説明

物品内の可撓性基材を通る導通

物品が、第1の導電性回路パスと、第2の導電性回路パスとを含む。第1の所定の孔位置において、第1の回路パスの部分が第2の回路パスの部分に近接して配置される。第1の所定の孔位置において、第1の電気絶縁障壁層が、第1の回路パスと第2の回路パスとの間に挿置され、孔を導電性充填材で充填することによって、第1の孔位置において第1の回路パスが第2の回路パスに導電接続される。導電性充填材は、第1の所定の孔位置において第1の回路パスが第2の回路パスに導電接続され、該第1の回路パスと該第2の回路パスとの間に相互接続用導電性充填材パスを形成するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
電気回路は、紙、織布、不織布、及びポリマーフィルムのような可撓性基材に印刷され、又は他の方法で塗布されている。電気回路は、通常のインク印刷技術を用いて塗布された導電性インクを含み、バッジ、ラベル、及びタグのような様々な製品が印刷された回路を含む。特定の配置において、印刷された回路は、ドレープ、ガウン、衣類、パーソナルケア吸収性製品等のような衛生用品に用いられている。他の配置においては、電気/電子回路は、幼児用使い捨ておむつ内に設置された濡れセンサのような、選択されたパーソナルケア製品内に設置されたセンサを設けるために用いられている。
【0003】
しかしながら、従来のインクで印刷された回路構成は、単層のポリマーフィルム、その他の電気絶縁材料からなる可撓性基材の片側に、導電性インクの印刷を含むものであった。絶縁基材の片側に配置されたインク印刷回路は、該印刷回路を、絶縁基材の反対側に配置された協働するセンサ又は他の外部の電気的監視装置に接続しようとするときに問題が生じることがある。絶縁基材の厚さを通して形成された導電性経路を相互接続することにより、基材の所望の特性が大きく損なわれることがあった。例えば、基材が実質的に液体不透過性であることが望まれる場合、絶縁基材の厚さを通して導電性通路を形成することは、所望のレベルの液体不透過性を大きく低下させた。結果として、液体不透過性の基材及び協働する監視装置が衣類上に用いられるとき、衣類の着用者に過度の刺激をもたらす可能性のある衣類上の位置に相互接続用導電性経路を配置することが必要であった。さらに、着用者の活動中に基材材料が動くことによって生じる機械的応力疲労のために、故障に十分に耐え得る強力で信頼できる電気的及び機械的相互接続を形成することは困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,883,028号明細書
【特許文献2】米国特許第5,116,662号明細書
【特許文献3】米国特許第5,114,781号明細書
【特許文献4】米国特許第6,552,245号明細書
【特許文献5】米国特許第6,641,134号明細書
【特許文献6】米国特許第3,849,241号明細書
【特許文献7】米国特許第5,350,624号明細書
【特許文献8】米国特許第4,100,324号明細書
【特許文献9】米国特許第4,587,154号明細書
【特許文献10】米国特許第4,604,313号明細書
【特許文献11】米国特許第4,655,757号明細書
【特許文献12】米国特許第4,724,114号明細書
【特許文献13】米国特許第4,100,324号明細書
【特許文献14】英国特許第GB2,151,272号明細書
【特許文献15】米国特許第6,362,389号明細書
【特許文献16】米国特許出願第10/883174号明細書
【特許文献17】米国特許第5,486,166号明細書
【特許文献18】米国特許第5,490,846号明細書
【特許文献19】米国特許第5,820,973号明細書
【特許文献20】米国特許第5,112,900号明細書
【特許文献21】米国特許第5,407,715号明細書
【特許文献22】米国特許第5,900,452号明細書
【特許文献23】米国特許第6,288,159号明細書
【特許文献24】米国特許第6,306,514号明細書
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】V.A.Wendt、E.L.Boone及びC.D.Fluharty著、「Manufacture of Super−Fine Organic Fibers」、NRL Report 4364
【非特許文献2】K.D.Lawrence、R.T.Lukas及びJ.A.Young著、「An Improved Device For the Formation of Super−Fine Thermoplastic Fibers」、NRL Report 5265
【非特許文献3】Dictionary of Fiber & Textile Technology、Hoechst Celanese Corporation(ノースキャロライナ州)出版、1990年
【非特許文献4】Brown,R著、Handbook of Polymer Testing、Marcel Dekker Inc、New York、Basel、1999年
【発明の概要】
【0006】
上述した必要性に応えて、本発明の物品は、第1の導電性回路パスを準備し、少なくとも第2の導電性回路パスを別個に準備することを含む。第1の所定の孔位置において、第1の回路パスの部分が第2の回路パスの部分に近接して配置される。第1の孔位置において、第1の電気絶縁障壁層が、第1の回路パスと第2の回路パスとの間に挿置され、孔を導電性充填材で充填することによって、第1の孔位置において第1の回路パスが第2の回路パスに導電接続され、連続的な電気回路を形成する。第1の孔位置において第1の回路パスと第2の回路パスとの間に導電性パスを提供するように、接続が構成される。第1の所定の孔位置において第1の回路パスが第2の回路パスに導電接続され、第1の回路パスと第2の回路パスとの間に相互接続用導電性充填材パスを形成するように、導電性充填材が構成される。幾つかの態様において、第1の導電性回路パスは、センサ・データを提供するセンサ機構に作動的に接続される。更に別の態様において、第2の導電性回路パスは、センサ・データを受け取り、選択された信号データを提供する電子プロセッサ機構に作動的に接続される。
【0007】
種々の態様及び特徴を組み込むことによって、本発明は、電気絶縁層となるように構成された基材の両側に配置された導電性回路パス間に、所望の相互接続用導電性経路を提供することができる。相互接続用導電性経路は、基材の厚さ寸法を貫通して延びることが好ましく、相互接続用導電性経路の形成は、基材の所望の特性を有効に保持するように構成することができる。例えば、相互接続用導電性経路の形成は、基材の所望の液体不透過性障壁特性を有効に保持するように構成することができる。その結果、相互接続用導電性経路は、広範囲の位置に配置することができ、より大きい汎用性を与える助けになることができる。例えば、導電性経路が、絶縁基材の片側に配置された回路パスを、基材の反対側に配置された協働センサ又は他の外部の電気監視装置に相互接続するとき、導電性経路は、着用者に改善された快適性を与える位置に監視装置を協働的に配置することを可能にする位置にあることができる。
【0008】
本発明の多数の他の特徴及び利点が、以下の説明から明らかになる。説明においては、本発明の例示的な実施形態を参照する。こうした実施形態は、本発明の全範囲を表すものではない。従って、本発明の全範囲を解釈するために、本明細書の特許請求の範囲を参照すべきである。簡略及び簡潔にするため、本明細書に述べられる如何なる範囲の値も、範囲内にある全ての値を考慮するものであり、指定された当該範囲内の実数値である終点を有するいずれかの部分範囲を列挙する、特許請求の範囲の請求項のためのサポートとして解釈すべきである。仮定的な例証として、1から5までの範囲における本明細書の開示は、次の範囲、すなわち1〜5、1〜4、1〜3、1〜2、2〜5、2〜4、2〜3、3〜5、3〜4及び4〜5の全てに対して請求項をサポートするものと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に従って製造することができる吸収体物品の一実施形態の斜視図である。
【図2】物品が、締結されていず折り畳まれていず平たく広げられた状態にあって着用時に着用者に面する物品の表面を示し、かつ、下にある構造部を示すように部分を切り欠いている、図1に示される吸収性物品の平面図である。
【図3A】本発明の吸収性絆創膏の側断面図である。
【図3B】本発明の吸収性絆創膏の上から見た斜視図である。
【図4】本発明のベッド又は家具用ライナの上から見た斜視図である。
【図5】本発明の吸収性汗止めバンドの斜視図である。
【図6】本発明の手袋の斜視図である。
【図7】第1の回路パスが、基材の第1の主対向面上に配置され、かつ、第1の回路パス及び第2の回路パスを導電接続する導電性充填材パスにより、該基材の反対側の第2の主対向面上に配置された第2の回路パスに接続されている、代表的な障壁層基材の上面図である。
【図7A】図7のセクション1A−1Aに沿って取った基材及び関連した回路パスの代表的な断面図である。
【図8】第1の回路パスが第1の基材上に配置され、第2の回路パスが第2の基材上に配置され、第3の回路パスが第3の基材上に配置され、第1の回路パスは、第2の基材の厚さを通って第1の導電性充填材パスに沿って第2の回路パスに接続され、第2の回路パスは、第3の基材の厚さを通って第2の導電性充填材パスに沿って第3の回路パスに接続されている、代表的な配置の上面図である。
【図9】導電性充填材パスの抵抗を求めるための代表的な概略的配置である。
【図10】絶縁基材の内側表面上に配置され、かつ、導電性充填材で充填された該基材内の孔を通って、該基材の反対側の外側上に配置された回路パス及び協働するプロセッサに相互接続する、センサ又は他の外部電気的監視装置を有する代表的な物品の部分的に切り欠いた斜視図である。
【図11】基材を通って第2の回路パスに通じる導電性充填材で充填された孔の上に配置された第1の回路パスと、該基材の反対側の外側表面に配置された協働するプロセッサとの別の代表的配置の部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の上記の及び他の特徴、態様及び利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲及び添付図面に関連してより良く理解されることになるであろう。
【0011】
定義
本開示に用いられる「含む」、「含んでいる」という用語、及び「含む」を語根とするその他の派生語は、記載されるいずれかの特徴、要素、完全体、段階、又は構成材の存在を指定する、幅広い解釈ができる用語であることが意図されており、1つ又はそれ以上のその他の特徴、要素、完全体、段階、構成材、又はそれらのグループの存在又は追加を除外することを意図するものではないことに留意すべきである。
【0012】
「導電性充填材」という用語は、基材の片側に配置された少なくとも第1の回路パスと、第1の回路パスに近接するが基材の反対側に配置された第2の回路パスとの間に導電性接続を形成するように、本発明の基材内の少なくとも1つの孔に適用される、電荷を伝えることができる液体又は固形物質を言う。液体不透過性基材に用いられたとき、導電性充填材は、基材の液体不透過性性質を実質的に保持する。
【0013】
「連続的な電気回路」という用語は、基材を通って導通が行われる地点で中断されない回路を言う。
【0014】
ここで用いられる「使い捨て」という用語は、一回の使用の後に、洗浄されること、或いは他の方法で再生又は再使用されることが意図されない物品を記述するためにここで用いられる。こうした使い捨て物品の例は、これらに限られるものではないが、パーソナルケア物品、健康/医療用物品、家庭/産業用物品、及びスポーツ/建設工事用物品を含む。
【0015】
「流体不透過性」、「液体不透過性」、「流体不浸透性」、「液体不浸透性」という用語は、通常の使用条件下で、水又は体液などの流体が、流体接触点において層又はラミネートの平面に対してほぼ垂直な方向に層又はラミネートを実質的に通過しないことを意味する。
【0016】
「健康/医療用物品」という用語は、これらに限られるものではないが、温熱又は寒冷療法を適用するための製品、医療用ガウン(すなわち、保護及び/又は外科用ガウン)、外科用ドレープ、キャップ、手袋、マスク、絆創膏、創傷包帯、拭取材、カバー、容器、フィルタ、使い捨て衣類及びベッドパッド、医療用吸収性衣類、アンダーパッド等を含む、種々の専門家及び消費者用医療製品を含む。
【0017】
