説明

照光装置および前記照光装置を使用した入力装置

【課題】 光源から発せられた光を操作部に与える照光装置を最少の部品数で薄型に構成できるようにする。
【解決手段】 反射シート4に導光シート3が重ねられて照光装置30が構成されている。導光シート3には、操作部の照光指示部に対向する乱反射部が形成されている。反射シート4の表面4aには、それぞれの乱反射部に対向する反射塗膜が形成されている。反射シート4には、スペーサ層44を介して光源8が固定され、前記表面4aに、光源8に通電するための配線層42gが形成されている。照光装置30を2枚のシートで薄型に構成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作部に設けられた照光指示部に照明光を与える照光装置および前記照光装置を使用した入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータ用のキーボード装置、携帯機器やその他の電子機器、遠隔操作装置、自動車の操作部などに、押圧操作などを行う複数の入力装置と、この入力装置に照明光を与える照光装置とが設けられている。
【0003】
特許文献1には、照光装置を備えたキーボード装置が開示されている。このキーボード装置は、キートップに対向する導光部材と、導光部材の裏側に配置された反射シートとを有している。光源であるLEDはFPCに支持されて、導光部材の端面に対向している。
【0004】
特許文献2に記載されたキースイッチ装置は、導光機能を有するバックプレートがキートップに対向し、バックプレートの裏側に反射シートが配置され、さらにその裏側にLEDシートが設けられている。LEDがLEDシートに実装されており、反射シートに形成された孔からLEDが突出して、バックプレートに形成された孔の内部に入り込んでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−267203号公報
【特許文献2】特開2010−86907号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1と特許文献2に記載されたものは、いずれもキートップに光を与える導光部材の裏側に反射シートが設けられ、さらに光源が実装されたFPCやLEDシートが、前記導光部材や反射シートとは別個に設けられている。そのため、部品点数が多くなる欠点がある。または、小型化や薄型化にも支障がある。
【0007】
特許文献1に記載されたキーボード装置は、光源を実装したFPCが、導光部材の端面よりも外側に配置されるので、FPCの支持構造が複雑になる。
【0008】
特許文献2に記載されたキースイッチ装置は、反射シートにLEDを突出させる孔が形成され、バックシートにもLEDが入り込む孔が形成されているため、構造が複雑である。また反射シートの孔をLEDの実装位置に位置合わせすることも必要であるので、組立作業も煩雑である。
【0009】
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、最少の部品点数で、照光指示部に効果的に照明光を与えることができる照光装置および前記照光装置を使用した入力装置を提供することを目的としている。
【0010】
また本発明は、照光装置を薄型でユニット化して、入力装置に実装することが可能な照光装置および前記照光装置を使用した入力装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、導光層とその裏側に配置された反射層とを有し、前記導光層に、内部を伝わる光を表面から出射させる乱反射部が形成され、前記反射層の表面に反射面が形成された照光装置において、
前記反射層の表面に、前記導光層の入力面に対向する光源が固定され、前記反射層の表面に、前記光源に電力を供給する配線層が形成されていることを特徴とするものである。
【0012】
本発明の照光装置は、反射層に光源が固定され且つ配線層が形成されているため、光源を支持して通電するFPCなどの部品が不要になり、構造が簡単で薄型化が可能になる。
【0013】
本発明は、前記導光層が透光性の合成樹脂で形成された導光シートであり、前記反射層が透光性の合成樹脂で形成された反射シートである。
【0014】
上記構成では、導光シートと反射シートを2枚積層したものを、照光装置の薄型のユニットとして完成することができる。この薄型のユニットを入力装置に組み込むことで、入力装置の照光指示部への照光が可能になる。
【0015】
本発明の照光装置は、例えば、前記反射面が反射塗膜である。
本発明は、前記導光層の複数箇所に前記乱反射部が形成されており、前記反射塗膜が、それぞれの前記乱反射部に対向する場所に部分的に形成されているものである。
【0016】
