用紙パッケージ及び記録装置
【課題】用紙自体に直接触れることなく容易に本体に装着が可能で、且つ、分離手段を有するにも拘らず複雑な構成を必要としない用紙パッケージを提供すること。
【解決手段】用紙パッケージの包装体を厚紙等で構成し、部分的に切り離すことで用紙取り出し口を形成するとともに、切り離した部分を折り込むことにより分離用斜面を形成する。用紙パッケージは、前記形成される分離用斜面の角度を、パッケージ内の用紙の厚み、こしに応じた角度に予め設定する。記録装置は、前記用紙パッケージに形成される分離用斜面の角度の違いを自動的に検出し、それに基づいて用紙の種類を自動的に判断する。
【解決手段】用紙パッケージの包装体を厚紙等で構成し、部分的に切り離すことで用紙取り出し口を形成するとともに、切り離した部分を折り込むことにより分離用斜面を形成する。用紙パッケージは、前記形成される分離用斜面の角度を、パッケージ内の用紙の厚み、こしに応じた角度に予め設定する。記録装置は、前記用紙パッケージに形成される分離用斜面の角度の違いを自動的に検出し、それに基づいて用紙の種類を自動的に判断する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙を複数枚収納した用紙パッケージ及び該用紙パッケージが装着され、用紙パッケージ内の用紙を1枚ずつ給紙して画像を記録する複写機、プリンタ等の記録装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の記録装置では、用紙パッケージの包装部材を全て取り除いてから、用紙を給紙用カセット等にセットし、それを記録装置本体にセットする方式のものが広く知られている。
【0003】
又、記録装置本体に用紙をセットするまでに直接触れることのないように、用紙パッケージの包装部材を一部分だけ取り除いてから、記録装置に用紙をセットする方式が提案されたり(例えば、特許文献1参照)、用紙パッケージ側に給紙時の分離手段を持たせ、用紙パッケージを簡易的な給紙カセットの一部とする方式が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
以下、図11〜図13により従来の用紙パッケージ及びそれを用いた記録装置について説明する。
【0005】
図11は特許文献1で提案されている給送装置の一例である。図12及び図13(a),(b)は特許文献2で提案されているシート収納容器の例で、図12は分離手段として分離爪をシート収納容器内に設けているものである。又、図13(a)は分離斜面を、図13(b)では分離パッドをそれぞれ備えたシート収納容器の一例を示す。
【特許文献1】特開昭60−97145号公報(第3頁、図3)
【特許文献2】特開平11−334898号公報(第8頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来例では以下のような欠点があった。
【0007】
即ち、特許文献1の例では、図11のように分離手段である分離爪が記録装置本体側に設けられており、用紙サイズごとに用紙先端と分離爪の位置を合わせる機構が必要となり、又、その位置合わせも難しく、位置がずれてしまうと分離不良が発生してしまうことがある。
【0008】
又、図11のように本体側に分離手段を持つ構成では、厚さ、こし等が異なる用紙が装着された場合、分離性能に偏りが出て、給紙不良或は重送といった不具合が発生することがある。
【0009】
又、特許文献2の例では、図12及び図13に示すように、用紙のパッケージごとに分離爪や分離パッド等を予め設けなければならず、消耗品であるパッケージのコストが高いものになってしまう。更に、図13のような構成では、紙の長さプラス分離手段のスペースが必要とされ、パッケージ自体の大きさが大きいものとなってしまい、輸送コストや保管コストがより掛かってしまう。又、これらの用紙パッケージを使用する記録装置では、用紙の種類を記録装置本体のオペレーションパネルや、パソコン上のプリンタドライバーから直接選択する必要があった。
【0010】
従って、本発明の第1の目的は、用紙自体に直接触れることなく容易に本体に装着が可能で、且つ、分離手段を有するにも拘らず複雑な構成を必要としない用紙パッケージを提供することである。
【0011】
又、本発明の第2の目的は、用紙種に応じた分離性能を有する前記用紙パッケージを提供するつことである。
【0012】
更に、本発明の第3の目的は、前記用紙種を自動的に判断することが可能な記録装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本発明に係る用紙パッケージは、用紙パッケージの包装体を厚紙等で構成し、部分的に切り離すことで用紙取り出し口を形成するとともに、切り離した部分を折り込むことにより分離用斜面を形成することを特徴とする。又、用紙パッケージは、前記形成される分離用斜面の角度を、パッケージ内の用紙の厚み、こしに応じた角度に予め設定することを特徴とする。
【0014】
