説明

生産ライン進捗情報表示ステム、生産ライン進捗情報表示プログラム

【課題】各生産部の生産部表示手段の表示情報の管理が容易であり、かつ、管理表示部に対して、各生産部の生産部生産能率をわかりやすい態様で表示できる生産ライン進捗情報表示ステム、生産ライン進捗情報表示プログラムを提供する。
【解決手段】生産ライン管理部30は、各封筒排出検出部15から取得した生産完了情報に基づいて、現生産数B1を封入機10毎に求める現生産数算出部41と、各封入機10の進捗情報を算出する進捗情報算出部42と、現生産数B1と経過時間情報とに基づいて、各封入機10のA能率、C能率を算出する運転時間算出部43、A能率算出部44、C能率算出部45と、各封入機モニタ13に対して、進捗情報を出力し、管理モニタ32に対して、A能率、C能率を出力する表示制御部46とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生産ラインの進捗情報を表示する生産ライン進捗情報表示ステム、生産ライン進捗情報表示プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、生産ラインの成形機に設けられ、どの程度の進捗であるかを表示する表示装置があった(例えば特許文献1)。
しかし、従来の表示装置は、成形機側で表示設定するため、成形機が複数ある場合には、操作が煩雑であった。
一方、生産ラインの複数の機械設備に設けられ、各機械設備がどの程度の進捗であるかを比較して表示する生産管理モニタがあった(例えば特許文献2)。
しかし、従来の生産管理モニタは、機械設備の生産能力に対して、どの程度の能率で生産しているかを、わかりやすい態様で表示できるものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−210692号公報
【特許文献2】特開2007−286770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、各生産部の生産部表示手段の表示情報の管理が容易であり、かつ、管理表示部に対して、各生産部の生産部生産能率をわかりやすい態様で表示できる生産ライン進捗情報表示ステム、生産ライン進捗情報表示プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下のような解決手段により、課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
【0006】
・第1の発明は、複数の作業者がそれぞれの工程を繰り返して行う複数の生産部(10)と、前記生産部での進捗情報を管理する生産ライン管理部(30)とを備え、生産開始からの生産情報を逐一集計する生産ライン進捗情報表示システムにおいて、前記各生産部は、前記各工程完了に応じて、工程完了に関する情報である工程完了情報を出力する工程完了情報出力手段(15)と、前記各生産部の作業者に、進捗情報を報知する生産部表示手段(13)とを備え、前記生産ライン管理部は、生産開始から集計時までの経過時間で、前記各工程完了出力手段から取得した工程完了情報に基づいて、前記集計時現在までに完了した工程数である現実績工程数(B1)を、前記生産部毎に求める現工程数算出手段(41)と、前記現実績工程数に基づいて、前記各生産部の進捗情報である生産部進捗情報を算出する進捗情報算出手段(42)と、前記現実績工程数と、前記経過時間に関す情報である経過時間情報とに基づいて、前記各生産部での生産能率である生産部生産能率を算出する生産能率算出手段(43,44,45)と、前記生産部表示手段に対して、前記生産部進捗情報を出力し、生産ラインの管理者に生産情報を報知する管理表示手段に対して、前記各生産部の生産部生産能率を比較した態様で出力する表示制御手段(46)を備えること、を特徴とする生産ライン進捗情報表示システムである。
・第2の発明は、第1の発明の生産ライン進捗情報表示システムにおいて、前記生産ライン管理部(30)は、前記管理者によって、前記各生産部(10)の総工程数の目標値である総工程数目標値の入力操作を受け付ける操作手段(31)を備え、前記進捗情報算出手段(42)は、前記総工程数目標値(B0)と前記経過時間情報(T3)とに基づいて、前記集計時現在において達成すべき工程数である現目標数(B2)を算出し、前記生産部進捗情報として、前記現実績工程数(B1)及び前記現目標数を比較する情報(B3)を求めること、を特徴とする生産ライン進捗情報表示システムである。
・第3の発明は、第1又は第2の発明の生産ライン進捗情報表示システムにおいて、前記生産能率算出手段(43,44,45)は、前記工程完了情報が一定時間内に出力された場合には、その生産部(10)が運転状態であると判定し、運転状態であると判定した時間を運転時間と判定し、前記集計時までの運転時間(T1)を算出し、前記生産部生産能率として、前記経過時間情報を前記運転時間として算出した現実績工程数−運転時間生産能率(A能率)と、前記経過時間情報を前記集計時までに実際に経過した実経過時間として算出した現実績工程数−実経過間生産能率(C能率)と、を算出すること、を特徴とする生産ライン進捗情報表示システムである。
