説明

生コンクリートの品質管理方法

【課題】 生コンクリート工場の負担を抑えながらも、出荷先にて容易にかつ迅速に各種材料のバッチ毎の計量記録や単位量などのデータを参照可能とする。
【解決手段】 生コンクリート製造時の各種材料のバッチ毎の計量記録及びこの計量記録から算出される単位量などのデータをWebサーバ24に記憶格納する一方、生コンクリート出荷時に印字記録計21にて発行する納入書22には、少なくとも前記Webサーバ24へのURL情報が記録されたQRコード25を印字しておく。そして、生コンクリートの打設現場27では携帯通信端末28にて納入書22のQRコード25を読み取ることにより、公衆回線網26を介して前記Webサーバ24にアクセスして記憶格納している計量記録や単位量などのデータを端末画面に表示させ、作業者は打設現場27にいながらこれを参照・確認した上で打設作業を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生コンクリート製造プラントにて製造・出荷される生コンクリートの品質管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
生コンクリート製造プラントは、砂利、砂、セメント、混和剤、水などの各種材料を貯蔵する貯蔵槽、これら各種材料を計量する計量槽、計量した各種材料を混練するミキサ、及びこれら各装置を制御する制御装置などから構成され、前記制御装置にはコンクリートの品種などに応じた種々の計量設定値を予め設定しており、生コンクリートの出荷要請に応じて前記制御装置から所望の計量設定値を読み出し、この計量設定値に基づいて各貯蔵槽から各種材料をそれぞれ計量槽に放出して所定量ずつ計量した後、計量した各種材料をミキサへ放出して所定時間混練して生コンクリートを製造している。
【0003】
こうして製造した生コンクリートは、1乃至数バッチ分をアジテータ車に積載し、その生コンクリートの性状などの各種データが記載された納入書を付して各納入先に納入している。この納入書は、「JIS A 5308」に規定される様式に沿ったもので、納入時刻や容積、コンクリートの種類、呼び強度、スランプまたはスランプフロー、粗骨材の最大寸法、セメントの種類などの各種データが記載されており、例えば特許文献1(特開平10−128734号公報)に示されるように、プラントに備えた印字記録計などにて生コンクリートを出荷する度に出力している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−128734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記「JIS A 5308」の平成21年3月20日の改正に伴い、平成22年4月1日以降に発行される納入書には上記諸データに加えて配合表を新たに明記する必要が生じると共に、生コンクリートの購入者から要求があれば各種材料のバッチ毎の計量記録及びこの計量記録から算出される単位量も併せて提出しなければならなくなるという背景があり、生コンクリート製造プラントを有する生コンクリート工場では、今後、これらの対応に多大の手間やコストを強いられることが予想される。
【0006】
本発明は上記の点に鑑み、生コンクリート工場の負担を抑えながらも、出荷先にて容易にかつ迅速に各種材料のバッチ毎の計量記録や単位量などのデータを参照可能とした生コンクリートの品質管理方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明に係る請求項1記載の生コンクリートの品質管理方法では、生コンクリート製造プラントにて各種材料を計量・混練して生コンクリートを製造したときに材料のバッチ毎の計量記録及びこの計量記録から算出される単位量をWebサーバに記憶格納する一方、製造した前記生コンクリートを出荷するときにプラントに備えた印字記録計にて生コンクリートの納入書を発行すると共に、該納入書には少なくとも前記WebサーバへのURL情報が記録されたQRコードを印字しておき、生コンクリートの出荷先ではQRコード読み取り手段にて前記納入書のQRコードを読み取ることにより公衆回線網を介して前記Webサーバに記憶格納している材料のバッチ毎の計量記録及びこの計量記録から算出される単位量を参照可能としたことを特徴としている。
【0008】
