説明

無線基地局及び通信制御方法

【課題】 無線チャネルの割り当て処理を、並列処理で行った場合に必要な処理時間を低減する。
【解決手段】 移動局と無線通信を行う無線基地局は、使用可能な無線周波数帯域内における各無線チャネルの受信品質値を含む情報を、移動局から受信部が受信し、受信した情報に基づいて、制御部が情報を送信した移動局に無線チャネルを割り当てる場合、制御部に含まれる複数の処理部における、一の処理部が、情報を送信した移動局毎に無線チャネルの受信品質値の第1の順位付けを行い、他の複数の処理部の各々は、一の処理部が行った移動局毎の第1の順位付けに基づいて、割り当てを担当する無線チャネルの割り当て処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線接続する移動局に対して無線チャネルを割り当てて通信をする無線基地局及びその通信制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線基地局と、移動局と、で構成される無線通信システムでは、無線信号を送受信する無線チャネルの割り当て方法に関し、各種検討がなされている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
特許文献1では、無線チャネルにおける無線基地局と移動局間の無線品質値に基づく優先度を利用して、各移動局に、無線チャネルを割り当てている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−86588号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述するような技術を、高度なアルゴリズムで行う場合、無線基地局には、処理負荷がかかる。そのため、単一のプロセッサを有する無線基地局は、処理負荷の影響で処理に遅延が生じ、移動局への無線チャネルの割り当て処理を適切なタイミングで行うことができない場合がある。
【0006】
このような問題に対し、近年、コンピュータ等の情報機器では、より高い処理能力を達成するため、マルチプロセッサによるデータの並列処理が行われている。そして、無線基地局でも同様に、マルチプロセッサによる並列処理で移動局等の送信装置から送信されたデータの処理を行う技術が提案されている。
【0007】
しかしながら、優先度を利用した各移動局への無線チャネルの割り当てを、複数のプロセッサによる並列処理で行おうとしても、優先度が高い移動局がどの無線リソースを利用するか決定されないと、次に優先度の高い移動局が利用する無線リソースを決定できないため、単に並列処理を適用するだけでは、その処理能力を無線チャネルの割り当てに活かすことができない。
【0008】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、複数のプロセッサを有し、並列処理が可能な無線基地局における、無線チャネルのスケジューリングに要する処理時間を低減できる無線基地局及び通信制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係る無線基地局は、使用可能な無線周波数帯域内における各無線チャネルの受信品質値を含む情報を、移動局から受信する受信部と、前記受信部が受信した前記情報に基づいて、前記情報を送信した移動局に無線チャネルを割り当てる制御部と、を備え、前記制御部は、複数の処理部を含み、一の処理部が、前記情報を送信した移動局毎に無線チャネルの受信品質値の第1の順位付けを行い、他の複数の処理部の各々は、前記一の処理部が行った移動局毎の前記第1の順位付けに基づいて、割り当てを担当する無線チャネルの割り当て処理を行う、ことを特徴とする。
【0010】
また、前記一の処理部は、前記移動局毎の各無線チャネルの受信品質値を、前記第1の順位付けに応じて補正し、各無線チャネルにおける、補正後の受信品質値に基づいて、前記情報を送信した移動局における第2の順位付けを行い、前記他の複数の処理部の各々は、前記一の処理部が行った前記第2の順位付けに基づいて、割り当てを担当する無線チャネルの割り当て処理を行う、ことを特徴とする。
【0011】
また、前記他の複数の処理部の各々は、前記受信品質値が最も良い移動局に対し、無線チャネルを割り当てる、ことを特徴とする。
【0012】