「家庭/産業用吸収性物品」という語は、建築材及び包装材、洗浄及び消毒のための製品、拭取材、カバー、手袋、フィルタ、タオル、使い捨てカッティングシート、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、不織布ロール状製品、枕、パッド、クッション、マスクを含むホーム・コンフォート製品、及び肌の洗浄又は手入れのために用いられる製品のようなボディケア製品、実験室コート、カバーオール、ごみ袋、染み抜き剤、局所的組成物、ペットケア吸収性ライナ、選択汚れ/インク吸収材、洗浄剤造粒器、親油性流体分離器等を含む。
【0018】
「MD」又は「機械方向」という用語は、布を形成する走行方向に対して平行であり、全体的に成形面によって形成される平面内にある吸収性ウェブの配向を指す。「CD」又は「機械横方向」又は「クロスデッケル」いう用語は、MDに対して垂直であり、全体的に成形面によって形成される平面内にある方向を言う。MD及びCDの両方とも、一般に、成形面に対して平行な平面を定める。「ZD」又は「Z方向」という用語は、MD及びCDによって形成される平面に対して垂直な配向を指す。
【0019】
ここで用いられる「メルトブロー繊維」という用語は、溶融熱可塑性材料を、複数の微細な、通常は円形のダイ毛細管を通して、溶融スレッド又はフィラメントとして、高速の通常は加熱されたガス(例えば空気)流内に押し出し、これにより溶融熱可塑性材料のフィラメントを細くしてその直径を減少させることによって形成される繊維を指す。その後、メルトブロー繊維は、高速ガス流によって運ばれ、収集面上に堆積されて不規則に分配されたメルトブロー繊維のウェブを形成する。
ここで用いられる「コフォーム」という用語は、メルトブロー・ポリマー材料を空気中に形成しながら、同時に、空気中に浮遊させたセルロース繊維をメルトブロー繊維の流れの中に吹き込むことによって形成される、メルトブロー繊維とセルロース繊維の混合物を記述するためのものである。木質繊維を含有するメルトブロー繊維は、小孔のあるベルトで与えられるような形成表面上に収集される。形成表面は、形成表面上に配置されたスパンボンド布材料のような気体透過性材料を含むことができる。
【0020】
ここで用いられる「不織」という用語は、相互に織り込まれているが、識別可能な繰り返される様式ではない個々の繊維又はフィラメントの構造を有する布ウェブを指す。
【0021】
「粒子」、「複数の粒子」、「微粒子」、「複数の微粒子」等の用語は、一般に、材料が別個のユニットの形態であることを意味する。ユニットは、顆粒、粉体、球体、粉砕された材料等、及びそれらの組み合わせを含むことができる。粒子は、例えば、立方体、棒状、多面体、球状又は半球状、円形又は半円形、角状、不規則形状等といったいずれかの所望の形状を有することができる。ここに含ませるように、針、フレーク、及び繊維のような大きい最大寸法/最小寸法比を有する形状も考慮される。「粒子」又は「微粒子」という用語はまた、1つより多くの個々の粒子、微粒子等を含む集塊を含むこともできる。付加的に、粒子、微粒子、又はそれらのいずれかの所望の集塊は、1つより多くの種類の材料から構成することができる。
【0022】
「パーソナルケア物品」という用語は、これらに限られるものではないが、おむつ、おむつパンツ、乳児用拭取材、トレーニングパンツ、吸収性アンダーパンツ、小児看護用パンツ、水着、他の使い捨て衣類;生理用ナプキン、拭取材、生理用パッド、生理用パンツ、パンティライナ、パンティシールド、陰唇間装置、タンポン、タンポンアプリケータを含む婦人用ケア製品;拭取材、胸当てのようなパッド、容器、失禁用製品及び尿シールドを含む成人用ケア製品;衣類構成材;胸当て;運動・レクリエーション用製品等を含む。
【0023】
「スポーツ/建設工事用物品」という用語は、ヘッドバンド、リストバンド、及び汗の吸収のための他の補助具、スポーツ用具の握り部及びハンドルのための吸収性巻付け部、使用中の用具を洗浄し、乾かすためのタオル又は吸収性拭取材を含む。
【0024】
ここで用いられる「スパンボンド」又は「スパンボンデッド繊維」という用語は、溶融熱可塑性材料のフィラメントを、紡糸口金の複数の微細な、通常は円形の毛細管から押し出し、次いで押し出されたフィラメントの直径を急速に縮小させることにより形成される繊維のことを指す。
【0025】
ここで用いられる「基材」という用語は、1つ又はそれ以上の層を含むことができる。
【0026】
これらの用語は、本明細書の残りの部分において付加的な言葉を用いて定義されることがある。
【0027】
例えばパーソナルケア吸収性製品の多くのような使い捨て吸収性物品は、液体透過性の上面シート、上面シートに接合することができる実質的に液体不透過性の裏面シート、及び上面シートと裏面シートとの間に配置され保持される吸収性コアの少なくとも1つを含むことができる。上面シートは、吸収性物品によって保持又は貯蔵されることが意図された液体に対して、有効に透過性であり、裏面シートは、意図された液体に対して実質的に不透過性であるか、又は他の形で有効に不透過性とすることができる。使い捨て物品はまた、液体吸い上げ層、液体分布層、障壁層等といった他の構成材、及びそれらの組み合わせを含むこともできる。使い捨て物品及びその構成材は、身体対向面及び衣類対向面を提供するように働くことができる。ここで用いられる「身体対向面」とは、通常の使用の間、着用者の身体に向けて配置されるか、又はこれと隣接して設置されることが意図された物品又は構成材の表面を意味し、それに対して、「外側表面」又は「外側対向面」はその反対側にあって、通常の使用の間、着用者の身体と反対向きとなるように配置されることが意図されている。物品が着用されたときには、そうした外側表面は、着用者の下着の方を向くか又はこれと隣接するように配置することができる。
【0028】
本発明のより良好な理解を得るために、最初に、部分的に締結された状態のトレーニングパンツを示す図1と、開かれ折り畳まれていない状態のトレーニングパンツを示す図2に注意が向けられる。限定されない例として、こうしたトレーニングパンツは、幾つかの態様において、本開示の発明を用いるときに物品上のどこにでも配置することができる濡れ警報装置を含むことができる。本発明は、これらに限られるものではないが、本発明の範囲から逸脱することなく、他のパーソナルケア物品、健康/医療用物品、家庭/産業用物品、スポーツ・アクセサリ物品等を含む、種々の他の使い捨て物品と共に使用するのに適していることが理解される。
【0029】
図1及び図2を参照すると、トレーニングパンツが、該トレーニングパンツの後部に着用されたとき、該トレーニングパンツの前部から延びる長手方向48を定める。
【0030】
トレーニングパンツは、前領域22と、後領域24と、前領域と後領域の間を長手方向に延び、これらを相互接続する股領域26とを定める。パンツはまた、着用者に向けて配置された使用時に適用される内側表面(例えば、パンツの他の構成部品に対して配置された)も規定する。トレーニングパンツは、横方向に対向する一対の側縁部と、長手方向に対向する一対のウエスト縁部とを有する。
【0031】
示されるパンツ20は、シャーシ32と、前領域22において横方向外方に延びる、横方向に対向する一対の前側部パネル34と、後領域24において横方向外方に延びる、横方向に対向する一対の後側部パネル134とを含むことができる。
【0032】
シャーシ32は、裏面シート40と、接着剤、超音波接合、熱結合、又は他の通常の技術等によって重ね合わせた関係で裏面シート40に接合することができる上面シート42とを含む基材を含む。シャーシ32は、着用者から浸出した流体の身体浸出液を吸収するための、裏面シート40と上面シート42との間に配置された図2に示されるような吸収体コア44と、身体浸出液の横方向の流れを阻止するための、上面シート42又は吸収体コア44に固定された一対の閉じ込めフラップ46とをさらに含むことができる。物品は、少なくとも1つの基材の身体側表面に沿って配置された第1の回路パス420と、外側衣類側に沿って配置された、第1の回路パス420の部分に近接した少なくとも第2の回路パス422とを有することができる。回路パスは、導電性充填材426で充填された孔424によって導電接続される。
【0033】
裏面シート40、上面シート42、及び吸収体コア44は、当業者には周知の多くの異なる材料から作製することができる。3つの層のいずれも、例えば、伸長可能及び/又は弾性的に伸長可能とすることができる。さらに、製品の全体の特性を制御するために、各層の特性は変化し得る。
【0034】
裏面シート40は、例えば、通気性のあるものとしてもよく、及び/又は、流体不透過性のものとしてもよい。裏面シート40は、単層、多層、ラミネート、スパンボンド布、フィルム、メルトブローン布、弾性網、微孔性ウェブ、又はボンデッド・カーデッド・ウェブから構成することができる。裏面シート40は、例えば、単層の流体不透過性材料としてもよく、又は代替的に、層の少なくとも1つが流体不透過性である多層構造のラミネート構造体としてもよい。
【0035】
裏面シート40は、二軸方向に伸長可能であってもよく、随意的に二軸方向に弾力性があってもよい。裏面シート40として用いることができる弾性不織ラミネート・ウェブは、1つ又はそれ以上のギャザー寄せ可能な不織ウェブ又はフィルムに接合される不織材料を含む。ストレッチ結合ラミネート(SBL)、ネック結合ラミネート(NBL)は、エラストマー複合材の例である。
【0036】
適切な不織材料の例は、スパンボンド・メルトブローン布、スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド布、スパンボンド布、或いはこうした布とフィルム、又は他の不織ウェブとのラミネートである。エラストマー材料は、キャスト又はブローン・フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はポリオレフィンコポリマーからなるメルトブローン布又はスパンボンド布、並びにそれらの組み合わせを含むことができる。エラストマー材料は、PEBAXエラストマー(米国ペンシルベニア州フィラデルフィア所在の事務所を有する会社、AtoFina Chemicals,Inc.,から入手可能)、HYTRELエラストマー・ポリエステル(米国カンザス州Wichita所在の会社、Invistaから入手可能)、KRATONエラストマー(米国テキサス州ヒューストン所在の事務所を有する会社、Kraton Polymersから入手可能)、又はLYMCRAエラストマーのストランド(Invistaから入手可能)等、並びにそれらの組み合わせを含むことができる。裏面シート40は、機械的工程、印刷工程、加熱工程、又は化学処理を通じて得られたエラストマー特性を有する材料を含むことができる。例えば、こうした材料は、穿孔され、クレープ加工され、ネック伸長され、熱により活性化され、エンボス加工され、及びマイクロ歪み形成されてもよく、フィルム、ウェブ及びラミネートの形態であってもよい。
【0037】
二軸方向に伸長可能な裏面シート40に適した材料の一例は、矛盾しない範囲で引用によりここに組み入れられる、Morman他への特許文献1に記載されるような、通気性のある弾性フィルム/不織ラミネートである。二方向の伸長性及び収縮性をもつ材料の例は、Mormanへの特許文献2、及びMormanへの特許文献3に開示されており、これらの特許の各々は、矛盾しない範囲で引用によりここに組み入れられる。これらの2つの特許は、少なくとも二方向に伸長することができる複合弾性材料を説明するものである。この材料は、少なくとも1つの弾性シートと、非直線状の構成に配置された少なくとも3つの位置で弾性シートに接合された少なくとも1つのネック生成された材料又は可逆的にネック生成された材料とを有するので、ネック生成された又は可逆的にネック生成されたウェブが、これらの位置の少なくとも2つの間でギャザー寄せされる。
【0038】
上面シート42は、適切に順応性があり、柔らかい感触であり、着用者の肌に刺激を与えないものである。上面シート42はまた、十分に液体透過性であり、液体の身体浸出物がその厚さを通って吸収体コア44に容易に浸透するのを可能にする。適切な上面シート42は、多孔性発泡体、網目状発泡体、有孔プラスチック・フィルム、織又は不織ウェブ、或いは任意のこうした材料の組み合わせといった幅広いウェブ材料の選択肢から製造することができる。例えば、上面シート42は、メルトブローン・ウェブ、スパンボンド・ウェブ、或いは、天然繊維、合成繊維又はそれらの組み合わせからなるボンデッド・カーデッド・ウェブを含むことができる。上面シート42は、実質的に疎水性材料からなり、疎水性材料は、所望のレベルの湿潤性及び親水性を付与するために、随意的に界面活性剤で処理するか又は他の方法で処理することができる。
【0039】
