説明

照明機能付き手摺り

【課題】均一性の高い照射光を必要な場所に照射できる照明機能付き手摺りを提供する。
【解決手段】手摺り本体と、前記手摺り本体の一部に配置され、前記手摺り本体の長手方向に沿って延在し、透光性を有する化粧カバーと、前記化粧カバーより内側に配置され、前記手摺り本体の長手方向に沿って延在し、光を反射・拡散してスリットより放射するフラッターと、前記フラッターの内側に配置された光源と、を備えた照明機能付き手摺りとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明機能を有した手摺りに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、建物の階段や廊下などには、歩行者の安全を配慮して手摺りが設置されている。しかしながら、夜間など暗い場所で光源がない場合には、手摺りの存在が分からず、その役割を果たすことができない場合がある。
【0003】
暗い場所でも、手摺りの存在を容易に確認できるようにするには、光源を設置して手摺りに光を当てるか、或いは手摺り自身を発光させる必要があり、夜間などの暗い場所でも手摺りが容易に確認できると共に、足元を照らし安全性を確保できるように、照明機能を持たせた手摺りが提案されている。
【0004】
照明機能を有する手摺り製品に関する従来技術としては、特許文献1〜5等に示されている。
【0005】
特許文献1に示された照明機能付き手摺りは、図31に示すように、透明または半透明の樹脂から成型された筒状の手摺り本体311と、筒状部材312と、手摺り本体311の内部に配置された照明手段と、手摺り本体311の両端に装着され固定するエンドキャップ313とを備えることで、手摺りとしての所定強度を有するものである。
【0006】
また、この特許文献1に示された照明機能付き手摺りは、2つの半筒状部材を組み立てて構成される筒状部材312と、筒状部材の端部に配置される光源体314と、筒状部材312の両端に配置され光源体314への配線手段を有する端面部材315とを備える照明ユニットを備えており、配線基板を使用していないことで、360度方向に照射することが可能となる。それと共に、エンドキャップ313が透明または半透明樹脂で成型され、端面がレンズ機能を有することで、手摺りの両端からも照射することができるものである。
【0007】
また、特許文献2には、図32に示すように、屋内用の手摺り321とその手摺りに沿う歩行者の足元周辺を照らす補助照明器具として、ベース盤322を建物の壁面へ既設の手摺り321と平行に後付け固定することにより、その既設の手摺り321と歩行する足元との異なる2方向を、第1、2LED配線基板323、324に固定されているLED325の発光によって同時に照明することができるものが開示されている。この補助照明器具は、既設のあらゆる手摺りに適用し得る汎用性があるものである。また、発光体としてのLED325が、人体検知センサーの検知出力信号を受けて自動点灯するようにした場合、人為的なスイッチオン・オフ操作を行う必要がないものである。
【0008】
なお、目隠し化粧カバー326を蓄光材を混入した合成樹脂から成形した場合には、光を蓄積するため、停電時の歩行安全性を確保することができるとしているが、蓄光された光は直ちに照射されるため、停電時の照射を長時間確保できるわけではない。
【0009】
また、特許文献3には、図33に示すように、手摺り本体331と、照明手段を収納し設置面を有して手摺り本体331を支持するブラケット332とを有する照明機能付き手摺りが開示されている。ブラケット332には、人が近付くとこれを検知する人体検知手段333と、検知を受けて照明を促す手段とを備えている。
【0010】
また、人体検知手段333による検知がされてからタイマーなどの計測手段により所定時間が経過した後に、所定のタイミングで照明手段を駆動させるようにしたものであってもよく、また、周囲の明るさを検知することが可能な照度センサー334を備えた場合には、この照度センサー334により検知された照度が所定値に達した時に、照明手段を駆動させるようにしたものであってもよいとされている。
【0011】
また、ブラケット332が蓄光性を有する樹脂体からなる場合、照明が切れた後もブラケット332自体がぼんやりと見えるものである。
【0012】
また、特許文献4には、図34に示すように、アルミ押出管341の円周面に光を透過し得るカバーチューブ342が被着一体化された手摺り本体Gと、これを固定支持させる一対の中空手摺り受けB1とから成る照明機能付き手摺りが開示されている。アルミ押出管341の中空内部に、LED配線基板343受け入れ用の溝レールと、アルミ押出管341の円周面にその溝レールと連通する一条の光透過口とが列設される。複数個のLED344が点在分布状態に設置されたLED配線基板343の長尺な一個か、またはその隣り合う相互の通電状態にある短尺な複数個が、アルミ押出管341の溝レール内へ差し込み敷設される。そして、そのLED配線基板343の一端部を中空手摺り受けB1の中空内部から電源へ接続配線することにより、LED344から出射された光がアルミ押出管341の光透過口からカバーチューブ342を通じて、手摺り本体Gの外部へ透過するようにしたものである。
【0013】
また、特許文献5に示された照明機能付き手摺りは、図35及び図36に示すように、手摺り部材351を固定するブラケット352に人感知センサー353または光センサー353を設けているため、センサーを壁面などに取付けるための施工が不要であり、施工コストを低減できるものである。また、手摺り部材351の長手方向に沿って形成した凹溝内に発光体354が設置されると共に、ブラケットにセンサーを設けた構造であるため、手摺り部材351の材質や構造に制限されないものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2010−70962号公報
【特許文献2】特開2009−218145号公報
【特許文献3】特開2006−045817号公報
【特許文献4】特許第4015108号公報
