生体情報検出体、ベッド装置、着座装置
【課題】生体が感じる違和感を軽減または解消させるのに有利な生体情報検出体、ベッド装置、着座装置を提供することを課題とする。
【解決手段】生体情報検出体1Aは、使用者等の生体からの圧力を受けるものであり、生体からの圧力変動を検知する検知部2と、検知部2を覆う弾性層3とを備えている。生体情報検出体1Aは、第1センサユニット1fと第2センサユニット1sとを有することができる。
【解決手段】生体情報検出体1Aは、使用者等の生体からの圧力を受けるものであり、生体からの圧力変動を検知する検知部2と、検知部2を覆う弾性層3とを備えている。生体情報検出体1Aは、第1センサユニット1fと第2センサユニット1sとを有することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体(例えば人体、ペット等の動物)の情報を検出する生体情報検出体、当該センサユニットを搭載するベッド装置、当該センサユニットを搭載する着座装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、生体情報検出用パネルおよび生体情報検出体を開示している。
このパネルは生体情報を検出するためのものであり、使用者の下側に配置される所定の曲げ剛性をもつ板状をなす金属(アルミニウムまたはアルミニウム合金製)で形成された敷き板部と、敷き板部に配置され敷き板部の曲げ歪みを検出する歪み検出センサとを備えている。使用者の生体活動に基づいて発生する敷き板部の曲げ歪みの変動を、歪み検出センサが検出する。
【特許文献1】特開2006−43445号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記した技術によれば、敷き板部における曲げ歪みを検出する歪み検出センサが用いられているため、ベースとなる金属製の敷き板部が必須である。このため使用者の寝心地、座り心地等に大きな影響を与え、寝心地、座り心地等において大きな違和感を与えるおそれがある。
【0004】
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、生体情報の検知に際して、使用者等の生体が感じる違和感を軽減または解消させるのに有利な生体情報検出体、ベッド装置、着座装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)様相1に係る生体情報検出体は、生体からの圧力を受ける生体情報検出体において、生体からの圧力変動を検知する検知部と検知部が装着される弾性層とを具備していることを特徴とする。検知部は弾性層に装着されているため、生体(一般的には使用者)が感じる違和感が軽減または解消される。検知部は、弾性層に被覆されていることが好ましい。検知部は、複数の弾性層の間に位置し、複数の弾性層で挟まれていることが好ましい。弾性層は弾性変形可能な層であり、ゴムや軟質樹脂等の高分子系が例示され、発泡体等の多孔質体でも良い。弾性層は検知部よりも軟質であることが好ましい。検知部は、有機材料を主要成分として形成されることが好ましい。検知部としては圧電ポリマーを例示でき、殊にポリビニリデンフロライド(PVDF)のフィルムを例示できる。一つのセンサユニットあたりの検知部の数としては特に限定されるものではなく、1個でも、2個でも、3個でも、4個でも、それ以上でも良い。一般的には、上記した生体情報検出体は基部に配置される。この場合、生体情報検出体を基部の表面に配置しても良いし、生体情報検出体を基部の内部に埋設しても良いし、生体情報検出体を基部の裏面に配置しても良い。基部としては、マットレス等の寝具でも良いし、あるいは、マットレス等の寝具を保持するベッドの床板でも良いし、あるいは、生体に接触する着座装置(例えば、車両用、飛行機用または居間用のシート装置、洋式トイレの便座装置)でも良い。上記した生体情報検出体は基部に着脱可能に配置されても良いし、着脱不能に配置されても良い。
【0006】
(2)様相2に係る生体情報検出体は、生体からの圧力を受ける生体情報検出体において、生体からの圧力変動を検知する検知部と検知部が装着される弾性層とを備えている複数のセンサユニットと、複数個のセンサユニットを繋ぐ可撓性をもつ連結線とを具備していることを特徴とする。検知部は弾性層に装着されているため、生体(一般的には使用者)の違和感が軽減または解消される。センサユニットが複数個設けられているため、使用者等の生体の体型、体重、身長、人数等に応じて、センサユニットが配置される位置を調整すれば、生体情報の検出精度を高めることができる。
【0007】
複数個のセンサユニットを繋ぐ可撓性をもつ連結線が設けられている。連結線は可撓性を有するため、曲成可能である。従って、使用者等の生体の体型、体重、身長、人数等に応じて、複数個のセンサユニットの相対位置を調整することが可能となる。このため生体情報の検出精度を高めることができる。この連結線に、検知部から導出される信号線が設けられていることが好ましい。また様相2によれば、隣設するセンサユニット間の間隔距離および/または角度は、調整可能とされていることが好ましい。センサユニットとしては、センサユニットの長さを調整できるように伸縮可能とされていることが好ましい。この場合、長さ調整したセンサユニットを基部に保持するための保持部材が、センサユニットに設けられていることが好ましい。伸縮可能な構造としては蛇腹構造を採用しても良い。保持部材としては、マジックテープとも呼ばれる面ファスナー、表面および裏面に接着性を有する両面テープ、ピン止め等が例示される。
【0008】
(3)様相3に係るベッド装置は、生体が横たわるためのベッドと、ベッドに設けられベッド上に横たわる生体からの圧力を受ける側に配置される生体情報検出体とを具備するベッド装置において、生体情報検出体は、生体からの圧力変動を検知する検知部と検知部が装着される弾性層とを具備していることを特徴とする。検知部は弾性層に装着されているため、ベッド上の生体(一般的には、使用者)の違和感が軽減または解消される。検知部は有機材料を主要成分として形成されることが好ましい。検知部としては圧電ポリマーを例示でき、殊にポリビニリデンフロライド(PVDF)のフィルムを例示できる。生体情報検出体の配置位置をベッドに対して変更できることが好ましい。
【0009】
(4)様相4に係る着座装置は、生体が着座するための着座部と、着座部に設けられ着座部上の生体からの圧力を受ける側に配置される生体情報検出体とを具備する着座装置において、生体情報検出体は、生体からの圧力変動を検知する検知部と検知部が装着される弾性層とを具備していることを特徴とする。検知部は弾性層に装着されているため、着座部上の生体(一般的には使用者)の違和感が軽減または解消される。検知部は、有機材料を主要成分として形成されることが好ましい。検知部としては圧電ポリマーを例示でき、殊にポリビニリデンフロライド(PVDF)のフィルムまたはシートを例示できる。着座部としては、生体が着座するものであれば良く、車両の車室や住宅の居間等に設置されるシート装置、洋式トイレの便座装置が例示される。生体情報検出体の配置位置を着座部に対して変更できることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、生体が感じる違和感を軽減または解消させるのに有利な生体情報検出体を提供することができる。更に、当該生体情報検出体を備えるベッド装置、当該生体情報検出体を備える着座装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(実施形態1)
図1および図2は実施形態1を示す。本実施形態に係る生体情報検出体として機能するセンサユニット1は、使用者(生体)からの圧力を受ける側の基部700(例えばベッド)の上に配置されるものである。このセンサユニット1はこれの長手方向に沿って延設された薄肉の帯状をなしている。センサユニット1は、使用者から受ける圧力(荷重)の変動を検知する検知部としての感圧センサ2と、感圧センサ2の上面および下面(厚み方向の両面)を覆う帯シート状をなすクッション性をもつシート状をなす弾性層3とを備えている。図1に示すように、弾性層3の幅寸法LAは、感圧センサ2の幅寸法LBよりも大きくされている(LA>LB)。感圧センサ2は、受圧した圧力を電気信号として出力するものであり、面状シートまたは板状の形状をなしており、圧電ポリマーを例示でき、殊にポリビニリデンフロライド(PVDF)のフィルムまたはシートとされており、伸縮可能とされている。圧電ポリマーは広い周波数特性を有しており、更に、圧電セラミックスに比較して、柔軟性、耐衝撃性、耐高電圧性、耐水性、化学的安定性を備えている。
【0012】
図1に示すように、2つの弾性層3は、2つの弾性層3間に位置する高分子系の接着剤層4で接着されている。2つの弾性層3の間に接着剤層4が配置されている。この結果、下側の弾性層3、感圧センサ2、上側の弾性層3からなるセンサ積層体5が形成されている。センサ積層体5の上面、下面及び側面は、外表皮6(例えば布地)で覆われている。図1に示すように、外表皮6は、外方に向く舌片状の融着部6aをもつ第1外表皮6uと、外方に向く舌片状の融着部6aをもつ第2外表皮6dとからなり、融着部6a同士を接合して形成されている。外表皮6の下面側には保持部材7が設けられている。図2に示すように、保持部材7はセンサユニット1の長手方向(矢印L方向)の端部1e側に配置されている。保持部材7は、シート状をなす面ファスナー(マジックテープとも呼ばれる)とされている。保持部材7としては、面ファスナーに代えて、剥離可能で且つ再接合可能な両面テープとしても良い。あるいは、ホック等の凹凸係合を有する構造でも良い。感圧センサ2はこれの厚み方向において2つの弾性層3で挟持されている。各弾性層3および接着剤層4は、高分子材料(例えばウレタンゴム、布地、多孔質シート等)で形成されており、長さ方向(矢印L方向)および幅方向に沿って伸縮可能とされている。本実施形態によれば、センサユニット1は、センサユニット1の長手方向が使用者の肩幅方向に沿うように配置しても良いし、センサユニット1の長手方向が使用者の身長方向に沿うように配置しても良い。センサユニット1が使用者の身体による圧力(荷重)を受圧できるように、使用者の腹部または腰部に対向する領域に配置されている場合には、使用者の生体情報のうち、主として呼吸情報(例えば、単位時間あたりの呼吸数、単位時間あたりのいびきの数、いびきの振幅等)を良好に検出することができる。センサユニット1が使用者の胸部に対向する領域に配置されている場合には、使用者の生体情報のうち、主として心臓の心拍情報(例えば、単位時間あたりの心拍数等)を良好に検出することができる。なお、呼吸情報の周波数は心拍情報の周波数よりも相対的に低い。且つ、心拍情報の周波数は呼吸情報の周波数よりも相対的に高い。このため呼吸情報の信号と心拍情報の信号とが発生しても、両者の識別は可能である。
【0013】
図2に示すように、1つのセンサユニット1あたり、感圧センサ2は間隔(均等間隔)を隔てて直列に複数個(3個)配置されている。即ち、1つのセンサユニット1あたり、その長さ方向(矢印L方向)において、第1感圧センサ2f、第2感圧センサ2sおよび第3感圧センサ2tが間隔を隔てて直列に配置されている。このため使用者がセンサユニット1の長手方向(矢印L方向)に移動したとしても、使用者の生体情報(例えば呼吸、心拍)の検出精度を高めることができる。なお、図2において、第1感圧センサ2fと第2感圧センサ2sとの間隔はL1として示す。第2感圧センサ2sと第3感圧センサ2tとの間隔はL2として示す。L1は例えば100〜250ミリメートルにできる。L2は例えば100〜250ミリメートルにできる。但しこれに限定されるものではない。