反射塗膜を、乱反射部と対向する場所に部分的に形成することで、反射塗膜の形成面積を小さくでき、低コストで製造することが可能になる。
【0017】
本発明は、前記配線層の上に前記乱反射部が位置しており、前記配線層の上に前記反射塗膜が形成されているものとして構成できる。あるいは、前記配線層が絶縁層で覆われ、前記絶縁層の上に前記反射塗膜が形成されているものとして構成できる。
【0018】
上記構成により、配線層の引回し領域の上に乱反射部を配置することができ、反射層の面積を有効に利用することができる。
【0019】
また、本発明は、前記反射層の表面にスペーサ層が設けられ、このスペーサ層の上に前記光源が固定されて、この光源が前記導光層の入力面に対向しているものが好ましい。
【0020】
上記のスペーサ層を設けることで、導光層を薄型に形成した場合にも、光源から発せられた光を導光層の端面などの入力面から効果的に入射させることが可能になる。
【0021】
また、本発明は、前記反射層に引き出し片が一体に形成され、この引き出し片の先部がコネクタ部であるものとして構成できる。
【0022】
反射層にコネクタ部が一体に形成されていると、入力装置のプラグに接続するためのフレキシブルケーブルなどの配線部材を別個に設けることが不要である。
【0023】
本発明の入力装置は、照光指示部を有する複数の操作部と、操作部が表側から操作されたときに電気信号を変化させる動作部と、前記操作部の裏側に設けられた前記照光装置とを有しており、乱反射部で反射された光が前記照光指示部に与えられることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0024】
本発明の照光装置は、光源と配線層を反射層の表面に配置することで、層の数を最少にでき、部品点数の削減と薄型化を実現できる。
【0025】
また、配線層である配線シートと反射層である反射シートを重ねることで、薄型の照光ユニットを完成でき、この薄型の照光ユニットを入力装置に組み込むことによって、入力装置の照光指示部を照光することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の形態の入力装置の一部を示す断面図、
【図2】本発明の実施の形態の入力装置の操作部であるキートップの配置を示す平面図、
【図3】本発明の実施の形態の照光装置を構成する導光層の平面図、
【図4】本発明の実施の形態の照光装置を構成する反射層の平面図、
【図5】反射シートと導光シートとが重ねられた照光装置の構造を、図4のV−V線で示す位置で切断した部分断面図、
【図6】反射シートと導光シートとが重ねられた照光装置の構造を、図4のVI−VI線で示す位置で切断した部分断面図、
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明の実施の形態の入力装置1は、ブック型またはラップトップ型あるいはディスクトップ型のパーソナルコンピュータなどに装備されるキーボード装置である。
【0028】
図1に示すように、入力装置1は、シャーシ2を有している。シャーシ2は、パーソナルコンピュータの本体ケースの一部である底板、または前記底板の上に設置される金属板で構成されている。
【0029】
図1に示すように、シャーシ2の上に照光装置30が設けられている。照光装置30は、導光層である導光シート3と、導光シート3とシャーシ2との間に設けられた反射シート4とを有している。導光シート3は、ポリカーボネートなどの透光性の合成樹脂で形成されたフィルムである。導光シート3と反射シート4は、キートップ15と対向する面が表面であり、その逆側の面が裏面である。図4に示すように、反射シート4の表面4aには、複数の光源8が固定されている。光源8は発光ダイオードである。
【0030】
本明細書において、透光性とは、全光線透過率が90%以上のいわゆる透明であることが好ましいが、全光線透過率がそれよりも低くても内部で光を伝搬する機能を有するものであればいわゆる半透明であってもよい。例えば、全光線透過率は40%以上であればよい。
【0031】
図1に示すように、照光装置30の上にメンブレン積層体20が設置されている。メンブレン積層体20は、表側基材21と裏側基材22、および表側基材21と裏側基材22の間に設けられたスペーサ23を有している。表側基材21は、透光性で且つ可撓性であり、PETなどの樹脂フィルムで形成されている。裏側基材22は透光性である。裏側基材22は可撓性である必要はないが、この実施の形態では、表側基材21と同じPETフィルムで形成されて、メンブレン積層体20が薄く構成されている。
【0032】
スペーサ23は、表側基材21と裏側基材22と同じPETフィルムで形成されている。ただし、スペーサ23は、表側基材21の裏面または裏側基材22の表面に印刷された有機絶縁層などであってもよい。