【特許文献5】特許第3962712号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
上記特許文献1に示された従来技術(図31)では、360度方向に照射することが可能な構造となっており、照明手段の筒状部材312には、先端が鋭角であるプリズム効果を有する多数の内面突部312Aが所定間隔で列設されることで、効率良く照明領域をより均一に照明することができると共に、筒状部材312の外周面には、内面突部312Aと対応する位置にレンズ効果を有する多数の外面凸部または外面凹部が形成されることで、拡光効果を向上することが可能となるとしている。しかしながら、光源体314は筒状部材312の端部に配置されているのみであり、筒状部材312に照射される光源体314の光は均一ではなく、したがって手摺り本体311全面に均一に照射されるとは考えにくい。また、単位面積あたりの光量も少なくなる(暗い)と考えられる。
【0016】
また、筒状部材312の透明または半透明樹脂には、予め所定量の光反射物または蓄光材を添加するようにしてもよく、光を増幅させ、均一に出射させることが可能となるとしているが、上記のように均一に出射されるとは考えにくい。また、筒状部材312に照射される光源体314の光が不均一であることから、均一に蓄光されるとは考えにくく、さらには不均一な照射では蓄光自体が正常に起こらないとも考えられる。
【0017】
また、上記特許文献2に示された従来技術(図32)では、補助照明器具として既設の手摺り321と平行に後付け固定するものであり、新たな設置スペースや工事が必要になってくる。また、目隠し化粧カバー326を蓄光材を混入した合成樹脂から成形した場合には、光を蓄積できるとしているが、目隠し化粧カバー326に照射される光が均一ではないことから、均一に蓄光されるとは考えにくく、蓄光効率も悪いと考えられる。
【0018】
また、上記特許文献3に示された従来技術(図33)では、ブラケット332が部分的な照明機能をもったものであり、手摺り本体331には照明機能はないため、かなり部分的な照射光しか得られない。従って、ブラケット332に蓄光性をもたせた場合においても、部分的な照射光しか得られないし、蓄光効果も少ないと考えられる。
【0019】
また、上記特許文献4に示された従来技術(図34)では、特に特徴がないカバーチューブ342にLED配線基板343が隣接しており、手摺り本体Gからの均一な照射を実現するためには、多くのLED(光源)と、それを点灯させるための電力が必要となると考えられる。
【0020】
また、上記特許文献5に示された従来技術(図35、図36)では、発光体354を設置した凹溝の開口が蓄光カバー355で塞がれているため、発光体354の発光が消えた後でも蓄光カバー355が残光を発するとしている。しかしながら、蓄光カバー355に発光体354が接触した構造であり、均一に蓄光し、正常に残光を発するためには、蓄光カバー355と同じ長さの線状発光体を設置する必要がある。
【0021】
上記問題点に鑑み、本発明は、均一性の高い照射光を必要な場所に照射できる照明機能付き手摺りを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明に係る照明機能付き手摺りは、
手摺り本体と、
前記手摺り本体の一部に配置され、前記手摺り本体の長手方向に沿って延在し、透光性を有する化粧カバーと、
前記化粧カバーより内側に配置され、前記手摺り本体の長手方向に沿って延在し、光を反射・拡散してスリットより放射するフラッターと、
前記フラッターの内側に配置された光源と、を備えたことを特徴としている。
【0023】
このような構成によれば、光源の発光によりフラッターがスリットより均一性の高い光を放射し、化粧カバーを通じて均一性の高い照射光を必要な場所に照射することができる。
【0024】
また、前記化粧カバーの内側には、前記化粧カバーの長手方向に沿って延在した蓄光材が設けられてもよい。
【0025】
また、前記化粧カバーに蓄光材が含有されている、または前記化粧カバーに蓄光材を含有した塗料が塗布されていてもよい。
【0026】
また、前記化粧カバーが前記手摺り本体の複数箇所に配置されていてもよい。
【0027】
また、前記化粧カバーの内側に配置されて前記化粧カバーの長手方向に沿って延在した蓄光材が一箇所または複数箇所に配置されていてもよい。
【0028】
また、蓄光材が含有されている、または蓄光材を含有した塗料が塗布されている前記化粧カバーが一箇所または複数箇所に配置されていてもよい。
【0029】
また、前記光源を固定する配線基板またはリフレクタを備えていてもよい。
【0030】
また、前記光源は前記配線基板の片面または両面に配置されてもよい。
【0031】
また、複数配置される前記光源の配置数量及び配置間隔は、前記化粧カバーのサイズに応じて決定されていてもよい。
【0032】
また、前記手摺り本体の長さが200mm〜2000mmの範囲内であることが好ましい。
【0033】
また、前記フラッターの形状とサイズ、及び前記スリットのサイズと配置が、前記化粧カバーのサイズと配置、及び前記光源の数量と配置を考慮して設計されていてもよい。
【0034】
また、前記蓄光材の厚みが1mm〜10mmの範囲内であることが好ましい。
【0035】
また、前記手摺り本体、または前記手摺り本体の一端部に設けられて前記手摺り本体を壁面または床面に固定支持するブラケット、または前記手摺り本体の下方を壁面または床面に固定支持する手摺り本体支持部に、人体を感知するセンサーまたは光を感知するセンサーを配置していてもよい。
【0036】
また、前記手摺り本体内部、または前記ブラケット内部にタイマーを配置していてもよい。
【0037】
また、前記手摺り本体内部、または前記手摺り本体の一端部に設けられて前記手摺り本体を壁面または床面に固定支持するブラケット内部に、前記光源に電源を供給するための電源回路を配置していてもよい。
【0038】
また、外部に設けられた前記光源に電源を供給するための電源回路ユニットを接続可能であってもよい。
【0039】
また、前記光源はLED光源であることが好ましい。
【0040】
