説明

球根等の商品収納袋および商品陳列包装体

【課題】商品名や商品内容説明を印刷した台紙を簡単な作業でセットできる商品収納袋および商品陳列体を提供する。
【解決手段】フラップ付商品収納袋において、商品収納部1は、多数の通気孔が設けられた合成樹脂フィルムの商品挿入口3を除く必要周縁部をシールすることにより多数の通気孔6を有する袋状に形成され、フラップは、合成樹脂フィルムの台紙挿入口4を除く必要周縁部をシールすることにより袋状の台紙収納部2に形成され、商品挿入口3と台紙挿入口4とは互いに向き合わせて配置され、商品挿入口近傍の商品収納部もしくは台紙挿入口近傍の台紙収納部には商品収納部と台紙収納部とを貼り合わせるための感圧接着剤帯7が設けられていることを特徴とするフラップ付商品収納袋、収納部に商品13と台紙12aが収納され、商品収納部1と台紙収納部2とが感圧接着剤帯7により貼り合わせられていることを特徴とする商品陳列包装体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は球根等を収納包装し、店頭に陳列し販売するための商品収納袋および商品陳列包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
園芸用花卉の球根や根菜類などの野菜の販売に際しては、球根や野菜を商品収納袋に収納包装し、この商品収納袋と商品名や商品内容説明などを印刷した台紙とをセットした商品陳列包装体として店頭に陳列し、販売を行っている。
【0003】
球根や根菜類などの商品では通気性が必要とされるため、商品収納袋としては、一般に繊維や合成樹脂で作られた網状袋が用いられ、図10に示すように商品を収納した網状袋30に一端をV字上に折り曲げた台紙31をセットして商品陳列包装体とし、台紙31に設けた貫通孔32を利用して吊り下げ陳列している。この場合、台紙31と商品を収納した網状袋30とを綴じるのに、工業用ミシンによる縫製なども行われるが、経済性や簡便性の面より、通常ホッチキスが用いられ、ホッチキスの針33で綴じられている。
【0004】
しかしこのような陳列包装体のホッチキスによる綴じ込みでは、購買者が陳列商品を店頭で商品を吟味するために、陳列包装体を手にとったり戻したりするうちに綴じ込み部が破損することがある。さらには、購買者が包装体を開封する際にホッチキスの針33で指先を損傷したり、外した針が球根や野菜などの被包装体に混入し事故を誘発したりすることもある。また、網状袋では球根類に付着した土や球根類の表皮片が網目から抜け落ちて、陳列棚周辺が汚れたり、購買者が商品を持ち帰る際に土や表皮片がこぼれ落ちたりすることもある。
【0005】
このようなホッチキスによる綴じ込みの欠点を改良するものとして、台紙の折り曲げ部近傍に切込みを入れて、台紙の一端をV字上に折り曲げる際に4重に折り曲げられるようにし、ホッチキスで綴じる部分を4重にして綴じ込み部の破損を防ぐ台紙が提案されている(特許文献1を参照)。また、ホッチキスに換えて合成樹脂製の抜け落ちが防止された締結ベルトを用い、台紙と網状袋を係止する包装体も提案されている(特許文献2を参照)。しかしながら、前者の場合にはホッチキスの針が包装体に使用されており、ホッチキス針によるトラブル発生は解消されず、また後者の包装体では、締結ベルトによる綴じ込み作業には手間がかかり、包装に使用する部材も増えるなど、完全な問題解決には到っていない。
【0006】
【特許文献1】登録実用新案第3065976号公報
【特許文献2】特開2000−128190号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、前記した従来の球根や根菜類などの商品陳列包装体の欠点を解消すべく、従来の網状袋に換えて合成樹脂フィルム製の収納袋を用い、商品名や商品内容説明などを印刷した台紙を簡単な作業でセットできる商品収納袋および商品陳列包装体を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために本発明では、台紙と組み合わせて商品陳列包装体に用いるフラップ付商品収納袋において、商品収納部は、多数の通気孔が設けられた合成樹脂フィルムの商品挿入口を除く必要周縁部をシールすることにより多数の通気孔を有する袋状に形成され、フラップは、合成樹脂フィルムの台紙挿入口を除く必要周縁部をシールすることにより袋状の台紙収納部に形成され、商品挿入口と台紙挿入口とは互いに向き合わせに配置され、商品挿入口近傍の商品収納部もしくは台紙挿入口近傍の台紙収納部には商品収納部と台紙収納部とを貼り合わせるための感圧接着剤帯が設けられていることを特徴とするフラップ付商品収納袋を提供する。
