説明

瓶の栓組立体

【課題】瓶を傾けて液状の内容物を注ぐ時、揺れ動きを防止し、一定量の内容物を注ぐことができるように調整しやすく、瓶に残留する内容物の排出を円滑にするようにその構造が改良された瓶の栓組立体に関する。
【解決手段】瓶の栓組立体は、内キャップ20と、外キャップ30とからなり、内キャップ20は、瓶10の入口に結合される筒形状の本体部21と、本体部21の下端部の端から上部側に中心に向かって延びる傾斜面22aが形成され、その傾斜面22aの周りに複数の出入孔22bが形成された突出部22とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、瓶の栓組立体に関し、より詳細には、瓶を傾けて液状の内容物を注ぐ時、揺れ動きを防止し、一定量の内容物を注ぐことができるように調整しやすくし、瓶に残留する内容物の排出を円滑にするようにその構造が改良された瓶の栓組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、内容物を収容する空間が長手方向に長く、入口が狭い瓶(bottle)は、キャップ部材によって入口が開閉できるようになっている。
【0003】
特に、キャップ部材には、図1および図2に示すように、瓶1の入口に開閉可能に結合されて密封させる外キャップ3と、液状の内容物が大量に排出されることを防止することができるように小さい穴2aが形成された内キャップ2とから構成されている。
【0004】
しかし、図2のように、瓶1を傾けて液状の内容物を注ぐ時、内容物が排出されながら、瓶の内部空間aが外部空間bより真空になることにより、すなわち、大気圧より小さい真空圧になることにより、内容物が排出される小さい穴2aを介して外部の空気が瓶の内部に流入する。
【0005】
すなわち、瓶の内部空間aが外部空間bのような大気圧になる状態で内容物の排出が可能になり、内容物の排出に応じて、その排出量だけ内部空間aの容積が大きくなりつつ真空圧になり、外部空間bから空気が流入する動作が繰り返し行われるようになる。
【0006】
したがって、1つの小さい穴2aを介して内容物の排出と外部空気の流入が繰り返し行われることにより、内容物の排出が迅速にできないだけでなく、空気の流入で瓶の内部で気泡が発生し、内容物を定量的に注ぐのに邪魔になる。
【0007】
また、瓶1を傾けて内容物を注いでも、内キャップ2と瓶1との間に内容物が残留するが、その残留内容物をすべて排出させるためには、内キャップ2を分離しなければならないという煩わしさがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、内容物の排出と外部空気の流入が同時に行われるようにすることにより、内容物の排出を迅速にし、かつ、瓶の内部での気泡を防止することにより、内容物を定量的に排出させやすくした瓶の栓組立体を提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、瓶の内周面と内キャップの端との間に残留する内容物の排出を容易にした瓶の栓組立体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成する本発明は、瓶の入口に結合される内キャップと、前記内キャップの外側に開閉可能に結合されて瓶の入口を密封させる外キャップとを備える瓶の栓組立体において、前記内キャップは、前記瓶の入口に結合される筒形状の本体部と、前記本体部の下端部の端から上部側に中心に向かって延びる傾斜面が形成され、その傾斜面の周りに複数の出入孔が形成された突出部とを備えてなることを特徴とする。
【0011】
また、前記出入孔は、前記傾斜面の下端部から上端部に長く形成され、前記出入孔の下端部の端に突出して突起が形成されていることを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明の組立体において、前記内キャップは、弾性変形が可能な合成樹脂材で形成され、前記本体部の上端部の端に外方折曲げられた弾性片が形成され、前記外キャップの内面には、前記本体部の上端部の内周面に結合される環状の密封リブと、前記弾性片が支持される円形の密封顎とが形成されていることを特徴とする。
【0013】
また、前記瓶の入口の内周面には、凹溝が形成され、前記本体部の下端部の外周面には、前記凹溝に弾力的に結合および分離される凸部が形成されていることを特徴とする。
【0014】
さらに、前記本体部の外周面には、前記瓶の入口の上端部に支持される係止リブが形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の瓶の栓組立体は、内キャップに複数の出入孔が形成されることにより、瓶を傾けて液状の内容物を排出させる時、下部に位置する出入孔を介して内容物が排出されると同時に、上部に位置する出入孔を介しては外部の空気が瓶の内部に流入し、内容物の揺れ動きなく排出が円滑になり、これにより、定量排出を図ることが容易になる。
【0016】
また、内キャップの下端部に突起が形成されることにより、内キャップの下端部の端と瓶の内周面との間に残留する内容物の表面張力が破壊され、残留内容物の排出を円滑にする。
【0017】
さらに、内キャップの上端部に弾性片が形成され、外キャップに密封リブおよび密封顎が形成されることにより、密封の信頼性を向上させる。
【0018】
また、瓶の入口の内周面に凹溝が形成され、内キャップに凸部が形成されることにより、瓶を傾けて内容物を排出させる時、内キャップの結合状態を安定的に維持させる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】通常の瓶の栓組立体を示す斜視図である。
【図2】図1の瓶を傾けて内容物を排出させる状態を示す断面図である。
【図3】本発明の実施形態の瓶の栓組立体を示す分離斜視図である。
【図4】図3の部分結合断面図である。
【図5】図3の結合断面図である。
【図6】内キャップの平面図である。
【図7】内容物を排出させる状態の断面図である。
【図8】残留内容物を排出させる動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施形態の瓶の栓組立体は、液状の内容物の排出時、内容物の揺れ動きを防止することにより、排出を円滑にし、内容物を定量的に排出させやすくする。
