説明

現像装置、及び画像形成装置

【課題】
複写機、ファクシミリ、プリンタなどの画像形成装置において、従来の現像方式と比較してドット再現性の圧倒的に優れた高画質画像を得ることのできる、ホッピングさせることでクラウド化させたトナーを潜像担持体上に供給する現像方式において、レイアウト自由度の確保する手段を提供することである。
【解決手段】
複数の電極を有するトナー担持体を、潜像担持体に対向する現像領域側のベルト支持ローラを含む複数のベルト支持ローラに懸架されて回転駆動されるトナー担持ベルトとし、複数の電極に電圧を印加する手段を、現像領域側のベルト支持ローラを介して上記トナー担持体の複数の電極に上記電圧を印加するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の電極を具備するトナー担持体の表面上にて電極間でホッピングさせたトナーを画像形成装置の潜像担持体の潜像に付着させて潜像を現像する現像装置に関するものである。また、係る現像装置を用いる画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、現像ローラなどの表面に付着させたトナーを現像に用いるのではなく、トナー担持体の表面上のトナーを回転するトナー担持体の表面上に設けられた複数の電極間で飛翔(以下、ホッピングという)させてクラウド化したトナーを現像に用いるものが知られている。
【0003】
トナー担持体上のトナーをクラウド化させて潜像担持体上の現像領域に供給することにより、従来の現像方式に比べて高画質(高解像度のドット再現性)を実現できる。このような現像方式のトナー担持体は潜像担持体に対向して配置され、その内部には複数の電極が配置されている。この複数の電極に時間的に変化する電圧を印加し、電極間の電界(ホッピング電界)によってトナー担持体上のトナーをホッピングさせてクラウド化させている。
【0004】
このような構成の現像装置において、トナーがトナー担持体上に付着することなくホッピングするためには、トナー担持体の表面においてトナーが電極間の電界から受ける力F1と、トナーとトナー担持体表面の間の付着力F2の大小関係が重要となってくる。F1よりF2の方が大きいと、トナーはトナー担持体表面に付着してしまい、ホッピングしない。F2よりF1の方が大きい場合は、トナーはホッピングすることができる。トナーのホッピング状態を維持するためには、常にF2よりもF1が大きい必要がある。
【0005】
例えば特許文献1には、トナー担持体としてトナー担持ローラを備え、ローラの回転によってトナー担持ローラ上の複数の電極間でホッピングしているトナーを現像領域まで搬送する現像装置について記載されている。この現像装置ではトナー担持ローラのローラ部の表面に対する法線方向に互いに重なるように積層された第一電極層と、絶縁層を介して第二電極層とを設けている。これら電極層のうち、ローラ表面により近い上層の位置に存在する第二電極層に、ローラ表面移動方向と、これに直交する方向である移動直交方向とにそれぞれマトリクス状に独立して並ぶ複数の開口を、移動直交方向における感光体の潜像担持可能領域の全域に渡って設けている。そして、ローラ部の表面上のトナーを、第二電極層と絶縁層を挟んでローラ周方向に一様に形成された第一電極層の全領域のうち、第二電極層における複数の開口のそれぞれ直下に存在している複数の開口直下箇所の電極と、第二電極層における複数の開口のそれぞれの間に存在している複数の開口間箇所の電極との間でホッピングさせている。このような構成を採用することで、特許文献1に記載の現像装置は、トナー担持体の電極の部分的な損傷に起因する現像不良の発生を抑えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の現像装置のようにトナー担持体をローラ状の形状とした場合には、現像装置の潜像担持体に対向する側に設けられるトナー担持体としてのトナー担持ローラ、トナー補給ローラ、及びトナー規制ローラ等の各部材の現像装置内でのレイアウトが画一的にならざるを得ず、現像装置内の各部材のレイアウトと、現像装置の潜像担持体に対向する側の形状との自由度が低くなり、ひいては潜像担持体の現像装置が対向する領域近傍における潜像担持体、現像装置、帯電装置、除電装置、クリーニング装置、及び潜像担持体の現像装置が対向する領域から離れて配置された露光装置等の潜像担持体の現像装置が対向する領域のレイアウトにより影響を受ける各種装置のレイアウトの自由度も低くなっていた。近年、ますます画像形成装置の少スペース化、及びメインテナンス時の作業性の向上に対する要求が増している。特に、複数の装置が集中する潜像担持体の現像領域近傍においては、画像形成装置の少スペース化とメインテナンス時の作業性の向上とを、いかにして両立させるかが問題となっている。
【0007】
また、特許文献1に記載の現像装置のように、ホッピング電界を生じさせる複数の電極が、第一電極層と第二電極層との間に絶縁層を介在させることにより形成される構成では、電極部材間に絶縁層を介在させたことにより、コンデンサが形成され、そのコンデンサの静電容量が大きくなってしまう。電極部材間に印加される電圧によって流れる交流電流は、このコンデンサの静電容量に比例するため、このコンデンサの静電容量が大きいと、出力電流の大きな電源が必要になり、電源装置のコスト高騰を招くという問題も生じる。