【0009】
さらに、上記フラップ付商品収納袋において、フラップの折り曲げ線近傍の両側に商品陳列用吊り下げ具を通すための貫通孔が2箇所設けられていることが好ましく、また商品収納部および台紙収納部の必要周縁部は、少なくとも片面が熱接着可能な合成樹脂フィルムを用い、熱接着面が内側となるように重ね合わせ、熱接着によりシールされている商品収納袋が好ましい。
【0010】
また別の態様として、商品収納部は、多数の通気孔が設けられた合成樹脂フィルムの商品挿入口を除く必要周縁部をシールすることにより多数の通気孔を有する袋状に形成され、フラップの折り曲げ線中央には台紙の把手部分を通すための貫通口が設けられ、該貫通口近傍のフラップの内側には商品収納部と台紙とフラップとを貼り合わせるための感圧接着剤帯が設けられていることを特徴とするフラップ付商品収納袋も提供する。この場合も前記と同様に、商品収納部の必要周縁部は、少なくとも片面が熱接着可能な合成樹脂フィルムを用い、熱接着面が内側となるように重ね合わせ、熱接着によりシールされている商品収納袋が好ましい。
【0011】
商品陳列包装体としては、上記のフラップが袋状の台紙収納部に形成されているフラップ付商品収納袋の商品収納部には商品が収納され、台紙収納部には台紙が収納され、商品収納部と台紙収納部とが感圧接着剤帯により貼り合わせられていることを特徴とするものである。
【0012】
また別の態様の商品陳列包装体としては、上記の貫通口が設けられたフラップ付商品収納袋の商品収納部に商品が収納され、吊り下げ把手部分を有する台紙が把手部分を貫通口に差し込むことによりセットされ、商品収納部と台紙とフラップとが感圧接着剤帯により貼り合わせられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明のフラップが袋状の台紙収納部に形成されている商品収納袋を用い、商品収納部には球根類や根菜類などの商品を、台紙収納部には台紙を収納し、両収納部を感圧接着剤帯で貼り合せることで商品陳列包装体を簡単な作業で構成することができ、ホッチキスや他の綴じ具を使用することに起因する問題点を解消することができる。また、吊り下げ具を通すための貫通孔が設けられている収納袋を用いた場合には、同様な貫通孔を対応する位置に設けた台紙を用いて商品陳列包装体を構成し、そのまま吊り下げ具に差し込むことができる。
【0014】
また、台紙の把手部分を通すための貫通口を設けた商品収納袋を用いた場合も、商品を収納し、把手を有する台紙は把手部分を貫通口に通してセットし、フラップに設けた感圧接着剤帯で商品収納部と台紙とフラップとを張り合わせることで、商品陳列包装体をホッチキスなど使用することなく簡単な作業で構成することができる。
【0015】
本発明では、商品収納部を多数の通気孔が設けられた合成樹脂フィルムにより構成しているため、通気性にも問題がなく、収納した商品の観察も容易である。さらに、袋の素材が合成樹脂フィルムであり通気孔は任意の場所に簡単に設けることができるため、商品収納部の底部には通気孔を設けないで、従来の網状袋のように底から土などがこぼれ落ちるのを防ぐこともできる。また、合成樹脂フィルムとして少なくとも片面が熱接着可能なフィルムを用いることにより、商品収納部や台紙収納部などを簡単に袋状に形成することができる。
【0016】
また、合成樹脂フィルムを感圧接着剤により接着したものは、フィルムを着脱可能とすることもでき、包装体から商品を取り出すのも容易にできる。したがって、従来の包装体のように購買者がホッチキスの針を外す操作も必要なく、安全に商品の取り出しができる。また、購買後使用に際して、商品の一部だけを取り出し、残りの商品を商品収納袋に収納し、フラップを再接着して挿入口を閉じて保存しておくことも可能である。