・第4の発明は、第2の発明の生産ライン進捗情報表示システムにおいて、前記複数の作業者が視認可能な大型モニタ(20)備え、前記表示制御手段(46)は、前記大型モニタに、複数の前記生産部進捗情報を比較した態様で出力すること、を特徴とする生産ライン進捗情報表示システムである。
・第5の発明は、第1から第4までのいずれかの発明の生産ライン進捗情報表示システムにおいて、前記生産ラインは、交代勤務によって生産するものあり、前記表示制御手段(46)は、前記管理表示手段(32)に対して、前勤務終了時における前記生産部生産能率(A能率、C能率)と、現勤務の前記生産部生産能率とを比較した態様で出力すること、を特徴とする生産ライン進捗情報表示ステムである。
・第6の発明は、第1から第5までのいずれかの発明の生産ライン進捗情報表示システムにおいて、前記工程完了情報出力手段(15)は、生産品の工程完了時の移動状態を検出する検出部を備えること、を特徴とする生産ライン進捗情報表示ステムである。
【0007】
・第7の発明は、複数の作業者がそれぞれの工程を繰り返して行う複数の生産部(10)と、前記生産部での進捗情報を管理する生産ライン管理部(30)とを備える生産ライン管理システムの生産開始からの生産情報を逐一集計する生産ライン進捗情報表示プログラムであって、前記各生産部は、前記各工程完了に応じて、工程完了に関する情報である工程完了情報を出力する工程完了情報出力手段(15)と、前記各生産部の作業者に、進捗情報を報知する生産部表示手段(13)とを備え、前記生産ライン管理部であるコンピュータを、生産開始から集計時までの経過時間で、前記各工程完了出力手段から取得した工程完了情報に基づいて、前記集計時現在までに完了した工程数である現実績工程数(B1)を、前記生産部毎に求める現工程数算出手段(41)と、前記現実績工程数に基づいて、前記各生産部の進捗情報である生産部進捗情報を算出する進捗情報算出手段(42)と、前記現実績工程数と、前記経過時間に関する情報である経過時間情報とに基づいて、前記各生産部での生産能率である生産部生産能率を算出する生産能率算出手段(43,44,45)と、前記生産部表示手段に対して、前記生産部進捗情報を出力し、生産ラインの管理者に生産情報を報知する管理表示手段に対して、前記各生産部の生産部生産能率を比較した態様で出力する表示制御手段(46)と、して機能させることを特徴とする生産ライン進捗情報表示プログラムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
第1及び第7の発明は、生産ライン管理部が、各工程完了出力手段から取得した工程完了情報に基づいて、現実績工程数を求め、各生産部の目標工程数に基づいて各生産部の生産部進捗情報を算出して生産部表示手段に出力するので、生産ライン管理部側の処理によって、生産部表示手段の表示情報を一括して管理できるため、管理が容易であり、かつ、生産部表示手段間で表示項目を同じにでき、統一化を図ることができる。また、各生産部の作業者に対して、進捗情報を報知できるため、例えば、各生産部の作業者に対して、作業が遅れている場合には、作業を早めるように促すことができる。
一方、現実績工程数と経過時間情報とに基づいて、生産部生産能率を算出して、管理表示手段に対して、各生産部の生産部生産能率を比較した態様で出力するので、生産部の生産能率の状況を生産部間で比較でき、かつ、わかりやすい態様で報知できる。これにより、例えば、管理者は、生産能率の低い生産部に対して、例えば、作業者の応援等の処置を施し、目標工程数を維持できるように、対応できる。
本発明は、このように、各工程完了出力手段から取得した工程完了情報を、作業者の生産に適した情報、管理者に適した情報に、それぞれ情報処理して報知できる。
【0009】
第2の発明は、生産部進捗情報として、現実績工程数及び現目標数を比較する情報を求めるので、作業者に対して、目標と実績との対比を、わかりやすい態様で報知できる。
第3の発明は、生産部生産能率として、現実績工程数−運転時間生産能率と、現実績工程数−実経過間生産能率とを算出するので、生産能率を分析しやすい態様で報知できる。
【0010】
第4の発明は、大型モニタに、生産部の生産部進捗情報を比較した態様で出力するので、作業者間で競争心理を働かせて、生産効率の向上を図ることができる。
第5の発明は、管理表示手段に対して、前勤務終了時における生産部生産能率と、現勤務の生産部生産能率とを比較した態様で出力するので、生産能率を分析しやすい態様で報知できる。
