説明

焦束されたスキャンラインビーム形成での超音波剪断波撮像

超音波画像診断システムは、剪断波を生成するためにプッシュパルスを送信することにより、剪断波速度の画像を作る。プッシュパルスの位置に隣接する集束ビーム形成器により、複数の追跡ラインが送信され、エコーが受信される。追跡ラインは、時間的にインタリーブされた態様でサンプリングされる。各追跡ラインに沿って得られるエコーデータは、追跡ラインに沿ったポイントで剪断波により生じるピークの組織変位の時間と、隣接する追跡ラインでのピークの時間とを決定し、これらを比較して局所的剪断波速度を計算するように処理される。剪断波速度値の結果として生じるマップが、対象の領域の解剖学的画像上でカラーコード化されて表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医学診断用超音波システムに関し、特に、剪断波を使用して組織の剛性又は弾力性の測定を実施する超音波システムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像診断の長く探究された目標の1つは、正確な組織特徴描写である。臨床医は、ボディの器官の診断領域を得て、撮像システムにより画像の組織の特性を識別することを望む。理想的には、臨床医は、悪性又は良性として病変を識別するための撮像システムを望む。この目的を完全に得ることが依然達成されていないままである一方、それにもかかわらず画像診断は、臨床医に組織の構造に関する手掛かりを与えることができる。この領域の1つの技術は、ボディ内の組織の弾力性又は剛性を測定する弾性イメージング法である。例えば、高い剛性を持つ胸部腫瘍又は塊は悪性かもしれないのに対し、より柔らかい及びより柔軟な塊は良性のようである。塊の剛性が悪性又は良性と相関することは知られているので、弾性イメージング法は、診断の援助及び治療法の決定に対する更なる証拠を臨床医に提供する。
【0003】
初めに考察されるような弾性イメージング法は、圧縮圧力にさらされるときのボディ内の組織を評価した。超音波プローブがボディに対してしっかり押圧されるとき、下にある柔らかい組織は、下にある硬い組織より大きな程度まで圧縮する。しかし、弾性イメージング法は、非常にオペレータ依存性が高く、結果的にどこにどのくらいの圧力がボディに付与されているかに影響される。それほどオペレータ依存性がない方法により弾力性を評価可能なことが望ましい。
【0004】
弾力性測定に対する代替のアプローチは、剪断波測定である。ボディ上のポイントが圧縮され、その後開放されるとき、下にある組織は下方へ圧縮されて、その後圧縮力が開放されるときにリバウンドする。しかし、圧縮力下の組織は周囲の組織に連続的に結合されているので、力ベクトルの横方向の圧縮されていない組織は、圧縮された組織の上下の動きに応答する。剪断波と呼ばれるこの横方向の小さく波打つ(リップル)効果は、下方への圧縮力に対する周囲の組織の反応である。更にまた、下方へ組織を押すために必要な力が超音波パルスからの放射圧により作られ、超音波受信が剪断波により誘発された組織の動きを検知し測定するために使用できることが決定された。剪断波速度は、局所的組織の機械的特性により決定される。剪断波は、柔らかい組織をある速度で進む一方で、硬い組織をより速い速度で進む。ボディのポイントで剪断波の速度を測定することにより、組織の剪断弾力性率、ヤング率及び動的な剪断粘性のような組織の特性に関する情報が得られる。横方向に伝播している剪断波は、2、3センチメートル以下で急速に減衰するが、ゆっくりであり、通常2、3メートル/秒以下で進むので剪断波を検出しやすい。例えば、(Sarvazyanによる)米国特許第5,606,971号及び(Sarvazyan等による)米国特許第5,810,731号を参照されたい。同じ「プッシュパルス」が各測定に対して繰り返されるので、剪断波技術は、超音波での組織特性の客観的な定量化の役に立つ。更にまた、剪断波速度はプッシュパルス強度に独立しているので、測定がユーザにあまり依存しなくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のパルスエコー超音波において、超音波パルスは、プローブから外に送信され、パルスにより起こる組織から反射されるエコーが直接受信される。しかしながら、剪断波は横方向に進むので、受信器に対する横方向に位置される音響窓がなく直接受信できない。胸部内で剪断波を測定するとき、発信器と異なる組織の側で剪断波を受信することを示唆するSarvazyan等の特許の図2を、例えば参照されたい。しかし、斯様な技術は別々の発信器及び受信器を必要とし、異なって位置される音響窓は必ずしも常に利用できない。よって、研究者は、剪断波を測定するための間接的やり方を探した。これを行う共通のやり方は、組織の画像データの連続したセットを取得して、剪断波により生じる結果的な組織動きに明示されるような組織を通る剪断波の伝播を検出するためデータを処理することである。このアプローチに関する説明のために、上記Sarvazyanの特許及びSarvazyan等の特許を参照されたい。超音波がMRIと対立して使われるとき、獲得されたエコーデータは、ドップラー及びシーケンシャルエコーデータの相関を含む動きを検出するための既知の超音波技術により処理できる。