更に、本発明に係る記録装置は、前記用紙パッケージに形成される分離用斜面の角度の違いを自動的に検出する手段を有し、それに基づき用紙の種類を自動的に判断することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、用紙パッケージの包装体を厚紙等で構成し、部分的に切り離すことで用紙取り出し口を形成する。更に、切り離した部分を折り込むことにより分離用斜面を形成することによって、用紙自体に直接触れることなく容易に本体に装着が可能で、且つ、分離手段を有するにも拘らず複雑な構成を必要としない用紙パッケージの提供が可能となる。
【0016】
又、本発明によれば、形成される分離用斜面の角度を、パッケージ内の用紙の厚み、こしに応じた角度に予め設定することにより、異なる紙種でも安定した分離性能を有する用紙パッケージを提供可能とする。
【0017】
更に、本発明によれば、形成された分離用斜面の角度を自動的に検出し、それに基づき用紙種類を自動的に判断する記録装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0019】
<実施の形態1>
本発明の実施の形態1を図1〜図4に基づいて説明する。
【0020】
本実施の形態では、本発明を適用し用紙に手を触れることなく容易に記録装置本体に装着可能で、且つ、分離手段を有するにも拘らず複雑な構成を必要としない用紙パッケージの例を説明する。
【0021】
図2は輸送・保管時の用紙パッケージ1の外観図で、図1は本体装着時の外観図であり、内部の用紙は非図示としている。包装体2は、厚手の紙によりボックス状に形成されている。図2において、点線101,102,103は切り抜き線を示し、切り抜き易いようにミシン目が入っている。又、一点破線104及び二点破線105は折り曲げ線を示している。
【0022】
用紙パッケージ1を本体に装着する際には、先ず、包装体2を図2の点線101(d1−c1−b1−a1−a2−a3−a4−a5−a6−b2−c2−d4)に沿って切り抜き、開口部4を形成し、又、点線103(d2−d3)を切り抜き、切り込み8を設ける。
【0023】
次に、一点破線104(b1−b2)に沿って山折りし、a2−a3−a4−a5で構成される差し込み部7を切れ込み8に差し込む。こうして、d1−b1−b2−d4から成る分離斜面3が形成される。このとき、差し込み部は、図3の円内に示すようになっている。次に、点線102(e1−f1−g1−g2−f2−e2)に沿って切り抜き、図1に示すように後端規制面5を分離斜面3側に押し込むことにより、図4に示すように用紙6の先端を分離斜面3に突き当てる。
【0024】
以上のように用意された用紙パッケージ1を、本体に装着した時の先端付近を示したのが図4である。用紙パッケージ1は、本体側の突き当て面11に突き当たるよう挿入される。給紙動作時は、本体側から、不図示の軸を中心に揺動可能に取り付けられたアーム9が下りてきて、先端に取り付けられた給紙ローラ10が用紙6上に接する。給紙ローラ10は、矢印A方向に回転することで用紙6を分離斜面3に押し付ける。押し付けられた用紙は、斜面3との摩擦により分離され、最上部の1枚が矢印B方向に給紙されていく。その後、パッケージ1内の用紙6が減っていくに従い、用紙残量に合わせアーム9は揺動し、点線で示す様に用紙最上面に接し、同様に給紙動作が行われる。
【0025】
以上説明したように、用紙パッケージの包装体を厚紙等で構成し、部分的に切り離すことで用紙取り出し口を形成するとともに、切り離した部分を折り込むことにより分離用斜面を形成することによって、用紙自体に直接触れることなく容易に本体に装着が可能で、且つ、分離手段を有するにも拘らず複雑な構成を必要としない用紙パッケージの提供が可能となる。
【0026】
<実施の形態2>
本発明の実施の形態2を図5〜図8を用いて説明する。
【0027】
本実施の形態では、形成される分離用斜面の角度を、パッケージ内の用紙の厚み、こしに応じた角度に予め設定することにより、異なる紙種でも安定した分離性能を提供可能とする用紙パッケージについて説明する。
【0028】
図5及び図6は本実施の形態に係る用紙パッケージの開口部側の拡大斜視図であり、図5は輸送・保管時、図6は本体装着時の外観を表す。
【0029】
本実施の形態においても実施の形態1と同様に、包装体2は厚手の紙によりボックス状に形成されている。図5において、点線201,203は切り抜き線を示し、切り抜き易いようにミシン目が入っている。又、二点破線205は折り曲げ線を示している。斜線部221(a1−a2−h2−h1)には、両面テープが片面に剥離紙を残したまま貼り付けられている。
【0030】
用紙パッケージ1を本体に装着する際には、先ず、点線203に沿って切り取り窓222を開け、次に、点線201(d1−c1−b1−a1−a2−b2−c2−d2)を切り離す。本実施の形態では、切り離した部分を外へ外へと折り返していく。即ち、二点破線205(b1−b2)谷折りにして、辺c1−c2も反対に折り返す。辺h1−h2が、辺d1−d2に重なるように折り返し、両面テープで固定することで分離斜面3(c1−c2−d2−d1)が形成される。
【0031】
以上のように形成することで、前記包装体の底面から分離斜面3への移行部分が切れ目等の無い一体となった形状で構成することができる。図5及び図6で省略されている用紙後端側は、実施の形態1と同様の構成を採り、後端規制面5を分離斜面3側に押し込むことにより、用紙6の先端を分離斜面3に突き当てるようになっている。
