説明

瓦屋根上設置物品用架台の支持金具

【課題】ソーラーパネル等の瓦屋根上設置物品の架台を支持する支持金具の強度向上を図る。
【解決手段】本体部がその基端側から先端側に架けて順次、上方に折曲する第1折曲部F1と、屋根の流れ方向に折曲する第2折曲部F2と、上方に起立する第3折曲部F3と、屋根の流れ方向に折曲する第4折曲部F4を有し、前記第1折曲部F1までの基端側部分が固定部11を成し、本体部の第4折曲部F4から先端側部分が屋根上設置物品の架台を支持固定する支持部13を成す。本体部として高張力鋼板を使用する。本体部の第1折曲部F1の部位における安全率(破壊される最小負荷÷安全に利用できる最大負荷)を1.0以上とする。前記支持部13は第4折曲部F$から先端側方向に向けて折曲する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種の瓦屋根上にソーラパネル等の屋根上設置物品を取り付け、固定する架台を支持するための瓦屋根上設置物品用架台の支持金具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の支持金具としては、金属製帯状板材を所定形状に折曲したものからなり、屋根の流れ方向Yに葺設された上下の瓦間に挿入され、その基端側で棟側の上方の瓦の下方に螺着される固定部を有し、この固定部から上方に折曲する第1折曲部を設けて斜め上方に延長し、その後この第1折曲部から適宜距離延長して第2折曲部を介して流れ方向に折曲されて、前記瓦間から外部に露出し、その後更に上方に第3折曲部を介して延長し、最後に逆方向の基端側に向かって第4折曲部を介して流れ方向上向きに延長して支持部が形成されたものである。
この先端部の支持部がソーラーパネル等の屋根上設置物品を支持する架台を支持し、固定することができるものである。
【0003】
下記特許文献1に記載の「太陽電池パネル取付け架台」にあっては、太陽電池パネル取付け架台の組み付け及び該架台への太陽電池パネルの据え付けを容易にすることをその課題とするものである。
この文献中に記載の架台支持具8が本願発明に係る支持金具と同種物品であり、その構成は、上に記載した支持金具と同様の構成を有するものである。
【0004】
図5は、上記特許文献1に記載された架台支持具8を示す断面説明図である。
この架台支持具8は、屋根の流れ方向Yに葺設された瓦T1、T2の間から外部に露出するように設置されるものである。
その本体部は鋼製帯板を適宜折曲して形成したものからなり、屋根下地の補強板Sに固定される固定部8aの先端側に第1折曲部F1を設けて上方に延長し、その後第2折曲部F2により瓦T1の上面に沿うように折曲して瓦T1、T2の間から外部に延長し、その後第3折曲部F3で上方に起立して延長し、最後に第4折曲部F4にて今度は逆に基端側に向かって折曲し、流れ方向Yの上向きに延長して固定部8bを形成したものである。
【0005】
基端側の固定部8aは螺子により補強板Sに固定され、先端側の支持部8bは、ソーラーパネルPの架台となる縦方向(流れ方向Y)に平行に配列される縦杆材9を載置してボルト・ナットにより固定することができる。
この支持部8bは、第4折曲部F4から基端側に、即ち固定部8a側に折曲されて延長されたものである。
この従来の架台支持具8においては、例えば台風などの強風に煽られて、ソーラーパネルの下面から上方に向かう負荷が掛かった際には、その第1折曲部F1に負荷される力により、その第1折曲部F1が損傷を受ける危険性があったのである。
【0006】
下記特許文献2に記載の「太陽電池パネル取付け架台」にあっても、その架台支持具8の構成は上記特許文献1に記載のものと同様であるが、その発明の解決すべき課題は、太陽電池パネルと架台との電気的接続を簡単かつ確実に実現することにあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−211434号公報
【特許文献2】特開2007−211435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本願発明においては、上記従来のソーラーパネル等の屋根上取付物品の架台における架台自体ではなく、その架台の支持金具において、支持金具自体の強度を向上させることをその基本課題とし、そのための最適材料を用いることによりその軽量化、作業容易化又は施工容易化等々を図ることを課題とするものである。
