説明

照明光通信システム

【課題】 一つの送信源(光源は複数でもよい)から複数の受信器に対し、それぞれの受
信器に個別の情報を送信する照明光通信システムを提供する。
【解決手段】 送信器から発信される送信情報101は、伝達したい情報である情報信号103
と、該情報信号を送信したい受信器を特定する制御信号102と、該情報信号に続く終了信
号104からなり、送信器は該制御信号102、該情報信号103、終了信号104の順に送信し、
受信器は複数ある受信器に対し予め個別にID番号を付与しておき、該送信器から送られて
くる該制御信号102が該ID番号と符合した場合のみ、該情報信号103を判読し再生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明光を利用して信号を伝送する照明光通信システムに関し、特に複数の受信
器に対し異なる情報をそれぞれ個別に送信する場合にも対応できるものである。
【背景技術】
【0002】
可視光LEDを用いた照明装置の普及に伴い、この照明光を媒体として信号を伝送する照明
光通信も注目されている。
【0003】
第12図に旧来の照明光通信システムの概念を示す。
送信したい情報である情報信号は情報信号発生部3にて照明光通信に適した信号(電気信号
)として表され、送信部6へ送られる。該送信部6では、光源であるLED(図示せず)の電力線
に該情報信号を乗せLEDを発光させることで、情報を照明光7を媒体として送信することが
できる。
【0004】
一方受信側では、該照明光7を該受信部9のフォトダイオードなどの受光素子(図示せず)で
受け、光信号を電気信号(情報信号)に変換し、該再生/出力部11へ伝送する。再生/出力部
11では、送られてきた該情報を再生し出力する。
【0005】
以上述べたように旧来の照明光通信システムでは、発信したい情報を照明光を媒体として
送信器19から送信し、この照明光を送信器20で受信し、例えば音声や画像などの送信され
た情報を再生し出力する仕組みとなっている。
【0006】
ここで、一台の該送信器19では複数ある該受信器20に対し情報を一律に発信するため、該
送信器20の個々に情報を送信することはできない。
この対策として全ての該受信器20分の情報をシリーズに送信することも考えられるが、該
送信器20では、情報の選択をすることができず全ての情報を再生し出力するので、利用者
にとって不要な情報が多量送られてくる不便さに加え、自分宛の情報と他宛の情報の区別
が明確でないという不便さもある。
【0007】
また、複数の該受信器20にそれぞれに対応する複数の該送信器19を準備した場合、近接す
る照明光同士が混信を起こし正常な通信ができない懸念があるうえ、複数の該送信器19そ
れぞれに制御システム(図示せず)が必要となる。
【0008】
さらに、これらの対策としては、異なる複数の情報を照明光の波長で区別したり、一つの
受信器にレンズと複数の受光素子を配置するなどの提案がなされているが、いずれも装置
は複雑且つ大掛かりなものとなってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2009−55118公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
旧来の照明光通信では、送信に当っては複数の受信器の内指定した受信器のみに情報を発
信することができない問題や、受信に当っては送信されてくる複数の情報の内有用な情報
のみを受信器が再生することができないと云う問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一回の送信につき送信情報の構成を、伝えたい情報である情報信号と、受信器のID番号や
該情報信号のカテゴリーなどを示す制御信号と、該情報信号の終了を示す終了信号とし、
制御信号、情報信号、終了信号の順に送信する。これ以降次の送信情報も同様に制御信号
、情報信号、終了信号の順に送信され、これが送信したい送信情報数n個分繰り返される

【0012】
ここで送信信号の末尾に終了信号があるので、受信器は該終了信号を受信した時点で一連
の送信の終了を認識でき、また次の制御信号の受信を開始できる。
【0013】
一方、各受信器にはそれぞれ個別のID番号を予め附与しておき、該制御信号が自分のID番
号と同等または、該制御信号のカテゴリーに自分のID番号が含まれる場合にのみ該制御信