上記課題を解決するために、本発明に係る通信制御方法は、移動局と無線通信を行う無線基地局の通信制御方法であって、使用可能な無線周波数帯域内における各無線チャネルの受信品質値を含む情報を、前記移動局から受信部が受信する受信ステップと、前記受信した前記情報に基づいて、制御部が前記情報を送信した移動局に無線チャネルを割り当てる割り当てステップと、を有し、前記割り当てステップでは、前記制御部に含まれる複数の処理部における、一の処理部が、前記情報を送信した移動局毎に無線チャネルの受信品質値の第1の順位付けを行い、他の複数の処理部の各々は、前記一の処理部が行った移動局毎の前記第1の順位付けに基づいて、割り当てを担当する無線チャネルの割り当て処理を行う、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、各無線チャネルへ移動局を割り当てる処理を同時並行で実施できるので、無線チャネルのスケジューリングに要する処理時間を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態に係る無線通信システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る無線基地局の機能ブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る無線基地局の制御部の動作を説明するための図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る無線基地局の制御部の動作を説明するための図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る無線基地局が生成する割り当て候補リストを示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る無線基地局の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2実施形態に係る無線基地局の制御部の動作を説明するための図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る無線基地局の制御部の動作を説明するための図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る無線基地局が生成する割り当て候補リストを示す図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る無線基地局の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照し、本発明に係る第1実施形態及び第2実施形態を詳細に説明する。
【0016】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る無線通信システム10を示す図である。同図に示すように、無線通信システム10は、無線基地局20と、移動局30(30A,30B,30C,30D)と、を含んで構成される。無線基地局20は、例えば、LTE(Long Term Evolution)ではeNB(evolved Node B)と、XGP(eXtended Global Platform)ではCS(Cell Station)と、称されるものである。移動局30は、LTEや、XGP等における無線通信端末である。そして、無線基地局20は、移動局30に対して無線チャネルを割り当ててデータを送受信する。なお、無線チャネルとは、LTEではリソースブロック(Resource Block:RB)と、XGPではPRU(Physical Resource Unit)と、称されるものである。
【0017】
図2は、無線通信システム10における、無線基地局20の機能ブロック図である。
【0018】
無線基地局20は、アンテナANT、無線通信部210、変調・復調部220、記憶部230、I/F部240、及び、制御部250を含む。
【0019】
無線通信部210は、アンテナANTを介して、移動局30から送信される無線信号を受信する。さらに、無線通信部210は、受信した無線信号をベースバンド信号に変換し、変調・復調部220に出力する。
【0020】
また、無線通信部210は、変調・復調部220から入力されたベースバンド信号を無線信号に変換する。そして、無線通信部210は、アンテナANTを介して、無線信号を移動局30に送信する。
【0021】
変調・復調部220は、無線通信部210から入力されたベースバンド信号の復調及び復号処理を行う。これにより、移動局30から送信される無線信号に含まれるデータが得られる。変調・復調部220は、得られたデータを制御部250に出力する。
【0022】
また、変調・復調部220は、制御部250から入力されたデータの符号化及び変調を行い、ベースバンド信号を得て、無線通信部210に出力する。
【0023】
記憶部230は、例えば、メモリによって構成され、無線基地局20における制御などに用いられる各種情報を記憶する。また、記憶部230は、無線接続する移動局30に対して無線チャネルを割り当てる際、制御部250が参照する割り当て候補リストを記憶する。なお、制御部250が参照する割り当て候補リストの詳細については、後述する。