より詳しくは、従来の支持金具においては、その支持部は第4折曲部でその本体部の基端側に折曲されており、基端部を屋根下地に螺子により固定するに際して、予め支持部の螺子挿通孔にボルトの軸部を挿通させておく必要があったが、本願発明においては、その事前の手間を省略して、後から容易にボルトの挿通を可能とすることもその課題となる。
【0009】
更に、この種の支持金具においては、ソーラーパネル等が設置された後には、この固定されたソーラーパネルが例えば台風等による強風によって下面から上方に吹き上げられる力が負荷されることがある。
このような場合には、架台を支持する支持金具の第1折曲部に強大な負荷が掛かり、場合によっては、この第1折曲部にひび割れ又は変形等が生じたり、最悪の場合には折れて破損する場合も生じるのである。
【0010】
従来のステンレス製や鋼製の支持金具にあっては、その素材に基づくこの第1折曲部の強度が不十分であり、前記破損等の問題が解消されていないという問題があった。
本願発明においては、このような強度不足の問題を解決すべく、支持金具の本体部の素材の選択及び強度向上のための技術的手段について提案することをその課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の第1のものは、本体部が金属製帯状板材から成り、その基端側から先端側に架けて順次、上方に折曲する第1折曲部と、屋根の流れ方向に折曲する第2折曲部と、更に上方に折曲する第3折曲部と、最後に屋根の流れ方向に折曲する第4折曲部を有し、本体部の前記第1折曲部までの基端側部分は屋根下地材に固定される固定部を成し、本体部の前記第2折曲部と第3折曲部の中間部が屋根流れ方向に敷設された隣接する瓦の間から外部に露出し、本体部の前記第4折曲部から先端側部分がソーラーパネル等の面状物品の架台を所定高さに支持固定する支持部を成す瓦屋根上に設置するソーラーパネル等面状物品用架台の支持金具において、本体部として高張力鋼板を使用し、本体部の前記第1折曲部の部位における安全率(破壊される最小負荷÷安全に利用できる最大負荷)を1.0以上としたことを特徴とする瓦屋根上設置物品用架台の支持金具である。
【0012】
本発明の第2のものは、上記第1の発明において、本体部の前記支持部を前記第4折曲部から先端側方向に向けて折曲したことを特徴とする瓦屋根上設置物品用架台の支持金具である。
【0013】
本発明の第3のものは、上記第1又は第2の発明において、固定部を屋根下地材に固定するために設けた複数の螺子挿通孔の周縁部を上方に膨出して凸部を設け、これにより雨水等の浸入を防止できるようにしたことを特徴とする瓦屋根上設置物品用架台の支持金具である。
【0014】
本発明の第4のものは、上記第3の発明において、前記凸部の裏面に形成された窪み部に防水パッキン等の防水用シーリング部材を設けたことを特徴とする瓦屋根上設置物品用架台の支持金具である。
【発明の効果】
【0015】
本発明の第1のものにおいては、本体部の素材として高張力鋼板を使用して、その固定部を瓦屋根下地材に螺子により固定された際、その第1折曲部における安全率を1.0以上としたことにより、この第1折曲部の強度を向上させることができ、その第1折曲部のひび割れや変形・破損等の損傷を防止することができる。
この支持金具においては、固定後に屋根上設置物品及び架台に強風等により下方から上方に向かう負荷に際して、この負荷が前記第1折曲部に負荷されるのであるが、この部位における安全率が1.0未満であると、この第1折曲部に損傷等を生じる恐れがあったのである。従来の支持金具は、この安全率が1.0未満であり、本願発明においては、この点を改善、改良したものである。
【0016】
更に、本発明においては高張力鋼板を使用したため、その強度が格段に向上し、その板厚のより薄いものを使用することができ、その軽量化と製造コストの低減化に寄与するものとなる。
また、亜鉛めっき鋼板(鋼材)をベースとしたソーラーパネルの架台(縦材)との相性も良く、従来品(SUS304)で問題のあった異種金属接触腐食の抑制をも実現することができ、長寿命化にも寄与する
