説明

照明装置、及び照明装置の組み立てのための方法

本発明は、照明装置100と、このような照明装置の組み立てのための方法4000とを開示している。前記照明装置100は、光を生成するよう構成される光源110と、前記光源を支持するよう構成される担体120と、前記光源及び前記担体を囲む封体部130とを有する。前記封体部は、接合される場合に前記封体部を形成する少なくとも2つの包囲部を有する。更に、前記担体は、熱を前記照明装置の外へ放散するために、前記包囲部のうちの少なくとも1つと熱的接触をするよう配設される。前記方法は、前記光源を、前記担体と熱的接触をするよう取り付けるステップ4100と、前記封体部で前記光源及び前記担体を囲むステップ4200とを有する本発明は、前記照明装置の組み立てを容易にする便利な設計を提供する点で有利である。更に、本発明は、改善された伝熱を備える照明装置を提供する点で有利である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置、及び照明装置の組み立てのための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED)ランプは、当業界では既知である。LEDランプは、光源としてLEDを用いるランプである。このようなランプにおいては、多数のダイオードが、ランプの出力を増大させるために、又は単一のLEDは狭い波長帯域において放射するので白色光を供給するために、用いられ得る。LEDランプは、一般照明のために用いられてもよく、又は色及び出力が調整され得るので更により特殊な照明のために用いられてもよい。
【0003】
一般に、ランプ又は照明装置は、光を生成するよう構成され、回路基板上に取り付けられる、又は少なくとも回路基板に接続される光源を有する。光源は、通常、電球の形状を持つ、封入ハウジング(encapsulating housing)内に配設される。照明装置の設計は、最大光出力及び/又は特定の色の光を供給することに加えて、光源によって生成される熱の排出、及び/又は光源に接続される電子回路を考慮に入れる必要がある。
【0004】
例えば、米国特許出願US2010/0008086は、固体発光ダイオード群と、発光ダイオードを作動させる電子回路と、封入ハウジングとを有する、LEDをベースにした白色照明装置を開示している。白色光LED装置内から生成された熱を外に伝導する又は伝達するために、封入ハウジングは、通気孔及びヒートシンク素子を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、従来技術のシステムの不利な点は、このようなシステムは、熱の排出のための特殊な細部を含む多数の構成要素(例えば、封入ハウジング、光源、回路基板、通気孔及びヒートシンク素子)を必要とし、それによって、システムの組み立てをかなり複雑にすることであり得る。
【0006】
従って、本発明の目的は、上記の不利な点を改善し、その組み立てを容易にするための便利な設計を持つ照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のこの及び他の目的は、独立請求項によって規定されているような、照明装置、及び照明装置の組み立てのための方法によって達成される。本発明の他の有利な実施例は、従属請求項によって規定されている。
【0008】
本発明の第1の態様によれば、請求項1において規定されているような照明装置が提供される。前記照明装置は、光を生成するよう構成される光源と、前記光源を支持するよう構成される担体と、前記光源及び前記担体を囲む封体部(envelope)とを有する。前記光源は、前記担体と熱的接触をしており、前記封体部は、接合される場合に前記封体部を形成する少なくとも2つの包囲部を有する。前記担体は、熱を前記照明装置の外へ放散するために、前記包囲部のうちの少なくとも1つと熱的接触をするよう配設される。
【0009】
本発明の第2の態様によれば、請求項11において規定されているような光を生成するよう構成される光源を有する照明装置の組み立てのための方法が提供される。前記方法は、前記光源を、担体と熱的接触をするよう取り付けるステップと、少なくとも2つの包囲部を接合することにより前記光源を囲み、それによって、前記光源を囲む封体部を形成するステップとを有する。前記担体は、熱を前記照明装置の外へ放散するために、前記包囲部のうちの少なくとも1つと熱的接触をするよう配設される。
【0010】
本発明は、照明装置の前記封体部又は電球は、接合される場合に前記封体部(又は前記照明装置の封入ハウジング)を形成する少なくとも2つの包囲部を含み得るという理解を利用している。本発明は、(ランプ又はスポットライトなどの)照明装置の組み立てを容易にする便利な設計を提供する点で有利である。2つの包囲部を用いると、前記光源及び前記担体は、前記2つの包囲部が分離されている間に、便利に、一緒に取り付けられ、次いで、前記2つの包囲部を接合することによって、前記封体部で囲まれ得る。3つ以上の包囲部が用いられてもよく、本発明が、2つだけの包囲部で作成される封体部を有する照明装置に限定されないことは理解されるであろう。