【0006】
しかし、これは、一連のデータセットを得るための時間を必要とし、前述のように、剪断波は組織内で急速に減衰し、通常は30マイクロメートル未満の組織変位が生じる小さな振幅の剪断波の伝播速度を測定するため充分詳細に動きを分解しなければならないという課題を提起する。この課題に対する解決策は、Finkらによる米国特許第7,252,004号において、前進した。Finkらは、焦点が合っていない(集束していない)平面波から画像を速く取得することにより剪断機の伝搬を観察することを提案する。各平面は、組織の大きい広がりに超音波を当てて、秒当たり少なくとも500の反復のレートで、好ましくは秒当たり1000〜5000の反復の範囲で繰り返される。各ラインに対してフルの送受信サイクルを伴う、画像フィールド間のデータの個々のラインを送信し、受信することにより画像を取得するよりはむしろ、Finkらは、単一の焦点が合ってない波で対象の領域(ROI)全体に超音波を当て、その後、後続の受信期間の間に組織を通る波の送信から生じるエコーを取得する(Sarvazyanは、受信の間、パラレルにトランスデューサの要素の全てを結ぶことにより、類似したアプローチをとる)。ROIの各問合せが単一の波の送信を必要とするだけであるので、データセットは、Finkらが望む高いレートで連続して取得できる。焦点が合ってない波はSN比パフォーマンス及び個々の画像ラインの焦点解像度両方を不足している一方、Finkらは、データ収集のこれらの高いレートでこの不足を補おうとする。しかしながら、正確且つ良好なSN比パフォーマンスを持つ剪断の伝播速度を観察し測定すること、従来の超音波システムでそうすることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の原理によると、組織を通って拡がる剪断波の速度を測定するのに充分な高い解像度の画像データをユーザが取得可能にする超音波診断撮像システム及び方法が説明される。一つ以上のプッシュパルスは、プッシュパルスのベクトル方向に組織を超音波で圧縮するために、超音波プローブで組織へ送信される。直後に、集束された追跡パルスが、剪断波を生成するプッシュパルスベクトルの近くで、プローブにより送信され受信される。各追跡パルスベクトルは、好ましくはベクトルの連続した問合せからエコーデータを相関させることにより、各追跡パルスベクトル位置で発生するときの剪断波により作られる動きが検出できるように、時間的にインタリーブされた態様で繰り返しサンプリングされる。剪断波がプッシュパルスベクトルから横方向に離れるように移動するので、追跡パルスの位置決めも剪断波の伝播をフォローするために横方向に移動できる。繰り返しサンプリングされた追跡パルスベクトルからのデータは、好ましくは相互相関、曲線合せ又は連続した変位測定を補間することにより、追跡パルスベクトルの各ポイントでピークの変位を剪断波が生じさせる時間を見つけるように処理される。隣接するサンプリングベクトル上のポイントがピークの変位を経験する時間の分析は、速度のバリエーションが異なる剛性又は弾力性の組織を示す、特定のベクトル位置での剪断波の速度に対応する尺度を作る。剪断波が非常に急速に減衰するので、単一のプッシュパルスベクトルを持つ全体の画像フィールドから剪断波データを取得することは一般にできない。よって、プロセスは、組織の他の領域で剪断波速度尺度を得るために、組織の他の位置でも繰り返される。剪断波データが所望の画像フィールドにわたって得られるまで、プロセスは繰り返される。速度情報は、画像のポイントで剪断波速度データにより色分けされて、組織の2次元又は3次元画像として好ましくは提示される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明の原理によって構成された超音波画像診断システムをブロック図で例示する。
【図2】図2a乃至図2dは、剪断波面を作るための異なる深度への一連のプッシュパルスの送信を例示する。
【図3】図3は、プッシュパルスベクトルに沿った一連のパルス、結果として生じる剪断波面及び一連の追跡パルスベクトルを空間的に例示する。
【図4】図4は、4つの隣接するマルチライン追跡パルスベクトルの作成のための4つのマルチラインの送信及び受信を例示する。
【図5】図5は、4つのマルチライン追跡パルスベクトルの4つの横方向に隣接するグループを例示する。
【図6】図6は、剪断波が組織を通って進むときの2つの位置での剪断波変位曲線を例示する。
