説明

無線通信のための半接続動作

【課題】無線通信システムにおいて、トラフィック・バーストがある非アクティブ期間中に、バッテリ消費量を低減することを容易にするシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】ウェイクアップしてアクセスしたモバイル・デバイスを、モバイル・デバイスが低減された電力状態で動作することを可能にしながら、高速認識する半接続モードが提供される。モバイル・デバイスは、モバイル・デバイスのアクティブ・セット内のすべての基地局と半接続モードで動作する。さらに、ぺージング・チャネルに関連付けられたレイテンシを回避しながら、モバイル・デバイスにペンディング・データを通知するメカニズムが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の記載は、一般に、無線通信に関し、さらに詳しくは、無線通信システムにおける半接続動作モードに関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムは、例えば音声、データ等のようなさまざまなタイプの通信コンテンツを提供するために広く開発された。一般的な無線通信システムは、利用可能なシステム・リソース(例えば、帯域幅、送信電力等)を共有することにより、複数のユーザとの通信をサポートすることができる多元接続システムでありうる。そのような多元接続システムの例は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム等を含む。
【0003】
通常、無線多元接続通信システムは、複数の無線端末のための通信を同時にサポートすることができる。おのおののモバイル・デバイスは、順方向リンクおよび逆方向リンクによって、1または複数の基地局と通信することができる。順方向リンク(すなわち、ダウンリンク)は、基地局からモバイル・デバイスへの通信リンクを称し、逆方向リンク(すなわち、アップリンク)は、モバイル・デバイスから基地局への通信リンクを称する。さらに、モバイル・デバイスと基地局との間の通信は、単一入力単一出力(SISO)システム、複数入力単一出力(MISO)システム、複数入力複数出力(MIMO)システム等によって確立されうる。
【0004】
MIMOシステムは、データ伝送のために、複数(N個の)送信アンテナと、複数(N個の)受信アンテナを利用する。N個の送信アンテナおよびN個の受信アンテナによって形成されるMIMOチャネルは、空間チャネルとも称されるN個の独立チャネルへ分割される。ここでN≦min{N、N}である。N個の独立チャネルのおのおのは、ディメンションに相当する。さらに、複数の送信アンテナおよび受信アンテナによって生成される追加のディメンションが利用される場合、MIMOシステムは、(例えば、高められたスペクトル効率、より高いスループット、および/またはより高い信頼性のような)向上されたパフォーマンスを与える。
【0005】
MIMOシステムは、共通の物理媒体によって順方向リンク通信および逆方向リンク通信を分割するために、さまざまなデュプレクス技術をサポートすることができる。例えば、周波数分割デュプレクス(FDD)システムは、順方向リンク通信および逆方向リンク通信のために、異なる周波数領域を利用することができる。さらに、時分割デュプレクス(TDD)システムでは、順方向リンク通信および逆方向リンク通信が、共通の周波数領域を利用することができる。しかしながら、従来技術は、チャネル情報に関して、制限されたフィードバックしか提供しないか、あるいは、フィードバックを全く提供しない。
【発明の概要】
【0006】
以下は、1または複数の実施形態の基本的な理解を与えるために、そのような実施形態の簡略化された概要を示す。この概要は、考えられるすべての実施形態の広範囲な概観ではなく、すべての実施形態の重要要素や決定的要素を特定することも、何れかまたは全ての実施形態のスコープを線引きすることも意図されていない。その唯一の目的は、後に示されるより詳細な記載に対する前置きとして、簡略化された形式で1または複数の実施形態のいくつかの概念を表すことである。
【0007】
態様によれば、本明細書では、無線通信システムにおいて、バッテリ消費量を低減しながら、迅速なアクセスを有効にする方法が記載される。この方法は、アクティブ・セット内の1または複数の基地局との半接続モードを開始することを備える。さらに、この方法は、バースト的なトラフィックがある場合における迅速なシステム・アクセスを可能にするために、半接続モードで動作することを含みうる。
【0008】
別の態様は、アクティブ・セット内の1または複数の基地局との半接続モードを開始することと、バースト的なトラフィックがある場合における迅速なシステム・アクセスを可能にするために、半接続モードで動作することと、に関連する命令群を保持するメモリを備える無線通信装置に関する。無線通信装置はまた、メモリに接続され、メモリに保持された命令群を実行するように構成されたプロセッサを含みうる。
【0009】
また、別の態様は、非アクティブ期間中の電力消費量を低減することを有効にする無線通信装置に関する。この装置は、アクティブ・セット内の1または複数の基地局との半接続モードを開始する手段を含みうる。さらに、この装置は、バースト的なトラフィックがある場合における迅速なシステム・アクセスを可能にするために、半接続モードで動作する手段を備えうる。
【0010】
また別の態様は、アクティブ・セット内の1または複数の基地局との半接続モードを開始するための機械実行可能命令群を格納した機械実行可能媒体に関する。機械読取可能媒体はさらに、バースト的なトラフィックがある場合における迅速なシステム・アクセスを可能にするために、半接続モードで動作するための命令群を含みうる。
【0011】
別の態様によれば、無線通信システムにおいて、装置は、アクティブ・セット内の1または複数の基地局との半接続モードを開始するように構成されたプロセッサを備えうる。このプロセッサはまた、バースト的なトラフィックがある場合における迅速なシステム・アクセスを可能にするために、半接続モードで動作するように構成されうる。
【0012】
また別の態様によれば、本明細書では、無線通信システムにおいてバッテリ消費量を低減しながら、迅速なアクセスを容易にする方法が記載される。この方法は、半接続モードにおいて起動する要求を受信することを備える。さらに、この方法は、モバイル・デバイスにペンディング・データを通知するために、共有シグナリング・チャネルで情報ブロックを送信することを含みうる。さらに、この方法は、MAC IDスクランブル・アクセスによるアクセスを受諾することを備えうる。
【0013】
本明細書に記載された別の態様は、半接続モードに入る要求を受信することと、共有シグナリング・チャネルにおける情報ブロックによって、モバイル・デバイスへ、ペンディング・データを通知することと、MAC IDスクランブル・アクセスによってアクセスを提供することと、に関連する命令群を保持するメモリを含む無線通信装置に関する。さらに、この無線通信装置は、メモリに接続され、メモリに保持された命令群を実行するように構成されたプロセッサを備えうる。
【0014】
また別の態様は、非アクティブ期間中に電力消費量を低減することを有効にする無線通信装置に関する。この装置は、半接続モードを開始する要求を受信する手段を備える。さらに、この装置は、モバイル・デバイスへペンディング・データを通知するために、共有シグナリング・チャネルで情報ブロックを送信する手段を含みうる。さらに、この装置は、MAC IDスクランブル・アクセスによる通信を受諾する手段を備えうる。
【0015】
また別の態様は、半接続モードに入る要求を受信するための機械実行可能命令群を格納した機械読取可能媒体に関する。機械読取可能媒体はさらに、共有シグナリング・チャネルにおける情報ブロックによって、モバイル・デバイスへペンディング・データを通知する命令群を含みうる。さらに、機械読取可能媒体は、MAC IDスクランブル・アクセスによってシステム・アクセスを提供する命令群を備えうる。
【0016】
本明細書に記載されたさらなる態様は、半接続モードにおいて起動する要求を受信するように構成されたプロセッサに関連する。さらに、プロセッサは、モバイル・デバイスへペンディング・データを通知するために、共有シグナリング・チャネルで情報ブロックを送信するように構成されうる。さらに、プロセッサは、MAC IDスクランブル・アクセスによるシステム通信を受諾するように構成されうる。
【0017】
前述した目的および関連する目的を達成するために、1または複数の実施形態は、後に十分に記載され、特許請求の範囲において特に指摘されている特徴を備える。次の記載および添付図面は、1または複数の実施形態のある実例となる態様を詳細に記載する。しかしながら、これらの態様は、さまざまな実施形態の原理が適用されるさまざまな方法のうちの僅かしか示しておらず、記載された実施形態は、そのような全ての局面およびそれらの等価物を示すことが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本明細書に記載されたさまざまな態様にしたがう無線通信システムの実例である。
【図2】図2は、無線通信環境内で適用される通信装置の例示である。
【図3】図3は、半接続動作を有効にする無線通信システムの例示である。
【図4】図4は、本明細書に記載の1または複数の態様にしたがう無線通信システムの例示である。
【図5】図5は、無線通信システムにおいて半接続動作を適用することを有効にする方法論の例示である。
【図6】図6は、無線通信システムにおいて半接続動作を適用することを容易にする方法論の例示である。
