説明

無線基地局、移動機、通信制御装置及び通信制御方法

【課題】移動機カテゴリ毎にレートマッチングの方法が異なる場合でも、正しくデータを復調できる無線基地局、移動機、通信制御装置及び通信制御方法を提供する。
【解決手段】eNB100Aは、通信対象のUE300の能力が示された1以上の移動機カテゴリを取得するカテゴリ取得部130と、UE300のレートマッチング処理に用いられるパラメータの1つに対応するように、カテゴリ取得部130によって取得された移動機カテゴリから、UE300との無線通信のために適用させるべき移動機カテゴリを決定するカテゴリ決定部140と、カテゴリ決定部140によって決定された移動機カテゴリをUE300に通知するカテゴリ通知部150とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動機カテゴリに基づいて無線通信を実行する無線基地局、移動機、通信制御装置及び通信制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3rd Generation Partnership Project(3GPP)では、Long Term Evolution(LTE)の無線アクセス方式をさらに進化させたLTE-Advanced(例えば、リリース10)の規定内容が検討されている。
【0003】
例えば、LTEのリリース10では、下り方向及び上り方向における通信速度などに応じて、8つの移動機(UE)カテゴリ(UEカテゴリ1〜8)が規定されている(例えば、非特許文献1参照)。一方、リリース10よりも前のリリース、具体的には、リリース8,9では、5つのUEカテゴリ(UEカテゴリ1〜5)が規定されている。つまり、リリース10では、UEカテゴリ1〜5よりもさらに高速な通信速度を実現し得るUEカテゴリ6〜8が追加されている。
【0004】
UEカテゴリ6〜8をサポートする移動機は、リリース8,9のUEカテゴリ(1〜5)と、リリース10において追加されたUEカテゴリ(6〜8)の両方を無線基地局(eNB)に対して通知することが規定されている。これにより、当該無線基地局は、リリース10をサポートしていない場合でも、移動機と無線通信を実行できる。
【0005】
また、移動機が備えるべきソフトバッファサイズ(Total num. of soft channel bits)は、スループットを確保する観点からUEカテゴリ毎に異なった値が規定されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】3GPP TS 36.306 V10.1.0, 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); User Equipment (UE) radio access capabilities (Release 10)、2011年3月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した従来の規定内容には、次のような問題がある。すなわち、UEカテゴリ6〜8をサポートする移動機は、リリース8,9のUEカテゴリ(1〜5)と、リリース10において追加されたUEカテゴリ(6〜8)の両方を無線基地局に通知した後、当該無線基地局が、当該無線基地局の能力に応じて決定したUEカテゴリを認識することができないため、移動機と無線基地局との間でUEカテゴリが一致していないと、当該無線基地局から受信した無線信号から正しくユーザデータを復調できない。
【0008】
具体的には、ソフトバッファサイズ(Total num. of soft channel bits)がUEカテゴリ毎に異なっているため、チャネル符号化後のビットの一部を付加または削除することによって送信ビット数を調整するレートマッチングの方法は、UEカテゴリ毎に異なっている。つまり、例えば、下り方向であれば、移動機は、接続先の無線基地局に対して何れのUEカテゴリに基づいて接続するのかを認識していなければ、無線基地局から受信した無線信号から正しくユーザデータを復調できない。
【0009】
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、移動機カテゴリ毎にレートマッチングの方法が異なる場合でも、正しくユーザデータを復調できる無線基地局、移動機、通信制御装置及び通信制御方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の特徴は、通信対象の移動機(UE300)の能力が示された1以上の移動機カテゴリ(例えば、UEカテゴリ1〜8)を取得するカテゴリ取得部(カテゴリ取得部130)と、前記移動機のレートマッチング処理に用いられるパラメータの1つに対応するように、前記カテゴリ取得部によって取得された移動機カテゴリから、前記移動機との無線通信のために適用させるべき移動機カテゴリを決定するカテゴリ決定部(カテゴリ決定部140)と、前記カテゴリ決定部によって決定された前記移動機カテゴリを前記移動機に通知するカテゴリ通知部(カテゴリ通知部150)とを備える無線基地局(例えば、eNB100A)であることを要旨とする。
【0011】
本発明の第2の特徴は、複数の移動機カテゴリ(例えば、UEカテゴリ1〜8)の中から決定された何れかの移動機カテゴリに基づいて無線基地局(例えば、eNB100A)との無線通信を実行する移動機(UE300)であって、前記無線基地局から、前記移動機カテゴリが通知されるまでの間、前記移動機が前記無線基地局に通知した前記移動機カテゴリの候補のうち、所定の移動機カテゴリを前記無線基地局との無線通信に適用させるべき移動機カテゴリとして決定するカテゴリ決定部(カテゴリ決定部330)を備えることを要旨とする。
