用紙のカールを検出する装置および画像消去装置
【課題】 用紙のカールを検出する装置を提供する。
【解決手段】 用紙のカールを検出する装置は、用紙を搬送する第1ガイド部材と、前記第1ガイド部材の搬送路よりも広く、用紙のカールを許容する搬送路を有する第2ガイド部材と、前記第2ガイド部材の前記搬送路内に、用紙のカール部分が進入する検出範囲を有するセンサと、を有する。
【解決手段】 用紙のカールを検出する装置は、用紙を搬送する第1ガイド部材と、前記第1ガイド部材の搬送路よりも広く、用紙のカールを許容する搬送路を有する第2ガイド部材と、前記第2ガイド部材の前記搬送路内に、用紙のカール部分が進入する検出範囲を有するセンサと、を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、用紙のカールを検出する装置および画像消去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
用紙を搬送しながら、用紙に対して特定の処理を行う装置がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
用紙がカールしているときには、用紙の搬送中に、ジャムが発生してしまうおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施形態によれば、用紙のカールを検出する装置は、用紙を搬送する第1ガイド部材と、前記第1ガイド部材の搬送路よりも広く、用紙のカールを許容する搬送路を有する第2ガイド部材と、前記第2ガイド部材の前記搬送路内に、用紙のカール部分が進入する検出範囲を有するセンサと、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】第1実施形態である画像消去装置の内部構造を示す図である。
【図2】第1実施形態における画像消去装置の回路構成を示す図である。
【図3】第1実施形態におけるカール検出ユニットの側面図である。
【図4】第1実施形態におけるカール検出ユニットの上面図である。
【図5】第1実施形態において、センサの出力と、カール状態の判定結果との関係を示す図である。
【図6】第1実施形態の変形例である画像消去装置の内部構造を示す図である。
【図7】第2実施形態におけるカール検出ユニットの側面図である。
【図8】第2実施形態において、第3ガイド部材の駆動機構を示す側面図である。
【図9】第2実施形態である画像消去装置の一部の回路構成を示す図である。
【図10】第2実施形態におけるカール検出ユニットの動作を示すフローチャートである。
【図11】第2実施形態におけるカール検出ユニットの動作を説明する図である。
【図12】第2実施形態におけるカール検出ユニットの動作を説明する図である。
【図13】第2実施形態におけるカール検出ユニットの動作を説明する図である。
【図14】第3実施形態である画像消去装置の内部構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
(第1実施形態)
図1は、画像消去装置1の内部構造を示す図である。
【0007】
画像消去装置1は、用紙に形成された画像を消去するとともに、再利用できる用紙と再利用できない用紙とを選別する。熱を受けて消色する現像剤を用いて、用紙に画像が形成されているときには、用紙を加熱することにより、用紙に形成された画像を消去することができる。
【0008】
給紙トレイ11は、画像消去を行う用紙を積載する。ピックアップローラ12は、給紙トレイ11から用紙を取り出し、用紙を搬送路に供給する。複数の搬送ローラ19は、搬送路に沿って配置されている。
【0009】
検出ユニット13は、複数の用紙が重なっているか否かを検出する。検出ユニット13は、搬送路を挟んで配置された超音波発生器および超音波検知器を有する。超音波発生器は、用紙に向けて超音波を照射する。超音波検知器は、用紙を通過した超音波を受けて、超音波に応じた電気信号を出力する。
【0010】
図2に示すように、検出ユニット13の出力信号は、画像消去装置1のコントローラ100に入力され、コントローラ100は、複数の用紙が重なっているか否かを判別する。コントローラ100は、画像消去装置1の動作を制御する。
【0011】
検出ユニット14は、用紙の厚さを検出する。検出ユニット14は、用紙の通過によって上下方向に変位するアームと、アームに設けられた永久磁石と、永久磁石の磁気を検知する磁気センサとを有する。検出ユニット14(磁気センサ)は、用紙の厚みに応じた電気信号を出力する。図2に示すように、コントローラ100は、検出ユニット14の出力に基づいて、用紙の厚さを判定する。
【0012】
カール検出ユニット30は、用紙のカール状態を検出し、検出結果をコントローラ100に出力する。カール状態には、カールの方向と、カール量とが含まれる。カール量は、カールに伴う用紙の変形量である。
【0013】
フラッパ15は、カール検出ユニット30からの用紙を回収ボックス21に導く搬送路と、用紙をヒートローラ16に導く搬送路とを切り替える。用紙が回収ボックス21に搬送されるとき、給紙トレイ11からの用紙は、曲げられることなく、回収ボックス21に到達する。
【0014】
コントローラ100は、フラッパ15の駆動を制御する。ヒートローラ16に搬送することができない用紙は、回収ボックス21に搬送される。ヒートローラ16に用紙を搬送することができない場合としては、例えば、複数の用紙が重なって搬送されているとき、用紙の厚さが予め定められた範囲内に収まっていないとき、用紙がカールしていることをカール検出ユニット30が検出したときがある。複数の用紙が重なっている例としては、複数の用紙がステイプルされたままとなっていることが挙げられる。
【0015】
給紙トレイ11から回収ボックス21への搬送路は、直線に沿って配置されているため、互いに重なった複数の用紙や、規定の厚さ以外の用紙は、スムーズに回収ボックス21に移動することができる。給紙トレイ11から回収ボックス21の搬送路において、用紙のジャムが発生するのを抑制することができる。
【0016】
2つのヒートローラ16は、用紙の搬送路を挟む位置に配置されている。ヒートローラ16は、用紙を消色温度で加熱する。消色温度とは、用紙に付着した現像剤の色が消える温度である。現像剤の色を消すことにより、用紙に形成された画像を消去することができる。コントローラ100は、ヒートローラ16の駆動を制御する。
【0017】
本実施形態では、用紙の搬送路を挟む位置に2つのヒートローラ16を配置しているが、用紙に熱を与えることができればよい。熱源としては、ヒートローラ16の他にも、例えば、サーマルヘッド、赤外線ランプ、ハロゲンランプを用いることができる。熱源は、用紙と接触して用紙に熱を与えることもできるし、用紙から離れた位置において、用紙に熱を与えることもできる。搬送路の一方の側だけにヒートローラ16を配置することができる。搬送路の他方の側には、ヒータを備えていないローラを配置することができる。
【0018】
2つのスキャナ17は、用紙の搬送路を挟む位置に配置されており、ヒートローラ16から搬送された用紙を読み取る。スキャナ17の読み取り結果は、コントローラ100に出力される。コントローラ100は、スキャナ17の読み取り結果に基づいて、画像が消去されているか否かを判別する。
【0019】
フラッパ18は、用紙をボックス22に導く搬送路と、用紙をボックス23,24に導く搬送路とを切り替える。コントローラ100は、フラッパ18の駆動を制御する。
【0020】
用紙の画像が消去されていないとき、コントローラ100は、フラッパ18を駆動して、スキャナ17からの用紙をボックス22に導く。用紙の画像が消去されているとき、コントローラ100は、フラッパ18を駆動して、スキャナ17からの用紙をボックス23,24に導く。
【0021】
フラッパ20は、用紙をボックス23に導く搬送路と、用紙をボックス24に導く搬送路とを切り替える。コントローラ100は、フラッパ20の駆動を制御する。
【0022】
ボックス23,24は、互いに異なるサイズの用紙を収容することができる。コントローラ100は、用紙のサイズに応じて、フラッパ20を動作させることができる。
【0023】
また、コントローラ100は、2つのスキャナ17の読み取り結果に応じて、フラッパ20を動作させることができる。用紙の一方の面で画像が消去されず、用紙の他方の面で画像が消去されているとき、用紙をボックス23に収容できる。用紙の両面において、画像が消去されているとき、用紙をボックス24に収容できる。用紙の両面に画像が残っているときには、用紙をボックス22に収容できる。
【0024】
カール検出ユニット30の構成について、図3および図4を用いて説明する。図3は、カール検出ユニット30の側面図であり、図4は、カール検出ユニット30の上面図である。
