説明

照明点灯装置及びそれを用いた照明器具

【課題】電力損失及び雑音を低減させた小型の照明点灯装置及びそれを用いた照明器具を提供する。
【解決手段】無電極放電灯点灯装置は、無電極放電灯4と、無電極放電灯4に誘導磁界を誘起させる誘導コイル3と、外部からの調光信号に応じたPWM信号を出力するPWM発振回路5と、PWM発振回路5からのPWM信号に応じて無電極放電灯4に高周波電力を出力する高周波電源回路2とを備える。高周波電源回路2は、直流電源回路1の出力電圧が印加されるスイッチング素子Q2及びスイッチング素子Q3の直列回路と、スイッチング素子Q2,Q3を高周波で交互にオン・オフする駆動回路20とを備えており、スイッチング素子Q2,Q3にはワイドバンドギャップ半導体素子を用いている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明点灯装置及びそれを用いた照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、無電極放電灯を調光点灯する無電極放電灯点灯装置が提供されている(例えば特許文献1参照)。この無電極放電灯点灯装置は、磁性コアと、磁性コアに巻回され高周波電流が供給されると無電極放電灯に誘導磁界を誘起させる誘導コイルと、誘導コイルに高周波電圧を印加して高周波電流を供給する高周波電源回路と、高周波電源回路の駆動周波数を外部からの調光信号に従って変更する調光制御回路とを備える。そして、外部から入力される調光信号に従って調光制御回路が高周波電源回路の駆動周波数を変更すると、上記の調光信号に応じた調光レベルで無電極放電灯が調光点灯するのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−269943号公報(段落[0015]−段落[0028]、及び、第1図−第4図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の特許文献1に示した無電極放電灯点灯装置では、高周波電源回路の駆動周波数が百kHz〜数十MHz、数十GHzの高周波に設定され、特に調光時にはさらに高周波の駆動周波数に設定されることになる。その結果、ダイオードのリカバリ損失やスイッチング素子のスイッチング損失など、半導体部品における電力損失が大きくなり、効率低下の原因となっている。
【0005】
また、上述のように電力損失が大きいと部品の発熱量も増加し、これが装置の大型化や放熱構造の複雑化、組立性の悪化、デザインの制約、そして熱に対する信頼性低下の原因となっている。特に近年では、LED照明の大電力実用化の進歩が目覚しく、また無電極照明においてもラインナップの拡充がなされており、これにより負荷電流がますます増大することから、低損失化、小型化がより大きな課題となっている。例えば、駆動周波数が百数十kHz程度の無電極放電灯点灯装置の場合、100W以上のクラスではダイオードやFETなどの半導体素子の発熱量がかなり大きくなるため、半導体素子を放熱シートを介してケース側面にクリップ固定し、半導体素子で発生した熱をケース外殻に逃がすといった複雑な放熱構造をとっており、無電極放電灯点灯装置の大型化につながっている。
【0006】
さらに、従来のSi系半導体素子では、数十ns程度の逆回復時間が存在し、この逆回復時間が数十MHz程度の周波数帯の雑音スペクトルの発生要因(雑音端子電圧、雑音電力、輻射雑音など)となっている。そして、この雑音は周囲機器に悪影響を及ぼす原因となる場合がある。また、従来のSi系半導体素子では、上記の逆回復時間が温度特性を持っているため、発生する雑音スペクトルの周波数帯が温度により変化する。したがって、より広い温度領域で雑音を抑えるためにはより広い周波数帯に対応させた雑音対策が必要であり、装置の大型化や構造複雑化、デザイン制約などの原因となってしまう。
【0007】
また、照明器具の場合には、その形状が10MHz〜30MHzの雑音帯域に影響を与えて、雑音レベルが変化することも知られている。例えば、電子安定器の出力側(ランプ線側)からランプ線を経由して器具に誘導される電流を介して電源線に重畳されるものが確認されており、またこの帯域の雑音はアースの取り方、アース安定度によっても変わることが確認されている。そして、上記のSi系半導体素子を用いた場合には、上記の理由により10MHz〜30MHzの帯域の雑音が増大する。したがって、特に照明器具では、雑音の増大やこの雑音を対策するために器具設計が限定されるなどの原因となっている。上記の現象は数十kHz以上の高周波で動作する電源装置でみられる現象であるが、電源装置に無関係な筐体がたまたま電源装置に近接している場合でも影響を受けることがある。
【0008】
上記の半導体素子に起因する雑音の問題は調光制御を行う場合に特に顕著であり、この場合、100%出力に近いほど電流が増え、半導体素子の温度は高くなる。そして、半導体素子の温度特性により、発生する雑音スペクトルの周波数帯が大幅に変化するとともに、調光時にはさらに高周波で駆動させていることから、逆回復の回数が多いことも雑音を増大させる原因となっている。