また、複数の前記手摺り本体が、ブラケットによって繋がれてもよい。
【発明の効果】
【0041】
本発明の照明機能付き手摺りによれば、均一性の高い照射光を必要な場所に照射できる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1実施形態に係る照明機能付き手摺りの斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る照明機能付き手摺りの分解斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る照明機能付き手摺りの概略側面断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る照明機能付き手摺りにおける光の放射状態を示す概略側面断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る照明機能付き手摺りの斜視図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る照明機能付き手摺りの分解斜視図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る照明機能付き手摺りの概略側面断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る照明機能付き手摺りにおける光の放射状態を示す概略側面断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る照明機能付き手摺りにおける蓄光の効果を示す概略側面断面図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係る照明機能付き手摺りにおける蓄光の効果を示す概略側面断面図である。
【図11】本発明の第4実施形態に係る照明機能付き手摺りの斜視図である。
【図12】本発明の第4実施形態に係る照明機能付き手摺りの概略側面断面図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係る照明機能付き手摺りにおける光の放射状態を示す概略側面断面図である。
【図14】本発明の第4実施形態に係る照明機能付き手摺りにおける蓄光の効果を示す概略側面断面図である。
【図15】本発明の第4実施形態の変形例に係る照明機能付き手摺りの斜視図である。
【図16】本発明の第5実施形態に係る照明機能付き手摺りの概略側面断面図である。
【図17】本発明の第5実施形態に係る照明機能付き手摺りにおける光の放射状態を示す概略側面断面図である。
【図18】本発明の第5実施形態に係る照明機能付き手摺りにおける蓄光の効果を示す概略側面断面図である。
【図19】本発明の第6実施形態に係る照明機能付き手摺りの概略側面断面図である。
【図20】本発明の第6実施形態に係る照明機能付き手摺りにおける光の放射状態を示す概略側面断面図である。
【図21】本発明の第7実施形態に係る照明機能付き手摺りの概略側面断面図である。
【図22】本発明の第7実施形態における別実施形態に係る照明機能付き手摺りの概略側面断面図である。
【図23】本発明の第8実施形態に係る照明機能付き手摺りの概略側面断面図である。
【図24】本発明の第8実施形態に係る照明機能付き手摺りにおける光の放射状態を示す概略側面断面図である。
【図25】本発明の第9実施形態に係る照明機能付き手摺りの斜視図である。
【図26】本発明の第9実施形態に係る照明機能付き手摺りの分解斜視図である。
【図27】本発明の第9実施形態の変形例に係る照明機能付き手摺りの斜視図である。
【図28】本発明の第10実施形態に係る照明機能付き手摺りの分解斜視図である。
【図29】本発明の第10実施形態の変形例に係る照明機能付き手摺りの分解斜視図である。
【図30】本発明の第11実施形態に係る照明機能付き手摺りの斜視図である。
【図31】第1従来例に係る照明機能付き手摺りの断面図である。
【図32】第2従来例に係る補助照明器具の断面図である。
【図33】第3従来例に係る照明機能付き手摺りの斜視図である。
【図34】第4従来例に係る照明機能付き手摺りの断面図である。
【図35】第5従来例に係る照明機能付き手摺りの正面図である。
【図36】第5従来例に係る照明機能付き手摺りの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
(第1実施形態)
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態に係る照明機能付き手摺り(以下、照明手摺りと略称)101の斜視図を図1に示す。本発明の第1実施形態に係る照明手摺り101の分解斜視図を図2に示す。本発明の第1実施形態に係る照明手摺り101の概略側面断面図を図3に示す。また、本発明の第1実施形態に係る照明手摺り101における光の放射状態を示す概略側面断面図を図4に示す。
【0044】
図に示すように、本発明の第1実施形態に係る照明手摺り101は、手摺り本体1と、手摺り本体支持部2と、化粧カバー3と、フラッター4と、エンドキャップ5と、光源6とを備えている。
【0045】
手摺り本体1は、外観上円柱状の部材であり、手摺り本体支持部2によって下方を壁面(例えば建物の階段や廊下付近の壁面)に固定支持される。化粧カバー3は、手摺り本体1の一部に配置され、手摺り本体1の長手方向に沿って延在しており、透光性を有している。フラッター4は、化粧カバー3より内側に配置され、手摺り本体1の長手方向に沿って延在しており、フラッター4の内側に配置された光源6が放射した光を反射・拡散して均一性の高い照射光を放射する機能を有している。エンドキャップ5は、光源6を配置したフラッター4を手摺り本体1に挿入した後に手摺り本体1の端部に取り付けられる。
【0046】
手摺り本体1、手摺り本体支持部2及びエンドキャップ5は、或る程度の強度を有している金属、硬質プラスチック等の材料から形成される。手摺り本体1は、使用場所や用途に応じて最適な長さに決定することができるが、約200mm〜2000mmの範囲内にあることが好ましい。