【図7】図7は、主題とする開示の態様にしたがって半接続動作を利用することを容易にするモバイル・デバイスの例示である。
【図8】図8は、主題とする開示の態様にしたがって半接続動作を利用することを容易にするシステムの例示である。
【図9】図9は、本明細書に記載されたさまざまなシステムおよび方法と連携して適用されうる無線ネットワーク環境の例示である。
【図10】図10は、半接続メカニズムを適用することを容易にするシステムの例示である。
【図11】図11は、無線通信システムにおいて半接続動作を利用することを容易にするシステムの例示である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
さまざまな態様が、全体を通じて同一要素を示すために同一の参照番号が使用される図面を参照して説明される。以下の記載では、説明の目的のために、1または複数の態様の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細が述べられる。しかしながら、そのような態様は、これら具体的な詳細無しで実現されうることが明確である。他の事例では、1または複数の態様の記載を容易にするために、周知の構成およびデバイスがブロック図形式で示される。
【0020】
本願で使用されるように、用語「構成要素」、「モジュール」、「システム」等は、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、あるいは実行中のソフトウェアのうちの何れかであるコンピュータ関連エンティティを称することが意図されている。例えば、構成要素は、限定される訳ではないが、プロセッサ上で実行中のプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行形式、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータでありうる。例示によれば、コンピュータ・デバイス上で実行中のアプリケーションと、コンピュータ・デバイスとの両方が構成要素になりえる。1または複数の構成要素は、プロセスおよび/または実行スレッド内に存在し、構成要素は、1または複数のコンピュータに局在化されるか、および/または、2またはそれ以上のコンピュータに分散されうる。さらに、これらの構成要素は、さまざまなデータ構造を格納して有するさまざまなコンピュータ読取可能媒体から実行可能である。これら構成要素は、(例えば、信号によってローカル・システムや分散システム内の他の構成要素とインタラクトする1つの構成要素からのデータ、および/または、他のシステムを備えた例えばインターネットのようなネットワークを介して他の構成要素とインタラクトする1つの構成要素からのデータのような)1または複数のデータのパケットを有する信号にしたがって、ローカル処理および/またはリモート処理によって通信することができる。
【0021】
さらに、さまざまな実施形態が、本明細書では、モバイル・デバイスに関して記載される。モバイル・デバイスはまた、システム、加入者ユニット、加入者局、モバイル局、モバイル、遠隔局、遠隔端末、アクセス端末、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザ・エージェント、またはユーザ機器(UE)とも称されうる。モバイル・デバイスは、セルラ電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、無線ローカル・ループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、無線接続機能を有するハンドヘルド・デバイス、コンピュータ・デバイス、あるいは、無線モデムに接続されたその他の処理デバイスでありうる。さらに、本明細書では、さまざまな実施形態が、基地局に関して記載される。基地局は、モバイル・デバイスと通信するために利用され、また、アクセス・ポイント、ノードB、またはその他幾つかの専門用語でも称されうる。
【0022】
さらに、本明細書に記載のさまざまな態様または特徴は、標準的なプログラミング技術および/またはエンジニアリング技術を用いた方法、装置、または製造物品として実現されうる。本明細書で使用される用語「製造物品」は、任意のコンピュータ読取可能デバイス、キャリア、または媒体からアクセスすることが可能なコンピュータ・プログラムを含むことが意図される。例えば、コンピュータ読取可能媒体は、限定される訳ではないが、磁気記憶装置(例えば、ハード・ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ等)、光ディスク(例えば、コンパクト・ディスク(CD)、DVD等)、スマート・カード、およびフラッシュ・メモリ・デバイス(例えば、EPROM、カード、スティック、キー・ドライブ等)を含みうる。さらに、本明細書に記載されたさまざまな記憶媒体は、情報を格納するための1または複数のデバイス、および/または、その他の機械読取可能媒体を表すことができる。用語「機械読取可能媒体」は、限定されることなく、無線チャネル、および、命令群および/またはデータを格納、包含、および/または搬送することができるその他さまざまな媒体を含みうる。
【0023】
図1に示すように、本明細書で示されたさまざまな実施形態にしたがった無線通信システム100が例示されている。システム100は、複数のアンテナ・グループを含むことができる基地局102を含む。例えば、1つのアンテナ・グループは、アンテナ104およびアンテナ106を含むことができ、別のグループはアンテナ108およびアンテナ110を備えることができ、さらに別のグループはアンテナ112およびアンテナ114を含むことができる。2本のアンテナが各アンテナ・グループのために例示されているが、2本より多い、または2本より少ないアンテナも、各グループのために利用されうる。基地局102はさらに、送信機チェーンおよび受信機チェーンを含みうる。それらおのおのは、当業者によって理解されるように、信号の送信および受信に関連する複数の構成要素(例えば、プロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、デマルチプレクサ、アンテナ等)を備えうる。
【0024】
基地局102は、例えばモバイル・デバイス116およびモバイル・デバイス122のような1または複数のモバイル・デバイスと通信することができる。しかしながら、基地局102は、モバイル・デバイス116およびモバイル・デバイス122に類似した実質的に任意の数のモバイル・デバイスと通信しうることが理解されるべきである。モバイル・デバイス116およびモバイル・デバイス122は例えば、セルラ電話、スマート・フォン、ラップトップ、ハンドヘルド通信デバイス、ハンドヘルド・コンピュータ・デバイス、衛星ラジオ、全地球測位システム、PDA、および/または、無線通信システム100を介して通信するのに適切なその他任意のデバイスでありうる。図示するように、モバイル・デバイス116は、アンテナ112およびアンテナ114と通信する。ここで、アンテナ112およびアンテナ114は、順方向リンク118によってモバイル・デバイス116へ情報を送信し、逆方向リンク120によってモバイル・デバイス116から情報を受信する。さらに、モバイル・デバイス122はアンテナ104およびアンテナ106と通信している。ここで、アンテナ104およびアンテナ106は、順方向リンク124でモバイル・デバイス122へ情報を送信し、逆方向リンク126でモバイル・デバイス122から情報を受信する。周波数分割デュプレクス(FDD)システムでは、例えば、順方向リンク118は、逆方向リンク120によって使用されるものとは異なる周波数帯域を使用し、順方向リンク124は、逆方向リンク126によって使用されるものとは異なる周波数帯域を使用することができる。さらに、時分割デュプレクス(TDD)システムでは、順方向リンク118および逆方向リンク120が、共通の周波数帯域を使用し、順方向リンク124および逆方向リンク126は、共通の周波数帯域を使用することができる。
【0025】
通信するように指定された領域および/またはアンテナのセットは、基地局102のセクタと称されうる。例えば、基地局102によってカバーされる領域のセクタ内のモバイル・デバイスに通信するように、複数のアンテナが設計されうる。順方向リンク118および順方向リンク124による通信では、基地局102の送信アンテナは、モバイル・デバイス116およびモバイル・デバイス122のための順方向リンク118および順方向リンク124の信号対雑音比を改善するためにビームフォーミングを適用することができる。また、基地局102が、関連する有効範囲にわたってランダムに散在したモバイル・デバイス116、122に送信するためにビームフォーミングを利用している間、近隣セル内のモバイル・デバイスは、全てのモバイル・デバイスに対して単一アンテナによって送信している基地局に比べて、少ない干渉しか被らない。
【0026】