【0014】
上記したように本実施形態によれば、図2に示すように、センサユニット1には、第1感圧センサ2f、第2感圧センサ2sおよび第3感圧センサ2tが間隔を隔てて直列に配置されている。このように一つのセンサユニット1の内部には複数個(合計3個)の感圧センサ2(2f,2s,2t)が埋設されているため、使用者の体動等に起因して使用者の横たわる姿勢(就寝中の姿勢)が変化したとしても、その体動を良好に検出することができる。なお、一つのセンサユニット1に装備する感圧センサ2の数としては3個に限定されず、2個でも、4個でも、それ以上でも良く、複数個であれば良い。
【0015】
本実施形態によれば、図2に示すように、信号処理部80にセンサユニット1の感圧センサ2を電気的に繋ぐと共に可撓性をもつ連結線9が、センサユニット1の長手方向の端部1eから外方に導出されている。連結線9は、結束機能および電気接続機能を有するコネクタ90をもつ。信号処理部80は生体情報算出部82に電気的に接続されている。信号処理部80で処理された電気信号は、生体情報算出部82において生体情報(例えば呼吸数、心拍数)として算出される。このように可撓性をもつ連結線9が設けられているため、センサユニット1の感圧センサ2を信号処理部80に繋いだまま、使用者の体型、体重、身長、人数等に応じて、センサユニット1の相対位置を調整することが可能となる。このため生体情報の検出精度を一層高めることができる。また、センサユニット1が基部700に固定されていない状態では、センサユニット1は互いに移動可能とされている。センサユニット1を保持するための基部700においても、保持部材7B(図1参照)が設けられている。基部700の保持部材7Bは、センサユニット1の保持部材7と脱離可能に接合するものである。保持部材7Bは、シート状をなす面ファスナー(マジックテープとも呼ばれる)とされている。従って、センサユニット1を任意の位置に保持することができる。その任意の位置において、生体情報を検出することができる。
【0016】
本実施形態によれば、感圧センサ2,各弾性層3および接着剤層4は、それぞれ、高分子材料(例えばウレタンゴム、布地、多孔質シート等)で形成されており、長さ方向および幅方向に沿って所定量伸縮可能とされている。また図2に示すように、連結線9の内部には、感圧センサ2f,2s,2tからそれぞれ導出される信号線2rが設けられている。信号線2rは接着剤層4に実質的に埋設されている。感圧センサ2f,2s,2tからそれぞれ導出される信号線2rの長さは、基本的は同一または同一に近い方が好ましい。部品点数の削減等を図るためである。従って、感圧センサ2tに繋がる信号線2rは、感圧センサ2tの回りに沿って迂回されている。なお、信号線2rは接着剤層4の内部に埋設されているが、これに限らず、弾性層3の内部に埋設されていても良い。
【0017】
図2に示すように、各信号線2rは、感圧センサ2f,2s,2tからそれぞれ離間して配置されている。感圧センサ2f,2s,2tの変形の影響を回避するため、ノイズ低減のためである。従って図2に示すように、感圧センサ2fに繋がる信号線2rは、感圧センサ2sから距離ΔLS離間している。感圧センサ2tに繋がる信号線2rは、感圧センサ2tから距離ΔLT1,ΔLT2離間している。弾性層3および接着層4の伸張に対応できるように、各信号線2rは、伸長可能となるように余裕の長さを有しており、且つ、センサユニット1の伸張に耐え得るように複数の曲成部2xを有する。即ち、感圧センサ2から導出される信号線2rは所定量伸張可能な配線構造とされている。例えば、信号線2rは伸張可能なようにコイル状に巻回されている伸縮部2wをもつ。このようにセンサユニット1の伸張および収縮に対処できる構造とされている。また、従って、センサユニット1が長手方向に沿って伸張したとしても、信号線2rの断線の抑制に有利である。各信号線2rには伸縮部2wが形成されていなくても良い。なお、センサユニット1は容易には伸張できない構造とされていても良い。
【0018】
上記したような本実施形態によれば、センサユニット1をその伸張位置で基部700に容易に保持することができる。即ち、上記した高分子系の感圧センサ2(2f,2s,2t)、高分子系の弾性層3、および、センサユニット1に埋設されている信号線2rは、伸縮可能および可撓性をもつことができる。このためセンサユニット1は、センサユニット1はこれの長さを調整できるように長手方向に沿って伸縮可能とすることができる。このため、使用者の体型、体重、身長、人数等に応じて、センサユニット1をこれの長手方向(矢印L方向)に沿って伸張させ、その状態で、センサユニット1の保持部材7と基部700の保持部材7Bとを互いに接合して基部700に固定すれば、センサユニット1をその伸張位置で基部700に着脱可能に保持することができる。この場合、センサユニット1の保持部材7と基部700の保持部材7Bとが剥離可能および接合可能であれば、センサユニット1を伸張した状態で、センサユニット1を基部700に保持することができる。更に複数の感圧センサ2(2f,2s,2t)はセンサユニット1の長手方向(矢印L方向)に沿って間隔を隔てて配置されているため、複数の感圧センサ2(2f,2s,2t)を直線状に配置させることが可能となる。よって使用者が移動したとしても、生体情報を検出することができる。センサユニット1は反転可能とすることが好ましい。使用状況等に応じてセンサユニット1の表裏を反転させることにしても良い。この場合、必要に応じて、信号処理部80における処理を変更することができる。但し、必要に応じて、センサユニット1を反転不可能な構造とすることもできる。なおセンサユニット1を伸張できない構造としても良い。
【0019】
(実施形態2)
図3および図4は実施形態2を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図3および図4に示すように、生体情報検出体1Aは、第1センサユニット1fと、第2センサユニット1sとを有する。即ち、上記したように複数個(2個)のセンサユニット1f,1sが設けられている。第1センサユニット1f、第2センサユニット1sは、実施形態1に係るセンサユニット1の同じタイプであり、同一の断面構造(図1参照)をもつ。センサユニット1f,1sは、互いに、同じサイズおよび同じ断面構造とされている。
【0020】
上記したように同じ種類のセンサユニット1f,1sが複数個(2個)設けられているため、使用者の体型、体重、身長、人数等に応じて、第1センサユニット1f,第2センサユニット1sが配置される位置を調整することができる。このようにすれば、生体情報(例えば呼吸、心拍、体動)の検出精度を高めることができる利点が得られる。即ち、センサユニット1f,1sが使用者の身体による圧力を受圧できるように、使用者の腹部または腰部に対向する領域に配置されている場合には、使用者の生体情報のうち、主として呼吸情報(例えば、単位時間あたりの呼吸数等)、使用者の体動情報(例えば単位時間あたりの寝返り回数、寝返り頻度等の寝返り情報)を良好に検出することができる。生体情報検出体1Aが使用者の胸部に対向する領域に配置されている場合には、使用者の生体情報のうち、主として心臓の心拍情報(例えば、単位時間あたりの心拍数等)を良好に検出することができる。連結線9は可撓性を有しており、曲成可能であるため、隣設するセンサユニット1f,1s間の間隔距離LE(図3参照)、および、隣設するセンサユニット1f,1s間の角度θ(図4参照)は、適宜調整可能とされている。従って、使用者(生体)の体型、体重、身長、人数等に応じて、第1センサユニット1fおよび第2センサユニット1sが配置される位置を調整すれば、使用者(生体)の生体情報の検出精度を高めることができる利点が得られる。
【0021】
(実施形態3)
図5および図6は実施形態3を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図5に示す形態によれば、生体情報検出体1Aは、第1センサユニット1fと、第2センサユニット1sとを備えている。第1センサユニット1fおよび第2センサユニット1s(複数のセンサユニット)は、これの長手方向(矢印L方向)が使用者の肩幅方向に沿うように配置されている。従って使用者が肩幅方向(矢印X方向)に移動したとしても、上記した生体情報を良好に検知できる。更に、図5に示すように、第1センサユニット1fと第2センサユニット1s(複数のセンサユニット)は、使用者の身長方向(矢印Y方向)において間隔距離LDを隔てて配置されている。従って使用者が身長方向(矢印Y方向)に移動したとしても、生体情報を良好に検知できる。基部としてのマットレス100には、マジックテープとも呼ばれる面ファスナー等で形成された保持部材7Bが配置されている。第1センサユニット1fの長手方向(矢印L方向)の端部1eに設けられている保持部材7と、第2センサユニット1sの長手方向(矢印L方向)の端部1eに保持部材7とを、保持部材7Bに適宜接合すれば、第1センサユニット1fおよび第2センサユニット1sを着脱可能に固定することができる。
【0022】
この結果、使用者の身長等に応じて、互いに隣設する第1センサユニット1fと第2センサユニット1sと間の間隔距離LDおよび/または角度は、適宜調整可能とすることが好ましい。従って、使用者の体型、体重、身長、人数等に応じて、センサユニット1f,1sが配置される位置を調整すれば、生体情報の検出精度を高めることができる利点が得られる。また図6は図5と別の形態を示す。図6に示す形態によれば、生体情報検出体1Aは、使用者からの圧力を受ける側の基部としてのマットレス100(寝具)の内部に埋設されている。マットレス100は使用者が横たわるものであり、弾性に富む内層部材101と、内層部材101を覆うように弾性に富む外層部材102と、外層部材102を覆うマット表皮103とを備えている。生体情報検出体1Aはマットレス100の内部に埋設されているため、生体情報検出体1Aは、第1センサユニット1fと第2センサユニット1sとをもつ。第1センサユニット1fおよび第2センサユニット1sは、マットレス100に横たわる使用者の身長方向(矢印Y方向)に沿って間隔LDを隔てて配置されている。なお、第1センサユニット1fおよび第2センサユニット1sは、使用者の身長方向(矢印Y方向)と交差する方向(肩幅方向)に沿って延設されており、使用者が自身の肩幅方向に移動するときであっても、使用者の生体情報を検知することができる。図6に示すように、一方のセンサユニット1fは、使用者の腹部または腰部に対向するように、マットレス100の内部に埋設されている。この場合、使用者の呼吸情報(例えば、単位時間あたりの呼吸数等)を良好に検出することができる。他方のセンサユニット1sは、使用者の胸部に対向するように、マットレス100の内部に埋設されている。この場合、使用者の心臓の心拍情報(例えば、単位時間あたりの心拍数等)を良好に検出することができる。図6に示すように、使用者とセンサユニット1f,1sとの間には、クッション性をもつ内層部材101が配置されている。このため使用者がマットレス100に横たわるとき、感圧センサ2に基づく違和感が軽減または解消される。
