説明

物品管理システムおよび物品管理サーバ

【課題】 持出許可の範囲を柔軟に対応させながら物品の持出管理を確実に行うことができる物品管理システムを提供する
【解決手段】 読取範囲にあるICタグから物品毎に個別に与えられた物品IDを読取ると共に、読取範囲にいる利用者が携行するICタグから前記利用者毎に個別に与えられた利用者IDを読取るICタグリーダと、利用者が管理エリアから物品を持出すことを申請する申請情報を入力する申請端末と、管理エリアから当該物品を持出す許可をするか否かの判定情報を入力する許可端末と、申請端末と許可端末とICタグリーダと接続され、申請情報と判定情報と物品IDと利用者IDとに基づき、許可された利用者のみが当該物品を持出す許可を与える管理サーバとを備えるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は物品を管理する物品管理システムに関するものである。詳しくは、管理対象となる管理物品に貼付された非接触型ICタグと利用者が携行するICカードと管理エリアの出入口に設置されたICタグリーダの間で情報交信を行い、予め申請された持出申請により許可された管理物品とその申請者の組み合わせで、管理物品の持出しを管理する物品管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、書類、コンピュータ、記憶媒体等の情報管理が重要視されている。書類などの資料を管理エリアから持出す際に、持出す物品を自ら管理台帳等に登録する方式では情報の充分な管理を行うことができない。また、管理エリアの出入り口に管理人を配置し、管理人を介して物品の出入りを管理する方式では人手が必要となるという課題がある。
【0003】
このような課題を解決するため、非接触型IDカードとその検知装置を有した資料保管エリアへの入退出管理機構と、非接触型IDタグとその検知装置を有した資料管理機構とを備えた資料管理情報システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開平9−2621号公報(第5頁、第1図参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の資料管理情報システムは物品の持出しを許可された利用者が持出し手続を行うと物品保管場所の鍵が開錠されるものであり、利用者と貸出可能な保管エリアとを予め関連付けておくことで資料管理をしようとするものである。しかしながら、通常は持出許可していないが、一時的にその持出を許可する場合がある。例えば、持出許可された本人が遠方にいる場合に本人の要望によりその物品の持出が必要となった場合や、持出許可された本人が持出許可されていない者にその物品の持出を依頼するような場合、持出許可された本人以外の者は保管エリアから当該物品を持出すことができないという課題があった。また、物品が重い物である時にその持出しを一緒に手伝ってもらおうとしても、その依頼する相手が持出の許可がされていないために、協力を頼めないという問題があった。
また、従来、許可を受けた利用者が管理エリアから退出する際に許可を受けていない者が同時に退出する、いわゆる供連れにより、物品が管理エリアから持出されるという課題があった。一般に、管理エリアに同時に2人以上の利用者が入場することを制限することでこの供連れを防止することができる。しかしながら入場を制限するシステムでは、管理エリアへの利用者が多い場合や管理対象となる物品が多い場合、また管理物品が持出される頻度が多い場合など持出し手続が頻繁に行われる状況では、処理しきれないという課題があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、持出許可の範囲を柔軟に対応させながら物品の持出管理を確実に行うことができる物品管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明による物品管理システムは、物品に付したICタグを用いて物品の持出しを管理する物品管理システムであって、管理エリアの出入口近傍に設けられ、読取範囲にあるICタグから、前記ICタグが付された物品に個別に与えられた物品ID(Identification)を読取ると共に、読取範囲にいる利用者が携行するICカードから前記利用者に個別に与えられた利用者IDを読取るICタグリーダと、前記利用者が物品を持出すことを申請する申請情報を入力する申請端末と、当該物品を持出す許可をするか否かの判定情報を入力する許可端末と、前記申請端末と前記許可端末と前記ICタグリーダとに接続され、これらの端末とタグリーダから入力した前記申請情報と前記判定情報と前記物品IDと前記利用者IDとに基づき、前記判定情報により許可された前記利用者のみが当該物品を持出す許可を与える管理サーバと、を備えるようにした。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、持出許可者の範囲を柔軟に対応させながら物品の持出管理を確実に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
実施の形態1.