【0047】
化粧カバー3は、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等の透光性を有する硬質または半硬質の合成樹脂から押出し成形等により成形されており、手摺り本体2が有する開口部2Aにはめ込まれる。
【0048】
図4に示すように、フラッター4は、外観上矩形体の形状に形成されており、光源6の光放射方向に光を放射するためのスリット41Aが配置された光放射部41と、光源6を囲むと共に光放射部41が存在する面以外の五つの面を閉鎖するように形成されて内側面が光を反射する反射面となっている反射部42とから構成される。光放射部41には、光源6からの光を所定の割合で放射するスリット41Aと、光源6からの光を反射させる反射部41B(スリット41A以外の部分)が設けられる。
【0049】
これら反射部42及び光放射部41の反射部41Bには、光吸収の少ない材質が用いられており、例えば、チタンホワイトやポリテトラフロロエチレンの微粒子を用いることができる。
【0050】
光放射部41には、スリット41Aのパターンの一単位であるスリットパターンSP(図2参照)が長手方向に複数形成されており、複数の各スリットパターンSPに対応して光源6が複数長手方向に設けられている。一つのスリットパターンSPにおいて、スリット41Aの穴径は、中央部から遠ざかるにつれて大きくなるように形成され、逆に光を反射する反射部41Bは中央部から遠ざかるにつれて小さくなるように形成されている。
【0051】
光源6から放射された光は、光放射部41の反射部41B及び反射部42にてほぼ吸収されることなく反射・拡散され、光放射部41のスリット41Aを通して化粧カバー3側に放射される。このとき、上記のスリットパターンSPにより、指向性の強い光源6から放射される中央部の光量を制限でき、反射によって中央部より外側の光量を確保できるので、均一性の高い放射光を得ることができる。フラッター4から放射された光は、化粧カバー3を通じて外部に放射されるので、均一性の高い照射光を得ることができる。指向性の強い光源6としては、LED(発光ダイオード)光源を用いることが好ましいがそれに限ることはない。
【0052】
なお、壁面に設けられた照明スイッチSW(図1、図2)からの配線は、手摺り本体支持部2の内部を通して、光源6に接続すればよい。
【0053】
このような本発明の第1実施形態に係る照明手摺り101によれば、均一性の高い照射光を必要な場所に照射できるので、夜間などで暗い場所でも、手摺りの存在や足元を容易に確認することができる。
【0054】
なお、複数配置される光源6の配置数量及び配置間隔は、フラッター4や化粧カバー3の形状、サイズに応じて適切なものを選択・決定すればよい。
【0055】
また、本実施形態に係る照明手摺りは、既存の手摺り本体支持部を利用することも可能である。
【0056】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る照明手摺り102の斜視図を図5に示す。本発明の第2実施形態に係る照明手摺り102の分解斜視図を図6に示す。本発明の第2実施形態に係る照明手摺り102の概略側面断面図を図7に示す。本発明の第2実施形態に係る照明手摺り102における光の放射状態を示す概略側面断面図を図8に示す。また、本発明の第2実施形態に係る照明手摺り102における蓄光の効果を示す概略側面断面図を図9に示す。
【0057】
図に示すように、本発明の第2実施形態に係る照明手摺り102は、手摺り本体7と、ブラケット8と、化粧カバー9と、蓄光材10と、フラッター11と、光源12とを備えている。
【0058】
ここでは上記第1実施形態との相違点について詳細に説明する。ブラケット8は、手摺り本体7の両端部に取り付けられ、手摺り本体7を壁面(例えば建物の階段や廊下付近の壁面)に固定支持する。光源12を配置したフラッター11を手摺り本体7に挿入した後に、ブラケット8は手摺り本体7の端部に取り付けられる。
【0059】
化粧カバー9と蓄光材10は共に手摺り本体7の長手方向に延在し、手摺り本体7が有する開口部7Aにはめ込まれる。化粧カバー9の内側に蓄光材10が配置され、蓄光材10の内側にフラッター11が配置される。蓄光材10の厚みは、1mm〜10mmの範囲内であることが好ましいが、その限りではない。
【0060】
フラッター11は、第1実施形態でのフラッター4と同様の構造としているので、光源12が放射した光を均一性の高い光として放射することが可能となっている。そして、フラッター11から放射された光は、蓄光材10及び化粧カバー9を通じて外部に放射されるので、均一性の高い照射光を得ることができる(図8)。
【0061】
また、蓄光材10に均一性の高い光が照射されるので、蓄光材10には効率良く光が蓄えられる。従って、光源12による光の放射が停止された場合に、蓄光材10に蓄えられた光の放射については、均一性が高く、且つ長時間の放射を得ることができる(図9)。
【0062】
なお、壁面に設けられた照明スイッチSW(図5、図6)からの配線は、ブラケット8の内部を通して、光源12に接続すればよい。
【0063】
このような本発明の第2実施形態に係る照明手摺り102によれば、照明スイッチSWをオンにして光源12が光を放射している場合、均一性の高い照射光を必要な場所に照射できるので、夜間などで暗い場所でも、手摺りの存在や足元を容易に確認することができる。また、均一性の高い光が蓄光材10に照射されるので、蓄光材10には効率良く光が蓄えられる。従って、照明スイッチSWをオフとして光源12の発光を停止した場合でも、蓄光材10に蓄えられた光の放射によって均一性の高い照射光を長時間得ることができる。
【0064】
なお、本実施形態に係る照明手摺りは、既存のブラケットを利用することも可能である。
【0065】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係る照明手摺り103における蓄光の効果を示す概略側面断面図を図10に示す。
【0066】