【0012】
本発明の第3の特徴は、複数の移動機カテゴリの中から決定された何れかの移動機カテゴリに基づいて無線基地局との無線通信を実行する移動機であって、前記無線基地局から送信される最大空間レイヤ数及びコンポーネントキャリア数の少なくとも何れかに基づいて、前記無線基地局との無線通信に適用するレートマッチングのパラメータを決定し、決定した前記パラメータを用いる移動機カテゴリを前記無線基地局との無線通信に適用させるべき移動機カテゴリとして決定するカテゴリ決定部を備えることを要旨とする。
【0013】
本発明の第4の特徴は、複数の移動機カテゴリの中から決定された何れかの移動機カテゴリに基づいて無線基地局との無線通信を実行する移動機であって、前記無線通信の送信モードが通知される制御信号が定義されている前記無線通信規格のリリースに応じた移動機カテゴリのレートマッチングのパラメータを前記無線基地局との無線通信に適用することを要旨とする。
【0014】
本発明の第5の特徴は、通信対象の移動機の能力が示された1以上の移動機カテゴリを取得するカテゴリ取得部と、前記移動機のレートマッチング処理に用いられるパラメータの1つに対応するように、前記カテゴリ取得部によって取得された移動機カテゴリから、前記移動機との無線通信のために適用させるべき移動機カテゴリを決定するカテゴリ決定部と、前記カテゴリ決定部によって決定された前記移動機カテゴリを前記移動機に通知するカテゴリ通知部とを備える通信制御装置(MME200)であることを要旨とする。
【0015】
本発明の第6の特徴は、通信対象の移動機の能力が示された1以上の移動機カテゴリを取得するステップと、前記移動機のレートマッチング処理に用いられるパラメータの1つに対応するように、取得された前記移動機カテゴリから、前記移動機との無線通信のために適用させるべき移動機カテゴリを決定するステップと、決定された前記移動機カテゴリを前記移動機に通知するステップとを含む通信制御方法であることを要旨とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の特徴によれば、移動機カテゴリに基づいて正しくデータを復調できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係る移動体通信システム10の全体概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係るeNB100Aの機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係るUE300の機能ブロック図である。
【図4】本発明の実施形態に係るUE300、eNB100A及びMME200間においてUE300とeNB100Aとが無線通信を確立するまでの通信シーケンスを示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るeNB100Aによる情報ビット(ユーザデータ)のチャネル符号化及びレートマッチングの概念を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係るUEカテゴリの仕様の一例を示す図である。
【図7】本発明の変更例に係るeNB100Aのカテゴリ決定部140の機能ブロック構成及びUE300のカテゴリ決定部330の機能ブロック構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
【0019】
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0020】
(1)移動通信システムの全体概略構成
図1は、本実施形態に係る移動体通信システム10の全体概略構成図である。図1に示すように、移動体通信システム10は、コアネットワーク50、無線基地局100A, 100B(eNB100A, 100B)、Mobility Management Equipment 200(MME200)及び移動機300(UE300)を含む。
【0021】
本実施形態では、移動体通信システム10は、Long Term Evolution(LTE)の無線アクセス方式を採用する。移動体通信システム10では、複数の移動機(UE)カテゴリを用いることができ、当該複数のUEカテゴリの中から決定された何れかのUEカテゴリに基づいて、UE300とeNB100A, 100Bとは、無線通信を実行する。なお、UEカテゴリの詳細については後述する。
【0022】
なお、以下においては、説明の便宜上、リリース8,9、或いは10という語句を用いることとする。リリース8,9,10を、リリースN、N+1、M(M>N)と置き換えても本発明を適用できることはいうまでもない。
【0023】
コアネットワーク50は、MME200や他の通信装置(例えば、Serving Gateway)が接続される有線通信ネットワークである。
【0024】
eNB100A, 100Bは、LTEのリリース8,9、或いはリリース10(LTE-Advanced)に準拠した無線基地局である。eNB100A, 100Bは、当該リリースによってサポートされる無線アクセス方式に基づいてUE300と無線通信を実行する。
【0025】
MME200は、UE300のモビリティを管理する装置であり、eNB100A, 100Bと無線通信を実行するUE300を制御する。本実施形態において、MME200は、eNB100A, 100Bの上位に位置する通信制御装置を構成する。
【0026】
UE300は、携帯電話端末やデータ通信カードなどの移動機である。UE300は、移動体通信システム10において規定されるUEカテゴリのうち、eNB100A, 100BのLTEリリースの対応状況などに応じたUEカテゴリに基づいて、eNB100A, 100Bと無線通信を実行する。