【0025】
検出ユニット14を通過した用紙は、第1ガイド部材31に沿って移動する。第1ガイド部材31は、用紙の搬送路を形成する。第1ガイド部材31の端部は、傾斜面を有しており、第1ガイド部材31の端部において、用紙の搬送路は広がっている。センサ32は、用紙が第1ガイド部材31を通過したか否かを検出し、検出結果をコントローラ100に出力する。
【0026】
搬送ローラ19aの回転によって第1ガイド部材31を通過した用紙は、第2ガイド部材34に移動する。第2ガイド部材34の搬送路は、第1ガイド部材31の搬送路よりも広い。第2ガイド部材34のスペースは、用紙がカールしているときに、用紙のカール状態を許容する。
【0027】
第1ガイド部材31の搬送路は、第2ガイド部材34の搬送路よりも狭いため、第1ガイド部材31は、カールした用紙を押さえる。第2ガイド部材34の搬送路は、第1ガイド部材31の搬送路よりも広いため、第2ガイド部材34は、カールした用紙を押さえない。カールした用紙が第2ガイド部材34に導かれると、用紙は、自然状態としてのカール状態に戻る。具体的には、用紙は、上方又は下方に向かって曲がる。
【0028】
第2ガイド部材34は、傾斜面34aを有する。傾斜面34aは、搬送ローラ19bに向かって搬送路を狭める。傾斜面34aに接触した用紙は、傾斜面34aに沿って移動することにより、搬送ローラ19bに導かれる。
【0029】
センサ33a,33bは、第2ガイド部材34の上部に配置されている。センサ33a,33bは、用紙の搬送方向において、並んで設けられている。センサ33a,33bは、センサ33a,33bから所定距離の範囲内において、用紙が通過したか否かを検出する。センサ33a,33bの検出結果は、コントローラ100に出力される。
【0030】
センサ33a,33bの検出範囲W1,W2は、互いに等しい。センサ33bは、センサ33aよりも用紙の搬送路(基準線L)から離れているため、センサ33a,33bの検出範囲W1,W2は、用紙の搬送路と直交する方向において、ずれている。検出範囲W1,W2は、用紙の搬送方向において、互いに重なる範囲を有する。
【0031】
センサ33aの検出範囲W1は、搬送路の基準線Lから距離W5だけ上方に離れている。距離W5は、カールしていない用紙が検出されるのを防止するために設定されている。距離W5の具体的な値は、適宜設定することができる。
【0032】
図4に示すように、センサ33a,33bは、搬送方向に延びる用紙Sのエッジに沿って配置されている。2つのセンサ33aおよび2つのセンサ33bは、第2ガイド部材34の上部に配置されている。用紙Sのエッジは、カールしやすいため、搬送方向に延びる用紙Sのエッジに対応した位置にセンサ33a,33bを配置することにより、用紙Sのカールを検出しやすくなる。
【0033】
センサ33c,33dは、第2ガイド部材34の下部に配置されている。センサ33c,33dは、センサ33c,33dから所定距離の範囲内において、用紙が通過したか否かを検出する。センサ33c,33dの検出結果は、コントローラ100に入力される。
【0034】
センサ33c,33dの検出範囲W3,W4は、互いに等しく、検出範囲W1,W2とも等しい。本実施形態では、センサ33a〜33dとして、検出特性が等しい同一のセンサを用いている。
【0035】
センサ33dは、センサ33cよりも用紙の搬送路(基準線L)から離れているため、センサ33c,33dの検出範囲W3,W4は、用紙の搬送路と直交する方向において、ずれている。センサ33cの検出範囲W3は、搬送路の基準線Lから距離W5だけ下方に離れている。
【0036】
センサ33c,33dは、図4に示すセンサ33a,33bと同様に配置されている。すなわち、2つのセンサ33cおよび2つのセンサ33dは、搬送方向に延びる用紙Sのエッジに対応した位置に配置されている。
【0037】
本実施形態では、センサ33a,33cが搬送路を挟んで対称に配置されているが、センサ33a,33cは、用紙の搬送方向においてずれていてもよい。本実施形態では、センサ33b,33dが搬送路を挟んで対称に配置されているが、センサ33b,33dは、用紙の搬送方向においてずれていてもよい。
【0038】
図5は、センサ33a〜33dの出力と、コントローラ100によるカール状態の判定結果との対応関係を示す。
【0039】
すべてのセンサ33a〜33dがオフであれば、コントローラ100は、用紙にカールが発生していないと判別する。各センサ33a〜33dが用紙を検出していないとき、各センサ33a〜33dの出力信号はオフとなる。本実施形態では、距離W5よりも大きなカール量で、用紙がカールしているとき、用紙のカール状態が検出される。
【0040】
センサ33aだけがオンになると、コントローラ100は、用紙が上方にカールしており、用紙のカール量が第1範囲と判定する。用紙が上方に僅かにカールしているときには、用紙の一部が、センサ33aの検出範囲W1に進入する。用紙は、センサ33bの検出範囲W2から外れる。
【0041】
センサ33aおよびセンサ33bがオンになると、コントローラ100は、用紙が上方にカールしており、用紙のカール量が第2範囲と判定する。第2範囲は、第1範囲よりもカール量が大きな範囲である。用紙が上方に大きくカールしているときには、用紙の一部が、センサ33aの検出範囲W1およびセンサ33bの検出範囲W2に進入する。
【0042】
センサ33cだけがオンになると、コントローラ100は、用紙が下方にカールしており、用紙のカール量が第1範囲と判定する。用紙が下方に僅かにカールしているときには、用紙の一部が、センサ33cの検出範囲W3に進入する。用紙は、センサ33dの検出範囲W4から外れる。
【0043】
センサ33cおよびセンサ33dがオンになると、コントローラ100は、用紙が下方にカールしており、用紙のカール量が第2範囲と判定する。第2範囲は、第1範囲よりもカール量が大きな範囲である。用紙が下方に大きくカールしているときには、用紙の一部が、センサ33cの検出範囲W3およびセンサ33dの検出範囲W4に進入する。
【0044】
コントローラ100は、用紙のカール状態に応じて、用紙を回収ボックス21およびヒートローラ16のいずれに搬送するかを決めることができる。例えば、用紙のカール量が第2範囲に含まれているときには、用紙を回収ボックス21に搬送することができる。過度にカールした用紙を、ヒートローラ16ではなく、回収ボックス21に搬送することにより、ヒートローラ16を通過する搬送路において、用紙のジャムが発生するのを防止することができる。
【0045】
本実施形態において、センサ33aは、センサ33bよりも搬送路の上流側に配置されているが、センサ33bよりも搬送路の下流側に配置することができる。センサ33cは、センサ33dよりも搬送路の上流側に配置されているが、センサ33dよりも搬送路の下流側に配置することもできる。用紙の搬送方向におけるセンサ33a,33bの位置関係や、用紙の搬送方向におけるセンサ33c,33dの位置関係は、適宜設定できる。
【0046】
本実施形態では、センサ33a,33b(又はセンサ33c,33d)は、搬送路の基準線Lからの距離が異なる位置に設けられているが、基準線Lからの距離が等しい位置に設けることもできる。基準線Lからの距離が等しい位置にセンサ33a,33b(又はセンサ33c,33d)を設けるときには、センサ33a,33b(又はセンサ33c,33d)の検出範囲を異ならせればよい。具体的には、センサ33aの検出範囲を、センサ33bの検出範囲よりも広くすることができる。
【0047】
本実施形態では、搬送路の一方の側に2つの検出範囲W1,W2(又は検出範囲W3,W4)を設けているが、1つ又は3つ以上の検出範囲を設けることもできる。本実施形態では、搬送路の両側に検出範囲W1〜W4を設けているが、搬送路の片側だけに検出範囲を設けることができる。
【0048】
本実施形態によれば、用紙の搬送路において、用紙のカール状態を復元させるスペースを設け、センサ33a〜33dを用いることにより、用紙のカール状態を検出することができる。センサ33a〜33dの検出範囲の位置をずらすことにより、用紙のカール量を区別することができる。
【0049】
本実施形態では、用紙をヒートローラ16に導く前に、カール検出ユニット30が用紙のカール状態を検出しているが、図6に示すように、用紙がヒートローラ16を通過した後に、カール検出ユニット30が用紙のカール状態を検出することができる。
【0050】
用紙がヒートローラ16を通過したときに、用紙にカールが発生するおそれがある。ヒートローラ16よりも搬送路の下流側にカール検出ユニット30を配置することにより、ヒートローラ16によって用紙にカールが発生したか否かを検出することができる。
