説明

特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するための方法及びそのシステム

【課題】ゲームプレーイングシステムにおいて選択されたパーティに対するまたそのパーティからの、口頭のコミュニケーションを禁止する。
【解決手段】判定ステップ332が、プレーヤが他のプレーヤと音声でコミュニケーションをとることが止められたかどうかを判定する。音声がブロックされる理由の1つは、親などの権限の付与された個人によって、未成年の子供がゲーム中に他のプレーヤとの音声コミュニケーションに関与することが許されるべきでないと決定したことによる。このオプションは、特定のプレーヤアカウントに関してゲームコンソール上で提供されるオプションを使用して利用可能であり、また設定することが可能である。現行のプレーヤの音声コミュニケーションがブロックされた場合、ステップ334が、ゲームコンソールが音声コミュニケーションを処理しなくてもよいことを判定し、ステップ336で、代わりに次の話し手に進む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、電子ゲームのプレーヤの間における口頭のコミュニケーションの制御に係る特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するための方法及びそのシステムに関する。より具体的には、1つまたは複数の電子ゲームコンソールを使用してゲームをしているプレーヤ間の口頭のコミュニケーションを選択的に防止する特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するための方法、記録媒体、特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するためのシステム、及びプレーヤ間の口頭のコミュニケーションを制御するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
1名または複数名の他の人々と非電子ゲーム、例えば、ブリッジなどのカードゲームを行っているとき、ゲーム中に生じる社交的対話及び口先でのやり合いは、通常、プレーヤの楽しみをずっと大きくする。また、口頭のコミュニケーションは、ゲームプレーの要素でもある。というのは、ゲーム中に相手に対してプレーヤによって行われるコメントにより、相手が集中力を失い、手際が悪くなることが引き起こされ、他方、チームメンバに対して行われたコメントが励ましを与え、チームメンバのプレーの質を増進させることが可能であるからである。したがって、ゲームをする個人間のコミュニケーションは、明らかにゲームをする体験の重要な要素である。
【0003】
ゲームプレーにそれほど重要なプレーヤ間の口頭の言葉のやり取りは、プレーヤが、インターネット及びその他のネットワークリンクを介して電子ゲームを行い始めた当初、欠如していた。異なるサイトにいるプレーヤは、一般に、互いにコミュニケーションをとることができなかった。というのは、プレーヤのパーソナルコンピュータ(PC)は、ゲームのプレーに関連するデータだけをネットワークを介して伝えたからである。プレーヤが全員、同じ部屋にいるときのゲームプレーの欠かせない一部である口頭の社交的対話が失われることにより、インターネットを介してゲームを行うことをそれほど面白くないものとしていた。この問題に対処するため、ゲームプレー中にネットワークを介するPC間の音声コミュニケーションをサポートするハードウェア及びソフトウェアが開発された。ほぼ同じ頃に、インターネットまたはその他のネットワークを介して音声を伝送して(すなわち、VoIP(voice over IP))、従来の電話機の長距離電話の費用を被ることなく、ネットワークで接続されたパーティ間のコミュニケーションを可能にする技術が開発された。この研究は、H.323規格、SIP(Session Initiation Protocol)、及びMGCP/MEGACO(メディアゲートウェイ制御プロトコル/メディアゲートウェイコントローラ)を含め、VoIP通信をサポートする様々なプロトコルの作成をもたらした。VoIPの機能及び技術の多くは、PC電子ゲームのプレーヤ間のネットワークを介する口頭のコミュニケーションを可能にするスキームに適用可能であり、またそのようなスキームにおいて使用されてきた。ゲームプレー中に接続されたPC間の音声コミュニケーションを提供するシステムの例には、マイクロソフトコーポレーションのSIDE WINDER GAME VOICE(商標)、マインドメーカ(Mindmaker)インコーポレーテッドのGAME COMMANDER 2(商標)のデバイス及びソフトウェア、TEAMSOUND(商標)ソフトウェア、ゲームスパイインダストリーズ(GameSpy Industries)のROGER WILCOソフトウェア、及びエイリアンウェア テクノロジー(Alienware Technology)のFIRST CONACTソフトウェアが含まれる。以上の製品によって提供される音声コミュニケーションにより、インターネットまたはその他のネットワークを介して接続されたPC上でゲームを行うことの楽しみが大幅に増す。以上のシステムの一部は、音声データがネットワークを介してPC間で直接に転送されるピアツーピアモードで動作する一方、他の一部は、1つのゲームプレーヤコンピュータから音声データを受信し、そのデータをネットワークを介して、ゲームを行うためにそのネットワークに接続されている1つまたは複数の他のコンピュータに転送する。
【0004】
各PC上で1名のプレーヤだけがサポートされるPCゲームシステムとは対照的に、マルチプレーヤゲームコンソールは、各コンソール上で複数名のプレーヤをサポートする。ゲームを行っている複数名のプレーヤ間の口頭のコミュニケーションを可能にする音声コミュニケーションシステムが、ゲームコンソールのために開発されている。口頭のコミュニケーションは、同一のゲームコンソール上のプレーヤ間で行われる、あるいは直接に、またはインターネットなどのネットワークを介して通信するように結合された異なるゲームコンソール上のプレーヤ間で行われることが可能である。
【0005】
ゲームプレー中の口頭のコミュニケーションは、一般に、望ましい特徴であるが、特定のプレーヤによって乱用または悪用された場合、ゲームにおける1名または複数名のプレーヤに煩わしいものとなる可能性がある。プレーヤに迷惑なことの原因は、特定のプレーヤによる冒涜的な言葉または性的に露骨な言葉が繰り返し使用されること、または単にプレーヤが社会的に容認できないと感じる言葉またはコメントである可能性がある。各プレーヤは、ある口頭の挙動に対して個人的反応を有するので、プレーヤが特定のプレーヤとの口頭のコミュニケーションによって不快にさせられる原因には、実質的に際限がない。それでも、特定のプレーヤの口頭のコミュニケーションで不快になるプレーヤがいれば、そのプレーヤが、その特定の他のプレーヤとのさらなる口頭のコミュニケーションを防止することができるようにすることが重要である。従来技術は、プレーヤが、マルチプレーヤゲームコンソール上で行われる特定のゲームにおいて不快なプレーヤとの口頭のコミュニケーションをブロックする、またはマルチプレーヤゲームコンソール上で行われるあらゆるゲーム中に不快なプレーヤがプレーヤに話しかける、またはそのプレーヤの話を聞くのを一般的にブロックすることを可能にしない。
【0006】
選択された他のプレーヤとの口頭のコミュニケーションの制御をゲームソフトウェアによって実施して、その制御が、単一回のゲームプレーセッションだけを範囲とするのを許すことが可能である。あるいは、口頭のコミュニケーションの制御は、オンラインゲームサービスのサービスのように中央サイトにおいて保持されるプレーヤデータに基づいて適用する方がよい可能性がある。プレーヤが、ネットワークを介してゲームを行うためにゲームコンソールを介してログオンするたびに、そのデータにアクセスして、プレーヤの誰かによる口頭のコミュニケーション、またはあるプレーヤ間の口頭のコミュニケーションが、除外されているかどうかを判定することができる。ゲーム中に選択されたプレーヤとの口頭のコミュニケーションをミュートにする(muting)プレーヤによる行為は、好ましくは、その決定についてその選択されたプレーヤに知らせてはならず、またプレーヤが、ゲームにおいて他のプレーヤとのコミュニケーションをとる能力に悪影響を与えてはならない。選択されたプレーヤの別のプレーヤによるミュート処理は、エイリアス(alias)の変更、またはネットワークを介してゲームを行うために選択されたプレーヤによって使用されるゲームデバイスの変更に関わらず、有効なままでなければならない。
【0007】
親は、自分の子供が、ゲームプレー中に音声コミュニケーションに参加するのをブロックして、軽いものであれ冒涜的な言葉にさらされることを、または有害な目的でゲームプレーの範囲外で子供に接触しようと試みる可能性がある誰かとの口頭のコミュニケーションにさらされることを、回避することを望む可能性がある。子供の口頭のコミュニケーションの親によるブロック処理は、オンラインゲームサービス上で記憶されなければならず、また子供が異なるゲームコンソールから接続した場合でも、やはり有効でなければならない。従来技術のゲーム音声コミュニケーションシステムでは、マルチプレーヤゲームコンソールを使用してゲームに参加している、子供などの選択されたプレーヤによる口頭のコミュニケーションをブロックすることが可能ではない。
【0008】
口頭のコミュニケーションの制御の別の領域は、プレーヤの挙動を取り締まるという概念に関する。理想的には、ネットワーク上でゲームを行っている際中、口頭のコミュニケーション中に特定のプレーヤの挙動にさらされた他のプレーヤの反応が、そのプレーヤのさらなる口頭のコミュニケーションに課せられる何らかの禁止の基準でなければならない。プレーヤの口頭の振舞いが、あまりにもひどいと見なされ(他のプレーヤから受け取られた苦情の数、または何らかの他の基準に基づき)、正当化される場合、オンラインゲームサービス上の自動化された機能、またはオンラインゲームサービス事業者が、そのプレーヤが、ゲームを行っている際中に口頭のコミュニケーションに参加するのを防止することができなければならない。そのようなプレーヤによる口頭のコミュニケーションの禁止は、限られた期間にわたって、例えば、1週間にわたって行われることが可能であるが、引き続く容認できない口頭の挙動によって正当化される場合、そのプレーヤによる口頭のコミュニケーションの禁止を永久的にすることが可能である。この場合も、現行の音声コミュニケーションシステムでは、オンラインゲームサービスのサービスを介して他のゲームコンソールに接続するマルチプレーヤゲームコンソール上の選択されたプレーヤによる口頭のコミュニケーションに、このレベルの制御を適用することが可能にならない。
【0009】
尚、出願人が知っている先行技術として、記載すべき先行技術文献情報は特に見あたらない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来のシステムには上述したような種々の問題があり、さらなる改善が望まれている。
【0011】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ゲームプレーイングシステムにおいて選択されたパーティに対するまたそのパーティからの、口頭のコミュニケーションを禁止することができる、特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するための方法及びそのシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述したとおり、ネットワークを介して接続されたPC上でゲームを行う1名の個人と、自身のPCをそれぞれ使用してゲームを行っている1名または複数名のプレーヤの間の音声コミュニケーションは、周知である。ただし、本発明は、1つまたは複数のゲームコンソール上でゲームを行っているプレーヤ間の口頭のコミュニケーションを可能にするマルチプレーヤゲームコンソールに関する。具体的には、本発明により、特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを、マルチプレーヤゲームコンソール上で行われる1回または複数回のゲーム中に制御することが可能になる。この機能を実現するため、ゲームに参加する各プレーヤに関するデータが保持される。このデータは、ゲームプレー中に口頭でコミュニケーションをとることから除外されている特定のプレーヤを指すインジケータを含む。プレーヤが口頭でコミュニケーションをとるのをブロックすることは、現行のゲームセッション中、またはその特定のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとらないことを選択した別のプレーヤと行われるすべてのゲーム中、またはオンラインゲームサービスのサービスを使用してその特定のプレーヤによって行われるすべてのゲーム中、または特定のマルチプレーヤゲームコンソールを使用してその特定のプレーヤによって行われるすべてのゲーム中に適用される。データの中のインジケータに応答して、また基準の1つに従って、その特定のプレーヤとの口頭のコミュニケーションが防止される。
【0013】
データが、その特定のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとらないことを選択した他方のプレーヤと、特定のプレーヤを示すインジケータの間の関連を含む場合、その特定のプレーヤが、他方のプレーヤとその特定のプレーヤがともに参加するあらゆるゲームにおいてその他方のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとることが防止される。この能力を実現するため、データは、ネットワークを介して行われているゲームにおける各プレーヤに関して保持され、マルチプレーヤゲームコンソールによってアクセスされる。
