照明装置および照明撮像装置
【課題】色バランスを崩すことなく、撮像露光期間に合わせて照明期間を制御でき、指向性が高く明るい照明光を照射する。
【解決手段】円環状に配列され半径方向内方に向けて光を射出する複数の発光素子13を含む光源9と、該光源9の半径方向内方に対向する入射端と、円環の中心軸上に配置された射出端とを備え、入射端から入射させた光を射出端まで導光する導光部材10と、該導光部材10を円環の中心軸回りに回転させる回転手段とを備え、光源が、異なる色の光を発生する複数種の発光素子13を周方向に配列してなる単位光源ブロックPを周方向に複数配列して構成されている照明装置3を提供する。
【解決手段】円環状に配列され半径方向内方に向けて光を射出する複数の発光素子13を含む光源9と、該光源9の半径方向内方に対向する入射端と、円環の中心軸上に配置された射出端とを備え、入射端から入射させた光を射出端まで導光する導光部材10と、該導光部材10を円環の中心軸回りに回転させる回転手段とを備え、光源が、異なる色の光を発生する複数種の発光素子13を周方向に配列してなる単位光源ブロックPを周方向に複数配列して構成されている照明装置3を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置および照明撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、大画面液晶モニタやプロジェクタ等の表示装置の照明装置として、円環状に配列された多数のLED光源を順次大電流でパルス点灯するとともに、その発光された光を高速回転する導光手段により取り込んで回転中心より射出させる方式の照明装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この照明装置においては、発生した光を液晶あるいはDMDのような表示装置に透過あるいは反射させることにより映像情報を重畳させるため、高速での映像情報の切替が困難であるとの理由から、同一色のLED光源をまとめて隣接して配置し、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の映像を順次投影させることとしていた。
【0003】
【特許文献1】特開2004−199024号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この照明装置を撮像を伴う装置、例えば、内視鏡等のための照明装置として利用する場合には以下の不都合がある。
すなわち、撮像を伴う場合には調光が必要となり、遮光制御も光量制御も撮像露光期間を最大にして制御するのが一般的である。このため、照明光量が少なくて済むような撮影の場合には、SN比が小さくなってノイズが目立ち、画像の品質を劣化させてしまうことになる。
【0005】
また、撮像装置側において露光量を調節する電子シャッタ方式では、SN比を向上して高品質な画像を得ることができるが、上記照明装置を適用する場合に、撮像装置の電子シャッタに合わせて点灯制御を行うと、照明される光の色がいずれかの色に偏って、色バランスが悪化するという不都合がある。
【0006】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、色バランスを崩すことなく、撮像露光期間に合わせて照明期間を制御でき、指向性が高く明るい照明光を照射することができる照明装置およびそのような照明装置を用いて色バランスを崩すことなく高品質な画像を得ることができる照明撮像装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、円環状に配列され半径方向内方に向けて光を射出する複数の発光素子を含む光源と、該光源の半径方向内方に対向する入射端と、前記円環の中心軸上に配置された射出端とを備え、前記入射端から入射させた光を前記射出端まで導光する導光部材と、該導光部材を前記円環の中心軸回りに回転させる回転手段とを備え、前記光源が、異なる色の光を発生する複数種の前記発光素子を周方向に配列してなる単位光源ブロックを周方向に複数配列して構成されている照明装置を提供する。
【0008】
本発明によれば、発光素子から発生した光は、その半径方向内方に対向する入射端から導光部材内に入射され、導光部材内を導光させられて中心軸上の射出端から射出される。回転手段の作動により導光部材を回転させることにより、導光部材内に入射させる光を発生する発光素子を順次切り替え、その切り替えに同期させたタイミングで大電流で発光素子をパルス点灯させることにより、発光素子の寿命を低減させることなく、定格電流で駆動する場合よりも明るい照明を得ることができる。
【0009】
この場合において、光源が異なる色の光を発生する複数種の発光素子を周方向に配列してなる単位光源ブロックを周方向に複数配列して構成されているので、この単位光源ブロック単位で点灯制御することにより、色バランスを崩すことなく発光量を調節することができる。
【0010】
上記発明においては、前記全ての単位光源ブロックを構成する複数種の前記発光素子が、周方向に同じ配列順序で配列されていることが好ましい。
このようにすることで、いずれの発光素子から単位光源ブロックを構成しても色バランスを崩すことなく発光量を調節することができる。その結果、さらに柔軟に露光調整を行うことができる。
【0011】
また、本発明は、上記いずれかの照明装置と、該照明装置から発せられた光の被写体からの戻り光を撮影する撮像素子と、該撮像素子の露光期間を前記照明装置の単位光源ブロック単位で制御する制御部とを備える照明撮像装置を提供する。
