無線通信デバイス
【課題】キーパッドおよびディスプレイの全部または一部を覆うカバーまたはフリップを有する移動電話機において、SMSメッセージを受信したり不在着信を受信した場合、迅速かつ個別にメッセージの内容または、誰が呼出したのかを知ることを可能にする。
【解決手段】デバイスが、本体4の少なくとも一部分が覆われる閉じた状態と、閉じた状態において覆われる一部分の少なくともある部分が露出する開いた状態とを有し、閉じた状態では付属カバー6によって覆われ、開いた状態では露出するよう配置されたディスプレイ26と、本体4に形成され、複数の独立した機能モードを備えたユーザ入力デバイス28と、ディスプレイ26を制御するプロセッサとを備える。プロセッサはユーザ入力デバイス28やカバー6の動きに関連する機能を実行することができる。
【解決手段】デバイスが、本体4の少なくとも一部分が覆われる閉じた状態と、閉じた状態において覆われる一部分の少なくともある部分が露出する開いた状態とを有し、閉じた状態では付属カバー6によって覆われ、開いた状態では露出するよう配置されたディスプレイ26と、本体4に形成され、複数の独立した機能モードを備えたユーザ入力デバイス28と、ディスプレイ26を制御するプロセッサとを備える。プロセッサはユーザ入力デバイス28やカバー6の動きに関連する機能を実行することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信デバイスに係り、特にカバーまたはフリップを有するデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
現在の移動電話機は、通常、電話機のキーパッドおよびディスプレイの全部または一部を覆うカバーまたはフリップを有する。ディスプレイでなくキーパッドを覆うことの利点は、ディスプレイを見ることができる状態でキーパッドを保護できることであるが、ディスプレイが損傷を受ける恐れがあるという欠点がある。ディスプレイおよびキーパッドを覆うことの利点は、ディスプレイを保護できることであるが、ディスプレイを見るためにまずカバーを開け、次にメニューをナビゲートしなければ、特定の機能にアクセスするためにデバイスのメニュー構造に入ることができないという欠点がある。それ故、SMSメッセージを受信したり不在着信を受信した場合、迅速かつ個別に、メッセージの内容または、誰が呼出したのかを知ることはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この状況を改善するのは望ましいことである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
1つの態様によれば、本発明は、請求項1に記載の通信デバイスを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】(a)は閉じた状態における電話機の前面図であり、(b)は閉じた状態における電話機の側面図である。
【図2】(a)は開いた状態における電話機の前面図であり、(b)は開いた状態における電話機の側面図である。
【図3】電話機の略図である。
【図4】電話機のジョイスティックを示すである。
【図5】電話機のメニュー構造を示す図である。
【図6】本発明によるデータ入力の第1の方法である。
【図7】本発明によるデータ入力の第2の方法である。
【図8】開いた状態における電話機の前面図である。
【図9】本発明によるデータ入力の第3の方法である。
【図10】本発明によるデータ入力の第4の方法である。
【図11】本発明によるスクロール速度を変化させる方法である。
【図12】電話機の電源スイッチの複数の機能を示すフローチャートである。
【図13】種々のアイドル画面を示す図である。
【図14】簡単アクセス・ボタンの機能を示す図である。
【図15】簡単アクセス・ボタンの機能を示す図である。
【図16】種々のメッセージ画面を示す図である。
【図17】(a)はメニュー50からメッセージ機能へアクセスする方法を示す図であり、(b)は表示されたメッセージまたは発呼者の詳細がとりうる種々のフォーマットを示す図である。
【図18】カバーを開いた状態で受信した場合にメッセージを読む方法を示す図である。
【図19】最初、カバーを閉じた状態で受信した場合に簡単アクセス・キーによりメッセージを読み、次に、選択的にカバーを開いてメッセージを読む方法を示す図である。
【図20】カバーを閉じた状態で受信した場合に簡単アクセス・ボタンを使用せず、カバーを開くことによりメッセージを読む方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明をもっとよく理解してもらうために、また、その実行方法を理解してもらうために、添付の図面を参照しながら例示的に説明する。
図1および2は、電話機2を示す。電話機は、本体部分4と、ヒンジ5により接続されたカバー部分6とを有する。カバーは、図1(a)(前面図)および1(b)(側面図)に示す、閉じた位置と、図2(a)(前面図)および2(b)(側面図)に示す、開いた位置との間を移動することができる。
【0007】
本体部分4は、電話機の背部を形成している背面7と、電話機の側部を形成している横側面8aおよび8bと、電話機の上部を形成している上側面10と、電話機の底部を形成している下側面12と、カバーが開いた位置にある時には露出し、閉じた位置にある時には隠れる前面14とを含む。本体は、その上側面10にアンテナ16を、その下側面12にマイクロホン18を、その横側面8にカバーオープンボタン20、音声ダイヤル・ボタン22、および電源ボタン24を有し、その前面14にディスプレイ26、およびジョイスティックであることが好ましいユーザ入力デバイス28を有する。上記ボタンは、ユーザにより動作可能である。本体は、また、カバーを開閉した場合に作動する、カバーの位置を検出するヒンジ・スイッチ30(図示せず)を有する。
【0008】
カバー部分6は、カバーが閉じた位置にある場合に接触可能な外部面32と、カバーが閉じた位置にある場合には接触不可能であるが、カバーが開いた位置にある場合に露出する内面34とを備える。カバー部分は、その外面32に、容易にアクセスすることができるボタン36およびスピーカ38を有する。カバー部分は、その内面34にスピーカ40を有する。カバーは、また、カバー全体に広がる開口部42を持つ。上記開口部は、カバーが閉じた位置にある場合に、ユーザが開口部42を通してディスプレイ26の第1の部分26aだけを見ることができるように配置され、それに適した大きさを持つ。開口部は、ユーザがディスプレイの第1の部分26aを見ることができるように透明な材料で覆われる。
【0009】
カバーが閉じられた位置にある場合、カバーの内面34は、本体4の前面14と接する。カバーは、入力デバイス28およびディスプレイ26を覆うような大きさおよび構成であり、したがってユーザはこれらにアクセスできない。しかし、ユーザは、開口部42を通してディスプレイ26の一部26aを見ることができる。
【0010】
カバーが開いた位置にある場合には、本体の前面14およびカバー6の内面34は、135〜175度の傾斜角を形成する。この相対的配置の場合には、ディスプレイ26の全体が露出し、ユーザ入力デバイス28が露出し、本体4の下側面12にあるマイクロホン18とカバー6の内面34にあるスピーカ40との間の距離は最大になる。
この実施例における電話機の大きさは、長さ約60mm、幅約40mm、奥行き約20mmである。ディスプレイの大きさは、2.1×1.4cm(84×48ピクセル)である。
【0011】
図3は、電話機2の略図である。電話機2は、上述したように、アンテナ16、音声ダイヤル・ボタン22、電源ボタン24、入力デバイス(ジョイスティック)28、ヒンジ・スイッチ30、簡単アクセス・ボタン36、マイクロホン18、ディスプレイ26、スピーカ40および38を有する。さらに、電話機は、プロセッサ44、トランシーバ46およびメモリ48を有する。アンテナ16は、トランシーバ46に接続している。トランシーバは、データでコード化された無線周波数信号を受信するための受信回路を有する。
【0012】
トランシーバ46は、プロセッサ44にデジタル方式でデータを供給するために、当業者にとって周知の方法で受信信号を処理する。このデータは、音声メッセージであってもよいし、または電話による会話の一部であってもよいが、後者の場合には、プロセッサ44は、ユーザに音声出力を供給するためにスピーカ40を制御する。また、データは、英数字メッセージの一部であってもよい。その場合、プロセッサ44は、ディスプレイ26上にメッセージを表示するように動作可能である。
【0013】
トランシーバ46は、マイクロホン18により入力されたか、または入力デバイス28により英数字文字として入力された、プロセッサ44からのデジタル・データの供給を受ける送信回路を有する。送信回路は、そのデータでコード化された無線周波信号を生成する。プロセッサは、読み書き可能なメモリ48に接続している。メモリ48は、通常、プロセッサおよび電話機の機能を制御するソフトウェアを格納する。特に、上記ソフトウェアは、プロセッサによる入力への応答方法およびプロセッサが供給する出力を制御する。
【0014】
プロセッサは、ディスプレイ26およびスピーカ40および38に接続している。プロセッサは、これらデバイスが供給する出力を制御する。
プロセッサは、マイクロホン18、入力デバイス(ジョイスティック)28、ヒンジ・スイッチ30、電源ボタン24、音声ダイヤル・ボタン22、および簡単アクセス・ボタン36からの入力を受信するように構成されている。
【0015】
カバーオープンボタン20は、図3には示していない。何故なら、このボタンは電気的な動作とは対照的に、機械的にカバーを開けるからである。電話機の自然または低エネルギー構成は、カバーが開いている時である。カバーは開位置に位置するようにバイアスが掛けられている。ユーザがカバーを閉じると、カバーは、そのバイアス力に逆らってヒンジを中心に回転し、カバーと本体とが接触する。カバーは、この閉位置にラッチされる。カバーオープンボタンを作動させると、ラッチが外れ、カバーばパチンと開く。
【0016】
アンテナ16、トランシーバ46、プロセッサ44、メモリ48、ディスプレイ26、スピーカおよびマイクロホン18は、電話機の標準機能である。これまでは、これらの機能は、電話帳または直接文字入力により電話をかけること、電話を受けること、メッセージの作成および送信、受信メッセージを読むこと、および電話帳の管理を含む標準機能を提供するために、キーパッドと結びついて動作してきた。しかし、電話機2においては、上記機能は、これらの標準機能を提供するために、ジョイスティック28と結びついて動作する。
【0017】
すでに、電話機NOKIA6110の場合には、キーパッドは、12個の英数字キーと、その機能が変化する2つのソフト・キーと、1つのスクロール・キーとを持つ。上記電話機の機能には、ソフト・キーおよびスクロール・キーによりナビゲートできるメニューを経由してアクセスすることができる。電話機2の場合には、電話機の機能には、ジョイスティック28によりナビゲートすることができるメニューを通してアクセスすることができる。
【0018】
図4は、ユーザの親指により動かすことができるジョイスティック28を示す。ジョイスティックは、同時に左または右に押しながら、前に(ディスプレイの方向に)押すことができ、また、同時に上に押すかまたは後ろに(マイクロホンの方向に)引きながら、左または右に押すことができ、また、同時に左または右に引きながら、後ろに引くことができる。上記各動作に加え、ジョイスティックは同時に面14の内部方向に押すことができる。ジョイスティック28は静止位置を有し、ユーザが指でそれを動かしたり押したりした後で指を離した場合に、その静止位置に戻るように弾性的にバイアスが掛けられている。
【0019】
ジョイスティックは、2つの異なるモードで動作する。ジョイスティックは、標準設定では、「テキスト編集」モードである場合を除いて、「ナビゲーション」モードで動作する。ナビゲーション・モードの場合には、ジョイスティックには5つの独立した相互に排他的な作動状態がある。
【0020】