【0017】
本発明の第2のものにおいては、上記効果に加えて、その第4折曲部から先端側の支持部がその第4折曲部から先端側に延長するために、この支持金具を瓦屋根下地に固定した後に、この支持部の上に架台を載置し固定する際に、支持部の上に架台を載置した後にボルト軸を支持部の螺子挿通孔に挿通させることができ、予めボルトを支持部の螺子挿通孔に挿通しておく必要がなくなり、その施工が容易となるのである。
【0018】
より詳しく説明すると、従来の金具では第4折曲部が手前側に(基端側に)折曲していることにより支持部の固定用ボルトから固定部までの距離が短い(モーメントが小さい)ため金具への負担が小さいが、固定用ボルトを先に取付ける必要があり、屋根下地材に一度金具を取り付けた後、何らかの事情(施工ミス等)で固定用ボルトを取り外す時は金具を屋根下地材から外した後、固定用ボルトの取り外しを行わなくてはならないこととなる。
【0019】
しかし本発明では第4折曲部が先端側方向に折曲されているため、固定用ボルトを取り外す自由度が向上しており、屋根下地材から金具の脱着を行わずに対応できるという利点が特徴となっているのである。
但し、先端側方向へ曲げているため固定用ボルトから固定部までの距離が長くなり(モーメントが大きい)、金具への負担が大きくなるために、今回、金具の材質強度を向上させるために高張力鋼板を使用したのである。
【0020】
本発明の第3のものにおいては、固定部を屋根下地材に固定するために設けた複数の螺子挿通孔の周縁部を上方に膨出して凸部を設け、これにより雨水等の浸入を防止し、雨漏り対策を行ったものである。
水は上から下に流れるため、螺子挿通孔の開口部の位置を他よりも高い位置にして、防水効果を向上させたものである。
【0021】
本発明の第4のものは、上記第3の発明と同様の効果を発揮し、その効果をより高めたものである。
即ち、前記固定部の螺子挿通孔の周縁部の凸部の裏面には窪み部が生じるため、この窪み部に防水パッキンやその他の防水用シーリング部材を設備したものである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の支持金具に係る一実施形態を示す全体斜視図である。
【図2】上記実施形態に係る支持金具を実際に瓦屋根に設置した状態を示す断面説明図であり、その(A)が和瓦に設置したもの、その(B)が平瓦に設置したものを図示している。
【図3】被検査物品の模式図であって、その(A)が従来の支持金具を示し、その(B)が本発明の上記実施形態に係る支持金具を示している。
【図4】図3に示した比較例(A)と本発明品(B)に関する概略斜視図である。
【図5】従来の上記特許文献1に記載された架台支持具(支持金具)を示す断面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付の図面と共に本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明に係る一実施形態を示す全体斜視図である。
本実施形態に係る瓦屋根上設置物品用架台の支持金具10は、その本体部の全体が高張力鋼板から成形された帯板状のものから成り、基端側(図中右下側)には固定部11が形成され、この固定部11の先端側の第1折曲部F1が斜め上方に折曲されて延長し、次の第2折曲部F2を介して屋根の流れ方向に延長し、さらに第3折曲部F3において上方に起立延長し、最後に第4折曲部F4において先端側にやはり略屋根の流れ方向に延長して支持部13が形成される。
【0024】
固定部11には、螺子挿通孔11hが複数形成され、この螺子挿通孔11hを介して螺子によって屋根下地材に固定される。
他方、支持部13には、ボルト挿通孔13hが穿設され、支持部13に載置されたソーラーパネル等の屋根上設置物品の架台をボルト・ナットにより固定できる。
【0025】
第2折曲部F2と第3折曲部F3との間の中間部12は、この部分で屋根に葺設された瓦の裏面から隣接する瓦の間を通って外部に露出する部分である。
