説明

片側解除式のクロスバーを有する車両物品キャリア

【課題】少なくとも1つの片側解除式のクロスバーアッセンブリを組み込んだ車両物品キャリアシステム。
【解決手段】クロスバーアッセンブリが、第1並びに第2の端部支持アッセンブリを有している。クロスバーアッセンブリの取り外し若しくは調節は、使用者が、第1の端部支持アッセンブリのロック部材を押して、クロスバーアッセンブリを第2の端部支持アッセンブリ中に直線的かつ入れ子式に移動させることにより果たされる。これは、第2の端部支持アッセンブリの付勢部材により与えられたテンションを解除させ、かくして、クロスバーアッセンブリ全体を側方レールから移動させることができる。第2のクロスバーアッセンブリの単一の付勢部材は、第1並びに第2の端部支持アッセンブリの各々に装着されたラッチ部材に対する一定のテンションを与え、アッセンブリの各々の側方レールとのロック係合を維持している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2005年12月14日に出願された米国仮出願第60/750,274号の利益を請求している。前述の出願の開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明の開示内容は、自動車に使用される車両物品のキャリア、より詳細には、片側解除機構を有する少なくとも1つのクロスバーを使用した車両物品キャリアシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
この項目の記載内容は、本開示内容に関連した背景の情報を単に与えており、従来技術を構成するものではない。
【0004】
車両物品キャリアは、車、トラック、SUV等の自動車両の外面上において様々な物品を移送するための様々な出願で使用されている。しばしば、このような車両物品キャリアシステムは、車両の屋根部分に固定するように取着される1対の側方レールと、これら側方レール間にカップリングされる1対のクロスバーとを有している。1つ以上のクロスバーは、クロスバー間のスペースが、クロスバーに支持される特定の物品を最も良く配置することを容易にし得るように、側方レールに沿って所定の位置に調節可能であり得る。
【0005】
幾つかの車両物品キャリアシステムは、片側解除機構を有するクロスバーを用いている。しかし、このようなメカニズムは、しばしば、構成することが複雑並びに/若しくは高価である。片側解除メカニズムにより、クロスバーの各端部に設けられたロックコンポーネントは、操作者が、クロスバーの片側に設けられた駆動若しくは非ロックの部材を手で押したときに、両側方レールとの係合を同時に解除することができる。かくして、使用者が、クロスバーの他端部を関連した側方レールから非ロックさせるために車両の他側に回り込む必要性はない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
物品キャリアシステムにおけるクロスバーを用いた片側解除式のメカニズムは、車両物品キャリアシステムでのクロスバーの操作並びに調節に更に十分な効果を有しているが、操作における、わずかな数の独立コンポーネントのパーツを必要とする片側解除式のクロスバーを有する車両物品システムを提供することが望ましい。また、丈夫な構造である片側解除式のクロスバーを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、少なくとも1つの着脱可能なクロスバーを用いた車両物品キャリアシステムに注意が向けられている。このクロスバーは、1対の側方レールにより、車両のボディの外面上方に支持されている。これら側方レールは、クロスバーの端部が側方レールにそれぞれ支持されるように、ボディの外面に固定するように取着される。側方レールの各々は、これの長さ方向に沿って形成されたチャネルをさらに有している。
【0008】
前記クロスバーは、これの各端部が、側方レールの関連した一方と係合するようになっている端部支持アッセンブリを有している。第1の端部支持アッセンブリは、使用者が、第1の端部支持アッセンブリを関連した側方レールから外すように押すことができるロック部材を有している。クロスバーの他端部に位置された第2の端部支持アッセンブリは、クロスバーの一端部が、第2の端部支持アッセンブリ中に摺動可能に移動され得るように構成されている。この第2の端部支持アッセンブリは、また、ラッチ部材にカップリングされた付勢部材を有している。このラッチ部材は、関連した側方レールのチャネル中に係合し、一定のテンションを受けて付勢部材により側方レールと係合した状態を維持している。
