説明

生活用水製造装置

【課題】ピュアな純水を生成できるものとして洗顔、洗髪等の理美容分野、医療健康分野、飲食関係、その他、生活用水利用設備全般に亘って利用でき、しかも純水の質を低下させることなくこの状況を長く持続できるようにする。
【解決手段】逆浸透膜7で原水通路8と純水通路9を仕切った構造の逆浸透膜式純水生成器5に対し一次側に原水通路8へ原水を供給する原水供給路10が設けられ、二次側に原水通路8からの流出水を廃棄端27へ導く廃棄原水取出路16と純水通路9からの流出水を吐出栓43へ導く純水取出路15とが設けられ、更に純水生成器5の一次側に、原水通路8へ洗浄用純水を供給する洗浄水供給路11と、純水通路9へ洗浄用純水を供給する洗浄用純水供給路12とが設けられており、純水生成器5の二次側に、純水通路9から取り出された純水を廃棄端27へ導く廃棄純水取出路17が設けられた構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、理美容、健康、医療、飲食、その他、生活用水利用設備全般に使用される生活用水製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、洗顔や洗髪に際して、化粧品や化粧水、シャンプーやリンスに拘る人は多いが、水に拘る人は少ないのが実情である。
なお、従来、病院、実験室、飲食品加工業、調理場など衛生の確保が高度に要求される作業現場に設置される手洗い装置として、紫外線殺菌器とフィルターとを給水配管中に設置した殺菌水洗面化粧台が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】実開昭61−90490号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来、洗顔や洗髪に使用している水の大半は、水道水又は井戸水である。前記特許文献1のものは、原水を紫外線殺菌器で殺菌し、フィルターで濾過して使用するようにしているが、純水に比較すれば、不純物が残留しているものと推定されるのみならず、温水として使用するようにしたものではない。
一方、純水は、水道水や井戸水とは違い、不純物(例えば、塩素、トリハロメタン、有機物、無機物、細菌類等)を殆ど含まないピュアな水のため、素肌に浸透し易く、馴染み易い性質を有している。
【0004】
純水を使用した洗顔や洗髪は、従来使用している水道水や井戸水と比較すると、素肌に対して、遙かに浸透性が高く、老廃物(脂肪等)や汚れを落とす作用効果が優れている。
特に、純水を加熱して温水として使用することによって、洗顔や洗髪時に素肌に沈着している老廃物(脂肪等)を確実に浮かせ、より質の高い洗顔や洗髪を可能にする。
しかし、純水を作るためには、例えば、純水生成器を従来使用している洗面化粧台等に組み込む必要があり、その組み込みスペースとして、洗面化粧台等の下部スペースが想定されるが、この下部スペースでは、小型のものしか組み込めず、これでは、純水の生成能力が低く満足な洗顔や洗髪を行うことができないという問題がある。なお、純水を大量に生成できる能力のある大型の純水生成器を洗面化粧台等とは別設置することも考えられるが、その場合では、この装置の設置場所の確保が問題となり、取付施工性及び運搬・取扱性等にも問題がある。
【0005】
本発明は、従来技術の上記問題点に鑑みて開発されたもので、不純物を含まないピュアな純水を生成できるものとして洗顔・洗髪等の理美容分野、医療健康分野、飲食関係、その他、生活用水利用設備全般に亘って利用でき、しかも純水の質を低下させることなくこの状況を長く持続できるようにした生活用水製造装置を提供することを目的とする。
また本発明は、必要に応じて適温に加熱した純水を製造できるようにした生活用水製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明は次の手段を講じた。
即ち、本発明に係る生活用水製造装置は、容器内が逆浸透膜で仕切られてこの逆浸透膜の一方側に原水通路が形成され他方側に純水通路が形成されている構造の逆浸透膜式純水生成器を具備するものであって、この純水生成器の一次側には原水通路へ原水を供給する原水供給路が設けられ、純水生成器の二次側には原水通路からの流出水を廃棄端へ導く廃棄原水取出路と、純水通路からの流出水を吐出栓へ導く純水取出路とが設けられている。
そして、上記純水生成器の一次側には、原水供給路から原水通路へ向けた原水の非供給時に限り原水通路へ洗浄用純水の供給を可能にする洗浄水供給路と、原水供給路及び洗浄水供給路から原水通路へ向けた原水の非供給時に限り純水通路へ洗浄用純水の供給を可能にする洗浄用純水供給路とが設けられており、純水生成器の二次側には、純水通路から取り出された純水を必要に応じて上記純水取出路の始端、途中又は終端から廃棄端へ導く廃棄純水取出路が設けられている。
【0007】
このような構成であると、不純物を含まないピュアな純水を生成できることになり、このピュアな純水を用いた洗顔・洗髪等の理美容分野、医療健康分野、飲食関係、その他、生活用水利用設備全般に亘って利用できるようになる。また、このような構成とすることで純水生成器内の洗浄が簡単に行えるものとなる。この場合の洗浄は、洗浄水供給路と洗浄用純水供給路とを有している関係から、これら各供給路を切り替えることによって逆浸透膜における原水通路側に向く面と純水通路側に向く面との各面を別々に洗浄できるものである。
【0008】
すなわち、純水生成器に対し、洗浄水供給路から原水通路へ洗浄用純水を供給させることで原水通路内に充満する原水を純水生成器から追い出して原水通路内を純水で満たすようにする(原水通路内を純水に置換する)と共に、逆浸透膜において原水通路へ向く面を洗い流すことができる。
また、洗浄用純水供給路から純水通路へ洗浄用純水を供給させれば、逆浸透膜において純水通路へ向く面を洗い流すことができるだけでなく、この洗浄用純水が逆浸透膜を通過して原水通路へと染み出すようになる作用を利用して逆浸透膜の原水通路へ向く面に付着した不純物を原水通路へと追い出すことができるようになる。
【0009】
このようにして、逆浸透膜はその両側の面から洗浄されることになり、綺麗な状態を維持できる。そのため、ピュアな純水を洗顔・洗髪等の理美容分野、医療健康分野、飲食関係、その他、生活用水利用設備全般に亘って利用する際、純水の質を低下させることなく長く持続できるようになる。
純水生成器は複数設けることができる。この場合、各純水生成器における原水通路の一次側に接続される洗浄水供給路、及び純水通路の一次側に接続される洗浄用純水供給路に対して、他の純水生成器における純水通路の二次側に設けられる純水取出路を、必要に応じて相互連通可能とする状態で配管接続する。
【0010】
このように純水生成器を複数設けることによって十分な量の純水を連続して生成することができる。しかも、大容量の純水の生成を可能としつつこの生活用水製造装置をコンパクトに整列配置可能として設置場所の確保を容易化できる。
純水生成器における純水通路の二次側に設けられる純水取出路には、この経路中の純水を加熱して高温純水と低温純水として送出する加熱装置と、この加熱装置から送出される低温純水を殺菌処理する紫外線殺菌装置と、加熱装置から送出された高温純水及び紫外線殺菌装置で殺菌処理された低温純水を混合して吐出する混合水栓とを有したものとすることができる。
【0011】
このようにすると、高温純水と低温純水とを各別に生成させることができ、これらを適温に混合して混合水栓から吐出させることができる。従って、細菌類等の不純物を全く含まない適温の純水を洗顔や洗髪等の理美容分野、医療健康分野、飲食関係、その他、生活用水利用設備全般に亘って利用することができる。