【0017】
さらに本発明の商品陳列包装体では、感圧接着剤帯により、商品や台紙の挿入口近傍のみでフラップや台紙が張り合わされているため、商品収納部に設けた通気孔が台紙収納部や台紙によって塞がれることもなく、商品収納部の通気性が確保される。
【0018】
商品収納部は合成樹脂フィルムで構成されているため、必要に応じて商品収納部の挿入口にチャック(ジッパー)を取り付けることもできる。そして、このチャックの取り付けにより挿入口の開閉が完全に自在となり、商品の収納がより確実にできるとともに、購買者が商品を出し入れするのに便利な形態となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1はフラップが袋状の台紙収納部2に形成されているフラップ付商品収納袋Aを示しており、図2はこの商品収納袋Aの断面を示した説明図である。商品収納部1と台紙収納部2とは、少なくとも片面が熱接着可能な矩形の合成樹脂フィルムの両端をそれぞれ熱接着面が内側となるようにして折り返し、ついで折り返したフィルムの両脇を熱接着してシール部5とすることで、商品挿入口3および台紙挿入口4を開口部とした袋状に形成され、しかも、それぞれの挿入口3と4とが互いに向き合って配置されている。
【0020】
そして、商品収納部1を形成する部分の合成樹脂フィルムには、多数の通気孔6が設けられている。そして、これらの図の例では、この通気孔6は商品収納部1の底部11となる部分、すなわち合成樹脂フィルムの折り返し線の近傍部分には通気孔が設けられておらず、商品を収納した場合に底部から土などがこぼれ落ちないようになっている。しかし、このような配慮が必要でない場合や底部の通気性を確保したい場合には、商品収納部1を形成する部分全体に通気孔を設けることができる。
【0021】
図1および図2に示すように、商品収納袋Aにはさらに台紙挿入口4の近傍の台紙収納部2に感圧接着剤帯7が設けられている。商品収納袋においては、この感圧接着剤帯7を離型紙8で覆っておくことが好ましく、離型紙で覆うことで収納袋としての保管や陳列包装体にセットする作業が容易になる。すなわち、図3に示すように、感圧接着剤帯7を離型紙8で覆った状態で、各収納部1と2とにそれぞれ商品13と台紙12aとを挿入口3と4とから挿入し、ついで離型紙8を剥離し、折り曲げ線10に沿って収納袋を折り曲げ、接着剤帯7に収納部1を押し付け加圧して、各収納部1と2とを感圧接着剤により貼り合わせるという一連の簡単な作業で、図4、5に示すように、商品13と台紙12aとを収納した商品陳列包装体Bをセットすることができる。
【0022】
また、図1、2に示す商品収納袋Aには、折り曲げ線10近傍の両側に商品陳列用吊り下げ具を通すための貫通孔9が2箇所設けられている。この場合には、商品陳列包装体に使用する台紙12aにも貫通孔9を設けておくことで、図4、5に示すように商品陳列用吊り下げ具14をこれの貫通孔9に通すことにより、簡単に吊り下げ展示することができる商品陳列包装体Bが得られる。このような貫通孔が設けてない場合でも、商品収納袋は合成樹脂フィルムにより構成されているため、陳列包装体にセットした後に、紙用の穴あけパンチなどを用いて簡単に孔を開けることもできる。そして、挟み込みによる商品陳列用吊り下げ具を使用する場合には、このような貫通孔の有無に係らず陳列可能である。
【0023】
図5の商品陳列包装体Bの断面説明図に示すように、商品収納部1と台紙収納部2とは、折り曲げ線10で折りまげられ、商品挿入口3と台紙挿入口4との近傍で感圧接着剤帯7により貼り合わされている。そのためこの商品陳列包装体Bにおいては、フラップ蓋で覆いをされる状態となるため、商品13が商品挿入口3からこぼれ出ることはほとんどないが、さらに商品挿入口3にはチャックを取り付け、挿入口をより完全な開閉可能とする構成にもできる。
【0024】