【0051】
ヒートローラ16よりも搬送路の上流側および下流側に、カール検出ユニット30を配置することもできる。
【0052】
図6に示す構成では、2つのボックス23,24を用いることにより、カールが発生した用紙と、カールが発生していない用紙とを振り分けることができる。カールが発生していない用紙は、再利用することができる。カールが発生した用紙は、画像形成装置内でジャムを発生させるおそれがあるため、再利用し難い。
【0053】
フラッパ20は、カール検出ユニット30よりも搬送路の下流側に配置されており、用紙をボックス23に導く搬送路と、用紙をボックス24に導く搬送路とを切り替える。コントローラ100は、カール検出ユニット30の検出結果に基づいて、フラッパ20の駆動を制御する。
(第2実施形態)
【0054】
図7は、本実施形態であるカール検出ユニットの側面図である。本実施形態のカール検出ユニット30は、第3ガイド部材35を有する。第3ガイド部材35は、第2ガイド部材34の内側において、用紙の搬送路に沿って移動する。
【0055】
本実施形態において、カール検出ユニット30は、画像消去装置1に設けられる。カール検出ユニット30を配置する位置は、第1実施形態で説明した場合と同様である。
【0056】
図8に示すように、第3ガイド部材35は、ベルト36aに固定されている。ベルト36aは、2つのプーリ36b,36cにかけられている。プーリ36cは、モータ36dの回転軸36eと連結している。ベルト36a、プーリ36b,36cおよびモータ36dは、第3ガイド部材35を駆動する駆動機構である。
【0057】
モータ36dの回転力は、ベルト36aに伝達され、ベルト36aは、矢印D1の方向に移動することができる。ベルト36aが矢印D1の方向に移動すると、ベルト36aに固定された第3ガイド部材35は、矢印D2の方向に移動する。
【0058】
第3ガイド部材35が矢印D2の方向に移動した後、ベルト36aが矢印D1とは逆方向に移動すれば、第3ガイド部材35は元の位置に戻る。
【0059】
第3ガイド部材35は、第1ガイド部材31と並んで配置されている。第3ガイド部材35の形状は、適宜設定できる。第3ガイド部材35は、用紙と接触して、用紙を一方向にガイドできればよい。
【0060】
センサ32は、第1ガイド部材31を用紙が通過したか否かを検出するために用いられる。用紙の先端が、センサ32の検出位置に到達すると、センサ32の出力がオフからオンに切り替わる。センサ32の検出位置を用紙が通過している間は、センサ32の出力がオンのままとなる。用紙の後端が、センサ32の検出位置に到達すると、センサ32の出力がオンからオフに切り替わる。
【0061】
用紙の先端は、搬送路の上流側に位置する用紙の端部である。用紙の後端は、搬送路の下流側に位置する用紙の端部である。
【0062】
図9に示すように、コントローラ100は、センサ32の出力に基づいて、モータ36dの駆動を制御する。コントローラ100は、モータ37の駆動を制御する。モータ37の駆動力は、搬送ローラ19a,19bに伝達され、搬送ローラ19a,19bの回転によって、用紙が搬送される。
【0063】
第2ガイド部材34は、用紙の搬送路を挟む位置において、センサ33e,33fを有する。センサ33e,33fは、用紙のカール状態を検出するために用いられる。センサ33eは、搬送路の上方に配置され、センサ33fは、搬送路の下方に配置される。
【0064】
センサ33e,33fの検出範囲は、搬送路の基準線Lから離れており、用紙がカールしているときに、カールした部分がセンサ33e,33fの検出範囲に進入する。
【0065】
用紙の一部がセンサ33e,33fの検出範囲に進入すると、コントローラ100は、センサ33e,33fの出力信号に基づいて、用紙がカールしていると判定する。搬送路の上方に配置されたセンサ33eは、用紙が上方にカールしていることを検出するために用いられる。搬送路の下方に配置されたセンサ33fは、用紙が下方にカールしていることを検出するために用いられる。
【0066】
図10は、カール検出ユニット30の動作を説明するフローチャートである。図10に示す処理は、コントローラ100によって実行される。
【0067】
コントローラ100は、センサ32の出力に基づいて、用紙の先端を検出したか否かを判別する(ACT101)。用紙の先端を検出すると(ACT101、YES)、コントローラ100は、モータ37の駆動パルスをカウントする(ACT102)。
【0068】
コントローラ100は、駆動パルスのカウント値が目標値に到達したか否かを判別する(ACT103)。目標値は、用紙の先端がセンサ32の検出位置を通過してセンサ33e,33fの検出範囲に到達するまでのモータ37の駆動量に相当する。
【0069】
駆動パルスのカウント値が目標値に到達すると(ACT103、YES)、コントローラ100は、モータ36dを駆動することにより、第3ガイド部材35を移動させる(ACT104)。第3ガイド部材35は、図7に示す初期位置にあり、モータ36dの駆動力を受けて、移動する。
【0070】
図11は、第3ガイド部材35が移動し始めたときの状態を示す。図11において、用紙Sの先端S1は、上方にカールしている。第2ガイド部材34は、第1ガイド部材31よりも広い搬送路を有しているため、カールしている用紙Sが第2ガイド部材34に移動すると、用紙Sのカール状態が復元する。
【0071】
図11において、用紙Sの先端S1は、センサ33eの検出範囲を通過している。第3ガイド部材35は、モータ36dの駆動力を受けて、矢印D2の方向に移動する。搬送ローラ19aは、モータ37の駆動力を受けて回転し、用紙Sは、搬送ローラ19aの回転力を受けて、矢印D2の方向に移動する。図12に示すように、用紙Sが矢印D2の方向に移動することに応じて、第3ガイド部材35も矢印D2の方向に移動する。
【0072】
第3ガイド部材35の移動速度は、用紙Sの搬送速度よりも高い。第3ガイド部材35は、用紙Sの先端S1が第2ガイド部材34の傾斜面34aに到達する前に、用紙Sの先端S1に到達する。
【0073】
第3ガイド部材35が用紙Sの先端S1に到達することにより、用紙Sのカールを押させることができる。用紙の搬送方向における第3ガイド部材35の両端部は、傾斜面を有しており、第3ガイド部材35の両端部では、搬送路が広がっている。カールした用紙Sは、第3ガイド部材35に沿って変形しやすい。
【0074】
コントローラ100は、センサ32の出力に基づいて、用紙Sの後端S2がセンサ32の検出位置を通過したか否かを判別する(ACT105)。
【0075】
コントローラ100は、センサ32の出力に基づいて、用紙Sの後端S2を検出すると、タイマを動作させることにより、予め定められた時間が経過するのを待つ。予め定められた時間とは、用紙Sの後端S2がセンサ32の検出位置を通過し、センサ33e,33fの検出範囲を通過するまでの時間である。図13は、用紙Sの後端S2が上方にカールしており、センサ33eが用紙Sの後端S2を検出している。
【0076】
図13に示すように、第3ガイド部材35は、第1ガイド部材31から離れているため、用紙Sの後端S2がカールしているときには、用紙Sの後端S2が第1ガイド部材31から離れることに応じて、用紙Sのカール状態が復元する。センサ33e,33fは、用紙Sの後端S2におけるカール状態を検出することができる。
【0077】
用紙Sの後端S2が搬送ローラ19aを通過するとき、用紙Sの先端S1は、搬送ローラ19bと接触している。
【0078】
予め定められた時間が経過すると(ACT106、YES)、コントローラ100は、モータ36dを駆動することにより、第3ガイド部材35を初期位置に戻す(ACT107)。第3ガイド部材35の後端は、傾斜面を有しており、第3ガイド部材35の後端では、搬送路が広がっているため、用紙Sの後端S2がカールしていても、用紙Sは、第3ガイド部材35に沿ってスムーズに移動できる。
【0079】
本実施形態によれば、第2ガイド部材34の搬送路が第1ガイド部材31の搬送路よりも広がっているため、用紙Sがカールしているときには、第2ガイド部材34の搬送路において、用紙Sのカール状態を復元できる。用紙Sのカール状態が復元した状態において、センサ33e,33fを用いて、用紙Sのカール状態を検出することができる。
【0080】
第3ガイド部材35を用いることにより、用紙Sの先端S1がカールしていても、用紙Sの先端S1が第2ガイド部材34の傾斜面34aに突き当たることなく、用紙Sを搬送ローラ19bにスムーズに導くことができる。カールした先端S1が、第2ガイド部材34の傾斜面34aに突き当たると、用紙Sが折れ曲がってしまうこともある。