【図7】図7a乃至図7cは、画像フィールド上の横方向に分散されたプッシュパルスベクトルの空間的に時間インタリーブされたシーケンスを例示する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
最初に図1を参照すると、剪断波の測定のための本発明の原理によって構成された超音波システムが、ブロック図で示される。超音波プローブ10は、超音波信号を送受信するためのトランスデューサ要素のトランスデューサアレイ12を持つ。アレイは、トランスデューサ要素の1次元又は2次元アレイである。何れのタイプのアレイも2D平面を走査でき、二次元アレイは、アレイの前の体積領域を走査するために使用できる。アレイ要素は、送信/受信(T/R)スイッチ14により、送信ビーム形成器18及びマルチライン受信ビーム形成器20に結合されている。ビーム形成器による送受信の調整は、ビーム形成器コントローラ16により制御される。マルチライン受信ビーム形成器は、単一の送受信間隔の間にエコー信号の複数の空間的に異なった受信ライン(Aライン)を作る。エコー信号は、信号プロセッサ22によりフィルタリング、ノイズ低減等により処理され、その後Aラインメモリ24に格納される。同じ空間ベクトル位置に関係する時間的に異なったAラインのサンプルは、画像フィールドの共通のポイントに関係するエコーのアンサンブルで互いに関連する。同じ空間ベクトルの連続したAラインのサンプリングのr.f.エコー信号は、ベクトル上の各サンプリングに対する組織変位の一連のサンプルを作るために、Aラインr.f.相互相関器26により相互相関される。代わりに、空間ベクトルのAラインは、ベクトルに沿った剪断波動きを検出するためにドップラー処理されるか、又は、他の位相検知技術が使用できる。波面ピーク検出器28は、Aライン上の各サンプリングポイントで剪断波変位のピークを検出するために、Aラインのベクトルに沿って剪断波変位の検出に応じる。好ましい実施例において、これは曲線合せによりなされるが、相互相関及び他の補間技術も所望により使用できる。剪断波変位のピークが発生する時間は、他のAラインの位置での同じイベントの時間(全て共通の時間基準に対する時間である)に関係して注記され、この情報は波面速度検出器30に結合され、波面速度検出器30は、隣接するAライン上のピークの変位時間から剪断波速度を差動的に計算する。この速度情報は、2次元又は3次元画像フィールドの空間的に異なるポイントでの剪断波の速度を示す速度ディスプレイマップ32に結合される。速度ディスプレイマップは、画像ディスプレイ36上の表示のため、好ましくは組織の解剖学的超音波画像と重ねて速度マップを処理する画像プロセッサ34に結合される。
【0010】
図2a乃至図2dは、剪断波面を作る単一のベクトル方向に沿って、一連の集束された高いMIプッシュパルス(例えば、FDA診断限界内にあるように1.9以下のMI)の送信を例示する。高いMI及び長い期間を持つパルスが使用されるので、充分なエネルギーが、送信ベクトルに沿って下方へ組織を変位し、剪断波の発現を生じさせるために送信される。図2aにおいて、皮膚表面11のプローブ10は、陰影のついた領域40により示される所与の焦点深度に対するビームプロフィール41a、41bを持つ第1のプッシュパルス40を組織へ送信する。このプッシュパルスは、焦点のあった組織を下方変位させ、結果的に、剪断波面42が、変位された組織から外へ放射する。
【0011】
図2bは、同じベクトルに沿ってプローブ10により送信され、陰影のついた領域50のより深い深度に集束された第2のプッシュパルス50を例示する。この第2のプッシュパルス50は、焦点深度の組織を変位させ、剪断波面52を、変位された組織から外へ放射させる。よって、剪断波面42及び52両方は、組織を通って横方向に拡がり、最初の波面42が第2の波面に先行する。
【0012】
図2c及び図2dは、更に2つのプッシュパルス60及び70のプローブ10による送信を例示し、各々が連続してより大きな深度にあり、各々が外向きに放射している剪断波面62及び72を作る。図2dにおいて、点線75a及び75bにより示される4つのプッシュパルスの複合波面が、第1のプッシュパルス40の浅い深度から第4のプッシュパルス70の最も深い深度まで、組織の相当の深度に対して延在できることがわかる。これは、組織の相当の深度にわたる剪断波測定を可能にする。後述される実行において、この技術は、胸部撮像及び診断のための適切な深度、6cmの深度上の剪断波伝播を検出するために用いられる。
【0013】
