説明

特定のイミダゾ[1,2−a]ビラジン−8−イラミンズ、その生成方法及びそれに関する使用方法

式1の化合物、及び、薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類及びそれらの混合物がここに記載されている。
式1の少なくとも1種の化学物質と、基材、補助剤及び賦形剤から選択される、少なくとも1種の薬学的に許容される増量剤とからなる薬学的組成物が記載されている。
ある種の、Btk阻害感応性疾患及び/又はB細胞増殖疾患に悩まされる患者の治療方法が記載されている。
試料中のBtkの存在を決定する方法が記載されている



(式1)


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、参照することによってここに本願の一部とされた。米国特許出願第10/985,023号,出願日2004年11月10日;同出願番号第60/630,860号,出願日2004年11月24日;同出願番号第60/630,645,出願日2004年11月24日及び米国特許出願第60/630,861,出願日2004年11月24日の優先権を主張する。
【0002】
ここでは特定のイミダゾ[1,2-a]ビラジニルアミン及び関連する化合物、この化合物を含む組成物及びこれらの使用方法が提供される。
【背景技術】
【0003】
プロテインキナーゼはヒトの酵素の中で最大のファミリーであるが、500以上のタンパク質を含む。ブルートンチロシンキナーゼ(Btk)は、Tecファミリーのチロシンキナーゼのメンバーであって、初期B細胞発達の調節因子であり、同様に成熟B細胞の活性、シグナル伝達、生存の調節因子でもある。
【0004】
B細胞受容体(BCR)介したB細胞のシグナル伝達は、広範囲にわたる生物学的アウトプットにつながり、アウトプットはB細胞の発達段階に左右される結果となる。BCRシグナルの量と持続期間は、厳密に調節されなければならない。異常なBCR介在シグナル伝達は、B細胞の活性化を調節不能にし、及び/又は、多発性自己免疫疾患及び/又は炎症性疾患につながる病原性自己抗体の形成を引き起こす。ヒトにおけるBtkの突然変異は、結果として、X連鎖無ガンマグロブリン血症(XLA)を引き起こす。この病気は、B細胞の不完全な成熟、免疫グロブリン生産の減少、障害が生じたT細胞非依存性免疫反応及びBCR刺激における持続性カルシウムサインの明らかな減衰に関連する。
【0005】
アレルギー性疾患及び/又は自己免疫疾患及び/又は炎症性疾患におけるBtkの役割の証拠が、Btk欠損マウスモデルによって確立された。例えば、全身性エリテマトーデス(SLE)の標準マウス前臨床モデルにおいて、Btkの欠乏は、病気の進行を著しくくい止める結果を示した。さらに、Btk欠損マウスは、コラーゲンで誘発される関節炎に抵抗力を持ち、スタフィロコッカスで誘発される関節炎にも感染しにくい。
【0006】
自己免疫及び/又は炎症性疾患の病因における、B細胞の役割と液性免疫システムが、数々の証拠によって裏付けられてきた。B細胞を激減させるために開発されたタンパク質に基づくさまざまな薬物療法(例えばリツキサン)は、数々の自己免疫及び/又は炎症性疾患の治療への重要なアプローチを提供する。Btkの役割から、Btk阻害物質は、病原の活性化(例えば自己抗体生産)が介在したB細胞の阻害物質として有用である。
【0007】
Btkはまた、肥満細胞や単核白血球にも発現し、これら細胞の機能に重要であると示されてきた。例えば、マウスのBtk欠損では、正常に機能しないIgEたんぱくに仲介された肥満細胞の活性化が関連しているし(TNFαの著しい減少やその他の炎症性サイトカインの放出)、ヒトのBtk欠損では、活性化された単核白血球によるTNFαの生成が大いに減少することと関連している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このようにBtk活性を阻害することは、アレルギー性疾患、及び/又は、自己免疫及び/又は炎症性疾患、これらの疾患に限られるわけではないが、SLE、リウマチ性関節炎、多発性血管炎、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、重症筋無力症、アレルギー性鼻炎、多発性硬化症(MS)、移植拒絶反応、I型糖尿病、膜性腎炎、炎症性腸疾患、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性甲状腺炎、寒冷凝集素症及び温暖凝集素症、エバンス症候群、溶血性尿毒症候群/血栓性血小板減少性紫斑病(HUS/TIP)、サルコイドーシス、シェーグレン症候群、末梢神経障害(例えばギラン・バレー症候群)、尋常性天疱瘡及び喘息を含むこれらの疾患に有用である。
【0009】
さらに、Btkは、特定のB細胞癌において、B細胞の生存を制御するのにある役割を果たすと報告されてきた。たとえば、BCR-Abl-陽性B細胞急性リンパ芽細胞白血病細胞の生存に、Btkは重要だと示されてきた。このように、Btk活性の阻害は、B細胞リンパ種や白血病の治療に有用である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
イミダゾ[1,2-a]ピラニジルアミンとして一般に述べられるキナーゼ活性の調整物は、ここで提供される。
【0011】
式1の化合物から選択される少なくとも一つの化学物質及び薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類及びこれらの混合物が提供される。

(式1)
ここで、R1は適宜置換されたフェニレン、適宜置換されたピリジリデン、適宜の2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジニルである。







ここで、*は-L-G基との結合点を示し、結合破線は、アミノ基との結合点を示す。さらにここでX1はNとCR7から選択され;X2はNとCR7から選択され;X3はNとCR7から選択される;ここでX1、X2、及びX3が1よりも多くNであることはなく、ここでR7は、水素、ヒドロキシ、シアノ、ハロ、適宜置換された低級アルキル及び適宜置換された低級アルコキシから選択される;
Lは、共有結合、適宜置換されたC1-C4アルキレン、-O-、-O-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)-、-(C=O)-、-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(C=O)-、(SO)-、-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(SO)-、(SO2)-、-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(SO2)-;-(C=NR9)-、及び-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(C=NR9)-から選択される。ここでR9は、水素、適宜置換されたアルキル、適宜置換されたアリール及び適宜置換されたヘテロアリールから選択される;
Gは、水素、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ニトロ、適宜置換されたアルキル、-NR16R17、適宜置換されたヘテロシクロアルキル、適宜置換されたシクロアルキル、適宜置換されたアリール、及び適宜置換されたヘテロアリールから選択される。ここでR16とR17は、独立に、水素、適宜置換されたアシル、適宜置換されたアルキル、適宜置換されたアリール、及び適宜置換されたヘテロアリールから選択される。或はLが-(C=NR9)-及び-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(C=NR9)であるとき、-R9及びR16は、それらが結合している窒素とともに、適宜置換された5-7員環の窒素含有ヘテロシクロアルキルを形成する。該ヘテロシクロアルキルは、さらに適宜N、O、Sから選択される1個又は2個のヘテロ原子を含み、R17は、水素、適宜置換されたアシル、適宜置換されたアルキル、適宜置換されたアリール及び適宜置換されたヘテロアリールから選択される;
T、U、V及びWのうちの多くても一つがNである限りT、V、及びWは、C及びNから選択され、Uは-CH及びNから選択される;
Aが共有結合であるときにR2、R3、及びR4のうちの少なくとも一つが、水素ではなく、Gが-NR16R17であって、Lが-(C=NR9)-及び-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(C=NR9)-から選択されず、T、V、又はWに結合しているのが各々Nであるとき、R2、R3、又はR4はなしであることを条件として、R2、R3、及びR4は、独立に、水素、適宜置換された低級アルキル、適宜置換された低級アルコキシ、ハロ及びヒドロキシから選択される;
Qは

