説明

無線端末装置

【課題】基地局送信波と直接送信波を同時に送受信できる無線端末装置において、音声の頭切れを抑制するとともに、消費電力を低減する。
【解決手段】基地局を介して他の無線端末装置との間で基地局波を送受信し、同時に、他の無線端末装置との間で直接波を送受信する無線端末装置が、基地局波を受信して復調し基地局波を変調して送信する基地局波送受信部と、基地局波の音声符号化/復号化処理を行う基地局波処理部と、直接波を受信して復調し直接波を変調して送信する直接波送受信部と、直接波の音声符号化/復号化処理を行う直接波処理部と、基地局波送受信部の受信信号に含まれる送信元の無線端末装置を特定する装置識別子が、直接波送受信部の受信信号に含まれる装置識別子と一致する場合に、直接波処理部への電源供給を停止させる制御部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局を介して無線端末装置と無線端末装置との間で無線通信を行う基地局通信や、基地局を介さずに無線端末装置と無線端末装置との間で無線通信を行う端末間直接通信を行う無線端末装置に関し、特に、他の無線端末装置からの基地局送信波と直接送信波を同時に受信することのできる無線端末装置において、受信時における通話の頭切れを抑制し、消費電力を低減することのできる無線端末装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1に本技術分野に関する無線通信システムの概略構成例を示す。
図1のシステムでは、基地局10と、無線端末装置20(1)〜20(2)と、指令台(不図示)と、回線制御装置(不図示)を備えている。図1では、基地局10は1台で無線端末装置20は2台であるが、これらより多くてもよい。なお、基地局を代表する場合は基地局10と称し、無線端末装置を代表する場合は無線端末装置20と称する。
指令台と回線制御装置は、有線の伝送路により接続され、回線制御装置と基地局10は、有線あるいはマイクロ回線等の伝送路により接続されている。
基地局10と無線端末装置20は無線により接続可能となっており、指令台と無線端末装置20、および無線端末装置20同士は、基地局10を介する基地局通信により通信接続される。また、無線端末装置20同士は、基地局10を介さない無線端末装置間直接通信により接続可能となっている。
【0003】
また、無線端末装置20は、基地局10へ向けた基地局送信波と他の無線端末装置20へ直接向けた直接送信波を同時に送信し、また、基地局10からの基地局送信波と他の無線端末装置20からの直接送信波を同時に受信することができる。このため、無線端末装置20においては、基地局送信波の送受信部と直接送信波の送受信部とを別に設け、各送受信部からの信号を音声復号化処理し、各送受信部への信号を音声符号化処理する音声符号化/復号化処理部を1つ設け、この音声符号化/復号化処理部を間欠的に切り換えて、基地局送信波と直接送信波の送受信処理を行っている。
【0004】
図1では、無線端末装置20(1)が、基地局10へ向けた基地局送信波をアンテナ21(1)を介して送信し、同時に、無線端末装置20(2)へ直接向けた直接送信波をアンテナ31(1)を介して送信することができ、また、無線端末装置20(2)が、基地局10からの基地局送信波をアンテナ21(2)を介して受信し、同時に、無線端末装置20(1)からの直接送信波をアンテナ31(2)を介して受信できることが示されている。
【0005】
この無線通信システムにおいては、音声データを伝送するチャネル1つに対して1つのキャリアを割り当てるSCPC方式(Single Channel Per Carrier)が用いられ、さらに非常送方式が用いられている。非常送方式の無線通信システムにおいては、同期をとるための周期的な同期データ送信を行わず、必要時に突発的に同期信号とともに音声データを送信するので、基地局及び無線端末装置は、音声データを送信するときに、音声データの前に受信の同期をとるための同期信号(同期バースト;SB(Synchronous Burst))を付加して送信するように構成されている。
SCPC方式のデジタル無線システムは、例えば、デジタル通信方式標準規格ARIB STD−T61で規定されている。
下記の特許文献1には、ARIB STD−T61に基づくSCPC方式のデジタル無線システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2011−71703公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した無線端末装置においては、基地局送信波と直接送信波を同時に受信し音声処理するために、1つの音声符号化/復号化処理部を間欠的に切り換えて、基地局送信波と直接送信波の音声符号化/復号化処理を行っているので、一方の音声符号化/復号化処理を行うタイミングで、他方の受信が発生すると、受信している方の音声符号化/復号化処理が行えず、受信音声の頭切れが発生するおそれがある。また、消費電力低減のために、従来の無線端末装置においては、音声符号化/復号化処理部がパワーセーブモードになる。しかし、パワーセーブモードになると、受信時に音声符号化/復号化処理部が電源オンになるまでに時間がかかり、受信音声の頭切れが発生してしまう。