【0033】
図1に示すように、メンブレン積層体20の上に支持板5が設けられている。支持板5は金属板で形成されており、一対の第1の支持片6aと一対の第2の支持片6bが上向きに折り曲げられている。
【0034】
図2に示すように、入力装置1に、複数の押圧操作部10が配列して設けられている。図1は図2のI−I線の断面図である。図1に示すように、それぞれの押圧操作部10は、キートップ15と、キートップ15を支持板5上で昇降自在に支持する支持機構とで構成されている。支持機構は、第1の可動支持部材16と第2の可動支持部材17とを有している。
【0035】
第1の可動支持部材16は、その一端16aが支持板5に折り曲げられた第1の支持片6aに回動自在に支持され、他端16bがキートップ15の下部に回動自在で且つ図1の図示左右方向へスライド自在に支持されている。第2の可動支持部材17は、一端17aがキートップ15の下部に回動自在に支持され、他端17bが支持板5に折り曲げられた第2の支持片6bに回動自在で且つ図示左右方向へスライド自在に支持されている。第1の可動支持部材16と第2の可動支持部材17は、その中央部どうしが回動自在に連結されており、第1の可動支持部材16と第2の可動支持部材17とでX型の支持リンクが構成されている。
【0036】
図1に示すように、それぞれの押圧操作部10では、メンブレン積層体20の表側基材21の表面とキートップ15との間に弾性部材18が設けられている。弾性部材18は合成ゴムで形成されており、弾性部材18によってそれぞれのキートップ15がメンブレン積層体20から離れるように上向きに付勢されている。弾性部材18の下側の内部は空洞であり、この空洞内に下向きの押圧凸部18aが一体に形成されている。
【0037】
図1に示すように、それぞれの押圧操作部10では、メンブレン積層体20に、前記押圧凸部18aと対向する動作部25が設けられている。動作部25では、スペーサ23に円形空間23aが形成されている。円形空間23aの内部では、裏側基材22の表面に固定電極が設けられ、表側基材21の裏面に可動電極が形成されている。固定電極と可動電極は、カーボンを含む導電層、または、銀や銅などの低抵抗の金属材を含む導電層である。
【0038】
キートップ15が押されると、メンブレン積層体20の動作部25において、弾性部材18の押圧凸部18aによって表側基材21の一部が押され、表側基材21に設けられた可動電極が裏側基材22に設けられた固定電極と接触し、電気信号がONに切り替えられる。
【0039】
なお、可動電極と固定電極が、互いに抵抗値が相違する抵抗体で形成されており、キートップの押圧力を変化させると、可動電極と固定電極との接触面積が変化し、抵抗値が変化するものであってもよい。
【0040】
図1に示すキートップ15は、透光性の合成樹脂材料によって形成されている。キートップ15の前面15sには、白色の下地層とその上を覆う黒色または濃緑色などの表面層が形成されている。下地層と表面層は塗装やメッキなどで形成されている。
【0041】
図2に示すように、キートップ15の前面15sの一部に照光指示部31が設けられており、照光指示部31では、表面層の一部がレーザ加工などで除去されて文字や記号の表示部が形成されている。図2に示すように、それぞれのキートップ15ごとに、照光指示部31の形成位置およびその表示内容が相違している。
【0042】
図2に示すように、照光装置30を構成する導光シート3は、その裏面の複数箇所に乱反射部35が形成されている。それぞれの乱反射部35は、複数のキートップ15に形成された照光指示部31の下側に対向している。
【0043】
図2に示す複数のキートップ15のひとつであるキートップ15aは、照光指示部31に文字および記号を示す3個の表示部が形成されている。図3に示すように、その下に対向している乱反射部35aは、3つの円形領域36に区分されており、円形領域36が3個の表示部のそれぞれに対向している。図2に示すキートップ15bの照光指示部31には3つの円形領域36が形成されている。図3に示すように、このキートップ15bの下に位置する乱反射部35bには、3つの円形領域36が形成されており、それぞれの円形領域36が、キートップ15bの照光指示部31のそれぞれの表示部に対向している。
【0044】
導光シート3の裏面では、円形領域36の内側に複数の細かな凹部37が形成されている。凹部37は、連続する直線または間欠的な線またはドットなどであり、導光シート3の裏面に乱反射機能を発揮できるように微細に形成されている。凹部37は、例えばレーザ加工などで形成される。なお、円形領域36とは複数の凹部37が収められる領域が円形であることを意味しているだけであり、円形領域36の輪郭に、凹部や凸部さらには印刷などが形成されているものではない。