【0009】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、電力損失及び雑音を低減させた小型の照明点灯装置及びそれを用いた照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の照明点灯装置は、発光部と、発光部を調光制御する調光制御部を含む回路部とを備え、回路部を構成する半導体素子のうち少なくとも1つがワイドバンドギャップ半導体からなることを特徴とする。
【0011】
この照明点灯装置において、回路部は、発光部に高周波電力を供給する高周波電源回路を有し、高周波電源回路を構成するスイッチング素子のうち少なくとも1つがワイドバンドギャップ半導体からなるのが好ましい。
【0012】
また、この照明点灯装置において、スイッチング素子のうちワイドバンドギャップ半導体からなるスイッチング素子のゲート電圧又はゲート抵抗を調整する制御回路を備え、制御回路は、調光制御部が発光部を調光制御していない状態では、調光制御しているときに比べてゲート電圧を高くするか又はゲート抵抗を低くするのも好ましい。
【0013】
さらに、この照明点灯装置において、回路部は、発光部又は発光部に高周波電力を供給する高周波電源回路の何れか一方に電力を供給するチョッパ回路を有し、チョッパ回路を構成するダイオード又はスイッチング素子がワイドバンドギャップ半導体からなるのも好ましい。
【0014】
また、この照明点灯装置において、チョッパ回路を構成するスイッチング素子のゲート電圧又はゲート抵抗を調整する制御回路を備え、制御回路は、調光制御部が発光部を調光制御していない状態では、調光制御しているときに比べてゲート電圧を高くするか又はゲート抵抗を低くするのも好ましい。
【0015】
本発明の照明器具は、上記の照明点灯装置を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
電力損失及び雑音を低減させた小型の照明点灯装置及び照明器具を提供することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態1を示す回路図である。
【図2】同上の共振特性を示す特性図である。
【図3】同上の動作波形図である。
【図4】同上の使用形態の一例を示し、(a)は斜視図、(b)はそれに用いられる無電極放電灯の構造図である。
【図5】同上を用いた照明器具の一例を示し、(a)は斜視図、(b)は概略断面図である。
【図6】同上を用いた照明器具の他の例を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は左側面図である。
【図7】同上の他の例を示す回路図である。
【図8】同上のさらに他の例の要部を示す回路図である。
【図9】同上のさらにまた他の例を示す回路図である。
【図10】本発明の実施形態2を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明に係る照明点灯装置及び照明器具の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
(実施形態1)
図1は本実施形態の無電極放電灯点灯装置(照明点灯装置)の一例を示す回路図であり、本点灯装置は、商用交流電源13からの電力供給を受けて直流電圧V1を出力する直流電源回路1と、直流電源回路1からの電力供給を受けて高周波電圧V2を出力する高周波電源回路2と、後述の高周波電源回路2の駆動回路20にPWM信号(調光信号)V3を出力するPWM発振回路(調光制御部)5とを備える。また、本点灯装置は、高周波電源回路2の出力端間に接続される誘導コイル3と、誘導コイル3に近接配置される無電極放電灯4とを備える。ここに、本実施形態では、上記の直流電源回路1、高周波電源回路2及びPWM発振回路5により回路部が構成され、また誘導コイル3及び無電極放電灯4により発光部が構成されている。
【0020】
直流電源回路1は、商用交流電源13の交流出力を整流する整流回路10と、インダクタL1、ダイオードD1、スイッチング素子Q1、及び平滑コンデンサC1と、スイッチング素子Q1を駆動する駆動回路11とを具備した従来周知の昇圧チョッパ回路からなる。
【0021】
高周波電源回路2は、一対のスイッチング素子Q2,Q3と、スイッチング素子Q2,Q3を駆動する駆動回路20と、インダクタL2及びコンデンサC2,C3からなる共振回路とを備え、誘導コイル3に対して数十kHz〜数百kHzの高周波電流を流すことにより、誘導コイル3に高周波電磁界を発生させて無電極放電灯4に高周波電力を供給する。これに応じて、無電極放電灯4内に高周波プラズマ電流を発生させて紫外線又は可視光を発生させるようになっている。なお、上記のスイッチング素子Q2,Q3は、例えば電界効果トランジスタからなる。
【0022】
