説明

生物体液と溶液との決定された比率にしたがった流動混合機および方法

【課題】 本発明は、生物体液と抗凝固剤および/または保存溶液との決定された比率にしたがった流動混合機を提供する。
【解決手段】 上述の機械は、自然流動によって採集される生物体液の体積に関する測定装置(7)と、抗凝固剤および/または保存溶液のための圧送装置(8)と、圧送された抗凝固剤および/または保存溶液の体積を測定する装置と圧送速度のための自動制御装置とを備える圧送装置制御システム(9)とを備え、この自動制御装置は、
− 決定された比率にしたがって、採集された生物体液の体積と混合するための抗凝固剤および/または保存溶液の理論体積を計算し、
− 抗凝固剤および/または保存溶液の理論体積と圧送された抗凝固剤および/または保存溶液の体積とを比較し、
− この先行の比較にしたがって圧送速度を調節する
ことが可能である手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生物体液と抗凝固剤および/または保存溶液との決定された比率にしたがった流動混合機と、この流動混合機による混合プロセスとに関する。
【背景技術】
【0002】
これは、典型的には、生物体液が提供者から採集袋内に採集されなければならない全血である場合に当てはまる。実際には、血液が無菌状態で採集され、および、健康安全性の最適条件において後で使用されることを可能にするために採集時点で抗凝固剤およびまたは保存溶液と混合されることが推奨される。
【0003】
採集された生物体液の量と抗凝固剤およびまたは保存溶液の量との間の決定された比率を得ることに関する問題が生じる。実際には、特に血液採集の領域内において、採集袋内に存在している抗凝固剤およびまたは保存溶液の量が、血液が医療用に使用されることが可能であるように特定の値に設定されている。
【0004】
特許文献1において、体積信号を受け取り、体積変化の速度を計算し、および、計算された速度変化にしたがって医療用液体の流量を調節するように設計されている制御手段を備える、生物体液の流れの中に医療用液体の流れを導入する装置が公知である。
【0005】
生物体液中における医療用液体の決定された比率を得るためのこのタイプの方法は、完全な満足を与えない。実際には、医療用液体の流量の設定が、使用可能な測定装置の過剰に低い分解能のせいで適切に得ることが不可能である、体積の差の測定に基づいている。
【0006】
したがって、その操作者は、このタイプの機械に関して、2つの採用可能な選択肢を有し、すなわち、
− 比較的正確に体積の変動を得ることが可能であるように長い測定期間を使用するが、この場合には、医療用液体の流量の調節が、適切な形で生物体液の流量に対応することが可能であるだけの十分な頻度では実現されない。特に生物体液の流量に大きな変動がある場合には、医療用液体の流量の調節が過剰に急激であり、および、その比率は一定の期間にわたって適切な形で維持されることがない。
− 一定の期間にわたってその比率をより適切に保存しようとするために、より短い測定期間を使用するが、体積変動の測定の精度は、医療用液体の流量の適切な調節を実現するには低すぎる。特に、この場合には、操作者は、その調節の不安定性を見い出すことがあり、このことは、その機械に重い負担をかけ、および、結局は、その比率が一定の期間にわたって維持されることがない。
【特許文献1】欧州特許出願公開第583148号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第442759号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、特に、流動混合機を提案することと、標準的な分解能の測定装置の使用によって、生物体液と抗凝固剤および/または保存溶液との決定された比率にしたがって、混合中におけるその比率のより適切な維持を実現することとによって、これらの問題点を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的のために、および、第1の側面によって、本発明は、生物体液(特に血液)と抗凝固剤および/または保存溶液との決定された比率にしたがった流動混合機に関し、上述の機械は、自然流動によって採集される生物体液の体積に関する測定装置と、抗凝固剤および/または保存溶液のための圧送装置と、圧送された抗凝固剤および/または保存溶液の体積を測定する装置と圧送速度のための自動制御装置とを備える圧送装置制御システムとを備え、この自動制御装置は、
− 決定された比率にしたがって、採集された生物体液の体積と混合するための抗凝固剤および/または保存溶液の理論体積を計算し、
− 抗凝固剤および/または保存溶液のこの理論体積と、圧送された抗凝固剤および/または保存溶液の体積とを比較し、
− 採集された生物体液の量と、混合された抗凝固剤および/または保存溶液の量との間の決定された比率に近づくように、先行の比較にしたがって圧送速度を調節する