【0011】
本発明は、前記照明装置の前記封体部(又は電球)は、ヒートシンクの役割を果たし、(例えば、前記光源、又は前記光源に接続されるあらゆる電気回路によって生成される)熱を前記照明装置の外へ放散するのに役立ち得るという理解も利用している。この目的のため、前記光源は、担体であって、それ自体、前記封体部の前記包囲部のうちの少なくとも1つと熱的接触をしている担体と熱的接触をするよう配設される。本発明では、前記照明装置の表面全体、即ち、前記封体部が、ヒートシンクの役割を果たす。従って、本発明は、前記照明装置の外部環境への熱の効率的な伝達が提供される点で有利である。
【0012】
実施例によれば、前記担体及び前記封体部は、セラミック材料で作成されてもよく、これは、優れた熱伝導率を持つ材料の一種であり、それによって、熱の相対的に効率的な伝達を可能にする点で有利である。例えば、前記セラミック材料は、多結晶酸化アルミニウム(PCA)であってもよく、これは、半透明セラミック材料である点で有利である。
【0013】
実施例によれば、前記封体部は、電球(又はランプバルブ)の形状を持ち得る。詳細には、前記包囲部は、2つの電球半体であり得る。
【0014】
実施例によれば、包囲部、及び前記担体の少なくとも一部(又は前記担体の第1部分又は第1担体)は、単一の一体化部品を形成してもよく、これは、構成要素の数が減らされ、それによって、前記照明装置の組み立てを更にもっと容易にする点で有利である。本実施例は、前記包囲部、及び前記担体の前記一部(例えば、電球半体、及び前記担体の半分)が、単一の鋳型から単一の部品として製造され得る点でも有利である。前記封体部及び前記担体を形成するための対応する包囲部及び前記担体の対応する一部も、単一の鋳型、好ましくは、同じ鋳型から製造され得る。
【0015】
別の実施例によれば、前記担体は、2つの包囲部の間の接合部に配設され得る。本実施例においては、前記担体と前記包囲部とは、別々の部品である。
【0016】
実施例によれば、前記包囲部は、有利なことには、互いに嵌めるよう構成されてもよく、それによって、前記照明装置の組み立てを容易にする。
【0017】
実施例によれば、前記担体は、前記照明装置の底部からその上部へ延在する軸に沿って配設され得る。他の例においては、前記担体は、前記照明装置の底部からその上部へ延在する軸と交差する方向に沿って、配設され得る。これらの実施例においては、前記担体は、前記封体部によって規定される空間を少なくとも2つの区画に分ける。その場合、有利なことには、複数の光源が、用いられ、一様な照明が供給されるように前記担体の各々の側に分布され得る。
【0018】
実施例によれば、前記封体部は、(特に、前記光源が、波長スペクトルの可視領域、即ち、380乃至780nmにおいて放射する場合に)前記光源によって生成された光の少なくとも一部を透過するよう構成される透過性領域を含み得る。前記透過性領域は、(光を透過及び散乱する)半透明であってもよく、又は(伝達が実質的に妨害されない)透明であってもよい。有利なことには、前記透過性領域は、半透明であり、それによって、ユーザが、前記封体部内の前記光源及び随意の電子回路を知覚するのを防止する。上記のように、前記封体部は、PCAで作成されてもよく、それによって、半透明封体部を供給する。従って、前記照明装置の前記封体部又は封入ハウジングは、光学的機能、熱的機能及び機械的機能などの多数の機能を統合する点で有利である。
【0019】
実施例によれば、前記担体は、前記光源によって生成された光の少なくとも一部を反射するよう構成される反射性領域を含み得る。他の例においては、又は更に、前記担体は、前記光源によって生成された光の少なくとも一部を透過するよう構成される透過性領域を含み得る。
【0020】
実施例によれば、前記光源は、少なくとも1つの発光ダイオード(LED)又は少なくとも1つのLEDパッケージであり得る。前記光源は、例えば、RGB LED(赤色、緑色、青色発光ダイオード)、又はRGBの組み合わせ、若しくは青色及び黄色の組み合わせ、若しくは青色、黄色及び赤色の組み合わせなどのような白色光を供給するよう構成される複数のダイオードを含み得る。随意に、前記照明装置は、着色光を供給するよう構成され得る。
【0021】
前記光源は、駆動条件に依存して、様々な所定の波長において光を供給することができる(複数のLEDなどの)複数の光源も含み得る。従って、特定の実施例においては、前記照明装置は、センサ信号又はユーザ入力装置信号に応じて、前記照明装置の光の色を制御するよう構成される(前記照明装置に取り付けられる又は前記照明装置の外部にある)制御装置を更に含み得る。
【0022】
以下においては、本発明は、前記光源の好ましい実施例として、LEDに関して、更に説明され得る。従って、以下においては、「LED」という用語は、広くは、特に指示がない限り又は文脈から明らかでない限り、光源(又は複数の光源)も指し得るが、好ましくは、LEDを指す。更に、「LED」という用語は、特に、固体照明(固体LED)を指す。