【0081】
本実施形態では、搬送路を挟む位置にセンサ33e,33fをそれぞれ配置しているが、第1実施形態のように、搬送路を挟む位置に、2つ以上のセンサ33a〜33dを配置することもできる。搬送路の片側に2つ以上のセンサを配置すれば、用紙のカール量を区別することができる。
(第3実施形態)
【0082】
図14は、本実施形態である画像消去装置1の内部構造を示す図である。
【0083】
検出ユニット14は、用紙の通過によって上下方向に変位するアームと、アームに設けられた永久磁石と、永久磁石の磁気を検知する磁気センサとを有する。検出ユニット14(磁気センサ)は、用紙の厚みに応じた電気信号を出力する。検出ユニット14を用いれば、用紙に綴じ部材が付いていることを検出したり、用紙の折れ曲がった部分を検出したりすることができる。綴じ部材としては、例えば、クリップやステイプル針がある。
【0084】
検出ユニット14を通過した用紙は、カール検出ユニット30に導かれる。カール検出ユニット30は、用紙のカール状態を検出する。カール検出ユニット30としては、第1実施形態や第2実施形態で説明した構成を用いることができる。
【0085】
カール検出ユニット30を通過した用紙は、検出ユニット40に導かれる。検出ユニット40は、検出ユニット14と同様の検出を行うが、検出ユニット14よりも検出精度が高い。検出ユニット40は、検出ユニット14が検出できない用紙の状態を検出することができる。
【0086】
具体的には、検出ユニット40は、用紙の表面にシートが付着していることを検出したり、用紙の表面に接着剤等の異物の層が形成されていることを検出したりすることができる。シートとしては、例えば、付箋紙や粘着テープがある。
【0087】
コントローラ100は、検出ユニット14,40の出力に基づいて、用紙に異物が付着していると判別したときには、フラッパ15を駆動して、用紙を回収ボックス21に移動させる。コントローラ100は、検出ユニット14,40の出力に基づいて、用紙に異物が付着していないと判別したときには、フラッパ15を駆動して、用紙をヒートローラ16に移動させる。
【0088】
本実施形態によれば、異物が付着した用紙をヒートローラ16に導かず、回収ボックス21に移動させることにより、異物によってヒートローラ16がダメージを受けたり、異物によって画像が消去されなかったりするのを防止することができる。検出精度が互いに異なる2つの検出ユニット14,40を用いることにより、各検出ユニット14,40の検出精度に適した検出を行うことができる。
【0089】
本実施形態では、カール検出ユニット30よりも搬送路の下流側に検出ユニット40を配置しているが、検出ユニット14およびカール検出ユニット30の間に検出ユニット40を配置することもできる。検出ユニット40の検出動作は、検出ユニット14の検出動作が終了した後に行われればよい。
【0090】
上述した実施形態では、カール検出ユニット30を画像消去装置1に設けているが、カール検出ユニット30を画像形成システムに設けることができる。
【0091】
具体的には、画像形成装置および後処理装置を有する画像形成システムにおいて、画像形成装置から後処理装置に用紙を搬送するときに、カール検出ユニット30の検出動作を行うことができる。カール検出ユニット30は、画像形成装置又は後処理装置に設けることができる。後処理装置は、例えば、画像形成装置からの用紙に対して、ステイプル処理や折り処理を行うことができる。
【0092】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、様々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0093】
1:画像消去装置、11:給紙トレイ、12:ピックアップローラ、13:検出ユニット、14:検出ユニット、15:フラッパ、16:ヒートローラ、17:スキャナ、18:フラッパ、19:搬送ローラ、20:フラッパ、21:回収ボックス、22〜24:ボックス、30:カール検出ユニット、31:第1ガイド部材、32:センサ、33a〜33d:センサ、34:第2ガイド部材、35:第3ガイド部材
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、用紙のカールを検出する装置および画像消去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
用紙を搬送しながら、用紙に対して特定の処理を行う装置がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
用紙がカールしているときには、用紙の搬送中に、ジャムが発生してしまうおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施形態によれば、用紙のカールを検出する装置は、用紙を搬送する第1ガイド部材と、前記第1ガイド部材の搬送路よりも広く、用紙のカールを許容する搬送路を有する第2ガイド部材と、前記第2ガイド部材の前記搬送路内に、用紙のカール部分が進入する検出範囲を有するセンサと、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】第1実施形態である画像消去装置の内部構造を示す図である。
【図2】第1実施形態における画像消去装置の回路構成を示す図である。
【図3】第1実施形態におけるカール検出ユニットの側面図である。
【図4】第1実施形態におけるカール検出ユニットの上面図である。
【図5】第1実施形態において、センサの出力と、カール状態の判定結果との関係を示す図である。
【図6】第1実施形態の変形例である画像消去装置の内部構造を示す図である。
【図7】第2実施形態におけるカール検出ユニットの側面図である。
【図8】第2実施形態において、第3ガイド部材の駆動機構を示す側面図である。
【図9】第2実施形態である画像消去装置の一部の回路構成を示す図である。
【図10】第2実施形態におけるカール検出ユニットの動作を示すフローチャートである。
【図11】第2実施形態におけるカール検出ユニットの動作を説明する図である。
【図12】第2実施形態におけるカール検出ユニットの動作を説明する図である。
【図13】第2実施形態におけるカール検出ユニットの動作を説明する図である。
【図14】第3実施形態である画像消去装置の内部構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
(第1実施形態)
図1は、画像消去装置1の内部構造を示す図である。
【0007】
画像消去装置1は、用紙に形成された画像を消去するとともに、再利用できる用紙と再利用できない用紙とを選別する。熱を受けて消色する現像剤を用いて、用紙に画像が形成されているときには、用紙を加熱することにより、用紙に形成された画像を消去することができる。
【0008】
給紙トレイ11は、画像消去を行う用紙を積載する。ピックアップローラ12は、給紙トレイ11から用紙を取り出し、用紙を搬送路に供給する。複数の搬送ローラ19は、搬送路に沿って配置されている。
【0009】
検出ユニット13は、複数の用紙が重なっているか否かを検出する。検出ユニット13は、搬送路を挟んで配置された超音波発生器および超音波検知器を有する。超音波発生器は、用紙に向けて超音波を照射する。超音波検知器は、用紙を通過した超音波を受けて、超音波に応じた電気信号を出力する。
【0010】
図2に示すように、検出ユニット13の出力信号は、画像消去装置1のコントローラ100に入力され、コントローラ100は、複数の用紙が重なっているか否かを判別する。コントローラ100は、画像消去装置1の動作を制御する。
【0011】
検出ユニット14は、用紙の厚さを検出する。検出ユニット14は、用紙の通過によって上下方向に変位するアームと、アームに設けられた永久磁石と、永久磁石の磁気を検知する磁気センサとを有する。検出ユニット14(磁気センサ)は、用紙の厚みに応じた電気信号を出力する。図2に示すように、コントローラ100は、検出ユニット14の出力に基づいて、用紙の厚さを判定する。
【0012】
カール検出ユニット30は、用紙のカール状態を検出し、検出結果をコントローラ100に出力する。カール状態には、カールの方向と、カール量とが含まれる。カール量は、カールに伴う用紙の変形量である。
【0013】
フラッパ15は、カール検出ユニット30からの用紙を回収ボックス21に導く搬送路と、用紙をヒートローラ16に導く搬送路とを切り替える。用紙が回収ボックス21に搬送されるとき、給紙トレイ11からの用紙は、曲げられることなく、回収ボックス21に到達する。
【0014】