なお、紫外線殺菌装置を経た後の純水(例えば加熱装置内に滞留した純水)が配管経路内で長時間滞留されることによって細菌類で汚染されることがあったとしても、加熱装置で加熱殺菌されることになるため、吐出栓から吐出される純水はTDS(全溶存固形物量)値の悪化が防止される。
【0012】
純水生成器における原水通路の一次側に設けられた原水供給路には、不純物の除去を段階的に実行すべく一次前処理器(例えばセディメントフィルタ)と二次前処理器(例えばプリカーボンフィルタ)とを設けるのが好ましい。
このようにすれば、一次前処理器及び二次前処理器で原水中に含まれる大部分の不純物が除去されるため、純水生成器の機能低下を防止して長期間にわたり良好な機能を発揮させることができ、しかも、一次前処理器及び二次前処理器を複数の純水生成器に対して兼用化させることができるため、生活用水製造装置全体としてのコンパクト化が可能となる。
【0013】
本発明に係る生活用水製造装置は、次のように構成することもできる。
即ち、容器内が逆浸透膜で仕切られてこの逆浸透膜の一方側に原水通路が形成され他方側に純水通路が形成された逆浸透膜式の第1純水生成器及び第2純水生成器と、原水供給源側から吐出栓までの間で上記第1、第2の両純水生成器を接続配管する配管システムと、この配管システム内を必要に応じて切り替えて所定の経路構成とさせる経路制御部とを有したものとする。
上記配管システムは、第1、第2の各純水生成器の一次側において、それぞれの原水通路へ原水を供給する原水供給路と、それぞれの原水通路へ洗浄用純水を供給する洗浄水供給路と、それぞれの純水通路へ洗浄用純水を供給する洗浄用純水供給路とを有していると共に、第1、第2の各純水生成器の二次側において、それぞれの原水通路からの流出水を廃棄端へ導く廃棄原水取出路と、それぞれの純水通路からの流出水を吐出栓へ導く純水取出路と、それぞれの純水通路から取り出された純水を廃棄端へ導く廃棄純水取出路とを有したものである。
【0014】
上記経路制御部は、[第1純水生成器に対する原水通路洗浄モード]及び[第1純水生成器に対する純水通路洗浄モード]を含む経路切替が可能になものである。
[第1純水生成器に対する原水通路洗浄モード]では、第1純水生成器において原水供給路から原水通路へ原水が供給されない状態を保持させたうえでこの第1純水生成器の洗浄水供給路と第2純水生成器の純水取出路とを連通させ且つ第2純水生成器の原水供給路を開通させて第2純水生成器の原水通路へ原水を供給させつつ廃棄原水取出路へ流出する流出水を廃棄端へ導くようにすることにより、第2純水生成器で生成される純水を第1純水生成器の原水通路へと供給し、当該第1純水生成器の原水通路から廃棄原水取出路を経て流出する純水を廃棄端へ導く経路構成とさせるべくプログラム制御される。
【0015】
[第1純水生成器に対する純水通路洗浄モード]では、第1純水生成器において第1原水供給路及び第1洗浄水供給路から原水通路へ原水が供給されない状態を保持させたうえでこの第1純水生成器の第1洗浄用純水供給路と第2純水生成器の第2純水取出路とを連通させ且つ第2純水生成器の第2原水供給路を開通させて第2純水生成器の原水通路へ原水を供給させつつ第1純水生成器の第1廃棄純水取出路及び第2純水生成器の第2廃棄原水取出路のそれぞれから流出する流出水を廃棄端へ導くようにすることにより、第2純水生成器で生成される純水を第1純水生成器の純水通路へと供給し、当該第1純水生成器の純水通路から第1廃棄純水取出路を経て流出する純水を廃棄端へ導く経路構成とさせるべくプログラム制御される。
【0016】
また上記経路制御部は、[第2純水生成器に対する原水通路洗浄モード]及び[第2純水生成器に対する純水通路洗浄モード]を含む経路切替が可能なものとすることもできる。
[第2純水生成器に対する原水通路洗浄モード]では、第2純水生成器において原水供給路から原水通路へ原水が供給されない状態を保持させたうえでこの第2純水生成器の洗浄水供給路と第1純水生成器の純水取出路とを連通させ且つ第1純水生成器の原水供給路を開通させて第1純水生成器の原水通路へ原水を供給させつつ廃棄原水取出路へ流出する流出水を廃棄端へ導くようにすることにより、第1純水生成器で生成される純水を第2純水生成器の原水通路へと供給し、当該第2純水生成器の原水通路から廃棄原水取出路を経て流出する純水を廃棄端へ導く経路構成とさせるべくプログラム制御される。
【0017】
[第2純水生成器に対する純水通路洗浄モード]では、第2純水生成器において第2原水供給路及び第2洗浄水供給路から原水通路へ原水が供給されない状態を保持させたうえでこの第2純水生成器の第2洗浄用純水供給路と第1純水生成器の第1純水取出路とを連通させ且つ第1純水生成器の第1原水供給路を開通させて第1純水生成器の原水通路へ原水を供給させつつ第2純水生成器の第2廃棄純水取出路及び第1純水生成器の第1廃棄原水取出路のそれぞれから流出する流出水を廃棄端へ導くようにすることにより、第1純水生成器で生成される純水を第2純水生成器の純水通路へと供給し、当該第2純水生成器の純水通路から第2廃棄純水取出路を経て流出する純水を廃棄端へ導く経路構成とさせるべくプログラム制御される。
【0018】
このように、一方の純水生成器で生成した純水を使って他方の純水生成器を洗浄するということを、それぞれの純水生成器で実施することにより、それぞれの純水生成器を清浄な状態(少なくとも一方の純水生成器ではピュアな純水の生成ができる状態)に保つことができる。勿論、両方の純水生成器間で、これらの洗浄を交代的に行えばよいものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る生活用水製造装置では、不純物を含まないピュアな純水を生成できるものとして洗顔や洗髪等の理美容分野、医療健康分野、飲食関係、その他、生活用水利用設備全般に亘って利用でき、しかも純水の質を低下させることなくこの状況を長く持続できるようになる。また、必要に応じて適温に加熱した純水を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1乃至図13は、本発明に係る生活用水製造装置1の一実施形態を示している。この生活用水製造装置1は、図5及び図6に示すように、例えば洗面化粧台2に対して装備される。
[純水生成器5]
この生活用水製造装置1は、図2乃至図4に示すような純水生成器5を具備している。この純水生成器5は逆浸透膜式を採用した、所謂、メンブレンフィルタであって、容器6内に逆浸透膜7が設けられ、この逆浸透膜7によって仕切られる一方側に原水通路8が形成され、他方側に純水通路9が形成されるようになっている。
【0021】
本実施形態において容器6は円筒形に形成されていると共に、この容器6内の長手方向全長にわたり且つ同心配置となるように、一回り径小の円筒形を形成する状態で逆浸透膜7が収納されており、この逆浸透膜7の円筒形内部に形成される円形通路が純水通路9として使用され、円筒形外部に形成される円筒形通路が原水通路8として使用される。すなわち、純水通路9のまわりを原水通路8が全周的に取り囲むような状態となっている。