【0023】
実施例によれば、前記光源は、可視領域内の光を放射し得るが、別の実施例においては、代わりに又は更に、紫外線領域内の光も放射し得る。上記のように、前記光源は、LEDを含み得る。他の実施例においては、前記光源は、青色光を生成するよう構成されるLEDである。青色光放射源は、それ自体で用いられてもよく、又は白色光を供給するように、例えば、前記封体部若しくは前記包囲部のうちの少なくとも1つに配設される、ルミネッセンス材料を組み合わせて用いられてもよく、又は他の波長の光を生成する1つ以上の他のLEDと組み合わせて用いられてもよい。このような実施例の組み合わせも適用され得る。
【0024】
実施例によれば、前記担体又は前記担体の一部は、前記封体部の前記包囲部に接着され得る。有利なことには、接着剤は、熱が前記担体から前記包囲部へ放散され得るような優れた熱的特性を持つ。
【0025】
他の例においては、前記担体は、2つの包囲部の間の接合部に差し込まれ得る。本例においては、前記担体は、有利なことには、熱放散のための前記担体と前記包囲部との間の良好な熱的接触が供給されるように2つの包囲部の間で圧される。
【0026】
実施例によれば、前記封体部(又は照明装置)の底部は、ホルダの役割を果たすソケットに挿入される。前記ソケットはまた、前記光源に電気を供給するよう構成され得る。
【0027】
本願においては、「少なくとも」という用語は、実施例においては、「全て」又は「完全に」も示し得る。
【0028】
本発明は、請求項において列挙されている特徴の全てのあり得る組み合わせに関することに注意されたい。
【0029】
ここで、本発明の様々な例示実施例を示している添付の図面を参照して、本発明のこの及び他の態様をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の例示実施例による照明装置の分解図である。
【図2】本発明の別の例示実施例による照明装置の概略図である。
【図3】本発明の別の例示実施例による照明装置の概略図である。
【図4a】本発明の例示実施例による照明装置の組み立てのための方法のプロセスフローを概略的に図示する。
【図4b】本発明の例示実施例による照明装置の組み立てのための方法のプロセスフローを概略的に図示する。
【図4c】本発明の例示実施例による照明装置の組み立てのための方法のプロセスフローを概略的に図示する。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1を参照すると、本発明の第1実施例が記載されている。
【0032】
図1は、本発明の実施例による照明装置100の分解図を示している。照明装置は、光を生成するよう構成される光源110を有する。本例においては、光源110は、複数のLEDパッケージ111、112、113及び114に対応する。図1は、光源110を形成する複数のLEDパッケージを示しているが、単一の光源も用いられ得る。
【0033】
照明装置100は、光源110又はLEDパッケージ111乃至114を支持するよう構成される2つの担体部121及び122(又は第1担体121及び第2担体122)を更に有する。以下においては、2つの担体部121及び122は、2つの担体部が接合されるよう意図される場合、単一の担体と呼ばれてもよく、一般に、担体120と呼ばれるであろう。
【0034】
照明装置100は、接合される場合に、以下においては一般に単一の封体部130として示される封体部又は封入ハウジングを形成する、2つの包囲部131及び132も有する。封体部130は、光源111乃至114と、担体121及び122とを囲む。光源111乃至114(又は光源110)は、担体121及び122と熱的接触をするよう配設される。担体120は、各々、包囲部131及び132と熱的接触をするよう配設される。
【0035】
このような設計を用いると、照明システムの電源がオンにされる場合、熱が、光源111乃至114によって生成され、担体121及び122と、包囲部131及び132とを介して、照明装置100の外へ放散され得る。
【0036】
本実施例においては、第1担体121と第2担体122とが、照明装置100を2つ区画に分ける。有利なことには、照明装置の光源111乃至114は、照明装置100から放射される光の均一性を改善するために、第1担体121及び第2担体122の各々の側に分布され得る。
【0037】
封体部130は、特に、光源111乃至114から全ての光を受けるよう構成され得る。更に、封体部130は、特に、光源111乃至114の光の漏れを可能にするよう構成され得る。
【0038】
複数の光源が用いられ、これらの光源が異なる波長の光を放射する場合、封体部130は、斯くして、混合チャンバとも示され得る。混合は、光源から遠く離して配設される、例えば、封体部又は封体部の一部に配設されるルミネッセンス材料が用いられる場合にも関連し得る(前記ルミネッセンス材料は、ルミネッセンス材料光を供給するために前記光源から光の一部を吸収する)。