【0014】
データは、マルチプレーヤゲームコンソール上で行われているゲームによってローカルで作成され、保持されるのが可能であることも企図されている。その場合、データは、口頭でコミュニケーションをとらないことを選択した他方のプレーヤと、その特定のプレーヤを示すインジケータの間の関連を含み、その特定のプレーヤが、その他方のプレーヤとその特定のプレーヤがともに参加者であるゲーム中にその他方のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとることが防止されるようにする。
【0015】
親または権限の付与されたパーティが、未成年の子供がゲームを行っている際中に口頭のコミュニケーションに参加することができるかどうかを判定するオプションをゲームコンソール上で選択できるようにすることにより、別のタイプの口頭のコミュニケーションの制御が提供される。その場合、データの中に含まれるインジケータは、未成年の子供を特定のプレーヤとして指し、親または権限の付与されたパーティが、その未成年の子供によって行われるゲームにおいて口頭のコミュニケーションをブロックすることを選択していることを示す。
【0016】
ほとんどのケースで、インジケータを含むデータが、ネットワークを介してゲームを行うために使用されるオンラインゲームサービスにおいてアクセスされる。実際、特定のプレーヤが口頭でコミュニケーションをとることから除外されていることを示すインジケータは、その特定のプレーヤの口頭のコミュニケーションの挙動に関する他のプレーヤによって行われた苦情の数に応じて自動的に作成されることも可能である。例えば、特定のプレーヤがゲームプレー中、口頭のコミュニケーションにおいて過度の冒涜的な言葉を使用して、十分な数の他のプレーヤが苦情を言う場合、その特定のプレーヤが、定義された時間間隔にわたって音声コミュニケーションを使用することが自動的に防止されることが可能であり、またその問題が続く場合、その禁止を永久的にすることができる。口頭でコミュニケーションをとることが防止されたプレーヤは、単に異なるエイリアスに変更することによって、または異なるマルチプレーヤゲームコンソールを使用することによって問題を回避することができない。データの中のインジケータが、その特定のプレーヤによって使用されるあらゆるエイリアスとは独立に、またネットワークを介してゲームを行うのにその特定のプレーヤによって使用されるゲームコンソールに関わらず、その特定のプレーヤを指す。
【0017】
別のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとることから除外されたプレーヤは、そのような決定が行われたという指示を全く受け取らない。したがって、あるプレーヤが、別のプレーヤとコミュニケーションをとらないことを選択したことは、明らかではない。特定のプレーヤが、すべてのゲームにおいて口頭でコミュニケーションをとることから一般的に除外された場合、ディスプレイは、その特定のプレーヤが参加するゲームにおけるすべての他のプレーヤに、その特定のプレーヤがミュートにされていることを示す。
【0018】
プレーヤ間の口頭のコミュニケーションには、好ましくは、ユーザによって定義された優先順位に基づいて優先順位が付けられる。例えば、ユーザは、別のプレーヤとの口頭のコミュニケーションが常に優先されるのを指定することができ、あるいはプレーヤが引き受けるゲーム特有の役割が、他の口頭のコミュニケーションに対するある口頭のコミュニケーションの優先順位を設定するための基準であることが可能である。したがって、チームリーダからの口頭のコミュニケーションが、チームの他のメンバからの口頭のコミュニケーションより優先されるように設定することが可能である。ゲームが優先順位を定義すること、またはプレーヤが優先順位を決めることが可能である。
【0019】
本発明の別の態様は、前述した方法のステップを実行するための複数のマシン実行可能命令を有するメモリ媒体を対象とする。本発明のさらに別の態様は、電子ゲームのプレー中、特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するためのシステムを対象とする。このシステムは、プロセッサと、少なくとも1つのマルチプレーヤゲームコンソールとネットワークを介して通信するのに適合されたネットワークインタフェースと、ゲーム中に口頭でコミュニケーションをとる各プレーヤのための口頭のコミュニケーションの入力デバイス及び出力デバイスと、プロセッサが複数の機能を実行するようにさせるためのマシン語命令が記憶されているメモリとを有するマルチプレーヤゲームコンソールを含む。以上の機能は、一般に、前述した方法のステップと整合するものである。
【0020】
本発明の以上の態様及び付随する利点の多くは、添付の図面と併せて考慮されるとき、以下の詳細な説明を参照することによってよりよく理解されるにつれ、より明白となるであろう。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ゲームプレーイングシステムにおいて選択されたパーティに対するまたそのパーティからの、口頭のコミュニケーションを禁止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0023】
本発明を実施するための例としてのゲームシステム
図1に示すように、例としての電子ゲームシステム100は、ゲームコンソール102、及びコントローラ104a及び104bなどの最高で4つのユーザ入力デバイスをサポートする。ゲームコンソール102は、内部ハードディスクドライブ(この図では示さず)、及び光記憶ディスク108によって代表される様々な形態のポータブル光記憶媒体をサポートする。適切なポータブル記憶媒体の例には、DVD(digital versatile disk)ディスク、及びCD(compact disc [disk])−ROM(read only memory)ディスクが含まれる。このゲームシステムでは、ゲームプログラムが、好ましくは、ゲームコンソールで使用されるためにDVDディスク上で配布されるが、他の記憶媒体が代わりに使用可能であること、または他のプログラムをインターネットまたはその他のネットワークを介してダウンロードするのが可能であることが企図される。
【0024】
ゲームコンソール102の前面上には、コントローラに電気的に接続するために4つのコネクタ110a、110b、110c、110dが提供されている。他のタイプのコネクタまたは無線接続を代わりに使用することが可能なことも企図されている。また、電源ボタン112及びディスクトレイイジェクト(disc tray eject)ボタン114も、ゲームコンソール102の前面上に配置されている。電源ボタン112は、ゲームコンソールへの電力の印加を制御し、またイジェクトボタン114は、ポータブル媒体ドライブ106のトレイ(図示せず)の開閉を交互に行って記憶ディスク108の挿入及び取出しを可能にし、そのディスク上のデジタルデータを読み取ってメモリにロードすること、またはゲームコンソールが使用するためにハードドライブ上に記憶することを可能にする。
【0025】
ゲームコンソール102は、テレビジョン、またはその他の表示モニタ、またはスクリーン(図示せず)に、A/V(audio/visual)インタフェースケーブル120を介して接続する。電力ケーブルプラグ122が、従来の交流ラインソース(図示せず)に接続されたとき、ゲームコンソールに電力を伝える。ゲームコンソール102は、イーサネット(登録商標)接続を介してネットワーク及び/またはインターネットに、またはブロードバンド接続を介して、データを転送するデータコネクタ124をさらに備えていることが可能である。あるいは、モデム(図示せず)を使用してデータをネットワーク及び/またはインターネットに転送することが可能であることが企図される。さらなる代案として、ゲームコンソールをイーサネット(登録商標)クロスオーバー(cross−over)ケーブル(図示せず)を介して別のゲームコンソールに直接にリンクすることが可能である。
【0026】
各コントローラ104a及び104bは、リード線を介して(または、別の企図される実施形態では、別法として、無線インタフェースを介して)ゲームコンソール102に結合される。図示した実施形態では、コントローラは、ユニバーサルシリアルバス(USB)対応であり、USBケーブル130を介してゲームコンソール102に接続される。ゲームコンソール102は、ゲームソフトウェアと対話し、ゲームソフトウェアを制御するための多種多様なユーザデバイスのいずれかを備えていることが可能である。図1に示したとおり、各コントローラ104a及び104bは、親指スティック132a、132b、132c、Dパッド134、ボタン136、及び2つのトリガ138を備えている。以上のコントローラは、単に代表的なものであり、ゲームコンソール102を制御するために、他のゲーム入力機構及びゲーム出力機構を図1で示したものの代わりに用いること、あるいは図1で示したものに加えて使用することが可能である。
【0027】
取外し可能な機能ユニットまたは機能モジュールをオプションとしてコントローラ104a、104bの中に挿入して追加の機能を提供することが可能である。例えば、ポータブルメモリユニット(図示せず)により、ユーザは、ゲームパラメータを記憶し、そのポータブルメモリユニットを他のコンソール上のコントローラの中に挿入することによって別のゲームコンソール上でゲームをするためにそのパラメータを搬送することができるようになる。コントローラで使用するために、他の取外し可能な機能ユニットが利用可能である。本発明に関連して、音声コミュニケーションモジュール140を備えた取外し可能な機能ユニットが使用されて、ユーザが、ローカルに、及び/またはネットワークを介して他のユーザと口頭でコミュニケーションをとることができるようになる。音声コミュニケーションモジュール140には、ヘッドセット142が接続され、ヘッドセット142は、好ましくは、入射するサウンドに応答して入力信号を生成するブーム(boom)マイクロホン144または他のタイプのオーディオセンサ、及びゲームコンソールからの出力信号に応答して可聴サウンドを生成するためのヘッドホン146または他のタイプのオーディオトランスデューサを含む。企図されている別の実施形態(図示せず)では、音声コミュニケーション能力は、他の点でコントローラ104a及び104bと全般的に同様であるコントローラ(図示せず)の欠くことのできない部分として含まれる。図1に示したコントローラは、2つの取外し可能な機能ユニットまたは機能モジュールを収容するように構成されている。ただし、2つより多い、または少ないモジュールを代わりに使用することも可能である。
【0028】
ゲームシステム100は、もちろん、ゲームを行うことができるが、CD及びDVD上の音楽及びビデオを再生することも可能である。ハードディスクドライブ上に記憶された、またはドライブ106において光記憶ディスク108から読み取られる、またはオンラインソースからの、または機能ユニットまたは機能モジュールからのデジタルデータを使用して、ゲームコントローラによって他の機能を実施するのが可能であることが企図されている。
【0029】
本発明を実施するための機能構成要素
次に、図2を参照すると、機能ブロック図が、例として、どのように構成要素が提供されて、マルチプレーヤゲームコンソール上の電子ゲームのプレー中にプレーヤ間の音声コミュニケーションまたは口頭のコミュニケーションが容易になるかを示している。前述したとおり、ゲームコンソール100のこの実施形態は、各コンソール上に最大で4名のプレーヤを有することが可能であり、また各プレーヤが、コントローラ及び音声コミュニケータを備えていることが可能である。音声コミュニケーションモジュール140aの詳細を関連のコントローラ104aに関連して示している。コントローラ104b、104c、及び104d(ゲームコンソール100に結合されている場合)が、オプションとして、それぞれ、コントローラ104aに結合されているもののような対応する音声コミュニケーションモジュールを含むことが可能であることを理解されたい。現行の好適実施形態では、音声コミュニケーションモジュール140aは、デジタル信号プロセッサ(DSP)156、アナログ−デジタル変換器(ADC)158、デジタル−アナログ変換器(DAC)161、及びユニバーサルシリアルバス(USB)インタフェース163を含む。入射する環境におけるサウンドに応答して、マイクロホン144は、ADC158に入力されるアナログ出力信号を生成し、ADC158は、そのアナログ信号を対応するデジタル信号に変換する。ADC158からのデジタル信号は、さらなる処理のためにDSP156に入力され、DSPの出力が、コントローラ104aに接続するためにUSBインタフェース163に印加される。この実施形態では、音声コミュニケーションモジュール140aは、USB接続(別個に図示せず)を介してコントローラ104a上の機能ユニットポートまたは機能モジュールポートに接続する。同様に、ゲームコンソール100から来るデジタルサウンドデータが、コントローラ104aを介して伝送されて、USBインタフェース163に印加され、インタフェース163が、そのデジタル信号をDSP156に伝送し、DSP156がDAC161に伝送する。DAC161は、そのデジタル信号をヘッドホン146を駆動するのに使用される対応するアナログ信号に変換する。
【0030】
マルチプレーヤゲームコンソール100を参照すると、いくつかの重要な機能構成要素が示されている。ただし、本発明に妥当な他の機能構成要素も含まれるが、図示していないことを理解されたい。具体的には、ゲームコンソール100は、CPU(central processing unit)150、ならびにROMとRAM(random access memory)をともに含むメモリ152を含む。また、DSP154も提供されている。マイクロホン144からのアナログ信号に応答してADC158によって生成されるデジタル信号が、コントローラ104aを介してCPU150に伝送され、CPU150は、ゲームコンソール上のイーサネット(登録商標)ポート(図2に示さず)を通じ、ブロードバンド接続を介して他のローカルな音声コミュニケーションモジュール及び他のゲームコンソールに伝送するため、その音声ストリーム信号の符号化を取り扱う。