逆浸透膜7は、微細な不純物(例えば、塩素、細菌類、その他、0.0001ミクロン以上の溶質)を濾過除去して純水を生成できるようにしたもので、膜両側が略同圧のときには、溶液の濃度差により、薄い側から濃い側へ溶媒が浸透して濃度が平衡するまで浸透現象が進行するが、濃い側の溶液を浸透圧以上に加圧したときには、逆浸透現象が起こる。すなわち、原水通路8に高濃度側として原水を通し、純水通路9に低濃度側として純水を通すように使用する場合、膜両側が略同圧のときに図4に示すように純水通路9側から原水通路8側へ向けた浸透現象が起こるものの、原水通路8側を浸透圧以上に加圧することで、図3に示すように、原水通路8側から純水通路9側へ向けた逆浸透現象が起こり、純水通路9内で純水を生成できることになる。
【0022】
この純水生成器5の一次側には原水供給路10と、洗浄水供給路11と、洗浄用純水供給路12とが設けられており、純水生成器5の二次側には純水取出路15と、廃棄原水取出路16と、廃棄純水取出路17とが設けられている。
原水供給路10は原水通路8へ原水を供給するためのものであり、洗浄水供給路11は、原水供給路10から原水通路8へ原水が供給されていないとき(非供給時)に限り原水通路8へ洗浄用純水を供給するためのものであり、洗浄用純水供給路12は、原水供給路10及び洗浄水供給路11から原水通路8へ原水が供給されていないとき(非供給時)に限り、純水通路9へ洗浄用純水を供給するためのものである。
【0023】
なお、原水供給路10と洗浄水供給路11とは、図例のように各独立した状態で純水生成器5に接続するようにしてもよいが、これに限定されるものではなく、途中で流路切替弁などを介して合流させた状態で、この流路切替弁と純水生成器5とを1本の配管経路として接続させるようにしてもよい。
純水取出路15は純水通路9からの流出水を適宜の吐出栓へ導くためのものであり、廃棄原水取出路16は原水通路8からの流出水を適宜の廃棄端へ導くためのものであり、廃棄純水取出路17は純水通路9から取り出された純水を純水取出路15の始端、途中又は終端から適宜の廃棄端へ導くためのものである。
[配管システム3]
図1は、本発明に係る生活用水製造装置1の配管図であって、この図1から明らかなように、本実施形態において上記した純水生成器5は複数(図例では2台)設けられ、これら各純水生成器5を所定配置で接続させるようにして配管システム3が構成されている。以下、一方の純水生成器5を「第1純水生成器5A」と言い、他方の純水生成器5を「第2純水生成器5B」と言う。これら第1、第2の各純水生成器5A,5Bには、純水生成能力が例えば4.7リットル毎分のものを採用することができる。
【0024】
なお、配管システム3では、原水や純水などの流れを所定向きに規制するために各所に逆止弁が設けられているが、逆止弁を設けること自体はこの種の流体設備では各種機器への逆流や流体の混濁を防ぐための普通の技術であり、以下ではこれら逆止弁の位置付けを逐一説明しない。
また、この配管システム3では、必要に応じて所定の配管回路を構成させるため、電磁弁や電動弁などの遠隔操作可能な電気駆動型の開閉弁4を各所に配置してあり、これら各開閉弁4で流路切替を行うものとしているが、以下では説明の便宜上、1番開閉弁4a、2番開閉弁4b、3番開閉弁4c、・・・等と番号を付した名称とする。但し、これら各開閉弁4に付した番号はあくまでも説明の便宜上のもので、流れ順や配置順などとは無関係とする。
[原水供給路10]
この生活用水製造装置1は、水道水や井戸水等の原水供給源CWから1番開閉弁4a及び送水ポンプ20を経た後、一次前処理器22、二次前処理器23を経、2番開閉弁4b又は3番開閉弁4cを介して第1、第2の各純水生成器5A,5Bが並列に接続されている。
【0025】
一次前処理器22は原水から粗大な不純物(6μm以上のほこりや砂、錆等の各種浮遊物質類)を除去するためのもので、例えばセディメントフィルタを採用することができる。また二次前処理器23は、一次前処理器22では十分に除去できないような微細な不純物(トリハロメタン等の各種有害成分)を濾過除去するためのもので、例えばプリカーボンフィルタを採用することができる。これら一次前処理器22及び二次前処理器23を設けることにより、第1、第2の各純水生成器5A,5Bにおける純水生成機能を高精度化できる。
【0026】
原水供給源CWから2番開閉弁4bを経て第1純水生成器5Aに至る間、及び原水供給源CWから3番開閉弁4cを経て第2純水生成器5Bに至る間を接続しているのが、それぞれ原水供給路10(図2参照)であって、第1、第2の各純水生成器5A,5Bに対しては、それらの各原水通路8に対する一次側と接続されていることになる。以下、第1純水生成器5A用の原水供給路10を「第1原水供給路10A」と言い、第2純水生成器5B用の原水供給路10を「第2原水供給路10B」と言う。2番開閉弁4bと3番開閉弁4cのそれぞれの一次側が互いに連通接続されている。
[廃棄原水取出路16]
第1純水生成器5Aの二次側は、第1流量計25から合流部26を経て廃棄端27へ至るように接続されており、第2純水生成器5Bの二次側は、第2流量計28から合流部26を経て廃棄端27へ至るように接続されている。
【0027】
第1純水生成器5Aから合流部26を経て廃棄端27に至る間、及び第2純水生成器5Bから合流部26を経て廃棄端27へ至る間を接続しているのが、それぞれ廃棄原水取出路16(図2参照)であって、第1、第2の各純水生成器5A,5Bに対しては、それらの各原水通路8と連通接続されていることになる。以下、、第1純水生成器5A用の廃棄原水取出路16を「第1廃棄原水取出路16A」と言い、第2純水生成器5B用の廃棄原水取出路16を「第2廃棄原水取出路16B」と言う。
第1廃棄原水取出路16Aにおいて、第1純水生成器5Aと第1流量計25との中間部からは、分岐部30を介して4番開閉弁4dへ至り、第1流量計25をバイパスした状態で合流部26乃至廃棄端27へと至るように接続配管されている。同様に、第2廃棄原水取出路16Bにおいても、第2純水生成器5Bと第2流量計28との中間部から分岐部31を介して5番開閉弁4eへ至り、第2流量計28をバイパスした状態で合流部26乃至廃棄端27へと至るように接続配管されている。
【0028】
要するに、4番開閉弁4dや5番開閉弁4eを開閉切替することで、廃棄端27への排水状態を維持しつつ第1流量計25や第2流量計28による計測のオンオフを選択できるようになっている。
[純水取出路15]
第1純水生成器5Aの二次側は更に、上記第1廃棄原水取出路16Aとは別の接続経路により、6番開閉弁4f、合流部35、純水流量計36、分配経路37、紫外線殺菌装置38、及び7番開閉弁4gを経るようにして加熱装置40と接続されている。また、第2純水生成器5Bからは、上記第2廃棄原水取出路16Bとは別の接続経路により、8番開閉弁4hを介して上記合流部35と連通接続されており、結果としてこの第2純水生成器5Bも、純水流量計36、分配経路37、紫外線殺菌装置38、7番開閉弁4gを経て加熱装置40と接続されていることになる。
【0029】
紫外線殺菌装置38は、第1、第2の各純水生成器5A,5Bから送り出される純水に紫外線を照射し、殺菌処理するためのものである。
加熱装置40は、電熱ヒータ式又はガスヒータ式などの加熱手段を具備したものであって、第1、第2の各純水生成器5A,5Bで生成された純水を必要に応じて加熱し、常温の純水とは別に適宜の設定温度(例えば75℃程度の高温純水や5〜15℃程度の低温純水等とする)に維持されるように電熱ヒータ又はガスヒータのON−OFF制御をするようになっている。この加熱装置40には、常温純水流出路41と加熱純水流出路42とが接続され、これらの先に吐出栓の一種である混合水栓43が接続されている。
【0030】
加熱装置40は、1回の洗顔や洗髪に使用する容量の平均値(例えば25リットル)以上の容量の貯湯タンクを具備させておくのが好適である。加熱純水流出路42はこの貯湯タンクの上部から加熱後の純水を取り出せるように接続しておけばよい。