PWM発振回路5は、ある周波数のオン・オフの繰り返しであるPWM信号V3を発生し、そのデューティ(時間比率)は所定値に設定されている。このPWM発振回路5の出力は、抵抗、ダイオードを介して駆動回路20に接続され、PWM信号V3に応じてシンク電流I1を変化させ、動作周波数(駆動回路20の駆動周波数)f1を可変する。
【0023】
誘導コイル3は、図4(a)に示すように円筒形状のカプラ30に巻回される。図4(a)に示す例では、発光部(誘導コイル3及び無電極放電灯4)を除く無電極放電灯点灯装置が金属製のケース100に収納され、給電線100aを介して誘導コイル3に電気的に接続されている。
【0024】
無電極放電灯4は、図4(b)に示すように、例えばガラスのような透明な材料からなり、外面に凹部41を有する中空のバルブ40と、合成樹脂からなる筒形状であって、バルブ40に対し凹部41の開口を囲む形で取り付けられた口金42とを有し、凹部41にカプラ30が挿入されることによって誘導コイル3の近傍に配置される。バルブ40には、例えば不活性ガスと金属蒸気とを含む放電ガスが封入されている。また、バルブ40の凹部41の底面には、カプラ30に挿入される排気管41aが突設されている。さらに、バルブ40の内面には、保護膜40aと蛍光体膜40bとが設けられている。そして、誘導コイル3が発生させる高周波電磁界によってバルブ40内にアーク放電が発生すると、発生した紫外線が蛍光体膜40bにおいて可視光に変換されることにより、無電極放電灯4が発光する。
【0025】
次に、本点灯装置の動作について図2及び図3を参照しながら説明する。図2は高周波電源回路2の始動時の共振曲線イと点灯時(定常時)の共振曲線ロを示す。PWM信号V3がLレベルのときは動作周波数f1=f12、Hレベルのときは動作周波数f1=f11(<f12)となり、周波数f11は無電極放電灯4の点弧始動に十分な高周波電圧V2が発生するように高周波電源回路2の共振周波数付近に設定され、周波数f12は無電極放電灯4が点灯維持できない程度の高周波電圧V2が発生するように設定される。
【0026】
図3を参照しながら詳述すると、時刻t=t1のときにPWM信号V3=Hとすることで高周波電圧V2が増大し(V2=V22)、時刻t=t2のときに無電極放電灯4が初期点弧始動を行うことで点灯する。また、時刻t=t3のときにPWM信号V3=Lとすることで高周波電圧V2が減少し、無電極放電灯4が消灯する。さらに、時刻t=t4のときにPWM信号V3=Hとすることで高周波電圧V2が増大し(V2=V21)、時刻t=t5のときに無電極放電灯4が再点弧始動を行うことで点灯する。また、時刻t=t6のときにPWM信号V3=Lとすることで高周波電圧V2が減少し、無電極放電灯4が消灯する。ここで、図3に示すように、初期点弧始動時の最高電圧V2=V22に対して再点弧始動時の最高電圧V2=V21は小さくなるが、これは無電極放電灯4に残留するイオンの存在によるものである。
【0027】
以降同様にして、PWM信号V3に応じてこれらの一連の動作を繰り返し行うことによって無電極放電灯4の点滅動作が可能であり、PWM信号V3のオンデューティを可変することにより、無電極放電灯4の出力を任意に設定することができる。なお、動作周波数f1は数十kHz〜数百kHzとし、点滅動作の周波数f2は人間の目にちらつき感を与えないよう、100Hz〜数kHzに設定される。
【0028】
ここで、上述の直流電源回路1や高周波電源回路2は、その駆動周波数が高周波であることから、各回路1,2を構成する半導体部品の電力損失が大きくなって効率低下の原因となってしまう。また、半導体部品の電力損失が大きくなるにつれて発熱量も増加することから、装置の大型化や放熱構造の複雑化、組立性の悪化、デザインの制約、そして熱に対する信頼性低下の原因となってしまう。
【0029】
そこで、本実施形態では、上記の問題を解決すべく、直流電源回路1を構成する整流回路10のダイオードや、ダイオードD1、スイッチング素子Q1、並びに、高周波電源回路2を構成するスイッチング素子Q2,Q3にワイドバンドギャップ半導体素子(例えば、GaN系半導体素子やSiC系半導体素子)を用いている。ここにおいて、ワイドバンドギャップ半導体とは、周期律表第2周期の軽元素(B、C、N、O)を構成要素とする半導体であり、バンドギャップ(禁止帯)がSi系半導体の2倍以上(2.0eV以上)のものをいう。このワイドバンドギャップ半導体は、従来のSi系半導体に比べて通電損失やオン抵抗が十分小さくなっており(1桁から2桁程度小さい)、また高温時の動作も可能となっている。
【0030】
その結果、従来のSi系半導体素子を用いた場合に比べて、直流電源回路1や高周波電源回路2で発生する電力損失を低減することができる。また、電力損失を低減することで発熱量を抑えることができ、しかもワイドバンドギャップ半導体素子は高温時の動作も可能であることから、従来例のように複雑な放熱構造を設けなくてもよく、小型の無電極放電灯点灯装置を提供することができる。さらに、放熱構造の簡素化、組立性向上、デザインの自由度向上、及び熱に対する信頼性向上なども期待できる。