第6の発明は、工程終了出力部が、生産品の工程完了時の移動状態を検出する検出部を備えるので、工程完了にともなって、自動で工程完了情報を出力できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1実施形態の生産ライン管理システム1の構成を説明する図である。
【図2】第1実施形態の生産ライン管理システム1のブロック図である。
【図3】第1実施形態の生産ライン管理システム1の動作のフローチャートである。
【図4】第1実施形態の1号機の封入機モニタ13−1が表示する表113を示す図である。
【図5】第1実施形態の大型モニタ20が表示する表120を示す図である。
【図6】第1実施形態の運転時間T1をプロットした表143である。
【図7】第1実施形態の管理モニタ32が表示する表132を示す図である。
【図8】第2実施形態の封入機端末に表示されたグラフ213を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1実施形態)
以下、図面等を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態の生産ライン管理システム1の構成を説明する図である。
図2は、第1実施形態の生産ライン管理システム1のブロック図である。
最初に、生産ライン管理システム1の概略を説明する。
生産ライン管理システム1は、工場内の生産ラインを管理するものである。生産ラインは、封筒に書類を封入するものである。生産ラインは、12時間毎に作業者が交代する1日2勤務体制のラインである。
生産ライン管理システム1は、工場内の生産ラインにおいて、10台の封入機10(生産部)及び1台の大型モニタ20(大型表示手段)が、生産ライン管理部30に接続されたシステムである。
後述する生産ライン管理部30、封筒排出検出部15、封入機モニタ13、管理モニタ32、大型モニタ20は、生産ライン管理部30が、封筒排出検出部15の出力に応じて、生産開始からの生産情報を逐一集計し、封入機モニタ13、管理モニタ32、大型モニタ20の表示内容を制御するシステムであり、生産ライン進捗情報表示システムを構成する。
【0013】
各封入機10には、それぞれ封入機端末11が設けられており、各封入機モニタ13に各封入機10の進捗情報を表示できるようになっている。
一方、生産ライン管理部30には、管理モニタ32が設けられており、10台の封入機10の進捗情報を表示できるようになっている。生産ライン管理部30は、中央管理サーバ50に接続されている。
【0014】
中央管理サーバ50は、受任情報を記憶する受任情報記憶部51を備え、生産ライン管理部30に対して、生産品目の受任情報を送信する。また、中央管理サーバ50は、生産情報を記憶する生産情報記憶部52を備え、生産ライン管理部30から実際の生産情報を受信して記憶できるようになっている。
中央管理サーバ50は、この工場内に設けられている必要はない。中央管理サーバ50は、例えば、この工場とは異なる事業所に配置され、他の工場の生産品目や、生産情報等を一括して管理する。
【0015】
図2に示すブロック図について、詳細に説明する。
生産ライン管理システム1は、10台の封入機10(10−1〜10−10)、大型モニタ20、信号中継装置25、生産ライン管理部30を備える。10台の封入機10及び生産ライン管理部30間は、信号中継装置25を介してLAN(ローカル エリア ネットワーク)等の通信網によって接続されており、情報通信が可能である。同様に、大型モニタ20及び生産ライン管理部30間は、通信網によって接続されており、情報通信が可能である。
【0016】
封入機10は、空の封筒と書類とを供給して、封筒内に書類を封入する装置である。全ての封入機10が同じ品目を生産しても、封入機10間で異なる品目を生産してもよい。各封入機10で生産する品目は、生産ラインの管理者が決定して、生産ライン管理部30から通信網を介して送信される。
各封入機10には、管理者によって、それぞれ作業者が割り当てられている。1名の作業者当たり、1台の封入機10を割り当ててもよく、複数台の封入機10を割り当ててもよい。生産ラインの管理者は、作業者の技量や生産品目の難易度等に応じて、これらの割り当てを適宜決定できる。また、生産ラインの管理者は、1台の封入機10が、1回の勤務時間内で、複数の生産品目を生産するように、生産スケジュールを設定してもよい。
各封入機10は、作業者による操作及び設定に応じて、封入工程、つまり、封筒及び書類の供給から、封筒内への書類の封入、封入済み封筒の排出までの1通りの工程を、それぞれ繰り返して行うようになっている。この1通りの工程が終了すると、1つの封入済み封筒が生産される。つまり、1通りの工程終了は、1つの封入済み封筒が生産されたことを意味する。
【0017】
