説明

画像データのグレーバランス補正方法、画像データのグレーバランス補正装置および記憶媒体

【課題】グレーバランスを補正するための色票の設置が容易で、明部から暗部までの各階調のグレーバランスを、明度を維持したまま精度よく補正する補正方法を提供する。
【解決手段】グレー色票などのグレーバランスの基準となる物体(色票)を撮影した画像データから明部から暗部までの階調を抽出し、抽出した階調から各階調のグレーバランス補正係数を算出し、算出したグレーバランス補正係数によって画像を変換する。また、複数の明度領域それぞれにユーザー入力用の操作つまみを配したユーザーインターフェースを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーソナルコンピューターの操作画面を操作して、グレーチャートなどの色票を用いてデジタルカメラで撮影した画像データのグレーバランスを補正する場合に、各階調のグレーバランス検出が容易で、かつ色票のセッティングが容易なグレーバランスの補正方法および補正装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、衣類等の商品カタログで使用される写真は、カタログを見た購入者がカタログと実際に購入した商品の色彩が異なることによるクレームが発生しないように、色彩が正確に記録されていることが必要である。
しかし、被写体の色は撮影光源やデジタルカメラなどの撮影機器によって影響を受けることが大きい。
そのため、同一被写体を撮影しても、撮影光源や撮影機器が異なると、保存される画像データをそのまま使用して印刷すると、実際の被写体の色と異なる場合が多い。
【0003】
そこで、被写体の撮影時に、被写体の撮影条件と同一撮影条件で、例えば無彩色で反射率18%であるグレーカードなどの色票や無彩色の明度が数段階に分けられているグレースケールなどの色票を撮影する。
そして、撮影後に画像の色票位置から、グレー色票の場合は1点、グレースケールの場合は階調毎に1点づつ数点の画素を抽出し、抽出した画素のRGBの画素値より階調の補正テーブルを作成し、その補正テーブルを用いて、被写体を撮影した画像データに対し補正を行い、実際の被写体と商品カタログのグレーバランスを一致させることが一般的であった。
【0004】
従来の画像処理プログラムで扱われる画像データのグレーバランス補正について、図12を用いて説明する。
図12は、従来のグレーバランス補正方法が適用されるグレーバランス補正装置の概略構成を示す図である。
この装置は、例えばパーソナルコンピューター1201とデジタルカメラ1202およびディスプレイ1203などの外部装置から構成されている。
パーソナルコンピューター1201は、プログラムを動作させるCPU1204、データやプログラムを一時的に格納するメモリ1205、画像データを保存するハードディスク1206から構成されている。
ハードディスク1206には、予めプログラムを実行させるためのオペレーティングシステムと、従来のグレーバランス補正方法を搭載した画像処理プログラムが保存されているものとする。また、デジタルカメラ1202は、パーソナルコンピューター1201に常時接続されている必要は無く、デジタルカメラ1202で撮影した画像データをパーソナルコンピューター1201に取り込む際に接続していれば、それ以外の時は切り離されていてもよい。
【0005】
図13は、従来のグレーバランス補正方法を搭載した画像処理プログラムの操作画面の一例を示す概略図である。
操作画面1321には、画像データを再現した色彩像を表示する画像ウィンドウ1322と、画像データの無彩色/低明度部分を指定する黒色指定ボタン1323a、画像データの灰色/中明度部分を指定する灰色指定ボタン1323b、画像データの白色/高明度部分を指定する白色指定ボタン1323cが配置されている。
また、RGB各色のトーンカーブを操作するトーンカーブ操作パネル1328、画像データをハードディスク1206からメモリ1205に読み込み画像ウィンドウ1322に表示させる「開く」ボタン1324、グレーバランス補正処理を実行する「実行」ボタン1325、グレーバランス補正を行った画像データをハードディスク1206に保存する「保存」ボタン1326が配置されている。
また、グレーバランス補正の操作終了を指示する「終了」ボタン1327が配置されている。
【0006】
図14は、図13のトーンカーブ操作パネル1328の概略図である。
トーンカーブ操作パネル詳細1401(即ち、トーンカーブ操作パネル1328の画像)には、RGBいずれかのトーンカーブを表示するトーンカーブ表示部1402と、トーンカーブ表示部1402に表示するRGBを選択するRGB選択メニュー1403と、トーンカーブの黒色部分を操作する黒色調整つまみ1404、トーンカーブの灰色部分を操作する灰色調整つまみ1405、トーンカーブの白色部分を操作する黒色調整つまみ1406が配置されている。
【0007】
従来の画像処理プログラム(即ち、グレーバランス補正プログラム)の概略動作について、図15のフローチャートを用いて説明する。
ハードディスク1206に保存されているグレーバランス補正プログラムは、図12の概略図には記載していないが、キーボードやマウスなどの入力デバイスにより、オペレーティングシステムを介して起動させられる。
グレーバランス補正プログラム起動後、グレーバランス補正プログラムは、ステップ1501でディスプレイ1203に図13で示される操作画面1321を表示する。
グレーバランス補正プログラムは、キーボードやマウスによって終了ボタン1327が押されたことによる終了指示をステップ1502で判定または、黒色指定ボタン1323a、灰色指定ボタン1323b、白色指定ボタン1323c、開くボタン1324、実行ボタン1325、保存ボタン1326が押されたことによる操作指示、あるいはトーンカーブ操作パネル1328が操作されたことによる操作指示をステップ1503で判定するまで入力を待ち続ける待機状態になる。
【0008】
操作者(ユーザー)が終了ボタン1327により終了指示を与えた場合は、ステップ1502で終了の判定を行いグレーバランス補正プログラムは終了する。