本発明は、このような従来の課題を解決するために為されたもので、基地局送信波と直接送信波を同時に送受信できる無線端末装置において、受信音声の頭切れを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための、本願発明の無線端末装置の代表的な構成は、次のとおりである。すなわち、
基地局を介して他の無線端末装置との間で無線信号を送受信し、同時に、前記他の無線端末装置との間で無線信号を直接送受信する無線端末装置であって、
音声が入力され音声信号を出力するマイクと、
音声信号が入力され音声を出力するスピーカと、
前記基地局から無線信号を受信して復調するとともに、前記基地局に対し無線信号を変調して送信する基地局波送受信部と、
前記基地局波送受信部で受信した信号の音声復号化処理を行い前記スピーカに出力するとともに、前記マイクから入力された音声信号の音声符号化処理を行い前記基地局波送受信部に対して出力する基地局波処理部と、
前記他の無線端末装置から無線信号を直接受信して復調するとともに、前記他の無線端末装置に対し無線信号を変調して直接送信する直接波送受信部と、
前記直接波送受信部で受信した信号の音声復号化処理を行い前記スピーカに出力するとともに、前記マイクから入力された音声信号の音声符号化処理を行い前記直接波送受信部に対して出力する直接波処理部と、
前記基地局波送受信部で受信した信号に含まれる送信元の無線端末装置を特定する装置識別子が、前記直接波送受信部で受信した信号に含まれる送信元の無線端末装置を特定する装置識別子と一致する場合に、前記直接波処理部への電源供給を停止させる制御部と、を備えることを特徴とする無線端末装置。
【発明の効果】
【0009】
基地局送信波と直接送信波を同時に受信する無線端末装置において、基地局波送受信部からの信号を音声復号化処理し、基地局波送受信部への信号を音声符号化処理する基地局波処理部と、直接波送受信部からの信号を音声復号化処理し、直接波送受信部への信号を音声符号化処理する直接波処理部とを、それぞれ設けるようにしたので、受信音声の頭切れ発生を抑制することができる。
また、基地局送信波と直接送信波とに含まれる送信元の装置識別子が一致する場合に、直接波処理部への電源供給を停止させるようにしたので、無線端末装置の消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る無線通信システムの概略構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る無線端末装置の構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る無線端末装置の動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図1〜図3を用いて説明する。図1は、背景技術の説明で述べたように、本技術分野に関する無線通信システムの概略構成例であり、本発明の実施形態に係る無線通信システムの概略構成例を示す図である。
本実施形態の無線通信システムにおいては、無線端末装置20の構成が、次に述べるように、背景技術で述べた無線端末装置と異なっており、他の点は、背景技術で述べたものと同様である。
【0012】
すなわち、背景技術の無線端末装置20は、基地局波送受信部からの信号を音声復号化処理し、基地局波送受信部への信号を音声符号化処理する音声符号化/復号化処理と、直接波送受信部からの信号を音声復号化処理し、直接波送受信部への信号を音声符号化処理する音声符号化/復号化処理とを、共通の1つの音声符号化/復号化処理部とし、この音声符号化/復号化処理部を間欠的に切り換えて、基地局波と直接波の音声処理を行うようにしたが、本実施形態の無線端末装置20は、基地局波送受信部からの信号を音声復号化処理し、基地局波送受信部への信号を音声符号化処理する基地局波処理部と、直接波送受信部からの信号を音声復号化処理し、直接波送受信部への信号を音声符号化処理する直接波処理部とを、別な構成としてそれぞれ設けるようにした。
【0013】
図2は、本発明の実施形態における無線端末装置20の概略構成を示すブロック図である。