また、この商品陳列包装体Bの商品収納部1の底部11には前述したように、通気孔6が設けられてなく、底部から土などがこぼれ落ちないようになっている。しかし、土などのこぼれ落ちに対する配慮が必要でない場合や底部の通気性を確保したい場合には、この部分にも通気孔6を設けることができる。そして、台紙収納部2は接着剤帯7の部分のみで貼り合わされているため、通気孔6の通気性が収納部2により妨げられることがない。
【0025】
このフラップ付商品収納袋Aの各収納部1と2とを形成するに際しては、熱接着可能な面を内側にして合成樹脂フィルムを折り返し、折り返したフィルムの両脇を熱接着することで袋状としたが、2枚の熱接着可能な矩形の合成樹脂フィルムを用いて、それぞれの熱接着面同士を向き合わせて重ね、挿入口以外の周縁部を熱接着し、シールすることでも収納部を形成することができる。さらには、熱接着する周縁部にV字状にフィルムを折り込み、ガゼット袋とすることもできる。
【0026】
商品収納袋Aの実施例では、感圧接着剤帯7をフラップの台紙収納部2側に設けたが、商品収納部1側の対応する位置に設けてもよく、このような形態の収納袋を用いても、セットしたものは図4や5に示した商品陳列包装体Bと同じ形態とすることができる。
【0027】
図6はフラップの折り曲げ線中央に台紙の把手部分を通すための貫通口が設けられているフラップ付商品収納袋Cを示している。商品収納部1は、少なくとも片面が熱接着可能な矩形の合成樹脂フィルムの熱接着面同士を向き合わせて重ね、商品挿入口3以外の必要周縁部を熱接着しシールすることで袋状に形成されている。ここでは、フィルムの両脇を熱接着してシール部5とし、商品収納部1の底部はV字状にフィルムが折り込まれ、シール部5と5aで熱接着されガゼット底17を形成している。また、商品収納部1を形成している部分のフィルムには通気孔6が多数設けられている。フラップ18には感圧接着剤帯7が設けられ、商品収納袋Aと同様に離型紙8で覆われている。また、商品収納袋Cでは、商品挿入口3の近傍にチャック16が設けられている。そして、フラップ18の折り曲げ線10(この図では挿入口3と重なっている)の中央には、台紙の把手部分を通すための貫通口15が設けられている。
【0028】
この商品収納袋Cを用いて、商品陳列包装体をセットするには、まず商品収納部1に商品を収納し、チャック16を閉じ、ついで図7に示すように、貫通口15に把手19を通して把手付台紙12bをセットし、ついで感圧接着帯7より離型紙8を剥離し、折り曲げ線10に沿ってフラップ18を折り曲げ、感圧接着剤帯7を台紙12bと商品収納部1とに押し付け、台紙12bと商品収納部1とフラップ18とをまとめて貼り付けてセットする。
【0029】
図8はこのようにしてセットされた商品陳列包装体Dを示している。商品13は商品収納部1に挿入され、チャック16を閉じることで包装収納されている。そして、商品陳列包装体Dは、収納部1の底がガゼット底17となっており、自立可能で陳列台上に立てて陳列することも可能ではあるが、通常は、接着剤帯7によりフラップ18と共に商品収納部1に貼り付けられた台紙12bの把手19に設けられた貫通孔9に吊り下げ具を通し、商品陳列包装体Bと同様に吊り下げ陳列される
【0030】
商品収納袋Cでは、収納部の底をガゼット底17とし、チャック16を設けた例であるが、商品収納袋Aの収納部と同様にガゼット底でないものでもよく、さらに、チャック16も必ずしも設ける必要はなく、チャックのない商品収納袋を用いても、フラップ18を感圧接着剤帯7で貼り付け、挿入口を閉じておくことができるので、十分機能する商品陳列包装体をセットすることができる。
【0031】
図9は商品収納袋Cと切り欠き部20を設けた台紙12cとをセットした商品陳列包装体Eを示している。台紙12cは切り欠き部20が設けられているため、感圧接着剤帯7による台紙12cと商品収納部1とフラップ18とをまとめて貼り付けセットすることが確実にできる。
【0032】