本発明によれば、撮像素子の露光期間が制御されることにより、発光素子が消灯している際における露光を防止して、SN比を向上し、高品質の画像を取得することが可能となる。この場合に、制御部が、単位光源ブロック単位で撮像素子の露光期間を制御することにより、色バランスを崩すことなく露光を調節することができる。
【0012】
上記発明においては、前記撮像素子による撮影周期と、前記回転手段による導光部材の回転周期とが異なることが好ましい。
このようにすることで、発光量を調節する際に発光素子の点灯頻度が偏って、特定の発光素子が早期に劣化してしまう不都合の発生を防止することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る照明装置によれば、色バランスを崩すことなく、撮像露光期間に合わせて照明期間を制御でき、指向性が高く明るい照明光を照射することができるという効果を奏する。また、本発明に係る照明撮像装置によれば、そのような照明装置を用いて色バランスを崩すことなく高品質な画像を得ることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の一実施形態に係る照明装置および照明撮像装置について、図1〜図7を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る照明撮像装置1は、例えば、内視鏡装置であって、図1に示されるように、体腔内に挿入される挿入部2と、該挿入部2の先端から体腔内壁Aに向けて射出させる照明光を発生する照明装置3と、体腔内壁Aにおける反射光、蛍光等の戻り光を撮影する撮像装置4と、これらを制御する制御装置5と、取得された映像を表示する表示モニタ6とを備えている。
【0015】
挿入部2には、その長手方向の全長にわたって照明装置3からの照明光を導光するライトガイド2aが備えられるとともに、その先端部に撮像装置4が配置されている。
撮像装置4は、体腔内壁Aからの戻り光を集光する撮像レンズ4aと、該撮像レンズ4aにより集光された戻り光を撮影するCCDのような撮像素子4bとを備えている。撮像素子4bにより取得された映像信号は挿入部2内を先端側から基端側に向けて配線7により伝送され、制御装置5に送られるようになっている。
【0016】
本実施形態に係る照明装置3は、図2および図3に示されるように、周方向に配列された複数の光源ユニット8により円環状に形成され、半径方向内方に照明光を射出する光源9と、該円環状の光源9の半径方向内方に配置され光源9の中心に向かって半径方向に延びる導光部材10と、該導光部材10を光源の中心軸回りに回転させる回転手段11とを備えている。なお、入射端16aがBの発光素子13(Bn)に対向する位置にあるときの導光部材10を基準位置とし、この基準位置からの導光部材10の回転角をθとして表している。
【0017】
光源ユニット8は、図4に示されるように、基板12と、該基板12に固定され照明光を発生するLEDのような発光素子13と、該発光素子13において発生した照明光を、指向性を高めつつ導光するテーパロッド14と、発光素子13から周辺方向に射出された照明光を反射してテーパロッド14内に入射させる反射部材15とを備えている。各光源ユニット8は、テーパロッド14を半径方向に向けて配置しその射出端14aを半径方向内方に向けて配置することにより、発光素子13において発生した照明光を半径方向内方に向けて射出させることができるようになっている。
【0018】
導光部材10は、図3に示されるように、テーパロッド14の射出端14aと略同等の面積を有する入射端16aを一端に備える平行ロッド16と、該平行ロッド16の他端に接合された三角プリズム17とから構成されている。三角プリズム17は、円環状の光源9の中心軸上に配置され、その射出端17aを中心軸に沿う方向に向けて配置されている。
【0019】
これにより、導光部材10は、テーパロッド14の射出端14aの半径方向内方に入射端16aが対向させられた状態で、テーパロッド14の射出端14aから射出された照明光を入射端16aから入射させて半径方向内方に導光し、三角プリズム17によりその導光方向を90°偏向することによって、光源9の中心軸に沿って照明光を射出させるようになっている。
回転手段11は、導光部材10を支持する円板状の支持部材18と、該支持部材18を中心軸回りに回転させるモータ19と、導光部材10の回転位置を検出する回転位置センサ20とを備えている。
【0020】
さらに具体的には、図5(a)に示されるように、隣接する光源ユニット8間の相対角度をΔθとして、中央の特定の光源ユニット8Aを基準とした±Δθの範囲で説明する。この特定の光源ユニット8Aは、図5(b)に符号Bで示されるように、±Δθの範囲内で、パルス状に点灯させられるようになっている。この場合に、この特定の光源ユニット8Aから導光部材10に入射する照明光の光量は、図5(b)に三角形の領域Cで示されるように変化する。
【0021】
すなわち、導光部材10の入射端16aが隣接する光源ユニット8Bのテーパロッド14の射出端14aの正面に対向する状態から導光部材10の回転と共に徐々に増加して、その光源ユニット8Aのテーパロッド14の射出端14aの正面に対向する位置で最大となり、その後、導光部材10の回転と共に徐々に減少する。このことが全ての光源ユニット8に対して成り立つので、各光源ユニット8における照明光の利用効率η=Le/Lとなる。
【0022】
本実施形態に係る照明装置3においては、異なる色の光を発生する複数種の発光素子13をそれぞれ有する複数の光源ユニット8が周方向に配列されたものを単位光源ブロックPとし、その単位光源ブロックPをさらに周方向に複数配列することにより構成されている。