単一のプッシュパルスを含む、より大きい又はより小さい数のプッシュパルスが、プッシュパルスベクトルに沿って送信できることは理解されるだろう。複数のプッシュパルスが、任意の順番で送信でき、順番は複合剪断波面の形状及び方向を決定する。例えば、図2a乃至図2dのプッシュパルスが最も深い所(70)から最も浅い所(40)へ順番に送信された場合、図2dの複合剪断波面は、図2dに示されたものと逆の傾斜を持つだろう。好ましい実施例において、各プッシュパルスは、期間において50〜200マイクロ秒の長いパルスである。典型的期間は、例えば、100マイクロ秒である。100マイクロ秒のパルス持続期間の間に作られる超音波は、圧縮波パルスであり、例えば、7又は8MHzの周波数を持つ。プッシュパルスは、好ましくは1又は2のfナンバーで、良好に集束される。図2a乃至図2dに示される4つのプッシュパルスシーケンスの実行において、プッシュパルスは2.5ミリ秒毎に送信され、プッシュパルスに400Hzの送信周波数を与える。他の実行では、追跡Aラインが始まる前に、全4つのプッシュパルスは、十分な剪断波面を開始するために1つのシーケンスで送信される。
【0014】
図3は、複合剪断波面を作る4つのプッシュパルスの使用の他の実例である。4つのプッシュパルスは、ベクトル44、54、64及び74に沿って送信され、図3の単一のベクトル方向に沿って位置合わせされるように見える。ベクトル44の最も浅いプッシュパルスが最初に送信され、後続してより深いプッシュパルスが送信されるとき、最後のプッシュパルス(ベクトル74)が送信された後、短い時間で、それぞれのプッシュパルスの剪断波面は、波46、56、66及び76により示されるように拡がる。剪断波46、56、66及び76がプッシュパルスベクトルから外へ進むにつれて、これらは図の一番上に沿った空間伝搬で示される追跡パルス80により問い合わせられる。追跡パルスは、プッシュパルスの後だけでなくプッシュパルスの間でも起こり得る。
【0015】
本発明の原理によると、横方向に進む剪断波の速度は、剪断波が組織を通って進むので、剪断波により生じる組織変位を検知することにより検出される。これは、図5に示されるようにプッシュパルスベクトルに隣接して送信される時間的にインタリーブされたサンプリングパルスでなされる。この例では、プッシュパルス40は、横方向に進む剪断波を生じるために、プッシュパルスベクトル40に沿って送信される。プッシュパルスベクトル40に隣接したAラインのベクトルは、時間的にインタリーブされたシーケンスの各ベクトルに沿って送信されるサンプリングパルスT、T、T、T及びTによりサンプリングされる。例えば、第1のベクトル位置A1は、第1のパルスTによりサンプリングされ、その後第2のベクトル位置A2は、次のパルスTによりサンプリングされ、以下A3、A4及びA5が続く。その後、ベクトル位置A1が再びサンプリングされ、シーケンスが繰り返される。サンプリングが時間的にインタリーブされるので、5つのベクトル位置の各々は、この例では、5つのサンプリングパルス毎に一度サンプリングされる。この例では、各ベクトル位置は、27.5ミリ秒の全体の追跡時間の間で、55回パルス化される。各パルスは、ベクトルに沿って戻るエコーに結果としてなり、高速A/Dコンバータによりサンプリングされる。よって、各ベクトルに沿ってサンプリングされたポイントごとに、55個のサンプルのアンサンブルがあり、各サンプルはT―Tサンプリングパルスシーケンスの1/5のパルスレートでとられる。サンプリングレートは、サンプリングに対するナイキストの定理を満たすために、検出される剪断波変位の周波数コンテンツを考慮して選択される。サンプリングの目的が、組織を通って進む剪断波の変位効果を検知し追跡することであるので、これらベクトル位置は、ゆっくり移動する剪断波に対して互いに一緒近くに位置され、より急速に移動する剪断波に対して互いに更に離れて位置される。ベクトルサンプリングを時間的にインタリーブする他のシーケンスが使用されてもよい。例えば、奇数のベクトルが順番にサンプリングされて、後で偶数のベクトルがサンプリングされてもよい。別の例として、剪断波が進むにつれ剪断波変位を追跡するために、ベクトル位置A1−A3が時間的にインタリーブされた態様でサンプリングされ、次にベクトル位置A2―A4、次にベクトル位置A3―A5がサンプリングできる。他のシーケンスが、状況の緊急性に基づいて使用されてもよい。各サンプリングベクトルに沿った各ポイントの時間的にインタリーブされたサンプルのアンサンブルは、以下に詳述されるように各ベクトルの各ポイントでピークの組織変位の時間を見つけるように処理される。
【0016】
