置、プラグホール3、およびエンジンの一部の断面図を示している。図1に示すように、本実施形態による点火装置の電磁波遮蔽ケース2内の上部には、コイルドライバ11、電磁波増幅装置22、およびイオン電流計測装置30が設置されており、その他はプラグホール3に設置されている。また、内燃機関の燃焼室5は、ピストン6と燃焼室壁7とに囲まれた空間を示している。燃焼室壁7には吸気バルブ8aと排気バルブ8bとが設けられており、吸気工程において吸気バルブ8aが開くと吸気通路9aを通って混合気が燃焼室5内に供給され、排気工程において排気バルブ8bが開くと排気通路9bを通って燃焼後の混合気が排気される。
【0013】
なお、本実施形態による点火装置は内燃機関の燃焼室5の混合気に点火する点火装置であって、混合気に点火するために燃焼室5内に直流放電を発生させる点火手段は点火プラグ4であり、点火手段に対して点火パルスを印加する点火用印加手段は直流電源10、コイルドライバ11、およびトランス12を備えるものとする。また、燃焼室5内に電磁波を照射する電磁波照射手段は点火プラグ4であり、電磁波照射手段に対して電磁波を供給する電磁波供給手段は電磁波伝送路20、電磁波発生装置21、および電磁波増幅装置22を備えるものとする。また、燃焼室5内での燃焼によって発生したイオンに基づくイオン電流を検出するイオン電流検出手段は点火プラグ4であり、イオン電流検出手段にて検出されたイオン電流のイオン電流値を計測するイオン電流計測手段はイオン電流計測装置30であるものとする。また、点火用印加手段によって引火される点火パルスと、電磁波供給手段によって供給される電磁波とを混合する混合手段は電磁波伝送路20、ブロッキングコンデンサ40、およびインダクタ41を備えるものとする。また、ECU1(Engine Control Unit:制御手段)はイオン電流計測手段にて計測されたイオン電流値に基づいて電磁波供給手段を制御する。
【0014】
点火パルスを燃焼室5に供給する構成について説明する。図1に示すように、直流電源10の出力部とコイルドライバ11とは電気的配線によって接続されており、コイルドライバ11の出力部とトランス12の一次側巻き線とが電気的配線によって接続されている。トランス12の二次側巻き線は、ローパスフィルタとして機能するインダクタ41を介して点火プラグ4の中心電極に電気的配線によって接続されている。
【0015】
トランス12の鉄心は、その中心を電磁波伝送路20が貫通するように中心軸が空洞である円筒形となっている。電磁波伝送路20は、円筒形の鉄心の中心を貫通して点火プラグ4の中心電極に接続されている。電磁波伝送路20と鉄心との間隙は、互いに電気的に接触しないように絶縁性固定部材(例えば、エポキシ樹脂など)で充填されている。なお、絶縁性固定部材の材料特性としては、熱伝導性の良い材料を使用することが望ましい。鉄心の外周部には一次側巻き線が巻きつけられている。また、一次側巻き線の外周部には、当該一次側巻き線が内側となるような円筒形に形成された樹脂製の絶縁性ケースが配置されている。さらに、絶縁性ケースの外周部には、二次側巻き線が巻きつけられている。
【0016】
インダクタ41は、トロイダル形状(円筒形状)のフェライトコアに巻き線が同軸状かつ放射状に巻きつけられている。電磁波伝送路20は、インダクタ41のフェライトコアの中心を貫通して点火プラグ4の中心電極に接続されている。電磁波伝送路20とインダクタ41の巻き線との間隙は、互いに電気的に接触しないように絶縁性固定部材(例えば、エポキシ樹脂など)で充填されている。
【0017】
電磁波を燃焼室5に供給する構成について説明する。図1に示すように、電磁波発生装置21の出力部と電磁波増幅装置22とは電磁波伝送路20によって接続されている。また、電磁波増幅装置22の出力部は、ハイパスフィルタとして機能するブロッキングコンデンサ40の一端に電磁波伝送路20を介して接続されており、ブロッキングコンデンサ40の他端はトランス12の鉄心の中心を貫通した電磁波伝送路20を介して点火プラグ4の中心電極に接続されている。ブロッキングコンデンサ40は、トランス12の上部であって電磁波増幅装置22の近傍に配置されている。
【0018】