例えば、図2に示す例では、単位光源ブロックPは、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の照明光を発生する発光素子13(Rx(x=1,2,…,n)、Gx、Bx)をそれぞれ1つずつ備える3つの光源ユニット8により構成されている。そして、この単位光源ブロックPが周方向に複数組配列されている。全ての単位光源ブロックP内の発光素子13は、時計回りに、R,G,Bの順に配列されている。
【0023】
制御装置5は、図1に示されるように、照明装置3における導光部材10の回転を制御する回転駆動制御部21と、照明装置3における発光素子13の発光タイミングを制御する光源制御部22と、該光源制御部22による発光タイミングに従って撮像素子4bの露光期間を制御する撮像素子制御部23と、撮像素子4bにより取得された映像信号を処理する映像信号処理部24と、該映像信号処理部24により処理された映像を表示用に処理する表示信号処理部25と、映像信号処理部24により抽出された画像の明るさに従って露光量を算出し、回転駆動制御部21および光源制御部22に指令信号を出力するシステム制御部26とを備えている。
【0024】
システム制御部26は、映像信号処理部24から送られてきた映像が暗く、露光量が足りないと判断したときは、光源制御部22に対し、点灯する単位光源ブロックPの数を増大させるように指令するようになっている。一方、システム制御部26は、映像信号処理部24から送られてきた映像が明るく、露光量が多すぎると判断したときは、光源制御部22に対し、点灯する単位光源ブロックPの数を低減させる指令を出力するようになっている。図6の左半分に示す例では、3つの単位光源ブロックPを点灯させ、右半分に示す例では、1つの単位光源ブロックPを点灯させるようになっている。
【0025】
そして、撮像素子制御部23は、光源制御部22による発光タイミングを受信して、図6の左側の場合には3つの単位光源ブロックPの点灯開始から消灯までの期間、右側の場合には1つの単位光源ブロックPの点灯開始から消灯までの期間を撮像素子4bによる露光期間として設定するようになっている。なお、1フレーム中の残りの期間は、撮像素子4bからのデータ読み出し期間として設定されるようになっている。その結果、撮像素子4bの出力平均と露光期間とは、図7に示される関係に従って段階的に変化するようになっている。
【0026】
このように構成された本実施形態に係る照明撮像装置1の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る照明撮像装置1を用いて撮影を行うには、挿入部2を体腔内に挿入して挿入部2の先端を観察する患部近傍の体腔内壁Aに対向させる。
【0027】
この状態で、システム制御部26からの指令信号により回転駆動制御部21が、モータ19を作動させて導光部材10を回転させ、光源制御部22が指令された発光タイミングに従って、発光素子13をパルス点灯させる。
発光素子13から発生された照明光は、その半径方向内方に対向する入射端16aから導光部材10内に入射され、導光部材10内を導光させられて中心軸上の射出端17aから射出される。モータ19の作動により導光部材10を回転させることで、導光部材10内に入射させる照明光を発生する発光素子13を順次切り替え、その切り替えに同期させたタイミングで大電流で発光素子13をパルス点灯させることにより、発光素子13の寿命を低減させることなく、定格電流で駆動する場合よりも明るい照明を得ることができる。
【0028】
そして、本実施形態においては、光源制御部22が、単位光源ブロックP単位で発光素子13を点灯制御する。例えば、最初に設定された光量が、最低光量である場合には、光源制御部22は、単一の単位光源ブロックPのみを点灯させる。すなわち、導光部材10が1回転する間に単一のR,G,Bの発光素子13のみが点灯し他の発光素子13が消灯することにより、最低光量の照明光が発生する。
【0029】
そして、撮像素子制御部23は、光源制御部22による発光タイミングを受信して、単一の単位光源ブロックPを構成する3つの発光素子13が点灯している期間を露光期間として設定し、撮像素子4bにより映像を取得する。そして、取得された映像信号はシステム制御部26に送信されてその露光量が判定され、露光量が足りない場合には、点灯する単位光源ブロックPの数が増大させられ、露光量が多すぎる場合には、点灯する単位光源ブロックPの数が低減させられる。
【0030】
この場合において、本実施形態に係る照明撮像装置1によれば、照明装置3における発光素子13の点灯が、隣接するR,G,B3つの発光素子13からなる単位光源ブロックP単位で制御されるので、照射される照明光における色バランスを崩すことなく、その発光量を調節することができる。
また、本実施形態においては、全ての単位光源ブロックPにおける発光素子13の配列順序が同一であるので、R,G,Bいずれの発光素子13から点灯を開始しても、その位置から単位光源ブロックPを構成して、単位光源ブロックP単位で点灯制御することができる。これにより、撮像素子4bの露光期間をさらに細かく調節することができる。
【0031】
さらに、本実施形態に係る照明撮像装置1によれば、照明装置3による発光素子13の発光タイミングに同期して撮像素子4bの露光期間が調節されるので、発光素子13が発光していない状態で撮像素子4bが露光されてしまうことによるノイズの増大を抑制し、SN比が高く高品質な映像を得ることができるという利点がある。
【0032】
なお、本実施形態に係る照明撮像装置1においては、全ての単位光源ブロックPのR,G,B3つの発光素子13が同一の順序で配列されていることとしたが、これに代えて、異なる順序で配列されていてもよい。この場合においても単位光源ブロックP単位で発光素子の点灯制御を行うことにより、色バランスを崩すことなく光量調整を行うことができる。
【0033】