図2に移って、無線通信環境内において適用される通信装置200が例示される。通信装置200は、基地局またはその一部であるか、モバイル・デバイスまたはその一部でありうる。通信装置200は、モバイル・デバイスと1または複数の基地局との間で半接続動作モードまたは状態を確立することを容易にする半接続イニシエータ202を含みうる。通信装置200はさらに、半接続モードの維持および半接続モード内で動作することを容易にする半接続マネジャを含みうる。実例によれば、通信装置200は、一般に、アプリケーションが非アクティブ期間後にトラフィックのバーストを生成する無線通信システムにおいて適用されうる。例えば、そのようなアプリケーションは、ウェブ・ブラウジング、チャット、あるゲーム、オーディオ、および/またはビデオ・ストリーミング等を含みうる。特定の量のバーストあるいは非アクティブ期間は、アプリケーションの特性に依存する。ウェブ・ブラウジング・アプリケーションは、ビデオ・ストリーミングとは異なるバースト量および非アクティブ期間を有しうる。アプリケーションは、モバイル・デバイスによって開始された接続、あるいは、基地局によって行われた接続によってサポートされうる。モバイル・デバイスによって開始された接続ゲインは、高速アクセスを用いて遅延を最小にするが、初期アクセスの匿名性によって、移動局がシステム内にキャンプしている場合でさえも、基地局によるサービス品質(QoS)が保証されない。基地局によって行われた接続によって、短いスリープ・サイクルが可能となるが、ページング遅延およびアクセス遅延を招く。通信装置200は、システム容量およびバッテリ消費量の観点から、そのようなアプリケーションを効果的にサポートすることを可能とする。
【0027】
半接続モードでは、モバイル・デバイスは、指定された期間中、スリープしうる。このスリープ期間により、接続状態と比較して、バッテリ電力を節約することができる。基地局は、アクセス期間中、モバイル・デバイスを、接続中であると認識する。したがって、基地局は、アクセス直後、QoS処理を提供することができる。基地局は、モバイル端末をウェイクするために、ページング・チャネルをバイパスし、ページングに関連付けられたコストおよびレイテンシを低減する。半接続モードは、わずかな遅延しか伴わずに、完全接続状態に戻ることができる。この移行中に、逆方向制御チャネルが非アクティブ化されているインタバル後、電力基準およびタイミング基準が送信される。半接続イニシエータ202は、メッセージを引き渡すことによって、モバイル・デバイスと1または複数の基地局との間での半接続動作を確立することができる。このメッセージは、半接続イニシエータ202と、モバイル・デバイスまたは基地局のうちの何れか一方において同様に位置するイニシエータ構成要素との間で引き渡される。その後、半接続マネジャ204は、半接続状態における動作を容易にする。例えば、半接続マネジャ204は、モバイル・デバイスのためにMAC IDスクランブル・アクセスを提供する。これによって、基地局は、アクセスしたモバイル・デバイスを直ちに認識できるようになる。さらに、半接続マネジャ204は、管理失敗等によるモード停止を回避するために、半接続状態を維持することができる。
【0028】
さらに、図示していないが、通信装置200は、チャネルの観察から共分散(例えば、送信共分散、相関等)を決定すること、共分散に基づいて、予め定めたコードブックにおける行列を変更すること、変更された行列を適用することによってフィードバックを生成すること、受け取ったフィードバックを、変更された行列を用いて分析すること、フィードバックに基づいてチャネルによる送信を制御すること等に関連する命令群を保持するメモリを含みうることが認識されるべきである。さらに、通信装置200は、命令群(例えば、メモリ内に保持された命令群、別のソースから取得された命令群等)を実行することに関連して利用されうるプロセッサを含みうる。
【0029】
図3に示すように、半接続動作モードを有効にする無線通信システム300が例示される。システム300は、モバイル・デバイス304(および/または、任意の数の別のモバイル・デバイス)と通信する基地局302を含む。基地局302は、順方向リンク・チャネルによってモバイル・デバイス304へ情報を送信し、さらに、逆方向リンク・チャネルによってモバイル・デバイス304から情報を受信する。さらに、システム300は、MIMOシステムでありうる。
【0030】
モバイル・デバイス304は、半接続イニシエータ310を含みうる。半接続イニシエータ310は、モバイル・デバイス304のための半接続モードまたは半接続状態を確立することを容易にする。基地局302も同様に、基地局302とモバイル・デバイス304との間の半接続動作状態を有効にする半接続イニシエータ306を含む。半接続モードによって、モバイル・デバイス304は、ページング遅延を最小にしながら、非アクティブ期間中のバッテリ電力を節約できるようになる。半接続状態中、モバイル・デバイス304は、非アクティブ期間後であっても、アクセスすると、基地局302によって認識されうる。したがって、モバイル・デバイス304は、バッテリ消費量を最小にしながら、基地局302へのアクセスを早めることができる。
【0031】
半接続イニシエータ306、310は、メッセージを交換することによって、基地局302とモバイル・デバイス304との間の半接続状態を確立する。半接続モードを開始する前に、コンフィグレーションがネゴシエートされる。コンフィグレーションは、物理フレームにおいて指定される半接続ウェイクアップ期間パラメータを含みうる。このパラメータは、期間毎のウェイクアップの物理フレームの数を表す。モバイル・デバイス304は、システムへのアクセスによってタイミングを獲得するので、この期間は任意の長さでありうる。モバイル・デバイス304の半接続イニシエータ310は、半接続状態開始メッセージを送信することができる。モバイル・デバイス304は、半接続モードを開始するために、このメッセージを使用する。このメッセージは、モバイル・デバイス304のアクティブ・セット内のすべての基地局へブロードキャストされる。アクティブ・セットは、モバイル・デバイス304によって獲得または利用されうる基地局302以外の他の基地局を含むことができる。さらに、半接続イニシエータ310は、メッセージ内に、基地局302(またはその他の基地局)を順方向リンク・サービス提供セクタ(FLSS)として識別するフラグを含みうる。基地局302の半接続イニシエータ306(または、FLSS基地局のイニシエータ)は、開始メッセージの受信後に、半接続アクノレッジメント・メッセージをモバイル・デバイス304へ送信する。半接続イニシエータ306は、アクノレッジメント・メッセージを受信すると、モバイル・デバイス304に対して、半接続モードに入るように指示する。半接続アクノレッジメントが受信された時、モバイル・デバイス304は、半接続モードに入る。モバイル・デバイス304は、ペンディングのアクノレッジを待っている間、ハンドオフを実行すると、あたかもアクノレッジメントが受信されたかのように振舞うことができる。
【0032】
半接続状態の開始を有効にするために、その他のメッセージ引き渡しスキームが適用されうることが認識されるべきである。例えば、モバイル・デバイス304の半接続イニシエータ310は、上述したウェイクアップ期間パラメータを含む要求メッセージを基地局302へ送信することができる。基地局302の半接続イニシエータ306は、モバイル・デバイス304に対して、半接続モードで動作するように指示する開始メッセージを送信することができる。この開始メッセージにしたがって、半接続イニシエータ310は、アクティブ・セット内のすべての基地局に対してアクノレッジメント・メッセージをブロードキャストすることができる。
【0033】
モバイル・デバイス304の半接続マネジャ312は、アクティブ・セット内のすべての基地局との半接続状態を維持する。半接続マネジャ312は、基地局302によって割り当てられたモバイル・デバイス304のMAC IDを保持する。したがって、基地局302は、モバイル・デバイス304が非アクティブ期間中にスリープしている間、モバイル・デバイス304と接続中であると認識することができる。モバイル・デバイス304と基地局302との間の順方向リンク・システムが維持されるが、逆方向リンク・システムは維持されない。例えば、半接続モードにあるモバイル・デバイス304は、例えばチャネル品質フォードバック・チャネル、サブ帯域スケジューリング・フィードバック・チャネル、ビーム・フィードバック・チャネル、およびパイロット・フィードバック・チャネル等のような逆方向リンク制御チャネルを送信しない。半接続マネジャ312は、ハンドオフを実行するために、完全接続モードに切り換えることができる。さらに、モバイル・デバイス304の半接続マネジャ312は、管理失敗を回避するために、システムにアクセスし、キープ・アライブ・メッセージを送信することができる。さらに、モバイル・デバイス304の半接続マネジャ312は、半接続モードにある間、新たなパイロットをアクティブ・セットへ追加するために、パイロット・レポートを送信することができる。
【0034】
半接続モードにある間、半接続マネジャ312は、スケジュールされたインタバルにおいて、モバイル・デバイス304をスリープ期間からウェイクアップさせ、順方向リンク割当ブロック(FLAB)を求めてモニタすることができる。さらに、半接続マネジャ312は、ハンドオフに対する必要性を判定するために、パイロットをスキャンすることができる。データの交換またはハンドオフの開始が必要である場合、モバイル・デバイス304は、半接続状態を出て、ターゲット・セクタにアクセスする。非同期ハンドオフで適用されるものと類似したMAC IDスクランブル・アクセス・シーケンスによって無線通信システムへアクセスするモバイル・デバイス304の半接続マネジャ312を用いて、半接続状態から出ることができる。さらに、半接続マネジャ312は、アクティブ・セット内のすべての基地局へと、半接続終了メッセージを送信することができる。このメッセージは、モバイル・デバイス304が接続されていることを非サービス提供基地局へ通知する。
【0035】