【0031】
次に、図5は本発明に係る照明器具Aの一例であり、本照明器具Aは、透光性材料により略球状に形成されたバルブ40を具備する無電極放電灯4と、下面が開口する円筒状の本体部81と、本体部81の下面側に配置される椀型の外郭部82と、外郭部82の内面に沿って配置される反射板83とを備える。
【0032】
本体部81は、鋼板からなる取付部84が上面側に設けられており、また下面の開口近傍にはソケット90が配置されている。このソケット90には無電極放電灯4の口金42が装着され、ソケット90と口金42にそれぞれ設けられた電線(図示せず)同士が電気的に接続される。また、本体部81の内部には、無電極放電灯4を点灯させる点灯回路91が収納されている。ここに本例では、点灯回路91により、発光部(誘導コイル3及び無電極放電灯4)を除く無電極放電灯点灯装置が構成されている。
【0033】
外郭部82は、本体部81の下面に設けられた開口の周縁から下方に向かって拡径されており、外郭部82の内面側には所定の間隔を空けて反射板83が配置されている。反射板83は、アルミ板によってパラボラ型に形成されており、中心に形成された挿通孔83aにはバルブ40が挿通され、挿通孔83aの上側には遮光部材86が配置されている。そして、反射板83の下側には、透明強化ガラスにより円盤状に形成されたガラスパネル85が配置されている。
【0034】
また、図6は本発明に係る照明器具Aの他の例であり、本照明器具Aは、例えばステンレスからなる前面が開口した直方体形状のボディ71aと、例えば強化ガラスのような透光性を有する材料からなり、ボディ71aを開閉自在に閉塞するカバー71bとで構成された器具本体71を備える。ボディ71aの内底面には、例えばアルミニウムからなり、無電極放電灯4の光を前方へ配光する断面U字形状の反射板71cが固定されており、器具本体71に収納された無電極放電灯4の光はカバー71bを通して前方へ出射される。さらに、ボディ71aの内底面には、無電極放電灯4が取り付けられるカプラ(図示せず)と、発光部を除く無電極放電灯点灯装置を収納したケース100と、ケース100内の直流電源回路1に電気的に接続された端子台14とが、それぞれ固定されている。端子台14には、一端が商用交流電源13に接続された電線(図示せず)の他端が接続されるのであり、直流電源回路1は上記の電線と端子台14とを介して商用交流電源13に電気的に接続される。
【0035】
ここで、従来のSi系半導体素子は、上述したように数十ns程度の逆回復時間が存在し、さらにこの逆回復時間が温度特性を持っているため、数十MHz程度の周波数帯の雑音を発生させる。また、上述したように照明器具の形状が10MHz〜30MHzの雑音帯域に影響し、雑音レベルが変化する場合もある。例えば、図5及び図6に示す照明器具Aにおいて、直流電源回路1や高周波電源回路2を構成する半導体素子にSi系半導体素子を用いた場合には、上記の半導体素子で発生した雑音がランプ線を経由して反射板83や遮光部材86、反射板71cなどに誘導され、さらにこれらと電気的に接触する筐体を流れることで上記の雑音が電源線に重畳される可能性がある。
【0036】
これに対して本実施形態では、上記の半導体素子にワイドバンドギャップ半導体素子を用いており、このワイドバンドギャップ半導体素子は、Si系半導体素子に比べて逆回復時間や逆回復時間の温度特性がほとんどないことから、広い温度領域での雑音低減が可能である。そして、雑音源である半導体素子の雑音を低減することで、ランプ線を介して誘導される10MHz〜30MHz帯域の雑音を抑えることもできる。
【0037】
ここにおいて、本実施形態の無電極放電灯点灯装置は、全点灯(FULL点灯)と調光比50%に対応させた段調光型の点灯装置であり、全点灯時の入力電流は調光点灯時の入力電流の約2倍程度になるため、大きな損失差が生じる。例えば、スイッチング素子Q2,Q3に従来のSi系半導体素子を用いた場合には、全点灯時の温度は調光点灯時の温度よりも数十℃程度高くなる場合があり、これをSi系半導体素子の逆回復時間の温度特性に換算すると雑音スペクトルが数MHz程度ずれるのに相当し、より広い周波数範囲に亘って雑音対策を行わなければならないことを意味する。
【0038】
これに対して本実施形態では、高周波電源回路2のスイッチング素子Q2,Q3にワイドバンドギャップ半導体素子を用いているため、発熱量を低減することができて温度差を小さくすることができ、また逆回復時間や逆回復時間の温度特性がほとんどないことから、雑音についても低減することができる。
【0039】
また、本実施形態の直流電源回路1は、100V〜242Vの入力電圧に対応させたユニバーサル電源であり、100V系使用時の入力電流は200V系使用時の入力電流の約2倍程度にもなるため、大きな損失差が生じる。例えば、従来のSi系半導体素子を直流電源回路1のスイッチング素子Q1に用いた場合には、100V系使用時の温度は200V系使用時の温度よりも数十℃程度高くなることがある。これは、Si系半導体素子の逆回復時間の温度特性に換算すると、雑音スペクトルが数MHz程度ずれるのに相当し、より広い周波数範囲に対して雑音対策をしなければならないことを意味する。
