説明

生分解性樹脂材、その組成物、製造方法及び応用

【課題】
その生分解性が良いばかりではなく、その機械強度も、薄膜材や袋の製造に亀裂や爆裂しないほど高い生分解性樹脂材、その組成物、製造方法及び応用を提供する。
【解決手段】
ヒドロラーゼで加水分解してなった生化学修飾澱粉と、脂肪族ポリエステル及び脂肪族‐芳香族コポリエステルから選ばれた生分解のできるポリエステルと、可塑剤として、グリセロール、レシチン、ポリエチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール及びソルビトールの群から選ばれたものと、強化剤として、TiO、CaO、CaCO、及びSiOの群から選ばれたものを含有する生分解性樹脂材組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生分解性樹脂材、その組成物、製造方法及び応用に関し、もっと詳しくは、生物に分解され得る澱粉を含有する生分解性樹脂材、その組成物、製造方法及び応用に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、広く使用されているプラスチック製品は、使用後に廃棄されると自然界中で分解されず10〜20年経ってもそのまま残る。また、焼却する場合には、有毒ガスが発生して大気を汚染する上、気温上昇の原因ともなる。
【0003】
それがために、安価で自然界にある微生物に分解され得る天然澱粉の添加により、生分解性樹脂材を作って使用するのが対策として良く勧められている。しかし、天然澱粉は、直鎖のアミロースや支鎖が多くあるアミロペクチンなど分子の極めて大きい多糖成分からなり、基材としての樹脂に直接配合される場合、それ自体、立体の空間障害になり、如何にブレンドされても基材に均一に入れず、即ち樹脂と混合が悪くて機械強度の良い成型品になれない。
【0004】
それに対応して、化学方法で天然澱粉の空間構造を変えたり修飾したりし、天然澱粉の樹脂との相容れ性を上げてから、樹脂に添加して混練する方法が出てきている。しかし、この方法は複雑の化学プロセスによるので、コストの問題以外、化学品残留、及び化学品残留による生分解性低下などの問題もまだ残っている。
【0005】
それに鑑みて、発明者は、ヒドロラーゼによる加水分解で天然澱粉の分子を切断することにより、分子が割合に小さくて樹脂と相容れ性が良い、且つ、生分解性も大いに上がる生化学修飾澱粉を提供し、生分解性樹脂材の機械強度と生分解性とを共に上げる発明をし、台湾の特許を受けた。(下記台湾の特許参照)
【特許文献1】台湾特許第552290号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、実用化の段階において、発明者は、この発明の技術は、発泡材や板材にしか適用せず、薄膜材や袋、特に袋に応用すると、樹脂の引っ張り強度が不足でブロー成型時に亀裂したり爆裂したりしやすい、という欠点があることを発見した。
【0007】
以上のような状況に鑑み、本発明は、前記特許発明を更に改良し、即ち、その生分解性が良いばかりではなく、その機械強度も、薄膜材や袋の製造に亀裂や爆裂しないほど高い生分解性樹脂材、その組成物、製造方法及び応用を提供しようとすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、発明者は、研究に研究を重ねた結果、前記先発明は、前記ヒドロラーゼで加水分解してなった生化学修飾澱粉を提供したが、実際の施行において、該生化学修飾澱粉を作るには、水を使用したので、生化学修飾澱粉と樹脂との均一混合性を図るために、疎水性樹脂でなく、ポリビニルアルコール(ピーブイエー)などの親水性樹脂を基材として使用し、ところが、基材としての樹脂は、親水性が良ければ良いほど混練時に水分が逃げにくく、そのまま樹脂に残って成型時に始めて蒸発し、製品の膜に亀裂や爆裂を生じさせる、という結論を出した。
【0009】
前記結論に基づき、発明人は、基材として疎水性樹脂、特に、それ自体機械強度が良いポリエステルを選択すること、及び、生化学修飾澱粉の製備を前記混練と共にする上、加水分解に使用する水をなるべく加水分解に必要な量に控えて減量する上、十分な混練により澱粉の加水分解を果たすことを使用して前記目的を達成した。
【0010】