本実施形態においては、その支持金具10が高張力鋼板から成形されている関係上、その強度が高いものとなっており、後に説明するが、その第1折曲部F1における安全率、即ち、「破壊される最小負荷÷安全に利用できる最大負荷」を1.0以上となるように設定している。
【0026】
図2は、上記実施形態に係る支持金具10を実際に瓦屋根に設置した状態を示す断面説明図であり、その(A)が和瓦に設置したもの、その(B)が平瓦に設置したものを図示している。
これらの両図においては、屋根に葺設された瓦の形状が異なるために、これら和瓦(A図)と平瓦(B図)の形状に適合するように、その支持金具の中間部12の縦断面形状が少し異なっているが、その他の形状はほぼ同一である。
【0027】
即ち、支持金具10の基端部側の固定部11を螺子によって屋根下地部の補強板Sに固定し、中間部12を屋根の流れ方向Yに順次葺設された瓦T1、T2の間から外部に露出させ、第3折曲部を起立延長させ、第4折曲部F4から先端側の支持部13が瓦屋の流れ方向Yと略並行に配設されるのである。
この支持部13は、従来のものとその形態を異にし、第4折曲部F4から先端側に延長されている。
【0028】
従って、支持部13のボルト挿通孔に挿通するボルトBを後から挿通させることが可能となり、従来のような予めの組み付けは不要となる。
この支持部13にソーラーパネル等の屋根上設置物品の架台を載置して固定することが可能となる。
【0029】
次に、本発明に係る支持金具の強度について従来の支持金具との比較において説明する。
図3は、被検査物品の模式図であって、その(A)が従来の支持金具(以下「比較例」という。)を示し、その(B)が本発明の上記実施形態に係る支持金具(以下「本発明品」という。)を示している。この模式図では、第2折曲部及び第3折曲部の図示を省略している。
図4は、上記図3に示した模式図に係る比較例と本発明品とを示す概略斜視図であり、その(A)が比較例を示し、その(B)が本発明品を示している。
【0030】
従来の支持金具(比較例)は、「SUS304」から成り、本発明に係る支持金具(本発明品)は、「高張力鋼板」を使用している。
「SUS304」は、JIS G 4304(熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯)を示し、耐力又は降伏点は、205N/mmである。
「高張力鋼板」は、JIS G 3134(自動車用加工性熱間圧延高張力鋼板及び鋼帯)、規格SPFH590、降伏点は、420N/mmである。
【0031】
一般的なソーラーパネルに2,400Pa相当の荷重値を支持金具に負荷されたと想定して比較した場合、下記の表1の結果となった。
表中のそれぞれの支持金具のタイプ1乃至タイプ5は、各種の瓦の形状に適合させるように適宜その形態を多少異ならせたものであるが、その基本形状は、図4に示したとおりの形態を有するものである。
【0032】
この表は、上記比較例と本発明品との曲げ応力と安全率を算定、表示したものであり、上段の「A」が比較例を、下段の「B」が本発明品を示している。
この表において、「耐力又は降伏点(N/mm)」(σy)が「破壊される最小負荷」を示し、「曲げ応力(N/mm)」(σmax)が「安全に利用できる最大負荷」を示している。
即ち、この曲げ応力が、上記ソーラーパネルに2,400Paを負荷したときの値であり、この表は支持金具の第1折曲部F1における安全率を算定したものである。
【0033】
【表1】

【0034】
上記表1から解るとおり、本発明品Bにおいては、その安全率がすべて1.0を大きく上回っており、これに対して従来品である比較例Aにおいては、そのすべてにおいて1.0を下回っている。
従って、従来品においては、台風等の強風による下面から上方向に向かう負荷に対して支持金具の第1折曲部における強度に不安及び難点が認められ、本発明品においては、この第1折曲部における損傷の危険性を回避できるという大きな効果を認めることができるのである。
【0035】
以上、本発明の実施形態について説明したが、以下の通りその形態を種々変更することができる。
本発明に係る支持金具の幅、板厚、長さ、即ち、本体部の基端側の固定部の基端から第1折曲部までの長手方向長さ、第2折曲部から第3折曲部の長手方向長さ、第3折曲部から第4折曲部までの起立高さ、第4折曲部から先端までの固定部の長手方向長さも適宜自由に設計変更することができる。