【0023】
(実施形態4)
図7は実施形態4を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図7に示すように、生体情報検出体1A,1Bは、それぞれ、可撓性をもつ連結線9で端部1e同士が連結された第1センサユニット1fと第2センサユニット1sとで形成されている。かかる生体情報検出体1A,1Bが2個1組で使用されている。図7に示すように、一方の生体情報検出体1Aの第1センサユニット1fと第2センサユニット1sとの間には、他方の生体情報検出体1Bの第1センサユニット1fが配置されている。この結果、直線Y2が延設されている方向に沿って、生体情報検出体1Aの第1センサユニット1f、他方の生体情報検出体1Bの第1センサユニット1f、一方の生体情報検出体1Aの第2センサユニット1s、他方の生体情報検出体1Bの第2センサユニット1sが順に配置されている。従って、使用者の体型、体重、身長、人数等に応じて、センサユニット1f,1sが配置される位置を調整すれば、生体情報の検出精度を高めることができる利点が得られる。更に本実施形態によれば、使用者が肩幅方向に沿って移動しても、身長方向に沿って移動しても、使用者の身体の姿勢の向きを良好に検知できる。なお、図7に示すように、一方の生体情報検出体1Aの連結線9と他方の生体情報検出体1Bの連結線9とは、互いに反対側に配置されている。
【0024】
(実施形態5)
図8は実施形態5を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図8に示すように、生体情報検出体1A,1Bは、可撓性をもつ連結線9で端部1e同士が連結された第1センサユニット1fと第2センサユニット1sとで形成されている。かかる生体情報検出体1A,1Bが2個1組で使用されている。図8に示すように、直線Y2が延設されている方向に沿って、一方の生体情報検出体1Aの第1センサユニット1f、一方の生体情報検出体1Aの第2センサユニット1s、他方の生体情報検出体1Bの第1センサユニット1f、他方の生体情報検出体1Bの第2センサユニット1sが順に配置されている。一方の生体情報検出体1Aの連結線9と他方の生体情報検出体1Bの連結線9とは、同じ側に配置されている。第1センサユニット1fには2個の感圧センサ2が設けられている。第2センサユニット1sには2個の感圧センサ2が設けられている。更に本実施形態によれば、使用者が肩幅方向に移動しても、伸張方向に移動しても、使用者の身体の姿勢の向きを良好に検知できる。
【0025】
(実施形態6)
図9(A)(B)は実施形態6を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図9(A)(B)に示すように、ベッド装置200は、水平方向に沿った床板201をもつベッド202と、ベッド202の床板201に載せられたクッション力を有するマットレス100とをもつ。ベッド202は、使用者の頭側に位置するヘッドボードとも呼ばれるヘッド部203と、使用者の脚側に位置するフットボードとも呼ばれるフット部204とをもつ。マットレス100は、クッションを有する厚肉のベース300と、ベース300の上面の凹状部301に保持された弾性体ユニット350とで形成されている。
【0026】
図9(B)に示すように、弾性体ユニット350は、下層シート351と、下層シート351上に互いに間隔を隔てて配置された複数個の柱状弾性体352と、複数の柱状弾性体352間の隙間を埋める埋設部材355とをもつ。使用者が荷重が柱状弾性体352に作用するとき、柱状弾性体352の転倒は、埋設部材355により抑制される。柱状弾性体352はこれの軸線PE(図9(B)参照)は上下方向に沿っている。柱状弾性体352の上面353は、使用者の荷重を受ける受圧面となるべく、埋設部材355の上面356よりも上方に突出している。柱状弾性体352の下面は、下層シート351に載せられている。柱状弾性体352は軟質性に富むものであり、円柱形状であるが、四角柱形状または三角柱形状としても良い。柱状弾性体352は、ゴム状弾性を有するエラストマーを基材とすることが好ましい。殊に、オイル等の液分を含んでいることが好ましいが、場合によっては、オイル等の液分を含んでいなくても良い。ここで、エラストマーは架橋構造を有する高分子材料をいう。但し、化学的架橋なしでゴム状弾性が得られる熱可塑性エラストマーで柱状弾性体352を形成しても良い。柱状弾性体352は多孔質体でも良いし、非多孔質体でも良い。柱状弾性体352が非多孔質体であれば、使用者の心拍振動、呼吸振動、体動等といった生体振動の伝達性を高めることができるため、使用者の生体情報の検出性を向上させることができる。
【0027】
生体情報検出体1Aは、第1センサユニット1fと第2センサユニット1sと連結線9とを備えている。図9(A)に示すように、第1センサユニット1fは、使用者の胸側の下方に位置するように、弾性体ユニット350(本実施形態における基部に相当)の柱状弾性体352の上面353に設置されている。第2センサユニット1sは、使用者の腹側の下方に位置するように、弾性体ユニット350(本実施形態における基部に相当)の柱状弾性体352の上面353に設置されている。このため、使用者の身体と生体情報検出体1Aのセンサユニット1f,1sとの間の距離を近づけることができる。よって、生体情報検出体1Aの感圧センサ2による生体情報の検出精度は良好とされている。使用者の身体と生体情報検出体1との間の距離を近づけているものの、センサユニット1f,1sに埋設されている感圧センサ2は高分子系であり、弾性層3も高分子系であるため、センサユニット1f,1s自体は軟質であり、可撓性に富む(可撓性を有する)。
【0028】
このため、センサユニット1f,1sが柱状弾性体352の上面353に設置されていたとしても、使用者に与える違和感を低減させることができる。なお、第1センサユニット1fと第2センサユニット1sはマット表皮(図略)により覆われて保護されている。マット表皮はマットレス100から離脱可能であるため、マット表皮をマットレス100から離脱させた状態で、センサユニット1f,1sを移動させれば、使用者の体型、体重、身長、人数等に応じて、センサユニット1f,1sが配置される位置を使用者は調整することができ、生体情報の検出精度を高めることができる利点が得られる。
【0029】
ところで、密閉状態の空気室をもつ空気マットが弾性体マットとして使用されている場合には、空気マットの空気室の全体が連通しているため、空気マットの1箇所に圧力が作用すると、その圧力が空気マットの全体にわたり広い面積で影響を与えるおそれがある。この場合、センサユニット1f,1sの感圧センサ2により使用者の生体情報を検出する検出精度が低下するおそれがある。この点本実施形態によれば、弾性体マットにおいて複数の柱状弾性体352が互いに離間して配置されている。このため、隣設する複数の柱状弾性体352のうち、一方の柱状弾性体352が弾性変位するとき、他方の柱状弾性体352に影響を与えにくい。このためセンサユニット1f,1sの感圧センサ2による生体情報の検出精度は良好とされている。
【0030】
(実施形態7)
図10(A)(B)は実施形態7を示す。本実施形態は実施形態7と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図10(A)(B)に示すように、ベッド装置200は、水平方向に沿った床板201をもつベッド202と、ベッド202の床板201に載せられたマットレス100とをもつ。ベッド202は使用者の頭側のヘッド部203をもつ。マットレス100は、クッションを有する厚肉のベース300と、ベース300の上面の凹状部301に保持された弾性体ユニット350と、弾性体ユニット350およびベース300を覆うマット表皮359とで形成されている。マット表皮359は、面ファスナー、接着テープ等によりベース300に対して離脱可能に取り付けられる。
【0031】
図10(B)に示すように、弾性体ユニット350は、下層シート351と、下層シート351上に互いに間隔を隔てて配置された複数個の柱状弾性体352と、複数の柱状弾性体352間の隙間を埋める埋設部材355とをもつ。埋設部材355は、柱状弾性体352の倒れ込みを抑制する機能を果たす。柱状弾性体352の高さ位置は、埋設部材355の高さ位置よりも高い。図10(A)に示すように、生体情報検出体1Aは、第1センサユニット1fと第2センサユニット1sと連結線9とを備えている。第1センサユニット1fは、横たわる使用者の胸側の下方に位置するように、柱状弾性体352の下方側において下層シート351の下面とベース300の上面との間に設置されている。第2センサユニット1sは使用者の腹側の下方に位置するように、柱状弾性体352の下方側において下層シート351の下面351dとベース300の上面300uとの間に設置されている。
【0032】
センサユニット1f,1sは弾性体ユニット350の下面側に配置されているため、センサユニット1f,1sの上方には、弾性に富む弾性体ユニット350が配置されている。このため使用者がマットレス100に横たわるとき、センサユニット1f,1sに起因する抵抗感が低減される。よって、使用者に違和感を与えることが抑制され、使用者の寝心地感が良好となる。なお柱状弾性体352は多孔質体でも良いし、非多孔質体でも良い。上記した柱状弾性体352はエラストマーを基材としており、使用者の心拍振動、呼吸振動、体動等といった生体振動の伝達性を高めることができる。このため、センサユニット1f,1sが柱状弾性体352の下側に配置されていたとしても、使用者の生体情報を検出する検出性を向上させることができる。本実施形態によれば、マット表皮359を外した状態で、弾性体ユニット350はベース300から離脱可能である。このため弾性体ユニット350をベース300から離脱させれば、センサユニット1f,1sを取り出して、センサユニット1の配置位置を調整することができる。センサユニット1f,1sの配置位置を調整した後、弾性体ユニット350をベース300に取り付け、マット表皮359で覆えば良い。よって、使用者の体型、体重、身長、人数等に応じて、センサユニット1f,1sが配置される位置を使用者は調整することができ、生体情報の検出精度を高めることができる利点が得られる。なお、マット表皮359を容易には外せない構造とすることもできる。
【0033】
(実施形態8)