【0027】
(2)移動通信システムの機能ブロック構成
次に、移動体通信システム10の機能ブロック構成について説明する。具体的には、eNB100A及びUE300の機能ブロック構成について説明する。図2は、eNB100Aの機能ブロック図である。図3は、UE300の機能ブロック図である。
【0028】
(2.1)eNB100A
図2に示すように、eNB100Aは、無線通信部110、ネットワークインタフェース部120、カテゴリ取得部130、カテゴリ決定部140及びカテゴリ通知部150を備える。なお、eNB100BもeNB100Aと同様の機能ブロック構成を有する。
【0029】
無線通信部110は、UE300との無線通信に関する処理を実行する。例えば、下り方向であれば、無線通信部110は、情報ビットのチャネル符号化、レートマッチング、スクランブリング、変調及びリソースブロックへのマッピングなどの処理を実行する。
【0030】
ここで、図5は、eNB100Aによる情報ビット(ユーザデータ)のチャネル符号化及びレートマッチングの概念を示す。図5に示すように、情報ビットは、ターボ符号により符号化(チャネル符号化)され、パリティビットが付加される(図中の(2))。次いで、ソフトバッファサイズ(Total num. of soft channel bits)に基づく1回目のレートマッチングが実行される(同(3))。このように、チャネル符号化後のビット(情報ビット)の一部を付加または削除することによって送信ビット数を調整するレートマッチングによって、情報ビットとパリティビットとの合計ビット数は、コードブロック単位のソフトバッファサイズと等価となる。
【0031】
さらに、UE300との無線通信状態、具体的には、Channel Quality Indicator(CQI)に基づく2回目のレートマッチングが実行される(同(4))。これにより、当該無線通信状態に応じた送信ビット数が決定される。
【0032】
無線通信部110は、図5に示したようなレートマッチングを実行後、さらにスクランブリング、変調及びリソースブロックへのマッピングなどの処理を実行し、UE300への無線信号を送信する。また、無線通信部110は、UE300によって送信された無線信号を受信し、情報ビット(ユーザデータ)の復調などの処理を実行する。
【0033】
ネットワークインタフェース部120は、コアネットワーク50を介したデータの送受信を実現するために必要なインタフェースを提供する。具体的には、ネットワークインタフェース部120は、有線LANインタフェースや、TCP/IPなどのプロトコルスタックなどによって構成される。
【0034】
カテゴリ取得部130は、通信対象の移動機(UE300)の能力が示された1以上のUEカテゴリ(例えば、UEカテゴリ1〜8)を取得する。具体的には、カテゴリ取得部130は、無線通信部110またはネットワークインタフェース部120を介して、UE300とeNB100Aとの無線通信に適用されるUEカテゴリを取得する。本実施形態では、カテゴリ取得部130は、UE300またはMME200から1以上のUEカテゴリを取得する。
【0035】
本実施形態では、上述したように、移動体通信システム10は、LTEのリリース8,9、或いはリリース10に準拠している。
【0036】
図6は、LTEのリリース10において規定される各UEカテゴリの仕様の一例を示す。図6に示すように、LTEのリリース10では、UEカテゴリ1〜8毎に最大データレート(下りリンク/上りリンク)が規定されている。UEカテゴリ1〜5は、LTEのリリース8,9においても規定されており、UEカテゴリ6〜8は、リリース10において追加されたカテゴリである。
【0037】
また、図6は、各UEカテゴリUEの下りリンク(DL)における各種パラメータ、具体的には、最大DL-SCH TBビット数(Max. num. of DL-SCH TB bits per TTI)、最大DL-SCHビット数(Max. num. of DL-SCH bits per TB, per TTI)、ソフトチャネルビット合計数(Total num. of soft channel bits)、及び最大空間多重数(Max. num. of spatial layers)を示す。なお、図6では、上りリンク(UL)における各種パラメータの図示は省略されている。
【0038】
図6に示すように、各UEカテゴリでは、最大データレートに応じたスループットを確保するため、UE300が備えるべきソフトバッファサイズ、具体的には、図6に示すソフトチャネルビット合計数(Total num. of soft channel bits)が異なっている。このため、上述したレートマッチングの方法(図5参照)は、ソフトチャネルビット合計数に応じて異なる場合がある。
【0039】
つまり、UE300は、接続先のeNB100Aに対して何れのUEカテゴリに基づいて接続するのかを認識していなければ、eNB100Aから受信した無線信号から正しくユーザデータを復調できない。したがって、UE300は、eNB100Aとの無線通信に適用されるUEカテゴリを正しく認識する必要がある。
【0040】
また、カテゴリ取得部130は、eNB100Aに接続するUE300から、UE300との無線通信に適用される移動機カテゴリの候補を複数取得することができる。本実施形態では、上述したように、移動体通信システム10は、LTEのリリース8,9、またはリリース10に準拠している。
【0041】