ジョイスティックを上に押すと、プロセッサは、メニューの現在のレベル内で上向きのスクロール機能を実行し、それに従ってディスプレイを更新する。ジョイスティックを後ろに引くと、プロセッサは、メニューの現在のレベル内で下向きのスクロール機能を実行し、それに従ってディスプレイを更新する。これらのスクロール機能は、NOKIA6110におけるスクロール機能と同じものである。ジョイスティックを左に押すと、プロセッサは、メニュー内で1つ前のより高いレベルに戻る。ジョイスティックを右に押すと、プロセッサは、ユーザが使用可能なオプションをディスプレイ上に表示させるが、アイドル・モードの場合には、プロセッサはメニューを呼出す。ジョイスティックを内側へ押下すると、プロセッサは、メニューの次のレベルに進むか、またはそれ以上のレベルがない場合には、プロセッサは、ユーザが使用可能なオプションを表示させる。
【0021】
図5は、メニュー50のレイアウトを示す。まず、電話機に電源を入れると、電話機は、電話を待ち受けるか、またはユーザ操作を待つアイドル状態54に入る。ジョイスティックはナビゲーション・モードである。ジョイスティックを右に押すと、メニュー50に入る。メニューは、その第1レベル52に7つの選択可能な項目を有する。これらの項目とは、ユーザがダイヤルするために電話番号を入力できるか、またはメモリから電話番号を選択できる番号ダイヤル521、着信呼を他の電話番号に転送するオプションを含む呼出し転送522、呼出し、電話機およびセキュリティに関連する設定を含む設定523、ユーザが電話機使用のモードをカスタマイズできるオプションを含むプロファイル524、そこから電話をかけることができる編集可能な電話帳である名前525、電話の呼出しの履歴を含む呼出し登録526、テキスト・メッセージを読んだり、作成したりするオプションを含むメッセージ527である。
【0022】
ユーザは、ジョイスティックを上または下に押すことにより、ある項目から隣接する項目へ移動することができる。ユーザは、ある項目を選択し、ジョイスティックを内側に押下することにより、メニューの第2レベル53に進むことができる。ユーザは、ジョイスティックを左に押すことにより、第1レベル52からアイドル状態54に戻ることができる。
メニューをナビゲートするためにジョイスティックを使用すること、英数字キーのキーパッドがないので、新しい電話番号ダイヤル項目521が供給され、必要な場合には、新しい英数字文字入力方法が各項目内に表示されていることを除けば、メニュー項目は、NOKIA6110のメニュー項目と同じである。
【0023】
アイドル・モードの場合には、ジョイスティックは、いくつかの予め定義された動作モードを持つ。ジョイスティックを後ろに引くと、名前メニュー525が表示される。ジョイスティックを内側に押下すると、最後にダイヤルした番号をリダイヤルするショートカットになる。英数字メッセージを受信した場合に、ジョイスティックを内側に押下すると、電話機は「ボックス内に」メッセージを表示させ、メッセージを読むことができる。着信呼を受信しているときに、ジョイスティックを内側に押下すると、その電話に出ることができる。
【0024】
英数字文字入力が必要な場合には、ジョイスティックの「テキスト編集」モードをアクティブにする。このモードでは、ジョイスティックは、ポータブルコンピュータのキーボードに一体化されたカーソル制御デバイスと同じ方法で動作する。つまり、ディスプレイ26上でカーソルまたは類似のセレクタの位置を制御する。さらに、ジョイスティックを押下することにより、選択した文字を入力できる。
【0025】
「テキスト編集」モードでは、左にジョイスティックを短時間押すと、前の文字を消去することができる。左に長く(1〜2秒)押すと、それまで入力したすべてのテキストを消去することができる。この場合、後に電話機はアイドル・モードに戻る。
名前項目525、電話番号ダイヤル項目521または音声ダイヤルにより、電話機を使用して電話をかけることができる。
【0026】
電話機が閉じている場合には、カバーを開けることにより着信呼に応答することができる。電話機が開いている場合には、ジョイスティックを内側に押下することにより、着信呼に応答することができる。カバーを閉じるか、またはジョイスティックを内側に押下することにより通話を終了させる。カバーが開いている場合には、ジョイスティックを左に押すことにより呼出しを拒否する。着信呼を受信している時のディスプレイのコンテンツは、カバーが開いているか閉じているかにかかわらず同じである。
【0027】
次に、図5のメニュー構造に目を向けながら、図6を参照してこのメニュー構造をさらに詳細に説明する。
(例えば、電話をかけるなどの)電話機の機能に対し、文字とオペランドの混合メニューが使用される。この場合、番号ダイヤル・メニューにナビゲートするためにジョイスティックが使用され、ジョイスティックを内側に押下することによってこのメニューは選択される。メニューがディスプレイ上に表示され、ユーザは、適宜、ジョイスティックを前に押し、さらに後ろに引くことにより数字を選択する。数字の入力が完了すると、ユーザは、メニューから呼出しオペランド項目を選択し、呼出しが確立する。
【0028】
図6は、「番号ダイヤル」メニュー項目521を表示しているディスプレイ26を示す。図6において、左向きの矢印は、ジョイスティックを左に押すことを示し、右向きの矢印は、ジョイスティックを右に押すことを示し、上向きの矢印は、ジョイスティックを前に押すことを示し、下向きの矢印は、ジョイスティックを後ろに引くことを示し、記号・は、ジョイスティックを内側に押下することを示す。すでに説明したように、ジョイスティックを内側に押下することにより(602)、ユーザは番号ダイヤル・オプションを選択する。
【0029】
次に、ディスプレイは、ディスプレイの右側にメニュー60が表示されたテキスト入力モードに変化する。メニュー60の項目は、例えば、呼出し、OK、名前、追加等のような英数字およびオペランドの両方を含む。これらのオペランドは、図6に示すように、テキスト文字または図によって表すことができる。電話機のアイコン66は、呼出しオペランドを示す。それ故、ユーザは、ある行為を実行するために、別のメニューに移動しなくても、電話機の必要な機能にアクセスすることができる。
【0030】
メニュー60から選択するには、ユーザは、(メニュー内で上に移動したい場合には)ジョイスティックを前に押すことにより、または(メニュー内で下に移動したい場合には)ジョイスティックを後ろに引くことにより、メニュー内をスクロールする(604)。メニュー60内の各項目は、メニュー内をスクロールする際に、ディスプレイの右下隅に強調表示される。希望する英数字を強調表示させたら、ユーザは、ジョイスティックを内側に押下することにより、上記文字を選択する(606)。次に、選択された文字62が、メニュー60の隣の、ディスプレイ26の左側に表示される。この動作は、テキスト入力が終了するまで反復して行われる(608)。
【0031】
番号の入力が終了すると、ユーザはジョイスティックを内側に押下することによりメニュー60から電話機のアイコン66を選択する(610)。次に、ディスプレイ26が、このオペランドが実行中であることを示すように変化し(612)、デバイスは通話を確立しようとする。
すでに説明したように、何時でもジョイスティックを右に押すと(614)、その時にユーザが使用可能なオプションが表示され、何時でもジョイスティックを左に押すと(616)、現在のメニューから抜け出せる。
【0032】
図7は、名前メニュー525が選択された場合に使用可能なメニューを示す。ユーザには、「名前の追加」オプション72が与えられ、ユーザはメニュー70内の英数字を使用して名前を入力する。この場合も、メニュー70の項目は、例えば、OK、Caps(大文字用)、挿入、終了等のような英数字およびオペランドの両方を含む。名前が入力されると、ユーザは、メニュー70から、例えば、OKなどの、希望するオペランドを選択する。このオペランドを選択した(702)場合には、ユーザに「番号追加」オプション74およびオペランドおよび数字メニュー76が提供される。上記名前と関連する番号が入力されると、ユーザはメニュー76から、例えば、OKなどの希望するオペランドを選択し、上記名前と番号が、電話帳入力として電話機のメモリ48に記憶される(704)。適当なオペランドは、OK、挿入およびキャンセルである。
【0033】
別な方法では、メニュー60、70、76をディスプレイの下に水平に表示することができる。メニュー項目は同時に1つのラインに表示することができ、ジョイスティックの上下運動により、メニュー項目の連続するラインが表示され、ジョイスティックの左右の動きにより、メニュー60のライン内の連続する項目が強調表示される。
【0034】
また、画面上にオプションのメニューを表示させる必要なく、データを直接入力するのにも、ジョイスティックを使用できる。例えば、数字を入力するために、入力デバイス28を使用できる。図8は、このようなジョイスティックの例を示す。図8の場合には、使用可能な文字についてのユーザへのフィードバックは、本体4の前面14上のジョイスティックの周囲に提供される。別な方法としては、このフィードバックをディスプレイ26上に表示することもできる。
【0035】
このモードでは、ユーザは、ジョイスティックを使用して、例えば、ディスプレイ26上の画像90により番号を入力するよう促される(図9参照)。ユーザがジョイスティックを前に押すと、数字1、2または3を選択可能で、ユーザがジョイスティックを右に押すと、数字4、5または6を選択可能で、ユーザがジョイスティックを後ろに引くと、数字7、8または9を選択可能で、ユーザがジョイスティックを左に押すと、数字0および記号*および#を選択可能である。ジョイスティックを繰り返し1つの方向に押すと、使用可能な文字をスクロールできる。ユーザによる追加入力がなく所定の時間が経過した場合、またはユーザが短い時間の間ジョイスティックを内側に押下する(902)ことによって、文字を選択することができる。
【0036】
ユーザが、ジョイスティックを押したり/引いたりし、次に、ジョイスティックを内側に押下することにより、上記番号を入力(904−908)した後、ユーザは、比較的長い時間(例えば、1〜2秒)ジョイスティックを内側に押す(910)。これにより、メニュー94が表示される。ユーザは、ジョイスティックを内側に押下することにより(912)、適当な動作を選択し、デバイスはその動作を実行する。同様に、ジョイスティックを使用してアルファベットを入力することができる。このモードの場合には、ユーザは、ジョイスティックを使用して、例えば、ディスプレイ26上の画像によりアルファベットを入力するよう促される。
【0037】
ユーザがジョイスティックを前に押すと、文字a、b、c、d、e、f、gを選択可能であり、ユーザがジョイスティックを右に押すと、文字h、i、j、k、l、mを選択可能であり、ユーザがジョイスティックを後ろに引くと、文字n、o、p、q、r、s、tを選択可能であり、ユーザがジョイスティックを左に押すと、文字u、v、w、x、y、zおよび「スペース」を選択可能である。ジョイスティックを繰り返し1つの方向に押すと、使用可能な文字をスクロールすることができる。ユーザによる追加入力がなく所定の時間が経過した場合、またはユーザが短い時間の間ジョイスティックを内側に押下することによって、文字を選択することができる。
デバイスは、デフォルトでデータ入力モードになるように構成できる。または、ユーザがデバイスのプロファイル524でオプションを選択することにより起動するモードにすることもできる。
【0038】
図10を参照しながら、データ入力のもう1つの方法について説明する。ユーザは、ジョイスティックを前に押すか、または後ろに引くことによって、3文字で構成されるブロック102単位で文字リスト100をスクロールすることができる。ユーザは、希望する文字が強調表示されるまでジョイスティックを右に押し(104)、次に、短い時間だけジョイスティックを内側に押下することにより(105)1つの文字を選択する。ユーザは全項目を入力したら、比較的長い時間ジョイスティックを内側に押下する(106)。次に、動作のメニュー108が表示され、ユーザはジョイスティックを内側に押下することにより適当なものを選択する。
【0039】
本発明の別の態様によれば、図11に示すように、ジョイスティックの位置によりスクロールの速度が決まる。選択可能な項目は、メニュー内の項目をスクロールしている間に強調表示される。ジョイスティックを上または下に1回動かすと(110)、ディスプレイ(メニューまたはテキスト)が、1回に1行だけスクロールする。それ故、図11の場合には、強調表示される項目は、BruceからCarlに変化する。ジョイスティックを内側に押下すると(111)、この項目が選択される。
【0040】
ジョイスティックを上または下に動かし、その位置に保持すると(112)、項目を連続してスクロールすることができ、例えば、Bruce、Carl、Diana、Fiona、...Graham、Guyを、ジョイスティックを離すまで、連続的にスクロールすることができる。ジョイスティックを内側に押下して(111)、強調表示された項目を選択する。