図2は、本発明の実施形態によるイオン電流を検出する構成を示す回路図である。図1および図2に示すように、トランス12の二次側巻き線(図2中の左側の巻き線)にはイオン電流計測装置30が接続されており、イオン電流計測装置30はイオン電流計測回路31、ダイオード32、コンデンサ33、ツェナーダイオード34、およびこれらを電気的に接続する配線などを備えている。
【0019】
図2に示すように、トランス12の二次側巻き線には、コンデンサ33とツェナーダイオード34とが並列接続されており、当該並列接続の他端にはダイオード32が直列接続されている。イオン電流計測回路31はダイオード32の陰極側に接続されており、点火プラグ4の電極を介して流れてきたイオン電流値を計測し、計測結果をECU1に出力する。
【0020】
以上のような構成とすることによって、点火プラグ4は点火手段、電磁波照射手段、およびイオン電流検出手段とを兼ねている。従って、点火手段と点火用印加手段とを含む点火系と、電磁波照射手段と電磁波供給手段とを含む電磁波照射系と、イオン電流検出手段とイオン電流計測手段とを含むイオン電流検出系とを一体構造としているため、点火装置を小型化することができる。なお、点火プラグ4が点火手段、電磁波照射手段、およびイオン電流検出手段とを兼ねなくても(それぞれが別個であっても)本発明の効果は得られ、本実施形態にて説明する構成に限定されるものではない。また、イオン電流を検出する構成(イオン電流検出系)は、図2に示す構成に限らず、イオン電流を検出する周知の別の回路を用いてもよく、本発明と同様の効果が得られる。
【0021】
上述の点火装置を用いて、混合気の点火時において、燃焼室5内に点火パルスおよび電磁波を同時に供給する場合について説明する。
【0022】
まず、電磁波の発生、伝送、および点火プラグ4からの電磁波の照射について説明する。電磁波発生装置21は、例えば半導体素子を用いた電圧制御発振器などで構成することができ、ECU1から入力された制御信号に基づいて数GHzの周波数の電磁波を発生させる。電磁波発生装置21から出力された電磁波は、電磁波伝送路20を介して電磁波増幅装置22に入力される。なお、電磁波伝送路20は、セミリジットケーブルのようなシールド付きの同軸ケーブルを用いることができ、電磁波増幅装置22は、例えばGaAs FETなどを用いた高周波半導体増幅器を用いることができる。また、燃焼室5内に照射される電磁波の出力は、電磁波増幅装置22のゲインによって制御される。
【0023】
電磁波増幅装置22にて増幅された電磁波は、ハイパスフィルタの機能を有するブロッキングコンデンサ40および電磁波伝送路20を介して点火プラグ4の中心電極に伝送される。ブロッキングコンデンサ40は、電磁波増幅装置22から出力された電磁波を減衰させることなく点火プラグ4に伝送するとともに、トランス12から出力された高電圧の点火パルスのみを遮断することによって高電圧の点火パルスによる電磁波増幅装置22よりも前段の装置の破壊を防いでいる。これは、トランス12にて発生する高電圧の点火パルスの立ち上がり時間は1マイクロ秒程度であって、単純に周波数変換すると1MHz程度となり、一方で電磁波の周波数はGHz帯であるため、ブロッキングコンデンサ40によって直流成分(低周波数成分)とマイクロ波などの高周波成分とを分離しているためである。ブロッキングコンデンサ40は、例えば直流成分とマイクロ波などの高周波成分とを分離する高周波機器であるDCブロックなどを用いることができる。点火プラグ4の中心電極に伝送された電磁波は、燃焼室5側に露出した中心電極から燃焼室5内に照射される。なお、電磁波増幅装置22から放射される不要な電磁波は、電磁遮蔽ケース2によって遮蔽される。
【0024】
次に、点火パルスの発生、伝送、および点火プラグ4での直流放電の発生について説明する。直流電源10から出力された直流電流は、コイルドライバ11を介してトランス12に入力される。コイルドライバ11は、ECU1から入力されたパルス信号に基づいてトランス12にて高電圧の点火パルスが発生するように動作する。トランス12から出力される立ち上がり1マイクロ秒程度の点火パルスは、インダクタ41に入力される。インダクタ41は、ローパスフィルタとしての機能を有し、トランス12から入力された点火パルスを減衰させないとともに、数GHzの電磁波を遮蔽する。インダクタ41から出力された点火パルスは、点火プラグ4の中心電極に伝送される。そして、伝送された点火パルスによって、燃焼室5内に露出した中心電極の端部と接地電極との間のスパークギャップにて直流放電を発生させる。