号に続く該情報信号を判読し再生する様にしたものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、送信したい情報数に制限なく、送信に当っては複数の受信器の内指定した受信
器のみに情報を発信することができ、また受信に当っては送信されてくる複数の情報の内
指定した情報のみを受信することが、大掛かりな装置を用いることなく実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態で送信信号の概念図。
【図2】本発明の第1の実施形態で送信器の概念図。
【図3】本発明の第1の実施形態で受信器の概念図。
【図4】本発明の第1の実施形態で判読部のフロー図。
【図5】本発明の第2の実施形態で送信器の概念図。
【図6】本発明の第3の実施形態で受信器の概念図。
【図7】本発明の第3の実施形態で緊急情報の受信器。
【図8】本発明の第3の実施形態で送信情報の画像出力例。
【図9】本発明の第3の実施形態で送信情報の例。
【図10】本発明の第4の実施形態で受信器の概念図。
【図11】本発明の第5の実施形態で送信情報の例。
【図12】従来例の照明光通信の概念図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面に基づいて本発明に係る照明光通信の実施形態について説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
本発明の請求項1~5、7、15、16について、第1の実施形態として図1~図4を用いて説明
する。
図1は送信情報101の概念図であり、1番目の送信情報101-1は、送信順に制御信号102-1、
情報信号103-1、終了信号104-1の順に並んでいる。
該情報信号103は、例えば音声信号、文字信号、画像信号など送信したいコンテンツ情報
であり、該制御信号102は受信器8のID番号や該情報信号101のカテゴリーを示すものであ
り、該終了信号104は該情報信号101の終了を示すものである。(該情報信号103は、ID番
号や該情報信号が1個でも複数個でも、更にID番号と該情報信号などの混合であっても良
い。)
説明上例えば該制御信号102-1は2文字(a11a12)で表しているが、制御信号102も情報信
号103も終了信号104もそれぞれにデータ長に制限はなく任意のデータ量で良く、また信号
はデジタル信号であってもアナログ信号であっても良い。
【0018】
一区切りのユニットである該送信情報101-1の送信終了後は、次の一区切りのユニットで
ある送信信号101-2が続き、以降送信したい情報の数n(送信信号101-n)まで同様に情報
を連続送信する。送信信号1-n 終了後は再び送信信号1-1に戻るが、新たな送信情報の追
加や、送信済みの送信情報の内容更新などは随時実施して良い。
【0019】
図2は送信器1の概念図であり、制御信号発生部2で発生させた該制御信号102と、情報信号
発生部3で発生させた該情報信号103と、終了信号発生部4で発生させた該終了信号104は、
信号調整部5において、該制御信号102、該情報信号103、該終了信号104の順に並べられ、
送信部において電気信号が照明光を媒体とする光信号7に変換され送信される。
ここで説明の便宜上各機能を、制御信号発生部、情報信号発生部、終了信号発生部と名付
けたがこれはこのようなハード構成に限定しているものではなく、PCのソフト上でこの機
能を実現しても良い。
【0020】
図3は受信器8の概念図であり、受信した該光信号7を電気信号に変換する受信部9と、該
情報信号103を例えば音声や画像に再生し出力する再生/出力部11と、該制御信号102と予
め各受信器8に付与されているID番号とが符合した場合にのみ該受信部9からの該情報信号
103を該再生/出力部11に伝送する判読部10より構成される。
【0021】
図4は判読部10でのフロー図である。今、該第1番目の送信情報101-1の受信終了直前から
該第2番目の送信情報101-2の受信開始の動きを例に説明すると、該判読部10は、該受信部
9から伝送されてくる信号に該終了信号104-1が含まれているかどうかを監視し続け、該終
了信号104-1を検出した場合はこれに続く制御信号102-2が該ID番号と符合するか判別し、
この両者が符合した場合は該制御信号102-2に続く該情報信号103-2を該出力部11へ伝送す
る。
【0022】
上記判読部10での該制御信号102と該ID番号と符合に関しては、該制御信号102と該ID番号
との完全な合致でも良いし、該制御信号102の一部が該ID番号と合致しても良いし、該制