【0021】
本発明の実施形態の瓶の栓組立体を示す図3〜図6を参照すると、これは、瓶10の入口に結合される内キャップ20と、前記内キャップ20の外側に開閉可能に結合されて瓶の入口を密封させる外キャップ30とを備える。
【0022】
瓶10の入口の外周面には、雄ねじが形成され、外キャップ30の内周面には、前記雄ねじと螺合する雌ねじが形成される。
【0023】
図4および図6を参照すると、前記内キャップ20は、前記瓶10の入口に結合される筒形状の本体部21と、前記本体部21の下端部の端から上部側に中心に向かって延びる傾斜面22aが形成され、その傾斜面22aの周りに複数の出入孔22bが形成された突出部22とを備える。
【0024】
実質的に、前記突出部22は、切頭円錐形状に形成され、その切頭部22dは、図示のように閉鎖され、瓶を傾けて液状の内容物を排出させる時、内容物がこぼれて排出される現象を防止させる。
【0025】
前記出入孔22bは、前記傾斜面22aの下端部から上端部に長く形成され、前記出入孔22bの下端部の端に突出して突起22cが形成される。前記突起22cは、各出入孔22bの下端部ごとに形成される。
【0026】
また、前記内キャップ20は、弾性変形が可能な合成樹脂材で形成され、前記本体部21の上端部の端には、外方折曲げられた弾性片21bが形成される。
【0027】
前記外キャップ30の内面には、前記本体部21の上端部の内周面に結合される環状の密封リブ31と、前記弾性片21bが支持される円形の密封顎32とが形成される。すなわち、弾性片21bは、図5のように、密封リブ31と密封顎32との間に押し込まれ、密封リブ31は、瓶10の入口の内周面に挿入されて瓶の入口を密封させる。
【0028】
また、前記瓶10の入口の内周面には、凹溝11が形成され、前記本体部21の下端部の外周面には、前記凹溝11に弾力的に結合および分離される凸部21cが形成される。この場合、内キャップ20は、瓶の入口に弾力的に結合され、瓶を傾けて内容物を排出させる時、内容物の圧力によって内キャップ20が分離されることを防止させる。
【0029】
さらに、前記本体部21の外周面には、前記瓶10の入口の上端部に支持される係止リブ21aが形成され、内キャップ20が瓶の入口に過度に進入することを防止させる。
【0030】
上記のような構成の本発明の実施形態の瓶の栓組立体は、内キャップ20に複数の出入孔22bが形成されることにより、図7のように、瓶10を傾けて液状の内容物を排出させる時、下部に位置する出入孔を介して内容物が排出されると同時に、上部に位置する出入孔を介しては外部の空気が瓶の内部に流入し、内容物の揺れ動きなく排出が円滑になり、これにより、定量排出を図ることが容易になる。
【0031】
また、内キャップ20の下端部に突起22cが形成されることにより、図8のように、内キャップ20の下端部の端と瓶10の内周面との間に残留する内容物101の表面張力が突起22cによって破壊され、残留内容物の排出を円滑にする。
【0032】
さらに、内キャップ20の上端部に弾性片21bが形成され、外キャップ30に密封リブ31および密封顎32が形成されることにより、密封の信頼性を向上させる。
【0033】
また、瓶10の入口の内周面に凹溝11が形成され、内キャップ20に凸部21cが形成されることにより、瓶10を傾けて内容物を排出させる時、内キャップ20が瓶10から離脱することを防止させる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
瓶を傾けて液状の内容物を注ぐ時、揺れ動きを防止し、一定量の内容物を注ぐことができるように調整しやすく、瓶に残留する内容物の排出を円滑にする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
瓶の入口に結合される内キャップと、前記内キャップの外側に開閉可能に結合されて瓶の入口を密封させる外キャップとを備える瓶の栓組立体において、
前記内キャップ20は、
前記瓶10の入口に結合される筒形状の本体部21と、
前記本体部21の下端部の端から上部側に中心に向かって延びる傾斜面22aが形成され、
その傾斜面22aの周りに複数の出入孔22bが形成された突出部22とを備えてなることを特徴とする瓶の栓組立体。
【請求項2】
前記出入孔22bは、前記傾斜面22aの下端部から上端部に長く形成され、前記出入孔22bの下端部の端に突出して突起22cが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の瓶の栓組立体。
【請求項3】
前記内キャップ20は、弾性変形が可能な合成樹脂材で形成され、前記本体部21の上端部の端に外方折曲げられた弾性片21bが形成され、前記外キャップ30の内面には、前記本体部21の上端部の内周面に結合される環状の密封リブ31と、前記弾性片21bが支持される円形の密封顎32とが形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の瓶の栓組立体。
【請求項4】
前記瓶10の入口の内周面には、凹溝11が形成され、前記本体部21の下端部の外周面には、前記凹溝11に弾力的に結合および分離される凸部21cが形成されていることを特徴とする請求項3に記載の瓶の栓組立体。
【請求項5】
前記本体部21の外周面には、前記瓶10の入口の上端部に支持される係止リブ21aが形成されていることを特徴とする請求項4に記載の瓶の栓組立体。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−508226(P2013−508226A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−534086(P2012−534086)
【出願日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際出願番号】PCT/KR2009/006473
【国際公開番号】WO2011/046251
【国際公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【出願人】(508139664)シージェイ チェイルジェダン コーポレーション (12)
【Fターム(参考)】