図2において、27は音声が入力され音声信号を出力するマイク、28は音声信号が入力され音声を出力するスピーカ、29は、使用者からの入力を受け付ける操作部である。操作部29は、例えばPTT(Push To Talk)を行うためのPTTボタン等を有し、PTTボタンにより、通信の際に使用者からの送信の指示を受け付ける。例えばPTTボタンを押している間、その無線端末装置20は通信の送信中状態となる。21は、基地局10を介して他の無線端末装置20との間で無線信号を送受信、つまり基地局波を送受信する基地局波アンテナである。
【0014】
22は、基地局波アンテナ21で受信した信号を高周波増幅し、所定の中間周波数に変換し、復調するとともに、後述する基地局波処理部23からの信号を、変調し、高周波信号に変換し、基地局波アンテナ21から送信する基地局波送受信部である。
23は、基地局波送受信部22で受信した信号の音声復号化処理を行い、スピーカ28へ出力するとともに、マイク27から入力された音声信号の音声符号化処理を行い基地局波送受信部22に対して出力する基地局波処理部である。
【0015】
31は、基地局10を介さずに他の無線端末装置20との間で無線信号を送受信、つまり直接波を送受信する直接波アンテナ、32は、直接波アンテナ31で受信した信号を高周波増幅し、所定の中間周波数に変換し、復調するとともに、後述する直接波処理部33からの信号を、変調し、高周波信号に変換し、直接波アンテナ31から送信する直接波送受信部である。
33は、直接波送受信部32で受信した信号の音声復号化処理を行い、スピーカ28へ出力するとともに、マイク27から入力された音声信号の音声符号化処理を行い直接波送受信部32に対して出力する直接波処理部である。
【0016】
25は無線端末装置20の上記各構成部を制御する制御部、26は制御部25と接続された記憶部である。記憶部26は、制御部25のCPUが動作する動作プログラムを記憶しており、制御部25のCPUは、記憶部26から動作プログラムを読み出して動作する。また、記憶部26は、当該無線端末装置20の装置ID(装置識別子)を記憶している。該装置IDは、例えば、当該無線端末装置20の使用者により操作部29から入力される。
また、制御部25は、後述するように、直接波処理部33への電源供給を制御する、つまり、直接波処理部33の電源を切断、又は投入する制御を行う。
【0017】
基地局波処理部23と直接波処理部33は、本実施形態においては、それぞれ、1つのDSP(Digital Signal Processor)から構成されるが、それぞれ、複数のDSPから構成されるようにしてもよい。また、必ずしもDSPで構成する必要はなく、要は、制御部25が、直接波処理部33の電源供給を、基地局波処理部23の電源供給から独立して制御できればよい。
【0018】
次に、本実施形態に係る無線端末装置の動作について説明する。ここでは例として、図1に示す無線端末装置20(1)から無線端末装置20(2)へ音声送信する場合の動作について説明する。
まず、無線端末装置20(1)における送信動作について説明する。
無線端末装置20(1)において、使用者が操作部29のPTTボタンを押下すると、PTTボタンを押している間、その無線端末装置20(1)は通信の送信中状態となる。そのときマイク27から入力される音声信号は、基地局波処理部23で音声符号化処理された後、基地局波送受信部22に入力され、また、直接波処理部33で音声符号化処理された後、直接波送受信部32に入力される。
【0019】
基地局波送受信部22に入力された信号は、送信のための所定の変調がなされ、所定の送信周波数に変換され、アンテナ21から出力され、基地局10へ送信される。また、直接波送受信部32に入力された信号は、送信のための所定の変調がなされ、所定の送信周波数に変換され、アンテナ31から出力され、無線端末装置20(2)へ直接送信される。
このとき、制御部25は、記憶部26から当該無線端末装置20の装置IDを読み出して、基地局波送受信部22及び直接波送受信部32からの出力信号に付加する。
【0020】
次に、無線端末装置20(2)における受信動作について説明する。
基地局10からの無線信号は、無線端末装置20(2)のアンテナ21で受信され、基地局波送受信部22に入力される。基地局波送受信部22に入力された信号は、高周波増幅され、所定の中間周波数に変換され、復調され、基地局波処理部23と制御部25に供給される。基地局波処理部23に供給された信号は、基地局波処理部23で音声復号化処理され、スピーカ28から音声出力される。制御部25に供給された信号は、制御部25で解析され、該基地局波信号中に含まれる装置IDが検出される。
【0021】
また、無線端末装置20(1)からの直接通信による無線信号は、アンテナ31で受信され、直接波送受信部32に入力される。直接波送受信部32に入力された信号は、高周波増幅され、所定の中間周波数に変換され、復調され、直接波処理部33と制御部25に供給される。制御部25に供給された信号は、制御部25で解析され、該直接波信号中に含まれる装置IDが検出される。