【0040】
これに対して本実施形態では、ワイドバンドギャップ半導体素子を直流電源回路1のスイッチング素子Q1に用いているため、発熱量を低減することができて温度差を小さくすることができ、また逆回復時間や逆回復時間の温度特性がほとんどないため、雑音についても低減することができる。
【0041】
而して、本実施形態によれば、無電極放電灯点灯装置を構成する半導体素子にワイドバンドギャップ半導体素子を用いることで、照明器具Aとの結合で影響の出る数十MHz帯域の雑音を低減することができる。また、無電極放電灯点灯装置の場合、百kHz〜数十MHz、数十GHzの高周波で動作するため電力損失が大きく、また主な雑音源にもなりうるが、高周波特性が良好なワイドバンドギャップ半導体素子を用いることで電力損失及び雑音を効果的に低減することができる。さらに、無電極放電灯点灯装置のカプラ30では、構造的にカプラ30からの輻射雑音や、カプラ30と周囲筐体(例えば反射板など)との結合による雑音増大が問題となりやすいが、雑音源である半導体素子(ダイオードD1やスイッチング素子Q1〜Q3など)からの雑音を低減することでこれらの雑音についても低減することができる。
【0042】
また、上記のワイドバンドギャップ半導体素子としてGaN系半導体素子を用いた場合には高周波特性がさらによくなることから高効率化を図ることができ、SiC系半導体素子を用いた場合にはオン抵抗が低く高耐圧な素子を実現できるため、より高い始動電圧を印加することができ、始動性がさらに向上するという利点がある。特に、本実施形態のような周波数可変調光や、オン・オフを繰り返して調光制御を行う間欠調光のように再点弧電圧が発生するような場合においても、耐圧に対する信頼性を確保することができる。
【0043】
図7は本実施形態の無電極放電灯点灯装置(照明点灯装置)の他の例を示す回路図であり、本点灯装置は、商用交流電源13から出力される交流電圧を直流電圧に変換する直流電源回路1と、直流電源回路1の出力端に接続された高周波電源回路2と、高周波電源回路2の出力端に一次巻線LM1が接続されたトランス6と、トランス6の二次巻線LM2に接続された共振回路7と、共振回路7の出力端に接続され、無電極放電灯4に近接配置される誘導コイル3とを備える。
【0044】
直流電源回路1は、商用交流電源13から出力される交流電圧を全波整流することで直流電圧を生成する整流回路10と、整流された電圧を平滑する平滑コンデンサC0とを備える。
【0045】
高周波電源回路2は、4つのスイッチング素子が直並列に接続された所謂フルブリッジ型のインバータ回路であり、直流電源回路1の出力端に互いに直列接続されてなるスイッチング素子Q1,Q2と、同じく直流電源回路1の出力端に互いに直列接続されてなるスイッチング素子Q3,Q4と、各スイッチング素子Q1〜Q4をオン・オフ制御する制御回路20とを備える。制御回路20は、所定のデューティ比の矩形波信号を出力する発振回路201と、発振回路201から出力される矩形波信号に基づいて各スイッチング素子Q1〜Q4をオン・オフさせる駆動回路202とを備える。ここに、上記のスイッチング素子Q1〜Q4は、例えばFET等のトランジスタからなる。また、上述の制御回路20により調光制御部が構成され、発振回路201に外部からの調光信号が入力されるようになっている。
【0046】
トランス6は、一次巻線LM1の一端がスイッチング素子Q1,Q2の接続点に接続されるとともに、一次巻線LM1の他端がスイッチング素子Q3,Q4の接続点に接続され、また二次巻線LM2の一端が高周波電源回路2のグランド電位側の端子と同一のラインに接続されるとともに、二次巻線LM2の他端が共振回路7に接続されている。
【0047】
共振回路7は、高周波電源回路2の出力を共振動作によって数kV〜数十kVの高周波高電圧に変換し、始動時にその高電圧を誘導コイル3に供給するもので、トランス6の二次巻線LM2の他端と誘導コイル3の他端との間に直列接続されたコイルL1及びコンデンサC1と、コイルL1とコンデンサC1の接続点に一端が接続されるとともに他端がグランド電位に接続されたコンデンサC2とで構成される。
【0048】
ここで、図7に示した高周波電源回路2では、4つのスイッチング素子Q1〜Q4を用いているため、図1に示した高周波電圧回路2よりも損失増大、大型化、及び雑音増大の問題がより顕著となる。そのため、本例では高周波電源回路2を構成するスイッチング素子Q1〜Q4にワイドバンドギャップ半導体素子を用いており、その結果、高周波電源回路2の低損失化及び低雑音化を図ることができるとともに、装置の小型化を図ることができる。また、直流電源回路1を構成する整流回路10のダイオードや、図示しない操作スイッチの操作に応じてオン・オフされるスイッチ15についてもワイドバンドギャップ半導体素子を用いているため、直流電源回路1の低損失化及び低雑音化を図ることもできる。