【0041】
ジョイスティックを押しながら、ジョイスティックを上または下に動かし、その位置に保持する(113)と、連続スクロールの速度をもっと速くすることができる。それ故、ディスプレイは、Graham、Guy、Helenから、(例えば、Susan、Tom、Trevorなど)もっと下にあるメニューに以前より速い速度で変化する。それ故、リストが長い場合、ユーザは、希望する項目がある大体の場所に来るまで迅速にスクロールし、ジョイスティックを内側に押している力を抜いて、スクロール速度を遅くできる。次に、希望する項目にたどり着くまでジョイスティックを上(または下)の位置に保持することができる。ジョイスティックを解放し、ジョイスティックを内側に押すと(111)、強調表示された項目が選択される。
【0042】
カバー6を開いた時に、ヒンジ・スイッチ30が作動し、カバーを閉じた時にも、ヒンジ・スイッチ30は作動する。このスイッチは、カバー6の内面34が本体4の前面14と成す角度が、いつ一定の鋭角の角度(例えば、5度)になったかを検出する。プロセッサは、ヒンジ・スイッチが作動した時に状態を変更するレジスタを保持する。それ故、プロセッサは、カバーが開いているか、閉じているかを認識している。プロセッサは、また、いつカバーが開かれ、いつ閉じられたかをヒンジ・スイッチ30により検出する。
【0043】
次に、図3の電話機の電源ボタン24について説明する。このボタンは複数の機能を持つ。この実施形態の場合には、上記機能は、ボタン24の操作方法および/または電話機の状態により決定される。図12は、電源ボタンが作動した場合に、プロセッサ50がどの機能を実行すべきかを決定する方法を示す。
【0044】
プロセッサは、ユーザによる電源ボタン24の操作を待機する(ステップ120)。ボタンが操作されると、プロセッサ50はステップ121に進む。この場合、プロセッサ50は、ボタンを押し下げ、放した場合(ショートプレス)と、ボタンを押し下げた状態に保持した後、放した場合(ロングプレス)とでは、違った応答をする。プロセッサは、ボタンからの入力を感知する。ボタンが作動すると、プロセッサはタイマーをスタートさせる。ボタンの作動が停止されると、プロセッサはタイマーを停止させる。タイマーのカウントが所定のしきい値より小さい場合には、プロセッサは、ユーザがショートプレスを実行し、ある機能またはその方法に関連する機能にアクセスしたがっていると判断する。従って、プロセッサはステップ122に進む。
【0045】
また、タイマーのカウントが所定のしきい値(通常、1〜2秒)と等しいか大きい場合には、プロセッサは、ユーザがロングプレスを実行したと判断する(ステップ125)。この場合には、ロングプレスは電源オフ機能を示し、従って、プロセッサは、従来の方法でこの機能を実行する。
【0046】
ステップ122に戻って説明すると、ショートプレスは単一の機能を示すものではない。つまり、機能は電話機の状態により異なる。アイドル・モード54でない場合には、プロセッサはあらゆるメニューから抜け出し、電話機をアイドル・モード54に戻す(ステップ124)。一方、電話機がすでにアイドル・モード54になっている場合には、プロセッサは項目124を経由しても入ることができるプロファイル・メニューへのショートカットを実行する(ステップ123)。アイドル・モード時には、電源ボタンは、NOKIA6110がアイドル・モード時に有する機能と同じ機能を持つ。
音声ダイヤル・ボタン22により、ユーザは、電話機がアイドル状態にある場合に、音声コマンドにより番号をダイヤルすることができる。
【0047】
この実施形態の場合には、ディスプレイは、電話機の状況により、アイドル状態時に異なる情報を含む。図13は、異なる例を示す。図13(a)は、カバーが開いた位置にあるか閉じた位置にあるかに従って、ディスプレイ上に表示される異なる情報を示す。図13(b)は、カバーが閉じた位置にあり、電話機にヘッドセットが接続されている場合の選択的なアイドル画面を示す。
【0048】
図13(a)は、カバーが閉じている場合に、ディスプレイの可視領域131および全ディスプレイ132上に表示された時のアイドル画面を示す。この図は、また、カバーが開いている場合に、ディスプレイ上に表示された時の画面をも示す。
【0049】
図を見れば分かるように、カバーが閉じている場合には、アイドル画面のコンテンツは、カバーが開いている場合と比較すると分かるように、ネットワーク信号強度、バッテリおよび時間などの最も重要な情報だけに制限され、これらの情報は、ディスプレイの中心に位置する。このコンテンツに対してフォーマットも変化する。カバーが閉じている場合には、バッテリおよび信号インジケータは、ディスプレイの中心に向かって延びる円形設計であり、カバーが開いている場合には、バッテリおよび信号インジケータは、直線的な設計である。それ故、カバーが開いている場合と比較すると、カバーが閉じている場合には、画面のコンテンツは、より中心により、より単純で、より明快で、含まれる情報の量は少なくなる。
【0050】
図13(b)は、電話機にヘッドセットが接続されている場合に、ディスプレイの可視領域に表示されるアイドル画面134および135を示す。この場合、初期周期の間「ヘッドセット」という言葉およびヘッドセットのアイコンを含む第1のアイドル画面134が表示される。この周期の経過後、プロセッサは、「ヘッドセット」という言葉が、時間に置き換えられた第2のアイドル画面135を表示するために、ディスプレイを制御する。
【0051】
アイドル・モード画面は、製品の配置または使用により異なる場合がある。例えば、電話機が手首に装着するタイプのデバイスである場合には、そのアイドル画面は、時間ゾーン、アラームまたはアナログ時計風の見た目など顕著な時計機能を持つことができる。同様に、個人専用にすることができる装着用の製品は、ユーザ定義のビットマップを持つことができる。
【0052】
簡単アクセス・ボタン36は、電話機のカバーが閉じている場合には、複数の機能を持ち、カバーが開いていて、動作できない場合には、何の機能も持たない。この場合、複数の機能は、ボタンが同時に複数の機能を持つことを意味するのではない。ボタンは同時に複数の機能を持たない。どんな場合でも、ボタン36は1つの機能しか持たない。しかし、その1つの機能は、電話機の状態によって、多くの機能の1つである場合がある。通常、ボタンが作動すると、所与の状況に最も適当な応答を提供する。ボタンが作動しても、事態を削除しないし、変更もしない。アラームが鳴った場合には、ボタンを作動して停止する。着信呼がある場合には、ボタンを作動して呼出音を弱める。メッセージを受信したばかりの場合には、作動してメッセージを開く。呼出しに失敗したばかりの場合には、作動して発呼者の詳細を与える。電話機がアイドル状態にある場合には、作動して最後にダイヤルした番号をリダイヤルする。
【0053】
図14および図15は、簡単アクセス・ボタン36が操作された場合に、プロセッサ50がどの機能を実行するかを決定する方法を示す。
最初に、プロセッサ50は、電話機のカバーが閉じているかどうかを判断する(ステップ141)。閉じている場合には、プロセッサは、ユーザが簡単アクセス・キーを操作するのを待つ(ステップ142)。しかし、電話機が開いている場合には、プロセッサが簡単アクセス・キーを動作不能にする(ステップ144)。これによって、電話機を完全に動作不能にする場合もあるし、部分的に動作不能にする場合もある。完全な動作不能は、例えば、キー操作にプロセッサが全然応答しない場合を含んでいて、そのため、キーを操作した場合に通常起こるディスプレイのバックライティング、可聴表示等も実行されない。一方、部分的動作不能は、単なる実際の機能またはキーに関連する機能の動作不能である。
【0054】
プロセッサが簡単アクセス・キーの操作を検出すると、プロセッサは、ステップ142からステップ143に進む。ステップ143は、プロセッサによる電話機の状態の判断、結果として起こる機能の実行を含む。このことについては、図15を参照しながらさらに詳細に説明する。
【0055】
この実施形態の場合には、簡単アクセス・キーは、キーが操作された場合、電話機が5つの状態のどの状態にあるかにより、複数の機能を持つ。これら5つの状態は、すでに簡単に説明したように、着信呼、アラーム、ヘッドセット装着、アイドルおよびメッセージ受信である。
【0056】
プロセッサ50は、キーが操作された時に、電話機が着信呼の状態(判断151)またはアラーム状態(判断152)のどちらかの状態にあると判断した場合、プロセッサは、可聴インジケータまたはスピーカ38を動作不能にする(ステップ156)。また、プロセッサ50が、キーが操作された時に、ヘッドセットがデバイスに取り付けられていると判断した場合(判断153)、または電話機がアイドル状態にあると判断(判断151)した場合には、プロセッサは、最終番号リダイヤル・メニューにアクセスする。プロセッサは、また、ディスプレイ26に最終番号リダイヤル・オプションを表示する。
【0057】
電話機がメッセージ受信状態(判断155)にある場合に、簡単アクセス・キーが操作された時、プロセッサは受信メッセージを表示させる(ステップ158)。次に、プロセッサは、表示メッセージが1通だけかどうかを判断する(ステップ159)。1通だけの場合には、メッセージが完全に表示され、プロセッサは電話機をアイドル状態に戻す(ステップ146)。しかし、他にもメッセージがある場合には、プロセッサは簡単アクセス・キーがもう一度操作されるのを待つ(ステップ145)。所定の時間内に簡単アクセス・キーが操作されなかった場合には、プロセッサは電話機をアイドル状態に戻す(ステップ146)。しかし、一方、簡単アクセス・キーが所定の時間内に操作された場合には、この他のメッセージが表示される(ステップ158)。ステップ158、159および145は、すべてのメッセージが表示されるか、または簡単アクセス・キーが所定の時間内に操作されなくなるなで反復して行われる。
【0058】
図16は、カバーが閉じている場合に見られる2つのメッセージ画面を示す。メッセージを受信すると、電話機の状態はメッセージ受信状態に変化する。この変化に応じて、プロセッサは、画面161が示すように、ディスプレイに内容を表示させる。次に、簡単アクセス・キー(外部ボタン)が操作されると、画面162が示すように、メッセージがディスプレイ上でスクロールされ始める。この実施形態の場合には、表示された情報は、メッセージ送信者の名前または番号をメッセージの後に含む。簡単アクセス・キーが再び操作されると、次のメッセージがディスプレイ上でスクロールされ、同じことがメッセージの数だけ繰返される。最後のメッセージのスクロールが終わった後に、簡単アクセス・キーがもう一度操作されると、電話機はアイドル状態に戻る。
【0059】
1つの不在着信または複数の不在着信を処理する手順は、1通の受信メッセージまたは複数の受信メッセージを処理する上記手順と類似している。不在着信が1つ発生した場合、発呼者の詳細は電話機のメモリに記憶され、電話機の状態は、不在着信状態に変化する。この変化に応じて、プロセッサは、例えば、「1件の不在着信あり」「2件の不在着信あり」のように、1つあるいは複数の不在着信があることを示すテキストをディスプレイ上に表示させる。次に、簡単アクセス・キーが操作された場合には、プロセッサはメモリから発呼者の詳細を検索し、それらをディスプレイ上をスクロールするテキストとして表示する。発呼者の詳細は、また、カバーが開いている場合には、簡単アクセス・キーを押さなくても自動的に表示される。上記詳細は、テキスト・メッセージの表示について以下で説明するように、静止形式またはスクロール形式で表示しても良い(図17(b))。
【0060】
カバーの動きに関連するいくつかの機能、例えば、カバーを開けることにより着信呼に応答する機能、カバーを閉じることにより進行中の通話を終了する機能、電話機がアイドル・モードにある時に、カバーを開閉することによってディスプレイの内容を変化させる機能はすでに説明した。アクティブ・フリップに関連するもう1つの機能は、電話機がメニューのある項目内にいる場合に、フリップを閉じると、電話機がアイドル状態に戻る機能である。また、カバーを開けることは、受信メッセージを読むことに関連する機能を有する。
【0061】