コントローラ100は、フラッパ15の駆動を制御する。ヒートローラ16に搬送することができない用紙は、回収ボックス21に搬送される。ヒートローラ16に用紙を搬送することができない場合としては、例えば、複数の用紙が重なって搬送されているとき、用紙の厚さが予め定められた範囲内に収まっていないとき、用紙がカールしていることをカール検出ユニット30が検出したときがある。複数の用紙が重なっている例としては、複数の用紙がステイプルされたままとなっていることが挙げられる。
【0015】
給紙トレイ11から回収ボックス21への搬送路は、直線に沿って配置されているため、互いに重なった複数の用紙や、規定の厚さ以外の用紙は、スムーズに回収ボックス21に移動することができる。給紙トレイ11から回収ボックス21の搬送路において、用紙のジャムが発生するのを抑制することができる。
【0016】
2つのヒートローラ16は、用紙の搬送路を挟む位置に配置されている。ヒートローラ16は、用紙を消色温度で加熱する。消色温度とは、用紙に付着した現像剤の色が消える温度である。現像剤の色を消すことにより、用紙に形成された画像を消去することができる。コントローラ100は、ヒートローラ16の駆動を制御する。
【0017】
本実施形態では、用紙の搬送路を挟む位置に2つのヒートローラ16を配置しているが、用紙に熱を与えることができればよい。熱源としては、ヒートローラ16の他にも、例えば、サーマルヘッド、赤外線ランプ、ハロゲンランプを用いることができる。熱源は、用紙と接触して用紙に熱を与えることもできるし、用紙から離れた位置において、用紙に熱を与えることもできる。搬送路の一方の側だけにヒートローラ16を配置することができる。搬送路の他方の側には、ヒータを備えていないローラを配置することができる。
【0018】
2つのスキャナ17は、用紙の搬送路を挟む位置に配置されており、ヒートローラ16から搬送された用紙を読み取る。スキャナ17の読み取り結果は、コントローラ100に出力される。コントローラ100は、スキャナ17の読み取り結果に基づいて、画像が消去されているか否かを判別する。
【0019】
フラッパ18は、用紙をボックス22に導く搬送路と、用紙をボックス23,24に導く搬送路とを切り替える。コントローラ100は、フラッパ18の駆動を制御する。
【0020】
用紙の画像が消去されていないとき、コントローラ100は、フラッパ18を駆動して、スキャナ17からの用紙をボックス22に導く。用紙の画像が消去されているとき、コントローラ100は、フラッパ18を駆動して、スキャナ17からの用紙をボックス23,24に導く。
【0021】
フラッパ20は、用紙をボックス23に導く搬送路と、用紙をボックス24に導く搬送路とを切り替える。コントローラ100は、フラッパ20の駆動を制御する。
【0022】
ボックス23,24は、互いに異なるサイズの用紙を収容することができる。コントローラ100は、用紙のサイズに応じて、フラッパ20を動作させることができる。
【0023】
また、コントローラ100は、2つのスキャナ17の読み取り結果に応じて、フラッパ20を動作させることができる。用紙の一方の面で画像が消去されず、用紙の他方の面で画像が消去されているとき、用紙をボックス23に収容できる。用紙の両面において、画像が消去されているとき、用紙をボックス24に収容できる。用紙の両面に画像が残っているときには、用紙をボックス22に収容できる。
【0024】
カール検出ユニット30の構成について、図3および図4を用いて説明する。図3は、カール検出ユニット30の側面図であり、図4は、カール検出ユニット30の上面図である。
【0025】
検出ユニット14を通過した用紙は、第1ガイド部材31に沿って移動する。第1ガイド部材31は、用紙の搬送路を形成する。第1ガイド部材31の端部は、傾斜面を有しており、第1ガイド部材31の端部において、用紙の搬送路は広がっている。センサ32は、用紙が第1ガイド部材31を通過したか否かを検出し、検出結果をコントローラ100に出力する。
【0026】
搬送ローラ19aの回転によって第1ガイド部材31を通過した用紙は、第2ガイド部材34に移動する。第2ガイド部材34の搬送路は、第1ガイド部材31の搬送路よりも広い。第2ガイド部材34のスペースは、用紙がカールしているときに、用紙のカール状態を許容する。
【0027】
第1ガイド部材31の搬送路は、第2ガイド部材34の搬送路よりも狭いため、第1ガイド部材31は、カールした用紙を押さえる。第2ガイド部材34の搬送路は、第1ガイド部材31の搬送路よりも広いため、第2ガイド部材34は、カールした用紙を押さえない。カールした用紙が第2ガイド部材34に導かれると、用紙は、自然状態としてのカール状態に戻る。具体的には、用紙は、上方又は下方に向かって曲がる。
【0028】
第2ガイド部材34は、傾斜面34aを有する。傾斜面34aは、搬送ローラ19bに向かって搬送路を狭める。傾斜面34aに接触した用紙は、傾斜面34aに沿って移動することにより、搬送ローラ19bに導かれる。
【0029】
センサ33a,33bは、第2ガイド部材34の上部に配置されている。センサ33a,33bは、用紙の搬送方向において、並んで設けられている。センサ33a,33bは、センサ33a,33bから所定距離の範囲内において、用紙が通過したか否かを検出する。センサ33a,33bの検出結果は、コントローラ100に出力される。
【0030】
センサ33a,33bの検出範囲W1,W2は、互いに等しい。センサ33bは、センサ33aよりも用紙の搬送路(基準線L)から離れているため、センサ33a,33bの検出範囲W1,W2は、用紙の搬送路と直交する方向において、ずれている。検出範囲W1,W2は、用紙の搬送方向において、互いに重なる範囲を有する。
【0031】
センサ33aの検出範囲W1は、搬送路の基準線Lから距離W5だけ上方に離れている。距離W5は、カールしていない用紙が検出されるのを防止するために設定されている。距離W5の具体的な値は、適宜設定することができる。
【0032】
図4に示すように、センサ33a,33bは、搬送方向に延びる用紙Sのエッジに沿って配置されている。2つのセンサ33aおよび2つのセンサ33bは、第2ガイド部材34の上部に配置されている。用紙Sのエッジは、カールしやすいため、搬送方向に延びる用紙Sのエッジに対応した位置にセンサ33a,33bを配置することにより、用紙Sのカールを検出しやすくなる。
【0033】
センサ33c,33dは、第2ガイド部材34の下部に配置されている。センサ33c,33dは、センサ33c,33dから所定距離の範囲内において、用紙が通過したか否かを検出する。センサ33c,33dの検出結果は、コントローラ100に入力される。
【0034】
センサ33c,33dの検出範囲W3,W4は、互いに等しく、検出範囲W1,W2とも等しい。本実施形態では、センサ33a〜33dとして、検出特性が等しい同一のセンサを用いている。
【0035】
センサ33dは、センサ33cよりも用紙の搬送路(基準線L)から離れているため、センサ33c,33dの検出範囲W3,W4は、用紙の搬送路と直交する方向において、ずれている。センサ33cの検出範囲W3は、搬送路の基準線Lから距離W5だけ下方に離れている。
【0036】
センサ33c,33dは、図4に示すセンサ33a,33bと同様に配置されている。すなわち、2つのセンサ33cおよび2つのセンサ33dは、搬送方向に延びる用紙Sのエッジに対応した位置に配置されている。
【0037】
本実施形態では、センサ33a,33cが搬送路を挟んで対称に配置されているが、センサ33a,33cは、用紙の搬送方向においてずれていてもよい。本実施形態では、センサ33b,33dが搬送路を挟んで対称に配置されているが、センサ33b,33dは、用紙の搬送方向においてずれていてもよい。
【0038】
図5は、センサ33a〜33dの出力と、コントローラ100によるカール状態の判定結果との対応関係を示す。
【0039】
すべてのセンサ33a〜33dがオフであれば、コントローラ100は、用紙にカールが発生していないと判別する。各センサ33a〜33dが用紙を検出していないとき、各センサ33a〜33dの出力信号はオフとなる。本実施形態では、距離W5よりも大きなカール量で、用紙がカールしているとき、用紙のカール状態が検出される。
【0040】
センサ33aだけがオンになると、コントローラ100は、用紙が上方にカールしており、用紙のカール量が第1範囲と判定する。用紙が上方に僅かにカールしているときには、用紙の一部が、センサ33aの検出範囲W1に進入する。用紙は、センサ33bの検出範囲W2から外れる。
【0041】
センサ33aおよびセンサ33bがオンになると、コントローラ100は、用紙が上方にカールしており、用紙のカール量が第2範囲と判定する。第2範囲は、第1範囲よりもカール量が大きな範囲である。用紙が上方に大きくカールしているときには、用紙の一部が、センサ33aの検出範囲W1およびセンサ33bの検出範囲W2に進入する。