図11(A)(B)は実施形態8を示す。本実施形態は実施形態6と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図11に示すように、ベッド装置200は、水平方向に沿った床板201をもつベッド202(本実施形態における基部に相当する)と、ベッド202の床板201に載せられたマットレス100と、マット表皮359とをもつ。生体情報検出体1Aは、第1センサユニット1fと第2センサユニット1sと連結線9とを備えている。図11(A)に示すように、第1センサユニット1fは使用者の胸側の下方に位置するように、即ち、柱状弾性体352の下方に位置するように、ベース300の下面と、床板201の上面との間に配置されている。床板201はベース300よりも硬質とされている。ベース300は床板201よりも軟質とされている。センサユニット1sは使用者の腹側の下方に位置するように、即ち、柱状弾性体352の下方に位置するように、ベース300の下面300dと床板201の上面201uとの間に配置されている。このようにセンサユニット1f,1sはベース300の下面300d側に配置されているため、使用者の身体とセンサユニット1f,1sとをできるだけ遠ざけることができ、使用者が感じる違和感を一層軽減できる。柱状弾性体352は、中実な上記したエラストマーを基材としており、多孔質体ではない。従って、柱状弾性体352は、ウレタンフォーム等の多孔質体に比較して使用者の心拍振動、呼吸振動、体動等といった生体に関する振動を伝達する伝達性を高めることができる。このため、センサユニット1f,1sがマットレス100の下側に配置されていたとしても、生体情報を検出する検出性を向上させることができる。
【0034】
(実施形態9)
図12は実施形態9を示す。本実施形態は実施形態6と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図12に示すように、ベッド装置は、図略の床板に載せられたマットレス100をもつ。生体情報検出体1Aは、第1センサユニット1fと第2センサユニット1sと連結線9とを備えている。第1センサユニット1fは使用者の胸側の下方に位置するように、即ち、柱状弾性体352の下方に位置するように配置されている。第2センサユニット1sは使用者の腹側または腰側の下方に位置するように、即ち、柱状弾性体352の下方に位置するように配置されている。本実施例によれば、身長が高い使用者が想定されており、第1センサユニット1fと第2センサユニット1sとの間隔LE(図12参照)は、長めの寸法に設定されている。
【0035】
(実施形態10)
図13は実施形態10を示す。本実施形態は実施形態6と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図13に示すように、生体情報検出体1Aは第1センサユニット1fと第2センサユニット1sと連結線9とを備えている。第1センサユニット1fと第2センサユニット1sは、使用者の身長方向(矢印Y方向)と交差する方向(矢印X方向)に沿って間隔を隔てて配置されている。即ち、マットレス100において、第1センサユニット1fは、使用者の身長方向(矢印Y方向)と交差する方向(矢印X方向)において一方側に配置されている。第2センサユニット1sは、使用者の身長方向(矢印Y方向)と交差する方向(矢印X方向)において他方側に配置されている。この場合には、ベッド装置に横たわる使用者が、ベッドの長辺200a側に移動しているとき、第1センサユニット1fは使用者の生体情報を良好に検知できる。ベッド装置200に横たわる使用者が、ベッドのうち反対側の長辺200b側に移動しているとき、第2センサユニット1sは使用者の生体情報を良好に検知できる。更に、ベッド装置に横たわる使用者が、ベッドの長辺200a側,長辺200b側に移動するとき、使用者の生体情報を良好に検知できるため、ベッドに横たわる使用者が落下するかどうかの判定に使用することができる。
【0036】
(実施形態11)
図14は実施形態11を示す。本実施形態は実施形態6と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図14に示すように、生体情報検出体1Aは第1センサユニット1fと第2センサユニット1sとを備えている。第1センサユニット1fは使用者の胸側の下方に位置する。第2センサユニット1sは使用者の腰部または腹部側に位置する。第3センサユニット1tはベッドの長辺部200a側において、長辺部200aに沿って配置されている。第4センサユニット1hはベッドの長辺部200b側において、長辺部200bに沿って配置されている。従って、第3センサユニット1tは、使用者の身長方向(矢印Y方向)と交差する方向(矢印X方向)において一方側に配置されている。第4センサユニット1hは、使用者の身長方向(矢印Y方向)と交差する方向(矢印X方向)において他方側に配置されている。この場合、ベッド装置に横たわる使用者が、ベッドの長辺200a側に移動しているとき、第3センサユニット1tにより使用者の生体情報を良好に検知できる。更に、ベッド装置に横たわる使用者が、ベッドの長辺200b側に移動するとき、第4センサユニット1hにより使用者の生体情報を良好に検知できる。更に、第3センサユニット1tおよび第4センサユニット1hにより、ベッドに横たわる使用者が落下するかどうかの判定に使用することができる。第1センサユニット1fの第1連結線9f、第2センサユニット1sの第2連結線9s、第3センサユニット1tの第3連結線9t、第4センサユニット1hの第4連結線9hは、結束されている。
【0037】
(実施形態12)
図15は実施形態12を示す。本実施形態は実施形態6と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図15に示すように、着座装置としての人体用のシート装置500の着座部は、使用者の腰部を支える座部501と、使用者の背中を支える背もたれ部502とをもつ。座部501には生体情報検出体1Aが埋設されている。背もたれ部502にも、同種の生体情報検出体1Aが埋設されている。これによりシート装置500に着座している使用者の生体情報(心拍数、呼吸数等)を生体情報検出体1Aにより検出することができる。シート装置500が車両、飛行機等の移動体に搭載されていれば、走行中における運転者等の乗員に関して、生体情報(心拍数、呼吸数等)を生体情報検出体1Aにより検出することができる。シート装置500が居間等に搭載されていれば、着座中における使用者に関して、生体情報(例えば心拍数、呼吸数、体動等)を生体情報検出体1Aにより検出することができる。生体情報検出体1Aが送信部を備えており、生体情報検出体1Aの検出信号をワイヤレスで信号処理部80の受信部に送信しても良い。あるいは、電話回線網、インターネットを介して監視センターに送信しても良い。
【0038】
(その他)面ファスナー等の保持部材は、センサユニットおよび基部のうちの少なくとも一方に設けられていれば良い。本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。
【0039】
上記した記載から次の技術的思想も把握できる。
(付記項1)生体からの圧力を受ける生体情報検出体において、前記生体からの圧力変動を検知する検知部と前記検知部を覆う弾性層とを具備していることを特徴とする生体情報検出体。検知部の厚み方向の両面を弾性層で覆っても良いし、検知部の厚み方向の片面を弾性層で覆っても良い。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は生体情報検出体、当該センサユニットを搭載するベッド装置、当該センサユニットを搭載する着座装置(例えば車両、飛行機、船体等の移動体のシート装置、洋式トイレの便座装置)に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図2のII−II線に沿った断面を示すセンサユニットの断面図である。
【図2】センサユニットの内部構造を示す概念図である。
【図3】実施形態2に係り、センサユニットの内部構造を示す概念図である。
【図4】実施形態2に係り、センサユニットの内部構造を示す概念図である。
【図5】実施形態3に係り、センサユニットをもつ生体情報検出体を装備したマットレスの構造を示す概念図である。
【図6】実施形態3に係り、センサユニットをもつ生体情報検出体を装備したマットレスの構造の断面を示す概念図である。
【図7】実施形態4に係り、生体情報検出体のセンサユニットの内部構造を示す概念図である。
【図8】実施形態5に係り、生体情報検出体のセンサユニットの内部構造を示す概念図である。
【図9】実施形態6に係り、(A)はセンサユニットをもつ生体情報検出体を配置したマットレス(マット表皮を外した状態)の平面を示す概念図であり、(B)はセンサユニットをもつ生体情報検出体を配置したマットレス(マット表皮を外した状態)の断面を示す概念図である。
【図10】実施形態7に係り、(A)はセンサユニットをもつ生体情報検出体1Aを配置したマットレス(マット表皮を外した状態)の平面を示す概念図であり、(B)はセンサユニットをもつ生体情報検出体を配置したマットレス(マット表皮を外した状態)の断面を示す概念図である。
【図11】実施形態8に係り、(A)はセンサユニットをもつ生体情報検出体を配置したマットレス(マット表皮を外した状態)の平面を示す概念図であり、(B)はセンサユニットをもつ生体情報検出体を配置したマットレス(マット表皮を外した状態)の断面を示す概念図である。
【図12】実施形態9に係り、センサユニットをもつ生体情報検出体を配置したマットレス(マット表皮を外した状態)の平面を示す概念図である。
【図13】実施形態10に係り、センサユニットをもつ生体情報検出体を配置したマットレス(マット表皮を外した状態)の平面を示す概念図である。
【図14】実施形態11に係り、センサユニットをもつ生体情報検出体を配置したマットレス(マット表皮を外した状態)の平面を示す概念図である。
【図15】実施形態12に係り、生体情報検出体を配置した着座装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0042】
1Aは生体情報検出体、1fは第1センサユニット、1sは第2センサユニット、2,2f,2s,2tは感圧センサ(検知部)、3は弾性層、5はセンサ積層体、7は保持部材、9は連結線を示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体(例えば人体、ペット等の動物)の情報を検出する生体情報検出体、当該センサユニットを搭載するベッド装置、当該センサユニットを搭載する着座装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、生体情報検出用パネルおよび生体情報検出体を開示している。
このパネルは生体情報を検出するためのものであり、使用者の下側に配置される所定の曲げ剛性をもつ板状をなす金属(アルミニウムまたはアルミニウム合金製)で形成された敷き板部と、敷き板部に配置され敷き板部の曲げ歪みを検出する歪み検出センサとを備えている。使用者の生体活動に基づいて発生する敷き板部の曲げ歪みの変動を、歪み検出センサが検出する。
【特許文献1】特開2006−43445号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記した技術によれば、敷き板部における曲げ歪みを検出する歪み検出センサが用いられているため、ベースとなる金属製の敷き板部が必須である。このため使用者の寝心地、座り心地等に大きな影響を与え、寝心地、座り心地等において大きな違和感を与えるおそれがある。
【0004】