【0032】
図7は本実施の形態における厚紙(199g/m2 紙)が収納された厚紙用紙パッケージ71を、本体装着時の形状に組み上げたものの先端(開口部側)を横から見た図である。
【0033】
収納された用紙が厚紙の場合、分離斜面73の角度αが立ち過ぎていると、紙のコシが強いため、分離斜面73と用紙先端の摩擦や、用紙を曲げながら分離斜面上方へ搬送するため、搬送抵抗が給紙ローラによる紙の搬送力に対し大きくなってしまい、給紙不良を起こしてしまう。
【0034】
そこで、本実施の形態では、分離斜面73の角度αが約65°になるように、c1−b1、b1−h1の長さを予め設定してある。厚紙用紙パッケージ71の厚みc1−d1が55mmのとき、c1−b1は50mm、b1−h1は23mmとなる。
【0035】
一方、図8は本実施の形態において、薄紙(60g/m2 紙)が収納された薄紙用紙パッケージ81を、本体装着時の形状に組み上げたものの先端(開口部側)を横から見た図である。
【0036】
前記厚紙の場合とは逆に、薄紙では紙のコシが弱いため、分離斜面83の角度βが寝過ぎていると分離斜面83と用紙先端の摩擦が十分に得られず分離不良となってしまい、重送が発生してしまう。
【0037】
そこで、本実施の形態では、分離斜面83の角度βが約75°になるように、c1−b1、b1−h1の長さを予め設定してある。薄紙用紙パッケージ83の厚みc1−d1が55mmのとき、c1−b1は53mm、b1−h1は15mmとなる。
【0038】
以上のように、紙種(厚さ・コシ)に応じて分離斜面の角度を変えた用紙パッケージを適用することで、安定した分離性能が提供可能となる。又、底面から分離斜面3への移行部分に切れ目等が無い同一面で構成されているため、用紙量が少なくなったときに、用紙先端のコバが引っ掛かることなく良好な給紙性能を得ることが可能となる。
【0039】
尚、本実施の形態において用いられた用紙の場合、199g/m2 紙のとき、分離斜面角度を約65°、60g/m2紙のとき、分離斜面角度を約75°としたが、これに限るものではなく、用紙の坪量に応じて分離斜面角度をより細かく設定することが可能であることは言うまでもない。更に、用紙の種類によって、同じ坪量でも用紙のコシが異なる場合もある。この場合も、同じ坪量であるからといって同じ分離斜面角度である必要はなく、それぞれの用紙に最適な分離斜面角度を設定すれば良い。
【0040】
<実施の形態3>
本発明の実施の形態3を図9及び図10に基づいて説明する。
【0041】
本実施の形態は、実施の形態2に記載の用紙パッケージを電子写真方式の画像記録装置に使用した応用例である。電子写真方式の画像記録装置の基本動作原理は周知であるので説明は省略する。
【0042】
本実施の形態に係る画像記録装置では、用紙パッケージの分離斜面の角度を、直接的、或は間接的に検知する検知手段を持ち、その検知された角度から用紙パッケージ内の用紙厚を判断し、像形成プロセスの各種制御パラメーターを制御する構成となっている。
【0043】
以下、用紙パッケージの分離斜面の角度を検知する手段について説明する。
【0044】
図9は用紙パッケージの本体装着部付近を示したもので、図9(a)は用紙パッケージ1を本体側の突き当て面11に突き当たるよう挿入する前・後を点線・実線で示している。図9(b),(c)はそれぞれ厚紙用紙パッケージ71、薄紙用紙パッケージ81を挿入した時のものである。13はリニアエンコーダで、変位量検知部材12の先端位置を検知する。先端位置は本体の突き当て面11上が原点0になるように設定してある。
【0045】
図9(a)に示すように、用紙パッケージが挿入されると、変位量検知部材12は切り取り窓222を通り、分離斜面の裏側下端に突き当たり右方向へ押し込まれる。用紙パッケージが本体側突き当て面11まで挿入されたとき、変位量検知部材12の先端位置はxが検出される。この値は分離斜面3を斜辺とする直角三角形の底辺の長さ(b1−d1)に相当する。分離斜面の長さは、用紙パッケージ1の厚さ(c1−d1)で、どの用紙パッケージでも同じように設定されているので、分離斜面3の角度γは、γ=cos−1(x/(c1−d1))で求めることができる。
【0046】
図10は本発明における記録装置の、本実施の形態に関連する部分のブロック図である。
【0047】
給紙部14で検出された位置信号xはコントローラ115に送られる。コントローラ15には、判断・制御手段としてのCPU16と記憶手段としてのメモリー17が設けられている。メモリー17内には、分離斜面3の長さ、即ち用紙パッケージ1の厚さc1−d1及び分離斜面3の角度γと紙種(紙厚)の対応表が記憶されている。
【0048】
CPU16は、送られてきた位置信号xとメモリ17に記憶されている値(c1−d1)から、前述した関係式に従い分離斜面の角度γを求める。次に、メモリ17に記憶されている角度γと紙種(紙厚)の対応表から、現在挿入されている用紙パッケージ内の紙種を判断する。そして、この判断された紙種(紙厚)に適した転写バイアス、定着温調温度となるように画像形成部18に制御信号Sを送出する。画像形成部18は、制御信号Sに従い像形成動作を行う。