本発明の他の見地によると、単一の追跡パルスが複数の密接に隣接したAラインの位置を同時にサンプリングできるように、マルチライン送受信が使用される。図4を参照して、マルチライン送受信のための好適な技術が示される。図4では広い矢印A#により示されるように、複数の受信ライン位置に高周波音波を当てるビームプロフィール82a、82bを持つ単一のAライン追跡パルスが送信される。好ましくは、追跡パルスは、例えば、(Augustineによる)米国特許第4,644,795号にて説明されているような、いわゆる「ファット(太った)パルス」である。この例では、4つの受信ライン位置Al―1、Al―2、Al―3及びAl―4に高周波音波が当てられる。4本の受信ライン(4つのマルチライン)からのエコーは、単一送信パルスに応じて受信され、適切に遅延され、受信ラインの各々に沿ってコヒーレントなエコー信号を作るために加算される。斯様な同時のマルチラインを作成できるビーム形成器は、例えば、(Savordによる)米国特許5,318,033号、(Lipschutzによる)米国特許第5,345,426号、(Lipschutzによる)米国特許第5,469,851号、及び(Hendersonらによる)米国特許第6,695,783号に記載されている。これらマルチラインビーム形成器は、通常、捕捉時間を減少させ、これによりライブの超音波画像のフレームレートを増大するために用いられ、これら画像は、リアルタイム心臓エコー検査法の拍動心臓及び血流を撮像するとき特に有益である。これらは3D超音波撮像にも有益であるので、ディスプレイのリアルタイムのフレームレートが達成できる。この点に関しては、(Cooleyらによる)米国特許第6,494,838号を参照されたい。本発明の実行において、マルチライン捕捉の利益は、2重である:減衰により消滅する前に組織を通って短い距離だけ進む短い期間の剪断波の迅速な捕捉及び密接な間隔のサンプリングライン密度を可能にする。より大きな数のAラインに沿って同時にサンプルを得る、よって高いサンプリングレートでより高いマルチラインが使用される一方で、これは、より大きな数の受信ラインに同時に超音波を当てるためにより広い送信ビーム(A#)を要求するだろう。より広い送信ビームは、結果的により高いオーダーの実行のSN比を減衰させるだろう。
【0017】
図5は、各サンプリングベクトルA1−A5に沿った送受信のための4つのマルチライン受信の使用を例示する。第1の追跡パルスT1は、プッシュパルスベクトル44近くに送信され、4つの受信ライン位置A1−1乃至A1−4に超音波を当てて、4つのマルチラインAラインが、隣接する横方向の領域A1からの応答で受信される。4本のマルチラインが、送信された追跡パルスに対する中心に合わせられるとき、2つのAラインからのエコーは、中心の左側がA1−1及びA1−2により、中心の右側がA1−3及びA1−4により示されるように、追跡パルスビームセンターの中心の両側で受信される。好ましい実施例において、Aラインは、互いに0.5mm間隔で配置される。剪断波は1―10メートル/秒の速度で一般に動き、結果的に、追跡パルスは、時間的にインタリーブされた態様で領域A1−A5に繰り返し送信され、プッシュパルス間の時間間隔(斯様な間隔があるとき)の間、及び最後のプッシュパルスの後20ミリ秒間、Aラインの位置からAラインのサンプルが受信され、最後のプッシュパルスの後、剪断波は1センチメートルのA1−A5のサンプリング窓から伝搬された。剪断波が約100Hz〜約1000Hzの範囲の周波数成分を持つことができるので、サンプリング定理によると、各Aラインは2kHzのサンプリングレートを持つべきである。これは、各マルチラインAライン上の各サンプリングポイントの55個のAラインのサンプリングのセット(アンサンブル)に結果としてなる。
【0018】
図5の例において、5つの追跡パルス、T―Tは、波が進むにつれて剪断波変位効果をサンプリングするために、プッシュパルスベクトル44に隣接する連続したサンプリング窓A1−A5上に送信される。典型的サンプリングパルスは、検討される深度を透過するのに適している7―8MHzのような周波数で、短いパルス、通常わずか1又は2サイクルである。各追跡パルスは、その隣接するパルスから2mmだけオフセットされる。結果的に1センチメートルの全体の距離上に4つのマルチラインを持つ0.5mm間隔の間隔で置かれる20本のAラインがある。サンプリング窓を問い合わせる様々なやり方がある。一つは、剪断波が検出されるまで領域A1だけをサンプリングし、次に領域A2をサンプリング開始し、次に領域A3をサンプリング開始する等である。もう一つは、上述のように領域内のサンプリングを時間的にインタリーブすることであり、連続して追跡パルスT―Tでサンプリングし、その後シーケンスを繰り返す。後者のアプローチでは、20個の追跡Aラインの位置を持つ5つのサンプリング窓が、同時に剪断波効果を追跡できる。剪断波が最も近いA1サンプリング窓を通過した後、その後、隣接する窓を通り、その窓のサンプリングは終了でき、サンプリング時間は、剪断波がまだサンプリング窓を伝播していて残っている当該サンプリング窓に専念できる。剪断波が1cmのサンプリング領域から拡がって出るまで、サンプリングは続き、その時間までには、剪断波は検出可能なレベルより下に通常減衰する。剪断波には、平均して10ミリ秒の緩和時間を持つ。
【0019】