【0039】
有利なことには、封体部130は、光源111乃至114によって生成される光の少なくとも一部を透過するよう構成される透過性領域を有し得る。
【0040】
実施例によれば、担体120も、透過性領域を有し得る。これは、封体部の区画から担体に向かう方向に来る光が、担体を通して伝達され、次いで、封体部130を介して照明装置の外へ伝達され得る点で有利である。詳細には、封体部130は、封体部を通じた光の効率的な伝達が達成されるような光透過特性を持つ材料で作成され得る。
【0041】
他の例においては、又は更に、担体120は、光源によって生成された光の少なくとも一部を反射するよう構成される反射性領域を有し得る。これは、封体部の区画において放射され、担体の方へ向けられた光が、担体と反対方向に反射され、封体部の同じ区画を介して照明装置の外へ伝達され得る点で有利である。例えば、所望の光分布が達成されるような、透過性又は反射性である多数の様々な領域を備える担体が設計され得ることは理解されるであろう。
【0042】
図1に示されている実施例においては、封体部130は、電球状であり、包囲部131及び132は、2つの電球半体であり、それによって、標準的なランプ形状を持つ照明装置を提供する。
【0043】
実施例によれば、封体部と担体との両方が、セラミック材料を有する。これは、照明装置からの熱の伝達を改善する点で有利である。
【0044】
「セラミック」という用語は、当業界では既知であり、特に、加熱及びその後の冷却の実施によって作成される無機の非金属固体を指し得る。セラミック材料は、結晶性の、若しくは部分的に結晶性の構造を持っていてもよく、又は非結晶、即ち、ガラスであってもよい。最も一般的なセラミックは、結晶性である。セラミックという用語は、特に、一緒に焼結した、(粉末とは対照的に)かけらを形成する材料に関する。ここで用いられているセラミックは、好ましくは、多結晶セラミックスである。
【0045】
セラミック材料は、例えば、Al2O3、AlN、SiO2、Y3Al5O12 (YAG)、Y3Al5O12類似体、Y2O3及びTiO2、並びにZrO2から成るグループから選択される1つ以上の材料をベースにし得る。Y3Al5O12類似体という用語は、YAGと実質的に同じ格子構造を持つが、Y及び/又はAl及び/又はO、特に、Y及び/又はAlが、各々、少なくとも部分的に、Sc、La、Lu及びGのうちの1つ以上などの別のイオンと置き換えられるガーネット系を指す。
【0046】
実施例によれば、セラミック材料は、半透明材料であるAl2O3であり得る。Al2O3は、1300乃至1450℃のような、約1300乃至1500℃の範囲内などの、約1300乃至1700℃の範囲内の温度で焼結される場合に非常に反射性に作成され得る。この材料は、当業界では、「茶色」PCA(多結晶アルミナ)として既知である。
【0047】
「ベースにする」という用語は、セラミック材料を作成するための出発材料が、実質的に、例えばAl2O3又はY3Al5O12 (YAG)などのここで示されている材料のうちの1つ以上から成ることを示している。しかしながら、これは、少量の(残存)結合剤材料、又はAl2O3に対するTi若しくは実施例においてはYAGに対するCeのようなドーパントの存在を除外しない。
【0048】
セラミック材料は、相対的に良好な熱伝導率を持ち得る。好ましくは、熱伝導率は、少なくとも約5W/mK、例えば少なくとも約15W/mK、更により好ましくは少なくとも約100W/mKである。YAGは、約6W/mKの範囲内の熱伝導率を持ち、多結晶アルミナ(PCA)は、約20W/mKの範囲内の熱伝導率を持ち、AlN(窒化アルミニウム)は、約150W/mK以上の範囲内の熱伝導率を持つ。
【0049】
再度、図1を参照すると、照明装置100は、包囲部131及び132を保持し、接続盤183を介してLEDパッケージ111乃至114に電気を供給するためのソケット180も含み得る。
【0050】
実施例によれば、例えば、図1及び図4aを参照すると、包囲部131と担体の一部121とが、単一の一体化部品を形成する。このような実施例は、照明装置を組み立てるための構成要素の数を更に減らし、それによって、その組み立てを更に容易にする点で有利である。
【0051】
図2を参照すると、本発明の別の実施例が記載されている。
【0052】
図2は、光を生成するよう構成される光源210であって、LEDであり得る光源210と、光源210を支持するよう構成される担体220と、接合される場合に封体部又は封入ハウジング230を形成する2つの包囲部231及び232とを有する照明装置200の概略図である。担体220は、光源210と熱的接触をするよう配設され、担体220は、2つの包囲部231及び232の間の接合部250に配設される。接合部250は、担体220と包囲部231及び232との間の機械的インタフェース及び熱的インタフェースを供給する。図1を参照して記載されている実施例の場合と同様に、光源210によって生成された熱は、担体220を介した伝熱及び封体部200を通じた伝熱によって照明装置200の外へ放散される。