【0008】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、複写機、ファクシミリ、プリンタなどの画像形成装置において、従来の現像方式と比較してドット再現性の圧倒的に優れた高画質画像を得ることのできる、ホッピングさせられることでクラウド化されたトナーを潜像担持体上に供給する現像方式(以下、フレア現像方式という。)において、現像装置内の各部材のレイアウトと、現像装置の潜像担持体に対向する側の形状とひいては潜像担持体の現像装置が対向する領域近傍における各種装置、及び潜像担持体の現像装置が対向する領域に配置された装置のレイアウトにより影響を受ける各種装置のレイアウトの自由度を確保する手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、複数の電極を有するトナー担持体と、該トナー担持体にトナーを供給するトナー供給手段と、該トナー担持体に設けられた複数の電極に周期的に変化する電圧を印加することにより、該トナー担持体の表面に担持されている所定極性に帯電したトナーをホッピングさせるためのホッピング電界を該トナー担持体の表面上に発生させる電圧印加手段と、を備え、該トナー担持体の表面に担持されているトナーを潜像担持体と対向する現像領域へ搬送して該潜像担持体上の潜像にトナーを付着させることにより該潜像を現像する現像装置において、上記トナー担持体は、上記潜像担持体に対向する現像領域側のベルト支持ローラを含む複数のベルト支持ローラに懸架されて回転駆動されるトナー担持ベルトであり、上記電圧印加手段は、上記現像領域側のベルト支持ローラを介して上記トナー担持体の複数の電極に上記電圧を印加することを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の現像装置において、上記トナー担持体は、少なくとも内周面側に絶縁体層を有し上記複数の電極が該トナー担持体の表面に沿って所定間隔で並設され、上記現像領域側のベルト支持ローラは、少なくとも外周面側に導体からなるローラ電極を有し、上記電圧印加手段は、上記現像領域側のベルト支持ローラの軸の一方の端部を介して上記ローラ電極に、第一の電圧を印加し、該現像領域側のベルト支持ローラの軸の他方の端部を介して上記トナー担持体の複数の電極に、該第一の電圧とは異なる第二の電圧を印加することを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の現像装置において、上記複数のベルト支持ローラは、上記トナー供給手段によってトナーが供給される位置で上記トナー担持体を支持するトナー供給側のベルト支持ローラを含み、上記トナー供給側のベルト支持ローラは、少なくとも外周面側に導体からなるローラ電極を有することを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項3に記載の現像装置において、上記電圧印加手段は、上記トナー供給側のベルト支持ローラの軸の一方の端部を介して該トナー供給側のベルト支持ローラのローラ電極に、第一の電圧を印加し、該トナー供給側のベルト支持ローラの軸の他方の端部を介して上記トナー担持体の複数の電極に、該第一の電圧とは異なる第二の電圧を印加することを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項2又は4に記載の現像装置において、上記電圧印加手段は、上記ベルト支持ローラのローラ電極に印加する上記第一の電圧と上記トナー担持体の複数の電極に印加する上記第二の電圧とを互いに独立に制御可能に構成されていることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項4に記載の現像装置において、上記電圧印加手段は、上記現像領域側のベルト支持ローラのローラ電極に印加する上記第一の電圧と上記トナー供給側のベルト支持ローラのローラ電極に印加する上記第一の電圧とを互いに独立に制御可能に構成されていることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれか一に記載の現像装置において、上記トナー担持体の表面が、トナーとの摩擦において該トナーに対して正規の電荷を与えることができる材料によって被覆されていることを特徴とする。
また、請求項8の発明の画像形成装置は、潜像担持体の潜像にトナーを付着させることにより該潜像を現像し、これにより得られたトナー像を最終的に記録材に転移させて画像形成を行う画像形成装置において、上記潜像担持体上の潜像を現像する手段として、請求項1乃至7のいずれか一に記載の現像装置を用いたことを特徴とする。
また、請求項9の発明は、請求項8に記載の画像形成装置において、上記潜像担持体上に形成されたトナー像を複数互いに重ね合わせて得られる画像を記録材に形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、現像装置内のレイアウト自由度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態に係るプリンタの主要部を示す概略構成図