【0045】
図3に示すように、導光シート3の図示下側に向けられた縁部30a,30bに、複数の四角形の凹部38が形成されている。反射シート4の表面4aに実装された光源8が、前記凹部38の内部に位置し、入力面である凹部38の内端部38aに対向している。
【0046】
図4に示すように、反射シート4の表面4aすなわち導光シート3の裏面に対向する表面4aに、複数の反射塗膜41が設けられている。この反射塗膜41が設けられた部分が反射面として機能している。反射塗膜41は白色や金属色などの光の反射機能の高い色相で形成されている。この反射塗膜41は、スクリーン印刷などで形成されている。
【0047】
反射塗膜41は、その上に位置する導光シート3に形成されたそれぞれの乱反射部35に個別に対向できる形状に形成されている。複数の反射塗膜41のうちの反射塗膜41a,41bは三角形であり、図3に示す乱反射部35a,35bの下に対向している。反射塗膜41a,41bは、乱反射部35a,35bのそれぞれを構成する3つの円形領域36に対向できる面積を有している。図4に示す反射塗膜41cは長円形状であり、図3に示す乱反射部35cの下に対向して、乱反射部35cを構成する2つの円形領域36に対向できる面積を有している。図4に示す反射塗膜41dは長方形であり、図3に示す乱反射部35dの下に対向して、乱反射部35dを構成する6つの円形領域36に対向できる面積を有している。
【0048】
光源8は、反射シート4の図示下側に向く縁部40a,40bの内側に固定されている。また、反射シート4の縁部40a,40bの内側の所定幅の範囲に配線層42が形成されている。この配線層42は、銀ペーストなどの低抵抗体のフィラーを含むインクなどの樹脂で形成されている。配線層42はスクリーン印刷などで形成されている。
【0049】
図4に示すように、配線層42は、接地層42gと複数の電力層42a,42b,42c,42d,42e,・・・とを有している。接地層42gは、複数の光源8の全ての接地側端子に接続されている。電力層42aは、図4の図示右端に位置する光源8の電力供給側端子に接続されている。同様に電力層42b,42c,42d,42e,・・・は、図4の右側から2番目以後のそれぞれの光源8の電力供給側端子に接続されている。光源8の各電極は、配線層42に電気的に接続されている。電気的な接続手段は、半田付け、低温半田付け、導電性接着剤、金属クリップなどである。
【0050】
図5と図6は、反射シート4と導光シート3とが積層されたものを、図4においてV−V線ならびにVI−VI線で示す位置で切断した断面図である。この断面図に示すように、それぞれの配線層42は、有機絶縁層などの絶縁層43で覆われている。図5に示すように、反射シート4の表面4aには、スペーサ層44が形成されており、それぞれの光源8がスペーサ層44の上に設置されている。導光シート3の一部が前記絶縁層43の上に重ねられ、あるいは反射シート4の表面4aに形成された他の層の上に重ねられると、導光シート3の入力面である内端面38aが反射シート4の表面4aからやや離れる。しかし、光源8がスペーサ層44の上に設置されていると、光源8から発せられる光が入力面である内端面38aから効率良く入射できる高さに設定される。
【0051】
図4に示すように、配線層42の引回し領域と重複する位置にいくつかの反射塗膜41a,41e,41f,41gが形成されている。図6に示すように、これら反射塗膜41a,41e,41f,41gは、配線層42を覆う絶縁層43のさらにその表面に印刷されている。反射塗膜41a,41e,41f,41gの上には、図3に示す導光シート3の乱反射部35a,35e,35f,35gが位置し、これら乱反射部35a,35e,35f,35gの上には、図2に示すキートップ15a,15e,15f,15gの照光指示部31a,31e,31f,31gが対向している。
【0052】
上記のように、配線層42の表面に絶縁層43を介して反射塗膜41a,41e,41f,41gを印刷で形成することにより、その上に乱反射部と照光指示部を配置できる。すなわち配線層42の引回し領域の上に照光指示部を有する操作部を配置することができ、配線層42の引回しのためのスペースを余分に設けることが不要になる。
【0053】
図4に示すように、反射シート4には、図示下側へ突出する引き出し片45が一体に形成されている。引き出し片45は、図3に示す導光シート3の図示下側に向く縁部30bよりも突出している。この引き出し片45には、前記接地層42gやそれぞれの電力層42a,42b,42c,42d,・・・に個別に導通する引き出し層42h,42iが形成されている。そして、引き出し片45の先端にコネクタ片45aが一体に形成され、このコネクタ片45aに、前記引き出し層42h,42iに導通するランド部が形成されている。