【0031】
代替の実施形態は、音声コミュニケーションモジュール140a内部のDSP156を使用して、マイクロホン144からのアナログ信号に応答してADC158によって生成されたデジタル信号を符号化する。次に、符号化されたデータは、コントローラ104aを介してCPU150に伝送され、CPU150は、この場合も、ゲームコンソール上のブロードバンド接続を介する他のローカルな音声コミュニケーションモジュール及び他のゲームコンソールへの符号化されたデータの伝送を取り扱う。
【0032】
マルチプレーヤゲームコンソール100は、クロスオーバーイーサネット(登録商標)ケーブルを使用して別のゲームコンソールに直接に接続するか、あるいはハブ、スイッチ、またはその他の同様のデバイスを使用して、より従来どおりのネットワークを介して1つまたは複数の他のマルチプレーヤゲームコンソールに接続することが可能であり、かつ/または適切なケーブルモデム、デジタル加入者回線(DSL)接続、またはその他の適切なインタフェースのブロードバンド接続を介してインターネットまたはその他のネットワークに接続することが可能である。マルチプレーヤゲームコンソール100が、モデム(図示せず)を介してインターネットまたはその他のネットワークに接続される代替の実施形態も企図されている。直接接続またはネットワーク接続を介してパケットとして伝送されるデジタル信号が、ゲームコンソール100上のイーサネット(登録商標)ポートを介して(または同じゲームコンソールに接続された他の音声コミュニケーションモジュール及びコントローラから)CPU150に入力され、CPUによって処理されてデータパケットが復号化され、出力ミキシングのためにDSP154に印加されるデジタルサウンドデータが回復される。DSP154からの信号は、USBインタフェース163を介して入力するために、その音声コミュニケーションの受け手であるプレーヤのための宛先の音声コミュニケーションモジュールに伝送される。
【0033】
代替の実施形態は、CPUを使用してコントローラ104aを介して宛先の音声コミュニケーションモジュール140aに符号化されたデータパケットを伝送する。次に、符号化されたデータパケットは、音声コミュニケーションモジュール140a内部のDSP156によって復号化され、結果の復号化された信号がDAC161に伝送され、DAC161が、ヘッドホン146を駆動する対応するアナログ信号を生成する。
【0034】
さらに別の企図される代替形態では、各プレーヤに関するヘッドホン及びマイクロホンが、ゲームコンソールに直接に結合され、音声コミュニケーションモジュールの機能が、ゲームコンソール内部のCPU、またはDSPなどの他のプロセッサ、及び適切なDACモジュール及びADCモジュールによって行われることが可能である。したがって、サウンド信号を処理してプレーヤ間で伝送されるサウンドデータを生成する構成要素、及び各プレーヤのヘッドホンを駆動するアナログ信号を生成する構成要素の位置は、本発明に重要ではない。
【0035】
また、CPU150は、マイクロホン144に向かって話すプレーヤのサウンドの特性を変更する音声効果も適用し、また様々な効果の選択を使用してサウンドの性質を変更することができる。例えば、女性のプレーヤは、自分の音声が、男性の太い声のように聞こえるようにする音声効果、または音声に茶目っけ(elfin quality)があるようにする音声効果、または音声が、いくつかの他の所望の異なる音調(tonal)特性及びピッチ特性を有するようにする音声効果を選択することができる。プレーヤが選択することができる利用可能な音声効果は、ゲームに依存する。そのような音声効果は、実質的にプレーヤの音声のサウンドを変更して、プレーヤを実質的に認識不可能であるようにすることが可能であり、またゲームの中であるキャラクタが別のキャラクタに話しかけるように見えるとき、プレーヤによって制御されているそのキャラクタにドラマチックな性質またはよりすぐれた現実感を加えることが可能である。したがって、音声効果により、ロールプレーイング(role playing)が容易になり、プレーヤの真の身元が隠される。同一のゲームコンソール100に接続されているプレーヤが、ゲームコンソールが配置されている部屋の中で数フィート(1フィートは、30.48cm)しか離れていないため、互いの声が直接に聞こえるときでさえ、適用される音声効果に起因するプレーヤの音声の変更により、ヘッドホンを介して口頭のコミュニケーションを受け取る他のプレーヤによって聞き取られるサウンドが大きく変更されて、室内でプレーヤたちに伝播するプレーヤの音声の局所的サウンドを容易に無視することが可能になる。
【0036】
実際に、本発明における限定ではないが、ゲームコンソール100の好適実施形態は、ネットワークを介して、またはオンラインゲームサービスを通してインターネットを介して行われるゲーム中の口頭のコミュニケーションに、最高で16名のプレーヤが参加するのが可能であることを予期して設計されている。明らかに、プレーヤが一度に参加するのを予期することが可能な他のプレーヤからの口頭のコミュニケーションの数には、実際的な限界が存在する。したがって、プレーヤは、同時に話す4名を超える他のプレーヤからの口頭のコミュニケーションを理解することができないものと想定した。
【0037】
ゲームプレーのシナリオ
ゲームのタイプ、及び音声コミュニケーション信号を符号化する要件及び復号化する要件に影響を与える所与のゲームに参加しているプレーヤの数に依存して、異なる適切なシナリオが存在する。例えば、音声コミュニケーションに関する要件に影響を与える3つの主要なシナリオが存在する。第1のシナリオは、「ポイントツーポイント」と呼ばれ、2つの相互接続されたゲームコンソールのそれぞれにおいて1名のプレーヤを含み、各プレーヤは、他のプレーヤとの音声コミュニケーションに参加している。「マルチポイント」と呼ばれる第2のシナリオでは、やはり、各ゲームコンソール上で音声コミュニケーションに参加している1名だけのプレーヤが存在するが、最高で16名のプレーヤが参加するゲームを行うため、最高で16のゲームコンソールが、ネットワークを介して相互接続される。第3のシナリオは、「ゲームコンソール上のマルチプレーヤ」と呼ばれる。というのは、1つのゲームコンソール当り最高で4名のプレーヤが、また最高で4つのゲームコンソールがネットワークを介して相互接続されて、最高で16名のプレーヤが同時にゲームを行い、口頭でコミュニケーションをとることが可能になるからである。この最後のシナリオに関して、単一のゲームコンソール上の2名またはそれより多くのプレーヤが、同じ室内に物理的にいるものの、前述したとおり、音声効果オプションの使用によってもたらされる音声の変化により、各プレーヤによるゲーム及びロールプレーイングの楽しみが増すことが可能であるため、ゲーム中に音声コミュニケーションを使用することも可能である。さらに、以上3つのシナリオのそれぞれにおいて述べたゲームコンソール/プレーヤの総数の限度は、ソフトな限度と考えることができる。というのは、さらなるプレーヤまたはゲームコンソールが参加することを除外する固有のハードウェアの限界は存在しないからである。
【0038】
以上の3つのシナリオの1つまたは複数に従ってゲームを設計することにより、ソフトウェア設計者が、音声コミュニケーションに割り振られる計算リソースに対して最大の事前定義された限度を設定して、音声コミュニケーションが、ゲームプレーの品質に悪影響を与えるのを回避することが可能である。また、マルチプレーヤゲームコンソール上で行われる特定のゲームが、ある人数のプレーヤだけによって行われるのが適切であるように独自の要件を有することも可能である。この場合、ゲームの性質により、必要とされる口頭コミュニケーションチャネルの数の限度が決まる。例えば、チェスなどのゲームは、通常、ポイントツーポイントシナリオを使用して行われる。というのは、チェスには、通常、2名のプレーヤだけが関与するからである。音声コミュニケーション機能により、その2名のプレーヤが、チェスゲームを行いながら互いに話すことが可能になる。このポイントツーポイントシナリオの場合、各ゲームコンソールは、1つのエンコーダ及び1つのデコーダを実装するだけでよい。というのは、複数のエンコーダ及びデコーダは必要ないからである。各音声フレーム更新中、ゲームコンソール上のCPUが、必要に応じて符号化及び復号化を更新する。このポイントツーポイントシナリオにおいて1.5パーセントの事前定義された符号化CPU使用率限度及び0.5パーセントの復号化CPU使用率限度を使用すると、必要とされるCPU使用率の合計は、およそ2.0パーセントだけである。
【0039】
図4の機能ブロック図に示すとおり、ゲームコンソール102は、ゲームコンソール172と音声コミュニケーションするように結合されている。マイクロホン144が、コンソール102を使用するプレーヤの音声に反応し、このマイクロホンに接続されている音声コミュニケーションモジュールが、シングルストリームエンコーダ160に入力されるPCM(pulse code modulated)データを生成する。PCMデータに応答して、エンコーダは、圧縮されたデータパケットを生成し、次に、このデータパケットが、ゲームコンソール172が接続されているネットワーク170を介して伝送される。
【0040】
あるいは、シングルストリーム符号化が、音声コミュニケーションモジュールのDSPによって行われることが可能である。この実施形態では、マイクロホン144が、ゲームコンソール102を使用するプレーヤの音声に反応し、DSP156が、ADC158に接続され、圧縮されたデータパケットを生成し、次に、このデータパケットが、ネットワーク170を介してゲームコンソール172に伝送するためにゲームコンソール102に送られる。
【0041】
ゲームコンソール102からの圧縮されたデータは、ゲームコンソール172においてネットワークキュー174に入力される。コンソール102からのサウンドパケット圧縮データを受信するのにネットワークキューを使用する目的は、データがネットワーク170を介して送信される際に生じるジッタ及び他のタイミング異常を除去することである。シングルストリームデコーダの出力は、PCMデータであり、次に、このデータが、ゲームコンソール172を使用するプレーヤの音声コミュニケーションモジュール内部のDACに印加されて、ヘッドホン178を駆動するアナログ出力が生成される。
【0042】
代替の実施形態では、圧縮されたデータは、ゲームコンソール102から音声コミュニケーションモジュール内部のDSP156に伝送される。DSPは、圧縮されたデータを復号化して、対応するPCM信号に変換し、このPCM信号が、ゲームコンソール172を使用するプレーヤの音声コミュニケーションモジュール内部のDAC161に印加されて、ヘッドホン178を駆動するのに使用される対応するアナログ出力信号が生成される。
【0043】
同様に、コンソール172を使用するプレーヤからの口頭のコミュニケーションに関して、マイクロホン180が、入射するサウンドを、マイクロホン180が接続されているコミュニケーションモジュール内部のADCを使用してPCMデータに変換し、このPCMデータが、シングルストリームエンコーダ182に入力され、エンコーダ182が、ゲームコンソール102内部のネットワークキュー162にネットワーク170を介して伝送される圧縮されたデータを生成する。ネットワークキュー162からの圧縮されたデータは、シングルストリームデコーダ168に入力され、デコーダ168は、ヘッドホン146が接続されている音声コミュニケーションモジュール内部のDAC変換器に入力されるPCMデータを生成する。DACは、対応するアナログサウンド信号を生成する。したがって、ヘッドホン146が、コンソール172に接続されたプレーヤのサウンドに対応するアナログサウンド信号を(加えられた音声効果があれば、その効果を伴って)受け取る。
【0044】
各コンソールに1名のプレーヤが存在するが、複数のゲームコンソールがゲームセッションに参加しているマルチポイントシナリオでは、ゲーム設計者は、すべてのプレーヤが、ゲームを行っている他のプレーヤのすべてと口頭でコミュニケーションをとることができるべきか、またはプレーヤのサブセットから成るチームが存在する場合、同一のチームにいるプレーヤだけが互いに話すことが可能であるようにするかを決定することが可能である。例えば、マルチポイントシナリオで行われているゲームが、カードゲームである場合、1つのゲームコンソール当り1名づつの4名の個人プレーヤが存在することが可能であるか、または各2名のプレーヤの2つのチームが存在することが可能である。4名の別々のプレーヤが存在する場合、各ゲームコンソールは、1つのエンコーダ及び1つの4対1デコーダ(以下に述べる)を実装する。音声フレーム更新中、各コンソールが、ゲームコンソールを使用する単一のプレーヤによる発話を伝送するために必要な符号化を更新し、またゲームに参加する他のゲームコンソール上の(最高で)3名の他のプレーヤのなかの任意のプレーヤからの発話データの復号化を更新する。このシナリオの場合、1.5パーセントのCPU使用率に関する事前定義された符号化限度、及び1.3パーセントのCPU使用率に関する4対1デコーダ限度を使用すると、カードゲームを行うのに使用されている4つのゲームコンソールのいずれにおいても、合計は、およそ2.8パーセントのCPU使用率である。
【0045】