以上の実施例では、商品収納部や台紙収納部を袋状に形成するために、熱接着可能な合成樹脂フィルムを用い、必要周縁部を熱接着してシールした例を示した。このような熱接着可能な合成樹脂フィルムを用いることにより、商品収納袋は簡易に作成することができるが、他の方法で必要周縁部をシールして袋状としたものでもよい。例えば、接着剤によりシールしたり、周縁部を接着剤付テープによりシールしたりしてもよい。その他、インフレーション方式にて筒状のフィルムに成形した後、必要形状に断裁し、商品収納部や台紙収納部の底部のみを熱接着などでシールするなど、各種のフィルムの加工方法が応用できる。
【0033】
本発明の台紙は商品名、商品内容説明、商品取り扱い説明、製造者名などを印刷表示したもので、材質は紙のほか合成樹脂シートであってもよい。商品収納袋Aのようにフラップが袋状の台紙収納部に形成されている商品収納袋の場合には、台紙の形状は台紙収納部に収納できるものであれば特に限定されず、矩形以外の形状であってもよく、さらには、より詳細な取扱説明書や野菜類などの料理レシピなども台紙収納部に入れておくこともできる。商品収納袋Cのように貫通口が設けられている商品収納袋の場合には、台紙は把手付である必要がある。そして、台紙の把手を商品収納袋の貫通口に通す必要があるため、貫通口の大きさと把手の大きさとが調整される。
【0034】
商品収納袋を構成する合成樹脂フィルムは各種の包装用フィルムが使用できる。例えば、ポリエチレン(LDPE、L−LDPE、HDPEなど)、ポリプロピレン(CPP、OPP)、ポリアミド、ポリエステル(PET)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ビニロン、EVA、セロファンなどの単独フィルムもしくはそれらの相互のラミネートフィルムなどを例示することができる。熱接着可能なフィルムとしてはポリエチレン系フィルム、ポリアミドフィルム、EVAフィルム,CPPなど単独フィルム、シーラントフィルムとしてのポリエチレン系フィルムやEVAなどをラミネートした各種ラミネートフィルム、ポリアミドやEVAなどのシーラントをコーティングしたフィルムを例示することができる。そして、これらのフィルムを用いた熱接着によるシールはインパルスシーラー、熱板シーラー、バンドシーラー、超音波シーラーなど公知の各種のヒートシーラーを用いて行うことができる。
【0035】
合成樹脂フィルムは内容物の確認を容易にするため、透明フィルムが用いられるが、商品の陳列展示効果の面から着色したり、文様を印刷したりすることも可能である。さらには商品によっては、遮光効果を出すために着色することも可能である。
【0036】
感圧接着剤帯は設置する部分に、感圧接着剤を帯状に塗布し、感圧接着剤帯を形成した後、離型剤が塗布されたHDPEなどの離型紙を感圧接着剤表面に貼り合わせるか、または離型紙上に感圧接着剤が帯状に塗布してある感圧接着テープを設置する部分に貼り合わせて、感圧接着剤帯とすることができる。感圧接着剤や感圧接着テープとしては、接着強度は種々のものが市販されており、開閉自在用のものを選択することで、購買後使用に際して、商品の一部だけを取り出し、残りの商品を商品収納袋に収納し、フラップを再接着して挿入口を閉じて保存しておくことが可能な接着剤帯とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明の商品収納袋および商品陳列包装体は、商品として園芸用花卉の球根や根菜類などの野菜に好適に適用できる。そのほか、大気との通気性が必要な商品にも好ましく適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】フラップが台紙収納部に形成されている本発明のフラップ付商品収納袋の平面図である。
【図2】図1で示した商品収納袋の断面説明図である。
【図3】図1で示した商品収納袋に商品および台紙を挿入している説明図である。
【図4】図1で示した商品収納袋を用いた商品陳列包装体の吊り下げられた外観を示す斜視図である。
【図5】図4で示した商品陳列包装体の断面説明図である。
【図6】本発明の台紙の把手部分を通すための貫通口が設けられているフラップ付商品収納袋の平面図である。
【図7】図6で示した商品収納袋に台紙をセットしている説明図である。
【図8】図6で示した商品収納袋を用いた商品陳列包装体の外観の斜視図である。