【0049】
以上説明したように本実施の形態では、紙種(厚さ・コシ)に応じて分離斜面の角度を変えた用紙パッケージを用い、その分離斜面角度を自動的に検知する手段と、その検知した値から使用されている用紙の紙種を自動的に判断する判断手段を持ち、その判断に従い、像形成プロセスの各種パラメーターを紙種に応じた制御とする制御手段を持たせることにより、使用される用紙に適した制御が可能となるため、用紙厚の相違を要因とする画像欠陥の発生を防止することが可能となる。
【0050】
尚、本実施の形態において、斜面角度検知手段としてリニアエンコーダを用いて、間接的検知しているが、これに限らず、例えばロータリーエンコーダを用いて分離斜面角度を直接検知しても構わない。又、制御対象として、転写バイアス、定着温調温度を記載したが、これに限るものではなく、像形成プロセス上、紙種に影響されるパラメータは任意に制御対象とすることが可能である。更に、電子写真方式の記録装置を例としているが、像形成プロセス上、紙種に影響されるパラメーターを持つ他の記録方式にも適用できることは言うまでもない。
【0051】
本発明を説明するに当たり、包装体を厚手の紙で構成した例を述べてきたが、これに限るものではなく、或る程度の剛性を持つ材質、例えばプラスティック板のような硬質な板材を少なくとも分離斜面部に用いた構成であれば構わない。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施の形態1に係る用紙パッケージの本体装着時の形状を説明する図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る用紙パッケージの輸送・保管時の形状を説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る用紙パッケージの分離斜面形成時の差し込み部分の拡大図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る用紙パッケージを本体に装着した時の先端付近の断面図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る用紙パッケージの輸送・保管時の形状を説明する図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係る用紙パッケージの本体装着時の形状を説明する図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係る厚紙用紙パッケージの本体装着時の形状を説明する図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係る薄紙用紙パッケージの本体装着時の形状を説明する図である。
【図9】本発明の実施の形態3に係る記録装置の用紙パッケージの分離斜面角度検知手段を説明する図である。
【図10】本発明の実施の形態3に係る記録装置の関連する部分のブロック図である。
【図11】従来例を説明する図である。
【図12】従来例を説明する図である。
【図13】従来例を説明する図である。
【符号の説明】
【0053】
1,71,81 用紙パッケージ
2 包装体
3,73,83 分離斜面
4 開口部
5 後端規制面
6 用紙
7 差し込み部
8 切れ込み
9 アーム
10 給紙ローラ
11 突き当て面
12 変位量検知部材
13 リニアエンコーダ
14 給紙部
15 コントローラ
16 CPU
17 メモリ
18 画像形成部
101〜103,201,203 切り抜き線
104,105,205 折り曲げ線
221 両面テープ
222 窓
x 位置信号
S 制御信号
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙を複数枚収納した用紙パッケージ及び該用紙パッケージが装着され、用紙パッケージ内の用紙を1枚ずつ給紙して画像を記録する複写機、プリンタ等の記録装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の記録装置では、用紙パッケージの包装部材を全て取り除いてから、用紙を給紙用カセット等にセットし、それを記録装置本体にセットする方式のものが広く知られている。
【0003】
又、記録装置本体に用紙をセットするまでに直接触れることのないように、用紙パッケージの包装部材を一部分だけ取り除いてから、記録装置に用紙をセットする方式が提案されたり(例えば、特許文献1参照)、用紙パッケージ側に給紙時の分離手段を持たせ、用紙パッケージを簡易的な給紙カセットの一部とする方式が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
以下、図11〜図13により従来の用紙パッケージ及びそれを用いた記録装置について説明する。
【0005】
図11は特許文献1で提案されている給送装置の一例である。図12及び図13(a),(b)は特許文献2で提案されているシート収納容器の例で、図12は分離手段として分離爪をシート収納容器内に設けているものである。又、図13(a)は分離斜面を、図13(b)では分離パッドをそれぞれ備えたシート収納容器の一例を示す。