幾つかの態様において、上面シート42もまた、伸長可能及び/又は弾性的に伸長可能とすることができる。上面シート42の構成に適したエラストマー材料は、弾性ストランド、LYCRA弾性体、キャスト又はブローン弾性フィルム、不織弾性ウェブ、メルトブローン又はスパンボンド・エラストマー繊維ウェブ、並びにそれらの組み合わせを含むことができる。適切なエラストマー材料の例には、KRATONエラストマー、HYTRELエラストマー、ESTANEエラストマー・ポリウレタン(米国オハイオ州クリーブランド所在の事務所を有する会社、Noveonから入手可能)、又はPEBAXエラストマーを挙げることができる。上面シート42はまた、矛盾しない範囲で引用によりここに組み入れられる、Roessler他への特許文献4に記載されるもののような伸長可能な材料から作製することもできる。上面シート42は、矛盾しない範囲で引用によりここに組み入れられる、Vukos他への特許文献5に記載されるような二軸方向に伸長可能な材料から作製することもできる。
【0040】
幾つかの態様において、本発明の1つ又はそれ以上の領域を、上面シートに類似した機能を有するように設計することができ、そのことにより、別個の上面シートを排除することが可能になる。
【0041】
物品20は、吸収体本体構造体をさらに含むことができ、吸収体本体は、吸収体コア44成分を含むことができる。吸収体コア44は、如何なる数の形状を有してもよい。例えば、吸収体コア44は、2次元又は3次元の構成を有することができ、矩形形状、三角形形状、楕円形状、競技場形状、I字形状、全体的に砂時計の形状、T字形状等を有することができる。吸収体コア44の股部分26は、後部24又は前部22より狭いことが適切であることが多い。吸収体コア44は、例えば、超音波、圧力、穿孔、接着、熱、縫糸又はストランド、自己接着又は粘着、マジックテープ(登録商標)、又はいずれかのこれらの組み合わせのような当技術分野において周知の接合手段によって、裏面シート40及び/又は上面シート42などの吸収性物品内に取り付けることができる。
【0042】
幾つかの態様において、吸収体コア44は、相当量の伸長性を有することができる。例えば、吸収体コア44は、有効量のエラストマー・ポリマー繊維を含む繊維のマトリクスを含むことができる。当技術分野において周知の他の方法は、構造体内に切れ目又はスリット等を有する不織基材を用いて、超吸収性材料を伸長可能フィルムに取り付けることを含むことができる。
【0043】
吸収体コア44は、当技術分野において周知の方法を用いて形成することができる。特定の製造方法に制限されるものではないが、吸収体コアは、メルトブローン工程を用いることができ、さらにコフォーム・ライン上で形成することができる。例示的なメルトブローン工程は、非特許文献1、非特許文献2、Butin他への特許文献6、及びGeoger他への特許文献7を含む、様々な特許及び刊行物に記載されており、これらの全てが、矛盾しない範囲で引用によりここに組み入れられる。
【0044】
「コフォーム」材料を形成するために、繊維が形成面の上に堆積されたとき、付加的な成分がメルトブローン繊維と混合される。例えば、メルトブローン繊維に閉じ込められる及び/又は接合されるように、超吸収性材料及び木材パルプ繊維のようなフラフをメルトブローン繊維流に注入することができる。例示的なコフォーム工程は、Anderson他への特許文献8、Hotchkiss他への特許文献9、McFarland他への特許文献10、McFarland他への特許文献11、McFarland他への特許文献12、Anderson他への特許文献13、及びMinto他への特許文献14に記載されており、これらの特許の各々は、矛盾しない範囲で引用によりここに組み入れられる。豊富な量の超吸収性物質を含有する吸収性エラストマー・メルトブローン・ウェブは、D.J.McDowallへの特許文献15に記載されており、豊富な量の超吸収体及び低い超吸収性落ち込み値(shakeout value)を含有する吸収性エラストマー・メルトブローン・ウェブは、X.Zhang他への特許文献16に記載されており、これらの特許の各々は、矛盾しない範囲で引用によりここに組み入れられる。
【0045】
吸収体コア44はまた、超吸収性材料及び/又はフラフのような吸収性材も含む。さらに、超吸収性材料は、ポリマー繊維のような繊維のマトリクス内に有効に含ませることができる。従って、吸収体コア44は、繊維のマトリクス内に含まれるある量の超吸収性材料及び/又はフラフを含むことができる。幾つかの態様においては、改善された利点をもたらすように、吸収体コア44内の超吸収性材料の量は、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約60重量%、或いは少なくとも約90%といったコアの少なくとも1つの約10重量%、或いはコアの約10重量%から約99重量%までの間、或いはコアの約30重量%から約90重量%までの間とすることができる。随意的に、超吸収性材料の量は、コアの少なくとも約95重量%とすることができる。他の態様においては、吸収体コア44は、約20重量%以下のフラフ、又は10重量%以下のフラフといった、約35重量%以下のフラフを含むことができる。
【0046】
本発明は、超吸収性材料及び/又はフラフと共に用いるように制限されるものではないことを理解すべきである。幾つかの態様においては、吸収体コア44は、付加的に又は代替的に、界面活性剤、イオン交換樹脂粒子、湿潤剤、軟化剤、香料、天然繊維、合成繊維、流体改質剤、臭気制御剤、及びこれらの組み合わせのような材料を含むことができる。代替的に、吸収体コア44は、発泡体を含むことができる。
【0047】
十分に機能するために、吸収体コア44は、特定の所望の特性を有し、ユーザ間に改善された性能、並びにより大きな快適性及び信頼性を与えることができる。例えば、吸収体コア44は、液体取り込み速度、吸収能力、液体分布のような吸収性特性、又は形状維持及び審美のようなフィット特性の所望の組み合わせを与えるように選択的に構成され配置された、対応する構成の吸収能力、密度、坪量及び/又はサイズを有することができる。同様に、構成材は、湿潤・乾燥強度比、平均流孔径、透過率、及び伸び値を有することができる。
【0048】
吸収体コア44のポリマー繊維は、ある量の界面活性剤を含むことができる。界面活性剤は、任意の有効な方法で吸収体コアのポリマー繊維と結合させることができる。界面活性剤を結合させるための種々の技術は、通常のものであり、当業者には周知である。例えば、界面活性剤を、メルトブローン繊維構造体を形成するのに用いられるポリマーと化合させることができる。特定の特徴においては、界面活性剤は、繊維を冷却するときに、繊維の外側表面に有効に移動又は隔離するように構成することができる。代替的に、繊維が形成された後、界面活性剤をポリマー繊維に適用するか、又は他の方法でこれと結合させることができる。
【0049】
ポリマー繊維は、繊維及び界面活性剤の総重量に基づいて、有効量の界面活性剤を含むことができる。幾つかの態様において、ポリマー繊維は、水抽出によって求められる、少なくとも最小で約0.1重量%の界面活性剤を含むことができる。所望の利点をもたらすために、界面活性剤の量は、代替的に少なくとも約0.15重量%とすることができ、随意的に少なくとも約0.2重量%とすることができる。他の態様においては、改善された性能をもたらすために、界面活性剤の量は、一般に、約1重量以下、又は約0.5重量%以下といった、最大で約2重量%以下とすることができる。
【0050】
吸収体コア44は、随意的に、セルロース繊維のようなフラフを含むことができる。こうしたセルロース繊維は、これらに限られるものではないが、亜硫酸及び硫酸(場合によっては、クラフトと呼ばれる)パルプのような化学木材パルプ、並びに、砕木パルプ、サーモメカニカルパルプ及びケミサーモメカニカルパルプのような機械パルプを含むことができる。より特定的には、パルプ繊維は、綿、他の典型的な木材パルプ、酢酸セルロース、デボンデッド化学木材パルプ、及びこれらの組み合わせを含むことができる。落葉樹及び針葉樹の両方に由来するパルプを用いることができる。付加的に、セルロース繊維は、天然植物繊維、トウワタ、綿繊維、微結晶性セルロース、微細繊維状セルロース、又は木材パルプ繊維と組み合わせたこれらの材料のいずれかといった、親水性材料を含むことができる。適切なセルロース・フラフ繊維は、例えば、NB480(Weyerhaeuser Co.から入手可能);NB416、漂白された南方針葉樹クラフトパルプ(Weyerhaeuser Co.から入手可能)、CR54、漂白された南方針葉樹クラフトパルプ(米国サウスカロライナ州Greenville所在の事務所を有する会社、Bowater Inc.から入手可能)、SULPHATATE HJ、化学的に修飾された広葉樹パルプ(米国ジョージア州Jesup所在の事務所を有する会社、Rayonier Inc.から入手可能)、NF405、化学的に処理された漂白された南方針葉樹クラフトパルプ(米国ワシントン州Federal Way所在の事務所を有する会社、Weyerhaeuser Co.から入手可能)、及びCR1654、混合された漂白された南方針葉樹及び広葉樹のクラフトパルプ(Bowater Inc.から入手可能)を含むことができる。
【0051】
上記で参照したように、吸収体コア44はまた、所望量の超吸収性材料も含む。超吸収性材料は、典型的に、不飽和カルボン酸又はその誘導体のポリマーである。これらのポリマーは、水不溶性にされるが、ポリマーを、ジ−又はポリ−官能基内部架橋剤で架橋することによって水膨潤性にされる。これらの内部架橋ポリマーは、少なくとも部分的に中和され、ポリマー・バックボーン上に、ポリマーが体液のような水溶性流体を吸収するのを可能にするペンダント型アニオン性カルボキシル基を含む。
【0052】
一般に、超吸収性材料は、周知の重合技術によって、好ましくは、ゲル重合による水溶液中の重合によって製造される。この重合工程の製品は、水溶性ポリマーゲル(すなわち、超吸収性ヒドロゲル)であり、これらは、機械的力によってサイズが小さい粒子に低減され、次に、当技術分野において周知の乾燥手順及び装置を用いて乾燥される。乾燥工程に続いて微粉化が行なわれ、結果として超吸収性材料が所望の粒子サイズになる。
【0053】
流体吸収プロファイルを改善するために、超吸収性材料は、吸収能力、吸収速度、取得時間、ゲル強度、及び/又は透過率の1つ又はそれ以上に関して最適化することができる。最適化により、吸収性物品に用いられるフラフ繊維の量の低減が可能になり、その結果、より薄い物品がもたらされる。しかしながら、これらの吸収プロファイル特性の全てを同時に最大にするのは非常に困難である。
【0054】
超吸収性材料の流体吸収プロファイルを最適化する1つの方法は、材料の所定の粒子サイズ分布を提供することである。特に、粒子のサイズが小さすぎると、流体を吸収した後に膨潤し、さらなる流体の吸収を阻止する可能性がある。粒子のサイズが大きすぎると、表面積が低減し、そのことが吸収速度を減少させる。従って、超吸収性材料の粒子サイズ分布は、超吸収性材料による流体透過性、吸収、及び保持が最大になるようにすることができる。超吸収性材料を凝集して大きすぎる粒子をもたらす、いずれの後の工程も回避すべきである。特に、超吸収性材料の凝集により、外見上の粒子サイズが増大し、そのことが、超吸収性材料の表面積を減少させ、超吸収性材料による水溶性流体の吸収に悪影響を与える。
【0055】
物品20は、随意的に、吸収体コア44に隣接して配置することができ、接着剤を用いるといった当技術分野において周知の方法によって吸収体コア44又は上面シート42のような物品20内の種々の構成材に取り付けることができる、サージ管理層(図示せず)をさらに含むことができる。一般に、サージ管理層は、物品の吸収体構造体の中に急速に導入され得る液体のサージ又は噴出を迅速に受け入れて拡散させるのを助ける。サージ管理層は、液体を吸収体コア44の貯蔵部又は保持部の中に放出する前に、液体を一時的に保存することができる。適切なサージ管理層の例は、Bishop他への特許文献17、Ellis他への特許文献18、及びDodge他への特許文献19に記載されており、これらの特許の各々は、矛盾しない範囲で引用によりここに組み入れられる。
【0056】
上述した使い捨てパーソナルケア物品に加えて、使い捨て物品の別の例は、絆創膏のような健康/医療用物品とすることができる。本発明の限定されない例として、こうした絆創膏は、幾つかの態様において、過度の出血が生じた場合にフィードバックを与えるために、本開示の発明を含むことができる。絆創膏についての可能な構成を示す、図3A及び図3Bに注意が向けられる。図3Aは、以下に述べられる随意的な層を有する吸収性絆創膏の断面図を示す。図3Bは、図示されていない随意的な層又は取り外し可能層の一部を有する絆創膏の斜視図を示す。絆創膏150は、身体対向側159と、身体対向側の反対側である第2の側158とを有する材料のストリップ151を有する。ストリップは、本質的には裏面シートであり、裏面シートについて上述されたものと同じ材料から準備されることが望ましい。さらに、ストリップは、有孔フィルムのような有孔材料、又はガス透過性フィルムのような他の方法でガス透過性である材料とすることができる。ストリップ151は、該ストリップの身体対向側159に取り付けられた吸収体コア152を支持する。さらに、随意的な吸収性保護層153は、吸収体コア152に適用することができ、かつ、ストリップ151と同一の広がりをもつことができる。