【図2】本実施形態に係るフレア方式の現像装置の概略断面図
【図3】トナー担持体ベルトの電極構成図
【図4】第一電極ローラ(第二電極ローラ)の斜視図
【図5】ローラ電極を構成する第一電極ローラ(第二電極ローラ)の模式図
【図6】ローラ電極、及びベルト電極に印加されるパルス電圧の波形を示すグラフ
【図7】ベルト電極に直流電圧を印加した場合のローラ電極、及びベルト電極に印加されるパルス電圧の波形を示すグラフ
【図8】トナー担持ベルト周辺の構成を示す概要図
【図9】トナー担持ベルトのレイアウトの変形例を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を適用した画像形成装置の一例として、電子写真方式のカラープリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るプリンタの主要部を示す概略構成図である。
【0013】
まず、図1を用いて、本実施形態に係る、潜像担持体としての感光体上に各色のトナー像を重ねて形成する電子写真方式のカラープリンタの構成、及び動作について説明する。本実施形態では、ベルト状の感光体1は、以下に述べる複数の現像装置に対向する面を一直線状に鉛直方向に延在する姿勢で、複数のローラに掛け渡され、図示しない駆動部により時計回りに無端移動されている。
【0014】
感光体1と対向して、図中左側方には、複数色、例えばブラック(K)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)の画像をそれぞれ形成する複数の画像形成手段としての現像装置9K、9Y、9C、9Mが鉛直方向に重なるように並べて配設されている。
【0015】
感光体1は、まず、帯電装置20Mにより一様に帯電されて図示しない露光手段としての書込装置により、マゼンタの画像データで変調された光ビームLmによって露光されることで静電潜像が形成され、この静電潜像が現像装置9M(マゼンタ)により現像されてマゼンタのトナー像となる。その後、感光体1は除電器21Cにより除電されて次の色の画像形成に備える。
【0016】
次いで、感光体1は、次の帯電装置20Cにより一様に帯電されて図示しない露光手段としての書込装置により、シアンの画像データで変調された光ビームLcによって露光されることで静電潜像が形成され、この静電潜像が現像装置9C(シアン)により現像されて上記マゼンタのトナー像と重なるシアンのトナー像となる。その後、感光体は除電器21Yにより除電されて次の画像形成に備える。
【0017】
さらに感光体1は、次の帯電装置20Yにより一様に帯電されて図示しない露光手段としての書込装置により、イエローの画像データで変調された光ビームLyによって露光されることで静電潜像が形成され、この静電潜像が現像装置9Y(イエロー)により現像されて上記マゼンタのトナー像及び上記シアンのトナー像と重なるイエローのトナー像となる。その後、感光体は除電器21Kにより除電されて次の画像形成に備える。
【0018】
最後に、感光体は、次の帯電装置20Kにより一様に帯電されて図示しない露光手段としての書込装置により、ブラックの画像データで変調された光ビームLkによって露光されることで静電潜像が形成され、この静電潜像が現像装置(ブラック)により現像されて上記マゼンタのトナー像、上記シアンのトナー像及び上記イエローのトナー像と重なるブラックのトナー像となることでフルカラー画像が形成される。
【0019】
一方、図示していない給紙装置から記録紙等の記録媒体が給送され、この記録媒体は電源から転写バイアスが印加される転写手段としての転写ローラにより感光体上のフルカラー画像が転写される。フルカラー画像が転写された記録媒体は、図示していない定着装置によりフルカラー画像が定着され、外部へ排出される。感光体は、フルカラー画像転写後に図示していないクリーニング手段としてのクリーナにより残留トナー等が除去される。
【0020】
以上に述べた実施形態では、同一の感光体上に4色分の書き込みを行うので、通常の4連タンデム方式と比較すると、原理的に位置ズレがほとんど発生せず、感光体上で色重ねができて位置ズレのない高画質のフルカラー画像を得ることができる。また、上記実施形態の現像装置を用いた色重ねシステムは、トナー担持体と感光体が非接触で、かつ現像領域の感光体近傍で交番電界がかかっていないため、次の色の現像工程が、感光体上に一度形成されたトナー像に対しては機械的にも電界的にも影響を与えないので、スキャベンジや混色などの問題が一切無く、高画質な作像プロセスを長期的に渡り安定して行うことができる。
【0021】
次に、本実施形態のプリンタの現像装置について説明する。ここで、現像装置9K、9Y、9C、9Mは、収容されるトナーが異なることを除き、それ以外は同じ構成、動作なので、以下の説明は、添え字K、Y、C、Mを省略して行う。
【0022】