【0049】
ところで、無電極放電灯4を全点灯させたときと、調光比50%で調光点灯させたときでは素子温度に差が生じ、このとき温度特性により素子特性が変化することから制御が難しくなる場合がある。例えば、図1に示したように、高周波電源回路2のスイッチング素子Q2,Q3にワイドバンドギャップ半導体素子を用いた場合には、高温時にゲート電流が増大することからすべての状態において最適制御するのが難しくなってしまう。そこで、例えば図8(a)(b)に示すように、図1中の高周波電源回路2を構成するスイッチング素子Q2,Q3のゲート抵抗を調整することによって素子の温度特性を改善する。
【0050】
図8(a)に示す例では、スイッチング素子Q2,Q3のゲート端子と駆動回路20の出力端との間に可変抵抗VR1,VR2がそれぞれ接続されており、制御回路21からの信号によってスイッチング素子Q2,Q3のゲート抵抗を調整できるようになっている。また、図8(b)に示す例では、スイッチング素子Q2,Q3のゲート端子と駆動回路20の出力端との間に抵抗R20,R21がそれぞれ接続されており、さらに抵抗R20と並列にスイッチ22及び抵抗R22の直列回路が接続されるとともに、抵抗R21と並列にスイッチ23及び抵抗R23の直列回路が接続されている。そして、制御回路21からの信号によってスイッチング素子Q2,Q3のゲート抵抗を調整できるようになっている。
【0051】
具体的には、PWM発振回路5(図1参照)が無電極放電灯4を調光制御していない状態、つまり全点灯時には、調光制御時に比べてスイッチング素子Q2,Q3のゲート抵抗を低くすることで、ゲート波形のなまりがなくなって電力消費量が低下する。その結果、調光時との素子温度差を小さくすることができて、温度特性による影響を小さくすることができる。また全点灯時に、スイッチング素子Q2,Q3のゲート抵抗を低くすることで素子の発熱を低減することもできる。
【0052】
さらに、雑音が大きくなりやすい調光時には、非調光時よりもスイッチング素子Q2,Q3のゲート抵抗を高くすることで雑音を低減することができる。また、ゲート電流が増大する高温時に全点灯させる場合には、調光時よりもゲート抵抗を低くすることでゲート電流をより供給しやすくなるという利点もある。
【0053】
なおここでは、非調光時(全点灯時)において調光時よりもスイッチング素子Q2,Q3のゲート抵抗を低くすることで電力消費量を減らしているが、例えばゲート抵抗を低くする代わりにゲート電圧を高くしてもよく、この場合スイッチング素子Q2,Q3のオン抵抗が低くなるため、同様に電力消費量を減らすことができ、その結果、調光時との素子温度差を小さくすることができて、温度特性による影響を小さくすることができる。
【0054】
さらに、直流電源回路1の出力V1(図1参照)を増減させて調光制御を行う場合には、直流電源回路1を構成するスイッチング素子Q1についても全点灯時と調光時で素子特性が変化することから、同様に調光制御していない全点灯時には、調光時に比べてスイッチング素子Q1のゲート抵抗を低くするか、又は、ゲート電圧を高くして温度特性による影響が小さくなるように制御すればよい。
【0055】
またこの場合、雑音が大きくなりやすい調光時には、非調光時よりもスイッチング素子Q1のゲート抵抗を高くするか、又はゲート電圧を低くすることで雑音を低減することができ、さらに全点灯時には、調光時よりもゲート抵抗を低くするか、又はゲート電圧を高くすることで素子の発熱を低減することができる。さらに、ゲート電流が増大する高温時に全点灯させる場合には、調光時よりもゲート抵抗を低くするか、又はゲート電圧を高くすることでゲート電流をより供給しやすくなるという利点もある。
【0056】
図9は本実施形態の無電極放電灯点灯装置(照明点灯装置)のさらに他の例を示す回路図であり、本点灯装置は、磁性コア30に巻回され高周波電流が供給されると無電極放電灯4に誘導電界を誘起する誘導コイル3と、誘導コイル3に高周波電圧を印加して高周波電流を供給する高周波電源回路2と、無電極放電灯4の調光点灯中に無電極放電灯4が点灯維持する点灯期間と、無電極放電灯4が点灯維持できない不点灯期間とのそれぞれの期間における高周波電圧の周波数を制御して高周波電圧の大きさを変動させる調光制御回路(調光制御部)8とを備える。なお、高周波電源回路2、誘導コイル3及び無電極放電灯4については上述と同様であり、ここでは詳細な説明を省略する。
【0057】
調光制御回路8は、高周波電源回路2のスイッチング素子Q1,Q2のオン・オフを制御するドライバ80と、ドライバ80とグランドとの間に接続されたコンデンサC1及び抵抗R1と、ドライバ80とグランドとの間において抵抗R1に並列に接続された抵抗R2及びスイッチング素子Q3の直列回路とを備える。
【0058】