【0009】
前記クロスバーは、最初に、使用者により、第1の端部支持アッセンブリのところでロック部材を非ロック位置へと移動させることにより外されることができる。使用者は、第1の端部支持アッセンブリを関連した第1の側方レールに向けてわずかに引っ張る。次に、使用者は、第1の端部支持アッセンブリとクロスバーとを第2の側方レールに向けて移動させ、かくして、第2の端部支持アッセンブリの付勢部材により与えられた側方レールに対するテンションを解除する。このとき、使用者は、第2の端部支持アッセンブリが第2の側方レールから移動され得るように、この第2の端部支持アッセンブリを移動させることができる。
【0010】
第1並びに第2の側方レールと接続した片側解除式のクロスバーにより、使用者は、車両の一側に沿って立って第1の端部支持アッセンブリを把持したまま、クロスバーを側方レールと係合した状態から解除することができる。使用者は、最初に、第1の端部支持アセンブリを第1の側方レールから非係合し、次に、第2の端部支持アッセンブリを第2の側方レールから非係合するために車両の他側に回り込む必要はない。2つの側方レールに接続されたクロスバーシステムのデザイン並びに操作は、端面支持アッセンブリの内部構造内にかなりの数の独立の動作パーツを必要とすることなく、第1並びに第2の両側方レールから迅速かつ容易に非係合され得るクロスバーアッセンブリを与えている。さらに、ケーブルが、クロスバーの内部エリア中に延びる必要はなく、かくして、クロスバーの組み合わせを容易にしている。好ましくは、単一の付勢部材が、側方レールにそれぞれラッチ係合した両端面支持アッセンブリを維持する付勢力を与えるために使用されている。
【0011】
適用の更なる範囲は、以下に与えられる説舞から明らかとなるであろう。説明と特定の例が、図示のみを目的とするように意図されており、本発明の開示範囲を限定するように意図されたものではないことは理解されるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下の説明は、本質的に単なる例であって、本開示内容、出願、又は使用を限定するように意図されたものではない。
【0013】
図1には、本発明の好ましい実施形態に従った物品キャリアシステム10が示されている。この物品キャリアシステム10は、第1の側方レール12と第2の側方レール14とを有しており、これら側方レールの各々は、関連した1対の支持脚部16,18にそれぞれ固定するように支持されている。これら支持脚部16,18は、自動車22のボディの外面20上で、側方レール12,14を所定の高さに支持している。中間の支持部材24が、側方レール12,14に更なる支持を与えるように、オプションとして設けられることができる。
【0014】
前記システム10は、クロスバー28を有するクロスバーアッセンブリ26を備えている。このクロスバー28の一端部は、第1の端部支持アッセンブリ30に固定するようにカップリングされ、また、クロスバー28の他端部は、第2の端部支持アッセンブリ32に、入れ子式かつ摺動可能にカップリングされている。これら端部支持アッセンブリの各々は、以下の段落でより詳細に説明され、ラッチ部材を有している。これらラッチ部材は、前記側方レール12,14に互いに離間して形成された開口部34と、向かい合って係合している。図1では、第2の側方レール14の複数の開口部34のみを見ることができる。前記クロスバーアッセンブリ26は、使用者により、第1の端部支持アッセンブリ30のロック部材36を駆動させることで非係合され、従って、第1の端部支持アッセンブリ30を第1の側方レール12から外すことができる。このとき、車両の反対側に移動する必要なく、クロスバーアッセンブリ26を単純に操作して、第2の端部支持アッセンブリ32を第2の側方レール14から外すことができる。この動作は、以下の段落でより詳細に再び説明される。かくして、クロスバーアッセンブリ26は、使用者が車両22の一側に沿って立ったまま、側方レール12,14に沿って調節並びに配設されたり、側方レール12,14から完全に外されたりすることができる。かくして、使用者は、車両22の他側にまわって、クロスバーアッセンブリ26を調節若しくは取り外す必要がない。
【0015】
単一の調節可能なクロスバーアッセンブリ26のみが、図1に示されているが、代表的に、固定するように取着された第2のクロスバーが、物品キャリアシステム10に含まれるであろうことは理解されるであろう。オプションとして、調節可能な1対のクロスバーアッセンブリ26が、使用されることもできる。
【0016】