図2は、本実施形態に係る現像装置9の概略断面図を示す。現像装置9の現像剤収容ケース10内には、トナー担持体としてのトナー担持ベルト30と、トナー担持ベルトを懸架する複数のベルト支持ローラとしての第一電極ローラ31(トナー供給側のベルト支持ローラ)、第二電極ローラ32(現像領域側のベルト支持ローラ)と、トナーをトナー担持ベルト30に供給するトナー供給部材としてのトナー供給ローラ33と、トナーの層厚を規制するトナー規制部材としての規制ブレード34と、入口シール35と、図中時計回り方向に回転駆動される第一搬送スクリュー11と、図中反時計回りに回転駆動される第二搬送スクリュー12とを備えている。
【0023】
第二搬送スクリュー12は、その回転駆動によってトナーを図中手前側から図中奥側へと搬送する。図中奥側の端部付近まで搬送された現像剤は、第一搬送スクリュー11側へ移動し、そして第一搬送スクリュー11の回転駆動によって図中奥側から図中手前側へと搬送される。第一搬送スクリュー11により搬送されている途中のトナーの一部は、トナー供給ローラ33側へと移動し、トナー供給ローラ33の表面に担持される。トナー供給ローラ33の表面に担持されたトナーは、図中反時計回り方向のトナー供給ローラ33の回転駆動に伴って、トナー供給ローラ33の表面とトナー担持ベルト30の外周面との接触位置(以下、トナー供給位置という)へと搬送され、トナー担持ベルト30に供給される。
【0024】
このトナー供給位置では、トナー供給ローラ33の表面とトナー担持ベルト30の外周面とが互いに逆方向へ移動している。そのため、トナー供給位置へと搬送されてきたトナー供給ローラ33上のトナーは、トナー担持ベルト30の外周面に擦りつけられ、トナー担持ベルト30の外周面へと移動する。このとき、トナーは、トナー担持ベルト30の外周面との摩擦により正規極性側に帯電する。
【0025】
トナーが供給されたトナー担持ベルト30は、現像装置9の現像剤収容ケース10に設けられた開口から、第二電極ローラ32(現像領域側)に張架された外周面の一部が感光体1に向け露出している。第二電極ローラ32に張架された外周面と、対向する感光体1の外周面との間には間隙を有し、非接触の状態を保った領域を有している。このトナー担持ベルト30と感光体1とが対向している状態で、トナー担持ベルト30上のトナーをホッピングさせ、感光体1上の静電潜像にトナー付着する領域が本プリンタの現像領域である。
【0026】
トナー担持ベルト30の外周面上に供給されたトナーは、後述するフレア現像により、トナー担持ベルト30の内周面と、第一電極ローラ31、第二電極ローラ32の外周面とが接している領域では、トナー担持ベルト30の外周面上でホッピングしながら、トナー担持ベルト30の回転に伴って、トナー供給位置から現像領域に向けて搬送される。また、トナー担持ベルト30の内周面と、第一電極ローラ31、第二電極ローラ32の外周面とが接していない領域では、トナー担持ベルト30の外周面上に付着した状態で、トナー担持ベルト30の回転に伴って、トナー供給位置から現像領域に向けて搬送される。トナー担持ベルト30の外周面上でホッピングしている状態で、現像領域まで搬送されたトナーは、トナー担持ベルト30と感光体1上の静電潜像との間の現像電界によって、感光体1の外周面上の静電潜像部分に付着することで現像が行われる。現像に寄与しなかったトナーは、トナー担持ベルト30の内周面と、第一電極ローラ31、第二電極ローラ32の外周面が接している領域ではトナー担持ベルト30の外周面上をホッピングしながらトナー担持ベルト30の回動によってさらに搬送される。また、トナー担持ベルト30の内周面と、第一電極ローラ31、第二電極ローラ32の外周面が接していない領域ではトナー担持ベルト30の外周面に付着した状態で、トナー担持ベルト30の回動によってさらに搬送される。そして、トナー供給位置まで搬送されたトナーは、トナー供給位置へ進入する際に、トナー供給ローラ33によりトナー担持ベルト30上から掻き取られ、現像装置9の現像剤収容ケース10内に戻されて再利用される。
【0027】
次に、本実施形態におけるトナー担持体ベルト30の材料を含む構成を簡単に説明する。図3(a)は、トナー担持ベルト30の内周面と、第一電極ローラ31、第二電極ローラ32の外周面が接している領域での、本実施形態のトナー担持ベルト30の回動軸に対して直交する面に沿って切断した断面における電極構成図である。図3(b)は、トナー担持ベルト30の内周面と、第一電極ローラ31、第二電極ローラ32の外周面が接していない領域での、回転軸に対して直交する面に沿って切断した断面における電極構成図である。
【0028】
図3(a)のトナー担持ベルト30の内周面と、第一電極ローラ31、第二電極ローラ32の外周面が接している領域での電極の構成は、図3(a)の、50の部分がローラ電極、51の部分がベルト電極を示し、ローラ電極50はベルトを懸架する金属ローラとなっている。ローラ電極50とベルト電極51間には絶縁層52が挟まれており、ローラ電極50とベルト電極51のリークを防止する。また、図2に示すように、ベルト電極51を備えるトナー担持ベルト30は、第一電極ローラ31、第二電極ローラ32の両方もしくは、いずれか片方によって駆動されるため、図3(b)に示すように、トナー担持ベルト30の内周面と、第一電極ローラ31、第二電極ローラ32の外周面が接していない領域では、ベルト電極51の背面にローラ電極50を備えない状態で無端移動することでトナーを搬送することができる。