結果が、1cmのサンプリング領域間での時間、従って速度の連続測定をするために使用できるように、追跡パルスが時間的にインタリーブされるとき、追跡Aラインの位置のサンプリング時間が、共通の時間ベースと関係することが必要である。例えば、サンプリング窓A2に対するサンプリングパルスは、窓A1に対する対応するサンプリングパルスの後、50マイクロ秒まで発生しないので、50マイクロ秒の時間オフセットが、2つの隣接する窓のサンプリング時間の間に存在する。それぞれの窓の変位のピーク時間を比較するとき、この時間差は考慮されなければならず、フルの1センチメートルのサンプリング窓間の蓄積された態様で考慮されなければならない。各サンプリングベクトルのサンプリング時間を共通の時間基準で参照することは、オフセットのサンプリング時間の課題を解決できる。
【0020】
プッシュパルスが組織を変位させた所のベクトルから、剪断波が、外へ放射状に放射することは理解されるだろう。これは、剪断波が組織を通る2D画像平面のプッシュパルスベクトルの両側で追跡できることを意味する。図5の例において、プッシュパルスベクトル44の右側へ追跡される剪断波が示されているが、ベクトルの左側へ剪断波が拡がって追跡されていてもよい。剪断波は、プッシュパルスベクトルの両側の追跡パルスを時間インターリービングにより同時にプッシュパルスベクトルの両側で追跡できるが、プッシュパルスの両側のフルのセンチメートル領域をサンプリングできなくても、サンプリングライン密度、ラインサンプリング周波数(PRF)、剪断波追跡距離又はこれらの幾つかの組み合わせを犠牲にすることはない。
【0021】
対象の診断領域(ROI)が一般に幅1センチメートルより大きいので、図5の手順は画像フィールド間の異なる横方向の位置で送信されるプッシュパルスで繰り返される。これにより、画像フィールドは幅1cmの複数の領域で問い合わせられ、これら領域の結果は、十分なROIの画像を提示するために互いに隣接して表示される。好適な実行において、5cmの開口を持つPhilips Healthcare社のL12―5プローブが用いられる。幅4cmの画像フィールドが4つの隣接領域で又は1cmの重なり合う領域で問い合わせられ、これは並んで示されるか、完全に、又は部分的にディスプレイ上に重ねられている。
【0022】
図6は、図5のA1―3及びA1―4のような2本の隣接するAライン上の2つの横方向に隣接するポイントに対する一連の変位値を例示する。曲線100は、AラインのA1―3上のポイントを通る剪断波の通路により生じる時間経過による変位を表わし、曲線120は、AラインのA1―4の隣接ポイントでの変位を表わす。組織変位値のポイント102―118は、深度ポイントでの時間経過による局所的変位値を生じるために、時間とともにA1―3上のサンプリングポイント深度周辺で得られるr.f.データ(例えば、深度の10―30のr.f.サンプル)の局所的相互相関から計算される。時間の関数としてプロットされるとき、連続した時間(y軸)で検出される変位値のポイント102―118が、第1の変位曲線100を形成するために連結される。第1のAライン上のポイントの右側に離間する第2のAラインのA―1―4上のポイントで、局所的相互相関により作られる変位値の連続122―136は、第2の変位曲線120を形成するために連結できる。剪断波がこの例では左から右に進むので、最も右のAラインに対する第2の曲線120は第1の変位曲線100の(時間的に)右側へ移される。1つのポイントから次のポイントへの波面の通路の正確な時間基準は、この例では200及び220で示される各変位曲線の検出ピーク又は変曲点により測定される。様々な技術が、曲線ピークを見つけるために使用できる。好ましい実施例において、各曲線の変位値は、完全な変位曲線100、120及び曲線ピークを形成するために曲線を値に適合させることにより処理される。他の技術は、ピークを見つけるために検出ポイント間に付加的なポイントを補間することである。更に他の技術は、ピークの両側の曲線の傾斜を決定し、傾斜のラインの交差からピークを決定することである。更に別のアプローチは、曲線データの相互相関である。連続したAラインの位置の剪断波変位のピークが波形ピーク検出器28により見つけられるとき、曲線上のポイントの検出に関する発生の時間が注記される。サンプリング時間オフセットを考慮しながら、これらの時間の違いΔt及びAライン間の間隔(例えば、0.5mm)は、このとき、2つのAラインの位置間を進むときの剪断波の速度を決定するために、波面速度検出器30により使用できる。全体のROIが各Aラインのベクトル上の各サンプルポイントに対して決定されるピークの発生の時間及び変位曲線をこの態様で問い合わせられた後、剪断波移動速度は、対象の全体の領域間で逐次計算できる。速度値のこの2次元マトリクスは、速度表示マップを形成するために、色分けされるか又はディスプレイ変化でコード化される。速度表示マップは、ディスプレイ36に示され、好ましくは対象の領域のBモード画像と空間的に揃えられて重畳される。