即ち、本発明は、ヒドロラーゼで加水分解してなった生化学修飾澱粉と、脂肪族ポリエステル及び脂肪族‐芳香族コポリエステルから選ばれた生分解のできるポリエステルとを含有したことを特徴とする生分解性樹脂材組成物を提供する上、天然澱粉と生分解のできるポリエステルとを混合して固体混合物を作る工程と、澱粉分解用のヒドロラーゼと液体添加剤とを混合して液体混合物を作る工程と、前記固体混合物と前記液体混合物とをブレンドする工程とからなる生分解性樹脂材の製造方法を提供し、それにより、生分解性が良いばかりでなく、機械強度も、薄膜材や袋の製造に亀裂や爆裂しないほど高い生分解性樹脂材、及び、その製品、例えば薄膜材をも提供する。
【0011】
なお、前記液体添加剤として水分など可塑剤を使用することが好ましい。また、可塑剤として、グリセロール、レシチン、ポリエチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコールまたはソルビトールを使用することが望ましい。
【0012】
そして、前記脂肪族‐芳香族コポリエステルは、ポリブチレンアジペート/テレフタレート共重合体樹脂(PBAT)を使用することが望ましい。前記脂肪族ポリエステルは、ポリブチレンスクシネート(PBS)を使用することが望ましい。
【0013】
なお、強化剤として、TiO、CaO、CaCO、またはSiOを使用しても良い。
【0014】
前記生化学修飾澱粉と前記生分解性ポリエステルとの重量比は、1/0.6〜1/2.6の範囲にあればよいが、1/1.1〜1/2.6の範囲にあるのがもっと好ましい。
【0015】
前記生化学修飾澱粉と前記可塑剤との重量比は1/0.014〜1/0.40の範囲にあればよいが、1/0.17〜1/0.36の範囲にあるのがもっと好ましい。
【0016】
前記天然澱粉は、玉蜀黍澱粉、小麦澱粉などのイネ科澱粉、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉または豆科澱粉などが好ましい。
【0017】
前記ヒドロラーゼとしては、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、イソアミラーゼ、グルコアミラーゼ、プルラナーゼ、シクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ(CGTase)、β−フルクトフラノシダーゼまたはグルコースイソメラーゼ、特に酵素活性15,000〜40,000U/μmolの範囲にあり、耐熱温度25〜110℃の範囲、好ましくは55〜110℃の範囲、もっとも好ましくは75〜105℃の範囲にあるものを使用することが好ましい。
【0018】
前記天然澱粉と前記ヒドロラーゼとを190:1〜50:1の重量比で配合してもよいが、175:1〜65:1の重量比で配合するのが好ましい。
【0019】
前記生化学修飾澱粉と前記生分解性ポリエステルとを重量比1/0.6〜1/2.6の範囲にあるように配合してもよいが、1/1.1〜1/2.6の範囲にあるように配合するのが好ましい。
【0020】
前記生化学修飾澱粉と前記液体添加剤とを重量比1/0.3〜1/0.5の範囲にあるように配合するのが好ましい。
【発明の効果】
【0021】
前記本発明における生分解性樹脂材組成物は、疎水性の樹脂を基材としたので、生分解性樹脂材を作るための混練中に水分が樹脂に吸収されにくく、乾燥により容易に散逸することができる。従って、生分解性樹脂材中に残って薄膜材成型の障害となることはない。また、疎水性の樹脂としてそれ自体機械強度が良いポリエステルを使用したので、樹脂材に良い引っ張り強度を上げる。
【0022】
そして、前記本発明における生分解性樹脂材の製造方法によると、前記ヒドロラーゼで前記天然澱粉を加水分解して生化学修飾澱粉に変えながら、該生化学修飾澱粉と前記生分解のできるポリエステルとを混合して前記液体添加剤で可塑化させることができる。また、この方法において、天然澱粉は、前記ポリエステルと混合して固体混合物をなした後、始めてヒドロラーゼを含有した水などの液体添加剤とブレンドするので、前記基材としての疎水性樹脂(即ちポリエステル)に吸収されにくい水分は、混練中に天然澱粉と良く接触し、天然澱粉を十分に加水分解することができ、従来の、疎水性樹脂使用の遠慮を解除することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、実施例によって、比較例を対照しながら、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0024】