【0029】
図3(a)、(b)の構成では,ベルト電極51の電極幅は80μm,電極間距離は80μmである。トナー担持ベルト30は、絶縁層52としての25μmのポリイミドシート上に電極層として5μmのCu層をめっきで形成した後に、エッチングによって電極パターンを形成している。絶縁層52の材料は、本実施形態ではポリイミドシートを用いたが、絶縁体であれば特に限定されるものではない。また、電極材料についても同様で、AgやNiなど、Cu以外の材料を用いることも可能である。Agペーストで直接絶縁層52上にパターンを印刷する方法も有効である。パターン形成後に、最表層53(カバー層として)ポリカーボネート樹脂を20μmスプレー塗工して、トナー担持ベルト30を製作した。
【0030】
そして、ベルト電極51の片側の端部は、絶縁層52の端部を巻き込むように折り曲げ加工されており、トナー担持ベルト30の内周面側に折り曲げられた部分が、後述する第一電極ローラ31、第二電極ローラ32の接点部材に接続されることで、バイアスが印加される。
【0031】
また、本実施形態における第一電極ローラ31、第二電極ローラ32の構成を簡単に説明する。図4は第一電極ローラ31、第二電極ローラ32の概要を示す、斜視図である。図5はローラ電極50を構成する第一電極ローラ31、第二電極ローラ32の模式図である。第一電極ローラ31、第二電極ローラ32の基本的な構成、機能は同様であるので、以下の第一電極ローラ31、第二電極ローラ32の構成の説明では、特に指定する必要がない場合には、電極ローラと省略して説明する。
【0032】
金属製の電極ローラは、図4に示すように軸部41、42と、ローラ電極50、電極ローラの接点部材43からなり、図示しない駆動原により回転駆動される。また、図5に示すように、軸部41及び軸部41に接続されたローラ電極50と、軸部42とは軸部42側に設けられた絶縁体44により絶縁されている。そして、軸部41、42に異なった電圧を印加することが可能である。具体的には、軸部41はローラ電極50に接続され、ローラ電極50にバイアスを印加する。そして、軸部42はローラ電極50の軸部42側に設けられた絶縁体44の端部を巻き込むように設けられ、ベルト電極51にバイアスを印加するための接点部材43に接続されている。
【0033】
図5に示すような構成を有することで、トナー担持ベルト30の内周面と、電極ローラの外周面が接している領域では、ベルト電極51に対しては、トナー担持ベルト30の裏面に折り曲げられた部分に、接点部材43が接触することで片側の軸(軸部42)から給電し、反対側の軸(軸部41)からはローラ電極50へ給電する構成とすることができ、非常に簡易な構成でローラ電極50と、ベルト電極51とに安定して給電することが可能となる。
【0034】
次に、本発明におけるフレア現像について詳しく説明する。ローラ電極50に印加する電圧を図6−A、ベルト電極51に印加する電圧を図6−Bに示す。図6において、電圧は矩形波であり、ローラ電極50とベルト電極51の電圧は位相がπだけずれて印加されている。この位相差によって、ローラ電極50とベルト電極51間には常にVppだけの電位差が生じている。この電位差によって電極間に電界が発生し、この電界に応じてトナーが電極間をホッピングしクラウド状態となる。Vppは100V〜1000Vである。Vppが100Vより小さくなると、電極間の電界が小さくなってしまい、トナーがホッピングしなくなってしまう。またVppが1000Vより大きくなると、経時で電極間でリークが発生する可能性がある。リークが発生するとそれ以降は電極間に電界が発生しなくなり、トナーがホッピングしなくなってしまう。
【0035】
通常印加するバイアスの周波数は0.1kHz〜10kHzである。0.1kHzより小さくするとトナーのホッピングが現像速度においつかなくなってしまう。また、10kHzより大きくすると、トナーが電圧の切り替わりに追従できなくなってしまう。中心電位Vc(電圧の中心値)の値は、画像部電位と非画像部電位の間で現像条件によって変動させている。図6では印加する電圧は矩形波であるが、矩形波の場合電圧の切り替わりが瞬時に起き、トナーのホッピングには適しているが、サイン波でも三角波でも良い。
【0036】
図7は他の電圧印加方法である。ローラ電極50(A)は図5と同様の矩形波が印加されているが、ベルト電極51(B)には直流電圧が印加されている。この場合、電極間の電位差はVpp/2となる。よって、図7の場合は印加するVppの範囲は200V〜2000Vとなる。図7の印加方法ではローラ電極50とベルト電極51の位相差を考える必要は無く、電源コストを安くできる。
【0037】
図8(a)、(b)にはトナー担持ベルト30周辺の構成を示す概要図を示している。また、図9(a)、(b)、(c)はトナー担持ベルト30のレイアウトの変形例を示す模式図である。ここで、トナー担持ベルト30のレイアウトの差異を明確にするために、図8(a)と図9(a)とは同じ構成としている。