図17は、メニュー構造からメッセージにアクセスするプロセスを示す。ジョイスティックによる上下方向へのスクロールにより、メニュー50からメッセージ528を選択し、ジョイスティックを内側に押下すると、すべてのメッセージオプション171が表示される。すなわち、受信メッセージを記憶しているインボックス、メッセージを作成することができる作成、送信メッセージを記憶しているアウトボックス、メッセージ雛型等を記憶するテンプレート、およびインボックスおよびアウトボックスからのメッセージを記憶することができるアーカイブが表示される。インボックスという文字の隣のアイコンは、それが新しい(未読の)メッセージを含んでいることを示す矢印を含む。もし必要ならば「インボックス」を強調表示させるために上下方向にスクロールし、ジョイスティックを内側に押下することにより、メッセージオプション171内のインボックスを選択すると、インボックス172の内容が表示される。
【0062】
インボックスの内容は、複数のメッセージである。Colinの隣のアイコンは、このメッセージが未読メッセージであることを示す。必要に応じてジョイスティックにより上下方向にスクロールし、ジョイスティックを内側に押下してインボックス172内からメッセージColinを選択すると、メッセージの内容173が表示される。ジョイスティックを再び内側に押下すると、消去、編集、アーカイブ等のような多数のオプション174が表示される。ジョイスティックによりスクロールし、ジョイスティックを内側に押下することにより適当な項目を選択すると、その適当な機能が実行される。この例の場合には、消去が選択され、消去機能が実行される。次に、未読メッセージが残っている場合には、ディスプレイはインボックス172に戻り、未読メッセージが残ってない場合には、オプション171に戻る。
【0063】
173に表示されるメッセージのフォーマットは、図17(b)に示すように、種々の形をとることができる。メッセージは、静的なもの(176)でも良く、ユーザは、ジョイスティックを上に押したり、下に引いたりすることにより、メッセージ内を上下にスクロールすることができる。メッセージは、数行にわたることができ、ディスプレイ内を1語ずつスクロールすることができる(177)。例えば、画面の最初の行の左上から1語が消えた場合には、メッセージ全体が移動し、その結果、次の語が、ディスプレイの左上隅に位置し、1語またはそれ以上の語が、ディスプレイの一番下の右隅に表示される。別の例178では、メッセージは1行で表示され、テープに印刷されたメッセージがディスプレイ内の固定ウィンドウを一定の速度で通過するかのように、メッセージは一度に1文字ずつ画面を横切ってスクロールされる。
【0064】
カバーが開いているときにメッセージを受信すると、プロセッサは、メッセージ受信状態になり、アイドル・ディスプレイは、メッセージを受信したことを示すように変化する。この様子を、図18に参照番号180で示す。ジョイスティックを内側に押下すると、インボックス172に入る。ジョイスティックを左に押すと、ディスプレイはアイドル・モードに戻る。ジョイスティックの上下および右への動きは、アイドル・モード時の受信メッセージ状態におけるのと同じ機能を持つ。
カバーが閉まっている時にメッセージを受信した場合、このメッセージにアクセスする方法は2つある。簡単アクセス・キーを押すことと、カバーを開くことである。
【0065】
図16のところですでに説明したように、電話機が閉じた状態でメッセージを受信し、簡単アクセス・キー(外部ボタン)を操作した場合には、図17(b)のフォーマット178に関連して説明したのと類似の方法で、メッセージの内容は1行で表示され、1度に1文字ずつ表示部分を横切ってスクロールされる。次に、カバーを開くと、表示のフォーマットが変化する。図19はその様子を示す。テキストは、1行でディスプレイ内をスクロールしないで、好適には、静止フォーマット176で、または一度に数行を表示するスクロール・フォーマット177で表示することが好ましい。メッセージが静止フォーマット176で表示される場合には、メッセージは自動的にスクロールしないで、ジョイスティックにより、メッセージをスクロールすることにより内容を見ることができる。ジョイスティックを上に押すと、メッセージは上方向にスクロールされる。ジョイスティックを下に引くと、メッセージは下方向にスクロールされる。
【0066】
カバーが閉じている場合にメッセージを受信した時、図16に示すように、電話機はメッセージ受信状態161になる。次に、カバーを開くと、電話機は、図17(a)に示す状態173になり、受信したメッセージの内容を表示する。内容のフォーマットは変更することができ、図17(b)ですでに説明したように、静止フォーマット176、複数行/スクロール・フォーマット177または1行/スクロール・フォーマットなどがある。図20は、このプロセスを示す。
【0067】
ユーザは、電話機がアイドル状態にある時に、音声ダイヤル・ボタン22を使用すれば、音声コマンドにより電話番号をダイヤルすることができる。
ユーザ入力デバイス28については、ジョイスティックを前提に説明してきたが、本発明は、例えば、上下、左右および内側に動かすことができるローラキーまたはロッカーキーなどの他のユーザ入力デバイスにも適用することができる。
【0068】
本発明は、それが本発明に関連していてもいなくても、解決しようとする問題のどれかまたはすべてを緩和してもしなくても、明示または暗黙裏または任意にぼかした表現で説明した、新規な機能または機能の組合わせを含むことができる。上記の説明から、当業者であれば、本発明の範囲内で種々の修正を行うことができることは明白であろう。
【符号の説明】
【0069】
2:電話機
4:本体部分
6:カバー部分
26:ディスプレイ
28:ユーザ入力デバイス
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信デバイスに係り、特にカバーまたはフリップを有するデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
現在の移動電話機は、通常、電話機のキーパッドおよびディスプレイの全部または一部を覆うカバーまたはフリップを有する。ディスプレイでなくキーパッドを覆うことの利点は、ディスプレイを見ることができる状態でキーパッドを保護できることであるが、ディスプレイが損傷を受ける恐れがあるという欠点がある。ディスプレイおよびキーパッドを覆うことの利点は、ディスプレイを保護できることであるが、ディスプレイを見るためにまずカバーを開け、次にメニューをナビゲートしなければ、特定の機能にアクセスするためにデバイスのメニュー構造に入ることができないという欠点がある。それ故、SMSメッセージを受信したり不在着信を受信した場合、迅速かつ個別に、メッセージの内容または、誰が呼出したのかを知ることはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この状況を改善するのは望ましいことである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
1つの態様によれば、本発明は、請求項1に記載の通信デバイスを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】(a)は閉じた状態における電話機の前面図であり、(b)は閉じた状態における電話機の側面図である。
【図2】(a)は開いた状態における電話機の前面図であり、(b)は開いた状態における電話機の側面図である。
【図3】電話機の略図である。
【図4】電話機のジョイスティックを示すである。
【図5】電話機のメニュー構造を示す図である。
【図6】本発明によるデータ入力の第1の方法である。
【図7】本発明によるデータ入力の第2の方法である。
【図8】開いた状態における電話機の前面図である。
【図9】本発明によるデータ入力の第3の方法である。
【図10】本発明によるデータ入力の第4の方法である。
【図11】本発明によるスクロール速度を変化させる方法である。
【図12】電話機の電源スイッチの複数の機能を示すフローチャートである。
【図13】種々のアイドル画面を示す図である。
【図14】簡単アクセス・ボタンの機能を示す図である。
【図15】簡単アクセス・ボタンの機能を示す図である。
【図16】種々のメッセージ画面を示す図である。
【図17】(a)はメニュー50からメッセージ機能へアクセスする方法を示す図であり、(b)は表示されたメッセージまたは発呼者の詳細がとりうる種々のフォーマットを示す図である。
【図18】カバーを開いた状態で受信した場合にメッセージを読む方法を示す図である。
【図19】最初、カバーを閉じた状態で受信した場合に簡単アクセス・キーによりメッセージを読み、次に、選択的にカバーを開いてメッセージを読む方法を示す図である。
【図20】カバーを閉じた状態で受信した場合に簡単アクセス・ボタンを使用せず、カバーを開くことによりメッセージを読む方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明をもっとよく理解してもらうために、また、その実行方法を理解してもらうために、添付の図面を参照しながら例示的に説明する。
図1および2は、電話機2を示す。電話機は、本体部分4と、ヒンジ5により接続されたカバー部分6とを有する。カバーは、図1(a)(前面図)および1(b)(側面図)に示す、閉じた位置と、図2(a)(前面図)および2(b)(側面図)に示す、開いた位置との間を移動することができる。
【0007】
本体部分4は、電話機の背部を形成している背面7と、電話機の側部を形成している横側面8aおよび8bと、電話機の上部を形成している上側面10と、電話機の底部を形成している下側面12と、カバーが開いた位置にある時には露出し、閉じた位置にある時には隠れる前面14とを含む。本体は、その上側面10にアンテナ16を、その下側面12にマイクロホン18を、その横側面8にカバーオープンボタン20、音声ダイヤル・ボタン22、および電源ボタン24を有し、その前面14にディスプレイ26、およびジョイスティックであることが好ましいユーザ入力デバイス28を有する。上記ボタンは、ユーザにより動作可能である。本体は、また、カバーを開閉した場合に作動する、カバーの位置を検出するヒンジ・スイッチ30(図示せず)を有する。
【0008】
カバー部分6は、カバーが閉じた位置にある場合に接触可能な外部面32と、カバーが閉じた位置にある場合には接触不可能であるが、カバーが開いた位置にある場合に露出する内面34とを備える。カバー部分は、その外面32に、容易にアクセスすることができるボタン36およびスピーカ38を有する。カバー部分は、その内面34にスピーカ40を有する。カバーは、また、カバー全体に広がる開口部42を持つ。上記開口部は、カバーが閉じた位置にある場合に、ユーザが開口部42を通してディスプレイ26の第1の部分26aだけを見ることができるように配置され、それに適した大きさを持つ。開口部は、ユーザがディスプレイの第1の部分26aを見ることができるように透明な材料で覆われる。
【0009】
カバーが閉じられた位置にある場合、カバーの内面34は、本体4の前面14と接する。カバーは、入力デバイス28およびディスプレイ26を覆うような大きさおよび構成であり、したがってユーザはこれらにアクセスできない。しかし、ユーザは、開口部42を通してディスプレイ26の一部26aを見ることができる。
【0010】
カバーが開いた位置にある場合には、本体の前面14およびカバー6の内面34は、135〜175度の傾斜角を形成する。この相対的配置の場合には、ディスプレイ26の全体が露出し、ユーザ入力デバイス28が露出し、本体4の下側面12にあるマイクロホン18とカバー6の内面34にあるスピーカ40との間の距離は最大になる。
この実施例における電話機の大きさは、長さ約60mm、幅約40mm、奥行き約20mmである。ディスプレイの大きさは、2.1×1.4cm(84×48ピクセル)である。
【0011】
図3は、電話機2の略図である。電話機2は、上述したように、アンテナ16、音声ダイヤル・ボタン22、電源ボタン24、入力デバイス(ジョイスティック)28、ヒンジ・スイッチ30、簡単アクセス・ボタン36、マイクロホン18、ディスプレイ26、スピーカ40および38を有する。さらに、電話機は、プロセッサ44、トランシーバ46およびメモリ48を有する。アンテナ16は、トランシーバ46に接続している。トランシーバは、データでコード化された無線周波数信号を受信するための受信回路を有する。
【0012】