また、単位光源ブロックPを、R,G,B3種類の発光素子13を有する3つの光源ユニット8により構成したが、これに代えて、図8に示されるように、色構成を変えることにしてもよい。図8に示される例では、2個のR、1個のG,Bの発光素子を備える4個の光源ユニット8により単位光源ブロックPが構成されている。これに限定されるものではなく他の任意の色構成を有する単位光源ブロックPを採用してもよい。
この場合においても、全ての単位光源ブロックPにおいて発光素子13の配列順序を同一にしておけば、いずれの発光素子13から点灯を開始しても、その位置から単位光源ブロックPを構成して単位光源ブロックP単位で点灯制御することができる。
【0034】
また、本実施形態においては、モータ19による導光部材10の1回転と映像の1フレーム(撮像周期)とを一致させた場合を例示したが、図9に示されるように、導光部材10の回転周期と撮像周期とを異ならせることとしてもよい。図9に示される例では、導光部材10の回転周期を撮像周期より若干長く設定されている。
【0035】
これにより、例えば、撮像周期の始期から点灯する発光素子13の数を調節することで発光量を調節しても、発光素子13の点灯頻度が偏ってしまう不都合の発生を防止することができる。その結果、全ての発光素子13を均等に点灯させて、特定の発光素子13の寿命のみが低下してしまわないようにすることができる。
【0036】
同様の技術を利用することにより、全ての発光素子13が単一の色(例えば白色)の照明光を発生する構成として、撮像周期と回転周期とをずらして、特定の発光素子13の寿命低下を防止することもできる。
【0037】
また、本実施形態に係る照明装置3および照明撮像装置1においては、光源ユニット8の配列順に従って発光素子13を点灯させる場合について説明したが、これに代えて、図10に示されるように、R,G,B3種類の発光素子13を照明光の色毎にまとめて点灯させることにしてもよい。図10に示す例では、最初にRの発光素子13(Rx)のみを点灯し、次に、Gの発光素子13(Gx)のみを点灯し、最後にBの発光素子13(Bx)のみを点灯している。この場合には、各種の発光素子13の点灯個数を調節することにより、各色の露光期間を変化させることができる。
照明方法は、各種の発光素子13の発光量や撮像素子4bの撮像感度を考慮して、撮影される映像信号が所望のものとなるように、自由に選択することができる。
【0038】
また、図10に示す例では、1フレームの撮像期間を導光部材10の2回転分に割り当てて設定したものであるが、これに限定されることなく、任意に設定することができる。
なお、内視鏡装置の場合、観察する部位に応じて挿入部(スコープ)2を交換する場合があるが、この場合に、挿入部2に備えられている撮像素子4bに応じて撮影条件を変更する必要がある場合等に、撮像期間および読み出し期間を容易に変更することができる。
【0039】
また、本実施形態においては、光源ユニット8が、特定の色の照明光を発生する発光素子13を有する場合を例示して説明したが、これに代えて、図11に示されるように、発光素子13としては、同一の波長帯域の励起光(例えば、紫外光)を発生するものと該励起光により励起され蛍光を発生する蛍光体27とを組み合わせたものを採用することにしてもよい。この場合に、光源ユニット8毎に蛍光体27を異ならせることで、発生する照明光の色を異ならせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態に係る照明撮像装置を示す全体構成図である。
【図2】図1の照明撮像装置に備えられる本実施形態に係る照明装置を、部分的に省略して示す正面図である。
【図3】図2の照明装置のX−X断面図である。
【図4】図2の照明装置を構成する光源ユニットを示す図である。
【図5】図2の照明装置における各光源ユニットの点灯動作を説明する図であり(a)隣接する光源ユニットの位置関係、(b)各光源ユニットからの光の利用効率を説明する図である。
【図6】図1の照明撮像装置の動作を説明するタイミングチャートである。
【図7】図1の照明撮像装置の撮像素子の平均出力と撮像露光期間との関係を示すグラフである。
【図8】図2の照明装置の変形例を部分的に省略して示す正面図である。
【図9】図1の照明撮像装置の変形例における動作を説明するタイミングチャートである。
【図10】図2の照明装置による他の照明パターンを示すタイミングチャートである。
【図11】図4の光源ユニットの変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0041】
A 対向内壁(被写体)
P 単位光源ブロック
1 照明撮像装置
3 照明装置
4b 撮像素子
5 制御部
9 光源
10 導光部材
11 回転手段
13 発光素子
16a 入射端
17a 射出端
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置および照明撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、大画面液晶モニタやプロジェクタ等の表示装置の照明装置として、円環状に配列された多数のLED光源を順次大電流でパルス点灯するとともに、その発光された光を高速回転する導光手段により取り込んで回転中心より射出させる方式の照明装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この照明装置においては、発生した光を液晶あるいはDMDのような表示装置に透過あるいは反射させることにより映像情報を重畳させるため、高速での映像情報の切替が困難であるとの理由から、同一色のLED光源をまとめて隣接して配置し、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の映像を順次投影させることとしていた。