から選択される。
ここで、
R10とR11は、独立に、水素、C1-C6アルキル、及びC1-C6ハロアルキルから選択される;及び
R12、R13、R14及びR15は、独立に下記のものから選択される。
水素、
C1-C6アルキル、
C1-C6ハロアルキル、
フェニル、
モノ-、ジ-、トリ-置換されたフェニルから選択される置換されたフェニル、
ここで置換基は、独立に、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、ハロ、
C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、(C1-C6アルキルオキシ)C1-C6アルコキシ、
C1-C6パーフルオロアルキル、C1-C6パーフルオロアルコキシ、
モノ-(C1-C6アルキル)アミノ、ジ(C1-C6アルキル)アミノ、及びアミノ(C1-C6アルキル)
から選択される。
ヘテロアリール、及び
モノ-、ジ-、トリ-置換されたヘテロアリールから選択される置換されたヘテロアリール、
ここで置換基は、独立に、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、ハロ、
C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、(C1-C6アルキルオキシ)C1-C6アルコキシ、
C1-C6パーフルオロアルキル、C1-C6パーフルオロアルコキシ、
モノ-(C1-C6アルキル)アミノ、ジ(C1-C6アルキル)アミノ、及びアミノ(C1-C6アルキル)
から選択される;
Aは共有結合と-(CH=CH)-から選択され;
R5は、適宜置換されたシクロアルキル、適宜置換されたヘテロシクロアルキル、適宜置換されたアリール及び適宜置換されたヘテロアリールから選択され;及び、
R6は、水素、適宜置換されたアルキル、シクロアルキル及びヘテロシクロアルキルから選択される。
【0012】
また、ここで述べられる少なくとも一つの化学物質からなる薬学的組成物が、基材、補助薬、及び賦形剤から選択される少なくとも一つの薬学的に許容される増量剤とともに、提供される。
【0013】
また、ここで述べられる少なくとも一つの化学物質からなる薬学的組成物からなるパッケージされた薬学的組成物が、基材、補助薬、及び賦形剤から選択される少なくとも一つの薬学的に許容される増量剤とともに、提供される;そしてBtkの活性阻害に感応する病気にかかっている患者を治療するための、組成物使用の説明書も提供される。
【0014】
また、ここで述べられている少なくとも一つの化学物質の効果的な量を患者に投与することからなる、Btkの活性阻害に感応する病気にかかっている患者を治療する方法が提供される。
【0015】
また、ここで述べられている少なくとも一つの化学物質の効果的な量を患者に投与することからなる、癌、自己免疫疾患、炎症性疾患、急性炎症性反応及びアレルギー性疾患から選択される疾患にかかっている患者を治療するための方法が提供される。
【0016】
また、化学療法剤で化学療法を受けている患者に、化学療法剤に対する癌細胞の感受性を大きくするのに十分な、ここで述べられている少なくとも一つの化学物質の量を投与することからなる、化学療法に対する癌細胞の感受性を大きくするための方法が提供される。
【0017】
また、Btkの活性阻害に反応する疾患のために治療を受けている患者の投薬ミスを減らし、療法上のコンプライアンスを高める方法、ここで述べられているパッケージされた薬学的調合剤を提供することからなる方法が提供され、ここで、説明書には、パッケージされた薬学的組成物に関わる禁忌や副作用の情報が付加的に含まれる。
【0018】
また、in vitroにおけるATP加水分解のレベルを検出可能な程度に減少させるために十分な量において、Btkを発現している細胞を、ここで述べられている少なくとも一つの化学物質と接触させることからなる、ATP加水分解を抑制する方法が提供される。
【0019】
サンプルにBtkが存在することを判定する方法が提供される。Btkの活性を検出できる条件下、ここで述べられている少なくとも一つの化学物質と該サンプルを接触させ、サンプル中のBtk活性レベルを検出し、そこからサンプル中にBtkが存在するかしないかを判定する方法である。
【0020】
B細胞の活性を阻害する方法が提供される。in vitroにおけるB細胞の活性を検出できる程度の量まで減らし、Btkを発現している細胞を、ここで述べられている少なくとも一つの化学物質と接触させることからなる方法である。
【0021】
Btk活性の阻害に感応する病気にかかっている患者の治療薬剤を製造するため、ここで述べられている少なくとも一つの化学物質の用途が提供される。
Btk活性の阻害に感応する病気にかかっている患者の治療薬剤の製造方法が提供される。この治療薬剤は、ここで述べられている少なくとも一つの化学物質を含む。
【発明の効果】
【0022】
本発明は、アレルギー性疾患、及び/又は、自己免疫及び/又は炎症性疾患等の疾患に有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
ここで用いられているように、一つの化学式において、変化が1度以上起こったとき、その各定義は、他の変化の定義とは独立である。特許における、「一つの」「該」の普通の意味によれば、例えば、「一つの」キナーゼ又は「その」キナーゼというときは、一つのキナーゼ又は一つ以上のキナーゼを意味する。
【0024】
式1は、式1からなる以下の代替式すべてを含む。例えば、式1は、式1から4の化合物を含む。
【0025】
二つの文字又は二つの記号の間にはないダッシュ(「-」)は、置換物の結合点を示す。例えば、-CONH2は、炭素原子が結合している。
【0026】
「適宜の」又は「適宜」は、次に述べられる事象又は事柄が、起っても起こらなくても良いことを意味し、さらに事象又は事柄が起こる場合、起こらない場合が含まれる。
例えば、「適宜置換されたアルキル」は以下に定義されるように「アルキル」と「置換アルキル」の両方を含む。一つ或はそれ以上の置換物を含有するどの基に関しても、このような基は、或は立体構造的に非実用的で、合成不可能及び/又は本来不安定な如何なる置換又は置換パターンを、導入することを意味しないということが、当業者によって理解される。
【0027】
「アルキル」は、表示された数の炭素原子を持つ直鎖及び分岐鎖を表す。例えば1から8の炭素原子、1から6の炭素原子のように、通常1から20の炭素原子である。例えばC1-C6アルキルは、炭素原子1から6の直鎖分岐鎖両アルキルを示す。アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、2-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、2-ヘキシル、3-ヘキシル、3-メチルペンチルなどがある。アルキレンは、アルキルのもう一つのサブセットであり、アルキルと同様の残基を示すが、結合点を二つ持っている。アルキレン基は、通常、2から8の炭素原子、2から6の炭素原子のように、2から20の炭素原子を持つ。例えば、C0アルキレンは、共有結合を表し、C1アルキレンは、メチレン基である。特定の炭素数を持つアルキル残基の例を挙げると、その炭素数を持つ全ての幾何異性体が意図的に包含される;このように、例えば「ブチル」は、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル及びt-ブチルを意味する;「プロピル」は、n-プロピルとイソプロピルを含む。「低級アルキル」は、1から4の炭素を持つアルキル基のことをいう。
【0028】
「アルケニル」は、親アルケンの単一炭素原子から一つの水素原子を除去することによって引き出される、少なくとも一つの炭素-炭素二重結合を持つ不飽和の分岐鎖又は直鎖アルキル基のことをいう。その基は二重結合に関し、シス形又はトランス形のどちらであってもよい。典型的なアルケニル基は、エチレン;プロプ-1-エン-1-イル、プロプ-1-エン-2-イル、プロプ-2-エン-1-イル(アリル)、プロプ-2-エン-2-イル、シクロプロプ-1-エン-1-イルのようなプロペニル類;シクロプロプ-2-エン-1-イル;ブト-1-エン-1-イル、ブト-1-エン-2-イル、2-メチル-プロプ-1-エン-1-イル、ブト-2-エン-1-イル、ブト-2-エン-1-イル、ブト-2-エン-2-イル、ブタ-1,3-ジエン-1-イル、ブタ-1,3-ジエン-2-イル、シクロブト-1-エン-1-イル、シクロブト-1-エン-3-イル、シクロブタ-1,3-ジエン-1-イルのようなブテニル類;その他などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。ある態様においては、アルケニル基は、2から20の炭素原子を持ち、その他の態様においては、2から6の炭素原子を持つ。
【0029】
「アルキニル」は、親アルキンの単一炭素原子から一つの水素原子を除去することによって誘導される、少なくとも一つの炭素-炭素三重結合を持つ不飽和の分岐鎖又は直鎖アルキル基のことをいう。典型的なアルキニル基の例としては、エチニル;プロプ-1-イン-1-イル、プロプ-2-イン-1-イルのようなプロピニル類;ブト-1-イン-1-イル、ブト-1-イン-3-イルブト-3-イン-1-イルのようなブチニル類などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。ある態様においては、アルキニル基は、2から20の炭素原子を持ち、他の態様においては、3から6の炭素原子を持つ。
【0030】
「シクロアルキル」は、非芳香族炭素環式リングを意味する。通常、3から7のリングの炭素原子を持つ。このリングは飽和していてもよいし、或は1以上の炭素-炭素の二重結合を持っていてもよい。シクロアルキル基の例としては、ノルボルナンのような、架橋されたケージド飽和環基と同様、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル及びシクロヘキセニルがある。
【0031】
例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペントキシ、2-ペンチルオキシ、イソペントキシ、ネオペントキシ、ヘキソキシ、2-ヘキソキシ、3-ヘキソキシ、3-メチルペントキシなどのような、酸素橋を介して結合した示された数の炭素原子を持つアルキル基は、「アルコキシ」を意味する。アルコキシ基は、通常、酸素橋を介して結合する1から6の炭素原子を持つ。「低級アルコキシ」は、1から4の炭素原子を持つアルコキシ基のことをいう。
【0032】
「モノ-及びジ-アルキルカルボキシアミド」は、式-(C=0)NRaRbの基を含む。ここで、RaとRbは、RaとRbが共に水素であることはないとの前提で、示された数の炭素原子を持つアルキル基及び水素から独立に選択される。
【0033】
「アルキルチオ」は、硫黄橋を介して結合する、示された数の炭素原子を持つアルキル基を意味する。
【0034】
「アシル」は、(アルキル)-C(O)-;(シクロアルキル)-C(O)-;(アリール)-C(O)-;(ヘテロアリール)-C(O)-;及び(ヘテロシクロアルキル)-C(O)-の基のことをいう。ここで基は、カルボニルの官能性を介して親構造に結合し、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール及びヘテロシクロアルキルは、ここで述べられている通りである。アシル基は、示された数の炭素原子を持ち、番号が付けられた炭素原子に含まれているケト基の炭素を持つ。例えば、C2アシル基は、式CH3(C=O)-をもつアセチル基である。
【0035】
「アルコキシカルボニル」は、カルボニル炭素を介して結合する、式(アルコキシ)(C=O)-のエステル基を意味する。ここでアルコキシ基は、示された数の炭素原子を持つ。このようにC1-C6アルコキシカルボニル基は、酸素を介してカルボニルリンカーに結合する1から6の炭素原子を有するアルコキシ基である。
【0036】
「アミノ」は、-NH2基を意味する。
【0037】
「モノ-及びジ-(アルキル)アミノ」は、第2及び第3アルキルアミノ基を包含する。ここでアルキル基は、上記で定義される通りであり、示された数の炭素原子を持つ。アルキルアミノ基の結合点は、窒素上にある。モノ-及びジ-アルキルアミノ基の例としては、エチルアミノ、ジメチルアミノ及びメチル-プロピル-アミノがある。
【0038】
「モノ-及びジ-(アルキル)アミノアルキル」は、上記で定義され、アルキル基に結合する、モノ-及びジ-(アルキル)アミノを包含する。
【0039】
「アミノ(アルキル)」は、示された数の炭素を持つアルキル基に結合するアミノ基を意味する。同様に「ヒドロキシアルキル」は、アルキル基に結合するヒドロキシ基である。
【0040】
「アミノカルボニル」という語は、-CONRbRcの基のことをいう。ここで、
Rbは、H、適宜置換されたC1-C6アルキル、適宜置換されたアリール及び適宜置換されたヘテロアリールから選択される。そして、
Rcは、独立に、水素及び適宜置換されたC1-C4アルキルから選択される;或は、
Rb及びRcは、それらが結合している窒素とともに、適宜置換された5-7員環の窒素含有ヘテロシクロアルキルを形成する。
ヘテロシクロアルキルは、ヘテロシクロアルキル環中に、O、N及びSから選択される付加的な1個又は2個のヘテロ原子を適宜含む;
ここで、各置換基は、独立に、C1-C4アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C1-C4アルキル-、ヘテロアリール-C1-C4アルキル-、C1-C4ハロアルキル-、-OC1-C4アルキル、-OC1-C4アルキルフェニル、-C1-C4アルキル-OH、-OC1-C4ハロアルキル、ハロ、-OH、-NH2、-C1-C4アルキル-NH2、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-NH(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキルフェニル)、-NH(C1-C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル或はヘテロアリールの置換基として)、-CO2H、-C(O)OC1-C4アルキル、-CON(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-CONH(C1-C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O)(C1-C4アルキル)、-NHC(O)(フェニル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(フェニル)、-C(O)C1-C4アルキル、-C(O)C1-C4フェニル、-C(O)C1-C4ハロアルキル、-OC(O)C1-C4アルキル、-SO2(C1-C4アルキル)、-SO2(フェニル)、SO2(C1-C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1-C4アルキル)、-SO2NH(フェニル)、-NHSO2(C1-C4アルキル)、-NHSO2(フェニル)及び-NHSO2(C1-C4ハロアルキル)から選択される、1以上の置換基で独立に置換される。
【0041】
「アリール」は、
5-及び6-員環である炭素環式芳香環、例えば、ベンゼン;二環式リング系ここで少なくとも一つのリングが炭素環式及び芳香族;
例えばナフタリン、インダン及びテトラリンである;及び、
三環式リング系、ここで少なくとも一つのリングが炭素環式及び芳香族、
例えば、フルオレンであることを示す。
例えば、アリールは、5-から7-員環であるシクロアルキル環、又はN、O、Sから選択される1或はそれ以上のヘテロ原子を含む5-から7-員環であるヘテロシクロアルキル環に融合する、5-及び6-員環である炭素環式芳香環を含む。リングの一方のみが炭素環式芳香環である、このように融合した二環式リング系に対する結合点は、炭素環式芳香環又はもう片方のリングであってもよい。
置換されたベンゼン誘導体から形成され、リング原子のところで、自由な原子価をもつ2個のラジカルは、置換されたフェニレンラジカルと名付けられる。自由原子価を有する炭素原子から一つの水素原子を除去することによって、名前の最後が「-イル」で表示される一価の多環式炭化水素から得られる、二価のラジカルは、対応する一価のラジカルの名前に「イデン」を加えて名付けられる。例えば二つの結合点をもつナフチル基は、ナフチリデンと称される。しかしながら、アリールは、いずれにしても、以下のように別に定義されるヘテロアリールを含まないし、ヘテロアリールと重複することもない。それ故、もし、1以上の炭素環式芳香環がヘテロシクロアルキル芳香環と融合するなら、結果として生じるリング系は、ここで定義されるようにヘテロアリールであって、アリールではない。
【0042】
「アリールオキシ」という語は、-O-アリール基のことをいう。
【0043】
「ハロ」という語は、フッ化、塩化、臭化、及びヨウ化を表し、「ハロゲン」という語は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を表す。
【0044】
「ハロアルキル」は、特定の数の炭素原子を持つ1以上の許容しうる最大数までのハロゲン原子で置換された、上記で定義されたようなアルキル基を表す。ハロアルキルの例としては、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、2-フルオロエチル及びペンタフルオロエチルが挙げられるが、これに限られるわけではない。
【0045】
「ヘテロアリール」は:
、1以上の、例えば1から4まで、又は、ある態様においては、1から3までのN、O及びSから選択されるヘテロ原子を含み、残りのリング原子として炭素原子を含む、5-から7-員環である芳香族単環を含み;及び、
1以上、例えば1から4、ある態様においては1から3までのN、O及びSから選択されるヘテロ原子を含み、残りのリング原子が炭素原子を含む、2環式ヘテロシクロアルキル環を含む。但し、少なくとも一つのヘテロ原子が芳香環中に存在する。
例えばヘテロアリールは、5から7-員環であるヘテロシクロアルキル、5から7-員環であるシクロアルキル或はヘテロシクロアルキル環に融合する芳香環を含む。リングの一つのみが1以上のヘテロ原子を含む、融合した二環式ヘテロアリールリング系に対する結合点は、どちらのリングのところにあってもよい。ヘテロアリール基におけるS及びO原子の総数が1を超えるとき、それらのヘテロ原子はお互いに隣り合わない。ある態様においては、ヘテロアリール基におけるSとO原子の総数は2以上ではない。ある態様においては、芳香族ヘテロ環におけるSとOの総数は1以上ではない。ヘテロアリール基の例としては、(最優先で1と指定した結合位置から番号を振られた)2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2,3-ピラジニル、3,4-ピラジニル、2,4-ピリミジニル、3,5-ピリミジニル、2,3-ピラゾリニル、2,4-イミダゾリニル、イソクサゾリニル、オクサゾリニル、チアゾリニル、チアジアゾリニル、テトラゾリル、チエニル、ベンゾチオフェニル、フラニル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリニル、インドリニル、ピリディジニル、トリアゾリル、キノリニル、ピラゾリル及び5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。自由原子価を持つ原子から1水素原子を除去することによって「イル」という名で終わる一価のヘテロアリール基から誘導される、二価の基は、対応する一価の基の名前に「デン」を加えることによって称される。例えば二つの結合点を持つピリジル基は、ピリジリデンである。ヘテロアリールは、ここで定義されるように、アリール、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキルを含まないし、重複もしない。
【0046】
置換されたヘテロアリールはまた、ピリジニルN-オキサイドのような1以上のオキサイド(-O-)置換基で置換されたリング系を含む。
【0047】
「ヘテロアラルキル」の語において、ヘテロアリールとアルキルは、ここで定義される通りで、結合点はアルキル基上にある。この語は、ピリジルメチル、チオフェニルメチル及び(ピロリル)1-エチルを含むが、これに限られるわけではない。
【0048】
「ヘテロシクロアルキル」は、単一の非芳香環で、通常、3から7のリング原子をもち、少なくとも前述のヘテロ原子の一つからなる化合物と同様に、独立に、N、O及びSから選択される1から3のヘテロ原子に加えて、少なくとも二つの炭素原子を含有することを意味する。リングは飽和されていても、1以上の炭素-炭素の二重結合を持っていてもよい。適当なヘテロシクロアルキル基は、例えば、(最優先で1と指定した結合位置から番号を振られた)2-ピロリニル、2,4-イミダゾリジニル、2,3-ピラゾリジニル、2-ピペリジル、3-ピペリジル、4-ピペリジル及び2,5-ピペジニルが挙げられる。モルホリニル基もまた、2-モルホリニル及び3-モルホリニル(酸素が最優先で1と番号付けられた)を含むことが意図される。置換されたヘテロシクロアルキルはまた、ピペリジニルN-オキサイド、モルホリニル-N-オキサイド、1-オキソ-1-チオモルホリニル及び1,1-ジオキソ-1-チオモルホリニルのような1以上のオキソ(=0)又はオキサイド(-0-)置換基で置換されたリング系を含む。
【0049】
「ヘテロシクロアルキル」はまた、二環式リング系を含み、ここで通常3から7のリング原子をもつ一つの非芳香環、前述のヘテロ原子のうちの少なくとも一つからなる化合物と同様、酸素、硫黄、窒素から独立に選択される1から3のヘテロ原子に加えて、少なくとも二つの炭素原子を含有する;そして、通常3から7のリング原子を持つ他のリングは、適宜、酸素、硫黄、窒素から独立に選択された1から3のヘテロ原子を含有する非芳香族である。
【0050】
ここで用いられるように「変調」は、化合物が存在しない場合のキナーゼ活性に対して、式1の化合物の存在に直接又は間接に反応するというような、キナーゼ活性の変化である。変化は、活性の増加であってもよいし、活性の減少であってもよく、キナーゼと化合物との直接相互作用、又は、キナーゼ活性に次々に影響を与える一つ以上の要因と化合物との相互作用に起因するものであってもよい。例えば、化合物の存在は、キナーゼと直接結合することによって、キナーゼの活性を増減する他の要因を(直接間接に)引き起こすよって、又は、細胞内若しくは生物内に存在するキナーゼ量を増減することによって、キナーゼの活性を増加させても減少させてもよい。
【0051】
「スルファニル」という語は、-S-(適宜置換された(C1-C6)アルキル)、-S-(適宜置換されたアリール)、-S-(適宜置換されたヘテロアリール)及び-S-(適宜置換されたヘテロシクロアルキル)の基を含む。このため、スルファニルはC1-C6アルキルスルファニルの基を含む。
【0052】
「スルフィニル」という語は、-S(O)-(適宜置換された(C1-C6)アルキル)、-S(O)-(適宜置換されたアリール)、-S(O)-(適宜置換されたヘテロアリール)、-S(O)-(適宜置換されたヘテロシクロアルキル)及び-S(O)-(適宜置換されたアミノ)の基を含む。
【0053】
「スルフォニル」という語は、-S(O2)-(適宜置換された(C1-C6)アルキル)、-S(O2)-適宜置換されたアリール)、-S(O2)-適宜置換されたヘテロアリール)、-S(O2)-(適宜置換されたヘテロシクロアルキル)、-S(O2)-(適宜置換されたアルコキシ)、-S(O2)-(適宜置換されたアリールオキシ)、-S(O2)-(適宜置換されたヘテロアリールオキシ)、-S(O2)-(適宜置換されたヘテロシクリルオキシ)及び-S(O2)-(適宜置換されたアミノ)の基を含む。
【0054】
「置換された」という語はここで使われているように、指定された原子の通常の原子価が超過しないように、指定された炭素又は基の1以上のいずれかの水素が、指定された基から選択されたものと置き換えられることを意味する。置換基がオキソであるとき、同じ原子から二つの水素が置き換えられる。置換基及び/又は変数の組み合わせは、このような化合物が安定した化合物又は有用な合成中間物になる場合にのみ許される。安定した化合物又は安定した構造は、反応混合物から単離、及び、少なくとも実用性を持つ薬剤としてその後の製剤化するのに十分強固な化合物を意味する。特別の定めがない限り、置換基は、コア構造で名付けられる。例えば、可能な置換基として、(シクロアルキル)アルキルが挙げられるとき、この置換基のコア構造への結合点はアルキル部分にある。
【0055】
「置換された」アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールの語は、はっきり定義されていないなら、各々アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールのことをいい、ここで1以上の(5までのような、例えば3までの)水素原子は、以下のものから独立に選択される置換基によって置き換えられる。
-Ra、-ORb、-O(C1-C2アルキル)O-(例えばメチレンジオキシ-)、-SRb、グアニジン、1以上のグアニジン水素が、低級アルキル基、-NRbRc、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ(シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールのための置換基として)、-CORb、-CO2Rb、-CONRbRc、-OCORb、-OCO2Ra、-OCONRbRc、-NRcCORb、-NRcCO2Ra、-NRcCONRbRc、-CO2Rb、-CONRbRc、-NRcCORb、-SORa、-SO2Ra、-SO2NRbRc及び-NRcSO2Raに置き換えられたグアニジン、
ここでRaは、適宜置換されたC1-C6アルキル、適宜置換されたアルケニル、適宜置換されたアルキニル、適宜置換されたアリール及び適宜置換されたヘテロアリールから選択され;
Rbは、H、適宜置換されたC1-C6アルキル、適宜置換されたアリール及び適宜置換されたヘテロアリールから選択され、;
Rcは、独立に、水素及び適宜置換されたC1-C4アルキルから選択され;
Rb及びRc、並びに、それらに結合する窒素は、適宜置換されたヘテロシクロアルキル基を形成する;及び、
ここで、各適宜置換された基は、非置換、又は、独立に、C1-C4アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C1-C4アルキル-、ヘテロアリール-C1-C4アルキル-、C1-C4ハロアルキル-、-OC1-C4アルキル、-OC1-C4アルキルフェニル、-C1-C4アルキル-OH、-OC1-C4ハロアルキル、ハロ、-OH、-NH2、-C1-C4アルキル-NH2、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-NH(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキルフェニル)、-NH(C1-C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル或はヘテロアリールの置換基として)、-CO2H、-C(O)OC1-C4アルキル、-CON(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-CONH(C1-C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O)(C1-C4アルキル)、-NHC(O)(フェニル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(フェニル)、-C(O)C1-C4アルキル、-C(O)C1-C4フェニル、-C(O)C1-C4ハロアルキル、-OC(O)C1-C4アルキル、-SO2(C1-C4アルキル)、-SO2(フェニル)、-SO2(C1-C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1-C4アルキル)、-SO2NH(フェニル)、-NHSO2(C1-C4アルキル)、-NHSO2(フェニル)及び-NHSO2(C1-C4ハロアルキル)から選択された1、2又は3個の置換基のような1以上の置換基と、独立に置換される。
【0056】
「置換されたアシル」の語は、(置換されたアルキル)-C(O)-;(置換されたシクロアルキル)-C(O)-;、(置換されたアリール)-C(O)-;(置換されたヘテロアリール)-C(O)-;及び、(置換されたヘテロシクロアルキル)-C(O)-;のことをいう。ここで基は、カルボニルの官能性を介して親構造に結合し、置換されたアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール及びヘテロシクロアルキルは、各々、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール及びヘテロシクロアルキルに属する。ここで、1以上(5までのような、例えば3までの)の水素原子は、独立に選択される置換基によって置き換えられる。
-Ra、-ORb、-O(C1-C2アルキル)O-(例えばメチレンジオキシ-)、-SRb、グアニジン、1以上のグアニジン水素が、低級アルキル基、-NRbRc、ハロ、シアノ、ニトロ、-CORb、-CO2Rb、-CONRbRc、-OCORb、-OCO2Ra、-OCONRbRc、-NRcCORb、-NRcCO2Ra、-NRcCONRbRc、-CO2Rb、-CONRbRc、-NRcCORb、-SORa、-SO2Ra、-SO2NRbRc及び-NRcSO2Raに置き換えられたグアニジン、
ここでRaは、適宜置換されたC1-C6アルキル、適宜置換されたアルケニル、適宜置換されたアルキニル、適宜置換されたアリール及び適宜置換されたヘテロアリールから選択され;
Rbは、H、適宜置換されたC1-C6アルキル、適宜置換されたアリール及び適宜置換されたヘテロアリールから選択され;及び、
Rcは、独立に、水素及び適宜置換されたC1-C4アルキルから選択され;
Rb及びRc、並びにそれらに結合している窒素は、適宜置換されたヘテロシクロアルキル基を形成する;そして、
ここで、各々適宜置換された基は、非置換、又は、独立に、C1-C4アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C1-C4アルキル-、ヘテロアリール-C1-C4アルキル-、C1-C4ハロアルキル-、-OC1-C4アルキル、-OC1-C4アルキルフェニル、-C1-C4アルキル-OH、-OC1-C4ハロアルキル、ハロ、-OH、-NH2、-C1-C4アルキル-NH2、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-NH(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキルフェニル)、-NH(C1-C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル或はヘテロアリルの置換基として)、-CO2H、-C(O)OC1-C4アルキル、-CON(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-CONH(C1-C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O)(C1-C4アルキル)、-NHC(O)(フェニル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(フェニル)、-C(O)C1-C4アルキル、-C(O)C1-C4フェニル、-C(O)C1-C4ハロアルキル、-OC(O)C1-C4アルキル、-SO2(C1-C4アルキル)、-SO2(フェニル)、-SO2(C1-C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1-C4アルキル)、-SO2NH(フェニル)、-NHSO2(C1-C4アルキル)、-NHSO2(フェニル)及び-NHSO2(C1-C4ハロアルキル)から選択された1、2、又は3の置換基のような1以上の置換基で、独立に置換される。
【0057】
「置換されたアルコキシ」の語はアルコキシのことをいい、ここで、アルキル成分が置換され(例えば、-O-(置換されたアルキル))、ここで「置換されたアルキル」はアルキルのことをいい、ここで1以上の(5までのような、例えば3までの)水素原子は、以下のものから独立に選択される置換基によって置き換えられる。
-Ra、-ORb、-O(C1-C2アルキル)O-(例えばメチレンジオキシ-)、-SRb、グアニジン、1以上のグアニジン水素が、低級アルキル基、-NRbRc、ハロ、シアノ、ニトロ、-CORb、-CO2Rb、-CONRbRc、-OCORb、-OCO2Ra、-OCONRbRc、-NRcCORb、-NRcCO2Ra、-NRcCONRbRc、-CO2Rb、-CONRbRc、-NRcCORb、-SORa、-SO2Ra、-SO2NRbRc及び-NRcSO2Raに置き換えられたグアニジン、
ここでRaは、適宜置換されたC1-C6アルキル、適宜置換されたアルケニル、適宜置換されたアルキニル、適宜置換されたアリール及び適宜置換されたヘテロアリールから選択され;
Rbは、H、適宜置換されたC1-C6アルキル、適宜置換されたアリール及び適宜置換されたヘテロアリールから選択され;及び、
Rcは、独立に、水素及び適宜置換されたC1-C4アルキルから選択され;
Rb及びRc、並びに、それらに結合する窒素は、適宜置換されたヘテロシクロアルキル基を形成する;そして、
ここで各々適宜置換された基は、非置換、又は、独立して、C1-C4アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C1-C4アルキル-、ヘテロアリール-C1-C4アルキル-、C1-C4ハロアルキル-、-OC1-C4アルキル、-OC1-C4アルキルフェニル、-C1-C4アルキル-OH、-OC1-C4ハロアルキル、ハロ、-OH、-NH2、-C1-C4アルキル-NH2、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-NH(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキルフェニル)、-NH(C1-C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル或はヘテロアリールの置換基として)、-CO2H、-C(O)OC1-C4アルキル、-CON(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-CONH(C1-C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O)(C1-C4アルキル)、-NHC(O)(フェニル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(フェニル)、-C(O)C1-C4アルキル、-C(O)C1-C4フェニル、-C(O)C1-C4ハロアルキル、-OC(O)C1-C4アルキル、-SO2(C1-C4アルキル)、-SO2(フェニル)、-SO2(C1-C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1-C4アルキル)、-SO2NH(フェニル)、-NHSO2(C1-C4アルキル)、-NHSO2(フェニル)及び-NHSO2(C1-C4ハロアルキル)から選択された1、2又は3個の置換基のような1以上の置換基と、独立に置換される。ある態様においては、置換されたアルコキシ基は、「ポリアルコキシ」又は-O-(適宜置換されたアルキレン)-(適宜置換されたアルコキシ)で、-OCH2CH2OCH3のような基、ポリエチレングリコールのようなグリコールエーテルの残基及び-O(CH2CH2O)XCH3を含む。ここでxは、2-10、2-5などの2-20の整数である。もう一つの置換されたアルコキシ基は、ハイドロキシアルコキシ又は-OCH2(CH2)yOHである。ここでyは、1-4のような、1-10の整数である。
【0058】
「置換されたアルコキシカルボニル」の語は、(置換されたアルキル)-O-C(O)-基のことをいう。ここで、基はカルボニルの官能性を介して親構造に結合し、置換基はアルキルのことをいい、ここで、1以上の(5までのような、例えば3までの)水素原子は、以下のものから独立に選択される置換基によって置き換えられる。
-Ra、-ORb、-O(C1-C2アルキル)O-(例えばメチレンジオキシ-)、-SRb、グアニジン、1以上のグアニジン水素が、低級アルキル基、-NRbRc、ハロ、シアノ、ニトロ、-CORb、-CO2Rb、-CONRbRc、-OCORb、-OCOR2Ra、-OCONRbRc、-NRcCORb、-NRcCO2Ra、-NRcCONRbRc、-CO2Rb、-CONRbRc、-NRcCORb、-SORa、-SO2Ra、-SO2NRbRc及び-NRcSO2Raに置き換えられたグアニジン、
ここでRaは、適宜置換されたC1-C6アルキル、適宜置換されたアルケニル、適宜置換されたアルキニル、適宜置換されたアリール及び適宜置換されたヘテロアリールから選択され;
RbはH、適宜置換されたC1-C6アルキル、適宜置換されたアリール及び適宜置換されたヘテロアリールから選択され;
Rcは、独立に、水素及び適宜置換されたC1-C4アルキルから選択され;
Rb及びRc、並びに、それらに結合する窒素は、適宜置換されたヘテロシクロアルキル基を形成する;及び、
ここで各々適宜置換された基は、非置換、又は、独立に、C1-C4アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C1-C4アルキル-、ヘテロアリール-C1-C4アルキル-、C1-C4ハロアルキル-、-OC1-C4アルキル、-OC1-C4アルキルフェニル、-C1-C4アルキル-OH、-OC1-C4ハロアルキル、ハロ、-OH、-NH2、-C1-C4アルキル-NH2、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-NH(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキルフェニル)、-NH(C1-C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル或はヘテロアリールの置換基として)、-CO2H、-C(O)OC1-C4アルキル、-CON(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-CONH(C1-C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O)(C1-C4アルキル)、-NHC(O)(フェニル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(フェニル)、-C(O)C1-C4アルキル、-C(O)C1-C4フェニル、-C(O)C1-C4ハロアルキル、-OC(O)C1-C4アルキル、-SO2(C1-C4アルキル)、-SO2(フェニル)、-SO2(C1-C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1-C4アルキル)、-SO2NH(フェニル)、-NHSO2(C1-C4アルキル)、-NHSO2(フェニル)及び-NHSO2(C1-C4ハロアルキル)から選択された1、2又は3個の置換基のような1以上の置換基と、独立に置換される。
【0059】
「置換されたアミノ」の語は、-NHRd又は-NRdReのことをいう。ここでRdは、以下のものから選択される;ヒドロキシ、適宜置換されたアルコキシ、適宜置換されたアルキル、適宜置換されたシクロアルキル、適宜置換されたアシル、適宜置換されたアリール、適宜置換されたヘテロアリール、適宜置換されたヘテロシクロアキル、アルコキシカルボニル、スルフィニル及びスルフォニル。さらにここで、Reは、以下のものから選択される;適宜置換されたアルキル、適宜置換されたシクロアルキル、適宜置換されたアシル、適宜置換されたアリール、適宜置換されたヘテロアリール、適宜置換されたヘテロシクロアルキル、アルコキシカルボニル、スルフィニル及びスルフォニル。さらにここで、置換されたアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールは、各々アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールのことをいい、ここで、1以上の(5までのような、例えば3まで)水素原子は、以下のものから独立に選択される置換基によって置き換えられる。
-Ra、-ORb、-O(C1-C2アルキル)O-(例えばメチレンジオキシ-)、-SRb、グアニジン、1以上のグアニジン水素が、低級アルキル基、-NRbRc、ハロ、シアノ、ニトロ、-CORb、-CO2Rb、-CONRbRc、-OCORb、-OCO2Ra、-OCONRbRc、-NRcCORb、-NRcCO2Ra、-NRcCONRbRc、-CO2Rb、-CONRbRc、-NRcCORb、-SORa、-SO2Ra、-SO2NRbRc及び-NRcSO2Raに置き換えられたグアニジン、
ここでRaは、適宜置換されたC1-C6アルキル、適宜置換されたアルケニル、適宜置換されたアルキニル、適宜置換されたアリル及び適宜置換されたヘテロアリルから選択され;
Rbは、H、適宜置換されたC1-C6アルキル、適宜置換されたアリール及び適宜置換されたヘテロアリールから選択され;
Rcは、独立に、水素及び適宜置換されたC1-C4アルキルから選択される;又は、
Rb及びRc、並びにそれらに結合する窒素は、適宜置換されたヘテロシクロアルキル基を形成する;及び、
ここで各々適宜置換された基は、非置換、又は、独立に、C1-C4アルキル、アリル、ヘテロアリル、アリル-C1-C4アルキル-、ヘテロアリル-C1-C4アルキル-、C1-C4ハロアルキル-、-OC1-C4アルキル、-OC1-C4アルキルフェニル、-C1-C4アルキル-OH、-OC1-C4ハロアルキル、ハロ、-OH、-NH2、-C1-C4アルキル-NH2、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-NH(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキルフェニル)、-NH(C1-C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル或はヘテロアリルの置換基として)、-CO2H、-C(O)OC1-C4アルキル、-CON(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-CONH(C1-C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O)(C1-C4アルキル)、-NHC(O)(フェニル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(フェニル)、-C(O)C1-C4アルキル、-C(O)C1-C4フェニル、-C(O)C1-C4ハロアルキル、-OC(O)C1-C4アルキル、-SO2(C1-C4アルキル)、-SO2(フェニル)、-SO2(C1-C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1-C4アルキル)、-SO2NH(フェニル)、-NHSO2(C1-C4アルキル)、-NHSO2(フェニル)及び-NHSO2(C1-C4ハロアルキル)から選択された1、2又は3個の置換基のような1以上の置換基と、独立に置換される。
ここで適宜置換されたアシル、アルコキシルカルボニル、スルフィニル及びスルフォニルは、ここで定義されたとおりである。
【0060】
「置換されたアミノ」の語もまた、前述されたとおり、NHRd及びNRdRdの基のN-オキサイドのことをいう。N-オキサイドは、例えば水素過酸化物又はm-クロロ過安息香酸を用いた対応しているアミノ基の処理によって調製されうる。当業者にとって、N-酸化を実行する反応条件は周知である。
【0061】
「カルバムイミドイル」は、-C(=NH)-NH2基のことをいう。
【0062】
「置換されたカルバムイミドイル」は、-C(=NRe)-NRfRgのことをいう。ここで、Re、Rf及びRgの少なくとも一つが水素でないことを条件に、Re、Rf及びRgは、水素、適宜置換されたアルキル、適宜置換されたシクロアルキル、適宜置換されたアリール、適宜置換されたヘテロアリール、及び適宜置換されたヘテロシクロアルキルである。ここで、適宜置換されたアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールは、各々、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールのことをいい、ここで、1以上の(5までのような、例えば、3まで)水素原子は、以下のものから独立に選択される置換基によって置き換えられる。
-Ra、-ORb、-O(C1-C2アルキル)O-(例えばメチレンジオキシ-)、-SRb、グアニジン、1以上のグアニジン水素が、低級アルキル基、-NRbRc、ハロ、シアノ、ニトロ、-CORb、-CO2Rb、-CONRbRc、-OCORb、-OCOR2Ra、-OCONRbRc、-NRcCORb、-NRcCO2Ra、-NRcCONRbRc、-CO2Rb、-CONRbRc、-NRcCORb、-SORa、-SO2Ra、-SO2NRbRc及び-NRcSO2R3に置き換えられたグアニジン、
ここでRaは、適宜置換されたC1-C6アルキル、適宜置換されたアルケニル、適宜置換されたアルキニル、適宜置換されたアリール及び適宜置換されたヘテロアリールから選択され;
RbはH、適宜置換されたC1-C6アルキル、適宜置換されたアリール及び適宜置換されたヘテロアリールから選択され;
Rcは、独立に、水素及び適宜置換されたC1-C4アルキルから選択され;又は、
Rb及びRc、並びに、それらに結合する窒素は、適宜置換されたヘテロシクロアルキル基を形成する;及び、
ここで各々適宜置換された基は、非置換、又は、独立に、C1-C4アルキル、アリル、ヘテロアリル、アリル-C1-C4アルキル-、ヘテロアリル-C1-C4アルキル-、C1-C4ハロアルキル-、-OC1-C4アルキル、-OC1-C4アルキルフェニル、-C1-C4アルキル-OH、-OC1-C4ハロアルキル、ハロ、-OH、-NH2、-C1-C4アルキル-NH2、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-NH(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキルフェニル)、-NH(C1-C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ(シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル或はヘテロアリルの置換基として)、-CO2H、-C(O)OC1-C4アルキル、-CON(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-CONH(C1-C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O)(C1-C4アルキル)、-NHC(O)(フェニル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(フェニル)、-C(O)C1-C4アルキル、-C(O)C1-C4フェニル、-C(O)C1-C4ハロアルキル、-OC(O)C1-C4アルキル、-SO2(C1-C4アルキル)、-SO2(フェニル)、-SO2(C1-C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1-C4アルキル)、-SO2NH(フェニル)、-NHSO2(C1-C4アルキル)、-NHSO2(フェニル)
及び-NHSO2(C1-C4ハロアルキル)から選択された1、2又は3個の置換基のような1以上の置換基と、独立に置換される。
【0063】
式1の化合物は、式1の光学異性体、ラセミ体及びそれらの他の混合物を含むが、それらに限定されるものではない。この状況では、例えば光学活性体のような単独のエナンチオマー又はジアステレオマーは、不斉合成又はラセミ体の分割によって得られる。ラセミ体の分割は、例えば、分割剤の存在下での結晶化、又は、キラル高速液体クロマトグラフィー(HPLC)カラムなどを用いたクロマトグラフィーのような、従来の方法によって達成されることができる。さらに、式1の化合物は、炭素-炭素の二重結合を持つ化合物の、Z-及びE-形(又はシス-及びトランス-形)を含む。式1の化合物が、様々な互変異性型で存在する場合には、本発明の化学物質はその化合物のすべての互変異性型を含む。
【0064】
本発明の化学物質は、式1及びそれからなる薬学的に許容されるすべての形の化合物を含むが、これらに限定されるものではない。ここで挙げられる、薬学的に許容される化合物の形は、薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形(多形体及びクラスレートを含む)類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類及びそれらの混合物を含む。ある態様においては、ここで述べられた化合物は、薬学的に許容される塩の形をとる。このため、「化学物質」及び「化学物質類」という語は、また、薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類及び混合物を示す。
【0065】
「薬学的に許容される塩類」は、ハイドロクロレート、りん酸塩、二りん酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、スルフィン酸塩、硝酸塩及び同様の塩のような無機酸の塩、同様にリンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、琥珀酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、2-ヒドロキシエチルスルホン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、及び酢酸塩、nが0-4であるHOOC-(CH2)n-COOHのようなアルカノエートなどの有機酸塩の塩を含むが、これらに限定されるものではない。同様に、薬学的に許容されるカチオンは、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、リチウム及びアンモニウムを含むが、これらに限定されるものではない。
【0066】
さらに、もし、式1の化合物が酸付加塩として得られるのであれば、遊離塩基は、その酸塩の溶液を塩基性化することによって得ることができる。逆に言えば、もし、生成物が遊離塩基であるなら、付加塩、特に薬学的に許容される付加塩は、塩基化合物から付加酸塩を調合する従来の手順に従って、適切な有機溶剤中に遊離塩基を溶解し、酸で溶液を処理することによって、生成されても良い。薬学的に許容される毒性の無い付加塩を調合するために用いられる様々な合成方法論は、当業者に周知である。
【0067】
上記に指摘されたように、プロドラッグ類もまた、例えば、式1の化合物のエステル又はアミド誘導体のような化学物質の概念に入る。「プロドラッグ類」という語は、例えば、プロドラッグの代謝プロセスのように、患者に投与されたとき、式1の化合物になる何れの化合物をも含む。プロドラッグ類の例としては、酢酸塩、ギ酸塩及び安息香酸塩、式1の化合物中の官能基の誘導体(たとえばアルコール又はアミン基のような)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0068】
「溶媒和物」という語は、溶剤と化合物の相互作用によって作られる化学物質のことをいう。適切な溶媒和物は、一水和物や半水和物を含む水和物のような薬学的に許容される溶媒和物である。
【0069】
「キレート」という語は、2(或はそれ以上の)点での、化合物の金属イオンほの配位によって形成される化学物質のことをいう。
【0070】
「非共有結合コンプレックス」という語は、化合物と他の分子との相互作用によって形成される化学物質のことをいう。ここで、共有結合は、該化合物と該分子との間では形成されない。例えば、錯化は、ファン・デル・ワールス相互作用、水素結合及び静電気相互作用(イオン結合といわれる)を介して生じる。
【0071】
「活性剤」という語は、生物活性を有する化学物質を示すのに使われる。ある態様においては、「活性剤」は、薬学的有用性を持つ化合物である。例えば、活性剤は、抗癌治療剤であってもよい。
【0072】
この発明の化学物質の「治療に効果的な量」という語は、ヒト或はヒト以外の患者に投与された場合に、症状の改善、病気の進行を遅らせる又は病気の予防等の治療効果を付与するために効果的な量を意味し、例えば、Btk阻害に感応する病気の症状を緩和するのに十分な量という意味であっても良い。ある態様においては、治療に効果的な量は、癌の症状、アレルギー性疾患の症状、自己免疫及び/又は炎症性疾患の症状、或は急性炎症性反応の症状を緩和するのに十分な量である。ある態様においては、治療に効果的な量は、生物において検出可能な癌細胞の数を減らす、癌性腫瘍の成長を検出可能な程度に遅らせる又は成長を止めるのに十分な量である。ある特定の状況では、治療に効果的な量は、癌性腫瘍を縮小させるのに十分な量である。ある状況では、癌に苦しめられている患者は、効果があったとされる症状を示さないかもしれない。ある態様においては、治療に効果的な化学物質の量とは、顕著な増大を防ぐのに十分な量、又は、癌細胞、若しくは、患者の血液、血清若しくは組織における癌マーカーの検出レベルを顕著に減少させる量を意味する。アレルギー性疾患及び/又は自己免疫及び/又は炎症性疾患及び/又は急性炎症性反応を治療するためのここで述べられた方法においては、治療に効果的な量は、患者に投与されたとき、病気の進行を検出可能な限り遅らせる、又は化学物質を投与することによって、アレルギー性疾患及び/又は自己免疫及び/又は炎症性疾患及び/又は急性炎症性反応の諸症状が患者に現れることを防ぐのに十分な量であってもよい。アレルギー性疾患及び/又は自己免疫及び/又は炎症性疾患及び/又は急性炎症性反応を治療するためのここで述べられたある方法においては、治療に効果的な量は、患者の血液又は血清中のマーカータンパク質又は細胞型に検出可能な減少が生じるのに十分な量であってもよい。例えば、ある態様においては、治療に効果的な量は、B-細胞の活性化を著しく低下させるのに十分な、ここで述べられた化学物質の量である。もう一つの例では、ある態様において、治療に効果的な量は、B-細胞の数を著しく減少させるのに十分な、ここで述べられた化学物質の量である。もう一つの例では、ある態様において、治療に効果的な量は、重症筋無力症患者の血中における抗-アセチルコリン受容体抗体のレベルを低下させるのに十分な、ここで述べられた化学物質の量である。
【0073】
「阻害」という語は、生物活性又は生物学的過程のベースライン活性を著しく減少させることを示す。「Btk活性の阻害」は、少なくとも一つの化学物質が存在しないときのBtkの活性と比較して、ここで述べられる少なくとも一つの化学物質の存在に対する直接又は間接反応として、Btk活性を著しく減少させることをいう。活性の減少は、化合物とBtkの直接相互作用によるものであっても、ここで述べられる化学物質と、Btk活性に次々に影響を与える1以上の他の要因との相互作用によるものであってもよい。例えば、化学物質の存在が、直接Btkに結合することによって、Btk活性を減少するもう一つの要因を(直接又は間接に)生じさせることによって、或は、細胞又は生物に存在するBtkの量を(直接又は間接に)減少させることによって、Btkの活性を減少させてもよい。
【0074】
Btk活性の阻害はまた、下記で述べられるATP加水分解分析のような、Btk活性のための標準的な生化学分析おける、Btk活性の観察可能な阻害をいう。ある態様においては、ここで述べられる化学物質は、10マイクロモルと等しいか、それより少ないIC50値を持つ。ある態様においては、化学物質は、1マイクロモル以下と等しいか、それより少ないIC50値を持つ。ある態様においては、化学物質は、0.1マイクロモルと等しいか、それより少ないIC50値を持つ。
【0075】
「B-細胞活性の阻害」は、少なくとも一つの化学物質が存在しないときのB-細胞の活性と比較して、ここで述べられる少なくとも一つの化学物質の存在に対する直接又は間接反応として、B-細胞活性が減少することをいう。活性の減少は、化合物とBtkの、又は、次々にB-細胞活性に影響を与える1以上の他の要因との直接相互作用によるものであってもよい。
【0076】
B-細胞活性の阻害はまた、下記で述べられる分析のような標準分析において、CD86の発現の観察可能な阻害をいう。ある態様においては、ここで述べられる化学物質は、10マイクロモルと等しいか、それより少ないIC50値を持つ。ある態様においては、化学物質は、1マイクロモル以下と等しいか、それより少ないIC50値を持つ。ある態様においては、化学物質は、500ナノモルと等しいか、それより少ないIC50値を持つ。
【0077】
「B細胞活性」は、活性化、再配分、再組織化、或は、1以上の様々なB細胞膜受容体のキャッピング、或は、IgM、IgG、及びIgDのような膜結合型免疫グロブリンも含む。大部分のB細胞はまた、抗原-抗体複合体又は凝集したIgGどちらかの形でIgGのFc部分に対する膜受容体を持つ。B細胞はまた、C3b、C3d、C4、及びClqのような補体の活性化された成分に対する膜受容体を携えている。これらの様々な膜受容体及び膜-結合型免疫グロブリンは、膜の可動性を持ち、シグナル伝達を起動することができるキャッピングや再配分を起こすことができる。
【0078】
B細胞活性はまた、抗体又は免疫グロブリンの合成又は生産を含む。免疫グロブリンはB細胞系によって合成され、共通した構造上の外観及び構造ユニットを有する。免疫グロブリンの5つのクラス、すなわちIgG、IgA、IgM、IgD及びIgEは、ポリペプチド鎖のアミノ酸配列及び長さを含む、H鎖の構造の違いに基づいて認識される。特定の抗原に対する抗体は、すべての又は幾つかのクラスの免疫グロブリンで検出されてもよく、単一のクラス又はサブクラスの免疫グロブリンで検出されてもよい。自己抗体又は自己免疫性抗体は、同様に、一つのクラス又はいくつかのクラスの免疫グロブリンに属してもよい。例えば、リウマチ因子は(IgGに対する抗体)、殆どの場合、IgM免疫グロブリンとして認識されるが、IgG又はIgAからなることもある。
【0079】
さらに、B細胞活性はまた、前駆体Bリンパ球からのB細胞のクローン性増殖(増殖)、及び、抗原-結合や他の細胞からのサイトカインシグナルと連動して起こる抗体産生形質細胞への分化に至る一連の事象を意図的に含む。
【0080】
「B細胞増殖の阻害」は、例を挙げるとリンパ腫B細胞のような癌性B細胞、及び/又は、正常で病的でないB細胞のようなB細胞の、異常な増殖の阻害のことをいう。「B細胞増殖の阻害」という語は、in vitro及びin vivoのどちらにおいても、B細胞の数が著しく減少することをいう。このように、in vitroにおけるB細胞増殖の阻害は、化学物質と接触しない対応サンプルと比較すると、ここで述べられる少なくとも一つの化学物質と接触させたin vitroのサンプルにおける、B細胞の数が著しく減少することである。
【0081】
B細胞増殖の阻害はまた、ここで述べられる分析のように、B細胞増殖の標準チミジン取り込み分析において、B細胞増殖の観察可能な阻害をいう。ある態様においては、化学物質は、10マイクロモル以下のIC50値をもつ。ある態様においては、化学物質は、1マイクロモル以下のIC50値をもつ。ある態様においては、化学物質は、500ナノモル以下のIC50値を持つ。
【0082】
「アレルギー」又は「アレルギー性疾患」は、物質(アレルゲン)に対する獲得過敏性のことをいう。アレルギー状態としては、湿疹、アレルギー性鼻炎、又は鼻感冒、花粉症、気管支喘息、蕁麻疹(じんましん)及び食物アレルギー、並びに他のアトピー状態が含まれる。
【0083】
「喘息」は、呼吸器系の疾患のことをいい、炎症、気道の狭窄、及び、吸入された薬剤に対する気道の反応性が高まることを特徴とする。喘息は、例外もあるが、アトピー又はアレルギー症状と関連していることが多い。
【0084】
「有意性」とは、p<0.05であるスチューデントT検定のような、統計的有意性についての標準パラメトリック検定において統計的に有意である、検出可能な如何なる変化をも意味する。
【0085】
「Btk活性の阻害に感応する病気」は、Btkキナーゼの阻害によって、症状の改善、病気の進行を遅らせること、発病の予防又は遅らせること、或は、ある細胞型(単球、B細胞及び肥満細胞)の異常活性の阻害のような、治療効果が得られる病気である。
【0086】
「治療又は処置」は、患者へのいかなる病気治療をも意味し、次のものを含む。
a) 病気を予防する、つまり、病気の臨床症状が発現しないようにする
b) 病気の抑制
c) 臨床症状の発現を緩やかにする又は止める;及び/又は
d) 臨床症状を逆行させるような病気の軽減。
【0087】
「患者」は、今までも或はこれからも治療、観察又は実験の対象である哺乳類のような動物のことをいう。発明の方法は、ヒトの治療、獣医分野での適用両方で有用でありえる。ある態様においては、患者は哺乳類である;ある態様においては、患者はヒトである;及びある態様においては、患者は犬と猫から選択される。
【0088】
ある態様においては、本発明は、式1の化合物から選択される少なくとも一つの化学物質;