また、請求項2記載の生コンクリートの品質管理方法では、生コンクリート製造プラントにて各種材料を計量・混練して生コンクリートを製造・出荷するときにプラントに備えた印字記録計にて生コンクリートの納入書を発行すると共に、該納入書には少なくとも材料のバッチ毎の計量記録及びこの計量記録から算出される単位量が記録されたQRコードを印字しておき、生コンクリートの出荷先ではQRコード読み取り手段にて前記納入書のQRコードを読み取ることにより材料のバッチ毎の計量記録及びこの計量記録から算出される単位量を参照可能としたことを特徴としている。
【0009】
また、請求項3記載の生コンクリートの品質管理方法では、前記QRコード読み取り手段は、QRコード読み取り機能を備えた携帯通信端末であることを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る請求項1記載の生コンクリートの品質管理方法によれば、生コンクリート製造プラントにて各種材料を計量・混練して生コンクリートを製造したときに材料のバッチ毎の計量記録及びこの計量記録から算出される単位量をWebサーバに記憶格納する一方、製造した前記生コンクリートを出荷するときにプラントに備えた印字記録計にて生コンクリートの納入書を発行すると共に、該納入書には少なくとも前記WebサーバへのURL情報が記録されたQRコードを印字しておき、生コンクリートの出荷先ではQRコード読み取り手段にて前記納入書のQRコードを読み取ることにより公衆回線網を介して前記Webサーバに記憶格納している材料のバッチ毎の計量記録及びこの計量記録から算出される単位量を参照可能としたので、生コンクリートの出荷先からインターネットなどの公衆回線網を介して容易にかつ即座に材料のバッチ毎の計量記録や単位量などのデータを参照することが可能となり、生コンクリート工場の負担を抑えながらも生コンクリートの品質管理を好適に行うことができる。
【0011】
また、請求項2記載の生コンクリートの品質管理方法によれば、生コンクリート製造プラントにて各種材料を計量・混練して生コンクリートを製造・出荷するときにプラントに備えた印字記録計にて生コンクリートの納入書を発行すると共に、該納入書には少なくとも材料のバッチ毎の計量記録及びこの計量記録から算出される単位量が記録されたQRコードを印字しておき、生コンクリートの出荷先ではQRコード読み取り手段にて前記納入書のQRコードを読み取ることにより材料のバッチ毎の計量記録及びこの計量記録から算出される単位量を参照可能としたので、生コンクリートの出荷先において容易にかつ即座に材料のバッチ毎の計量記録や単位量などのデータを参照することが可能となり、生コンクリート工場の負担を抑えながらも生コンクリートの品質管理を好適に行うことができる。
【0012】
また、請求項3記載の生コンクリートの品質管理方法によれば、前記QRコード読み取り手段は、QRコード読み取り機能を備えた携帯通信端末であるので、簡単な手法にて生コンクリート工場の負担を抑えながらも生コンクリートの品質管理を好適に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る生コンクリートの品質管理方法の概略説明図である。
【図2】印字記録計にて出力される納入書の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係る生コンクリートの品質管理方法にあっては、生コンクリート工場に設置される生コンクリート製造プラントにて砂利、砂、セメント、混和剤、水などの各種コンクリート材料を計量・混練して生コンクリートを製造したときに、前記各種材料のバッチ毎の計量記録及びこの計量記録から算出される単位量を別途用意したWebサーバに記憶格納させる。そして、この製造した生コンクリートを出荷するときには、プラントに備えた印字記録計にて納入時刻や容積、コンクリートの種類、呼び強度、スランプまたはスランプフロー、粗骨材の最大寸法、セメントの種類、及び配合表などの諸データを記載した生コンクリートの納入書を発行すると共に、該納入書には前記WebサーバへアクセスするためのURL情報が記録されたQRコード(登録商標)を印字しておく。なお、前記QRコードは、従来のバーコード(一次元コード)などと比較してより多くの情報量を記録可能な二次元コードの一種であり、最近ではQRコードの読み取り機能を備えた携帯電話やPHSなどの携帯通信端末も広く普及している。
【0015】