【0057】
絆創膏150はまた、ストリップ151の身体対向側159に塗布された感圧接着剤154を有することもできる。感圧接着剤が使用者の肌に刺激を与えないならば、いずれの感圧接着剤を用いてもよい。感圧接着剤は、類似した通常の絆創膏に現在用いられている通常の感圧接着剤とすることが適切である。吸収体コア152の領域において、この感圧接着剤が、吸収体コア152又は保護層153上に配置されないことが好ましい。吸収性保護層がストリップ151と同一の広がりをもつ場合、接着剤は、吸収体コア153が配置されていない保護層153の領域に塗布することができる。ストリップ151上に感圧接着剤を有することによって、絆創膏を必要とするときに使用者の肌に絆創膏を固定することが可能になる。感圧接着剤及び吸収体を保護するために、絆創膏の身体対向側159上に剥離用ストリップ155を配置することができる。剥離用ライナは、物品取り付け用接着剤に取り外し可能に固定することができ、吸収性物品が例えば肌に固定される前の接着剤の早期汚染を防止する働きをする。図3Aに示されるように、剥離用ライナは、単一の片で(図示せず)又は複数の片で絆創膏の身体対向側に配置することができる。
【0058】
本発明の別の態様において、絆創膏の吸収体コアは、折り畳まれたストリップの間に配置することができる。この方法を用いて絆創膏を形成する場合、ストリップは、適切に流体透過性である。
【0059】
絆創膏はまた、少なくとも1つの基材の身体側表面に沿って配置された第1の回路パス430と、第1の回路パス430の部分に近接し、外側の衣類側に沿って配置された少なくとも第2の回路パス432とを有することが望ましい。回路パスは、導電性充填材436で充填された孔434によって導電接続される。
【0060】
吸収性家具及び/又はベッド用パッド又はライナのような家庭/産業用物品も、本発明の範囲内に含まれる。本発明の限定されない例として、こうしたパッド又はライナは、幾つかの態様において、失禁の粗相が生じたときに知らせることができる。図4に示されるように、家具又はベッド用パッド又はライナ160(以下、「パッド」と呼ばれる)が遠近法で示される。パッド160は、家具対向側又は面168と、家具対向側又は面168の反対側である上方対向側又は面169とをもつ、流体不透過性裏面シート161を有する。流体不透過性裏面シート161は、該流体不透過性裏面シートの上方対向側169に取り付けられた吸収体コア162を支持する。さらに、随意的な吸収性保護層164を吸収体コアに適用することができる。吸収体コアの随意的な基材層は、パッドの流体不透過性層161又は吸収性保護層163とすることができる。パッドは、少なくとも1つの基材の身体対向面に沿って配置された第1の回路パス440と、該第1の回路パス440の部分に近接し、対向する側に沿って配置された少なくとも第2の回路パス442とを有することが望ましい。回路パスは、導電性充填材446で充填された孔444によって導電接続される。
【0061】
パッドを適所に保持するために、パッドの家具対向側168は、感圧接着剤、高摩擦コーティング、又は使用中にパッドを適所に保持するのを助ける他の適切な材料を含むことができる。パッドと接触し得る流体を吸収するために、椅子、ソファー、車の座席等への配置を含む幅広い用途に、パッドを用いることができる。
【0062】
発汗を吸収するため又は用具を拭くための吸収性ヘッドバンドのような、スポーツ/建設工事用物品も、本発明の範囲内に含まれる。本発明の限定されない例として、ヘッドバンドは、幾つかの態様において、体温と汗を感知し、熱性疲労又は熱射病の発症を予測することができる。図5に示されるように、汗止めバンド170が遠近法で図示される。汗止めバンド170は、随意的な上面シート174及び/又は随意的な流体不透過性裏面シート176の間に配置された吸収体コア180を有する。幾つかの態様において、汗止めバンドは、所望であれば、流体分布層のような付加的な層178を有することができる。物品170の随意的なエラストマー性質により、バンドをユーザの頭部又は手首に取り付けることが可能になり、一方、本発明の性質は、肌との接触を保証するために例外的な寸法安定性を保持する。低容量領域178は、使用者の肌に向けて配置することができ、使用者に対して快適な感触を維持することができる。VELCRO又は他の締結装置182を用いて、調節又は快適性を助長することができる。汗止めバンドは、少なくとも1つの基材の身体対向面に沿って配置された第1の回路パス450と、外側の衣類側に沿って配置された第1の回路パス450の部分に近接した少なくとも1つの第2の回路パス452とを有することが好ましい。回路パスは、導電性充填材456で充填された孔454によって導電接続される。
【0063】
エラストマー手袋のような使い捨て手袋もまた、本発明の範囲内に含まれる。本発明の限定されない例として、こうした手袋は、幾つかの態様において、静電気の存在を示すことができる。図6に示されるように、例えば、使用者の手192に装着することができるエラストマー手袋190の一実施形態が示される。手袋190は、手袋の基本形状を有する基材本体194を含む。基材本体194は、一般に、当技術分野において周知の種々の天然/合成エラストマー材料のいずれかから形成することができる。例えば、適切なエラストマー材料の幾つかの例は、これらに限られるものではないが、S−EB−S(スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン)ブロック共重合体、S−I−S(スチレン・イソプレン・スチレン)ブロック共重合体、S−B−S(スチレン・ブタジエン・スチレン)ブロック共重合体、S−I(スチレン・イソプレン)ブロック共重合体、S−B(スチレン・ブタジエン)ブロック共重合体、天然ゴムラテックス、ニトリルゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ポリ塩化ビニル、シリコーンゴム、及びこれらの組み合わせを含む。基材本体194を形成するのに用いることができる他の適切なエラストマー材料は、Buddenhagen他への特許文献20、Buddenhagen他への特許文献21、Plamthottamへの特許文献22、Plamthottamへの特許文献23、及びWeikel他への特許文献24に記載することができ、これらの特許は、矛盾のない範囲で引用によりここに組み入れられる。手袋は、基材の身体側表面に沿って配置された第1の回路パス460と、該第1の回路パス460の部分に近接し、外側対向側に沿って配置された少なくとも第2の回路パス462とを有することが好ましい。回路パスは、導電性充填材466で充填された孔464によって導電接続される。
【0064】
図7乃至図11を参照すると、電気的障壁層として形成された基材の厚さを通って、有効な導電性経路を形成するための独特の物品及び方法が、第1の導電性回路パス222を準備し、第2の導電性回路パス224を別個に準備することを含むことができる。第1の所定の孔位置226において、第1の回路パスの部分を、第2の導電性回路パスの部分に近接して配置することができ、第1の孔位置において、第1の回路パスと第2の回路パスとの間に挿置された構成で、第1の電気絶縁性障壁層228を有効に設けることができる。第1の孔位置226において、第1の回路パス222が第2の回路パス224に導電接合され、この孔は、導電性充填材で充填され、第1の孔位置226において、少なくとも障壁層228の厚さ寸法242を通って、第1の回路パス222と第2の回路パス224との間に第1の導電性充填材パス230を提供する。
【0065】
本発明の方法は、その種々の態様及び特徴を単独で又は所望の組み合わせで組み込むことによって、電気絶縁障壁基材の両側に配置された導電性回路パス間に、所望の相互接続用導電性経路を設けることができる。本発明は、介在する電気絶縁材料の障壁層の厚さ寸法を通って、選択された回路パスを効率的かつ経済的に相互接続することができる。導電性充填材によって設けられた相互接続用導電性経路は、孔を介して基材の厚さ寸法を貫通し、これを通って延びることができる。さらに、相互接続用導電性経路の形成は、基材の所望の特性を有効に保持するように構成することができる。例えば、相互接続用導電性経路の形成は、基材の所望の液体不透過性障壁特性を有効に保持するように構成することができる。結果として、相互接続用導電性経路は、より広範囲の位置に配置することができ、より大きい汎用性を与える助けになり得る。例えば、導電性経路が、絶縁基材の片側に配置された回路パスを該基材の反対側に配置された協働するセンサ又は他の外部電気監視装置に相互接続するとき、導電性経路は、着用者に改善された快適性を与える位置に監視装置を使い勝手よく協働的に配置するのを可能にする位置を有することができる。
【0066】
第1の導電性回路パス222は第1の導電性材料を含むことができ、第2の導電性回路パス224は第2の導電性材料を含むことができる。第1の導電性材料及び第2の導電性材料は、所望のように異なるものであっても、又は実質的に同じものであってもよい。同様に、いずれかの付加的な導電性回路パスが対応する導電性材料を含むこともでき、各々の導電性材料は、他のいずれかの用いられる導電性材料と異なるものであっても、又は実質的に同じものであってもよい。本方法の種々の配置において、個々の回路パスは、任意の有効な導電性材料を含むことができる。好適な導電性材料は、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、コバルト、炭素ドープ材料、導電性ポリマー等、並びにそれらの組み合わせを含むことができる。導電性材料は、導体箔、導電性ラミネート、導電トレース、導電性インク等、及びそれらの組み合わせの形態を有することができる。
【0067】
個々の回路パスは、電子的なものであっても又は非電子的なものであってもよい付加的な部品を含み得ることを認識すべきである。電子部品は、レジスタ、コンデンサ、インダクタ等のような受動部品、及びそれらの組み合わせを含むことができる。能動部品は、トランジスタ、ダイオード、演算増幅器、集積回路部品、マイクロプロセッサ部品等、及びそれらの組み合わせを含むことができる。
【0068】
いずれかの有効な技術を用いることによって、電気絶縁障壁層228となるように構成された第1の基材、及び、任意の他の用いられる電気絶縁層を設けることができる。例えば、選択された障壁層は、対応する回路パスに用いられる対応する導電性材料と一体形成することができる。代替的に、選択された障壁層は、別個に設けられる障壁材料の層とすることができ、これは、後で対応する又は関連した回路パス材料にされる。障壁層は、所望のように、実質的にモノリシックとしてもよく、又はサブコンポーネント、サブレイヤ、薄層(lamina)、階層(stratum)等を含んでもよい。
【0069】
本方法の種々の配置において、電気絶縁障壁層となるように構成された個々の基材は、任意の有効な電気絶縁材料を含むことができる。好適な電気絶縁材料は、例えば、ガラス、ガラス繊維、セルロース、セルロース繊維、ゴム、天然又は合成エラストマー、エラストマー繊維、プラスチック、ポリマーフィルム等、及びそれらの組み合わせを含むことができる。本発明の種々の態様において、上述したもののような使い捨て物品のいずれかの1又はそれ以上の層を、電気絶縁障壁層として機能するように構成することができる。
【0070】
図7及び図7Aを参照すると、第1の導電性回路パス222は、電流に対して実質的に非導電性である第1の基材に適用することができ、第1の基材は、第1の電気絶縁障壁層228を設けるように構成することができる。特定の構成においては、第1の導電性回路パス222は、第1の基材の第1の主対向面232に適用することができ、第2の導電性回路パス224は、第1の基材の反対側の第2の主対向面234に適用することができる。
【0071】
図8を参照すると、代替的な配置が、第1の基材の第1の主対向面232に適用された第1の導電性回路パス222と、第2の基材に適用された、別個に設けられた第2の導電性回路パス224とを有することができる。所望の特徴においては、個々の基材は、電流に対して実質的に非導電性となるように構成することができる。従って、第1の基材は、第1の電気絶縁障壁層228を提供するように構成することができ、第2の基材は、第2の電気絶縁障壁層236を提供するように構成することができる。
【0072】