【0023】
上記例において、剪断波は、対象の領域を通って水平方向に進みながら、検出され測定された。しかしながら、多くの病変は、丸くなっているか、又は2D画像の2次元の対象物として現れる。円形病変の境界を正確に位置決めするために、病変周辺で全360°の半径方向から病変に剪断波を向けることが、理想的に望ましい。方向経路の1つのセットに沿って剪断波を方向づけて、ROIを通る他の方向経路を横断する剪断波を採る測定と結果を組み合わせることは、病変及び病変の境界のより正確且つ信頼性が高い画像を作成できる。これを行う一つのやり方は、図7a乃至図7cに例示されるような画像フィールド間のシーケンス及びプッシュパルスベクトルをディザ処理することである。これらの図は、固定された幅5cmの対象の領域に関係する一連のプッシュパルスを示す。プッシュパルスは、異なって方向づけられた剪断波で対象の領域に問い合わせるために、異なって配列されて、空間的にインタリーブされ、空間的にディザ処理される。加えて、時間的及び空間的インタリーブは、ボディ内の所望の熱限界を超える画像フィールドの任意の特定のポイントでのエネルギーの増大を低減させる。図7aにおいて、スキャンは、画像フィールドの浅い深度から深い深度へ配列される、4つのプッシュパルス、1―4の画像フィールドの中央(2.5cmのポイント)のプッシュパルスベクトルPで始まる。上述されたように、これら4つのプッシュパルスは、矢印301及び302により示されるように、わずかに下方方向に拡がるように傾けられた複合剪断波面を作る。次のプッシュパルスベクトル、Pは、画像フィールド左側(0.5cmのポイント)に送信され、以前のプッシュパルスの左へ良好に移される。連続したプッシュパルスベクトルは互いに隣接しているのではなく、広く空間的に離隔されているので、2つのプッシュパルスベクトルの熱効果は、これらが任意のあるポイントで累積できないように、離隔されている。同じように、第3のプッシュパルスベクトルPは、画像フィールドのはるかに右側(4.5cmのポイント)に位置され、次のプッシュパルスベクトルPは、フィールド中心の左側(1.5cmのポイント)に位置される等である。9つのプッシュパルスベクトルは、図7aのこの空間的に分離された形式で送信される。
【0024】
ベクトルのパルスのシーケンスが変化することも見られる。ベクトルP―Pは、最も浅い深度で始まり、最も深い深度で終わる一連のプッシュパルス(1―4)を使用する一方、ベクトルP−Pは最も深い深度から最も浅い深度までの一連のプッシュパルス(4−1)を使用する。これは、結果的に、画像フィールド間のベクトルからベクトルまでの一連のプッシュパルスの交番となる。
【0025】
図7bのパルスシーケンスは、図7aのパルスシーケンスをフォローして、画像フィールドの左側(0.5cmのポイント)で、プッシュパルスベクトルPで開始する。このプッシュパルスベクトルは、図7aの画像フィールドの中心の右側にある先行するベクトルPから良好にオフセットされている。図7bのベクトルPは、図7aのその空間的に対応するベクトルP2からの逆パルスシーケンスを持つことが見える。図7bのベクトルPのシーケンスが深いから浅いであるのに対し、図7aのベクトルPに対するシーケンスは浅いから深いであった。これは図7bのベクトルPからの剪断波がわずか上方へ進む(矢印304及び306を参照)のに対し、図7aのベクトルPからの剪断波がわずか下方へ進む(矢印301及び302を参照)からである。加えて、図7bのベクトルPは、画像フィールドの0.5cmのポイントの左へ僅かにシフトされるのに対し、図7aのベクトルP(及び図7aの全ての他のベクトル)は、フィールドの0.5cmのポイントで位置合わせされる。このシフトは、画像フィールド間でなされ、これは、センチメートルマーカーで位置合わせされるブラケット310の5つのベクトルの配列を、センチメートルマーカーの左へ全てがシフトされたように見えるブラケット312の5つのベクトルと比較することによりわかる。これらの違いの組合せは、更に、画像の特定のポイントでのエネルギーの累積を少なくし、図7aから図7bまで異なる伝播経路に沿って剪断波を導くこともわかる。前述のように、連続して送信されるプッシュパルスベクトルは、広く離隔され、プッシュパルスのシーケンスは、画像フィールド間でベクトルからベクトルまで交番する。所望ならば、プッシュパルスの焦点は、ベクトル間で変化することもできる。
【0026】