図2を単に参照すると、前記第1の端部支持アッセンブリ30をより詳細に見ることができる。前記ロック部材36は、第1の端部支持アッセンブリ30のハウジング40の開口部38中に位置されている。このロック部材36は、端部支持アッセンブリ30の外面上に突出している隆起部分36aを有している。
【0017】
図2,4A,4B,並びに5をさらに参照すると、前記ハウジング40には、開口部42が形成されており(図2)、これら開口部中に、前記ロック部材36を貫通して延びている回動ピン44(図2)が、非ロック位置(図4A)とロック位置(図4B)との間でロック部材36を回動可能に移動させ得るように位置されている。コイルばね46(図4A,4B)の形態の付勢部材が、図4Bに示されているロック位置へとロック部材36を連続的に付勢する傾向にある付勢力を与える。これは、ロック部材の下面36bに係合した付勢部材の一端部46aと、ハウジング40の内部構造に係合した付勢部材46の対向アーム46bとにより果たされる。
【0018】
図4A並びに4Bをさらに参照すると、前記ハウジング40は、前記クロスバー28の第1の端部50を受け入れている管状のネック部分48を有している。この第1の端部50は、1つ以上の取着部材52により、管状の部分48中に固定するように取着されている。前記取着部材は、端部支持ハウジング40をクロスバー28の第1の端部50に固定するように取着するねじ込み式の取着部材であっても良いし他の適切な形態の留め具であっても良い。
【0019】
図4A,4B,並びに5を引き続き参照すると、前記ハウジング40は、前記第1の側方レール12の外壁56上に位置されたリップ部分54を有している。ラッチ部材58が、また、少なくとも1つのねじ留め式の取着部材59(図5)により、ハウジング40に固定するように取着されている(図5)。前記取着部材は、ハウジング40の関連した開口部60を貫通して延び、ラッチ部材58の開口部62と係合している。好ましくは1対の取着部材59が、ラッチ部材58をハウジング40に取着するのに使用されている。このラッチ部材58は、第1の側方レール12のチャネル66中に延びたフック部分64を有している(図4A並びに4B)。このフック部分64の一端部68は、側方レール12の内側壁部70の開口部34の1つに係合している。
【0020】
図4A並びに4Bを引き続き参照すると、使用者が、図4Aに示されているように、ロック部材36の前記隆起部分36aを押すと、このロック部材36の前方のエッジ部分72が、側方レール12の上側エッジ部分74と非当接係合するように上方へと回動される。使用者がロック部材36から指を離すと、前記付勢部材46は、前方のエッジ部分72が、エッジ部分74と当接係合するように、ロック部材36を(図4A並びに4Bの時計回りに)枢動式にすぐに回動させる。この前方のエッジ部分72には、前記エッジ部分74とさらに積極的に係合するような移動止め機構を与えているノッチ、即ち凹み部分76が形成されている。図4Bのロック位置において、前記第1の端部支持アッセンブリ30は、前方のエッジ部分72とエッジ部分74との当接のため、第1の側方レール12から上昇されたり側方に移動されることはできない。かくして、クロスバーアッセンブリ26を取り外したり調節可能に位置付ける工程を開始するために、使用者は、最初に、図4Aに示されているように、ロック部材36を非ロック位置へと移動させなければならない。
【0021】
図3並びに6ないし9を参照すると、前記第2の端部支持アッセンブリ32の構造を、より詳細に見ることができる。特に図3並びに6を参照すると、この第2の端部支持アッセンブリ32は、クロスバー28の第2の端部82を受け入れている管状の端部80を備えたハウジング78を有している。クロスバー28は、すぐに説明されるように、ハウジング78に入れ子式かつ摺動可能にカップリングされている。このハウジング78は、また、前記第2の側方レール14の上側の外壁部分86を覆うように位置されたリップ部分84を有している。第2の側方レール14は、第1の側方レール12と同様に構成され、かくして、細長いチャネル88を有している。このチャネルには、互いに離間した複数の開口部34が形成されている。
【0022】
特に図6ないし8を参照すると、前記第2の端部支持アッセンブリ32の内部構造を、より詳細に見ることができる。最初に図6を参照すると、前記クロスバー28の第2の端部82は、1対の装着部材89により、摺動するようにハウジング78にカップリングされている。これら装着部材89は、ハウジング78の下壁92に形成された細長いスロット90を貫通して、クロスバー28の下面96の開口部94中に延びている。かくして、これら装着部材89は、細長いスロット90中で摺動可能に自由に移動することができる。この結果、クロスバー28の第2の端部82は、管状の端部80中で直線的に摺動可能に移動されることができるが、クロスバー28の端部82は、ハウジング78中に捕らえられたままである。