本実施形態に係る照明手摺り103では、上記第2実施形態において、化粧カバー9とは別の部材である蓄光材10を使用していたことに代えて、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂材料に蓄光材(蓄光顔料等)を混合して押出し成形等により成形した化粧カバー9’を使用している。または、フラッター11から光が入射される入光面9’Aに蓄光材を含有した塗料を塗布した化粧カバー9’を使用しても良い。
【0067】
これにより、フラッター11から放射された均一性の高い光が照射されることで、蓄光材を含有した化粧カバー9’、または化粧カバー9’に塗布された蓄光材を含有した塗料に光が効率良く蓄えられる。従って、蓄えられた光の放射についても、均一且つ長時間の放射を得ることができる。
【0068】
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態に係る照明手摺り104の斜視図を図11に示す。本発明の第4実施形態に係る照明手摺り104の概略側面断面図を図12に示す。本発明の第4実施形態に係る照明手摺り104における光の放射状態を示す概略側面断面図を図13に示す。また、本発明の第4実施形態に係る照明手摺り104における蓄光の効果を示す概略側面断面図を図14に示す。
【0069】
図に示すように、本発明の第4実施形態に係る照明手摺り104は、手摺り本体13と、手摺り本体支持部14と、エンドキャップ15と、化粧カバー16、16’と、蓄光材17、17’と、フラッター18と、光源19とを備えている。
【0070】
手摺り本体13は、外観上円柱状の部材であり、手摺り本体支持部14によって壁面(例えば建物の階段や廊下付近の壁面)に固定支持される。二つの化粧カバー16、16’は、手摺り本体13の一部(二箇所)に配置され、手摺り本体13の長手方向に沿って延在しており、透光性を有している。
【0071】
蓄光材17、17’は、手摺り本体13の長手方向に延在し、それぞれ化粧カバー16、16’の内側に配置される。化粧カバー16と蓄光材17の組、及び化粧カバー16’と蓄光材17’の組は、手摺り本体13が有する二箇所の開口部にそれぞれはめ込まれ、互いに180°反対側に配置される。蓄光材の厚みは1mm〜10mmの範囲内であることが好ましいが、その限りではない。
【0072】
フラッター18は、蓄光材17、17’より内側に配置され、手摺り本体13の長手方向に沿って延在しており、フラッター18の内側に配置された光源19が放射した光を反射・拡散して均一性の高い照射光を放射する機能を有している。エンドキャップ15は、光源19を配置したフラッター18を手摺り本体13に挿入した後に手摺り本体13の端部に取り付けられる。
【0073】
図13に示すように、フラッター18は、外観上矩形体の形状に形成されており、光を放射するためのスリット181Aを有した互いに対向する光放射部181と、光放射部181で挟まれる底面に位置する光源19を囲むと共に光放射部181が存在する面以外の四つの面を閉鎖するように形成されて内側面が光を反射する反射面となっている反射部182とから構成される。光放射部181には、光源19からの光を放射するスリット181Aと、光源19からの光を反射させる反射部181B(スリット181A以外の部分)が設けられる。
【0074】
光放射部181には、スリット181Aのパターンの一単位であるスリットパターンが長手方向に複数形成されており、複数の各スリットパターンに対応して光源19が複数長手方向に設けられている。
【0075】
光源19から放射された光は、光放射部181の反射部181B及び反射部182にてほぼ吸収されることなく反射・拡散され、両側の光放射部181のスリット181Aを通して蓄光材17、17’側に放射される。そして、フラッター18から放射された光は、一部、フラッター18と蓄光材17、17’の間に設けられた手摺り本体13の上下の反射面13A、13Bによって反射され、蓄光材17、17’及び化粧カバー16、16’を通じて外部に放射されるので、均一性の高い照射光を得ることができる(図13)。
【0076】
また、蓄光材17、17’に均一性の高い光が照射されるので、蓄光材17、17’には効率良く光が蓄えられる。従って、光源19による光の放射が停止された場合に、蓄光材17、17’に蓄えられた光の放射については、均一性が高く、且つ長時間の放射を得ることができる(図14)。
【0077】
なお、壁面に設けられた照明スイッチSW(図11)からの配線は、手摺り本体支持部14の内部を通して、光源19に接続すればよい。
【0078】
このような本発明の第4実施形態に係る照明手摺り104によれば、照明スイッチSWをオンにして光源19が光を放射している場合、均一性の高い照射光を複数の必要な場所に照射できる。また、均一性の高い光が蓄光材17、17’に照射されるので、蓄光材17、17’には効率良く光が蓄えられる。従って、照明スイッチSWをオフとして光源19の発光を停止した場合でも、蓄光材17、17’に蓄えられた光の放射によって均一性の高い照射光を長時間、複数の必要な場所に照射できる。
【0079】
なお、本実施形態の変形例に係る照明手摺り104’の斜視図を図15に示す。図15に示すように、照明手摺り104’は、本実施形態に係る照明手摺り104(図11)においてエンドキャップ15の代わりにブラケット20を使用したものとなる。ブラケット20は、手摺り本体13の両端部に取り付けられ、手摺り本体13を壁面に固定支持する。壁面に設けられた照明スイッチSWからの配線は、ブラケット20の内部を通して、光源19に接続すればよい。
【0080】
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態に係る照明手摺り105の概略側面断面図を図16に示す。本発明の第5実施形態に係る照明手摺り105における光の放射状態を示す概略側面断面図を図17に示す。また、本発明の第5実施形態に係る照明手摺り105における蓄光の効果を示す概略側面断面図を図18に示す。
【0081】