【0053】
図1及び2を参照して上で記載したどの実施例を参照しても、照明装置100及び200の封体部130又は230の包囲部は、各々、互いに嵌めるよう構成される。
【0054】
図3を参照すると、本発明の別の実施例が記載されている。
【0055】
図3は、光を生成するよう構成される2つの光源311及び312、例えば、2つのLEDを有する照明装置300の概略的な上面図である。2つのLED311及び312は、各々、LED311及び312を支持するよう構成される2つの担体321及び322(又は担体の2つの部分)に取り付けられる。本実施例においては、単一のLEDパッケージが、担体に取り付けられる、又は付着される。他の例においては、複数のLEDパッケージが、第1担体に取り付けられ得る。
【0056】
図3に図示されているように、封体部の第1包囲部331に取り付けられる第1担体321は、2つの包囲部が接合される場合に、封体部の第2包囲部332によって規定されるボリューム内に延在し得る。同様に、封体部の第2包囲部332に取り付けられる第2担体322は、2つの包囲部が接合される場合に、封体部の第1包囲部331によって規定されるボリューム内に延在し得る。換言すれば、第1担体321及び第2担体322は、正確に、互いの前に配設されなくてもよく、その代わりに、わずかにずらされる。
【0057】
本実施例においては、図1及び2を参照して記載されている実施例の場合と同様に、担体321及び322は、照明装置の底部からその上部へ延在する軸170(図1参照)に沿って配設される。
【0058】
他の例においては、担体は、照明装置の底部からその上部へ延在する軸170と交差する方向に沿って配設され得る。
【0059】
いずれにせよ、担体は、照明装置の封体部内の区画を規定する。
【0060】
図4a乃至4cを参照すると、照明装置の組み立てのための方法を記述するプロセスフロー4000が記載されている。
【0061】
図4a乃至4cは、第1光源111が取り付けられる第1担体121を備える第1電球半体131と、第2光源112が取り付けられる第2担体122を備える第2電球半体132とを有する照明装置の組み立てを概略的に図示している。
【0062】
図4aは、第1担体121を有する第1包囲部又は電球半体131を示している。第1電球半体131及び第1担体121は、例えば、単一の鋳型で作成される、単一の一体化部品であってもよい。他の例においては、第1担体121及び第1電球半体は、2つの別々の部品であり、第1担体121は、第1電球半体131の内部に接着され得る。有利なことには、接着剤は、熱が第1担体121から第1電球半体131に効率的に伝達され得るような優れた熱伝導特性を持つ。
【0063】
第1ステップ4100においては、光源111が、第1担体131と熱的接触をするよう取り付けられる。光源111は、例えば、クリップによって担体に取り付けられ得る。
【0064】
次いで、光源112が熱的接触をするよう取り付けられる第2担体132で、同様のステップが適用され得る。
【0065】
第2ステップ4200においては、図4bに図示されているような2つの包囲部131及び132を接合することによって、第1光源111、第1担体121、第2光源112及び第2担体122が、囲まれる。
【0066】
結果として、図4cに示されているような封体部130が形成される。次いで、封体部130は、2つの包囲部131及び132を保持するためのソケット180に挿入され得る。ソケット180はまた、電力が光源111及び112に伝達され得るように照明装置に電気を供給するよう構成され得る。
【0067】
この点において、光源は、有利なことには、高電圧(HV)LEDであってもよく、これは、HV LEDは、如何なるドライバも必要としないので、照明装置を形成するのに必要な構成要素の数が更に減らされる点で、有利である。
【0068】
更に有利なことには、あらゆるストロボ効果を防止するために、位相シフトHV LEDが、用いられ、担体130(又は担体131及び132)上に分布され得る。
【0069】
本発明は、スポットライト又は標準的なランプなどのあらゆる種類のランプにとって有用であり得る。本発明は、家、ホスピタリティー、アウトドア、オフィス、工業及び小売りにおいて用いられる照明に適用され得る。
【0070】
本発明の特定の例示実施例に関して本発明を説明しているが、当業者には、多くの異なる変形例、修正例などが明らかになるであろう。それ故、記載されている実施例は、添付の請求項によって規定されるような本発明の範囲を限定することを目的としていない。
【0071】
例えば、上記の実施例は、標準的な電球形状を持つ照明装置に関するが、あらゆる他の適切な形状が想像され得る。更に、上記の実施例は、第1及び第2担体を有するが、照明装置は、包囲部のうちの少なくとも1つと熱的接触をする担体を1つだけ有してもよいことは、理解されるであろう。更に、照明装置は、3つ以上の担体又は担体部品を有してもよい。