【0023】
特に図6並びに7を参照すると、前記第2の端部支持アッセンブリ32は、また、フック部分100を備えたアッセンブリ自身のラッチ部材98を有している。このフック部分100は、第2の側方レール14の内壁103の互いに離間した複数の開口部34の1つ中に係合するサイズの先端部101を有している。図7では、前記ラッチ部材98は、下壁92の開口部105を貫通して延びている1対の取着部材102により、ハウジング78に固定するようにカップリングされている。また、ラッチ部材98,58は、各々が上方若しくは下方から見られると、U字形状である。付勢部材104が、ラッチ部材98にカップリングされている。
【0024】
図9Bを単に参照すると、前記ラッチ部材98は、また、開口部106を有しており、この開口部中に、前記付勢部材104の第1の端部108が延びている。この付勢部材104の他端部110は、前記装着部材89の一方に係合している。この付勢部材104は、この実施形態において、クロスバー28の第2の端部82とラッチ部材98との間にテンション力を与えるように動作するコイルばねを有している。かくして、この付勢部材104は、ラッチ部材98,58をそれぞれの側方レール14,12の開口部34と係合させる一定のテンション力を与えるように動作する。
【0025】
動作において、使用者が、クロスバーアッセンブリ26を側方レール12,14から外したい場合、使用者は、図4Aに示されているように、ロック部材36を部分36aのところで押し下げることから始める。これによって、ロック部材36は、図4Bの位置から図4Aに示された位置へと回動される。かくして、エッジ部分72は、第1の側方レール12のエッジ部分74より上方に移動される。次に、使用者は、ロック部材36に対する圧力を解除し、フック部分64が第1の側方レール12のエッジ部分114をクリアするまで、端部支持アッセンブリ30全体を、図4Aの矢印112の方向へと長手方向に引っ張り、一端部68がエッジ部分114上に位置されるようにわずかに上方に持ち上げることができる。従って、使用者は、クロスバー28が、付勢部材104の付勢力により、図4Aの左側へと矢印116に従って付勢されることを可能にする。
【0026】
図6において、矢印116に従ったクロスバー28の移動により、付勢部材104により与えられていたテンションがさらに解除される。使用者は、フック部分100が、図6の左側へと移動して関連した開口部34と非係合するまで、クロスバー28を矢印116に従って直線的に移動させ続ける。この時、使用者は、ラッチ部材98のフック部分100が、上方に持ち上げられて第2の側方レール14のエッジ120をクリアするように、クロスバーアッセンブリ26を持ち上げる。このフック部分100が、エッジ120の上方に位置されると、使用者は、図6の右側へと矢印方向120に従ってクロスバーアッセンブリ26全体を再び移動させて、フック部分100をチャネル88から外すことができる。かくして、端部支持アッセンブリ32は、第2の側方レール14から外されることができる。かくして、クロスバーアッセンブリ26全体の取り外しは、第1の端部支持アッセンブリ30近くの車両22の一側から果たされることができる。使用者が、側方レール12,14に沿って、長手方向の異なる位置にクロスバーアッセンブリ26を再配置することを望んだ場合、同様の動作がなされる。
【0027】
クロスバーアッセンブリ26を側方レールに再び装着することは、上述した動作工程を基本的に有しているが、順序は逆である。使用者は、第1の側方レール12近くに立ったままクロスバーアッセンブリ26を把持する。次に、使用者は、第2の側方レール14に沿って長手方向の所望の位置に第2の端部支持体32を配置し、この第2の端部支持アッセンブリ32は、ラッチ部材98のフック部分100が、第2の側方レール14のチャネル88中に挿入されるように操作される。使用者は、フック部分100が、第2の側方レール14の互いに離間した複数の開口部34の1つに係合するまで、クロスバー28をわずかに引っ張ると同時に、この端部支持アッセンブリ32を長手方向にわずかに移動させる必要があり得る。使用者は、押し下げられたロック部材36を保持したまま、第1の側方レール12に形成され、かつ対応した長手方向で整合された開口部34に、この第1の端部支持アッセンブリ30を位置させる。次に、使用者は、付勢部材56が、第1の側方レール12のチャネル66中に移動されるように、付勢部材104の付勢力に抗してクロスバー28を引っ張る。