トランシーバ46は、プロセッサ44にデジタル方式でデータを供給するために、当業者にとって周知の方法で受信信号を処理する。このデータは、音声メッセージであってもよいし、または電話による会話の一部であってもよいが、後者の場合には、プロセッサ44は、ユーザに音声出力を供給するためにスピーカ40を制御する。また、データは、英数字メッセージの一部であってもよい。その場合、プロセッサ44は、ディスプレイ26上にメッセージを表示するように動作可能である。
【0013】
トランシーバ46は、マイクロホン18により入力されたか、または入力デバイス28により英数字文字として入力された、プロセッサ44からのデジタル・データの供給を受ける送信回路を有する。送信回路は、そのデータでコード化された無線周波信号を生成する。プロセッサは、読み書き可能なメモリ48に接続している。メモリ48は、通常、プロセッサおよび電話機の機能を制御するソフトウェアを格納する。特に、上記ソフトウェアは、プロセッサによる入力への応答方法およびプロセッサが供給する出力を制御する。
【0014】
プロセッサは、ディスプレイ26およびスピーカ40および38に接続している。プロセッサは、これらデバイスが供給する出力を制御する。
プロセッサは、マイクロホン18、入力デバイス(ジョイスティック)28、ヒンジ・スイッチ30、電源ボタン24、音声ダイヤル・ボタン22、および簡単アクセス・ボタン36からの入力を受信するように構成されている。
【0015】
カバーオープンボタン20は、図3には示していない。何故なら、このボタンは電気的な動作とは対照的に、機械的にカバーを開けるからである。電話機の自然または低エネルギー構成は、カバーが開いている時である。カバーは開位置に位置するようにバイアスが掛けられている。ユーザがカバーを閉じると、カバーは、そのバイアス力に逆らってヒンジを中心に回転し、カバーと本体とが接触する。カバーは、この閉位置にラッチされる。カバーオープンボタンを作動させると、ラッチが外れ、カバーばパチンと開く。
【0016】
アンテナ16、トランシーバ46、プロセッサ44、メモリ48、ディスプレイ26、スピーカおよびマイクロホン18は、電話機の標準機能である。これまでは、これらの機能は、電話帳または直接文字入力により電話をかけること、電話を受けること、メッセージの作成および送信、受信メッセージを読むこと、および電話帳の管理を含む標準機能を提供するために、キーパッドと結びついて動作してきた。しかし、電話機2においては、上記機能は、これらの標準機能を提供するために、ジョイスティック28と結びついて動作する。
【0017】
すでに、電話機NOKIA6110の場合には、キーパッドは、12個の英数字キーと、その機能が変化する2つのソフト・キーと、1つのスクロール・キーとを持つ。上記電話機の機能には、ソフト・キーおよびスクロール・キーによりナビゲートできるメニューを経由してアクセスすることができる。電話機2の場合には、電話機の機能には、ジョイスティック28によりナビゲートすることができるメニューを通してアクセスすることができる。
【0018】
図4は、ユーザの親指により動かすことができるジョイスティック28を示す。ジョイスティックは、同時に左または右に押しながら、前に(ディスプレイの方向に)押すことができ、また、同時に上に押すかまたは後ろに(マイクロホンの方向に)引きながら、左または右に押すことができ、また、同時に左または右に引きながら、後ろに引くことができる。上記各動作に加え、ジョイスティックは同時に面14の内部方向に押すことができる。ジョイスティック28は静止位置を有し、ユーザが指でそれを動かしたり押したりした後で指を離した場合に、その静止位置に戻るように弾性的にバイアスが掛けられている。
【0019】
ジョイスティックは、2つの異なるモードで動作する。ジョイスティックは、標準設定では、「テキスト編集」モードである場合を除いて、「ナビゲーション」モードで動作する。ナビゲーション・モードの場合には、ジョイスティックには5つの独立した相互に排他的な作動状態がある。
【0020】
ジョイスティックを上に押すと、プロセッサは、メニューの現在のレベル内で上向きのスクロール機能を実行し、それに従ってディスプレイを更新する。ジョイスティックを後ろに引くと、プロセッサは、メニューの現在のレベル内で下向きのスクロール機能を実行し、それに従ってディスプレイを更新する。これらのスクロール機能は、NOKIA6110におけるスクロール機能と同じものである。ジョイスティックを左に押すと、プロセッサは、メニュー内で1つ前のより高いレベルに戻る。ジョイスティックを右に押すと、プロセッサは、ユーザが使用可能なオプションをディスプレイ上に表示させるが、アイドル・モードの場合には、プロセッサはメニューを呼出す。ジョイスティックを内側へ押下すると、プロセッサは、メニューの次のレベルに進むか、またはそれ以上のレベルがない場合には、プロセッサは、ユーザが使用可能なオプションを表示させる。
【0021】
図5は、メニュー50のレイアウトを示す。まず、電話機に電源を入れると、電話機は、電話を待ち受けるか、またはユーザ操作を待つアイドル状態54に入る。ジョイスティックはナビゲーション・モードである。ジョイスティックを右に押すと、メニュー50に入る。メニューは、その第1レベル52に7つの選択可能な項目を有する。これらの項目とは、ユーザがダイヤルするために電話番号を入力できるか、またはメモリから電話番号を選択できる番号ダイヤル521、着信呼を他の電話番号に転送するオプションを含む呼出し転送522、呼出し、電話機およびセキュリティに関連する設定を含む設定523、ユーザが電話機使用のモードをカスタマイズできるオプションを含むプロファイル524、そこから電話をかけることができる編集可能な電話帳である名前525、電話の呼出しの履歴を含む呼出し登録526、テキスト・メッセージを読んだり、作成したりするオプションを含むメッセージ527である。
【0022】
ユーザは、ジョイスティックを上または下に押すことにより、ある項目から隣接する項目へ移動することができる。ユーザは、ある項目を選択し、ジョイスティックを内側に押下することにより、メニューの第2レベル53に進むことができる。ユーザは、ジョイスティックを左に押すことにより、第1レベル52からアイドル状態54に戻ることができる。
メニューをナビゲートするためにジョイスティックを使用すること、英数字キーのキーパッドがないので、新しい電話番号ダイヤル項目521が供給され、必要な場合には、新しい英数字文字入力方法が各項目内に表示されていることを除けば、メニュー項目は、NOKIA6110のメニュー項目と同じである。
【0023】
アイドル・モードの場合には、ジョイスティックは、いくつかの予め定義された動作モードを持つ。ジョイスティックを後ろに引くと、名前メニュー525が表示される。ジョイスティックを内側に押下すると、最後にダイヤルした番号をリダイヤルするショートカットになる。英数字メッセージを受信した場合に、ジョイスティックを内側に押下すると、電話機は「ボックス内に」メッセージを表示させ、メッセージを読むことができる。着信呼を受信しているときに、ジョイスティックを内側に押下すると、その電話に出ることができる。
【0024】
英数字文字入力が必要な場合には、ジョイスティックの「テキスト編集」モードをアクティブにする。このモードでは、ジョイスティックは、ポータブルコンピュータのキーボードに一体化されたカーソル制御デバイスと同じ方法で動作する。つまり、ディスプレイ26上でカーソルまたは類似のセレクタの位置を制御する。さらに、ジョイスティックを押下することにより、選択した文字を入力できる。
【0025】
「テキスト編集」モードでは、左にジョイスティックを短時間押すと、前の文字を消去することができる。左に長く(1〜2秒)押すと、それまで入力したすべてのテキストを消去することができる。この場合、後に電話機はアイドル・モードに戻る。
名前項目525、電話番号ダイヤル項目521または音声ダイヤルにより、電話機を使用して電話をかけることができる。
【0026】
電話機が閉じている場合には、カバーを開けることにより着信呼に応答することができる。電話機が開いている場合には、ジョイスティックを内側に押下することにより、着信呼に応答することができる。カバーを閉じるか、またはジョイスティックを内側に押下することにより通話を終了させる。カバーが開いている場合には、ジョイスティックを左に押すことにより呼出しを拒否する。着信呼を受信している時のディスプレイのコンテンツは、カバーが開いているか閉じているかにかかわらず同じである。
【0027】
次に、図5のメニュー構造に目を向けながら、図6を参照してこのメニュー構造をさらに詳細に説明する。
(例えば、電話をかけるなどの)電話機の機能に対し、文字とオペランドの混合メニューが使用される。この場合、番号ダイヤル・メニューにナビゲートするためにジョイスティックが使用され、ジョイスティックを内側に押下することによってこのメニューは選択される。メニューがディスプレイ上に表示され、ユーザは、適宜、ジョイスティックを前に押し、さらに後ろに引くことにより数字を選択する。数字の入力が完了すると、ユーザは、メニューから呼出しオペランド項目を選択し、呼出しが確立する。
【0028】
図6は、「番号ダイヤル」メニュー項目521を表示しているディスプレイ26を示す。図6において、左向きの矢印は、ジョイスティックを左に押すことを示し、右向きの矢印は、ジョイスティックを右に押すことを示し、上向きの矢印は、ジョイスティックを前に押すことを示し、下向きの矢印は、ジョイスティックを後ろに引くことを示し、記号・は、ジョイスティックを内側に押下することを示す。すでに説明したように、ジョイスティックを内側に押下することにより(602)、ユーザは番号ダイヤル・オプションを選択する。
【0029】
次に、ディスプレイは、ディスプレイの右側にメニュー60が表示されたテキスト入力モードに変化する。メニュー60の項目は、例えば、呼出し、OK、名前、追加等のような英数字およびオペランドの両方を含む。これらのオペランドは、図6に示すように、テキスト文字または図によって表すことができる。電話機のアイコン66は、呼出しオペランドを示す。それ故、ユーザは、ある行為を実行するために、別のメニューに移動しなくても、電話機の必要な機能にアクセスすることができる。
【0030】
メニュー60から選択するには、ユーザは、(メニュー内で上に移動したい場合には)ジョイスティックを前に押すことにより、または(メニュー内で下に移動したい場合には)ジョイスティックを後ろに引くことにより、メニュー内をスクロールする(604)。メニュー60内の各項目は、メニュー内をスクロールする際に、ディスプレイの右下隅に強調表示される。希望する英数字を強調表示させたら、ユーザは、ジョイスティックを内側に押下することにより、上記文字を選択する(606)。次に、選択された文字62が、メニュー60の隣の、ディスプレイ26の左側に表示される。この動作は、テキスト入力が終了するまで反復して行われる(608)。
【0031】
番号の入力が終了すると、ユーザはジョイスティックを内側に押下することによりメニュー60から電話機のアイコン66を選択する(610)。次に、ディスプレイ26が、このオペランドが実行中であることを示すように変化し(612)、デバイスは通話を確立しようとする。
すでに説明したように、何時でもジョイスティックを右に押すと(614)、その時にユーザが使用可能なオプションが表示され、何時でもジョイスティックを左に押すと(616)、現在のメニューから抜け出せる。
【0032】
図7は、名前メニュー525が選択された場合に使用可能なメニューを示す。ユーザには、「名前の追加」オプション72が与えられ、ユーザはメニュー70内の英数字を使用して名前を入力する。この場合も、メニュー70の項目は、例えば、OK、Caps(大文字用)、挿入、終了等のような英数字およびオペランドの両方を含む。名前が入力されると、ユーザは、メニュー70から、例えば、OKなどの、希望するオペランドを選択する。このオペランドを選択した(702)場合には、ユーザに「番号追加」オプション74およびオペランドおよび数字メニュー76が提供される。上記名前と関連する番号が入力されると、ユーザはメニュー76から、例えば、OKなどの希望するオペランドを選択し、上記名前と番号が、電話帳入力として電話機のメモリ48に記憶される(704)。適当なオペランドは、OK、挿入およびキャンセルである。
【0033】
別な方法では、メニュー60、70、76をディスプレイの下に水平に表示することができる。メニュー項目は同時に1つのラインに表示することができ、ジョイスティックの上下運動により、メニュー項目の連続するラインが表示され、ジョイスティックの左右の動きにより、メニュー60のライン内の連続する項目が強調表示される。
【0034】