ここで、UE300がリリース10に対応している場合、つまり、UE300がUEカテゴリ6〜8をサポートしている場合、UE300は、リリース8,9においてサポートされるUEカテゴリ1〜5の何れかと、リリース10においてサポートされるUEカテゴリ6〜8の何れかの2つのUEカテゴリをeNB100Aに通知する。例えば、UE300は、UE300の能力に応じて、UEカテゴリ5と、UEカテゴリ6とをeNB100Aに通知する。
【0042】
カテゴリ取得部130は、このようにUE300から通知される移動機カテゴリの候補を複数取得することができる。
【0043】
また、カテゴリ取得部130は、UE300が既にeNB100Aと無線通信を実行している場合には、MME200からUEカテゴリを取得することもできる。
【0044】
カテゴリ決定部140は、UE300のレートマッチング処理に用いられるパラメータの1つに対応するように、カテゴリ取得部130によって取得されたUEカテゴリから、UE300との無線通信のために適用させるべきUEカテゴリを決定する。
【0045】
具体的には、カテゴリ決定部140は、eNB100Aに接続するUE300からカテゴリ取得部130が取得したUEカテゴリに基づいて、UE300との無線通信に適用されるUEカテゴリを決定する。例えば、カテゴリ決定部140は、UE300から通知されたUEカテゴリ5をカテゴリ取得部130が取得した場合、UEカテゴリ5をUE300との無線通信に適用されるUEカテゴリとして決定する。
【0046】
また、カテゴリ決定部140は、MME200から取得したUEカテゴリに基づいて、UE300との無線通信に適用されるUEカテゴリを決定できる。具体的には、カテゴリ決定部140は、既にeNB100Aと無線通信を実行している場合、MME200から通知されたUEカテゴリ(例えば、UEカテゴリ4)に基づいて、UE300との無線通信に適用されているUEカテゴリ(例えば、UEカテゴリ5)を、MME200から通知されたUEカテゴリ(UEカテゴリ4)に変更できる。
【0047】
さらに、カテゴリ決定部140は、カテゴリ通知部150によって通知されたUEカテゴリに基づいて、eNB100Aから、UE300にUEカテゴリが通知されるまでの間、カテゴリ取得部130が取得したUEカテゴリの候補のうち、所定のUEカテゴリをUE300との無線通信に適用させるべきUEカテゴリとして決定できる。
【0048】
例えば、カテゴリ決定部140は、カテゴリ取得部130が取得したUEカテゴリの候補が、UEカテゴリ5と、UEカテゴリ6との2つである場合、UEカテゴリ6よりもカテゴリが低いUEカテゴリ5をUE300との無線通信に適用されるUEカテゴリとして決定する。つまり、本実施形態では、所定のUEカテゴリは、UE300が通知したUEカテゴリのうち、最も能力(例えば、通信速度)が低いUEカテゴリである。
【0049】
或いは、カテゴリ決定部140は、カテゴリ通知部150によって通知されたUEカテゴリに基づいて、eNB100Aから、UE300にUEカテゴリが通知されるまでの間、カテゴリ取得部130が取得したUEカテゴリの候補のうち、レートマッチングの方法が同一であるトランスポートブロックサイズ(TBS)を用いてUE300にデータを送信することを決定してもよい。例えば、カテゴリ決定部140は、図6に示すUEカテゴリのうち、レートマッチングの方法が同一であるトランスポートブロックサイズ(TBS)として、301504ビットを用いることができる。
【0050】
カテゴリ通知部150は、カテゴリ決定部140によって決定されたUEカテゴリをUE300に通知する。具体的には、カテゴリ通知部150は、eNB100AからUE300に送信される“RRC CONNECTION RECONFIGURATION”の中に決定されたUEカテゴリを示す情報を含める。
【0051】
(2.2)UE300
図3に示すように、UE300は、無線通信部310、カテゴリ通知部320及びカテゴリ決定部330を備える。
【0052】
無線通信部310は、eNB100A(100B)との無線通信に関する処理を実行する。なお、上り方向に用いられる無線アクセス方式(SC-FDMA)は、下り方向で用いられる無線アクセス方式(OFDM)と異なるため、無線通信部310の機能は、上述した無線通信部110と細部では異なるが、ここでは詳細な説明は省略する。
【0053】
無線通信部310は、無線通信部110と同様に、情報ビットのチャネル符号化、レートマッチング、スクランブリング、変調及びリソースブロックへのマッピングなどの処理を実行する。
【0054】
カテゴリ通知部320は、カテゴリ決定部330によって決定されたUEカテゴリをeNB100Aに通知する。具体的には、カテゴリ通知部320は、UE300が接続するeNB100Aに対して、eNB100Aとの無線通信に適用されるUEカテゴリを通知する。特に、カテゴリ通知部320は、UE300がリリース10に対応している場合、上述したように、リリース8,9においてサポートされるUEカテゴリ1〜5の何れかと、リリース10においてサポートされるUEカテゴリ6〜8の何れかの2つのUEカテゴリをeNB100Aに通知する。
【0055】
カテゴリ決定部330は、eNB100Aとの無線通信に適用されるUEカテゴリを決定する。具体的には、カテゴリ決定部330は、UE300の能力に応じて、eNB100Aとの無線通信に適用されるUEカテゴリを決定する。
【0056】
また、カテゴリ決定部330は、eNB100AからUEカテゴリを通知される場合、eNB100Aによって通知されるUEカテゴリに基づくeNB100Aから、UEカテゴリが通知されるまでの間、カテゴリ通知部320がeNB100Aに通知したUEカテゴリの候補のうち、所定のUEカテゴリをUE300との無線通信に適用させるべきUEカテゴリとして決定する。
【0057】