【0042】
センサ33cだけがオンになると、コントローラ100は、用紙が下方にカールしており、用紙のカール量が第1範囲と判定する。用紙が下方に僅かにカールしているときには、用紙の一部が、センサ33cの検出範囲W3に進入する。用紙は、センサ33dの検出範囲W4から外れる。
【0043】
センサ33cおよびセンサ33dがオンになると、コントローラ100は、用紙が下方にカールしており、用紙のカール量が第2範囲と判定する。第2範囲は、第1範囲よりもカール量が大きな範囲である。用紙が下方に大きくカールしているときには、用紙の一部が、センサ33cの検出範囲W3およびセンサ33dの検出範囲W4に進入する。
【0044】
コントローラ100は、用紙のカール状態に応じて、用紙を回収ボックス21およびヒートローラ16のいずれに搬送するかを決めることができる。例えば、用紙のカール量が第2範囲に含まれているときには、用紙を回収ボックス21に搬送することができる。過度にカールした用紙を、ヒートローラ16ではなく、回収ボックス21に搬送することにより、ヒートローラ16を通過する搬送路において、用紙のジャムが発生するのを防止することができる。
【0045】
本実施形態において、センサ33aは、センサ33bよりも搬送路の上流側に配置されているが、センサ33bよりも搬送路の下流側に配置することができる。センサ33cは、センサ33dよりも搬送路の上流側に配置されているが、センサ33dよりも搬送路の下流側に配置することもできる。用紙の搬送方向におけるセンサ33a,33bの位置関係や、用紙の搬送方向におけるセンサ33c,33dの位置関係は、適宜設定できる。
【0046】
本実施形態では、センサ33a,33b(又はセンサ33c,33d)は、搬送路の基準線Lからの距離が異なる位置に設けられているが、基準線Lからの距離が等しい位置に設けることもできる。基準線Lからの距離が等しい位置にセンサ33a,33b(又はセンサ33c,33d)を設けるときには、センサ33a,33b(又はセンサ33c,33d)の検出範囲を異ならせればよい。具体的には、センサ33aの検出範囲を、センサ33bの検出範囲よりも広くすることができる。
【0047】
本実施形態では、搬送路の一方の側に2つの検出範囲W1,W2(又は検出範囲W3,W4)を設けているが、1つ又は3つ以上の検出範囲を設けることもできる。本実施形態では、搬送路の両側に検出範囲W1〜W4を設けているが、搬送路の片側だけに検出範囲を設けることができる。
【0048】
本実施形態によれば、用紙の搬送路において、用紙のカール状態を復元させるスペースを設け、センサ33a〜33dを用いることにより、用紙のカール状態を検出することができる。センサ33a〜33dの検出範囲の位置をずらすことにより、用紙のカール量を区別することができる。
【0049】
本実施形態では、用紙をヒートローラ16に導く前に、カール検出ユニット30が用紙のカール状態を検出しているが、図6に示すように、用紙がヒートローラ16を通過した後に、カール検出ユニット30が用紙のカール状態を検出することができる。
【0050】
用紙がヒートローラ16を通過したときに、用紙にカールが発生するおそれがある。ヒートローラ16よりも搬送路の下流側にカール検出ユニット30を配置することにより、ヒートローラ16によって用紙にカールが発生したか否かを検出することができる。
【0051】
ヒートローラ16よりも搬送路の上流側および下流側に、カール検出ユニット30を配置することもできる。
【0052】
図6に示す構成では、2つのボックス23,24を用いることにより、カールが発生した用紙と、カールが発生していない用紙とを振り分けることができる。カールが発生していない用紙は、再利用することができる。カールが発生した用紙は、画像形成装置内でジャムを発生させるおそれがあるため、再利用し難い。
【0053】
フラッパ20は、カール検出ユニット30よりも搬送路の下流側に配置されており、用紙をボックス23に導く搬送路と、用紙をボックス24に導く搬送路とを切り替える。コントローラ100は、カール検出ユニット30の検出結果に基づいて、フラッパ20の駆動を制御する。
(第2実施形態)
【0054】
図7は、本実施形態であるカール検出ユニットの側面図である。本実施形態のカール検出ユニット30は、第3ガイド部材35を有する。第3ガイド部材35は、第2ガイド部材34の内側において、用紙の搬送路に沿って移動する。
【0055】
本実施形態において、カール検出ユニット30は、画像消去装置1に設けられる。カール検出ユニット30を配置する位置は、第1実施形態で説明した場合と同様である。
【0056】
図8に示すように、第3ガイド部材35は、ベルト36aに固定されている。ベルト36aは、2つのプーリ36b,36cにかけられている。プーリ36cは、モータ36dの回転軸36eと連結している。ベルト36a、プーリ36b,36cおよびモータ36dは、第3ガイド部材35を駆動する駆動機構である。
【0057】
モータ36dの回転力は、ベルト36aに伝達され、ベルト36aは、矢印D1の方向に移動することができる。ベルト36aが矢印D1の方向に移動すると、ベルト36aに固定された第3ガイド部材35は、矢印D2の方向に移動する。
【0058】
第3ガイド部材35が矢印D2の方向に移動した後、ベルト36aが矢印D1とは逆方向に移動すれば、第3ガイド部材35は元の位置に戻る。
【0059】
第3ガイド部材35は、第1ガイド部材31と並んで配置されている。第3ガイド部材35の形状は、適宜設定できる。第3ガイド部材35は、用紙と接触して、用紙を一方向にガイドできればよい。
【0060】
センサ32は、第1ガイド部材31を用紙が通過したか否かを検出するために用いられる。用紙の先端が、センサ32の検出位置に到達すると、センサ32の出力がオフからオンに切り替わる。センサ32の検出位置を用紙が通過している間は、センサ32の出力がオンのままとなる。用紙の後端が、センサ32の検出位置に到達すると、センサ32の出力がオンからオフに切り替わる。
【0061】
用紙の先端は、搬送路の上流側に位置する用紙の端部である。用紙の後端は、搬送路の下流側に位置する用紙の端部である。
【0062】
図9に示すように、コントローラ100は、センサ32の出力に基づいて、モータ36dの駆動を制御する。コントローラ100は、モータ37の駆動を制御する。モータ37の駆動力は、搬送ローラ19a,19bに伝達され、搬送ローラ19a,19bの回転によって、用紙が搬送される。
【0063】
第2ガイド部材34は、用紙の搬送路を挟む位置において、センサ33e,33fを有する。センサ33e,33fは、用紙のカール状態を検出するために用いられる。センサ33eは、搬送路の上方に配置され、センサ33fは、搬送路の下方に配置される。
【0064】
センサ33e,33fの検出範囲は、搬送路の基準線Lから離れており、用紙がカールしているときに、カールした部分がセンサ33e,33fの検出範囲に進入する。
【0065】
用紙の一部がセンサ33e,33fの検出範囲に進入すると、コントローラ100は、センサ33e,33fの出力信号に基づいて、用紙がカールしていると判定する。搬送路の上方に配置されたセンサ33eは、用紙が上方にカールしていることを検出するために用いられる。搬送路の下方に配置されたセンサ33fは、用紙が下方にカールしていることを検出するために用いられる。
【0066】
図10は、カール検出ユニット30の動作を説明するフローチャートである。図10に示す処理は、コントローラ100によって実行される。
【0067】
コントローラ100は、センサ32の出力に基づいて、用紙の先端を検出したか否かを判別する(ACT101)。用紙の先端を検出すると(ACT101、YES)、コントローラ100は、モータ37の駆動パルスをカウントする(ACT102)。
【0068】
コントローラ100は、駆動パルスのカウント値が目標値に到達したか否かを判別する(ACT103)。目標値は、用紙の先端がセンサ32の検出位置を通過してセンサ33e,33fの検出範囲に到達するまでのモータ37の駆動量に相当する。
【0069】
駆動パルスのカウント値が目標値に到達すると(ACT103、YES)、コントローラ100は、モータ36dを駆動することにより、第3ガイド部材35を移動させる(ACT104)。第3ガイド部材35は、図7に示す初期位置にあり、モータ36dの駆動力を受けて、移動する。
【0070】
図11は、第3ガイド部材35が移動し始めたときの状態を示す。図11において、用紙Sの先端S1は、上方にカールしている。第2ガイド部材34は、第1ガイド部材31よりも広い搬送路を有しているため、カールしている用紙Sが第2ガイド部材34に移動すると、用紙Sのカール状態が復元する。