【0022】
制御部25は、基地局波信号中に含まれる装置IDと、直接波信号中に含まれる装置IDとを比較し、両者が一致している場合は、同じ無線端末装置からの音声信号であると判断できるので、直接波処理部33への電源供給を停止する。その後、基地局波送受信部22における受信動作が停止したとき、つまり、基地局波が停止したときに、直接波処理部33への電源供給を再開する。このようにして、同じ無線端末装置からの音声信号を受信しているときに、直接波処理部33の電源を切断(OFF)するので、消費電力を低減することができる。
【0023】
次に、無線端末装置20における制御部25の処理を、図3を用いて説明する。図3は、本実施形態に係る無線端末装置の動作を示す図である。制御部25は、図3の処理を、例えば周期的に繰り返し実行する。
まず、無線端末装置20は、基地局波送受信部22及び直接波送受信部32からの信号に基づき、基地局波と直接波を両方とも受信中であるか否かを判断する(ステップS1)。基地局波と直接波を両方とも受信中である場合は(ステップS1でYes)、受信中の基地局波と直接波に含まれる装置IDが一致するか否かを判断する(ステップS2)。装置IDが一致する場合は(ステップS2でYes)、基地局波と直接波が両方とも同じ無線端末装置からの音声信号であると判断できるので、直接波処理部33(直接波処理用DSP)の電源をオフ(OFF)し(ステップS3)、処理を終了する。
【0024】
受信中の基地局波と直接波に含まれる装置IDが一致しない場合は(ステップS2でYes)、基地局波と直接波が両方とも異なる無線端末装置からの音声信号であると判断できるので、基地局波送受信部22(基地局波処理用DSP)の電源および直接波処理部33(直接波処理用DSP)の電源をオン(ON)に維持したまま、処理を終了する。
【0025】
基地局波と直接波を両方とも受信中ではない場合は(ステップS1でNo)、基地局波を受信中でなく、かつ直接波処理部33(直接波処理用DSP)の電源がオフ状態であるか否かを判断する(ステップS4)。基地局波を受信中でなく、かつ直接波処理部33(直接波処理用DSP)の電源がオフ状態である場合は(ステップS4でYes)、直接波処理部33(直接波処理用DSP)の電源をオン(ON)し(ステップS5)、処理を終了する。つまり、ステップS3で直接波処理部33の電源をオフしたときに受信中であった基地局波が停止したときに、直接波処理部33への電源供給を再開する。
ステップS4でNoの場合、つまり、(1)直接波処理部33(直接波処理用DSP)の電源がオンの場合や、又は(2)基地局波のみを受信中の場合は、基地局波送受信部22(基地局波処理用DSP)の電源状態および直接波処理部33(直接波処理用DSP)の電源状態を変えることなく維持したまま、処理を終了する。
【0026】
本実施形態によれば、少なくとも次の(1)〜(2)の効果を得ることができる。
(1)基地局送信波と直接送信波を同時に受信する無線端末装置において、音声符号化/復号化処理を行う基地局波処理部と直接波処理部をそれぞれ設け、該それぞれの処理部はパワーセーブモード(休止状態)にしないので、受信音声の頭切れ発生を抑制することができる。
(2)基地局送信波と直接送信波を同時に受信中に、基地局送信波と直接送信波とにそれぞれ含まれる送信元の装置識別子が一致する場合は直接波処理部の電源をオフするので、それぞれの処理部をパワーセーブモードにしなくても、消費電力を低減することができる。つまり、各処理部は、受信待受時の消費電力よりも受信時の消費電力の方が多いため、本実施形態によれば、パワーセーブモードにしなくても、トータルの消費電力を低減することができる。
【0027】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、基地局送信波と直接送信波を同時に受信中に、基地局送信波と直接送信波とに含まれる送信元の装置識別子が一致する場合は直接波処理部の電源をオフするようにしたが、代わりに、基地局送信波処理部の電源をオフするように構成することも可能である。
また、本発明は、本発明に係る処理を実行する装置としてだけでなく、システム、方法として、或いは、このような方法やシステムを実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして把握することができる。
また、本発明は、CPUがメモリに格納された制御プログラムを実行することにより制御する構成としてもよく、また、ハードウエア回路として構成してもよい。
【0028】
本明細書には、少なくとも次の発明が含まれる。
第1の発明は、
基地局を介して他の無線端末装置との間で無線信号を送受信し、同時に、前記他の無線端末装置との間で無線信号を直接送受信する無線端末装置であって、