各封入機10は、封入機端末11(11−1〜11−10)、封筒排出検出部15(15−1〜15−10、工程完了情報出力手段)を備える。
封入機端末11は、封入機操作部12(12−1〜12−10)、封入機モニタ13(13−1〜13−10、生産部表示手段)を備える。
封入機モニタ13は、液晶表示装置等の表示装置である。封入機モニタ13は、各封入機10の作業者が視認可能な小型のモニタ(例えば20インチ程度)である。後述するように、封入機モニタ13は、各封入機10の作業者に、その封入機10の進捗情報を報知する。
【0018】
封筒排出検出部15は、各封入機10で1つの封入済み封筒を生産すると、生産完了情報(工程完了情報)を生産終了毎に出力する検出部である。封筒排出検出部15は、封入済み封筒の生産完了時に、封入機10本体から排出された封入済み封筒を検出する光学センサ等である。つまり、封筒排出検出部15は、封入済み封筒が排出されたことによる移動状態を検出する。
このように、封筒排出検出部15は、1つの封入済み封筒の生産完了毎に、自動で生産完了情報を出力できる。
各封筒排出検出部15は、それぞれ異なる信号を出力する。このため、生産ライン管理部30は、どの封筒排出検出部15から出力された産完了情報かを識別し、どの封入機10で生産完了したかを識別できるようになっている。
【0019】
大型モニタ20は、封入機10の作業者全員が視認な大型(例えば50インチ以上)の表示装置である。大型モニタ20は、液晶表示装置、スクリーンに投影するプロジェクタ等を用いることができる。大型モニタ20は、例えば、工場の壁等に設置されている。後述するように、大型モニタ20には、10台の封入機10の進捗情報を表示する。
信号中継装置25は、封筒排出検出部15から出力された生産完了情報を、生産ライン管理部30が処理可能な信号に変換して、生産ライン管理部30に出力する装置である。
【0020】
生産ライン管理部30は、封入機10での生産予定の設定、封入機10での進捗情報を管理等する管理装置である。
生産ライン管理部30は、管理操作部31、管理モニタ32(管理表示手段)、管理記憶部33、管理制御部40を備える。
なお、本発明でいうコンピュータとは、記憶装置、制御装置等を備えた情報処理装置をいい、生産ライン管理部30は、管理記憶部33、管理制御部40を備えた情報処理装置であり、本発明のコンピュータの概念に含まれる。
【0021】
管理操作部31は、管理者が操作情報等を入力する操作装置である。管理操作部31は、キーボート、マウス等を備える。管理操作部31は、各封入機10の各総生産数の目標値である総目標生産数B0(総生産数目標値)の入力や、各封入機10の生産品目を振り分けるための入力操作等を受け付ける。管理操作部31は、操作情報を、管理制御部40に出力する。
管理モニタ32は、液晶表示装置等の表示装置である。管理モニタ32は、生産ラインの管理者が視認可能な小型のモニタ(例えば20インチ程度)である。管理モニタ32は、後述するように、各封入機10の封入機生産能率等の必要な情報を報知したり、管理操作部31からの入力内容を表示する。
【0022】
管理記憶部33は、この生産ライン管理部30の動作に必要な生産管理プログラム33aや、情報等を記憶したり、情報処理時に必要な一時記憶領域を有するハードディスク、半導体メモリ素子等の記憶装置である。管理記憶部33は、生産管理プログラム33aを記憶している。
なお、生産管理プログラム33aには、前述した生産ライン進捗情報表示システムの動作に必要なプログラムが組み込まれている。
【0023】
管理制御部40は、現生産数算出部41(現工程数算出手段)、進捗情報算出部42(生産部進捗情報算出手段)、運転時間算出部43(生産能率算出手段)、A能率算出部44(生産能率算出手段)、C能率算出部45(生産能率算出手段)、表示制御部46を備える。
現生産数算出部41は、勤務時間内において、生産開始から現時点(集計時)までの経過時間で、現時点までに完了した生産数(工程数)である現生産数B1(現実績工程数)を、算出する制御部である。現生産数算出部41は、封入機10毎に現生産数B1を算出する。
【0024】
進捗情報算出部42は、現生産数B1と、各封入機10の総目標生産数B0とに基づいて各封入機10の進捗情報(生産部進捗情報)を算出する制御部である。
運転時間算出部43は、生産完了情報に基づいて、各封入機10の運転時間を算出する制御部である。
A能率算出部44、C能率算出部45は、封入機生産能率として、各封入機10でのA能率(現実績工程数−運転時間生産能率)、C能率(現実績工程数−実経過間生産能率)を算出する制御部である。
各制御部の処理の詳細は、後述する。
【0025】
図3は、第1実施形態の生産ライン管理システム1の動作のフローチャートである。
図4は、第1実施形態の1号機の封入機モニタ13−1が表示する表113を示す図である。
図5は、第1実施形態の大型モニタ20が表示する表120を示す図である。