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。実施形態1では、電子錠のかかる出入口のドアにより会社社員の入退出が制限されている管理エリア、例えば入退出が制限されている部屋の中に管理物品が保管されている場合に、管理物品の持出しを管理する管理システムを例として説明する。
【0010】
図1は、本発明の物品管理システムの構成を説明するための図である。図1において、管理エリア50内に保管されている管理物品7の各々には、個々の物品を識別可能な物品情報を記憶したICタグ8が貼付されている。ICタグ8は、RFIDタグ(Radio Frequency Identification Tag)あるいはIDタグとも呼ばれ、通信用のアンテナと記憶用のICチップとデータ処理部とを内臓しておりラベル状などの形態をとる。ICタグ8には、物品を識別可能な物品ID番号等の物品情報が記憶されている。
一方、管理エリアから管理対象である管理物品7を持出す利用者3は、ICカード4を携行している。ICカード4はICタグ8と同様に、通信用のアンテナと記憶用のICチップとデータ処理部とを内臓しており、カード状の形態をとっていることでICタグ8と区別される。ICカードをICタグと呼んでもよいが、ここでは、区別して呼ぶことにする。ICカード4には、個人の識別情報である利用者ID(Identification)番号等の利用者情報が記憶されている。
【0011】
管理エリア50の出入口2近傍にはICタグリーダ1が設置されている。ICタグリーダ1は、ICタグリーダ1が読取を行うことができる読取範囲(ICタグリーダ読取範囲5)内にあるICタグ8やICカード4から物品情報や利用者情報を各々読取る。ICタグリーダ1は、利用者3が管理エリアに入退出する際は、必ずこのICタグリーダ読取範囲を通過するように向きを設定され、出入口近傍に設置されている。ICタグリーダとしては、例えば、数m程度の範囲で通信が可能なUHF帯電波を使用したリーダ装置を用いることができる。
【0012】
管理サーバ6は、ICタグリーダ1と出入口2のドアの開閉を制御する電子錠10と接続されている。管理サーバ6はICタグリーダ1から、ICタグリーダ1が読み取った利用者情報や物品情報からなる読取情報を取得する。また、管理サーバ6は電子錠10に対して、電子錠10の開閉を制御する開閉制御信号を出力する。
申請端末9は、ネットワークを介して管理サーバ6と有線または無線で接続されている。利用者3は申請端末9により、管理物品7を持出す持出申請を入力する。入力された持出申請の情報は持出申請情報として管理サーバに送られて管理サーバ内に記憶される。
許可端末12は、ネットワークを介して管理サーバ6と有線または無線で接続されている。持出許可の権限を有する者は、許可端末12により持出申請に対して持出を許可するか否か、また、許可する場合には持出の条件を入力する。
【0013】
図2は本発明の物品管理システム100の構成を示すブロック図である。実施の形態1の物品管理システム100は、出入口近傍に設けられたICタグリーダ1と、管理物品7に貼付されるICタグ8と、利用者3が携行するICカード4と、管理サーバ6と、管理サーバ6と接続して持出申請情報登録を行う申請端末9と、管理サーバ6と接続して持出判定を行う許可端末12からなる。
【0014】
図3は、管理サーバ6の構成を説明するブロック図である。管理サーバ6は、申請端末9から持出申請情報を入力し、また、許可端末12から判定情報を入力する持出申請情報入力部61と、持出申請情報と判定情報を記憶する持出申請情報データベース64と、ICタグリーダ1がICカード4やICタグ8から読取った読取情報を入力する読取情報入力部62と、読取情報を持出申請情報データベース64に照会して入出許可の判定を行う判定部65と、電子錠10の開閉制御を行う錠開閉制御部63からなる。
【0015】
次に、図を参照しながら実施の形態1の物品管理システムの動作を説明する。図4は、利用者3が管理物品を持出する際に事前に行う持出申請のフロー図である。