図3は、どのようにマルチポイントシナリオが、各ゲームコンソール上で機能的に実施されるかを示しているが、他のゲームコンソールを示していない。ただし、ネットワーク170は、図示したゲームコンソールと通信する他のゲームコンソールに結合するものと理解する。前述したとおり、ゲームコンソールは、プレーヤの音声コミュニケーションモジュール(図3に示さず)内部のADCによって生成されたPCMデータを受け取るシングルストリームエンコーダ160を含む。PCMデータは、シングルストリームエンコーダ160に入力され、ネットワーク170を介して他のゲームコンソールに伝送するためにパケットの形態の圧縮されたデータの音声フレームが生成される。同様に、圧縮されたデータのパケットは、ネットワーク170を介して他のゲームコンソールから図示したゲームコンソールに伝送される。ゲーム(またはチャネル)に参加する各プレーヤは、データパケットが一時的に記憶されるゲームコンソール上のネットワークキューを有し、ミクサ166aによるミキシングのため、またデコーダ168aによる復号化のために選択エンジン164aによって圧縮されたデータのパケットが選択されたとき、ジッタ及び他のタイミング問題が最小限に抑えられることを保証する。デコーダ168aは、DACに供給されるPCMデータを生成し、DACは、ヘッドホン146を駆動するアナログ信号を生成する。
【0046】
代替の実施形態では、選択エンジン164aが、ミキシング及び圧縮解除のために音声コミュニケーションモジュール(図2に示す)のDSP156に2つの選択された圧縮されたデータストリームを伝送する。DSP156は、音声コミュニケーションモジュール内部のDACに供給される対応するPCM信号を生成し、DACは、ヘッドホン146を駆動する対応するアナログ信号を生成する。
【0047】
図3に示すとおり、ネットワークキュー162a、162b、及び162cがそれぞれ、他のプレーヤの、すなわち、最高でN名のプレーヤの各人に提供される。
【0048】
前述したマルチポイントシナリオでは、カードゲームに参加している3名だけの残りのプレーヤが存在するので、3つだけのネットワークキューが存在する。ミクサ166aは、一度に2つの入力だけを結合するので、デコーダ168aは、ヘッドホン146を装着しているプレーヤに、一度に2名のプレーヤに関する同時のPCMデータだけしか提供することができない。これに対して、デコーダ168bが、選択エンジン164bからの4つのデータパケットを一度に結合してヘッドホン146に提供される出力を生成するミクサ166bを含む代替の実施形態も示している。この代替の実施形態では、プレーヤには、最高で4つの他の音声データパケットが同時に提供される。
【0049】
あるいは、選択エンジン164aを使用して、宛先の受け手の音声コミュニケーションモジュール内部のDSP156に4つの選択された圧縮されたデータストリームを伝送することが可能である。DSP156は、この場合も、音声コミュニケーションモジュール内部のDACに供給される対応するPCM信号を生成し、ヘッドホン146を駆動する対応するアナログ信号が生成される。
【0050】
「ゲームコンソール上のマルチプレーヤ」シナリオに関する機能上の詳細を図5に示す。図5では、ゲームコンソール102が、ネットワーク層206を介してネットワーク170に接続され、これにより、プレーヤ216a及び216bを有するゲームコンソール210、単一のプレーヤ218を有するゲームコンソール212、及び4名のプレーヤ220a、220b、220c、及び220dを有するゲームコンソール214に接続されている。ゲームコンソール102には、プレーヤ200a、200b、200c、及び200dが接続されており、各プレーヤは、音声コミュニケーションモジュールを有するゲームコントローラを備えている。このシナリオの場合、コンソール210、212、及び214のそれぞれにおけるプレーヤの全員が、圧縮されたデータパケットのシングルストリームを生成するように符号化される音声コミュニケーションを有する。ゲームコンソール102内部のネットワーク層206が、残り3つのゲームコンソールのそれぞれからのデータパケットを、第2のゲームコンソール210に関するネットワークキュー162、第3のゲームコンソール212に関するネットワークキュー184、及び第4のゲームコンソール214に関するネットワークキュー186を含む3つの別々のネットワークキューに入れる。ゲームコンソール102内部のこの3つのネットワークキューからの出力が、デコーダ168に入力され、デコーダ168の出力が、音声コミュニケーション190aないし190dを受け取る特定のヘッドホンを決定する出力ルータ188に印加される。
【0051】
代替の実施形態は、出力ルータ188を使用してデコーダ168を迂回し、ネットワークキュー162、184、及び186から直接にデータパケットを引き出す。出力ルータ188は、宛先の受け手の音声コミュニケーションモジュール内部のDSPに圧縮されたデータを伝送して、そのプレーヤのヘッドホンが、音声コミュニケーション190aないし190dを受け取るようにする。
【0052】
したがって、プレーヤ200aないし200dの各人は、そのプレーヤを宛先とする音声コミュニケーションだけを受け取る。同様に、ゲームコンソール102上の4名のプレーヤの各人の対応するマイクロホン202a、202b、202c、及び202dからのサウンド入力が、入力ルータ204に供給され、ルータ204は、PCMデータストリームをエンコーダ160に選択的に印加して、エンコーダ160の出力が、ネットワーク層206に結合される。ネットワーク層は、サウンドデータを搬送する圧縮されたデータパケットが、ネットワーク170を介してゲームコンソール210、212、及び214のなかの適切なものにトランスポートされることを保証する。複数名のプレーヤを有する各ゲームコンソール内部の出力ルータは、ゲームコンソール102を使用するプレーヤからの音声コミュニケーションを受け取るプレーヤを決定する。
【0053】
別の実施形態は、話しているプレーヤの音声コミュニケーションモジュール内部のDSPを使用して圧縮されたデータを符号化することにより、入力ルータ204及びエンコーダ160を迂回する。
【0054】
符号化のための、優先順位付け/ラウンドロビン技術
図6は、ゲームを行うためにゲームコンソールを使用している最高で4名のプレーヤによる音声コミュニケーションを扱うゲームコンソール上の優先順位付けに関する機能上の態様を示している。各音声間隔中、4つのエンコーダインスタンスのうち2つだけがアクティブであり、したがって、ゲームコンソール上で、音声コミュニケーション能力を有するプレーヤの数よりも少ない数のエンコーダが存在する。したがって、4つのマイクロホン211a、211b、211c、及び211dが存在するが、このマイクロホンにそれぞれ接続される音声コミュニケーションモジュール内部のADCからのデジタルPCMデータが、すべて同時に符号化されるわけではない。PCMデータの各ストリームは、ブロック213a、213b、213c、及び213dに示すとおり、音声活動化検出アルゴリズムに印加される。このアルゴリズムは、いつプレーヤがマイクロホンに向かって話し、ゲームにおける1名または複数名の他のプレーヤに伝送するために符号化されなければならないPCMデータを生成しているかを判別する。最悪ケースのシナリオで、4名すべてのプレーヤが、同時に話しており、音声活動化検出アルゴリズムが、ゲームコンソールに接続されている4つすべてのマイクロホンからのPCMデータが符号化される必要のあることを示す可能性がある。しかし、この好適実施形態では、2つ音声ストリームだけを一度に符号化することが可能であるので、ブロック215における優先順位付けアルゴリズムが、2つの並列エンコーダ160aに入力されるPCMデータのストリームを決定するか、または選択する。これらのエンコーダは、ネットワークを介して伝送されるパケット化されたフレームの中で圧縮されたデータを生成する(ゲームコンソールが、リンクまたはネットワークを介して1つまたは複数の他のゲームコンソールに接続されていると想定して)。図6に示した例では、優先順位付けアルゴリズムは、ネットワークを介して出力するために現行のフレームの中に符号化することに関して、最高の優先順位を有するものとして、PCMデータ217c及び217dを含む2つのストリームのPCMデータを選択している。これに対して、ストリーム217a及び217bの中のPCMデータには、音声入力を有していないが、圧縮されたデータの次のフレームの中で、音声データを含む場合、符号化することに関して最高の優先順位を有するものとしてマークが付けられる。
【0055】
ラウンドロビン符号化方法を使用して、2つの並列エンコーダが4名のプレーヤからの音声コミュニケーションを符号化することができるようにし、任意の所与の音声データフレームの間に話していることが可能なプレーヤの総数よりも少ない数のエンコーダが、ゲームコンソール上で必要とされるようにする。図12は、開始ブロック380から始めて、音声フレームのラウンドロビン符号化を可能にするように実施される論理ステップに関する詳細を提供している。ステップ382で、4つのPCMパケット(各プレーヤに1つ)のアレイが組み立てられる。プレーヤが音声コミュニケーションをとらない場合、PCM無音パケットがそのアレイに挿入される。判定ステップ384が、ロジックが現行の音声フレームに関して第1のループを実行しているかどうかを判定する。実行している場合、ステップ386が、iが値0、1、2、または3を有することが可能な変数priority(i)を使用してアレイにおける優先順位を準備することを提供する。その後、ロジックは、ステップ390に進む。
【0056】
ロジックは、現行の音声フレームに関して第1のループを行っていない場合、ステップ388に進み、現行の音声フレームに関する前のループにおいて生成された優先順位アレイを使用する。その後、ロジックは、やはりステップ390に進む。ステップ390で、音声活動化の検出が行われて、PCMパケットに、そのパケットが音声内容を有するかどうかを示すマークが付けられるようになる。アルゴリズムは、現行のサウンドレベルが、平均(背景)レベルより相当に高いかどうかを検出し、相当に高いことは、マイクロホンを有するプレーヤが、多分、現在、マイクロホンに向かって話していることを示している。あるいは、PCMパケットを分析して、背景雑音の特性とは相当に異なる音声特性を検出することが可能である。次に、ステップ392が、変数priorities indexをゼロに等しいものとして設定し、また変数encodeopsをゼロに等しいものとして初期設定する。
【0057】
判定ステップ394が、priorities index変数が4より小さいかどうか、かつencodeops変数が2より小さいかどうかを判定する。判定ステップ394には、以上2つの変数がゼロに初期設定されたステップ392の直後に最初に到達するので、両方の基準が満たされ、ステップ402に進む。ステップ402で、変数PCM stream indexが、変数prioritiesに等しく設定され、値iは、priorities index変数に等しい。音声フレームに関する最初のパス(pass)で、PCM stream index変数がpriorities[0]に等しく設定される。
【0058】
次に、判定ステップ404が、PCM stream indexに等しいindexでPCMパケットに関して音声が検出されたかどうかを判定する。この場合も、音声フレームの間のこのロジックの最初のパスとともに、判定ステップが、PCM packet[PCM stream index]に関して音声が検出されたかどうかを判定する。検出された場合、ステップ406が、優先順位アレイの終りにある変数priorities[priorities index]を動かし、この変数の後のすべての他の要素の順位を1つ先に移動する。次に、ステップ408が、変数encodeopsを前の値に1を足したものに等しく設定し、これにより、この変数を増分する。判定ステップ404で音声が検出されなかった場合、ステップ410が、priorities indexをpriorities indexに1を足したものに等しく設定し、これにより、この変数を増分する。ステップ408またはステップ410の後、ロジックは、判定ステップ394に進む。
【0059】
priorities index変数が4に等しくなる、またはencodeops変数が2に等しくなると、ロジックは、ステップ396に進む。このステップで、ロジックは、PCM Packet[priorities[0]]及びPCM Packet[priorities[1]]に関する音声検出プロパティを偽に設定する。次に、ステップ398が、PCM Packet[priorities[2]]及びPCM Packet[priorities[3]]の並列符号化を提供する。最後に、ステップ400で、ロジックが、現行の音声フレームに関してネットワークを介して伝送するために4つの圧縮されたデータパケットのアレイを組み立てる。このロジックに基づき、4名すべてのプレーヤが実際に話している場合、音声コンソール上のプレーヤのすべてが、ゲームにおける他のプレーヤとコミュニケーションをとることができるように、PCMパケットが、このラウンドロビンアルゴリズムを使用して圧縮されたパケットを形成するように符号化されることが明白であろう。
【0060】