(式1)
及び薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類及びこれらの混合物を提供する。ここで、
R1は、適宜置換されたフェニレン、適宜置換されたピリジリデン、適宜の2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジニルから選択される。







ここで、*は-L-G基との結合点を示し、結合破線は、アミノ基との結合点を示す。さらにここでX1はNとCR7から選択され;X2はNとCR7から選択され;X3はNとCR7から選択される;ここでX1、X2、及びX3が1よりも多くNであることはなく、ここでR7は、水素、水酸基、シアノ、ハロ、適宜置換された低級アルキル及び適宜置換された低級アルコキシから選択される;
Lは、共有結合、適宜置換されたC1-C4アルキレン、-O-、-O-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)-、-(C=O)-、-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(C=O)-、(SO)-、-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(SO)-;(SO2)-、-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(SO2)-;-(C=NR9)-、及び-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(C=NR9)-から選択される。ここでR9は水素、適宜置換されたアルキル、適宜置換されたアリール及び適宜置換されたヘテロアリールから選択される;
Gは、水素、ハロ、水酸基、アルコキシ、ニトロ基、適宜置換されたアルキル、-NR16R17、適宜置換されたヘテロシクロアルキル、適宜置換されたシクロアルキル、適宜置換されたアリール、及び適宜置換されたヘテロアリールから選択される。ここで、R16とR17は、水素、適宜置換されたアシル、適宜置換されたアルキル、適宜置換されたアリール、及び適宜置換されたヘテロアリールから独立に選択される。或はLが-(C=NR9)-及び-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(C=NR9)であるとき、-R9及びR16は、それらに結合している窒素とともに、適宜置換された5-7員環のヘテロシクロアルキル含有窒素を形成し、該ヘテロシクロアルキルは、さらに適宜N、O、Sから選択される1個又は2個のヘテロ原子を付加的に含む。R17は、水素、適宜置換されたアシル、適宜置換されたアルキル、適宜置換されたアリール及び適宜置換されたヘテロアリールから選択される;
T、U、V及びWのうちの多くても一つがNであることを前提として、T、V、及びWは、C及びNから選択され、Uは-CH及びNから選択される;
Aが共有結合であるときにR2、R3、及びR4のうちの少なくとも一つが、水素ではなく、Gが-NR16R17でLが-(C=NR9)-及び-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(C=NR9)-から選択されず、結合しているT、V、又はWが各々Nであるとき、R2、R3、又はR4はなしであることを条件として、R2、R3、及びR4は、適宜置換された低級アルキル、適宜置換された低級アルコキシ、ハロ及び水酸基から独立に選択される;
Qは

から選択される。
ここで、R10とR11は、水素、C1-C6アルキル、及びC1-C6ハロアルキルから独立に選択される;及び
R12、R13、R14及びR15は、
水素、
C1-C6アルキル、
C1-C6ハロアルキル、
フェニル、
モノ-、ジ-、トリ-置換されたフェニルから選択される置換されたフェニル、
ここで置換物は水酸基、ニトロ、シアノ、アミノ、ハロ、C1-C6アルキル、
C1-C6アルコキシ、(C1-C6アルキルオキシ)C1-C6アルコキシ、
C1-C6パーフルオロアルキル、C1-C6パーフルオロアルコキシ、
モノ-(C1-C6アルキル)アミノ、ジ(C1-C6アルキル)アミノ、及びアミノ(C1-C6アルキル)
から独立に選択される;
ヘテロアリール、及び、
モノ-、ジ-、トリ-置換されたヘテロアリールから選択される置換されたヘテロアリール、
ここで置換基はヒドロキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、ハロ、C1-C6アルキル、
C1-C6アルコキシ、(C1-C6アルキルオキシ)C1-C6アルコキシ、C1-C6パーフルオロアルキル、
C1-C6パーフルオロアルコキシ、モノ-(C1-C6アルキル)アミノ、
ジ(C1-C6アルキル)アミノ、及びアミノ(C1-C6アルキル)から独立に選択される;
Aは、共有結合と-(CH=CH)-から選択される;
R5は、適宜置換されたシクロアルキル、適宜置換されたヘテロシクロアルキル、適宜置換されたアリール及び適宜置換されたヘテロアリールから選択される;及び、
R6は、水素、適宜置換されたアルキル、シクロアルキル及びヘテロシクロアルキルから選択される。
【0089】
ある態様においては、Aは共有結合である。ある態様においては、Aは、-(CH=CH)-である。
【0090】
ある態様においては、R12、R13、R14及びR15は水素、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、及びフェニルから独立に選択される。ある態様においては、R13は水素とC1-C6アルキルから選択される。
【0091】
ある態様においては、Qは、