基地局302は、モバイル・デバイス304からの開始メッセージに対するアクノレッジメントを送信したとき、半接続モードに入る。半接続モードにある場合、基地局302の半接続マネジャ308は、モバイル・デバイス304からのMAC IDスクランブル・アクセスを求めてモニタする。MAC IDスクランブル・アクセスによって、基地局302は、アクセスしたモバイル・デバイス304を認識し、アクセス直後に、QoS処理を提供できるようになる。さらに、半接続マネジャ308は、モバイル・デバイス304のペンディング・データが存在する場合、特別なFLABメッセージをモバイル・デバイス304へ送信することができる。共有シグナリング・チャネル(SSCH)でFLABメッセージを送信することによって、基地局302は、ページング・チャネルを用いることなく、モバイル・デバイス304をウェイクすることができる。FLABを受信すると、モバイル・デバイス304の半接続マネジャ312は、MAC IDスクランブル・アクセスによってシステムにアクセスすることができる。別の態様にしたがって、半接続マネジャは、モバイル・デバイス304をページするために、アクセス要求ブロック(ARB)を送信することができる。
【0036】
主題とする開示の態様によれば、基地局302は、誤ったハンドオフを検出するように構成されうる。基地局302は、別の基地局が、モバイル・デバイス304とのトンネルを獲得した時、タイマを起動する。モバイル・デバイス304からの終了メッセージが受信されると、タイマが削除される。タイマが終了すると、基地局302はトンネルを再獲得する。誤ったハンドオフを緩和するために、モバイル・デバイス304と半接続状態にある非サービス提供基地局は、モバイル・デバイス304から逆方向リンク・パケットを受信した場合にのみバックホール・ハンドオフ手順を開始することができる。
【0037】
図4に示すように、本明細書に示されたさまざまな実施形態にしたがう無線通信システム400が例示される。システム400は、無線通信信号を受信し、互いに、および/または、1または複数のモバイル・デバイス404へ送信し、それを繰り返す1または複数のアクセス・ポイント402を備えうる。おのおのの基地局402は、例えば、送信アンテナおよび受信アンテナ毎に1つのような複数の送信機チェーンおよび受信機チェーンを備える。これらのおのおのは、信号送信および信号受信に関連する複数の構成要素(例えば、プロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、デマルチプレクサ、アンテナ等)を備えうる。端末404は例えば、セルラ電話、スマート・フォン、ラップトップ、ハンドヘルド通信デバイス、ハンドヘルド・コンピュータ・デバイス、衛星ラジオ、全地球測位システム、PDA、および/または、無線システム400を介して通信するのに適したその他任意のデバイスでありうる。さらに、おのおのの端末404は、例えば、複数入力複数出力(MIMO)システムのために使用されるような1または複数の送信機チェーンおよび受信機チェーンを備える。おのおのの送信機チェーンおよび受信機チェーンは、当業者によって理解されるように、信号送信および信号受信に関連付けられた複数の構成要素(例えば、プロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、デマルチプレクサ、アンテナ等)を備えうる。
【0038】
図4に例示されるように、おのおののアクセス・ポイントは、特定の地理的領域406のために、通信有効範囲を提供する。用語「セル」は、コンテクストに依存して、アクセス・ポイントおよび/またはその有効範囲領域を称しうる。システム容量を向上するために、アクセス・ポイント有効範囲領域は、複数のより小さな領域(例えば、3つのより小さな領域408A、408B、および408C)に分割されうる。これら小さな領域はおのおの、それぞれの基地トランシーバ・サブシステム(BTS)によってサービス提供されうる。用語「セクタ」は、コンテクストに依存して、BTSおよび/またはその有効範囲領域を称することができる。セクタ化されたセルでは、そのセルの全てのセクタの基地トランシーバ・サブシステムは一般に、そのセルのアクセス・ポイント内にともに存在する。
【0039】
端末404は、一般にシステム400の全体にわたって分布している。おのおのの端末404は、据置式または移動式でありうる。おのおのの端末404は、任意の瞬間において、順方向リンクおよび逆方向リンクで1または複数のアクセス・ポイント402と通信することができる。
【0040】
集中型アーキテクチャの場合、システム・コントローラ410が、アクセス・ポイント402に接続しており、アクセス・ポイント402のための調整および制御を提供する。分散型アーキテクチャの場合、アクセス・ポイント402は、必要に応じて互いに通信することができる。システム・コントローラ410等を介したアクセス・ポイント間の通信は、バックホール・シグナリングと称されうる。
【0041】
本明細書に記載された技術は、セクタ化されたセルを備えたシステム400のみならず、セクタ化されていないセルを備えたシステムに対しても使用される。明瞭さのために、以下の説明は、セクタ化されたセルを備えたシステム向けである。用語「アクセス・ポイント」は一般に、セクタにサービス提供する固定局のみならず、セルにサービス提供する固定局に対しても使用される。用語「端末」および「ユーザ」は、置換可能に使用され、用語「セクタ」および「アクセス・ポイント」もまた置換可能に使用される。サービス提供アクセス・ポイント/セクタは、端末が通信するアクセス・ポイント/セクタである。近隣アクセス・ポイント/セクタは、端末が通信しないアクセス・ポイント/セクタである。
【0042】
図5乃至図6に示すように、半接続動作モードに関連する方法論が例示される。説明の単純性の目的のために、この方法論は、一連の動作として示され説明されており、この方法論は、この動作順に限定されず、幾つかの動作は、特許請求された主題にしたがって、本明細書に示され記載されたものとは異なる順番および/または同時に起こりうることが理解され認識されるべきである。例えば、当業者であれば、方法論はその代わりに、例えば状態図におけるように、一連の相互関連する状態またはイベントとして表されうることを理解し認識するだろう。さらに、特許請求された主題にしたがって方法論を実現するために、必ずしも例示された全ての動作が必要とされる訳ではない。
【0043】
図5に移って、無線通信システムにおいて半接続モードを適用することを容易にする方法論500が例示される。方法500は、とりわけ、バッテリ消費量を低減するとともに、システム容量を高めるために適用される。参照番号502では、半接続開始メッセージが受信される。このメッセージは、アクティブ・セット内のサービス提供基地局およびその他すべての基地局との半接続モードに入ることを望むモバイル・デバイスから受信される。このメッセージは、ブロードキャストとして受信され、さらに、順方向リンク・サービス提供セクタを識別するフラグを含む。参照番号504では、開始メッセージのアクノレッジメントが送信されうる。このアクノレッジメントは、半接続モードに入るためのコンファメーションとして、モバイル・デバイスによって利用されうる。参照番号506では、順方向リンク割当ブロック(FLAB)が送信されうる。FLABは、半接続モードを要求しているモバイル・デバイスに対して、データがペンディングであることを通知するために適用される。この要求しているモバイル・デバイスは、スリープ状態にあり、FLAB送信が、迅速なアクセスを提供するために従来のページング・チャネルをバイパスするページ・メカニズムとして使用される。参照番号508では、MAC IDが、MAC IDスクランブル・アクセスを適用するシステム・アクセス内で認識される。MAC IDに対応するデバイスは、アクセス時間からアイデンティティが知られると、QoS処理が提供される。参照番号510では、半接続モードが、終了メッセージによって終了する。終了メッセージは、ブロードキャストとして受信され、モバイル・デバイスが、完全接続モードへ移行したことを示す。
【0044】
図6に示すように、無線通信システムにおいて半接続モードを適用することを容易にする方法論600が例示される。方法600は、とりわけ、バッテリ消費量を低減し、システム容量を高めるために適用される。参照番号602では、半接続開始メッセージがブロードキャストされ、MAC IDが保持される。このメッセージは、アクティブ・セット内のサービス提供基地局およびその他すべての基地局との半接続モードに入ることを望んでいるモバイル・デバイスからブロードキャストされうる。モバイル・デバイスは、半接続モードに入ると、自分のMAC IDを放棄しない。MAC IDを保持することによって、基地局は、アクセス時に半接続モードにあるモバイル・デバイスを識別および認識することが可能となり、QoS保証を与えることができる。ブロードキャストされたメッセージはまた、順方向リンク・サービス提供セクタを識別するフラグを含みうる。参照番号604では、開始メッセージのアクノレッジメントが受信される。このアクノレッジメントは、半接続モードに迅速に入ることを示すインジケーションとして利用されうる。参照番号606では、順方向リンク割当ブロック(FLAB)送信が受信される。FLABは、ペンディング・データを通知するために使用される。半接続されたモバイル・デバイスは、スリープ状態にあり、FLAB送信は、迅速なアクセスを提供するために従来のページング・チャネルをバイパスするページ・メカニズムとして適用される。参照番号608では、無線通信システムは、MAC IDスクランブル・アクセスを用いてアクセスされる。MAC IDに対応するデバイスは、アクセス時間からアイデンティティが知られると、QoS処理が提供される。参照番号610では、終了メッセージを送信することによって、半接続モードが終了する。この終了メッセージは、モバイル・デバイスが、完全接続モードに移行したことを示すブロードキャストとして受信される。