【0025】
上記の伝送経路によって、電磁波増幅装置22にて発生した電磁波と、直流電源10をエネルギー源とする点火パルスとが点火プラグ4に伝送されるため、混合気の点火時において、電磁波と点火パルスとを同時に発生させると、点火プラグ4の中心電極にて電磁波と点火パルスとが重畳される。重畳された電磁波および点火パルスは、燃焼室5内に露出した中心電極から燃焼室5内に照射される。なお、本実施形態によるECU1は、様々なエンジン情報、例えばエンジン回転数、混合気の空燃比、吸排気タイミングなどの情報に基づいて、最適なタイミングで直流放電または電磁波照射を開始・終了するように、コイルドライバ11および電磁波発生装置21の各々に対して送信する信号を制御している。
【0026】
次に、イオン電流の検出について説明する。図2に示す回路では、トランス12の二次側巻き線で発生する点火電圧を用いてイオン電流を検出している。点火電圧は、点火プラグ4の電極間に印加されることによって、電極間に直流放電を発生させている。発生した放電電流は、点火プラグ4の接地電極から中心電極、およびトランス12の二次側巻き線を介してコンデンサ33を充電する。コンデンサ33が所定の充電電圧に達すると、コンデンサ33と並列接続されたツェナーダイオード34がブレークダウン(降伏)し、放電電流はダイオード32を介して接地側へと流れる。一方、燃焼室5内の混合気は、点火プラグ4からの直流放電および電磁波照射によって燃焼する。当該燃焼は、まず直流放電によってプラズマが発生し、さらに電磁波照射によってプラズマが成長することによって、混合気が体積着火されて火炎面が燃焼室5内に広がるという過程で行われる。燃焼中は燃焼室5内にイオンが発生しており、点火プラグ4の両電極間にはコンデンサ33の充電電圧に基づいてバイアス電圧(例えば、100V程度)が印加されているためイオン電流が流れてイオン電流計測回路31にて計測される。
【0027】
イオン電流計測装置30に流れるイオン電流は、燃焼室5内にて電磁波照射によってプラズマが成長している段階では、電離した混合気によって、電磁波を照射しない直流放電のみによる燃焼時よりも多く流れる。また、電磁波の照射後は、直流放電のみによる燃焼時のイオン電流値に近い値となる。そして、イオン電流値は、電磁波の照射後は次第に減衰していき、燃焼行程の終了時点から排気工程に至る段階においてほぼ0となる。なお、電磁波の照射のみで混合気を点火させるためには、大量のエネルギーが必要となるため、点火パルスと電磁波とを同時に照射して点火を行う点火装置では、点火パルスと同時に照射する電磁波と同じレベルのエネルギーの電磁波のみを照射しても、混合気を点火できずプラズマも発生しない。
【0028】
次に、イオン電流計測装置30にて計測されたイオン電流値に基づいて電磁波発生装置21にて発生する電磁波の制御について説明する。当該電磁波の発生の制御は、ECU1が行っている。
【0029】
イオン電流計測装置30において、電磁波の照射中に計測されたイオン電流値が、電磁波を照射しない直流放電のみで発生するイオン電流値よりも大きな所定値以上である場合は、点火プラグ4からの直流放電によってプラズマが発生し、さらに電磁波が照射されてプラズマが成長した状態でイオン電流値が計測されていると判断される。また、電磁波の照射後に計測されたイオン電流値が所定値以上である場合は、直流放電と電磁波照射によって燃焼が発生しており、点火プラグ4の設置されている場所が燃焼を発生する状況であること、すなわち、点火プラグ4が燃焼室5内に設置されていると判断することができる。
【0030】
一方、イオン電流計測装置30において、電磁波の照射中に計測されたイオン電流値が所定位置以上ではない場合は、電磁波が点火プラグ4から燃焼室5に照射されていない、すなわち、電磁波が点火プラグ4以外から放射されている可能性があるため、次回の点火サイクル時では電磁波の照射を停止する。また、電磁波の照射後に計測されたイオン電流値が所定値以上ではない場合は、燃焼が発生していない、すなわち、点火プラグ4が燃焼室5に設置されていない可能性があるため、次回の点火サイクル時では電磁波の照射を停止する。ここで、点火サイクルとは、吸気工程−圧縮工程−燃焼工程−排気工程を1サイクルとしたものである。
【0031】