【0024】
I/F(インターフェース)部240は、ネットワークを介して、管理装置等の上位装置と通信を行う。
【0025】
制御部250は、無線基地局20が具備する各種機能を制御する。
【0026】
また、制御部250は、無線接続する移動局30にデータを送受信する際、各移動局30に対して無線チャネルを割り当てる。このとき、制御部250は、各無線チャネルの割り当て処理を並列処理で行う。そのため、制御部250は、主処理部252と、複数の従処理部254(254A,254B,254C,254D)と、を含んでおり、各処理部は、例えば、CPUによって構成される。
【0027】
主処理部252は、複数の従処理部254の各々が、無線チャネルを移動局30に割り当てる際に参照する、割り当て候補リストを生成し、記憶部230に記憶する。
【0028】
従処理部254の各々は、無線基地局20が使用可能な無線周波数帯に含まれる複数の無線チャネルのうち、担当する箇所の無線チャネルを移動局30に割り当てる割り当て処理を行う。ここでは、従処理部254Aは後述する無線チャネル1、従処理部254Bは後述する無線チャネル2、従処理部254Cは後述する無線チャネル3、従処理部254Dは後述する無線チャネル4、の無線チャネルの割り当て処理を行うものとする。そして、
従処理部254の各々は、記憶部230に記憶される割り当て候補リストから、担当する無線チャネルにおける移動局20の割り当て候補を抽出し、抽出した割り当て候補の最上位の移動局20に対して、無線チャネルを割り当てる。
【0029】
次に、主処理部252における、割り当て候補リストの生成過程を、図3〜5を参照して説明する。
【0030】
主処理部252は、割り当て候補リストの生成にあたり、まず、所定時間ごとに、無線接続する各移動局30から、無線基地局20が使用可能な無線周波数帯に含まれる複数の各無線チャネルの受信品質値を含む情報を各移動局30から受信する。受信品質値を示すものとしては、例えば、RSSI(Receive Signal Strength Indication)やSNR(Signal to Noise Ratio)があり、第1実施形態においては、RSSIを利用するものとする。主処理部252が各移動局30から受信した受信品質値を含む情報をまとめると、図3に示すテーブルのようになる。なお、主処理部252は、図3に示すテーブルを生成し、記憶部230に記憶してもよい。
【0031】
次に、主処理部252は、各移動局30から取得した受信品質値を含む情報を利用して、移動局30ごとに、受信品質値の良いものから無線チャネルの順位付け(第1の順位付け)を行う。図4は、順位付けの結果を示すテーブルである。無線チャネルの順位付けの結果は、例えば、移動局30Aでは、受信品質値の良いものから、無線チャネル3、無線チャネル1、無線チャネル2、無線チャネル4、という順位になる。なお、主処理部252は、図4に示すテーブルを生成し、記憶部230に記憶してもよい。
【0032】
次に、主処理部252は、各移動局30における無線チャネルの受信品質値の順位を利用し、使用可能な無線周波数帯に含まれる各無線チャネルを割り当てる移動局30の順位付け(第2の順位付け)を行う。そして、主処理部252は、この順位付けの結果から、各無線チャネルにおける移動局30の割り当て候補を示すリスト(割り当て候補リスト)を生成する。主処理部252が生成する割り当て候補リストは、図5に示すようなテーブルとなる。割り当て候補リストの生成にあたり、主処理部252は、移動局30ごとに行った、各無線チャネルの受信品質値の良いものからの順位付け(第1の順位付け)の結果を利用する。そのため、ある無線チャネルに対する割り当ては、順位が良い移動局30ほど、当該無線チャネルを割り当てられる確率が高くなる。例えば、無線チャネル3では、図4に示されるように、移動局30Aは1位、移動局30Bは4位、移動局30Cは3位、移動局30Dは4位、となっている。この場合、主処理部252は、無線チャネル3において、図5に示すように、移動局30Aを割り当て候補の1位とし、以下、移動局C、移動局30Dまたは移動局30B、の順に順位付けする。
【0033】
次に、第1実施形態における無線基地局20における無線チャネルの割り当て処理を、図6を用いて説明する。図6は、無線基地局20の動作を示すフローチャートである。
【0034】
図6に示すように、ステップS601において、無線基地局20の制御部250は、自局に無線接続する各移動局30から、使用可能な周波数帯域内の各無線チャネルの受信品質値を含む情報を受信する。
【0035】
ステップS602において、制御部250の主処理部252は、ステップS601において受信した各移動局30からの受信品質値を含む情報を利用して、移動局30ごとに、受信品質値の良いものから無線チャネルの順位付け(第1の順位付け)を行う。