付加的に、本発明は、第3の導電性回路パス238を提供し、第2の所定の孔位置240において、第2の回路パス224の部分を、第3の回路パス238の部分に近接して配置することを含むことができる。第2の孔位置240において、第2の回路パス224と第3の回路パス238との間に第2の電気絶縁障壁層236を挿置することができ、第2の孔位置240において、第2の回路パス224を第3の回路パス238に機械的に接合することができ、導電性充填材が、第2の孔位置240の配置において、第2の障壁層236の厚さ寸法242(図7A)を通って、第2の回路パス224と第3の回路パス238との間に第2の導電性充填材パス250を有効に提供するように構成される。
【0073】
別の態様においては、図8をさらに参照すると、代表的な構成が、第1の基材(例えば、障壁層228)上に設置され作動的に取り付けられた第1の回路パス222と、第2の基材(例えば、障壁層236)上に設置され作動的に取り付けられた第2の回路パス224と、第3の基材(例えば、障壁層252)上に設置され作動的に取り付けられた第3の回路パス238とを有することができる。特定の態様においては、第1の回路パス222は、第2の基材236の厚さを通って延びる第1の導電性充填材パス230に沿って、第2の回路パス224に作動的に接続することができる。付加的に、第2の回路パス224は、第3の基材252の厚さを通って延びる、別個に設けられた別の導電性充填材パス250に沿って、第3の回路パス238に作動的に接続することができる。結果として、より少ない基材材料層を用いて、より複雑な回路パスのアレイを効率的に生成することができる。低減された基材材料層は、最終製品全体の厚さの低減に役立つことができ、使い捨て物品の可撓性及び快適性の増大に役立つことができる。
【0074】
同様に、本発明のさらなる組み合わせ及びより複雑な構成を提供するように、付加的な導電性回路パス及び付加的な電気絶縁層を交互に積層し、対応する所定の孔位置において対応する回路パス間に電気絶縁障壁層を挿置することができる。対応する所定の孔位置において対応する回路パスの部分を互いに近接して作動的に配置することができ、各孔の中に、各々が実質的に同じであっても異なっていてもよい導電性充填材を用い、回路パス間に導電性充填材パスを設けることができる。
【0075】
任意の適切な材料によって、個々の基材層又は電気絶縁障壁層を提供することができる。例えば、基材又は障壁材料は、ポリマーフィルム、織布、不織布、スパンボンド布、メルトブローン布、コフォーム布材料、エラストマーフィルム、エラストマー複合材料、非導電性コーティング、非導電性ラミネート等、及びそれらの組み合わせを含むことができる。
【0076】
個々の基材層又は障壁層は、天然及び/又は合成材料を含むことができる。所望の配置においては、個々の基材層又は障壁層は、合成ポリマー材料を含むことができる。このようなポリマー材料は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、溶融押し出し可能ポリマー布等、及びそれらの組み合わせを含むことができる。
【0077】
本発明の物品及び方法の1つの特徴は、選択された可撓性値を有するように、個々の基材層又は電気絶縁障壁層を構成することを含むことができる。可撓性とは、破断することなく繰り返し撓む又は屈曲する能力及び曲げやすさに関し柔軟(可撓性が高い)から硬い(可撓性が低い)までの範囲に及ぶことができる。材料の可撓性及び「風合い」は、布又は他の材料の触覚特性に関連し得る。このような触覚特性は、例えば、柔らかさ、硬さ、弾性、粒度、弾力性、及び手で触ることによって知覚される他の特性のパラメータを含むことができる。例えば、非特許文献3を参照されたい。
【0078】
材料の撓み剛性(即ち、硬度)を測定し、対応する可撓性値を得るために、通常用いられる試験は、典型的には、屈曲又は曲げ試験と呼ばれる。一般に、撓み剛性は、曲げに対する抵抗であり、或いはより具体的には、如何なる張力も存在しないときに単位曲率に曲げられる単位幅のストリップのいずれかの端部における曲げ偶力である(ASTM D1388)。
【0079】
選択された基材の可撓性値を求めるために、試験材料が、4点荷重式曲げ試験(非特許文献4を参照されたい)によって屈曲される。好適な4点荷重式曲げ試験は、KES純曲げ試験である。この試験は、KAWABATA、KES−FB−2型曲げ試験機、又は実質的に同等の装置を用いて行うことができる。KAWABATA曲げ試験機は、日本国京都府所在の事業所を有する会社、カトーテック株式会社(KATO TECH Co.,LTD.)から入手可能であり、KAWABATA装置は、KES純曲げ試験を行うための詳細な指示を含む。
【0080】
KES純曲げ試験は、可撓性材料を測定するために高い感度を有する。KES試験は純曲げ試験であるので、通常の応力だけが存在し、剪断応力はない。KES純曲げ試験においては、曲げ剛性値は、−2.5cm-1から2.5cm-1までの湾曲間の曲げである曲げ曲線の最初の傾斜から獲得され、一定の湾曲速度は0.5cm-1/秒で変化する。
【0081】
曲げ剛性を用いて可撓性値をもたらすことができ、
ここで、
曲げ剛性=0.5cm-1から1.5cm-1までの湾曲と、
−0.5cm-1から−1.5cm-1までの湾曲
の間の曲げ曲線の平均傾斜
である。
【0082】
特定の態様においては、可撓性値(曲げ剛性値)は、少なくとも最小で約0.0015グラム重量(gf)・cm2/cmとすることができる。他の態様においては、可撓性値は、最大で約0.03gf・cm2/cmとすることができる。所望の効果をもたらすために、可撓性値は、代替的に最大で約0.028gf・cm2/cmとすることができ、随意的に約0.025gf・cm2/cmまでとすることができる。可撓性値が所望の値の範囲外にある場合には、その材料は、荒すぎる感触をもつことがある。付加的に、材料は、関連した回路パス、回路部品、又は回路接続部にかかる過剰な疲労応力及び歪みを許容することがある。
【0083】
選択された軟化点を有する材料によって、個々の基材層又は電気絶縁障壁層を提供することができる。本開示の目的のために、軟化点とは、材料が有効な方法で可塑的に流れることができる温度である。特定の態様においては、個々の基材又は障壁材料の軟化点温度は、少なくとも最小で約38℃とすることができる。所望の利点をもたらすために、軟化点は、代替的に少なくとも約50℃とすることができ、随意的に少なくとも約60℃とすることができる。他の態様においては、所望の効果をもたらすために、個々の基材又は障壁材料の軟化点は、約150℃又はそれ以上までとすることができる。
【0084】
材料の軟化点温度の適切な判断は、ASTM D1525−06、Standard Test Method for Vicat Softening Temperature of Plasticsに従って測定することができるビカット軟化温度である。概説すると、ビカット軟化温度とは、特定の荷重下で、端部が平坦にされた針が試験片を1mmの深さまで貫入する温度である。この温度は、材料が高温の用途に用いられるときに予想される軟化点を示す。試験中、試験装置内に試験片が置かれるので、貫入する針は縁部から少なくとも1mmだけその表面に載っている。10N又は50Nの荷重が試験片にかけられる。次いで、試験片は23℃の油浴の中に下ろされる。浴は、針が1mm貫入するまで、1時間当たり50℃の割合で加熱される。試験片は、3mmから6.5mmまでの間の厚さであり、少なくとも10mmの幅及び長さであり、最小厚さを達成するために、3層しか積層することができない。ビカット軟化試験は、針が1mm貫入する温度を求める。軟化点温度を求めるのに適した装置は、ATLAS HDV2 DTUL/ビカット試験機又は同等の装置とすることができる。
【0085】
図7、図7A及び図8を参照すると、本発明の幾つかの態様において、液体状態の関連した導電性材料から対応する導電性材料を印刷することによって、第1の回路パス222及び/又は第2の回路パス224のような個々の導電性回路パスを適用することができる。例えば、第1の導電性回路パスは、液体状態の第1の導電性材料から第1の導電性材料を印刷することによって適用することができ、第2の導電性回路パスは、液体状態の第2の導電性材料から第2の導電性材料を印刷することによって適用することができる。
【0086】
幾つかの態様において、個々の導電性材料は、導電性インクを含むことができる。導電性インクは、導電性材料を含み、様々な印刷工程を用いて、選択された基材の上に印刷するように調合することができる。導電性インクは、典型的には、1つ又はそれ以上の樹脂及び/又は溶剤を含む媒体(vehicle)を含む。例えば、酸化防止剤、平滑化剤、フロー剤、及び乾燥剤などの当技術分野において周知の様々な他のインク添加物を、導電性インク内に含ませることができる。導電性インクは、ペースト形態、スラリー形態、又は分散形態とすることができる。一般に、インクはまた、所望のレオロジーのために当業者により容易に調節することができる1又はそれ以上の溶剤も含む。インクの調合は、導電性粒子を、例えば溶剤及び樹脂のような媒体で十分に濡らすように、粉砕機内で混合されることが望ましい。
【0087】
導電性材料は、銀、銅、金、パラジウム、白金、炭素等、又はこれらの粒子の組み合わせを含むことができる。導電性材料の平均粒子サイズは、約2μmから約5μmまでの間、又は約3μmといった、約0.5μmから約20μmまでの間の範囲内とすることができる。導電性トレース又は回路パスにおける導電性材料の量は、乾燥重量ベースで、約75重量%から約85重量%までといった、約60重量%から約90重量%までの間とすることができる。
【0088】
導電性粒子は、フレーク及び/又は粉体とすることができる。特定の配置においては、導電性フレークは、約5から約15までの間のような、約2から約50までの間の平均アスペクト比を有する。アスペクト比は、粒子の最大線寸法と粒子の最小線寸法の比である。例えば、楕円体の粒子のアスペクト比は、長軸に沿った寸法を短軸に沿った寸法で割ったものである。フレークについては、アスペクト比は、フレークの全長にわたる最長寸法をその厚さで割ったものである。
【0089】
好適な導電性フレークは、実質的に約2μmから約18μmまでの間の粒子サイズ分布を有するP185−2フレーク、実質的に約0.5μmから約5μmまでの間の粒子サイズ分布を有するP264−1及びP264−2フレーク、実質的に約1μmから約10μmまでの間の粒子サイズ分布を有するP204−2フレーク、実質的に約1μmから約8μmまでの間の粒子サイズを有するP204−3フレーク、実質的に約2μmから約9μmまでの間の粒子サイズ分布を有するP204−4フレーク、実質的に約1μmから約9μmまでの間の粒子サイズ分布を有するEA−2388フレーク、実質的に約0.5μmから約22μmまでの間の粒子サイズ分布を有し、約2.8μmの平均値を有するSA−0201フレーク、実質的に約1μmから約6μmまでの間の粒子サイズ分布を有するRA−0001フレーク、実質的に約2μmから約17μmまでの間の粒子サイズ分布を有するRA−0015フレーク、及び実質的に約2μmから約62μmまでの間の粒子サイズ分布を有し、約12μmの平均値を有するRA−0076フレークの商品名のもとで、METALOR社(米国マサチューセッツ州、Attleboro所在の事務所を有する会社)により販売されているものを含むことができる。
【0090】
好適な銀粉末は、実質的に約0.4μmから約4μmまでの間の粒子サイズ分布を有し、約1.2μmの平均値を有するC−0083P粉体、実質的に約0.4μmから約6.5μmまでの間の粒子サイズ分布を有し、約1.7μmの平均値を有するK−0082P粉体、及び実質的に約1μmから約4μmまでの間の粒子サイズ分布を有するK−1321P粉体の商品名のもとで、METALOR社によって販売されているものを含むことができる。
【0091】
導電性インクは、樹脂を含むことができる。好適な樹脂は、例えば、ポリマー、ポリマー配合物、脂肪酸等、及びそれらの組み合わせを含むことができる。特定の配置においては、アルキド樹脂を用いることもできる。このような樹脂の例は、Lawter International社(米国ウィスコンシン州Kenosha所在の事業所を有する会社)からの、LV−2190、LV−2183、及びXV−1578アルキド樹脂を含む。Kerley Ink社(米国イリノイ州Broadview所在の事業所を有する会社)から入手可能な、Crystal Gloss Metallic Amber樹脂、Z−kyd樹脂、及びアルカリ精製アマニ油樹脂もまた好適である。Ron Ink Company社(米国ニューヨーク州Rochester所在の事業所を有する会社)から入手可能なもののような大豆樹脂も好適である。
【0092】