【0038】
図8の、図中50はローラ電極、図中51はベルト電極を示し、第ニ電極51を備えるトナー担持ベルトはローラ電極50を形成する電極ローラによって駆動されている。図8(a)では、現像領域対向域/規制領域対向域およびトナー供給のそれぞれにローラ電極が配置されている。また、図8(b)は、現像領域対向域およびトナー供給/規制領域対向域のそれぞれにローラ電極を配置する構成の例を示している。
【0039】
上記のような構成とすることで、ベルト電極51の背面にローラ電極50が存在する時のみトナーをホッピングさせる電界が形成される。そうすることで、ホッピングによるトナー飛散を抑制することもできる。
【0040】
図8(a)の構成では、トナー担持ベルト30上でのトナー供給とともに、トナーへの帯電も同時に行なわれる。また、図8(b)の構成では、トナー担持ベルト30上でのトナー供給/規制とともに、トナーへの帯電やトナー担持ベルト30の表面電位の除電といったことも同時に行なわれる。従って、環境や経時条件で供給、供給/規制条件を変えることでプロセスコントロールすることも可能であり、トナー供給、トナー供給/規制領域対向域(第一電極ローラ31)のベルト電極51への印加バイアスを、現像領域とは別に制御することで、現像性能を落とすことなく、プロセスコントロールすることが可能になる。また、トナー供給側の第一電極ローラ31を、現像領域側の第一電極ローラ32より短い外周長のローラとすることで、より不要なホッピングによるトナーの飛散をトナー供給側で、抑制することもできる。
【0041】
ここで、図8(a)、(b)、及び図9(a)の構成では、第一電極ローラ31及び第二電極ローラ32はいずれも同一径のローラであって、かつ、ほほ水平に第一電極ローラ31と第二電極ローラ32を配置する構成である。図9(b)の構成では、ローラの径は同一であるが、第一電極ローラ31が、第二電極ローラ32よりも鉛直方向で高く配置されている。また、図9(c)の構成では、第一電極ローラ31と第二電極ローラ32の回転中心の鉛直方向の高さはほぼ同じであるが、第一電極ローラ31のローラ径が、第二電極ローラ32のローラ径がよりも小さく構成されている。
【0042】
本発明のトナー担持体は、複数のベルト支持ローラで懸架されたベルト形状をしている構成により、例えば上述した図9(a)、(b)、(c)に示すように、そのレイアウトの自由度が高く、トナー担持体の配置のみならず、現像装置9の現像領域側の形状と、ひいては感光体1の現像装置9が対向する領域近傍における各種装置、及び感光体1の現像装置9が対向する領域に配置された装置のレイアウトにより影響を受ける各種装置のレイアウトの自由度を確保することができる。例えば、図9(a)の構成では、現像装置9の現像領域側の形状が、トナー担持ベルト30の下方に細長い空間を確保することができる。また、図9(b)、(c)の構成では、現像装置9の現像領域側の形状が、それぞれ、図9(b)は第一電極ローラ32の上方に、図9(c)は、第一電極ローラ32の下方に、三角形状の空間を確保することができる。このようにして確保した空間に、例えば、感光体1に対向して設けられている除電装置21や帯電装置20等を配置することで、感光体1の現像装置9が対向する領域に配置された他の装置のレイアウトの自由度を確保でき、ひいてはメインテナンス時の作業性を確保しつつ、画像形成装置全体の少スペース化に寄与することができる。
【0043】
これまで、トナー供給側のベルト支持ローラである第一電極ローラ31と、現像領域側のベルト支持ローラである第二電極ローラ32とが、いずれも、ローラ電極50を備える、電極ローラである例について説明したが、上述した構成は例示にすぎず、少なくとも現像領域側のベルト支持ローラがローラ電極50を備える第二電極ローラ32であればよく、トナー供給側のベルト支持ローラや、それ以外のベルトを懸架するベルト支持ローラを、ローラ電極50を備えていない、単なるベルトを支持するローラとして設けても良い。なお、トナーのトナー担持ベルト30への補給形態によっては、トナー供給側のベルト支持ローラで、軸部41を介してローラ電極50をアースする構成としてもよい。
【0044】
また、トナー供給側のベルト支持ローラを、ローラ電極50を備えた第一電極ローラ31とする技術的意義は、第一電極ローラ31が備えるローラ電極50とトナー担持ベルト30に備えられたベルト電極51の中心電位Vcと、帯電したトナーの電位差による付着や、トナー規制部材34により規制されたトナーの回収を、トナーのホッピングにより促進するという作用効果を奏することができるためである。
【0045】
本発明の具体的な作像条件を下記に示す。
帯電電位: −700V
感光体線速: 150mm/s
第一電極印加バイアス: Vpp500V、700Hz
第二電極印加バイアス: 第一電極バイアスと逆位相
中心電位: 280V
トナー担持ベルト線速: 150mm/s
第一電極ローラ31(第二電極ローラ32)の径:10mm
第一電極ローラ31と第二電極ローラ32の中心間距離:50mm
にて作像を行なった。
【0046】