御信号102が該ID番号の一部と合致しても良いし、例えば「A*」(該ID番号が「A」で始ま
る全ての該受信器8)などの様に該受信器8のグループ呼び出しで合致しても良いし、該制
御信号102に該情報信号103のカテゴリー情報を入れておき例えば「B*」(該制御信号102
がBで始まる全ての該制御信号102)など該情報信号103のカテゴリー呼び出しで合致しても
良い。
【0023】
該終了信号104も該制御信号102も設定上の制約はないが、お互いが混同しないような独特
なものであり、且つ該情報信号103に含まれることのない組み合わせにすることが、本照
明光通信システムの品質上重要となる。
【0024】
また、図1では該終了信号104を、該送信情報、101-1、101-2、101-mに対応してC11C12、C
21C22…Cm1Cm2のようにそれぞれの該送信情報ごとに異なる内容を示して記したが、これ
は終了信号が複数種類存在しても良いことを意味するものであり、終了信号はC11C12=C2
1C22=Cm1Cm2のように同一のものであっても良い。
【0025】
以上説明した様に構成することにより、送信したい該情報信号103の数やデータ長に制限
なく、送信に当っては複数の該受信器8の内指定した該受信器8のみに該情報信号103を送
信することができ、また受信に当っては送信されてくる複数の該情報信号103のうち指定
した該情報信号103のみを受信することが、大掛かりな装置を用いることなく実現できる

【0026】
(第2の実施形態)
第2の実施形態を図5を用い説明する。
上記第1の実施形態で述べたように、該受信器8は第1番目の送信情報101-1の末尾の該終了
信号104-1を受信することで、第2番目の送信情報101-1の先頭にある該制御信号102-2の受
信を開始するが、実際には該終了信号104-1と該制御信号102-2は連続して送信されるため
、該受信器8が該終了信号104-1の処理(判読)を終了する前に、該制御信号102-2は該受
信器8に到達してしまい、該制御信号102-2を正しく判読できなくなる懸念がある。
【0027】
図5はこの対策として、該受信器8が該終了信号104-1の処理(判読)に要する時間より長
い時間に相当するダミー信号(図5の「d…d」)を、該終了信号104の末尾に付加した
ものである。
これにより、該受信器8は送信情報の一時保管など大掛かりな仕掛けを用いることなく、
信頼性の高い受信が可能となる。
【0028】
(第3の実施形態)
第3の実施形態を図6〜図9を用い説明する。
本発明の特徴の一つは、送信器から複数の情報信号をシリーズに送信することである。
ここでひとつひとつの該情報信号103が非常に長い場合は、全ての送信情報を送信するの
に多大な時間を要し、とある1台の受信器からみると長い時間待ったうえに、出力をする
のは当該受信器宛に該情報信号103が送られている時間のみという不便な状況が発生する

【0029】
そこで図6に示すように該受信器13は図3の該受信器8に対し、受信した該情報信号103
を蓄積する情報信号メモリ部13を備えており、次の情報信号を受信するまでの間は、既
に受信した該情報信号103の内容を出力し続けるようにし不便さの対策をしたものである

該情報信号メモリ部13は、例えば半導体メモリなどの書き込み/読み出しの速度が速い
デバイスが適している。
【0030】
また、このように構成することより、情報信号は受信器での再生速度に合わせたリアルタ
イム送信でなくて良いため、該情報信号103のデータを圧縮し送信することもでき、はる
かに短い時間で送信することが可能となる。このことは結果として上述した「全ての該送
信情報を送信する時間」自身も短縮させる効果がある。
【0031】
更なる情報信号の短縮化の実施例を図7を用いて説明する。
該受信器15は図3の該受信器8に対し、出力したい定型のコンテンツ(基本コンテンツ
)が呼び出し番号と供に基本コンテンツメモリ部15に備えられており、該情報信号103は
該基本コンテンツの呼び出し番号を含み構成されていることが特徴である。ここで、該情
報信号103の構成は、該基本コンテンツの呼び出し番号が複数であっても、通常の情報信
号の混在であっても良い。
このように構成することにより、例えば画像情報におけるフレームや音声情報における決
まり文句などは、該基本コンテンツの呼び出し番号で済み情報信号の更なる短縮化が可能
となる。
【0032】
上述した該情報信号メモリ部13の仕組みと該基本コンテンツメモリ部15の仕組みを組み合
わせ緊急情報を通信する例を、飲食店での火災発生時の非難ルート案内を例に図8、図9を