このような動作は、上述したカテゴリ決定部140と同様であり、eNB100Aに通知したUEカテゴリの候補が、UEカテゴリ5と、UEカテゴリ6との2つである場合、UEカテゴリ6よりもカテゴリが低いUEカテゴリ5をeNB100Aとの無線通信に適用されるUEカテゴリとして決定する。
【0058】
さらに、eNB100Aが、リリース10に対応していない場合、UEカテゴリを示すカテゴリ情報がeNB100AからUE300に通知されないことがある。この場合においても、UE300は、低いUEカテゴリを無線通信に適用されるUEカテゴリとして決定する。
【0059】
また、将来的にUE300が3つ以上のUEカテゴリを、eNB100Aを介してネットワーク側に通知することになった場合、デフォルトとなるUEカテゴリをリリース情報で定義してもよい。例えば、リリース8において定義されたUEカテゴリをデフォルトとして定義できる。
【0060】
(3)移動通信システムの動作
次に、上述した移動体通信システム10の動作について説明する。具体的には、UE300とeNB100Aとが、決定したUEカテゴリに基づいて無線通信を確立するまでの動作について説明する。図4は、UE300、eNB100A及びMME200間においてUE300とeNB100Aとが無線通信を確立するまでの通信シーケンスを示す。
【0061】
UE300及びeNB100Aは、ランダム・アクセス・チャネル(RACH)を用いてeNB100Aに接続するための情報を送受信する(S10, S20)。
【0062】
次いで、UE300及びeNB100Aは、無線リソース制御(RRC)レイヤにおける“RRC CONNECTION REQUEST”及び“RRC CONNECTION SETUP”を送受信し、UE300とeNB100Aとの間の接続を確立する(S30, S40)。
【0063】
eNB100Aは、“RRC CONNECTION SETUP COMPLETE”をUE300から受信すると、“INITIAL UE MESSAGE”をMME200に送信し、UE300とMME200とは、認証処理や非アクセス・ストラタムのセキュリティ処理を実行する(S50〜S70)。また、MME200は、“INITIAL CONTEXT SETUP REQUEST”をeNB100Aに送信する(S80)。
【0064】
ここで、“INITIAL CONTEXT SETUP REQUEST”において、UE300とeNB100Aとの無線通信に適用するUEカテゴリ(UE Capability)が通知されなかった場合、eNB100Aは、UE300からUEカテゴリを取得する(S90〜S110)。具体的には、eNB100Aは、“UE CAPABILITY ENQUIRY”をUE300に送信し、UE300は、“UE CAPABILITY INFORMATION”を用いて、eNB100Aとの無線通信に適用するUEカテゴリをeNB100Aに通知する。eNB100Aは、“UE CAPABILITY INFO INDICATION”を用いて、UE300から通知されたUEカテゴリをMME200に通知する。なお、このような通信シーケンスは、LTEにおいて規定されている。
【0065】
次いで、eNB100Aは、暗号化やインテグリティ保護を要求する“SECURITY MODE COMMAND”をUE300に送信する(S120)。さらに、eNB100Aは、“RRC CONNECTION RECONFIGURATION”をUE300に送信し、UE300との無線通信に用いる接続を構成する(S130)。
【0066】
eNB100Aは、“RRC CONNECTION RECONFIGURATION”の中に、UE300との無線通信に適用すると決定したUEカテゴリを示す情報を含めることによって、当該UEカテゴリをUE300に通知する。
【0067】
ここで、eNB100Aは、ステップS100においてUE300から通知されたUEカテゴリを、そのままUE300との無線通信に用いるUEカテゴリと決定してもよい。或いは、eNB100Aは、ステップS80においてMME200から通知された“INITIAL CONTEXT SETUP REQUEST”に含まれるUEカテゴリをUE300との無線通信に用いるUEカテゴリと決定してもよい。
【0068】
また、ステップS90〜S110(図中の点線枠内)において、UE300及びeNB100Aは、UE300がeNB100Aに通知した複数のUEカテゴリの候補(例えば、UEカテゴリ5とUEカテゴリ6)に基づいて、当該UEカテゴリの候補のうち、低いUEカテゴリ(UEカテゴリ5)をUE300との無線通信に適用されるUEカテゴリと仮定し、仮定したUEカテゴリに基づいて無線通信を実行してもよい。つまり、UE300及びeNB100Aは、eNB100AによってUE300にUEカテゴリが通知されるまでの間、UEカテゴリの候補のうち、所定のUEカテゴリ、具体的には低いUEカテゴリに基づいて無線通信を実行してもよい。
【0069】
この場合、UE300及びeNB100AのそれぞれがLTEのリリース10に対応し、UEカテゴリ6に基づく無線通信が可能であれば、ステップS130において、適用されるUEカテゴリが、UEカテゴリ5からUEカテゴリ6に変更される。
【0070】
(4)作用・効果の例
上述した移動体通信システム10によれば、eNB100A(100B)は、カテゴリ決定部140によって決定されたUEカテゴリをUE300に通知する。このため、UE300は、通知されたUEカテゴリに基づいてeNB100Aと無線通信を実行できる。つまり、UEカテゴリ毎にレートマッチングの方法が異なる場合でも、UE300は、eNB100Aから送信された無線信号から正しくユーザデータを復調できる。
【0071】