プレーヤ1、2、3、及び4が全員、同時に話していると想定される例を辿ることが役立つかもしれない。符号化された最新の2つの音声または2名のプレーヤの履歴が保持されている。ロジックは、プレーヤ1に関する現行のマイクロホンパケットを調べることから開始する。音声がアルゴリズムによって検出された場合、その音声が符号化される。次に、同じ判定が、プレーヤ2に関して行われる。すなわち、音声が、プレーヤ2のマイクロホンにおいて存在する場合、その音声が、現行の音声フレームの中で符号化される。初期の履歴は、プレーヤに[1,2,3,4]という順序が付けられて開始するが、この時点で、順序がプレーヤ[3,4,1,2]であるように更新される。ロジックは、事前定義されたマイクロホン符号化間隔の後、ループバックして、前回、処理されなかった2名のプレーヤに関するオーディオデータを処理する。現在、履歴リストは、[3,4,1,2]であり、したがって、プレーヤ3の音声が、現在、プレーヤ3のマイクロホンに入力されているかどうかを判定する検査が行われ、入力されている場合、その音声が符号化される。しかし、プレーヤ3が、この時点でもはや話していない場合、ロジックは、代わりに、話しているものと想定されるプレーヤ4に進む。したがって、プレーヤ4に関するデジタルPCM音声パケットが符号化され、履歴が更新されて[3,1,2,4]になる。次に、ロジックは、プレーヤ1に進み、そのプレーヤの音声を符号化し、新しい履歴[3,2,4,1]を生成する。次に、ロジックは、プレーヤ3及び2で開始する。プレーヤ3がまだ話しておらず、したがって、そのプレーヤのマイクロホンにおいて音声が存在しないものと想定すると、ロジックは、プレーヤ2及び4に関するデジタルPCMパケットを符号化し、履歴リスト[3,1,2,4]をもたらす。
【0061】
一実施形態では、スキップされ、符号化されないプレーヤの各PCMパケットに関して、そのプレーヤの前のパケットが音声フレームに関して減衰させられ、再生される。起こりうる最悪の状態で、全プレーヤが話しており、実際に、異なるチームにいる4名の異なるプレーヤがゲームコンソール上に存在するとき、各プレーヤの1つおきのPCMパケットがスキップされる。この手法は、各プレーヤの音声の品質に対してわずかな悪影響を与えるが、これは、最悪ケースのシナリオであり、このシナリオは、通常、ゲームプレー中に稀にしか生じない。
【0062】
スキップされ、したがって、前のパケットを繰り返すことによって埋められなければならないプレーヤのPCMパケットは、ネットワークを介して伝送されないことに留意されたい。代わりに、繰り返されるPCMパケットは、そのパケットの宛先の受け手によって使用される受信側ゲームコンソールによって扱われる。したがって、任意の1つの音声フレーム中、最大で4つではなく、せいぜい2つのパケットが、ゲームコンソールから送信される。キューが、前のパケットをバッファに入れ、スキップされたパケットに取って代わるようにその前のパケットを提供する。あるいは、スキップされたパケットは、受信側ゲームコンソールによってキューに入れられず、代わりに、そのパケットが、伝送を行ったゲームコンソールによってスキップされたことを示す通知が、そのチャネルに関して受信側ゲームコンソールのネットワークキューの中に挿入される。
【0063】
ラウンドロビン符号化技術は、一度に2つの音声フレームに対してしか動作せず、現在、符号化されていないストリームのその他のフレームを繰り返す。前述したとおり、これにより、あるゲームコンソール上の4名すべてのプレーヤが話しているとき、サウンドの劣化がもたらされる可能性があるが、この技術により、追加のCPUリソースを使用して4名すべてのプレーヤの音声を別々に符号化することが回避される。追加のCPUリソースを使用して4名すべてのプレーヤの音声を別々に符号化することは、ゲームプレーに悪影響を与える可能性がある。
【0064】
代替の実施形態では、1名のプレーヤ当り1つのエンコーダが、発話を符号化するために割り振られる。ただし、この実施形態は、それほど望ましくない。というのは、前述した実施形態の2倍の計算リソースが必要とされるからである。
【0065】
リンク/ネットワークを介する音声コミュニケーション
図10は、リンクまたはネットワークを介する音声コミュニケーションを可能にするために適用される一般的なステップを示している。最初、ステップ330でゲームが開始される。次に、判定ステップ332が、プレーヤが他のプレーヤと音声でコミュニケーションをとることが止められたかどうかを判定する。この状態は、そのプレーヤが、行動規範または他のサービスポリシーの違反により、オンラインゲームサービスによって音声コミュニケーションをとることの禁止または停止処分を受けたためもたらされる可能性がある。音声がブロックされることが可能な別の理由は、親などの権限の付与された個人によって、未成年の子供がゲーム中に他のプレーヤとの音声コミュニケーションに関与することが許されるべきでないと決定したことによる。このオプションは、特定のプレーヤアカウントに関してゲームコンソール上で提供されるオプションを使用して利用可能であり、また設定することが可能である。設定されると、そのデータは、オンラインゲームサービス上に記憶され、そのプレーヤがサービスに接続するたびに音声コミュニケーションをブロックすることが実施される。現行のプレーヤの音声コミュニケーションがブロックされた場合、ステップ334が、ゲームコンソールが音声コミュニケーションを処理しなくてもよいことを判定し、ステップ336で、代わりに次の話し手に進む。次の話し手が、ゲームコンソール上の設定によって音声コミュニケーションをとることから除外されていないと想定すると、ロジックは、そのプレーヤのために音声コミュニケーションモジュール内部のADCからPCMデータを取得するステップ338に進む。次に、ロジックは、ステップ340でそのPCM音声データを圧縮して圧縮されたデータにする。ステップ342が、現行のプレーヤのPCM音声データを圧縮する際、何らかの割り当てられた音声効果を適用して、そのプレーヤの音声の特性を変化させる。ステップ344で、圧縮されたデータが、ネットワーク346を介して宛先の受信側ゲームコンソールに伝送されて、音声コミュニケーションモジュールを有する宛先の受け手に届く。ステップ348が、圧縮されたデータを伝送しているゲームコンソール上の次の話し手を処理することを準備し、これにより、判定ステップ332に戻る。
【0066】
ネットワーク346を介して音声コミュニケーションを受信したゲームコンソール上で、ステップ352が、圧縮されたデータをそのようなデータのネットワークキューに追加することを提供する。次に、ステップ354で、ゲームコンソールが、キューから引き出された圧縮されたデータを圧縮解除し、対応するPCMデータを生成する。ステップ356が、オプションの環境効果があれば、それを追加することを提供する。そのような効果は、一般に、ゲームコンソール上で行われているゲームにおいて提供されるオプションによって決定される。例えば、環境効果には、反響を追加すること、またはゲームの環境が洞穴内部である場合、残響を導入することが含まれることが可能であり、あるいは環境効果は、例えば、小さいスピーカ上のオーディオデータの再生に関して低音ブースト(bass boost)を追加することによって周波数帯域の均等化を提供することに関わることが可能である。次に、ステップ358が、複数の異なるプレーヤから受信された音声ストリームをミキシングして、宛先の受け手のプレーヤに提供される1つの出力音声ストリームにする。この出力音声ストリームが、ステップ360で、PCMデータとして宛先の受け手のプレーヤのヘッドホンに関連するDACに伝送され、DACが、ヘッドホンを駆動する対応するアナログ信号を生成する。したがって、プレーヤは、復号化され、ミキシングされて出力音声ストリームになったプレーヤの各人からの音声コミュニケーションを聞く。
【0067】
プレーヤ間のミュートにされた音声コミュニケーション
特定のプレーヤが別のプレーヤによって音声コミュニケーションからミュートにされたときはいつでも、別の状況が生じる。このようにあるプレーヤがミュートにされると、その特定のミュートにされたプレーヤは、ミュート処理側のプレーヤの声を聞く、またはそのプレーヤに話すことができない。ミュート処理側のプレーヤは、音声コミュニケーションを元に戻すのに明示的にミュートにされたプレーヤをミュート解除しなければならない。
【0068】
ネットワークデータパケットの扱い
図11は、ネットワーク346を介して音声コミュニケーションデータをパケットとして受信することに関するさらなる詳細を示している。ブロック350a及び350bに示されるとおり、圧縮されたデータが、N個の他のゲームコンソールからネットワークを介して受信される。圧縮されたデータの各チャネルは、最初、N個のキュー351a〜351bの1つに入力され、接続されたゲームコンソール上の各プレーヤ(各ゲームコンソール上に1名または複数名のプレーヤ)に関して個別のキューが提供される。次に、ブロック364が、圧縮されたデータを受け取るように形成されているN個のキューを同期する。このステップで、現行の音声フレームに関してキューのすべてから、符号化された圧縮されたパケットが獲得される。次に、選択エンジン366が、ブロック368において復号化エンジンに入力するために組み立てられるべき圧縮されたパケットを決定する。復号化エンジンは、圧縮されたデータを圧縮解除して復号化し、そのデータをPCMデータに変換して、次に、このPCMデータが、接続された音声周辺コミュニケーションモジュール370ないし372のそれぞれに適用されて、その音声コミュニケーションモジュールをそれぞれ使用するプレーヤが、ネットワークを介して自身に伝送されたサウンドを聞くことができるようになる。
【0069】
各キューから受け取られた符号化されたパケットの処理に関連する詳細を図7に示している。ブロック221で、CPUが、各キューをチェックして符号化された圧縮されたパケットを獲得するか、またはキューが、あるプレーヤからのパケットを有していないが、そのプレーヤに関するパケットがそのキューの中に存在すべきであったことをクライアントのCPUに通知する。この場合、CPUは、そのキューからそのプレーヤに関して獲得された前のパケットが、実際に有効な符号化されたパケットであったかどうかを判定し、有効な符号化されたパケットであった場合、CPUは、そのプレーヤに関する前のパケットをコピーして、次のブロックにおけるさらなる処理のために提供することができるようにする。しかし、そのプレーヤに関する前のパケットも欠落していた場合、CPUは、そのプレーヤに関する前のパケットに減衰を行う。このステップの目的は、ラウンドロビン符号化中にパケットをスキップすること、及びネットワーク条件のためにドロップされたパケットからもたらされる欠落したパケットによって生じる無音の知覚を最小限に抑えることである。
【0070】
次に、ブロック222で、ブロック221で獲得されたパケットが配列され、その配列の中のすべての無音パケットが除去される。その結果が、キューの中で元に提供されたパケットのサブセットである。前述した処理により、サブセットの中のすべてのパケットが有効な音声データを含む。
【0071】
次に、ブロック224が、チャネルマスクを音声データに適用することを提供する。各プレーヤにチャネルが関連し、特定のチャネル上のすべてのプレーヤが、互いに音声でコミュニケーションをとることができる。例えば、1つのチャネルが、チームリーダとして指名されたプレーヤとチームメンバの間の音声コミュニケーションのために使用され、そのプレーヤが、チームのすべてのメンバとコミュニケーションをとることができるようにすることが可能である。さらに、チームリーダは、複数のチームリーダとコミュニケーションをとることができる指令者として指名された別のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとるために別のチャネルを選択する、あるいはチームリーダが、他のチームリーダとだけコミュニケーションをとることができるようにするさらに別のチャネルを選択することも可能である。この実施形態では、話している各プレーヤに、そのプレーヤに関する「話者(talker)チャネル」を定義する16ビットワードが与えられる。ゲームは、話者チャネルに関するワードの個々のビットが何を意味するかを判定し、例えば、話者チャネルが、チーム用、チームリーダ用、指令者用等であることを示す。さらに、各プレーヤに、発話を受け取ることができる「聴取者(listener)チャネル」を割り当てることが可能である。音声コミュニケーションが、ネットワークを介して入ってきたとき、話者チャネルは、所与のプレーヤに関する聴取者チャネルと論理「AND」にされており、結果がゼロでない場合は、そのプレーヤが、音声コミュニケーションを聞くことができる。このようにして、行われているゲームが(またはゲームの制約の範囲内で各プレーヤが)、他のプレーヤと音声コミュニケーションするように結合されるプレーヤを判定する任意の順列(permutation)を選択することができる。
【0072】
図7を再び参照すると、ブロック224により、各プレーヤが、一部のチャネルだけを聴取し、チャネルマスクを使用することを選択できるようになる。ゲームコンソール上の各プレーヤに関してチャネルマスクが適用され、最大で4つのサブセットの音声ストリーム、すなわち、聴取する各プレーヤに関して1つのサブセットが、プレーヤの個々の聴取者マスクに基づいてもたらされる。聴取している各個人は、異なる音声ストリームに含まれる候補パケットのリストを有する。
【0073】
ブロック226で、ミュート処理マスク及びユーザによって定義された優先順位が提供される。好適実施形態により、プレーヤが、選択されたプレーヤとのさらなる音声コミュニケーションを選択的に除外することができるようになるが、プレーヤが、現行のゲームセッション中に特定のプレーヤとの音声コミュニケーションをミュートにすることだけを選択的に行うのが可能であることも企図される。この代替の実施形態では、ゲームコンソール上の各プレーヤが、聴取チャネル上である人々をミュートにするのを選択することが可能である。次に、そのプレーヤによってミュートにされたプレーヤからの音声ストリームが、ゲームコンソール上のそのプレーヤ向けの候補音声ストリームのリストから除去される。各プレーヤ向けのあらゆる残りの音声ストリームが、ユーザによって定義された優先順位でソートされる。このステップで、1つの音声ストリームが、常時、最高の優先順位を有することが可能である。例えば、ゲームが(またはゲームがそのオプションを許す場合、プレーヤが)、チームメンバがチームリーダと音声コミュニケーションをとるように結合するチャネルを選択的に設定して、そのチャネルが、チームメンバの各人に対して最高の優先順位を有するようにすることが可能である。また、着信する音声ストリームの音量も、所与のプレーヤ向けのチャネルの優先順位を判定する基準となり、そのプレーヤが、常時、最大音量の音声ストリームを聞くようにすることも可能である。あるいは、またはさらには、ある音声ストリームのレンダリングが開始された場合、ゲームは、後に開始した他の音声ストリームの音量に関わらず、その音声ストリームが終了するのを待ち、その音声ストリームが終了する前に文が「ストリーム途中(mid−stream)」で中断されないようにする。さらなる別法として、または追加として、各音声チャネルに関して他の優先順位を定義することも可能である。例えば、ゲーム固有の役割に関連する優先順位を適用することが可能である。