【0036】
ステップS603において、主処理部252は、各移動局30における無線チャネルの受信品質値の順位を利用し、使用可能な無線周波数帯に含まれる各無線チャネルを割り当てる際の移動局30の順位付け(第2の順位付け)を行い、順位付けの結果から割り当て候補リストを生成し、記憶部230に記憶する。
【0037】
ステップS604において、従処理部254の各々は、記憶部230に記憶される割り当て候補リストから、担当する無線チャネルにおける移動局20の割り当て候補を抽出し、抽出した割り当て候補の最上位の移動局20に対して、無線チャネルを割り当てる。
【0038】
上述したように、第1実施形態において、無線基地局20は、制御部250内の主処理部252が生成した、記憶部230に記憶される割り当て候補リストを参照することで、従処理部254は、担当する無線チャネルを割り当てる移動局30を特定することができるので、無線チャネルの割り当て処理を、並列処理で行った場合に必要な処理時間を低減することができる。
【0039】
(第2実施形態)
上述した第1実施形態においては、無線基地局20の制御部250における、主処理部252が、割り当て候補リストの生成にあたり、各移動局30における無線チャネルの受信品質値の順位をそのまま利用する形態を説明した。
【0040】
第2実施形態においては、主処理部252が、割り当て候補リストの生成にあたり、各移動局30における無線チャネルの受信品質値の順位付け(第1の順位付け)に基づき、各無線チャネルの受信品質値を補正する。そして、主処理部252は、補正後の受信品質値を利用した移動局30の順位付け(第2の順位付け)を行い、この順位付けの結果を利用して割り当て候補リストを生成する形態について説明する。なお、以下の第2実施形態では、第1実施形態と異なる点を説明し、重複する説明を省略する。
【0041】
第2実施形態においては、無線基地局20は、第1実施形態と同様な構成部を備えており、制御部250に含まれる主処理部252は、割り当て候補リストを生成し、記憶部230に記憶する。
【0042】
次に、主処理部252における、割り当て候補リストの生成過程を、図3,4,7,8を参照して説明する。
【0043】
主処理部252は、第1実施形態と同様に、各無線チャネルの受信品質値を含む情報を移動局30から受信し、受信した受信品質値を含む情報を利用して、移動局30ごとに、受信品質値の良いものから無線チャネルの順位付け(第1の順位付け)を行う(図3,4を参照)。
【0044】
次に、主処理部252は、各無線チャネルの受信品質値に、図7に示すような、移動局30における各無線チャネルの受信品質値の順位に応じた補正値を加算する。主処理部252による、補正値を加算した後の、各移動局30における各無線チャネルの受信品質値は、図8に示すテーブルのようになる。なお、主処理部252は、図8に示すテーブルを生成し、記憶部230に記憶してもよい。
【0045】
次に、主処理部252は、補正値を加算した後の、各移動局30における、各無線チャネルの受信品質値を利用して、使用可能な無線周波数帯に含まれる各無線チャネルを割り当てる移動局30の順位付け(第2の順位付け)を行う。そして、主処理部252は、順位付けの結果から、各無線チャネルに対する移動局30の割り当て候補を示すリスト(割り当て候補リスト)を生成する。主処理部252が生成する、この割り当て候補リストは、図9に示すようなテーブルとなる。この割り当て候補リストを生成するにあたり、主処理部252は、各無線チャネルの補正後の受信品質値の良いものから順位付けを行う。そのため、ある無線チャネルに対する割り当ては、補正誤の受信品質値が良い移動局30ほど、当該無線チャネルを割り当てられる確率が高くなる。そのため、例えば、割り当て候補リストにおける無線チャネル3では、図9に示すように、移動局30Aを割り当て候補の1位とし、以下、移動局C、移動局30B、移動局30D、の順に順位付けする。
【0046】
次に、第2実施形態における無線基地局20における無線チャネルの割り当て処理を、図10を用いて説明する。図10は、無線基地局20の動作を示すフローチャートである。
【0047】
図10に示すように、ステップS1001において、無線基地局20の制御部250は、自局に無線接続する各移動局30から、各移動局30における、使用可能な周波数帯域内の各無線チャネルの受信品質値を含む情報を受信する。
【0048】
ステップS1002において、制御部250の主処理部252は、ステップS1001において受信した各移動局30からの受信品質値を含む情報を利用して、移動局30ごとに、受信品質値の良いものから無線チャネルの順位付け(第1の順位付け)を行う。
【0049】