図6は、第1実施形態の運転時間T1をプロットした表143である。
図7は、第1実施形態の管理モニタ32が表示する表132を示す図である。
ステップS(以下単に「S」という)1において、管理制御部40は、現勤務の前勤務の情報を、管理記憶部33から読み出す(図7の列132a〜132d参照)。
S2において、管理者が管理操作部31を操作して、各封入機10の総目標生産数B0(図5の表121参照)、つまり現勤務の12時間で各封入機10が生産する封入済み封筒の数量を入力すると、管理制御部40は、管理操作部31の操作を受け付けて、封入機10毎に総目標生産数B0を設定する。
【0026】
(現生産数の算出)
S3において、封入機10が封入済み封筒を生産して排出すると、封筒排出検出部15は、生産完了情報を出力する。現生産数算出部41は、出力された生産完了情報を取得する。
S4において、現生産数算出部41は、生産完了情報を識別して、生産完了した封入機10を識別する。
【0027】
S5において、現生産数算出部41は、封入機10毎に現生産数B1を算出する。現生産数B1とは、生産開始から現時点(集計時)までの経過時間で、現時点までに完了した生産数(工程数)である。現生産数算出部41は、S4で識別した生産完了情報を、生産完了情報毎にカウントすることにより、封入機10毎に現生産数B1を算出する。
【0028】
(進捗情報の算出処理)
S6において、進捗情報算出部42は、以下の項目B2〜B4を算出する。
・現目標生産数B2(現目標数)=総目標生産数B0×(経過時間/全勤務時間12時間):総生産数目標値と、勤務開始から現時点までの経過時間とに基づいて、現時点において達成すべき生産数である。なお、この経過時間は、後述する実経過時間T3と等しい。また、昼休み等の休憩時間を有する場合には、経過時間、勤務時間から休憩時間を減算してもよい。
・目標差B3=B2−B1:現時点までに生産すべき現目標生産数B2と、現時点までに生産した現生産数B1との差異である。
・進捗率B4=B1/B0:総目標生産数B0に対する、現時点までに生産した現生産数B1の割合である。
なお、目標差B3、進捗率B4は、現生産数B1及び現目標生産数B2を比較する情報である。
【0029】
S7において、図4に示すように、管理制御部40は、項目B1〜B4の情報を表113にして、各封入機モニタ13に出力し、その封入機10の進捗情報を報知する。
このように、生産ライン管理システム1は、項目B1〜B4の情報を各封入機10のモニタに出力するので、作業者に対して、目標と実績との対比を、わかりやすい態様で報知できる。
なお、項目B1〜B4は、各封入機モニタ13に出力するものであるが、生産ライン管理部30側で算出する。このため、生産ライン管理システム1は、各封入機10に演算機等を設ける必要がなく、構成を簡単にでき、かつ、封入機10を新たに増設する場合には、封入機10に封筒排出検出部15及び各封入機モニタ13を設ければよく、増設が容易である。
【0030】
さらに、生産ライン管理システム1は、上記B2〜B4を表示することにより、各作業者に対して、現時点での進捗状況を報知できるので、目標よりも遅れている場合には、その封入機10を操作する作業者に対して、作業のペースを早めるように促すことができる。
例えば、図4に示す場面では、1号機の封入機10−1は、現時点で生産しなければならない現目標生産数B2が「12775通」であるにも関わらず、現生産数B1が「3136通」であり、目標差B3が「−9639通」であることを報知している。このように、生産ライン管理システム1は、1号機を操作する作業者に対して、予定よりも「9639通」遅れていることを報知して、作業のペースを早めるように促すことができる。
【0031】
S7において、図5に示すように、管理制御部40は、算出した項目B1〜B4を表120にして、複数の封入機10−1〜10−10を比較した態様で、大型モニタ20に、出力する。なお、図5では、参考として、総目標生産数B0を示す表121を出力している。
このように、生産ライン管理システム1は、全ての作業者が視認できる大型モニタ20に、封入機10の進捗情報を比較した態様で出力するので、作業者間で競争心理を働かせて、生産効率の向上を図ることができる。
【0032】
(運転時間等の算出処理)
S9において、運転時間算出部43は、生産完了情報が一定時間(例えば5秒間程度)内に出力されたか否かを判定することにより、各封入機10が運転状態か否かを判定する。運転時間算出部43は、封入機10が運転状態であると判定した場合には(S9:YES)、S10に進み、一方、運転状態ではないと判定した場合には(S9:NO)、つまり非運転状態であると判定した場合には、S9aに進む。