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、生体情報の検知に際して、使用者等の生体が感じる違和感を軽減または解消させるのに有利な生体情報検出体、ベッド装置、着座装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)様相1に係る生体情報検出体は、生体からの圧力を受ける生体情報検出体において、生体からの圧力変動を検知する検知部と検知部が装着される弾性層とを具備していることを特徴とする。検知部は弾性層に装着されているため、生体(一般的には使用者)が感じる違和感が軽減または解消される。検知部は、弾性層に被覆されていることが好ましい。検知部は、複数の弾性層の間に位置し、複数の弾性層で挟まれていることが好ましい。弾性層は弾性変形可能な層であり、ゴムや軟質樹脂等の高分子系が例示され、発泡体等の多孔質体でも良い。弾性層は検知部よりも軟質であることが好ましい。検知部は、有機材料を主要成分として形成されることが好ましい。検知部としては圧電ポリマーを例示でき、殊にポリビニリデンフロライド(PVDF)のフィルムを例示できる。一つのセンサユニットあたりの検知部の数としては特に限定されるものではなく、1個でも、2個でも、3個でも、4個でも、それ以上でも良い。一般的には、上記した生体情報検出体は基部に配置される。この場合、生体情報検出体を基部の表面に配置しても良いし、生体情報検出体を基部の内部に埋設しても良いし、生体情報検出体を基部の裏面に配置しても良い。基部としては、マットレス等の寝具でも良いし、あるいは、マットレス等の寝具を保持するベッドの床板でも良いし、あるいは、生体に接触する着座装置(例えば、車両用、飛行機用または居間用のシート装置、洋式トイレの便座装置)でも良い。上記した生体情報検出体は基部に着脱可能に配置されても良いし、着脱不能に配置されても良い。
【0006】
(2)様相2に係る生体情報検出体は、生体からの圧力を受ける生体情報検出体において、生体からの圧力変動を検知する検知部と検知部が装着される弾性層とを備えている複数のセンサユニットと、複数個のセンサユニットを繋ぐ可撓性をもつ連結線とを具備していることを特徴とする。検知部は弾性層に装着されているため、生体(一般的には使用者)の違和感が軽減または解消される。センサユニットが複数個設けられているため、使用者等の生体の体型、体重、身長、人数等に応じて、センサユニットが配置される位置を調整すれば、生体情報の検出精度を高めることができる。
【0007】
複数個のセンサユニットを繋ぐ可撓性をもつ連結線が設けられている。連結線は可撓性を有するため、曲成可能である。従って、使用者等の生体の体型、体重、身長、人数等に応じて、複数個のセンサユニットの相対位置を調整することが可能となる。このため生体情報の検出精度を高めることができる。この連結線に、検知部から導出される信号線が設けられていることが好ましい。また様相2によれば、隣設するセンサユニット間の間隔距離および/または角度は、調整可能とされていることが好ましい。センサユニットとしては、センサユニットの長さを調整できるように伸縮可能とされていることが好ましい。この場合、長さ調整したセンサユニットを基部に保持するための保持部材が、センサユニットに設けられていることが好ましい。伸縮可能な構造としては蛇腹構造を採用しても良い。保持部材としては、マジックテープとも呼ばれる面ファスナー、表面および裏面に接着性を有する両面テープ、ピン止め等が例示される。
【0008】
(3)様相3に係るベッド装置は、生体が横たわるためのベッドと、ベッドに設けられベッド上に横たわる生体からの圧力を受ける側に配置される生体情報検出体とを具備するベッド装置において、生体情報検出体は、生体からの圧力変動を検知する検知部と検知部が装着される弾性層とを具備していることを特徴とする。検知部は弾性層に装着されているため、ベッド上の生体(一般的には、使用者)の違和感が軽減または解消される。検知部は有機材料を主要成分として形成されることが好ましい。検知部としては圧電ポリマーを例示でき、殊にポリビニリデンフロライド(PVDF)のフィルムを例示できる。生体情報検出体の配置位置をベッドに対して変更できることが好ましい。
【0009】
(4)様相4に係る着座装置は、生体が着座するための着座部と、着座部に設けられ着座部上の生体からの圧力を受ける側に配置される生体情報検出体とを具備する着座装置において、生体情報検出体は、生体からの圧力変動を検知する検知部と検知部が装着される弾性層とを具備していることを特徴とする。検知部は弾性層に装着されているため、着座部上の生体(一般的には使用者)の違和感が軽減または解消される。検知部は、有機材料を主要成分として形成されることが好ましい。検知部としては圧電ポリマーを例示でき、殊にポリビニリデンフロライド(PVDF)のフィルムまたはシートを例示できる。着座部としては、生体が着座するものであれば良く、車両の車室や住宅の居間等に設置されるシート装置、洋式トイレの便座装置が例示される。生体情報検出体の配置位置を着座部に対して変更できることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、生体が感じる違和感を軽減または解消させるのに有利な生体情報検出体を提供することができる。更に、当該生体情報検出体を備えるベッド装置、当該生体情報検出体を備える着座装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(実施形態1)
図1および図2は実施形態1を示す。本実施形態に係る生体情報検出体として機能するセンサユニット1は、使用者(生体)からの圧力を受ける側の基部700(例えばベッド)の上に配置されるものである。このセンサユニット1はこれの長手方向に沿って延設された薄肉の帯状をなしている。センサユニット1は、使用者から受ける圧力(荷重)の変動を検知する検知部としての感圧センサ2と、感圧センサ2の上面および下面(厚み方向の両面)を覆う帯シート状をなすクッション性をもつシート状をなす弾性層3とを備えている。図1に示すように、弾性層3の幅寸法LAは、感圧センサ2の幅寸法LBよりも大きくされている(LA>LB)。感圧センサ2は、受圧した圧力を電気信号として出力するものであり、面状シートまたは板状の形状をなしており、圧電ポリマーを例示でき、殊にポリビニリデンフロライド(PVDF)のフィルムまたはシートとされており、伸縮可能とされている。圧電ポリマーは広い周波数特性を有しており、更に、圧電セラミックスに比較して、柔軟性、耐衝撃性、耐高電圧性、耐水性、化学的安定性を備えている。
【0012】
図1に示すように、2つの弾性層3は、2つの弾性層3間に位置する高分子系の接着剤層4で接着されている。2つの弾性層3の間に接着剤層4が配置されている。この結果、下側の弾性層3、感圧センサ2、上側の弾性層3からなるセンサ積層体5が形成されている。センサ積層体5の上面、下面及び側面は、外表皮6(例えば布地)で覆われている。図1に示すように、外表皮6は、外方に向く舌片状の融着部6aをもつ第1外表皮6uと、外方に向く舌片状の融着部6aをもつ第2外表皮6dとからなり、融着部6a同士を接合して形成されている。外表皮6の下面側には保持部材7が設けられている。図2に示すように、保持部材7はセンサユニット1の長手方向(矢印L方向)の端部1e側に配置されている。保持部材7は、シート状をなす面ファスナー(マジックテープとも呼ばれる)とされている。保持部材7としては、面ファスナーに代えて、剥離可能で且つ再接合可能な両面テープとしても良い。あるいは、ホック等の凹凸係合を有する構造でも良い。感圧センサ2はこれの厚み方向において2つの弾性層3で挟持されている。各弾性層3および接着剤層4は、高分子材料(例えばウレタンゴム、布地、多孔質シート等)で形成されており、長さ方向(矢印L方向)および幅方向に沿って伸縮可能とされている。本実施形態によれば、センサユニット1は、センサユニット1の長手方向が使用者の肩幅方向に沿うように配置しても良いし、センサユニット1の長手方向が使用者の身長方向に沿うように配置しても良い。センサユニット1が使用者の身体による圧力(荷重)を受圧できるように、使用者の腹部または腰部に対向する領域に配置されている場合には、使用者の生体情報のうち、主として呼吸情報(例えば、単位時間あたりの呼吸数、単位時間あたりのいびきの数、いびきの振幅等)を良好に検出することができる。センサユニット1が使用者の胸部に対向する領域に配置されている場合には、使用者の生体情報のうち、主として心臓の心拍情報(例えば、単位時間あたりの心拍数等)を良好に検出することができる。なお、呼吸情報の周波数は心拍情報の周波数よりも相対的に低い。且つ、心拍情報の周波数は呼吸情報の周波数よりも相対的に高い。このため呼吸情報の信号と心拍情報の信号とが発生しても、両者の識別は可能である。
【0013】
図2に示すように、1つのセンサユニット1あたり、感圧センサ2は間隔(均等間隔)を隔てて直列に複数個(3個)配置されている。即ち、1つのセンサユニット1あたり、その長さ方向(矢印L方向)において、第1感圧センサ2f、第2感圧センサ2sおよび第3感圧センサ2tが間隔を隔てて直列に配置されている。このため使用者がセンサユニット1の長手方向(矢印L方向)に移動したとしても、使用者の生体情報(例えば呼吸、心拍)の検出精度を高めることができる。なお、図2において、第1感圧センサ2fと第2感圧センサ2sとの間隔はL1として示す。第2感圧センサ2sと第3感圧センサ2tとの間隔はL2として示す。L1は例えば100〜250ミリメートルにできる。L2は例えば100〜250ミリメートルにできる。但しこれに限定されるものではない。
【0014】
上記したように本実施形態によれば、図2に示すように、センサユニット1には、第1感圧センサ2f、第2感圧センサ2sおよび第3感圧センサ2tが間隔を隔てて直列に配置されている。このように一つのセンサユニット1の内部には複数個(合計3個)の感圧センサ2(2f,2s,2t)が埋設されているため、使用者の体動等に起因して使用者の横たわる姿勢(就寝中の姿勢)が変化したとしても、その体動を良好に検出することができる。なお、一つのセンサユニット1に装備する感圧センサ2の数としては3個に限定されず、2個でも、4個でも、それ以上でも良く、複数個であれば良い。
【0015】
本実施形態によれば、図2に示すように、信号処理部80にセンサユニット1の感圧センサ2を電気的に繋ぐと共に可撓性をもつ連結線9が、センサユニット1の長手方向の端部1eから外方に導出されている。連結線9は、結束機能および電気接続機能を有するコネクタ90をもつ。信号処理部80は生体情報算出部82に電気的に接続されている。信号処理部80で処理された電気信号は、生体情報算出部82において生体情報(例えば呼吸数、心拍数)として算出される。このように可撓性をもつ連結線9が設けられているため、センサユニット1の感圧センサ2を信号処理部80に繋いだまま、使用者の体型、体重、身長、人数等に応じて、センサユニット1の相対位置を調整することが可能となる。このため生体情報の検出精度を一層高めることができる。また、センサユニット1が基部700に固定されていない状態では、センサユニット1は互いに移動可能とされている。センサユニット1を保持するための基部700においても、保持部材7B(図1参照)が設けられている。基部700の保持部材7Bは、センサユニット1の保持部材7と脱離可能に接合するものである。保持部材7Bは、シート状をなす面ファスナー(マジックテープとも呼ばれる)とされている。従って、センサユニット1を任意の位置に保持することができる。その任意の位置において、生体情報を検出することができる。
【0016】