使用装置:
1.二軸混練押出機:Coperion-Werner&Pfleiderer Co.製;ZSK92(screw length/screw diameter(L/D)=44)
2.ブロー成型機:YEI Machinery Factory Co.,Ltd製;HDM-45R-500-1(L/D=26、screw diameter=45mm、die diameter=80mm、die space=1.3mm、rotation rate of screw=0〜130rpm、width of air ring=200mm)
使用成分及び比例:
各実施例1〜16は表1における配合成分及び比例に基づいて行った。
【0025】
【表1】

【0026】
[実施例1〜7]:
下記手続きにより、生分解性樹脂材組成物の全量を100kgとし、且つ、成分を、天然澱粉としてのタピオカ澱粉と、生分解のできるポリブチレンアジペート/テレフタレート共重合体樹脂(以下、「PBAT」という、BASF社製のEcoflex)と、液体添加剤としてのグリセロール、水及びレシチンと、澱粉分解用のヒドロラーゼとしてのα−アミラーゼ(酵素活性36,111U/μmol;密度1.26g/ml)とからなるようにして(表1に示す比例を参照)生分解性樹脂ペレットを製造した。
【0027】
前記手続きは、まず、コンティナーにタピオカ澱粉とPBATとを入れて混合し、固体混合物を作った。
【0028】
そして、α−アミラーゼと前記液体添加剤とを均質に混合して液体混合物を製備してから、前記液体混合物を前記コンティナーに噴き込んで前記固体混合物と共にブレンドし、前記α−アミラーゼで前記タピオカ澱粉を加水分解して生化学修飾澱粉に変えながら、該生化学修飾澱粉と前記PBATとを混合して前記液体添加剤で可塑化させ、粒状に成型した。
【0029】
前記ブレンド及び成型は、二軸混練押出機の原料投入部から吐出口までの各エリアに温度を順に30℃、110℃、115℃、120℃、125℃、125℃、130℃、135℃、135℃、125℃及び80℃と、また、スクリューの回転数を180rpmと設定した状態で行った。
[実施例8]:
TiO2をも更に含ませる以外、他の条件を実施例1〜7と同じようにし、生分解性樹脂ペレットを製造した。
[実施例9〜11]:
実施例1〜7におけるスクリューの回転数の代わりに、250rpmを設定し、二軸混練押出機の原料投入部から吐出口までの各エリアに温度を順に30℃、110℃、120℃、125℃、125℃、125℃、130℃、135℃、135℃、125℃及び90℃と設定する以外、他の条件を実施例1〜7と同じようにし、生分解性樹脂ペレットを製造した。
[実施例12]:
実施例9〜11におけるタピオカ澱粉の代わりに、小麦澱粉を使用する以外、他の条件を実施例9〜11と同じようにし、生分解性樹脂ペレットを製造した。
[実施例13〜15]:
実施例9〜11におけるタピオカ澱粉の代わりに、玉蜀黍澱粉を使用する以外、他の条件を実施例9〜11と同じようにし、生分解性樹脂ペレットを製造した。
[実施例16]:
実施例9〜11におけるタピオカ澱粉の代わりに、玉蜀黍澱粉を使用し、PBATの代わりに、ポリブチレンスクシネート(以下、「PBS」という、IRE Chemicals社製のEnpol)を使用する以外、他の条件を実施例9〜11と同じようにし、生分解性樹脂ペレットを製造した。
【0030】
生分解性樹脂薄膜材の製造:
実施例1〜16に製造した生分解性樹脂ペレットをブロー成型機を用いて下記条件で下記表2に示す厚さを有する生分解性樹脂薄膜材を製造した。
【0031】
1.分解性樹脂ペレットを乾燥する温度:80℃(1〜4時間)
2.第1のバレルの温度:125±2℃;第2のバレルの温度:130±2℃;第3のバレルの温度:135±2℃;第4のバレルの温度:130±2℃;第5のバレルの温度:125±±2℃
3.押出速度:18rpm;押出電流:26A;引き取り速度:13m/min
4.Blow-up ratio(BUR):3.0