なお、非運転状態とは、例えば、封入機10内部の搬送装置で封筒等が詰まったりして保守を行ったり、生産品目を変更するために設定を変更する場合等、一時的に封入機10の運転を止めなくてはならない状態をいう。この場合には、生産停止されるために、封筒排出検出部15が生産完了情報を出力することがないので、運転時間算出部43は、非運転状態と判定できる。
【0033】
S10において、運転時間算出部43は、各封入機10が運転状態であると判定たことに応じて(S9:YES)、運転状態であると判定した時間を運転時間T1と判定し、封入機10毎に現時点までの運転時間T1の合計を算出する。
S11において、運転時間算出部43は、各封入機10の運転状態を、管理記憶部33に記憶した表143にプロットする。
図6に示すように、運転時間算出部43は、10分間の間に、運転時間と判定した時間の割合を6段階でプロットする。例えば、プロット143aは、2号機において、「8:30」からの10分間での運転時間が、「3/6」であることを表す。
表143は、管理者が管理操作部31を操作することにより、1勤務終了時等の必要に応じたときに、プリンタ(図示せず)によって印刷できる。
【0034】
S9aにおいて、運転時間算出部43は、封入機10が非運転状態であると判定したことに応じて(S9:NO)、非運転状態であると判定し時間を非運転時間T2と判定し、封入機10毎に現時点までの非運転時間T2の合計を算出する。
S12において、運転時間算出部43は、「実経過時間T3=運転時間T1+非運転時間T2」を算出する。つまり、実経過時間T3は、勤務開始から現時点までに、実際に経過した経過時間である。なお、実経過時間T3は、勤務開始から現時点までの時間を、単に計測して求めてもよい。
【0035】
(A能率、C能率の算出)
S13において、A能率算出部44は、A能率を算出し、C能率算出部45は、C能率を算出する(図7参照)。ここで、A能率、C能率は、以下の通り定義される。
A能率=現生産数B1/運転時間T1:実際に封入機10が運転していた時間で、時間当たりに生産した封入済み封筒の数量である。A能率は、例えば、封入機10が正常に運転している時間の時間当たり生産数を表し、封入機10の性能を表す。
C能率=現生産数B1/実経過時間T3:勤務開始から実際に経過した時間で、時間当たりに生産した封入済み封筒の数量である。C能率は、例えば、管理者が現時点以降の時間当たり生産数量を予測する場合に参照できる。
【0036】
S14において、図7に示すように、表示制御部46は、進捗情報として、現生産数B1、運転時間T1、A能率、C能率の4つの項目を、封入機10間で比較する表132を、管理モニタ32に出力する。
また、表示制御部46は、管理モニタ32に対して、前勤務終了時におけるこれらの4つの項目と、現勤務の現時点の4つの項目とを比較した態様で出力する。
このように、生産ライン管理システム1は、進捗情報を封入機10間で比較できる態様で、かつ、前勤務終了時と比較できる態様で表示することにより、管理者が生産能率を分析しやすく、今後の対応を検討しやすい態様で表示できる。
【0037】
例えば、管理者は、図7の表示例では、以下のように分析、対応できる。
・4号機のように、A能率が大きく、C能率が小さく、A能率及びC能率の差が、他の封入機10のものよりも大きければ、非運転時間T2が多く(つまり運転時間T1が少なく)、封入機10の性能を十分に発揮できないことがわかる。このような場合、管理者は、例えば、4号機の作業者を技量が高い作業者に変更したり、封入機10に不具合がないかを点検できる。
一方、7号機のように、A能率が大きく、C能率が小さく、A能率及びC能率の差が、他の封入機10のものよりも小さければ、非運転時間T2が少なく、封入機10が順調に稼働していることがわかる。
【0038】
・6号機のように、前勤務と比較すると、A能率、C能率が、ともに大きく低下している。また、前勤務の運転時間T1は、封入機10間のほぼ平均であったのに対し、現勤務では、他の封入機10よりも少ない。このような場合、管理者は、6号機に不具合があり、生産能率、運転時間ともに低下していると分析し、6号機の保守等の対応をできる。
・3号機のように、前勤務と比較すると、A能率が低下しているが、C能率が上昇している。このような場合、管理者は、6号機の性能が低下したが、作業者の技量が高いために、生産数量を補っていると分析できる。
・一方、5号機のように、前勤務と比較すると、A能率が同等であるが、C能率が低下している。このような場合、管理者は、6号機の性能が維持できているが、作業者の技量が低いために生産性が低下し、前勤務のC能率を維持できていないと分析できる。
【0039】
従来、このような分析をしようとすれば、管理者は、各封入機10が設置している場所にわざわざ移動して、10台分の封入機10のカウンター等のデータを紙片等に記入して、それをコンピュータ等に入力して分析しなければならなかった。