導電性インクの調合に用いられる溶剤は、当技術分野において周知であり、当業者であれば、特定の印刷用途に用いるための多数の適切な溶剤を容易に識別することができる。溶剤は、一般に、湿量ベースで約3重量%から約40重量%までのインクを含むことができる。この量は、これらに限られるものではないが、任意の所定の印刷方法についての樹脂の粘度、溶剤の溶媒和特性、並びに導電性粒子サイズ、分布、及び表面形態を含む様々な要因に応じて変化し得る。一般に、所望のインク・レオロジーが達成されるまで、溶剤をインク混合物に添加することができる。所望のレオロジーは、用いられる印刷方法に応じたものとすることができ、熟練した印刷業者及びインク製造業者により周知である。
【0093】
導電性インク内の溶剤は、炭化水素溶剤のような無極性溶媒、水、イソプロピルアルコールのようなアルコール、及びそれらの組み合わせを含むことができる。特定の配置では、脂肪族炭化水素溶剤を用いることができる。好適な溶剤の例は、Exxon Corporation社(米国テキサス州ヒューストン所在の事業所を有する会社)からのISOPAR H脂肪族炭化水素溶剤、Exxon Corporation社からのEXX−PRINT M71a及びEXX−PRINT 274aの脂肪族及び芳香族炭化水素溶剤、並びに、Lawter International社(米国ウィスコンシン州Keshosha)からのMCGEE SOL 52、MCGEE SOL 47、及びMCGEE SOL 470の脂肪族及び芳香族炭化水素溶剤を含む。
【0094】
種々の印刷技術を用いて、個々の導電性回路パス又はトレースを生成することができる。印刷技術は通常のものであり、市販されている。例えば、これらに限られるものではないが、オフセット・リソグラフィ印刷(湿式、無水、及び乾式)、フレキソ印刷、グラビア印刷(直接方式又はオフセット方式)、凹版印刷、インクジェット印刷、電子写真式印刷(例えば、レーザジェット及び写真複写)、及び活版印刷を含む、紙又は他の基材上にインクを印刷するための当技術分野において周知の印刷技術を用いて、選択された基材に導電性インクを適用することができる。これらの印刷方法は望ましいものである、その理由は、回路基板上にトレースを形成する従来の方法は、複数の段階を含み(例えば、フォトレジスト、硬化、及びエッチング)、時間を要し、環境に優しくなく、比較的費用がかかるためである。本発明の基材上に印刷するために、市販の印刷機が用いられることが好ましい。市販の印刷機は、印刷後にインクを乾燥させるための付加的な乾燥能力を必要とし、又はポリマーフィルムを処理するために(例えば、静電荷を処理するために)変更を必要とすることがある。これらの種類の変更は、当技術分野において周知であり、通常、市販の印刷機を購入する際に注文することができる。印刷技術に応じて、毎分約150フィート(毎分45.7メートル)から毎分約300フィート(毎分91.4メートル)までの範囲の印刷速度を容易に達成することができる。例えば、毎分約1000フィート(毎分304.8メートル)又はそれ以上といった、さらに速い印刷速度を達成できることも考えられる。
【0095】
導電性インクの印刷パターンをグラフィックス及び他の製品部品と見当合わせすることができる。温度、電荷、磁気又は他の手段を用いて、導電性インクの印刷配置を制御することができる。適切な印刷範囲を保証するために、フィルムを通る孔の貫入が生じる領域内に、ランディングゾーン(landing zone)と呼ばれるより広い印刷領域を印刷することができる。
【0096】
導電性インクは、乾燥した導電性トレース又は回路パスが、用いられる印刷工程に応じて約1μmから約8μmまでの範囲内の厚さ寸法を有するような量で堆積できることが望ましい。例えば、十分な導電率を達成するためには、通常、約2μmから約3μmまでのインクフィルム厚をもたらす一回の印刷操作で十分である。随意的に、選択された基板上に、導電性インクを2回又はそれ以上の回数印刷し、選択された基材により多くの導電性インクを与えることができる。特定の態様においては、導電性インクは、何度も印刷するときに起こり得る見当合わせの問題を避けるために一回だけ印刷される。
【0097】
随意的に、導電性インクを選択された乾燥温度で乾燥させて、所望の導電性トレース又は回路パスの形成を助けることができる。特定の態様において、トレースをその関連した協働する基材内に埋め込むステップの前に、乾燥を行なうことができる。乾燥温度は、基材又は障壁層材料に対する過剰な損傷を回避するように選択されることが望ましい。閉じ込められた溶剤を含有する泡を最小にし、及び/又は急速な溶剤蒸発による、導電性回路パスにおいて形成されるピンホール又はクレーターを最小にするために、導電性インクを選択された乾燥温度で乾燥し、溶剤又はキャリアの一部又は全てを取り除くことができる。導電性インクは、対流式オーブンなどの炉を用いて、或いは、赤外線乾燥及び高周波乾燥、又は紫外線(UV)放射を用いて乾燥することができる。特定の態様においては、加熱装置は、印刷された基材の通過を可能にするように設計することができ、その結果、導電性インクの連続的な乾燥が可能になり、大量生産を容易にすることができる。用いられる乾燥温度は、用いられるインク、選択された基材の軟化温度、及び乾燥時間又はベルト速度によって決まる。典型的な乾燥温度は、約125°Fから約150°Fまで(約52℃〜66℃)の範囲内とすることができる。UVが用いられるとき、乾燥温度は室温とすることができる。
【0098】
乾燥ステップの後、随意的な埋め込みステップの前に、回路要素を冷却することが可能になる。代替的に、トレースが乾燥温度まで加熱されたとき、埋め込みステップと共に乾燥ステップを連続的に達成することができる。
【0099】
望ましくは電気絶縁障壁層となるように少なくとも1つの基材を通って延びる、第1の所定の孔位置に配置された少なくとも1つの孔を形成することができる。幾つかの態様において、本発明の基材は、複数の孔を含むことができる。他の態様においては、本発明は、複数の基材を含むことができ、複数の回路パスをさらに含むことができる。さらに他の態様においては、本発明は、複数の孔及び/又は複数の回路パスを有する複数の基材を含むことができる。さらに他の態様においては、本発明は、第1の孔位置において第1の回路パスと第2の回路パスとの間に挿置された複数の可撓性基材を含むことができる。各々の回路パスとの導電性接続部を作製できるように、各々の孔が基材の厚さを完全に通って延びることが望ましい。しかしながら、孔の直径が一定のままである必要はない。
【0100】
当業者には周知の手段を用いて、孔を形成することができる。こうした手段は、これらに限られるものではないが、穿孔、打ち抜き、超音波、局所的伸長、高圧ガス、高圧液体、電磁粒子励起、高周波等、又はそれらの組み合わせを含むことができる。一般に、孔は、導電性充填材料が孔を充填し、回路パス間に導電性パスを形成するように十分に大きくする必要があるが、所望であれば、液体密封シールを形成するのに十分なだけ小さくする必要がある。孔の平均直径は、導電性充填材料の組成、基材材料の組成、基材の可撓性、基材の軟化温度、基材の厚さ、導電性充填材の抵抗、基材を通過する必要がある所望の電流等を含む多数の要因に基づいて変わり得る。所望の態様においては、所望の効果をもたらすために、孔の直径は、約1オングストローム(Å)から約0.1mmまでの間のような、約0.1mm以下である。(1Å=1×10-9メートルであることに留意されたい。)
【0101】
孔は、第1の回路パスと近接した第2の回路パスとの間に十分な接続が達成されるように、電流を十分に伝えることができる導電性充填材で充填されることが望ましい。導電性充填材内の所望の許容可能な抵抗は、用途に応じて変わる。さらに、幾つかの態様においては、導電性充填材はまた、所望であれば、液体不透過性基材が液体不透過性のままであるように、孔に差し込むこともできる。
【0102】
導電性充填材は、通常、導電性材料でできた物質である。適切な導電性材料は、これらに限られるものではないが、金、銀、銅、パラジウム、白金、アルミニウム、ニッケル、コバルト、炭素、炭素ドープ材料、導電性ポリマー等、又はそれらの組み合わせを含む。導電性充填材は、孔に適用されるとき、固形又液体の形態とすることができ、これらに限られるものではないが、スラリー、分散、ゲル、ペースト等を含むことができる。
【0103】
当技術分野において周知の適切な手段を用いて、導電性充填材を孔に適用することができる。適切な手段は、これらに限られるものではないが、印刷、圧延、押し出し、射出、噴霧等、又はそれらの組み合わせを含む。幾つかの態様においては、回路パスが孔を通って延び、第1の回路パスが第2の回路パスに導電接続されるならば、印刷された回路パスのような回路パスの少なくとも1つが、導電性充填材として機能することもできる。
【0104】
図7、図7A及び図8を参照すると、本発明の所望の構成において、個々の孔位置(226、440)に配置された回路パスの少なくとも部分における個々の導電性材料は、選択された厚さ寸法を有することができる。代表的に示すように、例えば、第1の回路パス222の導電性材料は、厚さ223を有することができ、第2の回路パス224の導電性材料は、厚さ225を有することができる。特定の態様においては、改善された性能をもたらすために、回路パスにおける導電性材料の組み合わされた厚さは、少なくとも約10μm又は少なくとも約12μmといった、少なくとも最小で約9μmのものとすることができる。他の態様においては、所望の利点をもたらすために、導電性材料の組み合わされた厚さは、約50μmまで、又はそれより多くとすることができる。
【0105】
幾つかの態様においては、回路パスの少なくとも部分における導電性材料は、回路パス間に挿置された基材又は障壁層の厚さの選択された百分率である組み合わされた厚さを有することができる。特定の態様においては、改善された性能をもたらすために、組み合わされた厚さは、挿置された基材又は障壁層の厚さ少なくとも約20%、又は挿置された基材又は障壁層の厚さの少なくとも約50%といった、挿置された基材又は障壁層の厚さの少なくとも最小で約5%とすることができる。
【0106】
さらに他の態様においては、個々の回路パス(例えば、回路パス222、224及び/又は238)には、寸法244を有する選択された機械横方向(CD)を与えることができる。特定の態様においては、CD幅は、少なくとも約0.02cm、又は少なくとも約0.03cmといった、少なくとも約0.01cmとすることができる。他の態様においては、所望の効果をもたらすために、CD幅は、約0.5cm未満、又は約0.1cm未満といった、約1cm未満とすることができる。個々の回路のCD幅が所望の値の範囲外にある場合、導電性材料のコストは高すぎるものになり得る。その結果、最終製品の製造コストは、所望の範囲外のものになり得る。個々の回路パスの面積及び幅寸法は、当技術分野において周知の標準的な顕微鏡技術を用いて求め得ることを容易に認識すべきである。
【0107】
個々の導電性回路パス(例えば、回路パス222及び/又は回路パス224)は、特に対応する孔位置にほぼ近接して、選択された電気抵抗率値を有することができる。所望の態様においては、抵抗率値は、実質的にゼロΩ/m(オーム/メートル)とすることができる。他の態様においては、改善された効果をもたらすために、電気抵抗率値は、約1KΩ/m(キロオーム/メートル)未満、又は約100Ω/m未満といった、約1MΩ/m(メガオーム/メートル)とすることができる。
【0108】
他の態様においては、個々の導電性回路パスの抵抗率値は、実質的に導電性材料1ミル当たり0オーム・パー・スクエア(Ω/スクエア毎ミル)とすることができる。(1ミル=0.001インチであることに留意されたい。)さらに他の態様において、抵抗率値は、1Ω/スクエア毎ミルといった、0.1Ω/スクエア毎ミルほどにも低くすることができる。さらに他の態様において、所望の効果をもたらすために、抵抗率値は、約16KΩ/スクエア毎ミル未満、又は約8KΩ/スクエア毎ミル未満といった、約33KΩ/スクエア毎ミル未満とすることができる。「オーム・パー・スクエア毎ミル」によって抵抗率値を求めるための好適な手順は、ASTM F1896−98(2004年再承認)、Test Method for Determining the Electrical Resistivity of a Printed Conductive Materialである。
【0109】
本発明の別の態様は、個々の導電性接合パス(例えば、導電性充填材パス230及び/又は250)が、選択された電気抵抗率値をもたらすように構成された構成を有することができる。例えば、所望の性能をもたらすために、抵抗率値は、少なくとも約0.1Ω、又は少なくとも約0.5Ωといった、ゼロオームほどまで低くすることができる。他の態様においては、所望の性能をもたらすために、抵抗率値は、約100Ω未満、又は約10Ω未満といった、約1KΩ未満とすることができる。