【0074】
ブロック226の後、ブロック228に示す復号化エンジンタイプ1、またはブロック230に示す復号化エンジンタイプ2を使用して、ミュート処理マスクとユーザ/ゲームによって定義された優先順位とを適用することからもたらされた音声ストリームに復号化を適用する。ブロック228で、復号化エンジンタイプ1が、デコーダを割り振り、各プレーヤのメソッドに関してミキシング及び復号化を行う。このアルゴリズムでは、各プレーヤに関して、配列されたパケットのリストの中の最初のN個のパケットが選択される。リストがN個より少ない要素を含む場合、存在しないパケットの代わりに無音の圧縮されたデータパケットを使用して、音声パケットのCPU処理においてスパイク(spike)が生じるのを回避する。
【0075】
ブロック230で、エンジンタイプ2を使用して復号化を適用する際、DSPのメソッドで復号化及びミキシングを行うためにデコーダが割り振られる。このアルゴリズムに従って、最大数の復号化されたパケットに達するまで、または候補パケットの終りに達するまで、または候補パケットリストの終りに達するまで、パケットの配列されたリストから、リストが空でない場合、現行のプレーヤが獲得される。配列されたパケットのリストの先頭が、前に選択されていない場合は、リストの先頭が復号化されるように選択され、復号化されたパケットに関してカウンタが増分される。その後、リストの先頭は、配列されたリストから除去される。次に、アルゴリズムは、次のプレーヤに進み、そのプレーヤが現行のプレーヤとなる。例えば、プレーヤ4の後、プレーヤ1は次いで再び現行のプレーヤになる。さらなる音声パケットを復号化するために復号化スロットが残っている場合、無音パケットを並列デコーダに適用して音声パケットのCPU処理におけるスパイクを回避する。
【0076】
復号化エンジン、タイプ1及び2
図8に、復号化エンジンタイプ1の機能上の態様に関する詳細を示している。図8に示すとおり、符号240、242、及び244で示される符号化されたストリーム1ないしNが、各プレーヤのヘッドホンに関して復号化するための2つの符号化されたストリームを選択する選択エンジン257に圧縮されたデータを提供する。このケースでは、符号化されたストリーム1.1及び符号化されたストリーム1.2が、デコーダ168aに入力するために選択され、デコーダ168aにおいて、ストリームは、復号化に先立ってミクサ252によってミキシングされる。デコーダの出力は、ヘッドセット248に関して音声コミュニケーションモジュール内部のDACに供給されるPCMデータである。同様に、他のプレーヤのヘッドホンのそれぞれに関して、別のデコーダ168bが、圧縮されたデータとして符号化された音声ストリームを受け取り、このストリームが、ミキシングされて復号化される。図示するとおり、第4のプレーヤに関するデコーダは、符号化された音声ストリーム4.1及び4.2をミキシングするミクサ254を含み、デコーダが、音声コンソール上の第4のプレーヤ用のヘッドホン250を駆動するアナログ信号を提供するDACに供給されるPCMデータを生成するようになっている。もちろん、4名より少ないプレーヤがゲームコンソールを使用している場合が存在し、その場合、アクティブである必要があるデコーダは、4つより少ない。
【0077】
復号化エンジンタイプ1と復号化エンジンタイプ2の両方に対する代替の実施形態は、(ブロック226における)優先順位の付けられた音声ストリームを、宛先の受け手の音声コミュニケーションモジュール内部のDSPに直接に伝送する。
【0078】
タイプ2復号化エンジンの機能上の態様を図9Aに示している。この場合も、符号240、242、及び244で表される符号化されたストリーム1ないしNが、選択エンジン260に入力され、エンジン260は、聴取を行っており自分に向けられた音声ストリームを有する各プレーヤに関して、最大で4つ、最小で1つのデコーダストリームを選択する。このケースでは、4つの並列デコーダ262が、4つの選択された符号化された音声ストリームの圧縮されたデータを受け取る。次に、デコーダは、その圧縮されたデータを復号化し、結果のPCMデータを、音声ストリームが向けられた各プレーヤに関するミクサに供給する。このケースでは、第1のプレーヤが、符号264で識別されるミクサ内部のミクサ270によってミキシングされる他のプレーヤからの2つの音声ストリームを受け取る。図示していないが、ゲームにおいて他のプレーヤから音声コミュニケーションを受け取る他のプレーヤのそれぞれも、4つの並列デコーダの出力がミキシングのために印加される別個のミキシングビン(bin)を備えている。例えば、第4のプレーヤが、符号266で識別されるミクサ内部のミクサ272によってミキシングされる3つの音声ストリームを受け取る。次に、結果のPCMデータが、第4のプレーヤ用のヘッドセット250に印加される。したがって、各プレーヤは、そのプレーヤに割り当てられた4つ1組(four−in−one)ミキシングビンによってミキシングされた1つないし4つの音声ストリームを受け取ることができる。
【0079】
(ブロック260における)別の実施形態は、デコーダ262、ならびにミクサ264及び266を迂回し、圧縮されたデータをヘッドホン248及び250にそれぞれ結合された音声コミュニケーションモジュールのDSPに伝送する。
【0080】
タイプ2の復号化エンジンで使用するための代替の手法を図9Bに示している。この実施形態では、デコーダとミクサの相対的配置が、図9Aで示したものとは逆になっている。具体的には、各プレーヤが、ネットワークを介して着信する圧縮されたデータを受け取り、ミキシングするように結合された2ストリームミクサを備えている。2ストリームミクサ280がプレーヤ1に提供され、2ストリームミクサ282がプレーヤ2に提供され、2ストリームミクサ284がプレーヤ3に提供され、また2ストリームミクサ286がプレーヤ4に提供されている。したがって、最大で2つの音声ストリームの圧縮されたデータが、プレーヤごとの以上のミクサのそれぞれに入力され、ミキシングされて、4ストリーム並列デコーダ288に入力するために各ミクサから単一のミキシングされたストリームが提供される。次に、このデコーダは、圧縮されたデータを復号化して、別のプレーヤからの音声コミュニケーションの宛先の受け手である各プレーヤのヘッドホン248、252、253、及び250に供給されるPCMデータを生成する。
【0081】
さらに別の実施形態は、2ストリームミクサ280、282、284、及び286に伝送された圧縮されたデータが、ヘッドホン248、252、253、及び250にそれぞれ結合された音声コミュニケーションモジュールのDSPによって復号化されるようにする。
【0082】
他のプレーヤとの音声コミュニケーションの制御
前述したとおり、プレーヤは、挙動の問題を理由に、またはその他の理由で特定のプレーヤとのさらなる音声コミュニケーションを除外するオプションを有する。例えば、ある特定の別のプレーヤが、過度の冒涜的な言葉を使用する傾向にある場合、プレーヤは、その別のプレーヤとさらなるコミュニケーションをとらないことを選択することが可能である。各ゲームは、一般に、プレーヤが、現行のゲームセッション及び将来のゲームセッションに関して別のプレーヤとの音声コミュニケーションをミュートにするオプションを提供し、また、プレーヤが、現行のゲームセッションに限って別のプレーヤとの音声コミュニケーションをミュートにできるようにすることが可能であることも企図されている。図13、13A、及び13Bは、音声コミュニケーションのこの制御を、「マイゲーム(MY GAME)」と呼ばれるゲームにおいて実施できるようにする例としてのダイアログボックス430と450を示している。この架空のゲームは、プレーヤリストボックス432に示すとおり、プレーヤの各人をリストする。プレーヤリストボックス432は、選択バー434で示されるとおり、先頭にリストされるプレーヤが選択されている6名のプレーヤを含んでいる。「アベンジャ(Avenger)」というエイリアスを使用してゲームを行うこのプレーヤは、そのエイリアスと同じ行で、ダイアログの1つの列に示される話者記号436で示されるとおり、音声コミュニケーション能力を有する。「アイスマン(Iceman)」及び「レースオックス(Raceox)」というエイリアスをそれぞれ使用するプレーヤは、以上のエイリアスのどちらの同じ行にも、その列で話者記号436を欠いていることから明らかなとおり、音声コミュニケーション能力を有さない。プレーヤリストボックス432を見ている現行のプレーヤとの音声コミュニケーションから、リストされているプレーヤの任意のプレーヤをミュートにすることができるようにするラジオボタン438が提供されている。このケースでは、ラジオボタン438で示されるとおり、アベンジャが、プレーヤによって選択されている。プレーヤが選択されたとき、選択されたプレーヤを特定し、このプレーヤが、現在、ゲームの参加者の1人であり、音声コミュニケーションモジュールを有することを示すウインドウ440が開く。プレーヤリストボックス432を見ているプレーヤが、選択ボタン442をクリックした場合、異なる状態に切り替えることができるオプションバー452を含む音声コミュニケーションステータスセレクト450が開く。図13Aに示すとおり、オプションバー452は、選択されたプレーヤが、このオプションを選択しているプレーヤとの口頭のコミュニケーションをとることができるようになっていることを示す。図13Bでは、オプションバーが、状態454に切り替えられており、このことは、その状態を見ているプレーヤが、選択されたプレーヤを現行のゲームセッションに関してミュートにするのを望むことを示す。プレーヤが行う選択に応じて、話者記号436が変化する。図13に示したものの代わりに、プレーヤが、選択された特定のプレーヤをミュートにするオプションを選択した場合、図示した話者記号の周りにダッシュボックス(dash box)が現れる。このタイプのミュート処理は、現行のゲームセッション後、終了する。他方、特定のプレーヤが選択的にロックアウトされた場合、ダッシュヘビーバーボックス(dash heavy−bar box)がスピーカ記号436の周りに追加される。その場合、あるプレーヤをミュートにする決定は、ゲームセッション内からその決定を行ったプレーヤによって、またはゲームコンソールのシステムコントロールを使用することによってだけオフにすることができる。さらに別の記号(図示せず)が、ヘッドホンを介してではなく、受け手のプレーヤのゲームコンソールに接続されたラウドスピーカ(例えば、テレビジョンスピーカまたはモニタスピーカ)を介して対応するプレーヤに関する音声コミュニケーションが再生されることを示すのに使用される。このオプションは、ヘッドセットを着用しないことを好むプレーヤによって選択されることが可能であるが、それほど望ましくない。というのは、プレーヤが、他のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとるのにマイクロホンを使用していないからである。
【0083】
数名のプレーヤが、ある特定のプレーヤに関する否定的なフィードバックを、冒涜的な言葉の過度の使用、または性的に露骨な言葉の使用などの容認できないと見なされるそのプレーヤの口頭の挙動に基づいて提供した場合、オンラインゲームサービスが、受け取られた苦情の数がしきい値を超えたことを自動的に判定し、その特定のプレーヤが、さらなる音声コミュニケーションを禁止されるようにする。この禁止は、最初、1週間などの限られた期間にわたり、後に、しきい値を超えてさらなる苦情が受け取られた場合、その特定のプレーヤを永久に音声コミュニケーションから締め出すことが可能である。このように禁止処分を受けた特定のプレーヤには、最初、音声コミュニケーション能力の一時的な停止処分が通知され、次に、そのプレーヤの挙動が永久的な停止処分をもたらした場合、その結果が通知される。プレーヤが、ゲームコンソール上でオンラインゲームサービスにログインするたびに、サインインプロセスの一環として許可フラグがゲームコンソールにダウンロードされる。このフラグは、システムの様々な態様に関する情報を含む。フラグの1つが、特定のプレーヤが音声チャネルに参加する許可を有するかどうかを判定する。したがって、ある特定のプレーヤが、サービスの規定または行動規範に違反した場合、プレーヤが音声でコミュニケーションをとる能力を制御するビットが、そのような音声コミュニケーションを除外するように変更されることが可能である。
【0084】
プレーヤが、ある特定のプレーヤを音声コミュニケーションから除外することを選択すると、その特定のプレーヤの身元が、好ましくは、オンラインゲームサービスに伝送され、その選択を行ったプレーヤの身元に関連して記憶され、あらゆるゲームの将来のセッションにおいて、そのような決定を行ったプレーヤが、その特定の他のプレーヤからの音声コミュニケーションを全く受け取らず、またその特定の他のプレーヤに対して音声コミュニケーションを全く伝送しないようにする。この決定は、その特定の他のプレーヤに明らかではない。というのは、ゲームにおけるプレーヤのステータスを示すダイアログボックスは、単に、その決定を行ったプレーヤが音声コミュニケーション能力を欠いていることの指示をその特定の他のプレーヤのビュー上で表示し、その決定を行ったプレーヤに表示されるダイアログにおいて、その特定の他のプレーヤのミュートにされたステータスが示されるからである。したがって、その特定のプレーヤが、使用するエイリアスを変更した、または異なるゲームコンソールを使用してサインオンしたとしても、プレーヤによって行われたその特定のプレーヤに関する音声コミュニケーションの禁止は、有効であり続ける。