また、例えば、UE300がLTEのリリース10に対応しており、eNB100Aがリリース10に対応していない場合でも、eNB100AからUEカテゴリが通知されるため、UE300は、eNB100Aから送信された無線信号から正しくユーザデータを復調できる。
【0072】
本実施形態では、eNB100Aに接続するUE300、またはeNB100Aの上位に位置するMME200から取得したUEカテゴリに基づいて、UE300との無線通信に適用されるUEカテゴリが決定される。このため、UE300の能力に応じた適切なUEカテゴリを選択し得る。
【0073】
本実施形態では、eNB100A(カテゴリ通知部150)によって通知されたUEカテゴリに基づいて、eNB100AがUE300にUEカテゴリを通知するまでの間、eNB100A(カテゴリ取得部130)が取得したUEカテゴリの候補のうち、低いUEカテゴリがUE300との無線通信に適用させるべきUEカテゴリとして決定される。また、本実施形態では、eNB100A(カテゴリ通知部150)によって通知されたUEカテゴリに基づいて、eNB100AがUE300にUEカテゴリを通知するまでの間、当該UEカテゴリの候補のうち、レートマッチングの方法が同一であるトランスポートブロックサイズを用いてUE300にデータを送信できる。
【0074】
このため、UE300及びeNB100Aは、UEカテゴリに関する情報を交換することなく、UE300またはeNB100Aの何れか一方が高いUEカテゴリをサポートしていないような場合でも、UE300及びeNB100Aは、正しくユーザデータを復調でき、速やかに無線通信を確立することができる。
【0075】
(5)変更例
上述した実施形態では、UE300がeNB100Aに通知した複数のUEカテゴリの候補に基づいて、当該UEカテゴリの候補のうち、能力が低いUEカテゴリをUE300との無線通信に適用されるUEカテゴリと仮定していたが、UE300は、eNB100AがUE300に送信する既存の信号を用いて、UE300がレートマッチングにおいて仮定するUEカテゴリを決定してもよい。
【0076】
図7(a)及び(b)は、本変更例に係るeNB100Aのカテゴリ決定部140の機能ブロック構成及びUE300のカテゴリ決定部330の機能ブロック構成を示す。図7(a)に示すように、カテゴリ決定部140は、最大空間レイヤ数取得機能、codebook subset restriction信号生成機能、及びレートマッチングパラメータ決定機能を有する。カテゴリ決定部330は、codebook subset restriction信号生成機能、最大空間レイヤ数決定機能、及びレートマッチングパラメータ決定機能を有する。
【0077】
本変更例では、eNB100AがUE300に通知する最大空間レイヤ数の情報の基づいて、レートマッチングにおいて仮定するUEカテゴリをUE300が決定する。
【0078】
まず、図6に示す「最大空間レイヤ数」について説明する。これは、各UEカテゴリにおいて、UE300がサポートする最大空間多重数であり、UEカテゴリ1〜5は、リリース8において数値が規定されている。
【0079】
リリース10において新たに追加されたUEカテゴリ6〜8では、最大空間レイヤ数は規定されていないが、UE300が周波数バンド毎に最大空間レイヤ数をeNB100Aに通知することが規定されている。さらに、リリース10に対応しているUE300は、UEカテゴリ1〜5についても最大空間レイヤ数を上書きすることができる。
【0080】
また、既にリリース8からサポートされている機能として、codebook subset restrictionという機能がある。これを用いて、eNB100Aは、UE300がCQI (channel quality information)、PMI(precoding matrix indicator)、RI(Rank indicator)の選択に用いるコードブック要素を指定できる。例えば、eNB100Aは、codebook subset restrictionのシグナリングにおいて、ランク1及びランク2のコードブック要素だけを指定することによって、UE300は、ランク1またはランク2のみ、対応するCQI及びPMIをeNB100Aにフィードバックする。つまり、eNB100Aは、codebook subset restrictionのシグナリングを用いて、送信に用いる最大空間レイヤ数をUE300に通知することができる。
【0081】
このようなeNB100AがUE300に最大空間レイヤ数が通知できるとの前提に基づいて、UEカテゴリ6と、UEカテゴリ4をeNB100Aに通知するリリース10に対応したUE300の動作について説明する。
【0082】
ここで、UE300は、UEカテゴリ6においてサポートする最大空間レイヤ数として「4」を通知したものとする。図6に示した仕様によれば、UEカテゴリ6の場合、ソフトチャネルビット数は、3667200である。一方、UEカテゴリ4のソフトチャネルビット数は、1827072であり、レートマッチングの方法が異なる。eNB100Aは、UE300をUEカテゴリ6として扱う場合、codebook subset restrictionのシグナリングについて、ランク4までのコードブック要素を指定することで、最大4レイヤの送信可能性をUE300に通知する。
【0083】
UE300は、このcodebook subset restrictionを受信した際、サポート可能な最大空間レイヤ数「4」を取得する。この値は、UEカテゴリ4において規定される最大空間レイヤ数「2」よりも大きいため、UEカテゴリ6を適用されるべきUEカテゴリとして決定し、レートマッチングのパラメータを決定する。
【0084】