本実施形態によれば、感圧センサ2,各弾性層3および接着剤層4は、それぞれ、高分子材料(例えばウレタンゴム、布地、多孔質シート等)で形成されており、長さ方向および幅方向に沿って所定量伸縮可能とされている。また図2に示すように、連結線9の内部には、感圧センサ2f,2s,2tからそれぞれ導出される信号線2rが設けられている。信号線2rは接着剤層4に実質的に埋設されている。感圧センサ2f,2s,2tからそれぞれ導出される信号線2rの長さは、基本的は同一または同一に近い方が好ましい。部品点数の削減等を図るためである。従って、感圧センサ2tに繋がる信号線2rは、感圧センサ2tの回りに沿って迂回されている。なお、信号線2rは接着剤層4の内部に埋設されているが、これに限らず、弾性層3の内部に埋設されていても良い。
【0017】
図2に示すように、各信号線2rは、感圧センサ2f,2s,2tからそれぞれ離間して配置されている。感圧センサ2f,2s,2tの変形の影響を回避するため、ノイズ低減のためである。従って図2に示すように、感圧センサ2fに繋がる信号線2rは、感圧センサ2sから距離ΔLS離間している。感圧センサ2tに繋がる信号線2rは、感圧センサ2tから距離ΔLT1,ΔLT2離間している。弾性層3および接着層4の伸張に対応できるように、各信号線2rは、伸長可能となるように余裕の長さを有しており、且つ、センサユニット1の伸張に耐え得るように複数の曲成部2xを有する。即ち、感圧センサ2から導出される信号線2rは所定量伸張可能な配線構造とされている。例えば、信号線2rは伸張可能なようにコイル状に巻回されている伸縮部2wをもつ。このようにセンサユニット1の伸張および収縮に対処できる構造とされている。また、従って、センサユニット1が長手方向に沿って伸張したとしても、信号線2rの断線の抑制に有利である。各信号線2rには伸縮部2wが形成されていなくても良い。なお、センサユニット1は容易には伸張できない構造とされていても良い。
【0018】
上記したような本実施形態によれば、センサユニット1をその伸張位置で基部700に容易に保持することができる。即ち、上記した高分子系の感圧センサ2(2f,2s,2t)、高分子系の弾性層3、および、センサユニット1に埋設されている信号線2rは、伸縮可能および可撓性をもつことができる。このためセンサユニット1は、センサユニット1はこれの長さを調整できるように長手方向に沿って伸縮可能とすることができる。このため、使用者の体型、体重、身長、人数等に応じて、センサユニット1をこれの長手方向(矢印L方向)に沿って伸張させ、その状態で、センサユニット1の保持部材7と基部700の保持部材7Bとを互いに接合して基部700に固定すれば、センサユニット1をその伸張位置で基部700に着脱可能に保持することができる。この場合、センサユニット1の保持部材7と基部700の保持部材7Bとが剥離可能および接合可能であれば、センサユニット1を伸張した状態で、センサユニット1を基部700に保持することができる。更に複数の感圧センサ2(2f,2s,2t)はセンサユニット1の長手方向(矢印L方向)に沿って間隔を隔てて配置されているため、複数の感圧センサ2(2f,2s,2t)を直線状に配置させることが可能となる。よって使用者が移動したとしても、生体情報を検出することができる。センサユニット1は反転可能とすることが好ましい。使用状況等に応じてセンサユニット1の表裏を反転させることにしても良い。この場合、必要に応じて、信号処理部80における処理を変更することができる。但し、必要に応じて、センサユニット1を反転不可能な構造とすることもできる。なおセンサユニット1を伸張できない構造としても良い。
【0019】
(実施形態2)
図3および図4は実施形態2を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図3および図4に示すように、生体情報検出体1Aは、第1センサユニット1fと、第2センサユニット1sとを有する。即ち、上記したように複数個(2個)のセンサユニット1f,1sが設けられている。第1センサユニット1f、第2センサユニット1sは、実施形態1に係るセンサユニット1の同じタイプであり、同一の断面構造(図1参照)をもつ。センサユニット1f,1sは、互いに、同じサイズおよび同じ断面構造とされている。
【0020】
上記したように同じ種類のセンサユニット1f,1sが複数個(2個)設けられているため、使用者の体型、体重、身長、人数等に応じて、第1センサユニット1f,第2センサユニット1sが配置される位置を調整することができる。このようにすれば、生体情報(例えば呼吸、心拍、体動)の検出精度を高めることができる利点が得られる。即ち、センサユニット1f,1sが使用者の身体による圧力を受圧できるように、使用者の腹部または腰部に対向する領域に配置されている場合には、使用者の生体情報のうち、主として呼吸情報(例えば、単位時間あたりの呼吸数等)、使用者の体動情報(例えば単位時間あたりの寝返り回数、寝返り頻度等の寝返り情報)を良好に検出することができる。生体情報検出体1Aが使用者の胸部に対向する領域に配置されている場合には、使用者の生体情報のうち、主として心臓の心拍情報(例えば、単位時間あたりの心拍数等)を良好に検出することができる。連結線9は可撓性を有しており、曲成可能であるため、隣設するセンサユニット1f,1s間の間隔距離LE(図3参照)、および、隣設するセンサユニット1f,1s間の角度θ(図4参照)は、適宜調整可能とされている。従って、使用者(生体)の体型、体重、身長、人数等に応じて、第1センサユニット1fおよび第2センサユニット1sが配置される位置を調整すれば、使用者(生体)の生体情報の検出精度を高めることができる利点が得られる。
【0021】
(実施形態3)
図5および図6は実施形態3を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図5に示す形態によれば、生体情報検出体1Aは、第1センサユニット1fと、第2センサユニット1sとを備えている。第1センサユニット1fおよび第2センサユニット1s(複数のセンサユニット)は、これの長手方向(矢印L方向)が使用者の肩幅方向に沿うように配置されている。従って使用者が肩幅方向(矢印X方向)に移動したとしても、上記した生体情報を良好に検知できる。更に、図5に示すように、第1センサユニット1fと第2センサユニット1s(複数のセンサユニット)は、使用者の身長方向(矢印Y方向)において間隔距離LDを隔てて配置されている。従って使用者が身長方向(矢印Y方向)に移動したとしても、生体情報を良好に検知できる。基部としてのマットレス100には、マジックテープとも呼ばれる面ファスナー等で形成された保持部材7Bが配置されている。第1センサユニット1fの長手方向(矢印L方向)の端部1eに設けられている保持部材7と、第2センサユニット1sの長手方向(矢印L方向)の端部1eに保持部材7とを、保持部材7Bに適宜接合すれば、第1センサユニット1fおよび第2センサユニット1sを着脱可能に固定することができる。
【0022】
この結果、使用者の身長等に応じて、互いに隣設する第1センサユニット1fと第2センサユニット1sと間の間隔距離LDおよび/または角度は、適宜調整可能とすることが好ましい。従って、使用者の体型、体重、身長、人数等に応じて、センサユニット1f,1sが配置される位置を調整すれば、生体情報の検出精度を高めることができる利点が得られる。また図6は図5と別の形態を示す。図6に示す形態によれば、生体情報検出体1Aは、使用者からの圧力を受ける側の基部としてのマットレス100(寝具)の内部に埋設されている。マットレス100は使用者が横たわるものであり、弾性に富む内層部材101と、内層部材101を覆うように弾性に富む外層部材102と、外層部材102を覆うマット表皮103とを備えている。生体情報検出体1Aはマットレス100の内部に埋設されているため、生体情報検出体1Aは、第1センサユニット1fと第2センサユニット1sとをもつ。第1センサユニット1fおよび第2センサユニット1sは、マットレス100に横たわる使用者の身長方向(矢印Y方向)に沿って間隔LDを隔てて配置されている。なお、第1センサユニット1fおよび第2センサユニット1sは、使用者の身長方向(矢印Y方向)と交差する方向(肩幅方向)に沿って延設されており、使用者が自身の肩幅方向に移動するときであっても、使用者の生体情報を検知することができる。図6に示すように、一方のセンサユニット1fは、使用者の腹部または腰部に対向するように、マットレス100の内部に埋設されている。この場合、使用者の呼吸情報(例えば、単位時間あたりの呼吸数等)を良好に検出することができる。他方のセンサユニット1sは、使用者の胸部に対向するように、マットレス100の内部に埋設されている。この場合、使用者の心臓の心拍情報(例えば、単位時間あたりの心拍数等)を良好に検出することができる。図6に示すように、使用者とセンサユニット1f,1sとの間には、クッション性をもつ内層部材101が配置されている。このため使用者がマットレス100に横たわるとき、感圧センサ2に基づく違和感が軽減または解消される。
【0023】
(実施形態4)
図7は実施形態4を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図7に示すように、生体情報検出体1A,1Bは、それぞれ、可撓性をもつ連結線9で端部1e同士が連結された第1センサユニット1fと第2センサユニット1sとで形成されている。かかる生体情報検出体1A,1Bが2個1組で使用されている。図7に示すように、一方の生体情報検出体1Aの第1センサユニット1fと第2センサユニット1sとの間には、他方の生体情報検出体1Bの第1センサユニット1fが配置されている。この結果、直線Y2が延設されている方向に沿って、生体情報検出体1Aの第1センサユニット1f、他方の生体情報検出体1Bの第1センサユニット1f、一方の生体情報検出体1Aの第2センサユニット1s、他方の生体情報検出体1Bの第2センサユニット1sが順に配置されている。従って、使用者の体型、体重、身長、人数等に応じて、センサユニット1f,1sが配置される位置を調整すれば、生体情報の検出精度を高めることができる利点が得られる。更に本実施形態によれば、使用者が肩幅方向に沿って移動しても、身長方向に沿って移動しても、使用者の身体の姿勢の向きを良好に検知できる。なお、図7に示すように、一方の生体情報検出体1Aの連結線9と他方の生体情報検出体1Bの連結線9とは、互いに反対側に配置されている。
【0024】
(実施形態5)
図8は実施形態5を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図8に示すように、生体情報検出体1A,1Bは、可撓性をもつ連結線9で端部1e同士が連結された第1センサユニット1fと第2センサユニット1sとで形成されている。かかる生体情報検出体1A,1Bが2個1組で使用されている。図8に示すように、直線Y2が延設されている方向に沿って、一方の生体情報検出体1Aの第1センサユニット1f、一方の生体情報検出体1Aの第2センサユニット1s、他方の生体情報検出体1Bの第1センサユニット1f、他方の生体情報検出体1Bの第2センサユニット1sが順に配置されている。一方の生体情報検出体1Aの連結線9と他方の生体情報検出体1Bの連結線9とは、同じ側に配置されている。第1センサユニット1fには2個の感圧センサ2が設けられている。第2センサユニット1sには2個の感圧センサ2が設けられている。更に本実施形態によれば、使用者が肩幅方向に移動しても、伸張方向に移動しても、使用者の身体の姿勢の向きを良好に検知できる。