なお、加熱純水流出路42は一般給湯管44を介して、瞬間湯沸器やセントラル給湯設備などの外部給湯設備HWと連通接続させておくこともできる。この場合、一般給湯管44には、常時閉で必要時だけ開弁できるようにした切換弁45を設置しておくのが好適となる。
【0031】
混合水栓43にはシャワーヘッド付きのものを採用してもよい。また、混合水栓43を複数設けてしてもよい。
なお、7番開閉弁4gと加熱装置40とを接続する配管途中に、混合水栓43の止水時に起こる突発的な水圧上昇(ウオーターハンマー現象)等の衝撃を吸収緩和させるためのアキュームレータ46を設けるのが好適である。また、加熱装置40に対して原水供給源CWから直接的に原水を取り入れられるようにする緊急時対策配管50を設けておき、この緊急時対策配管50に対して、常時閉とする緊急解放弁51を設けておくことが推奨される。更に、原水供給源CWから直接的に原水を吐出できるようにした一般的な吐出栓(単水栓)52を接続するようにしてもよい。
【0032】
上記したように、第1純水生成器5Aから合流部35や純水流量計36、紫外線殺菌装置38を経るようにして加熱装置40に至る間、及び第2純水生成器5Bから合流部35や純水流量計36、紫外線殺菌装置38を経るようにして加熱装置40に至る間を接続しているのが、それぞれ純水取出路15(図2参照)であって、第1、第2の各純水生成器5A,5Bに対しては、それらの各純水通路9と連通接続されていることになる。以下、、第1純水生成器5A用の純水取出路15を「第1純水取出路15A」と言い、第2純水生成器5B用の純水取出路15を「第2純水取出路15B」と言う。
[洗浄用純水供給路12]
第1純水取出路15Aにおいて、純水流量計36を経た後に接続された分配経路37には、その経路中に、9番開閉弁4iを介して第2純水生成器5Bの一次側へと至る接続配管部分がある。同様に、第2純水取出路15Bにおいても、分配経路37の経路中から10番開閉弁4jを介して第1純水生成器5Aの一次側へと至る接続配管部分がある。
【0033】
第1純水生成器5Aから合流部35や純水流量計36、9番開閉弁4iを経るようにして第2純水生成器5Bの一次側へ至る間、及び第2純水生成器5Bから合流部35や純水流量計36、10番開閉弁4jを経るようにして第1純水生成器5Aの一次側へ至る間を接続しているのが、それぞれ洗浄用純水供給路12(図2参照)である。
すなわち、6番開閉弁4f及び9番開閉弁4iを開弁させた状態にすれば、第1純水生成器5Aの純水通路9と第2純水生成器5Bの純水通路9とがこの順番で連通するようになって、その結果、第1純水生成器5Aで生成された純水を第2純水生成器5Bの純水通路9へと導くことができるようになる。以下ではこの接続配管部分を「第1洗浄用純水供給路12A」と言う。
【0034】
また8番開閉弁4h及び9番開閉弁4iを開弁させた状態にすれば、第2純水生成器5Bの純水通路9と第1純水生成器5Aの純水通路9とがこの順番で連通するようになって、その結果、第2純水生成器5Bで生成された純水を第1純水生成器5Aの純水通路9へと導くことができるようになっている。以下ではこの接続配管部分を「第2洗浄用純水供給路12B」と言う。
[洗浄水供給路11]
第1純水取出路15Aにおいて、純水流量計36を経た後に接続された分配経路37では、その経路中に、上記第1洗浄用純水供給路12Aとは別に、11番開閉弁4kを介して第2純水生成器5Bの一次側へと至る接続配管部分がある。この接続配管部分は、第1洗浄用純水供給路12Aが第2純水生成器5Bの純水通路9に対して連通接続されていたのとは異なり、第2純水生成器5Bの原水通路8に対して連通接続されている。
【0035】
同様に、第2純水取出路15Bにおいても、上記第2洗浄用純水供給路12Bとは別に、分配経路37の経路中から12番開閉弁4lを介して第1純水生成器5Aの一次側へと至る接続配管部分があり、この接続配管部分は、第2洗浄用純水供給路12Bが第1純水生成器5Aの純水通路9に対して連通接続されていたのとは異なり、第1純水生成器5Aの原水通路8に対して連通接続されている。
第1純水生成器5Aから合流部35や純水流量計36、11番開閉弁4kを経るようにして第2純水生成器5Bの一次側へ至る間、及び第2純水生成器5Bから合流部35や純水流量計36、12番開閉弁4lを経るようにして第1純水生成器5Aの一次側へ至る間を接続しているのが、それぞれ洗浄水供給路11(図2参照)である。
【0036】
すなわち、6番開閉弁4f及び11番開閉弁4kを開弁させた状態にすれば、第1純水生成器5Aの純水通路9と第2純水生成器5Bの原水通路8とがこの順番で連通するようになって、その結果、第1純水生成器5Aで生成された純水を第2純水生成器5Bの原水通路8へと導くことができるようになる。以下ではこの接続配管部分を「第1洗浄水供給路11A」と言う。
また8番開閉弁4h及び12番開閉弁4lを開弁させた状態にすれば、第2純水生成器5Bの純水通路9と第1純水生成器5Aの原水通路8とがこの順番で連通するようになって、その結果、第2純水生成器5Bで生成された純水を第1純水生成器5Aの原水通路8へと導くことができるようになっている。以下ではこの接続配管部分を「第2洗浄水供給路11B」と言う。
[廃棄純水取出路17]
更に、第1純水取出路15Aにおいて、第1純水生成器5Aと6番開閉弁4fとの中間部からは、分岐部48を介して13番開閉弁4mへ至り、合流部26を経て廃棄端27へ至るように接続配管されている。同様に、第2純水取出路15Bにおいても、第2純水生成器5Bと8番開閉弁4hとの中間部から分岐部49を介して14番開閉弁4nへ至り、合流部26を経て廃棄端27へ至るように接続配管されている。
【0037】
第1純水生成器5Aから分岐部48や13番開閉弁4m、合流部26を経るようにして廃棄端27に至る間、及び第2純水生成器5Bから分岐部49や14番開閉弁4n、合流部26を経るようにして廃棄端27へ至る間を接続しているのが、それぞれ廃棄純水取出路17(図2参照)であって、第1、第2の各純水生成器5A,5Bに対しては、それらの各純水通路9と連通接続されていることになる。以下、、第1純水生成器5A用の廃棄純水取出路17を「第1廃棄純水取出路17A」と言い、第2純水生成器5B用の廃棄純水取出路17を「第2廃棄純水取出路17B」と言う。
[経路制御部60]
このような生活用水製造装置1には経路制御部60が設けられている。この経路制御部60は、第1純水生成器5Aに対する原水通路洗浄モードと純水通路洗浄モード、及び第2純水生成器5Bに対する原水通路洗浄モードと純水通路洗浄モードとの、合計4モードを含む経路切替を可能にするためのものである。勿論、純水生成の運転モードや原水をそのまま吐出可能な状態とする運転停止モードなどにも対応可能にするとよい。
【0038】
この経路制御部60は、例えば、シーケンサやコンピュータ等によるタイムスケジュール、或いは人的なスイッチ操作に基づき、配管システム3の適所に配置した圧力センサや各流量計25,28,36等からデータを取り込んで、各データを比較演算しつつ配管システム3内の各開閉弁4a〜4n等を開閉動作させる、といった具合に圧力や流量、実質的な流れの有無等をファクターとする自動制御を実行させるものとすればよい。
[洗面化粧台2としての構成]