で、ここでR13は水素とC1-C6アルキルから選択される。
【0092】
ある態様においては、R5は、
フェニル、
モノ-、ジ-、トリ-置換されたフェニルから選択される置換されたフェニルであり、ここで置換基はヒドロキシ、低級アルキル、スルファニル、スルフォニル、適宜置換されたアミノ、低級アルコキシ、1以上のハロで置換された低級アルキル、1以上のハロで置換された低級アルコキシ、ヒドロキシで置換された低級アルキル、及びヘテロアリール、
ピリジル、
モノ-、ジ-、トリ-置換されたピリジルから選択される置換されたピリジルであり、ここで置換基はヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから独立に選択される。
ピリミジニル、
モノ-、ジ-、トリ-置換されたピリジルから選択される置換されたピリミジニルであり、ここで置換基はヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから独立に選択される。
ピラジニル、
モノ-、ジ-、トリ-置換されたピリジルから選択される置換されたピラジニルであり、ここで置換基はヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから独立に選択される。
ピリダジニル、
モノ-、ジ-、トリ-置換されたピリジルから選択される置換されたピリダジニルであり、ここで置換基はヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから独立に選択される。
オキサゾール-2-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換されたオキサゾール-2-イルから選択される置換されたオキサゾール-2-イル1であり、ここで置換基はヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから独立に選択される。
2H-ピラゾール-3-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換された2H-ピラゾール-3-イルから選択される置換された2Hピラゾール-3-イルであり、ここで置換基はヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから独立に選択される。
[1,2,3]チアジアゾール-4-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換された[1,2,3]チアジアゾール-4-イルから選択される置換された[1,2,3]チアジアゾール-4-イルであり、ここで置換基はヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから独立に選択される。
イソオキサゾール-5-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換されたイソオキサゾール-5-イルから選択される置換されたイソオキサゾール-5-イルであり、ここで置換基はヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから独立に選択される。
4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換された4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-イルから選択される置換された4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-イルであり、ここで置換基はヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから独立に選択される。
4,5,6,7-テトラヒドロベンゾフラン-2-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換された4,5,6,7-テトラヒドロベンゾフラン-2-イルから選択される置換された4,5,6,7-テトラヒドロベンゾフラン-2-イルであり、ここで置換基はヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから独立に選択される。
4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-インドール-2-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換された4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-インドール-2-イルから選択される置換された4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-インドール-2-イルであり、ここで置換基はヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから独立に選択され、インドール環のアミン窒素は、適宜置換された低級アルキル基で適宜置換される。
1H-インドール-2-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換された1H-インドール-2-イルから選択される置換された1H-インドール-2-イルであり、ここで置換基はヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから独立に選択され、インドール環のアミン窒素は、適宜置換された低級アルキル基で適宜置換される。
1H-インドール-3-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換された1H-インドール-3-イルから選択される置換された1H-インドール-3-イルであり、ここで置換基はヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから独立に選択され、インドール環のアミン窒素は、適宜置換された低級アルキル基で適宜置換される。
ベンゾフラン-2-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換されたベンゾフラン-2-イルから選択される置換されたベンゾフラン-2-イルであり、ここで置換基はヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから独立に選択される。
ベンゾ[b]チオフェン-2-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換されたベンゾ[b]チオフェン-2-イルから選択される置換されたベンゾ[b]チオフェン-2-イルであり、ここで置換基はヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから独立に選択される。
キノリン-3-イル、及び
モノ-、ジ-、トリ-置換されたキノリン-3-イルから選択される置換されたキノリン-3-イルであり、ここで置換基はヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから独立に選択される。
【0093】
ある態様においては、R5は、フェニル及び置換されたフェニルから選択される。ここで、置換されたフェニルは、モノ-、ジ-、トリ-置換されたフェニルから選択され、ここで置換基はヒドロキシ、低級アルキル、スルファニル、スルフォニル、適宜置換されたアミノ、低級アルコキシ、1以上のハロで置換された低級アルキル、1以上のハロで置換された低級アルコキシ、ヒドロキシで置換された低級アルキル及びヘテロアリールから独立に選択される。
【0094】
ある態様においては、R5は、モノ-、ジ-、トリ-置換されたフェニルから選択される置換されたフェニルである。ここで置換基はヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ及びヘテロアリールから独立に選択される。ある態様においては、R5は、4-低級アルキル-フェニル-である。ある態様においては、R5は、4-tert-ブチル-フェニルである。
【0095】
ある態様においては、R1は、o-フェニレン、m-フェニレン、p-フェニレン、o-ピリジリデン、m-ピリジリデン、p-ピリジリデン、

から選択される。
ある態様においては、R1は、o-フェニレン、m-フェニレン、p-フェニレン、o-ピリジリデン、m-ピリジリデン、及び、p-ピリジリデンから選択される。ある態様においては、R1は、p-フェニレン、及びm-フェニレンから選択される。ある態様においては、R1は、p-フェニレンである。
【0096】
ある態様においては、Lは、共有結合、-(C=O)-、-CH2-、-SO2-、-CH2(C=O)-、-CH(CH3)(C=O)-、-CH2CH2(C=O)-、-(C=NR9)-、及び(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(C=NR9)-から選択される。ある態様においては、Lは、-(C=O)-、-CH2-、-SO2-、-CH2(C=O)-、及び-CH(CH3)(C=O)-から選択される。ある態様においては、Lは、-(C=O)-である。
【0097】
ある態様においては、Gは、
水素、
ヒドロキシ、
-NR16R17
適宜置換されたヘテロシクロアルキル、
適宜置換された5,6-ジヒドロ-8H-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-7-イル、
低級アルコキシ、及び、
1H-テトラゾール-5-イル
から選択される。
【0098】
ある態様においては、Gは、
水素、
ヒドロキシ、
N-メチルエタノールアミノ、
適宜置換された4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-2-イル;
適宜置換されたモルホリン-4-イル、
適宜置換されたピペラジン-1-イル、及び、
適宜置換されたホモピペラジン1-イル
から選択される。
【0099】
ある態様においては、Gは、
水素、
モルホリン-4-イル、
4-アシル-ピペラジン-1-イル、
4-低級アルキル-ピペラジン-1-イル、
3-オキソ-ピペラジン-1-イル、
ホモピペラジン1-イル、及び、
4-低級アルキル-ホモピペラジン-1-イル
から選択される。
【0100】
ある態様においては、Gは、-NR16R17、及び適宜置換されたヘテロシクロアルキルから選択される。ある態様においては、Gは、適宜置換されたモルホリン-4-イル、及び適宜置換されたピペラジン-1-イルから選択される。ある態様においては、Gは、モルホリン-4-イルである。
【0101】
ある態様においては、Lは、-(C=NR9)-、及び-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(C=NR9)-から選択される、Gは-NR16R17である。
【0102】
ある態様においては、R16R17は水素、及び適宜置換されたアルキルから独立に選択される。ある態様においては、Lが、-(C=NR9)-、及び-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(C=NR9)-から選択され、-R9及びR16は、それらが結合する窒素と共に、適宜置換された5から7員環の窒素含有ヘテロシクロアルキルを形成し、該ヘテロシクロアルキルは、N、O、及びSから選択される1又は2のヘテロ原子を追加的に含み、R17は、水素、及び適宜置換されたアルキル、適宜置換されたアリール、及び適宜置換されたヘテロアリールから選択される;
【0103】
ある態様においては、R9は水素、及び低級アルキルから選択される。ある態様においては、R9は水素、及びメチルから選択される。
【0104】
ある態様においては、R6は水素である。
【0105】
ある態様においては、R2はメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、及びフルオロから選択される。ある態様においては、R2はメチルである。ある態様においては、R3及びR4は、水素である。
【0106】
ある態様においては、R3はメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、及びフルオロから選択される。ある態様においては、R3はメチルである。ある態様においては、R2及びR4は、水素である。
【0107】
ある態様においては、R4はメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、及びフルオロから選択される。ある態様においては、R4はメチルである。ある態様においては、R2及びR3は、水素である。
【0108】
ある態様においては、T、V、及びWは、Cであり、Uは-CHである。
【0109】
式2の化合物:

(式2)
及び薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類、及びそれらの混合物から選択される少なくとも一つの化学物質もまた提供される。ここで、R5、R2、R3、R4、T、U、V、W、R6、L、及びGは、式1の化合物のために述べられているとおりである。
【0110】
式3の化合物:

(式3)
及び薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類、及びそれらの混合物から選択される少なくとも一つの化学物質もまた提供される。ここで、R2、R3、R4、T、U、V、W、R6、L、及びGは、式1の化合物のために述べられているとおりである;そしてここで、Xは、O、S、NR18、-CH=N-、及び-N=CH-から選択される;
R18は、水素、適宜置換されたアルキル、適宜置換されたアリール、及び適宜置換されたヘテロアリールから選択される;及び
R20は、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、ハロ、C1-C6アルキル、C1-C2ハロアルキル、C1-C2ハロアルコキシ、C1-C6アルコキシ、モノ-(C1-C4アルキル)アミノ、ジ(C1-C4アルキル)アミノ、及びアミノ(C1-C4アルキル)から独立に選択される0から3の置換基を表す。
【0111】
ある態様においては、Xは、O、NR18、-CH=N-、及び-N=CHから選択される;
ある態様においては、Xは、O、及びNR18から選択される。
【0112】
ある態様においては、R20は無しである。
【0113】
同様に、式4の化合物から選択される少なくとも一つの化学物質:

(式4)
及び薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類、及びそれらの混合物から選択される少なくとも一つの化学物質もまた提供される。ここで、R2、R3、R4、T、U、V、W、R6、L、及びGは、式1の化合物のために述べられているとおりである;そしてここで、Y及びZは、CH及びNから選択される;
R19は、水素、ヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、適宜置換されたアミノ、低級アルコキシ、1以上のハロで置換された低級アルキル、1以上のハロで置換された低級アルコキシ、ヒドロキシで置換された低級アルキル、及びヘテロアリールから選択される;及び
R20は、水素、低級アルキル、ハロ、低級アルコキシ、及びヒドロキシから選択される。
【0114】
ある態様においては、Y及びZは、CHである。
【0115】
ある態様においては、R19は、水素、及び低級アルキルから選択される。ある態様においては、R19は、水素、イソ-プロピル、及びtert-ブチルから選択される。ある態様においては、R19は、tert-ブチルである。
【0116】
ある態様においては、R20は無しである。
【0117】
ある態様においては、少なくとも一つの化学物質は、以下から選択される。
4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-4-メチル-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-安息香酸;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-5-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
N-(5-{8-[4-(4-アセチル-ピペラジン-1-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-2-メチル-フェニル)-4-tert-ブチル-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-5-{8-[4-(N-メチル-ヒドロキシエチル-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-5-{8-[4-(NNジメチル-1-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-5-{8-[4-(N-メチル-1-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-5-{8-[4-(アミド)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-5-{8-[4-(4-メチル-ピペラジン-1-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
N-(5-{8-[4-(4-アセチル-ピペラジン-1-イル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-2-メチル-フェニル)-4-tert-ブチル-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-フルオロ-5-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-{2-メチル-5-[8-(4-モルホリン-4-イルメチル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-5-{8-[4-(3-オキソ-ピペラジン-1-イルメチル)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
N-(5-{8-[4-(4-アセチル-ピペラジン-1-イルメチル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-2-メチル-フェニル)-4-tert-ブチル-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(5-{8-[4-(5,6-ジヒドロ-8H-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-7-イルメチル)-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-2-メチル-フェニル)-ベンズアミド;
(4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-4-メチル-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-フェニル)-酢酸;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-5-{8-[4-(2-モルホリン-4-イル-2-オキソ-エチル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-{5-[8-(4-{[(2-ヒドロキシ-エチル)-メチル-カルバモイル]-メチル}-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-2-メチル-フェニル}-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-[2-メチル-5-(8-{4-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-オキソ-エチル]-フェニルアミノ}-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)-フェニル]-ベンズアミド;
(3-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-4-メチル-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-ylアミノ}-フェニル)-酢酸;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-5-{8-[3-(2-モルホリン-4-イル-2-オキソ-エチル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-[2-メチル-5-(8-{3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-オキソ-エチル]-フェニルアミノ}-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)-フェニル]-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-{5-[8-(3-ジメチルカルバモイルメチル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-2-メチル-フェニル}-ベンズアミド;
2-(3-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-4-メチル-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-フェニル)-プロピオン酸;
4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-4-メトキシ-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-安息香酸;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-5-{8-[4-(1-メチル-2-モルホリン-4-イル-2-オキソ-エチル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-4-フルオロ-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-安息香酸;
4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-2-メチル-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-安息香酸;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(4-メチル-ピペラジン-1-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(N-メチルヒドロキシエチル-1-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(N-メチルエチル-1-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-{6-[5-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-2-メチル-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-安息香酸;
4-tert-ブチル-N-(4-メチル-3-{8-[4-(Nメチルヒドロキシエチル-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-2-メチル-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-安息香酸エチルエステル;
4-tert-ブチル-N-(2-フルオロ-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
6-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ニコチンアミド;
[1,2,3]チアジアゾール-4-カルボン酸(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-アミド;
イソオキサゾール-5-カルボン酸(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-アミド;
ピリジン-2-カルボン酸(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-アミド;
6-tert-ブチル-N-{2-メチル-3-[8-(4-モルホリン-4-イルメチル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-フェニル}-ニコチンアミド;
4-tert-ブチル-N-{2-メチル-3-[8-(4-モルホリン-4-イルメチル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-フェニル}-ベンズアミド;
4-イソプロピル-N-{2-メチル-3-[8-(4-モルホリン-4-イルメチル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-フェニル}-ベンズアミド;
6-ヒドロキシ-N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ニコチンアミド;
5-tert-ブチル-オキサゾール-2-カルボン酸(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-アミド;
N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-4-メチルスルファニル-ベンズアミド;
4-(1H-イミダゾール-2-イル)-N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(1H-テトラゾール-5-イル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-メタンスルフォニル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
2-ヒドロキシ-6-メチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ニコチンアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(1H-テトラゾール-5-イルメチル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
2,5-ジメチル-2H-ピラゾール-3-カルボン酸(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-アミド;
4-tert-ブチル-N-{2-メチル-5-[8-(4-スルファモイル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-フェニル}-ベンズアミド;
N-(2-Mエチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ニコチンアミド;
4-tert-ブチル-N-{3-[8-(4-カルバムイミドイル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-フェニル}-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(3-{8-[4-(N,N'-ジメチル-カルバムイミドイル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(3-{8-[4-(イミノ-モルホリン-4-イル-メチル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(3-{8-[4-(N,N-ジメチル-カルバムイミドイル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(3-{8-[4-(2-イミノ-2-モルホリン-4-イル-エチル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-2-メチル-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(N-メチルカルバムイミドイル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(3-{8-[4-(N,N'-ジメチル-カルバムイミドイル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-2-メチル-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(3-{8-[4-(4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-2-イル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-2-メチル-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-{3-[8-(4-カルバムイミドイル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-2-メチル-フェニル}-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-{3-[8-(4-カルバムイミドイルメチル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-2-メチル-フェニル}-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(N-メチルカルバムイミドイルメチル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(3-{8-[4-(N,N'-ジメチル-カルバムイミドイルメチル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-2-メチル-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(3-{8-[4-(N,N-ジメチル-カルバムイミドイルメチル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-2-メチル-フェニル)-ベンズアミド;
ベンゾフラン-2-カルボン酸(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-アミド;
N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-3-ピリジン-3-イル-アクリルアミド;
キノリン-3-カルボン酸(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-アミド;
1-メチル-1H-インドール-3-カルボン酸(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-アミド;
1H-インドール-3-カルボン酸(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-アミド;
6-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(1-オキソ-1l4-チオモルホリン-4-イル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ニコチンアミド;
N-{3-[8-(3-アミノ-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-2-メチル-フェニル}-4-tert-ブチル-ベンズアミド;及び
テトラヒドロフラン-2-カルボン酸(3-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-2-メチル-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-フェニル)-アミド。
【0118】
ここで述べられた新規化合物を得る方法は、通常の技術を有する人々には明白であり、述べられる手順は、例えば、下記の反応スキーム及び反応例、及びここで引用される引例において、適切である。参照、同様に、PCT/US04/18227;及びPCT/US04/025884。
反応スキーム1

【0119】
反応スキーム1のステップ1については、式101の化合物;(およそ1.2当量等の)過剰量のビス(ネオペンチルグリコレート)二ホウ素;及びおよそ0.3当量の[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-フェロセン]ジクロロパラジウムとジクロロメタンとの1:1錯体;及び酢酸カリウム等の塩基の混合物が、ジオキサン等の不活性溶媒中において、およそ3時間加熱還流される。
生成物、すなわち式103の化合物は、分離され、適宜精製される。
【0120】
反応スキーム1のステップ2については、式103の化合物と、酢酸エチルメタノール等の不活性溶媒中の10%パラジウム-炭素との混合物が、室温でおよそ2時間、40psiの水素で処理される。生成物、すなわち式105の化合物は分離され、適宜精製される。
【0121】
反応スキーム1のステップ3については、式105の化合物とトリエチルアミン等の塩基の、THF等の不活性溶媒の溶液が、式R5C(O)Clの酸塩化物にほぼ相当するものを用いる滴下により処理され、混合物は、およそ15分間室温で攪拌される。生成物、すなわち式107の化合物は分離され、適宜精製される。
【0122】
反応スキーム1のステップ4については、式108の化合物、過剰量(およそ1.2当量等)の式107の化合物、及びパラジウムテトラキス(トリフェニルホスフィン)等の触媒の塩基水溶液(1N炭酸ナトリウム水溶液等)及びDMEのような不活性溶媒等の混合物が、シールド管の中でおよそ16時間、約95℃で加熱される。生成物、すなわち式109の化合物が、分離され精製される。
反応スキーム2

【0123】
反応スキーム2については、式105の化合物、及びジイソプロピルエチルアミン等のアミン塩基の、ジクロロメタン等の極性の非プロトン性溶媒の溶液に、式X-C(R10)(R11)-R5を持つ化合物が加えられる。ここでは、R5は上記で述べられる通りであり、Xは(ハライド等の)脱離基である。得られる溶液は、室温で窒素のある状態で撹拌され、或は4-5時間加熱の状態で撹拌される。生成物、すなわち式203の化合物は、分離され精製される。
【0124】
もう一つの方法として、式X-C(O)R5の、(およそ1.2当量等の)過剰量のアルデヒド、及び、過剰量の水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム等の還元剤が、(トルエン等の)不活性溶媒の溶液中の、式105の化合物に加えられる。ここで、R5は、上記の通りである。得られた混合物は、4-5時間、窒素のある状態で加熱(約65度)撹拌される。生成物、すなわち式203の化合物は、分離され精製される。
【0125】
反応スキーム2のステップ2については、式108の化合物、(およそ1.2当量等の)過剰量の式203の化合物、及びパラジウムテトラキス(トリフェニルホスフィン)等の触媒の、(1N炭酸ナトリウム水溶液等の)塩基水溶液、及びDMEのような不活性溶媒等の混合物が、シールド管の中でおよそ16時間、約95℃で、加熱される。生成物、すなわち式205の化合物は、分離され精製される。
反応スキーム3

【0126】
反応スキーム3のステップ1については、式105の化合物が、トリエチルアミン等の塩基の存在下、ジクロロメタン等の非極性の非プロトン性溶媒中、わずかに過剰量のイソシアネート、R5-N=C=Oで処理される。生成物、すなわち式303の化合物は、分離され精製される。
【0127】
反応スキーム3のステップ2については、式108の化合物、(およそ1.2当量等の)過剰量の式303の化合物、及びパラジウムテトラキス(トリフェニルホスフィン)等の触媒の、(1N炭酸ナトリウム水溶液のような)塩基水溶液、及びDMEのような不活性溶媒等のとの混合物が、シールド管の中でおよそ16時間、約95℃で、加熱される。生成物、すなわち式305の化合物は、分離され精製される。
反応スキーム4

【0128】
反応スキーム4のステップ1については、式105の化合物及びトリエチルアミン等の塩基の、THF等の不活性溶媒の溶液が、式403の酸塩化物にほぼ相当するものを用いる滴下により処理され、混合物は、およそ15分間室温で攪拌される。生成物、すなわち式405の化合物は分離され、適宜精製される。
【0129】
反応スキーム4のステップ2については、式108の化合物、(およそ1.2当量等の)過剰量の式405の化合物、及びパラジウムテトラキス(トリフェニルホスフィン)等の触媒の(1N炭酸ナトリウム水溶液のような)塩基水溶液、及びDMEのような不活性溶媒の混合物が、シールド管の中でおよそ16時間、約95℃で加熱される。生成物、すなわち式407の化合物は、分離され精製される。
反応スキーム5

【0130】
反応スキーム5については、式105の化合物及びジイソプロピルエチルアミン等のアミン塩基の、ジクロロメタン等の極性の非プロトン性溶媒の溶液に、式503の化合物が加えられる。ここで、Xは(ハライド等の)脱離基である。得られる溶液は、室温で窒素のある状態で撹拌され、或は4-5時間加熱の状態で撹拌される。生成物、すなわち式505の化合物は、分離され精製される。
【0131】
もう一つの方法として、式105の化合物の、(トルエンのような)不活性溶媒の溶液に、(およそ1.2当量等の)過剰量の、上記のされた式H-C(O)-C(H)=CH(R5)のアルデヒド、及び過剰量の水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム等の還元剤が加えられる。得られる混合物は、4-5時間、窒素のある状態で加熱(約65度)撹拌される。生成物、すなわち式505の化合物は、分離され精製される。
【0132】
反応スキーム5のステップ2については、式108の化合物、(およそ1.2当量等の)過剰量の式505の化合物、及びパラジウムテトラキス(トリフェニルホスフィン)等の触媒の(1N炭酸ナトリウム水溶液のような)塩基水溶液、及びDME等のような不活性溶媒の混合物が、シールド管の中でおよそ16時間、約95℃で、加熱される。生成物、すなわち式507の化合物は、分離され精製される。
反応スキーム6