【0003】
【特許文献1】特開2004−199024号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この照明装置を撮像を伴う装置、例えば、内視鏡等のための照明装置として利用する場合には以下の不都合がある。
すなわち、撮像を伴う場合には調光が必要となり、遮光制御も光量制御も撮像露光期間を最大にして制御するのが一般的である。このため、照明光量が少なくて済むような撮影の場合には、SN比が小さくなってノイズが目立ち、画像の品質を劣化させてしまうことになる。
【0005】
また、撮像装置側において露光量を調節する電子シャッタ方式では、SN比を向上して高品質な画像を得ることができるが、上記照明装置を適用する場合に、撮像装置の電子シャッタに合わせて点灯制御を行うと、照明される光の色がいずれかの色に偏って、色バランスが悪化するという不都合がある。
【0006】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、色バランスを崩すことなく、撮像露光期間に合わせて照明期間を制御でき、指向性が高く明るい照明光を照射することができる照明装置およびそのような照明装置を用いて色バランスを崩すことなく高品質な画像を得ることができる照明撮像装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、円環状に配列され半径方向内方に向けて光を射出する複数の発光素子を含む光源と、該光源の半径方向内方に対向する入射端と、前記円環の中心軸上に配置された射出端とを備え、前記入射端から入射させた光を前記射出端まで導光する導光部材と、該導光部材を前記円環の中心軸回りに回転させる回転手段とを備え、前記光源が、異なる色の光を発生する複数種の前記発光素子を周方向に配列してなる単位光源ブロックを周方向に複数配列して構成されている照明装置を提供する。
【0008】
本発明によれば、発光素子から発生した光は、その半径方向内方に対向する入射端から導光部材内に入射され、導光部材内を導光させられて中心軸上の射出端から射出される。回転手段の作動により導光部材を回転させることにより、導光部材内に入射させる光を発生する発光素子を順次切り替え、その切り替えに同期させたタイミングで大電流で発光素子をパルス点灯させることにより、発光素子の寿命を低減させることなく、定格電流で駆動する場合よりも明るい照明を得ることができる。
【0009】
この場合において、光源が異なる色の光を発生する複数種の発光素子を周方向に配列してなる単位光源ブロックを周方向に複数配列して構成されているので、この単位光源ブロック単位で点灯制御することにより、色バランスを崩すことなく発光量を調節することができる。
【0010】
上記発明においては、前記全ての単位光源ブロックを構成する複数種の前記発光素子が、周方向に同じ配列順序で配列されていることが好ましい。
このようにすることで、いずれの発光素子から単位光源ブロックを構成しても色バランスを崩すことなく発光量を調節することができる。その結果、さらに柔軟に露光調整を行うことができる。
【0011】
また、本発明は、上記いずれかの照明装置と、該照明装置から発せられた光の被写体からの戻り光を撮影する撮像素子と、該撮像素子の露光期間を前記照明装置の単位光源ブロック単位で制御する制御部とを備える照明撮像装置を提供する。
本発明によれば、撮像素子の露光期間が制御されることにより、発光素子が消灯している際における露光を防止して、SN比を向上し、高品質の画像を取得することが可能となる。この場合に、制御部が、単位光源ブロック単位で撮像素子の露光期間を制御することにより、色バランスを崩すことなく露光を調節することができる。
【0012】
上記発明においては、前記撮像素子による撮影周期と、前記回転手段による導光部材の回転周期とが異なることが好ましい。
このようにすることで、発光量を調節する際に発光素子の点灯頻度が偏って、特定の発光素子が早期に劣化してしまう不都合の発生を防止することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る照明装置によれば、色バランスを崩すことなく、撮像露光期間に合わせて照明期間を制御でき、指向性が高く明るい照明光を照射することができるという効果を奏する。また、本発明に係る照明撮像装置によれば、そのような照明装置を用いて色バランスを崩すことなく高品質な画像を得ることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の一実施形態に係る照明装置および照明撮像装置について、図1〜図7を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る照明撮像装置1は、例えば、内視鏡装置であって、図1に示されるように、体腔内に挿入される挿入部2と、該挿入部2の先端から体腔内壁Aに向けて射出させる照明光を発生する照明装置3と、体腔内壁Aにおける反射光、蛍光等の戻り光を撮影する撮像装置4と、これらを制御する制御装置5と、取得された映像を表示する表示モニタ6とを備えている。
【0015】
挿入部2には、その長手方向の全長にわたって照明装置3からの照明光を導光するライトガイド2aが備えられるとともに、その先端部に撮像装置4が配置されている。
撮像装置4は、体腔内壁Aからの戻り光を集光する撮像レンズ4aと、該撮像レンズ4aにより集光された戻り光を撮影するCCDのような撮像素子4bとを備えている。撮像素子4bにより取得された映像信号は挿入部2内を先端側から基端側に向けて配線7により伝送され、制御装置5に送られるようになっている。
【0016】