ドライバ80は発振器(図示せず)を内蔵し、外部からの調光信号に応じてスイッチング素子Q3のオン・オフが切り替わることで発振周波数が変動し、この発振周波数で矩形波のスイッチング信号をスイッチング素子Q1,Q2に交互に出力して、スイッチング素子Q1,Q2をスイッチング動作させて高周波電源回路2の駆動周波数を切り替える。ドライバ80は、不点灯期間から点灯期間へ切り替わった直後(再点弧期間)に印加される高周波電圧の大きさが一定となるように不点灯期間の高周波電源回路2の駆動周波数、つまり不点灯期間に誘導コイル3に印加される高周波電圧の周波数を設定する。
【0059】
スイッチング素子Q3を切り替える調光信号は、例えばH(ハイ)とL(ロー)が交互に切り替わる電圧信号であり、オンデューティを変化させることで無電極放電灯4の点灯期間と不点灯期間の割合を変化させる。なお、調光信号のオン・オフの繰り返し周波数は人間の目がちらつきを感じないように100Hz以上とする。
【0060】
このときのドライバ80の発振周波数は、コンデンサC1、抵抗R1,R2及びスイッチング素子Q3によって決定され、調光信号によってスイッチング素子Q3がオフの場合には1/(R1×C1)に基づく周波数となり、スイッチング素子Q3がオンの場合には1/{(1/R1+1/R2)×C1}に基づく周波数となる。
【0061】
本例においても、高周波電源回路2を構成するスイッチング素子Q1,Q2にワイドバンドギャップ半導体素子を用いることで、同様に高周波電源回路2の低損失化及び低雑音化を図ることができるとともに装置の小型化を図ることができる。
【0062】
ここに本実施形態では周波数可変調光を例に説明したが、例えば高周波電源回路2の駆動周波数を高周波側にシフトし、共振周波数からずらすことで調光制御する周波数調光や、オン・オフを繰り返して調光制御する間欠調光であってもよい。また本実施形態では、直流電源回路1及び高周波電源回路2を構成するすべての半導体素子(例えば図1では、整流回路10のダイオード、ダイオードD1及びスイッチング素子Q1〜Q3)にワイドバンドギャップ半導体素子を用いた場合について説明したが、少なくとも何れか1つがワイドバンドギャップ半導体素子であればよい。さらに、直流電源回路1は、米国277V仕様まで含めた100V〜277V対応のユニバーサル電源であってもよい。また本実施形態では、調光比が50%の場合について説明したが、調光比は0%〜100%の間であればよく、本実施形態に限定されない。さらに本実施形態では、段調光型の点灯装置を例に説明したが、連続調光型のものであってもよい。
【0063】
(実施形態2)
図10は本実施形態のLED照明器具の一例を示す回路図であり、複数(図10では4個)の発光ダイオードLD1〜LD4からなる発光部と、直流電源回路1及びフィルタ回路9からなる回路部とを備える。
【0064】
フィルタ回路9は、ヒューズF1、コンデンサC3及びラインフィルタLF1からなり、商用交流電源13の一端にヒューズF1が直列に接続され、商用交流電源13の他端とヒューズF1の出力端と並列にコンデンサC3及びラインフィルタLF1が接続される。
【0065】
直流電源回路1は、フライバック型のDC−DCコンバータであって、フィルタ回路9の出力端に接続される全波整流器10と、全波整流器10と並列に接続されるコンデンサC1と、コンデンサC1の出力端間に接続されるトランスT1及びスイッチング素子Q1の直列回路とを備える。また、直流電源回路1は、スイッチング素子Q1のオン・オフを制御する第1の制御回路11と、第1の制御回路11に対して所定のフィードバック信号を出力する第2の制御回路12とを備える。
【0066】
第1の制御回路11はトランスT1の1次側に設けられ、フィードバック端子FBからの入力値に応じてスイッチング素子Q1のスイッチング信号を出力する。また、第2の制御回路12はトランスT1の2次側に設けられ、発光ダイオードLD1〜LD4への出力電流を抵抗R1により電圧変換した値を入力信号とし、フィードバック信号を生成する。この第2の制御回路12の出力にはフォトカプラPC1の発光素子が接続され、このフォトカプラPC1の受光素子は第1の制御回路11のフィードバック入力端子FBに接続されている。ここに、第1の制御回路11には外部から調光信号が入力されるようになっており、この調光信号に応じてスイッチング素子Q1の駆動周波数を決定するのである。つまり、本実施形態では、上記の調光信号に応じて直流電源回路1の出力電圧を増減することで調光制御を行っている。
【0067】
次に、回路動作について説明する。直流電源回路1は、所謂フライバック型の直流電源装置であり、スイッチング素子Q1に並列接続されたコンデンサC4を持つ部分共振型である。商用交流電源13から入力された電圧は入力コネクタCON1を介してフィルタ回路9に入力され、全波整流器10により全波整流される。全波整流された電圧はコンデンサC1を介してトランスT1及びスイッチング素子Q1の直列回路に印加される。スイッチング素子Q1が閉じている場合には、トランスT1には電流が流れるため磁気エネルギーとして充電され、スイッチング素子Q1が開放になった場合には、その磁気エネルギーが二次巻線、ダイオードD1を介して出力側に放出される。