【特許文献1】特開昭60−97145号公報(第3頁、図3)
【特許文献2】特開平11−334898号公報(第8頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来例では以下のような欠点があった。
【0007】
即ち、特許文献1の例では、図11のように分離手段である分離爪が記録装置本体側に設けられており、用紙サイズごとに用紙先端と分離爪の位置を合わせる機構が必要となり、又、その位置合わせも難しく、位置がずれてしまうと分離不良が発生してしまうことがある。
【0008】
又、図11のように本体側に分離手段を持つ構成では、厚さ、こし等が異なる用紙が装着された場合、分離性能に偏りが出て、給紙不良或は重送といった不具合が発生することがある。
【0009】
又、特許文献2の例では、図12及び図13に示すように、用紙のパッケージごとに分離爪や分離パッド等を予め設けなければならず、消耗品であるパッケージのコストが高いものになってしまう。更に、図13のような構成では、紙の長さプラス分離手段のスペースが必要とされ、パッケージ自体の大きさが大きいものとなってしまい、輸送コストや保管コストがより掛かってしまう。又、これらの用紙パッケージを使用する記録装置では、用紙の種類を記録装置本体のオペレーションパネルや、パソコン上のプリンタドライバーから直接選択する必要があった。
【0010】
従って、本発明の第1の目的は、用紙自体に直接触れることなく容易に本体に装着が可能で、且つ、分離手段を有するにも拘らず複雑な構成を必要としない用紙パッケージを提供することである。
【0011】
又、本発明の第2の目的は、用紙種に応じた分離性能を有する前記用紙パッケージを提供するつことである。
【0012】
更に、本発明の第3の目的は、前記用紙種を自動的に判断することが可能な記録装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本発明に係る用紙パッケージは、用紙パッケージの包装体を厚紙等で構成し、部分的に切り離すことで用紙取り出し口を形成するとともに、切り離した部分を折り込むことにより分離用斜面を形成することを特徴とする。又、用紙パッケージは、前記形成される分離用斜面の角度を、パッケージ内の用紙の厚み、こしに応じた角度に予め設定することを特徴とする。
【0014】
更に、本発明に係る記録装置は、前記用紙パッケージに形成される分離用斜面の角度の違いを自動的に検出する手段を有し、それに基づき用紙の種類を自動的に判断することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、用紙パッケージの包装体を厚紙等で構成し、部分的に切り離すことで用紙取り出し口を形成する。更に、切り離した部分を折り込むことにより分離用斜面を形成することによって、用紙自体に直接触れることなく容易に本体に装着が可能で、且つ、分離手段を有するにも拘らず複雑な構成を必要としない用紙パッケージの提供が可能となる。
【0016】
又、本発明によれば、形成される分離用斜面の角度を、パッケージ内の用紙の厚み、こしに応じた角度に予め設定することにより、異なる紙種でも安定した分離性能を有する用紙パッケージを提供可能とする。
【0017】
更に、本発明によれば、形成された分離用斜面の角度を自動的に検出し、それに基づき用紙種類を自動的に判断する記録装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0019】
<実施の形態1>
本発明の実施の形態1を図1〜図4に基づいて説明する。
【0020】
本実施の形態では、本発明を適用し用紙に手を触れることなく容易に記録装置本体に装着可能で、且つ、分離手段を有するにも拘らず複雑な構成を必要としない用紙パッケージの例を説明する。
【0021】
図2は輸送・保管時の用紙パッケージ1の外観図で、図1は本体装着時の外観図であり、内部の用紙は非図示としている。包装体2は、厚手の紙によりボックス状に形成されている。図2において、点線101,102,103は切り抜き線を示し、切り抜き易いようにミシン目が入っている。又、一点破線104及び二点破線105は折り曲げ線を示している。
【0022】
用紙パッケージ1を本体に装着する際には、先ず、包装体2を図2の点線101(d1−c1−b1−a1−a2−a3−a4−a5−a6−b2−c2−d4)に沿って切り抜き、開口部4を形成し、又、点線103(d2−d3)を切り抜き、切り込み8を設ける。
【0023】
次に、一点破線104(b1−b2)に沿って山折りし、a2−a3−a4−a5で構成される差し込み部7を切れ込み8に差し込む。こうして、d1−b1−b2−d4から成る分離斜面3が形成される。このとき、差し込み部は、図3の円内に示すようになっている。次に、点線102(e1−f1−g1−g2−f2−e2)に沿って切り抜き、図1に示すように後端規制面5を分離斜面3側に押し込むことにより、図4に示すように用紙6の先端を分離斜面3に突き当てる。
【0024】