本実施形態に係る照明装置3は、図2および図3に示されるように、周方向に配列された複数の光源ユニット8により円環状に形成され、半径方向内方に照明光を射出する光源9と、該円環状の光源9の半径方向内方に配置され光源9の中心に向かって半径方向に延びる導光部材10と、該導光部材10を光源の中心軸回りに回転させる回転手段11とを備えている。なお、入射端16aがBの発光素子13(Bn)に対向する位置にあるときの導光部材10を基準位置とし、この基準位置からの導光部材10の回転角をθとして表している。
【0017】
光源ユニット8は、図4に示されるように、基板12と、該基板12に固定され照明光を発生するLEDのような発光素子13と、該発光素子13において発生した照明光を、指向性を高めつつ導光するテーパロッド14と、発光素子13から周辺方向に射出された照明光を反射してテーパロッド14内に入射させる反射部材15とを備えている。各光源ユニット8は、テーパロッド14を半径方向に向けて配置しその射出端14aを半径方向内方に向けて配置することにより、発光素子13において発生した照明光を半径方向内方に向けて射出させることができるようになっている。
【0018】
導光部材10は、図3に示されるように、テーパロッド14の射出端14aと略同等の面積を有する入射端16aを一端に備える平行ロッド16と、該平行ロッド16の他端に接合された三角プリズム17とから構成されている。三角プリズム17は、円環状の光源9の中心軸上に配置され、その射出端17aを中心軸に沿う方向に向けて配置されている。
【0019】
これにより、導光部材10は、テーパロッド14の射出端14aの半径方向内方に入射端16aが対向させられた状態で、テーパロッド14の射出端14aから射出された照明光を入射端16aから入射させて半径方向内方に導光し、三角プリズム17によりその導光方向を90°偏向することによって、光源9の中心軸に沿って照明光を射出させるようになっている。
回転手段11は、導光部材10を支持する円板状の支持部材18と、該支持部材18を中心軸回りに回転させるモータ19と、導光部材10の回転位置を検出する回転位置センサ20とを備えている。
【0020】
さらに具体的には、図5(a)に示されるように、隣接する光源ユニット8間の相対角度をΔθとして、中央の特定の光源ユニット8Aを基準とした±Δθの範囲で説明する。この特定の光源ユニット8Aは、図5(b)に符号Bで示されるように、±Δθの範囲内で、パルス状に点灯させられるようになっている。この場合に、この特定の光源ユニット8Aから導光部材10に入射する照明光の光量は、図5(b)に三角形の領域Cで示されるように変化する。
【0021】
すなわち、導光部材10の入射端16aが隣接する光源ユニット8Bのテーパロッド14の射出端14aの正面に対向する状態から導光部材10の回転と共に徐々に増加して、その光源ユニット8Aのテーパロッド14の射出端14aの正面に対向する位置で最大となり、その後、導光部材10の回転と共に徐々に減少する。このことが全ての光源ユニット8に対して成り立つので、各光源ユニット8における照明光の利用効率η=Le/Lとなる。
【0022】
本実施形態に係る照明装置3においては、異なる色の光を発生する複数種の発光素子13をそれぞれ有する複数の光源ユニット8が周方向に配列されたものを単位光源ブロックPとし、その単位光源ブロックPをさらに周方向に複数配列することにより構成されている。
例えば、図2に示す例では、単位光源ブロックPは、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の照明光を発生する発光素子13(Rx(x=1,2,…,n)、Gx、Bx)をそれぞれ1つずつ備える3つの光源ユニット8により構成されている。そして、この単位光源ブロックPが周方向に複数組配列されている。全ての単位光源ブロックP内の発光素子13は、時計回りに、R,G,Bの順に配列されている。
【0023】
制御装置5は、図1に示されるように、照明装置3における導光部材10の回転を制御する回転駆動制御部21と、照明装置3における発光素子13の発光タイミングを制御する光源制御部22と、該光源制御部22による発光タイミングに従って撮像素子4bの露光期間を制御する撮像素子制御部23と、撮像素子4bにより取得された映像信号を処理する映像信号処理部24と、該映像信号処理部24により処理された映像を表示用に処理する表示信号処理部25と、映像信号処理部24により抽出された画像の明るさに従って露光量を算出し、回転駆動制御部21および光源制御部22に指令信号を出力するシステム制御部26とを備えている。
【0024】
システム制御部26は、映像信号処理部24から送られてきた映像が暗く、露光量が足りないと判断したときは、光源制御部22に対し、点灯する単位光源ブロックPの数を増大させるように指令するようになっている。一方、システム制御部26は、映像信号処理部24から送られてきた映像が明るく、露光量が多すぎると判断したときは、光源制御部22に対し、点灯する単位光源ブロックPの数を低減させる指令を出力するようになっている。図6の左半分に示す例では、3つの単位光源ブロックPを点灯させ、右半分に示す例では、1つの単位光源ブロックPを点灯させるようになっている。
【0025】
そして、撮像素子制御部23は、光源制御部22による発光タイミングを受信して、図6の左側の場合には3つの単位光源ブロックPの点灯開始から消灯までの期間、右側の場合には1つの単位光源ブロックPの点灯開始から消灯までの期間を撮像素子4bによる露光期間として設定するようになっている。なお、1フレーム中の残りの期間は、撮像素子4bからのデータ読み出し期間として設定されるようになっている。その結果、撮像素子4bの出力平均と露光期間とは、図7に示される関係に従って段階的に変化するようになっている。