【0025】
(実施形態6)
図9(A)(B)は実施形態6を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図9(A)(B)に示すように、ベッド装置200は、水平方向に沿った床板201をもつベッド202と、ベッド202の床板201に載せられたクッション力を有するマットレス100とをもつ。ベッド202は、使用者の頭側に位置するヘッドボードとも呼ばれるヘッド部203と、使用者の脚側に位置するフットボードとも呼ばれるフット部204とをもつ。マットレス100は、クッションを有する厚肉のベース300と、ベース300の上面の凹状部301に保持された弾性体ユニット350とで形成されている。
【0026】
図9(B)に示すように、弾性体ユニット350は、下層シート351と、下層シート351上に互いに間隔を隔てて配置された複数個の柱状弾性体352と、複数の柱状弾性体352間の隙間を埋める埋設部材355とをもつ。使用者が荷重が柱状弾性体352に作用するとき、柱状弾性体352の転倒は、埋設部材355により抑制される。柱状弾性体352はこれの軸線PE(図9(B)参照)は上下方向に沿っている。柱状弾性体352の上面353は、使用者の荷重を受ける受圧面となるべく、埋設部材355の上面356よりも上方に突出している。柱状弾性体352の下面は、下層シート351に載せられている。柱状弾性体352は軟質性に富むものであり、円柱形状であるが、四角柱形状または三角柱形状としても良い。柱状弾性体352は、ゴム状弾性を有するエラストマーを基材とすることが好ましい。殊に、オイル等の液分を含んでいることが好ましいが、場合によっては、オイル等の液分を含んでいなくても良い。ここで、エラストマーは架橋構造を有する高分子材料をいう。但し、化学的架橋なしでゴム状弾性が得られる熱可塑性エラストマーで柱状弾性体352を形成しても良い。柱状弾性体352は多孔質体でも良いし、非多孔質体でも良い。柱状弾性体352が非多孔質体であれば、使用者の心拍振動、呼吸振動、体動等といった生体振動の伝達性を高めることができるため、使用者の生体情報の検出性を向上させることができる。
【0027】
生体情報検出体1Aは、第1センサユニット1fと第2センサユニット1sと連結線9とを備えている。図9(A)に示すように、第1センサユニット1fは、使用者の胸側の下方に位置するように、弾性体ユニット350(本実施形態における基部に相当)の柱状弾性体352の上面353に設置されている。第2センサユニット1sは、使用者の腹側の下方に位置するように、弾性体ユニット350(本実施形態における基部に相当)の柱状弾性体352の上面353に設置されている。このため、使用者の身体と生体情報検出体1Aのセンサユニット1f,1sとの間の距離を近づけることができる。よって、生体情報検出体1Aの感圧センサ2による生体情報の検出精度は良好とされている。使用者の身体と生体情報検出体1との間の距離を近づけているものの、センサユニット1f,1sに埋設されている感圧センサ2は高分子系であり、弾性層3も高分子系であるため、センサユニット1f,1s自体は軟質であり、可撓性に富む(可撓性を有する)。
【0028】
このため、センサユニット1f,1sが柱状弾性体352の上面353に設置されていたとしても、使用者に与える違和感を低減させることができる。なお、第1センサユニット1fと第2センサユニット1sはマット表皮(図略)により覆われて保護されている。マット表皮はマットレス100から離脱可能であるため、マット表皮をマットレス100から離脱させた状態で、センサユニット1f,1sを移動させれば、使用者の体型、体重、身長、人数等に応じて、センサユニット1f,1sが配置される位置を使用者は調整することができ、生体情報の検出精度を高めることができる利点が得られる。
【0029】
ところで、密閉状態の空気室をもつ空気マットが弾性体マットとして使用されている場合には、空気マットの空気室の全体が連通しているため、空気マットの1箇所に圧力が作用すると、その圧力が空気マットの全体にわたり広い面積で影響を与えるおそれがある。この場合、センサユニット1f,1sの感圧センサ2により使用者の生体情報を検出する検出精度が低下するおそれがある。この点本実施形態によれば、弾性体マットにおいて複数の柱状弾性体352が互いに離間して配置されている。このため、隣設する複数の柱状弾性体352のうち、一方の柱状弾性体352が弾性変位するとき、他方の柱状弾性体352に影響を与えにくい。このためセンサユニット1f,1sの感圧センサ2による生体情報の検出精度は良好とされている。
【0030】
(実施形態7)
図10(A)(B)は実施形態7を示す。本実施形態は実施形態7と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図10(A)(B)に示すように、ベッド装置200は、水平方向に沿った床板201をもつベッド202と、ベッド202の床板201に載せられたマットレス100とをもつ。ベッド202は使用者の頭側のヘッド部203をもつ。マットレス100は、クッションを有する厚肉のベース300と、ベース300の上面の凹状部301に保持された弾性体ユニット350と、弾性体ユニット350およびベース300を覆うマット表皮359とで形成されている。マット表皮359は、面ファスナー、接着テープ等によりベース300に対して離脱可能に取り付けられる。
【0031】
図10(B)に示すように、弾性体ユニット350は、下層シート351と、下層シート351上に互いに間隔を隔てて配置された複数個の柱状弾性体352と、複数の柱状弾性体352間の隙間を埋める埋設部材355とをもつ。埋設部材355は、柱状弾性体352の倒れ込みを抑制する機能を果たす。柱状弾性体352の高さ位置は、埋設部材355の高さ位置よりも高い。図10(A)に示すように、生体情報検出体1Aは、第1センサユニット1fと第2センサユニット1sと連結線9とを備えている。第1センサユニット1fは、横たわる使用者の胸側の下方に位置するように、柱状弾性体352の下方側において下層シート351の下面とベース300の上面との間に設置されている。第2センサユニット1sは使用者の腹側の下方に位置するように、柱状弾性体352の下方側において下層シート351の下面351dとベース300の上面300uとの間に設置されている。
【0032】
センサユニット1f,1sは弾性体ユニット350の下面側に配置されているため、センサユニット1f,1sの上方には、弾性に富む弾性体ユニット350が配置されている。このため使用者がマットレス100に横たわるとき、センサユニット1f,1sに起因する抵抗感が低減される。よって、使用者に違和感を与えることが抑制され、使用者の寝心地感が良好となる。なお柱状弾性体352は多孔質体でも良いし、非多孔質体でも良い。上記した柱状弾性体352はエラストマーを基材としており、使用者の心拍振動、呼吸振動、体動等といった生体振動の伝達性を高めることができる。このため、センサユニット1f,1sが柱状弾性体352の下側に配置されていたとしても、使用者の生体情報を検出する検出性を向上させることができる。本実施形態によれば、マット表皮359を外した状態で、弾性体ユニット350はベース300から離脱可能である。このため弾性体ユニット350をベース300から離脱させれば、センサユニット1f,1sを取り出して、センサユニット1の配置位置を調整することができる。センサユニット1f,1sの配置位置を調整した後、弾性体ユニット350をベース300に取り付け、マット表皮359で覆えば良い。よって、使用者の体型、体重、身長、人数等に応じて、センサユニット1f,1sが配置される位置を使用者は調整することができ、生体情報の検出精度を高めることができる利点が得られる。なお、マット表皮359を容易には外せない構造とすることもできる。
【0033】
(実施形態8)
図11(A)(B)は実施形態8を示す。本実施形態は実施形態6と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図11に示すように、ベッド装置200は、水平方向に沿った床板201をもつベッド202(本実施形態における基部に相当する)と、ベッド202の床板201に載せられたマットレス100と、マット表皮359とをもつ。生体情報検出体1Aは、第1センサユニット1fと第2センサユニット1sと連結線9とを備えている。図11(A)に示すように、第1センサユニット1fは使用者の胸側の下方に位置するように、即ち、柱状弾性体352の下方に位置するように、ベース300の下面と、床板201の上面との間に配置されている。床板201はベース300よりも硬質とされている。ベース300は床板201よりも軟質とされている。センサユニット1sは使用者の腹側の下方に位置するように、即ち、柱状弾性体352の下方に位置するように、ベース300の下面300dと床板201の上面201uとの間に配置されている。このようにセンサユニット1f,1sはベース300の下面300d側に配置されているため、使用者の身体とセンサユニット1f,1sとをできるだけ遠ざけることができ、使用者が感じる違和感を一層軽減できる。柱状弾性体352は、中実な上記したエラストマーを基材としており、多孔質体ではない。従って、柱状弾性体352は、ウレタンフォーム等の多孔質体に比較して使用者の心拍振動、呼吸振動、体動等といった生体に関する振動を伝達する伝達性を高めることができる。このため、センサユニット1f,1sがマットレス100の下側に配置されていたとしても、生体情報を検出する検出性を向上させることができる。
【0034】
(実施形態9)
図12は実施形態9を示す。本実施形態は実施形態6と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図12に示すように、ベッド装置は、図略の床板に載せられたマットレス100をもつ。生体情報検出体1Aは、第1センサユニット1fと第2センサユニット1sと連結線9とを備えている。第1センサユニット1fは使用者の胸側の下方に位置するように、即ち、柱状弾性体352の下方に位置するように配置されている。第2センサユニット1sは使用者の腹側または腰側の下方に位置するように、即ち、柱状弾性体352の下方に位置するように配置されている。本実施例によれば、身長が高い使用者が想定されており、第1センサユニット1fと第2センサユニット1sとの間隔LE(図12参照)は、長めの寸法に設定されている。
【0035】
(実施形態10)