【0054】
この照光装置30は、図5と図6に示すように、光源8が固定された反射シート4と導光シート3とが重ねられて部分的に接合されたものを、照光装置30の薄型ユニットとして取り扱うことができる。照光装置30の薄型のユニットは2枚のシートで構成されているため、最少の部品数で構成でき、且つ薄型に構成できる。この薄型ユニットをキーボード装置などの入力装置1に組み込み、前記コネクタ片45aを入力装置1に設けられたプラグに差し込むだけで、入力装置1に簡単に組み込むことができる。
【0055】
入力装置1の照明が必要なときは、配線層42から光源8に通電され、光源8が発光する。光源8から発せられた光は、導光シート3の内端部38aからシート内に入射する。導光シート3の内部を伝搬する照明光は、乱反射部35の凹部37によって乱反射され、反射された光の一部が、導光シート3の表面を透過して上方に放射される。導光シート3を出た光は、メンブレン積層体20および支持板5の開口部などを通過して、キートップ15の照光指示部31に与えられ、照光指示部31の文字や記号が明るく照らされる。
【0056】
なお、導光シート3とキートップ15の間のいずれかの層に、乱反射部35で乱反射されて上方に放射される光の範囲を照光指示部31の範囲に限定するための絞り穴を有する遮蔽シートなどが設けられていてもよい。また、導光シート3に穴が開口し、光源8がこの穴の内部に位置して、光が穴の内周端面から導光シート3に入射してもよい。
【0057】
本発明の入力装置は、前記実施の形態のようなキーボード装置に限られず、携帯用機器などの各種電子機器の操作装置、遠隔操作装置、自動車に搭載された操作装置であってもよい。これら操作装置では、押圧操作部にキートップが設けられるではなく、通常の押釦や、金属が反転して表側基材21を押圧するドーム型の押圧部が設けられる。
【符号の説明】
【0058】
1 入力装置
2 シャーシ
3 導光層(導光シート)
5 支持板
6a 第1の支持片
6b 第2の支持片
8 光源
10 押圧操作部
15 キートップ
16 第1の可動支持部材
17 第2の可動支持部材
18 弾性部材
20 メンブレン積層体
25 動作部
30 照光装置
31 照光指示部
35 乱反射部
36 円形領域
37 凹部
41 反射塗膜
42 配線層
45 引き出し片
45a コネクタ片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導光層とその裏側に配置された反射層とを有し、前記導光層に、内部を伝わる光を表面から出射させる乱反射部が形成され、前記反射層の表面に反射面が形成された照光装置において、
前記反射層の表面に、前記導光層の入力面に対向する光源が固定され、前記反射層の表面に、前記光源に電力を供給する配線層が形成されていることを特徴とする照光装置。
【請求項2】
前記導光層が透光性の合成樹脂で形成された導光シートであり、前記反射層が透光性の合成樹脂で形成された反射シートである請求項1記載の照光装置。
【請求項3】
前記反射面が反射塗膜である請求項1または2記載の照光装置。
【請求項4】
前記導光層の複数箇所に前記乱反射部が形成されており、前記反射塗膜が、それぞれの前記乱反射部に対向する場所に部分的に形成されている請求項3記載の照光装置。
【請求項5】
前記配線層の上に前記乱反射部が位置しており、前記配線層の上に前記反射塗膜が形成されている請求項4記載の照光装置。
【請求項6】
前記配線層が絶縁層で覆われ、前記絶縁層の上に前記反射塗膜が形成されている請求項5記載の照光装置。
【請求項7】
前記反射層の表面にスペーサ層が設けられ、このスペーサ層の上に前記光源が固定されて、この光源が前記導光層の入力面に対向している請求項1ないし6のいずれかに記載の照光装置。
【請求項8】
前記反射層に引き出し片が一体に形成され、この引き出し片の先部がコネクタ部である請求項1ないし7のいずれかに記載の照光装置。
【請求項9】
照光指示部を有する複数の操作部と、操作部が表側から操作されたときに電気信号を変化させる動作部と、前記操作部の裏側に設けられた請求項1ないし8のいずれかに記載の照光装置とを有しており、乱反射部で反射された光が前記照光指示部に与えられることを特徴とする入力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−212549(P2012−212549A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−77463(P2011−77463)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】