【0085】
インターネットまたは他のネットワークを介してゲームに参加しているとき、プレーヤは、オプションとして、行われているゲームに応じて、音声コミュニケーションをとる際の特定の言葉遣いに合意したプレーヤとだけゲームを行うのを選択することが可能である。また、プレーヤは、オプションとして、音声コミュニケーション能力を有するプレーヤとだけゲームを行うことを選択することが可能である。同様に、音声コミュニケーション能力のないプレーヤは、やはり音声コミュニケーション能力を有さない他のプレーヤとだけ選択的にゲームを行うことが可能である。以上の決定は、通常、現行のゲームセッションだけに適用される。
【0086】
本発明を本発明の好適実施形態に関連して説明してきたが、特許請求の範囲内で本発明に多くの他の変更を加えるのが可能であることが、当業者には理解されよう。したがって、本発明の範囲は、以上の説明によって全く限定されるものではなく、すべて特許請求の範囲に関連して定められるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の実施形態のマルチプレーヤゲームコンソール及び音声コミュニケーションシステムの概略を示す図である。
【図2】本発明の実施形態の図1のマルチプレーヤゲームコンソール及び音声コミュニケーションモジュールを示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態の音声コミュニケーション能力を有するマルチプレーヤゲームコンソールを示す機能ブロック図である。
【図4】本発明の実施形態のネットワークを介するポイントツーポイント通信で結合された2つのマルチプレーヤゲームコンソールを示す機能ブロック図である。
【図5】本発明の実施形態のネットワークを介して3つの他のマルチプレーヤゲームコンソールと通信するように結合された第1のマルチプレーヤゲームコンソールを示すブロック図である。
【図6】本発明の実施形態の2つの並列エンコーダを有するゲームコンソール上の複数のプレーヤに関する優先順位付け符号化を示す機能ブロック図である。
【図7】本発明の実施形態のマルチプレーヤゲームコンソール上で復号化するパケットをキューから選択する際に本発明によって使用されるステップを示す論理図である。
【図8】本発明の実施形態のマルチプレーヤゲームコンソールにおいて使用されるタイプ1の復号化エンジンを示す機能ブロック図である。
【図9A】本発明の実施形態のマルチプレーヤゲームコンソールにおいて使用されるタイプ2の復号化エンジンを示す機能ブロック図である。
【図9B】本発明の実施形態の図9Aのミクサ及び4ストリーム並列デコーダの詳細を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施形態のネットワークを介してサウンドデータの符号化されたパケットを送受信するためのステップのさらなる詳細を示す論理図である。
【図11】本発明の実施形態のマルチプレーヤゲームコンソール上の各プレーヤに関してどのように音声ストリームが受信され、キューに入れられ、復号化されるかを示す機能ブロック図である。
【図12】本発明の実施形態のサウンドパケットのラウンドロビン符号化を実行するステップを示す流れ図である。
【図13】本発明の実施形態のプレーヤ間の音声コミュニケーションを使用するゲームにおいて音声オプションを選択するための例としてのユーザインタフェースを示す図である。
【図13A】本発明の実施形態のマルチプレーヤゲームにおいて別のプレーヤとの音声コミュニケーションを制御する、または除外するのにプレーヤが選択することができる1つのオプションを示す図である。
【図13B】本発明の実施形態のマルチプレーヤゲームにおいて別のプレーヤとの音声コミュニケーションを制御する、または除外するのにプレーヤが選択することができる別のオプションを示す図である。
【符号の説明】
【0088】
100 電子ゲームシステム
102 ゲームコンソール
104a、104b、104c、104d コントローラ
140、140a、140b、140c、140d 音声コミュニケーションモジュール
144 マイクロホン
146 ヘッドホン
150 CPU
152 メモリ
154、156 デジタル信号プロセッサ
158 アナログ−デジタル変換器
160 シングルストリームエンコーダ
160a 2つの並列エンコーダ
161 デジタル−アナログ変換器
162 ネットワークキュー
162a、162b、162c ネットワークキュー
163 USBインタフェース
164a、164b 選択エンジン
166a、166b ミクサ
168 デコーダ
168a、168b デコーダ
170 ネットワーク
172 ゲームコンソール
174 ネットワークキュー
176 シングルストリームデコーダ
178 ヘッドホン
180 マイクロホン
182 エンコーダ
184、186 ネットワークキュー
188 出力ルータ
190a、190b、190c、190d 音声コミュニケーション
200a、200b、200c、200d プレーヤ
202a、202b、202c マイクロホン
204 ルータ
206 ネットワーク層
210 ゲームコンソール
211a、211b、211c、211d マイクロホン
212 ゲームコンソール
213a、213b、213c、213d
214 ゲームコンソール
215 優先順位付けアルゴリズム
216a、216b プレーヤ
217a、217b、217c、217d
218 プレーヤ
220a、220b、220c、220d
240、242、244 ストリーム
248 ヘッドセット
250 ヘッドホン
252 ミクサ
253 ヘッドホン
254 ミクサ
257、260 選択エンジン
262 4つの並列デコーダ
264、266、270、272 ミクサ
280、282、284、286 2ストリームミクサ
288 4ストリーム並列デコーダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのマルチプレーヤゲームコンソール上で行われるゲームのプレーヤ間で口頭のコミュニケーションを提供する能力を有する前記少なくとも1つのマルチプレーヤゲームコンソール上で行われる電子ゲームで使用するための、特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するための方法であって、
(a)ゲームに参加する各プレーヤに関するデータを保持するステップと、
(b)前記データにインジケータを含めるステップであって、
前記インジケータが、
(i)前記特定のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとらないことを選択した別のプレーヤと行われる現行のゲームセッションと、
(ii)前記特定のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとらないことを選択した別のプレーヤと行われるすべてのゲームと、
(iii)ネットワークを介して前記特定のプレーヤによって行われ、かつ特定のオンラインゲームサービスを使用するすべてのゲームと、
(iv)任意のマルチプレーヤゲームコンソールを使用して前記特定のプレーヤによって行われるすべてのゲームと
の少なくとも1つの際中に口頭でコミュニケーションをとることから除外される前記特定のプレーヤを指すステップと、
(c)ステップ(b)の従属的な段落(i)〜(iv)の前記少なくとも1つに応じて前記特定のプレーヤとの口頭のコミュニケーションを自動的に防止することによって前記データの中の前記インジケータに応答するステップと
を備えたことを特徴とする特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するための方法。
【請求項2】
前記データは、前記特定のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとらないことを選択した前記別のプレーヤと前記特定のプレーヤを指す前記インジケータとの間の関連を含み、それにより、前記別のプレーヤと前記特定のプレーヤとがともに参加するあらゆるゲームにおいて前記特定のプレーヤが、前記別のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとることが防止されるようになることを特徴とする請求項1に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するための方法。
【請求項3】
前記データは、前記プレーヤを前記特定のオンラインゲームサービスを通じて接続する前記ネットワークを介して行われるゲームにおける各プレーヤに関して保持され、前記マルチプレーヤゲームコンソールによってアクセスされることを特徴とする請求項2に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するための方法。
【請求項4】
前記データは、前記マルチプレーヤゲームコンソール上で行われているゲームによって生成され、かつ口頭でコミュニケーションをとらないことを選択した前記別のプレーヤと前記特定のプレーヤを指す前記インジケータとの間の関連を含み、それにより、前記マルチプレーヤゲームコンソール上で前記別のプレーヤと前記特定のプレーヤとがともに参加する前記ゲーム中に前記特定のプレーヤが前記別のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとることが防止されるようになることを特徴とする請求項1に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するための方法。
【請求項5】
親が、該親の未成年の子供がゲームを行っている際中に口頭のコミュニケーションに参加することができるかどうかを判定するオプションを前記ゲームコンソール上で選択することができるようにするステップをさらに備え、前記データに含まれる前記インジケータは、前記特定のプレーヤとして前記未成年の子供を指して、前記未成年の子供の前記親が、前記未成年の子供によって行われるゲームにおいて前記未成年の子供による前記ネットワークを介する口頭のコミュニケーションをブロックすることを選択したことを示すことを特徴とする請求項1に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するための方法。
【請求項6】
前記インジケータを含む前記データは、前記ネットワークを介してゲームを行うために使用される前記オンラインゲームサービスにおいてアクセスされることを特徴とする請求項1に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するための方法。
【請求項7】
前記特定のプレーヤの挙動に関して他のプレーヤによって行われた苦情の数に応じて、前記特定のプレーヤに関する前記データの中の前記インジケータを自動的に作成するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するための方法。
【請求項8】
前記データは、前記特定のオンラインゲームサービスを通じて前記ネットワークを介して行われるゲーム中、前記特定のプレーヤが口頭でコミュニケーションをとることが防止される時間間隔の指示をさらに含み、前記特定のプレーヤが前記オンラインゲームサービスを通じて行われるゲームにおいて参加者になったとき、前記マルチプレーヤゲームコンソールによってアクセスされることを特徴とする請求項7に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するための方法。
【請求項9】
前記データの中の前記インジケータは、前記特定のプレーヤによって使用されるあらゆるエイリアスとは独立に、また前記ネットワークを介してゲームを行うのに前記特定のプレーヤによって使用される特定のゲームコンソールに関わりなく前記特定のプレーヤを指すことを特徴とする請求項1に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するための方法。
【請求項10】
前記特定のプレーヤと前記特定のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとらないことを選択した前記別のプレーヤとがともに参加しているゲーム中、前記別のプレーヤは口頭でコミュニケーションをとることができないという指示を前記特定のプレーヤに表示するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するための方法。
【請求項11】
前記特定のプレーヤと前記特定のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとらないことを選択した前記別のプレーヤとがともに参加しているゲーム中、前記特定のプレーヤがミュートにされているという指示を前記別のプレーヤに表示するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するための方法。
【請求項12】