また、画面上にオプションのメニューを表示させる必要なく、データを直接入力するのにも、ジョイスティックを使用できる。例えば、数字を入力するために、入力デバイス28を使用できる。図8は、このようなジョイスティックの例を示す。図8の場合には、使用可能な文字についてのユーザへのフィードバックは、本体4の前面14上のジョイスティックの周囲に提供される。別な方法としては、このフィードバックをディスプレイ26上に表示することもできる。
【0035】
このモードでは、ユーザは、ジョイスティックを使用して、例えば、ディスプレイ26上の画像90により番号を入力するよう促される(図9参照)。ユーザがジョイスティックを前に押すと、数字1、2または3を選択可能で、ユーザがジョイスティックを右に押すと、数字4、5または6を選択可能で、ユーザがジョイスティックを後ろに引くと、数字7、8または9を選択可能で、ユーザがジョイスティックを左に押すと、数字0および記号*および#を選択可能である。ジョイスティックを繰り返し1つの方向に押すと、使用可能な文字をスクロールできる。ユーザによる追加入力がなく所定の時間が経過した場合、またはユーザが短い時間の間ジョイスティックを内側に押下する(902)ことによって、文字を選択することができる。
【0036】
ユーザが、ジョイスティックを押したり/引いたりし、次に、ジョイスティックを内側に押下することにより、上記番号を入力(904−908)した後、ユーザは、比較的長い時間(例えば、1〜2秒)ジョイスティックを内側に押す(910)。これにより、メニュー94が表示される。ユーザは、ジョイスティックを内側に押下することにより(912)、適当な動作を選択し、デバイスはその動作を実行する。同様に、ジョイスティックを使用してアルファベットを入力することができる。このモードの場合には、ユーザは、ジョイスティックを使用して、例えば、ディスプレイ26上の画像によりアルファベットを入力するよう促される。
【0037】
ユーザがジョイスティックを前に押すと、文字a、b、c、d、e、f、gを選択可能であり、ユーザがジョイスティックを右に押すと、文字h、i、j、k、l、mを選択可能であり、ユーザがジョイスティックを後ろに引くと、文字n、o、p、q、r、s、tを選択可能であり、ユーザがジョイスティックを左に押すと、文字u、v、w、x、y、zおよび「スペース」を選択可能である。ジョイスティックを繰り返し1つの方向に押すと、使用可能な文字をスクロールすることができる。ユーザによる追加入力がなく所定の時間が経過した場合、またはユーザが短い時間の間ジョイスティックを内側に押下することによって、文字を選択することができる。
デバイスは、デフォルトでデータ入力モードになるように構成できる。または、ユーザがデバイスのプロファイル524でオプションを選択することにより起動するモードにすることもできる。
【0038】
図10を参照しながら、データ入力のもう1つの方法について説明する。ユーザは、ジョイスティックを前に押すか、または後ろに引くことによって、3文字で構成されるブロック102単位で文字リスト100をスクロールすることができる。ユーザは、希望する文字が強調表示されるまでジョイスティックを右に押し(104)、次に、短い時間だけジョイスティックを内側に押下することにより(105)1つの文字を選択する。ユーザは全項目を入力したら、比較的長い時間ジョイスティックを内側に押下する(106)。次に、動作のメニュー108が表示され、ユーザはジョイスティックを内側に押下することにより適当なものを選択する。
【0039】
本発明の別の態様によれば、図11に示すように、ジョイスティックの位置によりスクロールの速度が決まる。選択可能な項目は、メニュー内の項目をスクロールしている間に強調表示される。ジョイスティックを上または下に1回動かすと(110)、ディスプレイ(メニューまたはテキスト)が、1回に1行だけスクロールする。それ故、図11の場合には、強調表示される項目は、BruceからCarlに変化する。ジョイスティックを内側に押下すると(111)、この項目が選択される。
【0040】
ジョイスティックを上または下に動かし、その位置に保持すると(112)、項目を連続してスクロールすることができ、例えば、Bruce、Carl、Diana、Fiona、...Graham、Guyを、ジョイスティックを離すまで、連続的にスクロールすることができる。ジョイスティックを内側に押下して(111)、強調表示された項目を選択する。
【0041】
ジョイスティックを押しながら、ジョイスティックを上または下に動かし、その位置に保持する(113)と、連続スクロールの速度をもっと速くすることができる。それ故、ディスプレイは、Graham、Guy、Helenから、(例えば、Susan、Tom、Trevorなど)もっと下にあるメニューに以前より速い速度で変化する。それ故、リストが長い場合、ユーザは、希望する項目がある大体の場所に来るまで迅速にスクロールし、ジョイスティックを内側に押している力を抜いて、スクロール速度を遅くできる。次に、希望する項目にたどり着くまでジョイスティックを上(または下)の位置に保持することができる。ジョイスティックを解放し、ジョイスティックを内側に押すと(111)、強調表示された項目が選択される。
【0042】
カバー6を開いた時に、ヒンジ・スイッチ30が作動し、カバーを閉じた時にも、ヒンジ・スイッチ30は作動する。このスイッチは、カバー6の内面34が本体4の前面14と成す角度が、いつ一定の鋭角の角度(例えば、5度)になったかを検出する。プロセッサは、ヒンジ・スイッチが作動した時に状態を変更するレジスタを保持する。それ故、プロセッサは、カバーが開いているか、閉じているかを認識している。プロセッサは、また、いつカバーが開かれ、いつ閉じられたかをヒンジ・スイッチ30により検出する。
【0043】
次に、図3の電話機の電源ボタン24について説明する。このボタンは複数の機能を持つ。この実施形態の場合には、上記機能は、ボタン24の操作方法および/または電話機の状態により決定される。図12は、電源ボタンが作動した場合に、プロセッサ50がどの機能を実行すべきかを決定する方法を示す。
【0044】
プロセッサは、ユーザによる電源ボタン24の操作を待機する(ステップ120)。ボタンが操作されると、プロセッサ50はステップ121に進む。この場合、プロセッサ50は、ボタンを押し下げ、放した場合(ショートプレス)と、ボタンを押し下げた状態に保持した後、放した場合(ロングプレス)とでは、違った応答をする。プロセッサは、ボタンからの入力を感知する。ボタンが作動すると、プロセッサはタイマーをスタートさせる。ボタンの作動が停止されると、プロセッサはタイマーを停止させる。タイマーのカウントが所定のしきい値より小さい場合には、プロセッサは、ユーザがショートプレスを実行し、ある機能またはその方法に関連する機能にアクセスしたがっていると判断する。従って、プロセッサはステップ122に進む。
【0045】
また、タイマーのカウントが所定のしきい値(通常、1〜2秒)と等しいか大きい場合には、プロセッサは、ユーザがロングプレスを実行したと判断する(ステップ125)。この場合には、ロングプレスは電源オフ機能を示し、従って、プロセッサは、従来の方法でこの機能を実行する。
【0046】
ステップ122に戻って説明すると、ショートプレスは単一の機能を示すものではない。つまり、機能は電話機の状態により異なる。アイドル・モード54でない場合には、プロセッサはあらゆるメニューから抜け出し、電話機をアイドル・モード54に戻す(ステップ124)。一方、電話機がすでにアイドル・モード54になっている場合には、プロセッサは項目124を経由しても入ることができるプロファイル・メニューへのショートカットを実行する(ステップ123)。アイドル・モード時には、電源ボタンは、NOKIA6110がアイドル・モード時に有する機能と同じ機能を持つ。
音声ダイヤル・ボタン22により、ユーザは、電話機がアイドル状態にある場合に、音声コマンドにより番号をダイヤルすることができる。
【0047】
この実施形態の場合には、ディスプレイは、電話機の状況により、アイドル状態時に異なる情報を含む。図13は、異なる例を示す。図13(a)は、カバーが開いた位置にあるか閉じた位置にあるかに従って、ディスプレイ上に表示される異なる情報を示す。図13(b)は、カバーが閉じた位置にあり、電話機にヘッドセットが接続されている場合の選択的なアイドル画面を示す。
【0048】
図13(a)は、カバーが閉じている場合に、ディスプレイの可視領域131および全ディスプレイ132上に表示された時のアイドル画面を示す。この図は、また、カバーが開いている場合に、ディスプレイ上に表示された時の画面をも示す。
【0049】
図を見れば分かるように、カバーが閉じている場合には、アイドル画面のコンテンツは、カバーが開いている場合と比較すると分かるように、ネットワーク信号強度、バッテリおよび時間などの最も重要な情報だけに制限され、これらの情報は、ディスプレイの中心に位置する。このコンテンツに対してフォーマットも変化する。カバーが閉じている場合には、バッテリおよび信号インジケータは、ディスプレイの中心に向かって延びる円形設計であり、カバーが開いている場合には、バッテリおよび信号インジケータは、直線的な設計である。それ故、カバーが開いている場合と比較すると、カバーが閉じている場合には、画面のコンテンツは、より中心により、より単純で、より明快で、含まれる情報の量は少なくなる。
【0050】
図13(b)は、電話機にヘッドセットが接続されている場合に、ディスプレイの可視領域に表示されるアイドル画面134および135を示す。この場合、初期周期の間「ヘッドセット」という言葉およびヘッドセットのアイコンを含む第1のアイドル画面134が表示される。この周期の経過後、プロセッサは、「ヘッドセット」という言葉が、時間に置き換えられた第2のアイドル画面135を表示するために、ディスプレイを制御する。
【0051】
アイドル・モード画面は、製品の配置または使用により異なる場合がある。例えば、電話機が手首に装着するタイプのデバイスである場合には、そのアイドル画面は、時間ゾーン、アラームまたはアナログ時計風の見た目など顕著な時計機能を持つことができる。同様に、個人専用にすることができる装着用の製品は、ユーザ定義のビットマップを持つことができる。
【0052】
簡単アクセス・ボタン36は、電話機のカバーが閉じている場合には、複数の機能を持ち、カバーが開いていて、動作できない場合には、何の機能も持たない。この場合、複数の機能は、ボタンが同時に複数の機能を持つことを意味するのではない。ボタンは同時に複数の機能を持たない。どんな場合でも、ボタン36は1つの機能しか持たない。しかし、その1つの機能は、電話機の状態によって、多くの機能の1つである場合がある。通常、ボタンが作動すると、所与の状況に最も適当な応答を提供する。ボタンが作動しても、事態を削除しないし、変更もしない。アラームが鳴った場合には、ボタンを作動して停止する。着信呼がある場合には、ボタンを作動して呼出音を弱める。メッセージを受信したばかりの場合には、作動してメッセージを開く。呼出しに失敗したばかりの場合には、作動して発呼者の詳細を与える。電話機がアイドル状態にある場合には、作動して最後にダイヤルした番号をリダイヤルする。
【0053】
図14および図15は、簡単アクセス・ボタン36が操作された場合に、プロセッサ50がどの機能を実行するかを決定する方法を示す。
最初に、プロセッサ50は、電話機のカバーが閉じているかどうかを判断する(ステップ141)。閉じている場合には、プロセッサは、ユーザが簡単アクセス・キーを操作するのを待つ(ステップ142)。しかし、電話機が開いている場合には、プロセッサが簡単アクセス・キーを動作不能にする(ステップ144)。これによって、電話機を完全に動作不能にする場合もあるし、部分的に動作不能にする場合もある。完全な動作不能は、例えば、キー操作にプロセッサが全然応答しない場合を含んでいて、そのため、キーを操作した場合に通常起こるディスプレイのバックライティング、可聴表示等も実行されない。一方、部分的動作不能は、単なる実際の機能またはキーに関連する機能の動作不能である。
【0054】
プロセッサが簡単アクセス・キーの操作を検出すると、プロセッサは、ステップ142からステップ143に進む。ステップ143は、プロセッサによる電話機の状態の判断、結果として起こる機能の実行を含む。このことについては、図15を参照しながらさらに詳細に説明する。
【0055】