【0045】
本明細書に記載された1または複数の態様によれば、半接続モードが適用されるか否かに関する推論がなされ、ウェイクアップ期間パラメータが決定される等がなされることが認識されよう。本明細書で使用されるように、「推論する」または「推論」なる文言は一般に、イベントおよび/またはデータによってキャプチャされるような観察のセットから、システム、環境、および/または、ユーザの状態を推理または推論するプロセスを称する。推論は、特定のコンテクストまたは動作を特定するために適用されるか、あるいは、例えば状態にわたる確率分布を生成しうる。推論は、確率論的、すなわち、データおよびイベントの考慮に基づいて、興味のある状態にわたる確率分布を計算することでありうる。推論はまた、イベントおよび/またはデータのセットから、より高いレベルのイベントを構築するために適用される技術を称することができる。そのような推論によって、イベントが時間的に近接していようといまいと、これらイベントおよびデータが1または幾つかのイベント・ソースおよびデータ・ソースに由来していようと、観察されたイベントおよび/または格納されたイベント・データのセットから、新たなイベントまたは動作を構築することができる。
【0046】
一例によれば、上述した1または複数の方法は、状況に部分的に基づいて半接続モードを選択することに関連する推論を行うことを含みうる。さらなる例示によれば、推論は、物理フレームの数を、意図されたアプリケーション、所望の節電等に基づいて、ウェイクアップ期間パラメータとして選択することに関連してなされうる。前述した例は、本質的に例示であって、そのような推論が、本明細書で記載された様々な実施形態および/または方法と連携してなされる推論の数あるいは方式を限定するとは意図されていないことが認識されよう。
【0047】
図7は、半接続モードを適用することを容易にするモバイル・デバイス700の実例である。モバイル・デバイス700は、例えば(図示しない)受信アンテナから信号を受信し、受信した信号について一般的な動作(例えば、フィルタ、増幅、ダウンコンバート等)を実行し、この調整された信号をデジタル化して、サンプルを得る受信機702を備える。受信機702は、例えばMMSE受信機であり、受信したシンボルを復調し、それらをチャネル推定等のためにプロセッサ706へ提供する復調器704を備えうる。プロセッサ706は、受信機702によって受信された情報を分析し、および/または、送信機716による送信のための情報を生成することに特化されたプロセッサ、モバイル・デバイス700の1または複数の構成要素を制御するプロセッサ、および/または、受信機702によって受信された情報を分析することと、送信機716による送信のための情報を生成することと、モバイル・デバイス700のうちの1または複数の構成要素を制御することとを全て行うプロセッサでありうる。
【0048】
モバイル・デバイス700はさらに、プロセッサ706と動作可能に接続されており、送信されるデータ、受信したデータ、利用可能なチャネルに関する情報、分析された信号および/または干渉強度に関するデータ、割り当てられたチャネルに関する情報、電力、レート等、および、チャネルの推定およびチャネルを介した通信のためのその他任意の適切な情報を格納しうるメモリ708を備えうる。メモリ708はさらに、(例えば、パフォーマンス・ベース、キャパシティ・ベース等による)チャネルの推定および/または利用に関連付けられたアルゴリズムおよび/またはプロトコルを格納しうる。
【0049】
本明細書に記載のデータ・ストア(例えば、メモリ708)は、揮発性メモリまたは不揮発性メモリの何れかであるか、あるいは、揮発性メモリと不揮発性メモリとの両方を含みうることが認識されるだろう。例示によって、限定ではなく、不揮発性メモリは、読取専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、電子的にプログラム可能なROM(EPROM)、電子的に消去可能なPROM(EEPROM)、あるいはフラッシュ・メモリを含むことができる。揮発性メモリは、外部キャッシュ・メモリとして動作するランダム・アクセス・メモリ(RAM)を含むことができる。例示によって、限定ではなく、RAMは、例えばシンクロナスRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、ダブル・データ・レートSDRAM(DDR SDRAM)、エンハンストSDRAM(ESDRAM)、同期リンクDRAM(SLDRAM)、およびダイレクト・ラムバスRAM(DRRAM)のような多くの形式で利用可能である。
【0050】
主題とするシステムおよび方法のメモリ708は、限定されるのではなく、これらおよびその他任意の適切なタイプのメモリを備えることが意図される。
【0051】
プロセッサ706はさらに、アクティブ・セット内のすべての基地局とモバイル・デバイス700との間での半接続動作モードの確立および維持を容易にする半接続コントローラ710と動作可能に接続される。半接続コントローラは、図2および図3に関連して上述したような半接続イニシエータおよび半接続マネジャを含みうる。半接続モードによって、ページング遅延を最小にしながら、非アクティブ期間の間、データのバーストを交換するアプリケーションのための節電が可能となる。半接続モードにある間、半接続コントローラ710は、基地局によって割り当てられたMAC IDを、非アクティブ期間の間でさえも保持することを容易にする。したがって、半接続コントローラ710は、バッテリ消費量を最小にしながら、基地局へのアクセスを早めることができる。半接続モードでは、モバイル・デバイス700は、指定された期間の間、スリープすることができる。スリープ期間は、接続状態と比較して、バッテリ電力を節約する。基地局は、アクセス期間中、モバイル・デバイス700を、持続中であると認識する。したがって、基地局は、アクセスの直後、QoS処理を提供することができる。基地局は、モバイル端末700をウェイクするためにページング・チャネルをバイパスし、ページングに関連付けられたコストおよびレイテンシを低減する。半接続モードは、わずかな遅延しか伴わずに、完全接続状態へ戻ることができる。この移行中、逆方向制御チャネルが非アクティブ化されているインタバル後、電力基準およびタイミング基準が送信されうる。モバイル・デバイス700はさらに、変調器714と、例えば基地局、別のモバイル・デバイス等へ信号(例えば、ベースCQIおよび差分CQI)を送信する送信機716とを備える。プロセッサ706とは別に示されているが、半接続コントローラ710および/または変調器714は、プロセッサ706または多くのプロセッサ(図示せず)のうちの一部でありうることが認識されるべきである。
【0052】
図8は、半接続モードを適用することを容易にするシステム800の例示である。システム800は、複数の受信アンテナ806を介して1または複数のモバイル・デバイス804から信号を受信する受信機810と、複数の送信アンテナ808を介して1または複数のモバイル・デバイス804へ信号を送信する送信機824と、を備えた基地局802(例えば、アクセス・ポイント等)を備える。受信機810は、受信アンテナ806から情報を受信する。また、受信した情報を復調する復調器812と動作可能に関連付けられている。復調されたシンボルは、図7に関して上述したプロセッサと類似のプロセッサ814によって分析される。このプロセッサは、メモリ816に接続されている。メモリ816は、信号(例えば、パイロット)強度および/または干渉強度を推定することに関連する情報と、送信されるべきデータまたはモバイル・デバイス804(または、個別の基地局(図示せず))から受信されたデータと、および/または、本明細書に記載されたさまざまな動作および機能を実行することに関連するその他任意の適切な情報とを格納する。
【0053】
プロセッサ814はさらに、モバイル・デバイス804のうちの1または複数との半接続状態を確立し、維持する半接続コントローラ818に接続される。半接続コントローラ818は、モバイル・デバイス804とのメッセージングによって、モバイル・デバイス804との半接続モードを開始する。例えば、半接続コントローラ818は、半接続モードを開始またはアクノレッジするメッセージを送信および/または受信する。半接続コントローラ818によって、基地局800は、モバイル・デバイス804を、接続中であると認識し、バッテリ電力を節約するためにモバイル・デバイス804がしばらくの間スリープしている場合であっても、アクセス直後のQoSを保証することができる。さらに、半接続コントローラ818によって、基地局800は、モバイル・デバイス804へページング・データを通知するために、ページング・チャネルをバイパスし、順方向リンク割当ブロック(FLAB)を用いてモバイル・デバイスへシグナルできるようになる。さらに、プロセッサ814は、FLABメッセージまたはARBメッセージを伝送するために、順方向リンク・チャネルを介して送信することを有効にする。送信されるべき情報が、変調器822へ提供されうる。変調器822は、送信機826によってアンテナ808を介してモバイル・デバイス804へ送信される情報を多重化する。プロセッサ814と別に示されているが、半接続コントローラ818および/または変調器822は、プロセッサ814または多くのプロセッサ(図示せず)の一部でありうることが認識されるべきである。
【0054】