本実施形態に係る照明手摺り105では、上記第4実施形態において、化粧カバー16、16’とは別の部材である蓄光材17、17’を使用していたことに代えて、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂材料に蓄光材(蓄光顔料等)を混合して押出し成形等により成形した化粧カバー21、21’を使用している。または、フラッター18から光が入射される入光面21A、21’Aに蓄光材を含有した塗料を塗布した化粧カバー21、21’を使用しても良い。
【0082】
これにより、フラッター18から放射された均一性の高い光が化粧カバー21、21’に照射されるので、化粧カバー21、21’を通じて外部へ放射される光も均一性が高くなる(図17)。
【0083】
また、フラッター18から放射された均一性の高い光が照射されることで、蓄光材を含有した化粧カバー21、21’、または化粧カバー21、21’に塗布された蓄光材を含有した塗料に光が効率良く蓄えられる。従って、蓄えられた光の放射についても、均一且つ長時間の放射を得ることができる(図18)。
【0084】
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態に係る照明手摺り106の概略側面断面図を図19に示す。本発明の第6実施形態に係る照明手摺り106における光の放射状態を示す概略側面断面図を図20に示す。
【0085】
本実施形態に係る照明手摺り106では、上記第4実施形態(図12等)と同様に、手摺り本体22の二箇所の開口部に化粧カバー23と蓄光材24の組、及び化粧カバー23’と蓄光材24’の組がはめ込まれており、フラッター25には各組に対応して光放射部251が二箇所に設けられる。
【0086】
上記第4実施形態では、化粧カバーと蓄光材の組が互いに180°反対側に配置されていたが、本実施形態では、側面断面において化粧カバー23と蓄光材24の組を通る中心線と、化粧カバー23’と蓄光材24’の組を通る中心線とがなす角度θ(図19)が鈍角(90°<θ<180°)となるよう化粧カバー23、23’及び蓄光材24、24’が配置される。そして、フラッター25の形状とサイズ、及び光放射部251が有するスリット251Aのサイズと配置が、化粧カバー23、23’と蓄光材24、24’のサイズと配置、及び光源26の数量と配置を考慮して設計される。
【0087】
これにより、図20に示すように、二箇所の光放射部251からそれぞれ蓄光材24、24’に均一性の高い光を照射することが可能となり、化粧カバー23、23’を通じて外部に放射される光も均一性を高くすることができる。また、蓄光材24、24’に効率良く光を蓄えることができ、蓄えられた光の放射について、均一且つ長時間の放射を得ることができる。
【0088】
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態に係る照明手摺り107の概略側面断面図を図21に示す。図21に示す照明手摺り107は、上記第2実施形態(図7)において、光源12を固定する配線基板27またはリフレクタ27を設けるようにしている。
【0089】
また、本実施形態における別実施形態に係る照明手摺り107’の概略側面断面図を図22に示す。図22に示す照明手摺り107’は、上記第4実施形態(図12)において、光源19を固定する配線基板27’またはリフレクタ27’を設けるようにしている。
【0090】
(第8実施形態)
本発明の第8実施形態に係る照明手摺り108の概略側面断面図を図23に示す。本発明の第8実施形態に係る照明手摺り108における光の放射状態を示す概略側面断面図を図24に示す。
【0091】
本実施形態に係る照明手摺り108では、上記第4実施形態(図12)と同様に、化粧カバー29と蓄光材30の組、及び化粧カバー29’と蓄光材30’の組が手摺り本体28の二箇所に設けられた開口部にはめ込まれている。しかしながら、上記第4実施形態では、一つの光源19によって二箇所の蓄光材17、17’を照射していたが、本実施形態では、二つの光源32、32’によって蓄光材30、30’を照射するようにしている。
【0092】
本実施形態では、蓄光材30側の光源32が内側に配置されるフラッター31と、蓄光材30’側の光源32’が内側に配置されるフラッター31’とを設けるようにしている。そして、光源32と光源32’を両面に固定する配線基板33を設けている。
【0093】
図24に示すように、フラッター31及び31’からそれぞれ蓄光材30、30’に均一性の高い光を照射することができ、化粧カバー29、29’を通じて外部に放射される光も均一性の高いものとできる。また、蓄光材30、30’に効率良く光を蓄えることができ、蓄えられた光の放射について、均一且つ長時間の放射を得ることができる。
【0094】
(第9実施形態)
本発明の第9実施形態に係る照明手摺り109の斜視図を図25に示す。本発明の第9実施形態に係る照明手摺り109の分解斜視図を図26に示す。
【0095】
本実施形態に係る照明手摺り109は、手摺り本体34と、ブラケット35と、手摺り本体支持部36と、人体感知センサー37と、化粧カバー38と、蓄光材39と、フラッター40と、タイマー41とを備えている。
【0096】
手摺り本体34は、下方が手摺り本体支持部36によって壁面に固定支持される。化粧カバー38及び蓄光材39は、手摺り本体34が有する開口部34Aにはめ込まれる。光源(不図示)が内側に配置されたフラッター40と、タイマー41が手摺り本体34に挿入された後、人体感知センサー37を配置されたブラケット35が手摺り本体34の一端部に取り付けられる。ブラケット35によって手摺り本体34は壁面に固定支持される。また、壁面に設けられた照明スイッチSWから光源への電源供給をオンオフ制御する不図示の制御回路も手摺り本体34内部に設けられる。なお、タイマー41及び制御回路は、ブラケット35内部に設けても良い。また、人体感知センサー37は、手摺り本体支持部36または手摺り本体34に設けても良い。
【0097】
人体感知センサー37としては、例えば赤外線センサーを用いることができ、特に小型で検出エリアが広い焦電型の赤外線センサーを用いることが好ましいが、その限りではない。赤外線センサーは、周囲と温度差のある人体が動く際に生じる赤外線の変化を検出するセンサーである。少なくとも赤外線が入射するレンズ部をブラケット35から外部に露出させた状態で赤外線センサー(人体感知センサー37)は取り付けられる。