黒色指定ボタン1323a、灰色指定ボタン1323b、白色指定ボタン1323c、開くボタン1324、実行ボタン1325、保存ボタン1326のいずれかのボタンが押された場合は、押されたボタンの種類に応じた処理を行う。
開くボタン1324の場合はステップ1504の開く処理、黒色指定ボタン1323aの場合はステップ1505の黒色指定処理、灰色指定ボタン1323bの場合はステップ1506の灰色指定処理、白色指定ボタン1323cの場合はステップ1507の白色指定処理、トーンカーブ操作パネル1328の場合はステップ1508のトーンカーブ処理、実行ボタン1325の場合はステップ1509の実行処理、保存ボタン1326の場合はステップ1510の保存処理が行われる。
各処理が終了すると、再び終了ボタン1327、黒色指定ボタン1323a、灰色指定ボタン1323b、白色指定ボタン1323c、開くボタン1324、実行ボタン1325、保存ボタン1326のいずれかのボタンが押されるか、トーンカーブ操作パネル1328による操作指示があるかを判定する待機状態に入る。
グレーバランス補正プログラムは、終了ボタン1327による終了指示が与えられるまで上記動作を繰り返す。
【0009】
次に、図15のステップ1504の開く処理について、図16のフローチャートを用いて説明する。
グレーバランス補正プログラムは、開くボタン1324が押されると、操作者がデジタルカメラ1202で撮影し、予めパーソナルコンピューター1201のハードディスク1206に、オペレーティングシステムの機能によりファイルとして保存されている画像データの中から、開く画像データのファイルを選択するため、ステップ1601にてファイル選択画面を表示する。
ファイル選択画面にはハードディスク内のファイル名が表示されるので、操作者はグレーバランス補正を行うファイルをマウスなどで選択する。
グレーバランス補正プログラムはステップ1602で選択されたファイル名を取得し、ファイル選択画面を閉じる。グレーバランス補正プログラムはステップ1603でCPU1204を制御してハードディスク1206からメモリ1205に選択したファイルをオペレーティングシステムの機能によりオープンし、画像データを読み込み、さらにステップ1604で操作画面1321の画像ウィンドウ1322に選択したファイルの画像データを色彩像として表示する。
以上で開く処理は終了し、図15のステップ1502に戻る。
【0010】
次に、図15のステップ1505の黒色指定処理について、図17のフローチャートを用いて説明する。
グレーバランス補正プログラムは、黒色指定ボタン1323aが押されると、ステップ1701にて黒色指定待ち状態になる。
操作者は、画像ウィンドウ1322に表示された画像データを再現した色彩像を見て、被写体と共に撮影されたグレースケールの黒色部分をマウスでクリックし、画像データ上の黒色部分の位置を指定する。
ステップ1702にて前記指定部分の黒色データを取得する。
以上で黒色指定処理は終了し、図15のステップ1502に戻る。
【0011】
次に、図15のステップ1506の灰色指定処理について、図18のフローチャートを用いて説明する。
グレーバランス補正プログラムは、灰色指定ボタン1323bが押されると、ステップ1801にて灰色指定待ち状態になる。操作者は、画像ウィンドウ1322に表示された画像データを再現した色彩像を見て、被写体と共に撮影されたグレースケールの灰色部分をマウスでクリックし画像データ上の灰色部分の位置を指定する。ステップ1802にて前記指定部分の灰色データを取得する。
以上で灰色指定処理は終了し、図15のステップ1502に戻る。
【0012】
次に、図15のステップ1507の白色指定処理について、図19のフローチャートを用いて説明する。
グレーバランス補正プログラムは、白色指定ボタン1323cが押されると、ステップ1901にて白色指定待ち状態になる。
操作者は、画像ウィンドウ1322に表示された画像データを再現した色彩像を見て、被写体と共に撮影されたグレースケールの白色部分をマウスでクリックし画像データ上の白色部分の位置を指定する。
ステップ1902にて前記指定部分の白色データを取得する。
以上で白色指定処理は終了し、図15のステップ1502に戻る。
【0013】
次に、図15のステップ1508のトーンカーブ処理について説明する。
トーンカーブ操作パネル1328には、RGB選択メニュー1403で選択されたRGBいずれかのトーンカーブが表示される。
このとき、黒色調整つまみ1404の水平位置は前記ステップ1505の黒色指定処理で取得した黒色データの該当色成分、灰色調整つまみ1405の水平位置は前記ステップ1506の灰色指定処理で取得した灰色データの該当色成分、白色調整つまみ1406の水平位置は前記ステップ1507の白色指定処理で取得した白色データの該当色成分となる。また、黒色調整つまみ1404の垂直位置は黒色目標値の該当色成分、灰色調整つまみ1405の垂直位置は灰色目標値の該当色成分、白色調整つまみ1406の垂直位置は白色目標値の該当色成分となる。このとき、各目標値は、色成分比が1:1:1のグレーバランスが保たれた値である。
ユーサーは必要に応じて黒色調整つまみ1404、灰色調整つまみ1405、白色調整つまみ1406それぞれをマウスの操作で位置を移動することにより黒色データ、灰色データ、白色データの各色データとその目標値を変更することができる。
【0014】
次に、図15のステップ1509の実行処理について、図20のフローチャートを用いて説明する。
ステップ2001では、前記、黒色データ、灰色データ、白色データのR成分からR補正LUT作成処理を行う。
ステップ2002では同様にG成分からG補正LUT作成処理を行う。
ステップ2003では同様にB成分からB補正LUT作成処理を行う。
ステップ2004では、前記のR補正LUT、G補正LUT、B補正LUTを用いて画像データのグレーバランス補正を行う。
ステップ2005では、補正を行った画像データをディスプレイに表示されている操作画面1321の画像ウィンドウ1322に画像データを補正した色彩像として表示し、実行処理を終了する。