このように、ECU1は、電磁波の照射中、照射後、または照射中および照射後にイオン電流計測装置30にて計測されたイオン電流値に基づいて、次回の点火サイクル時に電磁波発生装置21から電磁波を供給するか否かを制御している。
【0032】
以上のことから、イオン電流計測装置30にてイオン電流値を測定することによって、燃焼室5への直流放電、電磁波の照射が正常に行われていないと判断されると、次回の点火サイクル時では電磁波の照射を停止する。従って、燃焼室5外への電磁波の照射を防止することが可能となる。
【符号の説明】
【0033】
1 ECU、2 電磁波遮蔽ケース、3 プラグホール、4 点火プラグ、5 燃焼室、6 ピストン、7 燃焼室壁、8a 吸気バルブ、8b 排気バルブ、9a 吸気通路、9b 排気通路、10 直流電源、11 コイルドライバ、12 トランス、20 電磁波伝送路、21 電磁波発生装置、22 電磁波増幅装置、30 イオン電流計測装置、31 イオン電流計測回路、32 ダイオード、33 コンデンサ、34 ツェナーダイオード、40 ブロッキングコンデンサ、41 インダクタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の燃焼室の混合気燃料に点火する点火装置であって、
前記混合気燃料に点火するために前記燃焼室内に直流放電を発生させる点火手段と、
前記点火手段に対して点火パルスを印加する点火用印加手段と、
前記燃焼室内に電磁波を照射する電磁波照射手段と、
前記電磁波照射手段に対して前記電磁波を供給する電磁波供給手段と、
前記燃焼室内での燃焼によって発生したイオンに基づくイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、
前記イオン電流検出手段にて検出された前記イオン電流のイオン電流値を計測するイオン電流計測手段と、
前記イオン電流計測手段にて計測された前記イオン電流値に基づいて前記電磁波供給手段を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする、点火装置。
【請求項2】
前記点火用印加手段によって印加される前記点火パルスと、前記電磁波供給手段によって供給される前記電磁波とを混合する混合手段をさらに備え、前記点火手段と前記電磁波照射手段とが点火プラグによって兼ねられていることを特徴とする、請求項1に記載の点火装置。
【請求項3】
前記点火プラグは、前記イオン電流検出手段をさらに兼ねることを特徴とする、請求項2に記載の点火装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記電磁波照射手段による前記電磁波の照射後に検出されたイオン電流値に基づいて、次回の点火サイクル時に前記電磁波供給手段から前記電磁波を供給するか否かを制御することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の点火装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記電磁波照射手段による前記電磁波の照射中に検出されたイオン電流値に基づいて、次回の点火サイクル時に前記電磁波供給手段から前記電磁波を供給するか否かを制御することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の点火装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記電磁波照射手段による前記電磁波の照射中に検出されたイオン電流値と、前記電磁波の照射後に検出されたイオン電流値とに基づいて、次回の点火サイクル時に前記電磁波供給手段から前記電磁波を供給するか否かを制御することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の点火装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−132900(P2011−132900A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−293794(P2009−293794)
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】