【0133】
反応スキーム6のステップ1については、式105の化合物が、トリエチルアミン等の塩基の存在下、ジクロロメタン等の非極性の非プロトン性溶媒中、式603の、わずかに過剰量のイソシアネートで処理される。生成物、すなわち式605の化合物は、分離され精製される。
【0134】
反応スキーム6のステップ2については、式108の化合物、(およそ1.2当量等の)式605の過剰量の化合物、及びパラジウムテトラキス(トリフェニルホスフィン)等の触媒の(1N炭酸ナトリウム水溶液のような)塩基水溶液、及びDME等のような不活性溶媒の混合物が、シールド管の中でおよそ16時間、約95℃で、加熱される。生成物、すなわち式607の化合物は、分離され精製される。
【0135】
いくつかの態様においては、式109,205,305,407,507、又は607の化合物は、式1の他の化合物を生成するために、さらに変換される。例えば、Gがアルコキシである式109の化合物が、Gが塩基性水溶液を用いる処理により、Gがヒドロキシである式1の化合物に変換され得る。同様に、Gがヒドロキシである式109の化合物は、触媒の存在下、適切なアミンを用いる処理により、Gがアミノに適宜置換された、式1の化合物に変換され得る。その他にも、例えば、還元、アルキル化、アシル化、などの変換は、よく知られており、当業者の周知の範囲内である。
【0136】
いくつかの態様においては、ここで述べられる化学物質は、薬剤の組成物又は製剤として投与される。従って、本発明は、基剤、補助薬、及び賦形剤から選択される、薬学的条件を満たす少なくとも一つの賦形剤とともに、式1の化合物及び薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類、及びそれらの混合物、の中から選択される、少なくとも1つの化学物質からなる薬剤の処方を提供する。
【0137】
薬学的条件を満たす賦形剤は、治療目的で動物に適切に投与されるのに十分な高純度低毒性が求められる。賦形剤は、当然不活性であっても、又は薬学的利点を持っていてもよい。化学物質と併用して用いられる賦形剤の量は、投与物質の、化学物質の単位投薬量当たりの実際量を提供するのに十分でな量である。
【0138】
薬学的条件を満たす典型的な基剤又はその成分は、ラクトース、グルコース、及びサクロース等の糖類;とうもろこしデンプン、ジャガイモデンプン等のデンプン類;カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、及びメチルセルロース等のセルロース及びその誘導体;粉末のトラガカント;モルト;ゼラチン;タルク;ステアリン酸、及びマグネシウムステアリン酸塩等の固体潤滑剤;硫酸カルシウム;合成油;ピーナッツ油、綿実油、ごま油、オリーブ油、及びコーン油等の植物油;プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、マニトール、及びポリエチレングリコール等のポリオール類;アルギン酸;リン酸緩衝液;TWEENS等の乳化剤;ラウリル硫酸ナトリウム等の湿潤剤;着色剤;香料添加剤;タブレット成形剤;安定剤;酸化防止剤;保存剤;発熱物質のない水;等張食塩水;及びリン酸緩衝液である。
【0139】
任意の、実質的に本発明の化学物質の活性を妨げない活性剤が、薬剤組成物に含まれてもよい。
【0140】
式1の化合物及び薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類、及びそれらの混合物から選択される少なくとも一つの化学物質の有効濃度は、薬学的条件を満たす賦形剤と混合される。化学物質が不十分な溶解度を示す例では、化合物を溶解する方法が用いられる。このような方法は、当業者には周知であり、ジメチルスルフォキシド(DMSO)等の共溶剤を用いること、TWEEN等の界面活性剤を用いること、或は重炭酸ナトリウム水への溶解を含むが、これらに限定されるものではない。
【0141】
ここで述べられる化学物質の混合又は付加に関しては、結果として生成される混合物は、溶剤、懸濁液、乳液などである。結果として生成される混合物の形は、所望の投与形態、及び選択された賦形剤に対する化学物質の溶解度を含めた、多くの因子によって決まる。治療される病気の症状を改善するのに十分な有効濃度は、経験的に決められる。
【0142】
ここで述べられる化学物質は、投薬の構成形態においては、経口で、局所に、非経口で、静脈注射で、筋肉注射で、吸入又はスプレーで、舌下で、経皮で、口腔投与で、直腸から、点眼薬として、又は他の手段で、投与される。
【0143】
経口投与に適切な投薬形態は、例えば、錠剤、トローチ、薬用キャンディー、水性懸濁液又は油性懸濁液、分散性の粉末又は顆粒、乳剤、硬カプセル剤又は軟カプセル剤、又はシロップ、又はエリキシル剤が挙げられる。経口投与を対象とする組成物は、薬剤組成物の製造技術として周知のいかなる方法に従って調剤されてもよく、このような組成物は、薬剤として上品で口当たりの良い調合剤を提供するために、1個又はそれ以上の甘味剤、香料添加剤、着色剤、及び保存剤等の薬剤を含有しても良い。いくつかの態様においては、経口製剤はここで述べられる少なくとも一つの化学物質の、0.1%から99%を含有する。いくつかの態様においては、経口製剤はここで述べられる少なくとも一つの化学物質の、少なくとも5%(重量%)を含有する。いくつかの態様は、ここで述べられる少なくとも一つの化学物質の、25%から50%又は5%から75%を含有する。
【0144】
経口投与される組成物はまた、溶液、乳液、懸濁液、粉末、顆粒、エリキシル剤、チンキ剤、シロップ等も含む。このような組成物の調剤に適し、薬学的条件を満たす基剤は、当業者には周知である。経口製剤は、サクロース又はサッカリン、味覚マスキング剤及び着色剤等の保存剤、香料添加剤、甘味剤を含有してもよい。
【0145】
シロップ、エリキシル剤、乳液及び懸濁液のための基剤の典型的成分としては、エタノール、グリセノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、液体サクロース、ソルビトール及び水が挙げられる。シロップとエリキシル剤は、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール又はサクロース等の甘味剤で調剤されても良い。このような調剤はまた粘滑剤を含有しても良い。
【0146】
ここで述べられる化学物質は、水性又は油性懸濁液、溶液、乳剤、シロップ又はエリキシル剤等の経口液体調剤に組み入れられることができる。その上、これらの化学物質を含有する調剤は、使用前に水又は他の適切な賦形剤とを用いて形成させるために、乾燥した生成物として提供されてもよい。このような液体製剤は、従来の添加物を含有する。その添加物の例としては、懸濁剤(例えばソルビトールシロップ、メチルセルロース、グルコース/糖、シロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムジェル、及び水素化された食用脂肪)、乳化剤(例えば、レシチン、モノオレイン酸ソルビタン、又はアカシア)、非水性賦形剤が挙げられ、これらは、食用油脂(例えば、アーモンドオイル、やし油、シリルエステル、プロピレングリコール及びエチルアルコール)、及び防腐剤(例えばメチル又はプロピルp-ヒドロキシベンゾエート及びソルビン酸)を含む。
【0147】
懸濁液のための、典型的な懸濁剤としては、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、AVICEL RC-591、トラガカント及びアルギン酸ナトリウムが挙げられ;典型的な湿潤剤としては、レシチン及びポリソルベート80が挙げられ;及び典型的な防腐剤は、メチルパラベン及び安息香酸ナトリウムが挙げられる。
【0148】
水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適切な賦形剤との混合物の中に、活性材料を含有する。このような賦形剤は、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガム及びアカシアガム等の懸濁剤である;分散剤又は湿潤剤は、自然に存在するリン脂質であってもよい。このような賦型剤として、例えば、レシチン、又は、例えばステアリン酸ポリオキシエチレンのような、脂肪酸とアルキレンオキシドとの縮合生成物、又は、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノールのような、長鎖脂肪族アルコールとエチレンオキシドとの縮合生成物、又は、脂肪酸及び、ポリオキシエチレンソルビトールのようなヘキシトールから生成された部分エステルと、エチレンオキシドとの縮合生成物、又は、例えば、ソルビタン置換ポリエチレン等のような、脂肪酸及びヘキシトール無水物から生成される部分エステルと、エチレンオキシドとの縮合生成物、が挙げられる。また、水性懸濁液は、1個以上の、例えば、エチル又はn-プロピルp-ヒドロキシベンゾエート等の防腐剤を含有しても良い。
【0149】
油性懸濁液は、例えばピーナッツオイル、オリーヴ油、ゴマ油、又はココナッツ油等の植物油中に、又は液体パラフィンのような鉱物油中に、活性成分を懸濁することによって調剤されてもよい。油性懸濁液は、例えば蜜蝋、固形パラフィン又はセチルアルコール等の増粘剤を含有してもよい。上述の甘味剤、及び香料添加剤は、口当たりの良い経口調剤を提供するために加えられても良い。これらの組成物は、アスコルビン酸等の酸化防止剤の添加によって保存されことができる。
【0150】
本発明の薬剤組成物はまた、水中油型乳液中に存在していても良い。油相は、例えば、オリーヴ油又はピーナッツオイル等の植物油、又は液体パラフィン等の鉱物油、又はこれらの混合物でもよい。適切な乳化剤は、例えばアカシアガム又はトラガカントガム等の自然に存在するガム、大豆、レシチン等の自然に存在するリン脂質、及び、例えばモノオレイン酸ソルビタンのような、脂肪酸及びヘキシトール、無水物に由来する、エステル又は部分エステル、及び、例えばモノオレイン酸ポリエチレンソルビタンのような、前記エステル又は部分エステルと、エチレンオキシドとの縮合生成物等で良い。
【0151】
水の添加による水性懸濁液の調剤に適切な、分散可能な粉末や顆粒は、分散剤又は湿潤剤、懸濁剤及び1個以上の保存剤との混合物中に活性成分を備える。適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤は、既に上述されたもので例証される。
【0152】
錠剤は一般的に、従来の薬学的条件に許容される補助薬からなる。補助薬の例としては、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、マンニトール、乳糖、及びセルロース等の不活性希釈剤;でんぷん、ゼラチン及びサクロース等のバインダー;でんぷん、アルギン酸及びクロスカルメローズ等の錠剤分解物質;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸及びタルク等の潤滑剤が挙げられる。二酸化ケイ素等の流動促進剤は、粉末状混合物の流量性を促進するために用いられることができる。FD&C染料等の着色剤は、外見をよくするために用いられることができる。アスパルテーム、サッカリン、メントール、ペパーミント、フルーツフレーバー等の甘味剤、香味剤は、チュアブル錠にとって有用な補助薬である。カプセル(持続放出調剤を含む)は、一般的に、上記で開示されたように1個又はそれ以上の固形希釈剤からなる。基剤成分は、風味、コスト、及び棚に載せたときの安定性のような二次的配慮によって選択される。
【0153】
このような組成物は、所望の局所適用の、局所周辺の胃腸管内で、又は、所望の作用の時間を様々な時間にまで延長して、化学物質が放出されるような従来の方法によって、一般的に、pH又は時間依存性のコーティング方法によってコーティングされてもよい。このような剤形は、1個又はそれ以上の酢酸フタル酸セルロース、ポリ酢酸ビニルフタル酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタル酸、エチルセルロース、オイドラギットコーティング、蝋及びセラックを一般的に含むが、これらに限定はされない。
【0154】
経口で使用される調剤はまた、活性成分が、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、又はカオリン等の不活性の固形希釈剤と混合された、
硬質ゼラチンカプセルとして、又は、活性成分が水又はピーナッツオイル、液体パラフィン又はオリーヴオイル等の油性溶剤と混合された、ソフトゼラチンカプセルとして提供されても良い。
【0155】
薬剤組成物は、無菌注入物質の水性又は油性の懸濁液の形態であっても良い。これらの懸濁剤は、上述された適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を用いて、周知の技術に従って調剤されても良い。無菌注入物質製剤はまた、1,3-ブタンジオール溶液等の、無毒性非経口の条件を満たす賦形剤の無菌注入物質の溶液又は懸濁液であっても良い。条件を満たす賦形剤の中でも使用可能なものは、水、リンガー溶液、及び生理食塩液である。さらに、無菌の不揮発性油は、溶媒又は懸濁剤として従来用いられている。このために、合成のモノグリセリド又はジグリセリドを含むいかなる無菌の不揮発性油も用いられて良い。加えて、オレイン酸等の脂肪酸は注入剤の調剤に有用である。
【0156】
ここで述べられる化学物質は、無菌溶剤中に非経口で投与されてもよい。非経口投与は、皮下注射、静脈注射、筋肉注射、髄膜注射、又は輸液技術を含む。ここで述べられる化学物質は、賦形剤と使われる濃度によって、懸濁化されるか賦形剤に溶かされるかどちらも可能である。都合のよいことには、局所麻酔薬、防腐剤、及び緩衝材等の補助薬は、賦形剤中に溶けることができる。非経口投与のための多くの組成物においては、基剤は、全組成物の少なくとも90重量%からなる。いくつかの態様においては、非経口投与のための基剤は、プロピレングリコール、オレイン酸エチル、ピロリドン、エタノール、及びごま油から選択される。
【0157】
ここで述べられる化学物質はまた、薬剤を直腸で投与するため座薬の形で投与されてもよい。これらの組成物は、薬剤を、常温で固形だが直腸温で液体であり、直腸で溶けて薬剤が放出される、適切な非刺激性の賦形剤と混合することによって調剤されることができる。このような物質として、ココアバター及びポリエチレングリコールが挙げられる。
【0158】
ここで述べられる化学物質は、皮膚や、目の中の粘膜への局所使用等の局所塗布のために、ジェル、クリーム、及びローション及び目への塗布用の形で、調剤されることができる。局所用組成物は、溶液、クリーム、軟膏、ジェル、ローション、乳液、洗浄剤、保湿剤、スプレー、皮膚用パッチ剤等を含むいかなる形でも良い。
【0159】
このような溶液は、適切な塩を用いて、pH5〜7の0.01%〜10%の等張液として調剤されても良い。ここで述べられる化学物質はまた、経皮貼付剤として経皮投与するために調剤されてもよい。
【0160】
ここで述べられる化学物質の少なくとも一つからなる局所組成物は、当業者に周知の様々な基剤物質、例えば水、アルコール、アロエベラジェル、アラントイン、グリセリン、ビタミンA油及びE油、鉱物油、プロピレングリコール、PPG-2ミリスチルプロピオン酸塩等、と混合されることができる。
【0161】
局所基剤において使用に適切な他の物質としては、皮膚軟化剤、溶剤、保湿剤、増粘剤、及び粉末等をが挙げられる。各タイプの物質の例を次に挙げる。これらは単一でも1個以上の物質との混合でも用いられる。
【0162】
代表的な、皮膚軟化剤として、ステアリルアルコール、モノリシノール酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、プロパン-1,2-ジオ−ル、ブタン-1,3-ジオール、ミンクオイル、セチルアルコール、イソステアリン酸イソ−プロピル、ステアリン酸、パルミチン酸イソ-ブチル、ステアリン酸イソセチル、オレイルアルコール、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、オクタデカン-2-オール、イソセチルアルコール、パルミチン酸セチル、ジメチルポリシロキサン、セバシン酸ジ-n-ブチル、ミリスチン酸イソ-プロピル、パルミチン酸イソ-プロピル、ステアリン酸イソ−プロピル、ステアリン酸ブチル、ポリエチレングリコール、トリエチレングリコール、ラノリン、ごま油、ココナッツ油、ラッカセイ油、ひまし油、アセチル化ラノリンアルコール、石油、鉱物油、ミリスチン酸ブチル、イソステアリン酸、パルミチン酸、リノレン酸イソプロピル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、オレイン酸デシル、及びミリスチン酸ミリスチル等;スプレー用高圧ガスとして、プロパン、ブタン、イソ-ブタン、ジメチルエーテル、二酸化炭素、亜酸化窒素等;溶剤として、エチルアルコール、ジクロロメタン、イソ−プロパノール、ひまし油、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジメチルスルフォキシド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等;保湿剤として、グリセリン、ソルビトール、2-ピロリドン-5-カルボン酸ナトリウム、水溶性コラーゲン、フタル酸ジブチル、及びゼラチン等;及び粉末として、チョーク、タルク、フラー土、カオリン、デンプン、ガム、コロイド状二酸化ケイ素、ポリアクリル酸ナトリウム、テトラアルキルアンモニウムスメクタイト、トリアルキルアンモニウムスメクタイト、化学変性ケイ酸マグネシウムアルミニウム、有機変性モンモリロナイト粘土、ケイ酸アルミニウム水和物、フュームドシリカ、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、及びモノステアリン酸エチレングリコール等が挙げられる。
【0163】
ここで述べられる化学物質はまた、薄い層状小泡体、厚い層状小泡体、及び多層状小泡体のような、リポソーム運搬システムの形で局所的に投与されても良い。リポソームは、コレステロール、ステアリルアミン、又はホスファチジルコリン等の様々なリン脂質から作られる。
【0164】
化学物質を全身に運搬するのに有用な他の組成物は、舌下腺上や頬や鼻からの投薬形態を含む。このような組成物は、一般的に蔗糖、ソルビトール、及びマンニトール等の1個又はそれ以上の水溶性充填物質、及びアカシア、微結晶性セルロース、カルボキシメチルセルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロース等のバインダーからなる。上記に開示されている流動促進剤、潤滑剤、甘味料、着色剤、酸化防止剤、及び香料添加剤を含んでも良い。
【0165】
吸入のための組成物は、典型的には、従来の高圧ガス(ジクロロジフルオロメタン又はトリクロロフルオロメタン等の)を用いる、乾燥粉末として又はエアゾールの形で投与可能な溶液、懸濁液、乳液の形で提供されうる。
【0166】
本発明の組成物はまた、適宜、活性促進剤からなってもよい。活性促進剤は、ここで述べられる化学物質の治療効果と無関係に又はそれを高めるために、様々な方法で作用する広範な種類の分子から選択されうる。特定のクラスの活性促進剤には、皮膚浸透促進剤及び経皮吸収促進剤が含まれる。
【0167】
本発明の薬剤組成物はまた、ここで述べられる少なくとも一つの化学物質の治療効果を高めるために様々な方法で作用することができる、広範な種類の分子から選択される更なる活性剤を含んでもよい。これらの任意の他の活性剤は、存在する場合、本発明の組成物中において0.01%〜15%の範囲のレベルで一般的に用いられる。いくつかの態様は、組成物の重量の0.1%〜10%を含む。他の態様は、組成物の重量の0.5%〜5%を含む。
【0168】
本発明は、パッケージされた薬剤を含む。このパッケージされた薬剤は、式1の化合物及び薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類及びこれらの混合物から選択される少なくとも一つの化学物質から成る薬剤組成物、及び哺乳動物(一般的には人間の患者)を治療するための組成物を用いるための説明書を含む。いくつかの態様においては、説明書は、Btk活性の阻害及び/又はB-細胞の増殖の阻害に感応する病気にかかっている患者を治療するために、薬剤組成物を用いるためのものである。本発明は、例えば、患者又は医療提供者に対して、或はパッケージされた薬剤におけるラベルとして、処方情報を提供することを含む。処方情報は、例えば有効性、用量及び投与、薬剤に関連する禁忌や副作用情報を含んでも良い。
【0169】
前述のすべてにおいて、化学物質は、単独で或は混合で、或は他の活性剤と組み合わせて投与され得る。
【0170】
従って、本発明は、Btk活性の阻害に感応する病気にかかっている哺乳動物、例えば人間を治療する方法を含み、該方法は、式1の化合物及び薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類及びこれらの混合物から選択される少なくとも一つの化学物質の効果的な量をこの病気にかかっている哺乳動物に投与することからなる。
【0171】
Btkが以下、病気の軽減、病気の症状、予防薬に関わっている限りにおいては、予防的治療はこの発明の範囲内にある。いくつかの態様においては、ここで述べられる化学物質はまた、他のキナーゼを阻害し、病気や症状の緩和、予防をする。そしてこれらのキナーゼに関連する病気の予防的治療もまた、この発明の範囲内にある。
【0172】
治療方法はまた、Btk活性の阻害感応性疾患にかかった患者の、in vivoでのATP結合或はBtk又は他のあるメカニズムによる加水分解を阻害することによる、或は、in vitroでのBtk活性を阻害するために、式1の化合物、薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類及びこれらの混合物から選択される少なくとも一つの化学物質の効果的濃度を投与することによる、Btk活性の阻害及び/又はB-細胞増殖の阻害を含む。効果的濃度は、例えば、化学物質の血中濃度を分析する、又は理論的にバイオアベイラビリティーを計算することによって実験的に確かめられる。
【0173】
本発明は、式1の化合物、及び薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類、及びこれらの混合物から選択される、少なくとも一つの化学物質の効果的な量を投与することによる、癌患者、自己免疫及び/又は炎症性疾患の患者、或は急性炎症性反応患者を治療する方法を含む。
【0174】
いくつかの態様においては、Btk活性の阻害及び/又はB-細胞の増殖の阻害に感応する病気は、癌、自己免疫及び/又は炎症性疾患、或は急性炎症性反応である。
【0175】
いくつかの態様においては、ここで述べられる化学物質を用いて効果が表れる疾患や病気は、自己免疫及び/又は炎症性疾患を含むが、これらに限定されるものではない。自己免疫及び/又は炎症性疾患は、乾癬、アレルギー、クローン病、過敏性腸症候群、シェーグレン病、移植組織片拒絶反応、及び移植器官の超急性拒絶反応、喘息、全身性エリテマトーデス(及び関連の糸球体腎炎)、皮膚筋炎、多発性硬化症、強皮症、脈管炎(ANCA-関連の及び他の脈管炎)、自己免疫性溶血状態及び血小板減少状態、グッドパスチャー症候群(及び関連の糸球体腎炎と肺出血)、アテローム性動脈硬化、関節リウマチ、慢性特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、アジソン病、パーキンソン病、アルツハイマー病、糖尿病、敗血性ショック、重症筋無力症等を含むが、これらに限定されるものではない。急性炎症性反応は、日光皮膚炎、骨盤炎症性疾患、炎症性腸疾患、尿道炎、ぶどう膜炎、副鼻腔炎、肺炎、脳炎、髄膜炎、心筋炎、腎炎、骨髄炎、筋炎、肝炎、胃炎、腸炎、皮膚炎、歯肉炎、虫垂炎、膵炎、及び胆嚢炎を含むがこれらに限定されるものではない。そして、癌は、B-細胞リンパ腫、リンパ腫(ホジキンリンパ腫及び非ホジキンリンパ腫)、ヘアリー細胞白血病、多発性骨髄腫、慢性骨髄性白血病及び急性骨髄性白血病、及び慢性リンパ性白血病及び急性リンパ性白血病を含むが、これらに限定されるものではない。
【0176】
Btkは、B-細胞リンパ腫のアポトーシス阻害物質として周知である。欠陥のあるアポトーシスは、人間の白血病やリンパ腫の病因及び薬剤耐性の一因となる。このように、細胞と、式1の化合物及び薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類及びこれらの混合物から選択される少なくとも一つの化学物質とが接触することからなる、Btkを発現する細胞におけるアポトーシスを促進又は誘発する方法がさらに提供される。
【0177】
本発明は、式1の化合物及び薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類及びこれらの混合物から選択される少なくとも一つの化学物質が、患者に与えられる唯一の活性剤である治療法を提供し、また式1の化合物及び薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類及びこれらの混合物から選択される少なくとも一つの化学物質が、1個又はそれ以上の更なる活性剤と組み合わせて患者に与えられる治療法をも含む。
【0178】
このように、本発明の一つの態様においては、癌、自己免疫及び/又は炎症性疾患、或は急性炎症性反応の治療法を提供する。この治療法は、治療の必要な哺乳動物に、式1の化合物及び薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類及びこれらの混合物から選択される少なくとも一つの化学物質の効果的な量を、癌、自己免疫及び/又は炎症性疾患、或は急性炎症性反応の治療に有用な第2の活性剤と一緒に投与することからなる。例えば第2の活性剤は、抗炎症剤であってもよい。第2の活性剤を用いる治療は、式1の化合物及び薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類及びこれらの混合物から選択される少なくとも一つの化学物質を用いる治療の前でも、同時でも後でも良い。ある態様においては、式1の化合物及び薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類及びこれらの混合物から選択される少なくとも一つの化学物質は、単一の投薬量形態で、もう一つの活性剤と組み合わせられる。ここで述べられる、少なくとも一つの化学物質と組み合わせて用いられる適切な抗癌治療としては、マイトマイシンC、カルボプラチン、タクソール、シスプラチン、パクリタキセル、エトポシド、ドキソルビシン等の化学療法薬剤、又は前述の化学療法薬剤の少なくとも一つのからなる組み合わせを含むが、これらに限定されるものではない。放射線治療抗癌剤もまた、単一或は化学療法薬剤と組み合わせて用いられても良い。
【0179】
ここで述べられる化学物質は、化学療法感作薬剤として有用であり、また特にアポトーシスを誘発する薬のような他の化学療法薬と、組み合わせても有用である。
【0180】
化学療法を受けている患者に、式1の化合物及び薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類及びこれらの混合物から選択される少なくとも一つの化学物質と一緒に化学療法薬剤を癌細胞の化学療法薬剤に対する感受性を大きくするのに十分な量で投与することからなる、癌細胞の化学療法に対する感受性を大きくする方法もまた、提供される。
【0181】
ここで述べられる化学物質との組み合わせで用いられる他の化学療法薬剤の例としては、トポイソメラーゼI阻害剤(カンプトテシン又はトポテカン)、トポイソメラーゼII阻害剤(例えばダウノマイシン及びエトポシド)、アルキル化剤(例えばシクロホスファミド、メルファラン及びBCNU)、チューブリンを対象とする薬剤(例えばタキソール及びビンブラスチン)、及び生物学的薬剤(例えば抗CD20抗体、IDEC8、抗毒素、及びサイトカイン等の抗体)が含まれる。
【0182】
式1の化合物及び薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類及びこれらの混合物から選択される少なくとも一つの化学物質が抗炎症性薬剤との組み合わせで投与される治療方法がここに含まれる。抗炎症性薬剤は、非ステロイド性抗炎症薬、非特異性及びCOX-2特異性シクロオキシゲナーゼ酵素阻害剤、金化合物、副腎皮質ステロイド、メトトレキサート、腫瘍壊死因子受容体(TNF)受容体拮抗薬、免疫抑制剤及びメトトレキサートを含むがこれらに限定されるものではない。
【0183】
非ステロイド性抗炎症薬の例としては、イブプロフェン、フルルビプロフェン、ナプロキセン、及びナプロキセンナトリウム、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウムとミソプロストールの組み合わせ、スリンダク、オキサプロジン、ジフルニサル、ピロキシカム、インドメタシン、エトドラク、フェノプロフェンカルシウム、ケトプロフェン、ナブメトンナトリウム、スルファサラジン、トルメチンナトリウム、及びヒドロキシクロロキンが挙げられるがこれらに限定されるものではない。非ステロイド性抗炎症薬の例としてはまた、セレコキシブ、バルデコキシブ、ルミラコキシブ、エトリコキシブ及び/又はロフェコキシブ等のCOX-2特異的阻害剤(例えばCOX-1のIC50少なくとも50倍より低い、IC50でCOX-2を阻害する化合物)を含む。
【0184】
さらなる態様においては、抗炎症性剤は、サリチル酸塩である。サリチル酸塩は、アセチルサリチル酸又はアスピリン、サリチル酸ナトリウム、及びコリン及びサリチル酸マグネシウムを含むがこれらに限定されるものではない。
【0185】
抗炎症性剤はまた、副腎皮質ステロイドであってもよい。例えば、副腎皮質ステロイドは、コルチゾン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、及びプレドニゾンから選択されても良い。
【0186】
さらなる態様においては、抗炎症性治療薬剤は、金チオリンゴ酸ナトリウム又はオーラノフィン等の金化合物である。
【0187】
本発明ではまた、抗炎症性剤が、例えば、メトトレキサートのようなジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤、又は、レフルノミドのようなジヒドロオロテートジヒドロゲナーゼ阻害剤等の代謝阻害剤である態様を含む。
【0188】
本発明の他の態様は、少なくとも一つの抗炎症性化合物が、抗-C5モノクローナル抗体(エクリズマブ又はパキセルズマブ等の)、エタネルセプト等のTNF拮抗薬又は抗TNFアルファのモノクローナル抗体であるインフリキシマブである組み合わせに関する。
【0189】
さらに本発明の他の態様は、少なくとも一つの活性剤が、メトトレキサート、レフルノミド、サイクロスポリン、タクロリムス、アザチオプリン、又は、ミコフェノール酸モフェチル等の免疫抑制剤化合物である組み合わせに関する。
【0190】
指示される投薬量の水準としては、例えば、一日あたり体重1キログラムにつき0.1mg〜140mgが、上記に示された病気の治療に有用である(一日あたり患者一人に付き0.5mg〜7g)。単一投薬形態にするために賦形剤と結合される活性成分の量は、治療される患者本人及び特別の投与方法により変わってもよい。投薬量の単位形態としては、一般に、1活性成分の1mg〜500mgを含有することになる。投薬の頻度はまた、用いられる化合物及び治療される特定疾患によって様々でもよい。いくつかの態様においては、例えば、自己免疫及び/又は炎症性の病気のために、1日に4回以下の用量が用いられる。いくつかの態様においては、1日に1回か2回の用量が用いられる。しかしながら、当然のことながら、患者に対する個々の服用レベルは、患者が受けようとする治療において、用いられる特殊な化合物の活性、年齢、体重、一般的な健康度、性別、食習慣、投与時間、投薬方法、及び排出率、薬の組み合わせ及び特定疾患の重症度に依存する。
【0191】
本発明の化合物のラベルされた形態は、ここで述べられているようなキナーゼの活性を調節する機能を持つ化合物の同定及び/又は獲得するための診断として用いられる。本発明の化合物は、生物学的検定を立証し、最適化し、標準化するために付加的に用いられても良い。
【0192】
ここでいう「ラベルされた」は、化合物が、例えば、放射性同位体、蛍光タグ、酵素、抗体、磁性粒子等のパーティクル、化学発光タグ、又は特異的結合分子等の検知可能なシグナルを提供するラベルで、直接的又は間接的にラベルされることをいう。特異的結合分子は、ビオチンとストレプトアビジン、ジゴキシンとアンチジゴキシン等の対を含む。特異的結合部に対しては、上記で概説される周知の手順に従い、相補的な部分が、通常、検出される分子でラベルされる。ラベルは、直接的又は間接的に検知可能な信号をもたらす。
【0193】
本発明は、さらに以下の限定されない例によって例証される。
〔実施例1〕
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)ベンズアミドの合成
<工程1:2-(2-メチル-3-ニトロフェニル)-5,5-ジメチル[1,3,2]ジオキサボリナン>