ユーザーは、ステップ1508のトーンカーブ処理とステップ1509の実行処理を繰り返して所望の画像データが得られるまでグレーバランスを調整する。
なお、所望の画像データとは、ユーザが求める任意のグレーバランンスの画像データのことである。
【0015】
次に、図15のステップ1510の保存処理について、図21のフローチャートを用いて説明する。
グレーバランス補正プログラムは保存処理開始後、ステップ2101によってファイル保存画面を表示する。ファイル保存画面は、図示はしていないが保存するファイルのファイル名とハードディスク内の保存するディレクトリを指定するようになっている一般的なアプリケーションソフトウェアと同等なものである。
ステップ2102でユーザーが入力したファイル名とステップ2103でユーザーが入力した保存場所を取得し、ステップ2104でメモリ1205から画像データを読み出し、ユーザーが入力したファイル名でユーザーが入力したハードディスク1206のディレクトリにオペレーションシステムの機能を利用してファイルとして書き込み保存する。
【0016】
次に、図20のステップ2001のR補正LUT作成処理について、図22を用いて説明する。
なお、「LUT」とは、ルックアップテーブル(LOOK UP TABLE:変換テーブル)」のことである。
図22のように、前記ステップ1505の黒色指定処理、ステップ1506の灰色指定処理、ステップ1507の白色指定処理にて取得し、ステップ1508のトーンカーブ処理で変更された黒色データ、灰色データ、白色データの各R成分を横軸、黒色、灰色、白色の各目標値のR成分を縦軸にとる。
各色のポイントをフィッティングした曲線で結び、横軸をアドレス、縦軸を変換値とするLUTを作成する。
なお、図22において、黒丸はステップ1508のトーンカーブ処理で変更処理された黒色データ、グレーの丸(ハッチングをした丸)はステップ1508のトーンカーブ処理で変更処理された灰色データ、白はステップ1508のトーンカーブ処理で変更処理された白色データを示している。
図20のステップ2002のG補正LUT作成処理についても、R補正LUT作成処理と同様にG成分を処理してG補正LUTを作成する。
図20のステップ2003のB補正LUT作成処理についても、R補正LUT作成処理と同様にB成分を処理してB補正LUTを作成する。
【0017】
次に、図20のステップ2004のグレーバランス補正処理について、図23のフローチャートを用いて説明する。
グレーバランス補正プログラムはグレーバランス補正処理開始後、ステップ2301にてCPU1204を制御してメモリ1205から、RGB形式の画像データを1画素分読み出す。ステップ2302では、画像データのR成分をR補正LUTのアドレスとして与え該当のテーブル値を取り出しR成分の変換値とする。
ステップ2303では、前記R補正同様G補正LUTにてG成分を変換する。ステップ2304では、前記R補正同様B補正LUTにてB成分を変換する。
ステップ2305では、RGB形式の画像データを再びメモリ1205に書き戻す。
ステップ2306では、ステップ2301からステップ2305までの処理を全画素に対して行ったかを判定し、まだ全画素終了していなければ、ステップ2301に戻り処理を続ける。全画素終了すればグレーバランス補正処理は終了となる。
以上の説明は、グレースケールを用いる黒色、灰色、白色3点でのグレーバランス補正例である。グレーカードを用いる場合は、同様に灰色1点でグレーバランス補正を行う。
【非特許文献1】デジタルカメラの完璧カラーマッチング(p94)[発行所:株式会社グラフィック社、初版発行日:2000年3月25日、著者:小山壮二 他 ]
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
従来のグレーバランスの補正方法は、以上のように構成されているので、グレースケールを用いて撮影する場合、明部から暗部までの各階調に照明をムラなく均等に当てる必要がある。
しかし、本来撮影する被写体に最適化された照明は、グレースケールに対して均等に当てられていない場合が多い。また、照明が均一な設置位置を探す必要があり、グレースケールの設置に非常に時間がかかる。
一方、グレーカードの場合、グレースケールにくらべ、色票全体が均一であるため照明ムラをそれほど考慮する必要がないため設置は容易になる。
しかし、階調がないため、一つの階調で全ての階調のグレーバランスを合わせる必要があり、グレーバランスの精度が悪くなると言う問題がある。
また、RGBトーンカーブによるユーザーインターフェースでは、操作によりグレーバランスのみならず明度も変更されるため、明度を維持したままグレーバランスだけを調整する操作を直感的に行うことができないという問題がある。
【0019】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、グレーバランスを補正するための基準となる物体(例えば、色票)の設置が容易で、なおかつ、明部から暗部までの各階調のグレーバランスが精度よく補正でき、かつ明度を維持したままグレーバランスのみを容易に操作可能なユーザーインターフェースを備えた画像のグレーバランス補正方法、画像のグレーバランス補正装置および画像のグレーバランス補正方法の処理プログラムを記憶した記憶媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
この発明による画像データのグレーバランス補正方法は、被写体と共にグレーバランスの基準となる物体を撮影した画像データから前記物体に該当する部分の無彩色データを取得する無彩色データ入力ステップと、前記無彩色データ入力ステップにおいて取得した無彩色データの明度に基づいて、明度毎に前記画像データのグレーバランスを補正するためのグレーバランス変換テーブルを算出する変換テーブル算出ステップと、前記変換テーブル算出ステップにおいて算出されたグレーバランス変換テーブルにより変換後の画像データを算出する画像データ算出ステップと、複数の明度領域のそれぞれにユーザー入力用の操作つまみを配したユーザーインターフェースを介して前記変換後の画像データのグレーバランス設定を行うためのグレーバランス設定ステップとを有したものである。