テンションを受けた状態の第1の端部支持アッセンブリ30を保持したまま、フック部分64は、第1の側方レール12の対応した長手方向の開口部34全体に渡って位置されるように移動される。次に、使用者は、ラッチ部材58が、エッジ部分114上に位置され(図4A)、第1の端部支持アッセンブリ30に対するテンションを解除するまで、第1の端部支持アッセンブリ30を下げる。付勢部材104は、ラッチ部材58のフック部分68をすぐに引っ張って側方レール12の対応した開口部34と係合する。この時、両ラッチ部材58,98は、テンションを受けて、それぞれの側方レール12,14にそれぞれしっかり係合される。使用者がロック部材36を解除すると、前記ノッチ76は、側方レール12のエッジ部分74と係合し、かくして、クロスバーアッセンブリ26の長手方向への更なる移動を防止する。
【0028】
かくして、この物品キャリアシステム10は、車両22の一側で、側方レール12,14から迅速かつ容易に外され、また側方レール12,14に沿って調節可能に位置されることのできるクロスバーアッセンブリを与えている。好ましくは、前記クロスバーアッセンブリ26は、最小数の独立した動作部品のみを有している。クロスバー28は、アルミニウム若しくは高強度で耐候性のある他の適切な材料で形成されることが好ましく、ロール成形若しくは押し出し成形されることが好ましい。前記支持ハウジング40,78は、高強度プラスチック、若しくは他の適切な丈夫な材料で形成されることが好ましい。前記側方レール12,14は、アルミニウム、若しくは他の適切な丈夫な材料で形成されることが好ましい。前記端部支持体16,18は、前記支持体24がそうであるように、高強度プラスチック、若しくは、丈夫で、耐候性のある他の適切な材料で形成されることが好ましい。
【0029】
様々な好ましい実施形態が説明されたが、当業者は、本発明の概念から逸脱することなくなされ得る変更若しくは変形に気がつくであろう。本発明には幾つかの例が示されており、これら例は、本発明を限定するように意図されていない。従って、記載内容並びに請求項は、関連の従来技術を考慮して、必要とされるような限定のみを加えて大きく解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】自動車の外側ボディに支持され、本発明の好ましい実施形態に従った車両物品キャリアシステムの斜視図である。
【図2】図1に示された調節可能なクロスバーの第1の端部支持アッセンブリの拡大斜視図である。
【図3】図1の調節可能なクロスバーの第2の端部支持アッセンブリの拡大斜視図である。
【図4A】図2の端部支持アッセンブリの側方断面図であって、この端部支持アッセンブリのロック部材が、使用者の指によって係合されて、ロック部材を支持している第1の側方レールに対して非ロック位置へとロック部材を移動させている。
【図4B】ロック部材が付勢部材によりロック位置へと付勢された図4Aの第1の端部支持アッセンブリの図である。
【図5】第1の端部支持アッセンブリの内側コンポーネントの拡大斜視図である。
【図6】第2の側方レールにカップリングされた第2の端部支持アッセンブリの側方断面図である。
【図7】第2の側方レールにカップリングされた第2の端部支持アッセンブリを示している、第2の端部支持アッセンブリの内側コンポーネントの拡大斜視図である。
【図8】第2の側方レールにカップリングされた第2の端部支持アッセンブリの側方断面図である。
【図9A】第2の側方レールにラッチされた第2の端部支持アッセンブリの下側斜視図である。
【図9B】第2の端部支持アッセンブリの内側コンポーネントを示している、図9Aの第2の端部支持アッセンブリの部分的な側方断面斜視図である。
【符号の説明】
【0031】
12,14…第1並びに第2の支持レール、26…クロスバーアッセンブリ、28…クロスバー、30…第1の端面支持アッセンブリ,32…第2の端面支持アッセンブリ、58…第1のラッチ部材、98…第2のラッチ部材、104…付勢部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いにほぼ平行に配置されるように車両に装着される第1並びに第2の支持レールと、
クロスバーと、このクロスバーの第1の端部に配設された第1の端部支持アッセンブリと、前記クロスバーの第2の端部に配設された第2の端部支持アッセンブリとを有したクロスバーアッセンブリとを具備し、
前記端部支持アッセンブリの一方は、クロスバーの前記端部の一方に摺動可能に装着され、