ことが可能である。
【0009】
本発明は、第2の側面によって、第1の側面による機械によって、閉回路内において、かつ、決定された比率にしたがって、生物体液と抗凝固剤および/または保存溶液とを混合する方法に関し、上述の方法は、生物体液を採集するための手段と、その採集された生物体液のための抗凝固剤および/または保存溶液を収容する袋と、抗凝固剤および/または保存溶液と混合された採取された生物体液を受け入れるように形成された採集袋とを、閉回路内に備える袋システムを使用し、この袋システムでは、採集袋は、第1の柔軟な管を経由して、生物体液を採集するための手段と液体連通しており、かつ、第2の柔軟な管を経由して、抗凝固剤および/または保存溶液を収容する袋と液体連通しており、および、上述のプロセスは、
− 採集袋内に採集された生物体液の体積を測定することと、
− 抗凝固剤および/または保存溶液を収容する袋から圧送された抗凝固剤および/または保存溶液の体積を測定することと、
− 決定された比率にしたがって、採集された生物体液の体積と混合されるべき抗凝固剤および/または保存溶液の理論体積を計算することと、
− 抗凝固剤および/または保存溶液の理論体積と圧送された抗凝固剤および/または保存溶液の体積とを比較することと、
− 採集された生物体液の量と、混合された抗凝固剤および/または保存溶液の量との間の決定された比率に近づくように、先行の比較にしたがって圧送速度を調節すること
という反復的な諸段階を含む。
【0010】
本発明の他の目的と利点とが、添付図面に関連した以下の説明に示されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1と図2は、決定された比率にしたがった生物体液と抗凝固剤および/または保存溶液との流動混合機の動作原理を示す。
【0012】
特に、この生物体液は、提供者から採集された全血のような血液であり、および、この抗凝固剤および/または保存溶液は、CPD(クエン酸−リン酸―ブドウ糖)タイプ、CP2D(クエン酸−リン酸―2−ブドウ糖)タイプ、または、CDA(クエン酸−ブドウ糖−酸)タイプの溶液である。一般的に、抗凝固剤および/または保存溶液の量と全血の量との間の決定された比率が1/7に設定されている。しかし、この比率は、血液が採集される地域に応じて様々である。
【0013】
図1と図2によると、生物体液が自然流動によって提供者から採集される。生物体液と抗凝固剤および/または保存溶液は、採集手段2と、採集された生物体液のための抗凝固剤および/または保存溶液を収容する袋3と、抗凝固剤および/または保存溶液と混合された採集生物体液を受け入れるための採集袋4とを有する袋システム1を使用して混合される。採集袋4は、第1の柔軟な管5を経由して採集手段2と液体連通しており、および、第2の柔軟な管6を経由して抗凝固剤および/または保存溶液を収容する袋3と液体連通している。
【0014】
採集手段2は、特に、提供者の静脈への到達を可能にする針から成る。この場合には、生物体液は提供者から直接採集される。生物体液は、自然流動によって、すなわち、静脈圧および/または重力に基づいて採集される。この採集手段は、より高い快適性と安全性とを提供者にもたらす。
【0015】
図1と図2では、袋システム1の要素のすべてが、閉じたユニットすなわち閉回路システムを形成するように事前に連結されている。それによって形成されたシステムは殺菌され、および、滅菌されておりかつ直ちに使用可能な包装容器の中に包装される。
【0016】
図示していない変型例では、混合されるべき生物体液が移送袋の中に収容される。この場合には、採集手段2は、生物体液を収容する移送袋の中の出口弁に連結されることが可能な穿孔器を備える。生物体液は、例えば重力による自然流動のような自然流動によって移送袋から収集される。
【0017】
図1と図2では、混合機は、自然流動によって採集された生体流の体積の測定装置7と、抗凝固剤および/または保存溶液のための圧送装置8と、この圧送装置のための制御システム9とを備える。
【0018】
測定装置7は、自然流動によって採集された生物体液の合計体積を常に表示する。
【0019】
図1に示されている設計では、採集された生物体液の体積の測定装置7は、重量計のような採集された生物体液の重量を測定する手段と、これに対応する体積を計算する手段とを備える。生物体液の重量からその生物体液の体積への推移は、生物体液の密度によって計算される。
【0020】
図2では、袋システム1全体が重量計の上に置かれている。混合前に上述の袋システム1の重量を計算に入れるために、袋システム1が重量計の上に置かれた後に自重が得られる。その次に、抗凝固剤および/または保存溶液が抗凝固剤および/または保存溶液の袋3から採集袋4に移動し、および、これら2つの袋が重量計上にあるので、採集された生物体液の重量だけが測定される。
【0021】
採集袋4だけが重量計の上に置かれる場合(図1)には、採集袋4内への抗凝固剤および/または保存溶液の導入に関係した重量の変化である定数に加えて、通常得られる自重を計算に入れることが必要である。