【図9】図6で示した商品収納袋に切り欠き部を設けた台紙をセットした商品陳列包装体の正面図である。
【図10】従来の網状袋を用いた商品陳列包装体を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0039】
A フラップが袋状の台紙収納部に形成されているフラップ付商品収納袋
B 商品収納袋Aを用いてセットされた商品陳列包装体
C 台紙の把手部分を通すための貫通口が設けられているフラップ付商品収納袋
D 商品収納袋Cを用いてセットされた商品陳列包装体
E 商品収納部Cと切り欠き部を設けた台紙とをセットした商品陳列包装体
1 商品収納部
2 台紙収納部
3 商品挿入口
4 台紙挿入口
5 シール部 5a シール部(ガゼット底)
6 通気孔
7 感圧接着剤帯
8 剥離紙
9 貫通孔
10 折り曲げ線
11 商品収納部底部
12a 台紙
12b 把手付台紙
12c 切込み部付台紙
13 商品
14 吊り下げ具
15 貫通口
16 チャック
17 ガゼット底
18 フラップ
19 台紙の把手
20 切り欠き部
30 網状袋
31 台紙
32 貫通孔
33 ホッチキスの針

【特許請求の範囲】
【請求項1】
台紙と組み合わせて商品陳列包装体に用いるフラップ付商品収納袋において、商品収納部は、多数の通気孔が設けられた合成樹脂フィルムの商品挿入口を除く必要周縁部をシールすることにより多数の通気孔を有する袋状に形成され、フラップは、合成樹脂フィルムの台紙挿入口を除く必要周縁部をシールすることにより袋状の台紙収納部に形成され、商品挿入口と台紙挿入口とは互いに向き合わせに配置され、商品挿入口近傍の商品収納部もしくは台紙挿入口近傍の台紙収納部には商品収納部と台紙収納部とを貼り合わせるための感圧接着剤帯が設けられていることを特徴とするフラップ付商品収納袋。
【請求項2】
フラップの折り曲げ線近傍の両側に商品陳列用吊り下げ具を通すための貫通孔が2箇所設けられていることを特徴とする請求項1に記載のフラップ付商品収納袋。
【請求項3】
商品収納部および台紙収納部の必要周縁部は、少なくとも片面が熱接着可能な合成樹脂フィルムを用い、熱接着面が内側となるように重ね合わせ、熱接着によりシールされていることを特徴とする請求項1もしくは2に記載のフラップ付商品収納袋。
【請求項4】
台紙と組み合わせて商品陳列包装体に用いるフラップ付商品収納袋において、商品収納部は、多数の通気孔が設けられた合成樹脂フィルムの商品挿入口を除く必要周縁部をシールすることにより多数の通気孔を有する袋状に形成され、フラップの折り曲げ線中央には台紙の把手部分を通すための貫通口が設けられ、該貫通口近傍のフラップの内側には商品収納部と台紙とフラップとを貼り合わせるための感圧接着剤帯が設けられていることを特徴とするフラップ付商品収納袋。
【請求項5】
商品収納部の必要周縁部は、少なくとも片面が熱接着可能な合成樹脂フィルムを用い、熱接着面が内側となるように重ね合わせ、熱接着によりシールされていることを特徴とする請求項4に記載のフラップ付商品収納袋。
【請求項6】
請求項1〜3のいずれかに記載のフラップ付商品収納袋の商品収納部には商品が収納され、台紙収納部には台紙が収納され、商品収納部と台紙収納部とが感圧接着剤帯により貼り合わせられていることを特徴とする商品陳列包装体。
【請求項7】
請求項4もしくは5に記載のフラップ付商品収納袋の商品収納部に商品が収納され、吊り下げ把手部分を有する台紙が把手部分を貫通口に差し込むことによりセットされ、商品収納部と台紙とフラップとが感圧接着剤帯により貼り合わせられていることを特徴とする商品陳列包装体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−126177(P2010−126177A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−300714(P2008−300714)
【出願日】平成20年11月26日(2008.11.26)
【出願人】(592128803)サキョ−株式会社 (1)
【Fターム(参考)】