管理エリア50から管理物品を持出そうとする利用者3は、申請端末9から持出の申請を行う(ステップS101)。持出申請の内容としては、利用者氏名、利用者ID、持出物品の名称、持出物品に個別に与えられた物品ID、申請日、申請相手である。申請相手は、この持出物品の持出権限を有する者である。申請の内容は持出申請情報として、持出申請情報データベース64に登録される。
持出申請を受けた申請相手15は許可端末12により申請された内容の検認処理を行う(S102)。ここで申請相手への検認処理の問合せは管理サーバ6で行う。許可端末12や申請端末9はネットワークに接続されており、申請相手15が仮に遠方にいる場合であってもネットワークに接続する端末があれば検認処理を行うことができる。
【0016】
次に、申請相手15は持出可否の判断を行う(S103)。持出可であれば、持出申請情報に判定情報(許可日、許可者、持出条件等)を入力する。持出条件としては、例えば、持出可能な時間帯、持出可能とする期限、利用者と同行して物品を持出すことを許可する同行者、返却期限等である。申請相手が入力した判定情報は、持出申請情報データベース64中の持出申請情報に付加され登録される(S104)。
【0017】
図5に、判定情報が付加された持出申請情報の一例を示す。図5の例では、利用者A氏(利用者ID:21489)は申請相手であるT氏に物品名称XXX-1(物品ID:225684)の持出申請を行い、申請相手T氏は持出許可をしたことを示している。物品を持出す際の持出条件として、9/4の12:00-13:00に限り持出し可であり、また、持出す際の持出同行者はW氏、持出物品の返却期限は9/4の15:00と指定している。また、利用者B氏(利用者ID:39215)はU氏に物品名称XXX-2(物品ID:39215)の持出申請を行い、持出同行者無しでの条件で持出許可されている。また、利用者C氏(利用者ID:62446)はU氏に物品名称YY(物品ID:2356)の持出申請を行い、申請相手U氏は持出許可をしなかったことを示している。
【0018】
次に、持出申請を行った利用者3が管理エリアから物品を持出す際の動作を、図6を参照して説明する。図6は、管理エリアから物品を持出す際の持出処理のフローを示す図である。
図6において、管理エリアの出入口2近傍に設置されたICタグリーダ1は、ICタグリーダ読取範囲5内にあるICタグ8に格納されている物品情報(物品ID)やICカード4に格納されている利用者IDの読取動作を行う。
ICタグリーダ1は読取った読取情報(物品ID、利用者ID)を順次、管理サーバ6に送信する。読取情報を入力する管理サーバ6の判定部65は、読取情報の中に物品IDが有るかをチェックする(S201)。判定部65は物品IDを認識すると、次にその認識時間に対して所定の時間内にICタグリーダ1が読み取っている利用者IDの確認作業を行う。所定の時間は、例えば物品IDの認識時刻に対して前後2秒程度である。
判定部65は、所定の時間内にICタグリーダ1が認識した利用者IDが単数であるか、複数であるかの判定を行う(S202)。
【0019】
利用者IDの認識が単数である場合、すなわち、ICタグリーダ読取範囲5中の利用者が1名の場合、判定部65は持出申請情報データベース64にアクセスしてS201で認識した物品IDに対応する持出申請情報を検索する。そして、判定情報が付加された持出申請情報を抽出する(S203)。次に判定部65は、申請相手が持出申請情報に入力した判定情報により、この物品IDの管理物品7が持出許可されているものか否かを確認する(S204)。持出許可がされている場合、判定部65は、持出申請情報に記載されている物品IDに関連付けられた利用者IDと、先にS202で認識した利用者IDとを比較する(S205)。
利用者IDが一致していない場合は、持出許可された事前申請の情報と、実際に持出そうとしている利用者情報とが異なるため、判定部65は錠開閉制御部63に対して管理エリアの出入り口の電子錠の開錠を指示しない。同時に判定部65は不正持出があるとして警報を発する(S231)。
S205において利用者IDが一致する場合、判定部65は持出申請情報の持出条件に基づき、現時点が持出可能な日時であるかを判断する(S221)。持出可能な日時であれば、管理エリアの出入り口の電子錠10を開錠する(S222)。利用者3は出入口2を通って物品の持出を行う。