図7に示すように、eNB100Aは、UEカテゴリの情報と、UE300がサポートする最大空間レイヤ数の情報とを取得する。eNB100Aは、UE300との送信に用いる最大空間レイヤ数を決定し、決定した最大空間レイヤ数をcodebook subset restrictionに反映する。同時に、eNB100Aは、最大空間レイヤ数に基づいてレートマッチングのパラメータを決定する。
【0085】
UE300は、codebook subset restrictionを受信する。codebook subset restrictionは、eNB100Aから送信される“RRC CONNECTION RECONFIGURATION”に含めて通知可能である。UE300は、受信した当該情報からeNB100Aが送信する信号の最大空間レイヤ数を取得する。UE300は、取得した最大空間レイヤ数が、能力(例えば、通信速度)が低いUEカテゴリ(UEカテゴリ4)で規定される最大空間レイヤ数(2)より大きければ、能力が高いUEカテゴリ(UEカテゴリ6)において規定されるレートマッチングのパラメータを適用する。これ以外の場合には、UE300は、能力が低いカテゴリのレートマッチングのパラメータを適用する。もし、Codebook subset restrictionが通知されない場合は、能力が低いUEカテゴリに従ったレートマッチングのパラメータを適用する。
【0086】
また、同じUEカテゴリでもコンポーネントキャリア数によって、レートマッチングのパラメータが異なる場合がある。この場合、UE300は、eNB100Aから通知されるコンポーネントキャリア数をさらに考慮して、レートマッチングのパラメータを決定してもよい。すなわち、UE300は、codebook subset restrictionに基づく最大空間レイヤ数と、コンポーネントキャリア数とに基づいて、レートマッチングのパラメータを決定できる。
【0087】
すなわち、本変更例に係るUE300のカテゴリ決定部140は、eNB100Aから送信される最大空間レイヤ数及びコンポーネントキャリア数の少なくとも何れかに基づいて、eNB100Aとの無線通信に適用するレートマッチングのパラメータを決定し、決定したパラメータを用いるUEカテゴリをeNB100Aとの無線通信に適用させるべきUEカテゴリとして決定する。
【0088】
また、カテゴリ決定部は、2種類のUEカテゴリがeNB100Aから通知された場合において、能力が低いUEカテゴリにおいて規定される最大空間レイヤ数が、eNB100Aから送信された最大空間レイヤ数よりも大きい場合、能力が高いUEカテゴリをeNB100Aとの無線通信に適用させるべきUEカテゴリとして決定し、能力が低いUEカテゴリにおいて規定される最大空間レイヤ数が、eNB100Aから送信された最大空間レイヤ数以下の場合、能力が低いUEカテゴリをeNB100Aとの無線通信に適用させるべきUEカテゴリとして決定する。
【0089】
さらに、最大空間レイヤ数は、上述したように、codebook subset restrictionに含まれる情報に基づいて取得されたものである。
【0090】
なお、上述した変更例以外の方法として、eNB100Aが通知する送信モードを含む制御信号が定義された無線通信規格(例えば、3GPPのLTE)のリリースに応じたUEカテゴリのレートマッチングのパラメータを用いることが挙げられる。
【0091】
LTEのリリース8では、eNB100AからUE300への送信モードの通知にtransmissionModeという制御信号が定義されている。一方、リリース10では、送信モードの通知にtransmissionMode-r10が定義されている。上述した変更例のように、UEカテゴリ6と、UEカテゴリ4とをeNB100Aに通知するリリース10に対応したUE300は、eNB100AからtransmissionMode-r10を用いて送信モードが通知された場合、リリース10において定義されたUEカテゴリ、つまり、UEカテゴリ6のレートマッチングのパラメータを適用する。すなわち、UE300は、無線通信の送信モードが通知される制御信号が定義されている無線通信規格のリリースに応じた移動機カテゴリのレートマッチングのパラメータを前記無線基地局との無線通信に適用する。
【0092】
また、UE300(無線通信部310)は、決定されたUEカテゴリに対応するソフトバッファサイズに基づいて、受信した信号を復号する。
【0093】
(6)その他の実施形態
上述したように、本発明の一実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態が明らかとなろう。
【0094】
例えば、上述した実施形態では、eNB100Aが、UE300との無線通信に適用されるUEカテゴリを決定し、決定したUEカテゴリをUE300に通知していたが、eNB100Aに変えて、MME200が同様の機能、具体的には、eNB100Aのカテゴリ決定部140及びカテゴリ通知部150に相当する機能を備えても構わない。
【0095】
上述した実施形態では、LTEのリリース8,9、またはリリース10を例として説明したが、本発明は、複数の移動機(UE)カテゴリが規定されている無線通信システムであれば、同様に適用し得る。
【0096】
また、図6に示したUEカテゴリは、LTEのリリース10(TS36.306)に基づく一例であり、本発明の適用範囲を何ら制限するものではない。
【0097】
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0098】
10…移動体通信システム
50…コアネットワーク
100A, 100B…無線基地局(eNB)
110…無線通信部
120…ネットワークインタフェース部
130…カテゴリ取得部
140…カテゴリ決定部
150…カテゴリ通知部
200…MME
300…移動機(UE)
310…無線通信部