そして、前記生コンクリートの出荷先では、納入された生コンクリートを打設する際、添付された納入書にて生コンクリートの基本的な製品データを確認すると共に、更に各種材料のバッチ毎の計量記録やこの計量記録から算出される単位量などのデータも併せて確認したい場合には、例えばQRコードの読み取り機能を備えた携帯電話やPHSなどの携帯通信端末にて納入書に印字されたQRコードの読み取り操作を行う。QRコードを読み取った携帯通信端末では、そこに記録されたURL情報にしたがってインターネットなどの公衆回線網を介して前記Webサーバへ自動的にアクセスを行い、Webサーバ内に格納してある各種材料のバッチ毎の計量記録やこの計量記録から算出される単位量などのデータをダウンロードして即座に端末画面に表示する。そして、現場作業者はこの携帯通信端末に表示される計量記録や単位量などのデータをその場で参照・確認した上で納入された生コンクリートの打設作業を実行する。
【0016】
このように、生コンクリートの出荷先にて現場作業者などが納入書に記載されている基本的な製品データ以外に材料のバッチ毎の計量記録やこの計量記録から算出される単位量などのデータも併せて参照・確認したい場合には、納入書に印字してあるQRコードを、例えばQRコード読み取り機能付きの携帯電話やPHSなどの携帯通信端末にて読み取り操作すれば、そこに記載されているURL情報にしたがって自動的にインターネットなどの公衆回線網を介して生コンクリート工場側に設置してあるWebサーバにアクセスを行って、サーバ内に記憶格納してある材料のバッチ毎の計量記録やこの計量記録から算出される単位量などのデータを手元の端末画面に即座に表示させることができ、作業者は現場にいながらにして容易にこれらのデータを参照・確認した上で生コンクリートの打設作業を実行することができて生コンクリートの品質管理を好適に行える。
【0017】
なお、納入書に印字させるQRコードには、前記のように、URL情報のみを記録し、材料のバッチ毎の計量記録やこの計量記録から算出される単位量などのデータを記憶格納させたWebサーバに必要に応じてアクセスさせて参照・確認させるようにしてもよいが、前記計量記録や単位量などのデータをQRコードに直接記録し、携帯電話やPHSなどの携帯通信端末にて前記QRコードの読み取り操作を行えば前記データを直接参照・確認できるようにしてもよく、その場合にはデータ量は多少制限されるものの(各種材料のバッチ毎の計量記録やこの計量記録から算出される単位量などのデータ量程度は十分に記録可能)、Webサーバの設置やその管理などが不要となってコスト面で有利である。
【実施例】
【0018】
以下、本発明の一実施例を図1〜図2に基づいて説明する。
【0019】
図中の1は生コンクリート工場に設置される公知の生コンクリート製造プラントであって、砂利貯蔵槽2、砂貯蔵槽3、セメント貯蔵槽4、水貯蔵槽5、及び混和剤貯蔵槽6を備え、それぞれの下位には砂利計量槽7、砂計量槽8、セメント計量槽9、水計量槽10、及び混和剤計量槽11を備えていると共に、各計量槽の下位には各計量槽より放出される各種コンクリート材料を混練して生コンクリートを製造するミキサ12を備えている。また、前記ミキサ12の下位にはミキサ12から放出される1バッチ分の生コンクリートを一時貯蔵し、下位に配されるアジテータ車14へ放出するコンクリートホッパ13を備えている。
【0020】
15は前記プラント1の各貯蔵槽2〜6や各計量槽7〜11、ミキサ12などの各機器を制御・管理する制御装置であって、主要部である制御部16、各種データや制御信号などの入出力を行う入出力部17、各種データや設定値などを記憶する記憶部18、コンクリートの品種に応じた種々の計量設定値などを設定する設定部19、及びモニターなどの表示部20を有している。21は印字記録計であって、プラント1から制御装置15に取り込まれた各種材料の計量記録などを含む各種データを記憶・格納すると共に、それらを基に納入書22を作成し、生コンクリートの出荷の度にプリンタ23にて印字・発行するようにしている。
【0021】
前記納入書22は、図2に示すように、「JIS A 5308」に規定される様式に沿ったもので、納入時刻や容積、コンクリートの種類、呼び強度、スランプまたはスランプフロー、粗骨材の最大寸法、セメントの種類、及び配合表などの生コンクリートの基本的な製品データを印字していると共に、後述するWebサーバ24へアクセスするためのURL情報などが記録されたQRコード(登録商標)25を印字している。
【0022】
前記Webサーバ24には、印字記録計21に記憶・格納された各種データのうち、納入書22には記載されない、各種材料のバッチ毎の計量記録やこの計量記録から算出される単位量などのデータを記憶・格納させるようにしており、これらのデータはインターネットなどの公衆回線網26を介してWebサーバ24にアクセスすることにより参照可能としている。