ステップS1003において、主処理部252は、主処理部252は、各移動局30における無線チャネルの受信品質値の順位を利用し、各無線チャネルに、受信品質値の順位に応じた補正値を加算する。
【0050】
ステップS1004において、主処理部252は、補正値を加算した後の、各移動局30における、各無線チャネルの受信品質値を利用して、使用可能な無線周波数帯に含まれる各無線チャネルを割り当てる移動局30の順位付け(第2の順位付け)を行い、順位付けの結果から割り当て候補リストを生成し、記憶部230に記憶する。
【0051】
ステップS1005において、従処理部254の各々は、記憶部230に記憶される割り当て候補リストから、担当する箇所の無線チャネルにおける移動局20の割り当て候補を抽出し、抽出した割り当て候補の最上位の移動局20に対して、無線チャネルを割り当てる。
【0052】
上述したように、第2実施形態において、無線基地局20は、制御部250内の主処理部252が生成した、記憶部230に記憶される割り当て候補リストを参照することで、従処理部254は、担当する無線チャネルを割り当てる移動局30を特定することができるので、無線チャネルの割り当て処理を、並列処理で行った場合に必要な処理時間を低減することができる。
【0053】
以上、本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることを留意されたい。例えば、各構成部、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0054】
例えば、上述した第1実施形態及び第2実施形態では、主処理部252は、無線チャネルの割り当て処理を行わなかったが、他の従処理部254と同様に、無線チャネルの割り当て処理を行ってもよい。
【符号の説明】
【0055】
10 無線通信システム、20 無線基地局、30 移動局、210 無線通信部、220 変調・復調部、230 記憶部、240 I/F部、250 制御部、252 主処理部、254 従処理部。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用可能な無線周波数帯域内における各無線チャネルの受信品質値を含む情報を、移動局から受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記情報に基づいて、前記情報を送信した移動局に無線チャネルを割り当てる制御部と、を備え、
前記制御部は、
複数の処理部を含み、
一の処理部が、前記情報を送信した移動局毎に無線チャネルの受信品質値の第1の順位付けを行い、
他の複数の処理部の各々は、前記一の処理部が行った移動局毎の前記第1の順位付けに基づいて、割り当てを担当する無線チャネルの割り当て処理を行う、
ことを特徴とする無線基地局。
【請求項2】
前記一の処理部は、
前記移動局毎の各無線チャネルの受信品質値を、前記第1の順位付けに応じて補正し、
各無線チャネルにおける、補正後の受信品質値に基づいて、前記情報を送信した移動局における第2の順位付けを行い、
前記他の複数の処理部の各々は、
前記一の処理部が行った前記第2の順位付けに基づいて、割り当てを担当する無線チャネルの割り当て処理を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載の無線基地局。
【請求項3】
前記他の複数の処理部の各々は、前記受信品質値が最も良い移動局に対し、無線チャネルを割り当てる、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の無線基地局。
【請求項4】
移動局と無線通信を行う無線基地局の通信制御方法であって、
使用可能な無線周波数帯域内における各無線チャネルの受信品質値を含む情報を、前記移動局から受信部が受信する受信ステップと、
前記受信した前記情報に基づいて、制御部が前記情報を送信した移動局に無線チャネルを割り当てる割り当てステップと、を有し、
前記割り当てステップでは、
前記制御部に含まれる複数の処理部における、一の処理部が、前記情報を送信した移動局毎に無線チャネルの受信品質値の第1の順位付けを行い、
他の複数の処理部の各々は、前記一の処理部が行った移動局毎の前記第1の順位付けに基づいて、割り当てを担当する無線チャネルの割り当て処理を行う、
ことを特徴とする通信制御方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−12817(P2013−12817A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−142746(P2011−142746)
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】