【0021】
また、この発明による画像データのグレーバランス補正装置は、被写体と共にグレーバランスの基準となる物体を撮影した画像データから前記物体に該当する部分の無彩色データを取得する無彩色データ入力手段と、前記無彩色データ入力手段により取得した無彩色データの明度に基づいて、明度毎に前記画像データのグレーバランスを補正するためのグレーバランス変換テーブルを算出する変換テーブル算出手段と、前記グレーバランス変換テーブルにより変換後の画像データを算出する画像データ算出手段と、複数の明度領域のそれぞれにユーザー入力用の操作つまみを配したユーザーインターフェースを介して前記変換後の画像データのグレーバランス設定を行うためのグレーバランス設定手段とを備えたものである。
【0022】
また、この発明による記憶媒体は、この発明の「画像データのグレーバランス補正方法」のプログラムがコンピュータで読み取り可能なように記憶されているものである。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、均一な色票を撮影した場合の照明による明暗差から、撮影した画像データのグレーバランスの基準となる物体部分(例えば、色票部分)の画素に階調が発生し、その階調からグレーバランスを補正するための係数を算出するため、グレースケールの設置が容易で、かつ各階調のグレーバランスの精度が良いという効果がある。
また、明度を維持したままグレーバランスのみ操作可能であるためより直感的に操作できるという効果がある。
また、本発明の記憶媒体を用いることにより、容易に本発明による「画像データのグレーバランス補正方法」あるいは「画像データのグレーバランス補正装置」を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
実施の形態1.
以下、図面に基づいて、本発明の一実施の形態例について説明する。
図1は、本発明によるグレーバランス補正方法が適用される画像データのグレーバランス補正装置の概略構成図である。
このグレーバランス補正装置は、例えばパーソナルコンピューター1とデジタルカメラ2およびディスプレイ3などの外部装置から構成されている。
パーソナルコンピューター1は、プログラムを動作させるCPU4、データやプログラムを一時的に格納するメモリ5、画像データを保存するハードディスク6から構成されている。
ハードディスク6には、予めプログラムを実行させるためのオペレーティングシステムと、本発明による色変換方法を搭載した色変換プログラムが保存されているものとする。
また、デジタルカメラ2は、パーソナルコンピューター1に常時接続されている必要は無く、デジタルカメラ2で撮影した画像データをパーソナルコンピューター1に取り込む際に接続していればよく、それ以外の時は切り離されていてもよい。
【0025】
図2は、本発明によるグレーバランス補正方法を搭載したグレーバランス補正プログラムの操作画面の一例を示す概略図である。
操作画面21には、画像データを再現した色彩像を表示する画像ウィンドウ22、画像データの無彩色部分を指定する無彩色指定ボタン23、複数の明度領域それぞれにユーザー入力用の操作つまみを配したグレーバランス操作パネル28、画像データをハードディスク6からメモリ5に読み込み画像ウィンドウ22に表示させる「開く」ボタン24、グレーバランス補正処理を実行する「実行」ボタン25、グレーバランス補正を行った画像データをハードディスク6に保存する「保存」ボタン26が配置されている。また、グレーバランス補正の操作終了を指示する「終了」ボタン27が配置されている。
【0026】
グレーバランス補正動作の概略を、図4のフローチャートを用いて説明する。
ハードディスク6に保存されているグレーバランス補正プログラムは、図1の概略図には記載していないが、キーボードやマウスなどの入力デバイスにより、オペレーティングシステムを介して起動させられる。
グレーバランス補正プログラム起動後、グレーバランス補正プログラムは、ステップ401でディスプレイ3に図2で示される操作画面21を表示する。
グレーバランス補正プログラムは、キーボードやマウスによって終了ボタン27が押されたことによる終了指示をステップ402で判定されるまで、または、無彩色指定ボタン23、開くボタン24、実行ボタン25、保存ボタン26が押されたことによる操作指示、グレーバランス操作パネル28が操作された操作指示をステップ403で判定されるまで、入力を待ち続ける待機状態になる。
操作者が終了ボタン27により終了指示を与えた場合は、ステップ402で終了の判定を行いグレーバランス補正プログラムは終了する。
【0027】
無彩色指定ボタン23、開くボタン24、実行ボタン25、保存ボタン26のいずれかのボタンが押された場合は、押されたボタンの種類に応じた処理を行う。
開くボタン24が押された場合はステップ404の開く処理、無彩色指定ボタン23が押された場合はステップ405の無彩色指定処理、実行ボタン25が押された場合はステップ407の実行処理、保存ボタン26が押された場合はステップ408の保存処理が行われる。
各処理が終了すると、再び終了ボタン27、無彩色指定ボタン23、開くボタン24、実行ボタン25、保存ボタン26のいずれかのボタンが押されるか、グレーバランス操作パネル28の操作指示あるかを判定する待機状態に入る。
グレーバランス補正プログラムは、終了ボタン27による終了指示が与えられるまで上記動作を繰り返す。
【0028】
次に、図4のステップ404の開く処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。
グレーバランス補正プログラムは、開くボタン24が押されると、操作者がデジタルカメラ2で撮影し、予めパーソナルコンピューター1のハードディスク6に、オペレーティングシステムの機能によりファイルとして保存されている画像データの中から、開く画像データのファイルを選択するため、ステップ501にてファイル選択画面を表示する。
ファイル選択画面にはハードディスク内のファイル名が表示されるので、操作者はグレーバランス補正を行うファイルをマウスなどで選択する。