次に、本発明によって最も効果の現れる、負荷容量について説明する。本発明におけるトナー担時ベルト30は、ローラ電極50とベルト電極51の間に絶縁層52を挟む構成をとっており、トナー担時ベルト30の絶縁層52がローラ電極50と接触している領域ではコンデンサとしても機能している。このコンデンサの静電容量は、C=ε×S/dで表せため、ベルト電極51を備えるトナー担持ベルト30の内周面側にローラ電極50が存在する面積が減ることで静電容量を減らすことが可能になる。
【0047】
本発明の実施形態における構成では、ローラ電極50が全周に渡ってある場合(例えばベルト内周長と同じ長さの外周長のローラ電極50)には3nFであったのに対して、本発明の構成とすることで、0.6nFとおよそ5分の1まで静電容量を減らすことができた。トナー担持体の容量は負荷容量となり、バイアスを印加するための電源仕様に大きくかかわる。負荷容量を減らすことができれば、AC電流値も減らすことができるため、より小さな高圧電源を用いることが可能となる。そして、本発明の構成では、トナー担持ベルト30を、複数のベルト支持ローラで懸架しており、ベルト電極51を備えるトナー担持ベルト30の内周面側にローラ電極50が存在する面積を減らすことがで、コンデンサ効果の静電容量を小さくでき、高圧電源に対する負荷を小さくし、省電力化することができる。
【0048】
また、本発明の実施形態の現像装置においては、現像領域側の第二電極ローラ32は、一方の軸部41を介して、第二電極ローラ32のローラ電極50に電圧を印加し、他方の軸部42を介して、トナー担持ベルト30のベルト電極51に電圧を印加するという簡易な構成で、いずれの電極にもトナーのホッピング電界を生じさせる電圧を安定して印加することができる。そして、トナー担持体ベルト30に設けられた複数のベルト電極51と、ベルト電極51と少なくともトナー担持ベルト30の内周面側の絶縁層52を介して、第二電極ローラ32に備えられたローラ電極50とで形成されるコンデンサ効果の静電容量を小さくでき、高圧電源に対する負荷を小さくし、省電力化することができる。
【0049】
また、本発明の実施形態の現像装置においては、少なくともトナー供給側のベルト支持ローラに電ローラ極50を設けることで、軸部41を介してアースすることでトナーの供給/規制のプロセスコントロールを行うこことも可能となる。
【0050】
また、本発明の実施形態の現像装置においては、トナー供給側の第一電極ローラ31は、一方の軸部41を介して、第一電極ローラ31のローラ電極50に電圧を印加し、他方の軸部42を介して、トナー担持ベルト30のベルト電極51に電圧を印加するという簡易な構成で、いずれの電極にもトナーのホッピング電界を生じさせる電圧を安定して印加することができる。そして、トナー担持体ベルト30に設けられた複数のベルト電極51と、ベルト電極51と少なくともトナー担持ベルト30の内周面側の絶縁層52を介して、第二電極ローラ32に備えられたローラ電極50とで形成されるコンデンサ効果の静電容量を小さくでき、高圧電源に対する負荷を小さくし、省電力化することができる。
【0051】
また、本発明の実施形態の現像装置においては、トナーをホッピングさせるホッピング電界を生じさせるトナー担持ベルト30に備えられたベルト電極51と、電極ローラに備えられたローラ電極50とに印加するバイアスを、互いに独立で制御可能とすることで、現像性能を落とすことなく、環境や経時条件に応じたプロセスコントロールを行うことも可能となる。
【0052】
また、本発明の実施形態の現像装置においては、トナーをホッピングさせるホッピング電界を生じさせるトナー担持ベルト30に備えられたベルト電極51に印加するバイアスを、トナー供給側と現像領域側の電極ローラとで、互いに独立で制御可能とすることで、現像性能を落とすことなく、環境や経時条件に応じたプロセスコントロールをえるとともに、トナー供給側の第一電極ローラを、現像領域に対向する側のトナー供給側の第一電極ローラより短い外周長のローラとすることで、より不要なホッピングによるトナーの飛散を抑制することもできる。
【0053】
また、本発明の実施形態の現像装置においては、トナー担持体の表面が、トナーとの摩擦においてトナーに対して正規の電荷を与えることができる材料によって被覆することで、別途トナーを帯電させる手段を設ける必要がなく、トナー供給部でのトナーの帯電を摩擦帯電とすることができる。
【0054】
また、本発明の実施形態の潜像担持体の潜像にトナーを付着させることにより該潜像を現像し、これにより得られたトナー像を最終的に記録材に転移させて画像形成を行う画像形成装置においては、潜像担持体上の潜像を現像する手段として、上述したいずれかの現像装置を用いることで、用いた現像装置と同様な効果を奏することができる。
【0055】
また、本発明の実施形態の潜像担持体の潜像にトナーを付着させることにより該潜像を現像し、これにより得られたトナー像を最終的に記録材に転移させて画像形成を行う画像形成装置においては、潜像担持体上の潜像を現像する手段として、上述したいずれかの現像装置を用い、潜像担持体上に形成されたトナー像を複数互いに重ね合わせて得られる画像を記録材に形成することで、用いた現像装置と同様な効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0056】