【0098】
人体感知センサー37として赤外線センサーを用いれば、手摺り本体34の全長を超える広いエリア(例えば半径5mのエリア)で人体を感知できるので、照明手摺り109に近づく人体を確実に感知することができる。なお、必要に応じて感度調整回路を設けても良い。
【0099】
制御回路には、人体感知センサー37、タイマー41、光源及び照明スイッチSWからの配線が電気的に接続されている。照明スイッチSWがオンの状態で人体感知センサー37が人体を感知すると、制御回路は、照明スイッチSWから光源への電源供給をオフからオンへ切替える。これにより、光源が発光を開始し、フラッター40から均一性の高い光が放射され、蓄光材39及び化粧カバー38を通じて外部に均一性の高い光が放射される。
【0100】
制御回路が照明スイッチSWから光源への電源供給をオフからオンへ切替えたときにタイマー41が時間計測を開始する。タイマー41が一定時間経過を計測すると、制御回路は、照明スイッチSWから光源への電源供給をオンからオフへ切替える。これにより、光源の発光は停止される。ここで、一定時間としては、蓄光材39に光が蓄えられるのに要する時間とする。これにより、光源の発光が停止された後でも、蓄光材39に蓄えられた光の放射により、均一性が高く且つ長時間の照射光を得ることができる。従って、照明スイッチSWから光源への電源供給を早めにオフに切替えて省電力化を図ったとしても、歩行者が照明手摺り109を通過する間は照明手摺り109周辺を照射することができる。
【0101】
なお、上記のように制御回路が照明スイッチSWから光源への電源供給をオンからオフへ切替えたとき、さらにタイマーが時間計測を開始し、一定時間経過が計測されると、制御回路が照明スイッチSWから光源への電源供給をオフからオンへ切替えるようにしても良い。ここでの一定時間は、蓄光材39に蓄えられた光が放射により消失されるのに要する時間である。これにより、蓄光材39に蓄えられた光による照射が終わるときに光源を発光させて照射を継続することができる。
【0102】
なお、本実施形態の変形例として以下が挙げられる。例えば、蓄光材39の代わりに、蓄光材を含有した化粧カバー38を用いても良いし、化粧カバー38の入光面に蓄光材を含有した塗料を塗布しても良い。
【0103】
また、人体感知センサー37の代わりに、照度を検出する照度センサーを用いても良い。この場合は、照度センサーが所定の照度以下となったことを検出すると、制御回路が照明スイッチSWから光源への電源供給をオフからオンに切替え、以降は上記と同様の制御を行えばよい。これにより、周辺が暗くなった場合に自動的に照明手摺りを発光させることができる。
【0104】
また、図27に示すように、二箇所の位置に化粧カバー38’がはめ込まれた手摺り本体34’を用い、手摺り本体34’の一端部に取り付けられるエンドキャップ42に人体感知センサー37(または照度センサー)を配置するようにしても良い。
【0105】
また、蓄光機能は必ずしも有していなくてもよく、この場合は、上記の制御で人体感知センサー37により人体が感知され、光源への電源供給がオフからオンへ切替えられた後の一定時間としては、歩行者が照明手摺り109を通過するのに充分な時間とすることが好ましい。これにより、歩行者が照明手摺り109を通過する間は照明手摺り109周辺を照射することができる。
【0106】
(第10実施形態)
本発明の第10実施形態に係る照明手摺り110の分解斜視図を図28に示す。図28に示す照明手摺り110では、フラッター44の内側に配置された光源(不図示)に電源を供給するための電源回路45が手摺り本体43内部またはブラケット46内部に配置される。照明スイッチSWからの配線がブラケット46内部を通じて電源回路45に接続され、電源回路45からの配線が光源に接続される。照明スイッチSWをオンにした場合、電源回路45は、照明スイッチSWから供給される交流電源を直流電源に変換して、直流電源を光源に供給する。
【0107】
また、本実施形態の変形例としての照明手摺り110’の分解斜視図を図29に示す。ここでは、光源に電源を供給するための電源回路を含んだ電源ユニット45’を照明スイッチSWが設けられる壁面に設けている。
【0108】
(第11実施形態)
本発明の第11実施形態に係る照明手摺り111の斜視図を図30に示す。図30に示す照明手摺り111では、二箇所の位置に化粧カバー48がはめ込まれた手摺り本体47と、二箇所の位置に化粧カバー48’がはめ込まれた手摺り本体47’が手摺り繋ぎ用ブラケット51によって繋がれている。そして、手摺り本体47、47’それぞれの一端部にブラケット50が取り付けられることで手摺り本体47、47’が壁面に固定支持される。それと共に、手摺り本体47、47’それぞれの一端部の下方が手摺り本体支持部49によって壁面に固定支持され、手摺り繋ぎ用ブラケット51の下方がブラケット支持部52によって壁面に固定支持される。
【0109】
手摺り本体47、47’内部にはそれぞれ光源が配置されたフラッター(不図示)が配置されている。照明スイッチSWからの配線はブラケット50内部を通して手摺り本体47側の光源に接続され、手摺り本体47側の光源と手摺り本体47’側の光源が電気的に接続されている。これにより、照明スイッチSWをオンにすると、手摺り本体47、47’それぞれの側の光源が発光し、化粧カバー48、48’から外部に均一性の高い照射光が放射される。
【0110】
なお、繋ぐ手摺り本体の数は三つ以上としても良い。このような本実施形態によれば、用途や場所に合わせた使用が可能となる。
【0111】
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨の範囲内であれば、実施形態は種々変形が可能である。
【0112】
例えば、手摺り本体は手摺り本体支持部やブラケットによって床面に固定支持されていても良い。
【符号の説明】
【0113】
