説明

熱現像感光材料及びそれを用いた画像形成方法

【課題】本発明の課題は、種々の異なる熱現像装置での共通に利用できる汎用性のある熱現像感光材料を提供すること、およびそれを用いた画像形成方法を提供することにある。
【解決手段】支持体の少なくとも一方の面上に、少なくとも感光性ハロゲン化銀、非感光性有機銀塩、熱現像のための還元剤、およびバインダーを含有する画像形成層を有する熱現像感光材料であって、極大吸収波長が20nm以上50nm以下異なる少なくとも2つの染料を含有し、120℃で8秒現像した時の階調と120℃で14秒現像した時の階調の差が0.5以下であることを特徴とする。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体の少なくとも一方の面上に、少なくとも感光性ハロゲン化銀、非感光性有機銀塩、熱現像のための還元剤、およびバインダーを含有する画像形成層を有する熱現像感光材料であって、極大吸収波長が20nm以上50nm以下異なる少なくとも2つの染料を含有し、120℃で8秒現像した時の階調と120℃で14秒現像した時の階調の差が0.5以下であることを特徴とする熱現像感光材料。
【請求項2】
前記還元剤が下記一般式(R1)で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の熱現像感光材料:
【化1】


(式中、Xはカルコゲン原子またはCHRを表し、Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、または複素環基を表す。Rはアルキル基である。但し、該Rの少なくとも一方は、2級または3級のアルキル基を表し、同一でも異なってもよい。Rはアルキル基を表す。Rは置換基を表し、m及びnは各々0〜2の整数を表す。)。
【請求項3】
前記一般式(R1)におけるRの少なくとも一方が、ヒドロキシ基を置換基として有する炭素数3〜20のアルキル基、または脱保護されることによりヒドロキシ基を形成しうる基を置換基として有する炭素数3〜20のアルキル基であることを特徴とする請求項2に記載の熱現像感光材料。
【請求項4】
前記少なくとも2つの染料の極大吸収波長が760nm以上840nm以下であり第1の染料の極大吸収波長が760nm以上820nm以下、第2の染料の前記第二の染料の極大吸収波長が780nm以上840nm以下であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
【請求項5】
前記第1の染料が下記一般式(D1)で表される染料であることを特徴とする請求項4に記載の熱現像感光材料:
【化2】


(一般式(D1)中、R及びRは各々独立に、水素原子または置換基を表す。但し、R及びRが共に水素原子であることはなく、R及びRが共に置換基である場合、R及びRは異なった置換基を表す。Q及びQは各々独立に6員の複素環を表す。)。
【請求項6】
前記第2の染料が下記一般式(D2)で表される染料であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の熱現像感光材料:
【化3】


(一般式(D2)において、Xは硫黄原子又は酸素原子を表し、R、Rは各々1価の置換基を表す。R、Rは共同して環を形成してもよい。m、nは各々0から4の整数を表す。)。
【請求項7】
下記一般式(A−1)または(A−2)で表される現像促進剤を含有することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の熱現像感光材料:
【化4】

(式中、Qは炭素原子で−NHNH−Qと結合する芳香族基、またはヘテロ環基を表し、Qはカルバモイル基を表す。);
【化5】


(式中、Rはアルキル基、アシル基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、アルコキシカルボニル基、またはカルバモイル基を表す。Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルオキシ基、または炭酸エステル基を表す。R、Rはそれぞれ一般式(A−1)の置換基例で挙げたベンゼン環に置換可能な基を表す。RとRは互いに連結して縮合環を形成してもよい。)。
【請求項8】
下記一般式(N1)〜(N5)で表される省銀化剤を含有することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の熱現像感光材料:
【化6】

(式中、Xはアルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、またはアルキルアミノ基を表し、Yはアルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表し、Mは水素イオン以外のカチオンを表す。);
【化7】


(式中、YおよびYは、ヒドロキシ基またはその塩、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、メルカプト基またはその塩、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基またはヘテロ環基を表し、ZおよびZは、これらを含んで5員から7員の環構造を形成し得る非金属原子団を表し、W、WおよびWは、それぞれ電子求引性基を表す。);
【化8】

(式中、Zはアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、Wはアリール基または電子求引性基で置換されたアルキル基を表し、Mはカウンターカチオンを表す。);
【化9】


(式中、RおよびRは、それぞれ独立に水素原子または1価の置換基を表し、Xは酸素原子、硫黄原子または窒素原子を表し、Yは−C(=O)−、−C(=S)−、−SO−、−SO−、−C(=NR)−または−C(R)=N−で表される基を表し、RおよびRは、それぞれ独立に水素原子または置換基を表し、ZはXおよびYとともに5〜7員環を形成し得る非金属原子団を表す。ただし、RおよびRが互いに結合して環状構造を形成することはない。)。
【請求項9】
前記熱現像感光材料の前記第1の染料の極大吸収波長における感度と、前記第2の染料の極大吸収波長における感度との差が10倍未満であることを特徴とする請求項4〜請求項8のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
【請求項10】
前記バインダーがポリビニルブチラールであることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
【請求項11】
前記感光性ハロゲン化銀が画像露光時は表面潜像型粒子であり、熱現像によって内部潜像型粒子に変化することを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
【請求項12】
有機溶媒にも水に可溶であるポリマーを含有することを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
【請求項13】
熱現像により400nm以上600nm未満に光吸収極大を有する染料を生成する染料を含有することを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
【請求項14】
熱現像により600nm以上700nm以下に光吸収極大を有する染料を生成する染料を含有することを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
【請求項15】
前記熱現像感光材料の塗布銀量が0.5g/m〜1.5g/mであることを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
【請求項16】
請求項1〜請求項15のいずれか1項に記載された熱現像感光材料のシートを画像露光部と熱現像部を有する画像形成装置を用いて搬送しながら画像形成する画像形成方法であって、前記シートの一部がレーザーにより画像露光されながら同時に既に画像露光されたシートの一部分が熱現像されることを特徴とする画像形成方法。
【請求項17】
前記熱現像部が昇温部分と保温部分を有し、前記露光部と前記昇温部分との距離が50cm以下であり、前記昇温部と前記保温部が共に加熱手段を有し、該加熱手段が互いに異なることを特徴とする請求項16に記載の画像形成方法。
【請求項18】
前記熱現像感光材料が前記昇温部と前記保温部の通過に要する時間の合計が4秒以上14秒以内であることを特徴とする請求項17に記載の画像形成方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−244806(P2009−244806A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−94260(P2008−94260)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】