1:感光体
9K,Y,C,M:現像装置
30:トナー担持ベルト
31:第一電極ローラ(トナー供給側のベルト支持ローラ)
32:第二電極ローラ(現像領域側のベルト支持ローラ)
33:トナー供給部材としてのトナー供給ローラ
34:トナー規制部材としての規制ブレード
35:現像剤収容ケースに設けられた入口シール
41,42:電極ローラの軸部
43:電極ローラの接点部材
43:電極ローラの絶縁体
50:ローラ電極
51:ベルト電極
52:トナー担持ベルトの絶縁層
52:トナー担持ベルトの最表層
【先行技術文献】
【特許文献】
【0057】
【特許文献1】特開2009−115872号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電極を有するトナー担持体と、該トナー担持体にトナーを供給するトナー供給手段と、該トナー担持体に設けられた複数の電極に周期的に変化する電圧を印加することにより、該トナー担持体の表面に担持されている所定極性に帯電したトナーをホッピングさせるためのホッピング電界を該トナー担持体の表面上に発生させる電圧印加手段と、を備え、該トナー担持体の表面に担持されているトナーを潜像担持体と対向する現像領域へ搬送して該潜像担持体上の潜像にトナーを付着させることにより該潜像を現像する現像装置において、
上記トナー担持体は、上記潜像担持体に対向する現像領域側のベルト支持ローラを含む複数のベルト支持ローラに懸架されて回転駆動されるトナー担持ベルトであり、
上記電圧印加手段は、上記現像領域側のベルト支持ローラを介して上記トナー担持体の複数の電極に上記電圧を印加することを特徴とする現像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の現像装置において、
上記トナー担持体は、少なくとも内周面側に絶縁体層を有し上記複数の電極が該トナー担持体の表面に沿って所定間隔で並設され、
上記現像領域側のベルト支持ローラは、少なくとも外周面側に導体からなるローラ電極を有し、
上記電圧印加手段は、上記現像領域側のベルト支持ローラの軸の一方の端部を介して上記ローラ電極に、第一の電圧を印加し、該現像領域側のベルト支持ローラの軸の他方の端部を介して上記トナー担持体の複数の電極に、該第一の電圧とは異なる第二の電圧を印加することを特徴とする現像装置。
【請求項3】
請求項2に記載の現像装置において、
上記複数のベルト支持ローラは、上記トナー供給手段によってトナーが供給される位置で上記トナー担持体を支持するトナー供給側のベルト支持ローラを含み、
上記トナー供給側のベルト支持ローラは、少なくとも外周面側に導体からなるローラ電極を有することを特徴とする現像装置。
【請求項4】
請求項3に記載の現像装置において、
上記電圧印加手段は、上記トナー供給側のベルト支持ローラの軸の一方の端部を介して該トナー供給側のベルト支持ローラのローラ電極に、第一の電圧を印加し、該トナー供給側のベルト支持ローラの軸の他方の端部を介して上記トナー担持体の複数の電極に、該第一の電圧とは異なる第二の電圧を印加することを特徴とする現像装置。
【請求項5】
請求項2又は4に記載の現像装置において、
上記電圧印加手段は、上記ベルト支持ローラのローラ電極に印加する上記第一の電圧と上記トナー担持体の複数の電極に印加する上記第二の電圧とを互いに独立に制御可能に構成されていることを特徴とする現像装置。
【請求項6】
請求項4に記載の現像装置において、
上記電圧印加手段は、上記現像領域側のベルト支持ローラのローラ電極に印加する上記第一の電圧と上記トナー供給側のベルト支持ローラのローラ電極に印加する上記第一の電圧とを互いに独立に制御可能に構成されていることを特徴とする現像装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一に記載の現像装置において、
上記トナー担持体の表面が、トナーとの摩擦において該トナーに対して正規の電荷を与えることができる材料によって被覆されていることを特徴とする現像装置。
【請求項8】
潜像担持体の潜像にトナーを付着させることにより該潜像を現像し、これにより得られたトナー像を最終的に記録材に転移させて画像形成を行う画像形成装置において、
上記潜像担持体上の潜像を現像する手段として、請求項1乃至7のいずれか一に記載の現像装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項8に記載の画像形成装置において、
上記潜像担持体上に形成されたトナー像を複数互いに重ね合わせて得られる画像を記録材に形成することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−145625(P2011−145625A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−8481(P2010−8481)
【出願日】平成22年1月18日(2010.1.18)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】