用いて説明する。
火災発生を告げる画像のフレーム201(店内の全テーブル共通)と、店内の見取り図上に
各テーブルからの脱出ルートを示した画像202は、各テーブルごとに予め該基本コンテン
ツメモリ部15に登録されている。(火災発生場所の場合分けをし、異なる脱出ルートを用
意しておくとより実用的である。)
非常ボタンが押されるなど緊急情報の発報命令が受信器に入った場合、発信器は全ての動
作に優先し緊急情報を送信する(詳細例は後述)。緊急情報を受信した受信器では、判読
部10は全てに優先し該緊急情報を該再生/出力部11に伝送し、該再生/出力部11は直ちにこ
の緊急情報を出力し、別途解除手段が取られるまでこれを出力し続ける。(勿論音声との
併用が有効的である。)
【0033】
図9はこの時の送信情報111の例の概念図である。制御信号112の内「ZZZ」は緊急信号を、
次の「あ」は火災発生場所の場合分け例を示す。送信情報113内「P2」は該基本情報信号
コンテンツメモリ部15にある画像パターン2の読み出しを、「V2」は該基本情報信号コン
テンツメモリ部15にある音声パターン2の読み出しを意味している。
テーブルごとに更に詳細な情報を個別に送信したいときは例えば、該制御信号112の末尾
にテーブル番号(ID番号;図9では「28」)を付加し、該送信情報113の末尾にその情報を
付加すれば良い。
【0034】
ただ単に非常口を示すのみの火災情報も可能であるが、上記のように場所を特定した火災
警報の発報が正確な非難誘導につながる。
火災警報の操作パネルは、火災発生場所の入力に例えば店内のレイアウト図上にボタンを
配置するなど、非常時にも確実な操作が出来るような配慮が重要である。
【0035】
緊急情報の実施例を飲食店の火災情報を例に説明したが、例えば緊急情報の種類は地震情
報や津波情報などでも良いし(大きな災害に限らず気象警報レベルでも良い)、受信器は
携帯電話機などでも良い。
【0036】
また、基本コンテンツメモリの実施例として火災発生を告げる画像のフレーム201などを
挙げたが、基本コンテンツメモリ内容はこれに留まることなく、例えばコマーシャル、画
像情報出力においては壁紙などの画面の装飾、音声情報出力においてはGBMなど活用の範
囲は広い。
【0037】
(第4の実施形態)
第4の実施形態を図10を用い説明する。
第1の実施形態及び第3の実施形態における該受信器は、該受信器自身に再生/出力機能を
備えているが、本実施例では受信器17自身には再生/出力機能を持たず、再生/出力機能を
備えた被制御機器18を、該受信器17でコントロールすることに特徴がある。
該被制御機器18は、例えばラジオやテレビなど比較的簡易なコンスーマエレクトロニクス
機器から、工場内に設置される複雑な設定が必要な産業機械など、幅広い機器が挙げられ
る。
【0038】
該制御信号には該被制御機器18の個別の該ID番号(例えば「No.1の電球の電源」)を、該
情報信号には該被制御機器18の制御情報(例えば「輝度(電流)設定」)を含む様に構成す
る。
該判読部10では、受信した送信情報の宛先の該被制御機器18に向け該情報信号を伝えるこ
とになるが、この手段としてはパラレル通信(例えばGPIB(General Performance Interfac
e Bus))、シリアル通信(例えばRS232C、イーサネット(登録商標)、LAN)、無線通信、赤
外線通信など様々な形態が挙げられるが、実際の場面に即した手段を選択することとなる
。(例えば複数台の該被制御機器18を同時に制御したい場合はパラレル通信が好ましい。

【0039】
(第5の実施形態)
第5の実施形態を鉄道での活用例を図11を用いて説明する。
図11の例において一区切りの送信情報121は、制御信号122、情報信号123、終了信号124で
構成され、制御信号122は図中○で記す最初の1文字は音声信号か画像信号かの区別を、図
中△で記す次の1文字は情報のカテゴリ(例えば後述の運賃、乗り継ぎ駅、運行情報…)を
、図中□で記す次の3文字は目的地の駅名を示し、その情報は情報信号123に入り、終了信
号124で終了する。
【0040】
駅の券売機付近においては、運賃表に表示されている全ての駅(以下目的地と云う)までの
運賃、該目的地までの乗り継ぎ案内、該目的地までの列車の運行状況、該目的地までの所
要時間、該目的地の天気、現在いる駅と該目的地の飲食店や映画館などの駅周辺の情報な
どの利用情報を、それぞれ制御信号で区別しながら、天井など建屋の照明光を媒体に順次
送信する。
利用者は携帯電話機に目的地を入力することで該利用情報の内自分に必要な情報のみを、