送信変化のこのシーケンスは、図7cに続いて見える。9つのプッシュパルスベクトルのこのシーケンスにおいて、プッシュパルスベクトルがセンチメートルマーカーの右側へシフトされることが見え、これは、ブラケット314の下のベクトルをブラケット310及び312の下のベクトルと比較することによりわかる。パルスシーケンス並びに空間的シフト及び分離の斯様な組合せの使用により、加熱効果が最小化され、異なって方向づけられた剪断波からの速度測定が、より信頼性が高い弾力性定量化を作るための平均化等により合成できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
剪断波を生成するために予め定められたベクトルに沿ってプッシュパルスを送信し、プッシュパルスベクトルに隣接する追跡ラインに沿って追跡パルスを送信し、追跡ラインに沿ったポイントからエコー信号を受信する超音波アレイプローブと、時間的にインタリーブされたシーケンスで隣接する追跡ラインに沿って、集束された追跡パルス及びエコーを送信及び受信するため前記超音波アレイプローブを制御する前記超音波アレイプローブに結合されたビーム形成器と、追跡ラインエコーデータを格納するためのAラインメモリと、追跡ライン位置を通過する剪断波による動きを検出するため追跡ラインエコーデータに応答する動き検出器と、追跡ライン位置を通過する剪断波の速度を測定する速度検出器と、剪断波測定の結果を表示するためのディスプレイとを有する、剪断波分析のための超音波画像診断システム。
【請求項2】
前記動き検出器が剪断波により生じる組織変位を検出する、請求項1に記載の超音波画像診断システム。
【請求項3】
前記動き検出器は、更に、追跡ラインエコーデータ相互相関器及び変位ピーク検出器を有する、請求項2に記載の超音波画像診断システム。
【請求項4】
前記速度検出器は、2つの変位ピークの発生の時間を比較することにより速度を決定する、請求項3に記載の超音波画像診断システム。
【請求項5】
前記ディスプレイが剪断波速度値の2次元の画像を表示する、請求項1に記載の超音波画像診断システム。
【請求項6】
前記剪断波速度値が解剖学的画像において色分けされる、請求項5に記載の超音波画像診断システム。
【請求項7】
前記ビーム形成器は、更に、単一の追跡パルス送信事象に応じて、複数の追跡ライン位置に沿ったエコー信号を検出するマルチラインビーム形成器を有する、請求項1に記載の超音波画像診断システム。
【請求項8】
前記動き検出器が追跡ライン位置の各々に沿って複数のサンプルポイントでピークの組織変位の時間を検出する、請求項1に記載の超音波画像診断システム。
【請求項9】
前記動き検出器が追跡ライン位置から得られるエコーデータの局所的相互相関により変位値を検出する、請求項8に記載の超音波画像診断システム。
【請求項10】
前記動き検出器が複数の変位値に対する曲線適合によりピークの組織変位の時間を検出する、請求項9に記載の超音波画像診断システム。
【請求項11】
前記動き検出器が複数の変位値を補間することによりピークの組織変位の時間を検出する、請求項9に記載の超音波画像診断システム。
【請求項12】
プッシュパルスベクトルに沿ってプッシュパルスを送信するステップと、プッシュパルスベクトルに隣接する複数の追跡ラインに沿った、複数の集束された追跡パルスであって、時間的にインタリーブされた態様で各追跡ラインに沿って複数回送信される当該追跡パルスを送信するステップと、追跡パルスの送信に応じて集束されたエコー信号を受信するステップと、対象の領域内の2次元又は3次元の複数のポイントで剪断波速度値を決定するようにエコー信号を処理するステップと、剪断波速度値の2次元又は3次元の画像を表示するステップとを有する、剪断波を測定する超音波画像診断システムの動作方法。
【請求項13】
集束されたエコー信号を受信するステップが、更に、単一の追跡パルス送信事象に応じて、複数の追跡ラインに沿って集束されたエコー信号を受信するステップを有する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
処理するステップが、更に、剪断波から生じる組織動きを決定するようにエコー信号を処理するステップを有する、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
処理するステップが、更に、対象の領域のポイントでの組織変位を決定するようにエコー信号を処理するステップを有する、請求項14に記載の方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【公表番号】特表2013−512026(P2013−512026A)
【公表日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−540517(P2012−540517)
【出願日】平成22年11月15日(2010.11.15)
【国際出願番号】PCT/IB2010/055179
【国際公開番号】WO2011/064688
【国際公開日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】