この実施形態の場合には、簡単アクセス・キーは、キーが操作された場合、電話機が5つの状態のどの状態にあるかにより、複数の機能を持つ。これら5つの状態は、すでに簡単に説明したように、着信呼、アラーム、ヘッドセット装着、アイドルおよびメッセージ受信である。
【0056】
プロセッサ50は、キーが操作された時に、電話機が着信呼の状態(判断151)またはアラーム状態(判断152)のどちらかの状態にあると判断した場合、プロセッサは、可聴インジケータまたはスピーカ38を動作不能にする(ステップ156)。また、プロセッサ50が、キーが操作された時に、ヘッドセットがデバイスに取り付けられていると判断した場合(判断153)、または電話機がアイドル状態にあると判断(判断151)した場合には、プロセッサは、最終番号リダイヤル・メニューにアクセスする。プロセッサは、また、ディスプレイ26に最終番号リダイヤル・オプションを表示する。
【0057】
電話機がメッセージ受信状態(判断155)にある場合に、簡単アクセス・キーが操作された時、プロセッサは受信メッセージを表示させる(ステップ158)。次に、プロセッサは、表示メッセージが1通だけかどうかを判断する(ステップ159)。1通だけの場合には、メッセージが完全に表示され、プロセッサは電話機をアイドル状態に戻す(ステップ146)。しかし、他にもメッセージがある場合には、プロセッサは簡単アクセス・キーがもう一度操作されるのを待つ(ステップ145)。所定の時間内に簡単アクセス・キーが操作されなかった場合には、プロセッサは電話機をアイドル状態に戻す(ステップ146)。しかし、一方、簡単アクセス・キーが所定の時間内に操作された場合には、この他のメッセージが表示される(ステップ158)。ステップ158、159および145は、すべてのメッセージが表示されるか、または簡単アクセス・キーが所定の時間内に操作されなくなるなで反復して行われる。
【0058】
図16は、カバーが閉じている場合に見られる2つのメッセージ画面を示す。メッセージを受信すると、電話機の状態はメッセージ受信状態に変化する。この変化に応じて、プロセッサは、画面161が示すように、ディスプレイに内容を表示させる。次に、簡単アクセス・キー(外部ボタン)が操作されると、画面162が示すように、メッセージがディスプレイ上でスクロールされ始める。この実施形態の場合には、表示された情報は、メッセージ送信者の名前または番号をメッセージの後に含む。簡単アクセス・キーが再び操作されると、次のメッセージがディスプレイ上でスクロールされ、同じことがメッセージの数だけ繰返される。最後のメッセージのスクロールが終わった後に、簡単アクセス・キーがもう一度操作されると、電話機はアイドル状態に戻る。
【0059】
1つの不在着信または複数の不在着信を処理する手順は、1通の受信メッセージまたは複数の受信メッセージを処理する上記手順と類似している。不在着信が1つ発生した場合、発呼者の詳細は電話機のメモリに記憶され、電話機の状態は、不在着信状態に変化する。この変化に応じて、プロセッサは、例えば、「1件の不在着信あり」「2件の不在着信あり」のように、1つあるいは複数の不在着信があることを示すテキストをディスプレイ上に表示させる。次に、簡単アクセス・キーが操作された場合には、プロセッサはメモリから発呼者の詳細を検索し、それらをディスプレイ上をスクロールするテキストとして表示する。発呼者の詳細は、また、カバーが開いている場合には、簡単アクセス・キーを押さなくても自動的に表示される。上記詳細は、テキスト・メッセージの表示について以下で説明するように、静止形式またはスクロール形式で表示しても良い(図17(b))。
【0060】
カバーの動きに関連するいくつかの機能、例えば、カバーを開けることにより着信呼に応答する機能、カバーを閉じることにより進行中の通話を終了する機能、電話機がアイドル・モードにある時に、カバーを開閉することによってディスプレイの内容を変化させる機能はすでに説明した。アクティブ・フリップに関連するもう1つの機能は、電話機がメニューのある項目内にいる場合に、フリップを閉じると、電話機がアイドル状態に戻る機能である。また、カバーを開けることは、受信メッセージを読むことに関連する機能を有する。
【0061】
図17は、メニュー構造からメッセージにアクセスするプロセスを示す。ジョイスティックによる上下方向へのスクロールにより、メニュー50からメッセージ528を選択し、ジョイスティックを内側に押下すると、すべてのメッセージオプション171が表示される。すなわち、受信メッセージを記憶しているインボックス、メッセージを作成することができる作成、送信メッセージを記憶しているアウトボックス、メッセージ雛型等を記憶するテンプレート、およびインボックスおよびアウトボックスからのメッセージを記憶することができるアーカイブが表示される。インボックスという文字の隣のアイコンは、それが新しい(未読の)メッセージを含んでいることを示す矢印を含む。もし必要ならば「インボックス」を強調表示させるために上下方向にスクロールし、ジョイスティックを内側に押下することにより、メッセージオプション171内のインボックスを選択すると、インボックス172の内容が表示される。
【0062】
インボックスの内容は、複数のメッセージである。Colinの隣のアイコンは、このメッセージが未読メッセージであることを示す。必要に応じてジョイスティックにより上下方向にスクロールし、ジョイスティックを内側に押下してインボックス172内からメッセージColinを選択すると、メッセージの内容173が表示される。ジョイスティックを再び内側に押下すると、消去、編集、アーカイブ等のような多数のオプション174が表示される。ジョイスティックによりスクロールし、ジョイスティックを内側に押下することにより適当な項目を選択すると、その適当な機能が実行される。この例の場合には、消去が選択され、消去機能が実行される。次に、未読メッセージが残っている場合には、ディスプレイはインボックス172に戻り、未読メッセージが残ってない場合には、オプション171に戻る。
【0063】
173に表示されるメッセージのフォーマットは、図17(b)に示すように、種々の形をとることができる。メッセージは、静的なもの(176)でも良く、ユーザは、ジョイスティックを上に押したり、下に引いたりすることにより、メッセージ内を上下にスクロールすることができる。メッセージは、数行にわたることができ、ディスプレイ内を1語ずつスクロールすることができる(177)。例えば、画面の最初の行の左上から1語が消えた場合には、メッセージ全体が移動し、その結果、次の語が、ディスプレイの左上隅に位置し、1語またはそれ以上の語が、ディスプレイの一番下の右隅に表示される。別の例178では、メッセージは1行で表示され、テープに印刷されたメッセージがディスプレイ内の固定ウィンドウを一定の速度で通過するかのように、メッセージは一度に1文字ずつ画面を横切ってスクロールされる。
【0064】
カバーが開いているときにメッセージを受信すると、プロセッサは、メッセージ受信状態になり、アイドル・ディスプレイは、メッセージを受信したことを示すように変化する。この様子を、図18に参照番号180で示す。ジョイスティックを内側に押下すると、インボックス172に入る。ジョイスティックを左に押すと、ディスプレイはアイドル・モードに戻る。ジョイスティックの上下および右への動きは、アイドル・モード時の受信メッセージ状態におけるのと同じ機能を持つ。
カバーが閉まっている時にメッセージを受信した場合、このメッセージにアクセスする方法は2つある。簡単アクセス・キーを押すことと、カバーを開くことである。
【0065】
図16のところですでに説明したように、電話機が閉じた状態でメッセージを受信し、簡単アクセス・キー(外部ボタン)を操作した場合には、図17(b)のフォーマット178に関連して説明したのと類似の方法で、メッセージの内容は1行で表示され、1度に1文字ずつ表示部分を横切ってスクロールされる。次に、カバーを開くと、表示のフォーマットが変化する。図19はその様子を示す。テキストは、1行でディスプレイ内をスクロールしないで、好適には、静止フォーマット176で、または一度に数行を表示するスクロール・フォーマット177で表示することが好ましい。メッセージが静止フォーマット176で表示される場合には、メッセージは自動的にスクロールしないで、ジョイスティックにより、メッセージをスクロールすることにより内容を見ることができる。ジョイスティックを上に押すと、メッセージは上方向にスクロールされる。ジョイスティックを下に引くと、メッセージは下方向にスクロールされる。
【0066】
カバーが閉じている場合にメッセージを受信した時、図16に示すように、電話機はメッセージ受信状態161になる。次に、カバーを開くと、電話機は、図17(a)に示す状態173になり、受信したメッセージの内容を表示する。内容のフォーマットは変更することができ、図17(b)ですでに説明したように、静止フォーマット176、複数行/スクロール・フォーマット177または1行/スクロール・フォーマットなどがある。図20は、このプロセスを示す。
【0067】
ユーザは、電話機がアイドル状態にある時に、音声ダイヤル・ボタン22を使用すれば、音声コマンドにより電話番号をダイヤルすることができる。
ユーザ入力デバイス28については、ジョイスティックを前提に説明してきたが、本発明は、例えば、上下、左右および内側に動かすことができるローラキーまたはロッカーキーなどの他のユーザ入力デバイスにも適用することができる。
【0068】
本発明は、それが本発明に関連していてもいなくても、解決しようとする問題のどれかまたはすべてを緩和してもしなくても、明示または暗黙裏または任意にぼかした表現で説明した、新規な機能または機能の組合わせを含むことができる。上記の説明から、当業者であれば、本発明の範囲内で種々の修正を行うことができることは明白であろう。
【符号の説明】
【0069】
2:電話機
4:本体部分
6:カバー部分
26:ディスプレイ
28:ユーザ入力デバイス
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、付属カバーとを備える無線通信デバイスであって、前記デバイスが、前記本体の少なくとも一部分が覆われる閉じた状態と、前記閉じた状態において覆われる前記一部分の少なくともある部分が露出する開いた状態とを有し、前記デバイスが、
通話機能と、電話帳機能と、英数字からなるメッセージの作成、送信及び受信機能とを備え、前記デバイスはさらに、
無線伝送を介してデータを受信する受信手段と、
前記閉じた状態では前記付属カバーによって覆われ、前記開いた状態では露出するよう配置されたディスプレイと、
前記本体に形成され、複数の独立した機能モードを備えたユーザ入力デバイスと、
前記ディスプレイを制御するプロセッサと、を備え、
前記複数の独立した機能モードは、
前記ユーザ入力デバイスを上向きに押す操作にともなう第1の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを下向きに押す操作にともなう第2の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを左向きに押す操作にともなう第3の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを右向きに押す操作にともなう第4の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを内側に押下する操作にともなう第5の機能モードと、
からなり、
前記デバイスが開いた状態にあるとき、前記ユーザ入力デバイスは、ナビゲーション・モード、テキスト編集・モード及びアイドル・モードのいずれかで動作し、
前記プロセッサは、前記ナビゲーション・モードでは、
前記第1の機能モードに応答して上向きにスクロールを行い、
前記第2の機能モードに応答して下向きにスクロールを行い、
前記第3の機能モードに応答してメニュー内で1つ前のより高いレベルに戻り、
前記第4の機能モードに応答してユーザが使用可能なオプションを前記ディスプレイ上に表示し、
前記第5の機能モードに応答してメニューの次のレベルに進むか、またはそれ以上のレベルがない場合には、ユーザが使用可能なオプションを前記ディスプレイ上に表示するよう動作することを特徴とする無線通信デバイス。
【請求項2】
本体と、付属カバーとを備える無線通信デバイスであって、前記デバイスが、前記本体の少なくとも一部分が覆われる閉じた状態と、前記閉じた状態において覆われる前記一部分の少なくともある部分が露出する開いた状態とを有し、前記デバイスが、
通話機能と、電話帳機能と、英数字からなるメッセージの作成、送信及び受信機能とを備え、前記デバイスはさらに、