【0071】
図11において、用紙Sの先端S1は、センサ33eの検出範囲を通過している。第3ガイド部材35は、モータ36dの駆動力を受けて、矢印D2の方向に移動する。搬送ローラ19aは、モータ37の駆動力を受けて回転し、用紙Sは、搬送ローラ19aの回転力を受けて、矢印D2の方向に移動する。図12に示すように、用紙Sが矢印D2の方向に移動することに応じて、第3ガイド部材35も矢印D2の方向に移動する。
【0072】
第3ガイド部材35の移動速度は、用紙Sの搬送速度よりも高い。第3ガイド部材35は、用紙Sの先端S1が第2ガイド部材34の傾斜面34aに到達する前に、用紙Sの先端S1に到達する。
【0073】
第3ガイド部材35が用紙Sの先端S1に到達することにより、用紙Sのカールを押させることができる。用紙の搬送方向における第3ガイド部材35の両端部は、傾斜面を有しており、第3ガイド部材35の両端部では、搬送路が広がっている。カールした用紙Sは、第3ガイド部材35に沿って変形しやすい。
【0074】
コントローラ100は、センサ32の出力に基づいて、用紙Sの後端S2がセンサ32の検出位置を通過したか否かを判別する(ACT105)。
【0075】
コントローラ100は、センサ32の出力に基づいて、用紙Sの後端S2を検出すると、タイマを動作させることにより、予め定められた時間が経過するのを待つ。予め定められた時間とは、用紙Sの後端S2がセンサ32の検出位置を通過し、センサ33e,33fの検出範囲を通過するまでの時間である。図13は、用紙Sの後端S2が上方にカールしており、センサ33eが用紙Sの後端S2を検出している。
【0076】
図13に示すように、第3ガイド部材35は、第1ガイド部材31から離れているため、用紙Sの後端S2がカールしているときには、用紙Sの後端S2が第1ガイド部材31から離れることに応じて、用紙Sのカール状態が復元する。センサ33e,33fは、用紙Sの後端S2におけるカール状態を検出することができる。
【0077】
用紙Sの後端S2が搬送ローラ19aを通過するとき、用紙Sの先端S1は、搬送ローラ19bと接触している。
【0078】
予め定められた時間が経過すると(ACT106、YES)、コントローラ100は、モータ36dを駆動することにより、第3ガイド部材35を初期位置に戻す(ACT107)。第3ガイド部材35の後端は、傾斜面を有しており、第3ガイド部材35の後端では、搬送路が広がっているため、用紙Sの後端S2がカールしていても、用紙Sは、第3ガイド部材35に沿ってスムーズに移動できる。
【0079】
本実施形態によれば、第2ガイド部材34の搬送路が第1ガイド部材31の搬送路よりも広がっているため、用紙Sがカールしているときには、第2ガイド部材34の搬送路において、用紙Sのカール状態を復元できる。用紙Sのカール状態が復元した状態において、センサ33e,33fを用いて、用紙Sのカール状態を検出することができる。
【0080】
第3ガイド部材35を用いることにより、用紙Sの先端S1がカールしていても、用紙Sの先端S1が第2ガイド部材34の傾斜面34aに突き当たることなく、用紙Sを搬送ローラ19bにスムーズに導くことができる。カールした先端S1が、第2ガイド部材34の傾斜面34aに突き当たると、用紙Sが折れ曲がってしまうこともある。
【0081】
本実施形態では、搬送路を挟む位置にセンサ33e,33fをそれぞれ配置しているが、第1実施形態のように、搬送路を挟む位置に、2つ以上のセンサ33a〜33dを配置することもできる。搬送路の片側に2つ以上のセンサを配置すれば、用紙のカール量を区別することができる。
(第3実施形態)
【0082】
図14は、本実施形態である画像消去装置1の内部構造を示す図である。
【0083】
検出ユニット14は、用紙の通過によって上下方向に変位するアームと、アームに設けられた永久磁石と、永久磁石の磁気を検知する磁気センサとを有する。検出ユニット14(磁気センサ)は、用紙の厚みに応じた電気信号を出力する。検出ユニット14を用いれば、用紙に綴じ部材が付いていることを検出したり、用紙の折れ曲がった部分を検出したりすることができる。綴じ部材としては、例えば、クリップやステイプル針がある。
【0084】
検出ユニット14を通過した用紙は、カール検出ユニット30に導かれる。カール検出ユニット30は、用紙のカール状態を検出する。カール検出ユニット30としては、第1実施形態や第2実施形態で説明した構成を用いることができる。
【0085】
カール検出ユニット30を通過した用紙は、検出ユニット40に導かれる。検出ユニット40は、検出ユニット14と同様の検出を行うが、検出ユニット14よりも検出精度が高い。検出ユニット40は、検出ユニット14が検出できない用紙の状態を検出することができる。
【0086】
具体的には、検出ユニット40は、用紙の表面にシートが付着していることを検出したり、用紙の表面に接着剤等の異物の層が形成されていることを検出したりすることができる。シートとしては、例えば、付箋紙や粘着テープがある。
【0087】
コントローラ100は、検出ユニット14,40の出力に基づいて、用紙に異物が付着していると判別したときには、フラッパ15を駆動して、用紙を回収ボックス21に移動させる。コントローラ100は、検出ユニット14,40の出力に基づいて、用紙に異物が付着していないと判別したときには、フラッパ15を駆動して、用紙をヒートローラ16に移動させる。
【0088】
本実施形態によれば、異物が付着した用紙をヒートローラ16に導かず、回収ボックス21に移動させることにより、異物によってヒートローラ16がダメージを受けたり、異物によって画像が消去されなかったりするのを防止することができる。検出精度が互いに異なる2つの検出ユニット14,40を用いることにより、各検出ユニット14,40の検出精度に適した検出を行うことができる。
【0089】
本実施形態では、カール検出ユニット30よりも搬送路の下流側に検出ユニット40を配置しているが、検出ユニット14およびカール検出ユニット30の間に検出ユニット40を配置することもできる。検出ユニット40の検出動作は、検出ユニット14の検出動作が終了した後に行われればよい。
【0090】
上述した実施形態では、カール検出ユニット30を画像消去装置1に設けているが、カール検出ユニット30を画像形成システムに設けることができる。
【0091】
具体的には、画像形成装置および後処理装置を有する画像形成システムにおいて、画像形成装置から後処理装置に用紙を搬送するときに、カール検出ユニット30の検出動作を行うことができる。カール検出ユニット30は、画像形成装置又は後処理装置に設けることができる。後処理装置は、例えば、画像形成装置からの用紙に対して、ステイプル処理や折り処理を行うことができる。
【0092】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、様々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0093】
1:画像消去装置、11:給紙トレイ、12:ピックアップローラ、13:検出ユニット、14:検出ユニット、15:フラッパ、16:ヒートローラ、17:スキャナ、18:フラッパ、19:搬送ローラ、20:フラッパ、21:回収ボックス、22〜24:ボックス、30:カール検出ユニット、31:第1ガイド部材、32:センサ、33a〜33d:センサ、34:第2ガイド部材、35:第3ガイド部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙を搬送する第1ガイド部材と、
前記第1ガイド部材の搬送路よりも広く、用紙のカールを許容する搬送路を有する第2ガイド部材と、
前記第2ガイド部材の前記搬送路内に、用紙のカール部分が進入する検出範囲を有するセンサと、
を有することを特徴とする、用紙のカールを検出する装置。
【請求項2】
前記第2ガイド部材は、用紙の搬送方向に向かって前記搬送路を狭めることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記センサは、前記第2ガイド部材の前記搬送路を挟む位置にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記検出範囲が等しい複数の前記センサは、前記第2ガイド部材の前記搬送路を挟む位置の少なくとも一方において、前記搬送路からの距離が異なる位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記複数のセンサは、用紙の搬送方向に沿って並んでいることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記第2ガイド部材の前記搬送路よりも狭い搬送路を有し、前記第2ガイド部材の内側を移動する第3ガイド部材と、