前記端部支持アッセンブリの一方は、第1のラッチ部材を有し、また、前記第2の端部支持アッセンブリは、第2のラッチ部材を有し、そして、
前記両ラッチ部材を互いの方向に付勢するように、前記一方の端部支持アッセンブリに動作可能に関連付けられた付勢部材をさらに具備し、
摺動可能に装着された前記一方の端部支持アッセンブリは、前記クロスバーアッセンブリを直線的に移動させることにより、前記両ラッチ部材を前記両支持レールから外したり両支持レールに装着することを可能にし、かくして、前記クロスバーアッセンブリを前記両支持レールに装着したり両支持レールから外すことを可能にする車両物品キャリア装置。
【請求項2】
前記付勢部材は、前記両ラッチ部材の一方と、前記クロスバーの一端部との間にカップリングされている請求項1の車両物品キャリア。
【請求項3】
前記端部支持アッセンブリの一方は、この端部支持アッセンブリが、関連した支持レールから外れるのを防止するように、この支持レールの一部分と係合するようなロック部材を有している請求項1の車両物品キャリア。
【請求項4】
前記ロック部材は、前記一方の端部支持アッセンブリに回動可能に支持されている請求項3の車両物品キャリア。
【請求項5】
自動車のボディの外面上方に物品を支持するための車両物品キャリアであって、この車両物品キャリアは、
前記ボディの外面に固定するように取着され、互いにほぼ平行に延びる第1並びに第2の支持レールと、
前記ボディの外面上方で上に物品を支持するように、前記両支持レールに装着されるようになっているクロスバーアッセンブリとを具備し、
このクロスバーアッセンブリは、クロスバーと、このクロスバーの両端部にそれぞれ位置された第1並びに第2の端部支持アッセンブリとを有しており、この第1の端部支持アセンブリは、前記第1の支持レールに係合するように動作し、また、前記第2の端部支持アッセンブリは、前記第2の支持レールに係合するように動作し、
前記第2の端部支持アッセンブリは、ラッチ部材が取着されたハウジングを有し、この第2の端部支持アッセンブリは、また、前記クロスバーの一端部に入れ子式かつ摺動可能にカップリングされ、
前記ラッチ部材と前記クロスバーとの間にテンションを維持し、かくして前記両支持レールにそれぞれ装着された前記端部支持アッセンブリを維持するための付勢部材をさらに具備し、前記クロスバーアッセンブリは、ラッチ部材を前記両支持レールからそれぞれシーケンスで非係合するように、前記クロスバーの直線的な前後移動により、前記端部支持アッセンブリから非係合されることが可能であり、
前記端部支持アセンブリの一方は、前記クロスバーアッセンブリを端部支持アッセンブリにロックすることを可能にするようなロック部材を有している車両物品キャリア。
【請求項6】
前記ロック部材は、前記第1の端部支持アッセンブリに動作可能に関連付けられている請求項5の車両物品キャリア。
【請求項7】
前記ロック部材は、前記第1の端部支持アッセンブリに回動式に支持されている請求項6の車両物品キャリア。
【請求項8】
前記ロック部材を第1の位置に付勢するための付勢部材をさらに具備し、前記ロック部材の一部分は、関連した端部支持アッセンブリが、関連した支持レールから外れるのを防止するように、この関連した支持レールの一部分に当接している請求項5の車両物品キャリア。
【請求項9】
前記付勢部材は、前記ロック部材を第2の位置から前記第1の位置へと戻すように動作し、前記第2の位置では、前記関連した端部支持アッセンブリは、前記第1の支持レールから外されることが可能である請求項8の車両物品キャリア。
【請求項10】
前記付勢部材は、前記第2の端部支持アセンブリのラッチ部材にカップリングされた第2の端部と、前記クロスバーに動作可能にカップリングされた第1の端部とを有している請求項5の車両物品キャリア。
【請求項11】
前記端部支持アッセンブリの各々は、前記両支持レールのそれぞれの一端部の一部分を覆うように位置するようなリップ部分を有している請求項5の車両物品キャリア。
【請求項12】
自動車のボディの外面上方に物品を支持するための車両物品キャリアであって、この車両物品キャリアは、
前記ボディの外面に固定するように取着され、互いにほぼ平行に延びる第1並びに第2の支持レールと、
前記ボディの外面上方で上に物品を支持するように前記両支持レールに装着されるようになっているクロスバーアッセンブリとを具備し、
このクロスバーアッセンブリは、クロスバーと、このクロスバーの両端部にそれぞれ位置された第1並びに第2の端部支持アセンブリとを有し、前記第1の端部支持アセンブリは、前記第1の支持レールに係合するように動作し、また、前記第2の端部支持アッセンブリは、前記第2の支持レールに係合するように動作し、