これに対して、実施形態の生産ライン管理システム1では、生産ライン管理部30が各封入機10の生産完了情報を取得して分析結果を管理モニタ32に表示する。これにより、管理者は、生産状況を逐一把握できるし、また、不具合等に対して、迅速に対応できる。
【0040】
S15において、管理制御部40は、1勤務の勤務時間12時間が経過し、勤務終了したか否かを判定する。管理制御部40は、勤務終了と判定した場合には(S15:YES)、S16に進んで一連の処理を終了し、一方、勤務終了ではないと判定した場合には(S15:NO)、S3からの処理を繰り返す。
【0041】
以上説明したように、本実施形態の生産ライン管理システム1は、生産完了情報に基づいて、現生産数B1を求め、進捗情報を各封入機モニタ13に出力するので、生産ライン管理部30側の処理によって、封入機モニタ13の表示情報を一括して管理できるため、管理が容易であり、かつ、封入機モニタ13間で表示項目を同じにでき、統一化を図ることができる。また、生産ライン管理システム1は、例えば、各封入機10の作業者に対して、作業が遅れている場合には、作業を早めるように促すことができる。
一方、生産ライン管理システム1は、管理モニタ32に対して、各封入機10のA能率、C能率を比較した態様で出力するので、封入機10の生産能率の状況を、封入機10間で比較でき、かつ、わかりやすい態様で報知できる。これにより、例えば、管理者は、生産能率の低い封入機10に対して、作業者の応援等の処置を施し、総目標生産数B0を維持できるように、対応できる。
【0042】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、以下の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図8は、第2実施形態の封入機端末に表示されたグラフ213を示す図である。
第2実施形態の封入機モニタの表示を、表113(図4参照)からグラフ213に変更したものである。
グラフ213は、縦軸に生産数をとり、横軸に経過時間をとって、総目標生産数B0、現生産数B1、現目標生産数B2を表す。総目標生産数B0、現目標生産数B2は、管理者によって予め設定されているので、勤務時間内で同じ内容が表示される。現生産数B1は、現生産数算出部(図2に示す現生産数算出部41参照)によって算出され、表示制御部(図2に示す表示制御部46参照)が時間経過ともに逐一更新する。
現時点において、現生産数B1及び現目標生産数B2の差異が、目標差B3である。
【0043】
このように、第2実施形態は、封入機モニタにグラフ213を表示するので、各封入機の進捗情報を、視覚的に把握しやすい態様で、作業者に報知できる。
【0044】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、前述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【0045】
(変形形態)
(1)実施形態において、大型モニタ、管理モニタは、表を1ページで表示する例を示したが、これに限定されない。例えば、封入機の台数が多くなり、表示量が多い場合には、表を数ページに分けて、数秒毎に表示を切り替えてもよい。
【0046】
(2)実施形態において、本システムは、封入機が封入済み封筒を生産する例を示したが、これに限定されない。本システムは、封入機に限っているわけではなく、多種の生産機に対応できる。
また、例えば、本システムは、作業者が製品を手作業で組み立てるものでもよい。この場合には、作業者が操作する操作ボタン(工程完了情報出力手段)を設け、この操作に応じて生産完了情報(工程完了情報)を出力すればよい。
【符号の説明】
【0047】
1 生産ライン管理システム
10(10−1〜10−10) 封入機
11(11−1〜11−10) 封入機端末
12(12−1〜12−10) 封入機操作部
13(13−1〜13−10) 封入機モニタ
15(15−1〜15−10) 封筒排出検出部
20 大型モニタ
30 生産ライン管理部
31 管理操作部
32 管理モニタ
33a 生産管理プログラム
40 管理制御部
41 現生産数算出部
42 進捗情報算出部
43 運転時間算出部
44 A能率算出部
45 C能率算出部
46 表示制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の作業者がそれぞれの工程を繰り返して行う複数の生産部と、前記生産部での進捗情報を管理する生産ライン管理部とを備え、生産開始からの生産情報を逐一集計する生産ライン進捗情報表示システムにおいて、
前記各生産部は、
前記各工程完了に応じて、工程完了に関する情報である工程完了情報を出力する工程完了情報出力手段と、
前記各生産部の作業者に、進捗情報を報知する生産部表示手段とを備え、
前記生産ライン管理部は、