図9は、無線通信システム900の例を示す。無線通信システム900は、簡潔さの目的で、1つの基地局910および1つのモバイル・デバイス950を示している。しかしながら、システム900は、1より多い基地局、および/または、1より多いモバイル・デバイスを含むことができ、これら追加の基地局および/またはモバイル・デバイスは、以下に説明する基地局910およびモバイル・デバイス950の例と実質的と同じでも、別のものでもありうることが認識されるべきである。さらに、基地局910および/またはモバイル・デバイス950は、その間の無線通信を容易にするために、本明細書に記述されたシステム(図1乃至図4および図7乃至図8)および/または方法(図5乃至図6)を適用できることが認識されるべきである。
【0055】
基地局910では、多くのデータ・ストリームのためのトラフィック・データが、データ・ソース912から送信(TX)データ・プロセッサ914へ提供される。一例によれば、おのおののデータ・ストリームは、それぞれのアンテナを介して送信される。TXデータ・プロセッサ914は、トラフィック・データ・ストリームをフォーマットし、このデータ・ストリームのために選択された特定の符合化スキームに基づいて符号化し、インタリーブして、符合化されたデータを提供する。
【0056】
おのおののデータ・ストリームの符合化されたデータは、直交周波数分割多重化(OFDM)技術を用いてパイロット・データと多重化されうる。さらに、あるいは、その代わりに、パイロット・シンボルは、周波数分割多重化(FDM)、時分割多重化(TDM)、あるいは符号分割多重化(CDM)されうる。パイロット・データは一般に、既知の方法で処理される既知のデータ・パターンであり、チャネル応答を推定するためにモバイル・デバイス950において使用されうる。おのおののデータ・ストリームに関する多重化されたパイロットおよび符合化されたデータは、データ・ストリームのために選択された特定の変調スキーム(例えば、バイナリ・フェーズ・シフト・キーイング(BPSK)、直交フェーズ・シフト・キーイング(QPSK)、Mフェーズ・シフト・キーイング(M−PSK)、M直交振幅変調(M−QAM)等)に基づいて変調(例えば、シンボル・マップ)され、変調シンボルが提供される。おのおののデータ・ストリームのデータ・レート、符号化、および変調は、プロセッサ930によって実行または提供される命令によって決定されうる。
【0057】
データ・ストリームの変調シンボルは、(例えば、OFDMのために)変調シンボルを処理するTX MIMOプロセッサ920に提供される。TX MIMOプロセッサ920はその後、N個の変調シンボル・ストリームを、N個の送信機(TMTR)922a乃至922tへ提供する。さまざまな実施形態において、TX MIMOプロセッサ920は、データ・ストリームのシンボル、および、そのシンボルが送信されるアンテナへ、ビームフォーミング重みを適用する。
【0058】
おのおのの送信機922は、1または複数のアナログ信号を提供するために、それぞれのシンボル・ストリームを受信して処理し、さらには、MIMOチャネルを介した送信に適切な変調信号を提供するために、このアナログ信号を調整(例えば、増幅、フィルタ、およびアップコンバート)する。さらに、送信機922a乃至922tからのN個の変調信号は、N個のアンテナ924a乃至924tそれぞれから送信される。
【0059】
モバイル・デバイス950では、送信された変調信号がN個のアンテナ952a乃至952rによって受信され、おのおののアンテナ952からの受信信号が、それぞれの受信機(RCVR)954a乃至954rへ提供される。おのおのの受信機954は、それぞれの信号を調整(例えば、フィルタ、増幅、およびダウンコンバート)し、この調整された信号をデジタル化してサンプルを提供し、さらにこのサンプルを処理して、対応する「受信された」シンボル・ストリームを提供する。
【0060】
RXデータ・プロセッサ960は、N個の受信機954からN個のシンボル・ストリームを受信し、受信されたこれらシンボル・ストリームを、特定の受信機処理技術に基づいて処理して、N個の「検出された」シンボル・ストリームを提供する。RXデータ・プロセッサ960は、検出されたおのおののシンボル・ストリームを復調し、デインタリーブし、復号して、そのデータ・ストリームのためのトラフィック・データを復元する。RXデータ・プロセッサ960による処理は、基地局910におけるTX MIMOプロセッサ920およびTXデータ・プロセッサ914によって実行されるものと相補的である。
【0061】
プロセッサ970は、上述したように、どの事前符合化行列を使用するのかを定期的に決定する。さらに、プロセッサ970は、行列インデクス部およびランク値部を備えた逆方向リンク・メッセージを規定することができる。
【0062】
逆方向リンク・メッセージは、通信リンクおよび/または受信されたデータ・ストリームに関するさまざまなタイプの情報を備えうる。逆方向リンク・メッセージは、多くのデータ・ストリームに関するトラフィック・データをデータ・ソース936から受け取るTXデータ・プロセッサ938によって処理され、変調器980によって変調され、送信機954a乃至954rによって調整され、基地局910へ送り戻される。
【0063】
基地局910では、モバイル・デバイス950からの変調信号が、アンテナ924によって受信され、受信機922によって調整され、復調器940によって復調され、RXデータ・プロセッサ942によって処理されて、モバイル・デバイス950によって送信された逆方向リンク・メッセージを抽出する。さらに、プロセッサ930は、ビームフォーミング重みを決定するためにどの事前符合化行列を使用するかを決定するために、この抽出されたメッセージを処理する。
【0064】
プロセッサ930およびプロセッサ970は、基地局910およびモバイル・デバイス950それぞれにおける動作を指示(例えば、制御、調整、管理等)する。プロセッサ930およびプロセッサ970はそれぞれ、プログラム・コードおよびデータを格納するメモリ932およびメモリ972に関連付けられうる。プロセッサ930およびプロセッサ970はまた、アップリンクおよびダウンリンクそれぞれのための周波数およびインパルス応答推定値を導出する計算をも実行する。
【0065】
本明細書に記載された実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、あるいはこれらの任意の組み合わせで実現されうることが理解されるべきである。ハードウェアで実現する場合、処理ユニットは、1または複数の特定用途向けIC(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラム可能論理回路(PLD)、フィールドプログラム可能ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロ・コントローラ、マイクロプロセッサ、本明細書に記載の機能を実行するために設計されたその他の電子ユニット、あるいはこれらの組み合わせ内に実装されうる。
【0066】
これら実施形態が、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェアあるいはマイクロコード、プログラム・コードあるいはコード・セグメントで実現される場合、これらは、例えば記憶要素のようなコンピュータ読取可能媒体、機械読取可能媒体を有するコンピュータ・プログラム製品内に格納されうる。コード・セグメントは、手順、機能、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェア・パッケージ、クラス、または、命令、データ構造、あるいはプログラム文からなる任意の組み合わせを表すことができる。コード・セグメントは、情報、データ、引数、パラメータ、あるいは記憶内容の引渡しおよび/または受信を行うことによって、他のコード・セグメントまたはハードウェア回路に接続されうる。情報、引数、パラメータ、データ等は、メモリ共有、メッセージ引渡し、トークン引渡し、ネットワーク送信等を含む任意の適切な手段を用いて引渡し、転送、あるいは送信されうる。
【0067】
ソフトウェアで実現する場合、本明細書に記載のこれら技術は、本明細書に記載の機能を実行するモジュール(例えば、手順、機能等)を用いて実現されうる。ソフトウェア・コードは、メモリ・ユニット内に格納され、プロセッサによって実行されうる。メモリ・ユニットは、プロセッサ内部またはプロセッサ外部に実装されうる。プロセッサ外部に実装される場合、メモリ・ユニットは、当該技術分野で周知のさまざまな手段によってプロセッサと通信可能に接続されうる。
【0068】