以上のように用意された用紙パッケージ1を、本体に装着した時の先端付近を示したのが図4である。用紙パッケージ1は、本体側の突き当て面11に突き当たるよう挿入される。給紙動作時は、本体側から、不図示の軸を中心に揺動可能に取り付けられたアーム9が下りてきて、先端に取り付けられた給紙ローラ10が用紙6上に接する。給紙ローラ10は、矢印A方向に回転することで用紙6を分離斜面3に押し付ける。押し付けられた用紙は、斜面3との摩擦により分離され、最上部の1枚が矢印B方向に給紙されていく。その後、パッケージ1内の用紙6が減っていくに従い、用紙残量に合わせアーム9は揺動し、点線で示す様に用紙最上面に接し、同様に給紙動作が行われる。
【0025】
以上説明したように、用紙パッケージの包装体を厚紙等で構成し、部分的に切り離すことで用紙取り出し口を形成するとともに、切り離した部分を折り込むことにより分離用斜面を形成することによって、用紙自体に直接触れることなく容易に本体に装着が可能で、且つ、分離手段を有するにも拘らず複雑な構成を必要としない用紙パッケージの提供が可能となる。
【0026】
<実施の形態2>
本発明の実施の形態2を図5〜図8を用いて説明する。
【0027】
本実施の形態では、形成される分離用斜面の角度を、パッケージ内の用紙の厚み、こしに応じた角度に予め設定することにより、異なる紙種でも安定した分離性能を提供可能とする用紙パッケージについて説明する。
【0028】
図5及び図6は本実施の形態に係る用紙パッケージの開口部側の拡大斜視図であり、図5は輸送・保管時、図6は本体装着時の外観を表す。
【0029】
本実施の形態においても実施の形態1と同様に、包装体2は厚手の紙によりボックス状に形成されている。図5において、点線201,203は切り抜き線を示し、切り抜き易いようにミシン目が入っている。又、二点破線205は折り曲げ線を示している。斜線部221(a1−a2−h2−h1)には、両面テープが片面に剥離紙を残したまま貼り付けられている。
【0030】
用紙パッケージ1を本体に装着する際には、先ず、点線203に沿って切り取り窓222を開け、次に、点線201(d1−c1−b1−a1−a2−b2−c2−d2)を切り離す。本実施の形態では、切り離した部分を外へ外へと折り返していく。即ち、二点破線205(b1−b2)谷折りにして、辺c1−c2も反対に折り返す。辺h1−h2が、辺d1−d2に重なるように折り返し、両面テープで固定することで分離斜面3(c1−c2−d2−d1)が形成される。
【0031】
以上のように形成することで、前記包装体の底面から分離斜面3への移行部分が切れ目等の無い一体となった形状で構成することができる。図5及び図6で省略されている用紙後端側は、実施の形態1と同様の構成を採り、後端規制面5を分離斜面3側に押し込むことにより、用紙6の先端を分離斜面3に突き当てるようになっている。
【0032】
図7は本実施の形態における厚紙(199g/m2 紙)が収納された厚紙用紙パッケージ71を、本体装着時の形状に組み上げたものの先端(開口部側)を横から見た図である。
【0033】
収納された用紙が厚紙の場合、分離斜面73の角度αが立ち過ぎていると、紙のコシが強いため、分離斜面73と用紙先端の摩擦や、用紙を曲げながら分離斜面上方へ搬送するため、搬送抵抗が給紙ローラによる紙の搬送力に対し大きくなってしまい、給紙不良を起こしてしまう。
【0034】
そこで、本実施の形態では、分離斜面73の角度αが約65°になるように、c1−b1、b1−h1の長さを予め設定してある。厚紙用紙パッケージ71の厚みc1−d1が55mmのとき、c1−b1は50mm、b1−h1は23mmとなる。
【0035】
一方、図8は本実施の形態において、薄紙(60g/m2 紙)が収納された薄紙用紙パッケージ81を、本体装着時の形状に組み上げたものの先端(開口部側)を横から見た図である。
【0036】
前記厚紙の場合とは逆に、薄紙では紙のコシが弱いため、分離斜面83の角度βが寝過ぎていると分離斜面83と用紙先端の摩擦が十分に得られず分離不良となってしまい、重送が発生してしまう。
【0037】
そこで、本実施の形態では、分離斜面83の角度βが約75°になるように、c1−b1、b1−h1の長さを予め設定してある。薄紙用紙パッケージ83の厚みc1−d1が55mmのとき、c1−b1は53mm、b1−h1は15mmとなる。
【0038】
以上のように、紙種(厚さ・コシ)に応じて分離斜面の角度を変えた用紙パッケージを適用することで、安定した分離性能が提供可能となる。又、底面から分離斜面3への移行部分に切れ目等が無い同一面で構成されているため、用紙量が少なくなったときに、用紙先端のコバが引っ掛かることなく良好な給紙性能を得ることが可能となる。
【0039】
尚、本実施の形態において用いられた用紙の場合、199g/m2 紙のとき、分離斜面角度を約65°、60g/m2紙のとき、分離斜面角度を約75°としたが、これに限るものではなく、用紙の坪量に応じて分離斜面角度をより細かく設定することが可能であることは言うまでもない。更に、用紙の種類によって、同じ坪量でも用紙のコシが異なる場合もある。この場合も、同じ坪量であるからといって同じ分離斜面角度である必要はなく、それぞれの用紙に最適な分離斜面角度を設定すれば良い。
【0040】
<実施の形態3>
本発明の実施の形態3を図9及び図10に基づいて説明する。
【0041】