【0194】
2-ブロモ-6-ニトロトルエン(3.2g;14.8mmol)、ビス(ネオペンチルグリコラート)二ホウ素(4g;17.7mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-フェロセン]ジクロロパラジウムとジクロロメタン1:1の錯体(362mg;0.44mmol)、酢酸カリウム(7.3g;73.8mmol)及びジオキサン(75mL)の混合物を3時間、加熱還流した。
【0195】
次に、混合物を室温まで冷却し、水(100mL)で処理し、酢酸エチルで抽出(80mL、3回)した。抽出物を水(50mL、2回)及び塩水(50mL、1回)洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。この残留物をシリカゲル上でフラッシュクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン/酢酸エチル、95/5-6/1で段階的に溶出させた)、2-(2-メチル-3-ニトロフェニル)-5,5-ジメチル[1,3,2]ジオキサボリナンを白色固体(3.3g)として得た。
<工程2:3-(5,5-ジメチル[1,3,2]ジオキサボリナン-2-イル)-2-メチルアニリン>

【0196】
2-(2-メチル-3-ニトロフェニル)-5,5-ジメチル[1,3,2]ジオキサボリナン(6.7g;27.7mmol)、10%パラジウム-炭素(670mg)、酢酸エチル(75mL)及びメタノール(75mL)の混合物を、40psiの水素を用いて、室温で2時間処理した。
【0197】
前記混合物をセライトでろ過し、DCMで洗浄(100mL、2回)し、ろ過物を減圧下で濃縮し、3-(5,5-ジメチル[1,3,2]ジオキサボリナン-2-イル)-2-メチルアニリンを白色の固体(6.0g)として得た。
<工程3:4-tert-ブチル-N-[3-(5,5-ジメチル[1,3,2]ジオキサボリナン-2-イル)-2-メチルフェニル]-ベンズアミド>

【0198】
3-(5,5-ジメチル[1,3,2]ジオキサボリナン-2-イル)-2-メチルアニリン(3.1g;14.2mmol)及びトリエチルアミン(3.0mL;21.2mmol)のTHF(110mL)溶液に、4-(t-ブチル)塩化ベンゾイル(2.6mL;14.2mmol)を滴下して処理し、この混合物を室温で15分間撹拌した。
【0199】
次に、この混合物を、セライトでろ過し、酢酸エチルで洗浄し、ろ過物を減圧下で濃縮し、4-t-ブチル-N-[3-(5,5-ジメチル[1,3,2]ジオキサボリナン-2-イル)-2-メチルフェニル]-ベンズアミドを、白色固体(4.0g)として得た。
<工程4:4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-2-メチルフェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-安息香酸エチルエステル>

【0200】
4-(6-ブロモ-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ)-安息香酸エチルエステル(687mg;1.9mmol)、4-t-ブチル-N-[3-(5,5-ジメチル[1,3,2]ジオキサボリナン-2-イル)-2-メチルフェニル]-ベンズアミド(866mg;2.3mmol)、パラジウムテトラキス(トリフェニルホスフィン)(220mg;0.19mmol)、1N炭酸ナトリウム水溶液(3mL)、及びDME(13mL)の混合物を、シールド管中で16時間、95℃で加熱した。
【0201】
次に、この混合物を室温まで冷却し、水(30mL)で処理し、酢酸エチルで抽出(40mL,3回)した。この抽出物を塩水で洗浄(50mL、1回)し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。この残留物を、ヘキサンを用いて粉末にし、ろ過して、4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-2-メチルフェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-安息香酸エチルエステルを、暗黄色の固体(600mg)として得た。
<工程5:4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-2-メチルフェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-安息香酸>

【0202】
4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-2-メチルフェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-安息香酸エチルエステル(600mg;1.1mmol)、エタノール(50mL)、及び1N水酸化ナトリウム水溶液(50mL)の混合物を1時間加熱還流した。
【0203】
次に、この混合物を室温まで冷却し、1NのHClでpH6に調整し、酢酸エチルで抽出(100mL、3回)した。この抽出物を塩水で洗浄(50mL、1回)し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。この残留物を酢酸エチルで粉末にし、4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-2-メチルフェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-安息香酸を、白色の固体(300mg)として得た。
<工程6:4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}フェニル)-ベンズアミド>

【0204】
4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-2-メチルフェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-安息香酸(52mg;0.1mmol)、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩(49mg;0.11mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.05mL、0.3mmol)、及びDMF(1.7mL)の混合物を、室温で20分撹拌した。モルホリン(0.04mL)を添加し、この混合物を室温で2時間撹拌した。
【0205】
次に、水(10mL)を添加し、この混合物をろ過し、4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミドを、白色(40mg)の固体として得た。
〔実施例2〕
6-tert-ブチル-N-{2-メチル-3-[8-(4-モルホリン-4-イルメチル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-フェニル}ニコチンアミドの合成

<工程1:4-(6-ブロモ-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ)-安息香酸>
【0206】
4-(6-ブロモ-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ)-安息香酸エチルエステル(10.0g;27.7mmol)を200mLのエタノール(200プルーフ)に溶解し、NaOH1N溶液100mlを添加した。2時間還流して反応させてから、室温まで冷却した。反応生成物をろ過、収集し、0.1NのHCl溶液(75mL)でスラリー化し、CH2Cl2で抽出(75mL、2回)した。回収したCH2Cl2相を塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、4-(6-ブロモ-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ)-安息香酸を、白色の固体(8g)として得た。

<工程2:[4-(6-ブロモ-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ)-フェニル]モルホリン-4-イル-メタノン>
【0207】
4-(6-ブロモ-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ)-安息香酸(4.0g;12.0mmol)、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩(6.0g;13.6mmol)、及びジイソプロピルエチルアミン(6mL;34.4mmol)の混合物をジメチルアセトアミド(50mL)に溶解し、室温で20分撹拌した。モルホリン(5mL;57mmol)を添加し、この混合物を室温で16時間撹拌した。
【0208】
水(100mL)を添加し、この混合物をろ過し、[4-(6-ブロモ-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ)-フェニル]-モルホリン-4-イル-メタノンを、クリーム色の固体(2.65g)として得た。

<工程3:{4-[6-(3-アミノ-2-メチル-フェニル)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ]-フェニル}-モルホリン-4-イル-メタノン>
【0209】
[4-(6-ブロモ-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ)-フェニル]-モルホリン-4-イル-メタノン(500mg;1.24mmol)、3-(5,5-ジメチル-[1,3,2]ジオキサボリナン-2-イル)-2-メチル-フェニルアミン(340mg;1.6mmol)、パラジウムテトラキス(トリフェニルホスフィン)(200mg;0.17mmol)、1M炭酸ナトリウム(10mL)、及びDME(25mL)の混合物を、シールド管中で16時間、95°で加熱した。
【0210】
この混合物を、室温まで冷却し、水(75mL)で処理し、酢酸エチルで抽出(80mL、3回)した。この抽出物を水(100mL、2回)及び塩水(100mL、1回)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。この残留物エーテルで粉末にし、ろ過して、{4-[6-(3-アミノ-2-メチル-フェニル)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ]フェニル}-モルホリン-4-イル-メタノンを、黄褐色の固体(540mg)として得た。

<工程4:[6-(3-アミノ-2-メチル-フェニル)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イル]-(4-モルホリン-4-イルメチル-フェニル)-アミン>
【0211】
{4-[6-(3-アミノ-2-メチル-フェニル)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ]-フェニル}-モルホリン-4-イル-メタノン(350mg;0.82mmol)を、室温下で無水THF(50mL)に溶解した。反応系を撹拌しながら固体水素化リチウムアルミニウム(0.5g)を分割して添加し、更に反応系を窒素下で2時間還流させた。反応系を氷浴で0℃まで冷却し、水(0.5mL)、次ぎに15%NaOH水溶液(0.5mL)及び最後に、更に水を滴下して加え、注意深く反応を停止させた。この反応系を0℃で15分間撹拌し、次ぎにスラリーをセライトに通してろ過し、アルミニウム塩を除去した。このろ過物を水及び酢酸エチルとで分別した。酢酸エチル相を水(50mL,1回)及び塩水(50mL、1回)で洗浄し、次ぎに無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、更なる工程において使用するために十分精製された、[6-(3-アミノ-2-メチル-フェニル)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イル]-(4-モルホリン-4-イルメチル-フェニル)-アミンを、黄褐色の固体(300mg)として得た。

<工程5:6-tert-ブチル-ニコチン酸>
【0212】
ニコチン酸(1.0g;7.3mmol)を、水(10mL)と濃硫酸(0.5mL)の混合液に、撹拌しながら溶解した。Tert-ブチルカルボン酸を添加し、得られた結晶質のスラリーを窒素下で撹拌した。次いで、触媒AgNO3及び過硫酸アンモニウム(140mg;0.61mmol)を添加し、フラスコをアルミ箔に包み、光から遮断し、反応系を3時間で90℃まで加熱した。反応系を0℃まで冷却し、pH10まで塩基化し、酢酸エチルで抽出(50mL、4回)した。回収した有機相を飽和炭酸ナトリウム液(50mL、2回)及び塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた油状物を、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーで精製し、6-tert-ブチル-ニコチン酸を、白色の固体(1.1g)として得た。

<工程6:6-tert-ブチル-N-{2-メチル-3-[8-(4-モルホリン-4-イルメチル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-フェニル}-ニコチンアミド>
【0213】
[6-(3-アミノ-2-メチル-フェニル)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イル]-(4-モルホリン-4-イルメチル-フェニル)アミン(150mg;0.36mmol)、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩(450mg;1.0mmol)、及びジイソプロピルエチルアミン(0.3mL、1.7mmol)の混合物をジメチルアセトアミド(1mL)に溶解し、室温で20分間撹拌した。6-tert-ブチル-ニコチン酸(200mg;1.1mmol)を添加し、この混合物を室温で16時間撹拌した。
【0214】
水(10mL)を添加し、この混合物をろ過して、6-tert-ブチル-N-{2-メチル-3-[8-(4-モルホリン-4-イルメチル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-フェニル}-ニコチンアミドを、非精製の黄褐色の固体(120mg)として得た。この非精製の固体をシリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーで精製し、最終化合物を淡いクリーム色の固体(100mg)として得た。
〔実施例3〕
3-(5,5-ジメチル-[1,3,2]ジオキサボリナン-2-イル)-2-フルオロ-フェニルアミンの合成

<工程1:2-(2-フルオロ-3-ニトロ-フェニル)-5,5-ジメチル-[1,3,2]ジオキサボリナン>
【0215】
1-ブロモ-2-フルオロ-3-ニトロベンゼン(800mg;3.63mmol)、ビス(ネオペンチルグリコラート)二ホウ素(900mg;3.98mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-フェロセン]ジクロロパラジウムとジクロロメタン1:1の錯体(100mg;0.12mmol)、酢酸カリウム(1.0g;10.2mmol)、及びジオキサン(20mL)の混合物を16時間加熱還流した。
【0216】
この混合物を室温まで冷却し、水(100mL)で処理し、酢酸エチルで抽出(25mL、3回)した。この抽出物を水(25mL、2回)及び塩水(25mL、1回)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。この残留物を、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィー(エーテル/ヘキサン比1/2で溶離)で精製し、2-(2-フルオロ-3-ニトロ-フェニル)-5,5-ジメチル-[1,3,2]ジオキサボリナンを、淡黄色の固体(350mg)として得た。

<工程2:3-(5,5-ジメチル-[1,3,2]ジオキサボリナン-2-イル)-2-フルオロ-フェニルアミン>
【0217】
2-(2-フルオロ-3-ニトロ-フェニル)-5,5-ジメチル-[1,3,2]ジオキサボリナン(240mg;1.1mmol)、10%パラジウム-炭素(100mg)及び酢酸エチル(75mL)の混合物を、2時間、室温で、及び40psiの水素中で水素化した。
【0218】
この混合物をセライトに通してろ過し、CH2Cl2で洗浄(100mL、2回)し、ろ過物を溶媒留去し、3-(5,5-ジメチル-[1,3,2]ジオキサボリナン-2-イル)-2-フルオロ-フェニルアミンを、黄褐色の固体(200mg)として得た。
〔実施例4〕
上述した実施例1〜3と類似する工程を用いて、以下の化合物を調製した。




















〔実施例5〕
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(N-メチルカルバムイミドイル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミドの合成

<工程1 4-(6-ブロモ-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ)-ベンゾニトリル>
【0219】
4-アミノベンゾニトリル(220mg;1.89mmol)及び6,8-ジブロモ-イミダゾ[1,2-a]ピラジン(500mg;1.81mmol)の混合物をDMF(1mL)中でスラリー化し、20分間で140℃まで加熱した。反応系を冷却し、浴が75℃に達したときに、酢酸エチル(40mL)を添加し、スラリーを、大きい塊から細かい粉末に粉砕するために撹拌した。粉末化した4-(6-ブロモ-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ)-ベンゾニトリルをろ過し、ジエチルエーテルで洗浄(50mL、2回)し、減圧下で乾燥し、微粉状のオレンジ色/黄褐色の固体(600mg)とした。

<工程2 4-[6-(3-アミノ-2-メチル-フェニル)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ]-ベンゾニトリル>
【0220】
4-(6-ブロモ-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ)-ベンゾニトリル(1.02g;3.27mmol)の溶液をエチレングリコール、ジメチルエーテル(DME;60mL)にスラリー化し、室温で撹拌しながら、15分間の反応の間窒素ガスをバブルした。
【0221】
3-(5,5-ジメチル-[1,3,2]ジオキサボリナン-2-イル)-2-メチル-フェニルアミン(950mg;3.63mmol)及びパラジウムテトラキス(トリフェニルホスフィン)(500mg;0.43mmol)を添加し、反応系スラリーに、窒素ガスを室温で10分間バブリングして通した。1.0Nの炭酸ナトリウム溶液20mLを添加し、この2相性混合物を、窒素中で強く撹拌しながら、16時間かけて95℃に加熱した。この混合物を酢酸エチル(100mL)と水(100mL)とに分離し、水相を酢酸エチルで抽出(50mL、2回)した。回収された有機相を塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。このろ過物を減圧下で濃縮し、この未精製の油状物を少量のCH2Cl2中に溶解した。ジエチルエーテルを添加し、得られた沈殿物をろ過し、ジエチルエーテルで洗浄し、4-[6-(3-アミノ-2-メチル-フェニル)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ]-ベンゾニトリルを、淡黄褐色の固体(650mg)として得た。

<工程3 4-tert-ブチル-N-{3-[8-(4-シアノ-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-2-メチル-フェニル}-ベンズアミド>
【0222】
4-[6-(3-アミノ-2-メチル-フェニル)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ]-ベンゾニトリル(380mg;1.12mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(187mg;1.45mmol)の無水THF(25mL)溶液を、室温の窒素下で撹拌した。5mL無水THFに溶解した4-tert-ブチル-塩化ベンゾイル(230mg;1.17mmol)を、反応系溶液を撹拌しながら滴下した。30分後、この混合物を酢酸エチル(75mL)と水(75mL)とに分離し、水相を酢酸エチルで抽出(50mL、2回)した。回収された有機相を塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。このろ過物を減圧下で濃縮し、この未精製の油状物を少量のCH2Cl2中に溶解した。ジエチルエーテルを添加し、得られた沈殿物をろ過し、ジエチルエーテルで洗浄し、4-tert-ブチル-N-{3-[8-(4-シアノ-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-2-メチル-フェニル}-ベンズアミドを、ライトオレンジ色の固体(450mg)として得た。