前記第1の端部支持アッセンブリは、第1のハウジングと、
この第1のハウジングに支持され、かつ前記第1の端部支持アッセンブリを前記第1の支持レールにロック可能にするように第1の位置と第2の位置との間を移動可能で、使用者と係合可能なロック部材と、
前記第1の支持レールに係合するための第1のラッチ部材とを有しており、
前記第2の端部支持アセンブリは、前記クロスバーに対して第2のハウジングを摺動式に移動させ得るように、前記クロスバーの一端部に入れ子式にカップリングされた第2のハウジングと、
前記第2の端部支持アッセンブリを前記第2の支持レールにラッチするための第2のラッチ部材とを有しており、
この第2のラッチ部材は、前記ロック部材が、前記第1の位置から第2の位置へと移動され、前記第1のラッチ部材が、前記第1の支持レールから非係合され、そして、前記クロスバーアッセンブリが、前記第2のラッチ部材が第2の支持レールから移動され得るように、前記付勢部材のテンションを解除するように前記第2の支持レールに向けて直線的に移動されない限り、前記クロスバーアッセンブリが、前記両支持レールから外れることがないように、テンションを受けた状態で第2のラッチ部材を前記クロスバーアッセンブリに装着するための付勢部材を有している車両物品キャリア。
【請求項13】
前記ロック部材を前記第1の位置へと付勢するための付勢部材を更に具備し、前記第1の位置は、前記第1の端部支持アッセンブリが前記第1の支持レールから外れるのを防止するロック位置を示している請求項12の装置。
【請求項14】
前記第2のラッチ部材は、前記第2の端部支持アッセンブリのハウジングに固定するように取着されている請求項12の装置。
【請求項15】
前記付勢部材は、前記クロスバーと前記第1の端部支持アッセンブリとを、前記第2の支持レールに向けて連続的に付勢するように動作する請求項12の装置。
【請求項16】
前記第1のラッチ部材は、フック形状のラッチ部材を有し、前記第1の端部支持アセンブリは、互いに離間した複数の開口部を有しており、これら開口部の選択された1つと、前記フック形状のラッチ部材は係合するようになっている請求項12の装置。
【請求項17】
前記第2のラッチ部材は、前記第2の支持レールに互いに離間して形成された複数の開口部の1つと係合するようになっているフック形状のラッチ部材を有している請求項12の装置。
【請求項18】
前記ロック部材は、前記第1の端部支持アッセンブリのハウジングに回動式に支持されている請求項12の装置。
【請求項19】
前記ロック部材は、このロック部材が第1の位置にあるとき、前記第1の支持レールの一部分と係合して、前記第1の端部支持アッセンブリが前記第1の支持レールから外れるのを防止するようになっている前方のエッジ部分を有している請求項18の装置。
【請求項20】
互いにほぼ平行に配設され、車両のボディ表面に取着される1対の支持レールを具備する車両物品キャリアのためのクロスバーアッセンブリであって、このクロスバーアッセンブリは、
クロスバーと、
このクロスバーの第1の端部に配設された第1の端部支持アッセンブリと、前記クロスバーの第2の端部に配設された第2の端部支持アッセンブリとを具備し、
前記端部支持アッセンブリの一方は、前記クロスバーの端部の一方に摺動可能に装着され、
前記第1の端部支持アッセンブリは、第1のラッチ部材を有し、また、前記第2の端部支持アッセンブリは、第2のラッチ部材を有しており、このクロスバーアッセンブリは、
前記両ラッチ部材を互いの方向に付勢するように、前記一方の端部支持アッセンブリと動作可能に関連付けられた付勢部材を更に具備し、
摺動可能に装着された前記端部支持アッセンブリは、前記クロスバーアッセンブリを直線的に移動させることにより、前記両ラッチ部材を前記両支持レールから外したり両支持レールに装着することを可能にし、かくして、前記クロスバーアッセンブリを前記両支持レールに装着したり両支持レールから外すことを可能にするクロスバーアッセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【公開番号】特開2007−161244(P2007−161244A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−335736(P2006−335736)
【出願日】平成18年12月13日(2006.12.13)
【出願人】(505178930)ジェイエーシー・プロダクツ・インコーポレーテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】JAC Products Incorporated
【Fターム(参考)】