320…カテゴリ通知部
330…カテゴリ決定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信対象の移動機の能力が示された1以上の移動機カテゴリを取得するカテゴリ取得部と、
前記移動機のレートマッチング処理に用いられるパラメータの1つに対応するように、前記カテゴリ取得部によって取得された移動機カテゴリから、前記移動機との無線通信のために適用させるべき移動機カテゴリを決定するカテゴリ決定部と、
前記カテゴリ決定部によって決定された前記移動機カテゴリを前記移動機に通知するカテゴリ通知部と
を備える無線基地局。
【請求項2】
前記カテゴリ取得部は、前記移動機から1以上の移動機カテゴリを取得する請求項1に記載の無線基地局。
【請求項3】
前記カテゴリ決定部は、前記無線基地局の上位に位置する通信制御装置から1以上の移動機カテゴリを取得する請求項1に記載の無線基地局。
【請求項4】
前記カテゴリ決定部は、当該無線基地局から、前記移動機に前記移動機カテゴリが通知されるまでの間、前記カテゴリ取得部が取得した前記移動機カテゴリの候補のうち、所定の移動機カテゴリを前記移動機との無線通信に適用させるべき移動機カテゴリとして決定する請求項1乃至3の何れか一項に記載の無線基地局。
【請求項5】
前記所定の移動機カテゴリは、前記移動機が通知した移動機カテゴリのうち、最も低い能力が示された移動機カテゴリである請求項4に記載の無線基地局。
【請求項6】
前記カテゴリ決定部は、当該無線基地局から、前記移動機に前記移動機カテゴリが通知されるまでの間、前記カテゴリ取得部が取得した前記移動機カテゴリの候補のうち、前記レートマッチングの方法が同一であるトランスポートブロックサイズを用いて前記移動機にデータを送信することを決定する請求項4に記載の無線基地局。
【請求項7】
複数の移動機カテゴリの中から決定された何れかの移動機カテゴリに基づいて無線基地局との無線通信を実行する移動機であって、
前記無線基地局から、前記移動機カテゴリが通知されるまでの間、前記移動機が前記無線基地局に通知した前記移動機カテゴリの候補のうち、所定の移動機カテゴリを前記無線基地局との無線通信に適用させるべき移動機カテゴリとして決定するカテゴリ決定部を備える移動機。
【請求項8】
前記所定の移動機カテゴリは、前記移動機が通知した移動機カテゴリのうち、最も能力が低い移動機カテゴリである請求項7に記載の移動機。
【請求項9】
複数の移動機カテゴリの中から決定された何れかの移動機カテゴリに基づいて無線基地局との無線通信を実行する移動機であって、
前記無線基地局から送信される最大空間レイヤ数及びコンポーネントキャリア数の少なくとも何れかに基づいて、前記無線基地局との無線通信に適用するレートマッチングのパラメータを決定し、決定した前記パラメータを用いる移動機カテゴリを前記無線基地局との無線通信に適用させるべき移動機カテゴリとして決定するカテゴリ決定部を備える移動機。
【請求項10】
前記カテゴリ決定部は、2種類の移動機カテゴリが前記無線基地局から通知された場合において、
能力が低い移動機カテゴリにおいて規定される最大空間レイヤ数が、前記無線基地局から送信された最大空間レイヤ数よりも大きい場合、能力が高い移動機カテゴリを前記無線基地局との無線通信に適用させるべき移動機カテゴリとして決定し、
能力が低い移動機カテゴリにおいて規定される最大空間レイヤ数が、前記無線基地局から送信された最大空間レイヤ数以下の場合、能力が低い移動機カテゴリを前記無線基地局との無線通信に適用させるべき移動機カテゴリとして決定する請求項9に記載の移動機。
【請求項11】
前記最大空間レイヤ数は、codebook subset restrictionに含まれる情報に基づいて取得されたものである請求項9または10に記載の移動機。
【請求項12】
複数の移動機カテゴリの中から決定された何れかの移動機カテゴリに基づいて無線基地局との無線通信を実行する移動機であって、
前記無線通信の送信モードが通知される制御信号が定義されている前記無線通信規格のリリースに応じた移動機カテゴリのレートマッチングのパラメータを前記無線基地局との無線通信に適用する移動機。
【請求項13】
決定された前記移動機カテゴリに対応するソフトバッファサイズに基づいて、受信した信号を復号する請求項7乃至12の何れかに記載の移動機。
【請求項14】
通信対象の移動機の能力が示された1以上の移動機カテゴリを取得するカテゴリ取得部と、
前記移動機のレートマッチング処理に用いられるパラメータの1つに対応するように、前記カテゴリ取得部によって取得された移動機カテゴリから、前記移動機との無線通信のために適用させるべき移動機カテゴリを決定するカテゴリ決定部と、
前記カテゴリ決定部によって決定された前記移動機カテゴリを前記移動機に通知するカテゴリ通知部と
を備える通信制御装置。
【請求項15】
通信対象の移動機の能力が示された1以上の移動機カテゴリを取得するステップと、
前記移動機のレートマッチング処理に用いられるパラメータの1つに対応するように、取得された前記移動機カテゴリから、前記移動機との無線通信のために適用させるべき移動機カテゴリを決定するステップと、
決定された前記移動機カテゴリを前記移動機に通知するステップと
を含む通信制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−248909(P2012−248909A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−104655(P2011−104655)
【出願日】平成23年5月9日(2011.5.9)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】