【0023】
27は前記アジテータ車14に積載した生コンクリートの出荷先である打設現場であって、該打設現場27の作業員などが、打設する生コンクリートに付された納入書22のQRコード25をQRコード読み取り手段である、例えば作業員が所持するQRコード読み取り機能付きの携帯電話やPHSなどの携帯通信端末28にて読み取り操作することにより、QRコード25に記録されたURL情報にしたがって公衆回線網26を介して遠隔の前記Webサーバ24に自動的にアクセスし、Webサーバ24に記憶・格納してある、打設作業中の生コンクリートに関する各種材料のバッチ毎の計量記録やこの計量記録から算出される単位量などのデータをダウンロードして前記携帯通信端末28の画面上に即座に表示可能としている。
【0024】
次に、上記システムにより生コンクリート打設時に行われる生コンクリートの品質管理方法を説明する。
【0025】
先ず、生コンクリート工場の生コンクリート製造プラント1では、コンクリートの出荷要請があれば、そのコンクリートの品種に応じた計量設定値を記憶部18から読み込み、この読み込んだ計量設定値に基づいて、プラント1では砂利貯蔵槽2、砂貯蔵槽3、セメント貯蔵槽4、水貯蔵槽5、及び混和剤貯蔵槽6からそれぞれの下位の砂利計量槽7、砂計量槽8、セメント計量槽9、水計量槽10、及び混和剤計量槽11へ所定量ずつ材料を放出する。
【0026】
前記各計量槽7〜11への材料放出が完了すると、制御装置15では各計量槽7〜11で検出される実際の計量値を読み取り、その読み取った各計量記録を印字記録計21に送信する一方、印字記録計21では受信した計量記録から単位量を算出して、前記計量記録と併せて記憶・格納すると共に、これらのデータをWebサーバ24に送信し、Webサーバ24では受信した各種材料の計量記録やこの計量記録から算出された単位量などのデータを記憶・格納する。
【0027】
そして、ミキサ12では投入された各種材料を所定時間混練して所望の生コンクリートを製造する一方、図2に示すような、生コンクリートの納入時刻や容積、コンクリートの種類、呼び強度、スランプまたはスランプフロー、粗骨材の最大寸法、セメントの種類、及び配合表などの基本的な製品データと併せて、前記Webサーバ24にアクセスするためのURL情報が記録されたQRコード25を印字した納入書22を印字記録計21のプリンタ23にて発行し、その納入書22を付してアジテータ車14にて出荷先である打設現場27などに出荷・搬送する。
【0028】
そして、前記生コンクリートを積載したアジテータ車14が出荷先である打設現場27に到着して生コンクリートを打設するときには、現場作業者は先ず添付された納入書22にて生コンクリートの納入時刻や容積、コンクリートの種類、呼び強度、スランプまたはスランプフロー、粗骨材の最大寸法、セメントの種類、及び配合表などの基本的な製品データを確認する。
【0029】
そして、現場作業者が前記納入書22には記載されていない、各種材料のバッチ毎の計量記録やこの計量記録から算出される単位量などのデータも併せて確認したいと判断した場合には、例えば作業者が所持するQRコード読み取り機能付きの携帯電話やPHSなどの携帯通信端末28にて納入書22に印字されたQRコード25の読み取り操作を行う。すると、前記QRコード25を読み取った携帯通信端末28では、そこに記録されているURL情報にしたがってインターネットなどの公衆回線網26を介して前記Webサーバ24に自動的にアクセスを行い、Webサーバ24に記憶・格納している各種材料のバッチ毎の計量記録やこの計量記録から算出される単位量などのデータをダウンロードして携帯通信端末28の画面に即座に表示する。そして、現場作業者は打設現場27にいながら手元の端末画面に表示される前記データを参照・確認した上で打設作業を実行する。
【0030】
このように、生コンクリートの出荷先において、現場作業者などが添付された納入書に記載されている生コンクリートの基本的な製品データ以外にも、製造時の材料のバッチ毎の計量記録やこの計量記録から算出される単位量などのデータも併せて参照・確認したいと判断した場合には、納入書に印字されているQRコードを、例えばQRコード読み取り機能付きの携帯電話やPHSなどの携帯通信端末にて読み取り操作を行えば、QRコードに記録されているURL情報にしたがって自動的にインターネットなどの公衆回線網を介して生コンクリート工場側に設置してあるWebサーバにアクセスを行って、Webサーバ内に記憶・格納してある各種材料のバッチ毎の計量記録やこの計量記録から算出される単位量などのデータを端末画面に即座に表示させることができ、作業者は現場にいながらにして容易にかつ迅速に前記データを参照・確認した上で生コンクリートの打設作業を実行することができて生コンクリートの品質管理を好適に行える。