図5及び図6に示したように、洗面化粧台2は、洗面器66と、この洗面器66を所定高さに支持する下部キャビネット68と、洗面器66の奥部上方に起立姿勢で設けられる鏡体70とを有し、洗面器66まわりのカウンター67上に混合水栓43(場合によっては吐出栓52やシャワーヘッド等を含む)が設置されたものとなっている。鏡体70は、下部キャビネット68に対して一体的に連結された構造としてもよいし、下部キャビネット68とは連結せずに、下部キャビネット68の設置位置に合わせて建物躯体の壁面などへ固定するようにしてもよい。
【0039】
このような洗面化粧台2に対し、生活用水製造装置1は、洗面器66の後部及び鏡体70の裏部、並びに下部キャビネット68の後部にわたるようにして扁平薄型(例えば70〜100mm程度の奥行き寸法)の収納枠65を設けたうえで、この収納枠65内に整列収納することができる。収納枠65は、洗面化粧台2の高さ及び左右方向幅と同一とすると見栄えが良好になる。なお、収納枠65は、建物躯体側の壁面等に埋め込むようにして設けてもよい。
生活用水製造装置1の加熱装置40や送水ポンプ20など、比較的大きく重量のあるものについては洗面器66の後部やその下方となる下部キャビネット68内へ収納配置するのが好適である。
【0040】
殊に、送水ポンプ20は電気機器であるために漏電対策が必要であり、その意味でも第1、第2の各純水生成器5A,5Bによる結露環境から遠ざけた配置とすべきであって、洗面器66の後部や下部キャビネット68内への配置は好適と言える。
第1、第2の各純水生成器5A,5Bは、容量を確保する必要から直径及び長さ的に所定のボリュウムを有したものになるため、鏡体70の裏側となるように配置するのが好適である。これら第1、第2の各純水生成器5A,5B相互間に、一次前処理器22及び二次前処理器23や、第1流量計25、第2流量計28、純水流量計36、紫外線殺菌装置38を配置させると全体としての収まりがよく、コンパクトなレイアウトにできる。
【0041】
第1、第2の各純水生成器5A,5Bをはじめ、一次前処理器22、二次前処理器23、第1流量計25、第2流量計28、純水流量計36、紫外線殺菌装置38は、いずれも内部に水を貯留する状態となるため、結露を起こし易く、その結露水が落下することを考慮する必要がある。そこで、これらよりも上方となるような位置付けで、複数の開閉弁4(4a〜4n)を配置して水濡れから回避させるのが好適となる。尚、第1流量計25、第2流量計28、純水流量計36は、電気式でも可能であって、この場合では、これらも水濡れから回避するために上位に配置すればよい。
【0042】
加えて、収納スペース65の上部側となる位置へ換気ファン71を設けておき、収納スペース65内の換気を良好にさせることが推奨される。
下部キャビネット68の前面(扉72等)には、コントロールパネル73が設けられ、このコントロールパネル73には自動運転用の各種設定スイッチや各モードの運転スイッチ、緊急停止用スイッチ、警報ランプなどが設けられている。また制御ボックス等も並設することができる。
[動作]
次に、生活用水製造装置1の動作について説明する。上記構成を具備した本実施形態の生活用水製造装置1では、図7に示すように6つの動作モードを実施できる。すなわち、[第1純水生成器5Aによる純水生成モード][第2純水生成器5Bによる純水生成モード][第1純水生成器5Aに対する原水通路洗浄モード][第1純水生成器5Aに対する純水通路洗浄モード][第2純水生成器5Bに対する原水通路洗浄モード][第2純水生成器5Bに対する純水通路洗浄モード]の6つの動作モードである。
【0043】
なお、図7において、最上欄の1番、2番、3番、・・・の表記は、上記説明中で記載した開閉弁の便宜上の番号であり、これら各番号の下に括弧書きで付した表記は各開閉弁の符号である。また各モードの欄では、各開閉弁が開弁されていることを「開」と表記し、閉弁されていることを升目内に「×」を入れることで表記した。「開」を表記した升目内の右下に添え書きした小さな数字は、経路の順方向に沿った開閉弁の配置(並び)を理解し易くさせるための「参考順位」である。
[第1純水生成器5Aによる純水生成モード]
第1純水生成器5Aを使って混合水栓43や吐出栓52から純水を吐出させるには、図7及び図8に示すように、1番開閉弁4a、2番開閉弁4b、6番開閉弁4f、7番開閉弁4gの4つの開閉弁を開弁させ、その他の開閉弁は全て閉弁させる。
【0044】
このようにすることで、原水供給源CW−1番開閉弁4a−送水ポンプ20−一次前処理器22−二次前処理器23−2番開閉弁4b−(第1原水供給路10A)−第1純水生成器5Aの原水通路8〜純水通路9−(第1純水取出路15A)−6番開閉弁4f−合流部35−純水流量計36−分配経路37−紫外線殺菌装置38−7番開閉弁4g−加熱装置40といった経路構成がなされ、加熱装置40を単に通過して加熱されないままの純水が常温純水流出路41へ供給されたり、加熱装置40で高温又は低温に加熱された純水が加熱純水流出路42へ供給されたりする状況が整う。
【0045】
この状況下で混合水栓43を操作することで、所望する温度の純水を得ることができる。また吐出栓52を操作することで常温の純水を得ることができる。
なお、第1純水生成器5Aからは、原水通路8−第1廃棄原水取出路16A−分岐部30−第1流量計25−合流部26−廃棄端27といった経路構成もなされているので、第1純水生成器5Aの原水通路8を通過した余剰の原水は廃棄される。
[第2純水生成器5Bによる純水生成モード]
第2純水生成器5Bを使って混合水栓43や吐出栓52から純水を吐出させるには、図7及び図9に示すように、1番開閉弁4a、3番開閉弁4c、8番開閉弁4h、7番開閉弁4gの4つの開閉弁を開弁させ、その他の開閉弁は全て閉弁させる。
【0046】
このようにすることで、原水供給源CW−1番開閉弁4a−送水ポンプ20−一次前処理器22−二次前処理器23−3番開閉弁4c−(第2原水供給路10B)−第2純水生成器5Bの原水通路8〜純水通路9−(第2純水取出路15B)−8番開閉弁4h−合流部35−純水流量計36−分配経路37−紫外線殺菌装置38−7番開閉弁4g−加熱装置40といった経路構成がなされ、加熱装置40を単に通過して加熱されないままの純水が常温純水流出路41へ供給されたり、加熱装置40で高温又は低温に加熱された純水が加熱純水流出路42へ供給されたりする状況が整う。
【0047】
この状況下で混合水栓43を操作することで、所望する温度の純水を得ることができる。また吐出栓52を操作することで常温の純水を得ることができる。
なお、第2純水生成器5Bからは、原水通路8−第2廃棄原水取出路16B−分岐部31−第2流量計28−合流部26−廃棄端27といった経路構成もなされているので、第2純水生成器5Bの原水通路8を通過した余剰の原水は廃棄される。
[第1純水生成器5Aに対する原水通路洗浄モード]
第1純水生成器5Aの原水通路8を洗浄するには、図7及び図10に示すように、1番開閉弁4a、3番開閉弁4c、8番開閉弁4h、11番開閉弁4k、4番開閉弁4dの5つの開閉弁を開弁させ、その他の開閉弁は全て閉弁させる。
【0048】
このようにすることで、原水供給源CW−1番開閉弁4a−送水ポンプ20−一次前処理器22−二次前処理器23−3番開閉弁4c−(第2原水供給路10B)−第2純水生成器5Bの原水通路8〜純水通路9−(第2純水取出路15B)−8番開閉弁4h−合流部35−純水流量計36−分配経路37−11番開閉弁4k−(第1洗浄水供給路11A)−第1純水器5Aの原水通路8−(第1廃棄原水取出路16A)−分岐部30−4番開閉弁4d−合流部26−廃棄端27といった経路構成がなされ、第2純水生成器5Bの第2純水取出路15Bと第1純水生成器5Aの第1洗浄水供給路11Aとが連通した状態とされる。