グレーバランス補正プログラムはステップ502で選択されたファイル名を取得し、ファイル選択画面を閉じる。
グレーバランス補正プログラムはステップ503でCPU4を制御してハードディスク6からメモリ5に選択したファイルをオペレーティングシステムの機能によりオープンし、画像データを読み込み、さらにステップ504で操作画面21の画像ウィンドウ22に選択したファイルの画像データを色彩像として表示する。
以上で開く処理は終了し、図4のステップ402に戻る。
【0029】
次に、図4のステップ405の無彩色指定処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。
グレーバランス補正プログラムは、無彩色指定ボタン23が押されると、ステップ601にて無彩色指定待ち状態になる。
操作者は、画像ウィンドウ22に表示された画像データを再現した色彩像を見て、被写体と共に撮影されたグレー色票などのグレーバランスの基準となる物体の領域をマウスで選択し、画像データ上の無彩色部分の位置を指定する。
ステップ602にて前記指定領域(即ち、グレーバランスの基準となる物体の領域)のRGB形式の無彩色データを取得する。
ステップ603で無彩色データをRGB形式からXYZ形式へ、3行3列の変換行列により変換を行う。
【0030】
さらに、ステップ604ではJIS8701で定められるXYZ形式からYxy形式の変換式により変換する。
ステップ605ではYxy形式のデータを明度(Y値)領域毎に分類する。
ステップ606で明度領域毎にその明度領域における色度点x値のうち最も発生頻度の多い値を代表値に決定する。
ステップ607で明度領域毎にその明度領域におけるカラーバランスの成分である色度点y値のうち最も発生頻度の多い値を代表に決定値する。
以上で無彩色指定処理は終了し、図4のステップ402に戻る。
【0031】
次に、図4のステップ406のグレーバランス変更処理について、図3を用いて説明する。図3は、図2のグレーバランス操作パネル28の概略図である。
なお、図3は、明度領域を5つに分類した例であるが、必要があれば増減させてもよい。
グレーバランス操作パネル28は、グレーバランスの色度点のうちx値を操作するx値操作部301と、グレーバランスの色度点のうちy値を操作するy値操作部309とを備える。
本実施の形態では、x値操作部301は、5つの明度領域に対応した5つのつまみ302〜306を備える。307は、つまみ302〜306を結ぶ連結線である。
縦方向317は明度Y値に対応し、横方向308は色度点x値に対応する。
【0032】
つまみ302〜306は、ユーザー操作のマウスドラッグ操作により横方向に移動が可能で各明度領域のx値を変更することができる。
また、つまみ302〜306は、それぞれが各明度領域の明度の中央値に対応する。
y値操作部309は、本例では明度領域に対応した5つのつまみ310〜314を備える。315はつまみ310〜314を結ぶ連結線である。縦方向317は明度Y値に対応し、横方向316は色度点y値に対応する。
つまみ310〜314はユーザー操作のマウスドラッグ操作により横方向に移動が可能で各明度領域のy値を変更することができる。
また、つまみ310〜314はそれぞれが各明度領域の明度中央値に対応する。
つまり、つまみ302〜306、つまみ310〜314のうち横隣に配置されたつまみは同一の明度領域の色度点を示す。
【0033】
ステップ406のグレーバランス変更処理では、ステップ405の無彩色指定処理で求めた明度領域毎のx値とy値の代表値をそれぞれつまみ302〜306とつまみ310〜314の横方向の位置情報として与え、ユーザーにグレーバランスの状態を示す。
ユーザーはこれを初期値として必要があればつまみ302〜306とつまみ310〜314を操作して明度領域毎にグレーバランスの状態を変更する。
なお、図3では縦方向にY値、横方向にx値およびy値を配置する例を示したが、図3とは逆に縦方向にx値およびy値、横方向にY値を配置してもよい。
【0034】
次に、図4のステップ407の実行処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。
ステップ701では、前記の明度領域毎のYxy値と目標のグレーバランスの色度からX値補正LUT作成を行う。
ステップ702では、前記の明度領域毎のYxy値と目標のグレーバランスの色度からZ値補正LUT作成を行う。
ステップ703では、前記X値補正LUTとZ値補正LUTを用いて画像データのグレーバランス補正を行う。
ステップ704では、補正を行った画像データをディスプレイに表示されている操作画面21の画像ウィンドウ22に画像データを補正した色彩像として表示し、実行処理を終了する。
ユーザーは、ステップ406のグレーバランス変更処理とステップ407の実行処理を繰り返して、所望の画像データ(即ち、ユーザーが求める任意のグレーバランンスの画像データ)が得られるまでグレーバランスを調整する。
【0035】
次に、図4のステップ408の保存処理について、図8のフローチャートを用いて説明する。
グレーバランス補正プログラムは保存処理開始後、ステップ801によってファイル保存画面を表示する。
ファイル保存画面は、図示はしていないが保存するファイルのファイル名とハードディスク内の保存するディレクトリを指定するようになっている一般的なアプリケーションソフトウェアと同等なものである。
ステップ802でユーザーが入力したファイル名とステップ803でユーザーが入力した保存場所を取得し、ステップ804でメモリ5から画像データを読み出し、ユーザーが入力したファイル名でユーザーが入力したハードディスク6のディレクトリにオペレーションシステムの機能を利用してファイルとして書き込み保存する。
【0036】
次に、図7のステップ701のX値補正LUT作成処理について、図9のフローチャートを用いて説明する。
ここでは、図4のステップ406グレーバランス変更処理の後、図3のx値操作部301とy値操作部309の操作結果からX値補正LUT作成を行う。