【0020】
電子錠10が開錠されている間に、ICタグリーダ1が許可された物品以外の物品IDや許可された利用者以外の利用者IDの読取動作を行うと(S223)、警報を発する(S225)。これにより、出入り口が開錠している間に許可されていない者が管理物品を持出す、いわゆる供連れを防止できる。
【0021】
ステップS202において、ICタグリーダ1が認識する利用者IDが複数であった場合、すなわち、ICタグリーダ読取範囲5中に利用者が複数名いる場合、判定部65は持出申請情報データベース64にアクセスして物品IDに対応する持出申請情報を検索する。そして、判定情報が付加された持出申請情報を抽出する(S211)。次に、判定部65は、判定情報により、この物品IDの管理物品が持出許可されているものか否かを確認する(S212)。持出許可がされている場合、判定部65は、持出申請情報に記載されている物品IDに関連付けられた利用者IDと、先にS202で認識した複数の利用者IDとを比較する(S213)。S202で認識した複数の利用者IDの中に物品IDに関連付けられた利用者IDが含まれる場合には、S214に移行する。利用者IDが含まれていない場合にはS231に移行して、ドアは開錠しない(S231)。
【0022】
次に判定部65は、持出申請情報に付加された判定情報に持出同行者が登録されているか否かを確認する(S214)。持出同行者が登録されていない場合、利用者3以外の不正な者が物品を持出そうとしている可能性があるとして、S231に移行して、ドアは開錠しない(S231)。持出同行者が登録されている場合、持出同行者のIDがS202で認識した複数の利用者ID(申請した利用者IDを除く)と一致するか否かを判断する(S215)。一致する場合、許可された複数の者が管理物品を持出しているとして、次のステップS221に移行する。S221以降のステップについては同様の処理を行う。
一致しない場合、不正な者がいると判定してS231に移行して、ドアは開錠しない(S231)。
【0023】
以上のフローを図5の持出申請情報の例に当てはめると、A氏は、持出可の日の時間帯に事前申請した持出同行者W氏と共にであれば管理物品を持出すことができる。これにより管理物品が仮に重量のかさむ物であったとしても、複数(2名)で搬出することができる。また、単独で持出せるような物であったとしても、複数の者(A氏とW氏)が揃うことで管理物品を持出すことが可能であるようにしたため、持出が許可された者同士の相互チェックが働き、より確実に物品の持出管理ができるようになる。また、B氏は持出可の期限内に単独で管理物品を持出すことができる。B氏が管理物品を持たず、B氏以外の者が管理物品を隠し持って同時に管理エリアを出ようとするような場合であっても、出入口は開錠されないため、より確実に物品の持出管理を行うことができる。また、C氏は持出許可がされていないため、管理物品を持出そうとしても出入口は開錠されないため、確実に物品の持出管理を行うことができる。
【0024】
以上説明したようにこの発明に係わる物品管理システムによれば、持出申請情報データベースを備えて、管理物品を持出そうとする利用者と当該管理物品とを関連付けて事前に登録申請するようにした。そして、持出許可の権限を有する者の判定情報に基づき持出許可の判断を行い、ICタグを利用して、その管理物品を持出そうとする者と当該管理物品の組み合わせにおいてのみ持出しができるようにした。これにより、持出許可の範囲を柔軟に対応させながら物品の持出管理を確実に行うことができる。
【0025】
また、持出許可をする際に持出条件を付加できるようにし、持出す際の持出同行者を規定できるようにした。これにより、複数の者で管理物品を持出すことを可能とした。また、これにより、管理エリアの出入り口を通過する者が供連れか、供連れでないかを明確に区別できるようにした。複数の者が揃うことによって管理物品の持出を可能としたので、この物品管理システムによればより確実に物品の持出管理を行うことができる。
【0026】
実施の形態2.