図10に示すように、バースト的なトラフィックと非アクティブさと合わせて取り扱うアプリケーションのために電力低減モードで動作することによって、非アクティブ期間中に電力消費量を低減することを有効にするシステム1000が例示されている。例えば、システム1000は、モバイル・デバイス内に少なくとも部分的に存在しうる。システム1000は、プロセッサ、ソフトウェア、あるいはそれらの組み合わせ(例えば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックを含むものとして表されることが認識されるべきである。システム1000は、連携して動作する電子構成要素の論理グループ1002を含む。例えば、論理グループ1002は、半接続モードを開始するための電子構成要素1004を含みうる。半接続モードによって、モバイル・デバイスは、非アクティブ期間中、システムの高速な再獲得を可能にしながら、バッテリ電力を節約できようになる。モバイル・デバイスは、基地局とメッセージを引き渡すことによって、半接続状態に入る。さらに、モバイル・デバイスは、アクティブ・セット内のすべての基地局と半接続モードで動作する。さらに、論理グループ1002は、半接続モードで動作するための電子構成要素1006を備える。例えば、モバイル・デバイスは、半接続状態にある間、非アクティブ期間中にスリープしうる。さらに、モバイル・デバイスは、ウェイクアップ時にシステム・アクセスを早めるために、非アクティブ期間中、MAC IDを保持する。モバイル・デバイスは、基地局がモバイル・デバイスを識別し、アクセス時にQoS処理を迅速に提供できるように、MAC IDスクランブル・アクセスを適用することができる。モバイル・デバイスは、リターン・アクセスが匿名とならないように、非アクティブ期間中、MAC IDを保持する。さらに、システム1000は、電子構成要素1004および電子構成要素1006に関連付けられた機能を実行するための命令群を保持するメモリ1008を含みうる。メモリ1008の外側にあると示されているが、電子構成要素1004および電子構成要素1006のうちの1または複数は、メモリ1008内に存在しうることが理解されるべきである。
【0069】
図11に示すように、並べ替えられたコードワードについて連続的な干渉演算を適用することによって、低減されたフィードバックを計算するシステム1100が例示される。システム1100は、例えば、基地局内に存在しうる。図示するように、システム1100は、プロセッサ、ソフトウェア、あるいはそれらの組み合わせ(例えば、ファームウェア)によって実現される機能を表す機能ブロックを含む。システム1100は、順方向リンク送信を制御することを容易にする電子構成要素の論理グループ1102を含む。論理グループ1102は、半接続モードを求める要求を受信するための電子構成要素1104を含みうる。例えば、受信機は基地局内に含まれ、半接続モードに入ることを望むモバイル・デバイスからメッセージを受信する。モバイル・デバイスからの開始メッセージは、ウェイクアップ期間を指定するパラメータを、物理フレーム内に含めることができる。さらに、論理グループ1102は、情報ブロックを送信するための電子構成要素1106を含みうる。一例によれば、順方向リンク割当ブロックが、ウェイクアップ期間中、半接続モードにあるモバイル・デバイスのために、共有シグナリング・チャネルで送信される。この情報ブロックは、データがペンディングであるとの通知をモバイル・デバイスへ提供することができる。モバイル・デバイスは、データを取得するために、システムにアクセスすることができる。さらに、論理グループ1102は、MAC IDスクランブル・アクセスを受諾するための電子構成要素1108を備えうる。モバイル・デバイスは、ペンディングのデータを取得するために、MAC IDスクランブル・アクセスを適用することができる。このアクセス手段によって、基地局は、非アクティブ期間後に、モバイル・デバイスを迅速に認識できるようになり、もって、アクセス時にQoS処理を提供することができる。さらに、システム1100は、電子構成要素1104、電子構成要素1106、および電子構成要素1108に関連付けられた機能を実行するための命令群を保持するメモリ1110を含みうる。メモリ1110の外側にあると示されているが、電子構成要素1104、電子構成要素1106、および電子構成要素1108のうちの1または複数は、メモリ1110内に存在しうることが理解されるべきである。
【0070】
上述したものは、1または複数の実施形態の例を含んでいる。もちろん、上述した実施形態を説明する目的で、構成要素または方法論の考えられる全ての組み合わせを記述することは可能ではないが、当業者であれば、さまざまな実施形態のさらに多くの組み合わせおよび置き換えが可能であることを認識することができる。したがって、記載された実施形態は、請求項の精神および範囲内にあるそのような全ての変更、修正、および変形を含むことが意図される。さらにまた、用語「含む」が、詳細説明あるいは請求項のうちの何れかで使用されている限り、その用語は、用語「備える」が、請求項における遷移語として適用される場合に解釈されるように、用語「備える」と同様に包括的であることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいてバッテリ消費量を低減しながら迅速なアクセスを有効にする方法であって、
アクティブ・セット内の1または複数の基地局との半接続モードを開始することと、
バースト的なトラフィックがある場合における迅速なシステム・アクセスを可能にするために、前記半接続モードで動作することと
を備える方法。
【請求項2】
前記半接続モードにある場合、非アクティブ期間中にスリープすることをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
MAC IDスクランブル・アクセスを用いて前記無線通信システムにアクセスすることをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項4】
非アクティブ期間中、前記アクティブ・セットのおのおののメンバからのMAC IDを保持することをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項5】
ウェイクアップ期間中、共有シグナリング・チャネルで情報ブロックを受信することをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記半接続モードを開始することは、前記アクティブ・セット内の1または複数の基地局へ、期間毎のウェイクアップの物理フレームの数を指定するパラメータを含む少なくとも1つのメッセージを送信することを備える請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つのメッセージを送信することは、半接続開始メッセージをサービス提供セクタの基地局へ送信することを備える請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記半接続開始メッセージは、前記アクティブ・セット内のすべての基地局へ、無線によって送信されるか、あるいは、サービス提供セクタを介してトンネルされる請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記半接続開始メッセージに応答して、半接続アクノレッジメント・メッセージを受信することをさらに備える請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記半接続モードを終了するために、半接続終了メッセージをブロードキャストすることをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項11】
情報ブロックは、順方向リンク割当ブロックである請求項4に記載の方法。
【請求項12】
前記アクティブ・セットのメンバの順方向パイロット・チャネルをモニタすることをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項13】
ハンドオフを開始するために、MAC IDスクランブル・アクセスを利用することをさらに備える請求項12に記載の方法。
【請求項14】
アクティブ・セット内の1または複数の基地局との半接続モードを開始することと、バースト的なトラフィックがある場合における迅速なシステム・アクセスを可能にするために、前記半接続モードで動作することと、に関連する命令群を保持するメモリと、
前記メモリに接続され、前記メモリに保持された命令群を実行するように構成されたプロセッサと
を備える無線通信装置。
【請求項15】
非アクティブ期間中の電力消費量を低減することを有効にする無線通信装置であって、
アクティブ・セット内の1または複数の基地局との半接続モードを開始する手段と、
バースト的なトラフィックがある場合における迅速なシステム・アクセスを可能にするために、前記半接続モードで動作する手段と
を備える無線通信装置。
【請求項16】
前記半接続モードにある場合、非アクティブ期間中にスリープする手段をさらに備える請求項15に記載の無線通信装置。
【請求項17】
MAC IDスクランブル・アクセスを用いて前記無線通信システムにアクセスする手段をさらに備える請求項15に記載の無線通信装置。
【請求項18】
非アクティブ期間中、前記アクティブ・セットのおのおののメンバからのMAC IDを保持する手段をさらに備える請求項15に記載の無線通信装置。
【請求項19】
ウェイクアップ期間中、共有シグナリング・チャネルで情報ブロックを受信する手段をさらに備える請求項15に記載の無線通信装置。
【請求項20】
前記半接続モードを開始する手段は、前記アクティブ・セット内の1または複数の基地局へ、期間毎のウェイクアップの物理フレームの数を指定するパラメータを含む少なくとも1つのメッセージを送信する手段を備える請求項15に記載の無線通信装置。
【請求項21】
前記少なくとも1つのメッセージを送信することは、半接続開始メッセージをサービス提供セクタの基地局へ送信することを備える請求項20に記載の無線通信装置。
【請求項22】
前記半接続開始メッセージは、前記アクティブ・セット内のすべての基地局へ、無線によって送信されるか、あるいは、サービス提供セクタを介してトンネルされる請求項21に記載の無線通信装置。
【請求項23】
前記半接続開始メッセージに応答して、半接続アクノレッジメント・メッセージを受信する手段をさらに備える請求項22に記載の無線通信装置。
【請求項24】
前記半接続モードを終了するために、半接続終了メッセージをブロードキャストする手段をさらに備える請求項15に記載の無線通信装置。