ステップ901では、Yxy値のうち図3の横隣に配置されたつまみの位置より色度点xyを、つまみの縦方向位置との対応よりY値を取得する。
例えば、図3において、302と310を最も明度が高いY値(例えば、Y=90)のつまみ、303と311を次に明度が高いY値(例えば、Y=70)のつまみ、304と312を次に明度が高いY値(例えば、Y=50)のつまみ、305と313を次に明度が高いY値(例えば、Y=30)のつまみ、306と314を次に明度が高いY値(例えば、Y=10)のつまみとする。
【0037】
つまみ302を+方向(右方向)に移動すると、Y値90であるデータのx値を増加させることになり、つまみ302を−方向(左方向)に移動すると、Y値90であるデータのx値を減少させることになる。また、つまみ310を+方向(右方向)に移動すると、Y値90であるデータのy値を増加させることになり、つまみ310を−方向(左方向)に移動すると、Y値90であるデータのy値を減少させることになる。
x値操作部301およびy値操作部309の横方向の点線レンジを仮に±0.1とすると、図3はつまみ302とつまみ310でY値90であるデータのx、y値を、それぞれおよそ+0.2、±0.0することを示している。
また、つまみ306とつまみ314でY値10であるデータのx、y値を、それぞれおよそ−0.2、±0.0することを示している。
【0038】
ステップ902ではYxy値を、JIS8701で定められるYxy形式からXYZ形式の変換式により変換する。
ステップ903では補正目標とするグレーバランスのxy色度値とつまみの縦方向位置に対応した明度Y値によるYxy値を、前述の説明と同様に変換し、補正目標のXYZ値を得る。
ステップ904では、下記の式(1)のようにステップ902で求めたX値(Xcとする)とステップ903で求めたX値(Xrとする)の比より明度Y値におけるX値補正係数を得る。
X値補正係数 = Xr/Xc ・・・ 式(1)
ステップ905では、全明度のつまみの処理が終了しているかを判定し、終了するまでステップ901から904までの処理を繰り返し行う。
ステップ906ではY値をアドレス、X値補正係数をテーブル値としてもつX値補正LUTを補間処理により作成する。
【0039】
次に、図7のステップ702のZ値補正LUT作成処理について、図10のフローチャートを用いて説明する。
ここでは、図4のステップ406グレーバランス変更処理の後、図3のx値操作部301とy値操作部309の操作結果からZ値補正LUT作成を行う。
ステップ1001では、Yxy値のうち、図3の横隣に配置されたつまみの位置より色度点xyを、つまみの縦方向位置との対応よりY値を取得する。
ステップ1002ではYxy値を、JIS8701で定められるYxy形式からXYZ形式の変換式により変換する。
ステップ1003では、補正目標とするグレーバランスのxy色度値とつまみの縦方向位置に対応した明度Y値によるYxy値を同様に変換し、補正目標のXYZ値を得る。
ステップ1004では、下記の式(2)のようにステップ1002で求めたZ値(Zcとする)とステップ1003で求めたZ値(Zrとする)の比より明度Y値におけるZ値補正係数を得る。
Z値補正係数 = Zr/Zc ・・・ 式(2)
【0040】
ステップ1005では、全明度のつまみの処理が終了しているか判定し、終了するまでステップ1001から1004までの処理を繰り返し行う。
ステップ1006ではY値をアドレス、Z値補正係数をテーブル値としてもつZ値補正LUTを補間処理により作成する。
次に、図7のステップ703のグレーバランス補正処理について、図11のフローチャートを用いて説明する。
グレーバランス補正プログラムはグレーバランス補正処理開始後、ステップ1101にてCPU4を制御して、メモリ5からRGB形式の画像データを1画素分読み出す。
ステップ1102では、RGB形式からXYZ形式へ3行3列の変換行列により変換を行う。
ステップ1103では、XYZ形式画素のY値をアドレスにX値補正LUTからX値補正係数を取得する。
【0041】
ステップ1104ではXYZ形式画素のX値にX値補正係数を乗じて補正する。
ステップ1105では、XYZ形式画素のY値をアドレスにZ値補正LUTからZ値補正係数を取得する。
ステップ1106ではXYZ形式画素のZ値にZ値補正係数を乗じて補正する。
ステップ1107ではRGB形式からXYZ形式への3行3列の変換行列の逆行列によってXYZ形式からRGB形式の画像データに変換する。
ステップ1108ではRGB形式の画像データを再びメモリ5に書き戻す。
ステップ1109では、ステップ1101からステップ1108までの処理を全画素に対して行ったかを判定し、まだ全画素終了していなければ、ステップ1101に戻り処理を続ける。全画素終了すればグレーバランス補正処理は終了となる。
以上により、ユーザー(操作者)は、画像データのグレーバランス補正を精度よく、かつ容易に行うことが出来る。
【0042】
以上説明したように、本実施の形態による画像データのグレーバランス補正装置は、被写体と共にグレーバランスの基準となる物体を撮影した画像データから物体に該当する部分の無彩色データを取得する無彩色データ入力手段と、無彩色データ入力手段により取得した無彩色データの明度に基づいて、明度毎に画像データのグレーバランスを補正するためのグレーバランス変換テーブルを算出する変換テーブル算出手段と、グレーバランス変換テーブルにより変換後の画像データを算出する画像データ算出手段と、複数の明度領域のそれぞれにユーザー入力用の操作つまみを配したユーザーインターフェースを介して変換後の画像データのグレーバランス設定を行うためのグレーバランス設定手段とを備えている。
【0043】
また、本実施の形態による画像データのグレーバランス補正方法は、被写体と共にグレーバランスの基準となる物体を撮影した画像データから前記物体に該当する部分の無彩色データを取得する無彩色データ入力ステップと、無彩色データ入力ステップにおいて取得した無彩色データの明度に基づいて、明度毎に画像データのグレーバランスを補正するためのグレーバランス変換テーブルを算出する変換テーブル算出ステップと、前記変換テーブル算出ステップにおいて算出されたグレーバランス変換テーブルにより変換後の画像データを算出する画像データ算出ステップと、複数の明度領域のそれぞれにユーザー入力用の操作つまみを配したユーザーインターフェースを介して変換後の画像データのグレーバランス設定を行うためのグレーバランス設定ステップとを有している。