【0022】
図2では、圧送装置は、可変速度の回転の形で移動可能な単一の頭部11を有する蠕動ポンプ10を備える。
【0023】
この混合機は、さらに、フローループ(flow loop)13の一区域の部分的圧縮によって抗凝固剤および/または保存溶液の循環を可能にするように、頭部11の一部分の周りの配置装置12と、抗凝固剤および/または保存溶液のためのフローループ13とを備える。
【0024】
このフローループは、抗凝固剤および/または保存溶液の袋3を採集袋4に連結する第2の管6の一部分によって形成されている。
【0025】
このループは、特許文献2に説明されている袋システムの場合のように、予備成形されてもよい。
【0026】
本発明では、制御システム9は、圧送された抗凝固剤および/または保存溶液の体積を測定する装置と、圧送速度のための自動制御装置とを備える。
【0027】
この体積を測定する装置は、混合の開始時点から、抗凝固剤および/または保存溶液の合計体積を常に測定する。
【0028】
図2では、圧送された抗凝固剤および/または保存溶液の体積を測定する装置は、蠕動ポンプ10の頭部11によって行われる回転の回数を測定する手段と、この回転の回数に対応する圧送体積を計算する手段とを備える。
【0029】
採集された生物体液の体積を測定する装置、または、圧送された抗凝固剤および/または保存溶液の体積を測定する装置は、アルゴリズムによる体積計算の基礎となる生物体液または抗凝固剤および/または保存溶液の全パラメータを決定する。例えば、採集された生物体液の体積を測定する装置、または、圧送された抗凝固剤および/または保存溶液の体積を測定する装置は、質量、流量、袋の高さ、圧力、および/または、変形を検出する。
【0030】
それによって、この装置は、光学検出器、流量センサ、圧力センサ等を含んでよい。
【0031】
特に、採集された生物体液の体積を測定する装置、または、圧送された抗凝固剤および/または保存溶液の体積を測定する装置は、袋システムの無菌性を維持する。
【0032】
本発明による制御システム9は、さらに、
− 採集された生物体液の体積と混合されるべき抗凝固剤および/または保存溶液の理論体積を、決定された比率にしたがって計算し、
− この抗凝固剤および/または保存溶液の理論体積と、圧送された抗凝固剤および/または保存溶液の体積とを比較し、
− 採集された生物体液の量と混合された抗凝固剤および/または保存溶液の量との間の決定された比率に近づくように、先行の比較にしたがって圧送速度を調節する
ことが可能な手段を備える、例えばコンピュータの形態の、圧送速度のための自動制御装置も含む。
【0033】
圧送速度のための自動制御装置は、抗凝固剤および/または保存溶液の理論体積と、圧送された抗凝固剤および/または保存溶液の体積とにしたがって、圧送装置の速度を制御する。例えば、この自動制御装置はポンプ10のモータを制御する。
【0034】
光学センサ14、15がこの混合機に追加されている。第1の光学センサ14は第1の管5に配置されている。このセンサは、生物体液が第1の管5内を適切に循環することを確認するために、生物体液の存在を検出する。このセンサは、さらに、空気または抗凝固剤および/または保存溶液が採集手段に上昇しないことも確認する。光学センサ14は、例えば、流れの逆転をより鋭敏に検出するために使用される超音波センサで置き換えられてもよく、または、こうした超音波センサを備えてもよい。
【0035】
第2の光学センサ15は第2の管6に配置されてよい。このセンサは、抗凝固剤および/または保存溶液が第2の管6の内部を適切に循環することを確認するために、抗凝固剤および/または保存溶液の存在を検出する。
【0036】
図3は、血液と抗凝固剤および/または保存溶液とのための混合機の斜視図を示す。この混合機は、重量計16の形態である採集生物体液の重量を測定する手段と、蠕動ポンプ10と、上述した通りの蠕動ポンプ10のための制御システムとを備える。
【0037】
この混合機は、さらに、表示装置18とキーボード19とを含む、ユーザのためのインタフェース17も含む。
【0038】
この混合機は、さらに、フローループの一区域の部分的な締め付けによって抗凝固剤および/または保存溶液の循環を可能にするように、頭部11の一部分の周りの配置装置12と、抗凝固剤および/または保存溶液のためのフローループとを含む。
【0039】
本発明は、その第2の側面において、本発明の第1の側面による機械によって、閉回路内において、かつ、決定された比率にしたがって、生物体液と抗凝固剤および/または保存溶液とを混合するプロセスを提案する。
【0040】
この方法は、生物体液を採集する手段2と、採集された生体流のための抗凝固剤および/または保存溶液を収容する袋3と、抗凝固剤および/または保存溶液と混合された採集された生物体液を受け入れるための採集袋4とを、閉回路内に備える、図1に関連して説明された袋システムのような袋システム1の使用を想定している。採集袋4は、第1の柔軟な管5を経由して2のサンプリング手段と液体連通し、および、第2の柔軟な管6を経由して抗凝固剤および/または保存溶液を収容する袋3と液体連通する。