【0026】
このように構成された本実施形態に係る照明撮像装置1の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る照明撮像装置1を用いて撮影を行うには、挿入部2を体腔内に挿入して挿入部2の先端を観察する患部近傍の体腔内壁Aに対向させる。
【0027】
この状態で、システム制御部26からの指令信号により回転駆動制御部21が、モータ19を作動させて導光部材10を回転させ、光源制御部22が指令された発光タイミングに従って、発光素子13をパルス点灯させる。
発光素子13から発生された照明光は、その半径方向内方に対向する入射端16aから導光部材10内に入射され、導光部材10内を導光させられて中心軸上の射出端17aから射出される。モータ19の作動により導光部材10を回転させることで、導光部材10内に入射させる照明光を発生する発光素子13を順次切り替え、その切り替えに同期させたタイミングで大電流で発光素子13をパルス点灯させることにより、発光素子13の寿命を低減させることなく、定格電流で駆動する場合よりも明るい照明を得ることができる。
【0028】
そして、本実施形態においては、光源制御部22が、単位光源ブロックP単位で発光素子13を点灯制御する。例えば、最初に設定された光量が、最低光量である場合には、光源制御部22は、単一の単位光源ブロックPのみを点灯させる。すなわち、導光部材10が1回転する間に単一のR,G,Bの発光素子13のみが点灯し他の発光素子13が消灯することにより、最低光量の照明光が発生する。
【0029】
そして、撮像素子制御部23は、光源制御部22による発光タイミングを受信して、単一の単位光源ブロックPを構成する3つの発光素子13が点灯している期間を露光期間として設定し、撮像素子4bにより映像を取得する。そして、取得された映像信号はシステム制御部26に送信されてその露光量が判定され、露光量が足りない場合には、点灯する単位光源ブロックPの数が増大させられ、露光量が多すぎる場合には、点灯する単位光源ブロックPの数が低減させられる。
【0030】
この場合において、本実施形態に係る照明撮像装置1によれば、照明装置3における発光素子13の点灯が、隣接するR,G,B3つの発光素子13からなる単位光源ブロックP単位で制御されるので、照射される照明光における色バランスを崩すことなく、その発光量を調節することができる。
また、本実施形態においては、全ての単位光源ブロックPにおける発光素子13の配列順序が同一であるので、R,G,Bいずれの発光素子13から点灯を開始しても、その位置から単位光源ブロックPを構成して、単位光源ブロックP単位で点灯制御することができる。これにより、撮像素子4bの露光期間をさらに細かく調節することができる。
【0031】
さらに、本実施形態に係る照明撮像装置1によれば、照明装置3による発光素子13の発光タイミングに同期して撮像素子4bの露光期間が調節されるので、発光素子13が発光していない状態で撮像素子4bが露光されてしまうことによるノイズの増大を抑制し、SN比が高く高品質な映像を得ることができるという利点がある。
【0032】
なお、本実施形態に係る照明撮像装置1においては、全ての単位光源ブロックPのR,G,B3つの発光素子13が同一の順序で配列されていることとしたが、これに代えて、異なる順序で配列されていてもよい。この場合においても単位光源ブロックP単位で発光素子の点灯制御を行うことにより、色バランスを崩すことなく光量調整を行うことができる。
【0033】
また、単位光源ブロックPを、R,G,B3種類の発光素子13を有する3つの光源ユニット8により構成したが、これに代えて、図8に示されるように、色構成を変えることにしてもよい。図8に示される例では、2個のR、1個のG,Bの発光素子を備える4個の光源ユニット8により単位光源ブロックPが構成されている。これに限定されるものではなく他の任意の色構成を有する単位光源ブロックPを採用してもよい。
この場合においても、全ての単位光源ブロックPにおいて発光素子13の配列順序を同一にしておけば、いずれの発光素子13から点灯を開始しても、その位置から単位光源ブロックPを構成して単位光源ブロックP単位で点灯制御することができる。
【0034】
また、本実施形態においては、モータ19による導光部材10の1回転と映像の1フレーム(撮像周期)とを一致させた場合を例示したが、図9に示されるように、導光部材10の回転周期と撮像周期とを異ならせることとしてもよい。図9に示される例では、導光部材10の回転周期を撮像周期より若干長く設定されている。
【0035】
これにより、例えば、撮像周期の始期から点灯する発光素子13の数を調節することで発光量を調節しても、発光素子13の点灯頻度が偏ってしまう不都合の発生を防止することができる。その結果、全ての発光素子13を均等に点灯させて、特定の発光素子13の寿命のみが低下してしまわないようにすることができる。
【0036】
同様の技術を利用することにより、全ての発光素子13が単一の色(例えば白色)の照明光を発生する構成として、撮像周期と回転周期とをずらして、特定の発光素子13の寿命低下を防止することもできる。
【0037】
また、本実施形態に係る照明装置3および照明撮像装置1においては、光源ユニット8の配列順に従って発光素子13を点灯させる場合について説明したが、これに代えて、図10に示されるように、R,G,B3種類の発光素子13を照明光の色毎にまとめて点灯させることにしてもよい。図10に示す例では、最初にRの発光素子13(Rx)のみを点灯し、次に、Gの発光素子13(Gx)のみを点灯し、最後にBの発光素子13(Bx)のみを点灯している。この場合には、各種の発光素子13の点灯個数を調節することにより、各色の露光期間を変化させることができる。