<工程4 4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-2-メチル-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-ベンズイミド酸エチルエステル塩酸塩>
【0223】
4-tert-ブチル-N-{3-[8-(4-シアノ-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-2-メチル-フェニル}-ベンズアミドを200mLのエタノール(200プルーフ)中でスラリー化し、反応系を氷浴で0℃まで冷却した。次に、反応系に塩化水素ガスを飽和させ、16時間撹拌しながら室温まで徐々に加温した。減圧下で溶媒を除去し、得られた黄褐色固体の4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-2-メチル-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-ベンズイミド酸エチルエステル塩酸塩(500mg)を、更なる精製なしに使用した。

<工程5 4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(N-メチルカルバムイミドイル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド>
【0224】
4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-2-メチル-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-ベンズイミド酸エチルエステル塩酸塩(150mg;0.26mmol)をガラス製圧力反応槽中でメタノール(1mL)に溶解し、メチルアミンのTHF溶液(2.0N;2mL)を添加した。反応系を2時間で50℃に加熱し、それから減圧下で濃縮した。この油状物を2mLのCH2Cl2中に溶解し、ジエチルエーテル(20mL)を添加して、4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(N-メチルカルバムイミドイル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミドの、明黄褐色の固体(450mg)を沈下させた。
〔実施例6〕
次の化合物を上記実施例5に類似する工程を用いて調製した。





〔実施例7〕
N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-3-ピリジン-3-イル-アクリルアミドの合成

【0225】
3-ピリジン-3-イルアクリル酸(31mg;0.21mmol)、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩(100mg;0.23mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.11mL;0.63mmol)、及びDMF(3mL)の混合物を室温で30分撹拌した。{4-[6-(3-アミノ-2-メチル-フェニル)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ]-フェニル}-モルホリン-4-イル-メタノン(90mg;0.21mmol)を添加し、この混合物を室温で16時間撹拌した。
【0226】
水(10mL)を添加し、この混合物をろ過して、N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-3-ピリジン-3-イル-アクリルアミドを淡褐色の固体(50mg)として得た。
〔実施例8〕
次の化合物を上記実施例7に類似する工程を用いて調製した。


〔実施例9〕
生化学的Btk分析
【0227】
本願で公開された試験化合物に使用することができる、標準的な生化学的Btkキナーゼ分析の汎用手段の1つは、以下の通りである。
【0228】
1X細胞シグナル伝達キナーゼ緩衝液(25mM トリス塩酸、pH 7.5、5mMベータ-グリセロリン酸、2mMジチオスレイトール、0.1mM Na3VO4、10mM MgCl2)、0.5μMプロメガPTKビオチオン化ペプチド基質2、及び0.01%BSAを含有する、Btk酵素欠如マスターミックスが調製される。1X細胞シグナル伝達キナーゼ緩衝液、0.5μM PTKビオチン化ペプチド基質2、0.01%BSA、及び50ng/wellのBtkを含有する、Btk酵素添加マスターミックスが調製される。Btk酵素は次ぎの通り調製される:C末端V5及び6個のHisタグを有する、ヒト野生型Btk(アクセションナンバーNM-000061)全長を、エピトープ標識したBtkを運搬するバキュロウィルスを作製するために、pFastBacベクターへサブクローニングした。インビトロジェン社が発行したプロトコル「バクテリア-バクテリア・バキュロウィルス発現システム」(Cat.Nos.10359-016及び10608-016)について詳述した説明書に基づいて、バキュロウィルスを作製した。組み換えBtkタンパク質を過剰に発現させるために、Passage3ウィルスを用いて、Sf9細胞を感染させた。次に、このBtkタンパクをNi-NTAカラムを用いて精製して均質にした。タンパク質の最終調製物の純度は、高感度Sypro-Ruby染色法に基づくと、95%以上であった。1NのNaOHでpH4.7に調製された50mMのストックから、水中で、5mMのATP溶液となるように調製した。化合物の5%DMSO溶液の1.25μLの量を、96穴1/2エリア・コスターポリスチレンプレートに移した。11点の検量線(開始濃度は10μM;1:2希釈)を用いて、化合物を1つずつ試験した。酵素欠如マスターミックス(負の対照として)及び酵素添加マスターミックスの18.75μLの量を、96穴1/2エリアのコスターポリスチレンプレートの、適切なウェルに移した。5mMのATP 5μLを、96穴1/2エリアのコスターポリスチレンプレート内の混合物に添加し、最終ATP濃度を1mMとした。インキュベートするために、室温で1時間で反応させた。30mMのEDTA、20nMのSA-APC、及び1nMのPT66 Abを含有するパーキン・エルマー社の1X検出緩衝剤を用いて反応を停止させた。励起フィルター330nm、発光フィルター665nm及び2次発光フィルター615nmを使用するパーキン・エルマー・エンビジョンを用いた時間分解蛍光分析により、プレートを判読した。次いでIC50値を算出した。
〔実施例10〕
ラモス細胞Btk分析
【0229】
本願で開示される化合物の試験に使用される、標準細胞Btkキナーゼ分析の一般化された手段は以下の通りである。
【0230】
ラモス細胞を、細胞密度0.5×107細胞/mlで試験化合物の存在下、37℃で1時間インキュベートする。次ぎに、10μg/mlの抗-ヒトIgMF(ab)2を用いて、5分間37℃でインキュベートすることにより、細胞を刺激する。細胞をペレット化し、溶解し、透明なライセート上でタンパク質分析を行う。各サンプルの等タンパク量を、Btk自己リン酸化を評価するための抗リン酸Btk(Tyr223)抗体(細胞シグナル伝達技術 #3531)、又は、各透明ライセート中のBtkの総量を制御するための抗Btk抗体(BD トランスダクション・ラボ #611116)を用いて、SDS-PAGE及びウェスタン・ブロットにかけた。
〔実施例11〕
B-細胞増殖分析
【0231】
本願で開示される化合物の試験に使用される、標準細胞のB-細胞増殖分析の一般化された手段は以下の通りである。
【0232】
B細胞分離キット(ミルテニーバイオテック、Cat #130-090-862)を用いて、8〜16週齢のBalb/cマウスの脾臓からB細胞を精製する。試験化合物を0.25%DMSO中に希釈し、2.5×105の精製したマウス脾臓のB細胞と共に、30分間インキュベートした後、最終的に体積100μlになるように、10μg/mlの抗マウスIgM抗体(サザン・バイオテクノロジー・アソシエイツ Cat #1022-01)を添加する。24時間インキュベートした後、1μCiの3H-チミジンを添加を加え、SPA[3H]チミジン取り込み分析システム(アマシャム・バイオサイエンス #RPNQ 0130)のマニファクチャーズ・プロトコールを用いて、回収する前に、プレートを更に36時間インキュベートした。SPAビーズに基づく蛍光を、マイクロベータカウンタ(Wallace Triplex 1450, パーキン・エルマー)によりカウントする。
〔実施例12〕
T細胞増殖分析
【0233】
本願で開示された化合物の試験に使用される、標準T細胞増殖分析の一般化された手段は以下の通りである。
【0234】
Pan T細胞分離キット(ミルテニー・バイオテック、Cat #130-090-861)を用いて、8-16週齢のBalb/cマウスの脾臓からT細胞を精製する。試験化合物を0.25%DMSO中に希釈し、予めコートされた透明な平底プレート内で、最終体積が100μlの、2.5×105の精製したマウス脾臓のT細胞と、それぞれ10μg/mlの抗-CD3(BD #553057)及び抗-CD28(BD #553294)抗体と共に、37℃で90分間インキュベートした。24時間インキュベートした後、1μCiの3H-チミジンを加え、SPA[3H]チミジン取り込み分析システム(アマシャム・バイオサイエンス #RPNQ 0130)のマニファクチャーズ・プロトコールを用いて、回収する前に、プレートを更に36時間インキュベートした。SPAビーズに基づく蛍光を、マイクロベータカウンタ(Wallace Triplex 1450, パーキン・エルマー)によりカウントする。
〔実施例13〕
CD86阻害分析
【0235】
本願で開示された化合物の試験に使用される、B細胞活性の阻害のための標準分析の一般化された手段は以下の通りである。
【0236】
赤血球細胞溶解(BD ファーミンジェン #555899)によって8-16週齢のBalb/cマウスの脾臓から、全マウス脾細胞を精製する。試験化合物を0.25%のDMSOで希釈し、扁平な透明プレート(ファルコン 353072)内で、最終体積を200μlとして、1.25×106の精製されたマウス脾細胞と共に、37℃で60分間インキュベートする。次に、細胞を、15μg/mlのIgM(Jackson ImmunoResearch 115-006-020)の添加により刺激し、37℃、5%二酸化炭素において24時間インキュベートする。24時間インキュベートした後、円錘形底面の透明な96穴のプレートに細胞を移し、次に、1200×g×5分間で遠心機にかけペレット化する。細胞をCD16/CD32(BD ファーミンジェン #553142)により予めブロックし、次に、CD19-FITC(BD ファーミンジェン #553785)、CD86-PE(BD ファーミンジェン #553692)、及び7AAD(BD ファーミンジェン #51-68981E)を用いて3重に染色する。細胞は、BD FACSCaliburで分類され、そしてCD19/7AAD-ポピュレーション上に排出される。排出されたポピュレーションのCD86表面発現レベルが、試験化合物濃度に対して測定される。
〔実施例14〕
B-ALL細胞の生存分析
【0237】
次の述べることは、生存細胞の数を計測するための、XTT読み出し値を使用する標準B-ALL細胞生存試験のための手順である。この分析は、本発明で開示された化合物の、培地中におけるB-ALL細胞の生存阻害能力について、試験するのに使用することができる。本発明で使用することのできる、ヒトの急性リンパ性白血病B-細胞株は、SUP-B15であり、ヒト前B-細胞ALL株は、ATCCから入手可能である。
【0238】
複数の96穴マイクロタイタープレート中の100μlのIscov's培地+20%FBSに、SUP-B15前B-ALL細胞を5×105細胞/ml濃度となるように蒔く。次に、試験化合物を、最終濃度が0.4%DMSOとなるように添加する。細胞を、37℃、5%二酸化炭素において、3日間インキュベートする。3日後、細胞を、試験化合物を含有する新たな96穴プレートに1:3の割合で分割し、更に3日間成長するにまかせた。24時間後、それぞれに50ulのXTT溶液(ロシュ)を、96穴プレートの1つの複製物に添加し、以下のメーカーの説明に従い、2、4及び20時間経過時に吸収度を判読する。分析の直線範囲(0.5〜1.5)において、DMSOのみで処理された細胞に対するODを読み取り、次いで、DMSOのみで処理された細胞に対する、化合物処理されたウェルにおける生存細胞のパーセントが測定される。
〔実施例15〕
【0239】
合成例1〜8で開示された化合物は、ここで記載されたBtk生化学分析(実施例9)で検査され、10マイクロモル以下のIC50値を示す。これらの一部の化合物は、1マイクロモル以下のIC50値を示す。これらの一部の化合物は、0.1マイクロモル以下のIC50値を示す。
【0240】
合成例で1〜8で開示された化合物のいくつかは、(実施例11に記述された)B細胞増殖分析において、10マイクロモル以下のIC50値を示す。これらの一部の化合物は、1マイクロモル以下のIC50値を示す。これらの一部の化合物は、500nM以下のIC50値を示す。
【0241】
10以下のIC50値を示す化合物の一部は、T-細胞増殖の阻害をせず、ここで記載された(実施例12で記述された)条件下で分析されると、5以上のIC50値を有する。
【0242】
実施例1〜8で開示された特定の化合物は、T細胞増殖の阻害のためのIC50値を示し、B細胞増殖の阻害のためのこれらの化合物のIC50値より、少なくとも3倍、及びいくつかの例では5倍、又は10倍を超える。
【0243】
実施例1〜8で開示された化合物のいくつかは、(実施例13で記述された条件下で)B細胞活性の阻害の分析における試験を行ったところ、10マイクロモル以下のIC50値を示す。これらの化合物の一部は、1マイクロモル以下のIC50値を示す。これらの化合物の一部は、この分析において500nM以下のIC50値を示す。
【0244】
実施例1〜8で開示された化合物のいくつかは、B細胞白血病細胞生存分析(実施例14で記述された条件下で)試験すると、10マイクロモル以下のIC50値を示す。
【0245】
実施例1〜8で開示された化合物のいくつかは、生化学的活性及び細胞活性の両方を有する。例えば、実施例1〜8で開示された化合物のいくつかは、ここ(実施例9)で記述したBtk生化学分析において、10マイクロモル以下のIC50値を示し、ここで記述された少なくとも1つの(T細胞分析以外の)細胞基礎分析(実施例10、11、13又は14)において10マイクロモル以下のIC50値を示す。これらの一部の化合物は、ここ(実施例9)で記述したBtk生化学分析において、1マイクロモル以下のIC50値を示し、ここで記述された少なくとも1つの(T細胞分析以外の)細胞基礎分析(実施例10、11、13又は14)において10マイクロモル以下のIC50値を示す。これらの一部の化合物は、0.1マイクロモル以下のIC50値を示し、ここで記述された少なくとも1つの(T細胞分析以外の)細胞基礎分析(実施例10、11、13又は14)において10マイクロモル以下のIC50値を示す。
【0246】
これらの化合物の一部は、生化学的活性及び、T細胞増殖を阻害しない細胞活性の両方を有する。例えば、実施例1〜8で開示された化合物のいくつかは、ここ(実施例9)で記述したBtk生化学分析において、10マイクロモル以下のIC50値を示し、ここで記述された少なくとも1つの(T細胞分析以外の)細胞基礎分析(実施例10、11、13又は14)において10マイクロモル以下のIC50値を示し、及び、少なくとも、B細胞増殖阻害化合物の3倍のIC50値という、T細胞増殖阻害のIC50値を示す。これらの化合物の一部は、ここ(実施例9)で記述したBtk生化学分析において、1マイクロモル以下のIC50値を示し、ここで記述された少なくとも1つの(T細胞分析以外の)細胞基礎分析(実施例10、11、13又は14)において10マイクロモル以下のIC50値を示し、及び、少なくとも、B細胞増殖阻害化合物の5倍のIC50値という、T細胞増殖阻害のIC50値を示す。これらの化合物の一部は、0.1マイクロモル以下のIC50値を示し、ここで記述された少なくとも1つの(T細胞分析以外の)細胞基礎分析(実施例10、11、13又は14)において10マイクロモル以下のIC50値を示し、及び、少なくとも、B細胞増殖阻害化合物の10倍のIC50値という、T細胞増殖阻害のIC50値を示す。
【0247】
いくつかの態様が表示され、及び記述されたと同時に、本発明の範囲から逸脱することなく、これに加え、種々の改良品及び代用品を製造することができる。例えば、特許請求の範囲の解釈の目的として、以下に記載された特許請求の範囲は、意図的に、ここに記載された通りの文言より狭いものとして解釈されてはならず、従って、意図的に典型例を、明細書からの特許請求の範囲の中に読み込んではならない。従って、本発明は、実例として記載されており、特許請求の範囲を制限するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0248】
本発明の式1で表される化合物、及び、薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類及びこれらの混合物から選択される少なくとも一つの化学物質は、薬剤組成物、パッケージされた薬剤、及び、哺乳動物の治療に有効である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1の化合物、及び、薬学的に許容される塩類、溶媒和物類、結晶形類、キレート類、非共有結合コンプレックス類、プロドラッグ類、及びそれらの混合物、の中から選択される、少なくとも1つの化学物質:

(式1)
上式中のR1は、適宜置換されたフェニレン、適宜置換されたピリジリデン、適宜置換された2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジニル、及び、







から選択され;
ここで、*は-L-Gグル-プに結合する点を意味し、切断された結合はアミノ基への結合点を意味する;X1はN及びCR7から選択され;X2はN及びCR7から選択され;及びX3はN及びCR7から選択され;ここでX1、X2、及びX3が1よりも多くNであることはなく、R7は、水素、ヒドロキシ、シアノ、ハロ、適宜置換された低級アルキル及び適宜置換された低級アルコキシから選択される;
Lは共有結合、適宜置換されたC1-C4のアルキレン、-O-、-O-(適宜置換されたC1-C4のアルキレン)-、-(C=O)-、-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(C=O)-、(SO)-、-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(SO)-、(SO2)-、-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(SO2)-、-(C=NR9)-、及び、-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(C=NR9)-から選択される。ここで、R9は、水素、適宜置換されたアルキル、適宜置換されたアリール、及び適宜置換されたヘテロアリールから選択され;
Gは、水素、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ニトロ、適宜置換されたアルキル、-NR16R17、適宜置換されたヘテロシクロアルキル、適宜置換されたシクロアルキル、適宜置換されたアリール、及び適宜置換されたヘテロアリールから選択される。ここで、R16及びR17は、独立に、水素、適宜置換されたアシル、適宜置換されたアルキル、適宜置換されたアリール、及び適宜置換されたヘテロアリールから選択され;又は、Lが-(C=NR9)-及び-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(C=NR9)から選択されたときは、-R9とR16は、それらが結合する窒素と共に、N、O、Sから選択されるヘテロ原子を適宜更に含む、適宜置換された5-7員の窒素含有ヘテロシクロアルキルを形成し、R17は、水素、適宜置換されたアシル、適宜置換されたアルキル、適宜置換されたアリール、及び適宜置換されたヘテロアリールから選択され;
T、V、及びWは、T、U、V、及びWの多くても1つがNであることを前提に、C及びNから選択され、Uは-CH及びNから選択され;
R2、R3、及びR4は、独立に、水素、適宜置換された低級アルキル、適宜置換された低級アルコキシ、ハロ、及びヒドロキシから選択される。但しこの場合、Aが共有結合、Gが-NR16R17で、Lが-(C=NR9)-及び-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(C=NR9)-から選択されないときは、R2、R3、及びR4の少なくとも一つは水素ではなく、R2、R3、又はR4が、それらが結合するT、V、又はWがNである場合には、存在しないことが前提とされる;
Qは、下記から選択される;

ここで、
R10及びR11は、独立に、水素、C1-C6のアルキル、及びC1-C6のハロアルキルから選択され;
R12、R13、R14、及びR15は、それぞれ独立に、下記の中から選択される。
水素、
C1-C6のアルキル、
C1-C6のハロアルキル、
フェニル、
モノ-、ジ-、トリ-置換された置換フェニルから選択された置換フェニル、但し置換基は、独立に、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、ハロ、C1-C6のアルキル、C1-C6のアルコキシ、(C1-C6アルキルオキシ)C1-C6のアルコキシ、C1-C6のパーフルオロアルキル、C1-C6のパーフルオロアルコキシ、モノ-(C1-C6アルキル)アミノ、ジ-(C1-C6アルキル)アミノ及びアミノ(C1-C6アルキル)から選択される、
ヘテロアリール、及び
モノ-、ジ-、トリ-置換された置換ヘテロアリールから選択されたヘテロアリール、但し、置換基は、独立に、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、ハロ、C1-C6のアルキル、C1-C6のアルコキシ、(C1-C6アルキルオキシ)C1-C6のアルコキシ、C1-C6のパーフルオロアルキル、C1-C6のパーフルオロアルコキシ、モノ-(C1-C6アルキル)アミノ、ジ-(C1-C6アルキル)アミノ及びアミノ(C1-C6アルキル)から選択される;
Aは、共有結合及び-(CH=CH)-から選択され;
R5は、適宜置換されたシクロアルキル、適宜置換されたヘテロシクロアルキル、適宜置換されたアリール、及び適宜置換されたヘテロアリール;及び、
R6は、水素、適宜置換されたアルキル、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルから選択される。
【請求項2】
Aが共有結合である、請求項1に記載された少なくとも1つの化学物質。
【請求項3】
Aが-(CH=CH)-である、請求項1に記載された少なくとも1つの化学物質。
【請求項4】
前記R12、R13、R14、及びR15が、独立に、水素、C1-C6のアルキル、C1-C6のハロアルキル、及びフェニルから選択される、請求項1〜3の何れかに記載された少なくとも1つの化学物質。
【請求項5】
前記R13が、水素及びC1-C6のアルキルから選択される、請求項4に記載された少なくとも1つの化学物質。
【請求項6】
前記Qが

である(ここでR13は、水素及びC1-C6のアルキルから選択される)、請求項1〜3の何れかに記載された少なくとも1つの化学物質。
【請求項7】
前記R1が、o-フェニレン、m-フェニレン、p-フェニレン、o-ピリジリデン、m-ピリジリデン、p-ピリジリデン、及び

から選択される、請求項1〜6の何れかに記載された少なくとも1つの化学物質。
【請求項8】
前記R1が、o-フェニレン、m-フェニレン、p-フェニレン、o-ピリジリデン、m-ピリジリデン、及び、p-ピリジリデンから選択される、請求項7に記載された少なくとも1つの化学物質。
【請求項9】
前記R1が、p-フェニレン及びm-フェニレンから選択される、請求項8に記載された少なくとも1つの化学物質。
【請求項10】
前記R1が、p-フェニレンである、請求項9に記載された少なくとも1つの化学物質。
【請求項11】
式1の化合物が式2の化合物から選択される、請求項1に記載された少なくとも1つの化学物質。