前記特定のプレーヤが、前記特定のオンラインゲームサービスを通じて前記ネットワークを介して行われるすべてのゲームに参加している際中、口頭でコミュニケーションをとることから除外されている場合、前記特定のプレーヤが参加しているゲームにおけるすべての他のプレーヤに、前記特定のプレーヤが前記ネットワークを介して口頭でコミュニケーションをとることを禁止されていることを示すステップをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するための方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法を実施するための複数のマシン実行可能命令を有することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項14】
電子ゲームのプレー中に特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するためのシステムであって、
(a)プロセッサと、少なくとも1つの他のマルチプレーヤゲームコンソールとネットワークを介して通信するために適合されたネットワークインタフェースと、前記プロセッサにゲームのインスタンスを実行することを含む複数の機能を実行させるためのマシン語命令を記憶されているメモリとを有するマルチプレーヤゲームコンソールと、
(b)前記マルチプレーヤゲームコンソールに接続するようにそれぞれが適合された、前記ゲーム中に口頭でコミュニケーションをとる各プレーヤのための口頭コミュニケーション入出力デバイスであって、
(i)入射するサウンドを示す入力信号を生成するサウンドセンサと、
(ii)印加される出力信号に応答して可聴サウンドを生成するサウンドトランスデューサと
を含むデバイスと、
(c)前記プロセッサに、
(i)特定のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとらないことを選択した別のプレーヤと行われる現行のゲームセッションと、
(ii)前記特定のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとらないことを選択した別のプレーヤと行われるすべてのゲームと、
(iii)ネットワークを介して前記特定のプレーヤによって行われ、かつ特定のオンラインゲームサービスを使用するすべてのゲームと、
(iv)任意のマルチプレーヤゲームコンソールを使用して前記特定のプレーヤによって行われるすべてのゲームと
の少なくとも1つの際中に前記特定のプレーヤが口頭でコミュニケーションをとることを除外させる前記マシン語命令と
を備えたことを特徴とする特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するためのシステム。
【請求項15】
前記マシン語命令は、前記プロセッサに、前記特定のプレーヤを指すデータに含まれるインジケータに基づいて口頭でコミュニケーションをとることから除外された前記特定のプレーヤを特定させることを特徴とする請求項14に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するためのシステム。
【請求項16】
前記データは、前記特定のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとらないことを選択した前記別のプレーヤと前記特定のプレーヤを指す前記インジケータとの間の関連を含み、それにより、前記別のプレーヤが前記ゲームを行っている前記マルチプレーヤゲームコンソールの前記プロセッサが、前記特定のプレーヤが前記別のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとるのを防止するようになっていることを特徴とする請求項15に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するためのシステム。
【請求項17】
前記プロセッサに前記ゲームの前記インスタンスを実行させる前記マシン語命令はまた、前記プロセッサに、前記ゲームの各プレーヤに関する前記データの中に前記インジケータを含む前記特定のプレーヤの記録を保持させることを特徴とする請求項15に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するためのシステム。
【請求項18】
前記マシン語命令は、前記プロセッサに、前記ネットワークを介して行われている前記ゲームに参加する各プレーヤに関する前記データに前記特定のオンラインゲームサービスにおいてアクセスさせることを特徴とする請求項15に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するためのシステム。
【請求項19】
前記マシン語命令は、前記プロセッサに、権限を付与されたパーティが、未成年の子供がゲームを行っている際中に口頭のコミュニケーションに参加できるかどうかを判定するオプションを選択できるようにさせ、前記データに含まれる前記インジケータは、前記未成年の子供を前記特定のプレーヤとして指して、前記権限を付与されたパーティが、前記未成年の子供によって行われるゲームにおける前記ネットワークを介する前記未成年の子供による口頭のコミュニケーションをブロックすることを選択したことを示すことを特徴とする請求項15に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するためのシステム。
【請求項20】
前記インジケータを含む前記データは、前記ネットワークを介してゲームを行うために使用される前記オンラインゲームサービスにおいてアクセスされることを特徴とする請求項19に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するためのシステム。
【請求項21】
前記データは、前記プロセッサが、前記特定のプレーヤが前記特定のオンラインゲームサービスを通じて前記ネットワークを介してゲームを行っている際中に口頭でコミュニケーションをとるのを防止する時間間隔の指示をさらに含み、前記データは、前記特定のプレーヤが前記オンラインゲームサービスを通じて前記ネットワークを介して行われるゲームの参加者になったとき、前記マルチプレーヤゲームコンソールの前記プロセッサによってアクセスされることを特徴とする請求項20に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するためのシステム。
【請求項22】
前記データの中の前記インジケータは、前記特定のプレーヤによって使用されるあらゆるエイリアスとは独立に、また前記ネットワークを介して前記ゲームを行うのに前記特定のプレーヤによって使用される前記マルチプレーヤゲームコンソールに関わりなく前記特定のプレーヤを指すことを特徴とする請求項15に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するためのシステム。
【請求項23】
前記特定のプレーヤと前記特定のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとらないことを選択した前記別のプレーヤとがともに参加しているゲーム中、前記マシン語命令は、前記特定のプレーヤによって使用される前記マルチプレーヤゲームコンソールの前記プロセッサに、前記別のプレーヤは口頭でコミュニケーションをとることができないということを前記特定のプレーヤに示すようにさせることを特徴とする請求項15に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するためのシステム。
【請求項24】
前記特定のプレーヤと前記特定のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとらないことを選択した前記別のプレーヤとがともに参加しているゲーム中、前記マシン語命令は、前記別のプレーヤによって使用される前記マルチプレーヤゲームコンソールの前記プロセッサに、前記特定のプレーヤがミュートにされているということを前記別のプレーヤに示すようにさせることを特徴とする請求項15に記載の特定のプレーヤによる口頭のコミュニケーションを防止するためのシステム。
【請求項25】
プレーヤ間で口頭のコミュニケーションをサポートすることが一般に可能な少なくとも1つのマルチプレーヤゲームコンソール上で電子ゲームを行うプレーヤ間の口頭のコミュニケーションを制御するための方法であって、
(a)電子ゲームに参加する少なくとも1名の他のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとることから除外された特定のプレーヤを自動的に識別するステップと、
(b)前記特定のプレーヤの前記識別に応答して、前記少なくとも1つのマルチプレーヤゲームコンソール上で前記電子ゲームが行われている際中に前記特定のプレーヤが前記少なくとも1つの他のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとるのを防止するステップと
を備えたことを特徴とするプレーヤ間の口頭のコミュニケーションを制御するための方法。
【請求項26】
前記特定のプレーヤを自動的に識別するステップは、前記電子ゲームを行う通信時に複数のマルチプレーヤゲームコンソールを接続するために使用されるネットワークを介して通信することによって、オンラインゲームサービスのサービスを介して前記特定のプレーヤを指すデータにアクセスするステップを備えたことを特徴とする請求項25に記載のプレーヤ間の口頭のコミュニケーションを制御するための方法。
【請求項27】
プレーヤが、前記ゲームに参加するプレーヤのリストから、前記プレーヤと口頭のコミュニケーションをとることから除外される前記特定のプレーヤを選択することができるようにするステップをさらに備え、選択された前記特定のプレーヤが、以降、前記プレーヤと前記特定のプレーヤとがともに参加するあらゆるゲーム中に前記プレーヤと口頭でコミュニケーションをとることから除外されることを特徴とする請求項25に記載のプレーヤ間の口頭のコミュニケーションを制御するための方法。
【請求項28】
プレーヤが、前記ゲームに参加するプレーヤのリストから、前記プレーヤと口頭のコミュニケーションをとることから除外される前記特定のプレーヤを選択することができるようにするステップをさらに備え、選択された前記特定のプレーヤが、以降、現行の電子ゲームセッション中に前記プレーヤと口頭でコミュニケーションをとることから除外されることを特徴とする請求項25に記載のプレーヤ間の口頭のコミュニケーションを制御するための方法。
【請求項29】
他のプレーヤによる前記特定のプレーヤの挙動に関する苦情の数に応じて前記特定のプレーヤを自動的に識別するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項25に記載のプレーヤ間の口頭のコミュニケーションを制御するための方法。
【請求項30】
権限を付与されたパーティが、前記少なくとも1つのマルチプレーヤゲームコンソール上で、未成年の子供を前記特定のプレーヤとして識別して、前記未成年の子供が、ネットワークを介して前記未成年の子供によって行われているあらゆる電子ゲーム中にあらゆる他のプレーヤと口頭でコミュニケーションをとることを防止するオプションを選択することができるようにするステップをさらに備えたことを特徴とする請求項25に記載のプレーヤ間の口頭のコミュニケーションを制御するための方法。
【請求項31】
ネットワークを介して、前記少なくとも1つのマルチプレーヤゲームコンソールにオンラインゲームサービスにおいてアクセス可能であるデータの中に前記特定のプレーヤの前記識別を保存するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項25に記載のプレーヤ間の口頭のコミュニケーションを制御するための方法。
【請求項32】
前記特定のプレーヤが前記ネットワークを介して前記オンラインゲームサービスにおいてあらゆるゲームを行っている際中に口頭でコミュニケーションをとることから除外される時間間隔を含めるステップをさらに備えたことを特徴とする請求項31に記載のプレーヤ間の口頭のコミュニケーションを制御するための方法。
【請求項33】
ユーザによって定義された優先順位により、別のプレーヤとの口頭のコミュニケーションがプレーヤによって聴取されるかどうかが判定されるのを可能にするステップをさらに含むことを特徴とする請求項25に記載のプレーヤ間の口頭のコミュニケーションを制御するための方法。
【請求項34】
前記ユーザによって定義された優先順位は、
(a)ゲームにおけるプレーヤの特定のゲーム上の役割に基づく優先順位と、
(b)別のプレーヤからの口頭のコミュニケーションの完了を、別の口頭のコミュニケーションによる前記口頭のコミュニケーションの割込みを回避することによって保証する優先順位と、
(c)別のプレーヤとの口頭のコミュニケーションの相対的な音量によって判定される優先順位と、
(d)行われているゲームによって判定される優先順位と
の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項33に記載のプレーヤ間の口頭のコミュニケーションを制御するための方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図13A】
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【図13B】
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【公開番号】特開2008−183453(P2008−183453A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−119922(P2008−119922)
【出願日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【分割の表示】特願2003−139584(P2003−139584)の分割
【原出願日】平成15年5月16日(2003.5.16)
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】