前記3ガイド部材を駆動する駆動機構と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記第3ガイド部材の移動速度は、前記第2ガイド部材を移動する用紙の移動速度よりも高いことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記センサが搬送方向における用紙の端部を検出するとき、前記第3ガイド部材は、前記用紙の前記端部から離れていることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記検出範囲は、前記第2ガイド部材の前記搬送路の基準位置から離れていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記センサは、搬送方向に延びる用紙の外縁に沿った位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項11】
用紙を搬送する第1ガイド部材と、
前記第1ガイド部材の搬送路よりも広く、用紙のカールを許容する搬送路を有する第2ガイド部材と、
前記第2ガイド部材の前記搬送路内に、用紙のカール部分が進入する検出範囲を有するセンサと、
用紙を加熱して、用紙に付着した現像剤の色を消すヒータと、
を有することを特徴とする画像消去装置。
【請求項12】
前記ヒータは、前記第2ガイド部材から搬送された用紙を加熱することを特徴とする請求項11に記載の画像消去装置。
【請求項13】
前記ヒータは、前記第1ガイド部材に搬送される用紙を加熱することを特徴とする請求項11に記載の画像消去装置。
【請求項14】
用紙を収容する複数のボックスと、
前記各ボックスに用紙を搬送する複数の搬送路と、
前記各ボックスに対する用紙の記搬送路を切り替えるフラッパと、
前記センサの出力に基づいて、前記フラッパの駆動を制御するコントローラと、
を有することを特徴とする請求項11に記載の画像消去装置。
【請求項15】
前記第2ガイド部材は、用紙の搬送方向に向かって前記搬送路を狭めることを特徴とする請求項11に記載の画像消去装置。
【請求項16】
前記センサは、前記第2ガイド部材の前記搬送路を挟む位置にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項11に記載の画像消去装置。
【請求項17】
前記第2ガイド部材の前記搬送路よりも狭い搬送路を有し、前記第2ガイド部材の内側を移動する第3ガイド部材と、
前記3ガイド部材を駆動する駆動機構と、
を有することを特徴とする請求項11に記載の画像消去装置。
【請求項18】
前記第3ガイド部材の移動速度は、前記第2ガイド部材を移動する用紙の移動速度よりも高いことを特徴とする請求項17に記載の画像消去装置。
【請求項19】
前記検出範囲は、前記第2ガイド部材の前記搬送路の基準位置から離れていることを特徴とする請求項11に記載の画像消去装置。
【請求項20】
付着物を含む用紙の厚さを検出する第1検出ユニットと、
前記第1検出ユニットよりも検出精度が高く、付着物を含む用紙の厚さを検出する第2検出ユニットと、
を有することを特徴とする、用紙の状態を検出する装置。
【請求項1】
用紙を搬送する第1ガイド部材と、
前記第1ガイド部材の搬送路よりも広く、用紙のカールを許容する搬送路を有する第2ガイド部材と、
前記第2ガイド部材の前記搬送路内に、用紙のカール部分が進入する検出範囲を有するセンサと、
を有することを特徴とする、用紙のカールを検出する装置。
【請求項2】
前記第2ガイド部材は、用紙の搬送方向に向かって前記搬送路を狭めることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記センサは、前記第2ガイド部材の前記搬送路を挟む位置にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記検出範囲が等しい複数の前記センサは、前記第2ガイド部材の前記搬送路を挟む位置の少なくとも一方において、前記搬送路からの距離が異なる位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記複数のセンサは、用紙の搬送方向に沿って並んでいることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記第2ガイド部材の前記搬送路よりも狭い搬送路を有し、前記第2ガイド部材の内側を移動する第3ガイド部材と、
前記3ガイド部材を駆動する駆動機構と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記第3ガイド部材の移動速度は、前記第2ガイド部材を移動する用紙の移動速度よりも高いことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記センサが搬送方向における用紙の端部を検出するとき、前記第3ガイド部材は、前記用紙の前記端部から離れていることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記検出範囲は、前記第2ガイド部材の前記搬送路の基準位置から離れていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記センサは、搬送方向に延びる用紙の外縁に沿った位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項11】
用紙を搬送する第1ガイド部材と、
前記第1ガイド部材の搬送路よりも広く、用紙のカールを許容する搬送路を有する第2ガイド部材と、
前記第2ガイド部材の前記搬送路内に、用紙のカール部分が進入する検出範囲を有するセンサと、
用紙を加熱して、用紙に付着した現像剤の色を消すヒータと、
を有することを特徴とする画像消去装置。
【請求項12】
前記ヒータは、前記第2ガイド部材から搬送された用紙を加熱することを特徴とする請求項11に記載の画像消去装置。
【請求項13】
前記ヒータは、前記第1ガイド部材に搬送される用紙を加熱することを特徴とする請求項11に記載の画像消去装置。
【請求項14】
用紙を収容する複数のボックスと、
前記各ボックスに用紙を搬送する複数の搬送路と、
前記各ボックスに対する用紙の記搬送路を切り替えるフラッパと、
前記センサの出力に基づいて、前記フラッパの駆動を制御するコントローラと、
を有することを特徴とする請求項11に記載の画像消去装置。
【請求項15】
前記第2ガイド部材は、用紙の搬送方向に向かって前記搬送路を狭めることを特徴とする請求項11に記載の画像消去装置。
【請求項16】
前記センサは、前記第2ガイド部材の前記搬送路を挟む位置にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項11に記載の画像消去装置。
【請求項17】
前記第2ガイド部材の前記搬送路よりも狭い搬送路を有し、前記第2ガイド部材の内側を移動する第3ガイド部材と、
前記3ガイド部材を駆動する駆動機構と、
を有することを特徴とする請求項11に記載の画像消去装置。
【請求項18】
前記第3ガイド部材の移動速度は、前記第2ガイド部材を移動する用紙の移動速度よりも高いことを特徴とする請求項17に記載の画像消去装置。
【請求項19】
前記検出範囲は、前記第2ガイド部材の前記搬送路の基準位置から離れていることを特徴とする請求項11に記載の画像消去装置。
【請求項20】
付着物を含む用紙の厚さを検出する第1検出ユニットと、
前記第1検出ユニットよりも検出精度が高く、付着物を含む用紙の厚さを検出する第2検出ユニットと、
を有することを特徴とする、用紙の状態を検出する装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−190111(P2011−190111A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−55210(P2011−55210)
【出願日】平成23年3月14日(2011.3.14)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月14日(2011.3.14)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
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