5.生分解性樹脂薄膜袋の幅:160mm
[比較例1]:
比較例1として市販の、長さ50cm、幅32cm、ガゼット18cm、また、容積15L、厚さ0.04mm、荷重制限5kgのポリエチレン袋(PE袋)を購入した。
[比較例2]:
比較例2として市販のNovamont社製のMater-Biの生分解性樹脂薄膜袋(厚さ0.08mm)を購入した。
【0032】
機械的性質試験:
引張試験機(GS-QC-Tester Instrument Enterprise Co., Ltd.製のGS-1560/20‐0230)を使用して実施例1〜16と比較例1〜2におけるそれぞれの薄膜材の機械的性質を測定し、下記表2に示した。
【0033】
【表2】

【0034】
上記表2に示す結果から分かるように、実施例のいずれも、比較例1の従来の、生分解性樹脂材製のものではないPE袋と比べて、機械強度が著しく劣らず、特に、比較例2の従来の生分解性樹脂生の薄膜袋と比べて、膜厚が半分しかなくても、それより優れた機械性質を持つことが明らかとなった。即ち、本発明の組成及び方法によって製造された薄膜は、従来の、天然澱粉の添加により生じた欠点、即ち天然澱粉それ自体が立体の空間障害になり、如何にブレンドされても基材に均一に入れず、樹脂と混合が悪くて機械強度の良い成型品になれないことがない。
【0035】
荷重試験:
実施例14に製造した生分解性樹脂ペレットを前記ブロー成型機を用いて厚さ0.025mmを有する生分解性樹脂薄膜材を製造してから、比較例1として市販のPE袋と同じである生分解性樹脂薄膜袋を製造した。
【0036】
そして、その生分解性樹脂薄膜袋で2.5日間に重さ5.2kgの荷重(600ml瓶詰めの水が8本)を吊るし上げて、亀裂や爆裂しないことが明らかとなった。
【0037】
また、前記生分解性樹脂薄膜袋は、比較例1の生分解性樹脂薄膜袋と比べて、膜厚がほぼ半分しかなくても、荷重が5kgもできることが明らかとなった。
【0038】
生分解性試験:
実施例4に製造した生分解性樹脂ペレットを前記荷重試験と同じようにし、生分解性樹脂薄膜袋を製造した。
【0039】
そして、ISO14855基準により生分解性を測定した。その分解率の結果は、89日間が経って分解率が100%であった。
【0040】
その上、本発明による生分解性樹脂薄膜材は、欧州連合に認証されたGLP実験室(Organic Waste System laboratory)からEN13432基準及びASTM norm D 6400‐04基準に合格だという認証を受けた。
【0041】
さらに、本発明による生分解性樹脂薄膜材は、欧州連合に認証された「OK COMPOST」と「DIN CERTCO」、米国に認証された「COMPOSTABLE」、日本に認証された「GreenPla」の認証をも受けた。
【0042】
前記のように、本発明の組成及び方法による生分解性樹脂材は、生分解性が良いばかりではなく、その機械強度も、薄膜材や袋の製造に亀裂や爆裂しないほど高いので、経済開発にも環境問題にも対応できるものとなれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒドロラーゼで加水分解してなった生化学修飾澱粉と、
脂肪族ポリエステル及び脂肪族‐芳香族コポリエステルから選ばれた生分解のできるポリエステルと、
を含有したことを特徴とする生分解性樹脂材組成物。
【請求項2】
可塑剤として、グリセロール、レシチン、ポリエチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール及びソルビトールの群から選ばれたものをも更に含んだことを特徴とする請求項1に記載の生分解性樹脂材組成物。
【請求項3】
前記脂肪族‐芳香族コポリエステルは、ポリブチレンアジペート/テレフタレート共重合体樹脂であることを特徴とする請求項2に記載の生分解性樹脂材組成物。
【請求項4】
前記脂肪族ポリエステルは、ポリブチレンスクシネートであることを特徴とする請求項2に記載の生分解性樹脂材組成物。
【請求項5】
強化剤として、TiO、CaO、CaCO、及びSiOの群から選ばれたものをも更に含んだことを特徴とする請求項2に記載の生分解性樹脂材組成物。
【請求項6】
前記生化学修飾澱粉と前記生分解性ポリエステルとの重量比は1/0.6〜1/2.6の範囲にあることを特徴とする請求項2に記載の生分解性樹脂材組成物。