図13は実施形態10を示す。本実施形態は実施形態6と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図13に示すように、生体情報検出体1Aは第1センサユニット1fと第2センサユニット1sと連結線9とを備えている。第1センサユニット1fと第2センサユニット1sは、使用者の身長方向(矢印Y方向)と交差する方向(矢印X方向)に沿って間隔を隔てて配置されている。即ち、マットレス100において、第1センサユニット1fは、使用者の身長方向(矢印Y方向)と交差する方向(矢印X方向)において一方側に配置されている。第2センサユニット1sは、使用者の身長方向(矢印Y方向)と交差する方向(矢印X方向)において他方側に配置されている。この場合には、ベッド装置に横たわる使用者が、ベッドの長辺200a側に移動しているとき、第1センサユニット1fは使用者の生体情報を良好に検知できる。ベッド装置200に横たわる使用者が、ベッドのうち反対側の長辺200b側に移動しているとき、第2センサユニット1sは使用者の生体情報を良好に検知できる。更に、ベッド装置に横たわる使用者が、ベッドの長辺200a側,長辺200b側に移動するとき、使用者の生体情報を良好に検知できるため、ベッドに横たわる使用者が落下するかどうかの判定に使用することができる。
【0036】
(実施形態11)
図14は実施形態11を示す。本実施形態は実施形態6と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図14に示すように、生体情報検出体1Aは第1センサユニット1fと第2センサユニット1sとを備えている。第1センサユニット1fは使用者の胸側の下方に位置する。第2センサユニット1sは使用者の腰部または腹部側に位置する。第3センサユニット1tはベッドの長辺部200a側において、長辺部200aに沿って配置されている。第4センサユニット1hはベッドの長辺部200b側において、長辺部200bに沿って配置されている。従って、第3センサユニット1tは、使用者の身長方向(矢印Y方向)と交差する方向(矢印X方向)において一方側に配置されている。第4センサユニット1hは、使用者の身長方向(矢印Y方向)と交差する方向(矢印X方向)において他方側に配置されている。この場合、ベッド装置に横たわる使用者が、ベッドの長辺200a側に移動しているとき、第3センサユニット1tにより使用者の生体情報を良好に検知できる。更に、ベッド装置に横たわる使用者が、ベッドの長辺200b側に移動するとき、第4センサユニット1hにより使用者の生体情報を良好に検知できる。更に、第3センサユニット1tおよび第4センサユニット1hにより、ベッドに横たわる使用者が落下するかどうかの判定に使用することができる。第1センサユニット1fの第1連結線9f、第2センサユニット1sの第2連結線9s、第3センサユニット1tの第3連結線9t、第4センサユニット1hの第4連結線9hは、結束されている。
【0037】
(実施形態12)
図15は実施形態12を示す。本実施形態は実施形態6と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図15に示すように、着座装置としての人体用のシート装置500の着座部は、使用者の腰部を支える座部501と、使用者の背中を支える背もたれ部502とをもつ。座部501には生体情報検出体1Aが埋設されている。背もたれ部502にも、同種の生体情報検出体1Aが埋設されている。これによりシート装置500に着座している使用者の生体情報(心拍数、呼吸数等)を生体情報検出体1Aにより検出することができる。シート装置500が車両、飛行機等の移動体に搭載されていれば、走行中における運転者等の乗員に関して、生体情報(心拍数、呼吸数等)を生体情報検出体1Aにより検出することができる。シート装置500が居間等に搭載されていれば、着座中における使用者に関して、生体情報(例えば心拍数、呼吸数、体動等)を生体情報検出体1Aにより検出することができる。生体情報検出体1Aが送信部を備えており、生体情報検出体1Aの検出信号をワイヤレスで信号処理部80の受信部に送信しても良い。あるいは、電話回線網、インターネットを介して監視センターに送信しても良い。
【0038】
(その他)面ファスナー等の保持部材は、センサユニットおよび基部のうちの少なくとも一方に設けられていれば良い。本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。
【0039】
上記した記載から次の技術的思想も把握できる。
(付記項1)生体からの圧力を受ける生体情報検出体において、前記生体からの圧力変動を検知する検知部と前記検知部を覆う弾性層とを具備していることを特徴とする生体情報検出体。検知部の厚み方向の両面を弾性層で覆っても良いし、検知部の厚み方向の片面を弾性層で覆っても良い。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は生体情報検出体、当該センサユニットを搭載するベッド装置、当該センサユニットを搭載する着座装置(例えば車両、飛行機、船体等の移動体のシート装置、洋式トイレの便座装置)に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図2のII−II線に沿った断面を示すセンサユニットの断面図である。
【図2】センサユニットの内部構造を示す概念図である。
【図3】実施形態2に係り、センサユニットの内部構造を示す概念図である。
【図4】実施形態2に係り、センサユニットの内部構造を示す概念図である。
【図5】実施形態3に係り、センサユニットをもつ生体情報検出体を装備したマットレスの構造を示す概念図である。
【図6】実施形態3に係り、センサユニットをもつ生体情報検出体を装備したマットレスの構造の断面を示す概念図である。
【図7】実施形態4に係り、生体情報検出体のセンサユニットの内部構造を示す概念図である。
【図8】実施形態5に係り、生体情報検出体のセンサユニットの内部構造を示す概念図である。
【図9】実施形態6に係り、(A)はセンサユニットをもつ生体情報検出体を配置したマットレス(マット表皮を外した状態)の平面を示す概念図であり、(B)はセンサユニットをもつ生体情報検出体を配置したマットレス(マット表皮を外した状態)の断面を示す概念図である。
【図10】実施形態7に係り、(A)はセンサユニットをもつ生体情報検出体1Aを配置したマットレス(マット表皮を外した状態)の平面を示す概念図であり、(B)はセンサユニットをもつ生体情報検出体を配置したマットレス(マット表皮を外した状態)の断面を示す概念図である。
【図11】実施形態8に係り、(A)はセンサユニットをもつ生体情報検出体を配置したマットレス(マット表皮を外した状態)の平面を示す概念図であり、(B)はセンサユニットをもつ生体情報検出体を配置したマットレス(マット表皮を外した状態)の断面を示す概念図である。
【図12】実施形態9に係り、センサユニットをもつ生体情報検出体を配置したマットレス(マット表皮を外した状態)の平面を示す概念図である。
【図13】実施形態10に係り、センサユニットをもつ生体情報検出体を配置したマットレス(マット表皮を外した状態)の平面を示す概念図である。
【図14】実施形態11に係り、センサユニットをもつ生体情報検出体を配置したマットレス(マット表皮を外した状態)の平面を示す概念図である。
【図15】実施形態12に係り、生体情報検出体を配置した着座装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0042】
1Aは生体情報検出体、1fは第1センサユニット、1sは第2センサユニット、2,2f,2s,2tは感圧センサ(検知部)、3は弾性層、5はセンサ積層体、7は保持部材、9は連結線を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体からの圧力を受ける生体情報検出体において、前記生体からの圧力変動を検知する検知部と前記検知部が装着される弾性層とを具備していることを特徴とする生体情報検出体。
【請求項2】
生体からの圧力を受ける生体情報検出体において、前記生体からの圧力変動を検知する検知部と前記検知部が装着される弾性層とを備える複数のセンサユニットと、複数個の前記センサユニットを繋ぐ可撓性をもつ連結線とを具備していることを特徴とする生体情報検出体。
【請求項3】
請求項2において、前記隣設するセンサユニット間の間隔距離、および/または、前記隣設するセンサユニット間の角度は、調整可能とされていることを特徴とする生体情報検出体。
【請求項4】
請求項2または3のうちの一項において、前記センサユニットが長さを調整できるように伸縮可能とされていることを特徴とする生体情報検出体。
【請求項5】
請求項4において、長さ調整した前記センサユニットを基部に脱着可能に保持するための保持部材が、前記センサユニットに設けられていることを特徴とする生体情報検出体。
【請求項6】
生体が横たわるためのベッドと、前記ベッドに設けられベッド上に横たわる前記生体からの圧力を受ける側に配置される生体情報検出体とを具備するベッド装置において、前記生体情報検出体は、前記生体からの圧力変動を検知する検知部と前記検知部が装着される弾性層とを具備していることを特徴とするベッド装置。
【請求項7】
生体が着座するための着座部と、前記着座部に設けられ前記着座部上の前記生体からの圧力を受ける側に配置される生体情報検出体とを具備する着座装置において、前記生体情報検出体は、前記生体からの圧力変動を検知する検知部と前記検知部が装着される弾性層とを具備していることを特徴とする着座装置。
【請求項1】
生体からの圧力を受ける生体情報検出体において、前記生体からの圧力変動を検知する検知部と前記検知部が装着される弾性層とを具備していることを特徴とする生体情報検出体。
【請求項2】
生体からの圧力を受ける生体情報検出体において、前記生体からの圧力変動を検知する検知部と前記検知部が装着される弾性層とを備える複数のセンサユニットと、複数個の前記センサユニットを繋ぐ可撓性をもつ連結線とを具備していることを特徴とする生体情報検出体。
【請求項3】
請求項2において、前記隣設するセンサユニット間の間隔距離、および/または、前記隣設するセンサユニット間の角度は、調整可能とされていることを特徴とする生体情報検出体。
【請求項4】
請求項2または3のうちの一項において、前記センサユニットが長さを調整できるように伸縮可能とされていることを特徴とする生体情報検出体。
【請求項5】
請求項4において、長さ調整した前記センサユニットを基部に脱着可能に保持するための保持部材が、前記センサユニットに設けられていることを特徴とする生体情報検出体。
【請求項6】
生体が横たわるためのベッドと、前記ベッドに設けられベッド上に横たわる前記生体からの圧力を受ける側に配置される生体情報検出体とを具備するベッド装置において、前記生体情報検出体は、前記生体からの圧力変動を検知する検知部と前記検知部が装着される弾性層とを具備していることを特徴とするベッド装置。
【請求項7】
生体が着座するための着座部と、前記着座部に設けられ前記着座部上の前記生体からの圧力を受ける側に配置される生体情報検出体とを具備する着座装置において、前記生体情報検出体は、前記生体からの圧力変動を検知する検知部と前記検知部が装着される弾性層とを具備していることを特徴とする着座装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2008−253570(P2008−253570A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−99772(P2007−99772)
【出願日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】
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