本実施の形態は、実施の形態2に記載の用紙パッケージを電子写真方式の画像記録装置に使用した応用例である。電子写真方式の画像記録装置の基本動作原理は周知であるので説明は省略する。
【0042】
本実施の形態に係る画像記録装置では、用紙パッケージの分離斜面の角度を、直接的、或は間接的に検知する検知手段を持ち、その検知された角度から用紙パッケージ内の用紙厚を判断し、像形成プロセスの各種制御パラメーターを制御する構成となっている。
【0043】
以下、用紙パッケージの分離斜面の角度を検知する手段について説明する。
【0044】
図9は用紙パッケージの本体装着部付近を示したもので、図9(a)は用紙パッケージ1を本体側の突き当て面11に突き当たるよう挿入する前・後を点線・実線で示している。図9(b),(c)はそれぞれ厚紙用紙パッケージ71、薄紙用紙パッケージ81を挿入した時のものである。13はリニアエンコーダで、変位量検知部材12の先端位置を検知する。先端位置は本体の突き当て面11上が原点0になるように設定してある。
【0045】
図9(a)に示すように、用紙パッケージが挿入されると、変位量検知部材12は切り取り窓222を通り、分離斜面の裏側下端に突き当たり右方向へ押し込まれる。用紙パッケージが本体側突き当て面11まで挿入されたとき、変位量検知部材12の先端位置はxが検出される。この値は分離斜面3を斜辺とする直角三角形の底辺の長さ(b1−d1)に相当する。分離斜面の長さは、用紙パッケージ1の厚さ(c1−d1)で、どの用紙パッケージでも同じように設定されているので、分離斜面3の角度γは、γ=cos−1(x/(c1−d1))で求めることができる。
【0046】
図10は本発明における記録装置の、本実施の形態に関連する部分のブロック図である。
【0047】
給紙部14で検出された位置信号xはコントローラ115に送られる。コントローラ15には、判断・制御手段としてのCPU16と記憶手段としてのメモリー17が設けられている。メモリー17内には、分離斜面3の長さ、即ち用紙パッケージ1の厚さc1−d1及び分離斜面3の角度γと紙種(紙厚)の対応表が記憶されている。
【0048】
CPU16は、送られてきた位置信号xとメモリ17に記憶されている値(c1−d1)から、前述した関係式に従い分離斜面の角度γを求める。次に、メモリ17に記憶されている角度γと紙種(紙厚)の対応表から、現在挿入されている用紙パッケージ内の紙種を判断する。そして、この判断された紙種(紙厚)に適した転写バイアス、定着温調温度となるように画像形成部18に制御信号Sを送出する。画像形成部18は、制御信号Sに従い像形成動作を行う。
【0049】
以上説明したように本実施の形態では、紙種(厚さ・コシ)に応じて分離斜面の角度を変えた用紙パッケージを用い、その分離斜面角度を自動的に検知する手段と、その検知した値から使用されている用紙の紙種を自動的に判断する判断手段を持ち、その判断に従い、像形成プロセスの各種パラメーターを紙種に応じた制御とする制御手段を持たせることにより、使用される用紙に適した制御が可能となるため、用紙厚の相違を要因とする画像欠陥の発生を防止することが可能となる。
【0050】
尚、本実施の形態において、斜面角度検知手段としてリニアエンコーダを用いて、間接的検知しているが、これに限らず、例えばロータリーエンコーダを用いて分離斜面角度を直接検知しても構わない。又、制御対象として、転写バイアス、定着温調温度を記載したが、これに限るものではなく、像形成プロセス上、紙種に影響されるパラメータは任意に制御対象とすることが可能である。更に、電子写真方式の記録装置を例としているが、像形成プロセス上、紙種に影響されるパラメーターを持つ他の記録方式にも適用できることは言うまでもない。
【0051】
本発明を説明するに当たり、包装体を厚手の紙で構成した例を述べてきたが、これに限るものではなく、或る程度の剛性を持つ材質、例えばプラスティック板のような硬質な板材を少なくとも分離斜面部に用いた構成であれば構わない。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施の形態1に係る用紙パッケージの本体装着時の形状を説明する図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る用紙パッケージの輸送・保管時の形状を説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る用紙パッケージの分離斜面形成時の差し込み部分の拡大図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る用紙パッケージを本体に装着した時の先端付近の断面図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る用紙パッケージの輸送・保管時の形状を説明する図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係る用紙パッケージの本体装着時の形状を説明する図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係る厚紙用紙パッケージの本体装着時の形状を説明する図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係る薄紙用紙パッケージの本体装着時の形状を説明する図である。