【0049】
すなわち、第2純水生成器5Bを使って純水を生成させたうえで、この純水を第1純水生成器5Aの原水通路8へ送り込む状況が整う。ここにおいて繰り返し言えば、第1純水生成器5Aの原水通路8へは第1洗浄水供給路11Aを使って純水が供給されるのであって、第1原水供給路10Aを使って原水が原水通路8へ供給されているのではない(原水供給源CWからの原水が直送されるのではない)。このような経路構成により、第1純水生成器5Aの原水通路8を洗浄することができる。
なお、分岐部30−第1流量計25−合流部26−廃棄端27といった経路構成もなされているので、第1純水生成器5Aの原水通路8を通過した洗浄水の流量を検出することができる。
【0050】
また、第2純水生成器5Bからは、原水通路8−第2廃棄原水取出路16B−分岐部31−第2流量計28−合流部26−廃棄端27といった経路構成もなされているので、第2純水生成器5Bの原水通路8を通過した余剰の原水は廃棄される。
[第1純水生成器5Aに対する純水通路洗浄モード]
第1純水生成器5Aの純水通路9を洗浄するには、図7及び図11に示すように、1番開閉弁4a、3番開閉弁4c、8番開閉弁4h、10番開閉弁4j、13番開閉弁4m、4番開閉弁4dの6つの開閉弁を開弁させ、その他の開閉弁は全て閉弁させる。
【0051】
このようにすることで、原水供給源CW−1番開閉弁4a−送水ポンプ20−一次前処理器22−二次前処理器23−3番開閉弁4c−(第2原水供給路10B)−第2純水生成器5Bの原水通路8〜純水通路9−(第2純水取出路15B)−8番開閉弁4h−合流部35−純水流量計36−分配経路37−10番開閉弁4j−(第1洗浄用純水供給路12A)−第1純水器5Aの純水通路9−(第1廃棄純水取出路17A)−分岐部48−13番開閉弁4m−合流部26−廃棄端27といった経路構成がなされ、第2純水生成器5Bの第2純水取出路15Bと第1純水生成器5Aの第1洗浄用純水供給路12Aとが連通した状態とされる。
【0052】
すなわち、第2純水生成器5Bを使って純水を生成させたうえで、この純水を第1純水生成器5Aの純水通路9へ送り込む状況が整う。このような経路構成により、第1純水生成器5Aの純水通路9を洗浄することができる。
なお、分岐部30−第1流量計25−合流部26−廃棄端27といった経路構成もなされているので、第1純水生成器5Aの原水通路8を通過した洗浄水の流量を検出することができる。
また、第2純水生成器5Bからは、原水通路8−第2廃棄原水取出路16B−分岐部31−第2流量計28−合流部26−廃棄端27といった経路構成もなされているので、第2純水生成器5Bの原水通路8を通過した余剰の原水は廃棄される。
【0053】
ところで、この洗浄モードの場合、第1純水生成器5Aにおいて純水通路9へ供給されるのが純水であると共に、原水通路8内は、先に行った原水通路洗浄モードに伴って純水が充満した状態(純水に置換された状態)にあり、且つ純水通路9の内圧が原水通路8と同等以上にされているため、純水通路9から原水通路8へ洗浄用純水が移動するようになる。そのため、第1純水生成器5Aの第1廃棄原水取出路16Aから、分岐部30−4番開閉弁4d−合流部26−廃棄端27といった経路構成を、併せて形成させるのが好適である。
[第2純水生成器5Bに対する原水通路洗浄モード]
第2純水生成器5Bの原水通路8を洗浄するには、図7及び図12に示すように、1番開閉弁4a、2番開閉弁4b、6番開閉弁4f、12番開閉弁4l、5番開閉弁4eの5つの開閉弁を開弁させ、その他の開閉弁は全て閉弁させる。
【0054】
このようにすることで、原水供給源CW−1番開閉弁4a−送水ポンプ20−一次前処理器22−二次前処理器23−2番開閉弁4b−(第1原水供給路10A)−第1純水生成器5Aの原水通路8〜純水通路9−(第1純水取出路15A)−6番開閉弁4f−合流部35−純水流量計36−分配経路37−12番開閉弁4l−(第2洗浄水供給路11B)−第2純水器5Bの原水通路8−(第2廃棄原水取出路16B)−分岐部31−5番開閉弁4e−合流部26−廃棄端27といった経路構成がなされ、第1純水生成器5Aの第1純水取出路15Aと第2純水生成器5Bの第2洗浄水供給路11Bとが連通した状態とされる。
【0055】
すなわち、第1純水生成器5Aを使って純水を生成させたうえで、この純水を第2純水生成器5Bの原水通路8へ送り込む状況が整う。ここにおいて繰り返し言えば、第2純水生成器5Bの原水通路8へは第2洗浄水供給路11Bを使って純水が供給されるのであって、第2原水供給路10Bを使って原水が原水通路8へ供給されているのではない(原水供給源CWからの原水が直送されるのではない)。このような経路構成により、第2純水生成器5Bの原水通路8を洗浄することができる。
なお、分岐部31−第2流量計28−合流部26−廃棄端27といった経路構成もなされているので、第2純水生成器5Aの原水通路8を通過した洗浄水の流量を検出することができる。
【0056】
また、第1純水生成器5Aからは、原水通路8−第1廃棄原水取出路16A−分岐部30−第1流量計25−合流部26−廃棄端27といった経路構成もなされているので、第1純水生成器5Aの原水通路8を通過した余剰の原水は廃棄される。
[第2純水生成器5Bに対する純水通路洗浄モード]
第2純水生成器5Bの純水通路9を洗浄するには、図7及び図13に示すように、1番開閉弁4a、2番開閉弁4b、6番開閉弁4f、9番開閉弁4i、14番開閉弁4n、5番開閉弁4eの6つの開閉弁を開弁させ、その他の開閉弁は全て閉弁させる。
【0057】
このようにすることで、原水供給源CW−1番開閉弁4a−送水ポンプ20−一次前処理器22−二次前処理器23−2番開閉弁4b−(第1原水供給路10A)−第1純水生成器5Aの原水通路8〜純水通路9−(第1純水取出路15A)−6番開閉弁4f−合流部35−純水流量計36−分配経路37−9番開閉弁4i−(第2洗浄用純水供給路12B)−第2純水器5Bの純水通路9−(第2廃棄純水取出路17B)−分岐部49−14番開閉弁4n−合流部26−廃棄端27といった経路構成がなされ、第1純水生成器5Aの第1純水取出路15Aと第2純水生成器5Bの第2洗浄用純水供給路12Bとが連通した状態とされる。
【0058】
すなわち、第1純水生成器5Aを使って純水を生成させたうえで、この純水を第2純水生成器5Bの純水通路9へ送り込む状況が整う。このような経路構成により、第2純水生成器5Bの純水通路9を洗浄することができる。
なお、分岐部31−第2流量計28−合流部26−廃棄端27といった経路構成もなされているので、第2純水生成器5Bの純水通路9を通過した洗浄水の流量を検出することができる。
また、第1純水生成器5Aからは、原水通路8−第1廃棄原水取出路16A−分岐部30−第1流量計25−合流部26−廃棄端27といった経路構成もなされているので、第1純水生成器5Aの原水通路8を通過した余剰の原水は廃棄される。
【0059】
ところで、この洗浄モードの場合、第2純水生成器5Bにおいて純水通路9へ供給されるのが純水であると共に、原水通路8内は、先に行った原水通路洗浄モードに伴って純水が充満した状態(純水に置換された状態)にあり、且つ純水通路9の内圧が原水通路8と同等以上にされているため、純水通路9から原水通路8へ洗浄用純水が移動するようになる。そのため、第2純水生成器5Bの第2廃棄原水取出路16Bから、分岐部31−5番開閉弁4e−合流部26−廃棄端27といった経路構成を、併せて形成させるのが好適である。
[まとめ]