【0068】
その出力電圧はコンデンサC2により平滑化され、出力コネクタCON2を介して出力される。直流電源回路1から出力される電圧は発光ダイオードLD1〜LD4に供給され、各発光ダイオードLD1〜LD4の順方向電圧の合計以上の電圧になった場合に各発光ダイオードLD1〜LD4が点灯する。
【0069】
ここで、直流電源回路1の駆動周波数は高周波であることから、直流電源回路1を構成する半導体部品の電力損失が大きくなって効率低下の原因となってしまい、さらに半導体部品の電力損失が大きくなるにつれて発熱量も増加することから、装置の大型化や放熱構造の複雑化、組立性の悪化、デザインの制約、そして熱に対する信頼性低下の原因となってしまう。そこで、本実施形態においても、上記の問題を解決すべく、直流電源回路1を構成する整流回路10のダイオードや、ダイオードD1〜D3、スイッチング素子Q1にワイドバンドギャップ半導体素子を用いている。
【0070】
その結果、従来のSi系半導体素子を用いた場合に比べて、直流電源回路1で発生する電力損失を低減することができる。また、電力損失を低減することで発熱量を抑えることができ、しかもワイドバンドギャップ半導体素子は高温時の動作も可能であることから、従来例のように複雑な放熱構造を設けなくてもよく、小型のLED照明器具を提供することができる。さらに、放熱構造の簡素化、組立性向上、デザインの自由度向上、及び熱に対する信頼性向上なども期待できる。
【0071】
ここで、発光ダイオードLD1〜LD4を調光点灯させた場合、発光ダイオードLD1〜LD4の温度が大きく変化するため、直流電源回路1を構成する各半導体素子がその影響を受ける場合があるが、本実施形態ではワイドバンドギャップ半導体素子を用いており、高温時でも動作が可能であるため、発光ダイオードLD1〜LD4からの発熱の影響を低減することができる。また、直流電源回路1を含む回路部を発光ダイオードLD1〜LD4に近接して配置することができるので、小型のLED照明器具を提供することができる。
【0072】
ここに本実施形態では、外部からの調光信号に応じて直流電源回路1の出力電圧を増減させることで調光制御を行っているが、例えば直流電源回路1の出力をオン・オフして調光制御するPWM調光であってもよい。また本実施形態では、発光部が発光ダイオードLD1〜LD4である場合について説明したが、有機ELであってもよい。
【符号の説明】
【0073】
1 直流電源回路(チョッパ回路)
2 高周波電源回路
3 誘導コイル(発光部)
4 無電極放電灯(発光部)
5 PWM発振回路(調光制御部)
20 駆動回路
Q2,Q3 スイッチング素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光部と、前記発光部を調光制御する調光制御部を含む回路部とを備え、前記回路部を構成する半導体素子のうち少なくとも1つがワイドバンドギャップ半導体からなることを特徴とする照明点灯装置。
【請求項2】
前記回路部は、前記発光部に高周波電力を供給する高周波電源回路を有し、前記高周波電源回路を構成するスイッチング素子のうち少なくとも1つがワイドバンドギャップ半導体からなることを特徴とする請求項1記載の照明点灯装置。
【請求項3】
前記スイッチング素子のうちワイドバンドギャップ半導体からなるスイッチング素子のゲート電圧又はゲート抵抗を調整する制御回路を備え、前記制御回路は、前記調光制御部が前記発光部を調光制御していない状態では、調光制御しているときに比べて前記ゲート電圧を高くするか又は前記ゲート抵抗を低くすることを特徴とする請求項2記載の照明点灯装置。
【請求項4】
前記回路部は、前記発光部又は前記発光部に高周波電力を供給する高周波電源回路の何れか一方に電力を供給するチョッパ回路を有し、前記チョッパ回路を構成するダイオード又はスイッチング素子がワイドバンドギャップ半導体からなることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の照明点灯装置。
【請求項5】
前記チョッパ回路を構成する前記スイッチング素子のゲート電圧又はゲート抵抗を調整する制御回路を備え、前記制御回路は、前記調光制御部が前記発光部を調光制御していない状態では、調光制御しているときに比べて前記ゲート電圧を高くするか又は前記ゲート抵抗を低くすることを特徴とする請求項4記載の照明点灯装置。
【請求項6】
請求項1〜5の何れか1項に記載の照明点灯装置を備えていることを特徴とする照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−48981(P2012−48981A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−190029(P2010−190029)
【出願日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】