該携帯電話機のカメラ機能を活用して該利用情報を受信する様にしたものである。
【0041】
駅の通路においては、乗るべき列車の入線時刻、乗るべき列車のプラットホーム番号、乗
るべき列車の車両編成案内、駅構内の情報(例えばトイレ、駅長室などの位置)などの利用
情報を、天井など建屋の照明光を媒体に順次送信し、利用者は上記と同様に携帯電話機に
て該利用情報を受信する様にしたものである。
【0042】
列車の車内においては、現在位置、列車の車両編成案内、目的地までの所要時間、目的地
で開く扉、目的地の天気などの利用情報を、車内の照明光を媒体に順次送信し、利用者は
上記と同様に携帯電話機にて該利用情報を受信する様にしたものである。
【0043】
以上鉄道利用時を例に説明してきたが、この様な情報通信システムを公共の場に設けるこ
とは、特に目あるいは耳の不自由な人達の大きな助けになるものでる。
【0044】
(第6の実施形態)
第6の実施形態を飲食店での活用を例に挙げ説明する。
店内の各テーブルにはそれぞれにID番号が付与された受信器が設けられており、該ID番号
または該ID番号の属性を含んだ制御信号を持つ送信情報が、店内に複数ある照明から一斉
に送信される。送信器からは各テーブルごと個別の情報を順番に送信するが、受信器では
自分に向け送信された情報のみを再生し出力する。この様なシステムになっているので、
例えばテーブル毎に注文傾向に沿ったメニューやそのテーブルのみの特別メニューの紹介
などが可能となる。
【0045】
また、該受信器を該テーブルに固定しておくことで、照明光が届く範囲であれば該テーブ
ルを店内のどこに移動しても構わず、レイアウト変更時も配線のし直しなどが不要となる
メリットもある。
【符号の説明】
【0046】
1:送信器
2:制御信号発生部
3:情報信号発生部
4:終了信号発生部
5:信号調整部
6:送信部
7:照明光
8:受信器
9:受信部
10:判読部
11:再生/出力部
12:送信器
13:受信器
14:情報信号メモリ部
15:受信器
16:基本コンテンツメモリ部
17:受信器
18:被制御装置
19:送信器(旧来例)
20:受信器(旧来例)
101:送信情報
102:制御信号
103:情報信号
104:終了信号
111:緊急時の送信情報例
112:緊急時の制御信号例
113:緊急時の情報信号例
114:緊急時の終了信号例
121:鉄道利用時の送信情報例
122:鉄道利用時の制御信号例
123:鉄道利用時の情報信号例
124:鉄道利用時の終了信号例
201:基本コンテンツ例
202:追加情報(現在位置表示)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
LED照明光を光通信の媒体とする照明光通信システムにおいて、
送信器から発信される送信情報は、伝達したい情報である情報信号と、該情報信号を送信
したい受信器を特定する制御信号とからなり、最初に該制御信号を送信しこれに続き該情
報信号を送信し、
受信器は、複数ある受信器に対し予め個別にID番号を付与しておき、該送信器から送られ
てくる該制御信号が該ID番号と符合した場合のみ、該情報信号を判読し再生することを特
徴とする照明光通信方法。
【請求項2】
上記請求項1において、
該制御信号は、該情報信号を送りたい該受信器の該ID番号を含み構成されることを特徴と
する照明光通信方法。
【請求項3】
上記請求項1において、
該制御信号は該情報信号を送りたい該受信器の該ID番号の少なくとも一部分を含み構成さ
れ、該受信器は該制御信号と該ID番号の一部分のみが符合した場合でも該情報信号を再生
し出力することを特徴とする照明光通信方法。
【請求項4】
上記請求項1において、
該制御信号及び該ID番号のそれぞれが該情報信号のカテゴリを示す情報を含んだ構成とさ
れており、該受信器は該制御信号の一部分と該ID番号の一部分のみが符合した場合でも該
情報信号を再生し出力することを特徴とする照明光通信方法。
【請求項5】
LED照明光を光通信の媒体とする照明光通信システムにおいて、
送信器から発信される送信情報は、伝達したい情報である情報信号と、該情報信号に続く
終了信号からなり、
受信器では該終了信号を検出した時点で該情報信号の終了を認識するとともに、次に送ら
れてくる上記情報信号の受信を開始することを特徴とする照明光通信方法。
【請求項6】
上記請求項5において、
該受信器が該終了信号を判読し該制御信号の読み取りを開始するのに要する時間に相当す
る長さのダミー信号を該終了信号の末尾に付加したことを特徴とする照明光通信方法。