生産開始から集計時までの経過時間で、前記各工程完了出力手段から取得した工程完了情報に基づいて、前記集計時現在までに完了した工程数である現実績工程数を、前記生産部毎に求める現工程数算出手段と、
前記現実績工程数に基づいて、前記各生産部の進捗情報である生産部進捗情報を算出する進捗情報算出手段と、
前記現実績工程数と、前記経過時間に関する情報である経過時間情報とに基づいて、前記各生産部での生産能率である生産部生産能率を算出する生産能率算出手段と、
前記生産部表示手段に対して、前記生産部進捗情報を出力し、生産ラインの管理者に生産情報を報知する管理表示手段に対して、前記各生産部の生産部生産能率を比較した態様で出力する表示制御手段とを備えること、
を特徴とする生産ライン進捗情報表示システム。
【請求項2】
請求項1に記載の生産ライン進捗情報表示システムにおいて、
前記生産ライン管理部は、前記管理者によって、前記各生産部の総工程数の目標値である総工程数目標値の入力操作を受け付ける操作手段を備え、
前記進捗情報算出手段は、
前記総工程数目標値と前記経過時間情報とに基づいて、前記集計時現在において達成すべき工程数である現目標数を算出し、
前記生産部進捗情報として、前記現実績工程数及び前記現目標数を比較する情報を求めること、
を特徴とする生産ライン進捗情報表示システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の生産ライン進捗情報表示システムにおいて、
前記生産能率算出手段は、
前記工程完了情報が一定時間内に出力された場合には、その生産部が運転状態であると判定し、運転状態であると判定した時間を運転時間と判定し、前記集計時までの運転時間を算出し、
前記生産部生産能率として、前記経過時間情報を前記運転時間として算出した現実績工程数−運転時間生産能率と、前記経過時間情報を前記集計時までに実際に経過した実経過時間として算出した現実績工程数−実経過間生産能率と、を算出すること、
を特徴とする生産ライン進捗情報表示システム。
【請求項4】
請求項2に記載の生産ライン進捗情報表示システムにおいて、
前記複数の作業者が視認可能な大型モニタを備え、
前記表示制御手段は、前記大型モニタに、複数の前記生産部進捗情報を比較した態様で出力すること、
を特徴とする生産ライン進捗情報表示システム。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の生産ライン進捗情報表示システムにおいて、
前記生産ラインは、交代勤務によって生産するものあり、
前記表示制御手段は、前記管理表示手段に対して、前勤務終了時における前記生産部生産能率と、現勤務の前記生産部生産能率とを比較した態様で出力すること、
を特徴とする生産ライン進捗情報表示ステム。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の生産ライン進捗情報表示システムにおいて、
前記工程完了情報出力手段は、生産品の工程完了時の移動状態を検出する検出部を備えること、
を特徴とする生産ライン進捗情報表示ステム。
【請求項7】
複数の作業者がそれぞれの工程を繰り返して行う複数の生産部と、前記生産部での進捗情報を管理する生産ライン管理部とを備える生産ライン管理システムの生産開始からの生産情報を逐一集計する生産ライン進捗情報表示プログラムであって、
前記各生産部は、
前記各工程完了に応じて、工程完了に関する情報である工程完了情報を出力する工程完了情報出力手段と、
前記各生産部の作業者に、進捗情報を報知する生産部表示手段とを備え、
前記生産ライン管理部であるコンピュータを、
生産開始から集計時までの経過時間で、前記各工程完了出力手段から取得した工程完了情報に基づいて、前記集計時現在までに完了した工程数である現実績工程数を、前記生産部毎に求める現工程数算出手段と、
前記現実績工程数に基づいて、前記各生産部の進捗情報である生産部進捗情報を算出する進捗情報算出手段と、
前記現実績工程数と、前記経過時間に関する情報である経過時間情報とに基づいて、前記各生産部での生産能率である生産部生産能率を算出する生産能率算出手段と、
前記生産部表示手段に対して、前記生産部進捗情報を出力し、生産ラインの管理者に生産情報を報知する管理表示手段に対して、前記各生産部の生産部生産能率を比較した態様で出力する表示制御手段と、
して機能させることを特徴とする生産ライン進捗情報表示プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−174019(P2012−174019A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−35813(P2011−35813)
【出願日】平成23年2月22日(2011.2.22)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】