【0072】
更に、本発明は、封体部又は封入ハウジング(又は電球)を形成するための2つの包囲部に関して説明されているが、本発明は、このような実施例に限定されず、照明装置の封体部を形成するために3つ以上の包囲部が用いられてもよい。
【0073】
LED又は光源の数及びそれらの波長は、所望の用途に従って選択されるであろうことも理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を生成するよう構成される光源と、
前記光源を支持するよう構成される担体であって、前記光源が、前記担体と熱的接触をしている担体と、
前記光源及び前記担体を囲む封体部とを有する照明装置であって、
前記封体部が、接合される場合に前記封体部を形成する少なくとも2つの包囲部を有し、
前記担体が、熱を前記照明装置の外へ放散するために、前記包囲部のうちの少なくとも1つと熱的接触をするよう配設される照明装置。
【請求項2】
前記封体部と前記担体との両方が、セラミック材料を有する請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記封体部が、電球状である請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記包囲部が、2つの電球半体である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項5】
包囲部と前記担体の少なくとも一部とが、単一の一体化部品を形成する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記担体が、2つの包囲部の間の接合部に配設される請求項1乃至4のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記包囲部が、互いに嵌めるよう構成される請求項1乃至6のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記担体が、前記照明装置の底部からその上部へ延在する軸に沿って、又は前記照明装置の底部からその上部へ延在する軸と交差する方向に沿って、配設される請求項1乃至7のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項9】
前記封体部が、前記光源によって生成された光の少なくとも一部を透過するよう構成される透過性領域を有する請求項1乃至8のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項10】
前記担体が、前記光源によって生成された光の少なくとも一部を透過するよう構成される透過性領域、及び/又は前記光源によって生成された光の少なくとも一部を反射するよう構成される反射性領域を有する請求項1乃至9のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項11】
前記光源が、少なくとも1つのLED又は少なくとも1つのLEDパッケージを有する請求項1乃至10のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項12】
光を生成するよう構成される光源を有する照明装置の組み立てのための方法であり、
前記光源を、担体と熱的接触をするよう取り付けるステップと、
少なくとも2つの包囲部を接合することにより前記光源を囲み、それによって、前記光源を囲む封体部を形成するステップとを有する方法であって、前記担体が、熱を前記照明装置の外へ放散するために、前記包囲部のうちの少なくとも1つと熱的接触をするよう配設される方法。
【請求項13】
包囲部、及び前記担体の少なくとも一部が、単一の一体化部品である請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記担体を包囲部に接着するステップ、又は前記担体を2つの包囲部の間の接合部に差し込むステップを更に有する請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記封体部と前記担体との両方が、セラミック材料を有する請求項12乃至14のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【公表番号】特表2012−528443(P2012−528443A)
【公表日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−512498(P2012−512498)
【出願日】平成22年5月21日(2010.5.21)
【国際出願番号】PCT/IB2010/052282
【国際公開番号】WO2010/136950
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】