【0110】
抵抗率値が大きすぎるか、さもなければ所望の値の範囲外にある場合、過剰な電源消費及び過剰な設計上の複雑さが生じることがある。付加的に、関連した回路における測定感度及び測定精度が低下することがある。
【0111】
図9を参照すると、個々の接合パスの抵抗は、次の抵抗測定試験手順を用いることによって求めることができる。すなわち、(a)作用地点Aから、導電性充填材パスにすぐ近接し、相対的に地点Aに最も近い地点Aaまでの第1の回路パスの抵抗を測定し、第1の抵抗値R1を求める。(b)作用地点Bから、導電性充填材パスにすぐ近接し、相対的に地点Bに最も近い地点Bbまでの第2の回路パスの抵抗を測定し、第2の抵抗値R2を求める。(c)地点AからAaまで直接走り、導電性充填材パスを直接通り、地点BbからBまで直接通る、パスに沿った全体の抵抗を測定し、全体の抵抗値RTを求める。
【0112】
次に、RB=RT−R1−R2であり、ここで、RB=地点Aと地点Bとの間に挿置された個々の導電性充填材パスの抵抗である。
【0113】
孔位置は、いずれの有効な構成を有してもよい。例えば、幾つかの態様において、孔位置内の導電性充填材は、いずれの有効な形状を有してもよい。そこを通る導電性充填材の形状は、不規則なものであっても、又は実質的に規則的なものであってもよい。
【0114】
幾つかの態様において、導電性充填材で充填された孔は、実質的に液体不透過性となるように構成することができる。より特定的には、導電性充填材で充填された孔は、導電性充填材領域にわたって、約1mmの距離だけ孔の周辺部を超えて延びる領域において実質的に液体不透過性とすることができる。幾つかの態様において、有効に液体不透過性の導電性充填材は、かなりのレベルの漏れを許容することなく、少なくとも45cmの水頭柱(hydrohead)を支持することができる調合及び構成を有することができる。液体透過性に対する材料の抵抗を求めるのに適した技術は、1968年12月31日付の連邦試験法規格(Federal Test Method Standard)FTMS 191 Method 5514、又は実質的に同等の手順である。
【0115】
図10及び図11を参照すると、本方法の幾つかの態様が、選択されたセンサ・データを提供できるセンサ機構246に作動的に接続された少なくとも1つの導電性回路パス(例えば、回路パス222)を含むことができる。更に他の態様においては、少なくとも別の導電性回路パス(例えば、回路パス224)を、センサ・データを作動的に受信し、選択された信号データを提供できる電子プロセッサ機構248に作動的に接続することができる。
【0116】
任意の適切な検出用、感知用、又は尋問用装置若しくはシステムを作動的に用いて、本方法を組み込んだセンサ機構246を設けることができる。好適なセンサ機構は、例えば、湿り度センサ、運動センサ、温度センサ、湿度センサ、圧力センサ、位置センサ、近接センサ、光センサ、臭気センサ等、及びそれらの組み合わせを含むことができる。
【0117】
本方法を用いて生成されるセンサ・データ内に、任意の適切な情報又はデータを作動的に含ませ得ることが理解される。好適なセンサ・データは、例えば、抵抗、電圧、静電容量、インダクタンス、湿り度、運動、温度、湿度、圧力、位置、近接性、光、臭気等、及びそれらの組み合わせに関するデータを含むことができる。電子プロセッサ機構248と共に、任意の適切な分析用、計算用、又は評価用装置若しくはシステムを作動的に含ませることができる。好適な電子プロセッサ機構は、例えば、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、アナログ・デジタル変換器、FPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ、Field Programmable Gate Array)、EEPROM(電気的消去書込み可能な読出し専用メモリ、Eletrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、電子記憶装置等、及びそれらの組み合わせを含むことができる。電子プロセッサは、デジタル又はアナログ・データを収集し、処理し、格納し、分析し、変換し、フィードバックの提供することなど等、及びそれらの組み合わせを実行することができる。
【0118】
生成される信号データ内に、任意の適切な情報又はデータを作動的に含ませ得ることが理解される。好適な信号データは、例えば、光、音、触覚、臭気、生体電気インパルス、バイオメトリック・データ、運動、振動、無線通信等に関するデータ、及びそれらの組み合わせを含むことができる。幾つかの態様において、電子プロセッサ機構248は、信号データを別の比較的遠隔の位置に転送するように構成することができる。代表的に図示したように、例えば、本発明は、無線通信リンクを用いて信号データを遠隔受信装置256に伝送するように構成することができる。
【0119】
図10及び図11は、本発明を組み込むように構成することができる、代表的に図示したパーソナルケア物品のような好適な物品の一例を示す。代表的に図示したように、物品260は、例えば、幼児用おむつ又は育児用トレーニングパンツを提供するように構成することができる。物品は、外側カバー層262と、外側カバーの身体側表面に沿って配置された第1の回路パスと、外側カバーの外向き衣類側表面に沿って配置された少なくとも第2の回路パスとを有することができる。代表的に図示したように、第1の補助回路パス222aを外側カバーの身体側表面に沿って配置し、第2の補助回路パス224aを外側カバーの外向き衣類側表面に沿って配置することができる。
【0120】
幾つかの態様においては、第1の回路パス222及び222aを、選択されたセンサ機構に作動的に接続することができる。この特定の態様において、センサ機構は、湿り度センサとすることができる。センサ機構は、例えば、無線、音声、視覚、及び/又は監視されるイベントの触覚による表示に関する1つ又はそれ以上の機能又は操作を与えるように構成することができる。付加的に、センサ機構は、例えば、ユーザが所望するように、イベントの数、イベント間の時間の長さ、及び選択されたイベントに関するいずれかの他の統計値に関する機能又は操作の1つ又はそれ以上を与えるように構成することができる。代表的に図示したように、センサ機構は、物品260内にあり、かつ、選択された閾値レベルを超えて存在する水性液の存在を検出するように構成される内蔵センサとすることができる。
【0121】
付加的に、第2の回路パス224及び224aは、選択された電子プロセッサ機構に作動的に接続することができる。代表的に図示した配置においては、例えば、電子プロセッサ機構は、マイクロコントローラとすることができる。電子プロセッサ機構は、例えば、データの変換(アナログからデジタル、又はデジタルからアナログ)、データの格納、所定の応答のトリガ、ユーザによる割り込みの許容、信号調節の提供、アルゴリズムの計算及び処理等、及びそれらの組み合わせを行うように構成することができる。
【0122】
代表的に図示したように、第1の所定の孔位置(226及び/又は226a)において、第1の回路パス(222及び/又は222a)の少なくとも選択された部分が、第2の回路パス(224及び/又は224a)の少なくとも有効な部分に近接して配置される。裏面シート262は、第1の回路パスと第2の回路パスとの間に挿置された位置を有し、かつ、第1の孔位置226及び/又は226aにおいて第1の回路パスと第2の回路パスとの間に挿置された電気絶縁障壁層をもたらす材料で構成される。第1の回路パス222及び/又は222aは、第2の回路パス224及び/又は224aに、外側カバー262の厚さ寸法を通って作動的に接続するように構成され、導電性充填材が、第1の孔位置226及び/又は226aの内部に配置される。導電性充填材は、第1の孔位置226及び/又は226aにおいて指定された第1の回路パスと指定された第2の回路パスとの間に導電性相互接続パス230を与えるように構成される。代表的に図示したように、別個に設けられた外部電子プロセッサ機構248は、第2の回路パス224及び/又は224aに作動的に接続することができる。所望の配置において、電子プロセッサ機構248は、外側カバー262の外側表面上の第2の回路パス224及び/又は224aに、取り外し可能に取り付けるか又は他の方法で取り外し可能に接続することができる。従って、導電性接続を用いて、内部に配置されたセンサ機構を、別個に設けられた外部電子プロセッサ機構に、有効な導電性接続により作動的に接続することができる。
【0123】
物品260はまた、上面シート又は身体側ライナ層264と、外側カバー層262と上面シート層264との間に配置された吸収性コア266とを含むことができる。付加的に、物品260は、当技術分野において周知の通常の配置において、所望のように、ファスナ、弾性部材、転写層、分散層等の他の部品を含むことができる。
【実施例】
【0124】
以下の実施例は、本発明を例証するために与えられるものであり、特許請求の範囲の範囲を制限するものではない。
【0125】
実施例1
可撓性基材の片側へのインクジェット印刷によって、約10cmの長さと、約10mmの幅と、約0.1μmから約0.4μmまでの範囲の厚さとを有する、第1の銅ベースの回路パスが印刷された。現在のHUGGIES PULL−UPS STEP 3トレーニングパンツのための裏面シートとして働く基材が、約0.0017ミル(19μm)の厚さと、KES純曲げ試験(上述の)によって測定された約0.0017gf/cm2から0.0021gf/cm2までの範囲の可撓性とを有していた。飾りピンを用いて、第1の回路パスの長さの真ん中の位置(各端部から約5cm)において、直径約0.1mmの孔が、基材内に形成された。次に、PERMATEX Quick Grid Rear Wingow Defogger Repair Kitに同梱されているブラシを用いて、約10cmの長さと、約6mmの幅と、約5μmから約50μmまでの範囲の厚さとを有する、PERMATEX Quick Grid Rear Window Defogger Repair Kit(米国コネチカット州、Hartfordに所在の会社、Permatex Inc.,から入手可能)の第2の回路パスが、基材の反対側に適用された。第2の回路パスは、孔が、第2の回路パスの長さの真ん中にあり、第2の回路パスが第1の回路パスの部分に近接するように配置されていた。各々の回路パスは、孔位置において他方と交差した。ある量のPERMATEXが孔の中に、これを通って押し込まれたので、PERMATREXは、孔を完全に充填して第1の回路パスと接触し、孔のための導電性充填材として機能し、これにより、第1の回路パスと第2の回路パスとの間に連続的な電気回路が提供される。次に、PERMATEXは、固形になるまで空気乾燥することができた。
【0126】
FLUKE社の#189型True RMS Multimeterを用いて、抵抗測定により、第1の回路パス、第2の回路パス、相互接続回路全体、及び導電性充填材パスが決定された。第1の回路パスは5オームから10オームまでの範囲の抵抗を示し、第2の回路パスは5オームから10オームまでの範囲の抵抗を示し、相互接続回路全体は15オームから30オームまでの範囲の抵抗を示し、導電性充填材パスは5オームから10オームまでの間となるように決定された。この例は、とりわけ、連続的な回路が実際に確立されたこと、及び、構成部品の抵抗が一貫していたことを実証する。
【0127】
実施例2
実施例1に従って作製された回路は、約70mmの幅及び約200mmの高さの円形の上部開口部を有する標準的な研究室のビーカーの上に覆われ、その結果、基材は、領域の下部に導電性充填材を含有する孔を有する領域を形成し、ビーカー上に集中された。基材の領域は、水で充填され、10分間置くことができた。次に、水がフィルムの上部から排水され、フィルムがビーカーから除去された。フィルムの下のビーカーは、カサカサに乾いていることが見出された。この例は、本発明が基材の流体不透過性特性を保持することを実証する。
【0128】
例証のために与えられた上記の実施例の詳細は、本発明の範囲を制限するものと考えられるべきではないことが理解されるであろう。本発明の幾つかの例示的な実施形態だけが上記に詳細に説明されたが、当業者であれば、本発明の新規な教示及び利点から著しく逸脱することなく、実施例において多くの変更が可能であることを容易に認識するであろう。例えば、一例に関して述べられた特徴を本発明の他の例に組み込むことができる。
【0129】