【請求項25】
前記情報ブロックは、順方向リンク割当ブロックである請求項19に記載の無線通信装置。
【請求項26】
前記アクティブ・セットのメンバの順方向パイロット・チャネルをモニタする手段をさらに備える請求項15に記載の無線通信装置。
【請求項27】
ハンドオフを開始するために、MAC IDスクランブル・アクセスを利用することをさらに備える請求項26に記載の無線通信装置。
【請求項28】
アクティブ・セット内の1または複数の基地局との半接続モードを開始することと、
バースト的なトラフィックがある場合における迅速なシステム・アクセスを可能にするために、前記半接続モードで動作することと、
のための機械実行可能な命令群を格納している機械読取可能媒体。
【請求項29】
前記半接続モードにある場合、非アクティブ期間中にスリープすることをさらに備える請求項28に記載の機械読取可能媒体。
【請求項30】
MAC IDスクランブル・アクセスを用いて前記無線通信システムにアクセスすることをさらに備える請求項28に記載の機械読取可能媒体。
【請求項31】
非アクティブ期間中、前記アクティブ・セットのおのおののメンバからのMAC IDを保持することをさらに備える請求項28に記載の機械読取可能媒体。
【請求項32】
ウェイクアップ期間中、共有シグナリング・チャネルで情報ブロックを受信することをさらに備える請求項28に記載の機械読取可能媒体。
【請求項33】
前記半接続モードを開始することは、前記アクティブ・セット内の1または複数の基地局へ、期間毎のウェイクアップの物理フレームの数を指定するパラメータを含む少なくとも1つのメッセージを送信することを備える請求項28に記載の機械読取可能媒体。
【請求項34】
前記少なくとも1つのメッセージを送信することは、半接続開始メッセージをサービス提供セクタの基地局へ送信することを備える請求項33に記載の機械読取可能媒体。
【請求項35】
前記半接続開始メッセージは、前記アクティブ・セット内のすべての基地局へ、無線によって送信されるか、あるいは、サービス提供セクタを介してトンネルされる請求項34に記載の機械読取可能媒体。
【請求項36】
前記半接続開始メッセージに応答して、半接続アクノレッジメント・メッセージを受信することをさらに備える請求項35に記載の機械読取可能媒体。
【請求項37】
前記半接続モードを終了するために、半接続終了メッセージをブロードキャストすることをさらに備える請求項28に記載の機械読取可能媒体。
【請求項38】
前記情報ブロックは、順方向リンク割当ブロックである請求項32に記載の機械読取可能媒体。
【請求項39】
前記アクティブ・セットのメンバの順方向パイロット・チャネルをモニタするための命令群をさらに備える請求項28に記載の機械読取可能媒体。
【請求項40】
ハンドオフを開始するために、MAC IDスクランブル・アクセスを利用するための命令群をさらに備える請求項39に記載の機械読取可能媒体。
【請求項41】
無線通信システムにおける装置であって、
アクティブ・セット内の1または複数の基地局との半接続モードを開始し、バースト的なトラフィックがある場合における迅速なシステム・アクセスを可能にするために、前記半接続モードで動作するように構成されたプロセッサを備える装置。
【請求項42】
無線通信システムにおいてバッテリ消費量を低減しながら迅速なアクセスを容易にする方法であって、
半接続モードで起動する要求を受信することと、
モバイル・デバイスにペンディング・データを通知するために、共有シグナリング・チャネルで情報ブロックを送信することと、
MAC IDスクランブル・アクセスによるアクセスを受諾することと
を備える方法。
【請求項43】
モバイル・デバイスによって保持されたMAC IDによって前記モバイル・デバイスを識別することをさらに備える請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記モバイル・デバイスがアクセスすると、前記モバイル・デバイスに対してサービス品質(QoS)処理を提供することをさらに備える請求項43に記載の方法。
【請求項45】
逆方向リンクでの送信がなされていない場合、順方向リンクを維持することをさらに備える請求項42に記載の方法。
【請求項46】
前記要求に応答して、少なくとも1つのアクノレッジメント・メッセージを送信することをさらに備える請求項42に記載の方法。
【請求項47】
前記情報ブロックは、前記半接続モードにおける順方向リンク割当ブロックである請求項42に記載の方法。
【請求項48】
誤ったハンドオフを検出することをさらに備える請求項42に記載の方法。
【請求項49】
前記誤ったハンドオフを検出することは、
サービス提供していない基地局がトンネルを獲得した場合、タイマを起動することと、
前記タイマが終了すると、前記トンネルを再獲得することと、
半接続終了メッセージを受信すると、前記タイマを削除することと
を備える請求項48に記載の方法。
【請求項50】
半接続モードに入る要求を受信することと、共有シグナリング・チャネルにおける情報ブロックによって、モバイル・デバイスにペンディング・データを通知することと、MAC IDスクランブル・アクセスによるアクセスを提供することと、に関連する命令群を保持するメモリと、
前記メモリに接続され、前記メモリに保持された命令群を実行するように構成されたプロセッサと
を備える無線通信装置。
【請求項51】
非アクティブ期間中、電力消費量を低減することを有効にする無線通信装置であって、
半接続モードで起動する要求を受信する手段と、
モバイル・デバイスにペンディング・データを通知するために、共有シグナリング・チャネルで情報ブロックを送信する手段と、
MAC IDスクランブル・アクセスによる通信を受諾する手段と
を備える無線通信装置。
【請求項52】
モバイル・デバイスによって保持されたMAC IDによって前記モバイル・デバイスを識別する手段をさらに備える請求項51に記載の無線通信装置。
【請求項53】
前記モバイル・デバイスがアクセスすると、前記モバイル・デバイスに対してサービス品質(QoS)処理を提供する手段をさらに備える請求項52に記載の無線通信装置。
【請求項54】
逆方向リンクでの送信がなされていない場合、順方向リンクを維持する手段をさらに備える請求項51に記載の無線通信装置。
【請求項55】
前記要求に応答して、少なくとも1つのアクノレッジメント・メッセージを送信する手段をさらに備える請求項51に記載の無線通信装置。
【請求項56】
前記情報ブロックは、順方向リンク割当ブロックである請求項51に記載の無線通信装置。
【請求項57】
誤ったハンドオフを検出する手段をさらに備える請求項51に記載の無線通信装置。
【請求項58】
前記誤ったハンドオフを検出する手段は、
サービス提供していない基地局がトンネルを獲得した場合、タイマを起動する手段と、
前記タイマが終了すると、前記トンネルを再獲得する手段と、
半接続終了メッセージを受信すると、前記タイマを削除する手段と
を備える請求項57に記載の無線通信装置。
【請求項59】
半接続モードに入る要求を受信することと、
共有シグナリング・チャネルの情報ブロックによって、モバイル・デバイスにペンディング・データを通知することと、
MAC IDスクランブル・アクセスによってシステム・アクセスを提供することと、
のための機械実行可能な命令群を格納している機械読取可能媒体。
【請求項60】
モバイル・デバイスによって保持されたMAC IDによって前記モバイル・デバイスを識別することをさらに備える請求項59に記載の機械読取可能媒体。
【請求項61】
前記モバイル・デバイスがアクセスすると、前記モバイル・デバイスに対してサービス品質(QoS)処理を提供することをさらに備える請求項60に記載の機械読取可能媒体。
【請求項62】
逆方向リンクでの送信がなされていない場合、順方向リンクを維持することをさらに備える請求項59に記載の機械読取可能媒体。
【請求項63】
前記要求に応答して、少なくとも1つのアクノレッジメント・メッセージを送信することをさらに備える請求項59に記載の機械読取可能媒体。
【請求項64】
前記情報ブロックは、順方向リンク割当ブロックである請求項59に記載の機械読取可能媒体。
【請求項65】
誤ったハンドオフを検出することをさらに備える請求項59に記載の機械読取可能媒体。
【請求項66】
前記誤ったハンドオフを検出することは、
サービス提供していない基地局がトンネルを獲得した場合、タイマを起動することと、
前記タイマが終了すると、前記トンネルを再獲得することと、
半接続終了メッセージを受信すると、前記タイマを削除することと
を備える請求項65に記載の機械読取可能媒体。
【請求項67】
無線通信システムにおける装置であって、
半接続モードで起動する要求を受信し、モバイル・デバイスにペンディング・データを通知するために、共有シグナリング・チャネルで情報ブロックを送信し、MAC IDスクランブル・アクセスによるシステム通信を受諾するように構成されたプロセッサを備える装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−257268(P2012−257268A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−158967(P2012−158967)
【出願日】平成24年7月17日(2012.7.17)
【分割の表示】特願2010−526012(P2010−526012)の分割
【原出願日】平成20年9月19日(2008.9.19)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】