(式2)
【請求項12】
前記R5が、下記から選択される、請求項1〜11の何れかに記載された、少なくとも1種の化学物質;
フェニル、
モノ-、ジ-、トリ-置換された置換フェニルから選択された置換フェニル;但し該置換基は、独立に、ヒドロキシ、低級アルキル、スルファニル、スルフォニル、適宜置換されたアミノ、低級アルコキシ、1以上のハロによって置換された低級アルキル、1以上のハロによって置換された低級アルコキシ、ヒドロキシで置換された低級アルキル、及びヘテロアリール、
ピリジル、
モノ-、ジ-、トリ-置換ピリジルから選択された置換ピリジル、但し該置換基は、独立に、ヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから選択される。
ピリミジニル、
モノ-、ジ-、トリ-置換ピリジルから選択された置換ピリミジニル、但し該置換基は、独立に、ヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから選択される。
ピラジニル、
モノ-、ジ-、トリ-置換ピリジルから選択された置換ピラジニル、但し該置換基は、独立に、ヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから選択される。
ピリダジニル、
モノ-、ジ-、トリ-置換ピリジルから選択された置換ピリダジニル、但し該置換基は、独立に、ヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから選択される。
オキサゾ-ル-2-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換オキサゾ-ル-2-イルから選択された置換オキサゾ-ル-2-イル;但し該置換基は、独立に、ヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから選択される。
2H-ピラゾ-ル-3-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換2H-ピラゾ-ル-3-イルから選択された置換2H-ピラゾ-ル-3-イル;但し該置換基は、独立に、ヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから選択される。
[1,2,3]チアジアゾール-4-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換[1,2,3]チアジアゾール-4-イルから選択された置換[1,2,3]チアジアゾール-4-イル;但し該置換基は、独立に、ヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから選択される。
イソオキサゾール-5-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換イソオキサゾール-5-イルから選択された置換イソオキサゾール-5-イル;但し該置換基は、独立に、ヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから選択される。
4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-イルから選択された置換4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-イル;但し該置換基は、独立に、ヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから選択される。
4,5,6,7-テトラヒドロベンゾフラン-2-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換4,5,6,7-テトラヒドロベンゾフラン-2-イルから選択された置換4,5,6,7-テトラヒドロベンゾフラン-2-イル;但し該置換基は、独立に、ヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから選択される。
4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-インドール-2-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-インドール-2-イルから選択された置換4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-インドール-2-イル;但し該置換基は、独立に、ヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールであり、インドール環のアミン窒素原子は、適宜置換された低級アルキルで、適宜置換される。
1H-インドール-2-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換1H-インドール-2-イルから選択された置換1H-インドール-2-イル;但し該置換基は、独立に、ヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールであり、インドール環のアミン窒素原子は、適宜置換された低級アルキルで、適宜置換される。
1H-インドール-3-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換1H-インドール-3-イルから選択された置換1H-インドール-3-イル;但し該置換基は、独立に、ヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールであり、インドール環のアミン窒素原子は、適宜置換された低級アルキルで、適宜置換される。
ベンゾフラン-2-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換ベンゾフラン-2-イルから選択された置換ベンゾフラン-2-イル;但し該置換基は、独立に、ヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから選択される。
ベンゾ[b]チオフェン-2-イル、
モノ-、ジ-、トリ-置換ベンゾ[b]チオフェン-2-イルから選択された置換ベンゾ[b]チオフェン-2-イル;但し該置換基は、独立に、ヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから選択される。
キノリン-3-イル、及び、
モノ-、ジ-、トリ-置換キノリン-3-イルから選択された置換キノリン-3-イル;但し該置換基は、独立に、ヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから選択される。
【請求項13】
R5が、フェニル、及び、置換フェニルから選択され、該置換フェニルはモノ-、ジ-、トリ-置換された置換フェニルから選択された置換フェニルである、請求項12に記載された少なくとも1種の化学物質;但し該置換基は、独立に、ヒドロキシ、低級アルキル、スルファニル、スルフォニル、適宜置換されたアミノ、低級アルコキシ、1以上のハロによって置換された低級アルキル、1以上のハロによって置換された低級アルコキシ、ヒドロキシで置換された低級アルキル、及びヘテロアリールから選択される。
【請求項14】
前記R5が、モノ-、ジ-、トリ-置換された置換フェニルから選択された置換フェニルから選択される、請求項13に記載された少なくとも1種の化学物質;但し該置換基は、独立に、ヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、及びヘテロアリールから選択される。
【請求項15】
前記R5が4-低級アルキル-フェニル-である、請求項14に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項16】
前記R5が4-tert-ブチル-フェニルである、請求項15に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項17】
前記R5が、ピリジル、及び、モノ-、ジ-、トリ-置換ピリジルから選択された置換ピリジルから選択される、請求項12に記載された少なくとも1種の化学物質;但し該置換基は、独立に、ヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、ハロ、低級アルコキシ、及びヘテロアリールから選択される。
【請求項18】
前記R5がピリド-3-イルである、請求項17に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項19】
式1の化合物が式3の化合物から選択される、請求項1に記載された少なくとも1種の化学物質;

(式3)
但し、
Xは、O、S、NR18、-CH=N-、及び-N=CH-から選択され、
R18は、水素、適宜置換されたアルキル、適宜置換されたアリール、及び適宜置換されたヘテロアリールから選択され、
R20は、水素、ニトロ、シアノ、アミノ、ハロ、C1-C6のアルキル、C1-C2のハロアルキル、C1-C2のハロアルコキシ、C1-C6のアルコキシ、モノ-(C1-C4アルキル)アミノ、ジ-(C1-C4アルキル)アミノ、及びアミノ(C1-C4アルキル)から選択された0〜3の置換基を表す。
【請求項20】
Xが、O、NR18、-CH=N-、及び-N=CHから選択される、請求項19に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項21】
Xが、O及びNR18から選択される、請求項20に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項22】
式1の化合物が式4の化合物から選択される、請求項1に記載された少なくとも1種の化学物質;

(式4)
但し、
Y及びZは独立にCH及びNから選択され;
R19は、水素、ヒドロキシ、低級アルキル、スルフォニル、適宜置換されたアミノ、低級アルコキシ、1以上のハロで適宜置換された低級アルキル、1以上のハロで適宜置換された低級アルコキシ、ヒドロキシで置換された低級アルキル、及びヘテロアリールから選択され、及び、
R20は、水素、低級アルキル、ハロ、低級アルコキシ及びヒドロキシから選択される。
【請求項23】
Lが、共有結合、-(C=O)-、-CH2-、-SO2-、-CH2(C=O)-、-CH(CH3)(C=O)-、-CH2CH2(C=O)-、-(C=NR9)-、及び-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(C=NR9)-から選択される、請求項1〜22の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項24】
Lが、-(C=O)-、-CH2-、-SO2-、-CH2(C=O)-、及び-CH(CH3)(C=O)-から選択される、請求項23に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項25】
Lが、-(C=O)-である、請求項24に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項26】
Gが下記から選択される、請求項1〜25の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質;
水素、
ヒドロキシ、
-NR16R17
適宜置換されたヘテロシクロアルキル、
適宜置換された5,6-ジヒドロ-8H-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-7-イル、
低級アルコキシ、及び
1H-テトラゾール-5-イル。
【請求項27】
Gが下記から選択される、請求項26に記載された少なくとも1種の化学物質;
水素、
ヒドロキシ、
N-メチルエタノールアミノ、
適宜置換された4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾ-ル-2-イル、
適宜置換されたモルホリン-4-イル、
適宜置換されたピペラジン-1-イル、及び、
適宜置換されたホモピペラジン-1-イル。
【請求項28】
Gが下記から選択される、請求項27に記載された少なくとも1種の化学物質;
水素、
モルホリン-4-イル、
4-アシル-ピペラジン-1-イル、
4-低級アルキル-ピペラジン-1-イル、
3-オキソ-ピペラジン-1-イル、
ホモピペラジン-1-イル、及び
4-低級アルキル-ホモピペラジン-1-イル。
【請求項29】
Gが、-NR16R17及び適宜置換されたヘテロシクロアルキルから選択される、請求項1〜25の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項30】
Gが、適宜置換されたモルホリン-4-イル及び適宜置換されたピペラジン-1-イルから選択される、請求項29に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項31】
Gが適宜置換されたモルホリン-4-イルである、請求項30に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項32】
Lが-(C=NR9)-及び-(適宜置換されたC1-C4アルキレン)(C=NR9)-から選択され、Gが-NR16R17である、請求項1〜22の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項33】
R9が水素及び低級アルキルから選択される、請求項32に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項34】
R9が水素及びメチルから選択される、請求項33に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項35】
R6が水素である、請求項1〜34の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項36】
R2が、メチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、及びフッ素から選択される、請求項1〜35の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項37】
R2がメチルである、請求項36に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項38】
R3及びR4が水素である、請求項36又は37に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項39】
R3が、メチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、及びフッ素から選択される、請求項1〜35の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項40】
R3がメチルである、請求項39に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項41】
R2及びR4が水素である、請求項39又は40に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項42】
R4が、メチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、及びフッ素から選択される、請求項1〜35の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項43】
R4がメチルである、請求42に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項44】
R2及びR3が水素である、請求項42又は43に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項45】
Y及びZがCHである、請求項22〜44の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項46】
R19が、水素及び低級アルキルから選択される、請求項22〜45の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項47】
R19が水素、iso-プロピル及びtert-ブチルから選択される、請求項46に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項48】
R19がtert-ブチルである、請求項47に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項49】
R20が無い、請求項19〜48の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項50】
T、V、及びWがCであり、Uが-CHである、請求項1〜49の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項51】
前記少なくとも一つの化学物質が、Btk活性のin vitroにおける生化学分析において、10マイクロモル以下のIC50を示す、請求項1〜50の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項52】
前記少なくとも一つの化学物質が、Btk活性のin vitroにおける生化学分析において、1マイクロモル以下のIC50を示す、請求項51に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項53】
前記少なくとも一つの化学物質が、Btk活性のin vitroにおける生化学分析において、0.1マイクロモル以下のIC50を示す、請求項52に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項54】
前記少なくとも一つの化学物質が、B細胞活性の阻害分析において、10マイクロモル以下のIC50を示す、請求項1〜53の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項55】
前記少なくとも一つの化学物質が、B細胞活性の阻害分析において、1マイクロモル以下のIC50を示す、請求項54に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項56】
前記少なくとも一つの化学物質が、B細胞活性の阻害分析において、500ナノモル以下のIC50を示す、請求項55に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項57】
前記少なくとも一つの化学物質が、T細胞増殖の阻害分析において、B細胞増殖の阻害分析において前記少なくとも1つの化学物質が示すIC50値の3倍のIC50値を示す、請求項1〜56の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項58】
前記少なくとも一つの化学物質が、T細胞増殖の阻害分析において、B細胞増殖の阻害分析において前記少なくとも1つの化学物質が示すIC50値の5倍のIC50値を示す、請求項57に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項59】
前記少なくとも一つの化学物質が、T細胞増殖の阻害分析において、B細胞増殖の阻害分析において前記少なくとも1つの化学物質が示すIC50値の10倍のIC50値を示す、請求項57に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項60】
前記少なくとも1つの化学物質がB-ALL細胞残存分析において10マイクロモル以下のIC50を示す、請求項1〜59に記載された少なくとも1つの化学物質。
【請求項61】
式1の化合物が下記化合物から選択される、請求項1に記載された少なくとも1つの化学物質;
4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-4-メチル-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-安息香酸;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-5-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
N-(5-{8-[4-(4-アセチル-ピペラジン-1-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-2-メチル-フェニル)-4-tert-ブチル-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-5-{8-[4-(N-メチル-ヒドロキシエチル-4-カルボニル)- フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-5-{8-[4-(NNジメチル-1-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-5-{8-[4-(N-メチル-1-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-5-{8-[4-(アミド)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-5-{8-[4-(4-メチル-ピペラジン-1-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
N-(5-{8-[4-(4-アセチル-ピペラジン-1-イル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-2-メチル-フェニル)-4-tert-ブチル-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-フルオロ-5-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-{2-メチル-5-[8-(4-モルホリン-4-イルメチル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-5-{8-[4-(3-オキソ-ピペラジン-1-イルメチル)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
N-(5-{8-[4-(4-アセチル-ピペラジン-1-イルメチル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-2-メチル-フェニル)-4-tert-ブチル-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(5-{8-[4-(5,6-ジヒドロ-8H-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-7-イルメチル)-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-2-メチル-フェニル)-ベンズアミド;
(4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-4-メチル-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-フェニル)-酢酸;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-5-{8-[4-(2-モルホリン-4-イル-2-オキソ-エチル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-{5-[8-(4-{[(2-ヒドロキシ-エチル)-メチル-カルバモイル]-メチル}-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-2-メチル-フェニル}-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-[2-メチル-5-(8-{4-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-オキソ-エチル]-フェニルアミノ}-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)-フェニル]-ベンズアミド;
(3-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-4-メチル-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-ylアミノ}-フェニル)-酢酸;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-5-{8-[3-(2-モルホリン-4-イル-2-オキソ-エチル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-[2-メチル-5-(8-{3-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-オキソ-エチル]-フェニルアミノ}-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)-フェニル]-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-{5-[8-(3-ジメチルカルバモイルメチル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-2-メチル-フェニル}-ベンズアミド;
2-(3-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-4-メチル-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-フェニル)-プロピオン酸;
4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-4-メトキシ-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-安息香酸;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-5-{8-[4-(1-メチル-2-モルホリン-4-イル-2-オキソ-エチル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-4-フルオロ-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-安息香酸;
4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-2-メチル-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-安息香酸;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(4-メチル-ピペラジン-1-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(N-メチルヒドロキシエチル-1-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(N-メチルエチル-1-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-{6-[5-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-2-メチル-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-安息香酸;
4-tert-ブチル-N-(4-メチル-3-{8-[4-(Nメチルヒドロキシエチル-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-2-メチル-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-安息香酸エチルエステル;
4-tert-ブチル-N-(2-フルオロ-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
6-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ニコチンアミド;
[1,2,3]チアジアゾール-4-カルボン酸(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-アミド;
イソオキサゾール-5-カルボン酸(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-アミド;
ピリジン-2-カルボン酸(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-アミド;
6-tert-ブチル-N-{2-メチル-3-[8-(4-モルホリン-4-イルメチル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-フェニル}-ニコチンアミド;
4-tert-ブチル-N-{2-メチル-3-[8-(4-モルホリン-4-イルメチル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-フェニル}-ベンズアミド;
4-イソプロピル-N-{2-メチル-3-[8-(4-モルホリン-4-イルメチル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-フェニル}-ベンズアミド;
6-ヒドロキシ-N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ニコチンアミド;
5-tert-ブチル-オキサゾール-2-カルボン酸(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-アミド;
N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-4-メチルスルファニル-ベンズアミド;
4-(1H-イミダゾール-2-イル)-N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(1H-テトラゾール-5-イル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-メタンスルフォニル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
2-ヒドロキシ-6-メチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ニコチンアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(1H-テトラゾール-5-イルメチル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
2,5-ジメチル-2H-ピラゾール-3-カルボン酸(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-アミド;
4-tert-ブチル-N-{2-メチル-5-[8-(4-スルファモイル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-フェニル}-ベンズアミド;
N-(2-Mエチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ニコチンアミド;
4-tert-ブチル-N-{3-[8-(4-カルバムイミドイル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-フェニル}-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(3-{8-[4-(N,N'-ジメチル-カルバムイミドイル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(3-{8-[4-(イミノ-モルホリン-4-イル-メチル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(3-{8-[4-(N,N-ジメチル-カルバムイミドイル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(3-{8-[4-(2-イミノ-2-モルホリン-4-イル-エチル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-2-メチル-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(N-メチルカルバムイミドイル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(3-{8-[4-(N,N'-ジメチル-カルバムイミドイル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-2-メチル-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(3-{8-[4-(4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-2-イル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-2-メチル-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-{3-[8-(4-カルバムイミドイル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-2-メチル-フェニル}-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-{3-[8-(4-カルバムイミドイルメチル-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-2-メチル-フェニル}-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(N-メチルカルバムイミドイルメチル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(3-{8-[4-(N,N'-ジメチル-カルバムイミドイルメチル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-2-メチル-フェニル)-ベンズアミド;
4-tert-ブチル-N-(3-{8-[4-(N,N-ジメチル-カルバムイミドイルメチル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-2-メチル-フェニル)-ベンズアミド;
ベンゾフラン-2-カルボン酸(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-アミド;
N-(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-3-ピリジン-3-イル-アクリルアミド;
キノリン-3-カルボン酸(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-アミド;
1-メチル-1H-インドール-3-カルボン酸(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-アミド;
1H-インドール-3-カルボン酸(2-メチル-3-{8-[4-(モルホリン-4-カルボニル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-アミド;
6-tert-ブチル-N-(2-メチル-3-{8-[4-(1-オキソ-1l4-チオモルホリン-4-イル)-フェニルアミノ]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル}-フェニル)-ニコチンアミド;
N-{3-[8-(3-アミノ-フェニルアミノ)-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル]-2-メチル-フェニル}-4-tert-ブチル-ベンズアミド;及び
テトラヒドロフラン-2-カルボン酸(3-{6-[3-(4-tert-ブチル-ベンゾイルアミノ)-2-メチル-フェニル]-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-イルアミノ}-フェニル)-アミド。
【請求項62】
請求項1〜61の何れかに記載された化学物質の少なくとも一つと、基材、補助剤及び賦形剤から選択された、薬学的に許容される少なくとも1種の増量剤とを含む薬学的組成物。
【請求項63】
前記組成物が、注入可能な液体、エアロゾル、クリーム、ゲル、錠剤、ピル、カプセル、シロップ、点眼薬、及び経皮貼付剤から選択された形状に形成されてなる、請求項62に記載された薬学的組成物。
【請求項64】
請求項62又は63に記載された薬学的組成物、及びBtk活性阻害感応性疾患に悩まされている患者を治療するための、該組成物を使用する説明書を含む、パッケージされた薬学的組成物。
【請求項65】
Btk活性阻害感応性疾患が癌である、請求項64に記載されたパッケージされた薬学的組成物。
【請求項66】
Btk活性阻害感応性疾患がアレルギー性疾患、自己免疫疾患、炎症性疾患及び急性炎症反応から選択される、請求項65に記載されたパッケージされた薬学的組成物。
【請求項67】
請求項1〜61の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質又は請求項62若しくは63に記載された薬学的組成物の有効量を患者に投与することからなる、Btk活性阻害感応性疾患を有する患者を治療する方法。
【請求項68】
該患者が人間である、請求項67に記載された方法。
【請求項69】
該患者が猫又は犬から選択される、請求項67に記載された方法。
【請求項70】
Btk活性阻害感応性疾患が癌である、請求項67〜69の何れかに記載された方法。
【請求項71】
Btk活性阻害感応性疾患がB細胞リンパ腫及び白血病である、請求項70に記載された方法。
【請求項72】
該少なくとも1種の化学物質の有効量が、点滴、筋肉注射及び非経口から選択された何れかの方法によって投与される、請求項67〜71の何れかに記載された方法。
【請求項73】
該少なくとも1種の化学物質の有効量が経口投与される、請求項67〜71の何れかに記載された方法。
【請求項74】
請求項1〜61の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質又は請求項62又は63に記載された薬学的組成物の有効量を、患者に投与することからなる、癌、自己免疫疾患、炎症性疾患、急性炎症反応及びアレルギー性疾患から選択される疾患を有する患者を治療する方法。
【請求項75】
該患者が人間である、請求項74に記載された方法。
【請求項76】
該患者が猫又は犬から選択される、請求項74に記載された方法。
【請求項77】
該少なくとも1種の化学物質の有効量が、点滴、筋肉注射及び非経口から選択された何れかの方法によって投与される、請求項74〜76の何れかに記載された方法。
【請求項78】
該少なくとも1種の化学物質の有効量が経口投与される、請求項74〜76の何れかに記載された方法。
【請求項79】
請求項1〜61の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質又は請求項62若しくは63に記載された薬学的組成物を、化学療法薬に対する癌細胞の感応性を増大させるに十分な量、化学療法を受ける患者に化学療法薬を投与することからなる、化学療法に対する癌細胞の感応性を増大させる方法。
【請求項80】
請求項64に記載されたパッケージされた治療薬を提供することからなり、説明書が、追加的に、パッケージされた薬学的組成物に関連する禁忌及び副作用情報を含む方法からなる、投薬ミスを減少させると共に、Btk活性阻害感応性疾患の治療を受ける患者に対する治療上のコンプライアンスを増大させる方法。
【請求項81】
Btk発現細胞を請求項1〜61の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質と、in vitroにおけるATP加水分解のレベルを検出可能に減少させるのに十分な量接触させる方法からなる、ATP加水分解の阻害方法。
【請求項82】
該細胞が哺乳動物中に存在する、請求項81に記載された方法。
【請求項83】
該哺乳動物が人間である、請求項82に記載された方法。
【請求項84】
該哺乳動物が猫及び犬から選択される、請求項82に記載された方法。
【請求項85】
試料を、請求項1〜61の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質と、試料中におけるBtk活性レベルの検出してBtk活性の検出を許す条件下で接触させ、それによって試料中のBtkの存在又は不存在を決定することからなる、試料におけるBtkの存在を決定する方法。
【請求項86】
Btk発現細胞を、in vitroにおけるB細胞活性を検出可能に減少させるに十分な量の、請求項1〜61の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質と接触させることからなる、B細胞活性を阻害する方法。
【請求項87】
少なくとも1種の化学物質が、検出可能なシグナルを提供するラベルで直接又は間接にラベルされている、請求項1〜61の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項88】
該ラベルが、放射性同位元素、蛍光タグ、酵素、抗体、パーティクル、化学発光タグ、及び特異的結合分子から選択される、請求項87に記載された少なくとも1種の化学物質。
【請求項89】
Btk活性阻害感応性疾患患者の治療に使用する薬剤の製造のための、少なくとも1種の化学物質の用途;但し、該少なくとも1種の化学物質が請求項1〜61の何れかに記載された化学物質である。
【請求項90】
Btk活性阻害感応性疾患が、癌、自己免疫疾患、炎症性疾患、急性炎症反応及びアレルギー性疾患から選択される、請求項89に記載された用途。
【請求項91】
Btk活性阻害感応性疾患患者の治療のための薬剤の製造方法;但し、該薬剤は、請求項1〜61の何れかに記載された少なくとも1種の化学物質を含有する。
【請求項92】
Btk活性阻害感応性疾患が、癌、自己免疫疾患、炎症性疾患、急性炎症反応及びアレルギー性疾患から選択される、請求項91に記載された方法。

【公表番号】特表2008−519843(P2008−519843A)
【公表日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−541312(P2007−541312)
【出願日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【国際出願番号】PCT/US2005/040730
【国際公開番号】WO2006/053121
【国際公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(507153623)シージーアイ ファーマスーティカル インコーポレーテッド (1)
【Fターム(参考)】