【0044】
従って、本実施の形態によれば、均一な色票を撮影した場合の照明による明暗差から、撮影した画像データの色票部分の画素に階調が発生し、その階調からグレーバランスを補正するための係数を算出するため、グレースケールの設置が容易であり、かつ、各階調のグレーバランスの精度が良い。
また、本実施の形態によれば、明度Y値を変更しないで、明度毎に他の2要素であるX値、Z値を変更してグレーバランスを補正する。
従って、明度を維持したままグレーバランスのみ操作可能であり、より直感的に操作できるという効果がある。
【0045】
実施の形態2.
なお、実施の形態1におけるグレーバランス操作パネル28のつまみ302〜306、つまみ310〜314を補正目標色度値xyと対応させても、明度を維持したままグレーバランスのみ操作可能なユーザーインターフェースのディスプレイ画面表示部分を実現することが出来る。
即ち、本実施の形態によれば、グレーバランスを設定する際に、グレーバランスの目標値データを用いて、明度を維持したまま画像データのグレーバランス設定(修正)を行うことが可能である。
【0046】
実施の形態3.
また、実施の形態1におけるグレーバランス操作パネル、実施の形態2におけるグレーバランス操作パネルのディスプレイ画面表示部分の両方を備えても補正目標色度値xyと対応させても明度を維持したままグレーバランスのみ操作可能な本発明におけるユーザーインターフェースのディスプレイ画面表示部分を実現することが出来る。
即ち、本実施の形態によれば、グレーバランスを設定する際に、グレーバランスの目標値データと変換後の画像データとを用いて画像データのグレーバランス設定(修正)を行うことが可能である。
【0047】
実施の形態4.
一般の画像データでは、全ての明度が均等に含まれている場合は稀であり、実施の形態1、2のように、操作つまみを均等に区切った明度領域に1対1で対応させるのではなく、出現頻度の高い明度領域については明度領域をさらに分割のうえ、操作つまみ対応させることにより、より高精度のグレーバランスが可能となる。
即ち、本実施の形態によれば、複数の明度領域のうち、出現頻度の高い明度領域を更に分割し、分割した明度領域にも操作つまみを配することにより、より高精度のグレーバランスが可能となる。
【0048】
前述した実施の形態1〜4では、グレーバランスを補正するための基準となる物体(例えば、色票)の設置が容易で、かつ、明部から暗部までの各階調のグレーバランスが精度よく補正でき、かつ明度を維持したままグレーバランスのみを容易に操作可能なユーザーインターフェースを備えた画像のグレーバランス補正方法について説明した。
本発明による画像のグレーバランス補正方法のソフトウェア(プログラム)は、コンピュータで読み取り可能なように記憶媒体に記憶させることが可能である。
本発明による画像のグレーバランス補正方法のソフトウェア(プログラム)を記憶した記憶媒体を用いることにより、いつでも、どこでも、容易に本発明を実現することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0049】
この発明は、デジタルカメラなどで撮影した画像のグレーバランスを容易に補正する用途に最適であるが、デジタルカメラの撮影画像のみならず、スキャナで取得した画像など、あらゆるソースから得られたビットマップ画像のグレーバランス補正に利用でき、印刷用画像やウエッブ用画像のファイルデータの色補正等にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】実施の形態1によるグレーバランス補正装置の概略構成図である。
【図2】実施の形態1によるグレーバランス補正プログラムの操作画面である。
【図3】実施の形態1によるグレーバランス操作パネルを示す図である。
【図4】実施の形態1によるグレーバランス補正プログラムの動作を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態1によるグレーバランス補正プログラムの開く処理の動作を示すフローチャートである。
【図6】実施の形態1によるグレーバランス補正プログラムの無彩色指定処理の動作を示すフローチャートである。
【図7】実施の形態1によるグレーバランス補正プログラムの実行処理の動作を示すフローチャートである。
【図8】実施の形態1によるグレーバランス補正プログラムの保存処理の動作を示すフローチャートである。
【図9】実施の形態1によるグレーバランス補正プログラムのX値補正LUT作成処理の動作を示すフローチャートである。
【図10】実施の形態1によるグレーバランス補正プログラムのY値補正LUT作成処理の動作を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態1によるグレーバランス補正プログラムのグレーバランス補正処理の動作を示すフローチャートである。
【図12】従来のグレーバランス補正装置の概略構成図である。
【図13】従来装置におけるグレーバランス補正プログラムの操作画面である。
【図14】従来装置におけるグレーバランス操作パネルを示す図である。
【図15】従来装置におけるグレーバランス補正プログラムの動作を示すフローチャートである。
【図16】従来装置におけるグレーバランス補正プログラムの開く処理の動作を示すフローチャートである。
【図17】従来装置におけるレーバランス補正プログラムの黒色指定処理の動作を示すフローチャートである。
【図18】従来装置におけるグレーバランス補正プログラムの灰色指定処理の動作を示すフローチャートである。
【図19】従来装置におけるグレーバランス補正プログラムの白色指定処理の動作を示すフローチャートである。
【図20】従来装置におけるグレーバランス補正プログラムの実行処理の動作を示すフローチャートである。