【0031】
また、設備面においても、生コンクリート工場側ではWebサーバを構築しておくだけでよく、出荷先においてもQRコード読み取り手段を用意しておくだけで済み、比較的安価にかつ容易に採用できる。また、前記QRコード読み取り手段としては専用のQRコード読み取り装置などを必ずしも採用する必要はなく、例えば、上記実施例のように、現在広く普及しているQRコード読み取り機能付きの携帯電話やPHSなどの携帯通信端末を利用することもでき、その場合にはシステムをより簡単にかつ安価に構築できると共に、出荷先の作業者にとっても取り扱いが便利となって好適である。
【0032】
なお、上記実施例においては、納入書に印字するQRコードには、URL情報のみを記録し、各種材料のバッチ毎の計量記録やこの計量記録から算出される単位量などのデータを記憶格納させたWebサーバに必要に応じてアクセスさせて参照・確認させるようにしたが、前記計量記録や単位量などのデータをQRコードに直接記録し、QRコード読み取り機能付きの携帯電話やPHSなどの携帯通信端末にて前記QRコードの読み取り操作を行うことにより前記データを直接参照・確認できるようにしてもよく、その場合にはデータ量は多少制限されるものの(各種材料のバッチ毎の計量記録やこの計量記録から算出される単位量などのデータ量程度は十分に記録可能)、Webサーバの設置やその管理などが不要となってコスト面で有利となり採用のしやすいものとなる。
【0033】
また、上記実施例においては、Webサーバに各種材料のバッチ毎の計量記録やこの計量記録から算出される単位量などのデータを記憶・格納させるようにしているが、その他必要と判断されるデータ、例えば、納入書に記載される、生コンクリートの納入時刻や容積、コンクリートの種類、呼び強度、スランプまたはスランプフロー、粗骨材の最大寸法、セメントの種類、配合表などの基本的な製品データも一緒に記憶・格納させて参照・確認できるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0034】
1…生コンクリート製造プラント 15…制御装置
21…印字記録計 22…納入書
24…Webサーバ 25…QRコード
26…公衆回線網 27…打設現場(出荷先)
28…携帯通信端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生コンクリート製造プラントにて各種材料を計量・混練して生コンクリートを製造したときに材料のバッチ毎の計量記録及びこの計量記録から算出される単位量をWebサーバに記憶格納する一方、製造した前記生コンクリートを出荷するときにプラントに備えた印字記録計にて生コンクリートの納入書を発行すると共に、該納入書には少なくとも前記WebサーバへのURL情報が記録されたQRコードを印字しておき、生コンクリートの出荷先ではQRコード読み取り手段にて前記納入書のQRコードを読み取ることにより公衆回線網を介して前記Webサーバに記憶格納している材料のバッチ毎の計量記録及びこの計量記録から算出される単位量を参照可能としたことを特徴とする生コンクリートの品質管理方法。
【請求項2】
生コンクリート製造プラントにて各種材料を計量・混練して生コンクリートを製造・出荷するときにプラントに備えた印字記録計にて生コンクリートの納入書を発行すると共に、該納入書には少なくとも材料のバッチ毎の計量記録及びこの計量記録から算出される単位量が記録されたQRコードを印字しておき、生コンクリートの出荷先ではQRコード読み取り手段にて前記納入書のQRコードを読み取ることにより材料のバッチ毎の計量記録及びこの計量記録から算出される単位量を参照可能としたことを特徴とする生コンクリートの品質管理方法。
【請求項3】
前記QRコード読み取り手段は、QRコード読み取り機能を備えた携帯通信端末であることを特徴とする請求項1または2記載の生コンクリートの品質管理方法。

【図1】
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【図2】
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