無線伝送を介してデータを受信する受信手段と、
前記閉じた状態では前記付属カバーによって覆われ、前記開いた状態では露出するよう配置されたディスプレイと、
前記本体に形成され、複数の独立した機能モードを備えたユーザ入力デバイスと、
前記ディスプレイを制御するプロセッサと、を備え、
前記複数の独立した機能モードは、
前記ユーザ入力デバイスを上向きに押す操作にともなう第1の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを下向きに押す操作にともなう第2の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを左向きに押す操作にともなう第3の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを右向きに押す操作にともなう第4の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを内側に押下する操作にともなう第5の機能モードと、
からなり、
前記デバイスが開いた状態にあるとき、前記ユーザ入力デバイスは、ナビゲーション・モード、テキスト編集・モード及びアイドル・モードのいずれかで動作し、
前記プロセッサは、前記アイドル・モードでは、
前記第5の機能モードに応答して、予め定義された機能を実行するよう動作することを特徴とする無線通信デバイス。
【請求項3】
本体と、付属カバーとを備える無線通信デバイスであって、前記デバイスが、前記本体の少なくとも一部分が覆われる閉じた状態と、前記閉じた状態において覆われる前記一部分の少なくともある部分が露出する開いた状態とを有し、前記デバイスが、
通話機能と、電話帳機能と、英数字からなるメッセージの作成、送信及び受信機能とを備え、前記デバイスはさらに、
無線伝送を介してデータを受信する受信手段と、
前記閉じた状態では前記付属カバーによって覆われ、前記開いた状態では露出するよう配置されたディスプレイと、
前記本体に形成され、複数の独立した機能モードを備えたユーザ入力デバイスと、
前記ディスプレイを制御するプロセッサと、を備え、
前記複数の独立した機能モードは、
前記ユーザ入力デバイスを上向きに押す操作にともなう第1の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを下向きに押す操作にともなう第2の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを左向きに押す操作にともなう第3の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを右向きに押す操作にともなう第4の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを内側に押下する操作にともなう第5の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを一方向に保持する操作にともなう第6の機能モードと、
からなり、
前記デバイスが開いた状態にあるとき、前記ユーザ入力デバイスは、ナビゲーション・モード、テキスト編集・モード及びアイドル・モードのいずれかで動作し、
前記プロセッサは、
前記第6の機能モードに応答して高速の連続スクロールを行い、
前記第6の機能モードの解除に応答して連続スクロールの速度を減速するよう動作することを特徴とする無線通信デバイス。
【請求項4】
本体と、付属カバーとを備える無線通信デバイスであって、前記デバイスが、前記本体の少なくとも一部分が覆われる閉じた状態と、前記閉じた状態において覆われる前記一部分の少なくともある部分が露出する開いた状態とを有し、前記デバイスが、
通話機能と、電話帳機能と、英数字からなるメッセージの作成、送信及び受信機能とを備え、前記デバイスはさらに、
無線伝送を介してデータを受信する受信手段と、
前記閉じた状態では前記付属カバーによって覆われ、前記開いた状態では露出するよう配置されたディスプレイと、
前記本体に形成され、複数の独立した機能モードを備えたユーザ入力デバイスと、
前記ディスプレイを制御するプロセッサと、を備え、
前記プロセッサが、
前記デバイスが前記閉じた状態にある時に、情報を受信したことを示す表示を提供するように動作可能であり、
前記カバーの動きに関連する機能を実行することができることを特徴とする無線通信デバイス。
【請求項1】
本体と、付属カバーとを備える無線通信デバイスであって、前記デバイスが、前記本体の少なくとも一部分が覆われる閉じた状態と、前記閉じた状態において覆われる前記一部分の少なくともある部分が露出する開いた状態とを有し、前記デバイスが、
通話機能と、電話帳機能と、英数字からなるメッセージの作成、送信及び受信機能とを備え、前記デバイスはさらに、
無線伝送を介してデータを受信する受信手段と、
前記閉じた状態では前記付属カバーによって覆われ、前記開いた状態では露出するよう配置されたディスプレイと、
前記本体に形成され、複数の独立した機能モードを備えたユーザ入力デバイスと、
前記ディスプレイを制御するプロセッサと、を備え、
前記複数の独立した機能モードは、
前記ユーザ入力デバイスを上向きに押す操作にともなう第1の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを下向きに押す操作にともなう第2の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを左向きに押す操作にともなう第3の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを右向きに押す操作にともなう第4の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを内側に押下する操作にともなう第5の機能モードと、
からなり、
前記デバイスが開いた状態にあるとき、前記ユーザ入力デバイスは、ナビゲーション・モード、テキスト編集・モード及びアイドル・モードのいずれかで動作し、
前記プロセッサは、前記ナビゲーション・モードでは、
前記第1の機能モードに応答して上向きにスクロールを行い、
前記第2の機能モードに応答して下向きにスクロールを行い、
前記第3の機能モードに応答してメニュー内で1つ前のより高いレベルに戻り、
前記第4の機能モードに応答してユーザが使用可能なオプションを前記ディスプレイ上に表示し、
前記第5の機能モードに応答してメニューの次のレベルに進むか、またはそれ以上のレベルがない場合には、ユーザが使用可能なオプションを前記ディスプレイ上に表示するよう動作することを特徴とする無線通信デバイス。
【請求項2】
本体と、付属カバーとを備える無線通信デバイスであって、前記デバイスが、前記本体の少なくとも一部分が覆われる閉じた状態と、前記閉じた状態において覆われる前記一部分の少なくともある部分が露出する開いた状態とを有し、前記デバイスが、
通話機能と、電話帳機能と、英数字からなるメッセージの作成、送信及び受信機能とを備え、前記デバイスはさらに、
無線伝送を介してデータを受信する受信手段と、
前記閉じた状態では前記付属カバーによって覆われ、前記開いた状態では露出するよう配置されたディスプレイと、
前記本体に形成され、複数の独立した機能モードを備えたユーザ入力デバイスと、
前記ディスプレイを制御するプロセッサと、を備え、
前記複数の独立した機能モードは、
前記ユーザ入力デバイスを上向きに押す操作にともなう第1の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを下向きに押す操作にともなう第2の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを左向きに押す操作にともなう第3の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを右向きに押す操作にともなう第4の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを内側に押下する操作にともなう第5の機能モードと、
からなり、
前記デバイスが開いた状態にあるとき、前記ユーザ入力デバイスは、ナビゲーション・モード、テキスト編集・モード及びアイドル・モードのいずれかで動作し、
前記プロセッサは、前記アイドル・モードでは、
前記第5の機能モードに応答して、予め定義された機能を実行するよう動作することを特徴とする無線通信デバイス。
【請求項3】
本体と、付属カバーとを備える無線通信デバイスであって、前記デバイスが、前記本体の少なくとも一部分が覆われる閉じた状態と、前記閉じた状態において覆われる前記一部分の少なくともある部分が露出する開いた状態とを有し、前記デバイスが、
通話機能と、電話帳機能と、英数字からなるメッセージの作成、送信及び受信機能とを備え、前記デバイスはさらに、
無線伝送を介してデータを受信する受信手段と、
前記閉じた状態では前記付属カバーによって覆われ、前記開いた状態では露出するよう配置されたディスプレイと、
前記本体に形成され、複数の独立した機能モードを備えたユーザ入力デバイスと、
前記ディスプレイを制御するプロセッサと、を備え、
前記複数の独立した機能モードは、
前記ユーザ入力デバイスを上向きに押す操作にともなう第1の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを下向きに押す操作にともなう第2の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを左向きに押す操作にともなう第3の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを右向きに押す操作にともなう第4の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを内側に押下する操作にともなう第5の機能モードと、
前記ユーザ入力デバイスを一方向に保持する操作にともなう第6の機能モードと、
からなり、
前記デバイスが開いた状態にあるとき、前記ユーザ入力デバイスは、ナビゲーション・モード、テキスト編集・モード及びアイドル・モードのいずれかで動作し、
前記プロセッサは、
前記第6の機能モードに応答して高速の連続スクロールを行い、
前記第6の機能モードの解除に応答して連続スクロールの速度を減速するよう動作することを特徴とする無線通信デバイス。
【請求項4】
本体と、付属カバーとを備える無線通信デバイスであって、前記デバイスが、前記本体の少なくとも一部分が覆われる閉じた状態と、前記閉じた状態において覆われる前記一部分の少なくともある部分が露出する開いた状態とを有し、前記デバイスが、
通話機能と、電話帳機能と、英数字からなるメッセージの作成、送信及び受信機能とを備え、前記デバイスはさらに、
無線伝送を介してデータを受信する受信手段と、
前記閉じた状態では前記付属カバーによって覆われ、前記開いた状態では露出するよう配置されたディスプレイと、
前記本体に形成され、複数の独立した機能モードを備えたユーザ入力デバイスと、
前記ディスプレイを制御するプロセッサと、を備え、
前記プロセッサが、
前記デバイスが前記閉じた状態にある時に、情報を受信したことを示す表示を提供するように動作可能であり、
前記カバーの動きに関連する機能を実行することができることを特徴とする無線通信デバイス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2012−10376(P2012−10376A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−171857(P2011−171857)
【出願日】平成23年8月5日(2011.8.5)
【分割の表示】特願2001−530293(P2001−530293)の分割
【原出願日】平成12年9月25日(2000.9.25)
【出願人】(398012616)ノキア コーポレイション (1,359)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月5日(2011.8.5)
【分割の表示】特願2001−530293(P2001−530293)の分割
【原出願日】平成12年9月25日(2000.9.25)
【出願人】(398012616)ノキア コーポレイション (1,359)
【Fターム(参考)】
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