従って、こうした変更の全てが、以下の特許請求の範囲及びその全ての均等物において規定される本発明の範囲内に含まれることが意図される。さらに、幾つかの実施形態、特に好ましい実施形態の利点の全てを達成するものではない、多くの実施形態を思い付くことができるが、特定の利点がないとき、必ずしもこうした実施形態が本発明の範囲外にあることを意味するとは解釈されない。本発明の範囲から逸脱することなく、上記の構成において種々の変更をなし得るので、上記の説明に含まれる全ての事項は、限定の意味ではなく、例証として解釈されることが意図される。
【符号の説明】
【0130】
40、161、176:裏面シート
42:上面シート
44、152、180:吸収体コア
150:絆創膏
151、155:ストリップ
153、163:保護層
154:感圧接着剤
160:パッド又はライナ
170:汗止めバンド
190:手袋
222、420、430、440、450、460:第1の回路パス
224、422、432、442、452、462:第2の回路パス
226、240:孔位置
228、236:電気絶縁障壁層
230、250:導電性充填材パス
238:第3の回路パス
426、436、446、456:導電性充填材
434、444、454、464:孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電気絶縁障壁層を提供するように構成された可撓性基材を含み、
前記第1の電気絶縁障壁層は、第1の導電性回路パスと、第2の導電性回路パスと、該第1の電気絶縁障壁層の厚さ全体を貫通する少なくとも1つの孔とを有し、
第1の所定の孔位置において、前記第2の回路パスの部分は、前記第1の回路パスの部分に近接しており、
前記可撓性基材は、前記第1の孔位置において前記第1の回路パスと前記第2の回路パスとの間に挿置され、
前記少なくとも1つの孔が導電性充填材で充填されて、前記第1の回路パスと前記第2の回路パスとの間に相互接続用導電性充填材パスを形成し、前記第1の所定の孔位置において該第1の回路パスが該第2の回路パスに導電接続されて連続的な電気回路を形成することを特徴とする物品。
【請求項2】
前記物品は、パーソナルケア吸収性物品、健康/医療用吸収性物品、家庭/産業用吸収性物品、及びスポーツ/建設工事用物品から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の物品。
【請求項3】
前記少なくとも1つの孔は、約0.1mm以下の直径を有することを特徴とする、請求項1に記載の物品。
【請求項4】
前記少なくとも1つの孔は、穿孔、打ち抜き、超音波、局所的伸長、高圧ガス、高圧液体、電磁的粒子励起、高周波数、又はそれらの組み合わせによって形成されることを特徴とする、請求項1に記載の物品。
【請求項5】
前記導電体充填材は、金、銀、銅、パラジウム、白金、アルミニウム、ニッケル、コバルト、炭素、炭素ドープ材料、導電性ポリマー、及びそれらの組み合わせから選択された導電性材料を含む物質であることを特徴とする、請求項1に記載の物品。
【請求項6】
前記導電体充填材は、印刷、圧延、押し出し、射出、噴霧、又はそれらの組み合わせによって、前記少なくとも1つの孔に適用されることを特徴とする、請求項1に記載の物品。
【請求項7】
前記第1の孔位置において、前記第1の回路パスと前記第2の回路パスとの間に複数の可撓性基材が挿置されることを特徴とする、請求項1に記載の物品。
【請求項8】
前記第1の電導性回路パスと前記第2の導電性回路パスは、導電箔、導電性ラミネート、導電性トレース、導電性インク、接着剤、又はそれらの組み合わせの形態であることを特徴とする、請求項1に記載の物品。
【請求項9】
前記可撓性基材は、約0.0015gf・cm2/cmから約0.03gf・cm2/cmまでの可撓性値を有することを特徴とする、請求項1に記載の物品。
【請求項10】
前記第1の孔位置における前記導電体材料の組み合わされた厚さは、約9μmから約50μmまでの間であることを特徴とする、請求項1に記載の物品。
【請求項11】
前記第1の孔位置における前記導電体材料の前記組み合わされた厚さは、前記挿置された基材の厚さの約5%から約60%までであることを特徴とする、請求項1に記載の物品。
【請求項12】
各々の導電性回路パスは、約0Ω/mから約1MΩ/mまでの間の抵抗率値を有することを特徴とする、請求項1に記載の物品。
【請求項13】
各々の導電性回路パスは、約0Ω/スクエア毎ミルから約33Ω/スクエア毎ミルまでの間の抵抗率値を有することを特徴とする、請求項1に記載の物品。
【請求項14】
各々の導電性回路パスは、約0Ωから約1KΩまでの間の抵抗値を有することを特徴とする、請求項1に記載の物品。
【請求項15】
各々の導電性回路パスは、約0.01cmから約1cmまでの間の機械横方向を有することを特徴とする、請求項1に記載の物品。
【請求項16】
前記第1の回路パスはセンサに接続されることを特徴とする、請求項1に記載の物品。
【請求項17】
前記第2の回路パスは、センサ・データを受け取り、選択された信号データを提供する電子プロセッサ機構に接続されることを特徴とする、請求項1に記載の物品。
【請求項18】
上面シート、裏面シート、及び前記上面シートと前記裏面シートとの間にこれらに対面する関係で配置された吸収体コアを含み、
前記上面シート、前記裏面シート、前記吸収体コアの少なくとも1つが可撓性基材であり、
前記可撓性基材は、第1の電気絶縁障壁層を提供するように構成され、
前記第1の電気絶縁障壁層は、第1の電導性回路パス、第2の導電性回路パス、及び前記第1の電気絶縁障壁層の厚さ全体を貫通する少なくとも1つの孔を有し、
第1の所定の孔位置において、前記第2の回路パスの部分は、前記第1の回路パスの部分に近接しており、
前記第1の孔位置において、前記可撓性基材は、前記第1の回路パスと前記第2の回路パスとの間に挿置され、
前記少なくとも1つの孔は導電性充填材で充填され、前記第1の所定の孔位置において前記第1の回路パスが前記第2の回路パスに導電接続されて、該第1の回路パスと該第2の回路パスとの間に相互接続用導電性充填材パスを形成することを特徴とする使い捨て物品。
【請求項19】
前記吸収体コアは、約30重量%から約90重量%までの間の超吸収性材料を含むことを特徴とする、請求項18に記載の使い捨て物品。
【請求項20】
前記少なくとも1つの孔は、約0.1mm以下の直径を有することを特徴とする、請求項18に記載の使い捨て物品。
【請求項21】
前記導電体充填材は、金、銀、銅、パラジウム、白金、アルミニウム、ニッケル、コバルト、炭素、炭素ドープ材料、導電性ポリマー、及びそれらの組み合わせから選択された導電性材料を含む物質であることを特徴とする、請求項18に記載の使い捨て物品。
【請求項22】
前記可撓性基材は、約0.0015gf・cm2/cmから約0.03gf・cm2/cmまでの可撓性値を有することを特徴とする、請求項18に記載の使い捨て物品。
【請求項23】
各々の導電性回路パスは、約0Ω/mから約1MΩ/mまでの間の抵抗率値を有することを特徴とする、請求項18に記載の使い捨て物品。
【請求項24】
各々の導電性回路パスは、約0Ω/スクエア毎ミルから約33Ω/スクエア毎ミルまでの間の抵抗率値を有することを特徴とする、請求項18に記載の使い捨て物品。
【請求項25】
各々の導電性回路パスは、約0Ωから約1KΩまでの間の抵抗値を有することを特徴とする、請求項18に記載の使い捨て物品。
【請求項26】
前記第1の回路パスはセンサに接続されることを特徴とする、請求項18に記載の使い捨て物品。
【請求項27】
前記第2の回路パスは、センサ・データを受け取り、選択された信号データを提供する電子プロセッサ機構に接続されることを特徴とする、請求項18に記載の使い捨て物品。
【請求項28】
第1の導電性回路パスを準備し、
第2の導電性回路パスを別個に準備し、
第1の所定の孔位置において、前記第1の回路パスの部分を前記第2の回路パスの部分に近接して配置し、
前記第1の孔位置において、前記第1の回路パスと前記第2の回路パスとの間に挿置された第1の電気絶縁障壁層を準備し、
前記第1の孔位置において、前記第1の電気絶縁障壁層の厚さ全体を貫通する孔を準備し、
前記孔を導電性充填材で充填し、前記第1の孔位置において前記第1の回路パスを前記第2の回路パスに導電接続して、該第1の孔位置において該第1の回路パスと該第2の回路パスとの間に導電性充填材パスを提供する、
ステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項29】
前記第1の導電性回路パスは、電流に対して実質的に非導電性である第1の基材に適用され、
前記第1の基材は、前記第1の電気絶縁障壁層を提供するように構成された、
ことを特徴とする、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記第1の導電性回路パスは、液体状態の第1の導電性材料から第1の導電性材料を印刷することによって適用されたことを特徴とする、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記第1の基材は、約150℃までの軟化点温度と、約0.03gf・cm2/cmまでの可撓性値とを有する第1のフィルム又は不織布材料によって提供されたことを特徴とする、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記別個に準備された電導性回路パスは、電流に対して実質的に非導電性である第2の基材に適用されたことを特徴とする、請求項28に記載の方法。
【請求項33】
前記第2の導電性回路パスは、液体状態の第2の導電性材料から第2の導電性材料を印刷することによって適用されたことを特徴とする、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記第1の基材は、約0.03gf・cm2/cmまでの可撓性値を有する第1のフィルム又は不織布材料によって提供されたことを特徴とする、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記第1の導電性回路パスは、センサ・データを提供するセンサ機構に作動的に接続され、
前記第2の導電性回路パスは、前記センサ・データを受け取り、信号データを提供する電子プロセッサ機構に作動的に接続された、
ことを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項36】
前記導電性充填材パスは、約0Ωから約1KΩまでの抵抗値を有することを特徴とする、請求項28に記載の方法。
【請求項37】
前記孔は約0.1mm以下の直径を有することを特徴とする、請求項28に記載の方法。
【請求項38】
前記第1の導電性回路パスは、約0Ω/mから約1MΩ/mまでの範囲の抵抗率値を有することを特徴とする、請求項28に記載の方法。
【請求項39】
前記第1の導電性回路パスは、約0Ω/スクエア毎ミルから約33Ω/スクエア毎ミルまでの範囲の抵抗率値を有することを特徴とする、請求項28に記載の方法。
【請求項40】
前記孔位置は、実質的に液体不透過性となるように構成されたことを特徴とする、請求項28に記載の方法。
【請求項41】
前記第1の導電性回路パスは、電流に対して実質的に非導電性である第1の基材に適用され、
前記第1の基材は、前記第1の電気絶縁障壁層を提供するように構成され、
前記第1の導電性回路パスは、液体状態の第1の導電性材料から第1の導電性材料を印刷することによって前記第1の基材に適用され、
前記第1の基材は、約0.03gf・cm2/cmまでの可撓性値を有する第1の基材材料によって提供され、
前記導電体充填材は、前記第1の孔位置において前記第1の回路パスを前記第2の回路パスに導電接続するように提供され、
前記第1の導電性回路パスは、約100Ω/m以下の抵抗率を有し、
前記第1の充填材パスは、前記第1の回路パスと前記第2の回路パスとの間に約1KΩ以下の抵抗値を有し、
前記孔位置は実質的に液体不透過性である、
ことを特徴とする、請求項28に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図7A】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2010−502253(P2010−502253A)
【公表日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−526218(P2009−526218)
【出願日】平成19年8月14日(2007.8.14)
【国際出願番号】PCT/IB2007/053236
【国際公開番号】WO2008/026123
【国際公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VELCRO
【出願人】(504460441)キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (396)
【Fターム(参考)】