音声が入力され音声信号を出力するマイクと、
音声信号が入力され音声を出力するスピーカと、
前記基地局から無線信号を受信して復調するとともに、前記基地局に対し無線信号を変調して送信する基地局波送受信部と、
前記基地局波送受信部で受信した信号の音声復号化処理を行い前記スピーカに出力するとともに、前記マイクから入力された音声信号の音声符号化処理を行い前記基地局波送受信部に対して出力する基地局波処理部と、
前記他の無線端末装置から無線信号を直接受信して復調するとともに、前記他の無線端末装置に対し無線信号を変調して直接送信する直接波送受信部と、
前記直接波送受信部で受信した信号の音声復号化処理を行い前記スピーカに出力するとともに、前記マイクから入力された音声信号の音声符号化処理を行い前記直接波送受信部に対して出力する直接波処理部と、
前記基地局波送受信部で受信した信号に含まれる送信元の無線端末装置を特定する装置識別子が、前記直接波送受信部で受信した信号に含まれる送信元の無線端末装置を特定する装置識別子と一致する場合に、前記直接波処理部への電源供給を停止させる制御部と、を備えることを特徴とする無線端末装置。
【0029】
第2の発明は、
基地局を介して他の無線端末装置との間で無線信号を送受信し、同時に、前記他の無線端末装置との間で無線信号を直接送受信する無線端末装置であって、
音声が入力され音声信号を出力するマイクと、
音声信号が入力され音声を出力するスピーカと、
前記基地局から無線信号を受信して復調するとともに、前記基地局に対し無線信号を変調して送信する基地局波送受信部と、
前記基地局波送受信部で受信した信号の音声復号化処理を行い前記スピーカに出力するとともに、前記マイクから入力された音声信号の音声符号化処理を行い前記基地局波送受信部に対して出力する基地局波処理部と、
前記他の無線端末装置から無線信号を直接受信して復調するとともに、前記他の無線端末装置に対し無線信号を変調して直接送信する直接波送受信部と、
前記直接波送受信部で受信した信号の音声復号化処理を行い前記スピーカに出力するとともに、前記マイクから入力された音声信号の音声符号化処理を行い前記直接波送受信部に対して出力する直接波処理部と、
前記基地局波送受信部で受信した信号に含まれる送信元の無線端末装置を特定する装置識別子が、前記直接波送受信部で受信した信号に含まれる送信元の無線端末装置を特定する装置識別子と一致する場合に、前記直接波処理部又は前記基地局波処理部への電源供給を停止させる制御部と、を備えることを特徴とする無線端末装置
【符号の説明】
【0030】
10…基地局、11…基地局アンテナ、20…無線端末装置、21…基地局波アンテナ、22…基地局波送受信部、23…基地局波処理部、25…制御部、26…記憶部、27…マイク、28…スピーカ、29…操作部、31…直接波アンテナ、32…直接波送受信部、33…直接波処理部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局を介して他の無線端末装置との間で無線信号を送受信し、同時に、前記他の無線端末装置との間で無線信号を直接送受信する無線端末装置であって、
音声が入力され音声信号を出力するマイクと、
音声信号が入力され音声を出力するスピーカと、
前記基地局から無線信号を受信して復調するとともに、前記基地局に対し無線信号を変調して送信する基地局波送受信部と、
前記基地局波送受信部で受信した信号の音声復号化処理を行い前記スピーカに出力するとともに、前記マイクから入力された音声信号の音声符号化処理を行い前記基地局波送受信部に対して出力する基地局波処理部と、
前記他の無線端末装置から無線信号を直接受信して復調するとともに、前記他の無線端末装置に対し無線信号を変調して直接送信する直接波送受信部と、
前記直接波送受信部で受信した信号の音声復号化処理を行い前記スピーカに出力するとともに、前記マイクから入力された音声信号の音声符号化処理を行い前記直接波送受信部に対して出力する直接波処理部と、
前記基地局波送受信部で受信した信号に含まれる送信元の無線端末装置を特定する装置識別子が、前記直接波送受信部で受信した信号に含まれる送信元の無線端末装置を特定する装置識別子と一致する場合に、前記直接波処理部への電源供給を停止させる制御部と、を備えることを特徴とする無線端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−106174(P2013−106174A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−248408(P2011−248408)
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】