上記詳説したように、この生活用水製造装置1では、第1純水生成器5A又は第2純水生成器5Bを用いて純水の生成ができ、この純水を所望に応じて混合水栓43や吐出栓52から吐出させることができる。かくして、不純物を除去したピュアな純水を洗顔、洗髪等の理美容分野、医療健康分野、飲食関係、その他、生活用水利用設備全般に亘って利用することができる。
【0060】
また、第1純水生成器5A又は第2純水生成器5Bはそれぞれ、各種洗浄モードによって原水通路8と純水通路9とが順番に洗浄されるようになっているので、逆浸透膜7における原水通路8に向く面の洗浄(洗い流し)と、純水通路9に向く面の洗浄(不純物の詰まり解消及び洗い流し)とが行われ、常に清浄な状態(フィルターとしての高機能状態)が維持されることになる。
そのため、第1純水生成器5Aや第2純水生成器5Bが具備する機能の全てを十分に活用したものとして、純水の生成ができるものであり、生成される純水として純度の高いピュア度を維持したものとできる。
【0061】
なお、純水を生成するに際し、第1純水生成器5Aを使用するか又は第2純水生成器5Bを使用するかといった判断、或いはどのタイミングで各種洗浄モードを実施するかといったことは、経路制御部60が具備するシーケンサやコンピュータ等に対して入力するタイムスケジュールやプログラム、或いは人的なスイッチ操作に基づき、所望に設定できるものである。
ところで、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更可能である。
【0062】
例えば純水生成器は3個以上使用することもでき、最小使用数は2個、最大使用数は何個でも使用可能である。また廃棄端27は各純水生成器5(5A,5B)ごと、或いは廃棄原水取出路16(16A,16B)ごと、廃棄純水取出路(17A,17B)ごとに、複数箇所設けてもよい。
さらに、この生活用水製造装置1は洗面化粧台2への実施が限定されるものではなく、流し台や浴室、手洗い、幼児用入浴設備、病人用治療設備、理美容分野、医療健康分野、飲食関係(炊飯や出し汁、飲料水、料理水、製氷機等)、その他、生活用水利用設備全般に亘って利用することができる。
【0063】
また、ホテルや集合住宅、業務用理美容施設、病院、レストラン、その他、各種業務用設備等に適用する場合には、洗面台やシャンプードレッサー、流し台、浴室、手洗い等の端末設備と生活用水製造装置とは分離し、純水生成器の使用個数を増加させたり容量を増加し、ポンプも大型にして1台の生活用水製造装置により一箇所で集中して純水を製造させ、これを複数の端末設備へ分配供給させるようにしてもよい。さらに、一軒家であっても、屋外に生活用水製造装置を設置して、1箇所で純水を集中して製造させ、これを屋内の各端末設備に分配供給させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明に係る生活用水製造装置の全体の配管図である。
【図2】純水生成器を説明した概要図である。
【図3】純水生成器の平面断面図(原水通路及び通水通路が共に常圧時)である。
【図4】純水生成器の平面断面図(原水通路が加圧された状態)である。
【図5】本発明に係る生活用水製造装置を組み込んだ洗面化粧台を示した斜視図である。
【図6】図5の洗面化粧台を示した正面透視図である。
【図7】図1の生活用水製造装置の各動作モードに基づいた各開閉弁の動作状況を示した表である。
【図8】図1の生活用水製造装置における[第1純水生成器5Aによる純水生成モード]の経路構成を示した配管図である。
【図9】図1の生活用水製造装置における[第2純水生成器5Bによる純水生成モード]の経路構成を示した配管図である。
【図10】図1の生活用水製造装置における[第1純水生成器5Aに対する原水通路洗浄モード]の経路構成を示した配管図である。
【図11】図1の生活用水製造装置における[第1純水生成器5Aに対する純水通路洗浄モード]の経路構成を示した配管図である。
【図12】図1の生活用水製造装置における[第2純水生成器5Bに対する原水通路洗浄モード]の経路構成を示した配管図である。
【図13】図1の生活用水製造装置における[第2純水生成器5Bに対する純水通路洗浄モード]の経路構成を示した配管図である。
【符号の説明】
【0065】
1 生活用水製造装置
3 配管システム
5 純水生成器
5A 第1純水生成器
5B 第2純水生成器
6 容器
7 逆浸透膜
8 原水通路
9 純水通路
10 原水供給路
10A 第1原水供給路
10B 第2原水供給路
11 洗浄水供給路
11A 第1洗浄水供給路
11B 第2洗浄水供給路
12 洗浄用純水供給路
12A 第1洗浄用純水供給路
12B 第2洗浄用純水供給路
15 純水取出路
15A 第1純水取出路
15B 第2純水取出路
16 廃棄原水取出路
16A 第1廃棄原水取出路
16B 第2廃棄原水取出路
17 廃棄純水取出路
17A 第1廃棄純水取出路
17B 第2廃棄純水取出路
22 一次前処理器
23 二次前処理器
27 廃棄端
38 紫外線殺菌装置
40 加熱装置
43 混合水栓
52 吐出栓
60 経路制御部
CW 原水供給源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(6)内が逆浸透膜(7)で仕切られてこの逆浸透膜(7)の一方側に原水通路(8)が形成され他方側に純水通路(9)が形成されている構造の逆浸透膜式純水生成器(5)に対し、この純水生成器(5)の一次側には原水通路(8)へ原水を供給する原水供給路(10)が設けられ、純水生成器(5)の二次側には原水通路(8)からの流出水を廃棄端(27)へ導く廃棄原水取出路(16)と、純水通路(9)からの流出水を吐出栓(43)(52)へ導く純水取出路(15)とが設けられている生活用水製造装置であって、
上記純水生成器(5)の一次側には、原水供給路(10)から原水通路(8)へ向けた原水の非供給時に限り原水通路(8)へ洗浄用純水の供給を可能にする洗浄水供給路(11)と、原水供給路(10)及び洗浄水供給路(11)から原水通路(8)へ向けた原水の非供給時に限り純水通路(9)へ洗浄用純水の供給を可能にする洗浄用純水供給路(12)とが設けられており、
純水生成器(5)の二次側には、純水通路(9)から取り出された純水を必要に応じて上記純水取出路(15)の始端、途中又は終端から廃棄端(27)へ導く廃棄純水取出路(17)が設けられている
ことを特徴とする生活用水製造装置。
【請求項2】
前記純水生成器(5)は複数設けられており、各純水生成器(5)における原水通路(8)の一次側に接続される洗浄水供給路(11)及び純水通路(9)の一次側に接続される洗浄用純水供給路(12)に対して、他の純水生成器(5)における純水通路(9)の二次側に設けられる純水取出路(15)が必要に応じて相互連通可能となる状態で配管接続されている
ことを特徴とする請求項1記載の生活用水製造装置。
【請求項3】
前記純水生成器(5)における純水通路(9)の二次側に設けられる純水取出路(15)には、この経路中の純水を加熱して高温純水と低温純水として送出する加熱装置(40)と、この加熱装置(40)から送出される低温純水を殺菌処理する紫外線殺菌装置(38)と、加熱装置(40)から送出された高温純水及び紫外線殺菌装置(38)で殺菌処理された低温純水を混合して吐出する混合水栓(43)とを有していることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の生活用水製造装置。
【請求項4】