【請求項7】


LED照明光を光通信の媒体とする照明光通信システムにおいて、
送信器から発信される送信情報は、伝達したい情報である情報信号と、該情報信号を送信
したい受信器を特定する制御信号と、該情報信号に続く終了信号からなり、
送信器は該制御信号、該情報信号、終了信号の順に送信し、
受信器は、複数ある受信器に対し予め個別にID番号を付与しておき、該送信器から送られ
てくる該制御信号が該ID番号と符合した場合のみ、該情報信号を再生し出力することを特
徴とする照明光通信方法。
【請求項8】
上記請求項7において、
次の新たな該情報信号を受信するまでは、既に受信し出力している該情報信号の内容をそ
のまま出力し続けることを特徴とする照明光通信方法。
【請求項9】
上記請求項7において、
該受信器には出力される内容をメモリ読み出し番号とともに予めメモリしておき、該情報
信号は該メモリ読み出し番号を含み構成されることを特徴とする照明光通信方法。
【請求項10】
上記請求項7において、
緊急情報の発報指令が該送信器に入った場合、
該送信器は、予め設定しておいた緊急を示す該制御信号で始まる該送信情報(緊急情報)を
、他の送信情報より最優先で送信し、
該受信器は該緊急情報を受信した場合は、これを最優先で再生し、別途解除手段が取られ
るまでは該緊急情報を出力し続けることを特徴とする緊急時の照明光通信方法。
【請求項11】
上記請求項7において、
該受信器に該緊急情報に関するパターン化された出力内容を、呼び出し番号とともに予め
メモリしておき、該送信器からの情報信号は該呼び出し番号を含んで構成されることで、
多くの緊急情報を迅速に伝達できるようにしたことを特徴とする緊急時の照明光通信方法

【請求項12】
上記請求項7において、
受信器は被制御機器に接続されており、該制御信号には該被制御機器の該ID番号、該情報
信号には該被制御機器の制御情報を含むことを特徴とする照明光通信方法。
【請求項13】
上記請求項7において、
交通機関の施設内にて、該発信器からはその所在地を基点とした利用情報を順次送信し、
一方、携帯電話機には目的地を入力することにより、目的地までの該利用情報を携帯電話
機のカメラ機能を活用して受信することを特徴とする照明光通信方法。
【請求項14】
上記請求項7において、
食べ物や飲み物を提供する場で、
店内の照明光を媒体とし各テーブル上に設置された該受信器に対して、各テーブル毎の注
文傾向に沿ったメニュー紹介など各テーブル毎に個別の情報を送信することを特徴とする
上記請求項1の照明光通信方法。
【請求項15】
送信器には、
所定の制御信号を発生させる制御信号発生部と、
伝達したい情報を照明光通信用の信号(情報信号)に変換する情報信号発生部と、
それぞれの発生部から送られてきた上記2つの信号を、送信情報ごとに一連の制御信号、
情報信号の順に並べ替える信号調整部と、
該信号調整部から送られてきた電気信号を光信号に変換し送信する送信部を備え、
受信器には、
該送信器から送られてきた光信号を電気信号に変換する受信部と、
送られてきた制御信号を検知し、受信器ごとに予め附与されたID番号と符合した場合のみ
情報信号を再生/出力部へ伝送する判読部と、
該判読部から送られてきた情報信号を再生し出力する再生/出力部を備えることを特徴と
する上記請求項1の照明光通信装置。
【請求項16】
送信器には、
伝達したい情報を照明光通信用の信号(情報信号)に変換する情報信号発生部と、
該情報信号の終了を示す終了信号を発生させる終了信号発生部と、
それぞれの発生部から送られてきた上記2つの信号を、送信情報ごとに一連の情報信号、
終了信号の順に並べ替える信号調整部と、
該信号調整部から送られてきた電気的信号を光信号に変換し送信する送信部と、
受信器には、
該送信器から送られてきた光信号を電気信号に変換する受信部と、
情報信号及び終了信号を再生/出力部へ伝送する判読部と、
該判読部から送られてきた情報信号及び終了信号を再生し出力する再生/出力部を備える
ことを特徴とする上記請求項2の照明光通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−39556(P2012−39556A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−180347(P2010−180347)
【出願日】平成22年8月11日(2010.8.11)
【出願人】(710008349)株式会社sky G laboratory (5)
【Fターム(参考)】