101、102、103、104、104’、105、106、107、107’、108、109、109’、110、110’、111 照明機能付き手摺り
1、7、13、22、28、34、34’、43、47、47’ 手摺り本体
2、14、36、49 手摺り本体支持部
3、9、9’、16、16’、23、23’、29、29’、38、38’、48、48’ 化粧カバー
4、11、18、25、31、31’、40、44 フラッター
41、181、251 光放射部
41A、181A、251A スリット
41B、181B 反射部
42、182、252 反射部
5、15、42 エンドキャップ
6、12、19、26、32、32’ 光源
8、20、35、46、50 ブラケット
10、17、17’、21、21’、24、24’、30、30’、39 蓄光材
13A、13B 反射面
27、27’、33 配線基板(またはリフレクタ)
37 人体感知センサー
41 タイマー
45 電源回路
45’ 電源回路ユニット
51 手摺り繋ぎ用ブラケット
52 ブラケット支持部
SP スリットパターン
SW 照明スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手摺り本体と、
前記手摺り本体の一部に配置され、前記手摺り本体の長手方向に沿って延在し、透光性を有する化粧カバーと、
前記化粧カバーより内側に配置され、前記手摺り本体の長手方向に沿って延在し、光を反射・拡散してスリットより放射するフラッターと、
前記フラッターの内側に配置された光源と、
を備えたことを特徴とする照明機能付き手摺り。
【請求項2】
前記化粧カバーの内側には、前記化粧カバーの長手方向に沿って延在した蓄光材が設けられることを特徴とする請求項1に記載の照明機能付き手摺り。
【請求項3】
前記化粧カバーに蓄光材が含有されている、または前記化粧カバーに蓄光材を含有した塗料が塗布されていることを特徴とする請求項1に記載の照明機能付き手摺り。
【請求項4】
前記化粧カバーが前記手摺り本体の複数箇所に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の照明機能付き手摺り。
【請求項5】
前記化粧カバーの内側に配置されて前記化粧カバーの長手方向に沿って延在した蓄光材が一箇所または複数箇所に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の照明機能付き手摺り。
【請求項6】
蓄光材が含有されている、または蓄光材を含有した塗料が塗布されている前記化粧カバーが一箇所または複数箇所に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の照明機能付き手摺り。
【請求項7】
前記光源を固定する配線基板またはリフレクタを備えることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の照明機能付き手摺り。
【請求項8】
前記光源は前記配線基板の片面または両面に配置されることを特徴とする請求項7に記載の照明機能付き手摺り。
【請求項9】
複数配置される前記光源の配置数量及び配置間隔は、前記化粧カバーのサイズに応じて決定されていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の照明機能付き手摺り。
【請求項10】
前記手摺り本体の長さが200mm〜2000mmの範囲内であることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の照明機能付き手摺り。
【請求項11】
前記フラッターの形状とサイズ、及び前記スリットのサイズと配置が、前記化粧カバーのサイズと配置、及び前記光源の数量と配置を考慮して設計されることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の照明機能付き手摺り。
【請求項12】
前記蓄光材の厚みが1mm〜10mmの範囲内であることを特徴とする請求項2または請求項5に記載の照明機能付き手摺り。
【請求項13】
前記手摺り本体、または前記手摺り本体の一端部に設けられて前記手摺り本体を壁面または床面に固定支持するブラケット、または前記手摺り本体の下方を壁面または床面に固定支持する手摺り本体支持部に、人体を感知するセンサーまたは光を感知するセンサーを配置していることを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載の照明機能付き手摺り。
【請求項14】
前記手摺り本体内部、または前記ブラケット内部にタイマーを配置していることを特徴とする請求項13に記載の照明機能付き手摺り。
【請求項15】
前記手摺り本体内部、または前記手摺り本体の一端部に設けられて前記手摺り本体を壁面または床面に固定支持するブラケット内部に、前記光源に電源を供給するための電源回路を配置していることを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれかに記載の照明機能付き手摺り。
【請求項16】
外部に設けられた前記光源に電源を供給するための電源回路ユニットを接続可能であることを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれかに記載の照明機能付き手摺り。
【請求項17】
前記光源はLED光源であることを特徴とする請求項1〜請求項16のいずれかに記載の照明機能付き手摺り。
【請求項18】
複数の前記手摺り本体は、ブラケットによって繋がれることを特徴とする請求項1〜請求項17のいずれかに記載の照明機能付き手摺り。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【公開番号】特開2013−53476(P2013−53476A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−193196(P2011−193196)
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】