【図21】従来装置におけるグレーバランス補正プログラムの保存処理の動作を示すフローチャートである。
【図22】従来装置におけるグレーバランス補正プログラムの補正LUT作成処理の説明図である。
【図23】従来装置におけるグレーバランス補正プログラムのグレーバランス補正処理の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0051】
1 パーソナルコンピューター 2 デジタルカメラ
3 ディスプレイ 4 CPU
5 メモリ 6 ハードディスク
21 操作画面 22 画像ウィンドウ
23 無彩色指定ボタン 24 開くボタン
25 実行ボタン 26 保存ボタン
27 終了ボタン 28 グレーバランス操作パネル
301 x値操作部 302〜306 x値操作つまみ
307 x値操作つまみ連結線 308 x値操作方向
309 y値操作部 310〜314 y値操作つまみ
315 y値操作つまみ連結線 316 y値操作方向
317 Y値方向
401〜408 グレーバランス補正プログラムの処理手順を示すステップ
501〜504 開く処理の手順を示すステップ
601〜607 無彩色指定処理の手順を示すステップ
701〜704 実行処理の手順を示すステップ
801〜804 保存処理の手順を示すステップ
901〜906 X値補正LUT作成処理の手順を示すステップ
1001〜1006 Z値補正LUT作成処理の手順を示すステップ
1101〜1109 グレーバランス補正処理の手順を示すステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体と共にグレーバランスの基準となる物体を撮影した画像データから前記物体に該当する部分の無彩色データを取得する無彩色データ入力ステップと、
前記無彩色データ入力ステップにおいて取得した無彩色データの明度に基づいて、明度毎に前記画像データのグレーバランスを補正するためのグレーバランス変換テーブルを算出する変換テーブル算出ステップと、
前記変換テーブル算出ステップにおいて算出されたグレーバランス変換テーブルにより変換後の画像データを算出する画像データ算出ステップと、
複数の明度領域のそれぞれにユーザー入力用の操作つまみを配したユーザーインターフェースを介して前記変換後の画像データのグレーバランス設定を行うためのグレーバランス設定ステップとを有したことを特徴とする画像データのグレーバランス補正方法。
【請求項2】
前記グレーバランス設定ステップにおいて、グレーバランスの目標値データを用いて画像データのグレーバランス設定を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像データのグレーバランス補正方法。
【請求項3】
前記グレーバランス設定ステップにおいて、前記無彩色データ入力ステップで取得した無彩色データを用いて画像データのグレーバランス設定を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像データのグレーバランス補正方法。
【請求項4】
前記複数の明度領域のうち、出現頻度の高い明度領域を更に分割し、分割した明度領域にも前記操作つまみを配することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像データのグレーバランス補正方法。
【請求項5】
前記物体は、色票であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のグレーバランス補正方法。
【請求項6】
被写体と共にグレーバランスの基準となる物体を撮影した画像データから前記物体に該当する部分の無彩色データを取得する無彩色データ入力手段と、
前記無彩色データ入力手段により取得した無彩色データの明度に基づいて、明度毎に前記画像データのグレーバランスを補正するためのグレーバランス変換テーブルを算出する変換テーブル算出手段と、
前記グレーバランス変換テーブルにより変換後の画像データを算出する画像データ算出手段と、
複数の明度領域のそれぞれにユーザー入力用の操作つまみを配したユーザーインターフェースを介して前記変換後の画像データのグレーバランス設定を行うためのグレーバランス設定手段とを備えたことを特徴とする画像データのグレーバランス補正装置。
【請求項7】
前記グレーバランス設定手段は、グレーバランスの目標値データを用いて画像データのグレーバランス設定を行うことを特徴とする請求項6に記載の画像データのグレーバランス補正装置。
【請求項8】
前記グレーバランス設定手段は、前記無彩色データ入力手段で取得した無彩色データを用いて画像データのグレーバランス設定を行うことを特徴とする請求項6に記載の画像データのグレーバランス補正装置。
【請求項9】
前記複数の明度領域のうち、出現頻度の高い明度領域は更に分割され、分割された明度領域にも前記操作つまみを配することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の画像データのグレーバランス補正装置。
【請求項10】
前記物体は、色票であることを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載のグレーバランス補正装置。
【請求項11】
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像データのグレーバランス補正方法のプログラムが、コンピュータで読み取り可能なように記憶されていることを特徴とする記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2008−271096(P2008−271096A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−110459(P2007−110459)
【出願日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【出願人】(395013603)三菱電機マイコン機器ソフトウエア株式会社 (8)
【Fターム(参考)】