【請求項7】
前記生化学修飾澱粉と前記可塑剤との重量比は1/0.014〜1/0.40の範囲にあることを特徴とする請求項6に記載の生分解性樹脂材組成物。
【請求項8】
前記生化学修飾澱粉と前記生分解性ポリエステルとの重量比は1/1.1〜1/2.6の範囲にあることを特徴とする請求項2に記載の生分解性樹脂材組成物。
【請求項9】
前記生化学修飾澱と前記可塑剤の重量比は1/0.17〜1/0.36の範囲にあることを特徴とする請求項8に記載の生分解性樹脂材組成物。
【請求項10】
天然澱粉と生分解のできるポリエステルとを混合して固体混合物を作り、
澱粉分解用のヒドロラーゼと液体添加剤とを混合して液体混合物を作り、
そして、前記固体混合物と前記液体混合物とをブレンドし、
それにより、前記ヒドロラーゼで前記天然澱粉を加水分解して生化学修飾澱粉に変えながら、該生化学修飾澱粉と前記生分解のできるポリエステルとを混合して前記液体添加剤で可塑化させることを特徴とする生分解性樹脂材の製造方法。
【請求項11】
前記天然澱粉として、とうもろこし澱粉、小麦澱粉などのイネ科澱粉、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉及び豆科澱粉の群から選ばれたものを使用することを特徴とする請求項10に記載の生分解性樹脂材の製造方法。
【請求項12】
前記ヒドロラーゼとして、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、イソアミラーゼ、グルコアミラーゼ、プルラナーゼ、シクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ、β−フルクトフラノシダーゼ、及びグルコースイソメラーゼの群から選ばれたものを使用することを特徴とする請求項10に記載の生分解性樹脂材の製造方法。
【請求項13】
前記ヒドロラーゼとして、酵素活性が15,000〜40,000U/μmolの範囲にあるものを使用することを特徴とする請求項12に記載の生分解性樹脂材の製造方法。
【請求項14】
前記液体添加剤として、水及び/または可塑剤を使用することを特徴とする請求項10に記載の生分解性樹脂材の製造方法。
【請求項15】
前記天然澱粉と前記ヒドロラーゼとを190:1〜50:1の重量比で配合することを特徴とする請求項10に記載の生分解性樹脂材の製造方法。
【請求項16】
前記天然澱粉と前記ヒドロラーゼとを175:1〜65:1の重量比で配合することを特徴とする請求項10に記載の生分解性樹脂材の製造方法。
【請求項17】
前記生化学修飾澱粉と前記生分解性ポリエステルとを重量比が1/0.6〜1/2.6の範囲にあるように配合することを特徴とする請求項10に記載の生分解性樹脂材の製造方法。
【請求項18】
前記生化学修飾澱粉と前記液体添加剤とを重量比が1/0.3〜1/0.5の範囲にあるように配合することを特徴とする請求項17に記載の生分解性樹脂材の製造方法。
【請求項19】
前記生化学修飾澱粉と前記生分解性ポリエステルとを重量比が1/1.1〜1/2.6の範囲にあるように配合することを特徴とする請求項10に記載の生分解性樹脂材の製造方法。
【請求項20】
前記生化学修飾澱粉と液体添加剤とを重量比が1/0.3〜1/0.5の範囲にあるように配合することを特徴とする請求項19に記載の生分解性樹脂材の製造方法。
【請求項21】
請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の生分解性樹脂材組成物から構成された生分解性樹脂材。
【請求項22】
請求項10〜請求項20のいずれか一項に記載の方法で作られた生分解性樹脂材。
【請求項23】
請求項21または請求項22に記載の生分解性樹脂材で作られた生分解性樹脂薄膜材。

【公開番号】特開2009−74049(P2009−74049A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−166717(P2008−166717)
【出願日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願人】(508193507)宏力生化科技股▲分▼有限公司 (1)
【Fターム(参考)】