実施の形態1では、利用者が1つの物品を管理エリアから持出すことを想定していたが、利用者が複数の物品を同時に持出すこともある。実施の形態2では、複数の管理物品を同時に持出す場合の物品管理について説明する。
【0027】
利用者はまず、図4で説明した持出申請に従い各々の管理物品について持出申請を行う。持出申請情報データベース64には、各々の管理物品について判定情報が付加された持出申請情報が格納される。
次に利用者(ここでは1名とする)は、複数(例えば3個)の管理物品7をもって管理エリアの出入口2に向かう。ICタグリーダ1は、管理物品に付された各々のICタグ8から物品情報を読取ると共に、利用者3が携行するICカード4から利用者情報を読取る。
管理サーバ6の判定部65は図6で説明した物品持出処理のフローに従い、ステップS203において物品IDに基づき持出申請情報データベース内を参照し、各管理物品7に対応する持出申請情報を抽出する。そして、各管理物品に対応する利用者IDと、この物品IDの管理物品7が持出許可されているものか否かを確認する(S204)。ここで判定部65は、複数の管理物品7のうち1つでも持出不許可のものがあれば不正があるとして、S231に移行してドアを開錠しない。S204以降で判定部65が行う判定においても、持出をしようとする複数の管理物品の中で1つでも持出条件を満たさない物があれば、S231に移行してドアを開錠しない。
【0028】
ここでは、利用者が1名の場合を例にしたが、利用者が複数の場合であっても同様に物品の持出を管理することができる。
【0029】
このように、この発明の物品管理システムでは、利用者が複数の管理物品を同時に持出す時であっても1つの管理物品に持出不許可の物や持出条件を満足しないものがあればドアを開錠せず、物品の管理を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】実施の形態1に係る物品管理システムの構成を説明する図である。
【図2】実施の形態1に係る物品管理システムの構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1に係る管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図4】実施の形態1に係る持出申請のフローを説明する図である。
【図5】実施の形態1に係る判定情報が付加された持出申請情報の一例を示す図である。
【図6】実施の形態1に係る物品持出処理のフローを説明する図である。
【符号の説明】
【0031】
1 ICタグリーダ、2 出入口、3 利用者、4 ICカード、5 ICタグリーダ読取範囲、6 管理サーバ、7 管理物品、8 ICタグ、9 申請端末、10 電子錠、12 許可サーバ、15 申請相手、50 管理エリア、61 持出申請情報入力部、62 読取情報入力部、63 錠開閉制御部、64 持出申請情報データベース、65 判定部、100 物品管理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品に付したICタグを用いて物品の持出しを管理する物品管理システムであって、
管理エリアの出入口近傍に設けられ、読取範囲にあるICタグから、前記ICタグが付された物品に個別に与えられた物品ID(Identification)を読取ると共に、読取範囲にいる利用者が携行するICカードから前記利用者に個別に与えられた利用者IDを読取るICタグリーダと、
前記利用者が物品を持出すことを申請する申請情報を入力する申請端末と、
当該物品を持出す許可をするか否かの判定情報を入力する許可端末と、
前記申請端末と前記許可端末と前記ICタグリーダとに接続され、これらの端末とタグリーダから入力した前記申請情報と前記判定情報と前記物品IDと前記利用者IDとに基づき、前記判定情報により許可された前記利用者のみが当該物品を持出す許可を与える管理サーバと、を備える物品管理システム。
【請求項2】
前記管理サーバは、前記申請情報と前記判定情報とを関連付けて記憶するデータベースと、
所定の時間内に前記ICタグリーダから入力した前記物品IDと利用者IDとの組み合わせが前記データベースに記憶された前記申請情報と一致し、かつ、前記判定情報に含まれる持出条件を満たすときに当該物品を持出す許可を与える判定部と、を備えることを特徴とする請求項1記載の物品管理システム。
【請求項3】
前記持出条件として、前記利用者が当該物品を持出す際の持出同行者の有無の項目を備え、前記判定部は、前記持出条件として持出同行者が有る場合は、前記ICタグリーダから、所定の時間内に前記物品IDと前記利用者IDと前記持出同行者のIDとを入力したときに、当該物品を持出す許可を与えることを特徴とする請求項2記載の物品管理システム。
【請求項4】
利用者が物品を持出すことを申請する申請情報を入力する申請端末と、前記物品の持出しを許可するか否かの判定情報を入力する許可端末と、管理エリアの出入口近傍に設けられ前記物品に付されたICタグと前記利用者が携行するICカードとから当該物品の物品IDと当該利用者の利用者IDとを各々読込むICタグリーダと、に接続され、
前記申請情報と前記判定情報と前記物品IDと前記利用者IDとに基づき、所定の時間内に入力した前記物品IDと利用者IDとの組合せが、前記判定情報により持出許可された前記申請情報の入力内容と一致するときに、当該物品を持出す許可を与える判定部を備えることを特徴とする物品管理サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−239317(P2008−239317A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−84394(P2007−84394)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】