照明方法は、各種の発光素子13の発光量や撮像素子4bの撮像感度を考慮して、撮影される映像信号が所望のものとなるように、自由に選択することができる。
【0038】
また、図10に示す例では、1フレームの撮像期間を導光部材10の2回転分に割り当てて設定したものであるが、これに限定されることなく、任意に設定することができる。
なお、内視鏡装置の場合、観察する部位に応じて挿入部(スコープ)2を交換する場合があるが、この場合に、挿入部2に備えられている撮像素子4bに応じて撮影条件を変更する必要がある場合等に、撮像期間および読み出し期間を容易に変更することができる。
【0039】
また、本実施形態においては、光源ユニット8が、特定の色の照明光を発生する発光素子13を有する場合を例示して説明したが、これに代えて、図11に示されるように、発光素子13としては、同一の波長帯域の励起光(例えば、紫外光)を発生するものと該励起光により励起され蛍光を発生する蛍光体27とを組み合わせたものを採用することにしてもよい。この場合に、光源ユニット8毎に蛍光体27を異ならせることで、発生する照明光の色を異ならせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態に係る照明撮像装置を示す全体構成図である。
【図2】図1の照明撮像装置に備えられる本実施形態に係る照明装置を、部分的に省略して示す正面図である。
【図3】図2の照明装置のX−X断面図である。
【図4】図2の照明装置を構成する光源ユニットを示す図である。
【図5】図2の照明装置における各光源ユニットの点灯動作を説明する図であり(a)隣接する光源ユニットの位置関係、(b)各光源ユニットからの光の利用効率を説明する図である。
【図6】図1の照明撮像装置の動作を説明するタイミングチャートである。
【図7】図1の照明撮像装置の撮像素子の平均出力と撮像露光期間との関係を示すグラフである。
【図8】図2の照明装置の変形例を部分的に省略して示す正面図である。
【図9】図1の照明撮像装置の変形例における動作を説明するタイミングチャートである。
【図10】図2の照明装置による他の照明パターンを示すタイミングチャートである。
【図11】図4の光源ユニットの変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0041】
A 対向内壁(被写体)
P 単位光源ブロック
1 照明撮像装置
3 照明装置
4b 撮像素子
5 制御部
9 光源
10 導光部材
11 回転手段
13 発光素子
16a 入射端
17a 射出端
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円環状に配列され半径方向内方に向けて光を射出する複数の発光素子を含む光源と、
該光源の半径方向内方に対向する入射端と、前記円環の中心軸上に配置された射出端とを備え、前記入射端から入射させた光を前記射出端まで導光する導光部材と、
該導光部材を前記円環の中心軸回りに回転させる回転手段とを備え、
前記光源が、異なる色の光を発生する複数種の前記発光素子を周方向に配列してなる単位光源ブロックを周方向に複数配列して構成されている照明装置。
【請求項2】
前記全ての単位光源ブロックを構成する複数種の前記発光素子が、周方向に同じ配列順序で配列されている請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の照明装置と、
該照明装置から発せられた光の被写体からの戻り光を撮影する撮像素子と、
該撮像素子の露光期間を前記照明装置の単位光源ブロック単位で制御する制御部とを備える照明撮像装置。
【請求項4】
前記撮像素子による撮影周期と、前記回転手段による導光部材の回転周期とが異なる請求項3に記載の照明撮像装置。
【請求項1】
円環状に配列され半径方向内方に向けて光を射出する複数の発光素子を含む光源と、
該光源の半径方向内方に対向する入射端と、前記円環の中心軸上に配置された射出端とを備え、前記入射端から入射させた光を前記射出端まで導光する導光部材と、
該導光部材を前記円環の中心軸回りに回転させる回転手段とを備え、
前記光源が、異なる色の光を発生する複数種の前記発光素子を周方向に配列してなる単位光源ブロックを周方向に複数配列して構成されている照明装置。
【請求項2】
前記全ての単位光源ブロックを構成する複数種の前記発光素子が、周方向に同じ配列順序で配列されている請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の照明装置と、
該照明装置から発せられた光の被写体からの戻り光を撮影する撮像素子と、
該撮像素子の露光期間を前記照明装置の単位光源ブロック単位で制御する制御部とを備える照明撮像装置。
【請求項4】
前記撮像素子による撮影周期と、前記回転手段による導光部材の回転周期とが異なる請求項3に記載の照明撮像装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−266390(P2009−266390A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−110758(P2008−110758)
【出願日】平成20年4月21日(2008.4.21)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月21日(2008.4.21)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
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