【0041】
この方法は、次の反復的な段階、すなわち、
― 採集袋4内に採集された体積の測定と、
− 抗凝固剤および/または保存溶液を収容する袋3から圧送された抗凝固剤および/または保存溶液の体積の測定と、
− 採集された生物体液の体積に混合されるべき抗凝固剤および/または保存溶液の理論体積の、決定された比率にしたがった計算と、
− 抗凝固剤および/または保存溶液の理論体積と圧送された抗凝固剤および/または保存溶液の体積との比較と、
− 採集された生物体液の量と、混合された抗凝固剤および/または保存溶液の量との間の決定された比率に近づくための、先行の比較にしたがった圧送速度の調節
とを含む。
【0042】
採集された生物体液の体積は、重量測定手段上の少なくとも採集袋4と、その次に、測定された生物体液の重量に対応するその生物体液の体積の計算とによって測定される。
【0043】
図3に示されている混合機に関連して、採集袋と抗凝固剤および/または保存溶液の袋とが重量計6上に置かれる。それによって、この重量計は、採集された生物体液の重量を直接測定する。採集された生物体液の重量から採集された生物体液の体積への換算は、血液の密度によって計算される。
【0044】
採集された生物体液のこの体積は、決定された比率にしたがった抗凝固剤および/または保存溶液の理論体積を計算するために使用される。
【0045】
これに並行して、圧送された抗凝固剤および/または保存溶液の体積が、測定装置と、特に、蠕動ポンプ10のポンプの頭部11の回転の回数とによって求められる。
【0046】
抗凝固剤および/または保存溶液の理論体積と圧送された抗凝固剤および/または保存溶液の体積との間の差が計算され、および、圧送速度が、この差の関数である圧送速度の適用によって調節される。
【0047】
例えば、この差が負である場合には、このことは、採集された生物体液の量に対して過剰に多い抗凝固剤および/または保存溶液が圧送されたということを意味する。この場合には、圧送が中断される。
【0048】
この差が正である場合には、このことは、十分な量の抗凝固剤および/または保存溶液が圧送されなかったということを意味し、および、圧送が行われる。圧送速度は、この差の関数として決定される。この差が大きければ大きいほど、採集された生物体液に対する採集袋内の抗凝固剤および/または保存溶液の不足を補うために圧送速度がますます増大させられる。
【0049】
一変形例では、採集された生物体液の体積から計算された抗凝固剤および/または保存溶液の理論体積が、蠕動ポンプの頭部の回転の理論回数に変換される。
【0050】
ポンプの頭部によって実際に行われた回転の回数が、ポンプ頭部のこの回転の理論回数と比較され、および、圧送速度がこの先行の比較に応じて調節される。
【0051】
これらの反復的な諸段階は、1秒から5秒の範囲内の、特に3秒のサンプリング期間で行われる。
【0052】
このサンプリング期間は、採集された生物体液の体積の十分な変動が正確に検出されるために十分なだけ長く、かつ、混合された抗凝固剤および/または保存溶液の量の間の決定された比率を準連続的に得るために十分なだけ短い。
【0053】
したがって、混合がその手順の完了前に何らかの理由から中断される場合にさえ、決定された比率が尊重される。血液採集の場合には、この比率の損失が、赤血球の溶解と血小板の機能の劣化とによる血液品質の低下を生じさせ、その結果としてその血液を使用することが不可能になる。
【0054】
この混合機とこれに関連した方法は、全血が自然流動によって採集される場合のような、採集される生物体液の体積が限られた流動によって増大する形で増大する、提供者からの血液の採集に特に適合化されている。
【0055】
上述の方法は、圧送速度の急激な変化を回避する。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】採集袋だけが重量測定手段上に置かれている第1の設計による混合機の動作を示す。
【図2】採集袋と抗凝固剤および/または保存溶液袋とが重力測定手段上に置かれている別の設計による混合機の動作を示す。
【図3】1つの設計による混合機の斜視図である。
【符号の説明】
【0057】
1 袋システム
2 採集手段
3 抗凝固剤および/または保存溶液を収容する袋
4 抗凝固剤および/または保存溶液と混合された採集生物体液を受け入れる袋
5 第1の柔軟な管
6 第2の柔軟な管
7 生物体液の測定装置
8 抗凝固剤および/または保存溶液の圧送装置
9 制御システム
10 蠕動ポンプ
11 ポンプの頭部
12 配置装置