前記純水生成器(5)における原水通路(8)の一次側に設けられた原水供給路(10)には、不純物の除去を段階的に実行すべく一次前処理器(22)と二次前処理器(23)とが設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の生活用水製造装置。
【請求項5】
容器(6)内が逆浸透膜(7)で仕切られてこの逆浸透膜(7)の一方側に原水通路(8)が形成され他方側に純水通路(9)が形成された逆浸透膜式の第1純水生成器(5A)及び第2純水生成器(5B)と、原水供給源(CW)側から吐出栓(43)(52)までの間で上記第1、第2の両純水生成器(5A,5B)を接続配管する配管システム(3)と、この配管システム(3)内を必要に応じて切り替えて所定の経路構成とさせる経路制御部(60)とを有しており、
上記配管システム(3)は、
第1、第2の各純水生成器(5A,5B)の一次側において、それぞれの原水通路(8)へ原水を供給する第1、第2の原水供給路(10A,10B)と、それぞれの原水通路(8)へ洗浄用純水を供給する第1、第2の洗浄水供給路(11A,11B)と、それぞれの純水通路(9)へ洗浄用純水を供給する第1、第2の洗浄用純水供給路(12A,12B)とを有していると共に、
第1、第2の各純水生成器(5A,5B)の二次側において、それぞれの原水通路(8)からの流出水を廃棄端(27)へ導く第1、第2の廃棄原水取出路(16A,16B)と、それぞれの純水通路(9)からの流出水を吐出栓(43)(52)へ導く第1、第2の純水取出路(15A,15B)と、それぞれの純水通路(9)から取り出された純水を廃棄端(27)へ導く第1、第2の廃棄純水取出路(17A,17B)とを有しており、
上記経路制御部(60)は、
第1純水生成器(5A)に対する原水通路洗浄モード及び純水通路洗浄モードを含む経路切替が可能になったもので、
原水通路洗浄モードでは、第1純水生成器(5A)において第1原水供給路(10A)から原水通路(8)へ原水が供給されない状態を保持させたうえでこの第1純水生成器(5A)の第1洗浄水供給路(11A)と第2純水生成器(5B)の第2純水取出路(15B)とを連通させ且つ第2純水生成器(5B)の第2原水供給路(10B)を開通させて第2純水生成器(5B)の原水通路(8)へ原水を供給させつつ第1純水生成器(5A)の第1廃棄原水取出路(16A)及び第2純水生成器(5B)の第2廃棄原水取出路(16B)のそれぞれから流出する流出水を廃棄端(27)へ導くようにすることにより、第2純水生成器(5B)で生成される純水を第1純水生成器(5A)の原水通路(8)へと供給し、当該第1純水生成器(5A)の原水通路(8)から第1廃棄原水取出路(16A)を経て流出する純水を廃棄端(27)へ導く経路構成とさせ、
純水通路洗浄モードでは、第1純水生成器(5A)において第1原水供給路(10A)及び第1洗浄水供給路(11A)から原水通路(8)へ原水が供給されない状態を保持させたうえでこの第1純水生成器(5A)の第1洗浄用純水供給路(12A)と第2純水生成器(5B)の第2純水取出路(15B)とを連通させ且つ第2純水生成器(5B)の第2原水供給路(10B)を開通させて第2純水生成器(5B)の原水通路(8)へ原水を供給させつつ第1純水生成器(5A)の第1廃棄純水取出路(17A)及び第2純水生成器(5B)の第2廃棄原水取出路(16B)のそれぞれから流出する流出水を廃棄端(27)へ導くようにすることにより、第2純水生成器(5B)で生成される純水を第1純水生成器(5A)の純水通路(9)へと供給し、当該第1純水生成器(5A)の純水通路(9)から第1廃棄純水取出路(17A)を経て流出する純水を廃棄端(27)へ導く経路構成とさせ
るようにプログラム制御可能とされていることを特徴とする生活用水製造装置。
【請求項6】
容器(6)内が逆浸透膜(7)で仕切られてこの逆浸透膜(7)の一方側に原水通路(8)が形成され他方側に純水通路(9)が形成された逆浸透膜式の第1純水生成器(5A)及び第2純水生成器(5B)と、原水供給源(CW)側から吐出栓(43)(52)までの間で上記第1、第2の両純水生成器(5A,5B)を接続配管する配管システム(3)と、この配管システム(3)内を必要に応じて切り替えて所定の経路構成とさせる経路制御部(60)とを有しており、
上記配管システム(3)は、
第1、第2の各純水生成器(5A,5B)の一次側において、それぞれの原水通路(8)へ原水を供給する第1、第2の原水供給路(10A,10B)と、それぞれの原水通路(8)へ洗浄用純水を供給する第1、第2の洗浄水供給路(11A,11B)と、それぞれの純水通路(9)へ洗浄用純水を供給する第1、第2の洗浄用純水供給路(12A,12B)とを有していると共に、
第1、第2の各純水生成器(5A,5B)の二次側において、それぞれの原水通路(8)からの流出水を廃棄端(27)へ導く第1、第2の廃棄原水取出路(16A,16B)と、それぞれの純水通路(9)からの流出水を吐出栓(43)(52)へ導く第1、第2の純水取出路(15A,15B)と、それぞれの純水通路(9)から取り出された純水を廃棄端(27)へ導く第1、第2の廃棄純水取出路(17A,17B)とを有しており、
上記経路制御部(60)は、
第2純水生成器(5B)に対する原水通路洗浄モード及び純水通路洗浄モードを含む経路切替が可能になったもので、
原水通路洗浄モードでは、第2純水生成器(5B)において第2原水供給路(10B)から原水通路(8)へ原水が供給されない状態を保持させたうえでこの第2純水生成器(5B)の第2洗浄水供給路(11B)と第1純水生成器(5A)の第1純水取出路(15A)とを連通させ且つ第1純水生成器(5A)の第1原水供給路(10A)を開通させて第1純水生成器(5A)の原水通路(8)へ原水を供給させつつ第2純水生成器(5B)の第2廃棄原水取出路(16B)及び第1純水生成器(5A)の第1廃棄原水取出路(16A)のそれぞれから流出する流出水を廃棄端(27)へ導くようにすることにより、第1純水生成器(5A)で生成される純水を第2純水生成器(5B)の原水通路(8)へと供給し、当該第2純水生成器(5B)の原水通路(8)から第2廃棄原水取出路(16B)を経て流出する純水を廃棄端(27)へ導く経路構成とさせ、
純水通路洗浄モードでは、第2純水生成器(5B)において第2原水供給路(10B)及び第2洗浄水供給路(11B)から原水通路(8)へ原水が供給されない状態を保持させたうえでこの第2純水生成器(5B)の第2洗浄用純水供給路(12B)と第1純水生成器(5A)の第1純水取出路(15A)とを連通させ且つ第1純水生成器(5A)の第1原水供給路(10A)を開通させて第1純水生成器(5A)の原水通路(8)へ原水を供給させつつ第2純水生成器(5B)の第2廃棄純水取出路(17B)及び第1純水生成器(5A)の第1廃棄原水取出路(16A)のそれぞれから流出する流出水を廃棄端(27)へ導くようにすることにより、第1純水生成器(5A)で生成される純水を第2純水生成器(5B)の純水通路(9)へと供給し、当該第2純水生成器(5B)の純水通路(9)から第2廃棄純水取出路(17B)を経て流出する純水を廃棄端(27)へ導く経路構成とさせ
るようにプログラム制御可能とされていることを特徴とする生活用水製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−73668(P2008−73668A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−259227(P2006−259227)
【出願日】平成18年9月25日(2006.9.25)
【出願人】(505464420)有限会社ワタリ・システムメカニック (7)
【Fターム(参考)】