固定部に設けた螺子挿通孔の数も自由であり、支持部に設けたボルト挿通孔も幅方向に横長の孔部に形成することもできる。
【0036】
固定部に設けた螺子挿通孔の周縁の凸部の膨出高さ及びその膨出エリアの範囲(面積)も自由に設計することが出来る。
また、凸部の裏面の窪み部に設備する防水用シーリング部材も任意に自由に選択することができ、防水パッキンばかりでなく、防水用パテ或いは各種の防水用コーキング材を充填するようにすることもできる。
第1折曲部に補強用のリブを形成することも自由である。
【0037】
本発明に係る支持金具はプレス成型後、耐食性向上のためドブづけめっき処理を施している。その際、鋼中の成分値Si(ケイ素)及びP(リン)を以下含有値でコントロールすることにより、めっきやけへの配慮を行うことができる。
【0038】
鋼材の成分の中で、鉄 - 亜鉛反応にいちじるしく影響を及ぼすのはケイ素である。0.05%以下および0.15 - 0.25%の間以外のケイ素範囲では、鉄と亜鉛の反応が特に激しくなり、「やけ」が発生したり、異常に厚いめっき層になったりする。
鋼中のリンは0.05%以下ならば影響はないが、0.07%以上になると、ケイ素と同様に鉄と亜鉛の合金反応を促進するので、注意が必要となるのである。
【0039】
以上、本発明は、その素材として高張力鋼板を使用することにより、その強度を向上させ、即ちその第1折曲部の安全率を1.0以上とすることにより、従来不安のあった第1折曲部の強度を格段に向上させ、この部分の損傷の危険性を排除でき、尚且つ、これにより製品の板厚をも小さくすることができ、製品の軽量化にも寄与できるものである。
【符号の説明】
【0040】
10 支持金具
11 固定部
11h 螺子挿通孔
12 中間部
13 支持部
F1 第1折曲部
F2 第2折曲部
F3 第3折曲部
F4 第4折曲部
S 補強板
Y 流れ方向(屋根の)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部が金属製帯状板材から成り、その基端側から先端側に架けて順次、上方に折曲する第1折曲部(F1)と、屋根の流れ方向に折曲する第2折曲部(F2)と、更に上方に折曲する第3折曲部(F3)と、最後に屋根の流れ方向に折曲する第4折曲部(F4)を有し、本体部の前記第1折曲部(F1)までの基端側部分は屋根下地材に固定される固定部(11)を成し、本体部の前記第2折曲部(F2)と第3折曲部(F3)の中間部が屋根流れ方向に敷設された隣接する瓦の間から外部に露出し、本体部の前記第4折曲部(F4)から先端側部分が屋根上設置物品の架台を所定高さに支持固定する支持部(13)を成す瓦屋根上設置物品用架台の支持金具において、
本体部として高張力鋼板を使用し、
本体部の前記第1折曲部(F1)の部位における安全率(破壊される最小負荷÷安全に利用できる最大負荷)を1.0以上としたことを特徴とする瓦屋根上設置物品用架台の支持金具。
【請求項2】
本体部の前記支持部(13)を前記第4折曲部(F4)から先端側方向に向けて折曲したことを特徴とする請求項1に記載の瓦屋根上設置物品用架台の支持金具。
【請求項3】
固定部(11)を屋根下地材に固定するために設けた複数の螺子挿通孔(11h)の周縁部を上方に膨出して凸部を設け、これにより雨水等の浸入を防止できるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の瓦屋根上設置物品用架台の支持金具。
【請求項4】
前記凸部の裏面に形成された窪み部に防水パッキン等の防水用シーリング部材を設けたことを特徴とする請求項3に記載の瓦屋根上設置物品用架台の支持金具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−68047(P2013−68047A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−208867(P2011−208867)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(000121729)奥地建産株式会社 (20)
【Fターム(参考)】