【図9】本発明の実施の形態3に係る記録装置の用紙パッケージの分離斜面角度検知手段を説明する図である。
【図10】本発明の実施の形態3に係る記録装置の関連する部分のブロック図である。
【図11】従来例を説明する図である。
【図12】従来例を説明する図である。
【図13】従来例を説明する図である。
【符号の説明】
【0053】
1,71,81 用紙パッケージ
2 包装体
3,73,83 分離斜面
4 開口部
5 後端規制面
6 用紙
7 差し込み部
8 切れ込み
9 アーム
10 給紙ローラ
11 突き当て面
12 変位量検知部材
13 リニアエンコーダ
14 給紙部
15 コントローラ
16 CPU
17 メモリ
18 画像形成部
101〜103,201,203 切り抜き線
104,105,205 折り曲げ線
221 両面テープ
222 窓
x 位置信号
S 制御信号
【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層された複数枚の画像を記録する用紙と、その用紙を包装する包装体を備え、記録装置に着脱自在な用紙パッケージにおいて、
前記包装体の所定の部分を切り離し組み替えることにより、前記用紙を供給する開口部と、前記用紙の後端位置を規制する後端規制面及び前記用紙が供給されるとき前記用紙を1枚ずつ分離するための分離斜面を形成し、前記分離斜面は剛性を持つ硬質な板材から成ることを特徴とする用紙パッケージ。
【請求項2】
前記分離斜面の硬質な板材は、厚紙から成ることを特徴とする請求項1記載の用紙パッケージ。
【請求項3】
前記分離斜面の角度が、少なくとも収納される用紙の種類又は坪量に応じて予め設定されていることを特徴とする請求項1又は2記載の用紙パッケージ。
【請求項4】
前記包装体の底面と分離斜面の移行部分が切れ目等が無い同一面で構成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項の記載の用紙パッケージ。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか1項記載の用紙パッケージを受け入れる受け入れ部と、前記用紙パッケージ内の用紙を送り出す用紙搬送手段と、前記送り出された用紙に画像を形成する画像形成手段を備える記録装置におい、
前記分離斜面の角度を自動的に検知する検知手段と、その検知された角度から用紙パッケージ内の用紙の種類を判断する判断手段と、用紙種類に適した画像形成手段を制御する制御手段を有することを特徴とする記録装置。
【請求項6】
前記画像形成手段が電子写真方式であることを特徴とする請求項5記載の記録装置。
【請求項1】
積層された複数枚の画像を記録する用紙と、その用紙を包装する包装体を備え、記録装置に着脱自在な用紙パッケージにおいて、
前記包装体の所定の部分を切り離し組み替えることにより、前記用紙を供給する開口部と、前記用紙の後端位置を規制する後端規制面及び前記用紙が供給されるとき前記用紙を1枚ずつ分離するための分離斜面を形成し、前記分離斜面は剛性を持つ硬質な板材から成ることを特徴とする用紙パッケージ。
【請求項2】
前記分離斜面の硬質な板材は、厚紙から成ることを特徴とする請求項1記載の用紙パッケージ。
【請求項3】
前記分離斜面の角度が、少なくとも収納される用紙の種類又は坪量に応じて予め設定されていることを特徴とする請求項1又は2記載の用紙パッケージ。
【請求項4】
前記包装体の底面と分離斜面の移行部分が切れ目等が無い同一面で構成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項の記載の用紙パッケージ。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか1項記載の用紙パッケージを受け入れる受け入れ部と、前記用紙パッケージ内の用紙を送り出す用紙搬送手段と、前記送り出された用紙に画像を形成する画像形成手段を備える記録装置におい、
前記分離斜面の角度を自動的に検知する検知手段と、その検知された角度から用紙パッケージ内の用紙の種類を判断する判断手段と、用紙種類に適した画像形成手段を制御する制御手段を有することを特徴とする記録装置。
【請求項6】
前記画像形成手段が電子写真方式であることを特徴とする請求項5記載の記録装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−112615(P2007−112615A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−308734(P2005−308734)
【出願日】平成17年10月24日(2005.10.24)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月24日(2005.10.24)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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