13 フローループ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生物体液(特に血液)と抗凝固剤および/または保存溶液との決定された比率にしたがった流動混合機であって、自然流動によって採集された前記生物体液の体積に関する測定装置(7)と、抗凝固剤および/または保存溶液のための圧送装置(8)と、前記圧送装置のための制御システム(9)とを備える流動混合機において:
前記制御システムは、
圧送された前記抗凝固剤および/または保存溶液の体積を測定する装置と;
前記決定された比率にしたがって、採集された前記生物体液の体積と混合されるべき前記抗凝固剤および/または保存溶液の理論体積を計算し、前記抗凝固剤および/または保存溶液の理論体積と、前記圧送された前記抗凝固剤および/または保存溶液の体積とを比較し、そして前記採集された生物体液の量と、混合された前記抗凝固剤および/または保存溶液の量との間の前記決定された比率に近づくように、先行の比較にしたがって圧送速度を調節することが可能である手段を備える圧送速度の自動制御装置と;を備えることを特徴とする、
流動混合機。
【請求項2】
前記採集された生物体液の体積に関する前記測定装置(7)は、前記採集された生物体液の重量を測定する手段と、前記対応する体積を計算するための手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の混合機。
【請求項3】
前記圧送装置(8)は、可変速度の回転の形で移動可能な単一の頭部(11)を有する蠕動ポンプ(10)を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の混合機。
【請求項4】
圧送された前記抗凝固剤および/または保存溶液の体積を測定する前記装置は、前記頭部(11)によって行われる回転の回数を測定する手段と、上述の回転の回数に対応する圧送された前記体積を計算する手段とを備えることを特徴とする請求項3に記載の混合機。
【請求項5】
前記頭部(11)の一部分の周りの配置装置(12)と、フローループの一区域の部分的な締め付けによって前記抗凝固剤および/または保存溶液の循環を可能にするための前記抗凝固剤および/または保存溶液のためのフローループ(13)とを備えることを特徴とする請求項3または4に記載の混合機。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の機械によって、閉回路内において、かつ、決定された比率にしたがって、生物体液と抗凝固剤および/または保存溶液とを混合する方法であって、上述の方法は、前記生物体液を採集するための手段(2)と、採集された前記生物体液のための抗凝固剤および/または保存溶液を収容する袋(3)と、前記抗凝固剤および/または保存溶液と混合された前記採集された生物体液を受け入れるための採集袋(4)とを閉回路内に備える袋システム(1)の使用を想定し、前記袋システムでは、前記採集袋(4)は、第1の柔軟な管(5)を経由して、前記生物体液を採集するために使用される手段と液体連通しており、かつ、第2の柔軟な管(6)を経由して、前記抗凝固剤および/または保存溶液を収容する前記袋(3)と液体連通しており、および、上述の方法は、
前記採集袋(4)内に採集された前記生物体液の体積を測定することと、
前記抗凝固剤および/または保存溶液を収容する前記袋(3)から圧送された前記抗凝固剤および/または保存溶液の体積を測定することと、
前記決定された比率にしたがって、前記採集された生物体液の体積と混合されるべき前記抗凝固剤および/または保存溶液の理論体積を計算することと、
前記抗凝固剤および/または保存溶液の理論体積と、圧送された前記抗凝固剤および/または保存溶液の体積とを比較することと、
採集された前記生物体液の量と、混合された前記抗凝固剤および/または保存溶液の量との間の前記決定された比率に近づくように、先行の比較にしたがって圧送速度を調節すること
という反復的な諸段階を含む方法。
【請求項7】
採集された前記生物体液の体積を、少なくとも前記採集袋(4)を重量測定手段上に置くことと、この測定された重量に対応する前記生物体液の体積を計算することとによって測定する請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記圧送速度を、前記抗凝固剤および/または保存溶液の理論体積と、圧送された前記抗凝固剤および/または保存溶液の体積との間の差の関数である圧送速度の適用によって調節する請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記反復的な諸段階を、1秒から5秒の範囲内のサンプリング期間を用いて行う請求項6から8のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−43463(P2006−43463A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−225623(P2005−225623)
【出願日】平成17年8月3日(2005.8.3)
【出願人】(502194344)
【Fターム(参考)】